JP2011098277A - 再生粒子の製造方法及び再生粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】製紙用の填料又は塗工用顔料として必要な特性を備えた再生粒子を、安定して得ることができる再生粒子の製造方法とする。
【解決手段】被処理物10を脱水、熱処理及び粉砕して再生粒子を製造するにあたり、熱処理を、第1の熱処理工程(42)と、これよりも高温の第2の熱処理工程(14)と、さらに高温の第3の熱処理工程(32)とに分けて行う。また、第1の熱処理(42)には、供給口42A側端部が搬送方向に向かうに従って拡径する拡径部42Xとされ、かつ排出口42B側端部が搬送方向に向かうに従って縮径する縮径部42Yとされた横型回転キルン炉を用いる。そして、拡径部42Xを通して熱風を供給し、かつ縮径部42Yを通して炉内のガスを排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、再生粒子の製造方法及び再生粒子に関するものである。より詳しくは、製紙スラッジを主原料とする被処理物を、脱水、熱処理及び粉砕して再生粒子を製造する方法及びこの方法によって製造された再生粒子に関するものである。
紙パルプ工場の各種工程から排出される製紙スラッジは、回収後、流動床炉やストーカー炉等の燃焼炉で含有有機物を燃焼して減容化を図るとともに、熱エネルギーを回収している。しかしながら、製紙スラッジは、無機充填剤や無機顔料等の無機物を多量に含有しているため、燃焼しても多量の燃焼灰(無機物)が残り、減容化にも限度がある。
そこで、この燃焼灰をセメント原料の助剤として活用することや、土壌改良材として活用すること等の努力もなされている。しかしながら、これらセメント原料の助剤や、土壌改良材としての燃焼灰の使用量はわずかなものであり、結局、大部分の燃焼灰は埋立て処分されているのが実情である。
そこで、燃焼によって熱エネルギーを回収するだけでなく、無機物を製紙用の填料や顔料、プラスチック用の充填剤等として再利用することが、製紙業界においては、古紙利用率の向上とともに環境問題に関わる重要な改善課題となっている。しかしながら、製紙スラッジの燃焼灰は、燃焼されずに残った有機物がカーボンとして含まれるため白色度が低く、また、無機物の焼結が進み粒子径が不揃いで大きくなっているため、そのままの状態では製紙用の填料や顔料、プラスチック用の充填剤等として使用するのに適さない。
そこで、製紙スラッジの燃焼灰を好適な製紙用材料に転化することを目的として、様々な方法が提案されている。
例えば、製紙スラッジの燃焼処理前に炭化処理を行なう方法として、製紙スラッジを350℃〜700℃程度で炭化した後、650℃〜800℃で燃焼処理する方法(特許文献1参照)、製紙スラッジを低酸素条件下(好ましくは無酸素条件下)600℃未満の温度で炭化処理した後、600℃〜800℃で燃焼処理する方法(特許文献2参照)、製紙スラッジを400℃〜700℃で有機物を炭化し、炭化物を粉砕した後、650℃〜700℃で有機物を燃焼する方法(特許文献3参照)、製紙スラッジを貧酸素状況下1000℃以下で炭化処理した後、450℃〜1000℃で燃焼処理する方法(特許文献4参照)、製紙スラッジを貧酸素雰囲気下400℃〜700℃で炭化した後、650℃以上で2段階の燃焼処理を行う方法(特許文献5参照)、製紙スラッジを1基のキルン内で200℃から徐々に昇温して乾燥させ、600℃で炭化させた後に更に昇温して850℃で燃焼処理する方法(特許文献6参照)などが提案されている。
また、製紙スラッジを炭化処理せず特定条件で燃焼処理を行なう方法として、製紙スラッジを2段階で燃焼処理を行い、その第1段階の燃焼温度を750℃以下、第2段階の燃焼温度を800℃未満とすることにより、製紙用原材料に由来して製紙スラッジ中に含まれる炭酸カルシウムの熱分解を50%未満に抑える方法(特許文献7参照)、製紙スラッジ中の脱墨スラッジ分を1次燃焼工程ではサイクロン炉を用いて700℃以下、燃焼時間10秒以内で燃焼処理し、次いで2次燃焼工程では700℃以下で燃焼処理する方法(特許文献8参照)、製紙スラッジを800℃で燃焼した燃焼灰を、500℃〜1100℃で再度燃焼する方法(特許文献9参照)などが提案されている。
さらに、以上の方法は、全て製紙スラッジを乾式酸化(いわゆる燃焼)するものであるが、乾式酸化と湿式酸化とを組み合せて製紙スラッジを処理する方法として、製紙スラッジを200℃〜800℃で湿式酸化処理した後に、800〜1100℃で乾式酸化処理したり、逆に、乾式酸化処理後に湿式酸化処理したりする方法(特許文献10参照)も提案されている。
このほか、過剰空気雰囲気下、燃焼温度650℃以下で製紙スラッジ中の易燃焼性有機物を燃焼除去する一次燃焼工程と、過剰空気雰囲気下、燃焼温度700℃〜850℃で製紙スラッジ中の難燃焼性有機物を燃焼除去する二次燃焼工程との2段階の燃焼工程を経ることで、製紙スラッジを効率的に処理し、白色度が高く高品位の燃焼灰を得る方法(特許文献11参照)も提案されている。
しかしながら、これらの特許文献に記載の方法は、次のような問題を有している。
すなわち、これらの特許文献においては、原料とする製紙スラッジが、抄紙工程でワイヤーを通過して流出したもの、パルプ化工程での洗浄過程で発生した固形分を含む排水から回収したもの、排水処理工程において、沈殿あるいは浮上などを利用した固形分分離装置によりその固形分を分離、回収したもの、古紙処理工程で除去されたもの等の各種スラッジが混在したものである点である。
これらの製紙スラッジのうち、例えば、抄紙工程でワイヤーを通過して流出したものは、紙力剤等が混入しており、また、抄紙工程における抄造物の変動によって品質に変動が生じる。また、排水処理工程から回収した製紙スラッジには凝集剤が混入するほか、工場全体の抄造物、生産量の変動、あるいは生産設備の工程内洗浄などにより大きな変動が生じる。パルプ化工程での洗浄過程から生じる製紙スラッジにおいては、チップ水分やパルプ製造条件で変動が生じるほか、さまざまな填料、顔料とすることができない物質が混入し、品質変動が生じる。したがって、全ての製紙スラッジを無選別に用いようとすると、製紙用の填料や塗工用顔料としての品質が大きく低下し、しかも品質の変動が極めて大きく、不安定なものとなる。結果、従来の方法で得られる再生粒子は、製紙用の填料や顔料、プラスチック用の充填剤等として使用するには品質が適さず、品質安定性に欠けるものであった。
そこで、本発明者らは、特許文献12において、紙パルプを製造する古紙処理設備の脱墨工程においてパルプ繊維から分離された脱墨フロスを主原料として、この主原料を脱水、乾燥、燃焼及び粉砕工程を経て、再生粒子を得る再生粒子の製造方法であって、前記乾燥と燃焼工程が、前記脱水後の原料の乾燥と燃焼を一連で行う先の熱処理工程とこの熱処理工程にて熱処理された脱墨フロスを再度熱処理する後の熱処理工程とを有し、その後に粉砕し、再生粒子を得る再生粒子の製造方法を提案した。また、その具体的な内容として、先の熱処理炉(内熱キルン炉)内の酸素濃度が0.2%〜20%となるように、500℃〜650℃の熱風を吹き込み、後の熱処理炉では、内熱キルン炉からの燃焼物を、550℃〜750℃の温度で燃焼する形態を開示した。
しかしながら、その後、本発明者等は、この脱墨フロスを主原料として用いた再生粒子の製造方法で得た知見をもとに検討を重ねた結果、脱墨フロスと比べて、様々な工程から排出されたスラッジが混在する製紙スラッジは、再生粒子の原料となる微細な無機微粒子を含有するほか、古紙パルプとして利用が困難な微細繊維や塗工紙に多用される有機高分子であるラテックス、印刷により付与されたインキ成分を多く含むため、燃焼処理においては製紙スラッジそのものが自ら燃焼(酸化)してしまうことを知見した。したがって、製紙スラッジ一般を原料として、特許文献12で提案した方法を採用すると、熱風による加熱処理以上の発熱が生じ、原料の過剰燃焼を引き起こす問題が生じ得る。
