JP4337509B2 - プリンタ及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、サーマルヘッドを用いて印刷用紙に画像を印刷する熱転写型のプリンタとその制御方法に関する。
デジタルカメラで撮影した画像の出力装置として、熱転写型プリンタの一種である昇華型プリンタの普及が進んでいる。昇華型プリンタは、予め固形のインクを塗布したフィルム状のインクシートやインクリボンをライン型のサーマルヘッドで加熱してインクを昇華(気化)させ、このインクを印刷用紙(印画紙)に転写して画像を形成するものである。その際、より多くのインクを昇華させるには、より多くの発熱エネルギーをサーマルヘッドに印加する必要がある。また、印刷用紙上で画像が暗い部分(高濃度部分)には、より多くのインクを転写する必要がある。そのため、全体的に暗い画像を印刷する場合は、サーマルヘッドに印加すべきエネルギー量も増えることになるため、それを許容する大容量の電源を備える必要がある。ただし、大容量の電源を用いると電源コストが高くなる。また、デジタルカメラを使って撮影されたような自然画像の場合は、画像全体が黒に近い、いわゆる全黒の画像になることは希である。したがって、頻度の低い全黒等の画像を所定の濃度で印刷できるように、それに合わせた大容量の電源を採用することはコスト的に得策とはいえない。
そこで、インクの種別、あるいは印刷用紙の種別とインクの種別によって決まるメディアの種別に応じて、印刷用紙の搬送速度を切り換える技術が特許文献1に記載されている。この技術では、サーマルヘッドに対する印加エネルギーが相対的な大きなインクやメディアのときは、印刷用紙の搬送速度を下げるようにしている。印刷用紙の搬送速度を下げる場合は、それに合わせてサーマルヘッドの記録周期を長くする必要がある。また、サーマルヘッドに対する印加エネルギーは、電力×時間によって決まる。そのため、印刷用紙の搬送速度を下げるようにすれば、電源の電力容量を増やすことなく、1ライン当たりのサーマルヘッドへの印加エネルギー量を増やすことができる。その結果、電力容量の小さな低価格な電源が使えたり、バッテリー駆動の場合はより小さなバッテリーが使えるなどのメリットが得られる。
特開2000−168111号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、インクやメディアの種別(感度)に応じて印刷用紙の搬送速度を切り換えるようにしているため、例えば、スキー場などで撮影された画像のように全体的に明るい(濃度の低い)画像を印刷する場合、すなわちサーマルヘッドに印加すべきエネルギーが少なく電源の電力容量に余裕がある場合でも、インクやメディアの種別によって印刷用紙の搬送速度が強制的に下げられてしまう。
本発明に係るプリンタは、副走査方向に搬送される印刷用紙にサーマルヘッドで画像を印刷するプリンタであって、印刷対象となる画像の主走査方向に沿う1ライン分の画素値を積算した積算値を算出する演算手段と、この演算手段で算出した積算値が予め設定された基準値よりも大きい場合に、サーマルヘッドで画像を印刷するときに適用される印刷中の印刷速度を通常時よりも低速に設定し、積算値が基準値以下の場合は、印刷速度を通常時の速度に設定する速度設定手段と、印刷用紙に画像を印刷する前に速度設定手段が設定した設定速度にしたがって、印刷用紙に画像を印刷している期間に印刷中の印刷速度を一定に制御する制御手段とを備えるものである。
本発明のプリンタにおいては、印刷対象となる画像の主走査方向に沿う1ライン分の画素値を積算した積算値が演算手段によって算出されると、その算出された積算値に基づいて速度設定手段により印刷速度が設定される。すなわち、演算手段で算出された積算値が基準値よりも大きい場合は、印刷速度が通常時よりも低速に設定され、積算値が基準値以下の場合は、印刷速度が通常時の速度に設定される。そのため、積算値が基準値を越える画像を印刷する際には、1ライン当たりのサーマルヘッドへの印加エネルギー量が大きく確保され、積算値が基準値以下の画像を印刷する場合は、印刷速度の低下が回避される。
