JP5452035B2 - 欠陥検査方法および欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査方法および欠陥検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5452035B2
JP5452035B2 JP2009041527A JP2009041527A JP5452035B2 JP 5452035 B2 JP5452035 B2 JP 5452035B2 JP 2009041527 A JP2009041527 A JP 2009041527A JP 2009041527 A JP2009041527 A JP 2009041527A JP 5452035 B2 JP5452035 B2 JP 5452035B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
defect candidate
land
pixel
pixels
defect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009041527A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010197176A (ja
Inventor
智太郎 宮崎
正治 杭ノ瀬
隆博 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009041527A priority Critical patent/JP5452035B2/ja
Publication of JP2010197176A publication Critical patent/JP2010197176A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5452035B2 publication Critical patent/JP5452035B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、検査対象物を撮像して得た画像に画像処理を施すことによって検査対象物の外観上の欠陥の有無を検出する欠陥検査方法および欠陥検査装置に関するものである。
検査対象物の欠陥の有無を検出する従来の欠陥検査装置の一例として、検査対象物が撮像された濃淡画像に微分演算を行い、その演算結果を用いて欠陥の輪郭を検出する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。従来の欠陥検査装置は、濃淡画像の微分演算によって算出された、画素間の濃度変化を表わす微分絶対値を用いて欠陥候補画素を抽出し、隣接した欠陥候補画素の集合を複数抽出する。各欠陥候補画素の集合は、欠陥の輪郭の一部を表わしているが、欠陥の輪郭すべてを表わしていない。このため、従来の欠陥検査装置では、さらに微分演算の演算結果を用いて各欠陥候補画素の集合を延長して欠陥候補ランドを抽出し、抽出した欠陥候補ランドの画素数を閾値と比較して欠陥の有無を判定する。
特開2000−339462号公報
しかしながら、従来の欠陥検査装置は、欠陥候補ランドの延長部分が微分演算の演算結果を用いて延長されたものであるため、実際の欠陥の輪郭を反映していない場合があった。つまり、欠陥候補ランドと実際の欠陥の輪郭との間で形状が異なることがあった。このような欠陥候補ランドの画素数からでは実際の欠陥サイズ(面積)を求めることができないため、従来の欠陥検査装置で欠陥を検出しても、最終的には、例えばさまざまな欠陥の図形および欠陥の面積を示した透明シートである「きょう雑物測定図表」などを用いて検査者が計測し、検査対象物が良品であるか否かを判定する必要があった。
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、その目的は、検査対象物の欠陥の有無を正確に検出し、検査対象物が良品であるか否かを精度よく判定することができる欠陥検査方法および欠陥検査装置を提供することにある。
請求項1に係る欠陥検査方法の発明は、検査対象物が撮像された撮像画像を取得し当該検査対象物の表面上の欠陥を検出する欠陥検査方法であって、前記撮像画像の各画素の濃度に基づく微分演算を行い画素間の濃度変化を表わす微分絶対値を算出する微分演算過程と、前記微分演算過程で算出された前記微分絶対値が規定値以上である画素をエッジ画素として抽出するエッジ画素抽出過程と、前記エッジ画素抽出過程で抽出された前記エッジ画素のうち互いに隣接して同一の欠陥候補となる画素の連結成分を、欠陥候補の位置を示す位置検出用ランドとして抽出する位置検出用ランド抽出過程と、前記撮像画像の各画素に対して規定濃度値を用いて2値化を行って欠陥候補画素を抽出する濃淡2値化演算過程と、互いに隣接する前記欠陥候補画素の集合であって前記位置検出用ランドに関連付けられた領域を欠陥候補ランドとして抽出する欠陥候補ランド抽出過程と、前記欠陥候補ランド抽出過程で抽出された前記欠陥候補ランドの画素数を計測する計測過程と、前記計測過程で計測された前記欠陥候補ランドの画素数が規定画素数以上である場合、前記検査対象物が不良品であると判定する一方、前記欠陥候補ランドの画素数が前記規定画素数未満である場合、前記検査対象物が良品であると判定する判定過程とを有し、前記位置検出用ランド抽出過程において、前記位置検出用ランドに囲まれている領域の画素群のうちの1つを代表画素に設定し、前記欠陥候補ランド抽出過程において、前記位置検出用ランドの前記代表画素が前記欠陥候補画素である場合、当該代表画素に隣接して他の欠陥候補画素が存在するときに、当該代表画素および当該他の欠陥候補画素に同じ欠陥候補ラベルを付与した後、当該欠陥候補ラベルが付与された欠陥候補画素に隣接する欠陥候補画素に当該欠陥候補ラベルを付与する過程を繰り返し、その後、当該欠陥候補ラベルが付与された画素群からなる領域を前記位置検出用ランドに関連付けることを特徴とする。
請求項2に係る欠陥検査方法の発明は、請求項1の発明において、前記位置検出用ランドの重心を算出する位置検出重心算出過程と、前記位置検出重心算出過程で算出された重心を中心とする検査範囲を設定する範囲設定過程とを前記濃淡2値化演算過程の前に有し、前記濃淡2値化演算過程では、前記撮像画像の前記検査範囲の各画素に対して前記規定濃度値を用いて2値化を行うことを特徴とする。
