JP4334527B2 - 針痕検出装置および針痕検出方法 - Google Patents

針痕検出装置および針痕検出方法 Download PDF

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本発明は、基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、パッド上の針痕を検出する技術に関する。
従来より、半導体の基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて、配線パターンの電気的な特性を検査すること(プローバによるプロービング)が行われている。また、プロービング後の基板において、パッドを含む領域の多階調の画像を取得してパッド上におけるプローブの接触痕(すなわち、針痕)を検出することも行われている。例えば、撮像された画像において、アルミニウムにて形成されるとともに表面が平坦なパッドを示す領域は他の領域に比べて明るくなり(すなわち、照明光に対する反射率が高い。)、パッド上における針痕を示す領域は相対的に暗くなるため、画像に対して2値化処理を施すことによりパッド上の針痕を検出することが可能となる(例えば、特許文献1参照。)。
なお、特許文献2では、欠陥を有する対象物を撮像した画像の画素値のヒストグラムを生成するとともに当該画像中にて欠陥が占める面積率を概算し、ヒストグラムにおいて画素値の昇順または降順での累積度数が当該面積率に相当する画素値を欠陥検出の閾値として決定して、2値化により欠陥を検出する手法が提案されている。また、特許文献3では、複数の連続パターン要素(縞部分)が並ぶ縞模様を有する対象物の良品の画像から連続パターン要素の境界を示す特徴ラインを検査ラインとして取得し、被検査画像上において検査ラインに沿って検査用のウィンドウを移動することにより、連続パターン要素の欠陥を検出する手法が開示されている。
特開2000−346627号公報 特開2001−184510号公報 特開2000−132685号公報
ところで、パッドの表面状態やパッド上を撮像する際の条件等によっては、取得される画像中のパッドを示す領域において、針痕を示す領域と他の領域との濃度差が小さくなる場合がある。この場合に、特許文献2の手法を応用して針痕領域の取得のための閾値を決定し、画像の2値化により針痕を検出しようとしても、実際には、針痕領域や他の領域における画素の値のばらつきにより、針痕領域の一部でないにもかかわらず針痕領域に含まれる画素とされたり、針痕領域の一部であるにもかかわらず非針痕領域に含まれる画素とされる多くの虚報が発生してしまい、針痕を精度よく検出することができない。
また、例えば、「特開2004−228314号公報」に示されるように、プローブの際のプローブ針の清掃・研磨を割愛するため、パッド表面を複数の種類の導電体で構成することや、「特開2001−267382号公報」に示されるように、プローブの際の導通の確保のため、パッド表面を周期的に保護することが行われている。このようなパッドの針痕を検査対象とする場合、取得される画像においてパッド上に濃淡パターンが現れ、パッド上の針痕を精度良く検出することが困難となる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、パッド上の針痕を精度よく検出することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出装置であって、基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する撮像部と、前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得するパッド領域取得部と、前記対象画像の前記パッド領域の画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、前記パッド領域中の各画素の値を、第1閾値前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定し、さらに、前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する針痕領域取得部とを備える。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の針痕検出装置であって、前記針痕領域取得部が、前記パッド領域の前記基準画素値を求め、前記基準画素値に基づいて前記第1ないし第4閾値を決定する閾値決定部を有する。
請求項に記載の発明は、基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出装置であって、基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する撮像部と、前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得するパッド領域取得部と、前記対象画像の前記パッド領域を分割して得られる複数の分割領域のそれぞれにおいて、画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、各分割領域中の各画素の値を、第1閾値、前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定し、さらに、前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する針痕領域取得部とを備える。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の針痕検出装置であって、前記パッドの表面に凹凸による所定のパターンが形成されており、前記複数の分割領域のそれぞれが前記所定のパターンに従った形状とされる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の針痕検出装置であって、前記所定のパターンが縞状である。