本発明に係るプリンタの制御方法は、副走査方向に搬送される印刷用紙にサーマルヘッドで画像を印刷する際に、印刷対象となる画像の主走査方向に沿う1ライン分の画素値を積算した積算値を算出し、この算出した積算値が予め設定された基準値よりも大きい場合は、サーマルヘッドで画像を印刷するときに適用される印刷中の印刷速度を通常時よりも低速に設定し、印刷用紙に画像を印刷する前に設定した設定速度にしたがって、印刷用紙に画像を印刷している期間に印刷中の印刷速度を一定に制御するものである。
本発明のプリンタの制御方法においては、印刷対象となる画像の主走査方向に沿う1ライン分の画素値を積算した積算値が算出されると、その算出された積算値に基づいて印刷速度が設定される。すなわち、算出された積算値が基準値よりも大きい場合は、印刷速度が通常時よりも低速に設定され、積算値が基準値以下の場合は、印刷速度が通常時の速度に設定される。そのため、積算値が基準値を越える画像を印刷する際には、1ライン当たりのサーマルヘッドへの印加エネルギー量が大きく確保され、積算値が基準値以下の画像を印刷する場合は、印刷速度の低下が回避される。
本発明のプリンタ及びその制御方法によれば、印刷対象となる画像の主走査方向に沿う1ライン分の画素値を積算した積算値が基準値を超える画像を印刷する場合は、印刷速度が通常時よりも低速に設定され、これによって1ライン当たりのサーマルヘッドへの印加エネルギー量が大きく確保されるため、サーマルヘッドに発熱エネルギーを供給する電源の電力容量を極力小さく抑えたうえで、サーマルヘッドで印刷出力可能な濃度レベルを高めることができる。また、積算値が基準値以下の場合は、印刷速度が通常時の速度に設定され、これによって印刷速度の低下が回避されるため、効率良く画像を印刷することができる。したがって、電源の小容量化(小型化)と印刷速度の適正化を同時に実現することが可能となる。
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る昇華型プリンタ(カラープリンタ)の構成を示すブロック図である。図において、入力部1は、印刷対象となる画像データを入力する部分である。この入力部1には、例えば、パーソナルコンピュータ等のホスト装置や外部の装置(例えば、ファクシミリ装置、スキャナ装置など)から出力された画像データ、あるいはメモリカード等の記憶媒体から読み込まれた画像データが、所定の画像ファイル形式(例えば、ビットマップ形式、JPEG形式など)で入力される。
画像メモリ2は、入力部1から入力された画像データや、これを画像処理して得られる画像データを記憶するものである。その際、入力部1から入力された画像データのファイル形式がJPEG形式であればYCrCbフォーマット、ビットマップ形式であればRGBフォーマットに展開された状態で、画像メモリ2に画像データが記憶される。
色変換処理部3は、入力部1から画像メモリ2へと送られた画像データを、印刷に使用するインク色に対応した複数の色成分の画像データに変換するものである。この色変換処理部3では、例えば図2に示すように、RGBフォーマットに展開された画像データを、インクの3原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色成分の画像データに変換処理する。この色変換処理部3で変換された各色成分の画像データは、Y,M,Cの色成分(プレーン)に分けて画像メモリ2に記憶される。
システム制御部4は、プリンタ全体の処理動作を統括的に制御するものである。このシステム制御部4によって実行される具体的な処理内容については後段で詳しく説明する。
PWM変調部5は、画像メモリ2から出力される画像データの画素値に応じて、サーマルヘッド6に印加する駆動パルスの幅を変調する、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)を行うものである。このPWM変調部5で変調される駆動パルスの幅は、図示しない電源によってサーマルヘッド6に供給される印加エネルギーの量に比例したものとなる。すなわち、PWM変調部5で変調された駆動パルスの幅が狭いと、その分だけ図示しない電源からサーマルヘッド6に印加されるエネルギーの供給時間(通電時間)が短くなり、パルス幅が広いと、その分だけエネルギー供給時間が長くなる。
