JP4336915B2 - ドライフィルムを使用したフォトレジスト形成用積層板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライフィルムを使用したフォトレジスト形成用積層板の製造方法、更に詳しくは基板の表面の微細なキズや凹凸更には基板上に付着したゴミによって画像再現性が損なわれることなく、しかも操作中にドライフィルムの剥離を生ずることなく、ピンホール欠陥のない極めて精度の高いフォトレジストを製造し得るフォトレジスト形成用積層板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、プリント配線基板の製作において、配線回路パターン形成のための画像形成性感光性材料として、一般にドライフィルム(又はドライフィルムフォトレジスト)と呼ばれている予めキャリアフィルム(ポリエステルフィルムなど)面に塗布担持させた感光性材料が多く使用されている。
このドライフィルムを用いる場合には、基板表面との接着性を向上させるための整面前処理を行った基板表面に感光材料層の露出面を重ね、熱ロール間隙を通して圧着するという極めて簡単な操作によって、所望の膜厚を有するフォトレジスト層を基板上に形成することができるため、近年この方法が主流となっている。
【0003】
ところで、プリント基板の表面に回路パターンを正確に形成させるためには、基板の表面をドライフィルムで熱圧着する前にバフと称する不織布で研磨を行って平坦化しているが、通常その製造工程を入念に行ったとしても微細な凹凸やキズを全て取り除くことは困難である。
そして、最近のプリント配線基板の高密度化に伴い、回路パターンが微細になればなるほどプリント配線基板表面のこれらの欠陥が原因となって、最終製品に線切れや変形を生じ不良品が多く発生するという問題が生じる。
【0004】
この問題を解決する手段として、特公平4−5182号公報にプリント基板上に、ハレーション防止剤含有液状感光性組成物を、乾燥後の膜厚が1〜8μmになる量で塗布し、次いでこの液状感光性組成物が生乾き状態になるまで乾燥した後、その上にドライフィルムを積層して70℃以下の温度で加圧しながら接着させる方法が提案されている。
この場合、液状感光性組成物が生乾き状態でドライフィルムレジストを熱圧着操作をしなければならないため、塗布と熱圧着操作を連続的に行う設備が必要となり、設備的な制約を受ける。即ち、液状感光性組成物を塗布した基板の工程内でのハンドリングや引き置き保存が難しいため、工業的には必ずしも有利な方法とは言えない。
【0005】
更には、この液状感光性組成物としては、ドライフィルムのフォトレジストと同じ成分を持つ組成物が推奨されているが、これを下引層として使用する場合には、感度、解像度などの感光特性が制約を受け、各種ドライフィルムに応じた適切な感度、解像度が得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
リードフレームなどのウエットエッチング業界では、ピンホールの低減及びエッチング耐性の向上を図る手段として、ポリビニルアルコールと環化ゴム、カゼインと環化ゴム、光重合型樹脂組成物とポリビニルアルコールなど下引層用フォトレジストとエッチングフォトレジストを組合わせた2層コーティング方式が採用されている。
一方、最近のプリント基板業界では、回路形成用フォトレジストとして、ドライフィルムが簡単なため主に使用されているが、プリント配線基板の高密度化の要求に応えるため、解像度の更なる向上を狙って薄膜化されたドライフィルムが各社から販売されている。
【0007】
このようなドライフィルムの薄膜化の進展に伴い、プリント基板表面の凹凸、キズ、ゴミ等の原因によるピンホールの発生が増加し、回路不良が増大する結果、最終製品の歩留りが低下するという問題がある。
又、プリント基板の下引層に用いるフォトレジストとしては、ポリビニルアルコール、カゼインなどの水溶性フォトレジストやアクリル樹脂等のアルカリ可溶型の油溶性フォトレジストが使用できるが、ポリビニルアルコールやカゼイン等の水溶性フォトレジストを使用する場合には感光剤に重クロム酸アンモニウムやジアゾ化合物などを使用しており、感度、解像度などの感光特性にドライフィルムレジストとの差があるために、現像後のパターン形状がアンダーカットになり易く、画像再現性が悪くなるという問題がある。
一方、下引層にアルカリ可溶型の油溶性フォトレジストを使用する場合には、光重合型の液状フォトレジストが使用できるが、この乾燥塗膜は通常タック性(被膜のべとつき)を有するため、基板を枚葉コーティングし、その上にドライフィルムを積層する操作が実際には困難であるという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく、プリント基板にドライフィルムの積層操作がし易く、しかも基板表面の凹凸、キズ、ゴミ等が存在しても優れた解像度と画像再現性を示し、そして最終製品の歩留まりを向上させることができるフォトレジスト形成用積層板の製造方法について鋭意検討した結果、プリント基板にドライフィルムを積層するに先立って、タックフリー性の液状フォトレジストを下引層として塗布することによりピンホール欠陥が低減でき、その結果最終製品の歩留りが向上することを見出して、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は、プリント基板等の基板上に、下引層としてタックフリー性のアルカリ現像型光硬化性樹脂組成物を均一に塗布し、乾燥させた後、次いでその上にドライフィルムを積層し、圧着させることを特徴とするドライフィルムを使用したフォトレジスト形成用積層板の製造方法を提供するものである。
