JP4333938B2 - 作業車両のコンソール調整装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業車両のコンソール調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建設機械等の作業車両の各種操作レバー及びスイッチ類は一般的に、オペレータシートの左右に配設された操作盤(以下、コンソールと言う。)に配設され、同コンソールの上面にはアームレストが配設されている。その際に作業中に持続的に操作を要する操作レバーは、アームレストに腕を置いた時の手の位置する場所に配設して、操作力の反力を腕とアームレストで支持できるようにしてオペレータの疲労が最少になるように配慮されている。
【0003】
上述のように操作力の反力を腕とアームレストで常に支持できるような操作姿勢を実現する為には、身長等の体格の異なるオペレータの着座位置を調整する必要がありその為の方法として、オペレータシートの上下前後方向移動調整装置が知られている。しかしながら、特に世界各地で共通に使用される機会の多い作業車両においては、オペレータの身長以外に、座高や手足の長さ等の体型の差も大きいから、オペレータシートの調整のみで、上述の操作姿勢を実現するのは困難である。
【0004】
それを解決する手段として、例えば実開平6−35356号公報に開示されたものが知られており、図11〜図12に示す同公報に記載された構造図を参照して、以下に第1の従来技術を説明する。図11は従来技術による作業車両のコンソール調整装置を適用した運転席部の斜視図、図12は従来技術による作業車両のコンソール調整装置の要部断面側面図である。
図11において、オペレータシート11の左右にそれぞれコンソール12,12が配設され、左右コンソール12,12の前部にはそれぞれ操作レバー13,13が配設され、また各コンソール12の上面にはアームレスト14が装着されている。
【0005】
図12において、コンソール12の底板12aにボルト76aで固定されたブラケット76の上部に、ボルト77aで角パイプ状ブラケット77が略垂直に取着されており、角パイプ状ブラケット77の前面には縦方向にスリット77bが、後面には縦方向に配列された複数のボルト穴77cが配設されている。
又、アームレスト14下部の支脚部14aの内部には角パイプ状の支脚部材78が略垂直に固着されており、角パイプ状ブラケット7778内部には前面から後面に向けて突出するように軸ピン78aが固着されており、軸ピン78aに対向する支脚部材78後面には貫通穴78bが穿設されている。軸ピン78aの先端部の中心部には、ねじ穴を有している。
その上で、アームレスト14の支脚部材78を前記角パイプ状ブラケット77に被せて上下にスライドさせてアームレスト14を所定の高さとし、前記複数のボルト穴77cの一つを介して軸ピン78aにボルト78cを締着している。
【0006】
図11〜図12における上記構成によると、アームレスト14はオペレータシート11の上下及び前後方向の移動調整に関係なくオペレータの体型と操作レバー13との関係位置から最適な高さに調整可能となっているが、操作レバー13の位置が運転席フロア面に対して固定したままであるため、オペレータシート11の上下方向、前後方向の調整、及びアームレスト14の上下方向の調整を行っても、アームレスト14でオペレータの腕を支持して操作レバー13を手で握る姿勢を各オペレータにとっての操作に最適な姿勢に調節することは困難である。
【0007】
そこで、これを解決する手段として例えば特開平9−104272号公報に開示されたものが知られている。図13及び図14は同公報に記載された図で、それぞれコンソール調整装置の部分断面側面図、及び断面正面図(図13のR−R断面図)である。
【0008】
図13〜図14において、コンソール調整装置80は基板81でオペレータシート近傍の所定位置にボルトで固定されており、同基板81にはスライド軸受82,83が上下方向に所定の間隔をおいてボルト82a,83aで取着され、同スライド軸受82,83から後方へ離れた位置に第3のスライド軸受84がピン85とブロック86で取着されており、同スライド軸受82,83には直線部材87が、第3のスライド軸受84には直線部材88が夫々垂直方向にスライド自在に挿通され、同直線部材87,88は夫々の両端部を作業板89にボルトで互いに平行に固定されている。
【0009】
上記作業板89の上部には直線部材90,91が軸心を前後方向に水平にして上下に間隔をおいて平行に配設され、両端部をボルトで作業板89に固定されており、同直線部材90に嵌装されたスライド軸受92,93がコンソール12の基板94に固定され、直線部材91に嵌装された図示しない第3のスライド軸受も基板94に取着されている。
更に、コンソール12の基板94の、上部前部には操作レバー95,96及び操作グリップ97が、上部中央にはアームレスト14が夫々配設されている。
【0010】
図13〜図14に示した構成によると、作業板89に取着された直線部材87,88に沿って基板81に取着されたスライド軸受82,83を介して上下にスライド可能としたため、操作レバー95,96と操作グリップ97とアームレスト14とを有するコンソール12を一体的に上下方向に移動調整可能としている。更に、コンソール12の基板94を作業板89に取着された直線部材90,91に沿って前後にスライド可能としたため、前記コンソール12を一体的に前後方向に移動調整可能としている。
以上の結果、体型の異なるオペレータに対しても、操作グリップ97に手を置いた時に腕を安定的にアームレスト14で支えることができるとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図13〜図14に示した従来のコンソール調整装置においては、次のような問題がある。
