JP4330270B2 - 新規製造法 - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、シアノベンジルアミン(CBA)の新規塩、およびこのような塩の製造法に関する。
【0002】
従来技術
1,4-ジシアノベンゼンを選択的に水素化して4-シアノベンジルアミン(4-CBA)を形成させる反応はよく知られている反応である。
【0003】
例えば、英国特許第814,631号と日本特許出願第49085014号はどちらも、パラジウム触媒もしくは白金触媒、アンモニア、および後者の触媒の場合には無機アルカリの存在下での1,4-ジシアノベンゼンの水素化を開示している。
【0004】
メタノールを溶媒として使用したパラジウム触媒の存在下での1,4-ジシアノベンゼンの水素化が、米国特許第3,050,544号および“Catalytic Hydrogenation over Platinum Metals, Rylander, P., アカデミックプレス, ニューヨーク(1967), p.218”にも開示されている。
【0005】
これら従来技術文献のいずれにも、C3-5アルキルアルコールを溶媒として使用することが記載されていない。
さらに、上記の従来技術文献の全てにおいて、4-CBAを遊離塩基の形態で単離している。いずれも、4-CBAをその形成後の塩の形態で単離することを開示又は説明していない。
【0006】
4-CBAの塩酸塩を含めたCBAの種々の塩が当業界において知られている〔例えば、Mckayらによる“J. Am. Chem. Soc. (1959) 81, 4328”、Shortらによる“J. Med. Chem. (1967) 10, 833”、およびGoldbergらによる“J. Chem. Soc. (1947) 1369”を参照〕。しかしながら、これまでアルカンスルホン酸塩の形態で単離されたCBAはない。
【0007】
発明の記述
驚くべきことに、CBAを低級アルカンスルホン酸塩の形態にて化学的に純粋に且つ高収率で容易に単離できることを発明者らは見出した。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、CBAの低級アルカンスルホン酸塩が提供される。CBAの低級アルカンスルホン酸塩を以後“本発明の塩”と呼ぶ。
有用であることが明らかになっている低級アルカンスルホン酸塩としては、直鎖状、枝分かれ鎖状、または環状のC1-6アルカンスルホン酸塩があり、好ましいのはC1-3アルカンスルホン酸塩であり、そして特に好ましいのはエタンスルホン酸塩とメタンスルホン酸塩である。トルエンスルホン酸塩も挙げることができる。
【0009】
挙げることのできるCBAとしては、非置換のCBA、あるいはCBA中のベンゼン環とアミノ基との間に存在するメチレン基上の2つの利用できる水素原子(available hydrogen atom)の一方または両方が、および/またはベンゼン環上の4つの利用できる水素原子のうちの1つ以上が置換基で置換されているCBAがある。挙げることのできる置換基としては、ハロ(例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード); 1つ以上のハロ基で置換されていてもよい低級(例えば、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1-4)アルキル; ヒドロキシ; 低級(例えば、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1-4)アルコキシ; -O(CH2)pC(O)N(Ra)(Rb)〔式中、pは0、1、2、3、または4であり、RaとRbは独立的に、H、低級(例えば、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1-6)アルキル、または低級(例えばC3-7)シクロアルキルを示す〕; N(Rc)Rd〔式中、RcとRdは独立的に、H、低級(例えば、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1-4)アルキル、またはC(O)Re(式中、ReはHまたは低級(例えば、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1-4) アルキルを示す)を示す〕; またはSRf〔式中、RfはHまたは低級(例えば、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1-4)アルキルを示す〕; などがある。このような置換CBAは当業界においてよく知られており、公知の方法を使用して製造することができる。