請求項に係る欠陥検査方法の発明は、請求項1または2の発明において、前記位置検出用ランド抽出過程で抽出された前記位置検出用ランドの外接矩形を設定する外接矩形設定過程を有し、前記計測過程では、前記欠陥候補ランドとなる前記欠陥候補画素のうち、前記外接矩形設定過程で設定された前記外接矩形内に存在する画素群の画素数を、当該欠陥候補ランドの画素数として計測することを特徴とする。
請求項に係る欠陥検査方法の発明は、請求項の発明において、前記微分演算過程では、微分フィルタを用いて微分演算を行い、前記外接矩形設定過程では、前記微分フィルタを用いた微分演算で用いられる画素領域が大きくなるほど前記外接矩形の大きさを縮小することを特徴とする。
請求項に係る欠陥検査装置の発明は、検査対象物が撮像された撮像画像を取得し当該検査対象物の表面上の欠陥を検出する欠陥検査装置であって、前記撮像画像の各画素の濃度に基づく微分演算を行い画素間の濃度勾配の変化を表わす微分絶対値を算出する微分演算手段と、前記微分演算手段で算出された前記微分絶対値が規定値以上である画素をエッジ画素として抽出するエッジ画素抽出手段と、前記エッジ画素抽出手段で抽出された前記エッジ画素のうち互いに隣接して同一の欠陥候補となる画素の連結成分を、欠陥候補の位置を示す位置検出用ランドとして抽出する位置検出用ランド抽出手段と、前記撮像画像の各画素に対して規定濃度値を用いて2値化を行って欠陥候補画素を抽出する濃淡2値化演算手段と、互いに隣接する前記欠陥候補画素の集合であって前記位置検出用ランドに関連付けられた領域を欠陥候補ランドとして抽出する欠陥候補ランド抽出手段と、前記欠陥候補ランド抽出手段で抽出された前記欠陥候補ランドの画素数を計測する計測手段と、前記計測手段で計測された前記欠陥候補ランドの画素数が規定画素数以上である場合、前記検査対象物が不良品であると判定する一方、前記欠陥候補ランドの画素数が前記規定画素数未満である場合、前記検査対象物が良品であると判定する判定手段とを備え、前記位置検出用ランド抽出手段は、前記位置検出用ランドに囲まれている領域の画素群のうちの1つを代表画素に設定し、前記欠陥候補ランド抽出手段は、前記位置検出用ランドの前記代表画素が前記欠陥候補画素である場合、当該代表画素に隣接して他の欠陥候補画素が存在するときに、当該代表画素および当該他の欠陥候補画素に同じ欠陥候補ラベルを付与する機能と、当該欠陥候補ラベルが付与された欠陥候補画素に隣接する欠陥候補画素に当該欠陥候補ラベルを付与する過程を繰り返す機能と、当該欠陥候補ラベルが付与された画素群からなる領域を前記位置検出用ランドに関連付ける機能とを有することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、検査対象物が撮像された撮像画像に対する微分演算によって抽出されたエッジ画素の連結成分である位置検出用ランドから検査対象物における欠陥の位置を検出し、上記撮像画像に対する濃淡2値化によって抽出された欠陥候補画素の集合である欠陥候補ランドから欠陥の大きさを正確に反映させることができるので、検査対象物の欠陥の有無を正確に検出し、検査対象物が良品であるか否かを精度よく判定することができる。
請求項2の発明によれば、位置検出用ランドの重心を検査範囲の中心座標とすることによって、濃淡2値化を行う範囲を位置検出用ランドの周辺に限定することによって、濃淡2値化および欠陥候補ランドの画素数の計測を短時間で行うことができる。
請求項の発明によれば、欠陥候補ランドの周辺にあるノイズを欠陥候補ランドの一部として抽出することを防止できる。
請求項の発明によれば、補正された外接矩形は欠陥候補ランドの大きさをより正確に反映した形になり、欠陥候補ランドへのノイズ成分の結合を最小限に抑えることができる。
請求項の発明によれば、検査対象物が撮像された撮像画像に対する微分演算によって抽出されたエッジ画素の連結成分である位置検出用ランドから検査対象物における欠陥の位置を検出し、上記撮像画像に対する濃淡2値化によって抽出された欠陥候補画素の集合である欠陥候補ランドから欠陥の大きさを正確に反映させることができるので、検査対象物の欠陥の有無を正確に検出し、検査対象物が良品であるか否かを精度よく判定することができる。
実施形態1の構成を示すブロック図である。 同上に係る欠陥検査装置に用いられる微分フィルタであって、(a)が3×3微分フィルタを示す図、(b)が7×7微分フィルタを示す図である。 検査対象物の欠陥について、(a)が撮像画像の図、(b)が微分2値化画像の図、(c)が濃淡2値化画像の図である。 同上に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態2に係る欠陥検査装置の動作を説明するためにおいて、(a)が撮像画像の図、(b)が微分2値化画像の図、(c)が(b)の要部の拡大図、(d)が撮像画像の要部の拡大図、(e)が撮像画像の検査範囲を示す図、(f)が濃淡2値化画像の検査範囲を示す図である。 同上に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態3に係る欠陥検査装置の動作を説明するための図である。 同上に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態4に係る欠陥検査装置の動作を説明するための図である。 同上に係る欠陥検査装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態5に係る欠陥検査装置の動作を説明するための図である。 実施形態6に係る欠陥検査装置の動作を説明するための図である。 検査対象物のドーナツ状欠陥について、(a)が撮像画像の図、(b)が濃淡2値化画像の図である。 実施形態7に係る欠陥検査装置の動作を説明するための図である。 検査対象物の打痕欠陥について、(a)が撮像画像の図、(b)が濃淡2値化画像の図である。
(実施形態1)
まず、実施形態1に係る欠陥検査装置の構成について図1を用いて説明する。図1に示す欠陥検査装置1は、検査対象物(図示せず)を含む空間領域を撮像する撮像装置2からI/F部3を介して撮像画像(原画像、図3(a)参照)を取得し、検査対象物の表面上の欠陥C(図3(a)参照)を検出する装置である。この欠陥検査装置1は、撮像装置2から取得した撮像画像を一時的に保存する画像メモリ4と、欠陥候補の位置を検出する欠陥候補位置検出部5と、欠陥候補の面積を算出する欠陥候補面積算出部6と、欠陥候補面積算出部6で算出された欠陥候補の面積を用いて検査対象物が不良品であるか否かを判定する判定部(判定手段)7とを備えている。