請求項に記載の発明は、請求項ないしのいずれかに記載の針痕検出装置であって、前記複数の分割領域が、前記パッド領域の中央部を分割した領域と前記パッド領域のエッジ近傍部を分割した領域とを含む。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の針痕検出装置であって、前記エッジ近傍部の分割領域において中間画素を定める画素値の範囲および針痕画素を定める画素値の範囲の合計範囲が、前記中央部の分割領域における前記合計範囲よりも狭い。
請求項に記載の発明は、請求項ないしのいずれかに記載の針痕検出装置であって、前記針痕領域取得部が、前記各分割領域の前記基準画素値を求め、前記基準画素値に基づいて前記各分割領域に対する前記第1ないし第4閾値を決定する閾値決定部を有する。
請求項に記載の発明は、請求項1ないしのいずれかに記載の針痕検出装置であって、前記針痕領域取得部が、取得された針痕領域の候補から所定の面積以下となるものを除外して前記針痕領域を取得する。
請求項1に記載の発明は、基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出方法であって、基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する工程と、前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得する工程と、前記対象画像の前記パッド領域の画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、前記パッド領域中の各画素を、第1閾値前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定する工程と、前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する工程とを備える。
請求項11に記載の発明は、基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出方法であって、基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する工程と、前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得する工程と、前記対象画像の前記パッド領域を分割して得られる複数の分割領域のそれぞれにおいて、画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、各分割領域中の各画素を、第1閾値、前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定する工程と、前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する工程とを備える。
本発明によれば、パッド領域において針痕領域と他の領域との濃度差が小さい場合であっても、針痕を精度よく検出することができる。
また、請求項2の発明では、パッド領域の状態に応じた閾値を決定することができ、請求項3および11の発明では、針痕画素を精度よく取得することができる。
また、請求項の発明では、所定のパターンが形成されたパッド上の針痕を適切に検出することができ、請求項の発明では、縞状のパターンが形成されたパッド上の針痕を適切に検出することができる。
また、請求項およびの発明では、擬似の針痕領域が取得されることを抑制することができ、請求項の発明では、各分割領域の状態に応じた閾値を決定することができる。
図1は本発明の一の実施の形態にかかる針痕検出装置1の構成を示す図である。針痕検出装置1は、半導体の基板9上に形成された配線パターンに含まれるパッド(例えば、アルミニウムにて形成されるパッド)にプローブを接触させて配線パターンの電気的な検査(プロービング)を行った後において、基板9のパッド上の針痕を検出するためのものである。
針痕検出装置1は、基板9を保持するステージ2、基板9を撮像して基板9の多階調の画像を取得する撮像部3、撮像部3に対してステージ2を相対的に移動するステージ駆動部21、撮像部3から画像データが入力されるとともに各種演算処理を行うCPUや各種情報を記憶するメモリ等により構成されたコンピュータ4を備え、コンピュータ4により針痕検出装置1の各構成が制御される。
撮像部3は、照明光を出射する照明部31(例えば、ハロゲンランプ)、基板9に照明光を導くとともに基板9からの光が入射する光学系32、および、光学系32により結像された基板9の像を電気信号に変換する撮像デバイス33を有し、撮像デバイス33から基板9の画像データが出力される。ステージ駆動部21はステージ2を図1中のX方向およびY方向に移動する機構を有する。
