JPH0516414A - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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JPH0516414A
JPH0516414A JP19834691A JP19834691A JPH0516414A JP H0516414 A JPH0516414 A JP H0516414A JP 19834691 A JP19834691 A JP 19834691A JP 19834691 A JP19834691 A JP 19834691A JP H0516414 A JPH0516414 A JP H0516414A
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JP
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dot
heating element
line
heating elements
time
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Application number
JP19834691A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shimizu
宏 清水
Hiroyuki Kimura
寛之 木村
Akihiro Suzuki
章浩 鱸
Yasunori Kobori
康功 小堀
Takashi Yoshida
吉田  隆
Hiroshi Nakamura
洋 中村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間調制御を行なう熱転写記録装置におい
て、1ドットの幅で構成される縦線と横線の太さを視覚
的に略均一にする。 【構成】 画像メモリ出力データ2001を補正する補
正回路4000を設け、ヘッドライン方向で1ドットだ
け選択して発熱するドットの両側に隣接するドットの通
電時間を延長する。 【効果】 横線を構成するヘッドライン方向で1ドット
だけ選択して発熱するドットの温度を両側からさらに暖
めることにより、選択されたドットの濃度だけでなく太
さを広げて、ヘッドライン方向で連続して同時に発熱し
た縦線と、視覚上略等しい太さの横線が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写記録装置に関
し、特に昇華性染料を用いて中間調濃度の記録を行なう
のに好適な熱転写記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写記録装置を用いて、文字や図形等
の白地に黒または黒地に白の孤立線(線の幅が画素の1
ドットで構成される)を印画した場合、特に印画紙の搬
送方向に平行した線、即ちサーマルヘッドの発熱体ライ
ンのドット列のうち、1ドットだけが発熱もしくは休止
している場合の線(以下、横線と記述する)が、サーマ
ルヘッドの発熱体ライン方向に連続した線(以下、縦線
と記述する)に比べて、薄くかすれてしまうという現象
が発生する。
【0003】この現象を解決するために、従来の技術で
は、例えば、特公平3−15551号公報に記載のよう
に、横線を構成するドットの発熱量を制御することによ
り線の濃度を上げる方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、縦線に比べて
横線が薄くかすれてしまうという問題点は、実際には縦
線に比べて横線の濃度が薄いだけでなく、縦線の幅に比
べて横線の幅が狭いという現象から発生している。この
点、上記した公知例では、横線の濃度を縦線に匹敵する
まで濃くするということはできるが、横線の太さを縦線
の太さに匹敵するまで太くするという点に関しては配慮
されていなかった。
【0005】従って、例えば、罫線等の縦線と横線が混
在した画像を印画すると、線の太さが縦と横で異なるた
め、不自然な印画結果となってしまうという問題点が発
生した。
【0006】本発明は、この現象を補正し、熱転写記録
装置において縦線と横線の太さを均一にすることを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、印画紙の搬送方向に平行した孤立線の
両側に隣接したドットを、孤立線が濃く隣接ドットが薄
い場合は、隣接ドットへの印加エネルギーを増加し、ま
た孤立線が薄く隣接ドットが濃い場合は、隣接ドットへ
の印加エネルギーを減少するようにした。
【0008】
【作用】熱転写記録装置における印画濃度は、発熱体自
身の発熱量に略比例するが、発熱体の発熱量は、発熱体
1ドットへの印加エネルギーが同じでも、サーマルヘッ
ド上の発熱体が何ドット連続して発熱するかで、発熱量
が変化する。特に、或るドットに対して両側に隣接した
ドットの発熱の有無が非常に大きな影響を与える。本発
明では、線を記述する孤立ドット自身ではなく、その両
側に隣接したドットへの印加エネルギーを増加または減
少することにより、孤立ドットの発熱量を上げ、線の太
さを縦線横線均一にした印画を可能にする。
【0009】
【実施例】図1に、本発明の一実施例として、縦線横線
の太さを均一に補正することが可能な熱転写記録装置を
示す。図1において、1000はアナログ画像信号入
力、1010はA/D変換回路、2000は画像メモ
リ、3000は画像メモリの読み出しアドレス発生回
路、4000は補正回路、5000は中間調制御回路、
6000はサーマルヘッド、7000はインク紙、80
00はドラム、9000は印画紙を示す。
【0010】以下、熱転写記録装置の基本動作と、本発
明による補正方法について説明する。最初に、画像メモ
リ2000への画像信号の入力について説明する。ビデ
オカメラ等で撮影され、ビデオカメラもしくはビデオレ
コーダー等から出力されたアナログ画像信号は、アナロ
グ画像信号入力1000に入力される。入力されたアナ
ログ画像信号1001は、2つに分線され、一つはA/
D変換回路1010に、もう一つは同期分離回路102
0に入力される。
【0011】同期分離回路1020は、アナログ画像信
号1001の同期信号1021を分離し、サンプルクロ
ック(Ck)発生回路1030に、アナログ画像信号1
001のどの位置からサンプリングを始めるかを指示す
る。サンプルCk発生回路1030は、同期信号102
1を受けた後に、サンプルクロック1031を出力す
る。
【0012】A/D変換回路1010は、入力されたサ
ンプルクロック1031のタイミングでアナログ画像信
号1001をサンプリングし、アナログ信号をディジタ