そして、過剰な燃焼は、次記の問題を招く。
(1)高温燃焼により原料が黄変化し白色度の低下を招く。(2)原料の溶融によりゲーレナイト等の硬質物質(例えば、特許文献13参照。)を生じやすくなり、抄紙設備でのワイヤー摩耗度が上昇する。(3)原料の溶融による凝集体を形成するため、後の微粉砕工程において粉砕エネルギーの増加、処理効率が低下する。(4)原料の表面が高温に晒されて溶融されるため、原料内部まで燃焼反応(酸化反応)が進まず、有機物(カーボン)が残留する。結果として白色度の低下を招く。
特許第4153411号公報 特許第3563707号公報 特開2001‐262002号公報 特開2002‐308619号公報 特許第4105564号公報 特開2004‐176209号公報 特開平10‐029818号公報 特許第3831719号公報 特開平11‐310732号公報 特開2001‐026727号公報 特開2008‐207173号公報 特開2008‐127704号公報 特開2008‐190049号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、特に製紙用の填料又は塗工用顔料として必要な特性を備えた再生粒子を、安定して得ることができる再生粒子の製造方法及び再生粒子を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
製紙スラッジを主原料とする被処理物を、脱水、熱処理及び粉砕して再生粒子を製造する方法であって、
前記熱処理を、前記脱水後の被処理物を熱処理する第1の熱処理工程と、この第1の熱処理工程で熱処理された被処理物を前記第1の熱処理温度を超える温度で熱処理する第2の熱処理工程と、この第2の熱処理工程で熱処理された被処理物を前記第2の熱処理温度を超える温度で熱処理する第3の熱処理工程と、を含む少なくとも3工程に分けて行い、
前記第1の熱処理は、前記被処理物の供給口側端部が前記被処理物の搬送方向に向かうに従って拡径する拡径部とされ、かつ前記被処理物の排出口側端部が前記搬送方向に向かうに従って縮径する縮径部とされた横型回転キルン炉を用いて行い、
前記拡径部を通して酸素含有ガスを供給し、かつ前記縮径部を通して前記横型キルン炉内のガスを排出する、
ことを特徴とする再生粒子の製造方法。
〔請求項2記載の発明〕
前記酸素含有ガスの酸素濃度を5.0〜20.0%に調節しつつ、前記排ガスの酸素濃度が3.0〜16.0%となるように管理する、
請求項1記載の再生粒子の製造方法。
〔請求項3記載の発明〕
前記酸素含有ガスの温度を300〜600℃に調節しつつ、前記排ガスの温度が20〜260℃となるように管理する、
請求項1又は請求項2記載の再生粒子の製造方法。
〔請求項4記載の発明〕
前記第2の熱処理は、前記被処理物の供給口側端部が前記被処理物の搬送方向に向かうに従って拡径する第2の拡径部とされ、かつ前記被処理物の排出口側端部が前記搬送方向に向かうに従って縮径する第2の縮径部とされた第2の横型回転キルン炉を用いて行い、
この第2の横型回転キルン炉からの排ガスの酸素濃度が0.1〜20.0%となるように前記第2の拡径部を通して酸素含有ガスを供給し、かつ前記第2の横型回転キルン炉からの排ガスの排出は前記第2の縮径部を通して行う、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の再生粒子の製造方法。
〔請求項5記載の発明〕
前記第1の熱処理は、前記被処理物の発熱量が20〜70%減少するように行う、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の再生粒子の製造方法。
〔請求項6記載の発明〕
前記第1の熱処理を酸素濃度3.0〜16.0%、熱処理温度200〜300℃で行い、
前記第2の熱処理を酸素濃度0.1〜20.0%、熱処理温度300〜500℃で行い、
前記第3の熱処理を酸素濃度0.1〜20.0%、熱処理温度550〜780℃で行う、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の再生粒子の製造方法。
〔請求項7記載の発明〕
請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法によって製造され、
かつ、下記の方法で測定したCa2Al2SiO7及びCaAl2Si28の合計含有量が1.5質量%以下とされた、
ことを特徴とする再生粒子。
(測定方法)
X線回析法(理学電気製、RAD2X)によって測定する。測定条件は、Cu‐Kα‐湾曲モノクロメーター:40KV‐40mA、発散スリット:1mm、SS:1mm、RS:0.3mm、走査速度:0.8度/分、走査範囲:2シータ=7〜85度、サンプリング:0.02度とする。
本発明によれば、特に製紙用の填料又は塗工用顔料として必要な特性を備えた再生粒子を、安定して得ることができる再生粒子の製造方法及び再生粒子となる。
再生粒子の製造設備フロー図である。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。
〔本発明の位置付け等〕
例えば、製紙用スラッジを燃焼する場合、当該製紙用スラッジに含有される有機物は、出所の違いや製紙工場内での抄造品種、定期修理や生産変動などにより多様に変化し、その品質変動が製紙スラッジの熱量変動を招き、燃焼温度の変動、燃焼時間の変動を来たし、最終的に得られる燃焼物(再生粒子)の品質、特に性状が一定でなく、燃焼物の白色度が不均一となる。
そこで、本発明者らは、製紙スラッジの熱量変動を所定の範囲に調整し、燃焼温度の変動、燃焼時間の変動を生じさせないで、品質の安定した再生粒子を得る手段について検討を重ね、製紙スラッジを主原料とする被処理物を、脱水、熱処理及び粉砕して再生粒子を製造するにあたり、「前記熱処理を、前記脱水後の被処理物を熱処理する第1の熱処理工程と、この第1の熱処理工程で熱処理された被処理物を前記第1の熱処理温度を超える温度で熱処理する第2の熱処理工程と、この第2の熱処理工程で熱処理された被処理物を前記第2の熱処理温度を超える温度で熱処理する第3の熱処理工程と、を含む少なくとも3工程に分けて行う」とともに、「前記第1の熱処理は、前記被処理物の供給口側端部が前記被処理物の搬送方向に向かうに従って拡径する拡径部とされ、かつ前記被処理物の排出口側端部が前記搬送方向に向かうに従って縮径する縮径部とされた横型回転キルン炉(以下、単に「異形キルン炉」ともいう。)を用いて行い」、かつ、「前記拡径部を通して酸素含有ガスを供給し、かつ前記縮径部を通して前記横型キルン炉内のガスを排出する」ことで、品質の安定した再生粒子を製造できることを見出し、本発明を完成させたものである。
また、本発明において、熱処理工程を複数に分ける利点は、以下のとおりである。
製紙スラッジは、各種有機物(有機成分)を含有し、この有機物のなかには、紙由来の220℃近傍で発熱量のピークをもつアクリル系有機物、320℃近傍で発熱量のピークをもつセルロース、420℃近傍で発熱量のピークをもつスチレン系有機分が含まれ、古紙等の出発原料の種類や量により変動幅が大きいものの、例えば、1000〜2000cal/gの発熱量を有する。従来の再生粒子の製造方法においては、これらの有機分を、燃焼工程(酸化工程)において、他の有機分と一緒に燃焼(酸化)させて除去する方策が取られていた。
しかしながら、本発明者等は、以上の各有機物が上記温度の近傍で発熱量のピークをもつ発熱量が高い物質であること、200〜300℃で熱分解される有機分を燃焼させる際に発火・過燃焼が生じ、燃焼制御が困難となり、白色度の低下のみならず、ゲーレナイトやアノーサイトからなる硬質物質の生成をまねくことを見出し、まず、第1の熱処理工程において、所定の高発熱量成分(アクリル系有機物及びセルロース)を被処理物中から、熱処理除去することで、過燃焼を抑え、硬質物質の生成を抑制できることを見出した。
