JP4332928B2 - 4輪駆動車の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は4輪駆動車の制御装置、詳しくは、2輪駆動状態と4輪駆動状態とが切換可能な4輪駆動車の制御装置、より詳しくは、その2輪駆動状態と4輪駆動状態との切換えが走行中において可能に構成された4輪駆動車の制御装置に関し、車両における動力伝達装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、2輪駆動状態と4輪駆動状態とが切換可能に構成されたいわゆるパートタイム型の4輪駆動車が知られている。一般に、この種の4輪駆動車には、2輪駆動時及び4輪駆動時のいずれにおいても駆動輪となる車輪の第1の駆動系と、2輪駆動時には従動輪となり4輪駆動時には駆動輪となる車輪に対する第2の駆動系とを切断又は接続する動力伝達切換機構(第1の断接手段)が備えられる。そして、2輪駆動が選択されたときには該切換機構によって第2の駆動系が第1の駆動系から切断され、4輪駆動が選択されたときには第2の駆動系が第1の駆動系に接続される。
【0003】
また、この種の4輪駆動車にあっては、特開平1−195135号公報に開示されるように、第2の駆動系を所定の部位で切断又は接続するフリーホイール機構(第2の断接手段)が併設される場合がある。これは2輪駆動時に従動側となる第2の駆動系の左右の車輪のいずれか一方の車軸を差動装置側の部分と車輪側の部分とに分割し、4輪駆動時にはスリーブを軸方向における一方向にスライドさせてこれらを接続し、2輪駆動時にはスリーブを軸方向における他方向にスライドさせて切断するものである。これによれば、2輪駆動時には、上記の動力伝達切換機構によって従動側の駆動系が駆動側から切り離され、該従動側駆動系への動力の伝達が断たれると共に、上記フリーホイール機構によって左右いずれか一方の従動輪が差動装置から切断され、該従動輪が自由状態となる結果、差動装置の回転抵抗が低減し、駆動力や燃費の軽減が図られることになる。なお、上記公報には、エンジンを停止したときには同時にフリーホイール機構を切断状態とすることが併せて開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術のように、第1の断接手段としての動力伝達切換機構と第2の断接手段としてのフリーホイール機構とを有するものにおいては、2輪駆動状態から4輪駆動状態への切換え時には、第1の断接手段によって、従動側駆動系を常時駆動の駆動側駆動系に接続すると共に、第2の断接手段によって、いったん自由状態とした従動輪の一方を差動装置に再び接続することになる。その場合に、車両が走行しているときは、いずれの接続を先に行うときでも、相互に接続される回転要素同士の回転数が一致しておらず同期がとれていないから、第1の断接手段又は第2の断接手段の少なくともいずれか一方に同期装置を備える必要が生じ、構造の複雑化ないしコストアップにつながって好ましくない。
【0005】
そこで、本発明は、パートタイム型の4輪駆動車において、第1の断接手段にも、また第2の断接手段にも、一切同期装置を備えることなく、走行中の自由な2輪駆動状態と4輪駆動状態との切換えを可能にすることを課題とする。以下、その他の課題を含め、本発明を詳しく説明する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記課題を解決するため、本願の特許請求の範囲における請求項1に記載の発明は、2輪駆動時及び4輪駆動時のいずれにおいても駆動輪とされる車輪に対する第1の駆動系と、2輪駆動時には従動輪とされる車輪に対する第2の駆動系とを切断又は接続する第1の断接手段と、上記第2の駆動系を所定の部位で切断又は接続する第2の断接手段とを有する4輪駆動車の制御装置であって、上記両断接手段が共に同期装置を含んでいないと共に、これらの両断接手段を制御する制御手段が備えられ、該制御手段が、4輪駆動時には第1の駆動系と第2の駆動系とが接続されると共に第2の駆動系が所定の部位で接続され、イグニッションスイッチがオンされたのち車両停止時に上記4輪駆動の状態が最初に達成されるまでの間の2輪駆動時には第1の駆動系と第2