JP4293653B2 - 外観検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、縞模様を有する被検査物の表面に発生する傷、黒点、異物混入といった欠陥を画像処理技術を用いて検出する外観検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、被検査物の表面に発生する欠陥を検出する方法として、特開平3−175343号に開示された技術が知られている。この従来技術では、被検査物の表面に適当な照明を照射して、テレビカメラにより被検査物の表面を撮像し、得られた原画像に対して微分処理を含む画像処理を施して、被検査物の輪郭線を抽出し、この輪郭線の内側に発生する濃淡変化部分を欠陥として検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
被検査物の表面がほぼ均一な濃度の場合には上述の従来技術により検査が可能であったが、被検査物の表面に円形、波形、線形等の縞模様が存在し、それが表面の欠陥と同程度の光量変化を有する場合には、表面の欠陥を縞模様と区別して抽出することが困難である。
【0004】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、縞模様を有する被検査物の表面に発生する欠陥を縞模様とは区別して検出できる外観検査方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、図1に示すような縞模様を有する被検査物の表面に発生する欠陥を縞模様とは区別して検出するための検査方法であって、被検査物の表面の画像を撮像する撮像工程と、撮像工程で得られた各画素が2値より多い階調を有する濃淡画像よりなる原画像に対して少なくとも微分処理を含む画像処理を施して濃淡変化に関する画像データを取得する前処理工程と、予め良品と判明している被検査物について前処理工程で得られた画像データの特徴を検査用の基礎データとして取得する工程と、外観検査すべき被検査物について前処理工程で得られた画像データの特徴を検査用の基礎データと比較照合することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識し、良否判定を行う工程とを有することを特徴とするものである。
【0006】
ここで、検査用の基礎データとして用いられる画像データとしては、(a)原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データ、(b)原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データ、(c)原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データなどがあり、請求項2の発明では画像データ(b)、請求項3の発明では画像データ(a)+(b)、請求項4の発明では画像データ(b)+(c)、請求項5の発明では画像データ(a)+(b)+(c)、請求項6の発明では画像データ(c)、請求項7の発明では画像データ(a)+(c)をそれぞれ用いている。
【0007】
また、請求項8の発明によれば、予め良品と判明している被検査物について前処理工程で得られた画像データを用いて縞模様に対して基準となる検査ウィンドウを作成する工程と、作成された検査ウィンドウを外観検査すべき被検査物の画像データに対して設定する工程と、設定された検査ウィンドウ上の画像データに基づいて、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識し、良否判定を行う工程とを有することを特徴とするものである。
【0008】
ここで、良否判定を行う工程では、設定された検査ウィンドウをもとに複数の検査ラインを作成し、その検査ライン上の画像データに基づいて良否判定を行うことを特徴とする(請求項9)。複数の検査ラインは、検査ウィンドウの内部又は複数の検査ウィンドウの間に所定の間隔で設定すれば良い(請求項14)。また、複数の検査ラインは、画像走査方向に対して平行な方向又は垂直な方向に設定すれば良い(請求項15)。
【0009】
検査ウィンドウを作成するために用いられる画像データとしては、(a)原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データ、(b)原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データ、(c)原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データなどがあり、請求項10の発明では画像データ(b)+(c)、請求項11の発明では画像データ(b)、請求項12の発明では画像データ(a)+(c)、請求項13の発明では画像データ(a)+(b)+(c)をそれぞれ用いている。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図2は本発明の外観検査方法を実施するための装置の概略構成を示す。図中、1はCCDカメラであり、被検査物2の表面を撮像する。3は照明装置であり、被検査物2の表面に適当な照明を施している。4は画像処理装置であり、CCDカメラ1により撮像された被検査物2の表面の濃淡画像を処理して、外観検査不良の有無を判定する。
【0011】