サーマルヘッド6は、画素ピッチに合わせてライン状に配列された複数(多数)の発熱素子を有するものである。このサーマルヘッド6において、各々の発熱素子は、ライン方向の画素位置ごとにPWM変調部5から出力される駆動パルスの幅に応じて発熱する。すなわち、駆動パルスの幅が狭ければ、その分だけ発熱素子の発熱量が小さくなり、パルス幅が広ければ、その分だけ発熱素子の発熱量が大きくなる。
メカ制御部7は、システム制御部4から与えられる制御信号にしたがって印刷機構部8を駆動するものである。
印刷機構部8は、サーマルヘッド6による画像の形成位置(転写位置)を通過するように印刷用紙を搬送する用紙搬送機構と、インクリボン(又はインクシート)による画像の印刷色(Y,M,C)を切り換える色切り換え機構とを含むものである。
図3は本発明の実施形態に係る昇華型プリンタの処理動作のなかで、特に、印刷速度の設定処理に係るメインフローチャートである。印刷速度とは、サーマルヘッド6で印刷用紙に画像を印刷するときに適用される印刷時の速度をいう。この印刷速度は、印刷用紙に所定の色で画像を印刷する前に設定され、実際に画像を印刷している間(印刷中)は設定速度にしたがって一定に保持(制御)される。つまり、印刷用紙に画像を印刷している最中に印刷速度を変更することはない。この理由は、印刷中に印刷速度を変更すると、これに伴って印刷画像の濃度が変化し、これがスジ状のノイズとなって現れるためである。また、印刷速度は印刷機構部8の用紙搬送機構によって搬送される印刷用紙の搬送速度に依存したものとなる。したがって、印刷速度を変更する場合は、これに合わせてサーマルヘッド6の駆動周期(記録周期)を変更する必要がある。
先ず、印刷対象となる画像データが入力部1によって入力されると、この入力画像データは一旦、画像メモリ2に記憶される(ステップS1)。
次に、画像メモリ2に記憶された入力画像データの色変換処理が色変換処理部3で行われる(ステップS2)。色変換処理部3での色変換処理によって得られたY,M,Cの各色成分の画像データは、上記入力画像データとともに画像メモリ2に記憶される。
こうして各色成分の画像データが画像メモリ2に記憶されると、これに続いてシステム制御部4は、各色成分の画像をサーマルヘッド6で印刷するときに適用される印刷速度を順に設定する(ステップS3〜S5)。
システム制御部4で印刷速度の設定が行われると、この印刷速度の設定条件に基づく制御信号がPWM変調部5とメカ制御部7にそれぞれ与えられる。このとき、システム制御部4からPWM変調部5には、駆動パルスを変調する際の基準となる周期(記録周期)を指示する制御信号が与えられる。また、システム制御部4からメカ制御部7には、印刷用紙を搬送する際の基準となる搬送速度を指示する制御信号が与えられる。
なお、図3の処理フローにおいては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色順序で印刷速度を設定する場合を例示しているが、印刷速度の設定に係る色順序については、実際に印刷用紙に画像を印刷するときの色順序(印刷色順序)に応じて任意に変更可能である。
続いて、上記ステップS3〜S5に適用される印刷速度設定処理の具体的な処理内容を図4のサブフローチャートを用いて説明する。ここで記述する印刷速度設定処理は、イエロー、マゼンタ、シアンの各色ごとに個別に行われるものであるが、その処理手順は印刷画像の色の違いに関係なく同様の手順で行われるものである。したがって、印刷速度設定処理の結果によっては、色ごとに異なる印刷速度が適用される場合もあり得る。
先ず、印刷速度を設定するにあたっては、副走査方向のライン位置を示すNの値をゼロにリセットする(ステップS11)。ここで、主走査方向とは、図5に示すようにライン型のサーマルヘッドで発熱素子の並び方向となるライン方向Xに相当するものとなり、副走査方向とは、ライン型のサーマルヘッドのライン方向Xと直交する方向Yに相当するものとなる。これに対して、印刷用紙は、サーマルヘッドによる画像の形成位置を上記用紙搬送機構によって副走査方向(矢印方向)Yに搬送される。
