JP4329870B1 - 無機粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】製紙スラッジを含む原料を熱処理して得た焼成物を攪拌周速10m/s以上の高せん断分散機により分散して無機粒子を製造する方法であって、
分散剤としてポリカルボン酸塩を用い、調整した分散スラリーのTI値が10以下であることを特徴とする無機粒子の製造方法。
【選択図】 なし
Description
分散剤としてポリカルボン酸ナトリウムを用い、調整した分散スラリーのTI値が10以下であることを特徴とする無機粒子の製造方法。」を要旨とする。
一次燃焼工程:加熱炉内から燃焼ガスを強制的に排出しつつ、650℃以下の温度で原料を加熱する工程
二次燃焼工程:加熱炉内から燃焼ガスを強制的に排出しつつ、700〜850℃の温度で原料を加熱する工程
一次燃焼工程:加熱炉内から燃焼ガスを強制的に排出しつつ、650℃以下の温度で原料を加熱する工程
二次燃焼工程:加熱炉内から燃焼ガスを強制的に排出しつつ、700〜850℃の温度で原料を加熱する工程
各種工程の廃水から原料を固形分として回収する方法としては、濾過、遠心分離、加圧脱水、圧搾等の方法が挙げられ、前記各種方法を組合せて所要の含水率の製紙スラッジを含有する原料を得る。好適な濾過装置としては、ロータリースクリーンと称される濾過装置があって、また脱水装置としては、スクリュープレスと称される加圧・圧搾脱水装置があり、これらの濾過装置、圧搾装置を単独、または適宜組合せて用いることができる。また、遠心脱水装置としては、デカンタ型遠心脱水装置がある。
熱処理工程前の原料の固形分濃度は特に限定はない。しかし、熱処理工程中のエネルギーコストを低減する観点から、また熱処理装置を小さくする観点から、原料の固形分濃度はなるべく高くした方が好ましく、70%以上にするのがよい。このような固形分濃度は、前記の脱水工程のみで達成するのは困難であるため、脱水処理後に、更に乾燥工程を設け、固形分濃度を高めることが推奨される。
脱水工程、または更に乾燥工程を経た原料は、熱処理装置内に積層された時に酸素と接触できる大きさ、形状であれば特に限定はない。しかし、原料を細かく、かつ大きさを均一にすると、原料が細密充填のように積層されて、積層内に酸素が入り込まないため、有機物、特にカーボンの燃焼が不十分になり白色度が向上しない可能性がある。また、原料を大きくし過ぎると、カーボンを完全に燃焼することができず、塊状原料の中心部に未燃カーボンが残存する可能性がある。以上のことから、本発明で用いられる原料としては、長さまたは直径が2mm以上30mm以下の大きさのものを用いるのが好ましい。形状は、円柱状、球状、楕円、三角形、その他の多角形や、凹凸を有するものなどを用いることができる。
日機装社製のマイクロトラックHRAを使用して、無機粒子の粒度分布を測定し、平均粒子径は粗粒子分からの累積質量が50%に相当する点での粒子径で求めた。
ラコムテスターpH計(pHScanWPBN型、アズワン製)を使用し、各種分散液中に直接pH電極を浸漬させて顔料分散液のpHを測定した。なお、pH測定に使用したpH計については、NIST基準校正液(pH6.86、およびpH9.18の2種類)を用いてpH校正を行なった後にpH測定を行なった。
サンプル(乾燥物)を約10g、乳鉢で粗い粒子がなくなるまですりつぶしたのち、粉体試料成形機(理学電機工業株式会社製:Cat9302/30)を用いて、圧力100kNで30秒加圧して粉体試料成形した。成形したサンプルの白色度を、スガ試験機社製、分光白色度測色計(スガ試験機社製:SC−10WT型)を使用して、JIS P8148(2001年)に準拠し測定した。
試料を乳鉢で粗い粒子がなくなるまですりつぶし、X線回折装置(株式会社マックサイエンス社製:MO3XHF)を用いて、測定条件40kV、20mA、測定範囲:5〜50度で測定した。その詳細は以下の通りであった。
熱処理工程後の炭酸カルシウム分解率を、以下(1)〜(6)の手順で熱処理工程前の製紙スラッジ中の炭酸カルシウムと焼成物中の残存炭酸カルシウムの量等を求めて評価した。
