JP4340408B2 - シート材位置決め装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート材を平板状のプレートに載置した状態で位置決めするためのシート材位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷版露光装置としては、シート状の印刷版(例えば所謂フォトポリプレートやサーマルプレート)における支持体上の感光層(例えば乳剤面)に、直接レーザビーム等で画像を記録(露光)するものが開発されてきている。
【0003】
この印刷版露光装置では、平板状のプレートに載置された印刷版を必要に応じてパンチ部へ搬送することで、パンチ部で印刷版にパンチ処理(後の工程である印刷処理においての位置決めに使用されるパンチ孔の穿設処理)を実行する。さらに、前記プレートに載置された印刷版を露光部へ搬送することで、露光部で印刷版に露光処理を実行する。
【0004】
ここで、パンチ部でのパンチ処理や露光部での露光処理の以前には、パンチ処理や露光処理の精度向上のため、印刷版をプレートに載置した状態で拘束または与圧保持して位置決めする必要がある。ここで、このように印刷版を拘束または与圧保持する際には、予め印刷版に座屈変形が発生しにくいように拘束または与圧保持できるパラメータを実験的に求めて、このパラメータに基づいて印刷版を拘束または与圧保持していた。
【0005】
また、印刷版をプレートに載置した状態で拘束または与圧保持して位置決めする方法としては、例えば、プレートの一方向側(例えばパンチ部側や露光部側)に2個の第1基準ピンを設け、この2個の第1基準ピンに印刷版が突き当たるまで印刷版を第1移動ピンによって押圧して、印刷版の一方向における位置を定める。さらに、プレートの他方向(一方向に垂直な方向)側に1個の第2基準ピンを設け、この第2基準ピンに印刷版が突き当たるまで印刷版を第2移動ピンによって押圧して、印刷版の他方向における位置を定める。
【0006】
さらにまた、上記パンチ部でのパンチ処理と同時に印刷版に切欠を穿設し、この切欠内に上記第1基準ピンを挿入した状態で上記と同様に印刷版を位置決めする方法もある。
【0007】
しかしながら、このような印刷版露光装置では、上述の如く予め印刷版に座屈変形が発生しにくいパラメータを実験的に求めて印刷版を拘束または与圧保持するため、印刷版の拘束力または与圧保持力(例えば第1移動ピン及び第2移動ピンによる印刷版の押圧力)が小さく、位置決め精度が不安定である(例えば第1基準ピンや第2基準ピンに印刷版を確実に突き当てることができない)という問題がある。一方、プレートへの印刷版の拘束力または与圧保持力を上げると、印刷版に座屈変形が生じて位置決め精度が低下するという問題が生じる。
【0008】
さらに、印刷版に切欠を穿設する場合には、印刷版の端面に曲がりがある場合でも印刷版を正確に位置決めすることができるが、高額な切欠穿設装置が必要になるため、高価となるという問題がある。
【0009】
しかも、プレートに第1移動ピンと第2移動ピンとを設ける場合等の如く、2つの印刷版移動機構が必要な場合には、高価となると共に大型化するという問題もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事実を考慮し、シート材の位置決め精度を向上できるシート材位置決め装置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のシート材位置決め装置は、シート材が載置される平板状のプレートと、前記プレートに載置される前記シート材に対応して設けられ、前記シート材を一方向へ搬送する搬送手段と、前記プレートの一方向側に設けられ、一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の仮方向における位置を定める仮突当部材と、前記プレートの一方向側に設けられ、仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の本方向における位置を定める本突当部材と、前記シート材に一方向に垂直であって前記シート材の面に平行な他方向への搬送力を付与する搬送力付与手段と、前記プレートの他方向側に設けられ、他方向への搬送力を付与される前記シート材が突き当たることで前記シート材の他方向における位置を定める基準突当部材と、を備えたシート材位置決め装置であって、一方向に対する仮方向の傾斜角度をαとし、一方向に対する本方向の傾斜角度をβとするとき、α<βとした、ことを特徴としている。
【0012】
請求項1に記載のシート材位置決め装置では、搬送手段がプレート上のシート材を一方向へ搬送すると共に、このシート材が少なくとも2点で仮突当部材に突き当たって、シート材の仮方向における位置が定められる。さらに、仮方向における位置が定められた後のシート材を搬送手段が一方向へ搬送すると共に、このシート材が少なくとも2点で本突当部材に突き当たって、シート材の本方向における位置が定められる。
【0013】
また、シート材に搬送力付与手段によって他方向への搬送力が付与されると共に、このシート材が基準突当部材に突き当たることで、シート材の他方向における位置が定められる。
【0014】
このように、シート材の本方向及び他方向における位置が定められることで、シート材がプレートに載置された状態で位置決めされると共に、この位置決め状態を搬送手段及び搬送力付与手段によるシート材の搬送力により保持できる。
【0015】
ここで、一方向に対する仮方向の傾斜角度をαとし、一方向に対する本方向の傾斜角度をβとするとき、α<βとされている。このため、仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送されるシート材は、先ず本突当部材に1点で突き当たって回動されることで、本突当部材に少なくとも2点で突き当たって、シート材の本方向における位置が定められる。
【0016】
このように、シート材を回動させて本突当部材に少なくとも2点で突き当てると共に、搬送力付与手段によってシート材を基準突当部材に突き当てるため、シート材を本突当部材に少なくとも2点で確実に突き当てることができると共にシート材を基準突当部材に確実に突き当てることができる。これにより、シート材の位置決め精度を向上できる。
【0017】