図2は、コンピュータ4が所定のプログラムを実行することにより実現される処理部40の機能構成を示すブロック図である。処理部40は、撮像部3からの針痕検出対象の画像(以下、「対象画像」という。)からパッドの領域を示すパッド領域を取得するパッド領域取得部42、パッド領域取得部42にて利用されるパッド領域取得用の閾値(以下、「パッド閾値」という。)を決定するパッド閾値決定部41、および、パッド上の針痕を示す針痕領域を取得する針痕領域取得部43を有する。なお、これらの機能は専用の電気的回路により実現されてもよく、部分的に専用の電気的回路が用いられてもよい。
図3は針痕検出装置1が、パッド上の針痕を検出する処理の流れを示す図である。図1の針痕検出装置1では、まず、プロービング後の針痕検出対象の基板9がステージ2上に載置される。コンピュータ4では、基板9上における各パッドの位置を示す情報、および、パッドを囲む外接矩形のサイズやパッドの面積を示す情報(以下、「パッド設計情報」と総称する。)が配線パターンの設計データに基づいて予め取得されて入力されており、パッド設計情報に基づいて、ステージ駆動部21により撮像部3の基板9上における撮像位置が所定のパッドの位置近傍へと相対的に移動する。そして、撮像部3により取得される画像に基づいてパッドの位置が探索されて検出され、基板9上のパッドを含む領域を示す対象画像が取得される(ステップS11)。
図4は多階調の対象画像中のパッドを示す領域近傍を示す図である。図4中では、平行斜線の幅を狭くすることにより濃度が高い(画素の値が低い)領域を示している(ただし、平行斜線を付していない領域では濃度が大きくばらついている。)。本実施の形態では、対象画像においてパッドを示す領域(図4中の後述する太い破線にて囲む領域61)に含まれるほとんどの画素の値は、この領域外の画素の値よりも高くなっている(すなわち、パッドを示す領域は外側の領域よりも明るい。)。また、パッドには表面の凹凸による縞状のパターンが形成されており、図4中のパッドを示す領域においても比較的濃度が低い(画素の値が高い)帯状領域と、比較的濃度が高い(画素の値が低い)帯状領域とが交互に並んでいる。なお、濃度が低い帯状領域と濃度が高い帯状領域との間の極狭い領域には中間の濃度の帯状領域が存在する場合もあるが、以下の説明では、このような領域を考慮する必要はないものとする。このように、パッド表面に縞状の凹凸パターンを形成して表面積を増大させることにより、ワイヤボンディングの際におけるワイヤの圧着特性の向上が図られる。
図2の処理部40では、パッド閾値の所定の初期値がパッド閾値決定部41からパッド領域取得部42に出力されて設定され、設定された値(以下、「設定値」という。)と対象画像の各画素の値とが比較されて対象画像が2値化される。2値化処理では、例えば、値が設定値以上の画素には白い画素を示す値「1」が付与され、設定値未満の画素には黒い画素を示す値「0」が付与される。続いて、2値化後の対象画像において、ラベリング処理により互いに連結する値1の画素の集合が特定され、この画素の集合に囲まれる値0の画素も値1に変換される。そして、パッド閾値決定部41により変換後の対象画像における値1の画素の各集合(以下、「クラスタ」という。)の外接矩形のサイズ、および、各クラスタの面積が求められる。
パッド閾値決定部41では、設定値を一定の値ずつ変化させてパッド領域取得部42にて全クラスタを順次取得させ、各設定値における各クラスタの外接矩形のサイズおよび各クラスタの面積が求められる。そして、外接矩形のサイズと、パッド設計情報が示す設計上のパッドの外接矩形のサイズとの差(例えば、矩形の各辺の長さの差)が所定の値未満であって、面積が設計上のパッドの面積に最も近いクラスタが特定されて、このクラスタが得られた設定値がパッド閾値として決定される(ステップS12)。なお、撮像部3における照明光の強度の変動が小さい場合等には、事前に他の基板に対して上記ステップS12と同様の処理を行うことにより(いわゆる、トレーニングにより)、パッド閾値が予め決定されてもよく、この場合には、処理対象の基板9に対するステップS12は省略される。
続いて、パッド領域取得部42では、決定されたパッド閾値と対象画像の各画素の値とが比較され、対象画像が2値化される。そして、2値化後の対象画像において、ラベリング処理により互いに連結する値1の画素の集合が特定され、この画素の集合に囲まれる値0の画素も値1に変換されて、変換後の対象画像における値1の画素の集合がクラスタとして取得される(ステップS13)。このとき、パッド設計情報から導かれる設計上のパッドの領域におよそ重なる(あるいは少なくとも一部が含まれる)クラスタのみがパッド領域として取り扱われ、設計上のパッドの領域から離れた位置におけるクラスタは仮に存在したとしても無視される。
なお、十分に大きい記憶領域が存在する場合はステップS12において取得した各設定値におけるクラスタを記憶しておいて、決定されたパッド閾値に対応するクラスタがパッド領域とされてもよい。この場合、ステップS12はパッド閾値を決定しつつパッド領域を取得する処理として捉えられる。また、操作者がコンピュータ4の表示部上に表示される対象画像を参照しつつパッドの範囲を入力部を介して指定することにより、パッド領域取得部42にてこの入力が受け付けられてパッド領域が取得されてもよい。