図3は画像処理装置4の詳細な構成を示している。この画像処理装置4は、CCDカメラ1から出力される画像信号をA/D変換するA/D変換部5と、A/D変換された画像データを前処理する前処理部6と、前処理された画像データを被検査物2の原画像として記憶する原画像メモリ71と、原画像の各画素に対応して演算される微分値を記憶する微分画像メモリ72と、演算された微分方向値を記憶する微分方向値画像メモリ73と、原画像の濃淡(明るさ)の変化点を線画として抽出したエッジフラグを記憶するエッジ画像メモリ74と、原画像を演算処理して各画像メモリ71〜74に所定のデータを記憶させるとともに、各画像メモリ71〜74に記憶されているデータに基づいて被検査物2の欠陥の有無をチェックするマイクロプロセッサよりなる判定部8とで構成されている。
【0012】
以下、上述の画像処理装置により原画像から微分画像、微分方向値画像、及びエッジ画像を作成する処理について説明する。まず、被検査物2を含む空間領域を撮像して得られた原画像は濃淡画像であって、各画素はたとえば濃度が256階調(8ビット)で表わされている。この濃淡画像から被検査物2の輪郭や縞模様、欠陥、異物等のエッジを抽出する処理は、「エッジの部分は濃度変化が大きい部分に対応している」という考え方を基本にしている。したがって、濃度を微分することによってエッジの抽出を行うのが一般的である。微分処理は、図4に示すように、濃淡画像を3×3画素の局所並列ウィンドウWに分割して行う。つまり、注目する画素Eと、その画素Eの周囲の8画素A〜D、F〜Iとで局所並列ウィンドウWを形成し、局所並列ウィンドウW内の画素A〜Iの濃度の縦方向の濃度変化ΔVと横方向の濃度変化ΔHとを次式によって求める。
【0013】
ΔV=(A+B+C)−(G+H+I)
ΔH=(A+D+G)−(C+F+I)
ただし、A〜Iは対応する画素の濃度を示している。さらに、微分値|e|と微分方向値∠eとを次式によって求める。
|e|=√(ΔV2 +ΔH2
∠e =tan-1(ΔV/ΔH)+π/2
【0014】
以上の演算を原画像の全画素について行うことにより、被検査物2の輪郭や縞模様、欠陥、異物等が存在しているような濃度変化が大きい部分と、その変化の方向とを抽出することができ、微分画像(6ビット)、微分方向値画像(4ビット)としてそれぞれ微分画像メモリ72および微分方向値画像メモリ73に記憶される。
【0015】
次に、細線化処理が行われる。細線化処理は、微分値が大きいほど濃度変化が大きいことを表わしている点に着目して行われる。すなわち、各画素の微分値を周囲の画素の微分値と比較し、周囲の画素よりも大きくなるものを連結していくことにより、1画素の幅を有したエッジが抽出される。つまり、画面上の各画素の位置をX−Y座標で表わし、微分値をZ軸に取れば、図5に示すように、微分値を表わす曲面が形成されることになるのであり、細線化処理は、この曲面における稜線を求めることに相当する。この段階ではノイズ等によるエッジも含まれているから、図6に示すように、適宜しきい値を設定し、しきい値以上の値のみを採用してノイズ成分を除去する。
【0016】
細線化処理で得られたエッジ画像(1ビット)は、原画像のコントラストが不十分であるときや、ノイズが多いようなときには、不連続線になりやすい。そこで、エッジ延長処理を行う。エッジ延長処理は、不連続線の端点から始めて、注目する画素とその周囲の画素とを比較し、次式で表わされる評価関数f(eJ )がもっとも大きくなる方向にエッジを延長し、他の線の端点に衝突するまでこれを続けるものである。
【0017】
f(eJ )=
|eJ |cos(∠eJ −∠e0 )cos{(J−1)π/4−∠e0
ここに、e0 は中心画素の微分データであり、eJ は隣接画素の微分データであって、J=1,2,…,8である。
【0018】
以上の処理により、被検査物2の輪郭、縞模様、欠陥、異物等の輪郭線が閉曲線のパターンとなった1ビットのエッジ画像が得られ、エッジ画像メモリ74に記憶される。エッジ画像メモリの値が“1”となる画素をエッジ点と称する。
【0019】
本発明が検査対象とする被検査物2の表面は、図7に示すような円形、線形等の縞模様を有している。この模様の中に、図8に示すような傷、異物、欠け等の欠陥部が存在するか否かを判定するために、画像処理装置により取り込まれた濃淡画像から、濃度の勾配を表わす微分画像、濃度の変化方向を示す微分方向値画像、微分画像と微分方向値画像より求められるエッジ延長画像等の特徴抽出画像を求める。この特徴抽出画像を用いて、予め設定された検査領域内をラスター走査することにより、まず縞模様の特徴を抽出する。線形の横縞模様の場合、図9に示す微分方向値を縞模様に当てはめると、図10のようになる。同様に、円形の縞模様の場合にも、それぞれの濃度変化にあった微分方向値を縞模様に当てはめると、図11のようになる。
【0020】
また、縞部の境界部では、濃度の変化が大きいので微分値も大きな値を持ち、さらに各境界部にはエッジ延長フラグが存在する。縞部の微分方向値の連続性や微分値の総和などにより縞部の特徴はある規則性を有する。よって、濃度値、微分値、微分方向値、エッジ延長等の画像データを用いることにより、縞部の特徴抽出による検査用基礎データを求めることができる。この検査用基礎データと照合することにより、縞部に欠陥が存在する場合、縞部の特徴が乱れた部分を検出することにより欠陥部を認識することができる。
【0021】