請求項2に記載のシート材位置決め装置は、請求項1に記載のシート材位置決め装置において、前記搬送手段は、前記シート材が前記仮突当部材及び本突当部材の少なくとも一方に突き当たる前に前記シート材の搬送速度を低くする、ことを特徴としている。
【0018】
請求項2に記載のシート材位置決め装置では、シート材が仮突当部材及び本突当部材の少なくとも一方に突き当たる前に搬送手段がシート材の搬送速度を低くするため、シート材が仮突当部材や本突当部材に突き当たった反動で仮突当部材や本突当部材から離間することを抑制できる。これにより、シート材を仮突当部材や本突当部材に一層確実に突き当てることができて、シート材の位置決め精度を一層向上できる。
【0019】
請求項3に記載のシート材位置決め装置は、シート材が載置される平板状のプレートと、前記プレートに載置される前記シート材に対応して設けられ、前記シート材を一方向へ搬送する搬送手段と、前記プレートの一方向側に設けられ、一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第1仮方向における位置を定める第1仮突当部材と、前記プレートの一方向側に設けられ、第1仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第1本方向における位置を定める第1本突当部材と、前記プレートの一方向側に設けられ、第1本方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第2仮方向における位置を定める第2仮突当部材と、前記プレートの一方向側に設けられ、第2仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第2本方向における位置を定める第2本突当部材と、前記シート材に一方向に垂直であって前記シート材の面に平行な他方向への搬送力を付与する搬送力付与手段と、前記プレートの他方向側に設けられ、他方向への搬送力を付与される前記シート材が突き当たることで前記シート材の他方向における位置を定める基準突当部材と、を備えたシート材位置決め装置であって、一方向に対する第1仮方向の傾斜角度をα1とし、一方向に対する第1本方向の傾斜角度をβ1とし、一方向に対する第2仮方向の傾斜角度をα2とし、一方向に対する第2本方向の傾斜角度をβ2とするとき、α1≠α2の際にはα1<β1<α2<β2とし、α1=α2の際にはα1<β1かつα2<β2とした、ことを特徴としている。
【0020】
請求項3に記載のシート材位置決め装置では、搬送手段がプレート上のシート材を一方向へ搬送すると共に、このシート材が少なくとも2点で第1仮突当部材に突き当たって、シート材の第1仮方向における位置が定められる。さらに、第1仮方向における位置が定められた後のシート材を搬送手段が一方向へ搬送すると共に、このシート材が少なくとも2点で第1本突当部材に突き当たって、シート材の第1本方向における位置が定められる。
【0021】
さらにまた、第1本方向における位置が定められるた後のシート材を搬送手段が一方向へ搬送すると共に、このシート材が少なくとも2点で第2仮突当部材に突き当たって、シート材の第2仮方向における位置が定められる。さらに、第2仮方向における位置が定められた後のシート材を搬送手段が一方向へ搬送すると共に、このシート材が少なくとも2点で第2本突当部材に突き当たって、シート材の第2本方向における位置が定められる。
【0022】
また、シート材に搬送力付与手段によって他方向への搬送力が付与されると共に、このシート材が基準突当部材に突き当たることで、シート材の他方向における位置が定められる。
【0023】
このように、シート材の第1本方向及び他方向における位置が定められ、または、シート材の第2本方向及び他方向における位置が定められることで、それぞれシート材がプレートに載置された状態で位置決めされると共に、この位置決め状態を搬送手段及び搬送力付与手段によるシート材の搬送力により保持できる。
【0024】
ここで、一方向に対する第1仮方向の傾斜角度をα1とし、一方向に対する第1本方向の傾斜角度をβ1とし、一方向に対する第2仮方向の傾斜角度をα2とし、一方向に対する第2本方向の傾斜角度をβ2とするとき、α1≠α2の際にはα1<β1<α2<β2とされ、α1=α2の際にはα1<β1かつα2<β2とされている。このため、第1仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送されるシート材は、先ず第1本突当部材に1点で突き当たって回動されることで、第1本突当部材に少なくとも2点で突き当たって、シート材の第1本方向における位置が定められる。さらに、第2仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送されるシート材は、先ず第2本突当部材に1点で突き当たって回動されることで、第2本突当部材に少なくとも2点で突き当たって、シート材の第2本方向における位置が定められる。
【0025】
このように、シート材を回動させて第1本突当部材及び第2本突当部材に少なくとも2点で突き当てると共に、搬送力付与手段によってシート材を基準突当部材に突き当てるため、シート材を第1本突当部材及び第2本突当部材に少なくとも2点で確実に突き当てることができると共にシート材を基準突当部材に確実に突き当てることができる。これにより、シート材の位置決め精度を向上できる。
【0026】
さらに、上述の如くα1≠α2の際にはβ1<α2とされているため、第1本方向における位置が定められた後に一方向へ搬送されるシート材は、先ず第2仮突当部材に1点で突き当たって回動されることで、第2仮突当部材に少なくとも2点で突き当たって、シート材の第2仮方向における位置が定められる。このため、シート材を第2仮突当部材に少なくとも2点で確実に突き当てることができ、これにより、シート材を第2本突当部材に少なくとも2点で一層確実に突き当てることができて、シート材の位置決め精度を確実に向上できる。
【0027】
請求項4に記載のシート材位置決め装置は、請求項3に記載のシート材位置決め装置において、前記搬送手段は、前記シート材が前記第1仮突当部材、第1本突当部材、第2仮突当部材及び第2本突当部材の少なくとも1つに突き当たる前に前記シート材の搬送速度を低くする、ことを特徴としている。
【0028】