図5は対象画像から取得されたパッド領域61を示す図である。図5では、平行斜線を付すことにより値0の黒い画素を示している。なお、図5では対象画像をパッド閾値で2値化した際のパッド領域内の黒い領域も存在しているが、前述のように、実際にはこれらの黒い領域もパッド領域として扱われる。
パッド領域61が取得されると、針痕領域取得部43の分割領域設定部430では、図4の対象画像中のパッド領域61に対応する部分(図4中にて破線にて囲む領域であり、以下、同様に「パッド領域61」と呼ぶ。)が複数の分割領域に分割される(ステップS14)。通常、基板9から製造される半導体装置の品種毎にパッド上の表面に凹凸にて形成されるパターンの種類が決まっており、各種類のパターンに対して複数の分割領域の形状が予め決定されている。したがって、実際には、針痕検出処理を開始する際に、検査対象の基板9の品種に合わせて操作者がコンピュータ4の入力部を介して入力を行うことにより、複数の分割領域の形状が処理部40にて予め特定され、実際に取得される対象画像中のパッド領域61がこれらの分割領域に分割されることとなる。
図6は複数の分割領域を示す図であり、図6では対象画像のパッド領域61中に設定された複数の分割領域621,631のみを図示している。本実施の形態では、図6に示すパッド領域61の中央部62(図6中において破線にて囲む領域)、および、中央部62の外側のエッジ近傍部63のそれぞれを、パッド領域61中に現れる縞状パターンに沿う1画素行毎に分割した複数の短冊状の分割領域621,631が設定される。パッド領域61の中央部62は、図4の対象画像において、濃度が低い帯状領域と濃度が高い帯状領域とが比較的明瞭に識別可能な部分に相当し、1画素行の各分割領域621はいずれかの帯状領域に含まれることとなる。また、パッド領域61のエッジ近傍部63では、中央部62に比べて濃度が高く(画素値が低く)なっている。なお、行方向(すなわち、図4ないし図6並びに後述の図7および図10中の横方向)に関して中央部62に含まれる分割領域621の長さは一定となり、エッジ近傍部63に含まれる分割領域631の長さは、中央部62の上側および下側と中央部62の右側および左側とで異なる。
針痕閾値決定部431では、対象画像中のパッド領域61の各分割領域621,631が抽出され、分割領域621,631毎に画素値のヒストグラムが求められる。例えば、図7に示す対象画像のパッド領域61において、ある分割領域621(図7中にて1本の太線にて示す分割領域であり、以下、「注目分割領域」という。)に含まれる複数の画素の値が抽出され、図8に示す画素値のヒストグラムが生成される。なお、図8では縦軸が度数を示し、横軸は画素値を示す。続いて、図8の画素値のヒストグラムにおいて度数の移動平均を求めることにより、図9に示すように凹凸が緩和された画素値のヒストグラムが取得される。図9のヒストグラムにおいて画素値の最頻値(平均値、重心、あるいは中央値等であってもよい。)が求められ、その後、最頻値を中心とする所定の画素値の範囲(例えば、(最頻値±Δ)にて表される画素値の範囲)に含まれるヒストグラムの一部において、重心が算出されて針痕領域の取得に利用される基準画素値mとして決定される。なお、ヒストグラムの全体における画素値の中央値、平均値、重心等の他の代表値がそのまま基準画素値とされてもよい。
そして、基準画素値mから所定の範囲決定値δを2倍した値を減じた第1針痕閾値、範囲決定値δを減じた第2針痕閾値、範囲決定値δを加えた第3針痕閾値、範囲決定値δを2倍した値を加えた第4針痕閾値が注目分割領域621に対して決定される(ステップS15)。ここで、範囲決定値δは基板9の品種毎に予め決定される正の値であり、第1ないし第4針痕閾値の関係は(第1針痕閾値<第2針痕閾値<第3針痕閾値<第4針痕閾値)となる。なお、第1ないし第4針痕閾値を決定する上記手法は一例に過ぎず、第2針痕閾値および第3針痕閾値のそれぞれと基準画素値との差の絶対値は必ずしも同じである必要はなく、同様に、第1針痕閾値および第4針痕閾値のそれぞれと基準画素値との差の絶対値も同じである必要はない。また、第1針痕閾値(または、第4針痕閾値)と基準画素値との差が必ずしも第2針痕閾値(または、第3針痕閾値)と基準画素値との差の2倍である必要もない。
針痕閾値決定部431において注目分割領域621の画素値の代表値に基づいて第1ないし第4針痕閾値が決定されると、針痕画素決定部432では、注目分割領域621に含まれる各画素の値が第1ないし第4針痕閾値と比較され、第2針痕閾値以上第3針痕閾値未満の値を有する非針痕画素、第1針痕閾値以上第2針痕閾値未満または第3針痕閾値以上第4針痕閾値未満の値を有する中間画素、および、第1針痕閾値未満または第4針痕閾値以上の値を有する針痕画素が特定される(ステップS16)。すなわち、注目分割領域621に対する基準画素値をm、範囲決定値をδとして、注目分割領域621に含まれる各画素の値Aが、((m−δ)≦A<(m+δ))を満たす場合にこの画素に非針痕画素を示す値0が、((m−2δ)≦A<(m−δ)または(m+δ)≦A<(m+2δ))を満たす場合に中間画素を示す値2が、(A<(m−2δ)または(m+2δ)≦A)を満たす場合に針痕画素を示す値1が付与されて注目分割領域621中の非針痕画素、中間画素および針痕画素が特定される。
そして、注目分割領域621中において中間画素が特定された場合に、行方向に隣接する2つの画素の少なくともいずれか一方(注目分割領域621の端に存在する中間画素の場合には、注目分割領域621中の1つの隣接画素)が針痕画素である中間画素は、針痕画素に変更され(画素の値が1に変更され)、他の場合には非針痕画素に変更される(画素の値が0に変更される)(ステップS17)。なお、各中間画素の行方向に隣接する2つの画素の双方が針痕画素でない場合において、この中間画素が非針痕画素に変更されずにそのままとされてもよい。
