JP4332831B2 - ゲル被覆加工方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
本発明は、種子や発芽・発根性を有する細胞片などの成長能力を有するものをゲル化剤で被覆する方法およびその装置、特に、重い種子や発芽力の弱い種子にもゲル被覆加工の可能なゲル被覆加工方法およびその装置に関する。
【背景技術】
従来より、栄養物質や薬剤などを含み弾力性を有する高分子ゲルで種子や細胞片等の封入物を被覆した被覆物(以後、該封入物は「種子」、該被覆物は「被覆種子」と総称する。即ち、以後に「種子」及び「被覆種子」と言う場合、その「種子」とは、種子のみならず、発芽・発根性を有する細胞片のように成長能力を有する全ての物体を指すものとする。)が知られている。該被覆種子は、種子を動物の食害から保護したり、種子を殺菌するのに有効であり、また、粒径の大型化により種子の取り扱いを容易にして播種作業を効率化できる他、高分子ゲル中の栄養物質の吸収により発芽率を向上させることができる、など多くの利点を有している。
ところで、前記被覆種子を自動的に製造する代表的な方法としては、二重円筒ノズル法、モールド法がある。
まず、二重円筒ノズル法について第7図により説明する。図示せぬゲル化剤タンクからゲル化剤が供給されるゲル収容ブロック2のゲル収容部3内を、図示せぬエアシリンダにより軽く加圧して、該ゲル収容部3の通路4及び該通路4に連通した空間5にゲル化剤を充填させると共に、該空間5の内圧を上昇させることにより、ノズルブロック1内に上下動可能に内装された円筒状のプランジャ6を、該プランジャ6の上端に配設されたコイルスプリング7の弾性力に抗して上動させ、バルブ8を若干開いて該バルブ8下端にゲル化剤を吐出してゲル化剤の薄膜を形成する。その後、前記プランジャ6の通路6a内に種子9を投入して該種子9を前記薄膜に保持させた後、さらに前記ゲル収容部3内を加圧して空間5の内圧を上昇させると、前記バルブ8が大きく開いて多量のゲル化剤が吐出され、該ゲル化剤が前記膜と一緒に種子9を包み込み粒体状のゲル被覆種子9aが形成されると、該ゲル被覆種子9aは自重にて下方の硬化剤の入った図示せぬ硬化槽に落下する。該ゲル被覆種子9aのゲル部は硬化槽中を搬送されながら硬化され、水洗部で硬化剤を洗い落とされて製品となる。
しかし、このような二重円筒ノズル法には、トウモロコシや豆などの重い種子をゲル被覆加工する場合、前記ゲル化剤の薄膜が種子の落下の衝撃により破られるため、ゲル被覆加工できないことがある、という欠点があった。この薄膜の破壊を防止するには、ゲル化剤の粘度を上げることが考えられるが、そうするとゲル被覆層が堅くなるため、種子が発芽しにくくなる、という問題が発生した。また、発芽力の弱い種子をゲル被覆加工する場合、十分な高発芽力を得るには極力ゲル化剤の粘度を下げる必要があるが、二重円筒ノズル法においては、張ることができる薄膜の粘度には下限があり、ゲル被覆加工できないことがあった。さらに、前記ゲル被覆種子9aが自重にて下方の硬化槽中に落下する際に、硬化剤の跳ね返りが前記ノズルブロック1の下端に付着してゲル被覆加工不能となることがあった。
次に、モールド法とは、内面が球形の型に種子を投入すると同時にゲル化剤、硬化剤も充填し、硬化した後に型からゲル被覆種子を取り出す方法である。この場合、前記の二重円筒ノズル法のように、ゲル化剤の薄膜を張ってこれに種子を支持するものではないため、支持力を強化するのにゲル化剤の粘度を上げる必要はなく、その粘度を発芽効率のよい程度に自由に設定できるという利点がある。しかし、ゲル化剤の型離れが悪いために種子を球状に被覆できないことがあり、最悪の場合には、ゲル被覆加工したゲル被覆種子が型から離れない、という欠点があった。さらに、ゲル被覆加工するごとに型に付着した硬化剤、あるいはゲル化剤を除去する作業が必要であり作業効率が悪い、という欠点があった。
