JP4641079B2 - 半導体部品検査用ソケット及び半導体部品検査装置 - Google Patents

半導体部品検査用ソケット及び半導体部品検査装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばボールグリッドアレイ(BGA)及びピングリッドアレイ(PGA)のような、突起電極を有する半導体部品の検査を行うために、該半導体部品が装着され該半導体部品と検査装置とを電気的に接続する半導体部品検査用ソケット、及び該半導体部品検査用ソケットを備えた半導体部品検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体部品は、回路基板に実装する前に、動作検査や、導通検査を行う必要があることから、検査回路に取り付けられた検査用ソケットに装着されて、上記検査が実行される。又、上記半導体部品が電気的に検査されている間に、さらに、検査回路及び上記半導体部品を組み合わせたもの全体を、温度が上昇する環境下に設置してもよい。この手順は、検査及びバーンインと呼ばれ、上記ソケットは、検査及びバーンイン用のソケットと呼ばれる。
一方、検査される半導体部品の一つの形態として、半導体部品の一平面を形成する電極形成面に、上記電極に対応して半田の小さいボールが行、列方向に規則的に等間隔に配列された、ボールグリッドアレイ(BGA)と呼ばれる半導体部品が存在する。このようなBGA形態の半導体部品は、インタフェース回路基板上に形成した、上記BGA半田ボールに対応して配列されているパッドに、上記半田ボールをリフローはんだ付けすることで、上記インタフェース回路基板に接続される。
【0003】
このようなBGA形態の半導体部品を検査するために用いられる従来の検査用ソケットとして、本願出願人が提案した、例えば特表平10−513307号公報に開示され、図35及び図36に示すような検査用ソケット10が存在する。該検査用ソケット10は、大きく分けて、電気的な絶縁材料にてなるベース11と、カバー12と、ベース11とカバー12との間に設けられる動作メカニズム13と、接続端子14とを有する。上記動作メカニズム13は、2つのブラケット15、16と、該ブラケット15、16に取り付けられたくし歯状のラック部分22、23を有する交差部材17、18とを有し、上記ベース11に支持されている。ブラケット15、16のそれぞれは、一対のアーム19、20を有してU字形の同一形状にてなり、図示するように、互いのアーム19、20が交差するように互いに向き合いそれぞれの交差部材17、18のラック部分22、23を互いに噛み合わせて互いに向き合って配置され、かつ互いに交差するアーム19、20のほぼ中央部分に設けた支持ピン21にて回動自在に連結される。このように構成されることで、上記支持ピン21を中心としてアーム19、20が互いに反対方向に、待機位置と挟持端子開位置との間で回動することで、噛み合っているラック部分22、23がそれぞれの延在方向に沿って互いに逆向きに滑動する。
【0004】
検査されるBGA形態の半導体部品40における各半田ボール41に対応して、上記ベース11には、上記接続端子14が圧入されベース11を貫通している。このような接続端子14の一端部分は、二股に分かれており上記半田ボール41を挟持可能である。このような二股構造における一方の挟持端子24は、上記ラック部分22に係合しており、他方の挟持端子25は上記ラック部分23に係合している。したがって上述のようにラック部分22、23の移動方向に応じて挟持端子24、25は、上記半田ボール41を受け入れ可能な挟持準備位置と、それぞれの弾性力により互いに近接した近接位置との間で移動する。尚、挟持端子24、25は、通常、上記弾性力により上記近接位置に位置する。
接続端子14の他端部分は、ベース11が設置される検査装置に備わる装置側端子に電気的に接続され、接続端子14を介して上記検査装置と上記半導体部品40とが電気的に接続可能となる。
尚、図35では、動作メカニズム13を明示するためカバー12を取り外した状態を図示しているが、実際にはカバー12はベース11部分に組み込まれ、カバー12及びベース11部分は一体的に形成されている。又、図36では、カバー12、及びブラケット17、18の図示を省略している。
【0005】
このように構成される検査用ソケット10の動作について説明する。
上記検査装置に取り付けられた検査用ソケット10において、カバー12をベース11側へ押し下げる。これによりカバー12に接しており、上記待機位置に位置するアーム19、20が矢印46にて示す方向へ上記挟持端子開位置まで回動し、その結果、図36に示すようにラック部分22、23が矢印47、48にて示すように互いに逆方向に移動して、挟持端子24、25は、上記近接位置から、自らの上記弾性力に逆らって上記挟持準備位置へ移動する。
このようにカバー12を押し下げた状態において、検査対象である半導体部品40について半田ボール41が挟持端子24、25に対向するようにして、半導体部品40をカバー12の開口26に挿入する。これにて各半田ボール41は、上記挟持準備位置に配置されている各接続端子14の挟持端子24、25間に配置される。
そしてカバー12の押下を解除すると、各接続端子14の挟持端子24、25は、自らの弾性力により上記近接位置へ戻ろうとし、各半田ボール41を挟持する。尚、この挟持端子24、25の移動により、ラック部分22、23も互いに逆方向へ移動する。
以上の動作にて半導体部品40は、検査用ソケット10に保持されかつ上記検査装置と電気的に接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが近年、半導体部品はますます小型化され、それに従い電極密度も向上しており、必然的に、該半導体部品を検査するときに使用される上述の検査用ソケットに対しても小型化が要求される。又、コスト競争が非常に激しい半導体部品分野では、上記検査用ソケットに対する更なる低価格化が要求される。これに対して上述した形態にてなる検査用ソケット10では、このような時代の変化に対応していくのが困難な場合も生じている。
即ち、検査用ソケット10では、挟持端子24、25による半田ボール41の挟持動作のため、交差部材17、18のラック部分22、23を移動させる構造として、アーム19、20を有するブラケット15、16を設けている。よって、検査用ソケット10全体の占有面積の内、アーム19、20を含みブラケット15、16が占める割合は50%以上となり、検査用ソケット10の外形寸法が大きくなってしまう。又、アーム19、20は金属製であることから、検査用ソケット10の全重量の内、アーム19、20が占める割合は約25%以上であり、検査用ソケット10の重量を大きくしている。
又、各半導体部品メーカーによって検査対象となる半導体部品の外形寸法は異なるが、検査用ソケット10ではカバー12と、ベース11及び動作メカニズム13とが一体的に構成されている。よって、検査対象となる半導体部品の外形寸法が異なれば、検査用ソケット10の全体を適合する検査用ソケットに取り換える必要がある。
又、検査用ソケット10では、上述したように、上記接続端子14は上記ベース11に圧入しているが、該圧入動作用の治具が必要である。又、接続端子数が100本前後ありさらにその配置が高密度化してくることで、ベース11の強度や作業効率の点から、上記圧入動作は困難になってきている。
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、小型軽量化、製造コスト低減、及び作業効率の向上が可能な、半導体部品検査用ソケット及び半導体部品検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1態様の半導体部品検査用ソケットは、格子状に複数の突起電極を有する半導体部品が着脱自在であり、かつ装着された上記半導体部品と検査回路とを電気的に接続し、かつ上記複数の突起電極のそれぞれに対応して配置され装着された上記半導体部品の上記突起電極のそれぞれを第1挟持部材及び第2挟持部材にて挟持して上記半導体部品と上記検査回路とを電気的に導通させる複数の挟持部材と、上記挟持部材におけるそれぞれの上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材について上記突起電極を挟持可能な挟持準備位置に移動させる移動部材とを備えた半導体部品検査用ソケットであって、
上記移動部材は、第1交差部材と、第2交差部材と、交差部材移動用部材とを備え、
