JP4342873B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、次に説明するような複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像記録装置に関するものである。即ち、発色反応と消色反応とを可逆的に繰り返す可逆反応物質を含む記録体に対し、可逆反応物質の発色処理を施して画像を記録したり、消色処理を施して画像を消去したりする画像記録装置である。
従来、この種の画像記録装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。ロイコ染料と、これを発色させる顕色剤とが混合された可逆反応物質を含有するリライタブルペーパー等の記録体に対し、発色処理や消色処理を施して画像記録や画像消去を行うものである。このように可逆反応物質の発色処理を施して画像を記録したり、消色処理を施して画像を消去したりする画像記録装置では、テスト記録に伴う無駄な記録体の廃棄を抑えることができる。具体的には、記録体に画像を記録する目的としては、その画像を長期間保存するための保存用記録の他に、レイアウトや誤字脱字の確認等のために画像を試験的に記録体に記録するテスト記録がある。画像の消去機能を持たず、画像を記録するだけの画像記録装置においては、このテスト記録に用いられた記録体がテスト画像の確認後に不要になって無駄に廃棄されてしまう。一方、画像の消去機能を有する画像記録装置では、テスト記録に用いられた記録体に対し、可逆反応物質の消色によるテスト画像の消去処理を施した上で、新たな画像の記録処理を施して、その記録体を再利用することができる。よって、無駄な記録体の廃棄の削減に貢献することができる。
しかしながら、上述のテスト記録がなされた記録体は、誤字脱字があった場合などに、修正の必要な箇所に赤ペン等による印を手作業によって加筆されることが多く、この印については上述の消色処理によって消去することができない。このため、画像を消去する消去手段を備える画像記録装置をもってしても、印が加筆された記録体を再利用することはできなかった。
そこで、同特許文献1に記載の画像記録装置においては、記録体に対して可逆反応物質の消去処理を施す消去手段とは別に、加筆された印を除去するための除去部材を設けている。この除去部材は織布等からなり、加圧ローラ等の除去対向部材に向けて押圧されて除去ニップを形成している。そして、この除去ニップに挟み込んだ記録体に接触して、その加筆面に付着しているインク等の有色物質を除去する。かかる構成によれば、記録体に対し、加筆によって付着した有色物質の除去処理と、可逆反応物質の発色によって記録されていた画像の消色処理とを施すことで、インク等によって印が加筆された記録体をも再利用することができる。
更に、同画像記録装置においては、上述の除去部材を記録体に向けて押圧する押圧位置と、押圧しない退避位置との間で移動させる除去部材移動手段を設けている。かかる構成では、加筆がなされていない記録体を用いる場合に、除去部材を押圧位置から退避させることで、除去部材を記録体に向けて不必要に押圧することによる搬送トルクの無駄な上昇を回避することができる。また、不必要な除去処理を行うことによる記録体の無駄な摩耗を回避することもできる。
一方、特許文献2には、可逆反応物質の消色によって画像を消去する画像記録装置において、消去手段を記録体に向けて押圧する押圧位置と、押圧しない退避位置との間で移動させる消去移動手段を設けたものが記載されている。かかる構成では、印字がなされていない新品の記録体を用いる場合に、消去手段を押圧位置から退避させることで、消去手段を記録体に向けて不必要に押圧することによる搬送トルクの無駄な上昇を回避することができる。
特開2002−52748号公報 特開平11−268419号公報
上記特許文献1の画像記録装置に上記特許文献2に記載の消去移動手段を設ければ、次のことが可能になる。即ち、除去部材を不必要に押圧することによる搬送トルクの無駄な上昇に加えて、消去手段を不必要に押圧することによる搬送トルクの無駄な上昇をも抑えることが可能になる。しかしながら、かかる構成では、除去移動手段と消去移動手段との両方を設けることで装置を大型化してしまう。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像記録装置を提供することである。