JP4338864B2 - のり面保護工 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、切り通し道路の側方などに形成されるのり面を保護するのり面保護工に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種ののり面保護工は、のり面に沿って水平方向に形成された横梁と、この横梁と直角に交叉してのり面に沿って上下方向に形成された縦梁とからなり、前記縦梁と横梁とは幅及び高さが同等をなしていて、全体として格子状をなすものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来ののり面保護工は、縦梁と横梁の高さ及び幅が同等であったために、縦方向の線と横方向の線に強弱がなく、格子状であることが視覚的に強調され、見た目に複雑な印象を与えるという不具合があった。
また、上記のようなのり面保護工は、のり面に型枠を配置した後にコンクリートを場所打ちして形成するか、コンクリートの吹きつけにより形成することが多いが、コンクリートの場所打ちの場合には、横梁に生コンクリートを打設するときに、生コンクリートを横梁の型枠に投入した後、これを型枠に沿って水平方向に移動させながら均す作業に手間がかかった。すなわち、横梁は水平方向に延びて配設されているため、投入された生コンクリートを水平方向に移動させるにはシャベル等の道具を用いて人力により行うしかなく、そのための多くの手間を要するために作業効率が思わしくなかった。
【0004】
この発明は、かかる従来技術の不具合を解消するためになされたものであり、その目的は、交差する両梁のうちのり面の上下方向に延びる一方の梁を視覚的に強調することにより、のり面にすっきりさせた印象を与えることにあり、またその目的は、場所打ちのコンクリートを用いる場合には生コンクリートの打設を容易にして構築作業の効率を向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の目的のために、請求項1に記載ののり面の保護工は、のり面の上下方向に向けられて相互に平行に配された複数の縦梁と、該縦梁と交差する方向に向けられて相互に平行に配された複数の横梁とで格子状に形成され、地盤内に埋設したアンカーと縦梁とを連結する定着部材で前記のり面に定着されるのり面保護工であって、前記縦梁を、間隙を隔てて平行に配される複数の細梁により構成するとともに、前記横梁を、予め成形された部材を設置することにより前記縦梁よりも低く形成している。
【0006】
こののり面保護工は横梁が水平に延び且つ縦梁が横梁に十字状に直交して、垂直及び水平の梁からなる格子状をなすものを典型的な例として想定しているが、縦梁は、前記のようにのり面に正対したときにのり面に沿って垂直方向に延びる形態を含め、一端がのり面の上位にあり且つ他端がのり面の下位にあれば、右下がり又は左下がりに傾斜している形態も含むものとする。また縦梁を構成する複数の細梁は長手方向の少なくとも一部において底部で相互に結合されているものとしてもよい。
【0007】
横梁を構成する予め形成された部材としては、プレキャストコンクリート部材又は鋼材が用いられる。鋼材としては形鋼が好適である。縦梁を場所打ちのコンクリートで形成する場合には、のり面に横梁用の前記部材を配置し且つ縦梁用の型枠を配置した後に、型枠内に生コンクリートを打設することにより、縦梁と横梁とを接合するものとする。縦梁に場所打ちコンクリートを使用しない場合には、主筋及びこれに巻き付けた金網に対してコンクリートを吹きつけて縦梁を構成する。
【0008】
定着部材としては、地盤内に埋設したアンカーと縦梁とを連結することにより縦梁をのり面に定着できる構造のものであれば、慣用されている各種のものを採用することができる。
かくして形成されるのり面保護工は、縦梁を場所打ちコンクリートにより構成した場合は、型枠内の上部に生コンクリートを投入することにより、重力と生コンクリートの流動性を利用して型枠内を下部に至るまで生コンクリートを移動させることができる。このため、シャベル等の道具を用いて生コンクリートを型枠内で均す作業に大きな力を必要としないし、また横梁には生コンクリートを使用しないから、のり面保護工の構築作業を効率化できる。