撮像装置2は、光源(図示せず)から検査対象物に光を照射し、検査対象物に形成された陰影を撮像する。撮像装置2で撮像された撮像画像は、I/F部3を介して欠陥検査装置1に転送される。
欠陥候補位置検出部5は、撮像画像の各画素の濃度に基づく微分演算(空間微分)を行って各画素の微分絶対値および微分方向値を算出する微分演算部(微分演算手段)50と、微分演算部50で算出された微分絶対値を用いてエッジ画素を抽出するエッジ画素抽出部(エッジ画素抽出手段)51と、エッジ画素抽出部51で抽出されたエッジ画素から後述の位置検出用ランドA(図3(b)参照)を抽出する位置検出用ランド抽出部(位置検出用ランド抽出手段)52とを備えている。位置検出用ランドAは、欠陥候補の位置を表わすものである。
微分演算部50は、図2(a)に示す微分フィルタ53を用いて以下のような微分演算を行う。図2(a)に示す微分フィルタ53としては、例えばプリューウィットフィルタ(Prewitt filter)やソーベルフィルタ(Sobel filter)などがある。本実施形態では3×3微分フィルタを用いており、微分演算部50は、微分フィルタ53の画素Eを着目画素とし、画素Eに隣接する8画素(以下「8近傍」という)A〜D,F〜Iの濃度値を用いてX方向(横方向)の濃度変化ΔXと縦方向(Y方向)の濃度変化ΔYとを以下の式1と式2とによって求める。本実施形態では、ΔXを求めるときには、図2(b)に示すX方向用のプリューウィットフィルタが用いられ、ΔYを求めるときには、図2(c)に示すY方向用のプリューウィットフィルタが用いられる。微分演算部50は、画素ごとに濃度値と微分フィルタ53の係数との積を求め、求めた積の総和をΔXおよびΔYとする。式1および式2において、A〜Hは対応する画素の濃度値を示す。
ΔX=(A+D+G)−(C+F+I)(式1)
ΔY=(A+B+C)−(G+H+I)(式2)
また、微分演算部50は、画素Eの近傍領域における濃度変化を表わす微分絶対値abs(E)と、画素Eの近傍領域における濃度値の最大変化の方向に直交する方向を表わす微分方向値dir(E)とを式3と式4とによって求める。
abs(E)=(ΔX+ΔY1/2(式3)
dir(E)=tan−1(ΔY/ΔX)+(π/2)(式4)
式3から明らかなように、微分絶対値abs(E)は、画素Eの近傍領域における濃度値の変化率を表わす。つまり、微分絶対値absは、撮像画像の画素の濃度変化が大きい部位ほど大きくなる。
式4から明らかなように、微分方向値dir(E)は、画素Eの近傍領域における濃度値の最大変化の方向に直交する方向、すなわち、エッジ(輪郭)に平行な方向(エッジの接線方向)を表わしている。なお、微分方向値としては、通常、式4で求められた値がそのまま用いられるのではなく、コード化(デジタル化)した値が用いられる。つまり、−π/8〜π/8、π/8〜3π/8、……、−3π/8〜−π/8の8個の角度範囲を用い、各角度範囲にそれぞれ1〜8のコードを付与したものが微分方向値として用いられる。
なお、本実施形態の微分フィルタ53は、3×3微分フィルタであるが、3×3微分フィルタに限定されるものではなく、例えば図2(d)に示す5×5微分フィルタであってもよい。5×5微分フィルタの場合、ΔXを求めるときに図2(e)のX方向用の微分フィルタが用いられ、ΔYを求めるときに図2(f)のY方向用の微分フィルタが用いられる。
エッジ画素抽出部51は、撮像画像の画素を順次走査し、微分演算部50で算出された微分絶対値が規定値以上である画素をエッジ画素として抽出する。エッジ画素を黒画素とした微分2値化画像は、図3(b)に示すようなものになる。
位置検出用ランド抽出部52は、エッジ画素抽出部51で抽出されたエッジ画素に隣接して他のエッジ画素が存在するときに、両エッジ画素の微分方向値の差が規定範囲内であれば、両エッジ画素が同じ欠陥Cの一部であるとみなして、両エッジ画素に同じエッジラベルを付与する。したがって、互いに隣接したエッジ画素の集合のうち位置検出用ランドAとみなせる画素群に1つのエッジラベルが付与される。このような画素群は、1つのエッジラベルが付与された連結成分となる。
隣接するエッジ画素に1つのエッジラベルを付与した位置検出用ランド抽出部52は、エッジラベルを付与したエッジ画素群(連結成分)の端縁を形成するエッジ画素に隣接する画素(以下「隣接画素」という)が、エッジラベルを付与したエッジ画素群と同じ欠陥Cに属する画素であるか否かを判定する。隣接画素が、エッジラベルが付与されたエッジ画素群と同じ欠陥Cに属すると判断すると、位置検出用ランド抽出部52は、隣接画素に同じエッジラベルを付与する。このようにして、同じエッジラベルが付与されたエッジ画素群が占める領域を広げる。
さらに、位置検出用ランド抽出部52は、エッジラベルを付与したエッジ画素群が複数個存在する場合、エッジ画素群同士を統合可能であるか否かを判定する。位置検出用ランド抽出部52は、1つのエッジ部分として統合可能なエッジ画素群の組を見つけると、エッジ画素群を統合するとともに統合されたエッジ画素群に1つのエッジラベルを付与する。
上述した各過程を経ることによって、位置検出用ランド抽出部52は、同じ欠陥Cのエッジ部分とみなされるエッジ画素群(位置検出用ランドA)にグループ分けする。
また、位置検出用ランド抽出部52は、抽出した位置検出用ランドAに囲まれている領域の画素群のうち、所定の手法によって一の画素(例えば重心座標など)を算出し、この一の画素の座標を代表座標と設定する。
欠陥候補面積算出部6は、撮像画像の各画素に対して規定濃度値を用いて2値化を行って欠陥候補画素を抽出する濃淡2値化演算部(濃淡2値化演算手段)60と、互いに隣接する欠陥候補画素の集合を欠陥候補ランドB(図3(c)参照)として抽出する欠陥候補ランド抽出部(欠陥候補ランド抽出手段)61と、欠陥候補ランド抽出部61で抽出された欠陥候補ランドBの画素数を計測する計測部(計測手段)62とを備えている。