(1)コンソール12の上下方向の移動調整手段に、垂直に配設した直線部材87,88に沿ってスライド軸受82,83,84をスライドさせる構造としたことによって、この構造の剛性を確保して安定的にスライドさせる為には両スライド軸受82,83の間隔(以下、スパンと呼ぶ)を十分に確保する必要があり、かつこのスパンを有するスライド軸受82,83が上下方向に所定量のスライドができるストロークが必要である。その結果、直線部材87,88は極めて長いものになり、上下方向に大きなスペースを確保する必要がある。即ちスパンに相当する分だけ上下方向に余分なスペースを必要とする。
【0012】
(2)コンソール12の質量及びアームレスト14に加わる荷重によってコンソール12が倒れようとするモーメントに抗するのは、前記スパンを有するスライド軸受82,83だけであるから、このモーメントは直線部材87の一本のみで支えられることになる。このため、構造の大きさに比して脆弱となり、撓みによる揺れが生じ易く、そのような揺れにより使用時の安定感を損なう。
【0013】
(3)コンソール12を手動により上下にスライドさせる場合には、垂直方向に力をかけて上下させる必要があり、仮に、コンソール12の端部を片手で持ち上げようとすると、前記スパンを有するスライド軸受82,83によって直線部材87にモーメントが加わるから、スライド軸受82,83の摩擦力が増大してスライドし難くなる。
【0014】
(4)操作レバー95,96及び操作グリップ97に対するアームレスト14の相対位置が固定されているが、オペレータの腕の太さは細い人と太い人との間では2倍程度の差があり、腕の細い人が、操作グリップ97を手で握った状態で腕をアームレスト14上に載せると手首は上方を向くことになり、腕の太い人では手首は下方を向くことになる。この状態で操作レバー95,96及び操作グリップ97を操作すると、手首に不自然な動作が発生するから、オペレータの疲労が増大する。
【0015】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、オペレータの体型の違いに細かく対応できて最適の操作姿勢を実現できると共に、コンパクトに構成でき、高い剛性と高い操作性が得られる作業車両のコンソール調整装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、第1発明は、運転室のフロアフレーム上に取付けたオペレータシートの左右の少なくともいずれか一側に配設された、操作レバー及び/又はアームレストを有するコンソールを、フロアフレームに対して上下方向及び/又は前後方向に移動調整可能に支承する作業車両のコンソール調整装置において、2個のリンクを互いに中間部で回動自在にピン連結し、2個のリンクの両上端部のいずれか一方及び両下端部のいずれか一方をコンソール及びフロアフレームに対してそれぞれ回動自在に取付け、両上端部の他方及び両下端部の他方をコンソール及びフロアフレームに対して回転自在で、かつ水平方向に移動自在にそれぞれ取着したX型リンク機構をコンソールの下部の両端部近傍に並行に1対設けた上下昇降手段により、コンソールを上下方向に移動調整可能とし、及び/又は、前後方向に設けた少なくとも1本のガイドレール及びこのガイドレールに沿って移動自在とされたスライダのいずれか一方をコンソール側に、他方をフロアフレーム側に取付けた前後スライド手段により、コンソールを前後方向に移動調整可能とした構成としている。
【0017】
第1発明によると、次の作用及び効果が得られる。
(1)X型リンクで交叉している2個のリンクの、両下端部間又は両上端部間の距離を調整することによって、X型リンクの高さを無段階に変えることができる。従って、例えば距離調整に送りねじ機構を用い、この送りねじ機構にノブを取着すれば手動で容易に高さの調整ができる。又、送りねじをモータで駆動しても良い。X型リンクを上下に扁平な姿勢で使用して、例えばX型リンクの上面側にコンソールを、その長手方向をリンクの長手方向に合わせて配設することによって、デッドスペースのないコンパクトなコンソール調整装置が実現する。これにより、特に高さ方向スペースが抑えられるので、後述の前後調整機構及び/又はその他の機構や装置を上下に積層状に追加して配設する事も可能となる。
【0018】
(2)X型リンクで交叉している2個のリンク夫々を、その厚み方向に幅を持たせて幅の4隅部(合計8隅部)の夫々をピン結合点にする事によって4点支持のX型リンクとなるから、高い剛性が得られる。また、リンクの幅をコンソール幅に略等しくして、上記(2)を構成すればスペースを最大限に活用できる。
【0019】
(3)X型リンク機構の上面又は下面にガイドレールとスライダによる前後スライド手段を配設しそれらの上にコンソールを配設した場合には、上下及び前後に調整可能でなおかつコンパクトなコンソール調整装置が実現する。
【0020】
以上の結果によって、X型リンク機構と前後スライド機構との何れか一方のみの配設では勿論、両者を上下に積層状に配設してもコンパクトにできるから、それらの上に、操作レバーとアームレストを有するコンソールを配設する事によって、オペレータの体型の違いに対応して最適の操作姿勢を実現できると共に、コンパクトで高い剛性と高い操作性を実現する、作業車両のコンソール調整装置を提供できる。
【0021】
第2発明は、第1発明に基づき、前記上下昇降手段の一対のX型リンク機構のリンクの前後方向移動自在とされた方の端部に、ねじ回転により水平方向に移動させる送りねじ駆動機構を取付け、前記左右のX型リンク機構のリンクの上側端部に取付けた第1昇降板の上面に、前記前後スライド手段の前記スライダを取付け、前記ガイドレールをコンソール側に取付け、このガイドレールの1本は軸芯回りに回動自在で、この回動により前後方向のスライドをロック自在とすると共に、その一端部に前記回転を操作するレバー部を形成した構成としている。
【0022】
第2発明によると、次の作用効果が得られる。
(1)X型リンク機構のリンクの水平移動自在とされた端部をねじ駆動機構により駆動するので、無段階の高さ調整可能なコンパクトな上下昇降手段を構成できる。
