JP4335947B2 - 処理装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送手段によりディスク状記録媒体をケース体内外へ搬送し処理手段にて読取処理や記録処理をする処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などのディスク状記録媒体に記録された情報を適宜読み出し、あるいはディスク状記録媒体に情報を記録する処理をする処理装置が広く利用されている。このような処理装置として、ディスク状記録媒体を処理装置内外へ搬送する搬送装置と、例えば電力の供給の停止や衝撃などの異常動作などにより搬送装置が動作しない状態でも処理装置内に搬送された記録媒体を操作具にて手動操作により排出させる排出機構とを備えた構成が知られている。この手動操作によりディスク状記録媒体を排出させる構成としては、例えば、操作具により動作されるレバーを備え、このレバーの動作により、ディスク状記録媒体を回転可能に軸支するクランプ機構によるクランプを解除するとともに、ディスク状記録媒体を搬送するトレイをディスク状記録媒体が排出される方向に移動させる構成が採られている。
【0003】
しかしながら、このような手動操作により動作するレバーを有し機械的にディスク状記録媒体を排出させる排出機構を備えた構成では、ディスク状記録媒体の排出が機械的な動作のみによって実施されるので、ディスク状記録媒体を傷付けるなどの不都合が生じるおそれがある。すなわち、ディスク状記録媒体の読取処理や記録処理などのディスク状記録媒体をクランプして回転させている状態でも排出が可能な構成であることから、読取処理や記録処理などの際に手動操作によりディスク状記録媒体の排出処理が実施されると、回転しているディスク状記録媒体と、ディスク状記録媒体を搬送するトレイなどの搬送装置とが接触し、ディスク状記録媒体が傷付いたり、搬送装置が損傷するなどのおそれがある。そこで、ディスク状記録媒体が回転している際には排出させない構成が採られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載のものは、プランジャとトレイロックなどからなり、光ディスクの排出を電気的な手段を用いて実行させる電気的イジェクト手段と、メカニカルイジェクトボタンとトレイロックなどからなり、光ディスクの排出を機械的な手段のみを用いて実行させる機械的イジェクト手段との両機構を備えている。そして、電源が供給されており光ディスクが回転している場合には、機械的イジェクト手段はローディング機構による光ディスクの排出を禁止している。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−40628号公報(第4頁右欄−第9頁右欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のような従来の構成では、電源が供給されている場合には機械的な排出ができない。このため、例えば電源が供給されている状態での動作確認などの保守管理が必要な場合、機械的な排出ができず、保守管理が煩雑となるおそれがある。
【0007】
本発明は、電源が供給されている場合であっても手動操作によるディスク状記録媒体の排出が良好に実施される処理装置を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の処理装置は、開口部を有したケース体と、このケース体に設けられた駆動手段と、この駆動手段の駆動により前記開口部を介してディスク状記録媒体を前記ケース体内外へ搬送する搬送手段と、前記ケース体内に設けられ、前記ディスク状記録媒体を回転可能に軸支し、回転する前記ディスク状記録媒体に記録された情報の読取処理および前記ディスク状記録媒体に情報を記録する記録処理のうちの少なくともいずれか一方を実施する処理手段と、この処理手段で前記読取処理および記録処理のうちの少なくともいずれか一方を処理する際の前記ディスク状記録媒体の処理位置を検出する処理位置検出手段と、前記ディスク状記録媒体の回転状態を検出する回転状態検出手段と、手動操作可能に設けられ手動操作により前記搬送手段にて前記ディスク状記録媒体を前記ケース体外へ搬送させる手動排出手段と、前記処理位置検出手段により前記ディスク状記録媒体が前記処理手段で処理する際の処理位置に位置しないことを検出するとともに、前記回転状態検出手段により前記ディスク状記録媒体が回転していることを検出すると、前記ディスク状記録媒体を前記ケース体内へ搬送させる状態に前記駆動手段の駆動を制御して、手動操作に応じて前記手動排出手段にて前記ディスク状記録媒体を前記搬送手段で搬送させる動作を規制する規制手段と、を具備したことを特徴とした処理装置である。
【図面の簡単な説明】
[0009]
[図1]本発明における実施形態に係るディスクドライブの概略構成を示す分解斜視図である。
[図2]前記実施形態における開閉駆動手段が配設された枠体およびディスクトレイを示す分解斜視図である。
[図3]前記実施形態における開閉駆動手段が配設された枠体をディスクトレイとの関係で示す平面図である。
[図4]前記実施形態における回動操作部とカムとの関係を示すディスクドライブの一部を切り欠いた平面図である。
[図5]前記実施形態におけるカムと本体部とスイッチとの関係で本体部による処理状態を示す端面図である。
[図6]前記実施形態におけるカムと本体部とスイッチとの関係で処理状態からカムが移動された当初の状態を示す端面図である。
[図7]前記実施形態におけるカムと本体部とスイッチとの関係で本体部が待避状態へ移動された当初の状態を示す端面図である。
[図8]前記実施形態における手動操作にてディスクトレイを進出させる際の回路基板の制御回路による規制動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
[0010]
10………ケース体
13a……開口部としての窓部
20………処理手段としての本体部
25………回転軸支手段としてのディスク回転駆動手段
27………ターンテーブル
30………情報処理手段としての処理移動手段
50………搬送手段を構成するトレイとしてのディスクトレイ
60………搬送手段を構成する開閉駆動手段
68………搬送手段を構成するカムである移動カム
69………処理位置検出手段としてスイッチである処理位置検出スイッチ
70………回動操作部
75………回転状態検出手段および規制手段として機能する制御回路を搭載する回路基板
80………操作具としての操作ピン
100………処理装置としてのディスクドライブ
200………被搬送物であるディスク状記録媒体としての光ディスク
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、ディスク状記録媒体としての光ディスクに情報を記録および読み出す処理装置であるディスク装置としてのディスクドライブを例示して説明するが、例えば携帯型のディスク装置やディスクドライブを備えた例えば映像データの録画などの記録や再生のための処理をする再生装置、記録装置あるいはゲーム機など、光ディスクに限らず、磁気ディスク、光磁気ディスクなどのいずれのディスク状記録媒体に各種情報を記録あるいは読み出すいずれのディスク装置を対象とすることができる。また、ディスク状記録媒体の平面が略水平方向に沿って装着される利用形態で説明するが、平面が略鉛直方向に沿って装着される利用形態でも適用できる。
【0012】
〔ディスクドライブの構造〕
図1は、本実施形態のディスクドライブの構成を示す分解斜視図である。図2は、開閉駆動手段が配設された枠体およびディスクトレイを示す分解斜視図である。図3は、開閉駆動手段が配設された枠体をディスクトレイとの関係で示す平面図である。図4は、操作部とカムとの関係を示すディスクドライブの一部を切り欠いた平面図である。図5は、カムと本体部とスイッチとの関係で本体部による処理状態を示す端面図である。図6は、カムと本体部とスイッチとの関係で処理状態からカムが移動された当初の状態を示す端面図である。図7は、カムと本体部とスイッチとの関係で本体部が待避状態へ移動された当初の状態を示す端面図である。
【0013】
図1において、100はディスクドライブで、このディスクドライブ100は、金属製のケース体10を有している。このケース体10は、下面および前面が2面に亘って開口する上ケース11と、この上ケース11の下面を閉塞する下ケース12と、上ケース11の正面となる前面を閉塞する化粧板13とを有し、略矩形状に構成されている。
【0014】
そして、上ケース11は、長方形平板状の天板部11aと、天板部11aの長手方向の両側縁に略垂直で一連に折曲形成された側板部11bと、天板部11aの長手方向の後端部となる一端縁に側板部11bと同方向に略垂直で一連に折曲形成された図示しない端板部とにより、下面および前面を開口して形成されている。この上ケース11の側板部11bの下端縁には、複数箇所、例えば2箇所内方に向けて折曲形成され図示しないねじ孔が穿設された取付片部11dが設けられている。さらに、上ケース11の一方、例えば図1における左側の側板部11bには、前側に変位した位置に、略円形に穿設された図示しない操作開口部としての側面操作開口部が設けられている。
【0015】
また、下ケース12は、上ケース11の天板部11aと略同形状の長方形平板状に形成されている。この下ケース12には、天板部11aの取付片部11dに対応して上方に向けて膨出するように屈曲され、ねじ孔12aが穿設された取付ダボ12bが設けられている。
【0016】
さらに、化粧板13は、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS;Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)などの合成樹脂製の略板状に形成されている。この化粧板13には、一面に略垂直に突出され、先端部にそれぞれ上ケース11の側板部11bおよび下ケース12に係脱可能に係合する図示しない係合爪部が突設されている。また、化粧板13には、長手方向となる左右方向に長手状の開口部としての窓部13aが開口形成されている。さらに、化粧板13には、いわゆるイジェクトボタンであるスイッチ操作部13bと、動作確認窓13cと、略円形に穿設された操作開口部13dと、が設けられている。
【0017】
また、ケース体10は、剛性および絶縁性を有し弾性変形可能な部材である例えばABSなどの合成樹脂製の枠体15を備えている。この枠体15は、上ケース11、下ケース12および化粧板13とによりケース体10を構成し、内部に収容空間18を区画形成する。そして、枠体15は、図1ないし図3に示すように、上ケース11の側板部11bの内面に密着する側面部15aと、上ケース11の端板部の内面に密着する端面部15bと、側面部15aおよび端面部15bの内面側に内方に向けて突出する支持リブ15cと、側面部15aの端面部15bと反対側である前面側の端部に架橋するように設けられた開閉駆動配設部15dとを有し、軸方向の両端面を開口する略長方形枠状に形成されている。また、枠体15の側面部15aには、上ケース11の取付片部11dおよび下ケース12の取付ダボ12b間に挾持されてねじ止めされる取付リブ部15eが設けられている。
【0018】
さらに、枠体15の支持リブ15cには、図2および図3に示すように、案内リブ15f1,15f2が複数突設されている。これら案内リブ15f1,15f2は、枠体15の側面部15aから内方に向けて突出する部分の支持リブ15cに、枠体15の長手方向である前後方向に沿って直線状に位置する状態にそれぞれ直列状に複数突設されている。そして、これら案内リブ15f1,15f2は、枠体15の幅方向での間隔が所定の距離となる状態に配設されている。そして、案内リブ15f1は、前側である開閉駆動配設部15dに向けて次第に幅狭となる平面視で涙粒状の柱状に所定の高さ寸法で突設されている。さらに、案内リブ15f2は、前後方向に細長壁状で突出する先端縁が略円弧状となるように、案内リブ15f1より低い所定の高さ寸法で突設されている。
【0019】
そしてさらに、枠体15の側面部15aには、内方に向けて突出する規制爪部15iがそれぞれ突設されている。これら規制爪部15iは、支持リブ15cに対向する下面がディスクトレイ50の進退方向で曲面状に中央が膨出する状態に形成されている。そして、規制爪部15iは、下面の先端と、枠体15の支持リブ15cの上面との間の距離が所定の間隔となる状態に複数突設されている。
【0020】
