JP4334373B2 - 剥離剤用シリコーン組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、非ハロゲン系溶剤で希釈可能で表面エネルギーの小さいシリコーン硬化皮膜を形成し得る剥離剤用シリコーン組成物に関する。
従来、紙やプラスチックフィルムなどの基材と感圧性粘着物質との間の接着又は固着を防止することを目的として、基材面にシリコーン組成物の硬化皮膜を形成させて剥離性を付与することが行われており、このものは一般に剥離紙と称されている。
上記感圧性粘着物質のうち、オルガノポリシロキサンを主成分としたシリコーン系粘着剤は、耐熱性、耐寒性、耐薬品性、電気絶縁性、低毒性などに優れているため、広範囲の用途に用いられている。シリコーン系粘着剤は粘着力が非常に強いため、これを塗布した粘着テープや粘着ラベルが上記基材から容易に剥離するようにするためには、上記基材上に形成するシリコーン硬化皮膜を離型性に優れたものとすることが必要である。
離型性に優れたシリコーン硬化被膜を与えるシリコーン組成物としては、(A)C2n+1CHCH−(nは1以上の整数)で表されるパーフルオロアルキル基とアルケニル基を持つオルガノポリシロキサン(B)白金を含有するヒドロシリレーション触媒及びオルガノヒドロキシポリシロキサン架橋剤を含む硬化性コーティング組成物(特公平5−7434号公報)、(a)式〔CF(CF)CFO〕CF(CF)CFOCHCHCH−(nは1〜5の整数)で表されるパーフルオロポリエーテル基とアルケニル基を持つオルガノポリシロキサン(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサン(c)付加反応触媒を含む硬化性シリコーン組成物(特公平4−76391号公報)などが提案されている。
これらのオルガノポリシロキサン組成物を基材に塗布する際にはこれを溶剤で希釈したものを用いるが、この場合、溶剤としては含フッ素オルガノポリシロキサン組成物の溶解性の点からフッ素系溶剤が好適に用いられる。
しかしながら、フッ素系溶剤は、含フッ素オルガノポリシロキサンを十分に希釈し得るものの、高価なものであり、また、大気中に拡散した場合、自然環境に悪影響を及ぼすという問題がある。
非フッ素系溶剤で希釈可能で離型性に優れるシリコーン硬化被膜を与えるシリコーン組成物としては、(A)1分中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個及びケイ素原子に結合した含フッ素置換基を少なくとも1個有し、フッ素含有量が20〜40重量%であるオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)白金族金属系触媒を含有することを特徴とする剥離剤用シリコーン組成物(特開平7−18185号公報)が提案されている。
しかし、この剥離剤用シリコーン組成物を非フッ素系溶剤に溶解させた場合、外見的には透明であり均一溶解してはいるものの、若干の相溶性の違いから泡立ちやすく、特には、塗工液中でロールコーターが回転するために泡が多く発生し、塗工面にピンホールやハジキ現象を発生させ部分的な重剥離化の原因となってしまう。
特公平5−7434号公報 特公平4−76391号公報 特開平7−18185号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、非フッ素系溶剤で希釈した場合でも、ピンホールやハジキの原因となるロール塗工時の消泡性に優れ、しかも剥離力が小さく、かつ残留接着率の低下が小さい硬化被膜を与える剥離剤用シリコーン組成物を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、(A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個及びケイ素原子に結合した含フッ素置換基を少なくとも1個有し、フッ素含有量が20〜40重量%であるオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)直鎖状パーフルオロポリエーテル系消泡剤(D)白金族金属系触媒を配合することにより、剥離力が小さく、かつ残留接着率の低下が小さい硬化被膜を与える剥離紙用シリコーン組成物を得る事ができ、また、この組成物を非フッ素系溶剤に希釈し塗工した場合には消泡性に優れ、ピンホールやハジキのない剥離性シリコーン硬化被膜を作成すること、また、この組成物は非フッ素系溶剤に希釈可能であるため、安価に、かつ大気汚染のおそれもなく剥離性シリコーン硬化皮膜を作製することができ、更に、この硬化皮膜は撥水性、撥油性、耐熱性に優れることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、(A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個及びケイ素原子に結合した含フッ素置換基を少なくとも1個有し、フッ素含有量が20〜40重量%であるオルガノポリシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個及びケイ素原子に結合した含フッ素置換基を少なくとも1個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)下記式(7)で示される直鎖状パーフルオロポリエーテル系消泡剤
Rf (COOR (7)
(式中、Rf はパーフロロポリエーテル基、R は炭素数1〜5のアルキル基、aは1又は2である)
(D)白金族金属系触媒を含有することを特徴とする剥離紙用シリコーン組成物を提供する。
本発明のシリコーン組成物はピンホールやハジキのない離型性に優れた硬化被膜を与えるので、粘着テープ、粘着ラベル用の剥離紙用途に好適であり、また、ゴム、プラスチックなどを成型するための金型用離型剤、紙、布などの繊維処理剤、食品包装用などの撥水剤撥油剤、耐熱コーティング用途に好適に使用できる。
以下、本発明を更に詳しく説明すると、(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1分中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個及びケイ素原子に結合した含フッ素置換基を少なくとも1個有し、フッ素含有量が20〜40重量%のものである。
オルガノポリシロキサンとしてフッ素の含有率が40重量%を越えるものでは非フッ素系溶剤に不溶のものとなり、20重量%未満のものでは得られる硬化皮膜のシリコーン粘着剤に対する離型性が悪くなってしまう。
(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては下記式で表されるものが好適に用いられる。
Figure 0004334373

ここで、Rは炭素数2〜10のアルケニル基であり、具体的にはビニル基、アリル基、へキセニル基などが挙げられる。
は非置換又は置換の炭素数1〜10の脂肪族不飽和基を除く1価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をヒドロキシ基、シアノ基等で置換したヒドロキシプロピル基、シアノエチル基などが挙げられる。bは1,2又は3、x、y、zはそれぞれ0≦x≦5、1≦y≦1000、2≦z≦2000の整数であるが、好ましくは、0≦x≦2、10≦y≦500、20≦z≦1000の整数である。
Rfは下記式(1)〜(6)で示される基から選ばれる少なくとも1種である。
Figure 0004334373

(式中、nは1〜5の整数、mは3〜10の整数である。)
(A)成分のオルガノポリシロキサンは直鎖状、分岐状のいずれでもよい。具体的には下記式で表されるものが例示される。
Figure 0004334373

(式中、Rfは上記と同様の意味を示し、Viはビニル基を表す。x1、y1〜y3、z1〜z3はそれぞれ0≦x1≦5、1≦y1≦1000、1≦y2≦200、1≦y3≦1000、2≦z1≦2000、2≦z2≦500、2≦z3≦2000の整数である。)
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するものであり、このSiH基と(A)成分中のアルケニル基とが付加反応して硬化皮膜が形成されるものである。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(A)成分のオルガノポリシロキサンとの相溶性の点からフッ素含有率が0〜40重量%であることが好ましい。また、このオルガノポリシロキサンは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては例えば下記式で表されるものが挙げられる。
Figure 0004334373
式中、Rは上記R、Rfと同じ基から選ばれる少なくとも1種の基、cは0又は1、p及びqはそれぞれ1≦p≦200、0≦q≦100の整数である。ただし、3≦p+2cである。
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には下記式で表されるものが例示される。