図3では図示を省略しているが、実際には、針痕検出装置1では、複数の分割領域621,631のそれぞれに対して上記ステップS15〜S17が行われる。このとき、ステップS15では、各分割領域621,631に対して基準画素値が求められ、この基準画素値に基づいて非針痕画素、中間画素および針痕画素を特定するための第1ないし第4針痕閾値が設定されるため、分割領域621,631の状態に応じた針痕閾値を決定して、針痕画素を精度よく特定することが可能となる。また、パッド領域61のエッジ近傍部63に含まれる複数の分割領域631では、中央部62に含まれる複数の分割領域621に対する範囲決定値δよりも大きい範囲決定値が用いられ、非針痕画素を定める画素値範囲(および中間画素を定める画素値範囲)が分割領域621よりも大きくされる(この理由については後述する。)。このようにして、パッド領域61の全体に対して針痕画素が特定され、図10に示す針痕領域画像が取得される。図10では、平行斜線を付すことにより非針痕画素を示す値0の画素を示している。
なお、針痕検出装置1では、ステップS16にて全ての分割領域621,631に対して非針痕画素、中間画素、針痕画素が特定された後に、ステップS17にてパッド領域61の全体の中間画素が針痕画素または非針痕画素に順次変更されてもよい。この場合、分割領域の端に存在する中間画素であって、他の分割領域に属する画素に行方向に隣接するものは、この隣接画素も参照して針痕画素または非針痕画素に変更される。
続いて、針痕認識部433では、ラベリング処理により互いに連結する値1の針痕画素の集合が特定されて、図10に示すように、クラスタ65,65aが針痕領域の候補として取得される(ステップS18)。なお、実質的には、ステップS16,S17の処理により各分割領域621,631において針痕領域の部分が取得され、ステップS18の処理により複数の針痕領域の部分のうち互いに隣接するものが結合されることとなる。
針痕認識部433では、さらに、取得されたクラスタから所定の面積以下のクラスタ65aはノイズである(すなわち、擬似針痕領域)として除外され、これにより、擬似の針痕領域が取得されることを抑制しつつ、真の針痕領域であるクラスタ65のみを示す針痕領域画像が取得される(ステップS19)。パッド上の針痕が針痕領域として検出されると、パッド上の針痕の面積やパッドのエッジから針痕までの距離等に基づいて、プロービングにおいてパッドにプローブが適切に接触したか否かが判断され、プロービングにおける検査結果の判定に利用される。
また、針痕検出装置1において、基板9上の他のパッドが検査対象とされる際には、ステップS11に戻って別の対象画像が取得され、上記処理が繰り返される。この場合、既に取得されたパッド閾値が利用され、ステップS12が省略されてもよい。さらに、連続して他の基板9に対して針痕検出処理が行われる場合にも、ステップS12が省略されてもよい。
ところで、図4の対象画像が256階調の画像である場合の一例では、パッド領域61中の濃度が低い帯状領域の画素値の平均値(平行斜線を付していない領域を除く。濃度が高い帯状領域において同様。)は124、標準偏差は9.75、濃度が高い帯状領域の画素値の平均値は98、標準偏差は4.19、図4中の平行斜線を付していない領域(針痕領域)の画素値の平均値は120、標準偏差は20となり、より詳細には、各帯状領域において、針痕領域と非針痕領域との画素値の平均値の差も僅かとなっている。このように、対象画像では針痕領域の画素値の平均値が、濃度が高い帯状領域の画素値の平均値と濃度が低い帯状領域の画素値の平均値との間の値となり、かつ、複数の帯状領域に跨る針痕領域の画素値のばらつきも大きいため、パッド領域の全体に対して2値化処理を施しても針痕領域を精度よく取得することはできない。なお、一般的に、人間の視覚によれば、対象画像中の周期的な帯状領域の乱れから針痕領域を認識することは可能であるが、基板9上には膨大な個数のパッドが存在するため、全てのパッドを目視にて検査することは現実的ではない。
これに対し、針痕検出装置1では、対象画像中のパッド領域61において、それぞれが1画素分の幅にて行方向に伸びる複数の細長い分割領域が設定され、各分割領域は、行方向に伸びる濃度が低い帯状領域および濃度が高い帯状領域のいずれかに含まれる。すなわち、パッド領域61がパッドの表面のパターンに従った形状の複数の分割領域に分割される。さらに、各分割領域の各画素の値を、分割領域毎に個別に設定される第1ないし第4針痕閾値と比較することにより、針痕領域に含まれると想定される針痕画素(針痕領域の部分)、針痕領域に含まれないと想定される非針痕画素が適切に特定されるとともに、針痕領域および非針痕領域のいずれに含まれるかを決定することが困難な中間画素も特定される。そして、中間画素のうち行方向に関していずれかの針痕画素と隣接するものが針痕画素に変更されて最終的な針痕画素が精度よく取得され、針痕画素の集合が針痕領域(または、針痕領域の候補)として取得される。これにより、針痕検出装置1では、パッド上にパターンが形成され、かつ、パッド領域61中の当該パターンに従った形状の各分割領域において針痕領域と非針痕領域との濃度差が小さい場合であっても、パッド上の針痕を人間の視覚にて認識される形状に近似した形状として適切にかつ精度よく検出することが実現される。