【発明の開示】
本発明は、前記のモールド法を改良したゲル被覆加工方法であって、ゲル化剤不透過性若しくはゲル化剤難透過性、及び硬化剤透過性を兼備する型内にゲル化剤と封入物を注入し、該型を硬化剤中に浸漬することにより型全体に硬化剤を浸透させ、前記封入物周囲のゲル化剤を型との接触部から均一に硬化させることにより、封入物をゲル被覆物として型から容易に離脱可能としたものである。この方法は、封入物をゲル化剤の薄膜で支持するものではないため、重い封入物あるいは発芽性の弱い封入物であっても、ゲル被覆加工を確実に行うことができる。また、ゲル化剤の硬化は型との接触部から順に進行するため、未硬化のゲル化剤が型内面に付着することがなく、ゲル被覆物の型離れ性は、従来のモールド法に比して著しく向上し、型内へのゲル化剤の残存も抑制することができる。
また、前記型は、ゲル化剤と封入物の注入前に予め硬化剤中に浸漬し取り出すことにより、該型に硬化剤を保持しておくものとすることで、ゲル化剤と型との接触部に、前もって薄いゲル化剤の硬化層が形成されるため、ゲル被覆物の型離れ性を一層向上させることができる。
なお、前記方法に用いる型は、内面を、下方に突出する半球部と、該半球部の上に立設する円筒部とから構成し、該円筒部の上端から半球部の下端までの全体深さを、前記半球部の直径以上としており、このため、ゲル被覆物を確実に球状化させることができる。
更に、前記型として、ゲル化剤難透過性を有するものである型を用いた場合には、ゲル化剤が透過するのに一秒以上の時間を要するような構成のものを用いるものとしてあり、このため、型に注入されたゲル化剤が、型を硬化剤に浸漬する前に漏出するのを完全に防止することができる。
また、前記型として、弾性体で構成した型を用い、該型の下部から押圧変形させ、型内部のゲル被覆物を硬化剤中に押し出した後、該型を原形に復元させるようにしてもよく、この場合、前記の硬化に加え、機械的押し出しによって、ゲル被覆物の型離れをより一層迅速に行うことができる。
そして、前記型内にゲル化剤を注入した際、予め該型に保持された硬化剤と反応して形成される硬化層厚を、型の下部を構成し下方に突出した半球部の半径の20%以下に限定するものとしている。このため、ゲル被覆物は、硬化剤中を浮遊しながら表面張力による球状化が進行するので、ゲル被覆物の球状化をより完全なものとすることができる。
また、本発明は、前記のゲル被覆加工方法を用いるのに適したゲル被覆加工装置を提供するものである。即ち、本発明に係るゲル被覆加工装置は、ゲル化剤不透過性若しくはゲル化剤難透過性、及び硬化剤透過性を兼備する型と、該型内に所定個数の封入物を投入する封入物供給手段と、該封入物に用いる量だけのゲル化剤を型内に吐出するゲル化剤供給手段と、該ゲル化剤供給手段と前記封入物供給手段の下方に設置し硬化剤を満たした硬化槽と、該硬化槽中に型を連続して浸漬、取り出しすることが可能な型浸漬手段と、型から離脱し硬化剤中を浮遊移動するゲル被覆された封入物を硬化槽から取り出すゲル被覆物回収手段とを備えた構成であって、該封入物供給手段及び該ゲル化剤供給手段にてゲル化剤と封入物を注入された該型を、該型浸漬手段にて該硬化槽内の硬化剤中に浸漬することにより、該硬化剤を該型全体に浸透させて該型内のゲル化剤表面を硬化し、ゲル被覆された封入物を核型より離脱させるものである。
