JP4335980B2 - 研削砥石 - Google Patents
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Description
【産業の属する技術分野】
本発明は、制御された砥粒間隔の研削砥石製造用予備成形体、並びにそれで製造した精密加工分野で用いられる砥石に関するものであり、特に高能率、高研削比、高精度、高仕上げ面を得るための砥石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在の研削砥石は、主に単軸プレスまたは流し込みによって作られている。単軸プレス法は、金型に砥粒とボンド材の原料を混合した粉粒体を充填し、プレスして作られる。流し込み法は、砥粒とボンド材(主に液体樹脂)を混合して、それを砥石型に流し込み、乾燥し、樹脂部分の硬化させることで作られる。これらの砥石は、主に横軸平面研削盤または縦軸ロータリー研削盤を用いた研削砥石として使用されている。これらの砥石の形状は、図4に示すように、砥石の外周面または砥石端面に沿った形状になっている。これらの砥石を用いて、高能率研削を実現するためには、例えば砥石面に溝を入れたり、砥石をペレット状に成形して貼りつける方法を用いて切れ味をあげる工夫をするが、それだけの操作では研削砥石の研削能率は大きく向上しない。特に粒径の細かい砥粒を使用したときは顕著にその傾向が現れ、粒径を細かくすればするほど、格段に砥石の研削能率は低下する。そのために、粒径の細かい砥粒を使用する場合は、砥石に多量の気孔を設け、砥石の強度を落として脱落しやすくする。それによって砥石の研削能率を向上させる。しかしながら、砥石に多量の気孔を設けることによって砥石の強度の低下は著しく、砥石の摩耗が極端に多くなってしまう。
【0003】
面粗度を向上させるためには、当然使用する砥粒径を小さくしなければならずなおかつ砥粒先端をそろえなければならない。現状ではそれを実現するためには、弾性ボンドを用いたり、遊離砥粒を用いたりして、調節している。つまり両者とも被削材に対して弾性を利用して砥粒の先端を揃えている。この対応の弊害としては、弾性を利用して砥粒先端を揃えるために、砥石の剛性が全くなくなる。したがって高い寸法精度を得るためには、この弾性変形が弊害となり、寸法精度が得られない。
このように研削砥石には、研削能率と研削比、研削能率と仕上げ面粗さ、仕上げ面粗さと寸法精度のような砥石性能を決定する上記諸関係には必ずといっていいほど、相反特性がある。既存の砥石では、それらの相反特性を解決する手段はなかった。
【0004】
そこで本発明者らは研削能率がよく、なおかつ強度ヤング率が高く、かつ結合材と砥粒との結合力も強い砥石を得るために、メタルボンド砥石の組成中に気孔を形成して多孔質とする発明を完成させた(特開平7−251378号および特開平7−251379号公報)。
この多孔質メタルボンドは、例えば砥粒と結合材金属粒子とを混合し、熱揮発性の結合剤は用いずに、砥石の形状に圧縮成形し、結合材金属が粒状を保ったままその粒子同士、および結合材粒子と砥粒との間に結合または反応が生じる程度の温度と圧力を加えて焼結することによって製造できる。
このようにして製造された多孔質メタルボンド砥石は、結合材の超砥粒との結合力が強く、目立て性が良好であり、また研削作業中に生じた研削屑などは気孔のポケットに捕捉されて除去されるので目詰まりが起こり難く、砥粒の切れ刃が摩耗しても、結合材が適度に崩落して新たな切れ刃が現れ、目潰れも起こり難くなることが期待され、目的通りの成果が得られた。つまり上記記載の研削能率と研削比、寸法精度に関しては一度に解決することができ、荒加工、高能率加工、高精度加工において十分な成果を挙げることができた。
【0005】