(2)前後スライド手段のスライダに移動自在に支持されたガイドレールをコンソール側に取り付け、このガイドレールの1本を回動自在とすると共に該ガイドレールに形成したレバー部の操作による回動で前後スライドのロック機構の解除を可能としたので、片手でロックを解除できると同時にその手でコンソールを掴まえて前後移動できるので、操作性が非常に良い。
【0023】
第3発明は、第2発明に基づき、前記上下昇降手段の第1昇降板に、ラックを形成し、軸芯回りに回動自在とした前記ガイドレールに、ラックと係合可能なロックプレートを取着すると共に、ロックプレートをラックと係合させる方向にガイドレールを回動させる付勢力を与えるスプリング49を装着した構成としている。
【0024】
第3発明によると、上記第2発明における作用と効果に加えて、次の作用及び効果が得られる。
ガイドレールとスライダによるスライド機構においては一般的に、ガイドレール回りの回転を止めるためにガイドレールを2本(複数本)配設して、更にスライドを停止させる為のロック機構を配設する必要があるが、本発明によるとガイドレールの1本がロック機構を兼ねることができるから、部品点数とスペースを節約する事ができる。また前後スライド手段として、2本のガイドレールを水平に並行に並べて配設し、その上方及び下方のいずれかに配置される部材(ここではコンソール)で2本のガイドレールを支持し、他方の部材にラックを配設し、回動自在とされた方のガイドレールにロックプレートを取着することにより、極めて簡潔で薄い構造のロック機能を有するスライド機構とすることができる。これにより、X型リンク機構と前後スライド機構とを上下に積層状に配置した場合においても、高さ方向のコンパクト性を実現できる。
【0025】
第4発明は、第2発明に基づき、前記X型リンク機構の端部の送りねじ駆動機構は、前記1対のリンクの水平方向移動自在とされた方の端部間を連結するピンのほぼ中央部に水平方向のねじ孔を形成し、このねじ孔に回動自在に螺合させたオネジをボスにより回動自在に支持してなる構成としている。
【0026】
第4発明によると、X型リンク機構の移動自在端部どうしを連結するピンの略中央部を送りねじ駆動機構により水平移動させるから、駆動力が均一に両リンクに伝達され、スムースに上下移動を行なえる。
【0027】
第5発明は、第2発明に基づき、前記前後スライド手段が、前記上下昇降手段の上面部の第1昇降板の上面に左右方向に並行して設けた前後2本のスライダと、このスライダと平行に配設され、コンソールに取付けられる前後2本のブロックと、2本のスライダの両端部近傍に設けた孔にそれぞれスライド自在に挿通し、かつ2本のブロックの両端部近傍に設けた孔にそれぞれ挿通して固定した2本のガイドレールとを備え、2本のガイドレールの内1本を2本のスライダ及び2本のブロックに対して軸芯回りに回動自在に設けてなる構成としている。
【0028】
第5発明によると、スライダ及びブロックの高さ以内に前後スライド手段の全高を収めた状態で、ガイドレール及びブロックをスライダに対してスライド自在とすることができ、高さ方向が非常にコンパクトに構成できる。また、ガイドレール及びブロックにより一体的な構造のフレームを構成できるから、剛性の高い前後スライド手段が構成できる。
【0029】
第6発明は、運転室のフロアフレーム上に取付けたオペレータシートの左右の少なくともいずれか一側に配設されたコンソールが上部に備えたアームレストを、フロアフレームに対して上下方向に移動調整可能に支承する作業車両のコンソール調整装置において、アームレストの両端部とコンソール本体との間にそれぞれ1対の4節リンク機構を設けて、アームレストを上下方向移動調整可能とした構成としている。
【0030】
第6発明によると、次の作用及び効果が得られる。
(1)略平行四辺形状の4節リンク機構の一辺のリンクを垂直に固定することによって、そのリンクの側方位置に並んだ対辺リンクを、前記固定したリンクと略同一姿勢のままで上下方向に移動させることができるから、スライド機構のように姿勢ガイド部(又はスパン)とストロークが縦に並ぶ長いスペースを必要としない。従って、この4節リンク機構を上述の姿勢でコンソールの中に配設し、上下に移動するリンクの上にアームレストを取着することにより、コンパクトなサイズでアームレストの上下移動調整可能なコンソール調整装置を構成できる。(2)上下に移動する部分は4節リンク機構で姿勢が維持されているから、移動部と固定部の間の任意位置にノブ付きの送りねじ機構を配設することによって、手動で容易に上下位置の調整を行うことができる。又、送りねじ機構をモータで駆動しても良い。
以上の結果、コンパクトなサイズでアームレストの上下調整用のコンソール調整装置が得られるから、これを単独で配設できることは勿論、前述の第1発明及び/又は第2発明と任意に組合わせて配設することも可能である。
【0031】
第7発明は、第6発明に基づき、前記1対の4節リンク機構が、アームレストの下部の前部及び後部にぞれぞれ前後2組、各組上下2個のリンクの一端部を回転自在にピン連結し、コンソール本体の前部及び後部にそれぞれ前記リンクの他端部を上下方向に揺動自在にピン連結すると共に前後の上リンクどうし、及び下リンクどうしをそれぞれ1本の連結ピンで連結してなり、コンソール本体の上面部の、前記4節リンク機構の取付側と反対側の端部の前後方向略中央部に、オネジを有するねじ部材を略垂直に設け、アームレストの下部に垂直方向のねじ穴を有する円筒形状のメネジ部材を軸芯回りに回転自在に取付け、このメネジ部材を前記ねじ部材のオネジに上下移動自在に螺合した構成としている。
【0032】
第7発明によると、上記第7発明における作用と効果に加えて、次の作用及び効果が得られる。
(1)アームレストの前後方向(長手方向)に距離を置いて配設した前後2組の4節リンク機構は連結ピンによって一体的に動く。その結果、アームレストは前後2組の4節リンク機構で支持されることになるから、より高い剛性を有する、アームレストの上下調整機構が実現する。
(2)前後2組の4節リンク機構の間にまとまった空間が確保されるから、例えば小物入れ等が配設できて、空間を有効に活用できる。