濃淡2値化演算部60は、濃度値が規定濃度値以上である画素を黒画素とし、濃度値が規定濃度値未満である画素を白画素とする濃淡2値化画像(図3(c)参照)を作成する。濃淡2値化演算部60で用いられる規定濃度値は、濃淡2値化画像の欠陥候補ランドBと微分2値化画像において位置検出用ランドAで囲まれた領域との面積差やノイズを考慮して予め設定される濃淡閾値である。つまり、規定濃度値が大きすぎると、濃淡2値化画像の欠陥候補ランドBの面積と微分2値化画像の位置検出用ランドAで囲まれた領域の面積に大きな差が発生してしまう。一方、規定濃度値が小さすぎると、多数のノイズが取り込まれてしまう。
また、濃淡2値化演算部60は、作成した濃淡2値化画像において、黒画素を欠陥候補画素として抽出する。
欠陥候補ランド抽出部61は、濃淡2値化画像において、位置検出用ランド抽出部52で設定された代表座標の画素(以下「代表画素」という)が欠陥候補画素である場合、この代表画素に隣接して欠陥候補画素が存在するときに、代表画素とこの代表画素に隣接する欠陥候補画素とに同じ欠陥候補ラベルを付与する。また、欠陥候補ランド抽出部61は、欠陥候補ラベルを付与した欠陥候補画素に隣接して欠陥候補画素が存在するときに、隣接する欠陥候補画素にも同じ欠陥候補ラベルを付与する。したがって、互いに隣接した欠陥候補画素の集合のうち欠陥候補ランドBとみなせる画素群に1つの欠陥候補ラベルが付与される。
上述のようにして、欠陥候補ランド抽出部61は、欠陥候補領域とみなされる欠陥候補画素群(欠陥候補ランドB)を抽出する。
一方、代表画素が欠陥候補画素ではなかった場合、欠陥候補ランド抽出部61は、位置検出用ランド抽出部52に対して代表画素の再設定を要求する。
上述のようにして、本実施形態の欠陥候補ランド抽出部61は、位置検出用ランドAに関連付けられた領域を欠陥候補ランドBとして抽出する。
判定部7は、計測部62で計測された欠陥候補ランドBごとに、欠陥候補ランドBの画素数と規定画素数とを比較し、欠陥候補ランドBの画素数が規定画素数以上である場合、検査対象物が不良品であると判定する。一方、欠陥候補ランドBの画素数が規定画素数未満である場合、判定部7は、検査対象物が良品であると判定する。規定画素数は、どのくらいの大きさの欠陥Cが存在していれば検査対象物を不良品とするのかを考慮して、予め設定される閾値である。
次に、本実施形態に係る欠陥検査装置1を用いた欠陥検査方法について図4を用いて説明する。まず、撮像装置2から送信された撮像画像を微分演算部50が画像メモリ4から読み取る(図4のS1)。撮像画像を読み取った微分演算部50は、撮像画像の各画素の濃度に基づく微分演算を行い、各画素の微分絶対値および微分方向値を算出する(S2:微分演算過程)。その後、エッジ画素抽出部51は、微分演算過程で算出された微分絶対値が規定値以上である画素をエッジ画素として複数個抽出する(S3:エッジ画素抽出過程)。その後、位置検出用ランド抽出部52は、エッジ画素抽出過程で抽出された複数個のエッジ画素に対して、互いに隣接し微分方向値の差が規定範囲内であるエッジ画素の集合を抽出ランドとして抽出する(S4)。ここで、抽出ランドはM個とする。このとき、位置検出用ランド抽出部52は、M個の抽出ランドをすべて位置検出用ランドAにするのではなく、各抽出ランドの画素数が所定閾値以上であるか否かを判定し、抽出ランドの画素数が所定閾値以上である場合、抽出ランドを位置検出用ランドAとして保存する(S5〜S9)。ステップS4〜ステップS9が位置検出用ランド抽出過程である。ここで、位置検出用ランドAはL個とする。
その後、濃淡2値化演算部60は、撮像画像の各画素に対して規定濃度値(濃淡閾値)を用いて2値化を行って欠陥候補画素を抽出する(S10〜S13:濃淡2値化演算過程)。その後、欠陥候補ランド抽出部61は、互いに隣接する欠陥候補画素の集合を欠陥候補ランドBとして抽出する(S14:欠陥候補ランド抽出過程)。その後、計測部62は、欠陥候補ランド抽出過程で抽出された欠陥候補ランドBの画素数を計測する(S15:計測過程)。
その後、判定部7は、計測過程で計測された欠陥候補ランドBの画素数が規定画素数以上である場合(S16)、検査対象物が不良品であると判定し、規定画素数以上の欠陥候補ランドBを保存する(S17:判定過程)。一方、欠陥候補ランドBの画素数が画素数閾値未満である場合、検査対象物が良品であると判定する。
なお、位置検出用ランドAが複数個存在する場合、位置検出用ランドAごとに欠陥候補ランドBを抽出すればよい(S10〜S18)。
以上、本実施形態によれば、検査対象物が撮像された撮像画像に対する微分演算によって抽出されたエッジ画素の連結成分である位置検出用ランドAから検査対象物における欠陥Cの位置を検出し、上記撮像画像に対する濃淡2値化によって抽出された欠陥候補画素の集合である欠陥候補ランドBから欠陥Cの大きさを正確に反映させることができるので、検査対象物の欠陥Cの有無を正確に検出し、検査対象物が良品であるか否かを精度よく判定することができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る欠陥検査装置1は、図5(a)に示す撮像画像の全領域を濃淡2値化するのではなく、図5(f)に示すように後述の検査範囲Dのみを濃淡2値化する点で、実施形態1に係る欠陥検査装置1と相違する。図5(f)の濃淡2値化画像において、黒画素は特徴抽出画素つまり欠陥候補画素であり、白画素は非特徴抽出画素である。
本実施形態に係る位置検出用ランド抽出部52は、図5(b)(c)に示すように位置検出用ランドAを抽出した後、位置検出用ランドA上にあるn個のエッジ画素を抽出し、これらの座標(a1,b1),(a2,b2)・・・(an,bn)から、位置検出用ランドAの重心座標G(x,y)を、x=(a1+a2+・・・+an)/n、y=(b1+b2+・・・+bn)/nとして算出する。なお、位置検出用ランドAを複数個抽出した場合、位置検出用ランド抽出部52は、各位置検出用ランドAごとに重心座標Gを算出する。図5(b)(c)の微分2値化画像において、黒画素は特徴抽出画素つまりエッジ画素であり、白画素は非特徴抽出画素である。
本実施形態に係る濃淡2値化演算部60は、濃淡2値化を行う前に、図5(d)に示すように、撮像画像に対して、位置検出用ランドAの重心座標Gを中心座標とした検査範囲Dを設定する。検査範囲Dの面積は、検査対象物が不良品と判断されるときの欠陥候補ランドBの最小面積より大きくなるように予め決められている。したがって、仮に検査範囲Dより大きい欠陥候補ランドBが発生しても、このような欠陥候補ランドBを有する検査対象物は常に不良品と判定されるので、不良品が良品として流れることはない。図5の場合、撮像画像が4096画素×512画素の大きさに対し、検査範囲は128画素×128画素としている。