即ち、加筆によって印が付された記録体をも再利用することができ、しかも、装置の大型化を抑えつつ、除去部材や消去手段を不必要に押圧することによる搬送トルクの無駄な上昇や記録体の無駄な摩耗を回避し得る画像記録装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、発色反応と消色反応とを可逆的に繰り返す可逆反応物質を含む記録体を搬送するための搬送路と、該記録体の表面に付着している有色物質を該表面に接触して除去する除去部材と、これに対応するように配設された除去対向部材と、該除去部材を該搬送路内の該記録体とともに該除去対向部材に向けて押圧する押圧位置と押圧しない退避位置との間で移動させる除去部材移動手段と、該記録体に対して該可逆反応物質の消色反応を生起せしめる消色処理を施して該記録体に記録されていた画像を消去する消去手段と、これに対向するように配設された消去対向部材と、該消去手段を該搬送路内の該記録体とともに該消去対向部材に向けて押圧する押圧位置と押圧しない退避位置との間で移送させる消去移動手段と、該除去部材移動手段及び消去移動手段の駆動を制御する移動制御手段と、該記録体に対して該可逆反応物質の発色反応を生起せしめる発色処理を施して画像を記録する記録手段とを備える画像記録装置において、上記除去部材として、シート状に形成された除去シートを用い、該除去シートを自らに掛け回すように上記消去手段に固定される固定部材を設け、該消去手段と記録体とが当接する消去ニップの近傍で、該除去シートにおける該固定部材に対する掛け回し箇所と記録体とが当接する除去ニップを形成するように、該固定部材を該消去手段に固定し、上記消去移動手段によって該消去手段を移動させて記録体に接離させるのに伴って、該掛け回し箇所を記録体に接離させることで、該消去移動手段を上記除去部材移動手段としても機能する兼用移動手段として用い、これによって除去部材及び消去手段をそれぞれ上記押圧位置と上記退避位置との間で移動させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像記録消去装置において、請求項1の画像記録装置において、上記搬送路内にて上記有色物質の除去処理及び上記可逆反応物質の消色処理が施される前の記録体を検知する記録体検知手段を設け、該記録体検知手段による検知結果に基づいて上記兼用移動手段の駆動を制御させるように、上記移動制御手段を構成したことを特徴とするものである
これらの画像記録装置においては、可逆反応物質の発色によって記録体に記録された画像を消去手段によって消去することに加えて、記録体の加筆面に付着している有色物質を除去部材によって除去することで、加筆によって印が付された記録体をも再利用することができる。
また、上記除去部材及び消去手段をそれぞれ1つの兼用移動手段によって移動させるようにしたことで、除去部材移動手段と消去移動手段とを別々に設ける場合に比べて装置の大型化を抑えつつ、除去部材や消去手段を不必要に押圧することによる搬送トルクの無駄な上昇や記録体の無駄な摩耗を回避することができる。
まず、本発明を適用した画像記録装置に係る実施形態を説明する前に、サーマルヘッド記録方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の参考形態について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本プリンタに用いられる記録体たるリライタブルペーパーを示す断面図である。このリライタブルペーパー(以下、Rw紙という)50は、紙、プラスチック、合成紙等の材料からなる基層50aの上に、可逆反応層50b、透明保護層50cが順次被覆された構造になっている。一番上の透明保護層50c側が加筆記録のなされる記録面側となる。
上記可逆反応層50bには、ロイコ染料と顕色剤とを含む可逆反応物質がバインダー樹脂中に分散せしめられた材料が用いられている。ロイコ染料としては、フタリド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物などの公知の染料前駆体を使用することができる。また、顕色剤の材料には、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能を発揮するフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する長鎖炭化水素基などが連結した構造をもつ化合物を用いることができる。
上記透明保護層50cは、上記可逆反応層50bの劣化を抑えたり、紙搬送性や表面クリーニング性を向上させたりする役割を担っている。その材料としては、樹脂やワックス状物質などを用いることができる。
かかる構成のRw紙50は、記録温度(例えば180℃)まで加熱された箇所の可逆反応層50bにて、顕色剤がロイコ染料に結合してそれを発色させる。そして、冷却されるとロイコ染料に結合したまま固定されて、ロイコ染料の発色状態を維持させる。よって、ロイコ染料の発色によって記録された画像は、Rw紙50が室温に冷却されても、消失することなくその濃度を維持することができる。一方、ロイコ染料の発色によって画像が記録されたRw紙50は、上述の記録温度よりも低い消去温度(例えば120〜160℃)に加熱されると、可逆反応層50b中の顕色剤が結晶化等を引き起こしてロイコ染料から分離する。この分離により、ロイコ染料が消色して画像が消去される。このようにして、ロイコ染料と顕色剤とを含む可逆反応物質は、発色反応と消色反応とを可逆的に繰り返して、画像を出現させたり消失させたりすることができる。
図2は、本参考形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、このプリンタは、給紙手段たる給紙カセット1、給紙検知手段2、消去上流搬送ローラ対3、除去ユニット4、消去手段たる消去ヘッド5、消去ヘッド移動装置6、除去兼消去加圧ローラ7、記録上流搬送ローラ対8等を備えている。また、記録手段たるサーマルヘッド9、サーマルヘッド移動装置10、記録加圧ローラ11、排紙ローラ対12、排紙トレイ13なども備えている。