また、第1の熱処理工程と第2に熱処理工程とを別々に設ける利点について説明すると、従来の再生粒子の製造方法においては、被処理物中の微細繊維や有機高分子であるラテックス、印刷により付与されたインキ成分等を効率よく燃焼させるために、水分率を40%未満に脱水乾燥させ、高温で熱処理する方法を採用していた。
しかしながら、本発明の製造方法においては、上記したように第1の熱処理工程において被処理物中の200℃〜300℃で熱分解・揮発蒸散する有機物をガス化してしまうため、第2の熱処理工程においては、緩慢な低温燃焼を行うことができ、安定的に燃焼を進行させることができ、被処理物の過燃焼や微粉化が抑制される。また、第1の熱処理工程と第2の熱処理工程とを分け、第1の熱処理工程において被処理物に含まれるアクリル系有機物及びセルロースを熱分解ガス化し、第2の熱処理工程において被処理物に含まれるセルロース系有機物を熱分解ガス化することで、得られる再生粒子の品質安定化、白色度向上に対する寄与が大きく、均一かつ安定的に再生粒子を得ることができる。
このようにして、第3の熱処理工程においては、被処理物中の残カーボン等を含む有機物を、効率良く燃焼除去することができ、また、過燃焼によって生じる硬質物質の生成を抑えることができる。
ところで、本発明においては、各種熱処理工程において、キルン炉を用いるが、この選択をしたのは、次のとおりである。
従来から慣用的に用いられてきた熱処理炉は、ストーカー炉(固定床)、流動床炉、サイクロン炉、キルン炉の4種に大別でき、本発明者等は、それぞれの熱処理炉で再生粒子の製造の検討を重ねたところ、次記の事項が明らかとなった。
ストーカー炉(固定床)は、脱墨フロス等の製紙スラッジの燃焼度合い調整が困難であり、再生粒子が不均一となるうえに、灰分の多い脱墨フロスの燃焼では、火格子間のクリアランスから落塵を生じる。火格子を通し被処理物の下から空気を吹き上げ、燃焼させるため、炭酸カルシウムなどが飛灰となり排ガスとともに排ガス設備へ送られ、歩留りの低下が問題となる。ストーカ(階段状)を、所定幅で被処理物を通過させながら燃焼するため、撹拌が不十分で幅方向で燃焼にバラツキが発生する。
流動床炉は、炉内において珪砂等の粒子状の流動媒体を使用するため、珪砂等が被処理物中に混入し、品質の低下をまねく問題や、均一な撹拌ができないとの問題を有する。硅砂等を流動層に混合して燃焼させた後、硅砂等と被処理物とを分離し、硅砂等は炉内へ戻し被処理物のみを取り出すが、被処理物も硅砂等と同程度の粒径であるため分離が困難である。被処理物を硅砂等と浮遊した状態で燃焼させるため、燃焼の度合い調整が困難であり、品質のばらつきが発生する。硬度の高い珪砂等との摩擦、衝突により被処理物が微粉化され飛灰となって系外へ排出され歩留りが低下する。
サイクロン炉は、被処理物が炉内を一瞬で通過するため、被処理物中の固定炭素を十分に燃焼できず、白色度の低下に繋がる。また、風送によるため、細かい粒子がサイクロンで分離されず、排ガスと一緒に排ガス処理工程に回るため歩留りが低下する。
以上の諸問題について鋭意検討を重ねた結果、本発明の熱処理工程においては、内熱又は外熱キルン炉が好適な熱処理手段として選択された。
〔本発明の形態例〕
次に、本発明の実施の形態を、再生粒子の製造設備フローの一部構成例を示した図1を主に参照しながら説明する。なお、本製造設備には、各種センサーが備わっており、被処理物10や設備状態の確認、処理速度の制御等を行うことができる。
(被処理物)
本形態の被処理物10は、製紙スラッジを主成分(50質量%以上)とする。当該製紙スラッジは、例えば、パルプ等の繊維成分、澱粉や合成樹脂接着剤等の有機物、添料や塗工用顔料等の無機物などが利用されずに廃水中へ移行したもの、パルプ化工程等で発生するリグニンや微細繊維、古紙由来の填料や印刷インキ、生物廃水処理工程から生じる余剰汚泥などからなり、例えば、古紙パルプ製造工程において印刷インキ等を除去する脱墨工程や製紙用原料を回収して洗浄する洗浄工程に由来する固形成分等を含有していてもよい。
ただし、古紙パルプ製造工程においては、安定した品質の古紙パルプを連続的に生産するために、選定、選別を行った一定品質の古紙を使用する。そのため、古紙パルプ製造工程に持ち込まれる無機物の種類や比率、量等は、基本的に一定になる。しかも、本形態の再生粒子の製造方法において未燃率の変動要因となるビニールやフィルム等のプラスチック類が、古紙中に含まれていても、これらは脱墨フロスが生成される脱墨工程に至る前段階の例えば、パルパーやスクリーン、クリーナー等で除去される。したがって、工場排水工程や製紙原料調成工程等の他の工程で発生する製紙スラッジと比べて、脱墨フロスは、極めて安定した品質の再生粒子を製造するための被処理物10の好適な原料となる。
また、被処理物10中に鉄分が含まれていると、当該鉄分の酸化により得られる再生粒子の白色度が低下するおそれがあるため、当該鉄分はあらかじめ選択的に取り除くのが好ましい。さらに、各工程に用いる装置は、鉄以外の素材で設計、ライニングし、摩滅等によって鉄分が系内に混入するのを防止するとともに、各装置内等に磁石等の高磁性体を設置しておき、選択的に鉄分を除去するのが好ましい。
(脱水工程)
被処理物10は、例えば、公知の脱水装置を用いて、脱水する。本形態においては、被処理物10を、例えば、スクリーンによって水分率65〜90%まで脱水し、次いで、スクリュープレスによって水分率30〜50%まで脱水する。
本件発明で云う水分率は、定温乾燥機を用い、乾燥機内に試料を静置し、約105℃で6時間以上保持することで重量変動を認めなくなった時点を乾燥後重量とし、下記式にて乾燥前後の重量測定結果より水分率を算出した。
水分率(%)=(乾燥前重量−乾燥後重量)÷乾燥前重量×100
脱水後の被処理物10の水分率が50%を超えると、第1の熱処理炉42における加熱のためのエネルギーロスが大きくなる。また、第1の熱処理炉42における熱処理温度の変動が大きくなるため、熱処理ムラが生じ、熱処理が均一に進まなくなる。さらに、第1の熱処理炉42から排出される排ガス中の水分が多くなり、当該排ガス中に含まれるアクリル系有機物やセルロース等に由来する熱分解ガスを、例えば、酸素含有ガスたる熱風の発生炉43の助燃に利用する等の有効利用を図れなくなる。他方、脱水後の被処理物10の水分率が30%未満であると、第1の熱処理炉42における被処理物10の熱処理が過剰となり易く、発火による過燃焼の原因となる。また、本形態のように被処理物10の脱水を多段で行い、急激な脱水を避けると、無機物の流出を抑制することができ、また、被処理物10のフロックが硬くなり過ぎるのを抑制することができる。
本脱水工程においては、被処理物10を凝集させる凝集剤等の助剤を添加し、脱水効率の向上を図ることもできる。ただし、助剤としては、鉄分を含まないものを使用するのが好ましい。鉄分を含むと、当該鉄分の酸化により、得られる再生粒子の白色度が低下するおそれがある。
本脱水工程の装置は、他の工程の装置に隣接して設けると生産効率の面で好ましいが、古紙パルプ製造工程の装置等に隣接して設け、脱水した被処理物10をトラックやベルトコンベア等の搬送手段によって装入機41まで搬送し、この装入機41から第1の熱処理炉42に供給することもできる。
また、脱水後の被処理物10は、第1の熱処理炉42に供給するに先立って、例えば、撹拌機や機械式ロール等によって、平均粒子径が50mm以下となるように、好ましくは3〜30mmとなるように、より好ましくは3〜10mmとなるように解すと好適である。また、この解しは、粒子径50mm以下の割合が、70質量%以上となるように、好ましくは75〜95質量%となるように、より好ましくは80〜95質量%となるように行うと好適である。
ここで云う、被処理物の平均粒子径(mm)は、目穴の異なる篩で篩い分けし、各篩い分けした被処理物の重量を測定し、全体の50%の重量に相当する篩の目穴を被処理物の平均粒子径とした。
熱処理を行う際の被処理物10の粒子径は均一であることが好ましいところ、平均粒子径が3mm未満であると過燃焼になり易く、他方、平均粒子径が50mmを超えると、表面部から芯部まで均一に熱処理するのが困難になる。なお、「平均粒子径」及び「粒子径の割合」は、JIS Z 8801‐2:2000に基づき、金属製の板ふるいを用いて測定した値である。
また、脱水後の被処理物10は、造粒や分級を行うこともでき、この造粒や分級によっても、続いて行う熱処理の安定化を図ることができる。なお、造粒においては、公知の造粒装置を用いることができ、例えば、回転式、撹拌式、押出し式等の造粒装置を用いることができる。
(第1の熱処理工程)
脱水後の被処理物10は、貯槽12から切り出されて、第1の熱処理工程に送られ、乾燥や熱分解等の熱処理をされる。
第1の熱処理工程においては、被処理物10が装入機41によって第1の熱処理炉42に装入される。この第1の熱処理炉42は、炉本体が横置きで中心軸周りに回転する内熱キルン炉である。この第1の熱処理炉42としては、内熱キルン炉に変えて外熱キルン炉を用いることや、内熱及び外熱の併用キルン炉を用いることも可能であるが、本形態では、内熱キルン炉を用いる。
本形態の第1の熱処理炉42は、被処理物10の供給口42A側端部が被処理物10の搬送方向に向かうに従って拡径する(炉内の内径が長くなる)拡径部42Xとされ、かつ被処理物10の排出口42B側端部が搬送方向に向かうに従って縮径する(炉内の内径が短くなる)縮径部42Yとされた異形キルン炉である。
第1の熱処理炉42は、例えば、搬送方向に向かって非常に緩やかな下り勾配を有し、この下り勾配と炉本体の回転とにより、炉内の被処理物10が重力作用で搬送方向へ徐々に移送されるようになっている。
拡径部42X及び縮径部42Yの拡縮率は特に限定されず、例えば、50〜90%とすることができる。また、拡径部42X及び縮径部42Yの傾斜角度も特に限定されず、例えば、25〜50°とすることができる。さらに、拡径部42X及び縮径部42Yの材質も特に限定されず、炉内の内径が変化しない筒状部と同一とすることができ、例えば、ステンレス、チタン等の耐熱性及び耐腐食性を有する金属製とすることができる。なお、拡縮率は「(最も内径の短い部位/最も内径の長い部位)×100(%)」を意味し、傾斜角度は「筒状部を基準(0°)とした傾斜角度」を意味する。
第1の熱処理炉42においては、バーナー43Aが備わる熱風発生炉43からの酸素含有ガスたる熱風が、拡径部42Xの全部又は一部を通して(通り抜けて)炉内に吹き込まれる(供給される)。この熱風によって、供給口42Aから供給され、拡径部42Xを通り、炉本体の回転に伴って排出口42B側に順次移送される被処理物10の熱処理が行われる(並流方式)。また、第1の熱処理炉42内のガス(排ガス)は、縮径部42Yの全部又は一部を通して(通り抜けて)排出される。
このように異形キルン炉を用い、拡径部42Xを通して熱風を供給すると、酸素含有ガスの炉内拡散が図られ、炉内の酸素濃度が希薄化されるため、被処理物10の過燃焼が抑制され、アクリル系有機物及びセルロースの効率的な除去が行われるようになる。また、縮径部42Yを通して炉内のガスを排出すると、ガスが縮径部42Yにおける集約に伴い均一化するため、炉内のガスの均一性が保たれるとともに、排ガスの処理を安定して行うことができるようになる。さらに、拡径部42Xの存在により、被処理物10が早期に炉内に供給され、被処理物10の乾燥を迅速に行うことができ、また、縮径部42Yの存在により、被処理物10の炉内保持が容易になるため、被処理物10の熱処理を緩慢に行うことができるようになる。このほか、異形キルンを用いると、炉本体の内表面積が広がって熱効率が向上し、また、熱処理温度の勾配を設け易く、被処理物10の均一な熱処理と、品質の均一化を図ることができるようになる。
なお、第1の熱処理工程は、脱水後の被処理物10を対象とするため、3段階の熱処理工程のなかで、もっとも制御が難しい。しかしながら、熱風の供給方式を並流方式にすると、水分を多く含む被処理物10の乾燥が促進されると共に、他端に向けて低温化する温度勾配が設けられ、被処理物10の過剰な熱処理を来たすことない。
第1の熱処理炉42においては、熱風の酸素濃度を5.0〜20.0%、好ましくは6.0〜18.0%、より好ましくは7.0〜18.0%に調節しつつ、排ガスの酸素濃度が3.0〜16.0%、好ましくは4.0〜15.0%、より好ましくは5.0〜13.0%となるように管理すると好適である。
本件発明で云う酸素濃度は、自動酸素濃度測定装置(型番:ENDA−5250、堀場製作所製)にて各測定域からサンプリングした測定試料の酸素濃度を測定した。
この点、被処理物10の過燃焼防止という観点から、低酸素濃度であるのが好ましく、熱風の酸素濃度を20.0%以下に調節し、かつ排ガスの酸素濃度が16.0%以下となるように管理するのがより好ましいが、炉内が低酸素濃度である場合、つまり、酸素を過剰供給しない場合は、炉内周方向に関する酸素濃度の均一化及び炉内全体の酸素濃度の均一化を図る必要性が大きい。したがって、熱風の供給部を拡径状とし、また、排ガスの排出部を縮径状とすることによる作用効果は、極めて大きなものとなる。他方、熱風の酸素濃度が5.0%未満、あるいは排ガスの酸素濃度が3.0%未満であると、アクリル系有機物やセルロース等の熱処理が充分に進まず、発熱量の減少率を所定の範囲に調整することが困難である。
炉内の酸素濃度は、アクリル系有機物やセルロース等の熱処理に際して酸素消費され、変動を生じるため、本形態のように、熱風の酸素濃度の調節及び排ガスの酸素濃度の管理によるのが好適である。ただし、このような調節及び管理を行うことにより、炉内の多くの領域において酸素濃度が、通常3.0〜16.0%、好ましくは4.0〜15.0%、より好ましくは5.0〜13.0%に調節される。
第1の熱処理炉42においては、熱風の温度を300〜600℃、好ましくは300〜500℃、より好ましくは300〜400℃に調節しつつ、排ガスの温度が20〜260℃、好ましくは100〜240℃、より好ましくは150〜220℃となるように管理すると好適である。
本件発明で云う灰ガスの温度は、排ガスの煙道に設置した熱電対にて温度を実測した値である。
本件発明における各熱処理炉の熱風の温度は、バーナー(熱風発生炉)、外熱炉の場合は炉中央部炉内の温度を表し、熱電対にて温度を実測した値である。
熱風の温度が300℃以上で、かつ排ガスの温度が20℃以上であると、被処理物10の乾燥及び被処理物10中のアクリル系有機物及びセルロースの熱分解・揮発が確実に行われる。また、アクリル系有機物及びセルロースの熱分解・揮発が確実に行われることで、第2の熱処理炉14及び第3の熱処理炉32における熱処理制御が容易となり、白色度低下の原因となる炭化物の生成や、過燃焼による硬質物質の生成を抑制することができる。さらに、アクリル系有機物及びセルロースの熱分解・揮発が確実に行われることで、第2の熱処理炉14や第3の熱処理炉32において、スチレン系有機物や残カーボン等の有機物を緩やかに燃焼することができ、残カーボンの生成を抑制することができる。
もっとも、熱風の温度が600℃を超え、あるいは排ガスの温度が260℃を超えると、スチレン系有機物が熱分解・燃焼し、発火するおそれがあり、また、第2の熱処理炉14における熱処理エネルギーが増加し、さらに、難燃性カーボンが生成し易くなり、製紙用の添料や顔料等として必要な特性を備えた再生粒子を安定して得ることができなくなるおそれがある。
炉内の温度は、温度勾配を有し、一様ではないため、本形態のように、熱風の温度の調節及び排ガスの温度の管理によるのが好適である。ただし、このような調節及び管理を行うことにより、炉内の多くの領域において温度が、通常200〜300℃、好ましくは220〜280℃、より好ましくは240〜260℃に調節される。
本件発明で云う炉内温度は、炉内に設置した熱電対にて温度を実測した値である。