検査範囲Dを設定した濃淡2値化演算部60は、図5(f)に示すように、撮像画像のうち検査範囲Dの画素に対してのみ、濃度値が規定濃度値以上である画素を黒とし、濃度値が規定濃度値未満である画素を白とする濃淡2値化画像を作成する。
次に、本実施形態に係る欠陥検査装置1を用いた欠陥検査方法について図6を用いて説明する。まず、実施形態1と同様に、微分演算部50は、画像メモリ4から読み取った撮像画像の各画素の濃度に基づく微分演算を行い、各画素の微分絶対値および微分方向値を算出する(図6のS1,S2)。その後、実施形態1と同様に、エッジ画素抽出部51は、微分絶対値が規定値以上である画素をエッジ画素として抽出し(S3)、位置検出用ランド抽出部52は、エッジ画素の集合を抽出ランドとして抽出する(S4)。
その後、位置検出用ランド抽出部52は、抽出ランドの重心座標を算出する(S21:位置検出重心算出過程)。その後、位置検出用ランド抽出部52は、実施形態1と同様にステップS5〜ステップS9を行い、位置検出用ランドA(図5(b)参照)を抽出する。
その後、濃淡2値化演算部60は、位置検出重心算出過程で算出された重心座標Gを中心座標とする検査範囲D(図5(c)参照)を設定する(S22:範囲設定過程)。その後、濃淡2値化演算部60は、撮像画像の検査範囲Dの各画素に対して2値化を行う(S12)。その後、実施形態1と同様に、ステップS13〜ステップS17が行われる。
なお、位置検出用ランドAが複数個存在する場合、位置検出用ランドAごとに検査範囲を設定して、欠陥候補ランドBを抽出すればよい(S10〜S18)。
以上、本実施形態によれば、位置検出用ランドAの重心座標Gを検査範囲Dの中心座標とすることによって、濃淡2値化を行う範囲を位置検出用ランドAの周辺に限定することによって、濃淡2値化および欠陥候補ランドBの画素数の計測を短時間で行うことができる。
なお、本実施形態では、位置検出用ランドAの重心座標Gを中心座標として検査範囲Dを設定しているが、本実施形態の変形例として、位置検出用ランドAによって囲まれた領域内の任意の画素の座標を中心座標として検査範囲Dを設定してもよい。
(実施形態3)
実施形態3では、図7(a)に示すように検査範囲に複数個の欠陥C1,C2が近接して存在する場合について説明する。なお、欠陥C1は、不良品に該当する欠陥サイズであり、欠陥C2は、良品に該当するサイズである。
本実施形態に係る欠陥候補ランド抽出部61は、代表画素に隣接して欠陥候補画素が存在するときに代表画素とこの代表画素に隣接する欠陥候補画素とに同じ欠陥候補ラベルを付与するのではなく、図7(c)に示すように検査範囲Dに複数個の欠陥候補ランドB1,B2が存在する場合に、実施形態1の代表画素を用いることなく各欠陥候補ランドB1,B2の重心座標H1,H2をそれぞれ算出する。以下、欠陥候補ランドB1の重心座標H1を(X1,Y1)、欠陥候補ランドB2の重心座標H2を(X2,Y2)とする。なお、図7(b)に示す位置検出用ランドA1の重心座標G1(Xa,Ya)は、実施形態2と同様に位置検出用ランド抽出部52によって求められる。
各欠陥候補ランドB1,B2の重心座標H1(X1,Y1),H2(X2,Y2)を算出した欠陥候補ランド抽出部61は、各欠陥候補ランドB1,B2のうち、位置検出用ランドA1との間で重心距離が最も近い欠陥候補ランドB1(B2)を位置検出用ランドA1に対応させる。図7においては、(Xa−X1)+(Ya−Y1)≦(Xa−X2)+(Ya−Y2)となるので、位置検出用ランドA1に対応するのは、欠陥候補ランドB1となる。
上述のようにして、本実施形態の欠陥候補ランド抽出部61は、各位置検出用ランドA1,A2に関連付けられた領域を欠陥候補ランドB1,B2としてそれぞれ抽出する。
次に、本実施形態に係る欠陥検査装置1を用いた欠陥検査方法について図8を用いて説明する。まず、実施形態2と同様に、ステップS1〜S4、ステップS21、ステップS5〜S10を行う。
その後、濃淡2値化演算部60は、実施形態2と同様に重心座標G1を中心座標とする検査範囲Dを設定し、撮像画像の検査範囲Dの各画素に対して規定濃度値を用いて2値化を行って欠陥候補画素を抽出する(S22,S12,S13)。
その後、欠陥候補ランド抽出部61は、実施形態2と同様に欠陥候補画素から欠陥候補ランドB1,B2を抽出する(S13)。欠陥候補ランドB1,B2を抽出した後、欠陥候補ランド抽出部61は、検査範囲Dに複数個の欠陥候補ランドB1,B2が存在するため、各欠陥候補ランドB1,B2の重心座標H1,H2を算出する(S31:欠陥候補重心算出過程)。その後、欠陥候補ランド抽出部61は、重心座標H1,H2が算出された各欠陥候補ランドB1,B2のうち、位置検出用ランドA1,A2との間で重心距離が最も近い欠陥候補ランドB1,B2を上記位置検出用ランドA1,A2に対応させる(S32:重心比較過程)。その後、ステップ15〜ステップS18を行う。
以上、本実施形態によれば、近傍に欠陥候補ランドB1,B2が複数個存在する場合であっても、これらの欠陥候補ランドB1,B2を取り違えることなく、各欠陥候補ランドB1,B2の画素数をそれぞれ計測することができる。また、欠陥Cの見逃しを防止することもできる。
(実施形態4)
ところで、位置検出用ランド抽出部52で抽出された位置検出用ランドAは、ノイズ成分が除去された上で抽出され、欠陥候補の輪郭部分が特徴抽出されたものであるのに対し、欠陥候補ランド抽出部61で抽出された欠陥候補ランドBは、欠陥候補の周辺のノイズ成分も結合されるため、実際の欠陥サイズよりも大きく特徴抽出される傾向がある。
そこで、実施形態4では、図9に示すように、位置検出用ランドAの外接矩形Eを設定し、この外接矩形Eを用いて欠陥候補ランドBの画素数を計測する欠陥検査装置1について説明する。
本実施形態に係る位置検出用ランド抽出部52は、図9(b)に示すように、位置検出用ランドAを抽出した後、この位置検出用ランドAに接する最小の矩形である外接矩形Eを設定する。このように位置検出用ランドAに接する最小の矩形を外接矩形Eに設定することよって、欠陥の大まかな大きさを認識することができる。なお、複数個の位置検出用ランドAを抽出した場合、位置検出用ランド抽出部52は、各位置検出用ランドAごとに、外接矩形Eを設定する。