しかしながら、このような概念で発明された砥石においても、もう一つの問題点、つまり仕上げ面粗さの向上が残されている。上述したように高い仕上げ面粗さを得るために、しかも高能率、高精度加工も同時に実現するためには、前記砥石の作製だけでは対応できない。なぜならば、高品位仕上げ面粗さを得るためには砥粒径を細かくする必要があり、砥粒径を細かくすることによって、砥石の研削能率の低下は免れない状況にある。高能率、高精度、高品位加工を一度に実現するためには、砥粒径の細かい砥粒を用いて、砥粒先端を揃え、なおかつ砥粒の突き出しが必要であり、また、砥粒とボンド材との間の結合を強固にしなければならない。これらの条件を同時に満たすためには、既存の市販砥石では全く実現できず、本発明者らが開発した砥石だけでも実現できなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この問題を解決するために、本発明者らは、砥粒径の細かい砥粒において、砥粒ボンドの結合力を高めるとともに、砥粒の分布とその先端高さを調節することを課題とした。
本発明は、砥粒と結合材との結合力が強く、目立て性、目こぼれ性、目詰まり性、目潰れ性等がバランス良く制御され、高能率、高精度、高品位加工を一度に実現できる砥石を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、砥粒としてのヌープ硬度1000以上を有する、ダイヤモンドおよび立方晶窒化ホウ素から選ばれる砥粒径1μm以上10μm以下、または30−40μmの超砥粒と、結合材としてのFe、Cu、Ni、Co、Cr、Ta、V、Nb、Al、W、Ti、SiおよびZrからなる群から選ばれる、加熱下に超砥粒と化学的および物理的に結合し得る、かつ、粉末焼結により多孔構造相の多孔質体を形成し得る1種以上の金属からなる金属粉末とを混合して得られた粉粒体からなる研削砥石製造原料でシート状に成形し乾燥した予備成形体を、所望の形状に切断し、焼結し、焼結されたシート切断片は、複数枚用いて研磨砥石として円周上に放射状になるように配置され、その際、各焼結されたシート切断片の隙間は金属粉末からなる結合材を用いて充填され、再度焼結されることにより得られたものであることを特徴とする研削砥石を要旨としている。
【0008】
各焼結されたシート切断片の隙間に充填する結合材の粒径は砥粒の結合材の粒径よりも大きくし、砥粒を突出させることを特徴とする。
【0009】
予備成形体の形状はシート状、棒状が例示される。シート状予備成形体は例えば流し込みまたはドクターブレード法を用いて成形したものであり、棒状予備成形体は例えば押出成形法を用いて成形したものである。
【0010】
本発明は上記予備成形体を用いることを特徴とする研削砥石を要旨としている。予備成形体を適当な形に組み立てて高能率、高研削比、高精度、高仕上げ面を得るための砥石を製造する。高能率、高精度、高品位加工を一度に実現するためには、砥粒径の細かい砥粒を用いて、砥粒先端を揃え、なおかつ砥粒の突き出しが必要であり、また、砥粒とボンド材との間の結合を強固にしなければならない。これらの条件を同時に満たすために、本発明は上記予備成形体を用いる。
本発明の研削砥石においては、砥粒の入っている予備成形体で構成される部分が、この結合材は、化学的および物理的結合をして超砥粒を保持した多孔質体に形成され、かつ、該多孔質体に形成された後少なくともその表面がセラミックスに変成されている。上記多孔質体は、粉末焼結により形成された多孔構造相のものである。砥石全体の気孔率は5〜60%、好ましくは5〜45%に調整されている。
【0011】
【発明の実施の形態】
