JP7232731B2 - ゲートモニタ及び線量測定方法 - Google Patents

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Description

本開示は、車両の対象物に含まれる放射性物質をモニタリングするゲートモニタ及び線量測定方法に関する。
放射性物質は、線量のレベルに応じて管理が規定されている。このため、放射性物質を移動させる場合、搬送する対象物の線量を測定し、移動可能かを判定する。例えば、特許文献1には、除染に伴い発生した除去物を一定容量ずつ収納した収集、運搬用の容器を複数積載して一時保管場所から中間貯蔵施設へ運搬する車両に、車両上の容器が定置される場所に配置されるセンサ部を含み、容器ごとに除去物の汚染レベルを測定できる測定手段と、測定手段により測定された容器ごとの汚染レベルを記録する記録手段と、備え、積載過程を含む一時保管場所から中間貯蔵施設への運搬中に、車両上で、測定手段を用いて、容器ごとに除去物の汚染レベルを測定し、記録手段を用いて、記録する除去物汚染レベル計測方法が記載されている。
特許第6208554号公報
特許文献1に記載の技術では、車両ごとにフレキシブルコンテナ列にセンサを複数個設置する必要があった。また、特許文献1に記載の技術では、測定対象である廃棄物の線量の配置状態によって設置する遮蔽が不足する場合、搬出可能な廃棄物が排出できないと判定される場合が生じる。また、車両に搭載されている廃棄物から取り除く必要がある対象物がどこにあるかを判定できない場合が生じる。また、段積する場合、段ごとにセンサを人手で敷設する必要が有り、労力と誤差を発生させる懸念が有った。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、対象物の線量をより高い精度で測定することができるゲートモニタ、及びそのゲートモニタを用いた線量測定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るゲートモニタは、除染に伴い発生した廃棄物の運搬作業を行う車両が通過した際に当該車両の対象物について放射線を検出する検出器と、当該検出器が検出した各位置での当該放射線の検出値を示す計測データから、当該放射線の検出値の平均値である平均検出値を算出する平均検出値算出部と、当該平均検出値算出部による当該平均検出値の算出に用いた当該計測データから、当該放射線の検出値の最大値である最大検出値を特定する最大検出値特定部と、当該平均検出値算出部により算出された当該平均検出値と、当該最大検出値特定部により特定された当該最大検出値と、に基づいて、前記平均検出値と前記偏在指数とで算出した値と、前記最大検出値と、を比較して、当該対象物に含まれる線源の状況を判定する偏在判定部と、を備える。
また、上記のゲートモニタにおいて、前記偏在指数は、1.51以上2.83以下であり、当該偏在判定部は、当該最大検出値が当該平均検出値に前記偏在指数をかけた値以上であれば、許容値を超える線源が含まれると判定する。更に、上記のゲートモニタにおいて、当該偏在判定部は、当該最大検出値が当該平均検出値の1.7倍以上であれば、許容値を超える線源が含まれると判定するようにしてもよい。
また、上記のゲートモニタにおいて、当該偏在判定部は、当該平均検出値と当該最大検出値とから偏在指数を、後述する算出式(4)により算出し、当該偏在指数を偏在の状態を判定する際の指標として用いる。
また、上記のゲートモニタにおいて、当該検出器は、放射線を検出した回数を計測するカウンタを有し、当該検出値は、検出数である。
また、本開示に係る線量測定方法は、放射性物質の線量測定方法であって、放射性物質を含む対象物について放射線を検出することと、検出した当該放射線の検出値を示す計測データから、当該放射線の検出値の平均値である平均検出値を算出することと、当該平均検出値の算出に用いた当該計測データから、当該放射線の検出値の最大値である最大検出値を特定することと、当該平均検出値と当該最大検出値との比から、当該対象物の中の放射性物質の偏在の状態を判定することと、を含む。
本開示によれば、対象物の線量をより高い精度で測定できる。
図1は、本開示の実施形態に係るゲートモニタの概要を説明するための機能ブロック図である。 図2は、本実施形態に係るゲートモニタを用いた放射性物質の検知方法におけるデータ処理の流れを示す図である。 図3は、放射性物質の検知性能の評価モデルを示す図である。 図4は、各線源体系における検出器の応答特性を示す図である。 図5は、均一汚染した対象物に点線源が存在した場合の偏在指数を示す図である。 図6は、各線源体系における偏在指数を示す図である。 図7は、偏在指数と検知可能な放射性物質との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本開示に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではない。また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。
<実施形態>
図1を用いて、本開示の実施形態に係るゲートモニタの構成および機能について説明する。図1は、本実施形態に係るゲートモニタの概要を説明するための機能ブロック図である。以下の説明において、同様の構成要素について同一の符号を付すことがある。以下の説明において、重複する説明は省略することがある。
[ゲートモニタの構成および機能]
本実施形態に係るゲートモニタ1は、一対の検出器2と、管理装置3とを備える。一対の検出器2は、例えば、シンチレータ(scintillator)を用いた放射線測定器等である。一対の検出器2は、除染が行われる所定の区域の出入口に設置されている。一対の検出器2は、検出器2aと検出器2bとを含み、検出器2aと検出器2bとの間を通過する車両の積載物について放射線を検出する。なお、本実施形態では、測定対象を車両の積載物として説明するが、対象物はこれに限定されない。
本実施形態では、一対の検出器2は、放射性物質を含有する可能性がある対象物の運搬作業を行う車両であるトラック10について、当該区域内での作業を終え、当該区域外に出ようとする際に、トラック10の対象物11について放射線を検出する。トラック10の対象物11の中には、放射性物質12が付着した汚染物が含まれていることもある。トラック10で搬送する対象物としては、例えば、放射性物質12で汚染された地域の土壌やその他の除去物、原子力施設の構造物がある。
管理装置3は、例えば、電子計算機等である。管理装置3は、一対の検出器2を制御し、一対の検出器2が検出したトラック10の対象物11の放射線の検出値を示す計測データを処理する。なお、一対の検出器2と管理装置3との間の通信方式は、有線通信、無線通信を問わない。また、管理装置3は、一対の検出器2の各々に搭載され、外部に処理結果を通知するものでもよい。
図1に示すように、管理装置3は、制御部4と、計測データ処理部5と、平均検出数算出部6と、最大検出数特定部7と、偏在判定部8と、を備える。図示しないが、これらの構成は、一般的な電子計算機等が備えるプロセッサと、メモリと、ストレージと、ネットワークアダプタ又はアンテナ等により実現される。
制御部4は、一対の検出器2と、管理装置3の各部を制御する。なお、一対の検出器2が複数存在し、それぞれ異なる場所に設置されている場合には、制御部4は設置場所ごとに一対の検出器2を制御する。すなわち、制御部4は、同じ場所に設置された対向する2つの検出器2を一対の検出器2として制御し、他の場所に設置された検出器2と混同しない。例えば、設置場所を示す識別情報や、同じ場所に設置された一対の検出器2に共通の識別情報を付与することで、制御部4は設置場所ごとに一対の検出器2を制御する。
計測データ処理部5は、一対の検出器2からの検出結果を基に、放射線の検出値を示す計測データを生成して計測データ記録部9に蓄積する。本実施形態では、放射線の検出値の一例として、単位計測時間当たりの放射線の検出数を用いる。計測データ記録部9は、例えば、計測データを記録するためのデータベースである。計測データ記録部9は、管理装置3の外部に設置されていてもよいし、管理装置3に内蔵されていてもよい。計測データ処理部5は、計測データ記録部9にアクセスし、蓄積されている計測データを利用することができる。
計測データ処理部5は、従来技術と同じ測定方法で、トラック10の対象物11の汚染レベルを測定する処理を行うことも可能である。
更に、本実施形態では、計測データ処理部5は、一対の検出器2からの検出結果を基に生成した計測データ、あるいは、計測データ記録部9から読み出した計測データを、平均検出数算出部6や最大検出数特定部7に提供する。
平均検出数算出部6は、計測データ処理部5から受け取った計測データを基に、単位計測時間当たりの放射線の検出数の平均値(平均検出数)を算出する。
最大検出数特定部7は、計測データ処理部5から受け取った計測データを基に、単位計測時間当たりの放射線の検出数の最大値(最大検出数)を特定する。