の駆動系とが切断されると共に第2の駆動系が所定の部位で切断され、上記4輪駆動の状態が一回達成されたのちイグニッションスイッチがオフされるまでの間の2輪駆動時には第1の駆動系と第2の駆動系とが切断されると共に第2の駆動系が所定の部位で接続され、イグニッションスイッチがオフされたときは第2の駆動系が所定の部位で切断されるように上記第1、第2の両断接手段を制御することを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、第1、第2の両断接手段が共に同期装置を含んでいない場合に、3種類の駆動状態が達成される。一つ目は、第1、第2の両断接手段が共に接続状態とされる4輪駆動の状態であり、二つ目は、逆に第1、第2の両断接手段が共に切断状態とされる2輪駆動(第1の2輪駆動)の状態であり、三つ目は、第1の断接手段が切断状態で第2の断接手段が接続状態とされる別の2輪駆動(第2の2輪駆動)の状態である。そして、イグニッションスイッチがオンされたのち車両停止時に4輪駆動状態が最初に達成されるまでの間は第1の2輪駆動が達成されるから、走り出して4輪駆動が選択されるまでの2輪駆動での走行においては差動装置の回転抵抗による駆動力の損失や燃費の悪化が回避される。
【0008】
一方、4輪駆動の状態が一回達成されたのちイグニッションスイッチがオフされるまでの間は第2の2輪駆動が達成され、このとき第2の断接手段が4輪駆動状態のときと同様に接続状態に維持されるから、2輪駆動と4輪駆動の切換時には第1の断接手段を作動させるだけで済み、その結果、第1の断接手段にも、また第2の断接手段にも、一切同期装置を備える必要がなくなる。つまり、第2の断接手段が常時接続状態に維持されているから、第1の断接手段で相互に接続される第1の駆動系の回転要素の回転数と第2の駆動系の回転要素の回転数とが一致することになり、第1、第2の両断接手段に同期装置がなくても、これらを走行中において自由に切断又は接続することができることになるのである。
【0010】
また、この発明によれば、イグニッションスイッチをオフすることに連動して第2の断接手段を切断状態にするから、該第2の断接手段を切断状態にするための専用のスイッチ類を新たに設ける必要がなく、制御システムを低コストに抑えることができる。特に、この発明によれば、第1の断接手段が切断状態で第2の断接手段が接続状態である第2の2輪駆動の状態で今回の走行を終了してエンジンを停止した場合でも、次にエンジンを始動させて走り始めようとするときには、駆動力や燃費性能のよい第1の2輪駆動の状態に自ら戻っているという利点が得られる。すなわち、第2の2輪駆動状態から第1の2輪駆動状態に戻すためには、第2の断接手段を切断状態としなければならないのであるが、その操作をエンジン停止時のイグニッションオフ操作に連動させたので、第2の断接手段を切断状態に戻すためだけの特別の操作が不要となり、利便性が図られることになる。
【0013】
以下、発明の実施の形態を通して、本発明をさらに詳しく説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施の形態に係るパートタイム型4輪駆動車の全体構成とシステム構成とを併せて示すものであって、この4輪駆動車においては、エンジン1、変速機2、及びトランスファー装置3が車体前後方向に一列に連結されてパワートレイン4を構成していると共に、左右の前輪5,6間、及び左右の後輪7,8間にそれぞれ前輪差動装置9及び後輪差動装置10が配設されている。トランスファー装置3の側部から前輪用プロペラシャフト11が前方に延び、該プロペラシャフト11が上記前輪差動装置9に連結されていると共に、トランスファー装置3の後部から後輪用プロペラシャフト12が後方に延び、該プロペラシャフト12が上記後輪差動装置10に連結されている。そして、前輪差動装置9から左右に延びる車軸13,14に上記左右の前輪5,6が取り付けられて、トランスファー装置3から2輪駆動時には従動輪とされ4輪駆動時には駆動輪とされる前輪5,6に至る第2の駆動系、すなわち前輪駆動系15が形成されていると共に、後輪差動装置10から左右に延びる車軸16,17に上記左右の後輪7,8が取り付けられて、トランスファー装置3から2輪駆動時及び4輪駆動時のいずれにおいても駆動輪とされる後輪7,8に至る第1の駆動系、すなわち後輪駆動系18が形成されている。