本実施形態に係る計測部62は、欠陥候補ランドBのうち、位置検出用ランド抽出部52で設定された外接矩形E内に存在する画素群の画素数を、上記欠陥候補ランドBの画素数として計測する。つまり、計測部62は、図9(c)の外接矩形Eの内側にある欠陥候補画素の画素数を計測する。
次に、本実施形態に係る欠陥検査装置1を用いた欠陥検査方法について図10を用いて説明する。まず、実施形態2と同様に、ステップS1〜S4、ステップS21を行う。
その後、位置検出用ランド抽出部52は、位置検出用ランドAの外接矩形Eを設定する(S41:外接矩形設定過程)。その後、ステップS5〜ステップS11、ステップS22、ステップS13,S14を行う。
その後、計測部62は、欠陥候補ランドBのうち、外接矩形E内に存在する画素群を欠陥候補ランドBの画素数として計測する(S15)。その後、ステップS16〜S18を行う。
以上、本実施形態によれば、欠陥候補ランドBの周辺にあるノイズを欠陥候補ランドBの一部として抽出することを防止できる。
なお、本実施形態では、欠陥候補ランドBのうち外接矩形E内に存在する画素群の画素数を計測部62が計測するが、本実施形態の変形例として、欠陥候補ランド抽出部61が、濃淡2値化画像の外接矩形E内の画素に制限して、欠陥候補ランドBを抽出してもよい。この場合の計測部62は、欠陥候補ランドBの画素数をそのまま計測すればよい。
(実施形態5)
ところで、図11(a)に示す撮像画像に対して微分演算が行われると、図11(b)(c)に示す位置検出用ランドA,A’は、実際の欠陥候補領域の輪郭よりも大きくなってしまう。これは、微分演算を行うときに用いられる微分フィルタ53のサイズに連動するものであり、微分フィルタ53のサイズが大きくなるほど、位置検出用ランドAも大きくなってしまう。図11(b)に示す微分2値化画像は3×3の微分フィルタを用いた場合、図11(c)に示す微分2値化画像は7×7微分フィルタを用いた場合であって、図11(c)の位置検出用ランドA’のほうが図11(b)の位置検出用ランドAより大きい。このため、外接矩形E(図9(c)参照)は、必要以上に大きく設定されてしまう。
そこで、実施形態5では、微分フィルタ53のサイズに応じて外接矩形Eの大きさを補正する欠陥検査装置1について説明する。
本実施形態に係る位置検出用ランド抽出部52は、微分演算部50で用いられた微分フィルタ53のサイズに連動して外接矩形Eの大きさを補正する。つまり、位置検出用ランド抽出部52は、微分フィルタ53による膨張分だけ外接矩形Eを収縮させる。なお、微分フィルタ53による膨張分は既知であるため、外接矩形Eの収縮分は、微分演算で用いられた微分フィルタ53のサイズに応じて予め決められている。
以上、本実施形態によれば、補正された外接矩形Eは欠陥候補ランドBの大きさをより正確に反映した形になり、欠陥候補ランドBへのノイズ成分の結合を最小限に抑えることができる。
(実施形態6)
ところで、図13(a)に示すようなドーナツ状の欠陥Cの場合、濃淡2値化画像は、図13(b)に示すように内部の一部が欠陥候補画素として抽出されず、このため、欠陥候補ランドBの画素数が少なく計測され、場合によっては、このようなドーナツ状の欠陥Cを有する検査対象物が良品と判定される可能性がある。
そこで、実施形態6に係る欠陥検査装置1では、図12に示すように、欠陥候補ランドの輪郭成分(輪郭を形成する画素群)と輪郭成分で囲まれた領域内にあるすべての画素との合計画素を、欠陥候補ランドの画素数として計測する。
本実施絵形態に係る欠陥候補ランド抽出部61は、図12(a)に示す欠陥候補ランドから、例えば輪郭追跡アルゴリズムなどによって、図12(b)に示す欠陥候補ランドの輪郭成分を抽出する。輪郭成分を抽出した欠陥候補ランド抽出部61は、図12(c)に示すように輪郭成分で囲まれたすべての画素を黒画素(欠陥候補画素)に置き換える。その後、濃淡2値化演算部60は、欠陥候補画素を再抽出する。欠陥候補ランド抽出部61は、再抽出された欠陥候補画素から欠陥候補ランドを再抽出する。
本実施形態に係る計測部62は、再抽出された欠陥候補ランドの画素数を計測することで、欠陥C(図13(a)参照)の面積を求めることができる。
以上、本実施形態によれば、ドーナツ状の欠陥Cなど、欠陥内部の一部が検出されない場合でも、実際の欠陥サイズを欠陥候補ランドBに正確に反映させることができる。
(実施形態7)
ところで、図15(a)に示すような打痕やフクレなど検査対象物の表面に凹凸がある欠陥Cの場合、検査対象物を照射する光源の位置によっては陰影などで強調されない輪郭部分が存在する。このため、濃淡2値化画像は、図15(b)に示すように、欠陥Cの一部(2個の欠陥候補ランドBの間の領域)が欠陥候補ランドBとして抽出されない場合がある。この場合、各欠陥候補ランドBの画素数が別々に計測され、このような打痕による欠陥Cを有する検査対象物が良品と判定される可能性がある。
そこで、実施形態7に係る欠陥検査装置1では、図14(a)に示すように欠陥候補ランドの輪郭成分(輪郭を形成する画素群)が複数個(図示例では2個)存在する場合、図14(e)に示すように複数個の輪郭成分を1個の輪郭成分に再構成して1個の欠陥候補ランドにする(図14(e)参照)。
本実施形態に係る欠陥候補ランド抽出部61は、図15(b)に示すように欠陥候補ランドを抽出した後、抽出した複数個(図示例では2個)の欠陥候補ランドに対して、図14(a)に示すように輪郭成分を抽出する。輪郭成分を抽出した欠陥候補ランド抽出部61は、図14(b)に示すように欠陥候補ランドの輪郭成分の重心画素Hを求め、重心画素Hを中心に30°ごとに放射状の直線を描き、直線ごとに輪郭成分との交点を交点画素P1,P3として抽出し、抽出した各交点画素P1,P3と重心画素Hとの距離を求める。このとき、直線と輪郭成分との交点が複数個存在する場合、重心画素Hから最も遠い交点を交点画素P1,P3として抽出する。一方、直線と輪郭成分との交点が存在しない場合、両隣の角度で抽出された2つの交点画素P1,P3から推定交点画素P2を抽出する。その後、欠陥候補ランド抽出部61は、図14(c)に示すように推定交点画素P2と両隣の角度で抽出された2つの交点画素P1,P3とを線分で結び、図14(d)に示すように、その線分が通過する画素群を欠陥候補ランドの輪郭成分として加える。これにより、欠陥候補ランドの輪郭成分は、図14(e)に示すようなものになる。その後、欠陥候補ランド抽出部61は、図14(e)に示す輪郭成分で囲まれた領域を欠陥候補ランドとして再抽出する。