また、一般的に、パッド領域61のエッジ近傍部63ではパッドの断面形状の変化に起因して各位置における画素の値が、針痕が形成されていないにもかかわらず比較的大きく変動する。したがって、仮にエッジ近傍部63の分割領域631において、中央部62と同様の感度にて針痕画素を特定しようとすると、面積が大きい領域が針痕領域の候補として誤って取得されてしまい、このような領域は候補から除外することが困難となる。これに対し、針痕検出装置1では、前述のようにパッド領域61のエッジ近傍部63の分割領域631に対して中央部62の分割領域621よりも大きい範囲決定値が利用されるため、エッジ近傍部63において非針痕画素を定める画素値の範囲が中央部62よりも広くされる。換言すれば、エッジ近傍部63の分割領域631において中間画素を定める画素値の範囲および針痕画素を定める画素値の範囲の合計範囲が、中央部62の分割領域621における中間画素を定める画素値の範囲および針痕画素を定める画素値の範囲の合計範囲よりも狭くされ、これにより、擬似の針痕領域が取得されることが抑制される。
次に、針痕検出装置1における他の処理例について説明を行う。本処理例における基板9上のパッドの表面全体にはランダムな砂目模様のパターン(ざらついた模様)が形成されている。なお、このように、パッド表面にランダムなパターンを形成して表面積を増大させることにより、ワイヤボンディングの際におけるワイヤの圧着特性の向上が図られる。
本処理例では、パッド領域を取得した後(図3:ステップS13)、ステップS14のパッド領域の分割処理を省略して、針痕閾値決定部431にてパッド領域の全体に対する画素値のヒストグラムが生成され、画素値のヒストグラムからパッド領域の画素値の代表値が求められる。そして、パッド領域の全体において非針痕画素、中間画素および針痕画素を特定するための第1ないし第4針痕閾値がパッド領域の画素値の代表値に基づいて決定される(ステップS15)。
針痕閾値決定部431にてパッド領域の状態に応じた針痕閾値が決定されると、パッド領域の各画素の値を第1ないし第4針痕閾値と比較することにより、第2針痕閾値以上第3針痕閾値未満の値を有する非針痕画素、第1針痕閾値以上第2針痕閾値未満または第3針痕閾値以上第4針痕閾値未満の値を有する中間画素、並びに、第1針痕閾値未満または第4針痕閾値以上の値を有する針痕画素が特定され(ステップS16)、さらに、中間画素のうち行方向に針痕画素と隣接するものが針痕画素に変更される(ステップS17)。そして、互いに連結する針痕画素の集合が特定されて針痕領域の候補が取得され(ステップS18)、針痕領域の候補のうち所定の面積以下となるものが除外され(ステップS19)、真の針痕領域が取得される。
ここで、ランダムなパターンが形成されたパッドを撮像した対象画像では、照明部31からの照明光がパッド表面にて乱反射することにより、パッド領域における画素値の分散が大きくなるとともに、針痕領域と非針痕領域(背景)との平均的な画素値の差も小さくなり、パッド領域に対する2値化処理のみでは針痕領域を取得することが困難となる。これに対し、針痕検出装置1では、第1ないし第4針痕閾値を設定してパッド領域の各画素の値を第1ないし第4針痕閾値と比較することにより、針痕画素を示すと想定される画素値範囲と、非針痕画素を示すと想定される画素値範囲との間の中間の画素値範囲に含まれる値の画素を中間画素として特定し、所定の方向に針痕画素と隣接する中間画素が針痕画素に変更される。このように、針痕検出装置1では、周囲の針痕画素との間の距離に基づいて中間画素を針痕画素とするか否かを決定することにより、パッド領域において針痕領域と他の領域との濃度差が小さい場合であっても、パッド上の針痕を精度よく検出することが実現される。
また、アルミニウム以外の材料を用いてパッドを形成して、ワイヤボンディングの際におけるワイヤの圧着特性の向上を図ることも試みられており、この場合に、代替の材料の反射率が低く、パッド上の針痕領域と非針痕領域との濃度差が小さくなる場合でも、針痕検出装置1では針痕領域を精度よく取得することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
記実施の形態では、非針痕画素を特定する画素値範囲が第2針痕閾値以上第3針痕閾値未満として設定されるが、当該画素値範囲は第2針痕閾値から1を引いた一の針痕閾値より大きく、第3針痕閾値から1を引いた他の針痕閾値以下となる範囲として規定することもできる(針痕画素および中間画素において同様。)。
上記実施の形態において針痕画素決定部432では、非針痕画素、針痕画素および中間画素が針痕閾値に基づいて特定された後、行方向に関して中間画素が針痕画素に隣接する場合に当該中間画素が針痕画素に変更されるが、列方向や、行方向および列方向のいずれか、さらには、これらに傾斜した方向を含む3つの方向以上のいずれかに関して中間画素が針痕画素に隣接する場合に当該中間画素が針痕画素に変更されてもよい。また、対象画素の解像度(例えば、1画素が示す基板9上の領域の大きさ)によっては、所定の一方向または多方向に関して中間画素が針痕画素に隣接しない場合であっても、中間画素から所定の距離の範囲内に針痕画素が存在する場合に、当該中間画素が針痕画素に変更されてもよい。以上のように、針痕検出装置1では、第1ないし第4針痕閾値との比較により特定される中間画素のうち、所定の一方向または多方向に関して最寄りの針痕画素との間の距離が所定値以下となるものを針痕画素に変更することにより、最終的な針痕画素を適切に取得することが可能となる。