【0015】
トランスファー装置3は、詳しくは図示しないが、上記前輪用プロペラシャフト11に連結された前輪用中間軸21と、上記後輪用プロペラシャフト12に連結された後輪用中間軸22とを有し、これらのうち後輪用中間軸22が変速機2の出力軸に接続されて、エンジン1の出力が2輪駆動時及び4輪駆動時のいずれにおいても後輪駆動系18に伝達される一方で、前輪用中間軸21の所定の回転要素と後輪用中間軸22の所定の回転要素とが例えばスリーブの移動により2輪駆動時には切断され、4輪駆動時には接続されて、エンジン1の出力が2輪駆動時には前輪駆動系15に伝達されず、4輪駆動時には伝達されるようになっている。そして、上記スリーブを移動させるアクチュエータ(以下「ACT」と記す)23が備えられ、これらにより第1の断接手段、すなわち動力伝達切換機構25(図4参照)が構成されていると共に、該スリーブの移動位置を検出する駆動状態検出スイッチ(以下「4WDSW」と記す)24が設けられている。
【0016】
一方、図2に示すように、前輪差動装置9のデファレンシャルケース31は、輪環状のインナケース32と略円筒状のアウタケース33との二重構造とされている。インナケース32にはピニオンシャフト34が架設され、該シャフト34に一対のピニオンギヤ35,35が回転自在に取り付けられている。そして、左右の車軸13,14の対向端部にそれぞれスプライン嵌合されたサイドギヤ36,36が上記ピニオンギヤ35,35に噛み合っている。
【0017】
アウタケース33は上記インナケース32を取り囲むように二つのケース部材37,38が組み合せられてなり、インナケース32と相対回転自在に設けられていると共に、例えば図示しないボールベアリング等を介して、差動装置キャリア39に回転自在に支持されている。アウタケース33の外周部にボルト40…40で締め付け固定されたリングギヤ41は、前輪用プロペラシャフト11に連結されたドライブピニオンギヤ42と噛み合っている。
【0018】
インナケース32の左端部(図面上は右側)には歯43が形成され、この歯43と対向する歯44を有するリング状のドッグクラッチ45がアウタケース33内に配設されている。該ドッグクラッチ45には左方に突出する突起46が複数形成され、各突起46…46がアウタケース33の側壁に形成された開口47…47をそれぞれ経て外部に臨んでいる。そして、各突起46…46に渡ってリング状の受けプレート48が接合され、該受けプレート48とアウタケース33との間にウェーブワッシャ49が介設され、このウェーブワッシャ49の弾性復元力により、ドッグクラッチ45は、常に、インナケース32から離れる方向、つまりドッグクラッチ45の歯44とインナケース32の歯43との噛み合いが解除される方向に付勢されている。
【0019】
そして、このドッグクラッチ45を、ウェーブワッシャ49の弾性復元力に抗して、インナケース32へ近付ける方向、つまりドッグクラッチ45の歯44とインナケース32の歯43とを噛み合わせる方向に移動させるアクチュエータユニット51がブラケット50を介して差動装置キャリア39に固定されている。このアクチュエータユニット51は、ダイヤフラム52を挟み込んだ断面コ字状の輪環状の固定ハウジング53と、該ダイヤフラム52に取り付けられた同じく輪環状の押圧部材54とを有し、外部に配置されたエアポンプ55(図1参照)から配管56を介してエアがダイヤフラム52で画成された圧力室57に導入されたときに、その圧力を受けて上記押圧部材54がドッグクラッチ45をインナケース32側へ押圧して移動させる。これらにより第2の断接手段、すなわちフリーランニングデフ機構(以下「FRD」と記す)58が構成されている。
【0020】
ここで、エアポンプ55がオンのときは、ドッグクラッチ45の歯44とインナケース32の歯43とが噛み合い、これにより、突起46…46と開口47…47とを介してドッグクラッチ45と一体回転するアウタケース33と、インナケース32とが連結し、差動装置9が通常に機能する(FRD58ロック)。これに対し、エアポンプ55がオフのときには、ドッグクラッチ45の歯44とインナケース32の歯43との噛み合いが解除され、これにより、アウタケース33とインナケース32とが切り離され、インナケース32は車軸13,14の回転を受けて回動するも、アウタケース33との間で動力の伝達は行われない(FRD58フリー)。