【0033】
さらに以上の第1発明〜第7発明によると、次の作用及び効果が得られる。
(1)コンソールの上下及び/又は前後調整及び/又はアームレストの上下調整機構は、その夫々をコンパクトに構成しているから、単独で作業車両に適用容易であると共にそれらを合わせて適用することも可能である。
(2)スパナ等の工具を必要としない構成としているから操作性が良く、例えばオペレータが交替しながら作業車両を連続稼動させる場合に、オペレータ毎に自分に最適な作業姿勢を容易に実現できる。
以上の結果、オペレータの体型の違いに対応して最適の操作姿勢を実現できると共に、コンパクトで高い剛性と高い操作性を実現する作業車両のコンソール調整装置を提供できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に、ブルドーザを例にして、本発明に係る作業車両のコンソール調整装置の実施形態について、図面を参照して詳述する。
【0035】
先ず図1〜図7により、第1実施形態について説明する。
図1はブルドーザの側面図である。図1において、ブルドーザ1はメインフレーム2の下部左右に走行装置3を、前部に排土装置4を、後部にリッパ装置5を、そして略中央上部に運転室6を配設して構成されている。
図2は運転室の斜視図である。図2において、運転室6のフロアフレームの後部略中央にオペレータシート11が配設され、オペレータシート11の左右にはそれぞれコンソール12,22が配設されており、また左右コンソール12,22の上面前部には操作レバー13,23が、同操作レバー13,23の後方近傍にはアームレスト14,24がそれぞれ配設されている。尚、本発明に係るコンソール調整装置を適用したコンソールは、オペレータシート11の左右の少なくともいずれか一側に配設することができる。
【0036】
次に、図3〜図7はそれぞれ本実施形態のコンソール調整装置の部分断面側面図、上面図、部分断面後面図、図3のM−M断面図、及び図3のN−N断面図である。尚、本実施形態ではオペレータシート11の左側に配設されたコンソール12を図示して説明しているが、右側のコンソール22も基本的な構成は同じである。
図3〜図7において、コンソール12はコンソール調整装置30で支持されており、コンソール調整装置30は下面の基板31によって運転室6内の所定位置に(例えばフロアフレーム上に、フロアフレーム上の装置上に、又はオペレータシート11に取着された装置上に)ボルトで取付けられている。
【0037】
基板31の上方には第1昇降板32が配設されており、基板31と第1昇降板32との間を左右1対のリンク33,33,34,34とピン36,37,38,39で連結している。左右それぞれのリンク33とリンク34は、互いに略中央部をピン35で回動自在に連結してX型リンク機構を構成している。基板31及び第1昇降板32の後部左右には所定長さの溝41aを有するブロック41,41,41,41がそれぞれ該溝41aを内側に向けて取着されている。また、リンク33,34の後端部のピン37,39はそれぞれ基板31及び第1昇降板32のブロック41の溝41a内に挿入されており、溝41aに沿って前後方向に移動自在となっている。更に、図6に示すように、ピン37は長手方向略中央部に送りねじ用のねじ穴37aを有しており、このねじ穴37aに螺合した送りねじ43を基板31の後部の左右略中央で、かつピン37の前後に取着されたボス42,31aによって回転自在に支承している。送りねじ43の後端部にはノブ44を設けてあり、ノブ44で送りねじ43を回転又は停止させることにより、ピン37を介してリンク33,34の後端部を前後方向に移動又は固定するようになっている。
【0038】
図1及び図7に示すように、第1昇降板32の上面には2個のスライダ46,46が前後に所定間隔を置いてボルト46aで取着されており、スライダ46の左右端部に有する孔内に左右1対のガイドレール47,48が前後方向摺動可能に挿通されている。一方のガイドレール47は前後端部をそれぞれ前後1対のブロック52,52に固定され、このブロック52,52はボルト52aにより同ブロック52の上面で移動板51に固定されている。他方のガイドレール48は後端側の折り曲がったレバー部48dと他の直線部とからなり、該直線部の両端部を前記2個のブロック52,52に回動自在に支持され、前側ブロック52の前後のガイドレール48にスナップリング48a,48aが装着されていてガイドレール48の軸方向の移動が阻止されている。
【0039】
また、ガイドレール48の前後方向略中央部には先端部に爪を有するロックプレート48bがボルト48cで取着されており、前端部にはガイドレール48を軸芯回りに(本実施例ではレバー部48dから見て半時計方向に)回動させる付勢力を与えるスプリング49が取着されている。一方、第1昇降板32には前後方向に長い略長方形状の孔32aが形成され、この孔32aの前後方向の縁にはラック32bが形成されている。そして、前記スプリング49の付勢力によってガイドレール48のロックプレート48bが回転してラック32bに噛合うように押し付けられ、噛合い状態が保持されるようになっている。レバー部48dをスプリング49に抗して上方へ持上げる(つまり本実施例ではレバー部48dから見て時計方向に回転させる)ことにより、ロックプレート48bはラック32bから離れる。
【0040】
また、図3及び図5に示すように、移動板51の上面には外箱55が取付けられており、後方から見て外箱55の右側壁(オペレータ寄りの壁)の前後端部には上下に2個の前後方向ピン穴を有するブロック56,56がそれぞれボルトで取着されている。前後端のブロック56,56の上側ピン穴には、前後方向に長く、前後端近傍にそれぞれリンク58,58の一端部が溶接等で固着された一本の連結ピン57が揺動自在に挿入されており、また下側ピン穴には、前後方向に長く、前後端近傍にそれぞれリンク60,60の一端部が溶接等で固着された一本の連結ピン59が揺動自在に挿入されている。