請求項4に記載のシート材位置決め装置では、シート材が第1仮突当部材、第1本突当部材、第2仮突当部材及び第2本突当部材の少なくとも1つに突き当たる前に搬送手段がシート材の搬送速度を低くするため、シート材が第1仮突当部材、第1本突当部材、第2仮突当部材及び第2本突当部材の少なくとも1つに突き当たった反動でこれらから離間することを抑制できる。これにより、シート材を第1仮突当部材、第1本突当部材、第2仮突当部材及び第2本突当部材の少なくとも1つに一層確実に突き当てることができて、シート材の位置決め精度を一層向上できる。
【0029】
請求項6に記載のシート材位置決め装置は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のシート材位置決め装置において、前記搬送力付与手段とは別個に設けられると共に、前記プレートの反他方向側に設けられ、移動することで前記シート材を押圧して他方向へ搬送すると共に前記シート材が前記基準突当部材に突き当たった後に前記シート材から離間する搬送部材を備えた、ことを特徴としている。
【0030】
請求項6に記載のシート材位置決め装置では、搬送部材が移動することでシート材を押圧して他方向へ搬送するため、シート材を確実に他方向へ搬送することができる。しかも、シート材が基準突当部材に突き当たった後には搬送部材がシート材から離間するため、搬送部材がシート材を拘束しない。これにより、シート材の座屈変形を防止して位置決め精度を更に一層向上できる。
【0031】
請求項5に記載のシート材位置決め装置は、請求項3又は請求項4に記載のシート材位置決め装置において、前記シート材が前記第1本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ前記基準突当部材に突き当たる前記シート材上の位置と前記シート材が前記第2本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ前記基準突当部材に突き当たる前記シート材上の位置とを同一位置にした、ことを特徴としている。
【0032】
請求項5に記載のシート材位置決め装置では、シート材が第1本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ基準突当部材に突き当たるシート材上の位置と、シート材が第2本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ基準突当部材に突き当たるシート材上の位置と、が同一位置にされている。このため、シート材の端面に曲がりがあっても、シート材の第1本突当部材及び基準突当部材による位置決め位置と、シート材の第2本突当部材及び基準突当部材による位置決め位置と、を一致させることができる。
【0033】
さらに、従来の如くシート材に切欠を穿設しなくても、上記2つの位置決め位置を一致させることができるため、従来の高額な切欠穿設装置が不要になって、装置を安価にすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図2には、本発明のシート材位置決め装置が適用されて構成された実施の形態に係る印刷版自動露光装置10が側面図にて示されている。
【0035】
本実施の形態に係る印刷版自動露光装置10は、シート材としてのフォトポリプレートやサーマルプレート等の印刷版12における支持体上の画像形成層(感光層、乳剤面)に画像を露光(記録)するものである。印刷版自動露光装置10は、搬送ガイドユニット14とパンチ部16と露光部18とに分かれており、搬送ガイドユニット14の前方にパンチ部16及び露光部18が配置されると共に、パンチ部16の下方に露光部18が配置されている。
【0036】
搬送ガイドユニット14は、プレートとしての略四角形平板状の給版ガイド20と、略四角形平板状の排版ガイド22と、を有しており、給版ガイド20と排版ガイド22とは互いの相対位置関係が横V字型とされている。搬送ガイドユニット14は、図2の中央付近を中心として所定角度回動する構造となっており、この回動によって、給版ガイド20や排版ガイド22を選択的にパンチ部16や露光部18に対応させることができる。
【0037】
図1に示す如く、給版ガイド20の前側部位には、搬送手段としての搬送ローラ24が回転可能に設けられており、搬送ローラ24はシリコンゴム製とされた円柱状のローラ部24Aが回転中心軸24Bに複数並べられて串状にされた構成とされている。搬送ローラ24は給版ガイド20上に突出しており、搬送ローラ24が回転駆動されることで、給版ガイド20上に載置された印刷版12が搬送ローラ24の回転中心軸24Bに垂直な方向への搬送力(図4の矢印C)を付与されて前方(一方向)へ搬送される。また、搬送ローラ24の回転中心軸24Bは、搬送力付与手段として、右端部が左端部に対し後方側に配置されて傾斜されている。これにより、搬送ローラ24の搬送力の右方向(他方向)への分力(図4の矢印D)によって、印刷版12に右方向への搬送力が付与される。
【0038】
給版ガイド20上には台形柱状のリブ26が所定数設けられており、リブ26は、前後方向に平行に配置されると共に、給版ガイド20上への突出高さが搬送ローラ24よりも僅かに低くされている。さらに、給版ガイド20上には円柱状の回転ローラ28が所定数回転自在に設けられており、回転ローラ28は、左右方向に平行に配置される(搬送ローラ24の回転中心軸24Bと平行であってもよい)と共に、給版ガイド20上への突出高さが搬送ローラ24と略同一とされている。ここで、印刷版12のリブ26上への支持及び印刷版12の搬送に伴う回転ローラ28の回転によって、印刷版12を搬送する際の摩擦力の軽減が図られている。
【0039】
給版ガイド20の前端には、第1仮突当部材(仮突当部材)としての一対の位置決めピン30が左右方向に対する第1仮傾斜線K(図3(A)参照)に沿って設けられており、各位置決めピン30は、円柱状とされて中心軸を中心に回転自在とされると共に、給版ガイド20の上面に対して突出している。給版ガイド20に載置された印刷版12が搬送ローラ24によって前方へ搬送されると、印刷版12の前端が右側の位置決めピン30に突き当たって印刷版12が回動されることで、印刷版12の前端が一対の位置決めピン30に突き当たって、印刷版12の第1仮方向(第1仮傾斜線Kの垂直方向)における位置が定められる。
【0040】