次に、Nの値を1だけインクリメントした後(ステップS12)、印刷対象とした画像の副走査方向のNライン目に該当する各々の画素の値(濃度値)を積算した積算値を求める(ステップS13)。ここで、Nライン目(1ライン分)の画素の総数がm個で、それぞれの画素値がPi(i=1〜m)とすると、それらの積算値Ptは、Pt=ΣPiの計算式に基づいて算出される。また、8ビットのY,M,Cの色空間において、各色の画像の画素値(濃度)をそれぞれ0〜255の256階調で表現するものとすると、階調値=0は白印刷(最低濃度印刷)時に適用され、階調値=255は黒印刷(最高濃度印刷)時に適用されるものとなる。したがって、各画素の値は、サーマルヘッド6に印加するエネルギーの量に対応したものとなる。また、Nライン目において、1ライン分の画素値を積算した積算値は、Nライン目を印刷するときにサーマルヘッド6に供給すべき印加エネルギーの総量に対応したものとなる。
続いて、先に算出した積算値と予め設定された基準値とを比較することにより、積算値が基準値よりも大きいかどうかを判断する(ステップS14)。ここで、積算値との比較基準となる基準値は、次のような条件で設定されるものである。すなわち、図6(A)に示すように、副走査方向(搬送方向)Yの一端の画素値が一様に0(最小値)、他端が一様に255(最大値)となるようなグラデーションをもつ画像を印刷する場合を例に考えると、副走査方向Yの各ライン位置における、1ライン当たりの画素値の積算値は、図6(B)に示すように、低濃度側から高濃度側に向かって徐々に大きくなるとともに、画素値が255(最大濃度値)となるライン位置で最大となる。そこで、画素値が255となるライン位置よりも積算値が若干が小さくなるライン位置Nkまでは通常の印刷速度で適切に画像を印刷できるように電源の電力容量を設定したとすると、このライン位置Nkでの画素値の積算値が基準値として設定される。したがって、この基準値に対応したライン位置Nkを越える高濃度域のライン位置を通常の印刷速度のままで印刷すると、電源の電力容量不足によってサーマルヘッド6への印加エネルギーが不足し、所望の濃度で印刷することができなくなる。
そこで、上記ステップS14において、積算値が基準値よりも大きいと判断した場合は、印刷速度を通常時よりも低速に設定する(ステップS15)。このとき、積算値と基準値の差分に応じて、印刷速度の設定を複数段階で行うようにしてもよい。すなわち、積算値と基準値との差分が相対的に大きい場合は、通常時の速度との速度差が相対的に大きくなるように印刷速度を設定し、積算値と基準値との差分が相対的に小さい場合は、通常時の速度との速度差が相対的に小さくなるように印刷速度を設定する。
一方、上記ステップS14において、積算値が基準値よりも大きくない、つまり積算値が基準値以下であると判断した場合は、これに続いて、Nラインが最終ラインであるかどうかを確認する(ステップS16)。そして、Nラインが最終ラインでなければ上記ステップS12に戻り、最終ラインであれば、印刷速度を通常時の速度に設定する(ステップS17)。
このように印刷対象となる画像の副走査方向で各ラインの画素値を積算した積算値を順に算出するとともに、この算出した積算値を基準値と比較し、積算値が基準値を超えるラインを含む画像については、印刷速度を通常時よりも低速に設定して画像の印刷を行うことにより、1ライン当たりのサーマルヘッド6への印加エネルギー量を増大させることができる。そのため、上記設定条件で基準値を設定した場合であっても、電源の電力容量不足を招くことなく、所望の濃度で画像を印刷することができる。また、副走査方向の各ライン位置での積算値が全て基準値以下となる画像については、印刷速度を通常時の速度に設定して画像の印刷を行うため、印刷速度が無用に下げられることがなくなる。これにより、電源の小容量化(小型化)と印刷速度の適正化を同時に実現することが可能となる。
また、上記図3の処理フローのステップS3〜S5に示すように、印刷速度の設定処理を各色成分の画像ごとに個別に行うことにより、印刷速度の設定を各色ごとに適切に行うことができる。
