JP4331995B2 - 内燃機関の定常判定方法、及び排気フィルタの詰り度合検出方法 - Google Patents

内燃機関の定常判定方法、及び排気フィルタの詰り度合検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関が定常運転されているか否かの判定を行う方法、及び内燃機関の排気系に設けられた排気フィルタの詰り度合を検出する方法に関する。
車載用ディーゼル機関等の内燃機関の排気浄化装置として、排気系に設けられた排気フィルタによって排気中の微粒子物質(PM:Particulate Matter)を捕集して浄化するものが実用されている。こうした排気浄化装置の採用された内燃機関では、捕集された微粒子物質によって排気フィルタが詰まり、その通気性が損なわれることで、内燃機関の背圧が増大されてしまうことがある。そのため、排気フィルタの詰まりが発生する前に、堆積した微粒子物質を除去して排気フィルタを再生させる必要がある。
そこで従来、例えば特許文献1に見られるように、排気フィルタ前後の差圧を検出する差圧センサを設け、その差圧センサによるの検出値に基づき排気フィルタの詰り度合を把握して、排気フィルタの再生を行う時期を決定する排気浄化装置が提案されている。排気フィルタの詰り度合が高くなれば、排気フィルタを流過する際の排気の流れ抵抗が大きくなって圧力損失が増大し、上記差圧センサによって検出される差圧が、すなわち排気系における排気フィルタの排気上流側と排気下流側との圧力差が拡大する。そのため、上記差圧センサの検出値に基づくことで、排気フィルタの詰り度合の検出を好適に行うことができる。
特開平5−288037号公報
ところで上記のような排気フィルタの詰り度合検出の精度を確保するには、排気フィルタを通過する排気の流れの安定した内燃機関の定常運転時における上記差圧センサの検出値を用いてその検出を行うことが望ましい。一般に内燃機関が定常運転されているか否かの判定、すなわち定常判定は、機関回転速度や機関負荷、吸入空気量の変動幅に基づき行われている。また上記のような排気フィルタの詰り度合の検出を行う場合には、差圧センサの検出値の変動幅に基づいて定常判定を行うことも考えられる。
ところが実際には、たとえ定常運転時であっても、それらパラメータの変動幅は、機関運転状態毎に大きく異なってしまっている。例えば内燃機関の搭載された車両の低速走行時には同車両の高速走行時に比して、上記差圧センサの検出値の変動幅は、小さい値を示すようになる。そのため、それらパラメータの変動幅を用いた定常判定での判定値、すなわち定常運転である旨判定するときの変動幅の上限値を、すべての機関運転状態で一律に設定しては、適切な定常判定を行えず、誤判定が生じる虞がある。したがって、それらパラメータの変動幅を用いて適正に定常判定を行うには、機関運転状態毎に判定値を変更しなければならず、定常判定に係る処理が複雑になるという問題があった。なお、そうした定常判定に誤判定が生じれば、その結果に基づき実施される上記排気フィルタの詰り度合検出についても、検出精度の悪化を招いてしまうこととなる。
本発明の解決しようとする課題は、内燃機関が定常運転されているか否かの定常判定を簡易且つ正確に行うこと、及び内燃機関の排気系に設けられた排気フィルタの詰り度合検出の精度の更なる向上を図ることにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果を記載する。
(手段)