上記第1交差部材は、くし歯状に配列された複数の第1挟持部材用支持部材を有し、該第1挟持部材用支持部材のそれぞれは上記挟持部材の上記第1挟持部材に係合し、
上記第2交差部材は、くし歯状に配列されかつ上記第1挟持部材用支持部材に隣接して配置される複数の第2挟持部材用支持部材を有し、該第2挟持部材用支持部材のそれぞれは上記挟持部材の上記第2挟持部材に係合し、
上記交差部材移動用部材は、上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材がそれぞれの延在方向に沿って滑動可能に交互に係合された状態の上記第1交差部材及び第2交差部材を取り囲み、かつ当該半導体部品検査用ソケットに装着される上記半導体部品の厚み方向に延在する側壁を有する枠体形状にてなり、上記厚み方向のうち挟持用方向に移動されたとき、上記第1交差部材及び上記第2交差部材の少なくとも一方に接触しかつ接触した上記第1交差部材及び上記第2交差部材の少なくとも一方を上記延在方向に沿って待機位置から移動終了位置へ移動させて上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材を上記挟持準備位置に配置させる交差部材駆動部分を上記側壁に有し、該交差部材駆動部分は、上記交差部材移動用部材が移動する、上記挟持用方向とは逆向きの待機方向に向かって登り傾斜となる傾斜面である、ことを特徴とする。
【0009】
又、上記挟持部材の上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材は、互いに近接し上記突起電極を挟持不可能な近接位置に配置される弾性力を有し、上記厚み方向の内上記挟持用方向とは逆向きの待機方向へ上記交差部材移動用部材を移動させたとき、上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材は、上記弾性力により上記近接位置の方へ移動して上記移動終了位置へ移動した上記第1交差部材及び上記第2交差部材の少なくとも一方を上記待機位置の方へ移動させるように構成することもできる。
【0010】
又、上記半導体部品の上記突起電極が上記挟持部材に対応して位置するように上記半導体部品の位置決めを行う部材であって、上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材が交互に係合した状態の上記第1交差部材及び上記第2交差部材上で、かつ上記交差部材移動用部材の内側に配置されるガイド部材をさらに備えるように構成することもできる。
【0011】
又、それぞれの上記挟持部材における第1挟持部材及び第2挟持部材が通過可能な貫通穴を有し、かつ上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材が交互に係合した状態の上記第1交差部材及び上記第2交差部材を支持するとともに上記交差部材移動用部材を支持するベース部材と、
上記ベース部材に取り付けられて、上記ベース部材を貫通した上記挟持部材が上記ベース部材から脱落するのを防止する脱落防止部材と、をさらに備えるように構成することもできる。
【0012】
又、上記ベース部材に取り付けられ、かつ上記交差部材移動用部材が上記挟持用方向に移動され装着可能位置に到達したとき係止解除位置に位置して当該半導体部品検査用ソケットへの上記半導体部品の装着を可能とし、一方、当該半導体部品検査用ソケットへ上記半導体部品を装着した後、上記交差部材移動用部材が上記挟持用方向とは逆向きの待機方向に移動され通常位置に配置されたとき係止位置に位置し上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材が交互に係合した状態の上記第1交差部材及び上記第2交差部材へ上記半導体部品を保持する保持部材をさらに備えるように構成することもできる。
【0014】
又、本発明の第2態様にてなる半導体部品検査装置は、上記第1態様の半導体部品検査用ソケットと、
上記半導体部品検査用ソケットを保持し上記挟持部材と電気的に接続される検査用基板と、
上記検査用基板と電気的に接続され上記半導体部品検査用ソケットに装着された半導体部品の検査を行う検査回路と、
を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態としての、半導体部品検査用ソケット、及び該半導体部品検査用ソケットを備えた半導体部品検査装置について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。
又、上記半導体部品検査用ソケットに装着され検査される半導体部品として、本実施形態では、例えば図30に示され、又、上述したBGA形態の半導体部品201を例に採り該半導体部品201における突起電極として半田ボール202を例に採るが、上記突起電極としては例えば金製のバンプ等であっても良い。要するに、本実施形態の半導体部品検査用ソケットは、格子状に複数の突起電極を有する半導体部品について適用可能である。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の半導体部品検査用ソケット101の基本的な構成部分は、交差部材移動用部材110、第1交差部材130−1、第2交差部材130−2、及び挟持部材170であり、本実施形態の半導体部品検査用ソケット101は、さらに、ベース部材150と、ガイド部材120と、保持部材140と、脱落防止部材160とを備えている。尚、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2を総称して交差部材130と記す。
これらの各構成部分は、図23から図29に示す手順にて組み立てられ、半導体部品検査用ソケット101を構成する。即ち、図23に示すように、それぞれがベース部材150を貫通して格子状に形成されている貫通穴151のすべてに対して、ベース部材150の裏側から挟持部材170を挿通し、その後、図24に示すようにベース部材150の裏面150aに脱落防止部材160を取り付ける。脱落防止部材160の取り付け後、ベース部材150を反転する。反転したベース部材150を図25に示している。次に、ベース部材150には、図26に示すように互いに噛み合った第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2が係合され、該係合後、図27に示すように保持部材140がベース部材150に取り付けられる。さらにベース部材150には、図28に示すようにガイド部材120がはめ込まれ、最後に、図29に示すように交差部材移動用部材110が取り付けられる。
【0017】
又、このように構成される半導体部品検査用ソケット101について、図34に示すように、少なくとも一つ、実際には複数個の半導体部品検査用ソケット101が検査用基板251に取り付けられ、該検査用基板251と電気的に接続された検査回路252にて、半導体部品検査用ソケット101に装着された少なくとも一つの半導体部品201について導通、動作等の検査が行われる。図34に示すように、半導体部品検査用ソケット101と、検査用基板251と、検査回路252とを備えて半導体部品検査装置255が構成される。
上述の各構成部分110〜170について以下に詳しく説明する。
【0018】
上記挟持部材170は、上記半導体部品検査用ソケット101に装着された検査対象である半導体部品201と上記検査回路252とを電気的に接続させる導電性材料、例えば金、銅、アルミニウム等の金属製のピン状にてなる部材であり、図2に示すように、中央部分を構成するU字形の断面を有する連結部173と、該連結部173の一端から延在する第1挟持部材171及び第2挟持部材172と、連結部173の他端から延在する検査用基板接続部174と、該検査用基板接続部174において連結部173の他端近傍に設けられる位置決め突起175とを有する。上記第1挟持部材171及び第2挟持部材172は、それぞれに作用させた弾性力にて、通常状態では図2に示すように互いに近接した近接位置176に位置する。このような挟持部材170は、上記半導体部品201の突起電極202を第1挟持部材171及び第2挟持部材172にて挟持可能なように、突起電極202に対応するように配置される。
【0019】
上述のように構成される挟持部材170は、図23を参照し上述したように、ベース部材150に格子状に形成された貫通穴151に対してベース部材150の裏面150a側から、図3に示すように第1挟持部材171及び第2挟持部材172を先頭にして挿入される。尚、図3において、挟持部材170はベース部材150に比して拡大して図示している。