上記給紙カセット1は、プリンタ本体に対して着脱可能に構成され、カセット内部にRw50紙を複数枚重ねた紙束の状態で収容しており、一番上のRw紙50に給紙ローラ1aを当接させている。そして、所定のタイミングで給紙ローラ1aを図中時計回りに回転させることで、その一番上のRw紙50を外部に送り出す。
上記消去上流搬送ローラ対3は、互いに当接して搬送ニップを形成しながら、ニップ部でそれぞれ同方向に表面移動するように回転駆動されるローラ対から構成され、給紙カセット1の図中左側方に位置している。そして、給紙カセット1から送り出されたRw紙50を、搬送ニップに挟み込んで図中右側から左側に向けて搬送する。
上記給紙検知手段2は、給紙カセット1の給紙ローラ1aと、消去上流搬送ローラ対3の図中上側のローラとの間に配設されている。そして、給紙カセット1から消去上流搬送ローラ対3に向けて搬送されている途中のRw紙50を検知して、検知信号を図示しない制御部に送る。図示の例では、搬送途中のRw紙50の先端に引っ掛かったトグルレバー2aの傾動によってRw紙50を検知するトグルスイッチ方式のものを示したが、透過型光学センサ方式など、他の方式のものを用いてもよい。
上記消去上流搬送ローラ対3の図中左側方には、除去ユニット4、消去ヘッド5、消去ヘッド移動装置6、除去兼消去加圧ローラ7などが配設されている。消去上流搬送ローラ対3によって搬送されるRw紙50は、除去ユニット4と除去兼消去加圧ローラ7との間に形成される後述の除去兼消去ニップに送られる。除去ユニット4は、軸部材4bを回転自在に支持する図示しない支持手段や、軸部材4bにロール状に巻き付けられた除去部材たる除去シート4aなどを有している。また、軸部材4bに膜付けられた除去シート4aを先端側から巻き取るように図中反時計回りに回転駆動可能な巻き取り部材たる巻き取りローラ4cも有している。そして、巻き取りローラ4cによって軸部材4bから引き出した除去シート4aを、消去上流搬送ローラ対12の加筆面たる透明保護層面に接触させて、透明保護層面への加筆によって付着したインク等の有色物質を除去する。この除去により、Rw紙50の透明保護層面に付された印が除去される。除去シート4aの材料としては、表面に微細凹部を有する繊維の織布、編布、不織布などからなる研磨布を用いることができる。また、パルプ繊維や化学繊維からなる織布でもよい。また、表面に微細凹凸を有する多孔質高分子シート(多孔質ポリオレフィンシート、多孔質ポリアミドシート、多孔質ポリエステルシート、多孔質フッ素樹脂シート等)でもよい。
上記消去ヘッド5は、図示しない発熱手段を有しており、後述の除去兼消去ニップにて、消去上流搬送ローラ対12から送られてくるRw紙50を、後述のサーマルヘッド9による記録加熱温度よりも低い温度で加熱する。この加熱により、Rw紙50の可逆反応層(50b)の顕色剤がロイコ染料から分離して、それまで発色していたロイコ染料を消色せしめる。そして、可逆反応層(50b)に記録されていた画像を消去する。なお、消去ヘッド移動装置6や、除去兼消去加圧ローラ7の役割については、後述する。
上記記録上流搬送ローラ対8は、互いに当接して搬送ニップを形成しながら、ニップ部でそれぞれ同方向に表面移動するように回転駆動されるローラ対から構成されている。透明保護層(50c)面の印を構成する有色物質が除去ユニット4によって除去され、且つ、可逆反応層(50a)の記録画像が消去ヘッド5によって消去されたRw紙50は、記録上流搬送ローラ対8の搬送ニップに挟まれる。そして、図中右側から左側に向けて引き続き搬送される。
記録上流搬送ローラ対8の図中左側方には、サーマルヘッド移動装置10によって上下移動せしめられる上記サーマルヘッド9や、記録加圧ローラ11が配設されている。サーマルヘッド9は、公知の技術によってRw紙50の画像対応領域を局所的に発色温度(例えば180℃)以上に加熱することで、可逆反応層(50b)の可逆反応物質を発色せしめて画像を記録するものである。サーマルヘッド移動装置10は、サーマルヘッド9を図中上下方向に移動させて、その下方に配設されている記録加圧ローラ11に圧接せしめたり、記録加圧ローラ11から引き離したりする。記録上流搬送ローラ対8によって搬送されるRw紙50は、サーマルヘッド移動装置10によって図中下方に移動せしめられたサーマルヘッド9と、記録加圧ローラ11との接触によって形成される記録ニップに挟まれる。そして、ここで画像が記録されながら、排紙ローラ対12に向けて送られる。
上記排紙ローラ対12は、互いに当接して排紙ニップを形成しながら、ニップ部でそれぞれ同方向に表面移動するように回転駆動されるローラ対から構成されている。そして、上記記録ニップから送り出されたRw紙50を、排紙ニップに挟み込んで機外へと排出する。排出されたRw紙50は、プリンタ筺体の側板に設けられた排紙トレイ13上にスタックされる。