研削砥石中に含まれる気孔は、研削加工中の切りくずの排出に使われると言われているが、実際に使用する砥石の場合、気孔率は硬度の安定性つまり砥石の品質管理として使われる。よって気孔径の大小に関してはあまり議論されていない。実際に切りくずを排出する役割は、砥粒の突き出し量によって行われる。気孔はその砥粒突き出しを簡単に制御するためのものであって当然気孔径が重要なファクターになる。気孔率は気孔径を制御するために必要なファクターである。既存の砥石は、経験則が最優先であり、理論的に研削現象を解明されていない。
ここで、理想的な砥石の条件としてどのような特徴を持つ必要があるのか以下に整理した。
【0012】
1.砥石の切れ味に必要な条件
(1)砥粒の突き出し量、および
(2)ボンドもしくは砥石中に含まれる気孔径に依存する。
なお、気孔径は、砥粒またはボンド粒径と気孔率によって制御される。
(3)砥粒に加わる分担荷重の高いものほど良く切れる。
なお、分担荷重は、砥粒粒度分布が広いものほど高くなる。面粗度が悪い:切れる。分担荷重は、砥粒粒度分布が狭いものほど低くなる。面粗度が良い:切れない。
(4)砥粒先端が尖っているもの程、切れ味がよくなる。接触面積に比
べて研削面積が大きくなるためである。
(5)砥粒径の大きいものほど除去量が多い。砥粒形径のばらつきが大きい:分担荷重が大きくなる。
2.ドレスまたはツルーイングに必要な条件
(1)気孔径および気孔率。気孔率の大きなもの程、ドレッシング、ツルーイングはし易い。気孔径が大きい場合には、砥粒の突き出しの制御が難しい。
【0013】
3.研削比に必要な条件
(1)ボンドおよび砥粒の保持力。砥粒の脱落が少なくなる。かしめ深さではなく砥粒自体をボンドと反応させて保持する。
(2)砥粒の保持力(ボンドが砥粒を保持する力)。通常ボンドでは、これは砥粒ボンドに対してどれだけ潜っているか(かしめられているか)によって決められる。多孔質メタルボンドまたは多孔質セラミックスボンド(特開平7−251378号および特開平7−251379号公報)では、かしめ量ではなく、砥粒との反応を用いて制御する。反応の度合いによって研削比は向上する。しかし、ボンドの気孔率も当然重要なファクターである。一般には反応が進行するほど、気孔率は少ない。
4.熱伝導度
(1)砥粒の熱伝導度が高いものほど研削熱は低い(熱放散が大きい)。
(2)ボンドの熱伝導度の低いものほど研削熱は高い(熱放散が小さい)。
(3)被削材が金属の場合研削熱は高い(砥粒と切り屑の接触が多い)。
(4)被削材がセラミックス(脆性材料)の場合研削熱は低い(砥粒と切り屑の接触が少ない)。研削砥石の熱伝導度は、研削中に生じる熱(特に材料を変形させる熱量が生じる。特に加工中に塑性変形を伴う材料ほど熱の影響は大きい(砥粒にひっつくため、砥粒の先端刃先が目潰れを起こす)。この後、研削が進行することによって、砥粒の先端だけの目潰れからボンド部分まで延長され、研削中の熱が砥石部分に伝わり砥石の温度が高くなる。この際に砥粒はもちろんのこと、ボンド部分の熱の放散は重要であり、ボンドに対しては、熱伝導度の高い材料が望まれる。
【0014】
5.被削材面粗度
(1)砥粒径が小さいものほど面粗度が滑らか(砥粒突き出しが揃いやすい)。
(2)砥粒径が大きいものほど面粗度が粗い(砥粒突き出しが揃いやすい)。
(3)切れ味の良いものほど面粗度が粗い(分担荷重が大きく、砥粒が深く食い込む)。
(4)切れ味の悪いものほど面粗度は滑らか(分担荷重が小さく、砥粒が深く食い込まれない)。
(5)砥粒先端が揃っているものほど面粗度は滑らか(分担荷重が均一。食い込み深さが一定)。
(6)砥粒先端が不揃いなものほど面粗度は粗い(分担荷重が不均一。食い込み深さが不均一)。
(7)砥石周速が速いものほど面粗度は滑らか(接触時間が短くなれば、切り込む深さが浅くなる)。
(8)砥石周速が遅いものほど面粗度は粗い(接触時間が長くなれば、切り込む深さが深くなる)。
【0015】
