JP4330847B2 - 放射線管理モニタおよび放射線管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電所等の原子力施設内の放射線管理に使用され、放射線検出器より出力される検出信号に基づいて、人、物品などの放射線レベルを監視する放射線管理モニタおよび放射線管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所等の原子力施設においては、設備、環境、人体への放射能の影響を調べるために放射線管理モニタによる放射線レベルの連続監視、定期的あるいは必要に応じた放射能汚染(以下単に汚染と称す)の測定が行われている。
【0003】
従来の放射線管理モニタは、例えばコンベアに乗せて測定場所に移動させられた被測定物表面の汚染面密度、あるいは内部汚染の汚染密度の総量を放射線検出器で測定し、この測定結果に基づき被測定物の汚染が管理レベル以下であるかどうかを判定し、汚染が管理レベル以下である場合には非管理区域への搬出を可能としたり、汚染が管理レベルを超える場合には非管理区域への持ち出しを禁止とするなどの管理が行われている。
【0004】
通常放射線レベルの監視は被測定物全体に対して汚染の有無確認(ANN出力の確認)が行われ、被測定物の汚染箇所の特定は要求されていない。もし被測定物の汚染箇所が特定できるならばその後の除染作業はより容易なものとなり、保守点検にあたっての安全性の確保がより図られることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
放射線管理モニタにより被測定物の汚染個所の特定を行おうとするならば、仮に放射線検出器を複数個に分割するか、あるいは放射線検出器を複数個用意すれば汚染箇所の特定は可能となる。しかし、滅多に発生しない汚染物のために全ての被測定物に対して汚染箇所を特定する監視を行おうとすると、被測定物に対し、汚染有無の監視をするだけの場合に比べて膨大な測定時間が必要になる。
このため、単位時間当たりの処理数は減少し、処理能力が低下することとなる。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みて、放射線レベルの監視時間が短くて済み、かつ放射能汚染個所の特定が行え、処理能力の向上を図った放射線管理モニタおよび放射線管理方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の放射線管理モニタの発明は、被測定物に沿って被測定物の測定対象面を分割するように並べられ被測定物の放射線レベルを監視する複数の放射線検出器と、各放射線検出器からの検出信号を処理する検出器信号処理部と、移動する被測定物に対し前記複数の放射線検出器からの検出信号の合計値を算出する検出器信号加算処理部と、前記複数の放射線検出器からの検出信号に基づいて汚染箇所を特定する放射線監視モニタ装置とを有する放射線管理モニタにおいて、前記検出器信号加算処理部で算出された合計値に基づいて移動する被測定物の放射線汚染有無を判定し、前記被測定物に汚染が検知された場合に、前記放射線監視モニタ装置は、前記合計値に基づいて汚染箇所特定のための測定時間を決定するとともに、前記被測定物を前記測定時間で再度測定することによって放射線レベルの位置的分布を測定し、前記被測定物の汚染箇所を特定することを特徴とする。
この発明によれば、放射線レベルの合計値より放射能汚染の有無の判定が行え、放射線レベルの位置的分布より必要に応じて被測定物の汚染個所を特定できる。
【0008】
請求項2に記載の放射線管理モニタの発明は、移動する被測定物の放射能汚染を測定する場合、測定途中で被測定物に汚染が検知された際、被測定物の移動を中止し、前記放射線監視モニタ装置により汚染箇所を特定することを特徴とする。
この発明によれば、入力された放射線レベルの合計値から各放射線検出器が個々に出力しうる放射線レベルの期待値を計算し、この計算結果をもとに汚染箇所特定のための測定時間を決定し、この測定時間をもって、汚染箇所特定のための測定を行う。
【0009】
請求項3に記載の放射線管理モニタの発明は、前記複数の放射線検出器からの検出信号を前記放射線監視モニタ装置に設けられた記憶部に蓄積することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の放射線管理モニタの発明は、被測定物の汚染箇所特定時に、被測定物と被測定物各部の汚染度合いを同時に表示するための分割された表示画面を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、モニタの表示画面を分割し、各分割画面に表示された被測定物の各部の放射線レベルを見ながら汚染箇所を特定する。
【0012】
請求項5に記載の放射線管理モニタの発明は、被測定物の汚染度合いの数値を表示することを特徴とする。