本実施形態に係る計測部62は、再抽出された欠陥候補ランドの画素数を計測し、欠陥C(図15(a)参照)の面積を求める。
以上、本実施形態によれば、打痕による欠陥Cなど、欠陥Cの輪郭部分の一部が検出されない場合でも、実際の欠陥サイズを欠陥候補ランドに正確に反映させることができる。
1 欠陥検査装置
2 撮像装置
5 欠陥候補位置検出部
50 微分演算部(微分演算手段)
51 エッジ画素抽出部(エッジ画素抽出手段)
52 位置検出用ランド抽出部(位置検出用ランド抽出手段)
53 微分フィルタ
6 欠陥候補面積算出部
60 濃淡2値化演算部(濃淡2値化演算手段)
61 欠陥候補ランド抽出部(欠陥候補ランド抽出手段)
62 計測部(計測手段)
7 判定部(判定手段)

Claims (5)

  1. 検査対象物が撮像された撮像画像を取得し当該検査対象物の表面上の欠陥を検出する欠陥検査方法であって、
    前記撮像画像の各画素の濃度に基づく微分演算を行い画素間の濃度変化を表わす微分絶対値を算出する微分演算過程と、
    前記微分演算過程で算出された前記微分絶対値が規定値以上である画素をエッジ画素として抽出するエッジ画素抽出過程と、
    前記エッジ画素抽出過程で抽出された前記エッジ画素のうち互いに隣接して同一の欠陥候補となる画素の連結成分を、欠陥候補の位置を示す位置検出用ランドとして抽出する位置検出用ランド抽出過程と、
    前記撮像画像の各画素に対して規定濃度値を用いて2値化を行って欠陥候補画素を抽出する濃淡2値化演算過程と、
    互いに隣接する前記欠陥候補画素の集合であって前記位置検出用ランドに関連付けられた領域を欠陥候補ランドとして抽出する欠陥候補ランド抽出過程と、
    前記欠陥候補ランド抽出過程で抽出された前記欠陥候補ランドの画素数を計測する計測過程と、
    前記計測過程で計測された前記欠陥候補ランドの画素数が規定画素数以上である場合、前記検査対象物が不良品であると判定する一方、前記欠陥候補ランドの画素数が前記規定画素数未満である場合、前記検査対象物が良品であると判定する判定過程とを有し、
    前記位置検出用ランド抽出過程において、前記位置検出用ランドに囲まれている領域の画素群のうちの1つを代表画素に設定し、
    前記欠陥候補ランド抽出過程において、前記位置検出用ランドの前記代表画素が前記欠陥候補画素である場合、当該代表画素に隣接して他の欠陥候補画素が存在するときに、当該代表画素および当該他の欠陥候補画素に同じ欠陥候補ラベルを付与した後、当該欠陥候補ラベルが付与された欠陥候補画素に隣接する欠陥候補画素に当該欠陥候補ラベルを付与する過程を繰り返し、その後、当該欠陥候補ラベルが付与された画素群からなる領域を前記位置検出用ランドに関連付ける
    ことを特徴とする欠陥検査方法。
  2. 前記位置検出用ランドの重心を算出する位置検出重心算出過程と、
    前記位置検出重心算出過程で算出された重心を中心とする検査範囲を設定する範囲設定過程とを前記濃淡2値化演算過程の前に有し、
    前記濃淡2値化演算過程では、前記撮像画像の前記検査範囲の各画素に対して前記規定濃度値を用いて2値化を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の欠陥検査方法。
  3. 前記位置検出用ランド抽出過程で抽出された前記位置検出用ランドの外接矩形を設定する外接矩形設定過程を有し、
    前記計測過程では、前記欠陥候補ランドとなる前記欠陥候補画素のうち、前記外接矩形設定過程で設定された前記外接矩形内に存在する画素群の画素数を、当該欠陥候補ランドの画素数として計測する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の欠陥検査方法。
  4. 前記微分演算過程では、微分フィルタを用いて微分演算を行い、
    前記外接矩形設定過程では、前記微分フィルタを用いた微分演算で用いられる画素領域が大きくなるほど前記外接矩形の大きさを縮小する
    ことを特徴とする請求項記載の欠陥検査方法。
  5. 検査対象物が撮像された撮像画像を取得し当該検査対象物の表面上の欠陥を検出する欠陥検査装置であって、
    前記撮像画像の各画素の濃度に基づく微分演算を行い画素間の濃度勾配の変化を表わす微分絶対値を算出する微分演算手段と、
    前記微分演算手段で算出された前記微分絶対値が規定値以上である画素をエッジ画素として抽出するエッジ画素抽出手段と、
    前記エッジ画素抽出手段で抽出された前記エッジ画素のうち互いに隣接して同一の欠陥候補となる画素の連結成分を、欠陥候補の位置を示す位置検出用ランドとして抽出する位置検出用ランド抽出手段と、
    前記撮像画像の各画素に対して規定濃度値を用いて2値化を行って欠陥候補画素を抽出する濃淡2値化演算手段と、
    互いに隣接する前記欠陥候補画素の集合であって前記位置検出用ランドに関連付けられた領域を欠陥候補ランドとして抽出する欠陥候補ランド抽出手段と、
    前記欠陥候補ランド抽出手段で抽出された前記欠陥候補ランドの画素数を計測する計測手段と、
    前記計測手段で計測された前記欠陥候補ランドの画素数が規定画素数以上である場合、前記検査対象物が不良品であると判定する一方、前記欠陥候補ランドの画素数が前記規定画素数未満である場合、前記検査対象物が良品であると判定する判定手段とを備え、
    前記位置検出用ランド抽出手段は、前記位置検出用ランドに囲まれている領域の画素群のうちの1つを代表画素に設定し、
    前記欠陥候補ランド抽出手段は、前記位置検出用ランドの前記代表画素が前記欠陥候補画素である場合、当該代表画素に隣接して他の欠陥候補画素が存在するときに、当該代表画素および当該他の欠陥候補画素に同じ欠陥候補ラベルを付与する機能と、当該欠陥候補ラベルが付与された欠陥候補画素に隣接する欠陥候補画素に当該欠陥候補ラベルを付与する過程を繰り返す機能と、当該欠陥候補ラベルが付与された画素群からなる領域を前記位置検出用ランドに関連付ける機能とを有する
    ことを特徴とする欠陥検査装置。