請求項1に記載の発明は、内燃機関の定常判定方法であって、内燃機関の排気系の流れ抵抗部前後の差圧を検出するとともに、排気流量に対するその検出値の比の変動幅が所定の判定値以下であることを条件に定常運転されている旨の判定を行うことで、内燃機関が定常運転されているか否かを判定することをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の定常判定方法において、前記排気流量の指標値として吸入空気量の検出値を用いることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明は、内燃機関の排気系に設けられた排気フィルタの詰り度合を、該排気フィルタ前後の差圧の検出値に基づき検出する方法であって、排気流量に対する前記検出値の比の変動幅が所定の判定値以下であるときの前記差圧の検出値を用いて前記詰り度合の検出を行うことをその要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の排気フィルタの詰り度合検出方法において、前記排気流量の指標値として吸入空気量の検出値を用いることをその要旨とする。
(作用効果)
内燃機関の定常運転時には、排気フィルタのような排気系の流れ抵抗部前後の差圧(排気抵抗部上流側の排気圧とその下流側の排気圧との差)は、排気流量に対してほぼ線形関係(比例関係)を維持しつつ変化することが、発明者等により確認されている。そのため、排気流量に対する上記差圧の比の変動幅は、内燃機関が定常運転されていれば、機関運転状態に拘わらず一定の範囲内に収まるようになる。
よって請求項1に記載のように、それらの比の変動幅が所定の判定値以下であることを条件に内燃機関が定常運転されている旨の判定を行うようにすれば、適正な定常運転の判定を行うことができる。そして請求項3に記載のように、それらの比の変動幅が判定値以下であるときの排気フィルタ前後の差圧の検出値を用いて詰り度合の検出を行えば、その検出精度を向上することができるようになる。
なお内燃機関の定常運転状態にあるときの排気流量は、吸入空気量と同一の値となるため、請求項2、4に記載のように、上記比を求める際に、排気流量の指標値として吸入空気量の検出値を用いても、上記定常運転の判定や詰り度合の検出を同様に行うことができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態の適用される内燃機関10の構成を示している。この内燃機関10は、コモンレール方式の燃料噴射装置、及びターボチャージャ11を備えるディーゼル機関となっており、大きくは吸気通路12、燃焼室13、及び排気通路14を備えて構成されている。
内燃機関10の吸気系を構成する吸気通路12には、その最上流部に配設されたエアクリーナ15から下流側に向けて順に、エアフローメータ16、上記ターボチャージャ11のコンプレッサ17、インタークーラ18、及び吸気絞り弁19が配設されている。また吸気通路12は、吸気絞り弁19の下流側に設けられた吸気マニホールド20において分岐され、吸気ポート21を介して内燃機関10の各気筒の燃焼室13に接続されている。
一方、内燃機関10の排気系を構成する排気通路14では、各気筒の燃焼室13にそれぞれ接続された排気ポート22は、排気マニホールド23を介して上記ターボチャージャ11の排気タービン24に接続されている。また排気通路14の排気タービン24下流には、上流側から順に、NOx触媒コンバータ25、PMフィルタ26、酸化触媒コンバータ27が配設されている。
NOx触媒コンバータ25には、吸蔵還元型のNOx触媒が担持されている。このNOx触媒は、排気の酸素濃度が高いときに排気中のNOxを吸蔵し、排気の酸素濃度が低いときにその吸蔵したNOxを放出する。またNOx触媒は、上記NOx放出時に、還元剤となる未燃燃料成分がその周囲に十分存在していれば、その放出されたNOxを還元して浄化する。
排気中のPMを捕集するための排気フィルタであるPMフィルタ26は、多孔質材料によって形成されている。このPMフィルタ26には、上記NOx触媒コンバータ25と同様に、吸蔵還元型のNOx触媒が担持されており、排気中のNOxの浄化が行われる。またそのNOx触媒によって触発される反応により、捕集されたPMが酸化され、除去されるようにもなっている。
酸化触媒コンバータ27には、酸化触媒が担持されており、排気中のHCやCOが酸化されて浄化されるようになっている。