なお、上記図4に示す処理フローでは、画像の副走査方向で1ラインごとに積算値を算出するものとなっているが、処理の効率化を図るために、複数ラインごとに積算値を算出するようにしてもよい。また、印刷対象となる画像の種類(自然画像、グラフィックス画像、テキスト画像など)をシステム制御部4で判別し、この判別結果に応じて、1ラインごとに積算値を算出するか、複数ラインごとに積算値を算出するかを決定してもよい。具体的には、印刷対象となる画像の種類が自然画像の場合は副走査方向の或る1ラインだけ極端に積算値が高くなることは皆無であるため、画像の種類が自然画像であると判別した場合は複数ラインごとに積算値を算出するように決定する。また、印刷対象となる画像の種類がグラフィックス画像やテキスト画像の場合は副走査方向の或る1ラインだけ極端に積算値が高くなることが考えられるため、画像の種類がグラフィックス画像又はテキスト画像であると判別した場合は1ラインごとに積算値を算出するように決定する。
図7は本発明の第2実施形態に係る昇華型プリンタの構成を示すブロック図である。この第2実施形態に係る昇華型プリンタでは、上記第1実施形態と同様の入力部1、画像メモリ2、色変換処理部3、システム制御部4、PWM変調部5、サーマルヘッド6、メカ制御部7、印刷機構部8に加えて、微分処理部9を備えた構成となっている。
微分処理部9は、色変換処理部3によってY,M,Cの各色成分に変換された画像を画像メモリ2から読み出し、この読み出した画像を副走査方向(印刷用紙の搬送方向)に微分することにより、Y、M、Cの各色成分に対応する微分画像を生成するものである。この微分処理部9で生成された微分画像は、Y,M,Cの色成分ごとに分けて画像メモリ2に記憶される。これに対して、システム制御部4は、微分処理部9で生成された微分画像を用いて印刷速度の設定処理を行う。以下に、具体的な処理手順を説明する。
図8は本発明の第2実施形態に係る印刷速度設定処理の手順を示すサブフローチャートである。先ず、印刷速度を設定するにあたっては、微分処理部9で微分画像の生成を行った後、副走査方向のライン位置を示すNの値をゼロにリセットする(ステップS21,S22)。次に、Nの値を1だけインクリメントした後(ステップS23)、印刷対象とした画像の副走査方向のNライン目に該当する各々の画素の値(濃度値)を積算した積算値を求める(ステップS24)。
続いて、先に演算した積算値と予め設定された基準値とを比較することにより、積算値が基準値よりも大きいかどうかを判断する(ステップS25)。ここで、積算値が基準値よりも大きいと判断した場合は、印刷速度を通常時よりも低速に設定する(ステップS26)。また、積算値が基準値以下であると判断した場合は、これに続いてNラインが最終ラインであるかどうかを確認する(ステップS27)。そして、Nラインが最終ラインでなければ上記ステップS23に戻り、最終ラインであれば、次のステップS28に進む。
ステップS28では、上記ステップS21で生成した微分画像のヒストグラムを演算によって生成する。ヒストグラムの生成は、画像メモリ2に記憶された微分画像を用いてシステム制御部4により行われる。このヒストグラムは、微分画像の生成によって抽出される副走査方向のエッジ(画像の輪郭)の抽出レベルを示すものとなる。すなわち、微分画像の副走査方向で濃淡の変化(濃度差)が生じる部分(エッジ部分)では、その濃淡の変化が急峻(濃度差が大)になるほど白レベル(0レベル)に近い値のエッジとして抽出される。そのため、ヒストグラムの低濃度側の度数分布は、副走査方向のエッジの抽出レベル、さらに詳しくはエッジの急峻性及び出現頻度を示すものとなる。
そこで本第2実施形態においては、図9に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色成分の画像をそれぞれ副走査方向に微分処理して得られる、各色成分の微分画像のヒストグラムに対して、各々のヒストグラムの低濃度側(例えば、濃度値が0〜80の範囲)に度数の上限レベルを設定することとした。この上限レベルは、ヒストグラムの低濃度側で、濃度値が低くなるほど(換言するとエッジ部分の濃度差が急峻になるほど)低レベルとなるように設定されている。このように上限レベルを設定したうえで、上記ステップS28に続くステップS29では、或る色成分のヒストグラムが示すエッジの抽出レベル(エッジの急峻性及び出現頻度)が、この上限レベルを超えているかどうかを判断する。そして、上限レベルを超えていると判断した場合は、ステップS26で印刷速度を通常時よりも低速に設定し、越えていないと判断した場合は、ステップS30で印刷速度を通常時の速度に設定する。
ちなみに、図9においては、イエローの微分画像から生成されたヒストグラムが示すエッジの抽出レベルは上限レベルを超えており、マゼンタ及びシアンの微分画像から生成されたヒストグラムでは上下レベルを超えていないことから、印刷速度設定処理としてステップS28以降の処理が行われた場合、イエローの画像を印刷するときの印刷速度は通常時よりも低速に設定され、マゼンタ及びシアンの画像を印刷するときの印刷速度はそれぞれ通常時よりも低速に設定されることになる。
このように微分処理部9で微分処理された微分画像を用いてヒストグラムを生成し、このヒストグラムが示すエッジの抽出レベルに基づいて、当該抽出レベルが上限レベルを超えるときに、印刷速度を通常時よりも低速に設定することにより、画像の副走査方向で濃淡が急激に変化するエッジ部分を多く含む画像を印刷する際に、サーマルヘッド6のヒータ温度の応答許容時間を長く確保することができる。特に、昇華転写方式のプリントの高速化を行う場合、サーマルヘッド6のヒーター周辺の素材の熱容量によって通電パルスに対するヒーター温度のレスポンスが遅延し、印刷用紙の副走査方向にエッジを多く含む画像を高速にプリントするときに、エッジ部分が鮮鋭度に欠けた画像になりやすいため、そのような画像を印刷するときの印刷速度を通常時よりも低速に設定することにより、エッジの鮮鋭度に優れた高品質な画像を印刷出力することが可能となる。
図10は本発明の第3実施形態に係る昇華型プリンタの構成を示すブロック図である。この第3実施形態に係る昇華型プリンタでは、上記第1実施形態と同様の入力部1、画像メモリ2、色変換処理部3、システム制御部4、PWM変調部5、サーマルヘッド6、メカ制御部7、印刷機構部8に加えて、サーミスタ10を備えた構成となっている。
サーミスタ10は、サーマルヘッド6の温度を検出する温度センサ(検出手段)となるものである。このサーミスタ10で検出されたサーマルヘッド6の温度データ(ヘッド温度検出信号)はシステム制御部4に取り込まれる。これに対して、システム制御部4は、サーミスタ10から通知されるサーマルヘッド6の温度データを参照して印刷速度の設定処理を行う。以下に、具体的な処理手順を説明する。
図11は本発明の第3実施形態に係る印刷速度設定処理の手順を示すサブフローチャートである。先ず、印刷速度を設定するにあたっては、副走査方向のライン位置を示すNの値をゼロにリセットした後、Nの値を1だけインクリメントする(ステップS31,S32)。次に、印刷対象とした画像の副走査方向のNライン目に該当する各々の画素の値(濃度値)を積算した積算値を求める(ステップS33)。
続いて、先に演算した積算値と予め設定された基準値とを比較することにより、積算値が基準値よりも大きいかどうかを判断する(ステップS34)。ここで、積算値が基準値よりも大きいと判断した場合は、印刷速度を通常時よりも低速に設定する(ステップS35)。また、積算値が基準値以下であると判断した場合は、これに続いてNラインが最終ラインであるかどうかを確認する(ステップS36)。そして、Nラインが最終ラインでなければ上記ステップS32に戻り、最終ラインであれば、次のステップS37に進む。
ステップS37では、サーミスタ10で検出されたサーマルヘッド6の温度データを取り込むとともに、この温度データが示すヘッド温度を予め設定された基準温度と比較することにより、検出したヘッド温度が基準温度よりも低いかどうかを判断する。そして、ヘッド温度が基準温度よりも低いと判断した場合は、ステップS35で印刷速度を通常時よりも低速に設定し、ヘッド温度が基準温度以上であると判断した場合は、ステップS39で印刷温度を通常時の速度に設定する。
このようにサーミスタ10を用いてサーマルヘッド6の温度を検出し、この検出したヘッド温度に基づいて、当該ヘッド温度が基準温度よりも低いときに、印刷速度を通常時よりも低速に設定することにより、副走査方向の各ライン位置で画像を印刷する際に、サーマルヘッド6に対する1ライン当たりの印加エネルギー量を大きく確保することができる。したがって、ヘッド温度が基準温度より低い場合でも、サーマルヘッド6に十分なエネルギーを印加して発熱素子による加熱温度を所望の温度まで上昇させることができる。