ここに記載した、理想的な砥石の条件を実現するために、既存のプレス法又は流し込み法だけを利用して行うには、砥石の相反特性のために実現は不可能である。
本発明は上記理想的な砥石の条件を実現するためになされたもので、以下にその構成を具体的に説明する。
【0016】
本発明は砥粒として超砥粒(ダイヤモンド、CBN)および結合材として金属粉末からなり、この結合材は、化学的および物理的結合をして超砥粒を保持した多孔質体に形成され、かつ該多孔質体に形成された後少なくとも表面がセラミックスに変成されていることを特徴とする多孔質超砥粒砥石を使用するものである。結合材の多孔質構造相の気孔率を調節し、かつ該多孔質体の少なくとも表面をセラミックスに変成することによって得られた、超砥粒と結合材相との結合力が強く目立て性、目こぼれ性、目詰まり性、目潰れ性等がバランス良く制御されるような多孔質超砥粒砥石である。この砥石以外も、実現は可能であるが、目的を全て満たすためには、これらの砥石を使用する方が望ましい。
【0017】
まず、最初に考えることは、研削砥石内の砥粒の分布である。なおかつ使用される砥粒は、細かい粒径(1から5ミクロン)の砥粒である。荒い砥粒(100から200ミクロン)でも可能であるが、細かい面粗度を得るためには、細かい砥粒を使うことが望ましい。
【0018】
そこで本発明においては、これらの特性を実現するために、予備成形体、例えばシート状の成形体を用いてそれを、異形状に加工することによって、砥石に必要な諸条件を解決するものである。
本発明の研削砥石の第一の特徴は、予備成形体を経て製造され、制御された砥粒間隔を有することであり、具体的には砥粒の分散、または砥粒の配置または砥粒の先端が調節されていることである。
被削材表面の面粗度は、研削砥石の砥粒の突き出しに依存する。砥石中に含まれる研削砥粒の先端を精度良く揃えることで、50Å以下の面粗度は簡単に実現できるものと考える。砥粒径が細かくなればなるほど、図3(a)に示すように、砥粒の先端高さのばらつきは小さくなる。つまり小さな砥粒径を使用した砥石は、先端高さが簡単に制御できる。この状態では、面粗度はよくなるが、高性能研削は実現できない。そこで、実際に高能率研削に必要な条件は、砥粒の突き出しと砥粒にかかる分担加重の大きさが問題となる〔図3(b)参照〕。分担加重を得るためには、砥粒同士の間隔を大きくしなければならない。また砥粒の突き出し量は、砥粒部分とマトリックスのボンド部分の高さの差によって実現させる。図1にその模式図を示す。
【0019】
上記、砥粒として超砥粒(ダイヤモンド、CBN)および結合材として金属粉末からなる組成で混合された粉粒体を利用して、流し込みまたはドクターブレード法を用いてシート状の研削砥石仮成形体を作製する。この時使用するものとしては、砥粒とボンドの分散を良くするための、分散剤や溶媒、シート状の研削砥石のハンドリング性を挙げるためにバインダーを使用する。これらの物質と混合された超砥粒と金属粉末からなる粉粒体を再混合し、シート状の研削砥石を作製する。このシートの厚みは、0.05mmから1mmの間で色々と調整できる。得られたシートは乾燥することで、ハンドリング可能なシートになる。
【0020】
このシートは、色々な形状に加工できる。図2に示すように、例えば波形、渦巻き形、円形、棒形等色々な形状に加工できる。シート状の成形体の作製は、スリップキャスティング法やドクターブレード法等を用いて作製する。この時、シート状の成形体内部に含まれる原材料は、ダイヤモンド砥やCBN砥粒などの研削砥粒、その砥粒を保持するためのボンド材、また成形後のハンドリング性を高めるための、バインダー等成形されたシート状の成形体は、乾燥後、所定の形状に成形される。その形状は、波形、渦巻き形、円形、棒形など色々な形状が考えられ、一つの形状の限定する必要はない。つまり、この形状は、研削砥石の研削条件や被削材の種類などによって決定されるものである。