本実施例による外観検査の処理手順の概要を図12に示す。まず、円形,線形等の縞模様を持つ被検査物の良品画像を撮像する。得られた濃淡画像をもとに微分値、微分方向値、エッジ延長等の特徴抽出を行う。各特徴抽出画像を用いて微分方向値、エッジ延長点の連続性、微分値の大きさ等を適宜組み合わせて用いることにより、縞部の良品特徴を抽出する。次に、検査すべき被検査物を撮像し、撮像された画像に対して、良品特徴を元に作成された検査データと比較する。ここで、被検査物の表面に傷、異物、黒点等の欠陥が存在した場合には、画像データの連続性等が乱れることになる。そこで、この画像データの連続性等が乱れる部分を認識して、欠陥を抽出する。
以下、本実施例で説明した画像処理装置を用いて縞模様を有する被検査物の表面の欠陥を検出するさらに具体的な方法について詳しく説明する。
【0022】
(実施例2)
本実施例では、微分方向値の連続性の乱れに着目して欠陥の有無を判定する方法について説明する。CCDカメラにより取り込まれた濃淡画像を上述の画像処理装置により処理すると、濃度の勾配を表わす微分画像、濃度の変化方向を示す微分方向値画像、濃淡の変化が大きい部分を線画として抽出したエッジ延長画像等の特徴抽出画像が求められる。これらの特徴抽出画像は、原画像の全体に対して求める必要はなく、検査対象となる被検査物の原画像に対して、予め設定された検査領域内をラスター走査することにより、必要な部分について求めれば良い。
【0023】
線形の横縞模様の場合、図9に示す微分方向値を縞模様に当てはめると、微分方向値は図10のようになる。図10より明らかなように、線形の横縞模様に対する微分方向値は、横方向については8又は0の値を持ち、縦方向については4又はcの値を持つことが特徴である。これを検査用基礎データとして格納する。この検査用基礎データは、良品と認定された被検査物の画像を取り込むことにより自動的に作成されるものとする。次に検査すべき画像を撮像することにより、縞部の微分方向値の特徴を抽出し、検査データと比較照合する。
【0024】
例えば、図13に示すように、欠陥部を含む縞部の微分方向値が求められた場合に、良品部の検査用基礎データでは横一線に微分方向値として8の値が並んでいるが、不良の場合は、例えば8−d−8−4というように、画像データが乱れてしまう。この乱れ部を検出することにより欠陥検出を行うことができる。
【0025】
円形の縞模様、波形の縞模様の場合についても同様であり、縞部に欠陥が存在する場合には、微分方向値の連続性が乱れることを利用して欠陥検出を行うことができる。
【0026】
(実施例3)
本実施例では、微分値の大きさの違いと微分方向値の連続性の乱れに着目して欠陥の有無を判定する方法について説明する。上述の実施例2では、検査用の基礎データとして、図10のように微分方向値の検査データを良品の場合について作成したが、さらに欠陥検査の精度を上げるために、ある設定値以上の微分値を持つ縞部の特徴を利用する。すなわち、縞部の微分値は、図14のようになり、縞部の境界部では濃度の変化が大きいので大きな微分値を持ち、縞内部および縞部間ではほとんど濃度の差が無いので微分値は0に近い値となる。例えば、図14の例では、縞部の境界部では微分値が200であるのに対して、縞内部や縞部間では微分値は0となっている。
【0027】
また、線形の横縞模様の場合、図9に示す微分方向値を縞模様に当てはめると、微分方向値は図10のようになり、横方向については8又は0の値を持ち、縦方向については4又はcの値を持つことが特徴である。したがって、正常な縞部では、ある一定の微分方向値(横方向では8又は0、縦方向では4又はc)と、他の部分に比べて大きな微分値を持つことが特徴である。これを検査用基礎データとして格納する。この検査用基礎データは、良品と認定された被検査物の画像を取り込むことにより自動的に作成されるものとする。次に検査すべき画像を撮像することにより、縞部の微分方向値と微分値の特徴を抽出し、検査データと比較照合する。
【0028】
例えば、図13に示すように、欠陥部を含む縞部の微分方向値が求められた場合に、良品部の検査用基礎データでは横一線に微分方向値として8の値が並んでいるが、不良の場合は、例えば8−d−8−4というように、画像データが乱れてしまう。この乱れ部を検出することにより欠陥検出を行うことができる。さらに、縞内部および縞部間の微分値の総和が、良品の場合はほとんど0であるが、図13に示すような欠陥が存在する場合には、縞内部および縞部間の微分値の総和は大きな値となる。したがって、縞内部および縞部間の微分値の総和のしきい値を設定することにより、微分値の総和が欠陥検出用のしきい値を越える場合には、欠陥部が存在すると判定することができる。
【0029】
円形の縞模様、波形の縞模様の場合についても同様であり、縞部に欠陥が存在する場合には、微分方向値の連続性の乱れ又は微分値の大きさの違いを利用して欠陥検出を行うことができる。
【0030】
(実施例4)
本実施例では、原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の個数と微分方向値の連続性により縞模様の境界線の部分を認識し、エッジ点の個数の違い又は微分方向値の連続性の乱れを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識する方法について説明する。上述の実施例2では、検査用の基礎データとして、図10のように微分方向値の検査データを良品の場合について作成したが、本実施例では、さらに欠陥検査の精度を上げるために、原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の個数を画像走査方向について計数したデータを利用する。
【0031】