Figure 0004334373

(式中、Meは上記と同じ意味を示し、p1〜p3、q1〜q3、r1〜r4はそれぞれ、1≦p1≦100、1≦p2≦100、1≦p3≦100、1≦p4≦100、1≦q1≦50、1≦q3≦50、1≦r1≦50、1≦r4≦50の整数である。)
(B)成分のオルガノポリシロキサンの配合量は(A)成分100部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜20部、特に0.2〜10部とすることが好ましい。配合量が0.1部未満及び20部を越える場合はいずれも目的とするシリコーン組成物の硬化性が低下したり、硬化物の物性が低下したりする場合がある。
(C)成分の直鎖状パーフルオロポリエーテル消泡剤は本組成物を非フッ素系溶剤に均一溶解させ、ロール塗工した場合などに発生する泡立ちを抑制するものである。
(C)成分の直鎖状パーフルオロポリエーテル系消泡剤は下記式(7)で表される。
Rf(COOR …(7)
(式中、Rfはパーフロロポリエーテル基、Rは低級アルキル基、aは1又は2である。)
式中、Rfは一価または二価の直鎖型パーフルオロポリエーテル基であり、各種鎖長のパーフルオロポリエーテル基が含まれるが、好ましくは炭素数1〜4程度のパーフルオロポリエーテル基を繰返し単位とする一価または二価の直鎖型パーフルオロポリエーテルである。
一価直鎖型パーフルオロポリエーテルとしては、具体的に例えば、次に示すようなものがある。
F−(CFCFCFO)CFCF
−(OC−(OCF−F
CFO−(CFCFO)CF
また、二価直鎖型パーフルオロポリエーテルとしては、例えば次に示すようなものがある。
−CFCFO(CFCFCFO)k‘CFCF
−CF(OCs‘−(OCFt’
尚、上記化学構造式中のk、l、s、tおよびk′、s′、t′はそれぞれ1以上の整数を示す。具体的には1≦k≦30、1≦l≦40、1≦s≦30、1≦t≦30、1≦k′≦30、1≦s′≦30、1≦t′≦30の整数の範囲が好ましい。尚、パーフルオロポリエーテルの分子構造は、これら例示したものに限定されるものではない。
は炭素数1〜5の低級アルキル基で具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基などであり中でもメチル基が好適である。
かかる直鎖状パーフルオロポリエーテル系消泡剤の分子量は、特に制限されないが、非フッ素系溶剤に対する溶解及び消泡性能等の点から、数平均分子量で100〜1万、好ましくは500〜5千のものが適当である。
(C)成分の直鎖状パーフルオロポリエーテル系消泡剤の添加量は、(A)成分に対して1〜5000ppm、好ましくは50〜1000ppmの範囲とすることが好ましい。添加量が1ppm未満では目的とする消泡効果が得られず、また、5000ppmを超える場合には硬化物の特性が低下したりする場合がある。
(D)成分の白金族金属系触媒は、(A)成分と(B)成分との付加反応を促進させるための触媒であり、反応触媒として公知のものが使用できる。このような白金族金属系触媒としては、例えば白金系、パラジウム系、ロジウム系などの触媒が挙げられ、これらの中で特に白金系触媒が好ましい。このような白金系触媒としては、例えば塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸と各種オレフィン又はビニルシロキサンとの錯体などが挙げられる。
これら白金族金属系触媒の添加量は触媒量とすればよいが、硬化皮膜を得る際の反応性と経済性の見地から、(A)成分に対して白金族金属量として1〜1000ppmの範囲とすることが好ましい。
本発明の組成物は、上記(A)〜(D)成分の所定量を配合することによって得られるが、以上の各成分の外に、他の任意成分、例えば白金族金属系触媒の触媒活性を制御する目的で、各種有機窒素化合物、有機リン化合物、有機ケイ素化合物、アセチレン化合物、オキシム化合物などの活性制御剤を添加することができ、活性制御剤の中では3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレン化合物及びそのシリル化物、ジビニルテトラメチルジシロキサン、テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン等のケイ素化合物が好適に用いられる。