この発明によれば、モニタの表示画面を分割し、各分割画面に表示された被測定物の各部の放射線レベルの数値を見ながら汚染個所を特定する。
【0013】
請求項6に記載の放射線管理方法の発明は、検出器信号加算処理部で算出された合計値から移動する被測定物の放射線汚染有無を判定し、前記移動する被測定物に汚染が検知された場合に、前記合計値に基づいて汚染箇所特定のための測定時間を決定するとともに、前記被測定物を前記測定時間で再度測定することによって放射線レベルの位置的分布を測定し、前記被測定物の汚染箇所を特定することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1において、本発明の放射線管理モニタは、図示しない被測定物に沿い、被測定物の測定対象面を分割するように並べられ、被測定物の放射線を検知し、放射線量に応じた検出信号を出力する複数の放射線検出器1と、放射線検出器1からの検出信号を監視し、目的に応じた情報に信号を加工し、外部へ出力する信号処理ユニット2と、被測定物の放射線レベルの位置的な分布を把握し、汚染個所を特定する放射線監視モニタ装置26とから構成される。
被測定物は図示しないコンベアによって放射線検出器1付近を移動する際に放射線量が検出される。
【0015】
信号処理ユニット2は各放射線検出器1からの検出信号を独立に処理する複数の検出器信号処理部6及び前記放射線検出器1からの検出信号を加算し合計値として処理する検出器信号加算処理部16とから成る。
【0016】
検出器信号処理部6は放射線検出器1から入力された検出信号をディジタル信号に変換するディジタル信号変換部7、ディジタル信号変換部7によって変換されたディジタル信号が入力され放射線量演算を行うディジタルフィルタ部8及びディジタルフィルタ部8において演算された結果のディジタル信号をアナログ信号S1に変換し外部へ出力するアナログ出力部9から成る。
【0017】
検出器信号加算処理部16はディジタルフィルタ部8での演算結果のディジタル信号が入力され加算する加算回路17、加算回路17からの信号が入力され放射線量演算を行うディジタルフィルタ部18、ディジタルフィルタ部18において演算されたディジタル信号をアナログ信号S2に変換し外部へ出力するアナログ出力部19、ディジタルフィルタ部18において演算されたディジタル信号から汚染を判定し、必要に応じてトリップ信号S3などを出力する警報判定部20及び加算回路17とディジタルフィルタ部18及び警報判定部20からの信号を上位計算機へ信号S4として外部出力するデータ伝送部21とから成る。なお、放射線監視モニタ装置26には、検出器信号処理部6からのディジタル信号S5が入力される。
【0018】
このような構成の本発明の第1の実施の形態による放射線管理モニタであると、各放射線検出器1に被測定物からの放射線が入射すると、その放射線レベルに応じた検出信号が信号処理ユニット2の検出器信号処理部6へ伝送される。検出器信号処理部6へ伝送された検出信号は、ディジタル信号変換部7でアナログ信号からディジタル信号に変換された後、放射線量を演算するディジタルフィルタ部8に入力される。
【0019】
被測定物の汚染の有無を検知することを目的とする場合は、ディジタルフィルタ部8から出力された出力信号は、検出器信号加算処理部16の加算回路17に入力される。加算回路17において、複数の放射線検出器1からの信号に基づいて演算された放射線レベルを合計し、この合計値を基にして警報判定部20において汚染が管理レベル以下であるかどうかを判定し、汚染の有無の判断が行われ、必要に応じてトリップ信号S3などが出力される。また、ディジタルフィルタ部18から出力された信号は、アナログ出力部19においてディジタル信号からアナログ信号に変換され外部に出力される。また、警報判定部20での汚染有無の結果及びディジタルフィルタ部18での放射線レベル演算結果は、データ伝送部21を介して上位計算機へ伝送される。
【0020】
一方被測定物の汚染箇所の特定を行うことを目的とする場合は、検出器信号処理部2のディジタルフィルタ部8からの出力信号を、アナログ出力部9においてディジタル信号からアナログ信号に変換して外部へ出力し、またディジタルフィルタ部8からの出力信号S5をディジタル信号で放射線監視モニタ装置26へ入力し、被測定物の放射線の位置的分布を把握し、汚染個所の特定を行う。
【0021】
このように、放射線管理モニタ監視装置26において、被測定物に沿って測定対象面を分割するよう配置された複数の放射線検出器1を用いて放射線検出を行うことにより、個々の放射線検出器1からの信号を独立に扱うことで放射線レベルの位置的分布を検知して被測定物の汚染箇所の特定を必要に応じて行うことができる。
【0022】
次に本発明の第2の実施の形態を図2を参照して説明する。図2において図1と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図2に示すように、通常時は各放射線検出器1からの検出信号を検出器信号加算処理部16の加算回路17で合計し、その合計値から被測定物の汚染有無を警報判定部20で行う。したがって、通常時は汚染箇所の特定は行わないため、放射線監視モニタ装置26は動作していない。警報判定部20により被測定物の汚染が検知されると、検出器信号処理部6から放射線監視モニタ装置26へ個々の放射線検出器1の検出信号S5が入力され、放射線レベルの位置的分布から汚染箇所の特定を行う。
【0023】
本発明の第2の実施の形態によれば、通常は汚染有無の検知のみしか行わず、警報判定部20によって汚染が検知されると、各放射線検出器1の検出信号S5が検出器信号処理部6から放射線監視モニタ装置26へ入力され汚染個所の特定を行うようにしたので、全ての被測定物に対して汚染個所を特定する監視を行う場合に比べて放射線レベルの監視時間が短くて済み、処理能力の向上が図れる。
【0024】
次に本発明の第3の実施の形態を図3を参照して説明する。図3において図1と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図3に示すように警報判定部20によって被測定物の汚染が検知された場合、この時に検知された各放射線検出器1からの放射線レベルの合計値を加算回路17から放射線監視モニタ装置26へ異常信号S6として伝送し、放射線監視モニタ装置26において入力された放射線レベルの合計値から各放射線検出器1が個々に出力しうる放射線レベルの期待値を計算し、この計算結果をもとに汚染箇所特定のための測定時間を決定する。この測定時間をもって、汚染箇所特定のため、測定を再び行う。
【0025】
本発明の第3の実施の形態によれば、常時は放射線監視モニタ装置26への信号入力を行わないこと、汚染箇所特定時には放射線監視モニタ装置26において必要な測定時間を推定して測定することから、放射線レベルの監視時間が短くて済み、処理能力の向上が図れる。
【0026】
次に本発明の第4の実施の形態を図4を参照して説明する。図4において図1と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図4に示すように、コンベアによって放射線検出器1付近を移動する被測定物の放射線量の測定を行う第2の実施の態様の構成において、警報判定部20の出力側にコンベア制御回路22を設け、警報判定部20によって被測定物の汚染が検知された場合、コンベアの停止を行うための信号S7を出力し、コンベアを停止させ、汚染された被測定物を検出装置内に静止した状態とする。警報判定部20による汚染の検知後、放射線監視モニタ装置26への信号入力がなされ、汚染箇所の特定が開始されるため、被測定物を検出装置内に止めることにより、静止物の汚染箇所を特定している状態と同様になる。
【0027】
本発明の第4の実施の形態によれば、汚染有無の判定はコンベアを動作した状態で行い、汚染が発見された場合のみコンベアを停止させ汚染箇所の特定を行うため、汚染個所の特定が正確に行え、処理能力の向上が図れる。
【0028】
次に本発明の第5の実施の形態を図5を参照して説明する。図5において図1と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図5に示すように、第4の実施の形態の構成において、放射線監視モニタ装置26に、コンベアの移動速度を変更する信号S8を出力できる装置を設置する。コンベア速度の決定は、「汚染検知」、「汚染箇所特定」、「手動」から選択することができるようにする。「汚染検知」、「汚染箇所特定」用のコンベア速度は、あらかじめ設定することができるようにする。「手動」の場合、コンベア速度を自由に指定することができるようにする。
本発明の第5の実施の形態によれば、監視員の判断によりコンベア速度を任意に選択、設定が行え、操作の自由性をもたせ、処理能力の向上が図れる。
【0029】
次に本発明の第6の実施の形態を図6を参照して説明する。図6において図1と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図6に示すように、コンベアによって放射線検出器1付近を移動する被測定物の放射線量の検出を行う第4の実施の形態の構成において、信号処理ユニット2内にコンベア制御回路22を設置し、警報判定部20によって被測定物に汚染が検知された場合、有意な汚染が検知されなくなるまで被測定物を検出装置から通過させ、警報判定部20が異常無の信号出力に戻ると、被測定物の搬出方向を逆転させる信号S9をコンベア制御回路22から出力できるようにする。警報判定部20による異常検知の際、検知された各放射線検出器1からの放射線レベルの合計値を加算回路17から放射線監視モニタ装置26へ伝送し、放射線監視モニタ装置26において入力された放射線レベルの合計値から各放射線検出器1が個々に出力しうる放射線レベルの期待値を計算し、この計算結果をもとに汚染箇所特定のための測定時間を決定する。決定された測定時間からコンベア速度を算出し、コンベア速度を変更する信号S10を、コンベア制御回路22からのコンベア反転信号出力と動悸させて、放射線監視モニタ装置26から出力できるようにする。