給版ガイド20の前端には、第2仮突当部材(仮突当部材)としての一対の位置決めピン68が左右方向に対する第2仮傾斜線L(図3(B)参照)に沿って設けられており、各位置決めピン68は、円柱状とされて中心軸を中心に回転自在とされると共に、給版ガイド20の上面に対して突出可能とされている。後述の如くパンチ部16から給版ガイド20に印刷版12が戻されると、一対の位置決めピン68が給版ガイド20の上面に対して突出される。これにより、搬送ローラ24によって前方へ搬送される印刷版12の前端が右側の位置決めピン68に突き当たって印刷版12が回動されることで、印刷版12の前端が一対の位置決めピン68に突き当たって、印刷版12の第2仮方向(第2仮傾斜線Lの垂直方向)における位置が定められる。
【0041】
印刷版12が回動されて左側の位置決めピン30、68に突き当たる前(下記左側の位置決めピン48または左側の位置決めピン52に突き当たる前を含む)には、搬送ローラ24による印刷版12の搬送速度(搬送ローラ24の回転速度)が低くされる構成とされている。
【0042】
一対の位置決めピン30、68は給版ガイド20上面から下降可能とされており、これにより、印刷版12を搬送ローラ24によって給版ガイド20の前端を越えて前方へ搬送することが可能とされている。
【0043】
給版ガイド20の右側部位には、搬送ローラ24の後方側近傍においてスリット孔32が形成されており、スリット孔32は左右方向に平行に配置されて、内部に支持軸34が貫通されている。支持軸34の上部には、基準突当部材としての円柱状の基準ピン36が支持軸34を中心に回転自在に支持されており、支持軸34がスリット孔32に沿って移動されて、基準ピン36が左右方向へ移動されることで、基準ピン36は給版ガイド20に載置された印刷版12のサイズによって予め定められた位置に配置される。
【0044】
給版ガイド20の左側部位には、搬送ローラ24の後方側近傍においてスリット孔38が形成されており、スリット孔38は左右方向に平行に配置されて、内部に支持軸40が貫通されている。支持軸40の上部には、搬送部材としての円柱状の搬送ピン42が支持軸40を中心に回転自在に支持されている。ここで、上述の如く印刷版12の上記第1仮方向または第2仮方向における位置が定められる際には、支持軸40がスリット孔38に沿って右方向へ移動されて搬送ピン42が移動されることで、搬送ピン42が印刷版12を押圧して右方向へ搬送し、基準ピン36に突き当てる。これにより、印刷版12の右方向における位置が定められて、印刷版12が仮位置決めされる。なお、このように仮位置決めされた印刷版12前端の左右方向中央部は、給版ガイド20の左右方向中央部と一致している。
【0045】
さらに、搬送ピン42は、印刷版12が基準ピン36に突き当たった後には常に印刷版12から離間する構成とされている。また、このように印刷版12が位置決め(仮位置決めの他、下記本位置決めを含む)された後でも搬送ローラ24は継続回転される構成とされており、これにより、搬送ローラ24の搬送力及びこの搬送力の右方向への分力によって、印刷版12の位置決め状態が保持される。なお、支持軸40が基準ピン36側への所定の弾性力を付与された状態のまま移動できる構成とすることで、搬送ピン42の押圧力による印刷版12の座屈変形を防止してもよい。
【0046】
パンチ部16は、平板状の支持板44を備えており、支持板44上にはパンチ装置46が所定数(本実施の形態では左右に一対ずつの合計4つ)支持されている。ここで、上述の如く印刷版12が一対の位置決めピン30及び基準ピン36によって仮位置決めされた後には、搬送ガイドユニット14が回動されて給版ガイド20がパンチ部16に対応され(パンチ装置46に対向され)かつ一対の位置決めピン30が給版ガイド20上面から下降されることで、パンチ装置46内に搬送ローラ24によって給版ガイド20から印刷版12の前端部が搬送される。この際、搬送ローラ24の搬送力の右方向への分力により、印刷版12が基準ピン36に突き当たった状態が維持される。
【0047】
各対のパンチ装置46の間には、それぞれ第1本突当部材(本突当部材)としての位置決めピン48が設けられており、一対の位置決めピン48は、左右方向に対する第1本傾斜線M(図3(A)参照)に沿って配置されると共に、それぞれ円柱状とされて中心軸を中心に回転自在とされている。また、一対の位置決めピン48の左右方向中央部は、給版ガイド20の左右方向中央部と一致している。右側の位置決めピン48には、パンチ装置46内に搬送される印刷版12の前端が突き当たり、図4に示す如く、印刷版12が右側の位置決めピン48及び基準ピン36に突き当たった状態が維持されつつ回動されて、図5に示す如く、左側の位置決めピン48に突き当たる。これにより、パンチ部16において、印刷版12の第1本方向(第1本傾斜線Mの垂直方向)及び右方向における位置が定められて、印刷版12が本位置決めされる。なお、このように本位置決めされた印刷版12の左右方向中央部は、一対の位置決めピン48の左右方向中央部に一致している。
【0048】
このように本位置決めされた印刷版12の前端部には、パンチ装置46によって例えば円孔と長孔等の所定数のパンチ孔(図示省略)が穿孔される。この所定数のパンチ孔は、後述の如く印刷版12が搬送される図示しない印刷装置の輪転機の版胴へ巻き付けるための基準となり、印刷装置での印刷処理における位置決めに使用される。パンチ装置46での処理が終了すると、印刷版12が搬送ローラ24の逆回転によって給版ガイド20上へ戻されると共に、一対の位置決めピン68が給版ガイド20上面から突出されて、上述の如く印刷版12が仮位置決めされる。
【0049】
露光部18は、円柱状の回転ドラム50を備えており、回転ドラム50は左右方向に平行に配置されて、図2の矢印A及び矢印Bの方向へ回転可能とされている。ここで、上述の如くパンチ部16から給版ガイド20上へ戻された印刷版12が仮位置決めされると、搬送ガイドユニット14が回動されて給版ガイド20が露光部18に対応され(回転ドラム50の接線方向に対向され)かつ一対の位置決めピン68が給版ガイド20上面から下降されることで、回転ドラム50周面上に搬送ローラ24によって印刷版12の前端が搬送される。この際、搬送ローラ24の搬送力の右方向への分力により、印刷版12が基準ピン36に突き当たった状態が維持される。
【0050】