本プリンタの内部には、以上のような紙搬送を可能にする搬送路Pが形成されている。給紙カセット1内→給紙検知手段2の下方→消去上流搬送ローラ対3の搬送ニップ→除去兼消去ニップ→記録上流搬送ローラ対8の搬送ニップ→記録ニップ→排紙ニップという経路を辿る通路である。
記除去ユニット4の除去シート4aにおける軸部材4bからの引き出し部分は、その後端側が、巻き取りローラ4cと軸部材4bとの間で張架されている。消去ヘッド5は、この除去シート4aの張架部分にテンションをかけるように、引き出し部分の裏面に当接している。また、消去ヘッド移動装置6は、本体に対して伸縮自在に設けられた伸縮アームを有しており、この伸縮アームの先端に消去ヘッド5が固定されている。図示しない制御手段の制御によって消去ヘッド移動装置6がその伸縮アームを延ばすように駆動されると、消去ヘッド5が除去シート4aの張架部分を押し下げて、下方の除去兼消去加圧ローラ7に当接させる。これにより、除去シート4aと除去兼消去加圧ローラ7とを所定の長さ(紙搬送方向の寸法)で当接させた除去兼消去ニップが形成されるとともに、除去シート4a及び消去ヘッド5が除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧される。このようにして除去シート4a及び消去ヘッド5を移動させる消去ヘッド移動装置6は、除去部材移動手段と消去移動手段とを兼ねる兼用移動手段として機能している。なお、除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧される消去ヘッド5は、除去シート4aを介してRw紙50を加熱して、画像を消去する。
一方、図示しない制御部の制御によって消去ヘッド移動装置6がその伸縮アームを縮めるように駆動されると、消去ヘッド5が除去兼消去ローラ7から離れるように図中上方に移動する。この移動により、除去シート4a及び消去ヘッド5が除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧されなくなる。
以上のように、本プリンタでは、除去部材たる除去シート4aを移動させる除去部材移動手段と、消去手段たる消去ヘッド5を移動させる消去移動手段とを別々に設けるのではなく、両方の機能を備えた兼用移動手段たる消去ヘッド移動装置6を1つだけ設けている。このことにより、移動手段の数を減らして、上述した特許文献1の画像記録装置よりも省スペース化を図っている。更に、除去シート4aが除去対向部材に向けて押圧される除去処理位置と、消去ヘッド5が消去対向部材に向けて押圧される消色処理位置とを、搬送路P内の同一位置(除去兼消去ニップ)にしている。このため、対向部材についても、除去対向部材と消去対向部材との両方を設けるのではなく、除去シート4a及び消去ヘッド5に対向する除去兼消去対向部材たる除去兼消去加圧ローラ7を1つだけ設けて、更なる省スペース化を図っている。
本プリンタは、図2に示したように、消去ヘッド移動装置6の伸縮アームを縮めて消去ヘッド5を除去兼消去加圧ローラ7から離間させた退避位置にポジショニングした状態で、操作者からのプリント開始命令を待機している。また、サーマルヘッド移動装置10の伸縮アームを縮めてサーマルヘッド9を記録加圧ローラ11から離間させた退避位置にポジショニングした状態で、操作者からのプリント開始命令を待機している。
また、本プリンタは、操作者からの命令信号を受け付けて上述の制御部に送るためのテンキー等で構成された図示しない情報入力手段を備えている。そして、この情報入力手段によって受け付けた情報に基づいて、プリント動作モードを再生モードと、非再生モードとで切り替える。給紙カセット1に収容されているRw紙50が、可逆反応層(50b)に対する画像の記録も、透明保護層(50c)に対する加筆もなされていないものであれば、そのRw紙50に対する印の除去処理及び画像の消色処理は不要である。そこで、操作者は、このような場合には、情報入力手段への入力操作によってプリント動作モードを非再生モードに設定する。すると、本プリンタは、サーマルヘッド移動装置10の伸縮アームを延ばしてサーマルヘッド9を記録加圧ローラ11に当接させて記録ニップを形成する一方で、消去ヘッド5については退避位置に退避させたままの状態でプリント動作を行う。このような非再生モードのプリント動作により、除去処理及び消色処理が不要な場合に、消去ヘッド5及び除去シート4aを除去兼消去加圧ローラ7に押圧させないで搬送駆動トルクを低減する。そして、このことにより、余計なエネルギー消費を抑えている。また、除去シート4aとRw紙50との接触を回避して、除去シート4aの無駄な消費を抑えている。更には、除去シート4aを摺擦させることによる除去兼消去加圧ローラ7の摩耗も抑えている。
一方、給紙カセット1に収容されているRw紙50が、可逆反応層(50b)に対する画像記録が行われているか、あるいは透明保護層(50c)に対する加筆がなされているかの何れかの場合には、除去処理又は消色処理が必要になる。そこで、操作者は、このような場合には、情報入力手段への入力操作によってプリント動作モードを再生モードに設定する。すると、本プリンタは、消去ヘッド5を退避位置から押圧位置に移動させて、上述の除去兼消去ニップを形成した状態でプリント動作を行う。このような再生モードのプリント動作により、除去処理又は消色処理が必要な場合には、除去兼消去ニップにて、消去ヘッド5による加熱処理(消色処理)と、除去シート4aの接触による除去処理とをRw紙50に施す。これにより、画像及び加筆による印の何れも消失させてRw紙50を初期状態に戻してから、それに画像を記録することができる。