【0021】
シート状の研削砥石の例を挙げることとする。研削砥石基盤(図1記載の形状)の形状に合わせて図2a)のような形状に加工する。そのすき間は、シート状の砥石の強固に保持するために金属ボンドまたはその他のボンド類で保持される。そのボンド類はドレッシング時の除去性を高めるために、剛性が高く、除去性も良いものが望まれる。またそのボンドはシート状の砥石の接合強度より、低い方が望ましい。このシートを用いた研削砥石の製造方法の特徴は、以下のとおりである。
1.シートは色々な形状に作製できる。
2.使用する砥粒は、極微粒のものを使用できる(砥粒の突き出し量を1ミクロン単位で制御するために)。
3.砥粒間隔(砥粒率)はシートの形状によって決定される。
4.ダイヤモンド砥粒やその他砥粒の保持力はシート状の砥石のボンドによって決定される。
5.研削条件や、被削材の種類によって、シートの形状が決定できる。
・重研削の場合にはシートの間隔を狭める。軽研削の場合には砥粒間隔を広くする(分担荷重をそろえるために)。
・高能率研削を行うためには間隔を広げる。仕上げ研削を行う場合には間隔を狭める。
【0022】
つまり、前述した理想的な砥石の条件と本発明で得られる砥石の効果と比較してみる。
(砥粒の突き出しの制御)ボンド材の摩耗を砥粒が入っている部分の摩耗より早くする。
(支持ボンド材と砥粒ボンド材の制御)粒径、接合強度:例、支持ボンド材が砥粒ボンド材より粒径を大きくする。焼結時にその多孔体(支持ボンドの多孔体)の強度が(砥粒ボンドの多孔体に較べて)低くなる。つまり砥粒ボンド材の方を支持ボンド材に較べて脱落しにくくする。同じ条件で、同じ砥石で作製された砥石をドレスした場合に、支持ボンド材部分が砥石部分よりより多く除去される。それによって、砥粒の突き出しを確保する。
(砥粒と砥粒ボンド材の結合強度の制御)砥粒と砥粒ボンド材は、反応によってその接合強度を制御する。砥粒の界面にボンドとの反応を生じさせる。砥粒の保持力は、この反応度合いによって制御する。この時ボンド粒径は砥粒の大きさより小さくすることが望まれる。砥粒を十分に保持するためには、その砥粒との接触点(配位数)を多くする必要があるためである。
(被削材表面粗さの制御)これは砥粒の突き出し高さ、つまり砥粒の最先端のばらつきに依存する。したがって本発明の砥石においては、砥粒最先端のばらつきを平均砥粒径によって制御する。砥粒の大きさのばらつきは、平均砥粒径が小さくなればなるほど、その値は、狭くなる。つまりばらつきが小さくなる。本発明の砥石に関しては、シート状の砥石の作製に微粒砥粒を使用する。10μm以下(その値は研削条件や要求される仕上げ面粗さに依存する。)の砥粒と砥粒ボンド材を混合して、図2に記載の砥石を作製する。この砥石をドレッシングすると砥粒の先端はこの砥粒径に依存して制御される。つまり砥粒が小さければ小さい程、砥粒先端のばらつきが小さくなる。その先端のばらつきは直接被削材の表面粗さに寄与する。
(熱伝導度の制御)ボンド材または砥粒ボンド材の種類によって決定できる。
【0023】
【実施例】
本発明を実施例で説明する。本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0024】
実施例1
砥粒としてダイヤモンド(粒度30−40μm)、ボンド材として剛性の高いタングステン粉末(粒径:1−2μm)を使用し、有機バインダーを用い、ダイヤモンド砥粒を100部、タングステンを34部、有機バインダーを3部、溶媒としてエチルアルコール9部計量したものをポリエチレンポットに挿入しアルミナボールを用いて、24時間混合した。その混合物をシート作製装置を用い、シート指定厚みを500ミクロン設定し、シートの作製を行った。シートの大きさは250×1000mmであり、そのシートは揮発分のエタノールを十分に乾燥させた後、厚みの測定を行った。乾燥後のシートの厚みは、約300μmであった。