例えば、図15に示す線形の横縞模様の場合、横方向のエッジ点の数をカウントすると、良品の場合、上辺と下辺ではそれぞれ15個のエッジ点、両側辺では2個のエッジ点がカウントされる。また、縞部間にはエッジ点は存在せず、エッジ点のカウント値が0となる画素列が2行存在する。したがって、良品の場合、エッジ点のカウント値は、15、2、15、0、0、15、2、15、0、0というパターンを繰り返すことになる。ところが、欠陥部が存在する場合には、図16に示すように、画像データの乱れが生じるので、縞内部や縞部間にもエッジ点が発見されてしまう。このため、エッジ点のカウント値は、例えば、3、12、5、15、0、0、15、2、15というように、良品のパターンとは異なるパターンとなる。また、微分方向値のパターンも良品のパターンとは異なっている。この微分方向値の乱れと各画素列のエッジ点の個数が良品の検査データと違うことを利用して欠陥部を検出する。
【0032】
(実施例5)
本実施例では、実施例1の画像処理装置で得られたすべての画像データを活用して、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識する方法について説明する。図3の画像処理装置を用いて、原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データと、原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データと、原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データとを求め、良品の画像データから、画像走査方向について積算した微分値の総和に関する特徴と、縞模様の境界線の部分における微分方向値の連続性に関する特徴と、画像走査方向について計数したエッジ点の個数に関する特徴を検査用の基礎データとして取得する。そして、微分値の総和と微分方向値の連続性とエッジ点の個数により縞模様の境界線の部分を認識し、微分値の総和の違い又は微分方向値の連続性の乱れ又はエッジ点の個数の違いを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識する。
【0033】
例えば、図17に示す線形の横縞模様の場合、良品の場合、縞内部の微分値は0、縞部間の微分値も0、縞境界部の微分値は200とすると、各画素列毎の微分値の総和を求めると、上辺と下辺ではそれぞれ15個のエッジ点が存在することにより微分値の総和は200×15=3000、両側辺では2個のエッジ点が存在することにより、微分値の総和は200×2=400となる。また、縞部間にはエッジ点は存在せず、微分値の総和が0となる画素列が2行存在する。したがって、良品の場合、微分値の総和は、3000、400、3000、0、0、3000、400、3000、0、0というパターンを繰り返すことになる。ところが、欠陥部が存在する場合には、図18に示すように、画像データの乱れが生じるので、縞内部や縞部間にも微分値の大きな画素が存在する。このため、微分値の総和は、例えば、600、2400、1000、3000、0、0、3000、400、3000というように、良品のパターンとは異なるパターンとなる。また、微分方向値のパターンも良品のパターンとは異なっている。さらに、エッジ点の個数のパターンも良品のパターンとは異なっている。この微分方向値の乱れと各画素列のエッジ点の個数、微分値の総和が良品の検査データと違うことを利用して欠陥部を検出する。
【0034】
(実施例6)
本実施例では、実施例1の画像処理装置で得られたエッジ点の画像データのみを用いて欠陥を検出する方法について説明する。上述の実施例4で詳しく説明したように、良品の画像データに対して、画像走査方向について計数したエッジ点の個数に関する特徴を検査用の基礎データとして取得する。例えば、図15に示す線形の横縞模様の場合、横方向のエッジ点の数をカウントすると、良品の場合、15、2、15、0、0、15、2、15、0、0というパターンを繰り返すことになる。ところが、欠陥部が存在する場合には、図16に示すように、画像データの乱れが生じるので、縞内部や縞部間にもエッジ点が発見されてしまう。このため、エッジ点のカウント値は、例えば、3、12、5、15、0、0、15、2、15というように、良品のパターンとは異なるパターンとなる。上述の実施例4では、このエッジ点の個数の違いのほかに、微分方向値のパターンの乱れも利用していたが、本実施例では、単にエッジ点の個数の違いのみにより欠陥部を検出することを特徴とするものである。
【0035】
(実施例7)
本実施例では、実施例1の画像処理装置で得られた微分値の画像データとエッジ点の画像データを用いて欠陥を検出する方法について説明する。上述の実施例5で詳しく説明したように、良品の画像データに対して、画像走査方向について積算した微分値の総和に関する特徴と、同じく画像走査方向について計数したエッジ点の個数に関する特徴を検査用の基礎データとして取得する。例えば、図17に示す線形の横縞模様の場合、横方向の微分値の総和を積算すると、3000、400、3000、0、0、3000、400、3000、0、0というパターンを繰り返すことになる。また、横方向のエッジ点の数をカウントすると、良品の場合、15、2、15、0、0、15、2、15、0、0というパターンを繰り返すことになる。ところが、欠陥部が存在する場合には、図18に示すように、画像データの乱れが生じるので、縞内部や縞部間にも微分値の大きな画素が存在する。このため、微分値の総和は、例えば、600、2400、1000、3000、0、0、3000、400、3000というように、良品のパターンとは異なるパターンとなる。また、縞内部や縞部間にもエッジ点が発見されてしまう。このため、エッジ点のカウント値は、例えば、3、12、5、15、0、0、15、2、15というように、良品のパターンとは異なるパターンとなる。上述の実施例5では、この微分値の総和の違いとエッジ点の個数の違いのほかに、微分方向値のパターンの乱れも利用していたが、本実施例では、微分値の総和の違いとエッジ点の個数の違いのみにより欠陥部を検出することを特徴とするものである。