第1の熱処理炉42においては、被処理物10の発熱量が20〜70%減少するように、好ましくは20〜60%減少するように、より好ましくは20〜50%減少するように熱処理するのが好ましい。
発熱量の減少率が70%以下であると、過燃焼が抑えられ、硬質物質の生成が好ましくは1.5質量%以下に抑制される。この点、発熱量の減少率が70%を超えると、被処理物中10のスチレン系有機物が熱分解し、発火、過燃焼が生じるおそれがある。他方、発熱量の減少率が20%未満であると、被処理物10中の高発熱量成分であるアクリル系化合物が残留し、第2の熱処理炉14における熱処理温度の変動が大きなものとなるおそれがある。なお、発熱量の減少率は、第1の熱処理炉42に供給される被処理物10の発熱量と、第1の熱処理炉42から排出される被処理物10の発熱量とを比較した値である。
本件発明で云う発熱量減少率の測定は、発熱量を熱量計(燃研式デジタル熱量計、吉田製作所製)を用いて、熱処理前の原料と熱処理後の原料の発熱量を測定し、減少割合から算出した。
特に第1の熱処理炉42において、アクリル系有機物、セルロースを除去し、発熱量を20〜70%減少するとともに、発熱量が1000cal/g未満となるように熱処理することにより、第2の熱処理炉14における炉内温度の変動を10〜40℃の範囲に抑制し易くなり、得られる再生粒子を均質化するに有用である。なお、当該炉内温度の変動が40℃を超えると、得られる再生粒子が硬い・柔らかい等のばらつきや白色度のばらつきを有するものとなるおそれがある。他方、当該炉内温度の変動を10℃未満にまで抑制するのは、現実的ではない。
第1の熱処理炉42においては、被処理物10の未燃率が13〜30質量%となるように、好ましくは14〜26質量%となるように、より好ましくは15〜23質量%となるように熱処理を行うと好適である。未燃率が30質量%以下となるように熱処理を行うことにより、第2の熱処理炉14における熱処理(燃焼)を緩慢に行うことができるようになる。もっとも、未燃率が13質量%未満となるまで熱処理を行うと、第1の熱処理炉42におけるエネルギーコストが高くなる。
本件発明で云う未燃率は、約600℃に温度調整した電気炉で,2時間焼成した時の重量減少率を未燃分とした。
第1の熱処理炉42においては、被処理物10の滞留時間を30〜180分、好ましくは45〜150分、より好ましくは60〜120分とすると好適である。滞留時間を30分以上とすることにより、被処理物10に含まれる易燃性の有機物が緩慢に燃焼され、残カーボンの生成が抑制される。この点、滞留時間を30分未満とすると、十分な熱処理が行われず、残カーボンの割合が多くなる。他方、滞留時間が180分を超えると、過燃焼によって難燃性カーボンが生成され、得られる再生粒子の白色度が低下し、あるいは硬質物質が増加するおそれがある。
本件発明で云う各熱処理炉の滞留時間は、色で識別できる金属片を炉内に投入し、出口から排出されるまでの実測時間である。
(第2の熱処理工程)
第1の熱処理炉42において熱処理した被処理物10は、第2の熱処理工程に送られ、熱分解や燃焼等の熱処理をされる。被処理物10は、この第2の熱処理工程に送るに先立って、平均粒子径を5mm以下、好ましくは1〜4mm、より好ましくは1〜3mmに調節しておくと好適である。
第2の熱処理工程においては、被処理物10が第2の熱処理炉14に装入される。この第2の熱処理炉14としては、公知の熱処理炉を使用することができ、例えば、流動床炉、ストーカー炉、サイクロン炉、半乾留・負圧燃焼式炉等を用いることができる。しかしながら、本形態の第2の熱処理炉14は、炉本体が横置きで中心軸周りに回転する内熱キルン炉である。この第1の熱処理炉42としては、内熱キルン炉に変えて外熱キルン炉を用いることや、内熱及び外熱の併用キルン炉を用いることも可能であるが、本形態では、内熱キルン炉を用いる。
本形態の第2の熱処理炉14は、被処理物10の供給口14A側端部が被処理物10の搬送方向に向かうに従って拡径する(炉内の内径が長くなる)第2の拡径部14Xとされ、かつ被処理物10の排出口14B側端部が搬送方向に向かうに従って縮径する(炉内の内径が短くなる)第2の縮径部14Yとされた第2の異形キルン炉である。
拡径部14X及び縮径部14Yの拡縮率は特に限定されず、例えば、50〜90%とすることができる。また、拡径部14X及び縮径部14Yの傾斜角度も特に限定されず、例えば、25〜50°とすることができる。さらに、拡径部14X及び縮径部14Yの材質も特に限定されず、炉内の内径が変化しない筒状部と同一とすることができ、例えば、ステンレス、チタン等の耐熱性及び耐腐食性を有する金属製とすることができる。なお、拡縮率及び傾斜角度の意味は、第1の熱処理炉42におけるのと同様である。
また、本工程(第2の熱処理工程)において用いる第2の異形キルン炉は、拡径部及び縮径部を有する以外の点について、特に限定されず、第1の異形キルン炉と同形状のものを用いることもできるが、例えば、軸方向の長さが異なる形状の異形キルン炉を用い、例えば、被処理物10の滞留時間を異なるものとすることもできる。
第2の熱処理工程においては、バーナー44Aが備わる熱風発生炉44からの酸素含有ガスたる熱風が、拡径部14Xの全部又は一部を通して(通り抜けて)炉内に吹き込まれる(供給される)。この熱風によって、供給口14Aから供給され、拡径部14Xを通り、炉本体の回転に伴って排出口14B側に順次移送される被処理物10の熱処理が行われる(並流方式)。また、第1の熱処理炉14内のガス(排ガス)は、縮径部14Yの全部又は一部を通して(通り抜けて)排出される。
このように異形キルン炉を用い、拡径部14Xを通して熱風を供給すると、酸素含有ガスの炉内拡散が図られ、炉内の酸素濃度が希薄化されるため、被処理物10の過燃焼が抑制され、スチレン系有機物の効率的な除去が行われるようになる。また、縮径部14Yを通して炉内のガスを排出すると、ガスが縮径部14Yにおける集約に伴い均一化するため、炉内のガスの均一性が保たれるとともに、排ガスの処理を安定して行うことができるようになる。さらに、拡径部14Xの存在により、被処理物10が早期に炉内に供給され、被処理物10の熱処理を迅速に行うことができ、また、縮径部14Yの存在により、被処理物10の炉内保持が容易になるため、被処理物10の熱処理を緩慢に行うことができるようになる。このほか、異形キルンを用いると、炉本体の内表面積が広がって熱効率が向上し、また、熱処理温度の勾配を設け易く、被処理物10の均一な熱処理と、品質の均一化を図ることができるようになる。
また、第1の熱処理炉と第2の熱処理炉を連接し、熱風発生炉43からの熱風が第1の熱処理炉42を介し、第2の拡径部14Xの全部又は一部を通して(通り抜けて)炉内に吹き込まれる(供給される)とともに、バーナー44Aが備わる熱風発生炉44からの酸素含有ガスたる熱風を、第2の拡径部14Xの全部又は一部を通して(通り抜けて)炉内に吹き込む(供給する)こともできる。これらの熱風によって、供給口14Aから供給され、第2の拡径部14Xを通り、炉本体の回転に伴って排出口14B側に順次移送される被処理物10の熱処理が行われる(並流方式)。
第2の熱処理工程において、第2の異形キルン炉を用い、第2の拡径部14Xを通して熱風を供給すると、熱風の炉内拡散が図られ、炉内の酸素濃度が希薄化されるため、被処理物10の過燃焼が抑制され、スチレン系有機物の効率的な除去が行われるようになる。また、第2の縮径部14Yの全部又は一部を通して(通り抜けて)炉内のガスを排出すると、ガスが第2の縮径部14Yにおける集約に伴い均一化するため、炉内のガスの均一性が保たれるとともに、排ガスの処理を安定して行うことができるようになる。さらに、第2の拡径部14Xの存在により、第1の熱処理工程を経た被処理物10が早期に炉内に供給され、被処理物10の熱処理を迅速に行うことができ、また、第2の縮径部14Yの存在により、被処理物10の炉内保持が容易になるため、被処理物10の熱処理を緩慢に行うことができるようになる。このほか、異形キルンを用いると、炉本体の内表面積が広がって熱効率が向上し、また、熱処理温度の勾配を設け易く、被処理物10の均一な熱処理と、品質の均一化を図ることができるようになる。