この装置構成により、ゲル化剤と封入物は各々封入物供給手段とゲル化剤供給手段により型内に注入され、該型は型浸漬手段により硬化槽中への浸漬、及び取り出しが行われ、この際、型全体を浸透してきた硬化剤により型内のゲル化剤が型との接触部から均一に硬化が開始されるため、ゲル被覆された封入物は型から簡単に離脱し、該ゲル被覆物はゲル被覆物回収手段により回収されるのである。この装置は、封入物をゲル化剤の薄膜で支持する構造ではないため、重い封入物あるいは発芽性の弱い封入物であっても、ゲル被覆加工を確実に行うことができ、さらには、ゲル化剤の硬化は型との接触部から順に進行するため、未硬化のゲル化剤が型内面に付着することがなく、ゲル被覆物の型離れ性は著しく向上し、型内へのゲル化剤の残存も抑制することができる。
なお、前記ゲル被覆物回収手段は、前後に配置された二個のプーリと、該プーリに巻回されたベルトと、該ベルトの外側に複数立設されたパドルとよりなり、該パドルは、該プーリの回転によりベルトと一体に硬化槽内を移動して循環流を発生させ、液面を浮遊するゲル被覆物を移送すると共に、終端まで移送されたゲル被覆物をすくい上げて外部に排出するようにしてある。この構成により、浮遊中のゲル被覆物を移送する循環流の発生と、硬化が完了したゲル被覆物の排出とが、簡単な構造の単一手段で実現可能なため、装置数低減による製造コストダウンと省スペース化を図ることができる。
また、前記型浸漬手段は、前記ゲル化剤供給手段と前記封入物供給手段の近傍で前記硬化槽内の硬化剤液面近傍に配置された上プーリと、該上プーリから離間して該硬化剤中深くに配置された下プーリと、該上プーリと該下プーリとに巻回される型付きベルトとより構成され、該型付きベルトには、開口部を外方に向けた複数の型を埋設してある。この構成により、連続的にゲル被覆加工することができるため、加工効率を著しく向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、本明細書及び添付された図面の記載事項全体から明らかになる本発明が真に意図している技術的思想の範囲全体に広く及ぶものである。
まず、本発明の、改良されたモールド法を採用するゲル被覆加工装置の要部と、該装置の要部において実施されるゲル被覆加工方法の概略について、図1及び図2により説明する。ゲル化剤不透過性若しくはゲル化剤難透過性、及び硬化剤透過性を兼備する本発明に係わる型27内には、第2図のb)のように、ゲル化剤30と封入物である種子9とが注入される。第2図のc)のように、硬化槽18中に満たした液状の硬化剤26中に該型27を浸漬すると、硬化剤26が型27の上部開口部27aからだけでなく、側面や下面の壁部27bからも型27内に浸透し始める。該硬化剤26によりゲル被覆種子9aの周囲が硬化・縮小すると、硬化した最外面が型27内壁から離脱する。離脱したゲル被覆種子9aは、表面張力の作用により粒子状に形成され、ゲル部分の比重が小さいことから、第2図のd)のように、浮力により硬化剤26の表面に浮上する。
なお、型27内にゲル化剤30と封入物である種子9を注入する前に、第2図のa)のように、あらかじめ型27を硬化剤26中に浸漬して取り出し、型27に硬化剤26を保持しておくことにより、注入したゲル化剤30と保持された硬化剤26とが反応し、型27内面との接触部に薄いゲル化剤の硬化層が形成され、型27内からのゲル被覆種子9aの離脱性を一層向上させることができる。
本発明に係るゲル被覆加工方法は、モールド法を応用したものであって、もとより第7図で示した装置を用いた二重円筒ノズル法のようにゲル化剤30の前記薄膜により種子9を支持する必要がないので、種子9の重さやゲル化剤30の粘度の適用範囲を大きく拡大することができ、さらには、硬化剤26は型27全体から内部に浸透していき、ゲル化剤30を型27との接触部から順に硬化するため、ゲル被覆種子9aの型離れ性は、従来のモールド法に比べて著しく改善され、型27内面へのゲル化剤30の残存も防止することができるのである。