得られたシートは4×25の寸法で切断し、500℃、大気中にて脱脂し、その後真空雰囲気中でパルス通電焼結法を用い1400℃、10MPa、5分の条件で焼結した。この時ダイヤモンド砥粒とタングステン粉末はその界面においてWCが生成していることを確認し、また、このものの気孔率は40%であった。
【0025】
焼結されたシートは、図5に示すような配列に配置し、シート間のすき間は粒径の大きいタングステン粉末(平均粒径60μm)を用い、再度1300℃の温度で焼結した。これは、粒径の粗いタングステンを焼結するための熱処理であり、砥石部分の温度より低い温度を設定した。
得られた砥石は、図5(a)のようにアルミニウム台盤に接着し、試作砥石とした。その砥石形状は外径150mm、内径100mm、厚み3mmの6A2タイプの砥石形状である。
この砥石を用いて、平面研削盤を用い定圧試験を行い、研削能率、表面粗さの測定を行った。試験に供したサンプルはジルコニア(ZrO2:曲げ強さ400MPa、ビッカース硬さ13GPa)断面形状3×5mmのブロックを用いた。
【0026】
比較例1
実施例1の砥石を積層し、厚さ3mmの厚みで実施例1と同様な形状の砥石を作製した。この時砥石の砥粒間隔は制御せずに、ドーナツ状(外径150mm、内径100mm、厚み3mmの6A2タイプの砥石形状)にくりぬいた砥石を基盤に貼りつけたものを使用した。
【0027】
比較例2
比較試験とし、実施例1の砥粒をガラス質のボンドで固めた、ビトリファイドダイヤモンド砥石を作製した。砥石形状は、実施例1と同様であり、砥石の気孔率は45%であった。
【0028】
《結果》
実施例1の砥石は比較例1の砥石の約4倍、比較例2の砥石の約5倍の研削速度で被削材であるジルコニアを研削できた。また研削比は比較例1の3倍、比較例1の10倍であり、被削材の面粗さは、比較例1と同等、比較例2の約半分の面粗さを示した。
この結果は実施例1の砥石が、研削効率で格段に優れていることを示しており、高能率、高研削比、高仕上げ面粗さを同時に実現できた結果であった。
【0029】
実施例2
砥粒としてダイヤモンド(粒度2μm)、ボンド材として剛性の高いタングステン粉末(粒径:0.3μm)を使用し、有機バインダーを用い、ダイヤモンド砥粒を100部、タングステンを34部、有機バインダーを3部、溶媒としてエチルアルコール12部計量したものをポリエチレンポットに挿入しアルミナボールを用いて、24時間混合した。その混合物をシート作製装置を用い、シート指定厚みを500ミクロン設定し、シートの作製を行った。シートの大きさは250×1000mmであり、そのシートは揮発分のエタノールを十分に乾燥させた後、厚みの測定を行った。乾燥後のシートの厚みは、約300μmであった。
得られたシートは4×25の寸法で切断し、500℃、大気中にて脱脂し、その後真空雰囲気中でパルス通電焼結法を用い1300℃、10MPa、5分の条件で焼結した。この時ダイヤモンド砥粒とタングステン粉末はその界面においてWCが生成していることを確認し、また、このものの気孔率は50%であった。
【0030】
焼結されたシートは、図6に示すような配列に配置し、シート間のすき間は粒径の大きいタングステン粉末(平均粒径50μm)を用い、再度1250℃の温度で焼結した。これは、粒径の粗いタングステンを焼結するための熱処理であり、砥石部分の温度より低い温度を設定した。
得られた砥石は、図6(a)のようにアルミニウム台盤に接着し、試作砥石とした。その砥石形状は外径150mm、内径100mm、厚み3mmの6A2タイプの砥石形状である。