また、この枠体15には、図1に示すように、処理手段としての本体部20が配設されている。この本体部20は、例えば金属製の平板枠状に形成された台座部21を有している。この台座部21は、枠体15の端面部15bから突出する支持リブ15cに一縁が上下方向に回動可能に他縁がねじ止めされて取り付けられている。この台座部21の一縁には、図1および図3に示すように、回動案内部22が一体的に取り付けられている。この回動案内部22は、台座部21が一体的にねじにて取り付けられる台座部21の一縁に沿って長手状の取付保持部22aと、この取付保持部22aの長手方向の両端部に略垂直に一体的に突設され先端が枠体15の側面部15aから突出する支持リブ15cに回動可能に軸支される一対の回動腕部22bとを有している。そして、台座部21は、回動案内部22により、回動が案内される。
【0021】
さらに、台座部21には、図1に示すように、回動する一縁側に位置して回転軸支手段としてのディスク回転駆動手段25が配設されている。このディスク回転駆動手段25は、例えばスピンドルモータなどの回転用電動モータ26と、この回転用電動モータ26の図示しない出力軸に一体的に設けられた一方の挾持部材としてのターンテーブル27とを有している。このターンテーブル27は、光ディスク200の中心に開口形成された軸孔210に嵌挿する略円柱状の回転軸27aと、この回転軸27aの外周面にフランジ状に突設され光ディスク200の軸孔210の周縁が載置される鍔部27bとを有している。そして、ターンテーブル27の回転軸27aの先端部には、図示しない磁石が埋設されている。
【0022】
また、台座部21には、図1に示すように、情報処理手段としての処理移動手段30が配設されている。この処理移動手段30は、一対のガイドシャフト31および移動用電動モータ32を備えている。そして、一対のガイドシャフト31は、台座部21の軸支された他縁から回動側の一縁へ向けた方向に軸方向を有して配設されている。さらに、移動用電動モータ32は、図示しない出力軸の軸方向がガイドシャフト31の軸方向に沿う状態で配設されている。この移動用電動モータ32の出力軸の外周面には、螺旋状に図示しない係合溝が設けられている。
【0023】
さらに、処理移動手段30には、記録再生手段40が配設されている。この記録再生手段40は、一対のガイドシャフト31に架橋する状態で保持された移動保持部41を有している。この移動保持部41には、ガイドシャフト31を移動可能に嵌挿する図示しない保持部と移動用電動モータ32の出力軸の係合溝に係合する図示しない移動規制爪部が設けられている。また、記録再生手段40の移動保持部41には、図示しない光源と、この光源からの光を収束するレンズと、光ディスク200から反射された光を検出する図示しない光センサとを備えたピックアップ42が配設されている。
【0024】
また、枠体15には、この枠体15の内側に支持リブ15cの上方側で水平方向に進退可能に移動する搬送体としてのディスクトレイ50が配設されている。このディスクトレイ50は、図1ないし図3に示すように、例えば合成樹脂にて略長方形板状に形成されたトレイであるトレイ部51を有している。そして、トレイ部51の一面には、上方に向けて拡開する略円形凹状で光ディスク200が載置可能な平面部である平面を有し光ディスク200を収容する載置凹部51aが設けられている。また、トレイ部51には、載置凹部51aの略中央から外周縁に亘って本体部20のディスク回転駆動手段25および記録再生手段40に対応して開口し、移動するピックアップ42が接触することなく進入可能にトレイ部51の長手方向に沿って長手状に切り欠かれた開口部51bが切欠形成されている。この開口部51bは、収容空間18に収容された光ディスク200の最外周に記録された情報を読み取りあるいは最外周の位置に情報を記録する際にピックアップ42が光ディスク200の最外周に対応して位置してもトレイ部51に当接しないように載置凹部51aの径方向でかつ長手方向に沿った長手状に切欠形成されている。そして、このトレイ部51の長手方向の前側となる一縁には、化粧板13と同材質にて形成され、ケース体10の化粧板13の窓部13aを閉塞する長手板状の窓閉塞板部52が着脱可能に取り付けられている。
【0025】
さらに、トレイ部51の長手方向の両側部には、図1ないし図3に示すように、下端縁から側方に向けてフランジ状に突出するガイド鍔部51cがそれぞれ設けられている。これらガイド鍔部51cの先端間となるトレイ部51の幅寸法は、枠体15の側面部15aの内面間の幅寸法と略同等もしくは若干幅狭に形成されている。これらガイド鍔部51cは、枠体15の規制爪部15iにより、ディスクトレイ50が載置凹部51aが開口する側である上方に向けて移動することが規制され、ディスクトレイ50の脱落が防止される。
【0026】
さらに、トレイ部51の裏面となる載置凹部51aが設けられた面と反対側の面に、長手方向の他側(図3における左側)に位置して長手方向に沿った裏面側である下方に向けて開口する第1の係合凹溝部51c1が設けられている。この第1の係合凹溝部51c1は、ディスクトレイ50の後端部で開口する状態、すなわちディスクトレイ50が進退する際に、案内リブ15f1が端部の開口から係脱する状態となっている。さらに、第1の係合凹溝部51c1には、枠体15の案内リブ15f1がディスクトレイ50の進退移動で係脱可能に係合される。案内リブ15f1が契合する第1の係合凹溝部51c1、および、規制爪部15iにて移動規制されるガイド鍔部51cにより、ディスクトレイ50は、がたつきなく移動可能に案内される。
【0027】
また、トレイ部51の裏面には、長手方向の一側に位置して長手方向に沿った裏面側である下方に向けて開口し第1の係合凹溝部51c1と略平行な第2の係合凹溝部51c2が設けられている。この第2の係合凹溝部51c2は、第1の係合凹溝部51c1と同様に、ディスクトレイ50の後端部で開口する状態、すなわちディスクトレイ50が進退する際に、案内リブ15f1と反対側に位置する案内リブ15f2が端部の開口から係脱する状態となっている。この第2の係合凹溝部51c2は、案内リブ15f2の幅寸法と略同寸法もしくは略幅広に形成されている。そして、第2の係合凹溝部51c2には、案内リブ15f2がディスクトレイ50の進退移動で係脱可能に係合され、ディスクトレイ50はがたつきなく移動可能に案内される。
【0028】
さらに、トレイ部51の裏面には、第1の係合凹溝部51c1の開口縁に沿って長手方向に沿った壁状にガイドリブ51dが設けられている。そして、このガイドリブ51dの内面側には、第1の係合凹溝部51c1の下方に位置する状態で第1の係合凹溝部51c1の下方に位置しない状態に、長手方向に沿ったラッチ51d1が設けられている。また、ガイドリブ51dの外面側は、案内リブ15f1側の案内リブ15f2が摺接可能に形成されている。
【0029】
そしてさらに、トレイ部51の裏面には、長手方向で適宜屈曲する状態に裏面側である下方に向けて開口する第3の係合凹溝部51c3が設けられている。この第3の係合凹溝部51c3は、長手方向の一端側である窓閉塞板部52側に位置して、トレイ部51の幅方向に沿った凹溝状の第1領域51c3aを有している。また、第3の係合凹溝部51c3は、第1の領域51c3aの一端側に連続しトレイ部51の長手方向に対して約45°で傾斜する方向に沿った凹溝状の第2領域51c3bを有している。さらに、第3の係合凹溝部51c3は、第2領域51c3bの一端側に連続しトレイ部51の長手方向に沿った凹溝状の第3領域51c3cを有している。そして、第3の係合凹溝部51c3は、第3領域51c3cの一端側に連続し第2領域51c3bが傾斜する側に傾斜した凹溝状の第4領域51c3dを有し、適宜屈曲する凹溝状に形成されている。
【0030】
そして、枠体15には、図1ないし図3に示すように、開閉駆動配設部15dに位置してディスクトレイ50を進退移動させる駆動手段としての開閉駆動手段60が配設されている。この開閉駆動手段60は、互いに係合して開閉駆動配設部15dに回転自在に軸支された、駆動伝達プーリ61、この駆動伝達プーリ61に係合する駆動伝達ギヤ62、およびこの駆動伝達ギヤ62に係合するとともにディスクトレイ50のラッチ51d1に係合する駆動手段を構成する移動ギヤ63を有している。また、開閉駆動手段60には、移動ギヤ63とにて駆動手段を構成する電動モータである出入用電動モータ64を備えている。この出入用電動モータ64の出力軸64aには、プーリ65が一体的に設けられている。このプーリ65と駆動伝達プーリ61とには無端ベルト66が掛け渡され、出入用電動モータ64の駆動により、プーリ65、駆動伝達プーリ61、駆動伝達ギヤ62および移動ギヤ63が回転し、ディスクトレイ50が化粧板13の窓部13aから進退可能に移動される。
【0031】
また、枠体15の開閉駆動配設部15dには、図1ないし図4に示すように、側面部15aの対向方向に沿って移動可能に配設されディスクトレイ50とにて本発明の搬送手段を構成するカムとしての移動カム68を有している。この移動カム68には、ディスクトレイの第3の係合凹溝部51c3に係合する移動規制リブ68aと、移動ギヤ63に係合する移動ラッチ68bと、図5ないし図7に示すような台座部21に一体的に取り付けられた回動案内部22に一体的に突設されたガイドピン22cが係合する略クランク状のリンク長孔部68cと、図4に示すような移動カム68の移動方向での幅寸法が所定の幅寸法に設定されたスイッチ動作凹部68dと、などが設けられている。また、リンク長孔部68cは、移動カム68の幅方向の一側である上縁側に位置して移動カム68の移動方向に沿った長孔状の第1ガイド領域68c1を有している。さらに、リンク長孔部68cは、第1ガイド領域68c1の一端側に連続し、幅方向の他側に傾斜する状態に長孔状の第2ガイド領域68c2を有している。また、リンク長孔部68cは、第2ガイド領域68c2の一端側に連続し、移動カム68の幅方向の他側である下縁側に位置して移動カム68の移動方向に沿った長孔状の第3ガイド領域68c3を有し、略クランク状に形成されている。
【0032】
そして、移動カム68は、出入用電動モータ64の駆動にて駆動伝達ギヤ62が回転すると、回転する移動ギヤ63により移動カム68が枠体15の幅方向に沿って移動し、回動案内部22のガイドピン22cが係合するリンク長孔部68c内で摺動、すなわち相対的に移動して台座部21を枠体15の軸方向である上下方向に回動させる。すなわち、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1に位置する状態では、ターンテーブル27がディスクトレイ50の開口部51b内に進出し本体部20が処理状態の位置となる。また、移動カム68が移動してガイドピン22cがリンク長孔部68cの第2ガイド領域68c2内を相対的に移動する状態では、ターンテーブル27がディスクトレイ50の開口部51b内に進退して台座部21が枠体15の上下方向に回動する。さらに、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第3ガイド領域68c3に位置する状態では、ターンテーブル27がディスクトレイ50の移動経路から後退した待避状態の位置となる。
【0033】
さらに、台座部21の下方への回動に伴って、移動カム68の移動規制リブ68aは係合するディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3内を摺動すなわち相対的に移動する状態となり、ディスクトレイ50の一部が若干進出する状態となる。さらに駆動伝達ギヤ62が回転すると、移動ラッチ68bと移動ギヤ63とが外れ、移動カム68の移動が停止し、移動ギヤ63に係合するディスクトレイ50が進出する状態となる。すなわち、移動カム68が移動して移動規制リブ68aが第3の係合凹溝部51c3の第1領域51c3aを移動する状態ではディスクトレイ50は移動せず、移動カム68のさらなる移動により移動規制リブ68aが第3の係合凹溝部51c3の第2領域51c3bを移動する状態でディスクトレイ50の一部が若干進出する。そして、移動規制リブ68aが第3の係合凹溝部51c3の第3領域51c3cに位置する状態で移動ラッチ68bと移動ギヤ63とが外れ、移動カム68の移動が停止する。逆に、ディスクトレイ50が後退して光ディスク200の搬入位置である処理状態としてのホームポジションへ移動されると、第3の係合凹溝部51c3により移動規制リブ68aが移動されて移動ラッチ68bと移動ギヤ63とが再び係合し、台座部21を上方へ回動させる。このように、移動カム68は、移動ギヤ63の回転による移動を、ディスクトレイ50を異なる交差した方向であるホームポジションおよび一部が進出する状態の間における進退移動と、本体部20を異なる交差した方向である上下方向に回動させる移動とに変換するリンク機構を備えている。
【0034】