JP2009041527A 2009-02-24 2009-02-24 欠陥検査方法および欠陥検査装置 Expired - Fee Related JP5452035B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009041527A JP5452035B2 (ja) 2009-02-24 2009-02-24 欠陥検査方法および欠陥検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009041527A JP5452035B2 (ja) 2009-02-24 2009-02-24 欠陥検査方法および欠陥検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010197176A JP2010197176A (ja) 2010-09-09
JP5452035B2 true JP5452035B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=42822054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009041527A Expired - Fee Related JP5452035B2 (ja) 2009-02-24 2009-02-24 欠陥検査方法および欠陥検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5452035B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108230324B (zh) * 2018-01-31 2023-10-20 浙江理工大学 磁瓦表面微缺陷视觉检测方法
CN111402222B (zh) * 2020-03-11 2023-07-25 苏州杰锐思智能科技股份有限公司 一种高频电感焊盘质量检测方法及系统
CN116168039B (zh) * 2023-04-26 2023-07-14 济宁市新华电力特种材料有限公司 一种环保节能硅酸铝板质量检测方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06103275B2 (ja) * 1989-09-14 1994-12-14 松下電工株式会社 外観検査による欠陥抽出方法
JPH05126759A (ja) * 1990-09-14 1993-05-21 Fuji Photo Film Co Ltd 欠陥検査装置
JP3580088B2 (ja) * 1997-06-25 2004-10-20 松下電工株式会社 外観検査方法
JP2000111528A (ja) * 1998-10-08 2000-04-21 Kobe Steel Ltd 磁粉探傷装置
JP3598878B2 (ja) * 1999-05-26 2004-12-08 松下電工株式会社 欠陥検査方法および欠陥検査装置
JP3890844B2 (ja) * 2000-01-26 2007-03-07 松下電工株式会社 外観検査方法
JP5390755B2 (ja) * 2007-06-28 2014-01-15 パナソニック株式会社 画像処理による外観検査方法およびその装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010197176A (ja) 2010-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108629775B (zh) 一种热态高速线材表面图像处理方法
JP6620477B2 (ja) コンクリートのひび割れ検出方法及び検出プログラム
CN113570605B (zh) 一种基于液晶显示面板的缺陷检测方法和系统
JP6119663B2 (ja) 表面欠陥検出方法及び表面欠陥検出装置
JP5852919B2 (ja) ひび割れ検出方法
JP2014517265A (ja) タイヤの外面のディジタル画像の分析及び偽測定箇所の処理
CN113781424B (zh) 一种表面缺陷检测方法、装置及设备
JP6079948B1 (ja) 表面欠陥検出装置および表面欠陥検出方法
WO2020110667A1 (ja) 表面欠陥検出方法、表面欠陥検出装置、鋼材の製造方法、鋼材の品質管理方法、鋼材の製造設備、表面欠陥判定モデルの生成方法、及び表面欠陥判定モデル
JP2009097922A (ja) 外観検査方法及び外観検査装置
KR101677070B1 (ko) 형태학적 영상 처리와 레이블링을 이용한 얼룩 결함 자동 검출 시스템 및 방법
JP4279833B2 (ja) 外観検査方法及び外観検査装置
JP5452035B2 (ja) 欠陥検査方法および欠陥検査装置
JP4244046B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP2019200775A (ja) 表面欠陥検査装置及び表面欠陥検査方法
JP2011233060A (ja) 物体認識装置、物体認識方法、及びコンピュータプログラム
JP7003669B2 (ja) 表面検査装置、及び表面検査方法
JP4403036B2 (ja) 疵検出方法及び装置
CN113554688B (zh) 一种基于单目视觉的o型密封圈尺寸测量方法
JP2011069742A (ja) 欠陥検出装置および欠陥検出方法
JP4470513B2 (ja) 検査方法および検査装置
JP6114559B2 (ja) フラットパネルディスプレイの自動ムラ検出装置
JP2007081513A (ja) 固体撮像素子のシミ欠陥検査方法
CN113269758A (zh) 一种基于机器视觉的卷烟外观检测方法及测试装置
JP5346304B2 (ja) 外観検査装置、外観検査システムおよび外観検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100715

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111019

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5452035

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees