JPH06103275B2 - 外観検査による欠陥抽出方法 - Google Patents

外観検査による欠陥抽出方法

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JPH06103275B2
JPH06103275B2 JP2125071A JP12507190A JPH06103275B2 JP H06103275 B2 JPH06103275 B2 JP H06103275B2 JP 2125071 A JP2125071 A JP 2125071A JP 12507190 A JP12507190 A JP 12507190A JP H06103275 B2 JPH06103275 B2 JP H06103275B2
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聰 山竹
満 白澤
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、検査対象物の表面の欠け、ひび、汚れ、異物
等の外観上の欠陥部を画像処理により検査する外観検査
による欠陥抽出方法に関するものである。
【従来の技術】
従来より検査対象物を含む空間領域をTVカメラ等の画像
入力手段で撮像し、原画像の各画素の濃度を適宜しきい
値を用いて2値化し、この2値画像に基づいて欠陥部を
検出する方法が知られている(たとえば、特開昭62−88
946号公報参照)。すなわち、2値画像において検査対
象物とみなせる領域の内側に値の反転する部位が存在す
れば欠陥部とみなすようにしている。
【発明が解決しようとする課題】
上記従来方法では、原画像の全画面について2値画像を
得ているから、欠陥部の濃度と欠陥部の周辺の濃度とが
しきい値に対して同じ領域に含まれることがあり(たと
えば、どちらの濃度もしきい値以上になることがあ
り)、欠陥部を正確に識別できないという問題があっ
た。 本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、欠
陥部の判定対象となる欠陥候補の輪郭線を囲むように欠
陥候補領域を設定することにより、判定対象を限定し、
かつ、検査対象物の輪郭線の内側の濃度に基づいて欠陥
候補領域内の各画素の濃度を2値化して欠陥候補内の画
素を他の画素から分離することにより、欠陥候補の良否
判定を精度よく行えるようにした外観検査による欠陥抽
出方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
請求項1および請求項2の方法は、上記目的の達成のた
めに、検査対象物の輪郭線の内側に欠陥部の判定対象と
なる欠陥候補の輪郭線を囲む閉じた領域内を欠陥候補領
域として設定し、欠陥候補領域の近傍外側で検査対象物
の輪郭線よりも内側の濃度に基づいて基準濃度を設定
し、欠陥候補領域内の各画素の濃度を上記基準濃度に基
づいて設定されたしきい値との大小関係によって2値化
することにより、欠陥候補内の画素と他の画素とを分離
するようにしているのである。 請求項3の方法では、欠陥候補領域を、画面の縦方向と
横方向とに走る各一対の辺と、上記各辺に対してそれぞ
れ45°の角度で交差する4辺とに囲まれた八角形に設定
している。 請求項4の方法では、複数個の欠陥候補領域の近傍外側
で検査対象物の輪郭線よりも内側にそれぞれ基準値算出
ラインを設定し、異なる欠陥候補領域に対応する基準値
算出ライン同士が交差しないときには、各基準値算出ラ
インの上の各画素の濃度に基づいて基準濃度を算出し、
異なる欠陥候補領域に対応する基準値算出ライン同士が
交差するときには、交差する基準値算出ラインに囲まれ
る全領域を囲むとともに両基準値算出ラインの一部を含
むような新たな基準値算出ラインを設定し、この基準値
算出ラインの上の画素の濃度に基づいて基準濃度を設定
する。 請求項5の方法は、しきい値を、欠陥候補領域内が周囲
よりも暗い暗欠陥のときには、上記基準濃度に負のオフ
セット値を加算して設定し、欠陥候補領域内が周囲より
も明るい明欠陥のときには、上記基準濃度に正のオフセ
ット値を加算して設定するのである。 請求項6の方法では、しきい値との大小関係に基づいて
分離された欠陥候補内の画素が占める面積、および各画
素の濃度と上記しきい値との濃度差の総和である体積を
求め、上記面積と上記体積とに基づいて欠陥候補の良否
を判定する。 請求項7の方法では、複数個の欠陥候補の輪郭線同士の
距離をそれぞれ求め、この距離が所定距離以内である欠
陥候補の面積および体積を合計し、合計された面積およ
び体積に基づいて欠陥候補の良否を判定する。 請求項8の方法は、基準値算出ラインを多角形状に設定
し、上記基準値算出ラインの各頂点付近の画素の濃度に
基づいて各頂点の基準濃度を算出し、各画素の位置と濃
度との3次元空間において、各頂点の間の濃度勾配に近
似した基準平面を設定し、上記3次元空間において基準
平面を濃度方向に偏移させたしきい平面の各画素の濃度
をそれぞれその位置におけるしきい値とし、上記しきい
値に対応する位置の欠陥候補領域内の各画素の濃度を各
しきい値に基づいて2値化している。 請求項9の方法では、欠陥候補の輪郭線が閉じていると
きには、輪郭線内を欠陥候補領域とし、輪郭線が開いて
いるときには、輪郭線の端同士を直線で結んだ範囲内を
欠陥候補領域とする。
【作用】
請求項1および請求項2の方法によれば、欠陥部の判定
対象となる欠陥候補の輪郭線を囲む閉じた領域内を欠陥
候補領域として設定しているから、判定対象を限定する
ことができるのであり、しかも、検査対象物の輪郭線の
内側で欠陥候補領域の近傍外側の濃度に基づいて設定さ
れたしきい値との大小関係により欠陥候補領域内の各画
素の濃度を2値化して欠陥候補内の画素を他の画素から
分離するから、しきい値として適切な値を設定すること
ができ、欠陥候補内の画素と他の画素との分離が確実に
行えることになり、欠陥候補の良否判定の精度が高まる
のである。 請求項3の方法では、欠陥候補領域を八角形に設定して
いるので、欠陥候補の輪郭線にほぼ沿う形で欠陥候補領
域を設定することができ、欠陥候補領域を簡単な形状に
設定しながらも欠陥候補の面積とほぼ同じ程度の面積に
設定できるのであって、欠陥候補領域内でのむだな演算
による演算量の増加が抑制できるのである。 請求項4の方法では、複数個の欠陥候補領域の近傍外側
で検査対象物の輪郭線よりも内側にそれぞれ基準値算出
ラインを設定し、異なる欠陥候補領域に対応する基準値
算出ライン同士が交差しないときには、各基準値算出ラ
インの上の各画素の濃度に基づいて基準濃度を算出し、
異なる欠陥候補領域に対応する基準値算出ライン同士が
交差するときには、交差する基準値算出ラインに囲まれ
る全領域を囲むとともに両基準値算出ラインの一部を含
むような新たな基準値算出ラインを設定し、この基準値
算出ラインの上の画素の濃度に基づいて基準濃度を設定
するようにしているので、複数個の欠陥候補が存在し、
各欠陥候補に対応する基準値算出ライン同士が交差して
いても、基準濃度算出ラインの一部が欠陥候補領域内を
通ることがなく、基準濃度を適切な値に設定することが
できるのである。 請求項5の方法は、しきい値を、欠陥候補領域内が周囲
よりも暗い暗欠陥のときには、上記基準濃度に負のオフ
セット値を加算して設定し、欠陥候補領域内が周囲より
も明るい明欠陥のときには、上記基準濃度に正のオフセ
ット値を加算して設定するので、しきい値を欠陥候補領
域の明るさに応じて適切な値に設定できる。 請求項6の方法では、しきい値との大小関係に基づいて
分離された欠陥候補内の画素が占める面積、および各画
素の濃度と上記しきい値との濃度差の総和である体積を
求め、上記面積と上記体積とに基づいて欠陥候補の良否
を判定するので、面積のみによって欠陥候補の良否を判
定する場合に比較して良否判定の精度が高くなるのであ
る。 請求項7の方法では、複数個の欠陥候補の輪郭線同士の
距離をそれぞれ求め、この距離が所定距離以内である欠
陥候補の面積および体積を合計し、合計された面積およ
び体積に基づいて欠陥候補の良否を判定するから、本来
1つの欠陥候補であるにもかかわらず、輪郭線を求める
際の処理によって分離されていた複数の欠陥候補を1つ
の欠陥候補として扱うことができるのであり、判定精度
の向上が期待できるのである。 請求項8の方法は、基準値算出ラインを多角形状に設定
し、上記基準値算出ラインの各頂点付近の画素の濃度に
基づいて各頂点の基準濃度を算出し、各画素の位置と濃
度との3次元空間において、各頂点の間の濃度勾配に近
似した基準平面を設定し、上記3次元空間において基準
平面を濃度方向に偏移させたしきい平面の各画素の濃度
をそれぞれその位置におけるしきい値とし、上記しきい
値に対応する位置の欠陥候補領域内の各画素の濃度を各
しきい値に基づいて2値化しているから、光源の位置な
どによって欠陥候補領域に照度むらが生じても、照度む
らの影響を除去することができ、判定精度が向上するの
である。 請求項9の方法では、欠陥候補の輪郭線が閉じていると
きには、輪郭線内を欠陥候補領域とし、輪郭線が開いて
いるときには、輪郭線の端同士を直線で結んだ範囲内を
欠陥候補領域とするので、欠陥候補領域の設定が非常に
容易になるという効果がある。
【実施例1】 本発明では、第1図に示すように、検査対象物をテレビ
カメラ等の画像入力装置1により撮像し、各画素の濃度
をアナログ−デジタル変換部2においてデジタル信号に
変換した後、前処理部3において以下の前処理を行うこ
とにより、アナログ−デジタル変換部2より得られる原
画像のほかに、微分絶対値画像、微分方向値画像、エッ
ジ画像を得る。 すなわち、検査対象物を含む空間領域を撮像して得られ
る原画像Poは濃淡画像であって、第2図(a)に示すよ
うに、検査対象物O、欠陥X1、異物X2などを含む画像と
なっている。この濃淡画像から検査対象物Oの輪郭線等
のエッジを抽出する処理は、「エッジは濃度変化が大き
い部分に対応している」という考え方を基本にしてい
る。したがって、濃度を微分することによってエッジの
抽出を行なう。微分処理は、第3図に示すように、原画
像P0を3×3画素の局所並列ウインドウWに分割して行
なう。つまり、注目する画素Eと、その画素Eの周囲の
8画素(8近傍)A〜D,F〜Iとで局所並列ウインドウ
Wを形成し、局所並列ウインドウW内の画素A〜Iの濃
度の縦方向の濃度変化ΔVと横方向の濃度変化ΔHとを
次式によって求め、 ΔV=(A+B+C)−(G+H+I) ΔH=(A+D+G)−(C+F+I) さらに、微分絶対値|e|Eと微分方向値∠eEとを次式によ
って求めるのである。 ただし、A〜Iは対応する画素の濃度を示している。上
式から明らかなように、微分絶対値|e|Eは、原画像の着
目する画素の近傍領域における濃度の変化率を表し、微
分方向値∠eEは、同近傍領域における濃度変化の方向に
直交する方向を表している。以上の演算を原画像Poの全
画素について行なうことにより、検査対象物Oの輪郭や
欠陥X1、異物X2等が存在しているような濃度変化が大き
い部分と、その変化の方向とを抽出することができるの
である。欠陥X1や異物X2は、第2図(a)では各1個を
示しているが、さらに多数の欠陥や異物があっても同様
である。ここに、各画素の濃度を、微分絶対値|e|Eで表
現した画像を微分絶対値画像、微分方向値∠eEで表現し
た画像を微分方向値画像と呼ぶ。 次に細線化処理が施される。細線化処理は、微分絶対値
が大きいほど濃度変化が大きいことを表わしている点に
着目して行なわれる。すなわち、各画素の微分絶対値を
周囲の画素の微分絶対値と比較し、周囲の画素よりも大
きくなるものを連結していくことにより、1画素の幅を
有したエッジを抽出するのである。第4図に示すよう
に、各画素の位置をX−Y座標で表わし、微分絶対値を
Z軸に取った微分絶対値画像P1を考えれば、細線化処理
は、この曲面における稜線を求めることに相当する。こ
こまでの処理により、微分絶対値の大小にかかわらず、
すべての稜線が抽出される。この段階で得られている稜
線には、ノイズ等による不要な小さな山も含まれている
から、第5図に示すように、適宜しきい値SLを設定し、
このしきい値SL以上の値のみを採用してノイズ成分を除
去する。この処理で得られた画像は、原画像のコントラ
ストが不十分であるときや、ノイズが多いようなときに
は、不連続線になりやすい。そこで、エッジ延長処理を
行なう。エッジ延長処理では、不連続線の端点から始め
て、注目する画素とその周囲の画素とを比較し、次式で
表わされる評価関数f(ej)がもっとも大きくなる方向
に線を延長し、他の線の端点に衝突するまでこれを続け
る。 ここに、e0は中心画素(局所並列ウインドウWのEに相
当する)の微分データであり、ejは隣接画素(局所並列
ウインドウWの8近傍に相当する)の微分データであ
り、j=1,2,……,8である。 以上の処理により、第2図(b)に示すように、原画像
において濃度変化が大きい部分をなぞるようなエッジ画
像P4が得られる。エッジ画像P4では、各線が検査対象物
O、欠陥X1、異物X2等の輪郭線l0〜l2を表すものとみな
せる。以上の前処理により、原画像、微分絶対値画像、
微分方向コード画像、エッジ画像の4種類の画像が得ら
れ、各画像はそれぞれ原画像メモリ4、微分絶対値画像
メモリ5、微分方向値画像メモリ6、エッジ画像メモリ
7に記憶される。以下の説明では、各画像の画素の位置
をX−Y座標で表現するものとし、各画像における画素
の濃度をそれぞれf1(x,y)、f2(x,y)、f3(x,y)、f
4(x,y)とする。 原画像は、濃淡画像であって、濃度は通常8ビットで表
されるから、各画素における濃度a(=f1(x,y))
は、0≦a≦255となる。また、微分絶対値画像の濃度
(すなわち、微分絶対値)b(=f2(x,y))は、たと
えば6ビットで表され、0≦b≦63となり、微分方向値
画像の濃度(すなわち、微分方向値)c(=f3(x,
y))は、たとえば16方向で表され、0≦c≦15とな
る。エッジ画像については、線の有無のみであるから、
線となる画素は“1"、それ以外の画素は“0"として表さ
れる。つまり、f4(x,y)の値域は{0,1}となる。な
お、以下の説明においては、濃度という用語は白の濃度
を表し、濃度値が大きいほど明るいものとする。 次に、判定部8では、第6図に示すように、エッジ画像
について、検査対象物Oの輪郭線l0の内部に検査領域A
を適宜設定する。以下の説明では、検査領域A内の2箇
所に欠陥かどうかの判定対象である欠陥候補X11,X12
存在し、一方の欠陥候補X11は輪郭線l11が開いており、
他方の欠陥候補X12は輪郭線l12が閉じているものとす
る。検査領域Aが設定されると、第7図に矢印で示すよ
うに、エッジ画像内で検査領域A内をラスタ走査するこ
とにより、f4(x,y)=1となる画素を検出しフラグ点
とする。このフラグ点を始点として、8近傍についてf4