また、枠体15の開閉駆動配設部15dには、図5ないし図7に示すように、処理位置検出手段としてのスイッチである処理位置検出スイッチ69が配設されている。この処理位置検出スイッチ69は、回動可能な検知操作子69aを有し、この検知操作子69aが移動カム68のスイッチ動作凹部68d内に位置する状態に配設されている。そして、処理位置検出スイッチ69は、移動カム68の移動により検知操作子69aが回動されてオンオフし、移動カム68の移動状態、すなわち本体部20の回動状態である処理状態の位置か否かを検出する。具体的には、図5に示すように、ディスクトレイ50がホームポジションに位置し本体部20が処理状態の位置にあり、回動案内部22のガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1の端部に位置する状態に移動カム68が位置する場合、処理位置検出スイッチ69はオンとなる。また、図6に示すように、移動カム68が若干移動され、回動案内部22のガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1の第2ガイド領域68c2側の端部に位置する状態に移動カム68が移動された場合、処理位置検出スイッチ69はオンオフする。さらに、図7に示すように、移動カム68がさらに若干移動され、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1から第2ガイド領域68c2へ移った際には、処理位置検出スイッチ69はオンからオフとなる。なお、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第3ガイド領域68c3に移動されてディスクトレイ50が進出し、移動カム68の移動規制リブ68aがディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3における第4領域51c3dに位置する状態まで移動カム68が移動されると、処理位置検出スイッチ69は検知操作子69aが移動カム68のスイッチ動作凹部68dの端部により逆側に回動されて再びオンする状態となっている。
【0035】
さらに、枠体15には、図4に示すように、開閉駆動配設部15dの下面に回動可能に手動排出手段としての回動操作部70が配設されている。この回動操作部70は、開閉駆動配設部15dに突設された図示しないリブにて回動可能に軸支される略円筒状の軸支部70aと、この軸支部70aの外周面に径方向に突出し先端部に凹曲面部70b1を有した操作腕部70bと、軸支部70aの外周面に径方向に突出する移動腕部70cと、を備え、一体形成されている。そして、回動操作部70は、凹曲面部70b1の凹面が化粧板13の操作開口部13dを略覆うように対向し、操作開口部13dから挿入される操作具としての操作ピン80の先端部にて押し込まれる状態に回動されることで、ディスクトレイ50の収納位置に対応した移動カム68の移動方向の先端部となる端面に移動腕部70cが当接して移動させる状態に配設されている。なお、操作ピン80は、例えば比較的に曲がりにくい硬質の鋼材にて細長棒状に形成されたものが利用される。
【0036】
また、枠体15には、図1に示すように、側面部15a間に架橋する状態でねじにて固定される覆い体としての支持部材である回転子支持部材17が設けられている。この回転子支持部材17は、例えば金属板がプレス加工されて形成され、周縁が一面側に拡開する状態に傾斜して略薄型皿状に形成されている。そして、回転子支持部材17の一縁がディスクトレイ50の載置凹部51aに対応する円弧状に形成され、載置凹部51aを略覆って光ディスク200が収容される収容空間18を区画形成する。また、回転子支持部材17には、円弧状の一縁の中心と略同位置となる略中央に、ディスク回転駆動手段25のターンテーブル27に対向する位置に上方に向けて凹状の支持凹部17aが設けられている。この支持凹部17aの略中央には、支持孔17bが開口形成されている。この回転子支持部材17の支持凹部17aには、他方の挾持部材としての回転子29が回転可能に載置されている。そして、回転子29は、略円盤状で、外周縁が支持孔17bの周縁に係合可能に形成されている。また、この回転子29には例えば金属板などの図示しない磁性材料が一体的に取り付けられ、回転子29はターンテーブル27の磁石の磁力にて光ディスク200をターンテーブル27とにより挾持すなわちクランプする。
【0037】
また、枠体15には、図1に示すように、回路基板75が取り付けられている。この回路基板75は、枠体15に設けられた図示しない基板取付爪部により係脱可能に取り付けられる。回路基板75は、ケース体10の下ケース12と略同寸法の平板状で、枠体15の下面を閉塞して本体部20を覆うように取り付けられる。この回路基板75には、本体部20および開閉駆動手段60の出入用電動モータ64の動作を制御する回転状態検出手段および規制手段として機能する制御回路が搭載されている。制御回路は、光ディスク200の回転状態を検出する。この光ディスク200の回転状態の検出方法は、例えばディスク回転駆動手段25に設けられたホール素子から出力される信号やディスク回転駆動手段25に流れる電流値などにより、ディスク回転駆動手段25の駆動状態を検出するなど、各種方法が適用できる。
【0038】
さらに、制御回路は、処理位置検出スイッチ69のオンオフに基づいて、光ディスク200が本体部20にて読取処理や記録処理が実施される処理位置に位置するか否かを判定し、光ディスク200が回転している際に手動操作にて回動操作部70が回動操作されてもディスクトレイ50の一部がケース体10外へ進出されることを規制すなわち禁止する処理をする。具体的には、光ディスク200が回転している状態で手動操作にて回動操作部70が回動操作されて移動カム68が移動されることにより処理位置検出スイッチ69がオンからオフとなると、制御回路は本体部20が処理位置の状態が維持される状態に出入用電動モータ64を駆動させる制御をする。この制御による出入用電動モータ64の駆動は、手動操作にて移動カム68が移動される方向と反対側に、この手動操作にて移動カム68が移動される移動力より大きな移動力を移動カム68に作用させる状態となっている。このことにより、手動操作されても、移動カム68が移動されない状態となり、本体部20が処理位置の状態から回動されることが禁止され、光ディスク200が回転していても、光ディスク200がディスクトレイ50と接触することが防止される。
【0039】
〔ディスクドライブの動作〕
次に、上記実施形態におけるディスクドライブ100の動作を図面を参照して説明する。図8は、手動操作にてディスクトレイを進出させる際の回路基板の制御回路による規制動作を示すフローチャートである。
【0040】
まず、ディスクドライブ100に電力を供給する。そして、利用者は、化粧板13のスイッチ操作部13bを操作する。このスイッチ操作部13bの操作により、回路基板75に配設された図示しないスイッチが開閉し、回路基板75の制御回路が開閉駆動手段60の出入用電動モータ64を駆動させる。この出入用電動モータ64の駆動により、プーリ65、駆動伝達プーリ61、駆動伝達ギヤ62および移動ギヤ63が回転し、移動ギヤ63にラッチ51d1が係合するディスクトレイ50が化粧板13の窓部13aから進出する方向に移動する。この移動の際、開閉駆動手段60の移動カム68も移動し、この移動カム68に回動案内部22が係合する台座部21が下方に向けて移動されて本体部20が下方に向けて回動し、本体部20が進出するディスクトレイ50の移動経路から後退して干渉しないように待避状態となる。
【0041】
この進出したディスクトレイ50の載置凹部51aに光ディスク200を、この光ディスク200の記録面が下方に向く状態で載置する。この後、再び化粧板13のスイッチ操作部13bを操作し、開閉駆動手段60の出入用電動モータ64を回転駆動させ、ディスクトレイ50を窓部13a内に後退させホームポジションに位置させる。このディスクトレイ50の後退の際、移動ギヤ63にて移動する移動カム68に回動案内部22が係合する台座部21が上方に向けて回動し、下方に待避状態の本体部20はピックアップ42が光ディスク200に対向して処理位置である記録再生位置となる。この本体部20の上方への回動により、ディスク回転駆動手段25のターンテーブル27の回転軸27aが光ディスク200の軸孔210に嵌挿する。さらに、ターンテーブル27の磁石の磁力により、ターンテーブル27と回転子29との間に光ディスク200が挟持固定される。なお、この挾持する状態では、回転子29は回転子支持部材17から若干持ち上げられて回転子支持部材17に接触しない状態となっている。この状態で、回路基板75の制御回路が本体部20を制御し、ディスク回転駆動手段25の回転用電動モータ26にて光ディスク200を適宜回転させるとともに処理移動手段30にて記録再生手段40のピックアップ42を記録面に沿って適宜移動させ、記録された情報を読み取る読取処理、あるいは情報を記録する記録処理を実施する。
【0042】
ここで、例えば停電などにより電力供給が停止してしまった場合、あるいはノイズまたは外部衝撃の異常動作などにより、ディスクドライブ100のスイッチ操作部13bを操作してディスクトレイ50を進出させる動作を実施できない場合には、操作ピン80を利用してディスクドライブ100内に搬送されている光ディスク200を手動操作により排出させる。例えば、化粧板13の操作開口部13dから、図4に示すように操作ピン80を挿入し、対向する回動操作部70の凹曲面部70b1に係合させて操作腕部70bを押し込む状態に操作する。この操作により、回動操作部70が回動して回動操作部70の移動腕部70cの先端部が移動カム68の端面に当接し、移動カム68を押し退ける状態に移動させる。これらの移動カム68の移動により、上述したように、移動カム68の移動規制リブ68aがディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3内を相対的に摺動してディスクトレイ50の窓閉塞板部52側が窓部13aから一部進出する状態となるとともに、本体部20が進出するディスクトレイ50の移動経路から下方に回動されて後退する。このことにより、ディスクトレイ50の進出する一部を引き出す操作により、光ディスク200が取り出し可能となる。
【0043】
この手動操作によるディスクトレイ50を進出させる操作の際、図8に示すように電力が供給された状態で(ステップS101)、回路基板75の制御回路は、光ディスク200の回転状態を検出、すなわち回転用電動モータ26の駆動状態を検出(ステップS102)。このステップS102において、光ディスク200が回転していない、すなわち回転用電動モータ26が駆動していないと判断すると、制御回路による出入用電動モータ64の駆動制御を実施することなく処理を終了する。すなわち、手動操作にて回動操作部70の回動操作により移動カム68が移動され、本体部20が処理位置から待避位置に移動されるとともに、ディスクトレイ50の一部がケース体10外へ進出される。
【0044】
一方、ステップS102において、光ディスク200が回転していると判断すると、制御回路は処理位置検出スイッチ69がオンか否かを判断、すなわちオンからオフに切り替わったか否かを判断する(ステップS103)。このステップS103において、処理位置検出スイッチ69がオンである、すなわちオフに切り替わっていないと判断すると、制御回路は手動操作により移動カム68が移動されていないと判断し、ステップS102に戻る。一方、ステップS103において、制御回路は、処理位置検出スイッチ69がオンでない、すなわちオフに切り替わったことを検出すると、手動操作により移動カム68が移動されたと判断し、光ディスク200が回転していることから、手動操作による光ディスク200の搬出動作を規制する処理をする。すなわち、本体部20が処理位置の状態が維持される状態に出入用電動モータ64を駆動させる制御をする(ステップS104)。この後、制御回路は、処理位置検出スイッチ69がオンか否かを判断し(ステップS105)、処理位置検出スイッチ69がオンではないと判断すると、ステップS104に戻る。すなわち、移動カム68が手動操作で移動されないように出入用電動モータ64の駆動制御を継続させる。
【0045】
そして、ステップS105で処理位置検出スイッチ69がオンであると判断すると、制御回路は光ディスク200が回転しているか否かを判断する(ステップS106)。そして、光ディスク200が回転していると判断すると、回転用電動モータ26を停止させる制御をして光ディスク200の回転を停止させる処理をする(ステップS107)。この後、制御回路は、出入用電動モータ64をディスクトレイ50が所定距離で進出する状態に駆動制御し(ステップS108)、処理を終了する。ここで、ディスクトレイ50の進出する所定距離としては、利用者がディスクトレイ50の進出する部分を持って引き出せる状態となる、例えば1cm〜3cm程度であるが、この移動距離としては、スイッチ操作部13bが操作されることにより進出する距離とするなど、適宜設定される。また、ステップS106で光ディスク200が回転していないと判断すると、ステップS108に進み、同様にディスクトレイ50の一部が所定距離で進出する状態に駆動制御して処理が終了する。