偏在判定部8は、平均検出数算出部6により算出された単位計測時間当たりの放射線の検出数の平均値(平均検出数)及び最大検出数特定部7により特定された単位計測時間当たりの放射線の検出数の最大値(最大検出数)から、トラック10の対象物11の中の放射性物質12の偏在の状態、つまり、許容値を超える局所汚染があるかを判定する。放射性物質12は、放射線を出力する物質である。対象物11に含まれる部材が放射化した物質や、対象物に含まれる部材に付着した放射性物質である。
制御部4は、偏在判定部8が偏在あり、つまり許容値を超える局所汚染があると判定した場合には警報を発するようにしてもよい。また、制御部4は、偏在判定部8による偏在の状態の判定結果に関するデータをディスプレイ等に表示してもよい。また、制御部4は、偏在判定部8による偏在の状態の判定結果に関するデータをオペレータの端末等に通知するようにしてもよい。
また、計測データ処理部5は、偏在判定部8による偏在の状態の判定結果に関するデータを計測データ記録部9に記録するようにしてもよい。例えば、偏在判定部8は、偏在の状態の判定結果に関するデータを計測データ処理部5に渡す。計測データ処理部5は、偏在判定部8から受け取った偏在の状態の判定結果に関するデータを、計測データ記録部9に記録する。このとき、計測データ処理部5は、偏在の状態の判定結果に関するデータを、当該判定に用いた計測データと関連付けて記録するようにしてもよい。
[放射性物質12の検知方法]
図2を用いて、本実施形態に係るゲートモニタ1を用いた放射性物質12の検知方法におけるデータ処理の流れについて説明する。図2は、本実施形態に係るゲートモニタ1を用いた放射性物質12の検知方法におけるデータ処理の流れを示す図である。
まず、ステップS101に示すように、ゲートモニタ1は、トラック10が一対の検出器2の間を通過する際、例えば1/16秒毎の放射線の検出値が得られる設計としている。すなわち、一対の検出器2は、1/16秒毎に放射線を検出している。本実施形態では、一対の検出器2の各々は、例えば放射線を検出した回数を計測するカウンタを有し、検出値として、検出数を計測する。あるいは、計測データ処理部5が、一対の検出器2の各々が放射線を検出した回数を計測するようにしてもよい。なお、実際には、検出値は検出数に限定されず、一対の検出器2は放射線を評価することができる値を検出値として検出できればよい。一対の検出器2は、1/16秒毎に放射線の検出結果を管理装置3に通知する。管理装置3の計測データ処理部5は、一対の検出器2から通知された検出結果を基に、放射線の検出値として検出数を示す計測データを生成して、計測データ記録部9に蓄積する。なお、実際には、一対の検出器2が計測データ記録部9に検出結果を蓄積し、計測データ処理部5が蓄積された検出結果を基に計測データを生成するようにしてもよい。計測データ処理部5は、一対の検出器2からの検出結果を基に生成した計測データ、あるいは、計測データ記録部9から読み出した計測データを、平均検出数算出部6に提供する。
次に、ステップS102に示すように、管理装置3は、平均検出数算出部6を用いて、計測データ処理部5から受け取った計測データを基に平均検出数を算出する。すなわち、管理装置3の平均検出数算出部6は、放射線の検出数を示す計測データから、単位計測時間当たりの放射線の検出数の平均値を算出する。
次に、ステップS103に示すように、管理装置3は、最大検出数特定部7を用いて平均検出数を算出する際に用いた計測データを基に最大検出数を特定する。すなわち、管理装置3の最大検出数特定部7は、平均値の算出に用いた計測データから、単位計測時間当たりの放射線の検出数の最大値を特定する。
最後に、ステップS104に示すように、偏在判定部8は、平均検出数と個々のデータとの最大比率がある一定レベルを超えていれば放射能分布に偏り(放射性物質12が混入している可能性)があると判定する。
本実施形態では、管理装置3は、偏在判定部8を用いて単位計測時間当たりの放射線の検出数の最大検出数が平均検出数と偏在指数を掛けた値よりも高い場合、偏在あり、つまり、許容値を超える局所汚染が生じていると判定する。ここで、ステップS104では、偏在指数として、1.7をとした場合である。なお、偏在指数は、1.51以上2.83以下とすることが好ましく、1.7以上とすることがより好ましい。
[放射性物質の検知性能]
図3及び図4を用いて、放射性物質12の評価について説明して、偏在指数の範囲について説明する。図3は、放射性物質12の検知性能の評価モデルを示す図である。図4は、各線源体系における検出器2の応答特性を示す図である。