また、本発明はドライフィルムを積層するための基板の表面に下引層として塗布するための表面処理剤又は下引剤に関するものである。
下引層のアルカリ現像型光硬化性樹脂組成物は、乾燥塗膜が1〜10μmの範囲で選択される層厚になるように塗布すると良い。
【0010】
本発明は、より具体的には、基板上に、(A)側鎖にビニル基とカルボキシル基を有する変性共重合体、(B)光重合性ビニルモノマー、(C)有機溶媒、(D)光重合開始剤、及び(E)ハレーション防止剤を必須成分として含むアルカリ現像型光硬化性組成物を、下引層として乾燥塗膜が1〜10μmの範囲内で選択された膜厚になるように均一塗布し、乾燥した後、次いでその上にドライフィルムを積層し、圧着させることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の方法で用いられる基板材料としては、プリント回路その他電子部品用の基板として常用されている材料、例えば、銅、アルミニウムなどの金属、ケイ素、酸化チタン、ベークライト、ガラス、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、紙、フェノール樹脂などの絶縁材料及びこれらの材料の表面に、銅、銀、アルミニウムなどを積層したものが挙げられる。
本発明においては、特に銅張積層板が好適に使用される。
【0012】
本発明で使用する基板表面に塗布する前記アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物は、液状フォトレジストであり、乾燥塗膜はタックフリー性を有する。
この液状光硬化性樹脂組成物は、アルカリ現像型ドライフィルムに対して好適に使用される。又、本発明におけるアルカリ現像型光硬化性樹脂組成物は、プリント基板とドライフィルムの両者に対して強い密着力を示し、且つ使用する各種ドライフィルムに応じて、感度が組成比の変更によって所望の感度に調節できる利点がある。
【0013】
本発明で使用する成分(A)は、カルボキシル基を有するセグメントを含む共重合体(I)に一分子中に一個以上のビニル基とエポキシ基を有する脂環式エポキシ基含有不飽和化合物(II)を開環付加反応させて得られる側鎖にビニル基とカルボキシル基を有する変性共重合体である。
前記カルボキシル基を有するセグメントを含む共重合体(I)としては、下記一般式(I)で示される共重合体(I)が例示できる。
一般式(I):
【化3】
[式中、R1 は同一又は異なっていてもよく、水素原子又はメチル基を表し、R2 は炭素数1〜5の直鎖又は側鎖構造のアルキル基を表す。また、m及びnは重合度を表し、m/n=0.5〜2.4(モル比)である。]
【0014】
具体的には、メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。更には具体的には、メタクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
【0015】
又、本発明で使用する脂環式エポキシ基含有不飽和化合物(II)としては、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレート或いは(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレートが好ましい。
従って、側鎖にカルボキシル基とビニル基を有する変性共重合体(A)としては、カルボキシル基を有するセグメントを含む共重合体(I)に(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレート或いは(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレートから選択されるエポキシ基含有不飽和化合物(II)を開環付加反応させて得られる下記一般式(II)で示される変性共重合体が好ましい。
一般式(II):
【化4】
[式中、R1 は同一又は異なっていてもよく、水素原子又はメチル基を表し、R2 は炭素数1〜5の直鎖又は側鎖構造のアルキル基を表す。a,b,及びcは重合度を表す。]
【0016】
このような変性共重合体(A)の特徴は、特開平1−29820号公報、特開平8−41150号公報、特開平8−259624号公報、特開平8−26221号公報、特開平9−278842号公報、特開平9−278869号公報、特開平10−7755号公報、特開平10−10726号公報、特開平10−17644号公報などに記載されているように、乾燥塗膜のタックフリー性が従来の樹脂を用いた場合に比べて改善されることが述べられている。