活性制御剤配合量は(A)成分100部に対して0.05〜3部とすることが好ましい。0.05部未満では目的とするシリコーン組成物がゲル化する場合があり、3部を越えるとシリコーン組成物の硬化が阻害される場合がある。また、他の任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
本発明のシリコーン組成物の調製に際しては、(A)、(B)成分及び(C)成分を予め均一に混合した後、(D)成分を添加することが好ましく、各成分は単一で使用しても2種以上を併用してもよい。
このようにして調製されたシリコーン組成物を基材に塗布する場合、この組成物を均一に希釈して塗布を容易にするために溶剤に溶解するが、本発明のシリコーン組成物は非ハロゲン系溶剤に溶解可能なものである。非ハロゲン溶剤として、具体的にはヘキサン,ヘプタン,オクタン,イソオクタン,石油ベンジン,リグロイン,工業ガソリン,ナフサソルベント等の脂肪族炭化水素系溶剤、トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル,ジイソプロピルエーテル,ジブチルエーテル,ジオキサン等のエーテル系溶剤、アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸イソプロピル,酢酸ブチル,プロピオン酸メチル等のエステル系溶剤などが挙げられ、特にエーテル系、ケトン系、エステル系溶剤が好ましい。これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明のシリコーン組成物を剥離剤として用いる場合、耐熱性の点からポリエステルフィルムに塗布することが好ましく、この場合、ポリエステルフィルム基材への濡れ性の点から、非ハロゲン系溶剤としては脂肪族炭化水素系溶剤を使用することが好ましい。
非ハロゲン系溶剤の使用量は、これを用いて溶解したシリコーン組成物を塗布する際の作業性、塗布量の制御しやすさ点で希釈後のシリコーン組成物の粘度が100cp以下となる量を用いることが好ましく、(A)成分100部に対して100〜20,000部とすることが好ましい。
本発明のシリコーン組成物を基材に塗布し、硬化させて基材表面に剥離性の硬化皮膜を形成したものは、剥離紙として使用することができる。この場合、基材としては、ポリエステル,ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリ塩化ビニル,ポリテトラフルオロエチレン,ポリイミド等の合成樹脂から得られるプラスチックフィルムやシート、グラシン紙,クラフト紙,クレーコート紙等の紙基材、ポリエチレンラミネート上質紙,ポリエチレンラミネートクラフト紙等のラミネート紙基材、アルミニウム箔などの金属箔などが挙げられる。
これらの基材にシリコーン組成物を塗布する方法としては、ロール塗布、グラビア塗布、ワイヤードクター塗布、エアーナイフ塗布、ディッピング塗布などの公知の方法を用いることができる。
本発明のシリコーン組成物の硬化皮膜を基材上に形成するには、シリコーン組成物を塗布した基材を80〜250℃の温度で2〜60秒間加熱するか、上記非ハロゲン系溶剤を揮発させた後、高圧水銀灯などの紫外線照射装置から紫外線を0.2秒間以上照射することによってシリコーン組成物を硬化させ、基材表面に剥離性のシリコーン硬化皮膜を形成することができる。
以下、実験例及び実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
<実施例1>
下記式Iで示されるアルケニル置換基及び含フッ素置換基含有オルガノポリシロキサン(フッ素含有率:38.4%)に対して、下記式IIに示すオルガノハイドロジェンポリシロキサンをSi−H基/Si−CH=CH基のモル比が2.5となるように混合したもの15部を非ハロゲン系混合溶剤(イソプロピルエーテル/メチルイソブチルケトン=70/30重量%で混合)85部で希釈し、これに3−メチル−1−ブチン−3−オール0.1部を添加し、さらに塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯塩を白金量で30ppmとなるように添加した。
Figure 0004334373

式−I、IIにおいてRfは下記の基を表す。
Figure 0004334373
次いでこれに、数平均分子量2000の両末端メチルエステル直鎖状パーフロロポリエーテル(FOMBLIN Z DEAL:ソルベイ ソレクシス(株)社製)をアルケニル置換基及び含フッ素置換基含有オルガノポリシロキサン100部に対して0.01部、0.05部、0.1部添加したものを試料1〜3とした。