上記貫通穴151の配列は、当該半導体部品検査用ソケット101に装着される半導体部品201の突起電極202の配列に対応しており、上記半導体部品201の場合、約100個の突起電極202が格子状に配列されていることから、貫通穴151も約100個格子状に配列されている。尚、上記半導体部品201は、ほぼ4辺形でありその一辺が例えば5〜15mm程度で、約1mm厚の大きさにてなる。又、貫通穴151は、上記近接位置176に位置する第1挟持部材171及び第2挟持部材172、並びに連結部173が容易に通過可能な程度の大きさにてなり、よって挟持部材170の位置決め用突起175は該貫通穴151を通過できない。但し、貫通穴151には、図4に示すように、ベース部材150の裏面150a側にて、上記位置決め用突起175のみを収納可能な凹部1511が設けられている。よって、貫通穴151に挿入された挟持部材170は、位置決め用突起175が凹部1511に係合してそれ以後の挿入が禁止される。この状態では、図4に示すように第1挟持部材171及び第2挟持部材172がベース部材150の表面150b側に突出し連結部173がベース部材150に支持されている。
【0020】
上述のようにベース部材150に挿入された挟持部材170がベース部材150から脱落するのを防止する樹脂製の板材にてなる脱落防止部材160には、図5に示すように、、ベース部材150の貫通穴151に対応する位置にて、挟持部材170の検査用基板接続部174が貫通可能でかつ上記位置決め用突起175が通過不可能な接続部用貫通穴161が格子状に形成され、又、先端部分に係合部1621を形成したラッチアーム162が4箇所に立設されている。よって、ベース部材150の裏面側に形成されているラッチアーム挿入穴152に、脱落防止部材160のラッチアーム162を挿入するとともに、脱落防止部材160の接続部用貫通穴161に上記検査用基板接続部174を貫通させて、脱落防止部材160をベース部材150の裏面150aに取り付ける。尚、脱落防止部材160と上記裏面150aとが接した状態で上記ラッチアーム162の係合部162がラッチアーム挿入穴152に形成されている係止部に係合し、脱落防止部材160はベース部材150の裏面150aに固定される。脱落防止部材160がベース部材150に固定された状態にて、図4に示すように挟持部材170の検査用基板接続部174が脱落防止部材160より突出している。
【0021】
上述のように挟持部材170の位置決め用突起175は脱落防止部材160の接続部用貫通穴161を通過できないので、脱落防止部材160がベース部材150に固定されることで、挟持部材170がベース部材150から脱落するのを防止できる。
又、当該半導体部品検査用ソケット101では、従来のような圧入動作による接続端子14の取り付けを採用せず、挟持部材170が容易に貫通可能な貫通穴151、上記位置決め用突起175、及び脱落防止部材160の構成を採ったことより、従来、別途必要であった圧入用の治具は不要となり、挟持部材170の取り付け作業が従来に比べて容易になり作業効率の向上を図ることができる。又、圧入動作が不要であることから、圧入動作により生じる部材の損傷等を防止でき、さらに半導体部品201の突起電極202の狭ピッチ化にも容易に対応することが可能となる。
【0022】
ベース部材150は、図6に示すような形状にてなり絶縁性の樹脂にて形成される成形体であり、上述のように挟持部材170及び脱落防止部材160が取り付けられる他、交差部材130、保持部材140、ガイド部材120、及び交差部材移動用部材110が取り付けられる。ベース部材150には、上述の貫通穴151、ラッチアーム挿入穴152の他に、位置決め用ポスト153、交差部材ラッチアーム挿入穴154、保持部材取付部155、ガイド部材ラッチアーム挿入穴156、移動用部材ラッチアーム挿入溝157、移動用部材案内溝158が備わる。
上記位置決め用ポスト153は、当該ベース部材150を検査用基板251に取り付けるための部材であり、ベース部材150の四角にて裏面150aより突出している。符号154〜158にて示す部分は、以下に説明する各部材をベース部材150に取り付ける際のガイドや、支持用の係合を行う部分である。
【0023】
交差部材130は、絶縁性の樹脂材にて、図1に示すように第1交差部材130−1と第2交差部材130−2とから構成される部材であり、詳細後述するように挟持部材170の第1挟持部材171と第2挟持部材172とを挟持準備位置177に押し広げる部材である。尚、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2は、互いに同形状であり同機能を有するので、図7を参照して主に第1交差部材130−1について説明する。
【0024】
第1交差部材130−1は、大きく分けて、第1フレーム部材1311−1と第2フレーム部材1312−1とを大略L字形に一体的に成形したフレーム部材131−1と、第2フレーム部材1312−1と平行にて第1フレーム部材1311−1からくし歯状に配列された第1挟持部材用支持部材132と、ベース部材150の交差部材ラッチアーム挿入穴154に対応して配置され上記挿入穴154に挿入されるラッチアーム133とを有し、これらの構成部分131−1、132、133は一体的に成形されている。
第1挟持部材用支持部材132には、図10に示すように、その延在方向に沿った両側に、挟持部材170の配列ピッチに対応した間隔にて、上記挟持部材170の第1挟持部材171を保持可能な凹部状にてなり第1挟持部材171と係合する第1挟持部材用係合部1321が形成されている。尚、上述のように挟持部材170は第1挟持部材171及び第2挟持部材172を有するが、図10では、図示の混乱を避けるため、第2挟持部材172の図示を省略している。
【0025】
又、後述の動作説明でも記すが、図11及び図12に示すように、交差部材130は、上記交差部材移動用部材110の挟持用方向119−1への移動に伴い矢印135−1、135−2方向へ移動する。尚、図11及び図12では、交差部材移動用部材110及び交差部材130について図示を簡略化し、模擬的に示している。
交差部材130に対して該移動を行わせるため、交差部材130には、交差部材移動用部材110との接触部分に移動用係合部1313が設けられている。上記第1交差部材130−1では、図7に示すように、第1フレーム部材1311−1における突出部分が上記移動用係合部1313に相当する。尚、第1フレーム部材1311−1における上記移動用係合部1313について「1313−1」と付番する。又、移動用係合部1313−1では、交差部材移動用部材110との接触が滑らかに行われるように、肩部1314は円弧状に面取りしている。尚、移動用係合部1313−1に形成されている溝部1315は、フレーム部材131−1の樹脂成形時における変形等を防止するために設けたもので、移動用係合部1313−1を複数に分割するためのものではない。よって、他の手法により上記変形等が防止できれば溝部1315は不要である。
【0026】
第2交差部材130−2も大きく分けて、フレーム部材131−2と、第2挟持部材用支持部材134と、ラッチアーム133とを有する。フレーム部材131−2は、上記フレーム部材131−1に対応する部材であり、上記第1フレーム部材1311−1に相当する第1フレーム部材1311−2と、上記第2フレーム部材1312−1に相当する第2フレーム部材1312−2とを一体的に形成した部材である。又、上記第1フレーム部材1311−2にも、第1フレーム部材1311−1の場合と同様に、円弧状に面取りされた肩部1314を有する移動用係合部1313−2が設けられており、又、溝部1315も存在する。
第2挟持部材用支持部材134は、上記第1挟持部材用支持部材132に相当する部材であり、第2フレーム部材1312−2と平行にて第1フレーム部材1311−2からくし歯状に配列され、かつ上記第1挟持部材用支持部材132に隣接して配置される。このような第2挟持部材用支持部材134は、その延在方向に沿った両側に、挟持部材170の配列ピッチに対応した間隔にて、凹部状にてなり上記挟持部材170の第2挟持部材172と係合する第2挟持部材用係合部1341が形成されている。
【0027】
