JP4334064B2 - 軸端かしめ用工具および軸受装置の製造方法 - Google Patents

軸端かしめ用工具および軸受装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受とを少なくとも有する軸受装置、例えば自動車などの車両に取り付けられる車両用ハブユニット等の軸受装置、における軸端かしめ用工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の軸受装置として、車両用ハブユニットの構造の例を図1および図2に示す。図例の車両用ハブユニットは、ハブホイール1および複列外向きのアンギュラ玉軸受2を有する。ハブホイール1は、環状板部11と、軸部12とを有する。環状板部11に不図示の車輪が取り付けられる。軸部12の軸端は、軸端かしめ用工具(以下、単に工具という)10によるパンチングかしめで形成されたかしめ部3の構造となっている。なお、3aはかしめ前の軸端である。
【0003】
この軸部12の外周に転がり軸受としてアンギュラ玉軸受2が固定される。アンギュラ玉軸受2は、内輪21、外輪22、複数の玉23および2つの冠型保持器24を有し、かしめ部3から内輪21の鍔部21aの端面が押し付けられていることにより、所要の予圧(圧縮応力)が付与され、かつ抜け止めされている。
【0004】
このようなアンギュラ玉軸受2に対する抜け止めと予圧付与は、軽量化および部品点数削減による低コスト化のため、それまでのナットによる軸部12の軸端の締め付けに代えて行われるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の軸受2においては、内輪21と外輪22との間で玉23を圧縮して予圧を付与した状態とするために、内輪21の鍔部21aの端面にかしめ部3をあてがうので、内輪21から軸方向に抜け出そうとする力がかしめ部3に働く。その結果、かしめ部3からはこれに抗する軸方向内方の反力(軸力)が発生する。したがって、軸受2の性能の維持には、かしめ部3により、内輪21が抜け出そうとする力に抗する軸力が確保されている必要がある。
【0006】
ところで、このようなかしめ部3の形成に際しては、工具10を軸端にあてがった状態で、その工具10を軸方向内方に加圧することで、軸端を変形させるのであるが、その加圧力は、所要とする軸力に対応して設定されている。
【0007】
従来の工具10では、所要とする軸力と、この軸力を得るのに必要な加圧力とを比較した場合、加圧力を大きくしても、これに比例して軸力が増大していない傾向にあり、そのため、大きな軸力を得る場合では、工具10に対しては相当に大きな加圧力をかける必要があって軸端かしめ作業が困難となったり、あるいは、そのように大きな加圧力をかけるために高価なプレス機械が必要となったりしていた。
【0008】
そこで、この原因について本発明者らは鋭意研究した。その結果、従来の工具10に使用される材料に着目したところ、その材料が一般によく使用されている高速度工具鋼であった。この高速度工具鋼は、表面硬度が780Hv(ビッカース硬度)と非常に大きいので加圧力を大きくしても容易に撓み変形しないと予想していたが、所要の軸力を得るために、加圧力をかけていくと予想外に、軸端からの反力を受けて容易に撓み変形を起こし、加圧力の減衰を引き起していることを見いだした結果、前記原因の究明が可能となった。
【0009】
なお、この原因の究明に際して、本発明者らは、このような工具10を用いて軸端かしめ作業を行った際に、軸端と工具92との接触により摩耗粉が多量に発生しており、その摩耗粉が軸受内に侵入して軸受の寿命低下の原因ともなっていることも見いだした。
【0010】
したがって、本発明は、所要の軸力を得るのに加圧力をかけても、軸端からの反力でも容易に撓み変形せず、容易に加圧力の減衰を引き起こさない工具を提供することを共通の解決すべき課題としている。
【0011】