【0041】
前側と後側の各リンク58及びリンク60の揺動先端部には、外箱55の内側に配設された第2昇降板61の前後端部にそれぞれ垂直に延設されたブラケット部61a,61aがそれぞれ上下のピン61b,61bで取着されている。前後それぞれのブロック56、リンク58,60及びブラケット部61aにより4節リンク機構が構成されており、第2昇降板61が姿勢を保って昇降可能となっている。また、外箱55の内側の左側面寄り(オペレータと反対側)の底面には垂直にねじ部材62が溶接等で固着されており、このねじ部材62には上端部にノブ63aを有する円筒形状のメスねじ63が螺合している。このメスねじ63の下部外周面には環状溝が形成してあり、スリットを有する板64の該スリットにメスねじ63の環状溝を左右移動自在に嵌め込ませると共に該板64を第2昇降板61の左端部にボルトで固定して、メスねじ63を軸芯回りに回転自在に第2昇降板61に取付けている。これによって、ノブ63aを回すと第2昇降板61がリンク58,60による4節リンク機構を介して昇降し、この昇降時の第2昇降板61の左右方向ずれは、板64のスリットによってねじ部材62及びメスねじ63に対して第2昇降板61が左右方向に相対移動可能なので吸収され、第2昇降板61をスムースに昇降できるようになっている。
【0042】
さらに、第2昇降板61の上面には上方に開口した箱65がボルトで取着されており、箱65の上部には蓋を兼ねてアームレスト14が配設され、アームレスト14はオペレータ寄りの側面上部にヒンジ66を介して開閉自在に取着されている。箱65のヒンジ66と反対側の側面上部にはフック孔が形成され、アームレスト14の下面に取着されたフック67がこのフック孔に係合してアームレスト14の閉状態がロックされるようになっている。アームレスト14を開けると、前記ノブ63aが現われるように構成される。これにより、第2昇降板61に箱65を介して一体的に取着されたアームレスト14は、ノブ63aの回転操作によってその上下方向位置が調整されるようになっている。
【0043】
上記説明した第1実施形態によると、以下の作用と効果が得られる。
(1)リンク33,34とピン35で構成したX型リンク機構の下端部の前後ピン36,37の間の距離C(図3参照)を、送りねじ43とノブ44によって無段階に調整できるから、X型リンク機構の上に配設したコンソール12、及びこのコンソール12の上面に配設した操作レバー13とアームレスト14を同時に上下移動できる、即ち夫々の高さを一体的に無段階に調整できる。従って、オペレータはノブ44を回すだけで、オペレータシート11とコンソール12(即ち操作レバー13及びアームレスト14)との相対高さを任意に調整可能となり、容易に自分に最適な作業姿勢に調整できる。ノブ44は突出して設けてあるので、操作し易い。尚、送りねじ43をモータで回転駆動するようにしてもよい。また、2つのリンク33,34の長さを略等しくし、かつリンク中間部の連結ピン35と各リンク33,34の下端ピン36,37との長さを略等しくしている(本実施形態では各リンクの略中央部に連結ピン35を設けている)ので、上下移動に伴って第1昇降板32の姿勢(傾き)を略水平に保持できるようになっている。このとき、連結ピン35の位置を各リンク33,34の略中央部とする(つまり上下のリンク長さ分割比を1対1とする)と、送りねじ43による調整量と上下移動量とが略等しくなり、調整が容易となる。尚、このリンク長さ分割比に限定されず、例えば2つのリンク33,34の長さを異なったものとしたり、又は各リンク33,34の連結ピン35によるリンク長さ分割比を異なったものとしてもよく、この場合には上下移動に伴って所定角度だけ第1昇降板32の姿勢を傾斜させることができる。
【0044】
(2)リンク33,34とピン35で構成したX型リンク機構を上下に扁平な姿勢で配設しており、その際にリンク33,34の長手方向とコンソール12の長手方向とを一致させることによって、左右方向及び上下方向に嵩張らずにデッドスペースのないコンパクトなコンソール調整装置30を構成できる。尚、リンク33,34の下端部及び上端部の位置固定したピン36,38を前後同一側に(上記例では前側)に設けたので、昇降時にアームレスト14の前後位置は変わらないが、本発明はこれに限定されず、固定ピンを前後反対側の位置に設けても構わない。
特に、上下方向のスペースを抑えた上下調整機構を実現したので、この上下調整機構の上にさらに後述の他の調整機構を積層状に配設しても高さを抑えることができる。
【0045】
(3)Xリンク機構を構成する左右1対ずつのリンク33,34は、コンソール12の左右方向幅と略等しい幅を有しており、左右のリンク33,34の左右両端部間は各幅寸法位置でそれぞれ長いピン36,37,38,39により連結されている。この結果、上記X型リンク機構は4点で支持されるから高い剛性を得ることができる。従って、X型リンク機構の上に取付けたコンソール12の質量とアームレスト14に加わる荷重とに対しても揺れを生じることなく、安定して支持できるから、本コンソール調整装置30を適用したコンソールの使用時の安定感と高い微操作性が得られる。
【0046】
なお、2個のリンクの一方に左右方向幅を持たせて4隅をピン連結し、他方のリンクの一端又は両端には左右方向幅を持たせずに3隅又は2端をピン連結として、3点支持のX型リンクとしてもよい。
また、リンク33,34の長手方向を前後方向に配置したが、左右方向でも構わない。この場合は、ノブ44等による送りねじ調整方向はオペレータシートの側方からとなる。
【0047】
(4)ガイドレール48を軸芯中心に回動可能にし、この回動とロックプレート48b及びラック32bの係合とによってガイドレール47,48に沿ったコンソール12の前後方向スライドのロック機構を兼ねるように構成したので、極めて簡潔でかつ上下方向には薄い構造の前後スライド機構を実現している。