結晶構造がカルサイトの炭酸カルシウム(奥多摩工業社製 タマパール222H)に対して、内部標準物質として酸化亜鉛(キシダ化学社製:試薬特級)を、質量比1:5、1:1、5:1となるようにそれぞれ混合した。次いで、各混合物について、乳鉢を用いて充分に磨り潰したのちに、X線回折装置(マックスサイエンス社製 MO3XHF)を用いて、40kV、20mA、回折角測定範囲5〜50度の条件で測定し、カルサイト炭酸カルシウムと酸化亜鉛のそれぞれのX線回折100%ピーク面積を基にして、カルサイト炭酸カルシウムの検量線を作成した。
結晶構造がアラゴナイトの炭酸カルシウム(奥多摩工業社製タマパール123)を用いた以外は、前記カルサイト炭酸カルシウムの検量線作成と同様にして、アラゴナイト炭酸カルシウムの検量線を作成した。
秤量した絶乾の製紙スラッジに対して、秤量した酸化亜鉛(試薬特級 前出)を添加混合した。次いで、混合物について、乳鉢を用いて充分に磨り潰したのちに、X線回折装置(MO3XHF:前出)を用いて、40kV、20mA、回折角測定範囲5〜50度の条件で測定して、酸化亜鉛に対するカルサイト炭酸カルシウム及びアラゴナイト炭酸カルシウムのX線回折100%ピーク面積を求め、前記した各炭酸カルシウムの検量線を基にして、製紙スラッジ1g中に含まれる炭酸カルシウム量(g)を算出した。
秤量した絶乾の製紙スラッジを、マッフル炉で350℃、30分で熱処理し、得られた焼成物の質量を秤量して、下式によって製紙スラッジの灰分含有量(%)を測定した。
灰分含有量(%)=(焼成物質量/絶乾の製紙スラッジ質量)×100
秤量した焼成物に対して、秤量した酸化亜鉛(試薬特級 前出)を添加混合した。次いで、混合物について、乳鉢を用いて充分に磨り潰したのちに、X線回折装置(MO3XHF 前出)を用いて、40kV、20mA、回折角測定範囲5〜50度の条件で測定して、酸化亜鉛に対するカルサイト炭酸カルシウム及びアラゴナイト炭酸カルシウムのX線回折100%ピーク面積を求め、前記した各炭酸カルシウムの検量線を基にして、焼成物1g中に含まれる炭酸カルシウム量(g)を算出した。
焼成物1g中の炭酸カルシウム量(g)をA、製紙スラッジ1g中の炭酸カルシウム量(g)をB、灰分含有量(%)をCとし、下式によって熱処理後の炭酸カルシウムの分解率を算出した。
炭酸カルシウム分解率(%)=100−〔A×(C/100)〕÷B×100
[製紙スラッジの回収、脱水]
洋紙、板紙の抄紙機および塗工機、さらに脱墨パルプ化設備を有する製紙工場の廃水を廃水処理クラリファイヤーで分離して得られた固形分および活性汚泥処理などの余剰汚泥からなる製紙スラッジを原料とし、脱水機を用いて固形分約50%まで脱水を行った。この製紙スラッジの無機分は65%で、その組成は炭酸カルシウム55%、カオリン40%、タルク5%であった。
脱水した製紙スラッジを、回転乾燥機を用いて、固形分約75%になるように乾燥し、次いでディスクペレッターを用いて直径約12mm、長さ約15mmのペレットに造粒成形した。
熱処理は、外熱式回転キルン炉(高砂工業製の外熱式ロータリーキルン、加熱部分:回転胴の径300mm,長さ2400mm)を用いて行った。原料の製紙スラッジ造粒物を10kg/hの速度で供給した。原料温度が750℃、加熱部分に150分(キルン傾斜:1%、回転数:1.0rpm)になるように滞留させ、燃焼排ガスを焼成物排出側から20Nm3/hで排出し、これに伴う減圧作用で排気口から排出される排ガスと同量の外気を給気口から吸入することで、回転胴内全体を常に過剰空気雰囲気に維持し、焼成物を得た。
焼成物を懸濁液化槽(消和槽)を用いて45℃の温水と混合し、この懸濁液化槽の温度を45℃に保持しながら60分間攪拌して、固形分濃度が約10%の焼成物懸濁液を調製した。そして、この焼成物懸濁液10kgを炭酸化反応槽に仕込み、この炭酸化反応槽の温度を45℃に保持しつつ、懸濁液中に10容量%の二酸化炭素含有ガスを20リットル/分で吹き込みながら120分間攪拌を行って炭酸化処理した。懸濁工程開始から炭酸化工程開始までの時間は60分であった。この炭酸化処理後の無機粒子の組成をX線回折で調べた結果、熱処理によって分解されていた炭酸カルシウムは全量が再び炭酸カルシウムに転化していた。また、炭酸化処理後の無機粒子のD50粒子径は155μm、D95粒子径は401μmであった。