なお、上記各実施形態においては、昇華型プリンタへの適用例について説明したが、本発明はこれに限らず、サーマルヘッドを備える熱転写型のプリンタ全般に広く適用することが可能である。
また、上記第2実施形態と第3実施形態の構成を組み合わせた場合の処理例として、図8の処理フローのステップS29でNoと判断したときに、図11の処理フローのステップS37に移行するものとしてもよい。
本発明の第1実施形態に係るプリンタの構成を示すブロック図である。 色変換処理の概念図である。 印刷速度の設定処理に係るメインフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る印刷速度設定処理の手順を示すサブフローチャートである。 サーマルヘッドの配置と印刷用紙の搬送方向との関係を説明する図である。 基準値の設定例を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るプリンタの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る印刷速度設定処理の手順を示すサブフローチャートである。 微分画像及びヒストグラムの生成を説明する図である。 本発明の第3実施形態に係るプリンタの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る印刷速度設定処理の手順を示すサブフローチャートである。
符号の説明
1…入力部、2…画像メモリ、3…色変換処理部、4…システム制御部、6…サーマルヘッド、9…微分処理部、10…サーミスタ

Claims (6)

  1. 副走査方向に搬送される印刷用紙にサーマルヘッドで画像を印刷するプリンタであって、
    印刷対象となる画像の主走査方向に沿う1ライン分の画素値を積算した積算値を算出する演算手段と、
    前記演算手段で算出した前記積算値が予め設定された基準値よりも大きい場合は、前記サーマルヘッドで画像を印刷するときに適用される印刷中の印刷速度を通常時よりも低速に設定し、前記積算値が前記基準値以下の場合は、前記印刷速度を通常時の速度に設定する速度設定手段と、
    前記印刷用紙に画像を印刷する前に前記速度設定手段が設定した設定速度にしたがって、前記印刷用紙に画像を印刷している期間に印刷中の印刷速度を一定に制御する制御手段と
    を備えるプリンタ。
  2. 前記印刷対象となる画像に関して、前記演算手段で算出した前記1ライン分の画素値の積算値が前記基準値以下のときに、前記印刷対象となる画像を副走査方向に微分して当該微分画像のヒストグラムを生成する生成手段を備え、
    前記速度設定手段は、前記生成手段で生成した前記ヒストグラムのエッジの急峻性及び出現頻度を示すレベルが予め設定された上限レベルを超えるときに、前記印刷速度を通常時よりも低速に設定する
    請求項1記載のプリンタ。
  3. 前記印刷対象となる画像を、印刷に使用するインク色に対応した複数の色成分の画像に変換する色変換手段を備え、
    前記演算手段は、前記色変換手段で変換された前記複数の色成分の画像ごとに前記積算値を算出する
    請求項1又は2記載のプリンタ。
  4. 前記演算手段は、前記印刷対象となる画像の副走査方向で1ラインごと又は複数ラインごとに前記積算値を算出する
    請求項1又は2記載のプリンタ。
  5. 前記演算手段は、前記印刷対象となる画像の種類に応じて、前記積算値を1ラインごとに算出するか、複数ラインごとに算出するかを決定する
    請求項4記載のプリンタ。
  6. 副走査方向に搬送される印刷用紙にサーマルヘッドで画像を印刷する際に、
    印刷対象となる画像の主走査方向に沿う1ライン分の画素値を積算した積算値を算出し、この算出した積算値が予め設定された基準値よりも大きい場合は、前記サーマルヘッドで画像を印刷するときに適用される印刷中の印刷速度を通常時よりも低速に設定し、前記積算値が前記基準値以下の場合は、前記印刷速度を通常時の速度に設定し、前記印刷用紙に画像を印刷する前に設定した設定速度にしたがって、前記印刷用紙に画像を印刷している期間に印刷中の印刷速度を一定に制御する
    プリンタの制御方法。
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