評価モデルの一例として、図3に示すように、トラック10の対象物11の長さLを5300mm、幅Wを2200mm、高さHを2500mmとし、一対の検出器2の間の距離を示す検出器間距離Dを3800mmとする。また、密度を0.25、総積載重量を満載8400kgとする。但し、これは一例にすぎず、本開示を限定するものではない。
また、図3に示すように、評価モデルにおいて、トラック10の対象物11の中には、複数の放射性物質12が含まれている。複数の放射性物質12のうち、中心付近に位置するものを放射性物質12a、最上部付近に位置するものを放射性物質12b、トラック10の先頭側の端部付近に位置するものを放射性物質12cとする。
図4に示すように、均一汚染した対象物11を示す円柱線源では幅広い応答を示す(円柱均一線源)。また、汚染されていない対象物11の最上部に放射性物質12bを示す点線源が存在した場合には比較的、緩やかなピークを示す(最上部点線源)。また、汚染されていない対象物11の中心部に放射性物質12aを示す点線源が存在した場合には比較的、明確なピークを示す(点中央線源)。
本実施形態では、図4に示すように、点中央線源の場合には、放射線の検出数のピークは3.0E+03(=3.0×10)を超えており、他の場合よりも突出している。
また、図4に示すように、放射線の検出数のピークは、点中央線源の場合には円柱均一線源の場合よりも高いが、最上部点線源の場合には円柱均一線源の場合よりも低い。このように、各線源体系に対する検出器2の応答特性には違いがある。
[放射能分布の偏りに関する判定]
図5及び図6を用いて、管理装置3の偏在判定部8による放射能分布の偏りに関する判定について説明する。図5は、均一汚染した対象物11に点線源が存在した場合の偏在指数PFを示す図である。図6は、各線源体系における偏在指数PFを示す図である。本実施形態では、偏在指数PFは、各線源体系における一定時間当たりの最大検出数と平均検出数との比である。
図5及び図6に示すように、放射性物質12が0%で汚染が均一な場合には、偏在指数PFは1.51となっている。また、放射性物質12が100%の場合には、偏在指数PFは最大2.83となっている。以上より、偏在指数PFの判定値(基準値)である偏在指数を1.51以上2.83以下(1.51≦偏在指数≦2.83)とすることで、想定する放射性物質の偏在に対応して、評価を行うことができる。
偏在指数PFの判定値については、放射能の偏り割合(放射性物質12の放射能)をいくつに設定するか考慮する必要がある。本実施形態では、トラック10の対象物11の汚染状況のバラツキを勘案し、判定値として、図5及び図6に示す中心最上部線源モデル及び2点線源モデルにおける放射能の偏在線源割合50%相当の偏在指数PFである1.7を設定する(判定値=1.7)。
図6及び図7を用いて、偏在指数PFの判定値と、本実施形態に係るゲートモニタ1により検知可能な放射性物質12との関係について説明する。図7は、偏在指数PFと検知可能な放射性物質12との関係を示す図である。
例えば、トラック10の対象物11の平均放射能濃度を240Bq/kg、総積載重量を満載8400kgとすると、トラック10の対象物11の総放射能量は2MBqである。
図6に示すように、偏在指数PFの判定値を1.7に設定すると(判定値=1.7)、中心最上部線源モデル及び2点線源モデルでは、総放射能量の50%以上の偏りを検知できるので、トラック10の対象物11の中に含まれる放射性物質12として、放射性物質が付着した1MBq(=2MBq×50%)以上の小片を検知することが可能である。また、中心線源モデルでは、総放射能量の30%以上の偏りを検知できるので、0.6MBq(=2MBq×30%)以上の小片を検知することが可能である。
また、運搬される廃棄物が全体的に汚染していると偏在を検知することは難しい。図7は、運搬される高放射能濃度の廃棄物を対象に、検知可能な放射性物質12を評価した結果である。平均放射能濃度が7kBq/kg~15kBq/kgの場合、図7に示すように、偏在指数PFの判定値が1.7(判定値=1.7)であれば、30MBq~63MBq程度の高放射能のものを検知可能である。
したがって、高放射能濃度の廃棄物で数十MBqの偏りを検知する場合、偏在指数PFの判定値は1.7以上の値(判定値≧1.7)が好ましい。
[放射能・線量当量率等の換算]
管理装置3の計測データ処理部5は、計測データを利用する際、計測データから放射能量(放射能濃度)や線量当量率等へ換算することができる。