【0009】
また縦梁は複数の細梁からなるため、縦梁に沿って複数の陰影が形成されて、縦梁の存在が視覚的に強調される一方、横梁は縦梁よりも低く形成されているために、横梁の視覚的な印象は低くなる。このため、のり面保護工は縦の線が強調されるために見た目にもすっきりした印象を与えることになる。特に、縦梁と横梁とに囲まれたのり面に草本類及び木本類が繁ることになると、高さの低い横梁が草類に隠れることになるから、縦梁のみが見えることになって、前記のすっきりした印象は強化される。
【0010】
請求項2に記載ののり面の保護工は、請求項1における縦梁と横梁の交点で前記両細梁の間に定着部材を配置したものである。これによれば、請求項1の前記作用に加えて、定着部材の頭部が両細梁の間にあるため、これが目立たないから見た目に煩雑な印象を与えることがない。
請求項3に記載ののり面の保護工は、請求項1に記載のものと、産業上の利用分野及び解決しようとする課題を同一にするものである。すなわち、のり面に沿って一端が上方を向き他端が下方を向いた斜め方向に延び且つ相互に平行に配された複数の大梁と、この大梁と交差してこの大梁と逆の斜め方向に向けられてのり面に沿って相互に平行に配された複数の小梁とで斜め格子状に形成されるのり面保護工であって、前記小梁を前記大梁よりも低くしたものである。
【0011】
こののり面保護工は、いずれも斜め方向であって相互に反対方向に延びてX状に交差する大梁と小梁からなり、両梁により菱形の枠が形成されるものを典型的な例として想定している。
そして、大梁及び小梁がいずれも一端が上方で下端が下方を向いた斜め方向に延びているため、少なくとも大梁を場所打ちコンクリートで形成した場合は、請求項1きの前記説明におけるものと同様に、重力と生コンクリートの流動性を利用して型枠内を下部に至るまで生コンクリートを移動させることができるため、シャベル等の道具を用いて生コンクリートを型枠内で均す作業を効率化できる。小梁に場所打ちのコンクリートを用いた場合にも同様である。
【0012】
また、大梁とこれより低い小梁との組み合わせとしたため、大梁による大きく強調された陰影と小梁による小さい陰影とが形成されて、規律ある陰影をのり面に形成することができるから、見た目にもすっきりした印象を与えることになる。この発明においても、請求項1と同じく、のり面に草本類及び木本類が繁ることになると、高さの低い小梁が草類に隠れることになるから、大梁のみが見えることになって、前記のすっきりした印象は強化される。
【0013】
請求項4に記載されたのり面保護工は、請求項3において、前記大梁と小梁とが交差する部位の上側で当該部位の間近な位置に定着部材を配置したものである。定着部材としては、請求項1において用いるものと同様に慣用のものを用いるものとする。この発明では定着部材をX状に交差する両梁の上側間近な前記位置に配置するから、定着部材の頭部が両梁の影になって目立たないことになり、のり面の前記すっきりした印象を保つことができる。
【0014】
請求項5に記載されたのり面保護工は、請求項3の前記のり面を切り通し道路の側方に形成し、前記大梁を、その下端位置がその上端位置よりも前記道路における車両の進行方向前方となる方向に斜めに配置したものである。前記の進行方向とは、上りの車線と下りの車線が形成される対面通行の切り通し道路であるときには、近いほうの車線における車両の進行方向とする。また、切り通し道路は典型的には道路の左右両方にのり面が形成されるが、道路に片側にのみのり面が形成される場合も含むものとする。
【0015】
この請求項の発明によれば、視覚的に強調される大梁が、走行する車両から見て、手前上方から前方下方に延びているため、大梁の見かけの角度をのり面の傾斜角度と錯覚して、実際ののり面よりも見かけのうえではのり面の傾斜角度を緩く印象づけられる。したがって、車両の乗員が側方ののり面から受ける圧迫感が減少して開放感が増加することになる。
【0016】
【本発明の実施の形態】