【0017】
本発明で使用する変性共重合体(A)の酸価(JIS K−1557準拠)は、50〜150mgKOH/gの範囲にあることが好ましい。
酸価が50mgKOH/g以下になると希アルカリ水溶液による現像時に未硬化樹脂組成物の除去が難しい。一方、酸価が150mgKOH/g以上になると希アルカリ水溶液による現像時に画像が流れたり、或いは硬化皮膜の耐湿性が悪くなる場合がある。
又、変性共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は5,000〜20,000の範囲が好ましい。
変性共重合体(A)の重量平均分子量が5,000以下であると、タックフリー性能が劣り、露光後の塗膜の耐湿性が悪く、また現像時に膜べりが生じ解像度が大きく劣るという問題がある。一方、重量平均分子量が20,000を越えると、希アルカリ水溶液による現像性が著しく悪くなることや貯蔵安定性が劣る等の問題が生ずる。
【0018】
更に、前述した開環付加反応に際し、エポキシ基含有不飽和化合物とカルボキシル基含有アクリル共重合体の比率に特に制限がないが、開環付加反応後の樹脂1Kgにつき二重結合が通常1.0〜3.5モル、即ち二重結合当量1,000〜286g/mol不飽和基、好ましくは1.5〜3.5モル(二重結合当量667〜333g/mol)である。
当該変性共重合体(A)が1.0モルより少ない場合には、充分な光硬化物が得られないことがある。また、3.5モルより多い場合には充分な貯蔵安定性が得にくい等の問題がある。
【0019】
当該変性共重合体(A)に該当する製品としては、例えばダイセル化学工業(株)製「サイクロマーP」が市販品されており、本発明において使用できる。
前記サイクロマーPには、下記の四銘柄が市販されており、いずれの銘柄も本発明において使用できる。
これらの銘柄はいずれもメタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(I)に(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレートを付加させたものである。
【0020】
*MFDG:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点187.2℃)
MMPG:プロピレングリコールモノメチルエーテル (沸点121℃)
PFG:プロピレングリコールモノプロピルエーテル(沸点149.8℃)
【0021】
本発明の光硬化性樹脂組成物は光重合性多官能ビニルモノマーが配合できるが、本発明で使用する光重合性ビニルモノマーとしては、炭素数7個以上の鎖状式及び/又は脂環式アルカンジオール類のジ(メタ)アクリルエステルからなる重合性ビニルモノマーを使用することを特徴とする。
本発明で使用する好適な光重合性ビニルモノマーとしては、具体的には1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメンタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、水添ビフェノールジ(メタ)アクリレートなどが例示できる。
中でも1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、を使用した場合には、優れた感度と解像力が得られると共に乾燥塗膜のタックフリー性が格段に向上する。
【0022】
本発明の組成物における光重合性ビニルモノマーの配合量は、変性重合体(A)100重量部に対して1〜25重量部が好適である。
光重合性ビニルモノマーの配合量が25重量部を越えると、乾燥塗膜のタックフリー性、アルカリ水溶液による現像性が劣るという問題が生じる。一方、1重量部以下になると、感度と解像力が劣り、実用に耐えないレベルとなる。
更に、前記光重合性ビニルモノマーの添加量が多くなればなるほど感度は高くなることから、各種ドライフィルムレジストに応じて感度調節が可能である。
本発明における当該組成物の調製には有機溶媒(C)を使用するが、有機溶媒としては、特に制限はなくエステル類、アルコール類、エーテル類、ケトン類等の種々の溶剤を用いることができ、単独で、又は混合して用いることが可能である。
【0023】
各種塗布装置の特性によって、適宜溶媒は選択される。
溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノアセテート等のエステル類、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のジプロピレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類等が挙げられる。
【0024】
変性共重合体(A)を含む当該組成物は、光重合開始剤を配合することによって本発明の光硬化性樹脂組成物となる。