次に、本発明に使用する型27の形状及び特性について、第3図及び第4図により説明する。型27の内面形状は特に限定されるものではないが、第3図に示すように、下方に突出する半球部27dと、該半球部27dの上に立設する円筒部27cとから構成されることが、球状のゲル被覆種子9aを形成させる上では望ましい。特に、該円筒部27cの上端から半球部27dの下端までの全体深さ33は、前記半球部の半径32の二倍以上、すなわち直径以上は確保する方が好ましい。全体深さ33が直径より浅いと、硬化途中で軟質のゲル被覆被覆種子9aが、型27の上端部からはみ出し、該はみ出し部分が液流などの抵抗を受けて変形しやすく、さらに、球状化に必要なゲル化剤30の量も確保できなくなるためである。
また、型27中のゲル化剤30の透過性は、不透過性かあるいは難透過性である必要があるが、これは、型27に注入されたゲル化剤30が漏出しないようにするためである。なお、難透過性の場合でも、型27内にゲル化剤30を供給してから硬化剤26内に浸漬させるまでの時間を見越して、型27の透過に一秒以上かかることが好ましい。これより短時間であれば、前記硬化槽18に浸漬する前に型27内に供給したゲル化剤30が漏出する恐れがあるからである。
更に、型27は、下部から押圧すると容易に変形して、内部のゲル被覆種子9aが型27から押し出され、即座に原型に復元可能な弾性を有する弾性体であることが望ましく、これにより、浮力に機械的な押し出し力を加えることができ、型離れ性を一層向上させることができる。
そして、あらかじめ型27を硬化剤26中に浸漬して取り出し、型27に硬化剤26を保持した場合には、第4図に示すように、型27内で硬化剤26と反応して形成されるゲル化剤30の硬化層31の厚み34は、前記半径32の20%以下に限定することが望ましい。内部まで硬化が進行して硬化層31の厚さが該半径32の20%を越えると、硬化剤26浮遊中の表面張力による球状化が行われず、型27の内面形状のままでゲル部の硬化が完了し、その結果、球状のゲル被覆被覆種子9aを得ることができないのである。
そこで、硬化剤26のゲル化剤30への反応性や、型27の硬化剤26に対する浸透性をもとに、硬化剤26の原料や添加物を選択したり、硬化剤26の濃度を設定したり、また、硬化槽18から最終的にゲル被覆種子9aを取り出すまでの硬化剤26中の浸漬時間を設定したりして、硬化層31の厚み34を、型27の半球部27dにおける半径32の20%以下に抑えるものである。
なお、このようなゲル化剤不透過性若しくはゲル化剤難透過性、弾性、及び硬化剤の透過性や保持性を有する素材としては、不織布などの布、紙、スポンジ、金網、あるいは多孔性の樹脂、金属、セラミックといった細孔物質があり、特に限定されるものではなく、上記特性を有するものであればよい。上記特性以外にも形状記憶性を有する素材は有効であり、例えば、型27に温度変化で形状が変化する形状記憶合金を使用し、押圧変形するかわりに、硬化槽18内の浴温で型27底部が内方に変形するようにしておくと、硬化槽18内ではゲル被覆種子9aが型27から外に押し出され、硬化槽18から出た後は、型27は外気温により原型に復元されるため、より確実に、しかも新たに装置を増設することなく型離れ性を向上させることができるのである。
ここで、本発明に係わるゲル被覆加工装置の第一実施例について、図5により説明する。ゲル被覆加工装置は型27、封入物供給手段11、ゲル化剤供給手段12、型浸漬手段10、硬化槽18、及びゲル被覆物回収手段13とから構成されている。
このうち封入物供給手段11は、種子9などの封入物を多数収容した種子ホッパ28と、水平面内を旋回可能に支持された図示せぬアームの下面に着脱可能に取着された吸引チップ29等からなり、該吸引チップ29は、種子ホッパ28と注入位置38にある型27との上方を水平往復可能に構成されている。また、ゲル化剤供給手段12は、図示せぬゲル化剤タンク、該ゲル化剤タンクから延設されたチューブ、及び該チューブ先端に接続された供給ノズル35などから構成され、該供給ノズル35は型27上方まで水平往復可能な構成となっている。
型浸漬手段10は、型27に連結された揺動アーム36などから構成され、該揺動アーム36は、図示せぬアクチュエーターで硬化槽18の液面下と該硬化槽18上方の注入位置38との間を上下揺動する。
ゲル被覆物回収手段13は、前後に配置された二個のプーリ19、20と、該プーリ19、20の間に巻回されたベルト24と、該ベルト24の外方に立設されてパドル25・25・・とからなる。該パドル25・25・・は、前記プーリ19、20の回動により硬化槽18内を移動して、図中の矢印に示す循環流37を発生させると共に、型27から離脱して液面を浮遊中のゲル被覆種子9aを移送し、終端ですくい上げて外部に排出する。そして、硬化槽18の中には、底板18bから一定高さに水平方向に中板18aが配設されており、前記循環流37の安定化を図っている。なお、前記のように型27を弾性体より構成した場合、型浸漬手段10により硬化剤26内に浸漬した型27の底部を押し上げる部材として、該中板18aを利用してもよい。
このような構成によるゲル被覆加工装置においては、次のような手順でゲル被覆加工を行うことができる。まず、型27が注入位置38にある時に、供給ノズル35が型27上方まで移動して、ゲル化剤30を型27内に注入し、該型27上方から供給ノズル35が定位置に戻ると、入れ替わりに、種子ホッパ28内の種子9を吸引し吸着させた吸引チップ29が、型27上方に移動して種子9を型27内に投入し、該吸引チップ29が定位置に戻ると、再び前記供給ノズル35が型27上方まで移動して、ゲル化剤30を型27内に注入する。
該ゲル化剤30と前記種子9とを注入された型27は、前記揺動アーム36により降下され硬化剤26中に浸漬されてゲルが硬化されるわけであるが、必要に応じ、型27を前記中板18a上面に押圧し、ゲル被覆種子9aの型離れを促進させることもできる。該ゲル被覆種子9aが浮力や押し出しにより硬化剤26中を浮上すると、型27は注入位置まで戻る。以上の手順を繰り返して生成されるゲル被覆種子9aは、パドル25により発生した前記循環流37に乗り、パドル25に誘導されつつ、球状化と硬化も進行し、終端に達したゲル被覆種子9aは硬化槽18の外に移送されるのである。
次に、本発明に係わるゲル被覆加工装置の第二実施例について、第6図により説明する。ゲル被覆加工装置は、封入物供給手段15、ゲル化剤供給手段16、型27を内包した型浸漬手段14、硬化槽18、及びゲル被覆物回収手段17とから構成されている。
このうち封入物供給手段15は、第一実施例と同様に、種子9などの封入物を多数収容した種子ホッパ28と、水平面内を旋回可能に支持された図示せぬアームの下面に着脱可能に取着される吸引チップ29などからなり、該吸引チップ29は、前記種子ホッパ28と待機位置40との上方を水平往復可能に、該待機位置40と下方の種子注入位置41との間を上下揺動可能に構成されている。また、ゲル化剤供給手段16は、図示せぬゲル化剤タンク、チューブ、及び該チューブ先端に接続された予備供給ノズル42a・本供給ノズル42bなどから構成され、該予備供給ノズル42aは前記種子注入位置41の前方の予備注入位置43に配置され、本供給ノズル42bは前記種子注入位置41の後方の本注入位置44に配置されている。
型浸漬手段14は、各注入位置41、43、44近傍で硬化槽18内の硬化剤26の液面近傍に配置された上プーリ21と、該上プーリ21から離間し硬化剤液面深くに配設された下プーリ22と、該下プーリ22と前記上プーリ21に巻回され、開口部を外方に向けた型27を埋設した型付きベルト23とからなる。そして、ゲル被覆物回収手段17は、硬化槽18後部の液面上に配設された回動体17aと、該回動体17aの外周に植設された複数のブレード17b・17b・・などから構成され、型27から離脱したゲル被覆種子9aを硬化槽18の外にかき出せるようになっている。
このような構成によるゲル被覆加工装置では、次のような手順でゲル被覆加工を行うことができる。まず、前記型付きベルト23は、上下のプーリ21、22の駆動により常時駆動回転しており、型付きベルト23に内設された型27が液面上にある場合には、まず前記予備注入位置43にて予備供給ノズル42aによりゲル化剤30が型27内に注入され、その後、型27が種子注入位置41に来た時点で、種子ホッパ28内の種子9を吸引し吸着させた吸引チップ29が前記待機位置40から種子注入位置41まで下降して種子9を型27内に投入し、さらに、型27が本注入位置44まで来た時点で、本供給ノズル42bによりゲル化剤30が再び型27内に注入される。
ゲル化剤30と前記種子9とを注入された型27は、型付きベルト23の回転に伴い徐々に硬化剤26中に沈降していき、硬化剤26中でゲルが硬化され、型27から離脱したゲル被覆種子9aは浮力により硬化剤26中を浮上していく。以上の手順を繰り返して生成されるゲル被覆種子9aは、型付きベルト23の回動により発生した流れに乗り、硬化されつつゲル被覆物回収手段17により硬化槽18の外に移送されるのである。従って、本実施例は、連続的にゲル被覆加工ができるため、多量生産に適しており、また、前記型付きベルト23の回動速度を調整することにより、封入物の大きさ、形状やゲル化剤の粘度に応じ、硬化条件の適正化を図ることができる。
なお、第一実施例の型27、あるいは第二実施例の型27を内包した型付きベルト23を左右方向に複数配設し、それに応じた封入物供給手段やゲル化剤供給手段などの他の手段も複数配置することにより、一度に多数の封入物のゲル被覆加工が可能となり、これによって多量生産へも容易に対応することができる。
【産業上の利用可能性】
本発明に係わる以上のようなゲル被覆加工方法およびその装置は、封入物として、種子、或いは発芽・発根性を有する細胞片等、成長能力を有するあらゆるものを適用でき、また、どのような重さの封入物、あるいは、どのような発芽性を有する封入物であっても、確実にゲル被覆加工できる方法および装置として適用される。また、型離れ性に優れた球状のゲル被覆物が得られ、型内へのゲル化剤の残存も少ないゲル被覆加工方法および装置とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るゲル被覆加工方法を示す、本発明に係るゲル被覆加工装置の要部の斜視図であり、第2図は、該ゲル被覆加工装置の要部におけるゲル被覆加工手順を示す説明図であって、a)は、予め型を硬化剤に浸漬した状況を示す説明図、b)は、型に種子とゲル化剤を注入した状況を示す説明図、c)は、硬化剤が型内部に浸透した状況を示す説明図、d)は、ゲル被覆種子が型から離脱した状況を示す説明図であり、第3図は、型の側面断面図、第4図は、ゲル化剤と種子を注入した型の側面断面図、第5図は、本発明に係わるゲル被覆加工装置の第一実施例の概略構成を示す側面一部断面図、第6図は、同じく第二実施例の概略構成を示す側面一部断面図であり、第7図は、二重円筒ノズル法を採用した従来のゲル被覆加工装置の要部の側面一部断面図である。

Claims (9)

  1. ゲル化剤不透過性若しくはゲル化剤難透過性、及び硬化剤透過性を兼備する型内に、ゲル化剤と封入物を注入し、該型を硬化剤中に浸漬することにより、該型全体に該硬化剤を浸透させ、該封入物周囲のゲル化剤を該型との接触部から均一に硬化させて、該封入物をゲル被覆物として該型から容易に離脱可能としたことを特徴とするゲル被覆加工方法。
  2. ゲル化剤不透過性若しくはゲル化剤難透過性、及び硬化剤透過性を兼備する型を、予め硬化剤中に浸漬し取り出すことにより、該型に該硬化剤を保持し、該型内にゲル化剤と封入物を注入し、該型を再び該硬化剤中に浸漬することにより、該型全体に該硬化剤を浸透させ、該封入物周囲のゲル化剤を、該型との接触部から均一に硬化させて、該封入物をゲル被覆物として、該型から容易に離脱可能としたことを特徴とするゲル被覆加工方法。
  3. 前記型として、その内面が、下方に突出する半球部と、該半球部の上に立設する円筒部とから構成され、該円筒部の上端から半球部の下端までの全体深さを、前記半球部の直径以上としたものを用いることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のゲル被覆加工方法。
  4. 前記型として、ゲル化剤難透過性の型を用いた場合に、ゲル化剤が透過するのに一秒以上の時間を要するものを用いることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のゲル被覆加工方法。
  5. 前記型として、その下部から押圧変形させ、型内部のゲル被覆物を硬化剤中に押し出した後、原形に自動的に復元可能な弾性体で構成した型を用いることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項記載のゲル被覆加工方法。
  6. 前記型内にゲル化剤を注入した際、予め該型に保持された硬化剤と反応して形成される硬化層厚を、型の下部を構成し下方に突出した半球部の半径の20%以下に限定することを特徴とする請求の範囲第2項記載のゲル被覆加工方法。
  7. ゲル化剤不透過性若しくはゲル化剤難透過性、及び硬化剤透過性を兼備する型と、該型内に所定個数の封入物を投入する封入物供給手段と、該封入物に用いる量だけのゲル化剤を型内に吐出するゲル化剤供給手段と、該ゲル化剤供給手段と前記封入物供給手段の下方に設置し硬化剤を満たした硬化槽と、該硬化槽中に型を連続して浸漬、取り出しすることが可能な型浸漬手段と、型から離脱し硬化剤中を浮遊移動するゲル被覆された封入物を硬化槽から取り出すゲル被覆物回収手段とを備えた構成であって、該封入物供給手段及び該ゲル化剤供給手段にてゲル化剤と封入物を注入された該型を、該型浸漬手段にて該硬化槽内の硬化剤中に浸漬することにより、該硬化剤を該型全体に浸透させて該型内のゲル化剤表面を硬化し、ゲル被覆された封入物を該型より離脱させることを特徴とするゲル被覆加工装置。
  8. 前記ゲル被覆物回収手段は、前後に配置された二個のプーリと、該プーリに巻回されたベルトと、該ベルトの外側に複数立設されたパドルとより構成され、該パドルは、該プーリの回転により前記硬化槽内を該ベルトとともに移動して循環流を発生させ、液面を浮遊するゲル被覆物を移送すると共に、終端まで移送されたゲル被覆物をすくい上げて外部に排出することを特徴とする請求の範囲第7項記載のゲル被覆加工装置。
  9. 前記型浸漬手段は、前記ゲル化剤供給手段と前記封入物供給手段の近傍で前記硬化槽内の硬化剤液面近傍に配置された上プーリと、該上プーリから離間して該硬化剤中深くに配置された下プーリと、該上プーリと該下プーリとに巻回される型付きベルトとより構成され、該型付きベルトには、開口部を外方に向けた複数の型を埋設してあることを特徴とする請求の範囲第7項記載のゲル被覆加工装置。
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