【0036】
(実施例8)
本実施例は、良品画像データに基づいて縞部の検査ウィンドウを作成し、この検査ウィンドウを被検査画像データに対して設定して、検査ウィンドウ内の画像データを検査することにより、欠陥部を認識する方法である。実施例1で説明したように、エッジ延長画像を用いることにより、縞部の輪郭線を抽出することができる。例えば、図19(a)に示すような縞部の原画像に対して、図3の画像処理装置を用いてエッジ延長画像を求めると、図19(b)に示すように、縞部の輪郭線に沿ったエッジ延長画像が得られる。このように、縞部のエッジ延長画像の特徴は、線形、円形ともにエッジ点のスタート点からエッジ点を追跡した場合でも、初めのスタート点に戻ってくる。これを利用して、最初に良品画像データを用いて各縞部のエッジ画像を用いた検査ウィンドウを作成する。作成された検査ウィンドウを撮像された被検査画像データに対して位置補正をかけて設置する。検査ウィンドウ内をラスター走査することにより縞部内の検査を行う。縞部間についても、図19(c)に示すように良品画像データに対して作成された各縞部の検査ウィンドウを用いて縞部間の検査ウィンドウを設定することにより同様に検査を行う。円形の縞模様でも同様である。
【0037】
本実施例による外観検査の処理手順の概要を図20に示す。まず、円形,線形等の縞模様を持つ被検査物の良品画像を撮像する。得られた濃淡画像をもとに微分値、微分方向値、エッジ延長等の特徴抽出を行う。各特徴抽出画像を用いて微分方向値、エッジ延長点の連続性、微分値の大きさ等を適宜組み合わせて用いることにより、縞部の良品特徴を抽出する。この良品特徴を元に検査ウィンドウを作成する。次に、検査すべき被検査物を撮像し、撮像された画像に対して、良品特徴を元に作成された検査ウィンドウを設定する。ここで、被検査物の表面に傷、異物、黒点等の欠陥が存在した場合には、検査ウィンドウ内で微分値等の画像データが大きく変化する特徴がある。そこで、この画像データの変化度の大きい箇所を認識して欠陥を抽出する。
【0038】
(実施例9)
本実施例は、上述の実施例8で作成された検査ウィンドウ内を検査する方法に関するものである。縞部の検査ウィンドウ及び縞部間の検査ウィンドウのそれぞれに対して、図21に示すように上下左右の各辺をある設定画素数だけ縮小していくことにより、複数の検査ラインを設定する。この検査ライン上の被検査画像データを検査することにより、欠陥を検出する。例えば、良品の場合は縞部内及び縞部間では微分値がほとんど0ということを利用して検査ライン上の微分値の総和を求めることにより、縞部に発生する欠陥検出を行う。
【0039】
(実施例10)
本実施例は、検査ウィンドウを精度良く作成する方法に関するものである。上述の実施例8では、エッジ延長画像データのみを用いて検査ウィンドウを作成したが、本実施例では、縞部の微分方向値の連続性にも着目して検査ウィンドウをより精度良く作成するものである。上述のように、縞部のエッジ延長画像は、線形、円形ともにエッジ点のスタート点からエッジ点を追跡した場合でも、初めのスタート点に戻ってくる特徴があるが、微分方向値もまた、ある値から連続的に変化し、最初の値に戻ってくる傾向がある。例えば、横縞の場合は、図22に示すように、微分方向値が0又は8であることが予め分かっているので、複数の画素0又は8が連続する画素を抽出することにより縞部を抽出することができる。これを利用して、最初に良品画像データを用いて縞部の微分方向値とエッジ延長画像を用いて検査ウィンドウを作成する。その後の処理は実施例8と同様であり、作成された検査ウィンドウを撮像された被検査画像データに対して位置補正をかけて設置し、検査ウィンドウ内をラスター走査することにより縞部内の検査を行う。縞部間についても、良品画像データに対して作成された各縞部の検査ウィンドウを用いて縞部間の検査ウィンドウを設定することにより同様に検査を行う。円形の縞模様でも同様である。
【0040】
(実施例11)
本実施例は、検査ウィンドウをより簡単に作成する方法に関するものである。上述の実施例10では、エッジ延長画像データと微分方向値の連続性を用いて検査ウィンドウを作成したが、本実施例では、縞部の微分方向値の連続性のみを利用して検査ウィンドウをより簡単に作成しようとするものである。上述のように、縞部の微分方向値は、線形、円形ともに縞部を追跡していくと、ある値から連続的に変化し、最初の値に戻ってくる傾向がある。例えば、横縞の場合は、図22に示すように、微分方向値が0又は8であることが予め分かっているので、複数の画素0又は8が連続する画素を抽出することにより縞部を抽出することができる。これを利用して、最初に良品画像データを用いて縞部の微分方向値の連続性に基づいて検査ウィンドウを作成する。その後の処理は実施例8と同様であり、作成された検査ウィンドウを撮像された被検査画像データに対して位置補正をかけて設置し、検査ウィンドウ内をラスター走査することにより縞部内の検査を行う。縞部間についても、良品画像データに対して作成された各縞部の検査ウィンドウを用いて縞部間の検査ウィンドウを設定することにより同様に検査を行う。円形の縞模様でも同様である。