このように構成される第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2は、図8に示すように、第1挟持部材用支持部材132と第2挟持部材用支持部材134とを交互に噛み合わして、第1挟持部材用支持部材132及び第2挟持部材用支持部材134の延在方向に沿って互いを近接させ、図9に示すような交差部材130を作成する。このようにして形成される交差部材130は、上記第1挟持部材用支持部材132及び第2挟持部材用支持部材134の延在方向、即ち図9に示す矢印135方向に沿って、第1挟持部材用支持部材132と第2挟持部材用支持部材134とが互いに逆向きに滑動可能である。
【0028】
形成した交差部材130は、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2を待機位置136に配置した状態にて、4つのラッチアーム133をそれぞれ対応する、ベース部材150に形成されている交差部材ラッチアーム挿入穴154に挿入する。そして各ラッチアーム133の先端部分に形成している係合部1331をベース部材150に係合させて、交差部材130をベース部材150に取り付ける。尚、交差部材130がベース部材150に取り付けられた状態においても、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2は上記矢印135方向に沿って滑動可能である。
【0029】
さらに、交差部材130がベース部材150に取り付けられることで、図10に示すように、それぞれの第1挟持部材用支持部材132に形成されているそれぞれの第1挟持部材用係合部1321には、それぞれの挟持部材170におけるそれぞれの第1挟持部材171が係合し、それぞれの第2挟持部材用支持部材134に形成されているそれぞれの第2挟持部材用係合部1341には、それぞれの挟持部材170におけるそれぞれの第2挟持部材172が係合している。
上述したように挟持部材170の第1挟持部材171と第2挟持部材172とは自らの弾性力にて、通常、上記近接位置176に位置することから、ベース部材150に取り付けられた交差部材130においても、第1挟持部材171と第2挟持部材172とが近接位置176に位置するように、第1挟持部材用支持部材132を有する第1交差部材130−1及び第2挟持部材用支持部材134を有する第2交差部材130−2は互いに移動する。
【0030】
このようにベース部材150に取り付けられた交差部材130において、挟持部材170の第1挟持部材171及び第2挟持部材172が近接位置176に位置しているときの第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2の配置位置を待機位置136とする。又、図30は、第1挟持部材171及び第2挟持部材172が近接位置176に位置している、即ち第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2が待機位置136に位置している状態を図示している。尚、図30及び図31では、挟持部材170を2本のみ図示しその他の図示を省略している。
【0031】
又、詳細後述するが、本実施形態では、図11及び図12に示すように交差部材移動用部材110を矢印119−1に示すような下方への移動に伴い、第1交差部材130−1が矢印135−1方向へ移動し、第2交差部材130−2は矢印135−2方向へ移動し、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2はそれぞれ上記待機位置136から移動終了位置137まで移動する。又、逆に、交差部材移動用部材110が上方へ移動することで、第1挟持部材171及び第2挟持部材172の上記弾性力によって、第1交差部材130−1が矢印135−2方向へ移動し、第2交差部材130−2が矢印135−1方向へ移動して、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2はそれぞれ移動終了位置137から待機位置136まで移動する。尚、後述するが、交差部材移動用部材110の上記上方への移動は、主として、第1挟持部材171及び第2挟持部材172の上記弾性力により第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2が移動終了位置137から待機位置136まで移動することによってなされるが、補助的に、ベース部材150と交差部材移動用部材110との間に、弾性体の一例としてコイル状のスプリング116を設け該スプリング116の復元力にてなされるようにしても良い。
【0032】
ここで上記移動終了位置137とは、挟持部材170の第1挟持部材171及び第2挟持部材172が挟持準備位置177に位置しているときにおける第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2の配置位置をいう。図31は、第1挟持部材171及び第2挟持部材172が挟持準備位置177に位置している、即ち第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2が移動終了位置137に位置している状態を図示している。
又、上記挟持準備位置177とは、図13に示すように第1挟持部材171及び第2挟持部材172が突起電極202を挟持可能な程度に開いた状態における第1挟持部材171及び第2挟持部材172の位置であり、本実施形態の場合、突起電極202の直径が約0.3〜0.7mm程度であるので、第1挟持部材171と第2挟持部材172との隙間178において約0.5〜1.0mm程度まで第1挟持部材171及び第2挟持部材172が開いた状態に相当する。
一方、上記近接位置176とは、第1挟持部材171及び第2挟持部材172が突起電極202を挟持できない状態であって、第1挟持部材171及び第2挟持部材172において弾性力が作用しない状態に第1挟持部材171及び第2挟持部材172を配置する位置である。
【0033】
このように第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2の両者が移動可能な範囲は、図9に符号138にて示す範囲であり、本実施形態においてその距離は約0.2〜1.0mmである。又、第1交差部材130−1の第1フレーム部材1311−1と第2交差部材130−2の第2フレーム部材1312−2とが、並びに第1交差部材130−1の第2フレーム部材1312−1と第2交差部材130−2の第1フレーム部材1311−2とがそれぞれ接触することから、移動可能範囲138を超えて第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2が移動することはできない。本実施形態では、第1フレーム部材1311−1と第2フレーム部材1312−2とが、並びに第2フレーム部材1312−1と第1フレーム部材1311−2とがそれぞれ接触した状態にて、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2が上記移動終了位置137に配置されるように第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2を設計している。したがって、第1挟持部材171及び第2挟持部材172が上記挟持準備位置177を超えて開くことはない。
【0034】
又、上述のように本実施形態では第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2の両者が移動することから、上記待機位置136と上記移動終了位置137との間の距離は、本実施形態では、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2のそれぞれについて、上記移動可能範囲138の1/2に相当し、約0.1〜0.5mmである。
【0035】
ベース部材150における2箇所の上記保持部材取付部155には、図1及び図14に示すように、押え部141とアーム部142とにより大略L字形にて一体的に成形された樹脂製の保持部材140がピン143を中心として回動可能にそれぞれ取り付けられる。該保持部材140は、当該半導体部品検査用ソケット101に半導体部品201が装着されたとき、該半導体部品201を左右両側から上記押え部141にて押下し上記交差部材130上へ保持する。又、上記保持部材取付部155には、弾性体の一例として本実施形態ではコイル状のスプリング1551が設けられており、アーム部142のつば部1421を付勢している。よって、通常、各保持部材140は、図14に実線にて示すように係止位置144に位置する。一方、交差部材移動用部材110が矢印119−1にて示す挟持用方向へ移動することで、上記つば部1421と交差部材移動用部材110とが接触、押下され、保持部材140はスプリング1551の付勢力に逆らってピン143を中心として回動し、図14に2点鎖線にて示すように、係止解除位置145に配置される。保持部材140が係止解除位置145に配置された状態にて、交差部材130上へ半導体部品201の着脱が可能となる。