(放射能量換算)
計測データから放射能量への換算方法は、例えば、次式(1)の通りとする。
Figure 0007232731000001
A:放射能量(Bq)
CFAk:種類kの放射能換算係数(Bq/cps)
ave:全体平均計数率(cps)
α:補正係数(-)
Figure 0007232731000002
Figure 0007232731000003
ai:検出器2aの単位計測時間内のi回目(1/16秒毎)の検出における検出値
bi:検出器2bの単位計測時間内のi回目の検出における検出値
BG::一対の検出器2の平均バックグラウンド(BG)計数率(cps)
BGF:種類kのBG補正係数
aBGi:検出器2aの単位計測時間内のi回目の検出でのBG検出値
bBGi:検出器2bの単位計測時間内のi回目の検出でのBG検出値
: 一対の検出器2の間をトラックが通過する際の計測時間(sec)
BG:一対の検出器2のBG計測時間(sec)
但し、nave<nの場合には、nave=nとする。
:後述する[検出限界評価]に示す検出限界計数率(cps)
更に、放射能濃度Ac(Bq/kg)は、別に計測された対象物の正味総重量W(kg)に基づき、例えば、次式(2)の通り算出する。
Figure 0007232731000004
(線量当量率換算)
計測データから線量当量率への換算は、計数誤差低減のため、35点の移動平均処理(8,000Bq/kg、計数誤差10%以内、計測時間2.2sec相当)を行った後、例えば、次式(3)により検出器2a、検出器2bのいずれかの最大値を採用することにより実施する。
Figure 0007232731000005
CFDa:検出器2aの線量当量率換算係数([μSv/h]/cps)
CFDb:検出器2bの線量当量率換算係数([μSv/h]/cps)
a35max:検出器2aの35点移動平均における最大計数率(cps)
b35max:検出器2bの35点移動平均における最大計数率(cps)
Figure 0007232731000006
Figure 0007232731000007
Figure 0007232731000008
Figure 0007232731000009
Figure 0007232731000010
Figure 0007232731000011
α:単位計測時間内の計測回数(1/16秒毎)
Δt:計測メッシュ(sec)
[偏在線源の評価]
管理装置3の偏在判定部8による偏在線源の評価については、例えば、次式(4)に従って評価する。偏在指数PF≧判定値、平均放射能濃度≧閾値(Bq/kg)の場合、特異的に高放射能濃度の廃棄物が対象物に存在するとする。但し、対象データはトラックの侵入速度と退出速度から運転席通過分、荷が無いトラック末尾通過分のデータ点数+αを除外したものとする。
Figure 0007232731000012
Figure 0007232731000013
Figure 0007232731000014
PF:偏在指数(-)
M:対象データ数
ai:検出器2aの単位計測時間内のi回目の検出における検出値
bi:検出器2bの単位計測時間内のi回目の検出における検出値
[検出限界評価]
ゲートモニタ1の検出限界評価については、例えば、検出下限計数率を算出する評価式に従って評価する。検出下限計数率を算出する評価式について、以下に説明する。
(放射能濃度での検出限界評価)
放射能濃度での検出限界評価については、例えば、次式(5)に従って評価する。
Figure 0007232731000015
:検出限界計数率(cps)
BG:一対の検出器2の平均BG計数率(cps)
BGF:種類kのBG補正係数
:一対の検出器2の間をトラックが通過する際の計測時間(sec)
BG:一対の検出器2のBG計測時間(sec)
(線量当量率での検出限界評価)
線量当量率での検出限界評価については、例えば、次式(6)に従って評価する。
Figure 0007232731000016
:検出限界計数率(cps)
BG:一対の検出器2の平均BG計数率(cps)
BGF:種類kのBG補正係数
:移動平均点数×1点当たりの計測時間(sec)=2.1875sec
BG:一対の検出器2のBG計測時間(sec)
このように、本開示では、ゲートモニタをトラックが通過している際に放射線を一定時間毎に計測し、偏在指数と測定値の平均値と最大値とを用いて判定を行うことで、局所汚染の状態を判定する。