(x,y)=1となる画素を抽出しながら輪郭線l11の追跡
を行う。ここに、第8図に示すように輪郭線l11が開い
ているときには、始点Pが輪郭線l11の端点になること
があるが、そのような場合には1方向にのみ追跡し、始
点Pが輪郭線l11の端点でなければ両方向に追跡する。
こうして輪郭線l11を追跡することにより、輪郭線l11
上の全画素の座標がわかるから、X座標およびY座標の
最大値と最小値とをそれぞれ求める。X座標およびY座
標の最大値と最小値とを求める方法としては、輪郭線l
11を追跡して全座標をバッファに格納した後に求める方
法と、全座標を格納することなく輪郭線l11の追跡中に
座標の大小関係を比較しながら求める方法とがある。 以上のようにして、輪郭線l11のX座標およびY座標の
最大値Xmax,Ymaxと最小値Xmin,Yminとを求めることが
できれば、第9図に示すように、輪郭線l11に外接する
四角形の欠陥候補領域Bを設定することができる。こう
して欠陥候補領域Bを設定した後、第10図に示すよう
に、欠陥候補領域Bの数画素(n画素)だけ外側に基準
値算出ラインLを設定する。基準値算出ラインLは、検
査対象物Oの輪郭線l0の内側に設定する。 次に、基準値算出ラインLの上の全画素の濃度を原画像
より求めてバッファに格納し、バッファ内に濃度を用い
て基準濃度cSを設定する。基準濃度cSは、バッファ内の
濃度の平均値、メジアン、モード、あるいは、上下数個
ずつデータを捨てた後の平均値のいずれかの値とし、ど
の値を用いるかは画像の状態に応じて決定する。こうし
て得られた基準濃度cSにオフセット値dを加算し、しき
い値SL1(=cS+d)を設定する。オフセット値dは、
欠陥候補X11が周囲よりも低濃度である暗欠陥のときに
は負の値とし、周囲よりも高濃度である明欠陥のときに
は正の値とする。暗欠陥の場合には、しきい値SL1より
も濃度f1(x,y)が小さい(すなわち、f1(x,y)−SL1
<0となる)画素を欠陥候補点とし、欠陥候補点を見付
けるたびに、面積カウンタに1を加算して、欠陥候補点
が占める総面積に対応した値CAを求める。また同時に、
欠陥候補点における濃度f1(x,y)としきい値SL1との差
(SL1−f1(x,y))を求め、体積カウンタに加算して、
欠陥候補点における濃度としきい値SL1との濃度差の総
和に対応した値CVを求める。ここに、値CAは原画像にお
ける欠陥候補の総面積に相当するから面積と呼び、原画
像において濃度を深さとみなした3次元空間を考えれ
ば、値CVは原画像における欠陥候補の総体積に相当する
から体積と呼ぶことにする。 以上のようにして、欠陥候補領域Bの中に存在する欠陥
候補点の面積CAと体積CVとを求めたことにより、面積CA
と体積CVとによって、欠陥候補X11の良否が判定でき
る。すなわち、面積CAの大小によって良否の一次判定を
行い、面積CAが所定の範囲内であるときには、体積CV
よって二次判定を行えばよいのである。たとえば、次の
ように面積CAに対する所定の基準値a,b(a>b)を設
定し、体積CVに対しても所定の基準値cを設定する。 CA>a a≧CA>bかつCV>c のいずれかの条件を満たすときには、不良と判定し欠陥
候補X11を欠陥であると判定する。また、それ以外のと
きには良品と判定するのである。 欠陥候補X11が明欠陥のときには、上述したようにオフ
セット値dを正の値とし、f1(x,y)−SL1>0となる画
素を、欠陥候補点とする。また、各欠陥候補点の体積
は、f1(x,y)−SL1として求める。良否の判定条件は、
暗欠陥と同様である。 以上のようにして欠陥候補X11の良否を判定した後、検
査領域A内でのラスタ走査を続け、次の欠陥候補X12
ついても同様の処理を行い、良否を判定する。ここに、
1つの欠陥候補X11の良否判定の後に、次の欠陥候補X12
を探索しているが、1つの欠陥候補X11に対する基準値
算出ラインLの設定後、次の欠陥候補X12を探索し、す
べての欠陥候補に対する基準値算出ラインLを設定した
後に、良否判定を行うようにしてもよい。 上述のように、欠陥候補X11,X12の輪郭線l11,l12に外
接する欠陥候補領域Bを設定することにより、欠陥候補
X11,X12の輪郭線l11,l12が閉じていなくても欠陥候補
X11,X12の良否判定を行うことができるのである。ま
た、欠陥候補領域Bを囲む基準値算出ラインLを設定
し、基準値算出ラインL内の各画素の濃度に基づいて欠
陥候補領域B内の画素の濃度を2値化しているから、欠
陥候補X11,X12の輪郭線l11,l12に不要な線が連続して
いても2値化によって良否判定の際には無視されること
になり、判定の精度が高くなるのである。 ところで、欠陥候補領域Bの設定には、エッジ画像を用
いる代わりに微分2値画像を用いることもできる。微分
2値画像は、原画像を微分(微分法は上述した方法には
限定されない)した後、適宜しきい値によって2値化し
た画像であって、背景との境界線が必ず閉じた図形にな
るという性質を有している。したがって、検査領域A内
でラスタ走査によって背景との境界線を求め、この境界
線を追跡すればエッジ画像における輪郭線の追跡とほぼ
同様の処理をしたことになる。背景との境界線の追跡を
行った後は、境界線のX座標およびY座標における最大
値と最小値とをそれぞれ求めて、欠陥候補領域Bを設定
することができるのである。その後の処理はエッジ画像
を用いた場合と同じである。
【実施例2】 実施例1では、欠陥候補X11,X12の輪郭線l11,l12に外
接する四角形として欠陥候補領域Bを設定していたが、
欠陥候補領域Bを外接四角形とすると、欠陥候補X11,X
12の輪郭線l11,l12で囲まれる面積よりも欠陥候補領域
Bの面積のほうが、かなり広くなってしまう。すなわ
ち、欠陥候補領域B内には欠陥候補X11,X12以外の部分
が多く含まれているのであり、欠陥候補X11,X12の形状
によってはむだな演算が多くなることがある。また、欠
陥候補X11,X12が複数存在しているときには、一つの欠
陥候補領域が他の欠陥候補領域に重なり、判定精度が下
がることもある。 本実施例は、実施例1の欠点を補うものであって、第11
図(a)および第12図(a)に示すように、欠陥候補領
域Bを実施例1の場合よりも狭めるように、四角形の各
辺に対して45°で交差し、かつ欠陥候補X1の輪郭線l1
接する直線を設定しているのである。 このような直線を設定する方法としては、たとえば、次
の方法がある。すなわち、まず実施例1と同様にして輪
郭線l1のX座標およびY座標の最大値Xmax,Ymaxと最小
値Xmin,Yminとを求め、輪郭線l1に外接する四角形を設
定する。この四角形の各頂点について、頂点から始めて
X方向(Y方向でもよい)に1画素ずつ探索開始点を移
動し、探索開始点から45°の方向に探索を行うようにす
る。すなわち、1つの探索開始点から探索を開始して輪
郭線l1の上の画素を検出せずに四角形の他辺に達したと
きには、探索開始点をX方向(Y方向でもよい)に1画
素ずらして次の探索を行い、探索中に輪郭線l1の上の画
素を検出したときに、この探索線を四角形の各辺に対し
て45°で交差し、かつ輪郭線l1に接する直線とみなす。 以上の手順を四角形の各頂点について実行すれば、四角
形の各辺に対して45°で交差するような直線を設定する
ことができ、八角形の欠陥候補領域Bを設定することが
できるのである。その結果、実施例1に比較すれば、欠
陥候補領域Bを狭めることができる。欠陥候補領域Bを
設定した後は実施例1と同様の処理を行い、第11図
(b)および第12図(b)に示すように、欠陥候補領域
Bの外側に基準値算出ラインLを設定し、欠陥候補領域
Bの良否判定を行うのである。 本実施例の方法によれば、欠陥候補領域Bの面積が小さ
くなるから、良否判定の際の演算量が少なくなり、ま
た、複数の欠陥候補が存在している場合でも、一つの欠
陥候補に対応する欠陥候補領域Bが他の欠陥候補に重な
る確率が大幅に減少し、正確な良否判定が期待できるの
である。また、上記手順は、計算式を用いずに八角形の
欠陥候補領域Bを設定することができ、かつ、輪郭線l1
が閉じていない場合でも利用できるのである。 なお、本実施例の応用として欠陥候補領域Bを四角形や
八角形以外の多角形に設定することも可能であるが、八
角形以上の多角形にしても実用上の効果はほとんどかわ
らず、演算量が増加するのであまり得策ではない。
【実施例3】 ところで、第13図に示すように、複数の欠陥候補X11,X
12が存在するときに、一方の欠陥候補X11,X12の基準値
算出ラインL11,L12が他方の欠陥候補X11,X12の上を通
ることがある。この場合、基準濃度cSとして適切な値が
得られないことになる。 そこで、本実施例では、基準値算出ラインL11,L12同士
が交差するかどうかを判定し(これには、両基準値算出
ラインL11,L12の頂点の座標を比較すればよい)、交差
している場合には、両基準値算出ラインL11,L12の各辺
のうちで交差していない辺を延長することによって得ら
れる四角形を基準値算出ラインLとする。こうして得た
基準値算出ラインLは、他の基準値算出ラインに交差す
ることがなく、この基準値算出ラインLの上の各画素の
濃度に基づいて基準濃度cSを適切な値に設定することが
できる。以後の処理は実施例1と同様になる。
【実施例4】 上記各実施例では、欠陥候補領域Bを、欠陥候補X11,X
12の輪郭線l11,l12に外接する多角形として設定してい
たが、本実施例では、欠陥候補領域Bを以下のようにし
て設定している。 すなわち、輪郭線l11,l12が閉じているときには、輪郭
線l11,l12の中を欠陥候補領域Bとし、輪郭線l11,l12
が開いているときには、第14図に示すように、端点同士
を直線Sで結ぶことにより、輪郭線l11,l12を閉じて輪
郭線l11,l12の中を欠陥候補領域Bとするのである。以
後は、基準値算出ラインLを実施例1と同様に設定した
後、実施例1と同様に処理を行えばよい。 こうして欠陥候補領域Bを設定すれば、欠陥候補領域B
を多角形とする場合に比較して、欠陥候補領域Bに欠陥
候補X11,X12以外の領域がほとんど含まれなくなり、演
算量の減少が期待できるのである。
【実施例5】 本実施例では、第15図に示すように、複数の欠陥候補X
11〜X15が存在している場合であって、いくつかの欠陥
候補X11〜X14が比較的近接して存在している場合に有効
な処理を例示する。 すなわち、各欠陥候補X11〜X15の輪郭線l11〜l15の上の
各画素の座標に基づいて、輪郭線l11〜l15の間の最短距
離d12,d13,d14,……,d45をそれぞれ求める。ここ
に、最短距離dijは、一対の欠陥候補X1i,X1jの間の距
離を示す。こうして得られた最短距離dijが、あらかじ
め設定されているしきい値dSLよりも小さい(dij
dSL)ときには、一対の欠陥候補X1i,X1jを連続してい
るとみなすのである。連続しているとみなされた欠陥候
補X1i,X1jについては、面積CAおよび体積CVをそれぞれ
加算した値を、全体の面積および体積として良否判定に
用いる。 たとえば、第15図において、欠陥候補X11〜X14が連続し
ているとみなされたとすれば、各欠陥候補X11〜X14ごと
に設定されたしきい値によって求めた各欠陥候補X11〜X
14の面積CA1〜CA4、および各欠陥候補X11〜X14の体積C
V1〜CV4をそれぞれ加算して、連続するとみなされてい
る部分全体の面積CA0および体積CV0を求める。すなわ
ち、次式のようになる。 CA0=CA1+CA2+CA3+CA4 CV0=CV1+CV2+CV3+CV4 以後は、CA:=CA0、CV:=CV0として実施例1と同様の
処理を行うことにより、良否判定が行えるのである。独
立しているとみなされる欠陥候補X15については、実施
例1と同様に良否判定が行われる。
【実施例6】 上記各実施例では、欠陥候補領域B内の画素の濃度を2
値化するためのしきい値を、欠陥候補領域Bの外周を囲
むように設定した基準値算出ラインLの上の画素の濃度
に基づく基準濃度cSにより求めていたが、検査対象物に
照射する光源の位置などによって、基準値算出ラインL
の範囲内でも照度にむらが生じることがある。このよう
なむらがある場合には、基準濃度cSを一定値に固定する
と、本来は同濃度であるべき画素が異なる濃度になり、
良否判定の精度に影響が生じる。 そこで、本実施例では、第16図に示すように、基準値算
出ラインLの角部分にそれぞれ基準値算出領域D1〜D4
設定し、各基準値算出領域D1〜D4の中の各画素の濃度よ
り求めた各基準値算出領域D1〜D4の基準濃度をそれぞれ
基準値算出ラインLの各頂点の濃度とし、画素のXY座標
と濃度との3次元空間において、これら4点に基づいて
基準平面を設定する。すなわち、最小二乗法等により、
これら4点からの距離の和がもっとも小さくなるような
基準平面を設定するのである。この基準平面に対して基
準濃度cSと同様にオフセット値を加算して基準平面を上
記3次元空間でシフトさせ、しきい値に相当するしきい
平面を設定する。一般に、光源による照度のむらは一様
な変化をするから、上記3次元空間において基準平面を
設定すれば、むらの変化の傾向、すなわち、濃度勾配に
対応することができるのである。 以上のようにして設定されたしきい平面上の各点と同じ
XY座標を有する原画像上の各画素について濃度差に応じ
て濃度を2値化すれば、照度むらの影響を除去すること
ができ、良否判定が正確に行えるのである。
【発明の効果】
上述したように、請求項1および請求項2の方法によれ
ば、欠陥部の判定対象となる欠陥候補の輪郭線を囲む閉
じた領域内を欠陥候補領域として設定しているから、判
定対象を限定することができるのであり、しかも、検査
対象物の輪郭線の内側で欠陥候補領域の近傍外側の濃度
に基づいて設定されたしきい値との大小関係により欠陥
候補領域内の各画素の濃度を2値化して欠陥候補内の画
素を他の画素から分離するから、しきい値として適切な
値を設定することができ、欠陥候補内の画素と他の画素
との分離が確実に行えることになり、欠陥候補の良否判
定の精度が高まるという利点がある。 請求項3の方法では、欠陥候補領域を八角形に設定して
いるので、欠陥候補の輪郭線にほぼ沿う形で欠陥候補領
域を設定することができ、欠陥候補領域を簡単な形状に
設定しながらも欠陥候補の面積とほぼ同じ程度の面積に
設定できるのであって、欠陥候補領域内でのむだな演算
による演算量の増加が抑制できるという効果を奏する。 請求項4の方法では、複数個の欠陥候補領域の近傍外側
で検査対象物の輪郭線よりも内側にそれぞれ基準値算出
ラインを設定し、異なる欠陥候補領域に対応する基準値
算出ライン同士が交差しないときには、各基準値算出ラ
インの上の各画素の濃度に基づいて基準濃度を算出し、
異なる欠陥候補領域に対応する基準値算出ライン同士が
交差するときには、交差する基準値算出ラインに囲まれ
る全領域を囲むとともに両基準値算出ラインの一部を含
むような新たな基準値算出ラインを設定し、この基準値
算出ラインの上の画素の濃度に基づいて基準濃度を設定
するようにしているので、複数個の欠陥候補が存在し、
各欠陥候補に対応する基準値算出ライン同士が交差して
いても、基準濃度算出ラインの一部が欠陥候補領域内を
通ることがなく、基準濃度を適切な値に設定することが
できるという利点を有する。 請求項5の方法は、しきい値を、欠陥候補領域内が周囲
よりも暗い暗欠陥のときには、上記基準濃度に負のオフ
セット値を加算して設定し、欠陥候補領域内が周囲より
も明るい明欠陥のときには、上記基準濃度に正のオフセ
ット値を加算して設定するので、しきい値を欠陥候補領
域の明るさに応じて適切な値に設定できるという利点を
有するのである。 請求項6の方法では、しきい値との大小関係に基づいて
分離された欠陥候補内の画素が占める面積、および各画
素の濃度と上記しきい値との濃度差の総和である体積を
求め、上記面積と上記体積とに基づいて欠陥候補の良否
を判定するので、面積のみによって欠陥候補の良否を判
定する場合に比較して良否判定の精度が高くなるという
効果がある。 請求項7の方法では、複数個の欠陥候補の輪郭線同士の
距離をそれぞれ求め、この距離が所定距離以内である欠
陥候補の面積および体積を合計し、合計された面積およ
び体積に基づいて欠陥候補の良否を判定するから、本来
1つの欠陥候補であるにもかかわらず、輪郭線を求める
際の処理によって分離されていた複数の欠陥候補を1つ
の欠陥候補として扱うことができるのであり、判定精度
の向上が期待できるという利点を有する。 請求項8の方法は、基準値算出ラインを多角形状に設定
し、上記基準値算出ラインの各頂点付近の画素の濃度に
基づいて各頂点の基準濃度を算出し、各画素の位置と濃
度との3次元空間において、各頂点の間の濃度勾配に近
似した基準平面を設定し、上記3次元空間において基準
平面を濃度方向に偏移させたしきい平面の各画素の濃度
をそれぞれその位置におけるしきい値とし、上記しきい
値に対応する位置の欠陥候補領域内の各画素の濃度を各
しきい値に基づいて2値化しているから、光源の位置な
どによって欠陥候補領域に照度むらが生じても、照度む
らの影響を除去することができ、判定精度が向上するの
である。 請求項9の方法では、欠陥候補の輪郭線が閉じていると
きには、輪郭線内を欠陥候補領域とし、輪郭線が開いて
いるときには、輪郭線の端同士を直線で結んだ範囲内を
欠陥候補領域とするので、欠陥候補領域の設定が非常に
容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1の方法に対応する処理回路の
ブロック図、第2図(a)(b)はそれぞれ本発明にお
ける原画像、エッジ画像の一例を示す説明図、第3図は
同上における局所並列ウインドウを示す説明図、第4図
は同上における微分絶対値画像を示す説明図、第5図は
同上において微分絶対値画像からエッジ画像を得る段階
でのノイズ除去を行う処理の説明図、第6図は同上にお
いて検査対象物の輪郭線と検査領域との関係を示す動作
説明図、第7図は同上において検査領域内での欠陥候補
の探索動作を示す動作説明図、第8図は同上において欠
陥候補の輪郭線とフラグ点との関係を示す動作説明図、
第9図は同上における欠陥候補と欠陥候補領域との関係
を示す動作説明図、第10図は同上における欠陥候補領域
と基準値算出ラインとの関係を示す動作説明図、第11図
および第12図は本発明の実施例2における欠陥候補領域
の設定方法を示す動作説明図、第13図は本発明の実施例
3における基準値算出ラインの設定方法を示す動作説明
図、第14図は本発明の実施例4における欠陥候補領域の
設定方法を示す動作説明図、第15図は本発明の実施例5
を示す動作説明図、第16図は本発明の実施例6を示す動
作説明図である。 A…検査領域、B…欠陥候補領域、l0〜l2,l11,l12
輪郭線、L,L11,L12…基準値算出ライン、O…検査対象
物、X1…欠陥、X2…異物、X11,X12…欠陥候補。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−44281(JP,A) 特開 昭62−231069(JP,A) 特開 昭60−225032(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像入力手段により検査対象物を含む空間
    領域を撮像した後、画像入力手段により得られた原画像
    の各画素の濃度の変化に基づいて検査対象物の輪郭線を
    含むエッジ画像を設定し、原画像とエッジ画像とに基づ
    いて検査対象物の輪郭線の内側に存在する欠け、ひび、
    汚れ等の欠陥部を抽出する外観検査による欠陥抽出方法
    において、検査対象物の輪郭線の内側に欠陥部の判定対
    象となる欠陥候補の輪郭線を囲む閉じた領域内を欠陥候
    補領域として設定し、欠陥候補領域の近傍外側で検査対
    象物の輪郭線よりも内側の濃度に基づいて基準濃度を設
    定し、欠陥候補領域内の各画素の濃度を上記基準濃度に
    基づいて設定されたしきい値との大小関係によって2値
    化することにより、欠陥候補内の画素と他の画素とを分
    離することを特徴とする外観検査による欠陥抽出方法。
  2. 【請求項2】画像入力手段により検査対象物を含む空間
    領域を撮像した後、画像入力手段により得られた原画像
    の各画素の濃度の変化に基づいて検査対象物の輪郭線を
    含む微分2値画像を設定し、原画像と微分2値画像とに
    基づいて検査対象物の輪郭線の内側に存在する欠け、ひ
    び、汚れ等の欠陥部を抽出する外観検査による欠陥抽出
    方法において、検査対象物の輪郭線の内側に欠陥部の判
    定対象となる欠陥候補の輪郭線を囲む閉じた領域内を欠
    陥候補領域として設定し、欠陥候補領域の近傍外側で検
    査対象物の輪郭線よりも内側の濃度に基づいて基準濃度
    を設定し、欠陥候補領域内の各画素の濃度を上記基準濃
    度に基づいて設定されたしきい値との大小関係によって
    2値化することにより、欠陥候補内の画素と他の画素と
    を分離することを特徴とする外観検査による欠陥抽出方
    法。
  3. 【請求項3】上記欠陥候補領域は、画面の縦方向と横方
    向とに走る各一対の辺と、上記各辺に対してそれぞれ45
    °の角度で交差する4辺とに囲まれた八角形に設定され
    て成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の外観検査による欠陥抽出方法。
  4. 【請求項4】複数個の欠陥候補領域の近傍外側で検査対
    象物の輪郭線よりも内側にそれぞれ基準値算出ラインを
    設定し、異なる欠陥候補領域に対応する基準値算出ライ
    ン同士が交差しないときには、各基準値算出ラインの上
    の各画素の濃度に基づいて基準濃度を算出し、異なる欠
    陥候補領域に対応する基準値算出ライン同士が交差する
    ときには、交差する基準値算出ラインに囲まれる全領域
    を囲むとともに両基準値算出ラインの一部を含むような
    新たな基準値算出ラインを設定し、この基準値算出ライ
    ンの上の画素の濃度に基づいて基準濃度を設定すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の外観検査
    による欠陥抽出方法。
  5. 【請求項5】上記しきい値は、欠陥候補領域内が周囲よ
    りも暗い暗欠陥のときには、上記基準濃度に負のオフセ
    ット値を加算して設定され、欠陥候補領域内が周囲より
    も明るい明欠陥のときには、上記基準濃度に正のオフセ
    ット値を加算して設定されることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の外観検査による欠陥抽出方法。
  6. 【請求項6】しきい値との大小関係に基づいて分離され
    た欠陥候補内の画素が占める面積、および各画素の濃度
    と上記しきい値との濃度差の総和である体積を求め、上
    記面積と上記体積とに基づいて欠陥候補の良否を判定す
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の外
    観検査による欠陥抽出方法。
  7. 【請求項7】複数個の欠陥候補の輪郭線同士の距離をそ
    れぞれ求め、この距離が所定距離以内である欠陥候補の
    面積および体積を合計し、合計された面積および体積に
    基づいて欠陥候補の良否を判定することを特徴とする請
    求項6記載の外観検査による欠陥抽出方法。
  8. 【請求項8】基準値算出ラインを多角形状に設定し、上
    記基準値算出ラインの各頂点付近の画素の濃度に基づい
    て各頂点の基準濃度を算出し、各画素の位置と濃度との
    3次元空間において、各頂点の間の濃度勾配に近似した
    基準平面を設定し、上記3次元空間において基準平面を
    濃度方向に偏移させたしきい平面の各画素の濃度をそれ
    ぞれその位置におけるしきい値とし、上記しきい値に対
    応する位置の欠陥候補領域内の各画素の濃度を各しきい
    値に基づいて2値化することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の外観検査による欠陥抽出方法。
  9. 【請求項9】欠陥候補の輪郭線が閉じているときには、
    輪郭線内を欠陥候補領域とし、輪郭線が開いているとき
    には、輪郭線の端同士を直線で結んだ範囲内を欠陥候補
    領域とすることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の外観検査による欠陥抽出方法。
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