【0046】
〔ディスクドライブの作用効果〕
上述したように、上記実施形態では、回路基板75の制御回路により、処理位置検出スイッチ69のオンオフに基づいて光ディスク200がクランプされて読取処理や記録処理される際の本体部20の処理位置となっていないことを検出するとともに、光ディスク200が回転していることを検出すると、操作ピン80による手動操作にて回動操作部70が操作されて光ディスク200を搬送するディスクトレイ50の少なくとも一部がケース体10外へ進出される動作を規制、すなわち禁止する制御をしている。このため、光ディスク200の処理位置状態を検出して光ディスク200の搬出状態を適宜規制しているので、手動操作によりディスクトレイ50を進出させる処理のために本体部20が回動されて回転する光ディスク200がディスクトレイ50に接触して光ディスク200やディスクトレイ50などの光ディスク200を搬送する部材などが損傷することを確実に防止できる。また、電力が供給された状態での手動操作によるディスクトレイ50の一部進出状態を適宜規制する構成であるため、例えば動作確認などの保守管理の際に手動操作にて光ディスク200を取り出すなどの場合でも、確実に光ディスク200などの損傷が防止され、使い勝手がよい。
【0047】
そして、光ディスク200を読取処理や記録処理をするために回転可能に軸支するディスク回転駆動手段25と、記録再生手段40を備えた処理移動手段30とを備えた本体部20を、光ディスク200の搬送経路に対して進退する状態に回動させる構成で、光ディスク200の処理位置状態を検出して光ディスク200の搬出状態を適宜規制している。このため、確実に光ディスク200などの損傷を防止できる。
【0048】
また、制御回路により、光ディスク200をケース体10内へ搬送する状態に、出入用電動モータ64の駆動を制御している。このため、光ディスク200を搬送するための出入用電動モータ64を利用した駆動制御であることから、別途特別な構成を設ける必要がなく、光ディスク200などの確実な損傷防止が容易にできる。
【0049】
さらに、制御回路により、光ディスク200を保持して搬送させるディスクトレイ50の手動操作による移動を規制している。このため、光ディスク200を搬送する際にディスクトレイ50が本体部20に干渉しないように本体部20を回動させる構成であることから、ディスクトレイ50の一部を進出させる移動を規制することで、光ディスク200をディスクトレイ50に保持させるために回転している光ディスク200とディスクトレイ50とが接触することを確実に防止できる。
【0050】
そして、制御回路は、光ディスク200を回転可能に軸支するターンテーブル27を光ディスク200の搬送経路すなわちディスクトレイ50の移動経路から進退させるために本体部20を移動させる移動カム68の移動を規制している。このため、簡単な構成で光ディスク200などの損傷を確実に防止できる構成が得られる。特に、移動カム68がディスクトレイ50の一部を移動させるためにディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3にも係合する構成であることから、移動カム68の移動を規制することで、ディスクトレイ50の移動規制も合わせて確実に得られ、より確実に光ディスク200などの損傷防止が簡単な構成で容易に得られる。
【0051】
また、この移動カム68の移動規制として、制御回路は、光ディスク200が読出処理や記録処理される処理位置となる本体部20の処理状態の位置から待避状態の位置へ移動させるための移動に抗して移動カム68を移動させる状態に制御している。このため、本体部20が処理状態に位置する状態が確実に維持され、より確実に光ディスク200などの損傷防止ができる構成が容易に得られる。そして、移動カム68の移動規制として、光ディスク200が処理位置で維持するように制御している。このため、確実な光ディスク200などの損傷防止が容易にできる。特に、移動カム68の移動規制として、移動カム68を移動させるための出入用電動モータ64の駆動を制御している。このため、例えばブレーキなどの特別な構成を用いることなく、本体部20を回動させてディスクトレイ50を進退させる出入用電動モータ64を利用して駆動制御するのみでよく、構成の簡略化が容易に得られる。
【0052】
そして、手動操作による光ディスク200の搬出動作として、移動カム68の移動状態を検出する処理位置検出スイッチ69のオンオフ状態に基づいて光ディスク200の処理位置を検出している。このため、光ディスク200の処理位置か否かの検出が、移動カム68の位置の検出により判断でき、例えば光センサなどの光ディスク200の位置を直接検出する特別な構成を利用することなく、構成の簡略化が容易にできる。特に、スイッチ操作部13bの入力操作にて出入用電動モータ64の駆動状態を制御するために移動カム68の位置を検出する処理位置検出スイッチ69を利用しているので、別途特別な構成が不要でより構成の簡略化が容易にできる。
【0053】
また、制御回路は、手動操作が実施された際に光ディスク200の回転が停止することにより、ディスクトレイ50が所定距離で進出する状態に出入用電動モータ64の駆動を制御している。すなわち、ディスクトレイ50の移動をアシストする状態としている。このため、手動操作が容易にできる。さらには、所定距離で進出するので、手動操作毎に進出状態が変動せず、手動操作による安定した光ディスク200の取り出し状態が得られ、使い勝手を向上できる。
【0054】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0055】
すなわち、本発明の処理装置としては、上述したように、光ディスク200を対象とした構成に限らず、磁気ディスク、光磁気ディスクなど、光や磁気などにより情報を再生あるいは記録可能ないずれのディスク状記録媒体を処理するディスクドライブ100を対象とすることができる。さらに、上述したようにディスクトレイ50を備えないいわゆるスロットインタイプのディスクドライブやスリムドライブなどにも適用できる。この場合においても、光ディスク200の搬送に対応して本体部20が移動経路に進退するリンク機構を備えた構成すなわち移動カム68に対応する部材を備えた構成で、この移動カム68の移動を規制したり、光ディスク200を搬送する部材の動作を規制するなど、いずれの方法を適用すればよい。
【0056】
そして、手動操作によりディスクトレイ50の少なくとも一部を進出させる機構としては、回動操作部70にて移動カム68を移動させる構成の他、例えばディスクトレイ50を直接移動させる状態に回動操作部70を構成し、このディスクトレイ50の進退移動に連動して本体部20が回動する構成とするなど、いずれの構成が適用できる。さらに、操作ピン80を用いる構成に限らず、例えば回動操作部70の一部がケース体10の外部に臨み、この回動操作部70を直接操作する構成とするなどしてもよい。また、回動操作部70を設けず、直接的に手動操作にて移動カム68を移動させる構成としてもよい。そして、ケース体10に設ける操作開口部13dとして、ケース体10の正面となる化粧板13に設けるのみに限らず、手動操作可能ないずれの位置に設けてもよい。
【0057】
また、手動操作により光ディスク200をディスクトレイ50で搬送させる動作の検出として、手動操作の実施による移動カム68の位置を検出する処理位置検出スイッチ69を用いて説明したが、例えば光センサなどにより光ディスク200の位置を検出するなど、いずれの方法が適用できる。
【0058】
そして、制御回路として、上述した処理動作に限られるものではない。例えば、ステップS102で光ディスク200が回転していないことを検出すると、ステップS108へ進んで、ディスクトレイ50の一部が所定距離でケース体10から進出する状態に出入用電動モータ64を駆動させる処理を実施してもよい。さらには、ステップS107で光ディスク200の回転を停止した後にステップS108に進んだが、ステップS108に進むことなく、ステップS102で光ディスク200が回転していないことを検出した後の処理と同様に、手動操作を可能とすべく処理を終了させるなどしてもよい。
【0059】
その他、本発明実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0060】
〔実施形態の効果〕
上述したように、制御回路により、処理位置検出スイッチ69のオンオフに基づいて光ディスク200がクランプされて読取処理や記録処理される際の本体部20による処理位置となっていないことを検出するとともに、光ディスク200が回転していることを検出すると、操作ピン80による手動操作にて回動操作部70が操作されて光ディスク200を搬送するディスクトレイ50がケース体10外へ進出される動作を規制している。このため、光ディスク200の処理位置状態を検出して光ディスク200の搬出状態を適宜規制しているので、手動操作によりディスクトレイ50を進出させる処理のために本体部20が回動されて回転する光ディスク200がディスクトレイ50に接触して光ディスク200やディスクトレイ50などの光ディスク200を搬送する部材などが損傷することを確実に防止できる。また、電力が供給された状態での手動操作によるディスクトレイ50の一部進出状態を適宜規制する構成であるため、例えば動作確認などの保守管理の際に手動操作にて光ディスク200を取り出すなどの場合でも、確実に光ディスク200などの損傷が防止され、使い勝手がよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、搬送手段によりディスク状記録媒体をケース体内外へ搬送し処理手段にて読取処理や記録処理をする処理装置に利用できる。
【0001】
本発明は、搬送手段によりディスク状記録媒体をケース体内外へ搬送し処理手段にて読取処理や記録処理をする処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などのディスク状記録媒体に記録された情報を適宜読み出し、あるいはディスク状記録媒体に情報を記録する処理をする処理装置が広く利用されている。このような処理装置として、ディスク状記録媒体を処理装置内外へ搬送する搬送装置と、例えば電力の供給の停止や衝撃などの異常動作などにより搬送装置が動作しない状態でも処理装置内に搬送された記録媒体を操作具にて手動操作により排出させる排出機構とを備えた構成が知られている。この手動操作によりディスク状記録媒体を排出させる構成としては、例えば、操作具により動作されるレバーを備え、このレバーの動作により、ディスク状記録媒体を回転可能に軸支するクランプ機構によるクランプを解除するとともに、ディスク状記録媒体を搬送するトレイをディスク状記録媒体が排出される方向に移動させる構成が採られている。
【0003】
しかしながら、このような手動操作により動作するレバーを有し機械的にディスク状記録媒体を排出させる排出機構を備えた構成では、ディスク状記録媒体の排出が機械的な動作のみによって実施されるので、ディスク状記録媒体を傷付けるなどの不都合が生じるおそれがある。すなわち、ディスク状記録媒体の読取処理や記録処理などのディスク状記録媒体をクランプして回転させている状態でも排出が可能な構成であることから、読取処理や記録処理などの際に手動操作によりディスク状記録媒体の排出処理が実施されると、回転しているディスク状記録媒体と、ディスク状記録媒体を搬送するトレイなどの搬送装置とが接触し、ディスク状記録媒体が傷付いたり、搬送装置が損傷するなどのおそれがある。そこで、ディスク状記録媒体が回転している際には排出させない構成が採られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載のものは、プランジャとトレイロックなどからなり、光ディスクの排出を電気的な手段を用いて実行させる電気的イジェクト手段と、メカニカルイジェクトボタンとトレイロックなどからなり、光ディスクの排出を機械的な手段のみを用いて実行させる機械的イジェクト手段との両機構を備えている。そして、電源が供給されており光ディスクが回転している場合には、機械的イジェクト手段はローディング機構による光ディスクの排出を禁止している。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−40628号公報(第4頁右欄−第9頁右欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のような従来の構成では、電源が供給されている場合には機械的な排出ができない。このため、例えば電源が供給されている状態での動作確認などの保守管理が必要な場合、機械的な排出ができず、保守管理が煩雑となるおそれがある。