図3は、再生モードのプリント動作において、駆動が開始された直後の消去ヘッド移動装置6と、その周囲とを示す拡大構成図である。同図において、本プリンタは、除去シート4の軸部材巻き付け部分の近傍で図示しない第1揺動装置によって揺動せしめられる第1揺動爪14を有している。また、除去シート4の巻き取りローラ巻き取り部分の近傍で図示しない第2揺動装置によって揺動せしめられる第2揺動爪15も有している。第1揺動装置や第2揺動装置は、上述の制御部によってその駆動が制御される。第1揺動装置の駆動によって第1揺動爪14が揺動すると、その先端が除去シート4の軸部材巻き付け部分に接離する。そして、第1揺動爪14の先端が除去シート4の軸部材巻き付け部分に接触すると、軸部材4bの回転がロックされる。また、第2揺動装置の駆動によって第2揺動爪15が揺動すると、その先端が除去シート4の巻き取りローラ巻き取り部分に接離する。そして、第2揺動爪15の先端が除去シート4の巻き取りローラ巻き取り部分に接触すると、巻き取りローラ4cの回転がロックされる。なお、本プリンタは、第1揺動爪14及び第2揺動爪15を何れもその先端が除去シート4aに強く当接するロック位置に揺動せしめた状態で、操作者からのプリント開始命令を待機するようになっている。
かかる構成では、消去ヘッド移動装置6の駆動を制御する上述の制御部が、移動制御手段として機能している。また、第1揺動爪14と上記第1揺動装置の組合せが、除去ユニット4の軸部材4bの回転をロックする回転ロック手段として機能している。また、第1揺動装置を駆動制御する上記制御部が、この回転ロック手段の駆動を制御する回転ロック制御手段として機能している。また、第2揺動爪15と上記第2揺動装置の組合せが、除去ユニット4の巻き取り部材たる巻き取りローラ4cの回転をロックする回転ロック手段として機能している。また、第2揺動装置を駆動制御する上記制御部が、この回転ロック手段の駆動を制御する回転ロック制御手段として機能している。
図4は、本プリンタの電気回路の一部を示すプロック図である。図示しないCPUやRAM等から構成される上述の制御部100には、給紙検知手段2、搬送駆動モータ20、給紙モータ21、巻き取りモータ22、第1揺動装置23、第2揺動装置24などが接続されている。また、消去ヘッド移動装置6、サーマルヘッド移動装置10、サーマル駆動ドライバ25、消去駆動ドライバ26なども接続されている。
上記搬送駆動モータ20は、図2に示した消去上流搬送ローラ対3、除去兼消去加圧ローラ7、記録上流搬送ローラ対8、記録加圧ローラ11、排紙ローラ対12などの駆動源として機能する。また、給紙モータ21は、図2に示した給紙ローラ1aの駆動源として機能する。また、巻き取りモータ22は、図2に示した除去ユニット4の巻き取りローラ4cの駆動源として機能する。また、サーマル駆動ドライバ25は、図2に示したサーマルヘッド9の駆動回路として機能する。また、消去駆動ドライバ26は、図2に示した消去ヘッド5の駆動回路として機能する。
先に示した図3において、再生モードのプリント動作が開始されると、上記第1揺動装置(23)の駆動によって第1揺動爪14が揺動せしめられて、その先端が除去シート4aの軸部材巻き付け部分から離間する。これにより、軸部材4bの回転ロックが解除される。このようの回転ロックが解除された状態で、消去ヘッド移動装置6の駆動によって消去ヘッド5が図中下方の動作位置に移動せしめられる。この際、除去シート4aの張架部分の裏面に当接している消去ヘッド5が、その張架部分のテンションを高めて除去シート4aを引っ張る。すると、回転可能に構成された軸部材4bと巻き取りローラ4cとのうち、回転ロックが解除されている軸部材4bだけが回転して、軸部材4bから除去シート4aが送り出される。そして、除去シート4aと消去ヘッド5との両方が除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧される。図示しない給紙カセットから送り出されたRw紙50は、この押圧によって形成された除去兼消去ニップに挟み込まれて、その画像の消色処理が施されるとともに、透明保護層(50c)に付着しているインク等の有色物質の除去処理が施される。このとき、図5に示すように、制御部(100)は、第1揺動装置(23)の駆動停止によって第1揺動爪14をロック位置に戻して軸部材4bの回転をロックする。これにより、除去処理中における除去シート4aのたるみを回避することができる。
Rw紙50が除去兼消去ニップを通過するか、あるいは通過する直前になって、Rw紙50に対する除去処理や消色処理が不要になると、制御部(100)は、消去ヘッド移動装置6の逆駆動によって消去ヘッド5を除去兼消去加圧ローラ7から遠ざける。すると、それまで除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧されていた除去シート4aが押圧から解放されて、たるんでくる。そこで、制御部(100)は、図6に示すように、第2揺動装置(24)の駆動によって揺動爪15を揺動せしめると同時に、巻き取りモータ(22)を所定時間だけ駆動させる。そして、これにより、除去シート4aのたるみ部分を巻き取りローラ4cに巻き取らせる。すると、除去シート4aの未使用部分が除去兼消去加圧ローラ7との対向位置に移動して、次の除去処理に利用される。
図7は、再生モードのプリント動作時に制御部(100)によって実施される再生プリント動作制御の制御フローを示すフローチャートである。この制御がスタートすると、まず、搬送駆動モータ(20)の駆動が開始された後(ステップ1:以下、ステップをSと記す)、給紙モータ(21)の駆動が開始される(S2)。これにより、給紙カセット(1)から搬送路に向けてRw紙(50)が送り出される。次に、給紙検知手段(2)からの検知信号の受信が待機され(S3でN)、検知信号が受信されると(S3でY)、第1計時処理がスタートする(S4)。そして、第1計時処理によるカウント値C1が「L1/V」に達すると(S5でY)、第1揺動装置(23)及び消去ヘッド移動装置(6)の駆動が開始されて(S6)、上述の除去兼消去ニップが形成される。ここで、L1とは、先に図2に示したように、搬送路P内における給紙検知手段2による紙検知位置から除去兼消去ニップの入口に至るまでの距離である。また、Vとは、搬送路P内におけるRw紙50の搬送速度である。よって、カウント値C1が「L1/V」になると、Rw紙50が消去ヘッド50の直下に進入し始めることになる。本プリンタは、このように、Rw紙50が消去ヘッド5の直下に進入し始める直前まで、消去ヘッド5や除去シート4aを除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧しないで退避させておく。
消去ヘッド移動装置(6)の駆動によって除去兼消去ニップが形成されると、直ちに第1揺動装置(23)の駆動が停止されて(S7)、除去ユニットの駆動軸(4b)の回転がロックされる。そして、カウント値C1が「L2/V」に到達すると(S8でY)、サーマルヘッド移動装置(10)の駆動によって(S9)サーマルヘッド(9)が記録加圧ローラ11に向けて押圧されて、上述の記録ニップが形成される。ここで、L2とは、先に図2に示したように、搬送路P内における給紙検知手段2による紙検知位置から記録ニップの入口に至るまでの距離である。よって、カウント値C1が「L2/V」になると、Rw紙50がサーマルヘッド9の直下に進入し始めることになる。本プリンタは、このように、Rw紙50がサーマルヘッド9の直下に進入し始める直前まで、サーマルヘッド9を記録加圧ローラ11に向けて押圧しないで退避させておく。
サーマルヘッド移動装置(10)の駆動によって記録ニップが形成された後、給紙検知手段(2)からの検知信号が受信されなくなると(S10でN)、第2計時処理がスタートする(S11)。そして、第2計時処理によるカウント値C2が「L1/V」に到達すると(S12でY)、即ち、Rw紙の後端が除去兼消去ニップに進入し始めると、消去ヘッド移動装置(6)の逆駆動が開始される(S13)。これにより、消去ヘッド(5)及び除去シート(4a)が押圧されなくなる。その後、直ちに第2揺動装置(24)及び巻き取りモータ(22)の駆動が所定時間だけ行われて(S14)、除去シート(4a)のたるみが巻き取られる。そして、カウント値C2が「L1/V」に到達すると(S15でY)、即ち、Rw紙の後端が記録ニップに進入し始めると、サーマルヘッド移動装置(10)の逆駆動が開始されて(S16)、サーマルヘッド(9)が退避位置に移動する。次に、カウント値C2が図2に示したL0を搬送速度Vで除算した値に到達すると(s17でY)、即ち、Rw紙50が排紙されると、搬送駆動モータ(20)の駆動が停止されて(S18)、プリント動作が終了する。
以上のように、本プリンタは、紙検知手段(2)の検知信号に基づいて消去ヘッド移動装置(6)の駆動を制御することで、再生プリントモードにおいても、必要なときだけ除去シート(4a)及び消去ヘッド(5)を押圧する。この必要なときとは、Rw紙(50)が消去ヘッド(5)の直下を通過するときである。このような押圧により、再生プリントモードにおいても搬送駆動トルクを低減するとともに、除去シート(4a)の無駄な消耗や、除去兼消去加圧ローラ(7)の摩耗を低減している。
また、紙検知手段(2)の検知信号に基づいてサーマルヘッド移動装置(10)の駆動を制御することで、再生プリントモードにおいて、必要なときだけサーマルヘッド(9)を押圧している。この「必要なとき」とは、Rw紙(50)がサーマルヘッド(9)の直下を通過するときである。このような押圧により、再生プリントモードにおける搬送駆動トルクを更に低減することができる。
なお、巻き取りローラ4cに駆動力を伝達する駆動伝達系のギヤ比が、Rw紙(50)に摺擦する除去シート4aを介して、励磁されていない巻き取りモータ22を回転させてしまわない程度に高い場合には、第2揺動爪15を省略することができる。更に、第2揺動装置24も省略することができる。これらを設けなくても、巻き取りモータ22を励磁していないときにおける巻き取りローラ4cの空転を回避することができるからである。
