JP4337446B2 - エッチング剤及びエッチング方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムのエッチング剤及びそれを用いたエッチング方法に関する。更に詳しくは、半導体デバイスの絶縁膜に使用される酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムのエッチング剤及びそのエッチング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報化技術の急速な進展に伴い大規模集積回路(LSI、ULSI、VLSI)の微細化、高密度化、高集積化による高速化が成される動向にあり、そのため新しい材料の導入が検討されている。微細化に伴い、絶縁膜も薄くなっており、従来使用されてきた酸化ケイ素絶縁膜では限界となっている。そのため新しい絶縁膜としていわゆるHigh−k材が検討されている。High−k材として酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウムが候補としてあるが、酸化ハフニウムが最も有力視されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
半導体回路の微細加工のためには酸化ハフニウムを成膜した後、エッチングする必要がある。しかし酸化ハフニウムは耐エッチング性を有するエッチングストッパーとして用いられている材料であり、フッ化水素酸でさえ容易にはエッチングできなかった(例えば特許文献2参照)。そのためこれまで他のダメージを受けやすい半導体材料を侵すことなく、酸化ハフニウムを実用的な速度でエッチングできる方法は知られておらず、また酸化ハフニウムの成膜など、半導体製造工程で酸化ハフニウムが望ましくない場所に付着した場合、これを除去、洗浄する有効な方法はこれまでなかった。
【0004】
一方、ハフニウムとジルコニウムは、性質が類似しているため分離が極めて困難な化合物である。そのため酸化ハフニウムには通常、常に酸化ジルコニウムを同伴している。上述した通り、酸化ハフニウムを他の材料を侵すことなく加工できるエッチング剤がなかったため、同様に酸化ジルコニウムを除去、洗浄に適したエッチング剤も知られていなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−133307号公報
【特許文献2】
特開平7−36176号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の課題に鑑みて、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングする剤及びそれを用いたエッチング方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムのエッチングについて鋭意検討した結果、0.01〜50重量%のフッ化ケイ素及び硫酸、硝酸、塩酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機酸0.01〜50重量%、残部が水からなる剤が他の半導体材料にダメージを与えることなく酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングできることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0009】
本発明のエッチング剤の必須成分は、0.01〜50重量%のフッ化ケイ素及び硫酸、硝酸、塩酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機酸0.01〜50重量%である。
【0010】
本発明のエッチング剤に使用できるフッ化ケイ素としては、四フッ化ケイ素、ヘキサフルオロケイ酸が特に好ましい。四フッ化ケイ素は気体として、ヘキサフルオロケイ酸は水溶液として使用する。フッ化ケイ素をエッチング剤として使用すると、他の半導体材料、特にシリコン、シリコン酸化物にダメージを与えることなく、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングできる。
【0011】
本発明のエッチング剤は、工業的に使用されている四フッ化ケイ素を使用しても良いし、ケイ酸にフッ化水素酸を反応させて製造しても良い。ヘキサフルオロケイ酸は、四フッ化ケイ素を水と反応させると生成できる。
【0012】
本発明のエッチング剤には、その他一般に使用されている防食剤、界面活性剤を添加しても良い。防食剤については、本発明のエッチング剤は半導体材料への腐食性が低いため、一般的に添加されている量より、少ない量の防食剤の添加で効果が現れる。
【0013】
また、本発明のエッチング剤には、洗浄性能の向上のため、水溶性有機溶媒を添加しても良い。また四フッ化ケイ素を気体として使用する場合には、取扱いを容易にするため他の気体で希釈して使用しても良い。
【0014】
本発明のエッチング剤のフッ化ケイ素の含有量は、それぞれ使用する化合物が異なると変化するため限定することは困難であるが、0.01〜50重量%である。この範囲をはずれても使用できないことはないが、エッチング能力が低下する。
【0015】
本発明のエッチング剤には、エッチング速度の向上のために無機酸を添加する。本発明のエッチング剤に添加できる無機酸を例示すると、硫酸、硝酸、塩酸が挙げられる。無機酸の添加量は、エッチング液全体を基準にして、0.01〜50重量%である。無機酸の添加量が0.01重量%未満の場合、無機酸を添加した効果が小さく、50重量%を超える量を添加してもエッチング速度は増加しない。
【0016】