炭酸化処理で得られた炭酸化処理物の懸濁液をフィルタープレスで脱水し、固形分濃度52%の脱水濃縮物を得た。得られた脱水濃縮物をコーレスミキサで水に分散させ、周速26m/sで10分間攪拌するにより、固形分濃度が46%の無機粒子スラリーを調製した。なお、この分散させる水には、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム塩(商品名:アロンT−50、東亜合成株式会社製)を脱水濃縮物の固形分100質量%に対して1.5質量%添加した。そして、最後にサンドグラインダーを用いて上記の無機粒子スラリーを平均粒子径1.5μmまで湿式粉砕し、塗工用顔料に適した微粒子状の白色度72%の無機粒子を得た。この無機粒子スラリーのpHは9.8であった。
[製紙スラッジの熱処理]および[脱水・分散・粉砕]の条件をそれぞれ下記のとおり変更した点を除き、参考例1と同様の方法により、無機粒子を得た。
熱処理は、外熱式回転キルン炉(高砂工業製の外熱式ロータリーキルン、加熱部分:回転胴の径300mm,長さ2400mm)を用いて行った。原料の製紙スラッジ造粒物を10Kg/hの速度で供給した。原料温度が860℃、加熱部分に150分(キルン傾斜:1%、回転数:1.0rpm)になるように滞留させ、燃焼排ガスをスラッジ供給側から20Nm3/hで排出し、これに伴う減圧作用で排気口から排出される排ガスと同量の外気を給気口から吸入し、もって回転胴内全体を常に過剰空気雰囲気に維持し、焼成物を得た。
炭酸化処理で得られた炭酸化処理物の懸濁液をフィルタープレスで脱水し、固形分濃度52%の脱水濃縮物を得た。得られた脱水濃縮物をコーレスミキサで水に分散させ、周速26m/sで10分間攪拌するにより、固形分濃度が47%の無機粒子スラリーを調製した。なお、この分散させる水には、分散剤としカルボン酸共重合体ナトリウム(商品名:アロンA−6060、東亜合成株式会社製)を脱水濃縮物の固形分100質量%に対して1.5質量%添加した。そして、最後にサンドグラインダーを用いて上記の無機粒子スラリーを平均粒子径1.5μmまで湿式粉砕し、塗工用顔料に適した微粒子状の白色度80%の無機粒子を得た。この無機粒子スラリーのpHは9.8であった。
[製紙スラッジの熱処理]および[脱水・分散・粉砕]の条件をそれぞれ下記のとおり変更した点を除き、参考例1と同様の方法により、無機粒子を得た。
熱処理は、外熱式回転キルン炉(高砂工業製の外熱式ロータリーキルン、加熱部分:回転胴の径300mm,長さ2400mm、炉内6分割)を用いて行った。原料の製紙スラッジ造粒物を60Kg/hの速度で供給し、原料温度を600℃、加熱部分に30分(キルン傾斜:2%、回転数:5.0rpm)滞留させ、燃焼排ガスをスラッジ供給側から120Nm3/hで排出し、これに伴う減圧作用で排気口から排出される排ガスと同量の外気を給気口から吸入し、もって回転胴内全体を常に過剰空気雰囲気に維持し、一次燃焼物を調製した。調製した一次燃焼物を、再度、回転キルン炉に供給し、一次処理燃焼物温度を800℃、加熱部分に60分(キルン傾斜:2%、回転数:3.0rpm)滞留させ、燃焼排ガスを30Nm3/hで排出し、焼成物を得た。
炭酸化処理で得られた炭酸化処理物の懸濁液をフィルタープレスで脱水し、固形分濃度52%の脱水濃縮物を得た。得られた脱水濃縮物をコーレスミキサで水に分散させ、周速26m/sで10分間攪拌するにより、固形分濃度が47%の無機粒子スラリーを調製した。なお、この分散させる水には、分散剤としアクリル酸/マレイン酸共重合体ナトリウム(商品名:ポイズ520、花王株式会社製)を脱水濃縮物の固形分100質量%に対して1.0質量%添加した。そして、最後にダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)を用いて上記の無機粒子スラリーを平均粒子径1.5μmまで湿式粉砕し、塗工用顔料に適した微粒子状の白色度84%の無機粒子を得た。この無機粒子スラリーのpHは9.8であった。
[脱水・分散・粉砕]の条件を下記のとおり変更した点を除き、参考例3と同様の方法により、無機粒子を得た。