また、スライダ46及びブロック52の高さ以内に前後スライド機構の全高を収めた状態で、ガイドレール47,48及びブロック52をスライダ46に対してスライド自在とすることができ、高さ方向が非常にコンパクトに構成できる。また、ガイドレール47,48及びブロック52,52により一体的な構造のフレームを構成できるから、剛性の高い前後スライド手段が構成できる。
さらに、ガイドレール47,48のいずれか一方に上記回動のためのレバー部48dを形成すると共に、ガイドレール47,48をコンソール12,22側で支持するようにしたため、片手でレバー部48dを操作して上記ロックを解除しつつ、その手でコンソール12,22を掴まえて押し引きすることにより前後スライドが片手で容易に行える。従って、調整時の作業性が良い。
【0048】
尚、ガイドレール47,48及びスライダ56,56は相対移動するから、そのいずれか一方をコンソール12,22側に、他方をフロアフレーム側(上記例では、上下昇降手段の第1昇降板32側に取付ければよい。いずれの場合でも、ロック解除するレバー部はコンソール12,22側に設ける方が好ましい。
【0049】
(5)上記(2)と(4)によって、高さ方向のスペースを抑えた上下調整機構と前後調整機構を実現できるので、更に後述のアームレスト14の高さ調整機構を積層状に配設することを可能としている。
【0050】
(6)アームレスト14の高さ調整機構を、前後1対のそれぞれのブロック56、リンク58,60及びブラケット部61aの4節リンク機構で構成したので、アームレスト14の姿勢は固定リンクに相当するブロック56で保持され、このブロック56は上下移動リンクに相当するブラケット部61aとは水平位置に離れているから、スライド機構のように姿勢ガイド部(又はスライドの両軸受部間のスパン)とストロークとが縦に並ぶ長いスペースを必要としない。従って、本4節リンク機構によるアームレスト14の高さ調整機構をコンソール12の中に配設することができる。
尚、上記実施形態では4節リンクを前後(アームレスト14の長手方向)に1対設けているが、上下移動機能を達成するためには1対の4節リンクを互いに対向させて平行に設ければよいのであり、従って前後に限定されずに例えば左右に1対設けても構わない。
【0051】
(7)上下に移動する第2昇降板61は上記4節リンク機構でその姿勢が維持されているから、第2昇降板61の端部のみをノブ63aを有するメスねじ63で上下方向に移動調整することによって、第2昇降板61とその上に配設されたアームレスト14の高さを容易に調整できる。従って、オペレータはノブ63aを回すだけで、操作レバー13とアームレスト14との上下方向相対位置を調整して自分に最適なアームレスト14の高さを容易に設定できる。なお、メスねじ63又はねじ部材62をモータで駆動するようにしてもよい。
(8)アームレスト14の高さ調整機構を構成する4節リンク機構の対辺のリンク58とリンク60間及び/又はブロック56とブラケット部61a間でリンク長さを不等にすることによって、アームレスト14を上下に平行移動ではなく、例えば上方へ行くほどにオペレータ側へ傾斜するようにしてもよい。これにより、腕を支持し易いようにアームレスト14の姿勢を設定可能となる。
【0052】
(9)上記4節リンク機構をアームレスト14の前後方向に離して2組配設してそれぞれの組の揺動リンク58,58どうしを連結ピン57で、同揺動リンク60,60どうしを連結ピン59で固着し連結しているので、2組の4節リンク機構が一体的に動く。この結果、アームレスト14は一体化した前後2組の4節リンク機構で支持されるから、高い剛性を有するアームレスト14の上下調整機構を構成できる。
(10)所定距離離れた前後2組の4節リンク機構の間にはまとまった空間を確保できるから、この空間に箱65を配設でき、それによってデッドスペースを無くすことができる。
【0053】
(11)上記(2),(4)及び(6)の効果によって、コンソール12の上下調整機構と前後調整機構、及びアームレスト14の上下調整機構を同時に上下方向に積層して配設しても、全体の高さを抑えたコンソール調整装置を備えたコンソールを構成することができる。尚、上記各調整機構を単独で、又は組合わせてコンソール調整装置に適用してもよいのは勿論であり、少ないスペースで適用できる。
【0054】
(12)本実施形態の如くに、コンソール12の上下調整機構と前後調整機構、及びアームレスト14の上下調整機構とを同時に作業車両のコンソール調整装置に適用した場合の効果として、先ず、オペレータの体型に合わせてオペレータシート11の上下前後調整によって着座姿勢を調整し、次に図3において、コンソール12の上下前後調整によって、手Eで操作レバー13を握った時に腕Gがアームレスト14上に安定的に乗るように操作姿勢を調整し、最後に、腕の太さに合わせて、アームレスト14単独での上下調整によって高さを設定する。
その結果、操作レバー13を左右に操作する際に、アームレスト14を軸受にして、腕を適正な位置で左右に揺動して安定的に操作できるから、微操作も容易にできるだけでなく、長時間操作でもオペレータの疲労を軽減できる。
【0055】
(13)上記(11)で述べた各調整機構は、スパナ等の工具を必要としない構成としているから容易に調整ができ、例えば、複数のオペレータが交互に交替しながら作業車両を連続稼動させる場合に、各オペレータ毎に自分に最適な操作姿勢を容易に実現できる。
【0056】
以上の結果、オペレータの体型の違いに対して細かく対応できて最適の操作姿勢を確実に実現できると共に、コンパクトに構成でき、高い剛性と高い操作性が得られる作業車両のコンソール調整装置を提供できる。
【0057】
次に図8により、第2実施形態について説明する。
図8は第2実施形態のコンソール調整装置の要部断面図であり、図3のP−P断面を表す図である。なお、図1〜図7と同一の構成要素には同一の符合を付して以下での説明を省略する。
【0058】