【0007】
本発明は、電源が供給されている場合であっても手動操作によるディスク状記録媒体の排出が良好に実施される処理装置を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の処理装置は、開口部を有したケース体と、このケース体に設けられた駆動手段と、この駆動手段の駆動により前記開口部を介してディスク状記録媒体を前記ケース体内外へ搬送する搬送手段と、前記ケース体内に設けられ、前記ディスク状記録媒体を回転可能に軸支し、回転する前記ディスク状記録媒体に記録された情報の読取処理および前記ディスク状記録媒体に情報を記録する記録処理のうちの少なくともいずれか一方を実施する処理手段と、この処理手段で前記読取処理および記録処理のうちの少なくともいずれか一方を処理する際の前記ディスク状記録媒体の処理位置を検出する処理位置検出手段と、前記ディスク状記録媒体の回転状態を検出する回転状態検出手段と、手動操作可能に設けられ手動操作により前記搬送手段にて前記ディスク状記録媒体を前記ケース体外へ搬送させる手動排出手段と、前記処理位置検出手段により前記ディスク状記録媒体が前記処理手段で処理する際の処理位置に位置しないことを検出するとともに、前記回転状態検出手段により前記ディスク状記録媒体が回転していることを検出すると、前記ディスク状記録媒体を前記ケース体内へ搬送させる状態に前記駆動手段の駆動を制御して、手動操作に応じて前記手動排出手段にて前記ディスク状記録媒体を前記搬送手段で搬送させる動作を規制する規制手段と、を具備したことを特徴とした処理装置である。
【図面の簡単な説明】
[0009]
[図1]本発明における実施形態に係るディスクドライブの概略構成を示す分解斜視図である。
[図2]前記実施形態における開閉駆動手段が配設された枠体およびディスクトレイを示す分解斜視図である。
[図3]前記実施形態における開閉駆動手段が配設された枠体をディスクトレイとの関係で示す平面図である。
[図4]前記実施形態における回動操作部とカムとの関係を示すディスクドライブの一部を切り欠いた平面図である。
[図5]前記実施形態におけるカムと本体部とスイッチとの関係で本体部による処理状態を示す端面図である。
[図6]前記実施形態におけるカムと本体部とスイッチとの関係で処理状態からカムが移動された当初の状態を示す端面図である。
[図7]前記実施形態におけるカムと本体部とスイッチとの関係で本体部が待避状態へ移動された当初の状態を示す端面図である。
[図8]前記実施形態における手動操作にてディスクトレイを進出させる際の回路基板の制御回路による規制動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
[0010]
10………ケース体
13a……開口部としての窓部
20………処理手段としての本体部
25………回転軸支手段としてのディスク回転駆動手段
27………ターンテーブル
30………情報処理手段としての処理移動手段
50………搬送手段を構成するトレイとしてのディスクトレイ
60………搬送手段を構成する開閉駆動手段
68………搬送手段を構成するカムである移動カム
69………処理位置検出手段としてスイッチである処理位置検出スイッチ
70………回動操作部
75………回転状態検出手段および規制手段として機能する制御回路を搭載する回路基板
80………操作具としての操作ピン
100………処理装置としてのディスクドライブ
200………被搬送物であるディスク状記録媒体としての光ディスク
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、ディスク状記録媒体としての光ディスクに情報を記録および読み出す処理装置であるディスク装置としてのディスクドライブを例示して説明するが、例えば携帯型のディスク装置やディスクドライブを備えた例えば映像データの録画などの記録や再生のための処理をする再生装置、記録装置あるいはゲーム機など、光ディスクに限らず、磁気ディスク、光磁気ディスクなどのいずれのディスク状記録媒体に各種情報を記録あるいは読み出すいずれのディスク装置を対象とすることができる。また、ディスク状記録媒体の平面が略水平方向に沿って装着される利用形態で説明するが、平面が略鉛直方向に沿って装着される利用形態でも適用できる。
【0012】
〔ディスクドライブの構造〕
図1は、本実施形態のディスクドライブの構成を示す分解斜視図である。図2は、開閉駆動手段が配設された枠体およびディスクトレイを示す分解斜視図である。図3は、開閉駆動手段が配設された枠体をディスクトレイとの関係で示す平面図である。図4は、操作部とカムとの関係を示すディスクドライブの一部を切り欠いた平面図である。図5は、カムと本体部とスイッチとの関係で本体部による処理状態を示す端面図である。図6は、カムと本体部とスイッチとの関係で処理状態からカムが移動された当初の状態を示す端面図である。図7は、カムと本体部とスイッチとの関係で本体部が待避状態へ移動された当初の状態を示す端面図である。
【0013】
図1において、100はディスクドライブで、このディスクドライブ100は、金属製のケース体10を有している。このケース体10は、下面および前面が2面に亘って開口する上ケース11と、この上ケース11の下面を閉塞する下ケース12と、上ケース11の正面となる前面を閉塞する化粧板13とを有し、略矩形状に構成されている。
【0014】
そして、上ケース11は、長方形平板状の天板部11aと、天板部11aの長手方向の両側縁に略垂直で一連に折曲形成された側板部11bと、天板部11aの長手方向の後端部となる一端縁に側板部11bと同方向に略垂直で一連に折曲形成された図示しない端板部とにより、下面および前面を開口して形成されている。この上ケース11の側板部11bの下端縁には、複数箇所、例えば2箇所内方に向けて折曲形成され図示しないねじ孔が穿設された取付片部11dが設けられている。さらに、上ケース11の一方、例えば図1における左側の側板部11bには、前側に変位した位置に、略円形に穿設された図示しない操作開口部としての側面操作開口部が設けられている。
【0015】
また、下ケース12は、上ケース11の天板部11aと略同形状の長方形平板状に形成されている。この下ケース12には、天板部11aの取付片部11dに対応して上方に向けて膨出するように屈曲され、ねじ孔12aが穿設された取付ダボ12bが設けられている。
【0016】
さらに、化粧板13は、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS;Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)などの合成樹脂製の略板状に形成されている。この化粧板13には、一面に略垂直に突出され、先端部にそれぞれ上ケース11の側板部11bおよび下ケース12に係脱可能に係合する図示しない係合爪部が突設されている。また、化粧板13には、長手方向となる左右方向に長手状の開口部としての窓部13aが開口形成されている。さらに、化粧板13には、いわゆるイジェクトボタンであるスイッチ操作部13bと、動作確認窓13cと、略円形に穿設された操作開口部13dと、が設けられている。
【0017】
また、ケース体10は、剛性および絶縁性を有し弾性変形可能な部材である例えばABSなどの合成樹脂製の枠体15を備えている。この枠体15は、上ケース11、下ケース12および化粧板13とによりケース体10を構成し、内部に収容空間18を区画形成する。そして、枠体15は、図1ないし図3に示すように、上ケース11の側板部11bの内面に密着する側面部15aと、上ケース11の端板部の内面に密着する端面部15bと、側面部15aおよび端面部15bの内面側に内方に向けて突出する支持リブ15cと、側面部15aの端面部15bと反対側である前面側の端部に架橋するように設けられた開閉駆動配設部15dとを有し、軸方向の両端面を開口する略長方形枠状に形成されている。また、枠体15の側面部15aには、上ケース11の取付片部11dおよび下ケース12の取付ダボ12b間に挾持されてねじ止めされる取付リブ部15eが設けられている。
【0018】
さらに、枠体15の支持リブ15cには、図2および図3に示すように、案内リブ15f1,15f2が複数突設されている。これら案内リブ15f1,15f2は、枠体15の側面部15aから内方に向けて突出する部分の支持リブ15cに、枠体15の長手方向である前後方向に沿って直線状に位置する状態にそれぞれ直列状に複数突設されている。そして、これら案内リブ15f1,15f2は、枠体15の幅方向での間隔が所定の距離となる状態に配設されている。そして、案内リブ15f1は、前側である開閉駆動配設部15dに向けて次第に幅狭となる平面視で涙粒状の柱状に所定の高さ寸法で突設されている。さらに、案内リブ15f2は、前後方向に細長壁状で突出する先端縁が略円弧状となるように、案内リブ15f1より低い所定の高さ寸法で突設されている。
【0019】
そしてさらに、枠体15の側面部15aには、内方に向けて突出する規制爪部15iがそれぞれ突設されている。これら規制爪部15iは、支持リブ15cに対向する下面がディスクトレイ50の進退方向で曲面状に中央が膨出する状態に形成されている。そして、規制爪部15iは、下面の先端と、枠体15の支持リブ15cの上面との間の距離が所定の間隔となる状態に複数突設されている。
【0020】
また、この枠体15には、図1に示すように、処理手段としての本体部20が配設されている。この本体部20は、例えば金属製の平板枠状に形成された台座部21を有している。この台座部21は、枠体15の端面部15bから突出する支持リブ15cに一縁が上下方向に回動可能に他縁がねじ止めされて取り付けられている。この台座部21の一縁には、図1および図3に示すように、回動案内部22が一体的に取り付けられている。この回動案内部22は、台座部21が一体的にねじにて取り付けられる台座部21の一縁に沿って長手状の取付保持部22aと、この取付保持部22aの長手方向の両端部に略垂直に一体的に突設され先端が枠体15の側面部15aから突出する支持リブ15cに回動可能に軸支される一対の回動腕部22bとを有している。そして、台座部21は、回動案内部22により、回動が案内される。
【0021】
さらに、台座部21には、図1に示すように、回動する一縁側に位置して回転軸支手段としてのディスク回転駆動手段25が配設されている。このディスク回転駆動手段25は、例えばスピンドルモータなどの回転用電動モータ26と、この回転用電動モータ26の図示しない出力軸に一体的に設けられた一方の挾持部材としてのターンテーブル27とを有している。このターンテーブル27は、光ディスク200の中心に開口形成された軸孔210に嵌挿する略円柱状の回転軸27aと、この回転軸27aの外周面にフランジ状に突設され光ディスク200の軸孔210の周縁が載置される鍔部27bとを有している。そして、ターンテーブル27の回転軸27aの先端部には、図示しない磁石が埋設されている。
【0022】
また、台座部21には、図1に示すように、情報処理手段としての処理移動手段30が配設されている。この処理移動手段30は、一対のガイドシャフト31および移動用電動モータ32を備えている。そして、一対のガイドシャフト31は、台座部21の軸支された他縁から回動側の一縁へ向けた方向に軸方向を有して配設されている。さらに、移動用電動モータ32は、図示しない出力軸の軸方向がガイドシャフト31の軸方向に沿う状態で配設されている。この移動用電動モータ32の出力軸の外周面には、螺旋状に図示しない係合溝が設けられている。
【0023】
さらに、処理移動手段30には、記録再生手段40が配設されている。この記録再生手段40は、一対のガイドシャフト31に架橋する状態で保持された移動保持部41を有している。この移動保持部41には、ガイドシャフト31を移動可能に嵌挿する図示しない保持部と移動用電動モータ32の出力軸の係合溝に係合する図示しない移動規制爪部が設けられている。また、記録再生手段40の移動保持部41には、図示しない光源と、この光源からの光を収束するレンズと、光ディスク200から反射された光を検出する図示しない光センサとを備えたピックアップ42が配設されている。
【0024】
また、枠体15には、この枠体15の内側に支持リブ15cの上方側で水平方向に進退可能に移動する搬送体としてのディスクトレイ50が配設されている。このディスクトレイ50は、図1ないし図3に示すように、例えば合成樹脂にて略長方形板状に形成されたトレイであるトレイ部51を有している。そして、トレイ部51の一面には、上方に向けて拡開する略円形凹状で光ディスク200が載置可能な平面部である平面を有し光ディスク200を収容する載置凹部51aが設けられている。また、トレイ部51には、載置凹部51aの略中央から外周縁に亘って本体部20のディスク回転駆動手段25および記録再生手段40に対応して開口し、移動するピックアップ42が接触することなく進入可能にトレイ部51の長手方向に沿って長手状に切り欠かれた開口部51bが切欠形成されている。この開口部51bは、収容空間18に収容された光ディスク200の最外周に記録された情報を読み取りあるいは最外周の位置に情報を記録する際にピックアップ42が光ディスク200の最外周に対応して位置してもトレイ部51に当接しないように載置凹部51aの径方向でかつ長手方向に沿った長手状に切欠形成されている。そして、このトレイ部51の長手方向の前側となる一縁には、化粧板13と同材質にて形成され、ケース体10の化粧板13の窓部13aを閉塞する長手板状の窓閉塞板部52が着脱可能に取り付けられている。
【0025】
さらに、トレイ部51の長手方向の両側部には、図1ないし図3に示すように、下端縁から側方に向けてフランジ状に突出するガイド鍔部51cがそれぞれ設けられている。これらガイド鍔部51cの先端間となるトレイ部51の幅寸法は、枠体15の側面部15aの内面間の幅寸法と略同等もしくは若干幅狭に形成されている。これらガイド鍔部51cは、枠体15の規制爪部15iにより、ディスクトレイ50が載置凹部51aが開口する側である上方に向けて移動することが規制され、ディスクトレイ50の脱落が防止される。
【0026】
さらに、トレイ部51の裏面となる載置凹部51aが設けられた面と反対側の面に、長手方向の他側(図3における左側)に位置して長手方向に沿った裏面側である下方に向けて開口する第1の係合凹溝部51c1が設けられている。この第1の係合凹溝部51c1は、ディスクトレイ50の後端部で開口する状態、すなわちディスクトレイ50が進退する際に、案内リブ15f1が端部の開口から係脱する状態となっている。さらに、第1の係合凹溝部51c1には、枠体15の案内リブ15f1がディスクトレイ50の進退移動で係脱可能に係合される。案内リブ15f1が契合する第1の係合凹溝部51c1、および、規制爪部15iにて移動規制されるガイド鍔部51cにより、ディスクトレイ50は、がたつきなく移動可能に案内される。
【0027】
また、トレイ部51の裏面には、長手方向の一側に位置して長手方向に沿った裏面側である下方に向けて開口し第1の係合凹溝部51c1と略平行な第2の係合凹溝部51c2が設けられている。この第2の係合凹溝部51c2は、第1の係合凹溝部51c1と同様に、ディスクトレイ50の後端部で開口する状態、すなわちディスクトレイ50が進退する際に、案内リブ15f1と反対側に位置する案内リブ15f2が端部の開口から係脱する状態となっている。この第2の係合凹溝部51c2は、案内リブ15f2の幅寸法と略同寸法もしくは略幅広に形成されている。そして、第2の係合凹溝部51c2には、案内リブ15f2がディスクトレイ50の進退移動で係脱可能に係合され、ディスクトレイ50はがたつきなく移動可能に案内される。
【0028】
さらに、トレイ部51の裏面には、第1の係合凹溝部51c1の開口縁に沿って長手方向に沿った壁状にガイドリブ51dが設けられている。そして、このガイドリブ51dの内面側には、第1の係合凹溝部51c1の下方に位置する状態で第1の係合凹溝部51c1の下方に位置しない状態に、長手方向に沿ったラッチ51d1が設けられている。また、ガイドリブ51dの外面側は、案内リブ15f1側の案内リブ15f2が摺接可能に形成されている。
【0029】
そしてさらに、トレイ部51の裏面には、長手方向で適宜屈曲する状態に裏面側である下方に向けて開口する第3の係合凹溝部51c3が設けられている。この第3の係合凹溝部51c3は、長手方向の一端側である窓閉塞板部52側に位置して、トレイ部51の幅方向に沿った凹溝状の第1領域51c3aを有している。また、第3の係合凹溝部51c3は、第1の領域51c3aの一端側に連続しトレイ部51の長手方向に対して約45°で傾斜する方向に沿った凹溝状の第2領域51c3bを有している。さらに、第3の係合凹溝部51c3は、第2領域51c3bの一端側に連続しトレイ部51の長手方向に沿った凹溝状の第3領域51c3cを有している。そして、第3の係合凹溝部51c3は、第3領域51c3cの一端側に連続し第2領域51c3bが傾斜する側に傾斜した凹溝状の第4領域51c3dを有し、適宜屈曲する凹溝状に形成されている。
【0030】
そして、枠体15には、図1ないし図3に示すように、開閉駆動配設部15dに位置してディスクトレイ50を進退移動させる駆動手段としての開閉駆動手段60が配設されている。この開閉駆動手段60は、互いに係合して開閉駆動配設部15dに回転自在に軸支された、駆動伝達プーリ61、この駆動伝達プーリ61に係合する駆動伝達ギヤ62、およびこの駆動伝達ギヤ62に係合するとともにディスクトレイ50のラッチ51d1に係合する駆動手段を構成する移動ギヤ63を有している。また、開閉駆動手段60には、移動ギヤ63とにて駆動手段を構成する電動モータである出入用電動モータ64を備えている。この出入用電動モータ64の出力軸64aには、プーリ65が一体的に設けられている。このプーリ65と駆動伝達プーリ61とには無端ベルト66が掛け渡され、出入用電動モータ64の駆動により、プーリ65、駆動伝達プーリ61、駆動伝達ギヤ62および移動ギヤ63が回転し、ディスクトレイ50が化粧板13の窓部13aから進退可能に移動される。
【0031】
また、枠体15の開閉駆動配設部15dには、図1ないし図4に示すように、側面部15aの対向方向に沿って移動可能に配設されディスクトレイ50とにて本発明の搬送手段を構成するカムとしての移動カム68を有している。この移動カム68には、ディスクトレイの第3の係合凹溝部51c3に係合する移動規制リブ68aと、移動ギヤ63に係合する移動ラッチ68bと、図5ないし図7に示すような台座部21に一体的に取り付けられた回動案内部22に一体的に突設されたガイドピン22cが係合する略クランク状のリンク長孔部68cと、図4に示すような移動カム68の移動方向での幅寸法が所定の幅寸法に設定されたスイッチ動作凹部68dと、などが設けられている。また、リンク長孔部68cは、移動カム68の幅方向の一側である上縁側に位置して移動カム68の移動方向に沿った長孔状の第1ガイド領域68c1を有している。さらに、リンク長孔部68cは、第1ガイド領域68c1の一端側に連続し、幅方向の他側に傾斜する状態に長孔状の第2ガイド領域68c2を有している。また、リンク長孔部68cは、第2ガイド領域68c2の一端側に連続し、移動カム68の幅方向の他側である下縁側に位置して移動カム68の移動方向に沿った長孔状の第3ガイド領域68c3を有し、略クランク状に形成されている。
【0032】
そして、移動カム68は、出入用電動モータ64の駆動にて駆動伝達ギヤ62が回転すると、回転する移動ギヤ63により移動カム68が枠体15の幅方向に沿って移動し、回動案内部22のガイドピン22cが係合するリンク長孔部68c内で摺動、すなわち相対的に移動して台座部21を枠体15の軸方向である上下方向に回動させる。すなわち、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1に位置する状態では、ターンテーブル27がディスクトレイ50の開口部51b内に進出し本体部20が処理状態の位置となる。また、移動カム68が移動してガイドピン22cがリンク長孔部68cの第2ガイド領域68c2内を相対的に移動する状態では、ターンテーブル27がディスクトレイ50の開口部51b内に進退して台座部21が枠体15の上下方向に回動する。さらに、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第3ガイド領域68c3に位置する状態では、ターンテーブル27がディスクトレイ50の移動経路から後退した待避状態の位置となる。
【0033】
さらに、台座部21の下方への回動に伴って、移動カム68の移動規制リブ68aは係合するディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3内を摺動すなわち相対的に移動する状態となり、ディスクトレイ50の一部が若干進出する状態となる。さらに駆動伝達ギヤ62が回転すると、移動ラッチ68bと移動ギヤ63とが外れ、移動カム68の移動が停止し、移動ギヤ63に係合するディスクトレイ50が進出する状態となる。すなわち、移動カム68が移動して移動規制リブ68aが第3の係合凹溝部51c3の第1領域51c3aを移動する状態ではディスクトレイ50は移動せず、移動カム68のさらなる移動により移動規制リブ68aが第3の係合凹溝部51c3の第2領域51c3bを移動する状態でディスクトレイ50の一部が若干進出する。そして、移動規制リブ68aが第3の係合凹溝部51c3の第3領域51c3cに位置する状態で移動ラッチ68bと移動ギヤ63とが外れ、移動カム68の移動が停止する。逆に、ディスクトレイ50が後退して光ディスク200の搬入位置である処理状態としてのホームポジションへ移動されると、第3の係合凹溝部51c3により移動規制リブ68aが移動されて移動ラッチ68bと移動ギヤ63とが再び係合し、台座部21を上方へ回動させる。このように、移動カム68は、移動ギヤ63の回転による移動を、ディスクトレイ50を異なる交差した方向であるホームポジションおよび一部が進出する状態の間における進退移動と、本体部20を異なる交差した方向である上下方向に回動させる移動とに変換するリンク機構を備えている。
【0034】
また、枠体15の開閉駆動配設部15dには、図5ないし図7に示すように、処理位置検出手段としてのスイッチである処理位置検出スイッチ69が配設されている。この処理位置検出スイッチ69は、回動可能な検知操作子69aを有し、この検知操作子69aが移動カム68のスイッチ動作凹部68d内に位置する状態に配設されている。そして、処理位置検出スイッチ69は、移動カム68の移動により検知操作子69aが回動されてオンオフし、移動カム68の移動状態、すなわち本体部20の回動状態である処理状態の位置か否かを検出する。具体的には、図5に示すように、ディスクトレイ50がホームポジションに位置し本体部20が処理状態の位置にあり、回動案内部22のガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1の端部に位置する状態に移動カム68が位置する場合、処理位置検出スイッチ69はオンとなる。また、図6に示すように、移動カム68が若干移動され、回動案内部22のガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1の第2ガイド領域68c2側の端部に位置する状態に移動カム68が移動された場合、処理位置検出スイッチ69はオンオフする。さらに、図7に示すように、移動カム68がさらに若干移動され、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第1ガイド領域68c1から第2ガイド領域68c2へ移った際には、処理位置検出スイッチ69はオンからオフとなる。なお、ガイドピン22cがリンク長孔部68cの第3ガイド領域68c3に移動されてディスクトレイ50が進出し、移動カム68の移動規制リブ68aがディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3における第4領域51c3dに位置する状態まで移動カム68が移動されると、処理位置検出スイッチ69は検知操作子69aが移動カム68のスイッチ動作凹部68dの端部により逆側に回動されて再びオンする状態となっている。
【0035】
さらに、枠体15には、図4に示すように、開閉駆動配設部15dの下面に回動可能に手動排出手段としての回動操作部70が配設されている。この回動操作部70は、開閉駆動配設部15dに突設された図示しないリブにて回動可能に軸支される略円筒状の軸支部70aと、この軸支部70aの外周面に径方向に突出し先端部に凹曲面部70b1を有した操作腕部70bと、軸支部70aの外周面に径方向に突出する移動腕部70cと、を備え、一体形成されている。そして、回動操作部70は、凹曲面部70b1の凹面が化粧板13の操作開口部13dを略覆うように対向し、操作開口部13dから挿入される操作具としての操作ピン80の先端部にて押し込まれる状態に回動されることで、ディスクトレイ50の収納位置に対応した移動カム68の移動方向の先端部となる端面に移動腕部70cが当接して移動させる状態に配設されている。なお、操作ピン80は、例えば比較的に曲がりにくい硬質の鋼材にて細長棒状に形成されたものが利用される。