回転ドラム50の周面には、第2本突当部材としての一対の位置決めピン52が設けられており、一対の位置決めピン52は、左右方向に対する第2本傾斜線N(図3(B)参照)に沿って配置されると共に、それぞれ円柱状とされて中心軸を中心に回転自在とされている。一対の位置決めピン52には、回転ドラム50周面上に搬送される印刷版12の前端が突き当たり、図4に示す如く、印刷版12が右側の位置決めピン52及び基準ピン36に突き当たった状態が維持されつつ回動されて、図5に示す如く、左側の位置決めピン52に突き当たる。これにより、露光部18において、印刷版12の第2本方向(第2本傾斜線Nの垂直方向)及び右方向における位置が定められて、印刷版12が本位置決めされる。また、一対の位置決めピン52の配置位置は、一対の位置決めピン48の配置位置と前後方向及び左右方向において一致しており、パンチ部16において本位置決めされた印刷版12が一対の位置決めピン48及び基準ピン36に突き当たる位置と、露光部18において本位置決めされた印刷版12が一対の位置決めピン52及び基準ピン36に突き当たる位置と、が同一位置とされている。
【0051】
図2に示す如く、回転ドラム50の周面には、一対の位置決めピン52の近傍において、板状の前端チャック54が設けられている。前端チャック54の前後方向略中央部分は回転ドラム50に回転自在に支持されると共に、前端チャック54の前側には回転ドラム50周面から離間される方向へ弾性力が付与されている。
【0052】
前端チャック54の上方には装着カム56が設けられており、装着カム56が前端チャック54の前側を押圧することで、前端チャック54の後側が回転ドラム50周面から離間している。これにより、上述の如く給版ガイド20から回転ドラム50周面上に搬送される印刷版12の前端が前端チャック54の後側と回転ドラム50周面との間に挿入され、この状態で上記印刷版12の本位置決めが行われる。また、上記印刷版12の本位置決めが終了した後には、装着カム56が回動して前端チャック54前側の押圧を解除することで、前端チャック54後側が前記弾性力により印刷版12の前端を押圧して、回転ドラム50周面に印刷版12の前端が保持される。さらに、回転ドラム50周面に印刷版12の前端が保持されると、回転ドラム50が図2の矢印Aの方向へ回転されて、印刷版12が回転ドラム50周面に巻き付けられる。
【0053】
回転ドラム50の周面近傍には、装着カム56よりも図2の矢印Aの方向側において、スクイズローラ58が配設されている。スクイズローラ58は、回転ドラム50側へ移動されることで、回転ドラム50に巻き付けられる印刷版12を回転ドラム50へ向けて押圧しつつ回転され、印刷版12を回転ドラム50の周面に密着させる。
【0054】
回転ドラム50の周面近傍には、装着カム56とスクイズローラ58との間において、後端チャック着脱ユニット60が配設されている。後端チャック着脱ユニット60はシャフト62を有しており、シャフト62は回転ドラム50へ向けて移動可能とされている。シャフト62の先端には後端チャック64が装着されており、回転ドラム50に巻き付けた印刷版12の後端が後端チャック着脱ユニット60に対向すると、シャフト62が後端チャック64を回転ドラム50側へ移動させて回転ドラム50の所定の位置に装着する同時に、シャフト62から後端チャック64が離脱される。これにより、後端チャック64が印刷版12の後端を押圧して、回転ドラム50周面に印刷版12の後端が保持される。
【0055】
このように、前端チャック54及び後端チャック64によって印刷版12の前端及び後端が回転ドラム50に保持されると、スクイズローラ58が回転ドラム50から離間された後に、回転ドラム50が所定の回転速度で高速回転される。
【0056】
回転ドラム50の周面近傍には、記録ヘッド部66が配設されており、記録ヘッド部66は、高速回転される回転ドラム50に向け、この回転ドラム50の回転に同期させて、読み込まれた画像データに基づいて変調した光ビームを照射し、これにより、印刷版12が画像データに基づいて露光される。この露光処理は、回転ドラム50を高速で回転させながら(主走査)、記録ヘッド部66を回転ドラム50の軸線方向へ移動させる(副走査)、所謂走査露光である。この際、印刷版12の露光(記録)開始位置(画像描画開始位置)は、基準ピン36が当初位置(本実施の形態では給版ガイド20の右端)から位置決めのために移動した際の移動距離によって算出して決定する。さらに、回転ドラム50の回転位置は、回転ドラム50の回転軸50Aに配置されたエンコーダ(図示省略)により回転位置データを算出して判断する。
【0057】
この印刷版12への走査露光が終了すると、後端チャック64がシャフト62に対向する位置で回転ドラム50が一時停止され、シャフト62によって回転ドラム50から後端チャック64が取り外されて(シャフト62に後端チャック64が装着されて)、後端チャック64による印刷版12後端の押圧が解除される。さらに、搬送ガイドユニット14が回動されて排版ガイド22が露光部18に対応された(回転ドラム50の接線方向に対向された)後、回転ドラム50が図2の矢印Bの方向へ回転されることで、印刷版12が後端側から排版ガイド22へ排出される。この際、装着カム56が回動されて前端チャック54の前側を押圧することで、前端チャック54後側による印刷版12の前端の押圧が解除される。また、印刷版12が排版ガイド22に送られると、搬送ガイドユニット14が回動されて、排版ガイド22から印刷版12が排出され、これにより、印刷版12が印刷版自動露光装置10に隣接する次工程の現像装置または印刷装置(図示省略)へ搬送される構成である。
【0058】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0059】
まず、印刷版12を給版ガイド20に載置する。このとき、所謂手差しであってもよいし、自動枚葉装置等による送り込みであってもよい。
【0060】
給版ガイド20上の印刷版12は、載置位置や給版ガイド20に対する傾き等が比較的ラフな状態で載置されており、この状態で搬送ローラ24によって印刷版12を前方へ搬送して印刷版12の前端を一対の位置決めピン30に突き当てると共に、搬送ピン42によって印刷版12を右方向へ搬送して基準ピン36に突き当てることで、印刷版12が仮位置決めされる。
【0061】