この砥石を用いて、平面研削盤を用い定圧試験を行い、研削能率、表面粗さの測定を行った。試験に供したサンプルは窒化ケイ素(Si3N4:曲げ強さ500MPa、ビッカース硬さ15GPa)断面形状3×5mmのブロックを用いた。
【0031】
比較例3
実施例2の砥石を積層し、厚さ3mmの厚みで実施例1と同様な形状の砥石を作製した。この時砥石の砥粒間隔は制御せずに、ドーナツ状(外径150mm、内径100mm、厚み3mmの6A2タイプの砥石形状)にくりぬいた砥石を基盤に貼りつけたものを使用した。
【0032】
比較例4
比較試験とし、実施例2の砥粒をガラス質のボンドで固めた、ビトリファイドダイヤモンド砥石を作製した。砥石形状は、実施例1と同様であり、砥石の気孔率は45%であった。
【0033】
《結果》
実施例2の砥石は比較例3の砥石の約10倍、比較例4の砥石の約20倍の研削速度で被削材である窒化ケイ素を研削できた。また研削比は比較例3の3倍、比較例4の10倍であり、被削材の面粗さは、比較例3、比較例4の約半分の面粗さを示した。
この結果は実施例2の砥石が、砥粒径が2μm程度の粒径でありながら、粒度の粗い砥粒と同等の研削性能をもち、固定砥粒でありながら、仕上げ面粗さを50Aまで可能にできた。この結果は、高能率、高研削比、高仕上げ面粗さを同時に実現できた結果であった。
【0034】
実施例3
砥粒としてダイヤモンド(粒度30−40μm)、ボンド材としてチタン粉末(粒径:2μm)を使用し、有機バインダーを用い、ダイヤモンド砥粒を100部、チタン粉末を120部、有機バインダーを10部、溶媒としてエチルアルコール60部計量したものをポリエチレンポットに挿入しアルミナボールを用いて、24時間混合した。その混合物をシート作製装置を用い、シート指定厚みを500ミクロン設定し、シートの作製を行った。シートの大きさは250×800mmであり、そのシートは揮発分のエタノールを十分に乾燥させた後、厚みの測定を行った。乾燥後のシートの厚みは、約250μmであった。
得られたシートは4×100の寸法で10枚切断し、図2(a)に示すような波形の形状に加工し、400℃、大気中にて脱脂し、その後真空雰囲気中で800℃、1時間の条件で焼結した。この時ダイヤモンド砥粒とチタン粉末はその界面においてTiCが生成していることを確認し、また、このものの気孔率は30%であった。
焼結されたシートは、750℃の温度で真空炉中において、窒素ガス5気圧のもとで、窒化処理を行った。この窒化処理により、シート中のチタン部分が、TiNのセラミックスに変性していることをX線回折実験によって確認した。この処理において、窒化の度合いは80%であった。また窒化処理前の焼結体(チタンボンド砥石)とビッカース硬度を比較した結果、ビッカース硬度が同じ気孔率(約30%)において、0.3から6GPaと20倍も増加した。
窒化処理された波形シートは、炭素基盤のうえで円周上に配置され、シート間のすき間は粒径の大きいチタン粉末(平均粒径30μm)を用い、再度800℃の温度で焼結し、同じ温度において窒化処理を行った。これは、実施例1と同様に粒径の粗いチタン粉末を焼結するための熱処理であり、砥石以外のボンド部分の強度を高め、砥石全体の剛性を高めることを目的とする処理である。
得られた砥石は、図5(a)のようにアルミニウム台盤に接着し、試作砥石とした。その砥石形状は外径150mm、内径100mm、厚み3mmの6A2タイプの砥石形状である。
この砥石を用いて、平面研削盤を用い定圧試験を行い、研削能率、表面粗さの測定を行った。試験に供したサンプルはジルコニア(ZrO2:曲げ強さ400MPa、ビッカース硬さ13GPa)断面形状3×5mmのブロックを用いた。
【0035】
比較例5
実施例3の砥石において窒化処理していない、波形のチタン砥石を実施例1と同様な形状の砥石に作製した。
【0036】
比較例6