第2の熱処理炉14においては、排ガスの酸素濃度が0.1〜20.0%、好ましくは1.0〜17.0%、より好ましくは4.0〜15.0%となるように第2の拡径部14Xを通して熱風を供給し、かつ排ガスの排出は第2の縮径部14Yを通して行うと好適である。排ガスの酸素濃度が0.1%未満であると、スチレン系有機物の除去が困難であるとともに、白色化が進まないおそれがある。他方、排ガスの酸素濃度が20.0%を超えると、圧縮空気及びその付加設備が必要になると共に、エネルギーコストが上昇し、また、被処理物10の燃焼や硬質化が進むおそれがある。
第1の熱処理炉42を経て供給される熱風の酸素濃度は、被処理物10の熱処理状態等に応じて変化し、また、炉内の酸素濃度自体も、スチレン系有機物等の熱処理に際して酸素消費され変動を生じるため、本形態のように、排ガスの酸素濃度に基づいて熱風発生炉44からの熱風の酸素濃度を調節するのが好適である。ただし、このような調節を行うことにより、炉内の多くの領域において酸素濃度が、通常0.1〜20.0%、好ましくは1.0〜17.0%、より好ましくは4.0〜15.0%に調節される。
第2の熱処理炉14においては、排ガスの温度が250〜450℃、好ましくは250〜400℃、より好ましくは300〜400℃となるように第2の拡径部14Xを通して熱風を供給すると好適である。
排ガスの温度が250℃以上であると、被処理物10中のスチレン系有機物の熱分解・揮発が確実に行われる。また、スチレン系有機物の熱分解・揮発が確実に行われることで、第3の熱処理炉32における熱処理制御が容易となり、白色度低下の原因となる炭化物の生成や、過燃焼による硬質物質の生成を抑制することができる。さらに、スチレン系有機物の熱分解・揮発が確実に行われることで、第3の熱処理炉32において、残カーボン等の有機物を緩やかに燃焼することができ、残カーボンの生成を抑制することができる。他方、排ガスの温度が450℃以下であると、本工程における残カーボンの生成を抑制することができるほか、有機物の熱処理が緩慢に行われ、被処理物10の微粉化が抑制され、また、凝集体を形成し、あるいは硬い・柔らかい等のさまざまな性質を有する被処理物10の熱処理度合いや粒揃えを容易に、かつ安定的に制御することができる。この点、排ガスの温度が450℃を超えると、被処理物10の粒揃えが進行するよりも早くに燃焼が局部的に進むため、粒子表面と芯部との未燃率の差を少なく均一にすることが困難になる。
第1の熱処理炉42を経て供給される熱風の温度は、被処理物10の熱処理状態等に応じて変化し、また、炉内の温度自体も、温度勾配を有し、一様ではないため、本形態のように、排ガスの温度に基づいて熱風発生炉44からの熱風の温度を調節するのが好適である。ただし、このような調節を行うことにより、炉内の多くの領域において温度が、通常300〜500℃、好ましくは300〜450℃、より好ましくは350〜450℃に調節される。
第2の熱処理炉14から排出された排ガスは、再燃焼室22においてバーナー等により再燃焼され、予冷器24において予冷された後、熱交換器26を通り、誘引ファン28によって煙突30から排出される。ここで、熱交換器26は、外気を昇温し、この昇温した外気を、例えば、第1の熱処理炉42に吹き込まれる熱風の用に供し、排ガスの熱回収を図ることもできる。このような排ガスの処理は、排ガス中に含まれる有害物質の除去にも有効である。
第2の熱処理炉14においては、被処理物10の滞留時間を30〜120分、好ましくは40〜100分、より好ましくは40〜80分とすると好適である。滞留時間を30分以上とすることにより、被処理物10に含まれる易燃性の有機物が緩慢に燃焼され、残カーボンの生成が抑制される。この点、滞留時間を30分未満とすると、十分な熱処理が行われず、残カーボンの割合が多くなる。他方、滞留時間が120分を超えると、過燃焼によって難燃性カーボンが生成され、得られる再生粒子の白色度が低下し、あるいは硬質物質が増加するおそれがある。
第2の熱処理炉14においては、被処理物10の未燃率が2〜20質量%となるように、好ましくは5〜17質量%となるように、より好ましくは7〜12質量%となるように熱処理を行うと好適である。未燃率が20質量%以下となるように熱処理を行うことにより、第3の熱処理炉32における熱処理(燃焼)を短時間で効率よく行うことができるようになり、得られる再生粒子の白色度を70%以上、好ましくは80%以上の高白色度とすることができる。もっとも、未燃率が2質量%未満となるまで熱処理を行うと、第2の熱処理炉14におけるエネルギーコストが高くなり、また、得られる再生粒子の白色度が低下し、あるいは硬度が高くなるなど、再生粒子の品質低下につながるおそれがある。
(第3の熱処理工程)
第2の熱処理炉14において熱処理した被処理物10は、第3の熱処理工程に送られ、熱分解や燃焼等の熱処理をされる。被処理物10は、この第3の熱処理工程に送るに先立って、平均粒子径を5mm以下、好ましくは1〜4mm、より好ましくは1〜3mmに調節しておくと好適である。平均粒子径が1mm未満であると、第3の熱処理炉32において被処理物10が過燃焼するおそれがある。他方、平均粒子径が5mmを超えると、残カーボンの熱処理(燃焼)が困難となり、芯部まで燃焼が進まず、得られる再生粒子の白色度が低下するおそれがある。
また、この被処理物10の粒揃えは、粒子径1〜8mmの割合が、70質量%以上となるように、好ましくは75〜95質量%となるように、より好ましくは80〜95質量%となるように行うと好適である。
第3の熱処理工程においては、被処理物10が第3の熱処理炉32に装入される。この第3の熱処理炉32としては、公知の熱処理炉を使用することができ、例えば、流動床炉、ストーカー炉、サイクロン炉、半乾留・負圧燃焼式炉等を用いることができる。しかしながら、本形態の第3の熱処理炉32は、炉本体が横置きで中心軸周りに回転する外熱キルン炉である。この点、第3の熱処理炉32も、第1の熱処理炉42や第2の熱処理炉14と同様に異形キルン炉とすることができるが、本形態の第3の熱処理炉32は、外熱ジャケット31を有する通常の外熱キルン炉である。
外熱ジャケット31は、長手方向(搬送方向)の温度制御が容易な電気ヒーター形式であり、間接的に炉内の被処理物10を加熱する。なお、長手方向(搬送方向)の温度制御が容易であると、任意に温度勾配を設けることができ、被処理物10を所定の時間、所定の温度に保持することができ、被処理物10中の残留有機分や、残カーボンを限りなくゼロに近づけることができる。
この点、第1の熱処理工程及び第2の熱処理工程においては、内熱キルン炉を用いたが、第3の熱処理工程においては、外熱キルン炉を用いることができる。外熱キルン炉によっても、被処理物10を所定の滞留時間をもって燃焼(熱処理)することができ、しかも外熱により被処理物10に均一な熱が加わるので、燃焼が均一なものとなり、燃焼のバラツキが生じない。さらに、炉内壁の回転による摩擦によって被処理物が緩やかに撹拌されるため、微粉化を生じにくい。結果、最終的な再生粒子の品質及び性状が安定したものとなる。
もっとも、本形態の第3の熱処理工程においては、外熱キルン炉を用いるが、外熱キルン炉は、炉本体の外側に加熱設備を設けた構成となるため、装置構造が複雑になるとともに、被処理物10を間接的に熱処理するが故に多量の熱源が必要になる。したがって、熱処理効率や生産性の観点からは、内熱キルン炉を用いた方が好ましい。
なお、第3の熱処理工程において内熱キルン炉を用いた場合は、残カーボンを燃焼するために多量の炉内温度調整用希釈空気(熱風)が必要となり、また、通常加熱に使用される重油バーナーからの重油燃焼残カーボンやイオウ酸化物等による汚染が発生し、得られる再生粒子の白色度の低下や不均一化が生じるおそれがある。したがって、実際の運用にあたっては、これらのメリット・デメリットを適宜考慮して、いずれかを採用することができる。