図1は、この発明の第1の実施形態を示す斜視図である。
のり面1は切り通しの側面をなすものや土盛りの斜面など各種のものに適用できる。かかるのり面1には縦梁2が相互に平行且つ所定間隔で多数設けられるとともに、横梁3も相互に平行且つ所定間隔で多数設けられる。
【0017】
横梁3は、2本の平行な小梁3aからなり、両小梁3aはプレキャストコンクリート部材から構成されてのり面1に設置されるもので、いずれものり面1において水平方向に延びている。3本又は4本の小梁3aから1本の横梁3を形成してもよいし、1本の小梁により1本の横梁3を形成してもよい。
縦梁2は、2本の平行な細梁2aを所定の間隔をおいて平行に配置して構成されるが、3本又は4本の細梁2aによって1本の縦梁2を形成してもよい。両細梁2aは横梁3に直交させてのり面1に配置され、よってこの実施形態では縦梁2と横梁3とに囲まれた方形の多数の枠が形成される。
【0018】
細梁2aはいずれも場所打ちのコンクリートからなり、横梁3との交差部において縦梁2と横梁3とが一体に結合していて、この交差部に定着部材4が施され、これによって縦梁2及び横梁3をのり面1に固定している。定着部材4の頭部(アンカーキャップ)の高さは縦梁2の上端と大体において同一レベルか、縦梁2より僅かに高い程度となっている。
【0019】
のり面1には厚層基材用のラス網5が敷設され、その上に縦梁2の細梁2a用の型枠がのり面1に沿って上下方向に長く配置されるとともに、プレキャストコンクリート部材又は鋼材からなる横梁3が配置される。前記型枠内には細梁2aのための主筋6と、これを取り巻く帯筋7とが配筋され、当該型枠内に生コンクリートが打設される。
【0020】
生コンクリートを型枠の上部に投入すれば、型枠は上下方向に連続しているため、重力と生コンクリートの流動性を利用して型枠内を下部に至るまで生コンクリートを移動させることができる。このため、シャベル等の道具を用いて生コンクリートを型枠内で均す作業に大きな力を必要とすることなく、コンクリートの打設をすることができる。
【0021】
かかるコンクリートの硬化によって細梁2aの生成と、これと横梁3との接合を行うことができる。また、同時に縦梁2の一部をなす定着部材4の座板4aも前記コンクリートによって同時に形成することができる。
前記コンクリートの硬化後に、縦梁2と横梁3に囲まれたのり面1には前記ラス網5上に覆土8を施し、必要に応じてここに植物を植えつける。前記覆土8には肥料と草類の種を混入しておけば、後日、のり面1上に草類が成長することになる。なお、覆土8には草本類や木本類の種を混入しておく他、これに苗木を植えつけてもよいことは勿論である。
【0022】
かかる縦梁2は2本の細梁2aからなるため、縦梁2に沿って複数の影が形成されて、縦梁2の存在が視覚的に強調されるとともに、1本の縦梁2の強度を大にできるから、これに対応して縦梁2の数を減少させて各縦梁2の間隔を広げることができる。一方、横梁3は縦梁2よりも低く形成されているために、横梁3の視覚的な印象は低くなる。このため、この実施形態では、のり面1の煩雑な感じが低減されて縦の線が強調されるために見た目にもすっきりした印象を与えることになる。
【0023】
特に、縦梁2と横梁3とに囲まれたのり面1に草類が繁ることになると、高さの低い横梁3が草類に隠れることになるから、縦梁2のみが見えることになって、前記のすっきりした印象はさらに強化される。
なお、この第1の実施形態では、各細梁2aを場所打ちコンクリートにより構成したが、主筋7に金網を巻き付け、その外側から吹きつけコンクリートを施すことによって各細梁2aを形成することもできる。
【0024】
図2,図3は、この発明の第2の実施形態を示す図である。この実施形態は、のり面1に沿って斜め方向に延び且つ相互に平行な大梁12と、これに交差して大梁12とともにX字状をなし且つ大梁12よりも高さ及び幅が小さい小梁13とで斜め格子状に形成される。