次に、参考形態に係るプリンタの変形例装置について説明する。
先に示した図2において、この変形例装置は、再生プリントモードにて、除去兼消去ニップに向けて押圧した除去シート4aを不動の状態で除去処理や消色処理を行うのではなく、少しずつ巻き取りローラ4cに巻き取っていく。この巻き取りを実現するために、除去兼消去ニップを形成した状態で、第2揺動機構(24)を駆動するとともに、巻き取りモータ(22)を低回転駆動する。かかる構成では、巻き取りによって除去兼消去ニップに新たな除去シート4a部分を送り込みながら、それによって有色物質を除去することで、除去シート4aをRw紙50に不動の状態で摺擦させる場合に比べて除去性能を向上させることができる。
次に、実施形態に係るプリンタについて説明する。
図8は、実施形態に係るプリンタの一部構成を拡大して示す拡大構成図である。参考形態に係るプリンタのように、除去シート4aをその裏面に押し当てた消去ヘッド5とともに除去兼加圧ローラに押圧する構成にはなっていない。消去ヘッド5の図中側には、図中奥行き方向に延在するゴム等の弾性部材30が配設されており、これは図中奥行き方向の両端面に固定された支持部材が、消去ヘッド5の図中側面に固定されることによって、消去ヘッド5に支持されている。除去シート4aは、軸部材4bからの引き出し部分がこの固定部材たる弾性部材30に巻き掛けられた後に、巻き取りローラ4cによる巻き取り部に至るように張架されている。弾性部材30に対する除去シート巻き掛け部分の底面レベルは、消去ヘッド5の底面レベルよりも若干下方になっている。
かかる構成においても、消去ヘッド移動装置6の駆動によって消去ヘッド5が除去兼消去加圧ローラ7に対して近づいたり遠ざかったりするように移動するのに伴って、除去シート4aも同様に移動する。よって、消去ヘッド移動装置6が、除去シート4aと消去ヘッド5との両方を移動させる兼用移動手段として機能している。また、実施形態に係るプリンタとは異なり、除去兼消去ニップを形成するのではなく、消去ヘッド5が除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧される消去ニップとは別に、除去シート4aが除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧される除去ニップを形成している。かかる構成では、弾性部材30として、消色処理のためにどうしても平面積を比較的大きくせざるを得ない消去ヘッドよりも平面積の小さなものを用いることで、除去ニップを消去ニップよりも小さくすることが可能になる。そして、除去シート4aとRw紙50との接触面積の低下によって掻き取り効果を向上させて、有色物質の除去性能をより高めることができる。更に、固定部材として弾性材料からなる弾性部材30を用いることで、除去シート4aとRw紙50との密着性を高めて、有色物質の除去性能を更に高めることができる。
以上、参考形態や実施形態に係るプリンタにおいては、搬送路P内にて除去処理及び消色処理が施される前のRw紙50を検知する記録体検知手段たる給紙検知手段2を設けている。そして、これによる検知結果に基づいて、除去シート4a及び消去ヘッド5を移動させる兼用移動手段たる消去ヘッド移動装置6の駆動を制御させるように、移動制御手段たる制御部100を構成している。かかる構成では、上述したように、除去処理や消色処理が必要な再生モードにおいて、消去ヘッド5及び除去シート4aを必要なときだけ除去兼消去加圧ローラ7に向けて押圧することが可能になる。そして、このことにより、再生モードにおいても、搬送駆動トルクを低減するとともに、除去シート4aの無駄な消耗や、除去兼消去加圧ローラ7の無駄な摩耗を確実に回避することができる。
また、参考形態に係るプリンタや変形例装置においては、除去部材として、シート状に形成された除去シート4aを用いている。そして、除去シート4aの裏面に押し当てた消去ヘッド5を移動させることで、除去シート4aを消去ヘッド5とともに移動させている。かかる構成では、消去ヘッド5をRw紙50に直接接触させることなく、消去処理を実施して、Rw紙50に付着している有色物質や異物を消去ヘッドに転移させることによる消去能力の低下を回避することができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、除去部材として除去シート4aを用いるとともに、消去ヘッド5に固定した固定部材たる弾性部材30を除去シート4aの裏面に押し当てている。そして、側面に固定されている弾性部材30が除去シート4aの裏面に当接している消去ヘッド5を移動させることで、除去シート4aを消去ヘッド5とともに移動させている。かかる構成では、上述した理由により、除去シート4aとRw紙50との接触面積の低下によって掻き取り効果を向上させて、参考形態に係るプリンタや変形例装置よりも、有色物質の除去性能をより高めることができる。
また、参考形態に係るプリンタにおいては、除去部材として、回転自在に支持される軸部材4bにロール状に巻き付けられた除去シート4aを用いている。そして、軸部材4bの回転をロックする回転ロック手段と、これの駆動を制御する回転ロック制御手段たる制御部100と、除去シート4aを巻き取るための巻き取り部材たる巻き取りローラ4cと、これを回転駆動する巻き取り駆動手段たる巻き取りモータ22とを設けている。また、上記移動手段による除去シート4a及び消去ヘッド5の移動に伴って必要になる軸部材4bの回転ロックの解除、及び巻き取りモータ22の駆動による巻き取りに伴って必要になる回転ロックの解除の他は、軸部材4bの回転をロックする制御を実施させるように、制御部100を構成している。かかる構成では、不必要なときに軸部材4bを回転させてしまうことによる除去シート4aのたるみを回避することができる。
また、変形例装置においては、除去部材として、回転自在に支持される軸部材4bにロール状に巻き付けられた除去シート4aを用いている。そして、除去シート4aを巻き取るための巻き取り部材たる巻き取りローラ4cと、これを回転駆動する巻き取り駆動手段たる巻き取りモータ22と、これの駆動を制御する巻き取り制御手段たる制御部100とを設けている。また、除去シート4aとRw紙50とが接触しているときに、巻き取りモータ22を回転駆動させる制御を実施させるように、制御部100を構成している。かかる構成では、巻き取りによって除去兼消去ニップに新たな除去シート4a部分を送り込みながら、それによって有色物質を除去することで、除去シート4aをRw紙50に不動の状態で摺擦させる場合に比べて除去性能を向上させることができる。
Rw紙を示す拡大断面図。 参考形態に係るプリンタを示す概略構成図。 再生モードのプリント動作において、駆動が開始された直後の消去ヘッド移動装置と、その周囲とを示す拡大構成図。 同プリンタの電気回路の一部を示すプロック図。 再生モードのプリント動作において、除去処理及び消去処理中の除去兼消去ニップとその周囲とを示す拡大構成図。 再生モードのプリント動作において、除去処理及び消去処理が不要になった直後の除去兼消去ニップとその周囲とを示す拡大構成図。 再生モードのプリント動作時に制御部によって実施される再生プリント動作制御の制御フローを示すフローチャート。 実施形態に係るプリンタの一部構成を拡大して示す拡大構成図。
符号の説明
1 給紙カセット
2 給紙検知手段(記録体検知手段)
3 消去上流搬送ローラ対
4 除去ユニット
4a 除去シート(除去部材)
5 消去ヘッド(消去手段)
6 消去ヘッド移動装置(兼用移動手段)
7 除去兼消去加圧ローラ
8 記録上流搬送ローラ対
9 サーマルヘッド移動装置
10 サーマルヘッド(記録手段)
11 記録加圧ローラ
12 排紙ローラ対

Claims (2)

  1. 発色反応と消色反応とを可逆的に繰り返す可逆反応物質を含む記録体を搬送するための搬送路と、
    該記録体の表面に付着している有色物質を該表面に接触して除去する除去部材と、
    これに対応するように配設された除去対向部材と、
    該除去部材を該搬送路内の該記録体とともに該除去対向部材に向けて押圧する押圧位置と押圧しない退避位置との間で移動させる除去部材移動手段と、
    該記録体に対して該可逆反応物質の消色反応を生起せしめる消色処理を施して該記録体に記録されていた画像を消去する消去手段と、
    これに対向するように配設された消去対向部材と、
    該消去手段を該搬送路内の該記録体とともに該消去対向部材に向けて押圧する押圧位置と押圧しない退避位置との間で移送させる消去移動手段と、
    該除去部材移動手段及び消去移動手段の駆動を制御する移動制御手段と、
    該記録体に対して該可逆反応物質の発色反応を生起せしめる発色処理を施して画像を記録する記録手段とを備える画像記録装置において、
    上記除去部材として、シート状に形成された除去シートを用い、
    該除去シートを自らに掛け回すように上記消去手段に固定される固定部材を設け、
    該消去手段と記録体とが当接する消去ニップの近傍で、該除去シートにおける該固定部材に対する掛け回し箇所と記録体とが当接する除去ニップを形成するように、該固定部材を該消去手段に固定し、
    上記消去移動手段によって該消去手段を移動させて記録体に接離させるのに伴って、該掛け回し箇所を記録体に接離させることで、該消去移動手段を上記除去部材移動手段としても機能する兼用移動手段として用い、これによって除去部材及び消去手段をそれぞれ上記押圧位置と上記退避位置との間で移動させるようにしたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1の画像記録装置において、
    上記搬送路内にて上記有色物質の除去処理及び上記可逆反応物質の消色処理が施される前の記録体を検知する記録体検知手段を設け、該記録体検知手段による検知結果に基づいて上記兼用移動手段の駆動を制御させるように、上記移動制御手段を構成したことを特徴とする画像記録装置
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