この仮位置決め状態で、搬送ガイドユニット14を回動させて給版ガイド20をパンチ部16に対応させると共に、一対の位置決めピン30を給版ガイド20上面から下降させると、搬送ローラ24によって印刷版12を前方へ搬送して印刷版12の前端をパンチ部16の右側の位置決めピン48に突き当てる。これにより、印刷版12を右側の位置決めピン48及び基準ピン36に突き当てた状態を維持しつつ回動させて左側の位置決めピン48に突き当てることで、パンチ部16において印刷版12が本位置決めされる。このように本位置決めされた印刷版12の前端にパンチ装置46によって所定数のパンチ孔が穿孔された後、印刷版12が搬送ローラ24の逆回転によって給版ガイド20上へ戻されると共に、一対の位置決めピン68を給版ガイド20上面から突出させる。この際に、搬送ローラ24によって印刷版12を前方へ搬送して印刷版12の前端を一対の位置決めピン68に突き当てると共に、搬送ピン42によって印刷版12を右方向へ搬送して基準ピン36に突き当てることで、印刷版12が仮位置決めされる。
【0062】
さらに、この仮位置決め状態で、搬送ガイドユニット14を回動させて給版ガイド20を露光部18に対応させると共に、一対の位置決めピン68を給版ガイド20上面から下降させると、搬送ローラ24によって印刷版12を前方へ搬送して印刷版12の前端を回転ドラム50の右側の位置決めピン52に突き当てる。これにより、印刷版12を右側の位置決めピン52及び基準ピン36に突き当てた状態を維持しつつ回動させて左側の位置決めピン52に突き当てることで、露光部18において印刷版12が本位置決めされる。このように本位置決めされた印刷版12は、前端と後端とがそれぞれ前端チャック54と後端チャック64とによって回転ドラム50の周面に保持されると共にスクイズローラ58によって回転ドラム50の周面に密着されつつ、回転ドラム50の周面に巻き付けられる。その後、回転ドラム50を高速回転させて、記録ヘッド部66によって露光処理を行う。
【0063】
露光処理が終了すると、搬送ガイドユニット14を回動させて排版ガイド22を回転ドラム50へ対応させると共に、前端チャック54及び後端チャック64による印刷版12の回転ドラム50周面への保持を解除しつつ、印刷版12を回転ドラム50から排版ガイド22へ排出する。その後、搬送ガイドユニット14を回動させて排版ガイド22から印刷版12を現像装置または印刷装置へ搬送する。
【0064】
ここで、印刷版12を仮位置決めする際及びパンチ部16や露光部18において印刷版12を本位置決めする際は、搬送ローラ24が回転することで回転中心軸24Bに垂直な方向への搬送力を印刷版12に付与して給版ガイド20上の印刷版12を略静摩擦力により前方へ搬送すると共に、この印刷版12が一対の位置決めピン30、48、52、68に突き当たることで、それぞれ印刷版12の第1仮方向、第2仮方向、第1本方向及び第2本方向における位置が定められる。
【0065】
さらに、搬送ローラ24の回転中心軸24Bが右方向に対し傾斜されているため、搬送ローラ24の搬送力の右方向への分力(搬送ローラ24の回転による動摩擦力)により、印刷版12に右方向への搬送力が付与されると共に、この印刷版12が基準ピン36に突き当たることで、印刷版12の右方向における位置が定められる。
【0066】
これにより、印刷版12を給版ガイド20に載置した状態で位置決めできると共に、搬送ローラ24の搬送力及びこの搬送力の右方向への分力によって、この印刷版12の位置決め状態を保持できる。
【0067】
また、搬送ピン42が移動することで印刷版12を押圧して右方向へ搬送するため、印刷版12を確実に右方向へ搬送することができる。
【0068】
ここで、図3に示す如く、前方に対する第1仮方向の傾斜角度(左右方向に対する第1仮傾斜線Kの傾斜角度と同一)をα1とし、前方に対する第1本方向の傾斜角度(左右方向に対する第1本傾斜線Mの傾斜角度と同一)をβ1とし、前方に対する第2仮方向の傾斜角度(左右方向に対する第2仮傾斜線Lの傾斜角度と同一)をα2とし、前方に対する第2本方向の傾斜角度(左右方向に対する第2本傾斜線Nの傾斜角度と同一)をβ2とするとき、α1<β1<α2<β2とされている。このため、第1仮方向における位置が定められた後に前方へ搬送される印刷版12は、先ず右側の位置決めピン48に突き当たって回動されることで、一対の位置決めピン48に突き当たって、印刷版12の第1本方向における位置が定められる。さらに、第2仮方向における位置が定められた後に前方へ搬送される印刷版12は、先ず右側の位置決めピン52に突き当たって回動されることで、一対の位置決めピン52に突き当たって、印刷版12の第2本方向における位置が定められる。
【0069】
このように、印刷版12を回動させて一対の位置決めピン48及び一対の位置決めピン52に突き当てると共に、搬送ローラ24の搬送力の右方向への分力によって印刷版12を基準ピン36に突き当てるため、印刷版12を一対の位置決めピン48及び一対の位置決めピン52に確実に突き当てることができると共に印刷版12を基準ピン36に確実に突き当てることができる。これにより、印刷版12の位置決め精度を向上できる。
【0070】
また、上述の如くβ1<α2とされているため、第1本方向における位置が定められた後に前方へ搬送される印刷版12は、先ず右側の位置決めピン68に突き当たって回動されることで、一対の位置決めピン68に突き当たって、印刷版12の第2仮方向における位置が定められる。このため、印刷版12を一対の位置決めピン68に確実に突き当てることができ、これにより、印刷版12を一対の位置決めピン52に一層確実に突き当てることができて、印刷版12の位置決め精度を確実に向上できる。
【0071】
さらに、印刷版12が左側の位置決めピン30、48、52、68に突き当たる前に印刷版12の搬送速度(搬送ローラ24の回転速度)が低くされるため、図6に示す如く印刷版12が左側の位置決めピン30、48、52、68に突き当たった反動で印刷版12が右側の位置決めピン30、48、52、68から離間することを抑制できる。これにより、印刷版12を一対の位置決めピン30、48、52、68に一層確実に突き当てることができて、印刷版12の位置決め精度を一層向上できる。なお、印刷版12が右側の位置決めピン30、48、52、68から離間した図6に示す場合でも、再度搬送ローラ24や搬送ピン42によって印刷版12を一対の位置決めピン30、48、52、68及び基準ピン36に突き当てる方法等により、位置決めすることが可能である。
【0072】
また、搬送ローラ24の搬送力によって印刷版12を基準ピン36及び一対の位置決めピン30、48、52、68に突き当てても、印刷版12を拘束することがない。しかも、印刷版12が基準ピン36に突き当たった後には搬送ピン42が印刷版12から離間するため、搬送ピン42が印刷版12を拘束しない。これにより、印刷版12の座屈変形を防止して位置決め精度を更に一層向上できる。
【0073】