第3の燃焼炉32においては、炉本体の内壁に設けたリフターによって被処理物10の搬送を制御することにより、被処理物10を緩慢に熱処理(燃焼)し、得られる再生粒子の均質化を図る。
炉本体の内壁に設けるリフターは特に限定されるものではないが、被処理物10の供給口側から排出口側に向けて、軸心に対して例えば45〜70°の傾斜角を有する複数の螺旋状リフター及び軸心と平行な複数の平行リフターをこの順で設けるのが好ましい。この形態によると、被処理物10が、まず、螺旋状リフターにて適切な速度で搬送されつつ、持ち上げられて落下し、この落下する間に熱分解ガス(可燃焼ガス)と効率的に接触する。また、被処理物10は、続いて平行リフターにて持ち上げられて落下する動作を繰り返し、この落下を繰り返す間に可燃焼ガスと効率的に接触する。したがって、熱交換効率が極めてよい。特に、螺旋状リフターにて平行リフターに送り込まれる被処理物10の量が制御されるため、平行リフターにおける被処理物10の持ち上げ及び落下が適切に行われ、被処理物10の熱処理(燃焼)が均一かつ効率的に行われる。螺旋状リフターや平行リフターは、例えば、耐熱性を有し、伝熱効率が高いステンレス鋼板等の金属製とすると好適である。
第3の熱処理炉32においては、炉内温度が550〜780℃、好ましくは600〜750℃、より好ましくは650〜720℃となるように外熱ジャケット31の温度を制御すると好適である。炉内温度が550℃以上であると、残カーボンや、第2の熱処理炉14で燃焼しきれなかったスチレン‐アクリルやスチレン等の残留有機物を確実に燃焼することができる。なお、このように第3の熱処理炉32においては、残カーボンや残留有機物を確実に燃焼するために、第2の熱処理炉14の炉内温度よりも高温とされる。
第3の熱処理炉32は外熱式であるが、適宜空気等の酸素含有ガスを供給して、排ガスの酸素濃度が0.1%〜15.0%、好ましくは2.0〜12.0%、より好ましくは3.0〜10.0%となるようにすると好適である。排ガスの酸素濃度が0.1%未満であると、被処理物10の充分な燃焼処理が行えず、得られる被処理物の白色度が低いものとなる場合が生じる。他方、排ガスの酸素濃度が15.0%を超えると、過剰の空気を炉内に吹き込むことになるため、炉内温度の低下や炉内温度制御が困難になる等の問題が生じ、外熱によるメリットが減殺されるおそれがある。
炉内の酸素濃度は、残カーボン等の燃焼に際して酸素消費され、変動を生じるため、本形態のように、排ガスの酸素濃度の管理によるのが好適である。ただし、このような管理を行うことにより、炉内の多くの領域において酸素濃度が、通常0.1〜20.0%、好ましくは1.0〜17.0%、より好ましくは4.0〜15.0%に調節される。
もっとも、酸素濃度及び炉内温度の連携という観点からは、前述したように第3の熱処理炉32として内熱キルン炉を用いるのが好ましく、特に被処理物10の排出口側から酸素含有ガスたる熱風を吹き込み(供給し)、被処理物10の供給口側から炉内のガスを排出する向流方式とするのが好ましい。
第1の熱処理炉42や第2の熱処理炉14のように並流方式とするよりも、向流方式とする方が好ましいとするのは、排ガスが被処理物10の排出口側から排出されると、当該排ガス中の煤塵が被処理物10中に混入し、得られる再生粒子の品質が低下するおそれがあるためである。なお、向流方式によると、供給された被処理物10中の残カーボンは直ちに燃焼されるため、この燃焼に伴って発生する煤塵は、被処理物10の供給口側から排ガスとともに速やかに炉外に排出されることになり、被処理物10に混入するのが防止される。
このように第3の熱処理炉32を向流方式とする場合は、炉内に吹き込む熱風の酸素濃度を5.0〜20.0%、好ましくは6.0〜18.0%、より好ましくは7.0〜18.0%に調節しつつ、排ガスの酸素濃度が0.1〜20.0%、好ましくは1.0〜17.0%、より好ましくは4.0〜15.0%となるように管理すると好適である。この点、炉内の酸素濃度は、残カーボン等の熱処理に際して酸素消費され、変動を生じるため、本形態のように、熱風の酸素濃度の調節及び排ガスの酸素濃度の管理によるのが好適である。ただし、このような調節及び管理を行うことにより、炉内の多くの領域において酸素濃度が、前述した範囲、つまり通常0.1〜20.0%、好ましくは1.0〜17.0%、より好ましくは4.0〜15.0%に調節され、前述した作用効果が奏せられる。
また、同様に、第3の熱処理炉32を向流方式とする場合は、炉内に吹き込む熱風の温度又は外熱炉を用いた場合は炉中央部炉外壁の温度を550〜780℃、好ましくは600〜750℃、より好ましくは650〜720℃、に調節しつつ、排ガスの温度が550〜780℃、好ましくは600〜750℃、より好ましくは650〜720℃となるように管理すると好適である。この点、第3熱処理工程の炉内の温度は、外熱式と内熱式で異なるため、内熱式では熱風の温度の調節及び排ガスの温度がほぼ一定に管理によるのが好適である。
第3の熱処理炉32においては、被処理物10の滞留時間を60〜240分、好ましくは90〜150分、より好ましくは120〜150分とすると好適である。滞留時間を60分以上とすることにより、被処理物10に含まれる残留有機物や残カーボンが確実に燃焼され、また、再生粒子を安定して生産することができるようになる。他方、滞留時間が240分を超えると、過燃焼によって難燃性カーボンが生成され、得られる再生粒子の白色度が低下し、あるいは硬質物質が増加するおそれがある。この点、第1の熱処理炉42において被処理物10の発熱量が20〜70%減少し、アクリル系有機物及びセルロースが熱分解するように熱処理され、また、第2の熱処理炉14において被処理物10のスチレン系有機物が熱分解するように熱処理されていると、第3の熱処理炉32における被処理物10の滞留時間を短くすることができ、過燃焼、白色度の低下、硬質物質の増加等のリスクを低減することができる。
(硬質物質)
被処理物10の主成分となる製紙スラッジは、製紙用に供される填料や顔料としての炭酸カルシウム、カオリン、タルク、抄紙助剤としての硫酸アルミニウム等の無機物を多く含み、示差熱熱重量分析(TG/DTA6200)とX線回折(RAD2X)とによる燃焼物の分析から、被処理物10を熱処理するに際しては、例えば、炭酸カルシウム(CaCO3)は600〜750℃にて質量減少し、硬質かつ水溶性の酸化カルシウム(CaO)に変化し、クレー(Al2Si25(OH)4)は500℃前後で脱水により質量減少し、メタカオリンとなり、1000℃前後の高温では硬質なムライト(Al2Si213)に変化することが知見された。また、タルク(Mg3Si410(OH)2)は900℃前後で質量減少し、エンスタタイト(MgSiO3)に変化することも知見された。
一方、X線回折(RAD2X)による燃焼物の分析から、燃焼物中にCa2Al2SiO7(ゲーレナイト)、CaAl2Si28(アノーサイト)の存在が確認された。また、製紙用に供される填料や顔料と比べ、ゲーレナイトやアノーサイトは極めて硬質(硬質物質)であり、微量の存在で、製紙用具の摩耗・毀損や抄紙系内の汚れが生じ、塗工用顔料として使用した場合には、ドクター等の塗工設備の摩耗・毀損、ストリークの発生要因となることも知見された。この点、従来、ゲーレナイトやアノーサイトは、900℃を超える高温での熱処理において生成されるものと予想されていたが、本発明者等の検討において、ゲーレナイトやアノーサイトの生成は熱処理温度が500℃前後でも生じ、熱処理温度の上昇に応じて生成量が増大することが見出された。また、製紙スラッジ中の酸化物換算によるカルシウムの含有量が増えると、アノーサイトは減少し、ゲーレナイトは増える傾向を示すことも知見された。