図8において、第1昇降板32上面の左右端部に前後方向に沿って、摺動材25と、この摺動材25よりも左右方向幅の狭いフラットバー26と、フラットバー26よりも左右方向幅の広いフラットバー27とを下から順に重ねてねじ27aで取着してあり、摺動材25とフラットバー26とフラットバー27とによりコの字状の溝を形成したガイドレール47aを構成している。このガイドレール47aの溝には、フラットバー26よりもやや薄い板厚を有するスライダ28の左右端部を摺動自在に挿入しており、スライダ28はガイドレール47aの溝に沿って摺動材25上を摺動可能となっている。また、ロックレバー29は直線部とその直線部の端部に設けたレバー部29dとを有し、その直線部にはロックプレート48bが取着され、ロックプレート48bの前後にはボス29aが摺動自在に装着されている。そして、ロックレバー29はボス29aに対して回動自在とされており、図示しないスプリングによりレバー部29dから見て半時計方向に付勢されていて、前実施形態と同様にロックプレート48bが第1昇降板32に形成された孔32aのラック32bに係合するようになっている。また前記スライダ28は前記ボス29aに取着されており、スライダ28の上面には移動板51が取着されている。
【0059】
本実施形態の構成によると、前後スライド機構が簡単な構成となり製作し易く安価にできる。他の作用と効果は、前記第1実施形態と同じである。
【0060】
次に、第3実施形態を説明する。図9は本実施形態に係る前後スライド手段部の一部断面図である。尚、前実施形態と同一の構成要素には同一符号を付してここでの説明を省く。
第1昇降板32の上面には前後端部に2個のボス48a,48aが取着されており、各ボス48a,48aにはガイドレール48が摺動自在に、かつ軸芯回りに回動自在に嵌挿されている。ガイドレール48は直線部とこの直線部の端部に設けたレバー部48dとを有し、前記ボス48a,48aを挟んで外側の直線部の両端部が移動板51の下面に回動自在に、かつ軸方向移動は固定されて取着されている。また、移動板51の下面には、ガイドレール48を挟んで図示の左右両側にローラ45,45が取着されており、ローラ45,45は第1昇降板32の上面に当接して移動板51を支持している。
【0061】
この構成によると、1本のガイドレール48で移動板51の(即ちアームレスト14の)前後スライドをガイドすることができ、構成が簡単である。なお、レバー部48の回動操作により、ガイドレール48に取着されたロックプレート48bと第1昇降板32に形成されているラック32bとによる前後スライドのロック及びロック解除が自在であり、また片手操作で前後スライドが容易にできることは、前実施形態と同様である.
【0062】
次に図10により、第4実施形態について説明する。図10は本実施形態に係るアームレスト調整装置の要部斜視図である。なお、図1〜図7と同一の構成要素には同一の符合を付して以下での説明を省略する。
【0063】
図10において、外箱55の長手方向の略中央側壁内面に、上下に2個のピン穴を有するブロック56をボルトで取着し、ブロック56の上側のピン穴に連結ピン57でリンク58の基端部を、下側のピン穴に連結ピン59でリンク60の基端部をそれぞれ揺動自在に挿入している。リンク58,60のそれぞれの先端部にピン70,70で昇降リンク71を取着して4節リンクを構成している。
【0064】
更に、昇降リンク71の上端部にはアームレスト14を取着する為のボルト穴71bを有するフランジ71aが配設されており、また昇降リンク71の下端部にはスリット71cが設けられており、このスリット71cは、上端部にノブ73aを有する高さ調整用メスねじ73の下部外周面に形成したフランジ部73bに嵌め込まれている。
【0065】
本実施形態の上記構成によると、第1実施形態におけるアームレスト14の上下調整機構をより簡潔に構成して低価格化を実現できる。他の作用と効果は前記第1実施形態と同じである。
【0066】
なお、以上説明した実施形態では、ガイドレールの断面が円形状である例を示したが、この形状に限定されず、例えば角形や楕円形であっても良い。但し、軸芯回りに回動自在とされるガイドレールは円形断面とする。また、ブルドーザを例に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、作業車両のコンソール調整装置に広く適用できて、同様の作用と効果を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブルドーザの側面図である。
【図2】運転室の斜視図である。
【図3】第1実施形態のコンソール調整装置の部分断面側面図である。
【図4】第1実施形態のコンソール調整装置の上面図である。
【図5】第1実施形態のコンソール調整装置の部分断面後面図である。
【図6】図3のM−M断面図である。
【図7】図3のN−N断面図である。
【図8】第2実施形態のコンソール調整装置の要部断面図であり、図3のP−P断面を表す図である。
【図9】第3実施形態に係る前後スライド手段部の一部断面図であり、図3のP−P断面を表す図である。
【図10】第4実施形態に係るアームレスト調整装置の要部斜視図である。
【図11】第1の従来技術のコンソール調整装置を適用した運転席部の斜視図である。
【図12】第1の従来技術のコンソール調整装置の要部断面側面図である。
【図13】第2の従来技術のコンソール調整装置の部分断面側面図である。
【図14】図13のR−R断面図である。
【符号の説明】
12…コンソール、14…アームレスト、30…コンソール調整装置、31…基板、31a…ボス、32…第1昇降板、32a…孔、32b…ラック、33…リンク、34…リンク、35…ピン、36…ピン、37…ピン、37a…ねじ穴、38…ピン、39…ピン、41…ブロック、43…送りねじ、44…ノブ、46…スライダ、47…ガイドレール、48…ガイドレール、48b…ロックプレート、48d…レバー部、51…移動板、52…ブロック、55…外箱、56…ブロック、57…ピン(連結棒)、58…リンク、59…ピン(連結棒)、60…リンク、61…第2昇降板、61a…ブラケット部、61b…ピン、62…ねじ部材、63…メスねじ、63a…ノブ、64…スリット板、65…箱、70…ピン、71…昇降リンク。