光重合開始剤(D)としては、特に制限はなくハロメチルオキサゾール系化合物、ハロメチル−s−トリアジン化合物、オニウム塩、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、キサントン類、アセトフェノン誘導体、アジド等種々のものが使用できる。
本発明の組成物では、変性共重合体(A)成分との組み合わせにおいて、画像形成性という点では、光重合開始剤として4−ジメチルアミノ安息香酸エチル[日本化薬(株) カヤキュアEPA)、2,4−ジエチルチオキサントン[日本化薬(株) カヤキュアDETX]及び2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン[チバスペシャリティーケミカル(株)製 イルガキュア369]の3種類を混合して用いるのがよい。
【0025】
本発明においては、この光硬化性樹脂組成物にハレーション防止剤、具体的にはハレーション防止用染料を添加することが有効である。これはドライフィルムを積層した後での解像度や画像再現性を向上させるために加えられるものであり、これによってより一層微細な回路パターンを正確に再現できる。
このハレーション防止用染料としては、特性波長280〜430nm領域における光を吸収するものであればよい。
【0026】
具体的には、アクリジン染料、アニリン黒、アントラキノン染料、アジン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、インジゴイド染料、インドフェノール、インドアニリン、インダミン、ロイコ建染め染料エステル、ナフトールイミド染料、ニグロシン及びインジュリン、ニトロ及びノトロソ染料、オキサジン及びオキサジン染料、酸化染料、フタロシアニン染料、ポリメチン染料、キノフタロン染料、硫化染料、トリアリールメタン及びジアリールメタン染料、チアジン染料、チアゾール染料、キサンテン染料などの染料や無機及び有機顔料、サリチル酸フェニル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系及びアクリレート系紫外線吸収剤などが挙げられる。
ハレーション防止剤は、当該光硬化性樹脂組成物中の固形樹脂分に対して、0.05〜1重量部の割合で添加するとよい。
【0027】
本発明を好適に実施するに当たっては、光を遮断したところで、例えば両面コーターを用いて基板の両面に液状光硬化性組成物を塗布する。この塗布量は、乾燥処理後の塗膜の膜厚が1〜10μmの範囲が好ましく、この範囲の膜厚で基板上に均一に塗布される。
この乾燥後の塗膜の膜厚が1μm未満では密着性やプリント配線基板の凹凸やキズの埋め込みが不十分になるので好ましくない。一方、膜厚が10μm以上に厚くなると、画像形成露光の時間が長くなる上に、ハレーションを起こしやすく画像再現性が悪くなるので好ましくない。
次いで、液状光硬化性樹脂組成物が塗布された基板は、温度60〜80℃において必要に応じて不活性ガスを通しながら、その液状光硬化性樹脂組成物が完全に固化するまで乾燥させる。
【0028】
次に前記のごとく塗布した基板にドライフィルムレジストを積層し、次いで加圧ローラにより圧着する操作を行う。
このようにして、本発明の方法によれば、ドライフィルムを使用したフォトレジスト形成用積層板を効率的に製造することができる。
本発明の方法により得られた積層板からフォトレジストパターンを得るには、通常のフォトレジスト形成に際して使用されている画像形成露光及び現像の方法を用いて行うことができる。
【0029】
本発明においては、ドライフィルムレジスト及び液状光硬化性樹脂組成物による被膜(下引層レジスト)に対して未露光部を同時に溶解し得る現像液として、通常アルカリ水溶液が用いられ、0.5〜2%炭酸ナトリウム水溶液が好適に使用される。
本発明によれば、液状アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物の組成比を適宜設定することにより、現在市販されているアルカリ現像型ドライフィルムレジストのみならず熱圧着性に乏しいドライフィルムでも十分な強度で基板表面上に積層することが可能であり、基板表面上の凹凸、キズ、付着ゴミなどを覆い隠すことができ、ピンホール欠陥による回路不良は殆ど発生しなくなる。また、従来のドライフィルムレジスト単独による積層では、スルーホール開口部に蓋をするテンテイングにおいて、フィルムを保持する部分としてかなり多くの表面積を必要とし、開口部直径より必要以上に大きな所謂ランドを設けることが必要であるが、本発明の方法によればその径の大幅な縮小が可能となるために、プリント配線基板の配線密度を一段と高めることができる利点がある。
【0030】
更に、本発明においては、当該液状光硬化性樹脂組成物層が接着層の役割を果たし、ドライフィルムと基板との密着性を向上させるので、従来のドライフィルムを直接基板に圧着させる場合にしばしば発生する両者の剥離を著しく減少させることができる。しかも、使用するドライフィルムに合わせて下引層レジストの感度が調節できること、及び現像処理に際してはドライフィルムレジストと下引層レジストも同時に除去されるので、パターン形状にアンダーカット現象は見られない。