また、本発明は、軸端かしめ作業を行った際に発生する摩耗粉の量を低減し、結果、軸受の寿命を伸ばすことができる工具を提供することを他の解決すべき課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の軸端かしめ用工具は、軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受とを少なくとも有する軸受装置に対し、前記転がり軸受に対する抜け止めと予圧付与とを行うために、前記軸体の円筒形の軸端に対して所要角度θ傾けた姿勢であてがわれて回転され、前記軸端を径方向外向きに塑性変形させて前記転がり軸受の内輪の鍔部の端面にかしめるのに使用される軸端かしめ用工具であって、前記工具は、平坦な底面の周縁に前記軸体の円筒形の軸端に接触し前記軸端をかしめ部のかしめ形状に形成する環状の凹部を有し、前記工具のベースが高速度工具鋼で成形され、かつ、少なくとも、そのベースの表面において、前記軸体と接触する環状の凹部に、窒化チタンよりなる硬質膜PVD法にて形成し、かしめ加工時における前記工具の撓み変形を抑制し、かしめ部から内輪に加えられる軸力を大きくしたことを特徴としている。
【0015】
本発明の軸受装置の製造方法は、軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受とを少なくとも有する軸受装置に対し、前記転がり軸受に対する抜け止めと予圧付与とを行うために、軸端かしめ用工具を前記軸体の円筒形の軸端に対して所要角度θ傾けた姿勢であてがい回転し、前記軸端を径方向外向きに塑性変形させて前記転がり軸受の内輪の鍔部の端面にかしめる軸受装置の製造方法であって、前記軸端かしめ用工具は、平坦な底面の周縁に前記軸体の円筒形の軸端に接触し前記軸端をかしめ部のかしめ形状に形成する環状の凹部を有し、ベースが高速度工具鋼で成形され、かつ、少なくとも、そのベースの表面において、前記軸体と接触する環状の凹部に、窒化チタンよりなる硬質膜PVD法にて形成し、かしめ加工時における前記工具の撓み変形を抑制し、かしめ部から内輪に加えられる軸力を大きくしたことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。この実施の形態の説明は、図1および図2を用いる。
【0019】
この実施の形態の軸受装置は、軸体の一例としてのハブホイール1と、このハブホイール1の軸部12の外周に配設された斜接形式の転がり軸受としての複列外向きアンギュラ玉軸受(単に軸受という)2とを少なくとも有する車両用ハブユニットに適用している。この構造は、軸端かしめ用工具10を除いて、図1および図2に示されているものと同様である。
【0020】
この実施の形態は、軸端かしめ用工具(以下、工具という)10の構造に特徴を有している。
【0021】
以下、説明する。工具10は、上述したように、軸受2に対する抜け止めと予圧付与とを行うために軸部12の軸端を軸受2の内輪21の鍔部の端面にかしめるのに使用される。
【0022】
工具10は、平坦な底面の周縁にかしめ部3のかしめ形状に合う環状の凹部10aを有している。この凹部10aは、軸体と接触する部分に含まれる。凹部10aの形状は、実施の形態に限定されず、かしめ状態に応じて種々に変更しても構わない。この工具10は、プレス機により加圧力P1をかけられて所定の速度で下降させられる。これによって、軸部12の直立状態にある軸端が、前記凹部10a内面に沿って、径方向外向きに変形される結果、かしめ部3が形成され、内輪21の鍔部21a端面がかしめらる。
【0023】
次に本実施の形態の特徴について説明する。
【0024】
工具10は、少なくとも、かしめ用凹部10aの表面硬度が830Hv(ビッカース硬度)以上とされる。この場合、工具10全体が830Hv以上の硬度を有していても構わない。凹部10a表面のみが830Hv以上の硬度を有しても構わない。工具10の表面硬度の下限値を830Hvとした臨界的意義は、830Hv以下では、剛性と耐摩耗性が低いという点で好ましくなく、830Hv以上では剛性と耐摩耗性が高いという点で好ましいからである。なお、830Hv以上の硬度においても、より好ましくは、この表面硬度は、900Hv以上であり、最も好ましくは、1000Hv以上である。
【0025】
硬度として830Hv以上を得るための一例の工具10の構成材料として、超硬質工具材料が選定される。超硬質工具材料としては、超硬合金、サーメット、被覆超硬合金、超微粒子超硬合金がある。
【0026】