ル画像信号1011に変換して、画像メモリ2000に
入力する。サンプルCk発生回路1030は、サンプル
クロック1031と同等または一定の遅延を持った制御
信号1032を、書き込みアドレス発生回路1040に
出力する。
【0013】書き込みアドレス発生回路1040は、制
御信号1032をカウントする。そして、個々のタイミ
ングにおけるディジタル画像信号1011の画面上にお
けるアドレスを算出し、画像メモリ2000に送る。画
像メモリ2000は、入力されたアドレスにディジタル
画像信号1011を記憶する。
【0014】この記憶されたディジタル画像信号は、図
示しないが、D/A変換回路を通して再びアナログ画像
信号に変換され、モニタ等に送られ、画像メモリ内容の
目視確認を行なうためにも、利用される。
【0015】尚、本実施例では、画像信号としてアナロ
グ画像信号を用いているが、これはコンピュータや光デ
ィスク等から出力されるディジタル信号を、セントロニ
クスやSCSI等の各種インタフェースを経由して直接
画像メモリに入力しても良い。
【0016】次に、画像メモリの内容をプリントする信
号を作成する回路部分について説明する。読み出しアド
レス発生回路3000は、プリントするための画像デー
タを読み出すための画像メモリ参照アドレス3001
を、指定されたタイミングで画像メモリ2000に送
る。画像メモリ2000は指定されたアドレスの画像メ
モリ出力データ2001を、補正回路4000に送る。
【0017】補正回路4000は、後述する方法で画像
データの補正処理を行ない、演算結果出力データ400
1を中間調制御回路5000に出力する。補正回路40
00は、あるドットの画像データを補正するために、そ
の周辺の画像データを参照する。この参照ドットのアド
レス3002は、読み出しアドレス発生回路3000に
より作成され、補正回路4000に入力される。演算結
果出力データ4001は、各画素の濃淡に応じた大きさ
のディジタルデータである。
【0018】中間調制御回路5000は、このデータを
サーマルヘッド6000上の発熱体6001に電気を通
電する通電時間に変換し、変換した通電時間データ50
01をサーマルヘッド6000上の図示しない発熱体ド
ライバICに送る。
【0019】次に、実際にプリントを行なう機構部の動
作について説明する。機構部はサーマルヘッド600
0、インク紙7000、ドラム8000、印画紙900
0により構成される。
【0020】ドラム8000の上には印画紙9000が
巻き付けられ、印画紙9000とインク紙7000をド
ラム8000とサーマルヘッド6000上の発熱体60
01により挟みつけられる。インク紙7000の下部に
は、昇華性熱転写インクが塗布されており、発熱体60
01の発生する熱量に応じた量のインクを印画紙900
0に転写して印画が行なわれる。ここで、発熱体600
1の発生する熱量は、発熱体の通電時間に略比例する。
従って、発熱体6001の発生する熱量は、通電時間デ
ータ5001により制御される。
【0021】また、発熱体6001は、ドラム8000
の軸と平行に、例えば、480ドット設けられており、
それぞれが中間調制御回路5000により生成された通
電時間データ5001の長さだけ発熱する。短時間発熱
では発熱量は少なく、長時間発熱では発熱量が多くな
り、結果として通電時間データ5001、即ち演算結果
出力データ4001に従った濃度の印画が行なわれる。
【0022】印画紙9000の上に発熱体6001の1
ラインに対応した1ライン分の濃淡を持った印画が行な
われると、ドラム8000は紙搬送方向8001に印画
の1ライン分回転する。この動作により印画紙9000
とインク紙7000は搬送され、上記の印画動作により
新たな1ラインが印画される。ちなみにインク紙700
0は、未使用のインク紙が供給軸7001より巻き出さ
れ、印画にすでに用いた使用済みのインク紙は巻き取り
軸7002に巻き取られる。
【0023】以上の動作を、例えば、640ライン繰り
返すことにより、印画紙9000の上には640×48
0画素の濃淡を持った画像が印画される。さらに、イン
ク紙7000に黄、マゼンタ、シアン(減色混合の3原
色、光の3原色RGBの補色にあたる)の3色のインク
を用いて、それぞれについて上記の印画動作を行ない、
印画紙の上で3色のインクを重ね合わせることにより、
640×480画素の濃淡を持ったカラー画像を印画す
ることが出来る。
【0024】図2は縦線と横線を描いた印画紙の一例を
示す説明図である。印画紙9000は、図1に示した機
構部のドラム8000の上で搬送される。その結果、印
画紙9000の上で、サーマルヘッド6000上の発熱
体6001は相対的に矢印9200の方向に移動する。
印画紙9000の上に印画した縦線と横線の太さは、そ
れぞれ縦線幅9001、横線幅9002として目視確認
される。
【0025】図3に、図2で示した縦線と横線を描く従
来技術におけるドットの一例を拡大して示す。図3にお
いて、画素9101〜9103は連続した発熱体600
1により同時に印画されるドットであり、9104は、
発熱体6001の列の中で、あるドットだけが発熱し、
隣接するドットが発熱していない状態で印画されたもの
を示す。即ち従来においては、印画したドットを拡大す
ると、図3のようになり、縦線幅9001に対して、横
線幅9002が狭いという現象が発生する。
【0026】図4に、この印画結果の濃度分布を示す。
図4において、図3の濃度断面9202の濃度分布が図
4の濃度グラフ9004に、図3の濃度断面9203の
濃度分布が図4の濃度グラフ9005に対応している。
グラフの横軸9300は発熱体ドット位置を示し、縦軸
9400は濃度を示す。横軸のドット位置は、図3にお
ける画素9101が図4の9301に、9102または
9104が9302に、9103が9303に対応して
いる。
【0027】濃度断面9202の濃度グラフ9004に
よると、そのドットの濃度は9403となり、線の幅は
9001となる。これに対して濃度断面9203の濃度
グラフ9005によると、そのドットの濃度は9402
と、9403に比べて低くなり、また、線の幅は900
2と、9001に比べて狭くなる。
【0028】図5に、サーマルヘッドの濃度特性の一例
を示す。図5において、横軸10010は各発熱体ドッ
トへの印加エネルギー、縦軸10020は印画濃度を示
す。
【0029】濃度は印画エネルギーを増やすにつれて、
インク紙から印画紙へのインクの転写量が増加するた
め、濃くなっていく。しかし、この特性には温度特性が
ある。
【0030】具体例として、初期温度が温度A、温度
B、温度Cである場合の3つのグラフを示す。温度Aの
特性10001は最も高温で、印加エネルギー1001