【0010】
本発明の好ましい塩としては、4-CBAの低級アルカンスルホン酸塩(特に非置換の4-CBA)がある。
本発明の塩は、低級アルカンスルホン酸によるCBAの選択的結晶化によって容易に且つ有利に製造することができる。
【0011】
本発明の他の態様によれば、低級アルカンスルホン酸を使用してCBAを選択的に結晶化する工程を含む本発明の塩の製造法が提供される。
選択的結晶化において使用できる適切な溶媒としては、低級アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、およびブタノール等のC1-6アルキルアルコール)およびこれらの混合物がある。
【0012】
本発明の塩の結晶化は、CBAと低級アルカンスルホン酸とを含んだ溶液を過飽和状態にすることによって(例えば、過飽和温度にまで冷却することによって、および/または溶媒を蒸発除去することによって)達成することができる。最終的な結晶化温度は、溶液中の塩の濃度および使用する溶媒系に依存するが、上記溶媒系の場合、温度は通常−20℃〜30℃(例えば0℃〜25℃)の範囲である。
【0013】
結晶化はさらに、本発明の適切な塩の結晶を使用して種結晶を形成させても、あるいは形成させなくても果たすことができる。
塩結晶は、当業者によく知られている方法(例えば、デカンテーション、濾過、または遠心分離)を使用して単離することができる。
【0014】
選択的結晶化を本明細書に記載のように適用することによって、本発明の塩を90%以上(例えば95%以上、特に96%以上)の化学的純度(塩の純度は、最初の段階において結晶化されるCBAの純度に依存する)で得ることができるということを本発明者らは見出した。
【0015】
塩のさらなる精製は、当業者によく知られている方法を使用して行うことができる。例えば、塩の水溶液に塩基を加え、次いで水相と有機相とに分配することによって不純物を除去することができる。不純物はさらに、適切な溶媒系〔メタノール、プロパノール(例えばイソプロパノール)、ブタノール、および特にエタノール等の低級(例えばC1-6)アルキルアルコール、あるいはこれら溶媒の組合わせ物〕からの再結晶によって、および/または後述するようにして除去することもできる。再結晶のための適切な温度は、溶液中の塩の濃度および使用されている溶媒系に依存するが、上記溶媒系の場合、再結晶のための温度は通常−20℃〜35℃(例えば−5℃〜30℃、好ましくは5℃〜30℃)の範囲である。
【0016】
本発明の塩の精製はさらに、塩の高温(すなわち室温以上)溶液を濾過して不溶性不純物を除去する工程を含んでよい(この“高温”濾過は、選択的結晶化を行う前にCBAの低純度溶液に対しても行うことができる)。
【0017】
本発明の塩は単離することができ、そして必要であれば貯蔵することができるが、選択的結晶化の後に塩からCBAを遊離させるには、当業者によく知られている方法を使用して塩から低級アルカンスルホン酸をはずすことによって達成することができる。CBAはさらに、二相抽出〔例えば、塩を含んだ二相(有機相/水相)混合物に塩基(例えば、金属水酸化物、金属アルコキシド、金属炭酸塩、または金属炭酸水素塩)を加えることによって〕、分離、および標準的な最終処理によっても遊離させることができる。CBAはさらに、従来の方法(例えば、適切な溶媒からの再結晶、蒸留、またはクロマトグラフィー)を使用して、あるいは当業者によく知られている方法に従って適切な塩(例えば、アルカンスルホン酸塩や水和物)にすることによって精製することもできる。
【0018】
しかしながら、本発明の塩は化学的な安定性が高いので、遊離アミンを生成させる必要なく次の反応に使用して他の化合物を形成させることができる。
前記の選択的結晶化法を使用して、本発明の塩を種々の化学量論比にて得ることができるけれども、アルカンスルホン酸塩対シアノベンジルアミンの好ましい比は1.0:0.9〜1.0:1.1(好ましくは1.0:0.95〜1.0:1.05)の範囲である。
【0019】
本発明の塩は、遊離CBAやCBAの他の塩(例えば塩酸塩)を凌ぐ驚くべき利点を有することが明らかになった。挙げることのできる利点としては化学的安定性がある。発明者らはさらに、本発明の塩を、本発明の塩の高濃度溶液から、他の塩(例えば塩酸塩)の場合より高収率且つ高純度で結晶化できることを見出した。
【0020】
対応する塩酸塩と比較した場合のさらなる利点としては、有機溶媒(例えば低級アルコール、アセテート、およびケトン)に対する溶解性が高いこと、ならびにこうした塩の形成においてガス状HClを使用することに関連したよく知られている不都合が避けられることなどがある。
【0021】