なお排気通路14の上記PMフィルタ26の上流側及び下流側には、PMフィルタ26に流入する排気の温度である入ガス温度を検出する入ガス温度センサ28、及びPMフィルタ26通過後の排気の温度である出ガス温度を検出する出ガス温度センサ29がそれぞれ配設されている。また排気通路14には、上記PMフィルタ26の排気上流側とその排気下流側との差圧を検出する差圧センサ30が配設されている。更に排気通路14の上記NOx触媒コンバータ25の排気上流側、及び上記PMフィルタ26と上記酸化触媒コンバータ27との間には、排気中の酸素濃度を検出する2つの酸素センサ31、32がそれぞれ配設されている。
更にこの内燃機関10には、排気の一部を吸気通路12内の空気に再循環させる排気再循環(以下、EGRと記載する)装置が設けられている。EGR装置は、排気通路14と吸気通路12とを連通するEGR通路33を備えて構成されている。EGR通路33の最上流部は、排気通路14の上記排気タービン24の排気上流側に接続されている。EGR通路33には、その上流側から、再循環される排気を改質するEGR触媒34、その排気を冷却するEGRクーラ35、その排気の流量を調整するEGR弁36が配設されている。そしてEGR通路33の最下流部は、吸気通路12の上記吸気絞り弁19の下流側に接続されている。
一方、内燃機関10の各気筒の燃焼室13には、同燃焼室13内での燃焼に供される燃料を噴射する燃料噴射弁40がそれぞれ配設されている。各気筒の燃料噴射弁40は、高圧燃料供給管41を介してコモンレール42に接続されている。コモンレール42には、燃料ポンプ43を通じて高圧燃料が供給される。コモンレール42内の高圧燃料の圧力は、同コモンレール42に取り付けられたレール圧センサ44によって検出されるようになっている。更に燃料ポンプ43からは、低圧燃料供給管45を通じて、低圧燃料が添加弁46に供給されるようになっている。
こうした内燃機関10の各種制御を司る電子制御装置50は、内燃機関10の制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。電子制御装置50の入力ポートには、上述した各センサに加え、機関回転速度を検出するNEセンサ51やアクセル操作量を検出するアクセルセンサ52、吸気絞り弁19の開度を検出する絞り弁センサ53等が接続されている。また電子制御装置50の出力ポートには、上記吸気絞り弁19やEGR弁36等の駆動回路が接続されている。
電子制御装置50は、上記各センサから入力される検出信号より把握される機関運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に指令信号を出力する。こうして上記燃料噴射弁40からの燃料噴射量、燃料噴射時期の制御、上記添加弁46からの燃料の添加制御、上記EGR弁36及び吸気絞り弁19の開度制御に基づくEGR制御、上記添加弁46からの燃料添加の制御等の各種制御が電子制御装置50により実施されている。
なおこの内燃機関10では、上記EGR制御は、エアフローメータ16の吸入空気量の検出値に基づく上記EGR弁36及び吸気絞り弁19の開度のフィードバック制御により行われている。このEGRのフィードバック制御に際しては、まず機関回転速度やアクセル操作量等に応じて算出される燃焼室13に導入されるガスの総量(排気再循環量と吸入空気量との和)と、上記エアフローメータ16により検出される吸入空気量との差から現状の排気再循環量が算出される。そして、その算出された排気再循環量と上記検出された吸入空気量との比であるEGR率が目標値となる上記排気再循環量及び吸入空気量が得られるように、上記EGR弁36及び吸気絞り弁19の開度が調整される。
またこの内燃機関10では、捕集されたPMの堆積による上記PMフィルタ26の目詰まりを防止すべく、PM再生制御が実施されている。PM再生制御は、上記差圧センサ30の検出するPMフィルタ26前後の差圧ΔPに基づく詰り判定の結果、同PMフィルタ26の詰りの発生が確認されたときに実施される。
PM再生制御中は、添加弁46から排気への燃料添加が継続的に繰り返し行われる。こうして排気中に燃料が添加されると、その添加された燃料が排気中や触媒上で酸化され、その酸化反応に伴う発熱で触媒床温が高温化(例えば600〜700℃)される。これにより、捕集されたPMを燃焼して二酸化炭素(CO2)と水(H2O)として排出することで、PMフィルタ26の目詰まりを解消するようにしている。
なお内燃機関10の急加速時や減速時等には、排気流量が不安定で上記差圧センサ30の検出値の変動が大きくなるため、PMフィルタ26の詰りを正確に判定することは困難となる。そこで本実施形態では、内燃機関10が定常運転されているか否かの定常運転判定を行い、その結果、内燃機関10が定常運転状態にあることが確認されているときの上記差圧センサ30の検出値を用いて上記詰り判定を行うことで、その精度を確保している。
以下、そうした本実施形態でのPMフィルタ26の詰り判定の詳細を、図2及び図3を併せ参照して説明する。
詰り判定実施の前提条件となる定常運転判定は、機関回転速度NEや機関負荷(燃料噴射量Qfinなど)、吸入空気量Ga等の変動幅に基づいて行われることが一般的である。しかしながら、上述のように低車速走行中の定常運転時と高速走行中の定常運転時とでは、それら機関回転速度NEや燃料噴射量Qfin、吸入空気量Gaの変動幅は変化するため、それらの変動幅に基づくだけでは、定常運転判定の精度の確保は困難である。
そこで本実施形態では、吸入空気量Gaの検出値に対する上記差圧ΔPの比(ΔP/Ga)の変動幅に基づいて、上記定常運転判定を行うようにしている。ここでは、上記吸入空気量Gaの検出値は、排気流量の指標値として用いられている。定常運転時であれば、吸入空気量Gaと排気流量とは一致するため、吸入空気量Gaの検出値を用いても、排気流量を用いる場合と同様の判定を行うことができる。
ここで上記差圧ΔPの変動幅は、上記機関回転速度NEや機関負荷等の変動幅と同様に、低速走行中の定常運転時と高速走行中の定常運転時とでは異なった値となる。したがって、単に上記差圧ΔPの変動幅を用いただけでは、やはり定常運転判定を精度良く行うことは困難となる。
しかしながら、定常運転中の上記差圧ΔPは、吸入空気量Ga(排気流量)に対して、ほぼ比例関係を保ちながら推移することが確認されている。よって、定常運転中のそれら差圧ΔPと吸入空気量Ga(排気流量)との比(ΔP/Ga)の変動幅は、機関運転状態の差違による変化分が相殺されることから、車速の違いに拘わらず、ほぼ一律の値を示すこととなる。
図2には、車速の変化に対するPMフィルタ26前後の差圧ΔP、吸入空気量Ga、及び上記比(ΔP/Ga)の変動量の推移がそれぞれ示されている。
期間I及び期間VII は、車両停止中で内燃機関10はアイドル状態となっている。このときの内燃機関10は定常運転状態ではあるが、排気流量が少ないことから、上記差圧センサ30の検出値が不安定であるため、詰り判定の実施には不向きな状態となっている。このときの上記差圧ΔP及び吸入空気量Gaの変動幅は共に大きく、上記差圧ΔPの変動と吸入空気量Gaの変動との間には特に相関がないため、それらの比(ΔP/Ga)の変動幅は大きくなる。
期間IIは、車両が一定の加速度での緩やかに加速された状態にある。このときの上記差圧ΔP及び上記吸入空気量Gaの変動幅は共に小さく、且つ上記差圧ΔPは吸入空気量Gaに対して比例関係を保ちながら推移する。よって、このときのそれらの比(ΔP/Ga)の変動幅は小さくなる。
期間III には、車両が一定速度で走行された状態にある。このときにも、上記差圧ΔP及び上記吸入空気量Gaの変動幅は共に小さく、また上記差圧ΔPは吸入空気量Gaに対して比例関係を保ちながら推移するため、それらの比(ΔP/Ga)の変動幅は小さくなる。
期間IVには、車両が急加速された状態にある。このときの上記差圧センサ30の検出値(差圧ΔP)は不安定であり、上記詰り判定を行うことは難しい状態となっている。このときの上記差圧ΔP及び上記吸入空気量Gaの変動幅は大きく、また上記差圧ΔPの変化と吸入空気量Gaの変化との間には特に相関がないため、それらの比(ΔP/Ga)の変動幅は大きくなる。
期間Vは、車両が一定速度で走行された状態にあり、上記期間III と同様に上記比(ΔP/Ga)の値は小さくなる。なおこのときの車速は、上記期間III よりも高速となっているが、上記比(ΔP/Ga)の変動幅は、ほぼ同じとなっている。
期間VIには、車両は一定の加速度で緩やかに減速されている。このときの上記差圧ΔP及び上記吸入空気量Gaの変動幅は共に小さく、また上記差圧ΔPは吸入空気量Gaに対して比例関係を保ちながら推移するため、それらの比(ΔP/Ga)の変動幅は小さくなる。
以上のように、車両の一定車速での走行中、及び一定加速度での緩やかな加減速中のような定常運転状態では、車速に拘わらず、の吸入空気量Gaに対するPMフィルタ26前後の差圧ΔP比(ΔP/Ga)の変動幅は、ほぼ一律の小さい値となる。よって、その比(ΔP/Ga)の変動幅が所定の判定値(定常判定値)以下であることを条件に、内燃機関10が定常運転されている旨の判定を行うことができる。そして、そうして定常運転と判定されたときの上記差圧センサ30の検出値(差圧ΔP)に基づくことで、PMフィルタ26の詰り判定を適正に行うことができる。
図3は、そうした本実施形態の詰まり判定処理に係る電子制御装置50の処理ルーチンを示している。本ルーチンの処理は、定時割り込み処理として、電子制御装置50によって周期的に実施される。
本ルーチンの処理に移行すると、電子制御装置50はまずステップS100において、各種制御パラメータの読み込みを行う。具体的には、このとき電子制御装置50は、上記NEセンサ51により検出された機関回転速度NE、上記エアフローメータ16により検出された吸入空気量Ga、上記差圧センサ30により検出された上記PMフィルタ30前後の差圧ΔPの各検出値の読み込みを行う。またこのとき電子制御装置50は、別途ルーチンの処理において、機関運転状態に基づき算出された燃料噴射量Qfinの読み込みも行う。
続くステップS110では、電子制御装置50は、上記読み込まれた吸入空気量Gaと差圧ΔPとに基づいて、それらの比(ΔP/Ga)の変動幅が算出される。具体的には、ここでの上記変動幅の算出は、下式に基づき行われる。なお下式のΔP(i)、Ga(i)は、現状の上記差圧ΔP及び吸入空気量Gaの検出値を、ΔP(i-1)、Ga(i−1)は、前回の本ルーチン実施時におけるそれらの検出値をそれぞれ示している。

[ΔP/Gaの変動幅]←ΔP(i)/Ga(i)−ΔP(i-1)/Ga(i-1)

続くステップS120では、電子制御装置50は、内燃機関10が定常運転状態にあるか否かの判定、すなわち定常運転判定を実施する。ここでは、下記条件(a)〜(d)のすべてが成立することが、定常運転と判定する条件、すなわち定常運転判定条件となっている。
(a)上記EGR制御における吸入空気量Gaに基づくEGR弁36及び吸気絞り弁19の開度フィードバックが安定状態にある。
(b)機関回転速度NEの変動幅が所定値(例えば10rpm)以下にある。
(c)燃料噴射量Qfinの変動幅が所定値(例えば0.5mm3/st)以下にある。
(d)上記算出された吸入空気量Gaに対する差圧ΔPの比(ΔP/Ga)の変動量が定常判定値(例えば0.01kPa・秒/g)以下にある。
ここで定常運転条件が成立していれば(YES)、電子制御装置50は、処理をステップS130に進める。一方、定常運転判定条件が不成立であれば(NO)、電子制御装置50は、そのまま本ルーチンの処理を終了する。すなわち、上記条件(a)〜(d)のいずれか1つ以上が不成立であれば、PMフィルタ26の詰まり判定は実施されないようになる。
ステップS130では、電子制御装置50は、上記差圧センサ30によるPMフィルタ26前後の差圧ΔPの検出値に基づき、同PMフィルタ26の詰り判定を実施する。そしてその詰り判定後、本ルーチンの処理を終了する。
以上説明した本実施形態では、以下の効果を得ることができる。
(1)吸入空気量Gaに対するPMフィルタ26前後の差圧ΔPの比(ΔP/Ga)の変動幅が定常判定値以下であることを条件に、内燃機関10が定常運転状態にある旨の判定を行うことで、定常運転判定を容易且つ適正に行うことができる。
(2)また上記比(ΔP/Ga)の変動幅に基づき、定常運転判定がなされたときの差圧センサ30の検出値に基づきPMフィルタ26の詰り判定を実施しているため、その判定精度を向上することができる。
なお上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、上記条件(a)〜(d)のいずれか1つ以上が不成立であれば、詰り判定が実施されないようにしていたが、詰り判定の実施条件は適宜変更しても良い。例えば上記条件(a)及び(d)が共に成立することを条件に詰り判定を実施するようにしても良い。
・上記実施形態では、吸入空気量Gaに対するPMフィルタ26前後の差圧ΔPの比の変動量に基づいて、定常運転判定を行うようにしていた。なお、この判定に際しての吸入空気量Gaの検出値は、排気流量の指標値として用いられており、排気流量を直接検出するセンサがある場合には、その排気流量の実測値を上記吸入空気量Gaの実測値の代わりに用いても、同様の定常運転判定が可能である。
・上記実施形態では、PMフィルタ26前後の差圧ΔPの排気流量(吸入空気量Ga)に対する比(ΔP/Ga)の変動量に基づき定常運転判定を行うようにしていた。こうした定常運転判定は、PMフィルタ26前後の差圧ΔPに限らず、触媒コンバータやマフラー、排気管の縮径部や屈曲部等、排気系の流れ抵抗となる部位の前後の差圧を用いても、同様に行うことができる。
・上記のような排気流量に対する上記排気系の流れ抵抗部前後の差圧の比に基づく定常運転判定を、PMフィルタ26の詰り判定の実施条件以外にも、その他の各種検出や制御に係る実施条件として採用するようにしても良い。
本発明の一実施形態の適用される内燃機関の全体構成を示す模式図。 車速の変化に対する各パラメータの推移を示すタイムチャート。 上記実施形態に適用される詰り判定処理のフローチャート。
符号の説明
10…内燃機関、11…ターボチャージャ、12…吸気通路、13…燃焼室、14…排気通路、15…エアクリーナ、16…エアフローメータ、17…コンプレッサ、18…インタークーラ、19…吸気絞り弁、20…吸気マニホールド、21…吸気ポート、22…排気ポート、23…排気マニホールド、24…排気タービン、25…NOx触媒コンバータ、26…PMフィルタ、27…酸化触媒コンバータ、28…入ガス温度センサ、29…出ガス温度センサ、30…差圧センサ、31,32…酸素センサ、33…EGR通路、34…EGR触媒、35…EGRクーラ、36…EGR弁、40…燃料噴射弁、41…高圧燃料供給管、42…コモンレール、43…燃料ポンプ、44…レール圧センサ、45…低圧燃料供給管、46…添加弁46…電子制御装置、51…NEセンサ、52…アクセルセンサ、53…絞り弁センサ。

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気系の流れ抵抗部前後の差圧を検出するとともに、排気流量に対するその検出値の比の変動幅が所定の判定値以下であることを条件に定常運転されている旨の判定を行うことで、内燃機関が定常運転されているか否かを判定する内燃機関の定常判定方法。
  2. 前記排気流量の指標値として吸入空気量の検出値を用いる請求項1に記載の内燃機関の定常判定方法。
  3. 内燃機関の排気系に設けられた排気フィルタの詰り度合を、該排気フィルタ前後の差圧の検出値に基づき検出する方法であって、
    排気流量に対する前記検出値の比の変動幅が所定の判定値以下であるときの前記差圧の検出値を用いて前記詰り度合の検出を行う
    ことを特徴とする排気フィルタの詰り度合検出方法。
  4. 前記排気流量の指標値として吸入空気量の検出値を用いる請求項3に記載の排気フィルタの詰り度合検出方法。
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