【0041】
(実施例12)
本実施例は、検査ウィンドウを精度良く作成する方法に関するものである。上述の実施例8では、エッジ延長画像データのみを用いて検査ウィンドウを作成したが、本実施例では、縞境界部の微分値の大きさにも着目して検査ウィンドウをより精度良く作成するものである。上述のように、縞部のエッジ延長画像は、線形、円形ともにエッジ点のスタート点からエッジ点を追跡した場合でも、初めのスタート点に戻ってくる特徴がある。また、微分値は縞境界部では大きな値を持つことが分かっているので、「エッジ点が存在し、ある設定値以上の微分値を持ち、さらに、エッジ点がある幅で連続性がある場合」には縞部と認識し、検査ウィンドウを作成する。その後の処理は実施例8と同様であり、作成された検査ウィンドウを撮像された被検査画像データに対して位置補正をかけて設置し、検査ウィンドウ内をラスター走査することにより縞部内の検査を行う。縞部間についても、良品画像データに対して作成された各縞部の検査ウィンドウを用いて縞部間の検査ウィンドウを設定することにより同様に検査を行う。円形の縞模様でも同様である。
【0042】
(実施例13)
本実施例は、検査ウィンドウを最も精度良く作成する方法に関するものであり、エッジ延長画像、微分値および微分方向値を用いて検査ウィンドウを作成する。縞部のエッジ延長画像の特徴は、線形、円形ともにエッジ点のスタート点からエッジ点を追跡した場合でも、初めのスタート点に戻ってくる。また、微分方向値もある値から連続的に変化し、最初の値に戻ってくる傾向がある。さらに、微分値は、縞境界部では大きな値を持つことが分かっている。そこで、本実施例では、「エッジ点が存在し、ある設定値以上の微分値を持ち、さらに、エッジ点がある幅で連続性があり、微分方向値も横縞部ではある一定の値が連続する場合」には縞部と認識し、検査ウィンドウを作成する。その後の処理は実施例8と同様であり、作成された検査ウィンドウを撮像された被検査画像データに対して位置補正をかけて設置し、検査ウィンドウ内をラスター走査することにより縞部内の検査を行う。縞部間についても、良品画像データに対して作成された各縞部の検査ウィンドウを用いて縞部間の検査ウィンドウを設定することにより同様に検査を行う。円形の縞模様でも同様である。
【0043】
(実施例14)
本実施例は、上述のようにして作成された検査ウィンドウ内に複数の検査ラインを設定する方法に関するものであり、検査ウィンドウの内部又は複数の検査ウィンドウの間に所定の間隔で複数の検査ラインを設定することを特徴とするものである。作成された検査ウィンドウについて、図23に示すように、縞部および縞部間についてそれぞれにある設定間隔で検査ラインを設定する。作成された検査ウィンドウを撮像された被検査画像に対して位置補正をかけて設置し、各検査ライン上を探索することにより、微分値等について所定の範囲を超える値を持つ画素を求めて、その周辺部の特徴抽出により縞部内および縞部間の検査を行う。円形の縞模様については、縞部および縞部間に検査ラインを設定する場合は、縞部の境界部の半径を求めることにより、図24に示すように、半径をある設定値だけ縮小・拡大することにより検査ラインを設定する。円形の半径は、縞部境界点の3点のアドレスを求めることにより、円の中心および半径を幾何学的に求める手法は知られている。
【0044】
(実施例15)
本実施例は、上述のようにして作成された検査ウィンドウ内に複数の検査ラインを設定する方法に関するものであり、画像走査方向に対して平行な方向又は垂直な方向に複数の検査ラインを設定することを特徴とするものである。例えば、図25(a)に示すような縦縞についても、上述のように各画素の持つエッジ延長点と微分方向値の連続性及び微分値の大きさなどを用いて検査ウィンドウを作成し、図25(b)又は(c)に示すように、予め設定された方向(例えば、画像走査方向に対して平行な方向又は垂直な方向)に自動的に検査ラインを設定し、各検査ライン上の欠陥部による縞部の画像データの乱れを検出することにより良否判定を行う。縞部間についても同様に検査ラインを設定する。
【0045】
【発明の効果】
請求項1〜7の発明によれば、予め良品の被検査物について、縞模様を有する表面の画像データの特徴を検査用の基礎データとして求めておくことにより、この検査用の基礎データから外れた画像データを検出したときに、表面に縞模様以外の濃淡変化、つまり、欠陥が存在することを判定できる。
【0046】
請求項8〜15の発明によれば、縞模様に対応する検査ウィンドウを設定することにより、検査ウィンドウの内部又は検査ウィンドウの間に大きな濃淡変化が有れば欠陥が存在すると判定できる。
【0047】
請求項9、14、15の発明によれば、検査ウィンドウに基づいて複数の検査ラインを適当な間隔あるいは適当な方向に設定することにより、検査ライン上の画像データを検査するだけで、欠陥の有無を容易に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査対象となる被検査物の表面を例示する正面図である。
【図2】本発明の外観検査方法を実施するための検査装置の全体構成図である。
【図3】本発明の外観検査方法を実施するための画像処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【図4】図3の画像処理装置で用いる局所並列ウィンドウの説明図である。