大梁12は、一端が上方を向き他端が下方を向いた斜め方向に延びており、小梁13は、大梁12と交差してこの大梁12と逆の斜め方向に向けられてのり面1に沿って相互に平行に配されている。ここでは、大梁12と小梁13は前記第1実施形態の縦梁2をなす細梁2aと同様に場所打ちのコンクリートからなるが、これらは主筋及びこれに巻き付けた金網を補強筋とした吹きつけコンクリートにより構成してもよい。また、小梁13は前記第1実施形態の横梁3を形成する小梁3aと同様にプレキャストコンクリート部材又は鋼材から構成することもできる。
【0025】
大梁12と小梁13を場所打ちコンクリートにより形成する場合は、第1実施形態の縦梁2と同様に、のり面1上に敷設したラス網5の上面に型枠を配置するとともに、その内部に図示しない主筋と帯筋7を配筋したうえ、前記型枠内に生コンクリートを投入する。ここでは、大梁12,小梁13の各型枠はのり面1に沿って上下方向に長いため、第1実施形態と同様に生コンクリートの打設作業の効率はよいし、大梁12と小梁13を一体に結合した状態で形成することができるのは勿論である。
【0026】
また小梁13をプレキャストコンクリート部材で形成する場合には、大梁12の型枠を形成するときに、当該プレキャストコンクリート部材を小梁13の位置に配置しておき、その後に大梁12の前記生コンクリートを打設すれば、大梁12と小梁13とは一体に結合される。小梁13を場所打ちのコンクリートで形成する場合も同様であるが、大梁12と小梁13との交点に間近な上側ののり面1に定着部材4の座板4aを同時に生コンクリートで形成することもできる。こうすれば、定着部材4の頭部(キャップ)が両梁12,13の陰にあって目立ちにくいから、視覚的に煩雑さが減少する。
【0027】
前記大梁12と小梁13に囲まれた菱形の部分はラス網5上に覆土8が施され、これに草本類や木本類が生成される点は前記第1の実施形態と同様である。
この実施形態によれば、大梁12とこれより低い小梁13との組み合わせとしたため、大梁12による大きい陰影と小梁13による小さい陰影とが形成されて、規律ある陰影をのり面に形成することができるから、見た目にもすっきりした印象を与えることになる。また、第1の実施形態と同じく、のり面1に草類が繁ることになると、高さの低い小梁13が草類に隠れることになるから、大梁12のみが見えることになって、前記のすっきりした印象は強化される。
【0028】
さらに、この実施形態では、前記のり面1を切り通し道路14の側方に形成するとともに、前記大梁12を、その下端位置がその上端位置よりも前記道路14における車両の進行方向(矢印A)に前方となる方向に斜めにしてある。
これにより、のり面1の実際の傾斜角度θ1に比較して、車両の乗員から見るのり面1の見かけの角度θ2が小さく見える。すなわち、視覚的に強調される大梁12が、走行する車両から見て、手前上方から前方下方に延びているため、大梁12の見かけの角度θ2をのり面1の傾斜角度θ1と錯覚して、実際ののり面1よりも見かけのうえではのり面1の傾斜角度を緩く印象づけられる。したがって、車両の乗員が側方ののり面1から受ける圧迫感が減少して開放感が増加することになる。特に道路14が高速道路の場合には、車両が高速で走行するために、動体視力により側方の視力が大になって前記錯覚が顕著になりやすいから、前記傾斜角度を緩く印象づける効果は大である。
【0029】
なお、図2は道路14に近いのり面1のみを表しているが、のり面1はさらに上方に連続するものとし、したがって大梁12と小梁13とで形成される菱形の枠は上方にさらに連続していることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、縦梁は複数の細梁からなるため、縦梁に沿って複数の影が形成されて、縦梁の存在が視覚的に強調される一方、横梁は縦梁よりも低く形成されているために、横梁の視覚的な印象は低くなるから、のり面保護工は縦の線が強調されるために見た目にもすっきりした印象を与えることになる。特に、縦梁と横梁とに囲まれたのり面に草類が繁ることになると、高さの低い横梁が草類に隠れることになるから、縦梁のみが見えることになって前記のすっきりした印象は強化される効果がある。
【0031】