さらにまた、パンチ部16において本位置決めされた印刷版12が一対の位置決めピン48及び基準ピン36に突き当たる位置と、露光部18において本位置決めされた印刷版12が一対の位置決めピン52及び基準ピン36に突き当たる位置と、が同一位置とされている。このため、仮に印刷版12端面に曲がりがあっても、パンチ部16において印刷版12が本位置決めされる位置(一対の位置決めピン48及び基準ピン36による位置決め位置)と、露光部18において印刷版12が本位置決めされる位置(一対の位置決めピン52及び基準ピン36による位置決め位置)と、を一致させることができ、所定数のパンチ孔により定められる印刷版12の印刷位置に印刷版12の露光位置(画像記録位置)を一致させることができる。さらに、従来の如く印刷版12に切欠を穿設しなくても、上記2つの位置決め位置(パンチ部16における印刷版12の本位置決め位置(印刷位置)と露光部18における印刷版12の本位置決め位置(露光位置))を一致させることができるため、従来の高額な切欠穿設装置が不要になって、装置を安価にする(コストダウンを図る)ことができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、α1<β1<α2<β2とした構成としたが、α1=α2の際等には、α1<β1かつα2<β2とした構成としてもよい。
【0075】
また、本実施の形態において、一対の位置決めピン30や一対の位置決めピン68を左右方向に平行に配置した構成(α1=α2=0とした構成)としてもよい。この場合でも、印刷版12を前後方向に対して傾斜させた状態で給版ガイド20に供給する構成等とすることで、搬送ローラ24の搬送力により搬送される印刷版12を一対の位置決めピン30、68の何れか一方に突き当てて回動させることができると共に、搬送ローラ24の搬送力の右方向(他方向)への分力により印刷版12に右方向への搬送力を付与して印刷版12を基準ピン36に突き当てることができる。
【0076】
さらに、本実施の形態において、搬送ピン42(支持軸40やスリット孔38等を含む)を設けない構成としてもよい。この場合でも、搬送ローラ24の搬送力の右方向(他方向)への分力により印刷版12に右方向への搬送力を付与して印刷版12を基準ピン36に突き当てることができる。しかも、印刷版搬送機構が搬送ローラ24のみになってコストダウン及び小スペース化を図ることができる。
【0077】
また、本実施の形態において、パンチ部16や露光部18で印刷版12を本位置決めする際に搬送ピン42を右方向(他方向)へ移動させる構成としてもよい。
【0078】
さらにまた、本実施の形態では、串状の搬送ローラ24の回転中心軸24Bを右方向に対し傾斜させた構成としたが、搬送ローラを全体として円錐台状とするか、串状の搬送ローラの各ローラ部を円錐台状とすることで、搬送ローラの周面を傾斜させた構成としてもよい。この場合でも、搬送ローラの回転による動摩擦力(搬送ローラ周面の傾斜により生じる右方向(他方向)への搬送力)により、印刷版(シート材)に右方向への搬送力を付与することができる。さらに、搬送ローラを全体として円柱状としかつその周面に螺旋状の搬送螺旋を設けて、搬送ローラを所謂スパイラルローラとした構成としてもよい。この場合でも、搬送ローラの回転による動摩擦力(搬送螺旋の回転により生じる右方向(他方向)への搬送力)により、印刷版(シート材)に右方向への搬送力を付与することができる。
【0079】
さらに、本実施の形態では、第1仮突当部材、第2仮突当部材、第1本突当部材または第2本突当部材(仮突当部材または本突当部材)として一対の位置決めピン30、48、52、68を使用した構成としたが、第1仮突当部材、第2仮突当部材、第1本突当部材または第2本突当部材(仮突当部材または本突当部材)として平板状の位置決め板を使用した構成としてもよい。
【0080】
また、本実施の形態では、給版ガイド20を1つ設けこの給版ガイド20からパンチ部16及び露光部18へ印刷版12を搬送する構成としたが、給版ガイド(プレート)を2つ設けそれぞれの給版ガイドからパンチ部と露光部とへ印刷版(シート材)を搬送かつ位置決めする構成としてもよい。
【0081】
【発明の効果】
請求項1に記載のシート材位置決め装置では、α<βとされているため、シート材を回動させて本突当部材に少なくとも2点で突き当てると共に、搬送力付与手段によってシート材を基準突当部材に突き当てることができ、シート材の位置決め精度を向上できる。
【0082】
請求項2に記載のシート材位置決め装置では、シート材が仮突当部材及び本突当部材の少なくとも一方に突き当たる前に搬送手段がシート材の搬送速度を低くするため、シート材が仮突当部材や本突当部材に突き当たった反動で仮突当部材や本突当部材から離間することを抑制して、シート材の位置決め精度を一層向上できる。
【0083】
請求項3に記載のシート材位置決め装置では、α1<β1<α2<β2、または、α1<β1かつα2<β2とされているため、シート材を回動させて第1本突当部材及び第2本突当部材に少なくとも2点で突き当てると共に、搬送力付与手段によってシート材を基準突当部材に突き当てることができ、シート材の位置決め精度を向上できる。
【0084】
請求項4に記載のシート材位置決め装置では、シート材が第1仮突当部材、第1本突当部材、第2仮突当部材及び第2本突当部材の少なくとも1つに突き当たる前に搬送手段がシート材の搬送速度を低くするため、シート材が第1仮突当部材、第1本突当部材、第2仮突当部材及び第2本突当部材の少なくとも1つに突き当たった反動でこれらから離間することを抑制して、シート材の位置決め精度を一層向上できる。
【0085】
請求項6に記載のシート材位置決め装置では、搬送部材がシート材を押圧して他方向へ搬送するため、シート材を確実に他方向へ搬送できる。しかも、シート材が基準突当部材に突き当たった後には搬送部材がシート材から離間するため、搬送部材がシート材を拘束せず、位置決め精度を更に一層向上できる。
【0086】