Claims (3)

  1. 運転室(6)のフロアフレーム上に取付けたオペレータシート(11)の左右の少なくともいずれか一側に配設された、操作レバー(13,23)及びアームレスト(14,24)を有するコンソール(12,22)を、フロアフレームに対して上下方向及び前後方向に移動調整可能に支承する作業車両のコンソール調整装置において、2個のリンク(33,34)を互いに中間部で回動自在にピン連結し、2個のリンク(33,34)の両上端部のいずれか一方及び両下端部のいずれか一方をコンソール(12,22)及びフロアフレームに対してそれぞれ回動自在に取付け、両上端部の他方及び両下端部の他方をコンソール(12,22)及びフロアフレームに対して回転自在で、かつ水平方向に移動自在にそれぞれ取着したX型リンク機構をコンソール(12,22)の下部の両端部近傍に並行に1対設けてコンソール(12,22)を上下方向に移動調整可能とした上下昇降手段と、前後方向に設けた少なくとも1本のガイドレール(47,48,47a)及びこのガイドレール(47,48,47a)に沿って移動自在とされたスライダ(46,28)によりコンソール(12,22)を前後方向に移動調整可能とした前後スライド手段とを備え、前記左右のX型リンク機構のリンク(33,34)の上側端部に取付けた第1昇降板(32)の上面に、前記前後スライド手段の前記スライダ(46)を取付け、前記ガイドレール(47,48)をコンソール(12,22)側に取付け、このガイドレール(47,48)の1本は軸芯回りに回動自在で、この回動により前後方向のスライドをロック自在とすると共に、その一端部に前記回転を操作するレバー部を形成し、前記上下昇降手段の第1昇降板(32)に、ラック(32b)を形成し、軸芯回りに回動自在とした前記ガイドレール(48)に、ラック(32b)と係合可能なロックプレート(48b)を取着すると共に、ロックプレート(48b)をラック(32b)と係合させる方向にガイドレール(48)を回動させる付勢力を与えるスプリング(49)を装着したことを特徴とする作業車両のコンソール調整装置。
  2. 運転室(6)のフロアフレーム上に取付けたオペレータシート(11)の左右の少なくともいずれか一側に配設された、操作レバー(13,23)及びアームレスト(14,24)を有するコンソール(12,22)を、フロアフレームに対して上下方向及び前後方向に移動調整可能に支承する作業車両のコンソール調整装置において、2個のリンク(33,34)を互いに中間部で回動自在にピン連結し、2個のリンク(33,34)の両上端部のいずれか一方及び両下端部のいずれか一方をコンソール(12,22)及びフロアフレームに対してそれぞれ回動自在に取付け、両上端部の他方及び両下端部の他方をコンソール(12,22)及びフロアフレームに対して回転自在で、かつ水平方向に移動自在にそれぞれ取着したX型リンク機構をコンソール(12,22)の下部の両端部近傍に並行に1対設けてコンソール(12,22)を上下方向に移動調整可能とした上下昇降手段と、前後方向に設けた少なくとも1本のガイドレール(47,48,47a)及びこのガイドレール(47,48,47a)に沿って移動自在とされたスライダ(46,28)のいずれか一方をコンソール(12,22)側に、他方をフロアフレーム側に取付けてコンソール(12,22)を前後方向に移動調整可能とした前後スライド手段とを備え、前記上下昇降手段の1対のX型リンク機構のリンク(33,34)の水平方向移動自在とされた方の端部に、ねじ回転により水平方向に移動させる送りねじ駆動機構を取付け、前記送りねじ駆動機構は、前記1対のリンク(33,34)の水平方向移動自在とされた方の端部間を連結するピン(37)のほぼ中央部に水平方向のねじ孔(37a)を形成し、このねじ孔(37a)に回動自在に螺合させた送りねじ(43)をボス(31a)により回動自在に支持してなることを特徴とする作業車両のコンソール調整装置。
  3. 運転室(6)のフロアフレーム上に取付けたオペレータシート(11)の左右の少なくともいずれか一側に配設された、操作レバー(13,23)及びアームレスト(14,24)を有するコンソール(12,22)を、フロアフレームに対して上下方向及び前後方向に移動調整可能に支承する作業車両のコンソール調整装置において、2個のリンク(33,34)を互いに中間部で回動自在にピン連結し、2個のリンク(33,34)の両上端部のいずれか一方及び両下端部のいずれか一方をコンソール(12,22)及びフロアフレームに対してそれぞれ回動自在に取付け、両上端部の他方及び両下端部の他方をコンソール(12,22)及びフロアフレームに対して回転自在で、かつ水平方向に移動自在にそれぞれ取着したX型リンク機構をコンソール(12,22)の下部の両端部近傍に並行に1対設けてコンソール(12,22)を上下方向に移動調整可能とした上下昇降手段と、前後方向に設けた前後2本のガイドレール(47,48)とこのガイドレール(47,48)に沿って移動自在とされた前後2本のスライダ(46,46)によりコンソール(12,22)を前後方向に移動調整可能とした前後スライド手段とを備え、前記前後スライド手段が、前記上下昇降手段の上面部の第1昇降板(32)の上面に左右方向に並行して設けた前記前後2本のスライダ(46,46)と、このスライダ(46,46)と平行に配設され、コンソール(12,22)に取付けられる前後2本のブロック(52,52)と、前記前後2本のスライダ(46,46)の両端部近傍に設けた孔にそれぞれスライド自在に挿通し、かつ2本のブロック(52,52)の両端部近傍に設けた孔にそれぞれ挿通して固定した前記2本のガイドレール(47,48)とを備え、2本のガイドレール(47,48)の内1本を2本のスライダ(46,46)及び2本のブロック(52,52)に対して軸芯回りに回動自在に設けてなることを特徴とする作業車両のコンソール調整装置。
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