これら超硬質工具材料において、超硬合金は、金属と硬質の金属化合物からなり、その硬質組成中の主成分が、炭化タングステンである。サーメットは、金属および硬質の金属化合物からなり、その硬質組成中の主成分がチタン、タンタル(ニオブ)の炭化物、炭窒化物および窒化物であって、炭化タングステンの成分が少ないものである。被覆超硬合金は、超硬質合金の表面に、炭化物、窒化物(炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタンなど)を、1層または多層に化学的または物理的に密着させたものである。超微粒子超硬合金は、金属および硬質の金属化合物からなり、その硬質組成中の主成分が炭化タングステンであり、硬質粗粒の平均粒径が1μm以下のものである。これら各超硬質工具材料の中から830Hv以上の硬度を得るのに適した超硬質工具材料を適宜選定して構わない。
【0027】
以上のような構造とした実施の形態の工具10による場合と、従来の工具10との構造上の相違を比較すると、従来の工具10は高速度工具鋼を材料としたものであり、その凹部10aの表面硬度は、従来では、780Hvであるのに対し、実施の形態の工具10は超硬質工具材料を材料としたものであり、その凹部10aの表面硬度は830Hv以上である。したがって、両者の凹部10aの表面硬度の差異は、実施の形態の方が50Hv以上硬いことになり、かしめによる工具10の撓み変形を抑制できる。
【0028】
従来の工具10と実施の形態の工具10それぞれに、同一の加圧力P1をかけてかしめ部3を形成した場合に得られる軸力を測定したところ、従来の工具10によれば、軸力が3900kgfであるのに対し、実施の形態の工具10によれば、軸力が5500kgfとなる。両者の軸力の差異は、実施の形態の工具10の方が1600kgf大きい軸力が得られた。したがって、実施の形態では同一の加圧力P1もかかわらず、従来よりもより大きい軸力が得られる結果、撓み変形が抑制されていることとなり、しかも、この場合、同一の軸力を得るとすると、実施の形態の工具10の場合、加圧力P1はより少なくて済むこととなり、かしめ作業が容易であり、また、プレス機も高価でサイズが大きなものが必要でなくなり、好ましい。
【0029】
また、従来の工具10と実施の形態の工具10それぞれによるかしめ部3の径は、従来の工具10の場合では37.5mmであるが、実施の形態の工具10の場合では38.5mmとなった。実施の形態の工具10による方が、かしめ部3の径は大きい、つまり、実施の形態の工具10によれば、軸部の軸端が径方向外向きにより延ばされることになり、よりかしめ形態としては好ましい結果となっている。
【0030】
さらに、従来の工具10と実施の形態の工具10それぞれによる摩耗粉の発生量について、従来の場合では多量に発生したのに対して、実施の形態の場合では少量発生したにとどまった。これは、実施の形態の工具10によるかしめでは、軸受の寿命延長に有効であることとなり、好ましい結果となる。
【0031】
なお、上述の実施の形態では、工具10全体を超硬質工具材料で製作していたが、そうではなく、軸体と接触する部分として凹部10aの表面にのみ超硬質工具材料よりなる硬質膜(図示省略)を形成しても構わない。この硬質膜とするには、工具10の基本形状を超硬質工具材料より硬度が小さい金属材料、例えば高速度工具鋼をベースにして構成し、凹部10aを構成するベースの表面にのみ超硬質工具材料をCVD法とかPVD法とかイオンプレーティング法等により形成しても構わない。
【0032】
なお、この場合、ベース材料は高速度工具鋼とか、あるいはそれ以下の硬度を有する工具材料とし、硬質膜を形成する超硬質工具材料は、1000Hv以上の硬度を有する材料とよい。これはベースの硬質度が780Hvと低いので、表面膜を少なくとも1000Hv以上とすることで、かしめによる工具10の撓み変形を十分に抑制できるからである。この表面膜材料としては、上述した超硬質工具材料のうち、1000Hv以上を有するものを選定しても構わないが、例えば窒化チタン(TiN、TiC、CrNなど)とかダイヤモンドライクカーボン(Diamond Like Carbon:DLC)を選定すると、3000Hvの表面硬度となり、ベース材料の硬度が小さい場合では、特に好ましい。
【0033】
このように表面にのみ硬質膜を形成した実施の形態の工具10の場合も、従来のそれよりもかしめによる工具10の撓み変形を抑制でき、また、従来よりもより大きい軸力が得られるとともに、摩耗粉の発生量も、少量で済むから軸受の寿命延長に有効であることとなり、好ましいものとなる。
【0034】
なお、上述の実施の形態では、軸受としては複列外向きアンギュラ玉軸受であったが、これに限定されるものではなく、要するに、斜接形式の転がり軸受であって構わない。