【図5】図3の画像処理装置で作成する微分画像の説明図である。
【図6】図3の画像処理装置で作成するエッジ画像の説明図である。
【図7】本発明が検査対象とする円形と線形の縞模様を示す正面図である。
【図8】本発明が検査対象とする欠陥部を有する縞模様を示す正面図である。
【図9】図3の画像処理装置で使用する微分方向値の説明図である。
【図10】線形の縞部に対する微分方向値の説明図である。
【図11】円形の縞部に対する微分方向値の説明図である。
【図12】本発明の実施例1の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】欠陥部を有する線形の縞部に対する微分方向値の説明図である。
【図14】線形の縞部の各画素に対応する微分方向値と微分値の説明図である。
【図15】線形の縞部の各画素に対応する微分方向値とエッジ点の説明図である。
【図16】欠陥部を有する線形の縞部に対する微分方向値とエッジ点の説明図である。
【図17】線形の縞部の各画素に対応する微分値の総和の説明図である。
【図18】欠陥部を有する線形の縞部に対する微分値の総和の説明図である。
【図19】本発明の実施例8の検査ウィンドウ設定方法を示す説明図である。
【図20】本発明の実施例8の処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施例9の検査ライン設定方法を示す説明図である。
【図22】本発明の実施例11の検査ウィンドウ設定方法を示す説明図である。
【図23】線形の縞部に対する検査ライン設定方法を示す説明図である。
【図24】円形の縞部に対する検査ライン設定方法を示す説明図である。
【図25】縦縞模様に対する検査ライン設定方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 CCDカメラ
2 被検査物
3 照明装置
4 画像処理装置

Claims (15)

  1. 縞模様を有する被検査物の表面に発生する欠陥を縞模様とは区別して検出するための検査方法であって、
    被検査物の表面の画像を撮像する撮像工程と、
    撮像工程で得られた各画素が2値より多い階調を有する濃淡画像よりなる原画像に対して少なくとも微分処理を含む画像処理を施して濃淡変化に関する画像データを取得する前処理工程と、
    予め良品と判明している被検査物について前処理工程で得られた画像データの特徴を検査用の基礎データとして取得する工程と、
    外観検査すべき被検査物について前処理工程で得られた画像データの特徴を検査用の基礎データと比較照合することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識し、良否判定を行う工程とを有することを特徴とする外観検査方法。
  2. 前処理工程は、原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データを求める処理を含み、
    検査用の基礎データとして取得する良品の画像データの特徴は、縞模様の境界線の部分における微分方向値の連続性に関する特徴であり、
    良否判定を行う工程では、微分方向値の連続性により縞模様の境界線の部分を認識し、微分方向値の連続性の乱れを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  3. 前処理工程は、原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データと原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データを求める処理を含み、
    検査用の基礎データとして取得する良品の画像データの特徴は、縞模様の境界線の部分における微分値の大きさに関する特徴と縞模様の境界線の部分における微分方向値の連続性に関する特徴であり、
    良否判定を行う工程では、微分値の大きさと微分方向値の連続性により縞模様の境界線の部分を認識し、微分値の大きさの違い又は微分方向値の連続性の乱れを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  4. 前処理工程は、原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データと原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データを求める処理を含み、
    検査用の基礎データとして取得する良品の画像データの特徴は、画像走査方向について計数したエッジ点の個数に関する特徴と縞模様の境界線の部分における微分方向値の連続性に関する特徴であり、
    良否判定を行う工程では、エッジ点の個数と微分方向値の連続性により縞模様の境界線の部分を認識し、エッジ点の個数の違い又は微分方向値の連続性の乱れを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  5. 前処理工程は、原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データと原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データと原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データとを求める処理を含み、