炭酸化処理で得られた炭酸化処理物の懸濁液をフィルタープレスで脱水し、固形分濃度52%の脱水濃縮物を得た。得られた脱水濃縮物をインテンシブミキサ(日本アイリッヒ株式会社製)で、攪拌周速18m/s、回転容器周速1m/sで、6分間素練りした後、分散剤としてアクリル酸/マレイン酸共重合体ナトリウム(商品名:ポイズ520、花王株式会社製)を脱水濃縮物の固形分100質量%に対して1.0質量%添加し、2分間攪拌後、水を添加し、2分間攪拌し、固形分濃度が47%の無機粒子スラリーを調製した。そして、最後にダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)を用いて上記の無機粒子スラリーを平均粒子径1.5μmまで湿式粉砕し、塗工用顔料に適した微粒子状の白色度84%の無機粒子を得た。この無機粒子スラリーのpHは9.8であった。
インテンシブミキサの攪拌周速を18m/s、回転容器周速を0.5m/sとした点を除き、実施例1と同様の方法により、無機粒子を得た。
インテンシブミキサの攪拌周速を12m/s、回転容器周速を0.3m/sとした点を除き、実施例1と同様の方法により、無機粒子を得た。
コーレスミキサの攪拌周速を8m/sとした点を除き、参考例1と同様の方法により、無機粒子を得た。
[脱水・分散・粉砕]の条件を下記のとおり変更した点を除き、参考例3と同様の方法により、無機粒子を得た。
炭酸化処理で得られた炭酸化処理物の懸濁液をフィルタープレスで脱水し、固形分濃度52%の脱水濃縮物を得た。得られた脱水濃縮物をインテンシブミキサ(日本アイリッヒ株式会社製)で6分間素練りした後、分散剤としてポリアクリル酸(商品名:SD−10、東亞合成株式会社製)を脱水濃縮物の固形分100質量%に対して1.5質量%添加し、2分間攪拌後、水を添加し、2分間攪拌し、固形分濃度が47%の無機粒子スラリーを調製した。調製したスラリーは粘度が高く、流動性も悪いため、粉砕することはできなかった。
[脱水・分散・粉砕]の条件を下記のとおり変更した点を除き、比較例1と同様の方法により、無機粒子を得た。
炭酸化処理で得られた炭酸化処理物の懸濁液をフィルタープレスで脱水し、固形分濃度52%の脱水濃縮物を得た。得られた脱水濃縮物をインテンシブミキサ(日本アイリッヒ株式会社製)で6分間素練りした後、分散剤としてスルホン酸ナトリウム系共重合体(商品名:A−6012、東亞合成株式会社製)を脱水濃縮物の固形分100質量%に対して1.5質量%添加し、2分間攪拌後、水を添加し、2分間攪拌し、固形分濃度が47%の無機粒子スラリーを調製した。調製したスラリーは粘度が高く、流動性も悪いため、粉砕することはできなかった。
[脱水・分散・粉砕]の条件を下記のとおり変更した点を除き、比較例1と同様の方法により、無機粒子を得た。
炭酸化処理で得られた炭酸化処理物の懸濁液をフィルタープレスで脱水し、固形分濃度52%の脱水濃縮物を得た。得られた脱水濃縮物をインテンシブミキサ(日本アイリッヒ株式会社製)にて6分間素練りした後、分散剤としてアクリル酸アンモニウム系共重合体(商品名:A−6114、東亞合成株式会社製)を脱水濃縮物の固形分100質量%に対して1.5質量%添加し、2分間攪拌後、水を添加し、2分間攪拌し、固形分濃度が47%の無機粒子スラリーを調製した。調製したスラリーは粘度が高く、流動性も悪いため、粉砕することはできなかった。
[懸濁化・炭酸化工程]
生石灰(矢橋工業製)を懸濁液化槽(消和槽)を用いて60℃の温水と混合し、固形分濃度が約12%の消和液を調製して、120分間攪拌した。そして、この消和液10kgを炭酸化反応槽に仕込んで、この炭酸化反応開始温度を60℃とし、懸濁液中に20容量%の二酸化炭素含有ガスを20リットル/分で吹き込みながら120分間攪拌を行って、炭酸化処理した。
炭酸化処理で得られた炭酸カルシウムスラリーをフィルタープレスで脱水し、固形分濃度70%のケーキ状の炭酸カルシウムを得た。得られた脱水濃縮物をコーレスミキサで水に分散させることにより、固形分濃度が69%の炭酸カルシウムスラリーを調製した。なお、この分散させる水には、分散剤としてアクリル酸/マレイン酸共重合体ナトリウム(商品名:ポイズ520、花王株式会社製)を炭酸化処理物の固形分100質量%に対して0.7質量%添加した。そして、最後にサンドグラインダーを用いて上記の炭酸カルシウムを平均粒子径1.5μmまで湿式粉砕した。この炭酸カルシウムスラリーのpHは9.0であった。