上記実施の形態では、表面に縞状パターンが形成されたパッド上の針痕を検出する際に、列方向の幅が1画素分の短冊状の分割領域が設定されるが、パッド領域中の濃度が高い帯状領域および濃度が低い帯状領域のいずれかにほぼ含まれるのであるならば、列方向の幅が数画素分の分割領域(すなわち、列方向の幅が帯状領域に対して十分に小さい分割領域)が用いられてもよい。また、対象画像のパッド領域中において列方向に伸びる帯状領域が現れる縦の縞状のパターンや、行方向または列方向から傾斜した方向に伸びる帯状領域が現れる傾斜した縞状のパターン等の周期パターンを有するパッドが針痕の検出対象とされる場合には、それぞれがパッド領域中の帯状領域が伸びる方向に沿うとともに、1画素または数画素分の幅の複数の短冊状の分割領域が用いられる。このように、パッド領域を分割する複数の分割領域のそれぞれは、対象画像中のパッド領域において、パッド上の所定のパターンにより現れる(と想定される)濃淡に基づいて、パッド上のパターンに従った形状として設定される。したがって、各分割領域は、仮にパッド上に針痕が形成されていないとした場合に、対象画像のパッド領域(の中央部)中の一の値以下の画素の集合である領域、および、この値よりも大きい他の値以上の画素の集合である領域(並びに、考慮する必要がある場合には、残りの領域)のいずれかの内部にほぼ包含されるものとされる。よって、針痕検出装置1では、パッド上のパターンに従った形状の複数の分割領域のそれぞれに対して個別に針痕閾値を決定することにより針痕画素を精度よく特定することが可能となり、パターンが形成されたパッド上の針痕が適切に検出される。
また、上記実施の形態では、パッド上のパターンが明確に現れないエッジ近傍部63に含まれる分割領域631も図6に示すように列方向に1画素分の幅の小さな領域とされるが、図11に示すように、パッド領域61中のエッジ近傍部63にて比較的大きな分割領域632が設定されて、エッジ近傍部63に含まれる分割領域632の第1ないし第4針痕閾値を容易に求めつつ、針痕検出処理の高速化が図られてもよい。さらに、図12に示すようにパッド領域61のエッジから等間隔にて複数の分割領域641〜644を設定したり、図13に示すようにパッド領域61のエッジに近いほど密になるように複数の分割領域645〜648を設定してもよい。また、照明部31からのパッド上への照明光にムラが生じている場合には、図12の分割領域642〜644をさらに分割して得られる複数の分割領域649が図14に示すように設定されてもよい。
パッド領域に対して複数の分割領域が設定される場合に、針痕検出装置1の針痕閾値決定部431では、ある分割領域に対する第1ないし第4針痕閾値がこの分割領域の画素値の代表値に基づいて決定された後、これらの針痕閾値に、他の各分割領域に対して予め取得された係数を乗じることにより全ての分割領域に対する第1ないし第4針痕閾値が容易に決定されてもよい。さらに、対象画像が一定の状態で取得される場合には、各分割領域に対する第1ないし第4針痕閾値が予め決定されていてもよい。ただし、パッド上の各分割領域の部分の状態に応じた針痕閾値を決定して精度よく針痕を検出するには、各分割領域の画素値の代表値を求め、代表値に基づいてこの分割領域に対する針痕閾値を決定することが好ましい。
基板9は必ずしも半導体基板である必要はなく、パッドを含む配線パターンが形成されたプリント配線基板、ガラス基板等であってもよい。
針痕検出装置の構成を示す図である。 処理部の機能構成を示すブロック図である。 パッド上の針痕を検出する処理の流れを示す図である。 対象画像中のパッドを示す領域近傍を示す図である。 パッド領域を示す図である。 分割領域を示す図である。 対象画像中のパッド領域を示す図である。 画素値のヒストグラムを示す図である。 度数の移動平均を求めた後の画素値のヒストグラムを示す図である。 針痕領域画像を示す図である。 分割領域の他の例を示す図である。 分割領域のさらに他の例を示す図である。 分割領域のさらに他の例を示す図である。 分割領域のさらに他の例を示す図である。
符号の説明
1 針痕検出装置
3 撮像部
9 基板
42 パッド領域取得部
43 針痕領域取得部
61 パッド領域
62 中央部
63 エッジ近傍部
65 クラスタ(真の針痕領域)
65a クラスタ(針痕領域の候補)
621,631,632,641〜649 分割領域
431 針痕閾値決定部
S11,S13,S16〜S18 ステップ

Claims (11)

  1. 基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出装置であって、
    基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する撮像部と、
    前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得するパッド領域取得部と、
    前記対象画像の前記パッド領域の画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、前記パッド領域中の各画素の値を、第1閾値前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定し、さらに、前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する針痕領域取得部と、