従って、本発明によれば、従来の方法に比べて、最終製品の歩留りを向上させることができる。
【0031】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
実施例1
変性共重合体(A)としてのACA−200(ダイセル化学製)100部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル38部、1,8−オクタンジオールジアクリレート4.8部、2,4−ジエチルキサントン(日本化薬製、カヤキュアDETX)2.5部、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン(チバスペシャリティーケミカル製 イルガキュア369)2.5部、メチレンブルー0.3部を室温のもと攪拌混合して均一溶液とし、アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物を得た。
この溶液をB型粘度計で測定したところ、1,500cp/25℃であった。
【0032】
上記光硬化性組成物を500mm×500mmに裁断した銅張積層板(基板)に両面縦型コーター装置(ファーネス社製)を用いて膜厚3.0μmになる様にコーティングを行い、下引層を形成した。
次に、ラミネーター装置を使用して、ドライフィルム 401Y−50(日本合成化学製)を熱圧着した。次いで、超高圧水銀灯で基板両面を50mj露光し、ベースフィルムを剥がした。
次に、得られた基板を温度30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液でスプレー圧0.5Kg/cm2 のもとに60秒間現像を行なった後、水洗処理した。
次いで、この様にして画像形成した基板を塩化第2銅(45°Be′)水溶液で50℃、圧力0.5Kg/cm2 、10分間スプレーエッチングを行い、水洗した。このようにして得られたプリント配線基板表面上のピンホールの数を調べた。
又、ドライフィルムを熱圧着した基板を解像力チャートを用いて露光・現像処理を行い、レジストパターンのSEM写真を撮り、パターン形状を調べた。
結果を表1に示した。
【0033】
実施例2
実施例1において、ドライフィルムをオーデイルVA−950(東京応化社製)に変更した以外は全て同じにして、ピンホール数とパターン形状を調べた。
結果を表1に示した。
実施例3
実施例1において、ドライフィルムをフォンテックH−N250(日立化成社製)に変更した以外は全て同じにして、ピンホール数とパターン形状を調べた。
結果を表1に示した。
【0034】
実施例4
実施例1において、下引層に使用する光硬化性組成物の光重合性ビニルモノマーを1,9−ノナンジオールジアクリレートに変更した以外は全て同じにして、ピンホール数とパターン形状を調べた。
結果を表1に示した。
実施例5
実施例1において、下引層に使用する光硬化性組成物の光重合性ビニルモノマーを1,8−オクタンジオールジメタアクリレート3部、ドライフィルムをNCP−215(日本合成化学社製)、露光量を100mjに変更した以外は全て同じにして、ピンホール数とパターン形状を調べた。
結果を表1に示した。
【0035】
比較例1
基板に本発明の下引層を施さずドライフィルム 401Y−50(日本合成化社学製)を直接熱圧着し、実施例1と同じ方法で基板を処理して、ピンホール数とパターン形状を調べた。
結果を表1に示した。
比較例2
基板に本発明の下引層を施さずドライフィルム オーデイルVA−950(東京応化社製)を直接熱圧着し、実施例1と同じ方法で基板を処理して、ピンホール数とパターン形状を調べた。
【0036】
比較例3
基板に本発明の下引層を施さずドライフィルム フォンテックH−N250(日立化成社製)を直接熱圧着し、実施例1と同じ方法で基板を処理して、ピンホール数とパターン形状を調べた。
比較例4
下引層用として、ポリビニルアルコール水溶液 FR−14(冨士薬品工業社製)100部に5%重クロム酸アンモニウム水溶液10部を添加したフォトレジストを用いてホエラーで160rpmの条件下で基板にコーティングし、膜厚3μmの下引層を形成した。次いで、得られた基板にドライフィルム 410Y−50(日本合成化学社製)を熱圧着して実施例1と同じ方法で基板を処理して、ピンホール数とパターン形状を調べた。
【0037】
比較例5
下引層用として、カゼイン水溶液 FR−14(冨士薬品工業社製)100部に10%重クロム酸アンモニウム水溶液10部を添加したフォトレジストを用いて、ホエラーで150rpmの条件下で基板にコーティングし、膜厚3μmの下引層を形成した。
次いで、得られた基板にドライフィルム 410Y−50(日本合成化学社製)を熱圧着し、実施例1と同じ方法で基板を処理して、ピンホール数とパターン形状を調べた。
【0038】
比較例6