又、矢印119−1とは逆向きの矢印119−2にて示す待機方向へ交差部材移動用部材110が移動することで、保持部材140はスプリング1551の付勢力にてピン143を中心として上記係止位置144まで回動する。
【0036】
ガイド部材120は、図1、図15、及び図16に示すように、開口124を形成する大略枠状にてなる樹脂製の部材であり、当該半導体部品検査用ソケット101に装着される半導体部品201の突起電極202が上記交差部材130に係合している挟持部材170に対応して配置可能なように、上記半導体部品201の位置決めを行う。このようなガイド部材120は、ガイド部121と、ガイド部材ラッチアーム122と、取付用ガイドピン123とを有する。該ガイド部材120は、ガイド部材120の左右に設けた取付用ガイドピン123をベース部材150の対応箇所における係合部分に沿わせて、それぞれのガイド部材ラッチアーム122をベース部材150の各ガイド部材ラッチアーム挿入穴156に挿入することで、上記交差部材130上に位置しかつベース部材150に固定される。尚、取り付け完了時には、各ガイド部材ラッチアーム122の先端部に形成されている係合部1221が上記ガイド部材ラッチアーム挿入穴156に形成されている係止部に係合し、上記固定が行われる。
【0037】
上記ガイド部121は、当該ガイド部材120の開口124に面するそれぞれの内面125−1〜125−4に設けられ、傾斜部1211と、位置決め部1212とを有する。傾斜部1211は、上記半導体部品201の装着に際し、上記開口124を通して半導体部品201が交差部材130側へ移動するに従い、半導体部品201の側面203との隙間が徐々に小さくなる傾斜をなして形成されている。位置決め部1212は、上記傾斜部1211に連なって形成され、装着された半導体部品201の厚み方向に平行な平面にてなり、該半導体部品201の側面203との間に、隙間126を形成する。該隙間126は、上記挟持準備位置177に配置されている第1挟持部材171と第2挟持部材172との間に上記突起電極202がほぼ配置可能となる隙間であり、又、半導体部品検査用ソケット101が検査時に振動した場合に当該半導体部品検査用ソケット101に装着されている半導体部品201がガタつかない程度の隙間であり、又、半導体部品検査用ソケット101及び半導体部品201の両者の製造公差を考慮した隙間であり、本実施形態では例えば0.1〜0.3mm程度である。
【0038】
このようにガイド部材120を設けることで、上記開口124に半導体部品201を挿入開始したときには、上記挟持準備位置177に配置されている第1挟持部材171と第2挟持部材172との間に突起電極202が配置できない位置関係に半導体部品201と挟持部材170とが存在する場合でも、粗位置調整部としての上記傾斜部1211、及び位置微調整部としての位置決め部1212によって、装着時には、挟持準備位置177の第1挟持部材171と第2挟持部材172との間に突起電極202を配置することができる。
又、従来、サイズの異なる半導体部品を取り扱う場合、ソケット全体を上記サイズに適合するソケットに変更する必要があったが、本実施形態の半導体部品検査用ソケット101では、ガイド部材120の外形寸法及び外形形状を変更することなく、上記傾斜部1211及び位置決め部1212の肉厚を変更することで対応可能となる。よって、外形寸法の異なる半導体部品を取り扱う場合であっても、ガイド部材120のみを変更すればよく、その他の構成部品はそのまま使用することができる。よって、製造コストの低減を図ることができる。
【0039】
上記交差部材移動用部材110は、図1、図11、図12、及び図17に示すように、上述したようにベース部材150にセットされた交差部材130及びガイド部材120を取り囲み、ガイド部材120の上記開口124に連通する開口113を有する枠体形状にてなる樹脂製の部材であり、さらに、ベース部材150にセットされた交差部材130における2箇所の上記移動用係合部1313に接触する、対向して配置されている一対の側壁111と、4つの移動用部材ラッチアーム112と、上記保持部材140の上記つば部1421に接触し保持部材140を回動させる回動部117とを有する。このような交差部材移動用部材110は、以下のようにしてベース部材150に取り付けられる。つまり、上記装着状態における半導体部品201の上記厚み方向119に沿って延在してベース部材150に形成されている4つの上記移動用部材ラッチアーム挿入溝157に対応して、それぞれの移動用部材ラッチアーム112が滑動可能に係合されるとともに、上記厚み方向119に沿って延在してベース部材150に形成されているそれぞれの上記移動用部材案内溝158に対応して上記側壁111が滑動可能に係合されて、さらに、ベース部材150の四隅に弾性部材、本実施形態ではコイルスプリング116を設けて、交差部材移動用部材110はベース部材150に取り付けられる。
【0040】
このようにベース部材150に取り付けられた交差部材移動用部材110は、図18に示すように、少なくとも通常位置114と装着可能位置115との間で上記厚み方向119に沿って移動可能である。交差部材移動用部材110が通常位置114から上記挟持用方向119−1に移動するときには、補助的な移動力を生じるスプリング116の弾性力、及び第1挟持部材171及び第2挟持部材172の弾性力による交差部材130の抗力に逆らって移動し、装着可能位置115から待機方向119−2への移動は、本実施形態では、上述したように第1挟持部材171及び第2挟持部材172が挟持準備位置177から近接位置176へ戻ろうとする復元力、及びスプリング116の復元力によって行われる。但し、本実施形態では、移動用部材ラッチアーム112が移動用部材ラッチアーム挿入溝157に係合した後にあっては、交差部材移動用部材110が矢印119−2方向へ移動するときには、移動用部材ラッチアーム112の先端部に形成されている係合部1121と、移動用部材ラッチアーム挿入溝157に形成されている係止部1571とが干渉するため、上記通常位置114を超えて交差部材移動用部材110が移動することはなくベース部材150から脱落することはない。
又、交差部材移動用部材110を装着可能位置115から通常位置114まで移動させるのに十分な上記復元力を第1挟持部材171及び第2挟持部材172が有するときには、スプリング116を設けない構成にすることもできる。
尚、図18では、交差部材移動用部材110の右半分及び交差部材130の第1交差部材130−1のみを示し、その他の部分については図示を省略している。
このようにベース部材150に取り付けられた交差部材移動用部材110は、当該半導体部品検査用ソケット101に装着された半導体部品201の厚み方向119の内、上記挟持用方向119−1への移動により、上記第1交差部材130−1及び上記第2交差部材130−2を互いに近接する方向へ移動させ、よって上記第1挟持部材171及び第2挟持部材172をそれぞれの弾性力に逆らって上記挟持準備位置177に配置させる。該交差部材130の移動と挟持部材170の移動との関係について以下により詳しく説明する。
【0041】
上記側壁111には、開口113に面して、本実施形態では、上記移動用係合部1313に接触する平坦部1111及び移動用傾斜部1112が形成されている。移動用傾斜部1112は、「交差部材駆動部分」の機能を果たす一例に相当し、上記待機方向119−2へ向かって登り傾斜にて形成されている。したがって、交差部材130は、ベース部材150の表面150b上に載置されており上記厚み方向119には移動できないので、図18に示すように、上記挟持用方向119−1に向かって交差部材移動用部材110が上記通常位置114から上記装着可能位置115へ移動することで、上記側壁111と、第1交差部材130−1の移動用係合部1313−1及び第2交差部材130−2の移動用係合部1313−2との接触位置は、上記平坦部1111から上記移動用傾斜部1112へ移動していく。その結果、図11、図12及び図18に示すように、移動用傾斜部1112によって、第1交差部材130−1は矢印135−1方向へ、及び第2交差部材130−2は矢印135−2方向へ、それぞれ待機位置136から移動終了位置137へ移動する。