【0035】
なお、上述の実施の形態は、ハブホイールとアンギュラ玉軸受との組み合わせからなる車両用ハブユニットに限定されるものではなく、ハブホイール等を軸体とし、アンギュラ玉軸受等の斜接形式の転がり軸受をこの軸体の軸部の外周に配設した軸受装置にも適用することができる。
【0036】
なお、前述のかしめを行う工具10は、パンチングかしめであったが、図3で示すようなローリングかしめでも構わない。つまり、例えばハブホイールの軸部12の軸端を円筒形に形成し、この円筒形軸端に対して工具30を所要角度θ傾けた姿勢であてがい、回転軸31を回転させることで工具90をローリングさせることにより、軸部12の円筒形軸端を径方向外向きに塑性変形させ、この塑性変形した部分を内輪21の外端面に押し付けてかしめ部3を形成するものに適用しても構わない。つまり図3の工具30についても上述の工具10と同様の構成とし、同様の作用効果を有するものとしても構わない。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明の軸端かしめ用工具の場合、ベースが高速度工具鋼で成形され、かつ、少なくとも、そのベースの表面において、前記軸体と接触する環状凹部(軸体の軸端をかしめ部のかしめ形状に形成する部分)に、窒化チタンよりなる硬質膜がPVD法にて形成されているので、所要の軸力を得るために、従来の工具のように加圧力を大きくしても容易に撓み変形しなくなり、所要の軸力を得るのに、過大な加圧力をかける必要がなくなるうえ、所要の軸力を得るための加圧力の設定が容易となるなど、かしめ作業が容易となる軸端かしめ用工具となるとともに、全体を超硬質工具材料で製作する場合と比較して、製作が容易となるうえ、硬質膜材料使用量も低減できてコスト低減に寄与できる。
【0038】
また、この場合、軸端かしめ作業を行った際に、軸端と工具との接触に伴う摩耗粉の発生量も少なくても済むから、軸受の寿命向上にも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の車両用ハブユニットの縦断側面図
【図2】図1の要部の拡大図
【図3】本発明の他の実施形態の車両用ハブユニットの縦断側面図
【符号の説明】
1 ハブホイール
12 ハブホイールの軸部
3a 軸端
2 複列外向きアンギュラ玉軸受
21 内輪
21a 内輪の鍔部
3 かしめ部
10 軸端かしめ用工具

Claims (2)

  1. 軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受とを少なくとも有する軸受装置に対し、前記転がり軸受に対する抜け止めと予圧付与とを行うために、前記軸体の円筒形の軸端に対して所要角度θ傾けた姿勢であてがわれて回転され、前記軸端を径方向外向きに塑性変形させて前記転がり軸受の内輪の鍔部の端面にかしめるのに使用される軸端かしめ用工具であって、
    前記工具は、平坦な底面の周縁に前記軸体の円筒形の軸端に接触し前記軸端をかしめ部のかしめ形状に形成する環状の凹部を有し、
    前記工具のベースが高速度工具鋼で成形され、かつ、少なくとも、そのベースの表面において、前記軸体と接触する環状の凹部に、窒化チタンよりなる硬質膜PVD法にて形成し、かしめ加工時における前記工具の撓み変形を抑制し、かしめ部から内輪に加えられる軸力を大きくした、
    ことを特徴とする軸端かしめ用工具。
  2. 軸体と、この軸体の軸部の外周に配設された斜接形式の転がり軸受とを少なくとも有する軸受装置に対し、前記転がり軸受に対する抜け止めと予圧付与とを行うために、軸端かしめ用工具を前記軸体の円筒形の軸端に対して所要角度θ傾けた姿勢であてがい回転し、前記軸端を径方向外向きに塑性変形させて前記転がり軸受の内輪の鍔部の端面にかしめる軸受装置の製造方法であって、
    前記軸端かしめ用工具は、平坦な底面の周縁に前記軸体の円筒形の軸端に接触し前記軸端をかしめ部のかしめ形状に形成する環状の凹部を有し、ベースが高速度工具鋼で成形され、かつ、少なくとも、そのベースの表面において、前記軸体と接触する環状の凹部に、窒化チタンよりなる硬質膜PVD法にて形成し、かしめ加工時における前記工具の撓み変形を抑制し、かしめ部から内輪に加えられる軸力を大きくした、
    ことを特徴とする軸受装置の製造方法。
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