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2リットルセパラブルフラスコに ジプロピレングリコールモノメチルエーテル390部を仕込み、65℃に昇温後、メチルメタクリレート75部、n−ブチルメタクリレート10部、アクリル酸15部、2,2′−アゾイソブチロニトリル0.5部、及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル10部からなる混合液を65℃の温度に維持しながら窒素雰囲気下で5時間かけて滴下した。その後、2時間攪拌し熟成した。この溶液をポリマー分50%になるように減圧濃縮を行った。得られたポリマーの重量平均分子量を測定したところ、13,000であった。
【0039】
上記のごとくして得た樹脂溶液100部に、トリメチロールプロパントリアクリレート10部、2,4−ジエチルキサントン(日本化薬社製、カヤキュアDETX)1.25部、4−ジメチルアミノ安息香酸(日本化薬社製、カヤキュアEPA)1.25部、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン(チバスペシャルティ−ケミカル社製、イルガキュア369)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル50部を加え、攪拌混合して溶液として、光硬化性樹脂組成物を得た。
該組成物は、25℃で粘度を測定したところ、1300cpであった。
【0040】
得られた光硬化性樹脂組成物を500mm×500mmに裁断した銅張積層板に両面縦型コーター(ファーネス社製)を用いて膜厚3μmに両面コーティングして下引層を形成し、この塗布基板を積み重ねた。次いで、ドライフィルムを積層するためにこの基板を持ち上げたところ、下引層被膜のタック性が強く、簡単に取り出せなかった。そこで、積み重ねた基板を力を入れて剥そうとしたところ、下引層が剥がれてしまいドライフィルムを積層することができなかった。
基板としての作業性不良のため、ピンホール数とパターン形状は調査しなかった。結果を表1に示す。
【0041】
比較例7
下引層用の光硬化性樹脂組成物として市販のポジ型レジスト PMER N−3000(東京応化社製)を用いて、比較例6と同じ処理を行ったところ、下引層被膜のタック性が強いため被膜の剥がれが発生しドライフィルムを基板に積層できなかった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
本発明のドライフィルムを使用したフォトレジスト形成用積層板の製造方法によれば、プリント基板表面上の凹凸やキズ、並びに付着ゴミを下引層によって埋め込まれる結果、最終製品である配線基板の線切れなどが顕著に減少し、製品の歩留りを著しく向上させることができる。また、この下引層は、アンダーカット現象のような解像度を損なわせることもなく、しかもタック性を有しないため作業性が一段と向上し、高密度化されたプリント配線基板が有利に製造できる。
Claims (5)
- 基板上に、下引層としてタックフリー性のアルカリ現像型光硬化性樹脂組成物を均一に塗布し、乾燥させた後、次いでその上にドライフィルムを圧着積層させることからなり、該アルカリ現像型光硬化性樹脂組成物が、下記(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を必須成分として含む組成物であることを特徴とするドライフィルムを使用したフォトレジスト形成用積層板の製造方法。
(A)一般式(II):
(B)炭素数7以上の鎖状及び/環状構造を有するアルカンジオール類のジ(メタ)アクリレートである1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレートの1種又は2種以上の混合物からなる光重合性モノマー、
(C)有機溶媒、
(D)光重合開始剤、
(E)ハレーション防止剤 - 下引層としてのアルカリ現像型光硬化性樹脂組成物の乾燥塗膜が1〜10μmの範囲で選択されることを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト形成用積層板の製造方法。
- 請求項1記載の製造方法によって得られるドライフィルムを使用したフォトレジスト形成用積層板。
- ドライフィルム用基板の表面処理剤又は下引剤としての、下記(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を必須成分として含むタックフリー性のアルカリ現像型光硬化性樹脂組成物。
(A)一般式(II):
(B)炭素数7以上の鎖状及び/環状構造を有するアルカンジオール類のジ(メタ)アクリレートの1種又は2種以上の混合物からなる光重合性モノマー、
(C)有機溶媒、
(D)光重合開始剤、
(E)ハレーション防止剤 - 基板上に、請求項4記載のタックフリー性のアルカリ現像型光硬化性樹脂組成物を塗布したことを特徴とするドライフィルム用基板。
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