【0021】
そして、上記二つの断接手段、すなわち動力伝達切換機構25及びFRD58にはいずれも同期装置が備えられていないと共に、この4輪駆動車には、上記4WDSW24の検出信号と、イグニッションスイッチ62からのイグニッションのオンオフ信号と、運転者により2輪駆動と4輪駆動との切換操作が行われるシフトレバーの操作位置を検出する操作スイッチ63の検出信号とを入力し、これらの情報に基づいて、上記ACT23及びエアポンプ55を制御し、且つ、例えば運転席前方のインストルパネルに配置された4WDランプ64やFRDランプ65を点灯するコントロールユニット、特にFRD58制御用のコントロールユニット61が搭載されている。なお、4WDランプ64は、ACT23がオンされて4輪駆動状態のときにオンされ、FRDランプ65は、エアポンプ55がオンされてFRD58が作動のときにオンされる。
【0022】
次に、上記コントロールユニット61が行う具体的制御動作の一例をまず図3及び図4を参照して説明する。まず、符号(ア)で示すように、ACT23及びエアポンプ55が共にオフでイグニッション(IG)がオフされている状態で、IGがオンされたときには、符号(イ)で示すように、動力伝達切換機構25及びFRD58が共に切断状態とされた2輪駆動の状態(第1の2輪駆動の状態)が得られる。この状態では、インナケース32とアウタケース33とが相対回転し、前輪用プロペラシャフト11にはその周辺部分も含めて駆動力の伝達が一切遮断される。また、4WDランプ64及びFRDランプ65は共にオフとされる。
【0023】
次に、運転者により2輪駆動から4輪駆動への切換操作が行われ、操作スイッチ63の検出信号が4輪駆動の選択を示したときは、符号(ウ)で示すように、ACT23及びエアポンプ55が共にオンとされ、動力伝達切換機構25及びFRD58が共に接続状態とされた4輪駆動の状態が得られる。この状態では、パワートレイン4の動力が前輪駆動系15及び後輪駆動系18を介して全車輪5〜8に伝達される。また、4WDランプ64及びFRDランプ65は共にオンとされる。
【0024】
したがって、走り出して4輪駆動が選択されるまでの間の走行、つまり、一般に全走行期間の大部分を占める普通の2輪駆動での走行においては、前輪用プロペラシャフト11やアウタケース33、ないしそれらに連結する周辺部材の慣性質量がかからない第1の2輪駆動の状態が達成されるから、差動装置9の回転抵抗による駆動力の損失や燃費の悪化が回避されることになる。
【0025】
なお、このIGオン後における最初の2輪駆動から4輪駆動への切換えは、車両をいったん停止して行う。これにより、動力伝達切換機構25及びFRD58が共に同期装置を備えていなくても、これらを接続状態とすることができる。また、このとき2輪駆動から4輪駆動への切換操作を行うだけで、基本となる動力伝達切換機構25の接続操作が行われると共に、FRD58の接続操作もまた行われるようになっている。これにより、該FRD58のみを接続させる特別の操作が不要となり、切換操作上の煩雑さが軽減される。
【0026】
次に、この状態から、運転者により4輪駆動から2輪駆動への切換操作が行われ、操作スイッチ63の検出信号が2輪駆動の選択を示したときは、符号(エ)で示すように、ACT23がオフとされ、また4WDランプ64がオフとされるが、エアポンプ55はオンのままとされ、またFRDランプ65もオンのままとされる。この状態は、パワートレイン4の動力が前輪駆動系15には伝達されない第2の2輪駆動の状態である。
【0027】