比較試験とし、実施例3の砥粒をガラス質のボンドで固めた、ビトリファイドダイヤモンド砥石を作製した。砥石形状は、実施例1と同様であり、砥石の気孔率は45%であった。
【0037】
実施例3の砥石は比較例5の砥石の約50倍、比較例6の砥石の約5倍の研削速度で被削材であるジルコニアを研削できた。また研削比は比較例5の50倍、比較例比較例6の10倍であり、被削材の面粗さは、比較例5と比較例6の約半分の面粗さを示した。比較例5の砥石は、チタンボンド砥石であるために、研削中塑性変形し、その後被削材の除去が殆ど行えなかった。
この結果は実施例3の砥石は砥石の形状が波形になっているため、小さい粒径の砥粒でありながら、高い研削能率を示しており、ボンド部分がセラミックス化し、砥粒とボンド部分もまたセラミックスになっているために、比較例5、6に比べて格段に優れた研削性能を示した。
【0038】
【発明の効果】
砥粒と結合材との結合力が強く、目立て性、目こぼれ性、目詰まり性、目潰れ性等がバランス良く制御され、高能率、高精度、高品位加工を一度に実現できる砥石を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研削砥石が高能率、高研削比、高精度、高仕上げ面を得るための研削砥石であることを説明する模式図である。
【図2】本発明の研削砥石製造原料で成形した、制御された砥粒間隔の研削砥石を製造するためのシート状予備成形体が(a)波形、(b)渦巻き形、(c)円形に加工できることを説明する図面である。
【図3】(a)一般に砥粒径が細かくなればなるほど砥粒の先端高さのばらつきは小さくなることを説明する模式図である。
(b)一般に高能率研削に必要な条件は、砥粒の突き出しと砥粒にかかる分担加重の大きさであることを説明する模式図である。
【図4】既存の砥石(a)横軸平研用、(b)縦軸ロータリー用の形状をした図面である。
【図5】本発明の実施例1で試作した研削砥石の配置を示す(a)側面図と(b)上面図を示している。
【図6】本発明の実施例2で試作した研削砥石の配置を示す(a)側面図と(b)上面図を示している。
Claims (6)
- 砥粒としてのヌープ硬度1000以上を有する、ダイヤモンドおよび立方晶窒化ホウ素から選ばれる砥粒径1μm以上10μm以下、または30−40μmの超砥粒と、結合材としてのFe、Cu、Ni、Co、Cr、Ta、V、Nb、Al、W、Ti、SiおよびZrからなる群から選ばれる、加熱下に超砥粒と化学的および物理的に結合し得る、かつ、粉末焼結により多孔構造相の多孔質体を形成し得る1種以上の金属からなる金属粉末とを混合して得られた粉粒体からなる研削砥石製造原料でシート状に成形し乾燥した予備成形体を、所望の形状に切断し、焼結し、焼結されたシート切断片は、複数枚用いて研磨砥石として円周上に放射状になるように配置され、その際、各焼結されたシート切断片の隙間は金属粉末からなる結合材を用いて充填され、再度焼結されることにより得られたものであり、砥粒の結合材の粒径よりも、隙間に充填する結合材の粒径を大きくし、砥粒を突出させる、ことを特徴とする研削砥石。
- 予備成形体が、流し込みまたはドクターブレード法を用いてシート状に成形されたものである請求項1の研削砥石。
- 上記研削砥石製造原料を構成する結合材は、化学的および物理的結合をして超砥粒を保持した多孔質体に形成され、かつ、該多孔質体に形成された後少なくともその表面がセラミックスに変成されている請求項1または2の研削砥石。
- 上記多孔質体が、粉末焼結により形成された多孔構造のものである請求項3の研削砥石。
- 砥石全体の気孔率が5〜60%である請求項1ないし4のいずれかの研削砥石。
- 砥石全体の気孔率が5〜45%である請求項5の研削砥石。
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