    を備えることを特徴とする針痕検出装置。
  2. 請求項1に記載の針痕検出装置であって、
    前記針痕領域取得部が、前記パッド領域の前記基準画素値を求め、前記基準画素値に基づいて前記第1ないし第4閾値を決定する閾値決定部を有することを特徴とする針痕検出装置。
  3. 基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出装置であって、
    基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する撮像部と、
    前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得するパッド領域取得部と、
    前記対象画像の前記パッド領域を分割して得られる複数の分割領域のそれぞれにおいて、画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、各分割領域中の各画素の値を、第1閾値、前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定し、さらに、前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する針痕領域取得部と、
    を備えることを特徴とする針痕検出装置。
  4. 請求項に記載の針痕検出装置であって、
    前記パッドの表面に凹凸による所定のパターンが形成されており、
    前記複数の分割領域のそれぞれが前記所定のパターンに従った形状とされることを特徴とする針痕検出装置。
  5. 請求項に記載の針痕検出装置であって、
    前記所定のパターンが縞状であることを特徴とする針痕検出装置。
  6. 請求項ないしのいずれかに記載の針痕検出装置であって、
    前記複数の分割領域が、前記パッド領域の中央部を分割した領域と前記パッド領域のエッジ近傍部を分割した領域とを含むことを特徴とする針痕検出装置。
  7. 請求項に記載の針痕検出装置であって、
    前記エッジ近傍部の分割領域において中間画素を定める画素値の範囲および針痕画素を定める画素値の範囲の合計範囲が、前記中央部の分割領域における前記合計範囲よりも狭いことを特徴とする針痕検出装置。
  8. 請求項ないしのいずれかに記載の針痕検出装置であって、
    前記針痕領域取得部が、前記各分割領域の前記基準画素値を求め、前記基準画素値に基づいて前記各分割領域に対する前記第1ないし第4閾値を決定する閾値決定部を有することを特徴とする針痕検出装置。
  9. 請求項1ないしのいずれかに記載の針痕検出装置であって、
    前記針痕領域取得部が、取得された針痕領域の候補から所定の面積以下となるものを除外して前記針痕領域を取得することを特徴とする針痕検出装置。
  10. 基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出方法であって、
    基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する工程と、
    前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得する工程と、
    前記対象画像の前記パッド領域の画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、前記パッド領域中の各画素を、第1閾値前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定する工程と、
    前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する工程と、
    を備えることを特徴とする針痕検出方法。
  11. 基板上に形成された配線パターンに含まれるパッドにプローブを接触させて電気的な検査を行った後において、前記パッド上の針痕を検出する針痕検出方法であって、
    基板を撮像してパッドを含む対象領域を示す多階調の対象画像を取得する工程と、
    前記対象画像から前記パッドの領域を示すパッド領域を取得する工程と、
    前記対象画像の前記パッド領域を分割して得られる複数の分割領域のそれぞれにおいて、画素値のヒストグラムにおける中央値、平均値、重心または最頻値を基準画素値として、各分割領域中の各画素を、第1閾値、前記第1閾値よりも大きく、かつ、前記基準画素値よりも小さい第2閾値、前記基準画素値よりも大きい第3閾値、並びに、前記第3閾値よりも大きい第4閾値と比較することにより、前記第1閾値以上前記第2閾値未満の値を有する画素、および、前記第3閾値以上前記第4閾値未満の値を有する画素を中間画素として特定するとともに、前記第1閾値未満の値を有する画素、および、前記第4閾値以上の値を有する画素を針痕画素として特定する工程と、
    前記中間画素のうち前記対象画像の行方向もしくは列方向または多方向に関して針痕画素と隣接するものを針痕画素に変更することにより、針痕画素の集合である針痕領域を取得する工程と、
    を備えることを特徴とする針痕検出方法。
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