請求項5に記載のシート材位置決め装置では、シート材が第1本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ基準突当部材に突き当たるシート材上の位置と、シート材が第2本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ基準突当部材に突き当たるシート材上の位置と、が同一位置にされているため、シート材の端面に曲がりがあっても、シート材の第1本突当部材及び基準突当部材による位置決め位置と、シート材の第2本突当部材及び基準突当部材による位置決め位置と、を一致させることができる。さらに、従来の如くシート材に切欠を穿設しなくても、上記2つの位置決め位置を一致させることができるため、従来の高額な切欠穿設装置が不要になって、装置を安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る印刷版自動露光装置を示す概略的な斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る印刷版自動露光装置を示す概略的な側面図である。
【図3】(A)は、本発明の実施の形態に係る印刷版自動露光装置においてパンチ処理のために印刷版を位置決めする状況を示す平面図であり、(B)は、この印刷版自動露光装置において露光処理のために印刷版を位置決めする状況を示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る印刷版自動露光装置において印刷版を右側の位置決めピン及び基準ピンに突き当てた状態で回動させる状況を示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る印刷版自動露光装置において印刷版を位置決めした状況を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る印刷版自動露光装置において印刷版が左側の位置決めピンに突き当たった反動で右側の位置決めピンから離間した状況を示す平面図である。
【符号の説明】
10 印刷版自動露光装置
12 印刷版(シート材)
20 給版ガイド(プレート)
24 搬送ローラ(搬送手段)
30 位置決めピン(仮突当部材、第1仮突当部材)
36 基準ピン(基準突当部材)
42 搬送ピン(搬送部材)
48 位置決めピン(本突当部材、第1本突当部材)
52 位置決めピン(本突当部材、第2本突当部材)
68 位置決めピン(仮突当部材、第2仮突当部材)
Claims (6)
- シート材が載置される平板状のプレートと、
前記プレートに載置される前記シート材に対応して設けられ、前記シート材を一方向へ搬送する搬送手段と、
前記プレートの一方向側に設けられ、一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の仮方向における位置を定める仮突当部材と、
前記プレートの一方向側に設けられ、仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の本方向における位置を定める本突当部材と、
前記シート材に一方向に垂直であって前記シート材の面に平行な他方向への搬送力を付与する搬送力付与手段と、
前記プレートの他方向側に設けられ、他方向への搬送力を付与される前記シート材が突き当たることで前記シート材の他方向における位置を定める基準突当部材と、
を備えたシート材位置決め装置であって、
一方向に対する仮方向の傾斜角度をαとし、一方向に対する本方向の傾斜角度をβとするとき、α<βとした、
ことを特徴とするシート材位置決め装置。 - 前記搬送手段は、前記シート材が前記仮突当部材及び本突当部材の少なくとも一方に突き当たる前に前記シート材の搬送速度を低くする、ことを特徴とする請求項1記載のシート材位置決め装置。
- シート材が載置される平板状のプレートと、
前記プレートに載置される前記シート材に対応して設けられ、前記シート材を一方向へ搬送する搬送手段と、
前記プレートの一方向側に設けられ、一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第1仮方向における位置を定める第1仮突当部材と、
前記プレートの一方向側に設けられ、第1仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第1本方向における位置を定める第1本突当部材と、
前記プレートの一方向側に設けられ、第1本方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第2仮方向における位置を定める第2仮突当部材と、
前記プレートの一方向側に設けられ、第2仮方向における位置が定められた後に一方向へ搬送される前記シート材が少なくとも2点で突き当たることで前記シート材の第2本方向における位置を定める第2本突当部材と、
前記シート材に一方向に垂直であって前記シート材の面に平行な他方向への搬送力を付与する搬送力付与手段と、
前記プレートの他方向側に設けられ、他方向への搬送力を付与される前記シート材が突き当たることで前記シート材の他方向における位置を定める基準突当部材と、
を備えたシート材位置決め装置であって、
一方向に対する第1仮方向の傾斜角度をα1とし、一方向に対する第1本方向の傾斜角度をβ1とし、一方向に対する第2仮方向の傾斜角度をα2とし、一方向に対する第2本方向の傾斜角度をβ2とするとき、α1≠α2の際にはα1<β1<α2<β2とし、α1=α2の際にはα1<β1かつα2<β2とした、
ことを特徴とするシート材位置決め装置。 - 前記搬送手段は、前記シート材が前記第1仮突当部材、第1本突当部材、第2仮突当部材及び第2本突当部材の少なくとも1つに突き当たる前に前記シート材の搬送速度を低くする、ことを特徴とする請求項3記載のシート材位置決め装置。
- 前記シート材が前記第1本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ前記基準突当部材に突き当たる前記シート材上の位置と前記シート材が前記第2本突当部材に少なくとも2点で突き当たりかつ前記基準突当部材に突き当たる前記シート材上の位置とを同一位置にした、ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載のシート材位置決め装置。
- 前記搬送力付与手段とは別個に設けられると共に、前記プレートの反他方向側に設けられ、移動することで前記シート材を押圧して他方向へ搬送すると共に前記シート材が前記基準突当部材に突き当たった後に前記シート材から離間する搬送部材を備えた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載のシート材位置決め装置。
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