[脱水・分散・粉砕]を下記の通り変更した点を除き、参考例4と同様の方法により、顔料を得た。
炭酸化処理で得られた炭酸カルシウムスラリーをフィルタープレスで脱水し、固形分濃度70%のケーキ状の炭酸カルシウムを得た。得られた脱水濃縮物をコーレスミキサで水に分散させることにより、固形分濃度が69%の炭酸カルシウムスラリーを調製した。なお、この分散させる水には、分散剤としてアクリル酸アンモニウム系共重合体(商品名:A−6114、東亞合成株式会社製)を炭酸化処理物の固形分100質量%に対して0.7質量%添加した。そして、最後にサンドグラインダーを用いて上記の炭酸カルシウムを平均粒子径1.5μmまで湿式粉砕した。この炭酸カルシウムスラリーのpHは9.0であった。
調製したスラリーを攪拌機で攪拌し、60秒静置させ、B型粘度計を用いて、60回転および6回転の粘度を測定した。
TI値=6回転の粘度/60回転の粘度
粉砕機出口のスラリー状態を目視評価した。
○:スラリー流動性が良好で、操業上問題ない。
△:チキソトロピー性が若干認められ、操業性が若干劣る。
×:チキソトロピー性が認められ、操業上問題がある。
1・・・・・・・回転胴
2・・・・・・・供給ホッパ(原料供給口)
3・・・・・・・空気供給口
4・・・・・・・排気ファン
5・・・・・・・間接的加熱手段
6・・・・・・・熱風循環ファン
7・・・・・・・循環ブロー
8・・・・・・・スラッジ排出口
9・・・・・・・焼成室
10・・・・・・スクリューフィーダー
11a・・・・・外殻
11b・・・・・隔壁
12 ・・・・・区分室
13 ・・・・・管部
14 ・・・・・管部固定部材
14a・・・・・中心孔
15 ・・・・・空洞部
16a・・・・・内筒部
16b・・・・・外筒部
17 ・・・・・区分室
d ・・・・・・回転方向
S ・・・・・・原料
A ・・・・・・空気流
B ・・・・・・製紙スラッジ進行方向
Claims (6)
- 製紙スラッジを含む原料を熱処理して得た焼成物を、混合容器を自転させ、攪拌工具を別駆動で回転させる構造を有する高せん断分散機により攪拌周速10m/s以上で分散して無機粒子を製造する方法であって、分散剤としてポリカルボン酸ナトリウムを用い、調整した分散スラリーのTI値が10以下であることを特徴とする無機粒子の製造方法。
- 混合容器の容器回転周速が0.5m/s以上、撹拌工具の撹拌周速が10m/s以上であり、かつ周速比(攪拌周速/容器回転周速)が50以下であることを特徴とする請求項1に記載の無機粒子の製造方法。
- ポリカルボン酸ナトリウムが、アクリル酸およびマレイン酸の共重合体ナトリウムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無機粒子の製造方法。
- 製紙スラッジで構成される原料を焼成する熱処理工程と、得られた焼成物を水と混合する懸濁工程と、得られた懸濁液に二酸化炭素を含有するガスを接触させる炭酸化工程と、炭酸化した懸濁液を脱水濃縮する脱水工程と、得られた脱水濃縮物を分散させる分散工程とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の無機粒子の製造方法。
- 懸濁工程開始から炭酸化工程開始までの時間が、9時間以下であり、懸濁工程開始から炭酸化工程開始までの間の懸濁液の温度を70℃以下に制御することを特徴とする請求項4に記載の無機粒子の製造方法。
- 熱処理工程が下記の条件の一次燃焼工程および二次燃焼工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の無機粒子の製造方法。
一次燃焼工程:加熱炉内から燃焼ガスを強制的に排出しつつ、650℃以下の温度で原料を加熱する工程
二次燃焼工程:加熱炉内から燃焼ガスを強制的に排出しつつ、700〜850℃の温度で原料を加熱する工程
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