【0030】
本発明の第6の実施の形態によれば、通常時は放射線監視モニタ装置26への信号入力を行わず、汚染箇所特定時には放射線監視モニタ装置26において必要な測定時間を推定して測定することから、放射線レベルの監視時間が短くて済み、処理能力の向上が図れる。
【0031】
次に本発明の第7の実施の形態を図7を参照して説明する。図7に示すように、操作員30が常時相対するコンベア31に設置した検出装置32の操作パネル部33以外に、例えば検出装置32の反対側の側面に被測定物34のモニタ画面35を設置する。
本発明の第7の実施の形態によれば、操作員30と視点が異なる第三者36にもモニタ監視を容易に行うことができる。
【0032】
次に本発明の第8の実施の形態を図8を参照して説明する。図8に示すように、本実施の形態における放射線検出器は被測定物の測定対象面を分割するように並べられた16枚の分割されたシンチレーション検出器37で構成する。個々の放射線検出器の配置場所を考慮して被測定物及び汚染度合いの表示画面38を分割し、分割された分割画面39が個々の放射線検出器による出力信号に基づいて放射線レベルをμSv/h単位で放射線レベル表示部40に表示できるようにする。
【0033】
本発明の第8の実施の形態によれば、モニタの表示画面を分割し、各分割画面に放射線レベルを表示するようにしたので、被測定物34の汚染箇所を判断し易くなり、処理能力が向上する。
【0034】
次に本発明の第9の実施の形態を図9を参照して説明する。図9において図8と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図9に示すように、分割画面39が個々の放射線検出器による検出信号に基づいて、放射線レベルに応じて赤、黄、青などあらかじめ設定された色を画面の背景色とできるようにする。
本発明の第9の実施の形態によれば、画面背景の色により放射線レベルを検知できるので操作員が汚染個所を判断し易くなり、処理能力が向上する。
【0035】
次に本発明の第10の実施の形態を図10を参照して説明する。図10において図8と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図10に示すように分割画面39の放射線レベルに応じた色の表示に関して、あらかじめ設定したバックグランドレベルの変動範囲であるとして一律0カウントと同じ表示とする。
【0036】
本発明の第10の実施の形態によれば、画面背景の色をバックグランドレベルの変動範囲内で同色表示としたので、操作員が汚染個所をさらに判断し易くなり、処理能力が向上する。
【0037】
次に本発明の第11の実施の形態を図11を参照して説明する。図11において図8と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図11に示すように、被測定物34の測定対象面を分割するように並べられた各放射線検出器が網羅する測定面積を考慮し、この測定面積と被測定物の放射線レベルから表面汚染密度を算出する。これを表面汚染密度表示部41に表示する。
【0038】
本発明の第11の実施の形態によれば、物品、人など放射線管理の規定は表面汚染密度に基づくため、表面汚染密度を表示することにより汚染箇所を判断し易くなり、処理能力が向上する。
【0039】
次に本発明の第12の実施の形態を図12を参照して説明する。図12において図8と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図12に示すように、各検出器により測定された放射線レベルがあらかじめ設定した数値に達した場合、分割画面35の中央に「×」を表示するようにする。
本発明の第12の実施の形態によれば、操作員が「×」の表示により視覚的に汚染箇所を判断し易くなり、処理能力が向上する。
【0040】
次に本発明の第13の実施の形態を図13を参照して説明する。図13において図1と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図13に示すように、通常時は各放射線検出器1からの出力信号を検出器信号加算処理部16の加算回路17で合計し、その合計値から放射能汚染の警報判定20を行う。通常時は汚染箇所の特定は行わないが、検出器信号処理部6から放射線監視モニタ装置26へ個々の放射線検出器の検出信号が入力され、記憶部27にデータを蓄積しておく。被測定物に汚染有と検知された場合は、測定を継続し、汚染有無判定時に記憶部27へ蓄積したデータに加え、さらに検出器信号処理部6から放射線監視モニタ装置26へ個々の放射線検出器信号S5を入力し、放射線レベルの位置的分布を把握できるようにする。