1において、ベース濃度10024から立ち上がり始め
る。温度Cの特性10003は最も低温で、印加エネル
ギー10013において、ベース濃度10024から立
ち上がり始める。温度Bの特性10002はその中間に
位置する。即ち、初期温度が高温になるにつれて、ベー
ス濃度からの立ち上がり位置のエネルギーが少なくて済
む。また、印加エネルギー10014で比較すると、特
性10001が濃度10021で最も濃く、特性100
03が濃度10023で最も薄い。即ち熱転写記録装置
の印画濃度は、印画時のサーマルヘッドの温度に大きな
影響を受ける。
【0031】図6に、サーマルヘッドの温度特性の一例
を示す。図6は、サーマルヘッドの発熱体のうち、連続
して発熱したドットの数と、サーマルヘッド温度の関係
を示しており、横軸10030は発熱連続ドット数であ
り、縦軸10040はサーマルヘッド温度を示す。
【0032】発熱連続ドット数10030があるドット
数(この図の場合2ドット以上)を越えると、サーマル
ヘッド温度はほぼ定常状態になるが、ドット数が少ない
と(この図の場合1ドット)、サーマルヘッド温度は急
激に低下する。このグラフと図5のグラフを合わせる
と、サーマルヘッド上の発熱連続ドット数が2ドット以
上の場合に比べ、1ドットではドット濃度が極端に低下
することが分かる。そこで、この様な横線の濃度不足を
補正する従来の方法(前述した公知例における方法)に
ついて説明する。
【0033】図7は図2で示した縦線と横線を描く従来
技術におけるドットの他の例を拡大して示した拡大図で
ある。従来においては、画素9101〜9103の印画
に用いる印加エネルギーに対して、画素9104の画素
(両側の隣接ドットが発熱していない)への印加エネル
ギーを高めることにより、孤立ドットの濃度低下を補償
していた。
【0034】図8に、この印画結果の濃度分布を示す。
図8において、横軸はドット位置9300、縦軸は濃度
9400である。画素9104のピーク濃度は、濃度グ
ラフ9005に示すように、9402であり、発熱体連
続発熱ドット9101〜9103の濃度グラフ9004
を上回っている。しかし、横線の幅9002は、やはり
縦線の幅9001に比べて狭く、縦線と横線の幅の差は
解消されない。
【0035】そこで、本実施例においては、図1の補正
回路4000において、後述するような補正処理を行な
うことにより、横線の幅を補正して、縦線と横線の幅の
差を無くするようにしている。以下、その効果につい
て、まず、説明する。
【0036】図9は図2で示した縦線と横線を描く本発
明の一実施例におけるドットを拡大して示した拡大図で
ある。本実施例では、孤立画素9104の両側に隣接し
た画素9105と9106を暖めることによって、画素
9104の幅を太くしている。
【0037】図10に、この印画結果の濃度分布を示
す。図10において、横軸はドット位置9300、縦軸
は濃度9400である。縦線の幅を示す濃度断面920
2の濃度グラフ9004に対して、横線の幅を示す濃度
断面9203の濃度グラフ9005は、その濃度がそれ
ぞれ9403に対して9402と極めて接近しており、
縦線の幅9001に対して横線の幅9002も極めて接
近している。このグラフにより、本実施例によって、横
線の太さを縦線の太さと略同じになるように補正する効
果が分かる。
【0038】では、本実施例の具体的な構成及び動作に
ついて説明する。図11は図1の補正回路4000の一
具体例を示すブロック図である。補正回路4000は、
画像メモリ2000の出力データ2001のうち、ライ
ン方向の連続5ドット(補正ドット〔補正すべきドッ
ト〕及び補正ドットに隣接する±2ドット)を同時に用
いて計算を行なう。本具体例は、ラッチ4002〜40
05を用いて、5ドットのデータを同時に演算回路41
00に取り込む例である。
【0039】以下、動作を説明する。画像メモリ200
0からは、ディジタルの画像メモリ出力データ2001
が1ドットずつ補正回路4000に入力される。即ち、
補正回路4000には、画像メモリ出力データ2001
として、ドットPi+2データ、Pi+1データ、Piデー
タ、Pi―1データ、Pi―2データの順に入力される。補
正回路4000の内部には5つのラッチ4002〜40
05があり、これらは直列に並んでいる。ラッチ400
2〜4005は、画像メモリ出力データ2001が1ド
ット送られる度にラッチを行ない、その結果、それぞれ
のラッチを境に、1ドットずつ位相のずれたドットデー
タが同時に現れることになる。
【0040】本具体例ではドットPi+2データ400
6、Pi+1データ4007、Piデータ4008、Pi―1
データ4009、Pi―2データ4010の5ドットのデ
ータが同時に現れて、演算回路4100に同時に入力さ
れる。演算回路4100の具体例については後述する。
【0041】図12は図1の補正回路4000の他の具
体例を示すブロック図である。本具体例では、ラインメ
モリ4200を用いて、5ドットのデータを同時に演算
回路4100に取り込む例である。
【0042】即ち、図11の具体例では、ラッチを用い
て1ドットずつラッチしたのに対して、本具体例では、
ラインメモリ4200に1ラインの画像メモリ出力デー
タ2001を入力し、ラインメモリ4200から5ドッ
ト分のデータをまとめて読み出すようにしている。この
部分は、5ドットのデータを同時に出力可能な他の種類
のメモリを用いても差しつかえない。
【0043】図13に、印画ドットとサーマルヘッドの
位置関係を示す。印画紙9000の上には図の様にドッ
トが縦横にマトリクス状に並んでいる。サーマルヘッド
6001は、印画紙9000の縦方向に平行に設置さ
れ、1ラインの印画を行なう度に矢印6100方向に1
ラインずつ移動する。発熱体6001のドット数48
0、発熱体6001が矢印方向に移動するライン数を6
40ドットとすると、印画紙9000上には縦480×
横640画素の画像が印画される。
【0044】ここで、前述のドットPi+2(601
4)、Pi+1(6013)、Pi(6012)、P
i―1(6011)、Pi―2(6010)の5ドットは、
発熱体6001のライン上に図の様に連続して並んでい
る。変数のiは、2から478まで変化して、iが1つ
変化する度に新たな5ドットのデータを演算回路400
0に入力し、各iのドットそれぞれに対して補正演算を
行なう。
【0045】図14及び図15は、それぞれ、本発明に
おけるデータ補正の具体的方法を説明するための説明図
である。図14は白地に黒の孤立線を補正するための具
体的方法を、図15は黒地に白の孤立線を補正するため
の具体的方法を示している。図14、図15、及び後述
する図16、図19、図27、図29に共通して、横軸
はドット位置、縦軸は印画する階調番号を示す。
【0046】孤立線のパターンとして、2つの例(図1
4及び図15の(a)、または図14及び図15の
(c))を挙げて、これらの補正を行なう。まず、図1
4(a)は、広い白地に1ドットの黒Pi(6012)
がある場合である。本発明において、これを図14
(b)のように補正する。即ちレベル(階調)L3の孤
立ドットの両側に隣接したドットPi―1(6011)と
i+1(6013)を、所定のレベルL2に持ち上げるこ
とにより補正する。これにより、図9に示した補正が行
なわれる。
【0047】次に、図14(c)のような1ドットの間
隔をおいて存在する2つ以上の孤立ドットPi(601
2)とPi+2(6014)の補正を説明する。このドッ
トの補正方法は、特に2つの孤立ドットの間に位置する
ドットPi+1(6013)の補正に関して図14(d)
〜(f)の3種類の方法がある。
【0048】ここで、3種類の補正方法において、孤立
ドットと2ドット以上の白地の境界に隣接するドットP
i―1(6011)とPi+3(6015)の補正処理は図
14(b)と同様にレベルをL2にすることで補正す
る。
【0049】まず、図14(d)では、2つの孤立ドッ
トの間のドットPi+1(6013)を処理しない方式で
ある。即ち、ドットPi(6012)とPi+2(601
5)の幅を太くするための両側の加熱は、1ドット離れ
ているがそれぞれの孤立ドットが相互に加熱しあう形で
実現する。
【0050】次に、図14(e)は、2つの孤立ドット
の間のドットPi+1(6013)を、図14(b)の孤
立ドット両側の補正と同様に行なう方式である。この場
合、処理における参照ドットは、補正するドットに対し
て±1ドットの範囲で済むため、回路構成は簡略である
が、補正ドットPi+1(6013)の濃度が上がりすぎ
るという欠点がある。
【0051】次に、図14(f)は、2つの孤立ドット
の間のドットPi+1(6013)を、ドットPi―1(6
011)、Pi+1(6015)の補正とは別の値L1に補
正する方式である。L1<L2の関係にあり、孤立ドット
が片側のみにあるときはL2で補正、孤立ドットが両側
にあるときはL1で補正する。孤立ドットが両側にある
ときは、補正ドットPi+1(6013)の発生する熱
が、孤立ドットと反対側のドットに逃げることがないの
で、熱効率が良い。従って、補正ドットPi+1(601
3)の発生する熱量をL2に対して少し減らしたL1とい
う値にすることで、補正ドットの不要な濃度増加を防
ぎ、孤立ドットの線の太さを安定に保つ。
【0052】図15(a)〜(f)は、図14(a)〜
(f)の反転の関係にあり、即ち黒地に白線の孤立ドッ
ト補正の具体案を示したものである。使用されている記
号は図14(a)〜(f)と同じものであり、その説明
も同じため、ここでは説明を省略する。
【0053】図16は白地に黒線における孤立ドットの
定義及び補正レベルを説明するための説明図である。図
16(a)は孤立ドットの一例であり、その条件は孤立
であるドットPi+1(6013)のレベルがL3という高
濃度レベルにあり、その両側の隣接ドットであるP
i(6012)とPi+2(6014)のレベルがL0とい
う極めて低いレベルにあることである。
【0054】図16(b)は孤立でないドットの例であ
り、その条件は、レベルL0の低濃度レベルの中にレベ
ルL3という高濃度レベルのドットが2個以上連続して
いる場合である。
【0055】図16(c)は、孤立ドットの第2の例で
あり、図16(a)に示した孤立ドットが、1ドットの
間隔をおいて2個以上並んでいる状態である。
【0056】図16(d)は、補正レベルの第1の例で
あり、そのレベルはL2という大きさを持つ。この補正
レベルは、図16(a)のPi(6012)及び図16
(c)のPi―2(6010)等の補正に用いる。
【0057】図16(e)は、補正レベルの第2の例で
あり、そのレベルはL1という大きさを持つ。この補正
レベルは図16(c)のPi(6012)の補正に用い
る。
【0058】尚、ここで示したレベルの大きさ関係は、 L0<L1<L2<L3 の関係である。
【0059】図17に、図11の演算回路4100にお
ける補正アルゴリズムのフローチャートを示す。補正は
縦480画素×横640画素の全てに対して行なう。縦
480ドットのスキャンは判断11010で行ない、判
断11010以下のプログラムと、判断11010への
復帰線11002の間を480回ループすることにより
行なう。また、横640ラインのスキャンは、判断11
100で行ない、判断11010で1ラインのスキャン
が終わった後、サーマルヘッドを1ライン進め(110
90)、640ラインの処理が終了しなければ(111
00)、再び、次のラインの480ドットの処理を行な
う。
【0060】以下、あるライン中のi番目のドットの処
理アルゴリズムを説明する。ドットPiを補正するか否
かを判断するためには、ドットPiの両側のドットの種
類を判別する必要がある。
【0061】まず、判断11020でドットPi+1が孤
立ドットであるかどうかを調べる。孤立ドットであれば
(11021)、反対側のドットPi―1が高濃度L3
あるかどうかを調べる(11030)。Pi―1のレベル
がL3であれば(11031)、Piの両側は高濃度であ
り、かつ少なくとも一方は孤立ドットであるため、補正
レベルL1を与える(11060)。
【0062】Pi―1が高濃度L3で無い場合(1103
2)、Piの片側が孤立ドット、反対側が低濃度であ
り、補正レベルL2を与える(11070)。次に、判
断11020でPi+1が孤立ドットでない場合(110
22)、反対側のPi―1が孤立ドットであるかどうかを
調べる(11040)。Pi―1が孤立ドットであれば
(11041)、反対側のPi+1が高濃度L3であるかど
うかを調べる(11050)。Pi+1が高濃度L3であれ
ば(11051)、Piの両側は高濃度であり、かつ少
なくとも一方は孤立ドットであるため、補正レベルL1
を与える(11060)。
【0063】Pi+1が高濃度L3で無ければ(1105
2)、Piの片側が孤立ドット、反対側が低濃度であ
り、補正レベルL2を与える(11070)。Pi―1
孤立ドットでなければ(11042)、Piの両側共、
孤立ドットではないので、Piは補正しない(1108
0)。
【0064】以上の処理であるライン中のi番目のドッ
トの補正処理が終了する。これを1ライン全ドットに対
して繰り返し、この処理を全てのラインに対して行なえ
ば、全ての画素に対する補正処理が行なえる。
【0065】ここで、本具体例では、判断11010に
おいて、i=1〜480ではなくて、i=3〜478と
記載した。これはi±2番目のドットをアクセスするた
め、存在しないドット番号をアクセスしないようにした
ものだが、これはデータのアドレスを−1〜482まで
として、アドレス−1〜0とアドレス481〜482に
レベルL0の階調を割り当てて、補正ループをi=1〜
480としてもよく、また、本具体例のとおり、ループ
をi=3〜478とし、プリントするエリアを1〜48
0ではなく、3〜478に狭めても良い。
【0066】さらに、本具体例におけるアルゴリズムの
判断で、それぞれのドットのレベル判断を、例えば、ド
ットPiレベル=L3と記載したが、これは多階調制御が
容易に行なえる熱転写記録装置に用いる場合、レベル判
断に幅を持たせ、例えば、全256階調(階調番号0〜
255)のデータに対して、ドットPiレベル>250
というようにしてもよい。L0に関しても同様で、例え
ば、Piレベル<5という判断にすれば良い。
【0067】図18に、図17に示したフローチャート
の中に記載した、孤立ドット判断アルゴリズムのフロー
チャートを示す。n番目のドットが孤立ドットであるか
を判断するには、ドットPnのレベルがL3、かつその両
側に隣接するドットPn―1とPn+1のレベルがL0である
必要がある。
【0068】本具体例では、まず、PnのレベルがL3
あるか判断し(12010)、L3でなければ(120
12)、Pnは孤立ドットではないと判断する(120
50)。L3であれば(12011)、次にPn―1のレ
ベルがL0であるか判断し(12020)、L0でなけれ
ば(12022)、Pnは孤立ドットではないと判断す
る(12050)。L0であれば(12021)、次に
n+1のレベルがL0であるか判断し(12030)、L
0でなければ(12032)、Pnは孤立ドットではない
と判断する(12050)。L0であれば(1203
1)、初めてPnは孤立ドットであると判断する。
【0069】図19は黒地に白線における孤立ドットの
定義及び補正レベルを説明するための説明図である。図
19は、白地に黒線における孤立ドットの定義及び補正
レベルの説明図である図16を反転させたものであり、
そのレベルの記載も図16と互換性があるので、ここで
の改めての説明は省略する。
【0070】図20に、図11または図12における演
算回路4100の一具体例を示す。本具体例に係る演算
回路4100は、図17と図18で示したアルゴリズム
を用いている。
【0071】入力された5ドットのデータはドットP
i―2データ13001、Pi―1データ13011、Pi
データ13021、Pi+1データ13031、Pi+2デー
タ13041であり、これらはコンパレータ1300
0、13010、13020、13030、13040
にそれぞれ入力される。それぞれのコンパレータは、入
力された画像データと基準信号13003、1301
3、13023、13033、13043と比較し、デ
ータがL0であれば”0”を、L3であれば”1”を出力
する。
【0072】コンパレータ出力信号13002と130
22は、まず、OR13050に入力され、その出力は
iとPi―2が共にL0であれば”0”を、PiとPi―2
のどちらかがL3ならば”1”を出力する。この信号は
インバータ13060により反転信号13061とな
る。同様に、コンパレータ出力信号13022と130
42は、OR13080に入力され、その出力はPi
i+2が共にL0であれば”0”を、PiとPi―2のどち
らかがL3ならば”1”を出力する。この信号はインバ
ータ13090により反転信号13091となる。
【0073】次に、コンパレータ出力信号13012と
前記反転信号13061はAND13070に入力され
る。AND13070は、Pi―1の孤立ドット判断を行
ない、孤立ドットであれば”1”を、孤立ドットでなけ
れば”0”を出力する。同様に、AND13100は、
i+1の孤立ドット判断を行ない、孤立ドットであれ
ば”1”を、孤立ドットでなければ”0”を出力する。
【0074】AND13100の出力信号13101
は、インバータ13110により反転信号13111と
なる。AND13070の出力信号13071と前記反
転信号13111は、AND13120に入力される。
AND13120は、Pi+1が孤立ドットではなく、か
つPi―1が孤立ドットのときは”1”を、それ以外のと
きは”0”を出力する。
【0075】次に、AND13120の出力信号131
21とコンパレータ13030の出力信号13032
は、AND13140に入力される。AND13140
は、補正結果として、PiがL2となれば”0”を、Pi
がL1となれば”1”を出力する。この出力信号131
41は、図17のフローチャートにおける判断1105
0の結果となる。
【0076】また、AND13100の出力信号131
01とコンパレータ13010の出力信号13012
は、AND13150に入力される。AND13150
は、補正結果として、PiがL2となれば”0”を、Pi
がL1となれば”1”を出力する。この出力信号131
51は、図17のフローチャートにおける判断1103
0の結果となる。
【0077】ここで、論理回路はフローチャートと異な
り、途中の条件判断で疑となった論理の流れも出力して
しまう。これを選択するのはスイッチ13170であ
り、その制御はAND13100の出力により行なわれ
る。これは図17のフローチャートの判断11020に
相当し、Pi+1が孤立ドットであれば、スイッチ131
70は下に倒れ、出力信号13151の出力を選択し、
i+1が孤立ドットでなければ、スイッチ13170を
上に倒れ、出力信号13141の出力を選択する。
【0078】尚、コンパレータの出力より後の信号線は
全て1ビットのロジックを出力する線であり、このロジ
ックに合わせて実際の画像データの階調レベルを発生す
る必要がある。
【0079】L1、L2レベル発生回路13160は、入
力されたロジックに応じてL1またはL2に相当するパラ
レルまたはシリアルのディジタル階調信号を発生する。
【0080】最後に、スイッチ13180によって補正
を行なうか否かを選択する。選択基準信号はOR131
30の出力信号13131である。OR13130に
は、出力信号13071と13101が入力され、その
結果として、Piを補正値に書き換えるのであれば”
1”を、Piを変化させないのであれば”0”を出力す
る。これは図17のフローチャートの判断11040の
結果11042に相当する。スイッチ13180は、こ
の選択基準信号13131を受けて、”0”であればス
イッチを下に倒して、Piの元データを選択し、”1”
であればスイッチを上に倒して、補正データを選択す
る。
【0081】図21は図1における読み出しアドレス発
生回路3000の一具体例を示すブロック図である。図
21の読み出しアドレス発生回路3000は、画像メモ
リ2000及び補正回路4000の制御を行なうもので
ある。
【0082】図21において、アドレス発生回路304
0は、通常プリンタに用いられる回路であり、即ち画像
メモリ2000内のデータを1画素ずつ順番に読み出す
ためのアドレスを生成する(画像メモリ元参照アドレス
3042)。
【0083】本具体例では、周辺画素参照アドレスRO
M3020を搭載し、アドレス発生回路3040の指定
した画素を補正するための参照ドットのアドレスを出力
する。本具体例の場合、+2、+1、0、−1、−2と
いう値を出力する(3021)。
【0084】この周辺画素参照アドレスROM3020
のアドレス指定をするのが、ROMアドレス発生回路3
030であり、周辺画素参照アドレスROM3020の
ハードウェアアドレスを作成する(3031)。
【0085】周辺画素参照アドレスROM3020の出
力は、加算回路3010によって画像メモリ元参照アド
レス3042に加算され、画像メモリ上の参照ドットの
実アドレス(画像メモリ参照アドレス3001)を算出
する。
【0086】また、3021は参照ドットアドレス30
02として補正回路4000に送られ、補正回路上での
読み出しアドレスが、補正ドットに対して±何ドットの
位置にあるかの情報を示す。
【0087】尚、本具体例において、周辺画素参照アド
レスROM3020とROMアドレス発生回路3030
は、一つのアドレス発生回路として、ハードウェアロジ
ックまたはマイコン等から出力されても良い。また、読
み出しアドレス発生回路自身をマイコン等のハードウェ
アで構成しても差し支えない。
【0088】図22は補正に際して参照するドットの位
置関係を示す説明図である。即ち、図22は、参照ドッ
ト6015の補正ドット6012に対する位置を示した
もので、図21における参照ドットアドレスの−2に当
たるのが6010、−1に当たるのが6011、+1に
当たるのが6013、+2に当たるのが6014であ
る。参照ドットアドレス3002により指定された−2
〜+2までの5ドットの画素データを用いて、補正回路
4000は補正を行なう。
【0089】次に、図23は図2で示した縦線と横線を
描く本発明の他の実施例におけるドットを拡大して示し
た拡大図である。本実施例では、2ドット発熱により横
線の幅を太くしている。
【0090】もともとの画像データは図3と同じで、横
線はドット9102のみが発熱しており、従って、ドッ
ト9102の線幅は縦線の幅9001に比べて細い。本
実施例では、ドット9102が孤立ドットである場合
に、ドット9102に隣接する片側のドット9103、
即ち、孤立ドットPi―1に対して1ドット下のPiをP
i―1と同一のレベルで発熱させる。
【0091】図24に、この印画結果の濃度分布を示
す。図24において、横軸はドット位置9300、縦軸
は濃度9400である。図23における濃度断面920
2の濃度分布が濃度グラフ9004、濃度断面9203
の濃度分布が濃度グラフ9005である。
【0092】ドットのセンター位置は半ドット分下にず
れるものの、線の幅は縦線幅9001に対して横線幅9
002と、大変近い値を示す。また、線の濃度も、縦線
の濃度9403に対して横線の濃度9402と、やはり
大変近い値を示し、視覚的には縦線と横線が同じ種類の
線に見える。
【0093】この方法は、横線の位置が半ドットずれる
という問題があるが、特に高精細のサーマルヘッドを用
いた場合には、ドット位置がずれるという問題はあまり
顕著ではなく、むしろ高精細サーマルヘッド特有の横線
が極度に細いという問題点を解決できる有力な方法であ
る。実現手段は、図18で示したアルゴリズムを用い
て、孤立ドットを検出し、その下のドットを強制的に孤
立ドットと同じ階調に書き換えれば良い。
【0094】次に、図25は本発明の別の実施例におけ
るドットを拡大して示した拡大図である。本実施例で
は、サーマルヘッドとしてスリットサーマルヘッドを用
いている。一般に熱転写記録装置に用いられるサーマル
ヘッドとして、1ドットの発熱体の中央にスリットを設
けた、いわゆるスリットサーマルヘッドがある。このス
リットサーマルヘッドを用いることにより、疑似的に縦
方向の解像度を倍にすることが出来、その効果として縦
方向のドット間のすき間が見えにくくなるというメリッ
トがある。このサーマルヘッドを用いたプリントは横方
向の解像度(ドットピッチ)に比べて縦方向の解像度
(ドットピッチ)が2倍あることになる。
【0095】本実施例では、この縦方向の高解像度を利
用して、図9に示した補正効果の例をさらに高画質なも
のにする。スリットサーマルヘッドは、通常ドライバI
Cがスリット無しのものと同じため、2画素を同時にド
ライブすることになる。具体的には図25(a)におい
て、Pi―2、Pi―1、Piのようにそれぞれの画素の発
熱体のみが2つに分割している形を取る。
【0096】このスリットサーマルヘッドによる孤立ド
ットの印画は、図25(b)に示したように、縦線幅9
001に対して、横線幅9003が細いという現象が発
生する。この点は、図3の説明と同様である。
【0097】本実施例では、このスリットサーマルヘッ
ドのスリットの入ったそれぞれの発熱体を独立にドライ
ブできるドライバICを搭載(具体的には従来のドライ
バICを2倍の数だけ載せれば良い)する。
【0098】孤立ドットPi―1の太さを太くするための
補正方法として、孤立ドットPi―1の上下の画素の隣接
した半ドット(PiA)のみを発熱させる。即ち図25
(c)に示すように、Pi―1ドット9104の上下の画
素Pi―2とPiの発熱体のうち、それぞれの半ドットPi
A、Pi―2Bを発熱させる。
【0099】この方式により得られた印画の濃度分布を
図26に示す。図26において、横軸はドット位置93
00、縦軸は濃度9400である。縦線の濃度グラフ9
004の線幅9001に対して、横線の濃度グラフに示
した線幅9002は、大変近い値を示す。線の濃度も同
様で、縦線濃度9403に対して横線濃度9402と、
やはり大変近い値を示し、その結果、縦線と横線の格差
が視覚的に極めて少ないものとなっている。さらに、本
実施例の特徴として、孤立ドット両側に隣接した補正ド
ットの幅が1/2ドットの幅と、図9の例に対して半分
に減っており、視覚的な画質劣下もさらに少ないものと
なる。
【0100】図27は本発明におけるデータ補正の他の
具体的方法を説明するための説明図である。図27
(a)において、孤立ドットPi(6012)のレベル
は、最大階調レベルL3ではなく、L3に近くかつL3
4なる関係を持つL4というレベルを持つ。このような
入力は、コンピュータ等からのディジタル入力ではな
く、図1のブロック図で示したアナログ入力や、原稿を
イメージスキャナから読み込んだ画像、即ち光学的に読
み取った画像の信号入力である。即ち、このような入力
では、線の濃さが必ずしも最大階調に達しない場合があ
る。
【0101】このようなドットを孤立ドットと判定する
方法は、図17のフローチャートの説明で述べたが、判
定基準をドットのレベル=L3ではなく、ある階調以上
という判定要素(ドットのレベル≧L4)という形で判
定すれば良い。
【0102】さらに、本実施例においては、図27
(b)に示すように、補正ドットを孤立ドットの両側に
隣接するドットだけではなく、孤立ドット自身も補正し
ている。即ち、本発明の目的は、横線と縦線と視覚的に
同一に見せることであり、視覚的な要素は線の太さと濃
さの両方の要素がある。そこで、本実施例では、孤立ド
ットの隣接ドットを温めることで線の太さを得、同時に
孤立ドット自身を温めることで線の濃さを得る。
【0103】具体的補正方法は、図17に示したフロー
チャートで、Pi自身が孤立ドットであるかの判定を行
ない、孤立ドットであれば上記した、ドットのレベルを
書き換える処理を行なう処理を付加すれば良い。
【0104】同様に、図27(c)に、今度は孤立ドッ
トのベースレベル(白レベル)が、白ではなく浮き上が
った状態を示す。図27(a)と同様に、アナログ画像
や光学読み取りによる画像は、黒レベルと同様に白レベ
ルも、レベルL0で入力されないことがある。ここで
は、白レベルをレベルL0に近くかつL0<L5なる関係
を持つL5というレベルとする。L5のレベルがある程度
高ければ、ドットPiは両側から温められるので補正の
必要はない。即ち、ドットPiは孤立ドットではないと
判断すれば良い。ここではL5のレベルがL0ではなく、
かつL0に近いという設定である。
【0105】このようなパターンを孤立ドットと判断す
る方法は、やはり図17のフローチャートの説明で述べ
たが、判定基準をドットのレベル=L0ではなく、ある
階調以下という判定要素(ドットのレベル≦L5)とい
う形で判定すれば良い。この方法で図27(c)の孤立
ドットを補正した結果を図27(d)に示す。
【0106】図27は、白地に黒の線またはドットを印
画するときの例を示したが、これは図14都図15との
関係と同様に、黒字に白の線またはドットを印画すると
きも同様である。
【0107】次に、本発明の更に別の実施例として、印
画紙9000上の印画領域9300より広いサーマルヘ
ッドを用いたときの補正について説明する。本発明によ
る孤立ドットの補正は、孤立ドットの両側に隣接するド
ットを温めることで補正を行なう方式である。この場
合、孤立ドットの両側に制御可能なドットが存在するこ
とが条件になる。しかし、例えば、横線が画面の一番上
に位置した場合、孤立ドットの片側には制御可能なドッ
トが存在しないことになり、本発明で示したような補正
を行なうことが出来ない。
【0108】そこで、本実施例では、印画紙上の印画領
域のさらに外側、即ち画像データの存在しない領域にも
発熱体が存在するサーマルヘッドを用いて、上記の条件
でも補正を行なようにしたものである。
【0109】図28は印画紙9000上の印画領域93
00とサーマルヘッド6000上の発熱体6001との
位置関係を示す説明図である。横線を構成するドットP
i+1(6013)は、印画領域9300の一番上に位置
し、その上は印画領域9300からはずれており、印画
するためのデータが存在しない領域である。
【0110】ここで、図示のようなサーマルヘッド60
00を用いて印画を行なう。サーマルヘッド6000上
の発熱体6001のうち、6001Cが、前記したドッ
トPi+1(6013)を印画する。本実施例におけるサ
ーマルヘッド6001は、この発熱体6001Cのさら
に上、即ち印画領域9300からはずれた部分にも発熱
体を有している。本実施例では、発熱体6001Aと6
001Bが印画領域9300からはずれた位置に存在す
る。
【0111】図29は、この場合におけるデータ補正の
具体的方法を説明するための説明図である。図29にお
いて、横軸はドット位置、縦軸はレベルである。図29
(a)に示すように、ドットPi+1(6013)は印画
領域9300の端にあり、その外側には印画するデータ
が存在しないが、図28で示したように発熱体6001
Bは存在する。そこで、この発熱体を用いて、図29
(b)示すように、ドットPi(6012)を印画する
ことにより、印画領域9300の端に存在する線の太さ
を補正することが出来る。
【0112】一般に熱転写記録装置に用いるサーマルヘ
ッド600の幅は、各種印画サイズに対応するためや、
印画紙上の印画領域9300の位置を調節するために、
余裕をもって作られており、このような補正方式にも対
応が可能である。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、熱転写記録装置におい
て1ドットの幅で構成される縦線、横線を記録した際
に、縦線と横線の太さを、見掛け上略同一にし、視覚的
に劣下の無い印画結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての熱転写記録装置を示
すブロック図である。
【図2】縦線と横線を描いた印画紙の一例を示す説明図
である。
【図3】図2で示した縦線と横線を描く従来技術におけ
るドットの一例を拡大して示した拡大図である。
【図4】図4に示した印画結果の濃度分布を示すグラフ
である。
【図5】サーマルヘッドの濃度特性の一例を示す特性図
である。
【図6】サーマルヘッドの温度特性の一例を示す特性図
である。
【図7】図2で示した縦線と横線を描く従来技術におけ
るドットの他の例を拡大して示した拡大図である。
【図8】図7に示した印画結果の濃度分布を示すグラフ
である。
【図9】図2で示した縦線と横線を描く本発明の一実施
例におけるドットを拡大して示した拡大図である。
【図10】図9に示した印画結果の濃度分布を示すグラ
フである。
【図11】図1の補正回路4000の一具体例を示すブ
ロック図である。
【図12】図1の補正回路4000の他の具体例を示す
ブロック図である。
【図13】印画ドットとサーマルヘッドの位置関係を示
す説明図である。
【図14】本発明におけるデータ補正の具体的方法を説
明するための説明図である。
【図15】本発明におけるデータ補正の具体的方法を説
明するための説明図である。
【図16】白地に黒線における孤立ドットの定義及び補
正レベルを説明するための説明図である。
【図17】図11の演算回路4100における補正アル
ゴリズムの流れを示すフローチャートである。
【図18】図17に示したフローチャートの中に記載し
た孤立ドット判断アルゴリズムの流れを示すフローチャ
ートである。
【図19】黒地に白線における孤立ドットの定義及び補