このようにして得られたシリコーン組成物溶液について、消泡性、ピンホール、ハジキの有無、剥離力、残留接着力を下記の方法で測定した。それらの結果を表−1に示した。
<比較例1>
実施例において、数平均分子量2000の両末端メチルエステル直鎖状パーフロロポリエーテルを添加しなかった以外は実施例と同様にして、シリコーン組成物溶液を調整した(試料4)。得られたシリコーン組成物溶液について、消泡性、ピンホール、ハジキの有無、剥離力、残留接着力を下記の方法で測定した。それらの結果を表−1に示した。
<比較例2>
実施例において、数平均分子量2000の両末端メチルエステル直鎖状パーフロロポリエーテルの代わりに、平均分子量1500の分岐状パーフロロポリエーテル(FOMBLIN Y−04:ソルベイ ソレクシス(株)社製)を0.05部添加した以外は実施例と同様にして、シリコーン組成物溶液を調整した(試料5)。得られたシリコーン組成物溶液について、消泡性、ピンホール、ハジキの有無、剥離力、残留接着力を下記の方法で測定した。それらの結果を表−1に示した。
<測定方法>
(a)消泡性
100ml透明蓋付きガラス瓶に上記実施例で調整した試料(濃度15%)を50g採取し、これを振とう機で5分間振とうした後、泡が完全に消えるまでの時間を測定した。
(b)ピンホール、ハジキの有無
100ml透明蓋付きガラス瓶に上記実施例で調整した試料(濃度15%)を非ハロゲン系混合溶剤(イソプロピルエーテル/メチルイソブチルケトン=70/30重量%で混合)で3倍に希釈した試料(濃度5%)を50g採取し、これを振とう機で5分間振とうした後、直ちにワイヤードクターNo.7を用いて厚さ38μmのPETフィルムに塗工量が0.5g/mとなるように塗工した。塗工後、150℃で60秒間熱処理して剥離フィルムを作成した。そして硬化面のピンホール及びハジキの有無を目視にて観察した。
(c)剥離力
(b)で得られた剥離フィルムに幅19mmのシリコーン系粘着テープ(ニトフロンNo.903UL、日東電工(株)社製)を貼り合せ、25g/cmの荷重下、25℃及び70℃でそれぞれ20時間貼り合せ、エージングさせた。引張り試験機を用いて貼り合せテープを180度の角度で剥離速度0.3m/分で剥がし、剥離に要する力(N/19mm)を測定した。
(d)残留接着率
(b)で得られた剥離フィルムに剥離測定と同様の粘着テープを貼り合せ、25g/cmの荷重下、70℃で20時間貼り合せ、エージングさせた。エージング後、粘着テープを剥がし、SUS板に貼り付けた。この粘着テープを引張り試験機を用いて180度の角度で剥離速度0.3m/分で剥がし、剥離に要する力(N/19mm)を測定した。一方、剥離フィルムに貼り合せない粘着テープのSUS板から剥離するのに要する力(N/19mm)を測定し、これらの比をとって百分率で表した。
Figure 0004334373


Claims (4)

  1. (A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個及びケイ素原子に結合した含フッ素置換基を少なくとも1個有し、フッ素含有量が20〜40重量%であるオルガノポリシロキサン、
    (B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (C)下記式(7)で示される直鎖状パーフルオロポリエーテル系消泡剤
    Rf (COOR (7)
    (式中、Rf はパーフロロポリエーテル基、R は炭素数1〜5のアルキル基、aは1又は2である)
    (D)白金族金属系触媒
    を含有することを特徴とする剥離剤用シリコーン組成物。
  2. 上記(A)成分の含フッ素置換基が下記式(1)〜(6)で示される基から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の剥離剤用シリコーン組成物。
    Figure 0004334373

    (式中、nは1〜5の整数、mは3〜10の整数である。)
  3. 上記式(7)において、Rfが炭素数1〜4のパーフルオロポリエーテル基を繰返し単位とする一価または二価の直鎖型パーフルオロポリエーテルである請求項1または2記載の剥離剤用シリコーン組成物。
  4. (A)成分100重量部に対して(B)成分0.1〜20重量部(C)成分1〜5000ppm(D)成分を白金族金属量として1〜1000ppm、及び非ハロゲン系溶剤を100〜20000重量部を含む請求項1〜のいずれか1項に記載の剥離剤用シリコーン組成物。
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