本発明のエッチング剤は、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムのエッチング、特に半導体デバイスの絶縁膜として使用される酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムのエッチングに利用できる。半導体デバイスにおいて、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムはいわゆるHigh−k材として使用される。酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムは、半導体基板上にCVD法(化学気相成長)などで成膜されるが、素子、回路を形成するためには、エッチングで不要な部分を取り除く必要がある。本発明のエッチング剤を使用すれば、他の半導体材料にダメージを与えることなく、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングすることができる。
【0017】
また、半導体は多段階のプロセスを経て製造されるが、その際、酸化ハフニウムが望ましくない形で、望ましくない場所に付着してしまうことがある。この様な酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチング、除去、洗浄する際にも本発明のエッチング剤を使用することができる。なお、ジルコニウムとハフニウムは化学的性質が極めて似ているため、分離することが困難である。そのためシルコニウムとハフニウムは通常、常に同伴するため、エッチング剤は酸化ハフニウムと酸化ジルコニウム両方をエッチングできることが必要である。
【0018】
本発明のエッチング剤を使用する時の温度は、10〜100℃、好ましくは20〜80℃である。100℃を超える温度では、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウム以外の半導体材料に対してダメージが発生し易く、20℃未満の温度では、工業的に満足できる速度で酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングすることが難しい。
【0019】
本発明のエッチング剤を使用し、酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングする際、超音波などを使用し、エッチングを促進しても良い。
【0020】
【実施例】
本発明を以下の実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
実施例1〜7
表に示したエッチング液20gに、70℃で2時間、3gのジルコニアセラミックボールを浸漬した。浸漬後、ジルコニアセラミックボールを水洗、乾燥し、浸漬前後の重量変化を測定した。その結果を表1に示した。なお、表1のエッチング液の残部は水である。
【0022】
【表1】
実施例8
0.5重量%のフッ化水素酸と40%の硫酸を含む水溶液にシリカゲル粉末を、シリカゲル粉末が溶解しなくなるまで添加した。その後、溶解しなかったシリカゲル粉末をろ過して除き、フッ化ケイ素と硫酸を含むエッチング液を調製した。
【0023】
このエッチング液に50℃で10分間、シリコンウエハ上に酸化ハフニウムを20nmの厚さで成膜した基板と、300nmの厚さでSiO2熱酸化膜を成膜した基板を浸漬し、水洗した後、酸化ハフニウムの膜厚とSiO2熱酸化膜の膜厚を測定し、それぞれのエッチング速度を測定した。その結果、酸化ハフニウムのエッチング速度は0.05nm/minであり、SiO2熱酸化膜のエッチング速度は0.01nm/min未満であった。
【0024】
比較例
シリカゲルを添加しなかった以外は実施例8と同じ方法でエッチング液を調製した。実施例8と同じ方法で酸化ハフニウムとSiO2熱酸化膜のエッチング速度を測定した結果、酸化ハフニウムのエッチング速度は0.05nm/minであったが、SiO2熱酸化膜のエッチング速度は30nm/min以上であった。
【0025】
【発明の効果】
本発明のエッチング剤は、優れたエッチング能力を示すとともに、他の半導体素子の構成材料にダメージを与えないエッチング剤として使用できる。
Claims (6)
- 0.01〜50重量%のフッ化ケイ素及び硫酸、硝酸、塩酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の無機酸0.01〜50重量%、残部が水からなる酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムのエッチング剤。
- フッ化ケイ素が四フッ化ケイ素及び/又はヘキサフルオロケイ酸である請求項1に記載のエッチング剤。
- 半導体デバイスの酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングする請求項1〜請求項2のいずれかに記載のエッチング剤。
- 絶縁膜として使用されている酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムをエッチングする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエッチング剤。
- さらに水溶性有機溶媒を含有する請求項1〜4に記載のエッチング剤。
- 半導体デバイスの酸化ジルコニウム及び/又は酸化ハフニウムを請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエッチング剤でエッチングする方法。
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