よって、上記通常位置114とは、上記第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2を待機位置136に配置する位置、換言すると、上記第1挟持部材171及び第2挟持部材172を上記近接位置176に配置する位置である。又、上記装着可能位置115とは、上記第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2を上記移動終了位置137に配置する位置、換言すると、上記第1挟持部材171及び第2挟持部材172を上記挟持準備位置177に配置する位置である。
【0042】
又、既に説明したように、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2の上記移動に伴い、図31に示すように、第1交差部材130−1の上記第1挟持部材用支持部材132と、第2交差部材130−2の上記第2挟持部材用支持部材134とが互いに逆向きに滑動することから、第1挟持部材用支持部材132に係合している挟持部材170の上記第1挟持部材171、及び第2挟持部材用支持部材134に係合している上記第2挟持部材172が近接位置176から挟持準備位置177へ移動する。
このように、移動用傾斜部1112の傾きは、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2の移動量、換言すれば上記第1挟持部材171及び第2挟持部材172の開度に関係する。
【0043】
又、上記挟持用方向119−1に向かって交差部材移動用部材110が上記通常位置114から上記装着可能位置115へ移動するとき、上記回動部117は、上述のようにベース部材150の保持部材取付部155に回動可能に取り付けられている保持部材140のつば部1421に接触し、スプリング1551の弾性力に逆らって、ピン143を中心として保持部材140を上記係止位置144から係止解除位置145へ回動させる。
【0044】
上述したように、交差部材移動用部材110に移動用傾斜部1112を設け、一方、交差部材130には移動用係合部1313−1、1313−2を設け、移動用傾斜部1112と移動用係合部1313−1、1313−2との接触により、交差部材130を矢印135方向へ移動させるように構成したことから、従来の金属製のアーム19,20を有するブラケット15,16を排除することができ、半導体部品検査用ソケットの小型、軽量化を図ることができた。具体的には、半導体部品検査用ソケット101は、例えば15×30mmの大きさ、約5〜10gの重さであり、同一の検査対象半導体部品に対して、従来の検査用ソケットに比べて約1/3〜1/2の面積にてなり、かつ約1/2の重量にてなる。
【0045】
以上説明したように構成される本実施形態の半導体部品検査用ソケット101の使用方法、及び半導体部品検査用ソケット101を用いた半導体部品201の検査方法について以下に説明する。尚、半導体部品検査用ソケット101は、図23〜図29を参照して説明したように組み立てられているものとする。
図34に示すように、検査用基板251上には、少なくとも一つの、実際には多数の半導体部品検査用ソケット101が例えば格子状に設置される。尚、検査用基板251には、上記ベース部材150に形成されている上記位置決め用ポスト153が圧入可能な挿入穴が設けられており、所定位置の上記挿入穴に位置決め用ポスト153を圧入することで半導体部品検査用ソケット101の設置が行われる。検査用基板251へ半導体部品検査用ソケット101が取り付けられることで、ベース部材150に植設されている挟持部材170の検査用基板接続部174と検査用基板251に形成されている電極とが電気的に接続される。
【0046】
その後、スプリング116の弾性力によって通常位置114に位置する交差部材移動用部材110を、作業者又は機械により、挟持部材170の弾性力及び上記スプリング116の弾性力に逆らって上記挟持用方向119−1へ押し下げ、上記装着可能位置115に配置させる。該動作により、上述したように、交差部材130が上記待機位置136から上記移動終了位置137へ移動して挟持部材170の第1挟持部材171及び第2挟持部材172が各弾性力に逆らって近接位置176から挟持準備位置177へ移動し、又、保持部材140がスプリング1551の弾性力に逆らって上記係止位置144から係止解除位置145へ回動する。
【0047】
この状態において、次に、作業者又は機械により、交差部材移動用部材110の開口113、及びガイド部材120の開口124に半導体部品201が挿入される。このとき、ガイド部材120のガイド部121に半導体部品201が案内されることで、図32に示すように、突起電極202が上記挟持準備位置177にある第1挟持部材171及び第2挟持部材172のほぼ中央位置に配置されて、半導体部品201は交差部材130上に配置される。
【0048】
次に、作業者又は機械による交差部材移動用部材110の押下動作を解除する。よって交差部材移動用部材110は、スプリング116の復元力により、上記装着可能位置115から上記通常位置114へ戻り、第1交差部材130−1の移動用係合部1313−1及び第2交差部材130−2の移動用係合部1313−2と、交差部材移動用部材110の移動用傾斜部1112との接触が解除される。したがって、第1挟持部材171及び第2挟持部材172の復元力により、第1挟持部材171が係合している第1挟持部材用支持部材132を有する第1交差部材130−1、及び第2挟持部材172が係合している第2挟持部材用支持部材134を有する第2交差部材130−2は、待機位置136へ戻ろうとし、図33に示すように、第1挟持部材171及び第2挟持部材172は、突起電極202を挟持する。該挟持動作により、半導体部品201と検査回路252とが電気的に接続された状態になる。
又、交差部材移動用部材110の回動部117と保持部材140のつば部1421との接触も解除されることから、上記挟持動作とともに、スプリング1551の復元力により保持部材140が係止解除位置145から係止位置144へ回動し、半導体部品201を交差部材130上に保持する。
以上の動作にて、半導体部品検査用ソケット101への半導体部品201の取り付け動作が終了し、取り付けられた半導体部品201に対して検査回路252によって所定の検査が実行される。
【0049】
上記検査終了後、再び、交差部材移動用部材110を装着可能位置115まで挟持用方向119−1へ移動させる。該移動により、上記回動部117が上記つば部1421に接触して保持部材140が係止解除位置145へ回動し保持部材140による半導体部品201の保持が解除され、かつ交差部材130が移動終了位置137へ配置されることから、第1挟持部材171及び第2挟持部材172は挟持準備位置177に配置され突起電極202の挟持を解除する。よって半導体部品201は半導体部品検査用ソケット101から取り外し可能となり、作業者又は機械により取り出される。
【0050】
上述した実施形態では、第1挟持部材171及び第2挟持部材172を挟持準備位置177に配置させるため、第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2を移動終了位置137に移動させる交差部材駆動部分として、交差部材移動用部材110の側壁111に移動用傾斜部1112を設けたが、上記交差部材駆動部分の構造としてはこれに限定されるものではない。例えば図19に示すように、上記交差部材130に相当する交差部材530の第1交差部材530−1及び第2交差部材530−2に、上記移動用係合部1313−1、1313−2に相当し傾斜面にてなる移動用係合部5313−1、5313−2を形成し、一方、上記交差部材移動用部材110に相当する交差部材移動用部材510の一端部5112を上記移動用係合部5313−1、5313−2に接触するように構成する。該構成において、上記一端部5112が上記交差部材駆動部分に相当する。このような変形例においても、交差部材移動用部材510を上記挟持用方向119−1へ移動させることで、上記一端部5112が移動用係合部5313−1、5313−2に接触し、第1交差部材530−1を矢印135−1方向へ第2交差部材530−2を矢印135−2方向へそれぞれ上記移動終了位置137へ移動させることができ、第1挟持部材171及び第2挟持部材172を挟持準備位置177に配置させることができる。