そして、この状態から、運転者により2輪駆動から4輪駆動への切換操作が行われ、操作スイッチ63の検出信号が4輪駆動の選択を示したときは、上記符号(ウ)で示す4輪駆動の状態が達成される。このとき、ACT23が再びオンとされるが、エアポンプ55がオンのままとされてFRD58が接続状態を維持しているから、この4輪駆動の状態が一回達成された後IGオフされるまでの間における2輪駆動から4輪駆動への切換時には、ACT23のみをオンさせるだけで済む。ここで、FRD58が常時接続状態に維持されているから、動力伝達切換機構25で相互に接続される前輪駆動系15の回転要素の回転数と後輪駆動系18の回転要素の回転数とが走行中において一致することになり、したがって動力伝達切換機構25及びFRD58の両方に同期装置がなくても、前輪駆動系15と後輪駆動系18とを走行中において自由に切断又は接続することができることになる。
【0028】
そして、符号(エ)で示す第2の2輪駆動の状態で、IGがオフされたときには、最初の符号(ア)で示す状態に戻る。つまり、エアポンプ55がオフとされるのである。また、符号(ウ)で示す4輪駆動の状態で、IGがオフされたときには、符号(オ)で示す状態が達成される。つまり、このときも、エアポンプ55がオフとされるのである。ただし、ACT23はオンのままとされる。したがって、この符号(オ)で示す状態からIGオンされたときには、コントロールユニット61は、前回のIGオフ時の状態を記憶しており、上記符号(ウ)で示すように、エアポンプ55がオンとされ、ACT23のオン状態と併せて4輪駆動状態が直ちに達成される。
【0029】
このように、IGオフと連動してエアポンプ55をオフとし、したがってFRD58を切断状態にするから、このFRD58を切断状態にするための専用のスイッチ類を新たに設ける必要がなく、制御システムを低コストに抑えることができる。さらに、動力伝達切換機構25が切断状態でFRD58が接続状態である第2の2輪駆動の状態で今回の走行を終了してエンジン1を停止した場合でも、次にエンジン1を始動させて走り始めようとするときには、駆動力や燃費性能のよい普通の第1の2輪駆動の状態に自ら戻っているという利点が得られる。すなわち、第2の2輪駆動状態から第1の2輪駆動状態に戻すためには、FRD58を切断状態としなければならないのであるが、その操作をエンジン停止時のIGオフ操作に連動させたので、FRD58を切断状態に戻すためだけの特別の操作が不要となり、操作上の煩雑さが軽減され、利便性が図られることになる。
【0030】
なお、IGオフの状態で、上記符号(ア)の2輪駆動の状態と、符号(オ)の4輪駆動状態とを切り換えることも可能とされている。
【0031】
さらに、符号(イ)で示す第1の2輪駆動状態から、符号(ウ)で示4輪駆動状態へ切り換えるように切換操作が行われてから、所定時間以内、例えば0.5秒以内に、再び、2輪駆動へ戻す操作が行われたときには、コントロールユニット61は、符号(エ)で示す第2の2輪駆動状態に戻すのではなく、符号(イ)で示すもとの第1の2輪駆動状態に戻す。つまり、最初の2輪駆動から4輪駆動への切換操作を無効とするのである。これにより、誤って2輪駆動から4輪駆動への切換操作を行っても、直ちに2輪駆動へ戻す操作をすれば、わざわざIGオフにすることなく、そのまま引き続き第1の2輪駆動状態が続行されて、やはり操作上の煩雑さが軽減され、利便性が確保されることになる。
【0032】
次に、IGオンされている期間中にコントロールユニット61が実行する制御プログラムの一例を図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0033】
まず、ステップS1で、4WDフラグが0にリセットされる。この4WDフラグは、後のステップS17又はS18で4輪駆動状態が1回達成されたときに1にセットされるフラグである。そして、ステップS2で、4WDSW24の検出状態を判定して、2輪駆動であるときは、ステップS3で、操作スイッチ(操作SW)63の検出状態を判定して、やはり2輪駆動が選択されているときは、ステップS4で、上記4WDフラグの値を判定する。その結果、4WDフラグが0にリセットされた状態のままであれば、ステップS5〜S8で、ACT23、エアポンプ55、4WDランプ64及びFRDランプ65を全てオフとする。これにより、前述の符号(イ)で示す第1の2輪駆動状態が達成される。
【0034】