【0041】
本発明の第13の実施の形態によれば、汚染有無の判定時において、各検出器からのデータを蓄積しておくことで、異常検知後に汚染特定を行う際に測定時間を短縮できるため、処理能力の向上が図れる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、被測定物に沿って被測定物の測定対象面を分割するように並べられ被測定物の放射線レベルを監視する複数の放射線検出器と、放射線検出器からの検出信号を入力し被測定物の放射線レベルが管理レベル以下であるかどうかを判定し放射能汚染を測定する警報判定部とを有する放射線管理モニタにおいて、移動する被測定物の放射線汚染有無の判定を行う場合には複数の検出器による放射線レベルの合計値により判定し、被測定物の汚染箇所を特定する場合には個々の放射線検出器の信号から放射線レベルの位置的分布を測定するようにしたので、放射線レベルの監視時間が短くて済み、かつ放射能汚染個所の特定が行え、処理能力の向上を図った放射線管理モニタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示すブロック図。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示すブロック図。
【図5】本発明の第5の実施の形態を示すブロック図。
【図6】本発明の第6の実施の形態を示すブロック図。
【図7】本発明の第7の実施の形態を示す斜視図。
【図8】本発明の第8の実施の形態を示す正面図。
【図9】本発明の第9の実施の形態を示す正面図。
【図10】本発明の第10の実施の形態を示す正面図。
【図11】本発明の第11の実施の形態を示す正面図。
【図12】本発明の第12の実施の形態を示す正面図。
【図13】本発明の第13の実施の形態を示すブロック図。
【符号の説明】
1…放射線検出器、2…信号処理ユニット、6…検出器信号処理部、7…ディジタル信号変換部、8…ディジタルフィルタ部、9…アナログ出力部、16…検出器信号加算処理部、17…加算回路、18…ディジタルフィルタ部、19…アナログ出力部、20…警報判定部、21…データ伝送部、22…コンベア制御回路、26…放射線監視モニタ装置、30…操作員、31…コンベア、32…検出装置、33…操作パネル部、34…被測定物、35…モニタ画面、36…第三者、37…シンチレーション検出器、38…表示画面、39…分割画面、40…放射線レベル表示部。
Claims (6)
- 被測定物に沿って被測定物の測定対象面を分割するように並べられ被測定物の放射線レベルを監視する複数の放射線検出器と、各放射線検出器からの検出信号を処理する検出器信号処理部と、移動する被測定物に対し前記複数の放射線検出器からの検出信号の合計値を算出する検出器信号加算処理部と、前記複数の放射線検出器からの検出信号に基づいて汚染箇所を特定する放射線監視モニタ装置とを有する放射線管理モニタにおいて、
前記検出器信号加算処理部で算出された合計値に基づいて移動する被測定物の放射線汚染有無を判定し、前記被測定物に汚染が検知された場合に、前記放射線監視モニタ装置は、前記合計値に基づいて汚染箇所特定のための測定時間を決定するとともに、前記被測定物を前記測定時間で再度測定することによって放射線レベルの位置的分布を測定し、前記被測定物の汚染箇所を特定することを特徴とする放射線管理モニタ。 - 移動する被測定物の放射能汚染を測定する場合、測定途中で被測定物に汚染が検知された際、被測定物の移動を中止し、前記放射線監視モニタ装置により汚染箇所を特定することを特徴とする請求項1に記載の放射線管理モニタ。
- 前記複数の放射線検出器からの検出信号を前記放射線監視モニタ装置に設けられた記憶部に蓄積することを特徴とする請求項1又は2記載の放射線管理モニタ。
- 被測定物の汚染箇所特定時に、被測定物と被測定物各部の汚染度合いを同時に表示するための分割された表示画面を設けたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の放射線管理モニタ。
- 被測定物の汚染度合いの数値を表示することを特徴とする請求項4に記載の放射線管理モニタ。
- 請求項1記載の放射線管理モニタを用いた放射線管理方法において、
検出器信号加算処理部で算出された合計値から移動する被測定物の放射線汚染有無を判定し、前記移動する被測定物に汚染が検知された場合に、前記合計値に基づいて汚染箇所特定のための測定時間を決定するとともに、前記被測定物を前記測定時間で再度測定することによって放射線レベルの位置的分布を測定し、前記被測定物の汚染箇所を特定することを特徴とする放射線管理方法。
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