JP4330736B2 - コンタクトプローブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プローブ本体の先端部をプロービング対象体に接触させて所定の電気的検査を実行するためのコンタクトプローブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のコンタクトプローブ装置(以下、「プローブ装置」ともいう)として、図15に示すプローブ装置61が従来から知られている。このプローブ装置61は、可撓性を有する角棒状のアーム部62の一端側にプローブ案内機構PM(図16参照)に取り付けるための取付用孔63a,63bが形成されると共に、他端側にプローブ本体64が形成され、全体として導電性素材でL字状に一体成形されている。この場合、取付用孔63a,63bを挿通させた取付用ボルト(図示せず)をプローブ案内機構PMにボルト締めすることによってプローブ装置61をプローブ案内機構PMに取り付けた状態では、プローブ本体64の先端部64aとプローブ案内機構PMとが電気的に相互に接続される。
【0003】
このプローブ装置61を用いてのプロービングの際には、まず、プローブ案内機構PMを駆動して、アーム部62をプロービング対象体Pに向けて下動させ、図16の実線で示すように、プローブ本体64の先端部64aをプロービング対象体Pの表面Pxに接触させる。次に、アーム部62をさらに下動させると、同図の一点鎖線で示すように、アーム部62が矢印Iの方向(上向き方向)に弾性変形し、その弾性力によって先端部64aが矢印Aの向き(下向き)でプロービング対象体P側に付勢される。これにより、先端部64aとプロービング対象体Pとの電気的接続が完全となる。なお、同図では、プローブ装置61についての動作原理の理解を容易にするために、一点鎖線で示すプローブ装置61およびプロービング対象体Pについては、アーム部62の取付用孔63a,63bを基準とした相対的な位置に図示している。この後、プローブ案内機構PMがアーム部62およびプローブ本体64を介してプロービング対象体Pに測定用電圧を印加することにより、所定の電気的検査が実行される。
【0004】
一方、図17に示すプローブ装置71も従来から知られている。このプローブ装置71は、プローブ案内機構PMに取り付けるための取付用孔63a,63bが形成された取付部72と、一端が取付部72に固定された板バネ78,78を有する弾性変形部73と、板バネ78,78の他端部がそれぞれ固定されると共に下向きにプローブ本体77が形成された固定部76とを備え、全体として導電性素材で一体成形されている。この場合、両板バネ78,78は、各々の幅、厚みおよび長さが互いに等しく形成されると共に上下方向に並設され、取付部72に対する固定部76の相対的上下動を許容する。また、プローブ装置71をプローブ案内機構PMに取り付けた状態では、プローブ本体77の先端部77aとプローブ案内機構PMとが電気的に相互に接続される。
【0005】
このプローブ装置71を用いてのプロービングの際には、まず、プローブ案内機構PMを駆動して取付部72をプロービング対象体Pに向けて下動させ、図18の実線で示すように、プローブ本体77の先端部77aをプロービング対象体Pの表面Pxに接触させる。次に、取付部72をさらに下動させると、同図の一点鎖線で示すように、板バネ78,78が弾性変形し、その弾性力によって先端部77aが同図に示す矢印Aの向き(下向き)でプロービング対象体P側に付勢される。これにより、先端部77aとプロービング対象体Pとの電気的接続が完全となる。なお、同図でも、一点鎖線で示すプローブ装置71およびプロービング対象体Pについては、取付部72の取付用孔63a,63bを基準とした相対的な位置に図示している。この後、プローブ案内機構PMが取付部72、弾性変形部73、固定部76およびプローブ本体77を介してプロービング対象体Pに測定用電圧を印加することにより、所定の電気的検査が実行される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のプローブ装置61,71には、以下の問題点がある。すなわち、従来のプローブ装置61では、プローブ本体64の先端部64aがプロービング対象体Pの表面Pxに接触した状態でアーム部62がさらに下動させられた際に、先端部64aは、図16に示すように、取付用孔63a,63bの位置を基準とすれば、取付用孔63bの近傍を中心として矢印Jで示すように上向き円弧状の軌跡で相対的に移動する。したがって、先端部64aは、接触当初の位置からプロービング対象体Pの表面Pxを矢印Kの方向(プローブ本体64の前方)に距離S11だけ位置ずれする。このため、このプローブ装置61には、先端部64aの位置ずれに起因して、プロービング対象体Pの表面Pxに大きな接触痕ができてしまうという問題がある。