また、縦梁を場所打ちのコンクリートにより構成する場合は、重力と生コンクリートの流動性を利用して型枠内を下部に至るまで生コンクリートを移動させることができるから、シャベル等の道具を用いて生コンクリートを型枠内で均す作業に大きな力を必要とすることなく、のり面保護工の構築作業を効率化できる効果がある。
【0032】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の前記効果に加えて、定着部材の頭部が両細梁の間にあるため、これが目立たないから見た目に煩雑な印象を与えることがないという効果がある。
また、請求項3の発明によれば、大梁とこれより低い小梁との組み合わせとしたため、大梁による大きい陰影と小梁による小さい陰影とが形成されて、規律ある陰影をのり面に形成することができるから、見た目にもすっきりした印象を与えることになる。さらに、請求項1と同じく、のり面に草類が繁ることになると、高さの低い小梁が草類に隠れることになるから、大梁のみが見えることになって、前記のすっきりした印象は強化される効果がある。
【0033】
また、大梁及び小梁がいずれも一端が上方で下端が下方を向いた斜め方向に延びているため、少なくとも大梁の型枠内の上部に生コンクリートを投入する工法とすれば、請求項1における縦梁と同様に、重力と生コンクリートの流動性を利用して型枠内を下部に至るまで生コンクリートを移動させることができるため、同様に構築作業を効率化できる。
【0034】
また、請求項4の発明によれば、請求項3の前記効果に加えて、定着部材をX状に交差する両梁の上側間近な前記位置に配置するから、定着部材の頭部が両梁の影になって目立たないことになり、のり面の前記すっきりした印象を十分に保つことができる効果がある。
さらに、請求項5の発明によれば、請求項3の前記効果に加えて、視覚的に強調される大梁が、走行する車両から見て手前上方から前方下方に延びているため、大梁の見かけの角度をのり面の傾斜角度と錯覚して、実際ののり面よりも見かけのうえではのり面の傾斜角度を緩く印象づけられる。したがって、車両の乗員が側方ののり面から受ける圧迫感が減少して開放感が増加することになる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す、一部を切欠した斜視図である。
【図2】この発明の第2の実施形態を示す、一部を切欠した斜視図である。
【図3】第2の実施形態の大梁と小梁の正面図である。
【符号の説明】
1 のり面
2 縦梁
2a 細梁
3 横梁
3a 小梁
4 定着部材
5 ラス網
12 大梁
13 小梁
14 道路
A 進行方向

Claims (5)

  1. のり面の上下方向に向けられて相互に平行に配された複数の縦梁と、該縦梁と交差する方向に向けられて相互に平行に配された複数の横梁とで格子状に形成され、地盤内に埋設したアンカーと縦梁とを連結する定着部材で前記のり面に定着されるのり面保護工であって、前記縦梁を、間隙を隔てて平行に配される複数の細梁により構成するとともに、前記横梁を、予め成形された部材を設置することにより前記縦梁よりも低く形成したことを特徴とするのり面保護工。
  2. 前記縦梁と横梁の交点で前記両細梁の間に定着部材を配置したことを特徴とする請求項1に記載ののり面保護工。
  3. のり面に沿って一端が上方を向き他端が下方を向いた斜め方向に延び且つ相互に平行に配された複数の大梁と、この大梁と交差してこの大梁と逆の斜め方向に向けられてのり面に沿って相互に平行に配された複数の小梁とで斜め格子状に形成されるのり面保護工であって、前記小梁を前記大梁よりも低く形成したことを特徴とするのり面保護工。
  4. 前記大梁と小梁とが交差する部位の上側で当該部位の間近な位置に定着部材を配置したことを特徴とする請求項3に記載ののり面保護工。
  5. 前記のり面を切り通し道路の側方に形成し、前記大梁を、その下端位置がその上端位置よりも前記道路における車両の進行方向前方となる方向に斜めに配置したことを特徴とする請求項3に記載ののり面保護工。
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