本発明の塩(従ってCBA)はさらに、従来の方法で製造されるCBA塩(およびCBA)と比べて、より高い収率で、より高い純度で、より短い時間で、より簡便に、そしてより低いコストで製造できるという利点を有することがある。
【0022】
発明者らはさらに、特に、直鎖状もしくは枝分かれ鎖状のC3-5アルキルアルコール(溶媒として)の存在下で水素化反応を行う場合、対応するジシアノベンゼン(例えば1,4-ジシアノベンゼン)の選択的水素化の後に簡便な仕方にて本発明の塩を製造できることを見出した。これは有利なことである。
【0023】
本発明のさらに他の態様によれば、C3-5アルキルアルコール(例えば、プロパノールやブタノール、特にイソプロパノール)の存在下で行われるジシアノベンゼンの選択的水素化を含むCBAの製造法が提供される。
【0024】
溶媒としてのC3-5アルキルアルコールの存在下でのジシアノベンゼンの水素化は、標準的な条件下〔例えば0℃〜70℃(特に20℃〜60℃、特に25℃〜55℃)の温度、約3気圧〜約7気圧の水素圧力、および標準的な活性炭担持水素化触媒(例えばパラジウムや白金)の存在〕で行うことができる。
【0025】
本明細書に記載の水素化は、全体としての水素化収率を高めるために未反応の出発物質(反応混合物中に一部しか溶解していなくてもよい)を再循環できるという利点を有することが見出された。さらに、このようにして形成されるCBAは、本明細書に記載の選択的結晶化によって引き続き低級アルカンスルホン酸塩に容易に転化させることができる。したがって、CBAの低級アルカンスルホン酸塩はさらに、本明細書に記載の選択的水素化によって、次いで本明細書に記載の選択的結晶化によって(すなわち、結晶化の前にCBAを単離する必要がない)その場で容易に形成できるという利点を有する。
【0026】
水素化の後に、未反応の出発物質、化学試剤、および副生物を除去するために、また収率を高めるために、反応混合物を室温もしくはそれより高い温度で濾過することができ、および/または反応溶媒の一部を蒸発によって除去することができる。水素化反応の副生物は、低級アルカンスルホン酸を予備的に加え(preliminary addition)(副生物を除去するために加えなければならない酸の量は、例えば後述のように決定される)、次いで濾過または遠心分離を行うことによって除去することもできる。溶液中に残留しているCBAの選択的結晶化は、低級アルカンスルホン酸を加えることによって本明細書に記載のように行うことができる。
【0027】
本発明の塩は化学的中間体として有用である。特に、本発明の塩は、低分子量ペプチドをベースとする化合物〔それ自体、種々の用途(例えば薬学的に有用な物質として)を有してもよい〕を形成するためのペプチドカップリング反応に使用することができる。さらに、CBAのシアノ基は、当業者によく知られている方法を使用してアミジノ基(-C(NH)NH2)またはヒドロキシアミジノ基(-C(NOH)NH2)に転化することができる。こうした転化をペプチドカップリング反応の前または後で行って、p-アミジノベンジルアミン(-Pab-H)部分またはp-ヒドロキシアミジノベンジルアミン(-Pab-OH)部分を含んだペプチドベースの化合物を得ることができる。
【0028】
以下に実施例を挙げて本発明を例示するが、本発明がこれらの実施例によって限定されることはない。
反応中に消費されるH2ガスの量を調べることによって、および/または標準的なクロマトグラフィー法によって水素化反応の進行をモニターした。反応混合物中のCBAの純度はGCまたはLCによって調べた。本発明の塩の純度は、標準的なカラムクロマトグラフィー法(例えばHPLC)によって調べた。
【0029】
実施例 1
粗製 4- シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートの製造 ( 小スケール )
1,4-ジシアノベンゼン(2.0g; 15.6ミリモル)と活性炭担持パラジウム(1.0モル%Pd/1,4-ジシアノベンゼン)を50℃にてイソプロパノール(30ml)中に懸濁した。水素を6気圧の圧力で連続的に加えた。所望の転化率が得られた(2.5時間)後、水素を窒素で置き換え、固体物質(Pd/Cと未反応の1,4-ジシアノベンゼン)を濾過して除去した。この透明溶液にメタンスルホン酸(1.5g; 15.6ミリモル)を加えた。生成した結晶を遠心分離し、少量のイソプロパノールで洗浄し、そして乾燥して、2.77g(79%)の4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを91.2ae%のHPLC純度にて得た。
1H-NMR(DMSO-d6): δ2.35(3H, s), 4.16(2H, s), 7.67(2H, d), 7.93(2H, d), 8.29(3H, s)