【0051】
さらに図19に示す構成の変形例として図20に示す構成を採ることもできる。図20の構成では、交差部材移動用部材5100には、移動用係合部5313−1、5313−2に接触可能な突起部51121を形成している。該構成において、上記突起部51121が上記交差部材駆動部分に相当する。よって、交差部材移動用部材5100を上記挟持用方向119−1へ移動することで、突起部51121が移動用係合部5313−1、5313−2に接触し、第1交差部材530−1を矢印135−1方向へ第2交差部材530−2を矢印135−2方向へそれぞれ上記移動終了位置137へ移動させることができ、第1挟持部材171及び第2挟持部材172を挟持準備位置177に配置させることができる。
【0052】
又、上述した実施形態では、交差部材移動用部材110を押し下げる方向である上記挟持用方向119−1へ移動させることで、第1挟持部材171及び第2挟持部材172を挟持準備位置177に配置させたが、該構成に限定されるものではない。例えば図21に示すように、交差部材移動用部材110の上記移動用傾斜部1112の傾斜方向を逆にした移動用傾斜部6112を形成した交差部材移動用部材610を用い、該交差部材移動用部材610を引き上げる方向に移動させることで、第1交差部材130−1を矢印135−1方向へ第2交差部材130−2を矢印135−2方向へそれぞれ上記移動終了位置137へ移動させ、第1挟持部材171及び第2挟持部材172を挟持準備位置177に配置させるように構成することもできる。さらに、図21に示す構成の変形例として、上記図19及び図20に示す構成の技術的思想を適用した構造は当業者であれば容易に想到できるであろう。
【0053】
又、上述した実施形態では、交差部材移動用部材110の上記厚み方向119への移動により第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2の両者を矢印135方向に移動させているが、該構造に限定されるものではない。即ち、交差部材130の移動に基づき第1挟持部材171及び第2挟持部材172を挟持準備位置177に配置させればよいことから、図22に示すように、第1交差部材130−1又は第2交差部材130−2のいずれか一方のみを、上記待機位置136と上記移動終了位置137との間で移動させるように、交差部材移動用部材710の側壁711のいずれか一方に上記移動用傾斜部1112に相当する移動用傾斜部7112を形成してもよい。尚、図22では、第1交差部材130−1が移動用傾斜部7112によって待機位置136と移動終了位置137との間を移動する構成を示している。又、図22に示す構成の変形例として、上記図19〜図21に示す構成の技術的思想を適用した構造は当業者であれば容易に想到できるであろう。
上記図19〜図22では、上記第1交差部材130−1及び第2交差部材130−2、並びに上記交差部材移動用部材110に相当する各部材は、図示を簡略化している。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の第1態様の半導体部品検査用ソケットによれば、第1交差部材、第2交差部材、及び交差部材移動用部材を備え、交差部材移動用部材が半導体部品の厚み方向へ移動したとき、上記第1交差部材及び第2交差部材を待機位置から移動終了位置へ移動させる交差部材駆動部分を上記交差部材移動用部材の側壁に形成した。よって、上記第1交差部材及び第2交差部材について、従来のような、金属製のアームを有するブラケット構造は排除することができる。したがって半導体部品検査用ソケットの小型、軽量化を図ることができるとともに、製造コストの低減を図ることもできる。
【0055】
又、ベース部材を貫通して取り付けた挟持部材に対して脱落防止部材をベース部材に取り付け挟持部材の脱落を防止するように構成したことから、上記挟持部材を上記ベース部材に取り付けるための治具は必要ない。よって、製造に係る作業効率の向上を図ることができるとともに製造コストの低減を図ることができる。
【0056】
又、本発明の第2態様の半導体部品検査装置によれば、上記第1態様の半導体部品検査用ソケット、即ち従来のソケットよりも面積的に小さい半導体部品検査用ソケットを備えることから、従来に比べてより多くの半導体部品検査用ソケットを検査用基板に設置することができる。このことは、例えば何万、何十万というように非常に多くの数が生産される半導体部品を検査するに当たり、一度により多くの半導体部品が検査可能となるので、非常に有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における半導体部品検査用ソケットの分解図である。
【図2】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる挟持部材の斜視図である。
【図3】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わるベース部材への挟持部材の取り付け方法を示す図である。
【図4】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わるベース部材に挟持部材を取り付けた状態におけるベース部材の断面図である。
【図5】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる脱落防止部材の斜視図である。
【図6】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わるベース部材の斜視図である。
【図7】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる第1交差部材の斜視図である。
【図8】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる第1交差部材及び第2交差部材の係合状態を説明するための斜視図である。
【図9】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる第1交差部材及び第2交差部材の係合を完了した交差部材の斜視図である。
【図10】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる第1交差部材と挟持部材との係合状態を示す斜視図である。
【図11】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材と交差部材移動用部材との動作関係を説明するための図である。
【図12】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材と交差部材移動用部材との動作関係を説明するための図である。
【図13】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる挟持部材と、半導体部品の突起電極との位置関係を示す図である。
【図14】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材移動用部材と保持部材との動作関係を説明するための図である。
【図15】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わるガイド部材の斜視図である。
【図16】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わるガイド部材の動作を説明するための図である。
【図17】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材移動用部材の斜視図である。
【図18】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材移動用部材と交差部材との動作関係を説明するための図である。
【図19】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材移動用部材及び交差部材の変形例を示す図である。
【図20】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材移動用部材及び交差部材の別の変形例を示す図である。