正レベルを説明するための説明図である。
【図20】図11または図12における演算回路410
0の一具体例を示す回路図である。
【図21】図1における読み出しアドレス発生回路30
00の一具体例を示すブロック図である。
【図22】補正に際して参照するドットの位置関係を示
す説明図である。
【図23】図2で示した縦線と横線を描く本発明の他の
実施例におけるドットを拡大して示した拡大図である。
【図24】図23に示した印画結果の濃度分布を示すグ
ラフである。
【図25】本発明の別の実施例におけるドットを拡大し
て示した拡大図である。
【図26】図25に示した印画結果の濃度分布を示すグ
ラフである。
【図27】本発明におけるデータ補正の他の具体的方法
を説明するための説明図である。
【図28】印画紙9000上の印画領域9300とサー
マルヘッド6000上の発熱体6001との位置関係を
示す説明図である。
【図29】本発明におけるデータ補正の他の具体的方法
を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2000…画像メモリ、4000…補正回路、4100
…演算回路、5000…中間調制御回路、6000…サ
ーマルヘッド。
フロントページの続き (72)発明者 小堀 康功 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メデイア研究所内 (72)発明者 吉田 隆 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 中村 洋 茨城県勝田市大字稲田1410番地 株式会社 日立製作所東海工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された中間調画像もしくは線画図形
    等の画像信号を記憶するメモリと、該メモリに記憶され
    た画像信号を入力し、該画像信号のレベルに応じた印加
    エネルギー信号を出力する中間調制御回路と、印画紙を
    インク紙と共に搬送するドラムと、一列に並んだ複数の
    発熱体により構成されるサーマルヘッドと、を具備し、
    該サーマルヘッドにおける複数の発熱体を、前記インク
    紙と印画紙を間に介して前記ドラムに押し当てつつ、前
    記印加エネルギー信号に応じたエネルギーにて各々発熱
    させることにより、前記インク紙に塗布された熱転写イ
    ンクを加熱して、前記印画紙に熱転写させる熱転写記録
    装置において、 前記サーマルヘッドを構成する複数の発熱体のうち、或
    る発熱体(以下、第1の発熱体という。)の発熱すべき
    エネルギーが所定の第1の値以上であり、且つ、前記第
    1の発熱体の両隣に位置する2つの発熱体(以下、第2
    及び第3の発熱体という。)の発熱すべきエネルギーが
    所定の第2の値以下である場合に、前記第2及び第3の
    発熱体のうち、いずれか一方若しくは両方の発熱すべき
    エネルギーを増加させるよう、前記画像信号のレベルま
    たは前記印加エネルギー信号を補正する補正手段を設け
    たことを特徴とする熱転写記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の熱転写記録装置におい
    て、前記サーマルヘッドを構成する複数の発熱体のう
    ち、或る発熱体(以下、第4の発熱体という。)の発熱
    すべきエネルギーが所定の第3の値以下であり、且つ、
    前記第4の発熱体の両隣に位置する2つの発熱体(以
    下、第5及び第6の発熱体という。)の発熱すべきエネ
    ルギーが所定の第4の値以上である場合に、前記第5及
    び第6の発熱体のうち、いずれか一方若しくは両方の発
    熱すべきエネルギーを減少させるよう、前記画像信号の
    レベルまたは前記印加エネルギー信号を補正する補正手
    段を設けたことを特徴とする熱転写記録装置。
  3. 【請求項3】 入力された中間調画像もしくは線画図形
    等の画像信号を記憶するメモリと、該メモリに記憶され
    た画像信号を入力し、該画像信号のレベルに応じた通電
    時間信号を出力する中間調制御回路と、印画紙をインク
    紙と共に搬送するドラムと、一列に並んだ複数の発熱体
    により構成されるサーマルヘッドと、を具備し、該サー
    マルヘッドにおける複数の発熱体を、前記インク紙と印
    画紙を間に介して前記ドラムに押し当てつつ、各々の発
    熱体に、前記通電時間信号に応じた時間、通電すること
    により、前記インク紙に塗布された熱転写インクを加熱
    して、前記印画紙に熱転写させる熱転写記録装置におい
    て、 前記サーマルヘッドを構成する複数の発熱体のうち、或
    る発熱体(以下、第1の発熱体という。)への通電すべ
    き時間が所定の第1の時間より長く、且つ、前記第1の
    発熱体の両隣に位置する2つの発熱体(以下、第2及び
    第3の発熱体という。)への通電すべき時間が所定の第
    2の時間より短い場合に、前記第2及び第3の発熱体の
    うち、いずれか一方若しくは両方への通電すべき時間を
    延長するよう、前記画像信号のレベルまたは前記通電時
    間信号を補正する補正手段を設けたことを特徴とする熱
    転写記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の熱転写記録装置におい
    て、前記サーマルヘッドを構成する複数の発熱体のう
    ち、或る発熱体(以下、第4の発熱体という。)への通
    電すべき時間が所定の第3の時間より短く、且つ、前記
    第4の発熱体の両隣に位置する2つの発熱体(以下、第
    5及び第6の発熱体という。)への通電すべき時間が所
    定の第4の時間より長い場合に、前記第5及び第6の発
    熱体のうち、いずれか一方若しくは両方への通電すべき
    時間を短縮するよう、前記画像信号のレベルまたは前記
    通電時間信号を補正する補正手段を設けたことを特徴と
    する熱転写記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0640061A (ja) * 1992-07-27 1994-02-15 Sony Tektronix Corp 可変強度印刷装置の印刷方法
CN102459489A (zh) * 2009-04-15 2012-05-16 株式会社普利司通 粘合剂组合物、接合方法、层压体和轮胎

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