13C-NMR(DMSO-d6): δ39.20, 42.70, 111.45, 117.70, 127.37, 132.30, 142.20
実施例 2
粗製 4- シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートの製造 ( 大スケール )
1,4-ジシアノベンゼン(15.0kg; 115モル)と活性炭担持パラジウム(0.8モル%Pd/1,4-ジシアノベンゼン)を30℃にてイソプロパノール(285リットル)中に懸濁した。水素を6気圧の圧力で連続的に加えた。所望の転化率が得られた(2.3時間)後、水素を窒素で置き換え、温度を20℃に下げ、固体物質(Pd/Cと未反応の1,4-ジシアノベンゼン)を濾過して除去した。透明反応混合物の体積を減圧にて1/3に減少させた。
【0030】
残留溶液の分析を行って、1,4-ジ(アミノメチル)ベンゼン不純物の量を確認した。測定量の1,4-ジ(アミノメチル)ベンゼンを考慮して2モル当量のメタンスルホン酸を20℃にて加えた。生成した1,4-ジ(アンモニウムメチル)ベンゼンビスメタンスルホネートを含むスラリーを濾別した。
【0031】
得られた透明溶液に1当量のメタンスルホン酸を加えた。生成した結晶を遠心分離し、少量のイソプロパノール(29リットル)で洗浄し、そして減圧にて約50℃で乾燥して、16.0kg(61%)の4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを96.2ae%のHPLC純度にて得た。
【0032】
実施例 3
粗製 4- シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートの精製
実施例1に記載の方法に従って製造した1,4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートは、多量のダイマー類縁体を含有していることがわかった。下記の手順にて精製した。
【0033】
約8%のダイマー類縁体を含んだ約170gの4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを水(680ml)とトルエン(450ml)中に溶解した。ダイマー類縁体が有機相中に抽出されるまで、この二相系に水酸化ナトリウム水溶液を加えた。二相の分離を起こさせ、酢酸エチル(680ml)を加え、次いでpH値が11になるまで水酸化ナトリウム水溶液を加えた。有機相を採取し、減圧にて溶媒を蒸発除去した。得られた有機物質を周囲温度にてイソプロパノール(500ml)中に溶解した。次いでメタンスルホン酸(48.4ml)を加えた。直ちにスラリーが形成され、結晶を濾別採取し、65℃にて乾燥して107gの4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを得た。これを実施例5に記載のように再結晶して、89g(57%)の4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを96.1ae%のHPLC純度にて得た。
【0034】
実施例 4
粗製 4- シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートの再結晶
粗製4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネート(25.0kg; 110モル; 純度96.5ae%; 実施例2に記載の手順に従って製造)を加熱還流しつつエタノール(86リットル)中に溶解した。本溶液を約20℃に徐々に冷却した。生成した結晶を遠心分離し、少量のエタノール(10リットル)で洗浄し、そして乾燥して20.4kg(85%)の4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを99.5ae%より高いHPLC純度にて得た。
【0035】
実施例 5
粗製 4- シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートの再結晶
少量の1,4-ジ(アンモニウムメチル)ベンゼンビスメタンスルホネート不純物を含有していることがわかっている粗製4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネート(29.35g; 129ミリモル; 実施例1に記載の手順に従って製造)を加熱還流しつつエタノール(150ml)中に溶解した。得られたスラリーを還流温度で濾過して、1,4-ジ(アンモニウムメチル)ベンゼンビスメタンスルホネートを除去した。母液を約20℃に徐々に冷却した。生成した結晶を濾過し、少量のエタノールで洗浄し、そして乾燥して26.1g(89%)の4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを96.0ae%の純度にて得た。
【0036】
実施例 6
粗製 4- シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートの再結晶
少量の少量の1,4-ジ(アンモニウムメチル)ベンゼンビスメタンスルホネート不純物を含有している粗製4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネート(5.0g; 22ミリモル)を加熱還流しつつイソプロパノール(225ml)中に溶解した。得られたスラリーを還流温度で濾過して1,4-ジ(アンモニウムメチル)ベンゼンビスメタンスルホネート不純物を除去し、母液を約20℃に徐々に冷却した。生成した結晶を濾過し、少量のイソプロパノールで洗浄し、そして乾燥して3.26g(65%)の4-シアノベンジルアンモニウムメタンスルホネートを96.3ae%の純度にて得た。
【0037】
略語
ae% = 面積%(area percent)
Claims (14)
- シアノベンジルアミン
[該シアノベンジルアミンは、
ハロ、1つ以上のハロ基で置換されていてもよい直鎖状または枝分かれ鎖状のC1−4アルキル、ヒドロキシ、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1−4アルコキシ、−O(CH2)pC(O)N(Ra)(Rb)(式中、pは0、1、2、3、または4であり、RaとRbは独立的に、H、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1−6アルキル、またはC3−7シクロアルキルを示す)、N(Rc)Rd〔式中、RcとRdは独立的に、H、直鎖状または枝分かれ鎖状のC1−4アルキル、またはC(O)Re(式中、ReはHまたは直鎖状または枝分かれ鎖状のC1−4アルキルを示す)を示す〕、またはSRf(式中、RfはHまたは直鎖状または枝分かれ鎖状のC1−4アルキルを示す)から選ばれる1つ以上の置換基で置換されていてもよい]
の直鎖状、枝分かれ鎖状、または環状のC1−6アルカンスルホン酸塩、またはトルエンスルホン酸塩。 - 直鎖状、枝分かれ鎖状、または環状のC1−6アルカンスルホン酸塩である、請求項1記載の塩。
- 直鎖状、枝分かれ鎖状、または環状のC1−3アルカンスルホン酸塩である、請求項2記載の塩。
- エタンスルホン酸塩またはメタンスルホン酸塩である、請求項3記載の塩。
- 前記シアノベンジルアミンが4−シアノベンジルアミンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塩。
- 前記4−シアノベンジルアミンが非置換の4−シアノベンジルアミンである、請求項5記載の塩。
- 直鎖状、枝分かれ鎖状、または環状のC1−6アルカンスルホン酸、またはトルエンスルホン酸対シアノベンジルアミンの化学量論比が1.0:0.9〜1.0:1.1である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の塩。
- 前記化学量論比が1.0:0.95〜1.0:1.05である、請求項7記載の塩
- シアノベンジルアミンを直鎖状、枝分かれ鎖状、または環状のC1−6アルカンスルホン酸、またはトルエンスルホン酸で結晶化する工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の塩の製造法。
- 塩の結晶化がなされる際の溶媒がC1−6アルキルアルコールである、請求項9記載の製造法。
- 前記溶媒がイソプロパノールである、請求項10記載の製造法。
- C3−5アルキルアルコールの存在下でジシアノベンゼンを選択的に水素化する工程、次いで請求項9〜11のいずれか一項に従って結晶化する工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の塩の製造法。
- 前記アルコールがイソプロパノールである、請求項12記載の製造法。
- 水素化工程後で結晶化工程の前に、(i)反応混合物を濾過する;(ii)反応溶媒の一部を蒸発除去する;および/または(iii)直鎖状、枝分かれ鎖状、または環状のC1−6アルカンスルホン酸、またはトルエンスルホン酸を予備的に加え、次いで濾過もしくは遠心分離する;というさらなる工程を行うことを含む、請求項12又は請求項13記載の製造法。
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