【図21】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材移動用部材及び交差部材のさらに別の変形例を示す図である。
【図22】 図1に示す半導体部品検査用ソケットに備わる交差部材移動用部材及び交差部材の他の変形例を示す図である。
【図23】 図1に示す半導体部品検査用ソケットの組み立て手順を説明するための斜視図である。
【図24】 図1に示す半導体部品検査用ソケットの組み立て手順を説明するための斜視図である。
【図25】 図1に示す半導体部品検査用ソケットの組み立て手順を説明するための斜視図である。
【図26】 図1に示す半導体部品検査用ソケットの組み立て手順を説明するための斜視図である。
【図27】 図1に示す半導体部品検査用ソケットの組み立て手順を説明するための斜視図である。
【図28】 図1に示す半導体部品検査用ソケットの組み立て手順を説明するための斜視図である。
【図29】 図1に示す半導体部品検査用ソケットの組み立て手順を説明するための斜視図である。
【図30】 図1に示す半導体部品検査用ソケットにおいて、挟持部材が近接位置に配置されている状態を示す斜視図である。
【図31】 図1に示す半導体部品検査用ソケットにおいて、挟持部材が挟持準備位置に配置されている状態を示す斜視図である。
【図32】 図1に示す半導体部品検査用ソケットにおいて、挟持準備位置に配置されている挟持部材に対して半導体部品の突起電極をはめ込んだ状態を示す斜視図である。
【図33】 図1に示す半導体部品検査用ソケットにおいて、突起電極を許っ時部材が挟持した状態を示す斜視図である。
【図34】 図1に示す半導体部品検査用ソケットを用いた半導体部品検査装置の斜視図である。
【図35】 従来の半導体部品検査用ソケットの斜視図である。
【図36】 図35に示す半導体部品検査用ソケットに備わるブラケット部分の斜視図である。
【符号の説明】
101…半導体部品検査用ソケット、110…交差部材移動用部材、
111…側壁、114…通常位置、115…装着可能位置、
119−1…挟持用方向、119−2…待機方向、120…ガイド部材、
130…交差部材、130−1…第1交差部材、
130−2…第2交差部材、132…第1挟持部材用支持部材、
134…第2挟持部材用支持部材、136…待機位置、
137…移動終了位置、140…保持部材、144…係止位置、
145…係止解除位置、150…ベース部材、151…貫通穴、
160…脱落防止部材、170…挟持部材、171…第1挟持部材、
172…第2挟持部材、176…近接位置、177…挟持準備位置、
201…半導体部品、202…突起電極、251…検査用基板、
252…検査回路、
1112…移動用傾斜部、5112…一端部、
6112、7112…移動用傾斜部、51121…突起部。

Claims (6)

  1. 格子状に複数の突起電極(202)を有する半導体部品(201)が着脱自在であり、かつ装着された上記半導体部品と検査回路(252)とを電気的に接続し、かつ上記複数の突起電極のそれぞれに対応して配置され装着された上記半導体部品の上記突起電極のそれぞれを第1挟持部材(171)及び第2挟持部材(172)にて挟持して上記半導体部品と上記検査回路とを電気的に導通させる複数の挟持部材(170)と、上記挟持部材におけるそれぞれの上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材について上記突起電極を挟持可能な挟持準備位置(177)に移動させる移動部材(110、130)とを備えた半導体部品検査用ソケットであって、
    上記移動部材は、第1交差部材(130−1)と、第2交差部材(130−2)と、交差部材移動用部材(110)とを備え、
    上記第1交差部材は、くし歯状に配列された複数の第1挟持部材用支持部材(132)を有し、該第1挟持部材用支持部材のそれぞれは上記挟持部材の上記第1挟持部材に係合し、
    上記第2交差部材は、くし歯状に配列されかつ上記第1挟持部材用支持部材に隣接して配置される複数の第2挟持部材用支持部材(134)を有し、該第2挟持部材用支持部材のそれぞれは上記挟持部材の上記第2挟持部材に係合し、
    上記交差部材移動用部材は、上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材がそれぞれの延在方向に沿って滑動可能に交互に係合された状態の上記第1交差部材及び第2交差部材を取り囲み、かつ当該半導体部品検査用ソケットに装着される上記半導体部品の厚み方向に延在する側壁(111)を有する枠体形状にてなり、上記厚み方向のうち挟持用方向(119−1)に移動されたとき、上記第1交差部材及び上記第2交差部材の少なくとも一方に接触しかつ接触した上記第1交差部材及び上記第2交差部材の少なくとも一方を上記延在方向に沿って待機位置(136)から移動終了位置(137)へ移動させて上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材を上記挟持準備位置に配置させる交差部材駆動部分(1112、5112、51121、6112、7112)を上記側壁に有し、該交差部材駆動部分は、上記交差部材移動用部材が移動する、上記挟持用方向とは逆向きの待機方向に向かって登り傾斜となる傾斜面(1112)である、
    ことを特徴とする半導体部品検査用ソケット。
  2. 上記挟持部材の上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材は、互いに近接し上記突起電極を挟持不可能な近接位置(176)に配置される弾性力を有し、上記厚み方向の内上記挟持用方向とは逆向きの待機方向(119−2)へ上記交差部材移動用部材を移動させたとき、上記第1挟持部材及び上記第2挟持部材は、上記弾性力により上記近接位置の方へ移動して上記移動終了位置へ移動した上記第1交差部材及び上記第2交差部材の少なくとも一方を上記待機位置の方へ移動させる、請求項1記載の半導体部品検査用ソケット。
  3. 上記半導体部品の上記突起電極が上記挟持部材に対応して位置するように上記半導体部品の位置決めを行う部材であって、上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材が交互に係合した状態の上記第1交差部材及び上記第2交差部材上で、かつ上記交差部材移動用部材の内側に配置されるガイド部材(120)をさらに備えた、請求項1又は2記載の半導体部品検査用ソケット。
  4. それぞれの上記挟持部材における第1挟持部材及び第2挟持部材が通過可能な貫通穴(151)を有し、かつ上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材が交互に係合した状態の上記第1交差部材及び上記第2交差部材を支持するとともに上記交差部材移動用部材を支持するベース部材(150)と、
    上記ベース部材に取り付けられて、上記ベース部材を貫通した上記挟持部材が上記ベース部材から脱落するのを防止する脱落防止部材(160)と、をさらに備えた、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体部品検査用ソケット。
  5. 上記ベース部材に取り付けられ、かつ上記交差部材移動用部材が上記挟持用方向に移動され装着可能位置(115)に到達したとき係止解除位置(145)に位置して当該半導体部品検査用ソケットへの上記半導体部品の装着を可能とし、一方、当該半導体部品検査用ソケットへ上記半導体部品を装着した後、上記交差部材移動用部材が上記挟持用方向とは逆向きの待機方向に移動され通常位置(114)に配置されたとき係止位置(144)に位置し上記第1挟持部材用支持部材及び上記第2挟持部材用支持部材が交互に係合した状態の上記第1交差部材及び上記第2交差部材へ上記半導体部品を保持する保持部材(140)をさらに備えた、請求項4に記載の半導体部品検査用ソケット。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体部品検査用ソケット(101)と、
    上記半導体部品検査用ソケットを保持し上記挟持部材と電気的に接続される検査用基板(251)と、
    上記検査用基板と電気的に接続され上記半導体部品検査用ソケットに装着された半導体部品の検査を行う検査回路(252)と、
    を備えたことを特徴とする半導体部品検査装置。
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