【0036】
また、枠体15には、図1に示すように、側面部15a間に架橋する状態でねじにて固定される覆い体としての支持部材である回転子支持部材17が設けられている。この回転子支持部材17は、例えば金属板がプレス加工されて形成され、周縁が一面側に拡開する状態に傾斜して略薄型皿状に形成されている。そして、回転子支持部材17の一縁がディスクトレイ50の載置凹部51aに対応する円弧状に形成され、載置凹部51aを略覆って光ディスク200が収容される収容空間18を区画形成する。また、回転子支持部材17には、円弧状の一縁の中心と略同位置となる略中央に、ディスク回転駆動手段25のターンテーブル27に対向する位置に上方に向けて凹状の支持凹部17aが設けられている。この支持凹部17aの略中央には、支持孔17bが開口形成されている。この回転子支持部材17の支持凹部17aには、他方の挾持部材としての回転子29が回転可能に載置されている。そして、回転子29は、略円盤状で、外周縁が支持孔17bの周縁に係合可能に形成されている。また、この回転子29には例えば金属板などの図示しない磁性材料が一体的に取り付けられ、回転子29はターンテーブル27の磁石の磁力にて光ディスク200をターンテーブル27とにより挾持すなわちクランプする。
【0037】
また、枠体15には、図1に示すように、回路基板75が取り付けられている。この回路基板75は、枠体15に設けられた図示しない基板取付爪部により係脱可能に取り付けられる。回路基板75は、ケース体10の下ケース12と略同寸法の平板状で、枠体15の下面を閉塞して本体部20を覆うように取り付けられる。この回路基板75には、本体部20および開閉駆動手段60の出入用電動モータ64の動作を制御する回転状態検出手段および規制手段として機能する制御回路が搭載されている。制御回路は、光ディスク200の回転状態を検出する。この光ディスク200の回転状態の検出方法は、例えばディスク回転駆動手段25に設けられたホール素子から出力される信号やディスク回転駆動手段25に流れる電流値などにより、ディスク回転駆動手段25の駆動状態を検出するなど、各種方法が適用できる。
【0038】
さらに、制御回路は、処理位置検出スイッチ69のオンオフに基づいて、光ディスク200が本体部20にて読取処理や記録処理が実施される処理位置に位置するか否かを判定し、光ディスク200が回転している際に手動操作にて回動操作部70が回動操作されてもディスクトレイ50の一部がケース体10外へ進出されることを規制すなわち禁止する処理をする。具体的には、光ディスク200が回転している状態で手動操作にて回動操作部70が回動操作されて移動カム68が移動されることにより処理位置検出スイッチ69がオンからオフとなると、制御回路は本体部20が処理位置の状態が維持される状態に出入用電動モータ64を駆動させる制御をする。この制御による出入用電動モータ64の駆動は、手動操作にて移動カム68が移動される方向と反対側に、この手動操作にて移動カム68が移動される移動力より大きな移動力を移動カム68に作用させる状態となっている。このことにより、手動操作されても、移動カム68が移動されない状態となり、本体部20が処理位置の状態から回動されることが禁止され、光ディスク200が回転していても、光ディスク200がディスクトレイ50と接触することが防止される。
【0039】
〔ディスクドライブの動作〕
次に、上記実施形態におけるディスクドライブ100の動作を図面を参照して説明する。図8は、手動操作にてディスクトレイを進出させる際の回路基板の制御回路による規制動作を示すフローチャートである。
【0040】
まず、ディスクドライブ100に電力を供給する。そして、利用者は、化粧板13のスイッチ操作部13bを操作する。このスイッチ操作部13bの操作により、回路基板75に配設された図示しないスイッチが開閉し、回路基板75の制御回路が開閉駆動手段60の出入用電動モータ64を駆動させる。この出入用電動モータ64の駆動により、プーリ65、駆動伝達プーリ61、駆動伝達ギヤ62および移動ギヤ63が回転し、移動ギヤ63にラッチ51d1が係合するディスクトレイ50が化粧板13の窓部13aから進出する方向に移動する。この移動の際、開閉駆動手段60の移動カム68も移動し、この移動カム68に回動案内部22が係合する台座部21が下方に向けて移動されて本体部20が下方に向けて回動し、本体部20が進出するディスクトレイ50の移動経路から後退して干渉しないように待避状態となる。
【0041】
この進出したディスクトレイ50の載置凹部51aに光ディスク200を、この光ディスク200の記録面が下方に向く状態で載置する。この後、再び化粧板13のスイッチ操作部13bを操作し、開閉駆動手段60の出入用電動モータ64を回転駆動させ、ディスクトレイ50を窓部13a内に後退させホームポジションに位置させる。このディスクトレイ50の後退の際、移動ギヤ63にて移動する移動カム68に回動案内部22が係合する台座部21が上方に向けて回動し、下方に待避状態の本体部20はピックアップ42が光ディスク200に対向して処理位置である記録再生位置となる。この本体部20の上方への回動により、ディスク回転駆動手段25のターンテーブル27の回転軸27aが光ディスク200の軸孔210に嵌挿する。さらに、ターンテーブル27の磁石の磁力により、ターンテーブル27と回転子29との間に光ディスク200が挟持固定される。なお、この挾持する状態では、回転子29は回転子支持部材17から若干持ち上げられて回転子支持部材17に接触しない状態となっている。この状態で、回路基板75の制御回路が本体部20を制御し、ディスク回転駆動手段25の回転用電動モータ26にて光ディスク200を適宜回転させるとともに処理移動手段30にて記録再生手段40のピックアップ42を記録面に沿って適宜移動させ、記録された情報を読み取る読取処理、あるいは情報を記録する記録処理を実施する。
【0042】
ここで、例えば停電などにより電力供給が停止してしまった場合、あるいはノイズまたは外部衝撃の異常動作などにより、ディスクドライブ100のスイッチ操作部13bを操作してディスクトレイ50を進出させる動作を実施できない場合には、操作ピン80を利用してディスクドライブ100内に搬送されている光ディスク200を手動操作により排出させる。例えば、化粧板13の操作開口部13dから、図4に示すように操作ピン80を挿入し、対向する回動操作部70の凹曲面部70b1に係合させて操作腕部70bを押し込む状態に操作する。この操作により、回動操作部70が回動して回動操作部70の移動腕部70cの先端部が移動カム68の端面に当接し、移動カム68を押し退ける状態に移動させる。これらの移動カム68の移動により、上述したように、移動カム68の移動規制リブ68aがディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3内を相対的に摺動してディスクトレイ50の窓閉塞板部52側が窓部13aから一部進出する状態となるとともに、本体部20が進出するディスクトレイ50の移動経路から下方に回動されて後退する。このことにより、ディスクトレイ50の進出する一部を引き出す操作により、光ディスク200が取り出し可能となる。
【0043】
この手動操作によるディスクトレイ50を進出させる操作の際、図8に示すように電力が供給された状態で(ステップS101)、回路基板75の制御回路は、光ディスク200の回転状態を検出、すなわち回転用電動モータ26の駆動状態を検出(ステップS102)。このステップS102において、光ディスク200が回転していない、すなわち回転用電動モータ26が駆動していないと判断すると、制御回路による出入用電動モータ64の駆動制御を実施することなく処理を終了する。すなわち、手動操作にて回動操作部70の回動操作により移動カム68が移動され、本体部20が処理位置から待避位置に移動されるとともに、ディスクトレイ50の一部がケース体10外へ進出される。
【0044】
一方、ステップS102において、光ディスク200が回転していると判断すると、制御回路は処理位置検出スイッチ69がオンか否かを判断、すなわちオンからオフに切り替わったか否かを判断する(ステップS103)。このステップS103において、処理位置検出スイッチ69がオンである、すなわちオフに切り替わっていないと判断すると、制御回路は手動操作により移動カム68が移動されていないと判断し、ステップS102に戻る。一方、ステップS103において、制御回路は、処理位置検出スイッチ69がオンでない、すなわちオフに切り替わったことを検出すると、手動操作により移動カム68が移動されたと判断し、光ディスク200が回転していることから、手動操作による光ディスク200の搬出動作を規制する処理をする。すなわち、本体部20が処理位置の状態が維持される状態に出入用電動モータ64を駆動させる制御をする(ステップS104)。この後、制御回路は、処理位置検出スイッチ69がオンか否かを判断し(ステップS105)、処理位置検出スイッチ69がオンではないと判断すると、ステップS104に戻る。すなわち、移動カム68が手動操作で移動されないように出入用電動モータ64の駆動制御を継続させる。
【0045】
そして、ステップS105で処理位置検出スイッチ69がオンであると判断すると、制御回路は光ディスク200が回転しているか否かを判断する(ステップS106)。そして、光ディスク200が回転していると判断すると、回転用電動モータ26を停止させる制御をして光ディスク200の回転を停止させる処理をする(ステップS107)。この後、制御回路は、出入用電動モータ64をディスクトレイ50が所定距離で進出する状態に駆動制御し(ステップS108)、処理を終了する。ここで、ディスクトレイ50の進出する所定距離としては、利用者がディスクトレイ50の進出する部分を持って引き出せる状態となる、例えば1cm〜3cm程度であるが、この移動距離としては、スイッチ操作部13bが操作されることにより進出する距離とするなど、適宜設定される。また、ステップS106で光ディスク200が回転していないと判断すると、ステップS108に進み、同様にディスクトレイ50の一部が所定距離で進出する状態に駆動制御して処理が終了する。
【0046】
〔ディスクドライブの作用効果〕
上述したように、上記実施形態では、回路基板75の制御回路により、処理位置検出スイッチ69のオンオフに基づいて光ディスク200がクランプされて読取処理や記録処理される際の本体部20の処理位置となっていないことを検出するとともに、光ディスク200が回転していることを検出すると、操作ピン80による手動操作にて回動操作部70が操作されて光ディスク200を搬送するディスクトレイ50の少なくとも一部がケース体10外へ進出される動作を規制、すなわち禁止する制御をしている。このため、光ディスク200の処理位置状態を検出して光ディスク200の搬出状態を適宜規制しているので、手動操作によりディスクトレイ50を進出させる処理のために本体部20が回動されて回転する光ディスク200がディスクトレイ50に接触して光ディスク200やディスクトレイ50などの光ディスク200を搬送する部材などが損傷することを確実に防止できる。また、電力が供給された状態での手動操作によるディスクトレイ50の一部進出状態を適宜規制する構成であるため、例えば動作確認などの保守管理の際に手動操作にて光ディスク200を取り出すなどの場合でも、確実に光ディスク200などの損傷が防止され、使い勝手がよい。
【0047】
そして、光ディスク200を読取処理や記録処理をするために回転可能に軸支するディスク回転駆動手段25と、記録再生手段40を備えた処理移動手段30とを備えた本体部20を、光ディスク200の搬送経路に対して進退する状態に回動させる構成で、光ディスク200の処理位置状態を検出して光ディスク200の搬出状態を適宜規制している。このため、確実に光ディスク200などの損傷を防止できる。
【0048】
また、制御回路により、光ディスク200をケース体10内へ搬送する状態に、出入用電動モータ64の駆動を制御している。このため、光ディスク200を搬送するための出入用電動モータ64を利用した駆動制御であることから、別途特別な構成を設ける必要がなく、光ディスク200などの確実な損傷防止が容易にできる。
【0049】