    検査用の基礎データとして取得する良品の画像データの特徴は、画像走査方向について積算した微分値の総和に関する特徴と縞模様の境界線の部分における微分方向値の連続性に関する特徴と画像走査方向について計数したエッジ点の個数に関する特徴であり、
    良否判定を行う工程では、微分値の総和と微分方向値の連続性とエッジ点の個数により縞模様の境界線の部分を認識し、微分値の総和の違い又は微分方向値の連続性の乱れ又はエッジ点の個数の違いを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  6. 前処理工程は、原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データを求める処理を含み、
    検査用の基礎データとして取得する良品の画像データの特徴は、画像走査方向について計数したエッジ点の個数に関する特徴であり、
    良否判定を行う工程では、エッジ点の個数により縞模様の境界線の部分を認識し、エッジ点の個数の違いを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  7. 前処理工程は、原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データと原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データとを求める処理を含み、
    検査用の基礎データとして取得する良品の画像データの特徴は、画像走査方向について積算した微分値の総和に関する特徴と画像走査方向について計数したエッジ点の個数に関する特徴であり、
    良否判定を行う工程では、微分値の総和とエッジ点の個数により縞模様の境界線の部分を認識し、微分値の総和の違い又はエッジ点の個数の違いを検出することにより、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識することを特徴とする請求項1記載の外観検査方法。
  8. 縞模様を有する被検査物の表面に発生する欠陥を縞模様とは区別して検出するための検査方法であって、
    被検査物の表面の画像を撮像する撮像工程と、
    撮像工程で得られた各画素が2値より多い階調を有する濃淡画像よりなる原画像に対して少なくとも微分処理を含む画像処理を施して濃淡変化に関する画像データを取得する前処理工程と、
    予め良品と判明している被検査物について前処理工程で得られた画像データを用いて縞模様に対して基準となる検査ウィンドウを作成する工程と、
    作成された検査ウィンドウを外観検査すべき被検査物の画像データに対して設定する工程と、
    設定された検査ウィンドウ上の画像データに基づいて、欠陥部の特徴を縞模様の特徴から分離抽出して認識し、良否判定を行う工程とを有することを特徴とする外観検査方法。
  9. 良否判定を行う工程では、設定された検査ウィンドウをもとに複数の検査ラインを作成し、その検査ライン上の画像データに基づいて良否判定を行うことを特徴とする請求項8記載の外観検査方法。
  10. 前処理工程は、原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データと原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データを求める処理を含み、
    検査ウィンドウを作成する工程では、エッジ点の追跡又は微分方向値の連続性に基づいて検査ウィンドウを作成することを特徴とする請求項8又は9に記載の外観検査方法。
  11. 前処理工程は、原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データを求める処理を含み、
    検査ウィンドウを作成する工程では、微分方向値の連続性に基づいて検査ウィンドウを作成することを特徴とする請求項8又は9に記載の外観検査方法。
  12. 前処理工程は、原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データと原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データを求める処理を含み、
    検査ウィンドウを作成する工程では、ある設定値以上の微分値を持ち、かつエッジ点が連続している場合には縞模様の境界線と認識して、該境界線に沿って検査ウィンドウを作成することを特徴とする請求項8又は9に記載の外観検査方法。
  13. 前処理工程は、原画像の濃淡変化の大きさを示す微分値の画像データと原画像の濃淡変化の方向を示す微分方向値の画像データと原画像の濃淡変化が大きい点を示すエッジ点の画像データを求める処理を含み、
    検査ウィンドウを作成する工程では、ある設定値以上の微分値を持ち、かつエッジ点及び微分方向値に連続性が存在する場合には縞模様の境界線と認識して、該境界線に沿って検査ウィンドウを作成することを特徴とする請求項8又は9に記載の外観検査方法。
  14. 複数の検査ラインは、検査ウィンドウの内部又は複数の検査ウィンドウの間に所定の間隔で設定されることを特徴とする請求項9記載の外観検査方法。
  15. 複数の検査ラインは、画像走査方向に対して平行な方向又は垂直な方向に設定されることを特徴とする請求項9又は14に記載の外観検査方法。
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