【0007】
一方、従来のプローブ装置71では、先端部77aがプロービング対象体Pの表面Pxに接触した状態で取付部72がさらに下動させられた際に、固定部76は、図18に示すように、取付用孔63a,63bの位置を基準とすれば、矢印M1,M2で示すように、取付用孔63bの近傍を中心とした上向き円弧状の軌跡で相対的に移動する。これに伴い、プローブ本体77の先端部77aが、矢印Mで示すように、固定部76と共に上向き円弧状の軌跡で相対的に移動する。この結果、先端部77aは、接触当初の位置からプロービング対象体Pの表面Pxを矢印Nの方向(取付部72側)に距離S12だけ位置ずれする。この場合、プローブ装置71では、固定部76が2枚の板バネ78,78によって取付部72に連結されているため、プローブ装置61とは異なり、プローブ本体77は、接触時の姿勢を維持した状態でプロービング対象体Pに対してほぼ上動する。したがって、このプローブ装置71では、先端部77aがプロービング対象体Pの表面Pxを位置ずれする距離S12がプローブ装置61における先端部64aが位置ずれする距離S11よりも短くなる結果、プローブ装置61と比較して接触痕が小さくなる。しかし、プロービング対象体Pのファインピッチ化が進む今日においては、無視することのできない大きさの接触痕であり、この接触痕が可能な限り小さいプローブ装置の登場が望まれている。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、プロービング時の接触痕を極力小さくすることが可能なコンタクトプローブ装置を提供することを主目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載のコンタクトプローブ装置は、プローブ案内機構に取り付けるための取付部と、プローブ案内機構の案内に従ってプロービング対象体に先端部が接触するプローブ本体と、プローブ本体が固定されるプローブ固定部と、取付部に対するプローブ固定部の相対的な上下動を許容可能に取付部およびプローブ固定部を相互に連結する連結手段とを備え、連結手段は、上下に並設されると共に各々の一端部に取付部をそれぞれ連結する2つの板バネを有し上下方向に弾性変形が可能な第1の弾性変形部と、上下に並設されると共に各々の一端部にプローブ固定部をそれぞれ連結する2つの板バネを有し上下方向に弾性変形が可能な第2の弾性変形部と、第1の弾性変形部および第2の弾性変形部をプローブ案内機構の案内方向に直交する平面上において互いに平行配置可能に両弾性変形部における各板バネの他端部同士を連結する連結部とを備えて構成されているコンタクトプローブ装置において、上下に並設されると共に各々の一端部にプローブ案内機構に取り付けるための取付部をそれぞれ連結する2つの板バネを有し上下方向に弾性変形が可能な第3の弾性変形部を備え、連結部は、第1および第3の弾性変形部の間に第2の弾性変形部を挟んだ状態で第1、第2および第3の弾性変形部を案内方向に直交する平面上において互いに平行配置可能に第3の弾性変形部における各板バネの他端部を連結することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載のコンタクトプローブ装置は、請求項1記載のコンタクトプローブ装置において、連結手段は、第1および第3の弾性変形部の弾性変形に基づくプローブ本体における先端部の案内方向に直交する平面上の移動量と、第2の弾性変形部の弾性変形に基づく先端部の案内方向に直交する平面上の移動量とが相殺可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載のコンタクトプローブ装置は、請求項1または2記載のコンタクトプローブ装置において、第2の弾性変形部の両板バネは、上面視における他端部が一端部よりも幅広に形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載のコンタクトプローブ装置は、請求項1から3のいずれかに記載のコンタクトプローブ装置において、第1および第3の弾性変形部の各板バネは、上面視における一端部が他端部よりも幅広に形成されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、コンタクトプローブ装置の好適な実施の形態について説明する。
【0015】
最初に、プローブ装置1の構成について、図1,2を参照して説明する。
【0016】
プローブ装置1は、図1に示すように、プローブ案内機構PM(図4参照)に取り付けるための取付部2と、プローブ固定部に相当する固定部6と、一端部に取付部2をそれぞれ連結する板バネ8,8が上下方向に並設された弾性変形部3と、一端部に固定部6をそれぞれ連結する板バネ8,8が上下方向に並設された弾性変形部5と、弾性変形部3,5の各板バネ8,8,8,8の各他端部を連結することによってプローブ案内機構PMの案内方向に直交する水平面において両弾性変形部3,5を互いに平行配置する連結部4と、固定部6に下向きに固定されたプローブ本体7とを備えて構成され、全体として導電性素材でコ字状に一体形成されている。この場合、弾性変形部3,5および固定部6が連結手段を構成する。また、図2に示すように、取付部2、弾性変形部3,5、連結部4および固定部6は、それぞれ所定形状に打ち抜いた基材R1〜R4を積層して形成されている。また、プローブ本体7は、同図(b)に示すように、固定部6を形成する基材R4の下面に導電性接着剤で固着されている。さらに、取付部2を形成する基材R1〜R4には、同図(a)に示すように、プローブ案内機構PMに取り付けるための取付用孔2a,2aが連通形成されている。
【0017】
弾性変形部3は、第1の弾性変形部に相当し、板バネ8,8の弾性変形によって取付部2に対する連結部4の相対的な上下動を許容する。弾性変形部5は、第2の弾性変形部に相当し、板バネ8,8の弾性変形によって連結部4に対する固定部6の相対的な上下動を許容する。したがって、弾性変形部3,5および連結部4は、全体として、取付部2に対する固定部6の相対的な上下動を許容する。この場合、図1,2に示すように、4つの板バネ8,8・・は、互いに同じ材質で、各々の幅W、長さLおよび厚みTが等しくなるように形成されている。したがって、両弾性変形部3,5は、所定押圧力に対する弾性変形の比率としての弾性率が互いに等しくなるように形成されている。
【0018】
次に、プロービング時におけるプローブ装置1の動作について、図3〜6を参照して説明する。
【0019】
まず、プローブ案内機構PMを駆動して、プローブ本体7の先端部7aをプロービング対象体Pの上方に位置させる。次に、プローブ案内機構PMをさらに駆動して、取付部2を下動させる。これにより、プローブ本体7が下動するため、図5の実線で示すように、その先端部7aがプロービング対象体Pの表面Pxに接触する。次いで、取付部2が同図の矢印Aの向き(下向き)にさらに下動すると、図3に示すように、弾性変形部3,5の板バネ8,8・・がそれぞれ弾性変形する。これにより、先端部7aは、プロービング対象体Pの表面Pxに付勢される。
【0020】
この際には、図4(a)に示すように、弾性変形部5の板バネ8,8における固定部6側の端部は、矢印B1,B2で示すように、連結部4側の端部を中心とした上向き円弧状の軌軸で相対的に移動する。これに伴い、固定部6は、矢印Bで示すように、上向き円弧状の軌跡で相対的に移動する。この結果、連結部4の位置を基準とすれば、固定部6は、矢印Cの方向(連結部4側の方向)に距離S1bだけ移動する。なお、同図では、プローブ装置1についての動作原理の理解を容易にするために、一点鎖線で示す弾性変形部5および固定部6については、連結部4を基準とした相対的な位置に図示している。一方、弾性変形部3の板バネ8,8における連結部4側の端部は、図4(b)に示すように、矢印D1,D2で示すように、取付部2側の端部を中心とした上向き円弧状の軌軸で相対的に移動する。これに伴い、連結部4は、矢印Dで示すように、上向き円弧状の軌跡で移動する。この結果、取付部2の位置を基準とすれば、連結部4は、矢印Eの方向(取付部2側の方向)に距離S1aだけ移動させられる。なお、同図では、プローブ装置1についての動作原理の理解を容易にするために、一点鎖線で示す弾性変形部3および連結部4については、取付部2を基準とした相対的な位置に図示している。
【0021】
この場合、両弾性変形部3,5の弾性率が互いに等しく、かつ、取付部2によって弾性変形部3に下向きに加わる押圧力と、固定部6によって弾性変形部5に上向きに加わる押圧力が互いに等しいため、弾性変形部3の弾性変形に基づく連結部4の水平面に対する移動量S1aと、弾性変形部5の弾性変形に基づくプローブ本体7の水平面に対する移動量S1bとが互いに等しくなる。したがって、両移動量S1a,S1bが互いに相殺されるため、固定部6は、図5に示すように、取付部2に対し、水平面方向において相対的に移動することなく同じ位置を維持する。この結果、プローブ本体7の先端部7aは、プロービング対象体P上で位置ずれすることなく点的接触状態を維持する。これは、プローブ本体7の先端部7aがプローブ案内機構PMの案内方向に対して実質的に直動することを意味する。この後、例えば、回路基板のパターン断線などを検査する場合、一方のプローブ装置1におけるプローブ本体7の先端部7aを介してプロービング対象体Pに電圧または電流を供給し、かつ、他方のプローブ装置1におけるプローブ本体7の先端部7aを介して電圧または電流を入力することにより、その入力した電流または電圧に基づいて、パターン断線が検査可能となる。
【0022】
このように、このプローブ装置1では、プローブ本体7の先端部7aが、プローブ案内機構PMの案内方向に対して直動するため、プロービング対象体Pの表面Pxに生じる接触痕を極めて小さくすることができる。このため、プロービング対象体Pの美観や機能を損なうことなくプロービングを行うことができる。一方、このプローブ装置1では、先端部7aがプロービング対象体Pの表面Pxに接触した状態の取付部2(つまり、図6の実線で示す状態の取付部2)をさらに下動させると、同図の一点鎖線で示すように、連結部4が矢印Fの向きで回転するおそれがある。かかる場合には、連結部4の回転に伴ってプローブ本体7が傾くため、プローブ本体7の先端部7aがプロービング対象体Pの表面Px上を矢印Gの向き(取付部2から遠ざかる向き)で距離S2だけ位置ずれし、これにより、表面Pxに極く小さな線的接触痕ができてしまう。なお、同図では、連結部4およびプローブ本体7の傾きや先端部7aの位置ずれ量を実際の傾きおよび位置ずれ量よりも誇張して図示している。
【0023】
このため、プローブ本体7の傾きに起因する接触痕を小さくするのが好ましく、以下に、この点を改善した他の実施の形態に係るプローブ装置11について説明する。
【0024】
最初に、プローブ装置11の構成について、図7,8を参照して説明する。なお、プローブ装置1と同一の構成要素については同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0025】
プローブ装置11は、図7に示すように、プローブ案内機構PMに取り付けるための取付部12,12と、固定部6と、一端部に取付部12をそれぞれ連結する板バネ18,18が上下方向に並設された弾性変形部13,13と、弾性変形部5と、弾性変形部13,13の各板バネ18,18,18,18の各他端部および弾性変形部5の各板バネ8,8を連結することによって弾性変形部13,13,5を水平面において互いに平行配置する連結部14と、固定部6に下向きに取り付けられたプローブ本体7とを備えて構成され、全体として導電性素材でE字状に一体形成されている。また、このプローブ装置11でも、プローブ装置1と同様にして、それぞれ所定形状に打ち抜いた基材R1〜R4を積層して形成され、プローブ本体7が基材R4の下面に導電性接着剤で固着されている。
【0026】
弾性変形部13,13は、本発明における第1および第3の弾性変形部に相当し、板バネ18,18の弾性変形によって取付部12に対する連結部14の相対的な上下動を許容する。弾性変形部5は、弾性変形部13,13の間に配設されると共に、板バネ8,8の弾性変形によって連結部14に対する固定部6の相対的な上下動を許容する。この場合、同図および図8に示すように、各板バネ18,18・・8,8は、例えば、互いに同じ材質で、各々の長さLおよび厚みTがそれぞれ等しく、かつ、板バネ18の幅W1が板バネ8の幅Wの1/2となるように形成されている。したがって、両弾性変形部13,13全体としての弾性率と弾性変形部5の弾性率とが互いに等しくなるように形成されている。
【0027】
次に、プロービング時におけるプローブ装置11の動作について、図9,10を参照して説明する。
【0028】
このプローブ装置11では、図10の実線で示すように、プローブ本体7の先端部7aがプロービング対象体Pの表面Pxに接触した状態において、取付部12がさらに下動すると、図9に示すように、弾性変形部13,13,5における各板バネ18,18・・8,8がそれぞれ弾性変形する。この際に、固定部6は、プローブ装置1によるプロービングと同様にして、連結部14が取付部12に対して矢印Eの向き(取付部12側の向き)で距離S1aだけ移動し、固定部6が連結部14に対して矢印Cの向き(連結部14側の向き)で距離S1bだけ移動する。この場合にも、距離S1aと距離S1bとが互いに等しくなる。したがって、両移動量S1a,S1bが互いに相殺されるため、固定部6は、取付部12に対して、相対的に移動することなく同じ位置を維持する。この結果、プローブ本体7の先端部7aは、プロービング対象体P上で位置ずれすることなく点的接触状態を維持する。これは、プローブ本体7の先端部7aがプローブ案内機構PMの案内方向に対して実質的に直動することを意味する。
【0029】
また、図10に示すように、プローブ案内機構PMによって取付部12,12が互いに等しい付勢力でプロービング対象体P側に押圧される。したがって、同図の一点鎖線で示すように、連結部14がプロービング対象体Pの表面Pxに対して上下方向で平行移動する。このため、連結部14の矢印G1,G2の向きへの回転、つまり連結部14の傾きが抑制される。この結果、プローブ装置1とは異なり、プローブ本体7の傾きが抑制される結果、プローブ本体7の先端部7aは、プロービング対象体Pの表面Px上で位置ずれすることなくプローブ案内機構PMの案内方向に直動させられて、プロービング対象体Pの表面Pxに下向きに付勢される。
【0030】
このように、このプローブ装置11では、プローブ本体7の先端部7aがプローブ案内機構PMの案内方向に対して確実に直動するため、プロービング対象体Pの表面Px形成される接触痕が、さらに極小となる。このため、プロービング対象体Pの美観や機能を損なうことなくプロービングを行うことができる。
【0031】
なお、本発明は、上記本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、図11に示すプローブ装置21のように、本発明における第2の弾性変形部に相当する弾性変形部25における連結部24側の端部の幅W11aを、固定部26側の端部の幅W11bよりも幅広に形成することにより、プロービング時におけるプローブ本体27の矢印G1,G2の向きへの回転、つまりプローブ本体27の傾きをより確実に防止することができ、これにより先端部27aの左右方向への位置ずれを有効に防止することができる。この場合、弾性変形部25は、V字形の板バネ28,28が上下方向に並設されて構成されている。また、本発明における第1および第3の弾性変形部に相当する両弾性変形部3,3全体としての弾性率と弾性変形部25の弾性率とが互いに等しくなるように形成されている。このため、このプローブ装置21でも、プローブ装置1,11と同様にして、プロービング時におけるプローブ本体27の先端部27aの矢印C,Eの向きへの移動が防止され、ひいては、先端部27aの前後方向への位置ずれが確実に防止される。このように、このプローブ装置21では、プローブ本体27における先端部27aの前後左右方向への位置ずれが確実に防止されるため、接触痕を確実に小さくすることができる。
【0032】
また、図12に示すプローブ装置31のように、本発明における第1および第3の弾性変形部に相当する弾性変形部33,33における取付部32側の端部の幅W12aを連結部34側の端部の幅W12bよりも幅広に形成することもできる。この場合、弾性変形部33は、V字形の板バネ38,38が上下方向に並設されている。また、両弾性変形部3,3の各板バネ38,38,38,38における上面の面積の和と、弾性変形部25の両板バネ28,28における上面の面積の和とが等しくなるように形成されている。したがって、両弾性変形部3,3全体としての弾性率と、弾性変形部25の弾性率とが互いに等しくなっている。このため、プローブ装置1,11,21と同様にして、プロービング時におけるプローブ本体27の先端部27aの矢印C,Eの向きへの位置ずれが防止される。
【0033】
加えて、このプローブ装置31では、弾性変形部33,33の取付部32側の端部が幅広に形成されているため、プロービング時において、両弾性変形部33,33の傾きが防止されるため、連結部34が矢印G1,G2のいずれかの向き(下向き)で傾くことなく水平状態を維持される。この結果、プローブ本体27の傾きをさらに確実に防止することができるため、その先端部27aをさらに確実に点接触させることができる。また、弾性変形部33,33,25に三角形状の切欠きを形成することにより、プローブ本体27における先端部27aの位置ずれを防止しつつ、プローブ装置31の軽量化を図ることもできる。
【0034】
さらに、本発明の実施の形態では、導電性素材製のプローブ本体7を固定部6に固着した例について説明したが、プローブ本体の形状およびプローブ固定部への固定方法はこれに限定されない。例えば、図13に示すプローブ装置41のように、本発明における第2の弾性変形部に相当する弾性変形部25に連結された固定部46に嵌入用溝46aを形成し、ピン状のプローブ本体47を嵌入用溝46aに嵌入することによって固定してもよい。また、プローブ装置31,41における弾性変形部33,33における取付部32側の端部や、弾性変形部25における連結部34側の端部は必ずしも連結されている必要はなく、例えば、図14に示すプローブ装置51のように、弾性変形部33の端部に分離独立した取付部52,52を連結したり、弾性変形部25の端部に分離独立した連結部54,54を連結したりしてもよい。
【0035】
さらに、本発明の実施の形態では、同一形状の板バネを上下方向に並設して弾性変形部を構成した例について説明したが、長さ、幅および厚みのいずれか1つ以上が互いに異なる板バネを上下に並設して弾性変形部を構成してもよい。また、本発明の実施の形態では、本発明における第1および第3の弾性変形部全体としての弾性率と、本発明における第2の弾性変形部の弾性率とが互いに等しくなるように構成した例について説明したが、若干相違する場合であっても、従来のプローブ装置71と比較して、プローブ本体における先端部の位置ずれ量をより小さくすることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載のコンタクトプローブ装置によれば、第1および第2の弾性変形部と連結部とを備えて連結手段を構成したことにより、プローブ本体の先端部がプローブ案内機構の案内方向に沿って直動するため、プローブ本体による接触痕を極力小さくすることができる。
【0037】
また、第1および第3の弾性変形部の間に第2の弾性変形部を挟んだ状態で第1〜第3の弾性変形部が案内方向に直交する平面上において平行配置されるように、連結部が各弾性変形部の各板バネを連結することにより、プロービング時におけるプローブ本体の傾きを防止することができるため、プロービング時におけるプローブ本体の先端部の位置ずれを確実に防止することができ、これにより、プロービング時におけるプロービング対象体への接触痕を極限まで小さくすることができる。
【0038】
さらに、請求項2記載のコンタクトプローブ装置によれば、第1および第3の弾性変形部の弾性変形に基づくプローブ本体における先端部の案内方向に直交する平面上での移動量と、第2の弾性変形部の弾性変形に基づく先端部の案内方向に直交する平面上での移動量とを相殺可能に連結手段を構成したことにより、プローブ本体の先端部がプローブ案内機構の案内方向に沿って直動するため、プロービング対象体に対してプローブ本体の先端部を点接触させることができ、これにより、プロービング時におけるプロービング対象体への接触痕をより小さくすることができる。
【0039】
また、請求項3記載のコンタクトプローブ装置によれば、第2の弾性変形部の両板バネの上面視における他端部を一端部よりも幅広に形成したことにより、プロービング時におけるプローブ本体の傾きを確実に防止することができ、これにより、プロービング時におけるプロービング対象体への接触痕を確実に小さくすることができる。
【0040】
さらに、請求項4記載のコンタクトプローブ装置によれば、第1および第3の弾性変形部の各板バネの上面視における一端部を他端部よりも幅広に形成したことにより、プロービング時における連結部の傾きを確実に防止することができる結果、プローブ本体の傾きをさらに確実に防止することができ、これにより、プロービング時におけるプロービング対象体への接触痕をより確実に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プローブ装置1の外観斜視図である。
【図2】 (a)は図1におけるX−X線断面図、(b)は図1におけるY−Y線断面図である。
【図3】 プロービング時におけるプローブ装置1の外観斜視図である。
【図4】 (a)は弾性変形部5の変形状態を示すプローブ装置1の側面図、(b)は弾性変形部3の変形状態を示すプローブ装置1の側面図である。
【図5】 プローブ装置1の動作原理を説明するための側面図である。
【図6】 プローブ装置1の動作原理を説明するための正面図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係るプローブ装置11の外観斜視図である。
【図8】 図7におけるZ−Z線断面図である。
【図9】 プロービング時におけるプローブ装置11の外観斜視図である。
【図10】 プローブ装置11の動作原理を説明するための正面図である。
【図11】 本発明の他の実施の形態に係るプローブ装置21の外観斜視図である。
【図12】 本発明の他の実施の形態に係るプローブ装置31の外観斜視図である。
【図13】 本発明の他の実施の形態に係るプローブ装置41の外観斜視図である。
【図14】 本発明の他の実施の形態に係るプローブ装置51の外観斜視図である。
【図15】 従来のプローブ61の外観斜視図である。
【図16】 従来のプローブ61の動作を説明するための説明図である。
【図17】 従来のプローブ71の外観斜視図である。
【図18】 従来のプローブ71の動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51 プローブ装置
2,12,32,52 取付部
3,13,33 弾性変形部
4,14,24,34,54 連結部
5,25 弾性変形部
6,26,46 固定部
7,27,47 プローブ本体
7a,27a 先端部
8,18,28,38 板バネ
P プロービング対象体
PM プローブ案内機構
Claims (4)
- プローブ案内機構に取り付けるための取付部と、前記プローブ案内機構の案内に従ってプロービング対象体に先端部が接触するプローブ本体と、当該プローブ本体が固定されるプローブ固定部と、前記取付部に対する前記プローブ固定部の相対的な上下動を許容可能に当該取付部および当該プローブ固定部を相互に連結する連結手段とを備え、前記連結手段は、上下に並設されると共に各々の一端部に前記取付部をそれぞれ連結する2つの板バネを有し上下方向に弾性変形が可能な第1の弾性変形部と、上下に並設されると共に各々の一端部に前記プローブ固定部をそれぞれ連結する2つの板バネを有し上下方向に弾性変形が可能な第2の弾性変形部と、前記第1の弾性変形部および前記第2の弾性変形部を前記プローブ案内機構の案内方向に直交する平面上において互いに平行配置可能に当該両弾性変形部における前記各板バネの他端部同士を連結する連結部とを備えて構成されているコンタクトプローブ装置において、
上下に並設されると共に各々の一端部に前記プローブ案内機構に取り付けるための取付部をそれぞれ連結する2つの板バネを有し上下方向に弾性変形が可能な第3の弾性変形部を備え、前記連結部は、前記第1および第3の弾性変形部の間に前記第2の弾性変形部を挟んだ状態で当該第1、第2および第3の弾性変形部を前記案内方向に直交する平面上において互いに平行配置可能に前記第3の弾性変形部における前記各板バネの他端部を連結することを特徴とするコンタクトプローブ装置。 - 前記連結手段は、前記第1および第3の弾性変形部の弾性変形に基づく前記プローブ本体における前記先端部の前記案内方向に直交する平面上の移動量と、前記第2の弾性変形部の弾性変形に基づく前記先端部の前記案内方向に直交する平面上の移動量とが相殺可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載のコンタクトプローブ装置。
- 前記第2の弾性変形部の前記両板バネは、上面視における前記他端部が前記一端部よりも幅広に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコンタクトプローブ装置。
- 前記第1および第3の弾性変形部の前記各板バネは、上面視における前記一端部が前記他端部よりも幅広に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコンタクトプローブ装置。
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