さらに、制御回路により、光ディスク200を保持して搬送させるディスクトレイ50の手動操作による移動を規制している。このため、光ディスク200を搬送する際にディスクトレイ50が本体部20に干渉しないように本体部20を回動させる構成であることから、ディスクトレイ50の一部を進出させる移動を規制することで、光ディスク200をディスクトレイ50に保持させるために回転している光ディスク200とディスクトレイ50とが接触することを確実に防止できる。
【0050】
そして、制御回路は、光ディスク200を回転可能に軸支するターンテーブル27を光ディスク200の搬送経路すなわちディスクトレイ50の移動経路から進退させるために本体部20を移動させる移動カム68の移動を規制している。このため、簡単な構成で光ディスク200などの損傷を確実に防止できる構成が得られる。特に、移動カム68がディスクトレイ50の一部を移動させるためにディスクトレイ50の第3の係合凹溝部51c3にも係合する構成であることから、移動カム68の移動を規制することで、ディスクトレイ50の移動規制も合わせて確実に得られ、より確実に光ディスク200などの損傷防止が簡単な構成で容易に得られる。
【0051】
また、この移動カム68の移動規制として、制御回路は、光ディスク200が読出処理や記録処理される処理位置となる本体部20の処理状態の位置から待避状態の位置へ移動させるための移動に抗して移動カム68を移動させる状態に制御している。このため、本体部20が処理状態に位置する状態が確実に維持され、より確実に光ディスク200などの損傷防止ができる構成が容易に得られる。そして、移動カム68の移動規制として、光ディスク200が処理位置で維持するように制御している。このため、確実な光ディスク200などの損傷防止が容易にできる。特に、移動カム68の移動規制として、移動カム68を移動させるための出入用電動モータ64の駆動を制御している。このため、例えばブレーキなどの特別な構成を用いることなく、本体部20を回動させてディスクトレイ50を進退させる出入用電動モータ64を利用して駆動制御するのみでよく、構成の簡略化が容易に得られる。
【0052】
そして、手動操作による光ディスク200の搬出動作として、移動カム68の移動状態を検出する処理位置検出スイッチ69のオンオフ状態に基づいて光ディスク200の処理位置を検出している。このため、光ディスク200の処理位置か否かの検出が、移動カム68の位置の検出により判断でき、例えば光センサなどの光ディスク200の位置を直接検出する特別な構成を利用することなく、構成の簡略化が容易にできる。特に、スイッチ操作部13bの入力操作にて出入用電動モータ64の駆動状態を制御するために移動カム68の位置を検出する処理位置検出スイッチ69を利用しているので、別途特別な構成が不要でより構成の簡略化が容易にできる。
【0053】
また、制御回路は、手動操作が実施された際に光ディスク200の回転が停止することにより、ディスクトレイ50が所定距離で進出する状態に出入用電動モータ64の駆動を制御している。すなわち、ディスクトレイ50の移動をアシストする状態としている。このため、手動操作が容易にできる。さらには、所定距離で進出するので、手動操作毎に進出状態が変動せず、手動操作による安定した光ディスク200の取り出し状態が得られ、使い勝手を向上できる。
【0054】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0055】
すなわち、本発明の処理装置としては、上述したように、光ディスク200を対象とした構成に限らず、磁気ディスク、光磁気ディスクなど、光や磁気などにより情報を再生あるいは記録可能ないずれのディスク状記録媒体を処理するディスクドライブ100を対象とすることができる。さらに、上述したようにディスクトレイ50を備えないいわゆるスロットインタイプのディスクドライブやスリムドライブなどにも適用できる。この場合においても、光ディスク200の搬送に対応して本体部20が移動経路に進退するリンク機構を備えた構成すなわち移動カム68に対応する部材を備えた構成で、この移動カム68の移動を規制したり、光ディスク200を搬送する部材の動作を規制するなど、いずれの方法を適用すればよい。
【0056】
そして、手動操作によりディスクトレイ50の少なくとも一部を進出させる機構としては、回動操作部70にて移動カム68を移動させる構成の他、例えばディスクトレイ50を直接移動させる状態に回動操作部70を構成し、このディスクトレイ50の進退移動に連動して本体部20が回動する構成とするなど、いずれの構成が適用できる。さらに、操作ピン80を用いる構成に限らず、例えば回動操作部70の一部がケース体10の外部に臨み、この回動操作部70を直接操作する構成とするなどしてもよい。また、回動操作部70を設けず、直接的に手動操作にて移動カム68を移動させる構成としてもよい。そして、ケース体10に設ける操作開口部13dとして、ケース体10の正面となる化粧板13に設けるのみに限らず、手動操作可能ないずれの位置に設けてもよい。
【0057】
また、手動操作により光ディスク200をディスクトレイ50で搬送させる動作の検出として、手動操作の実施による移動カム68の位置を検出する処理位置検出スイッチ69を用いて説明したが、例えば光センサなどにより光ディスク200の位置を検出するなど、いずれの方法が適用できる。
【0058】
そして、制御回路として、上述した処理動作に限られるものではない。例えば、ステップS102で光ディスク200が回転していないことを検出すると、ステップS108へ進んで、ディスクトレイ50の一部が所定距離でケース体10から進出する状態に出入用電動モータ64を駆動させる処理を実施してもよい。さらには、ステップS107で光ディスク200の回転を停止した後にステップS108に進んだが、ステップS108に進むことなく、ステップS102で光ディスク200が回転していないことを検出した後の処理と同様に、手動操作を可能とすべく処理を終了させるなどしてもよい。
【0059】
その他、本発明実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0060】
〔実施形態の効果〕
上述したように、制御回路により、処理位置検出スイッチ69のオンオフに基づいて光ディスク200がクランプされて読取処理や記録処理される際の本体部20による処理位置となっていないことを検出するとともに、光ディスク200が回転していることを検出すると、操作ピン80による手動操作にて回動操作部70が操作されて光ディスク200を搬送するディスクトレイ50がケース体10外へ進出される動作を規制している。このため、光ディスク200の処理位置状態を検出して光ディスク200の搬出状態を適宜規制しているので、手動操作によりディスクトレイ50を進出させる処理のために本体部20が回動されて回転する光ディスク200がディスクトレイ50に接触して光ディスク200やディスクトレイ50などの光ディスク200を搬送する部材などが損傷することを確実に防止できる。また、電力が供給された状態での手動操作によるディスクトレイ50の一部進出状態を適宜規制する構成であるため、例えば動作確認などの保守管理の際に手動操作にて光ディスク200を取り出すなどの場合でも、確実に光ディスク200などの損傷が防止され、使い勝手がよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、搬送手段によりディスク状記録媒体をケース体内外へ搬送し処理手段にて読取処理や記録処理をする処理装置に利用できる。
Claims (8)
- 開口部を有したケース体と、
このケース体に設けられた駆動手段と、
この駆動手段の駆動により前記開口部を介してディスク状記録媒体を前記ケース体内外へ搬送する搬送手段と、
前記ケース体内に設けられ、前記ディスク状記録媒体を回転可能に軸支し、回転する前記ディスク状記録媒体に記録された情報の読取処理および前記ディスク状記録媒体に情報を記録する記録処理のうちの少なくともいずれか一方を実施する処理手段と、
この処理手段で前記読取処理および記録処理のうちの少なくともいずれか一方を処理する際の前記ディスク状記録媒体の処理位置を検出する処理位置検出手段と、
前記ディスク状記録媒体の回転状態を検出する回転状態検出手段と、
手動操作可能に設けられ手動操作により前記搬送手段にて前記ディスク状記録媒体を前記ケース体外へ搬送させる手動排出手段と、
前記処理位置検出手段により前記ディスク状記録媒体が前記処理手段で処理する際の処理位置に位置しないことを検出するとともに、前記回転状態検出手段により前記ディスク状記録媒体が回転していることを検出すると、前記ディスク状記録媒体を前記ケース体内へ搬送させる状態に前記駆動手段の駆動を制御して、手動操作に応じて前記手動排出手段にて前記ディスク状記録媒体を前記搬送手段で搬送させる動作を規制する規制手段と、
を具備したことを特徴とした処理装置。 - 請求項1に記載の処理装置であって、
前記処理手段は、
前記ケース体内に設けられ前記ディスク状記録媒体を回転可能に軸支する回転軸支手段と、
この回転軸支手段により軸支されて回転される、前記ディスク状記録媒体に記録された情報の読取処理および前記ディスク状記録媒体に情報を記録する記録処理のうちの少なくともいずれか一方を実施する情報処理手段と、を備え、
前記回転状態検出手段は、前記回転軸支手段の駆動状態により前記ディスク状記録媒体の回転状態を検出する
ことを特徴とした処理装置。 - 請求項1または請求項2に記載の処理装置であって、
前記搬送手段は、前記ディスク状記録媒体を保持し前記駆動手段の駆動により前記開口部を介して前記ケース体内外へ移動されるトレイを備え、
前記手動排出手段は、操作具を利用した手動操作により前記トレイを前記ケース体外へ移動させることで前記ディスク状記録媒体を前記ケース体外へ搬送させ、
前記規制手段は、前記手動排出手段による前記トレイの前記ケース体外への移動における前記トレイの移動を規制する
ことを特徴とした処理装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の処理装置であって、
前記処理手段は、前記ディスク状記録媒体を回転可能に軸支するターンテーブルを備え、
前記搬送手段は、前記駆動手段の駆動により移動され、前記ディスク状記録媒体を搬送する際に搬送される前記ディスク状記録媒体の搬送経路から前記ターンテーブルが待避する待避状態と、前記読取処理および前記記録処理のうちの少なくともいずれか一方を実施する際に前記ターンテーブルを前記搬送経路に進出して前記ディスク状記録媒体を軸支する処理状態とに前記処理手段を移動させるカムを備え、
前記手動排出手段は、前記手動操作により動作され、前記処理手段が前記処理状態から前記待避状態へ移動される状態に前記手動操作により前記カムを移動させることで前記ディスク状記録媒体を前記ケース体外へ搬送させる操作部を備え、
前記規制手段は、前記手動操作により前記操作部が移動されて前記カムが移動されることを規制して前記ディスク状記録媒体が搬送される動作を規制する
ことを特徴とした処理装置。 - 請求項5に記載の処理装置であって、
前記規制手段は、前記処理手段が前記処理状態から前記待避状態へ移動される状態に前記カムの前記手動操作に応じた移動に抗して、前記処理手段が前記待避状態から前記処理状態へ移動される状態に前記カムを移動させる状態に前記駆動手段を駆動させる制御をする
ことを特徴とした処理装置。 - 請求項5または請求項6に記載の処理装置であって、
前記処理位置検出手段は、前記カムの移動によりオンオフして前記処理位置を検出するスイッチを備え、
前記規制手段は、前記スイッチのオンオフに基づいて前記手動操作による前記手動排出手段にて前記ディスク状記録媒体を前記搬送手段で搬送させる動作を認識する
ことを特徴とした処理装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の処理装置であって、
前記規制手段は、規制する動作として前記ディスク状記録媒体が前記処理手段で処理する際の処理位置に位置する状態に維持する制御をする
ことを特徴とした処理装置。 - 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の処理装置であって、
前記規制手段は、前記手動操作に応じて前記手動排出手段にて前記ディスク状記録媒体を前記搬送手段で搬送させる動作により、前記処理位置検出手段により前記ディスク状記録媒体が前記処理手段で処理する際の処理位置に位置することを検出するとともに、前記回転状態検出手段により前記ディスク状記録媒体が回転していないことを検出すると、前記ディスク状記録媒体を前記ケース体外へ前記搬送手段により所定距離で搬出させる状態に前記駆動手段の駆動を制御する
ことを特徴とした処理装置。
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