ステップS4で、4WDフラグが1にセットされた状態であれば、つまり、IGオン後に一回4輪駆動状態が達成されているときは、ステップS9〜S12で、ACT23及び4WDランプ64をオフとし、エアポンプ55及びFRDランプ65をオンとする。これにより、前述の符号(エ)で示す第2の2輪駆動状態が達成される。
【0035】
ステップS3で、操作スイッチ63が4輪駆動の選択を示しているときは、ステップS13〜S16で、ACT23、エアポンプ55、4WDランプ64及びFRDランプ65を全てオンとする。これにより、前述の符号(ウ)で示す4輪駆動状態が達成される。そして、さらに、ステップS17で、4WDフラグを1にセットする。
【0036】
ステップS2で、4WDSW24が4輪駆動を示しているときは、まず、ステップS18で、4WDフラグを1にセットしたのち、ステップS19で、操作スイッチ63の検出状態を判定して、やはり4輪駆動が選択されているときは、上記ステップS13以下に進んで前述の符号(ウ)で示す4輪駆動状態を達成する。これは、前述の符号(オ)の状態から符号(ウ)の状態が達成される場合である。
【0037】
ステップS19で、操作スイッチ63が2輪駆動の選択を示しているときは、ステップS20〜S23で、ACT23及び4WDランプ64をオフとし、エアポンプ55及びFRDランプ65をオンとする。これにより、ステップS9〜S12に進んだ場合と同じく、前述の符号(エ)で示す第2の2輪駆動状態が達成される。
【0038】
なお、この実施の形態においては、コントロールユニット61が操作スイッチ63の信号を受けてACT23に制御信号を出力し、これにより第1の断接手段25が操作される構成としたが、これに代えて、従来一般に知られる2WD−4WD切換レバーによって第1の断接手段25のスリーブが直接移動されるものを採用してよいことはいうまでもない。
【0039】
【発明の効果】
以上具体例を挙げて詳しく説明したように、本発明によれば、2輪駆動状態と4輪駆動状態との切換えを行う動力伝達切換機構及びフリーランニングデフ機構に同期装置を備えていなくても、走行中に、自由に、2輪駆動状態と4輪駆動状態との切換えを行うことができる。本発明は、2輪駆動状態と4輪駆動状態との選択が可能なパートタイム型の4輪駆動車一般に広く好ましく適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る4輪駆動車のシステム構成図である。
【図2】 同4輪駆動車の差動装置の拡大平断面図である。
【図3】 同4輪駆動車の状態の遷移を示すブロック図である。
【図4】 同じく模式図である。
【図5】 フリーランニングデフ機構の制御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
5〜8 車輪
15 前輪駆動系(第2の駆動系)
18 後輪駆動系(第1の駆動系)
25 動力伝達切換機構(第1の断接手段)
58 フリーランニングデフ機構(第2の断接手段)
61 コントロールユニット(制御手段)

Claims (1)

  1. 2輪駆動時及び4輪駆動時のいずれにおいても駆動輪とされる車輪に対する第1の駆動系と、2輪駆動時には従動輪とされる車輪に対する第2の駆動系とを切断又は接続する第1の断接手段と、上記第2の駆動系を所定の部位で切断又は接続する第2の断接手段とを有する4輪駆動車の制御装置であって、上記両断接手段が共に同期装置を含んでいないと共に、これらの両断接手段を制御する制御手段が備えられ、該制御手段が、4輪駆動時には第1の駆動系と第2の駆動系とが接続されると共に第2の駆動系が所定の部位で接続され、イグニッションスイッチがオンされたのち車両停止時に上記4輪駆動の状態が最初に達成されるまでの間の2輪駆動時には第1の駆動系と第2の駆動系とが切断されると共に第2の駆動系が所定の部位で切断され、上記4輪駆動の状態が一回達成されたのちイグニッションスイッチがオフされるまでの間の2輪駆動時には第1の駆動系と第2の駆動系とが切断されると共に第2の駆動系が所定の部位で接続され、イグニッションスイッチがオフされたときは第2の駆動系が所定の部位で切断されるように上記第1、第2の両断接手段を制御することを特徴とする4輪駆動車の制御装置。
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