本開示に係るゲートモニタでは、測定点のうち1点でも警報レベルを超過すると警報を発報するということを抑制でき、放射性物質の偏在状態を加味して判定を行うことができる。このため、局所的に汚染が偏っており、一部では許容レベルを超えているが、全体的に警報レベルに達しない場合を検出することができる。また、許容レベルを低くして、検出が不要な場合も検出してしまうことを抑制できる。なお、ゲートモニタは、局所的な汚染を検出しつつ、全体的な汚染レベルも並行して検出することが好ましい。これにより、全体の汚染レベルが許容値を超えているかの判定も行うことができ、対象物の汚染状態をより適切に検出することができる。
本開示では、評価モデルをユーザが選択可能である。また、偏り程度を判別するための偏在指数もユーザが選択可能である。これにより、利用者が想定する局所汚染を検出することができる。また、偏在指数を調整することで、局所汚染が生じていない場合も警報が発生することを抑制できる。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
1 ゲートモニタ
2、2a、2b 検出器
3 管理装置
4 制御部
5 計測データ処理部
6 平均検出数算出部
7 最大検出数特定部
8 偏在判定部
9 計測データ記録部
10 トラック
11 対象物
12、12a、12b、12c 放射性物質

Claims (6)

  1. 対象物が収容された容器の線量を測定するゲートモニタであって、
    前記容器と相対的に一方向に移動し、前記容器の前記一方向の各位置での放射線を検出する検出器と、
    前記検出器が検出した各位置での前記放射線の検出値を示す計測データから、前記一方向の前記放射線の検出値の平均値である平均検出値を算出する平均検出値算出部と、
    前記平均検出値算出部による前記平均検出値の算出に用いた前記計測データから、前記放射線の検出値の最大値である最大検出値を特定する最大検出値特定部と、
    前記平均検出値算出部により算出された前記平均検出値と、前記最大検出値特定部により特定された前記最大検出値と、設定された偏在指数と、に基づいて、前記平均検出値と前記偏在指数とで算出した値と、前記最大検出値と、を比較して、前記対象物に含まれる線源の状況を判定する偏在判定部と、
    を備えるゲートモニタ。
  2. 前記偏在指数は、1.51以上2.83以下であり、
    前記偏在判定部は、前記最大検出値が前記平均検出値に前記偏在指数をかけた値以上であれば、許容値を超える線源が含まれると判定する、請求項1に記載のゲートモニタ。
  3. 前記偏在判定部は、前記最大検出値が前記平均検出値の1.7倍以上であれば、許容値を超える線源が含まれると判定する、請求項2に記載のゲートモニタ。
  4. 前記検出器は、前記容器を挟んで対向して一対で配置され、
    前記偏在判定部は、前記平均検出値と前記最大検出値とから偏在指数を次式により算出し、前記偏在指数を偏在の状態を判定する際の指標として用いる、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゲートモニタ。
    Figure 0007232731000017
    Figure 0007232731000018
    Figure 0007232731000019
    PF:偏在指数
    M:一対の前記検出器のそれぞれの放射線の検出数である対象データ数
    ai:一対の前記検出器のうち一方の単位計測時間内のi回目の検出における検出値
    bi:一対の前記検出器のうち他方の単位計測時間内のi回目の検出における検出値
  5. 前記検出器は、放射線を検出した回数を計測するカウンタを有し、
    前記検出値は、検出数である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のゲートモニタ。
  6. 放射性物質の線量測定方法であって、
    放射性物質を含む対象物について放射線を検出することと、
    検出した前記放射線の検出値を示す計測データから、前記放射線の検出値の平均値である平均検出値を算出することと、
    前記平均検出値の算出に用いた前記計測データから、前記放射線の検出値の最大値である最大検出値を特定することと、
    前記平均検出値と前記最大検出値との比から、前記対象物の中の放射性物質の偏在の状態を判定することと、
    を含む線量測定方法。
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