アノーサイトは、炭酸カルシウムの過燃焼により生じる酸化カルシウムとカオリンとの混合燃焼により生成され易く、したがって、上記各種熱処理工程においては、25〜800℃における示差熱熱重量分析において、重量減量割合が5%(TG)以上となるように熱処理を行い、酸化カルシウムの生成自体を可及的に抑制するのが好ましい。また、水酸化カルシウムは、酸化カルシウムよりも一段とアノーサイトを生成し易いため、上記被処理物10の脱水率(水分率)や、各種熱処理における酸素濃度は、厳格に調節するのが好ましい。
また、本発明者等は、シリカがゲーレナイトやアノーサイトの生成を助長することを知見した。したがって、被処理物10は、可及的にシリカ分含有量を低減しておくのが好ましく、例えば、新聞古紙や新聞抄紙系白水の使用を抑え、比較的低融点のゲーレナイトやアノーサイトの生成を抑制するのが好ましく、得られた再生粒子をシリカ被覆するのがより好ましい。
(付帯工程)
第3の熱処理炉32から排出された被処理物10は、平均粒子径15μm以下、好ましくは0.1〜10.0μm、より好ましくは1.0〜5.0μmとなるように粉砕等して調節すると好適である。
この被処理物10の粉砕方法は特に限定されるものではなく、例えば、ジェットミルや高速回転式ミル等の乾式粉砕機、アトライター、サンドグラインダー、ボールミル等の湿式粉砕機などを用いることができる。なお、粉砕後の平均粒子径は、粉砕後の被処理物スラリーをレーザー回折方式の粒度分布径(型番:SA−LD−2200、島津製作所製)を用いて測定し、体積平均粒子径(D50)を平均粒子径とした。
更に、粉砕後の被処理物の分散性について、スラリーをB型粘度計を用いてローター回転数6rpmの粘度を測定し、粘度が低いほど分散性が良好と判定した。
この粉砕を行った被処理物10は、好適には凝集体であり、冷却機34において冷却した後、振動篩機等の粒径選別機36により選別をし、再生粒子としてサイロ38に一時貯留し、適宜添料や顔料等の用途先に仕向ける。
(その他)
以上の第1から第3の熱処理工程において、好適な熱処理炉として用いられる内熱又は外熱キルン炉は、内壁を構成する耐火物を円周状(円筒状)ではなく、六角形状や八角形状とすることもでき、これらの形状によると被処理物10を滑らすことなく持ち上げて撹拌することができる。ただし、簡便に被処理物10の撹拌を実現するためには、耐火物等を円筒状とし、前述したようなリフターを設けるのが好ましい。
〔再生粒子〕
本形態の再生粒子の製造方法による再生粒子は、X線マイクロアナライザーによる微細粒子の元素分析において、カルシウム、シリカ及びアルミニウムの比率が酸化物換算で30〜82:9〜35:9〜35の質量割合、好ましくは40〜82:9〜30:9〜30の質量割合、より好ましくは60〜82:9〜20:9〜20の割合とされていると好適である。カルシウム、シリカ及びアルミニウムの比率が酸化物換算で30〜82:9〜35:9〜35の質量割合とされていると、比重が軽く、過度の水溶液吸収が抑制されるため、脱水性が良好である。
このカルシウム、シリカ及びアルミニウムの質量割合を調節する方法としては、被処理物10における原料構成を調節することが本筋ではあるが、第1の熱処理工程や、第2の熱処理工程、第3の熱処理工程において、出所が明確な塗工フロスや調成工程フロスをスプレー等で添加し、あるいは焼却炉スクラバー石灰を添加して、調節することもできる。例えば、カルシウムの調節には、中性抄紙系の排水スラッジや塗工紙製造工程の排水スラッジを用い、シリカの調節には、不透明度向上剤としてホワイトカーボンが多量に添加されている新聞用紙製造系の排水スラッジを用い、アルミニウムの調節には酸性抄紙系の硫酸バンドの使用がある抄紙系の排水スラッジや、クレーの使用量が多い上質紙抄造工程における排水スラッジを用いることができる。
ところで、被処理物10の原材料ともいえる古紙は、近年の中性抄紙化、ビジュアル化の進展にともなう印刷見栄えの良い塗工紙使用量の増加にともない、填料・顔料としての炭酸カルシウムの使用量増により、製紙スラッジ中の炭酸カルシウムの含有量増につながり、結果としてゲーレナイトやアノーサイトの生成量増に繋がるため、再生粒子に含有されるゲーレナイトやアノーサイト、いわゆる硬質物質の含有量をできる限り減少させることが必要である。したがって、硬質物質の含有量を減らすことができる上記再生粒子の製造方法は、極めて有用であり、この製造方法によって製造された本形態の再生粒子は、ゲーレナイト及びアノーサイトの合計含有量が1.5質量%以下、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下とされている。なお、ゲーレナイト及びアノーサイトの合計含有量は、下記の方法によって測定した値である。
(測定方法)
X線回析法(理学電気製、RAD2X)によって測定する。測定条件は、Cu‐Kα‐湾曲モノクロメーター:40KV‐40mA、発散スリット:1mm、SS:1mm、RS:0.3mm、走査速度:0.8度/分、走査範囲:2シータ=7〜85度、サンプリング:0.02度とする。
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
製紙スラッジ一般、脱墨フロス又は排水汚泥からなる被処理物を、脱水、熱処理及び湿式粉砕して再生粒子を製造した。各工程における処理条件は、表1〜5に示した。なお、炉形式は、いずれも本体が横置きで中心軸周りに回転する横型回転キルン炉であり、「異形」とあるのは、前述した拡径部及び縮径部を有する異形キルン炉を意味し、「通常型」とあるのは、拡径部及び縮径部を有しない通常のキルン炉を意味する。また、湿式粉砕工程においては、セラミックボールミルを用いた。さらに、未燃率については、次のように測定した。
(未燃率)
電気マッフル炉をあらかじめ600℃に昇温後、ルツボに試料(被処理物)を入れ、約3時間で完全燃焼させ、燃焼前後の質量変化から未燃率を算出した。
Figure 2011098277
Figure 2011098277
Figure 2011098277
Figure 2011098277
Figure 2011098277
以上のようにして得られた再生粒子について、その品質を調べ、結果を表5に示した。なお、測定手段、各評価方法は、次の通りである。
(水分率)
本件発明で云う水分率は、定温乾燥機を用い、乾燥機内に試料を静置し、約105℃で6時間以上保持することで重量変動を認めなくなった時点を乾燥後重量とし、下記式にて乾燥前後の重量測定結果より水分率を算出した。
水分率(%)=(乾燥前重量−乾燥後重量)÷乾燥前重量×100
(第1熱処理炉に供給する被処理物平均粒子径(mm))
目穴の異なる篩で篩い分けし、各篩い分けした被処理物の重量を測定し、全体の50%の重量に相当する篩の目穴を被処理物の平均粒子径とした。
(第1熱処理炉に供給する被処理物、粒子径50mm以下の割合)
被処理物全体の重量を100とした場合に、目穴50mmの篩を通過した被処理物の重量の割合を算出した。
(酸素濃度)
自動酸素濃度測定装置(型番:ENDA−5250、堀場製作所製)にて各測定域からサンプリングした試料の酸素濃度を測定した。
(熱風温度(外熱炉の場合は炉中央部炉外壁の温度))
本件発明における各熱処理炉の熱風又は外熱炉外壁の温度は、バーナー(熱風発生炉)、外熱炉の場合は炉中央部炉外壁の温度を表し、熱電対にて温度を実測した値である。
(排ガスの温度)
本件発明で云う灰ガスの温度は、各燃焼炉排ガスの煙道に設置した熱電対にて温度を実測した値である。
(炉内温度)
本件発明で云う炉内温度は、炉内に設置した熱電対にて温度を実測した値である。
(滞留時間)
本件発明で云う各熱処理炉の滞留時間は、色で識別できる金属片を炉内に投入し、出口から排出されるまでの実測時間である。
(発熱量減少率)
本件発明で云う発熱量減少率の測定は、発熱量を熱量計(燃研式デジタル熱量計、吉田製作所製)を用いて、熱処理前の原料と熱処理後の原料の発熱量を測定し、減少割合から算出した。
(未燃率)
本件発明で云う未燃率は、約600℃に温度調整した電気炉で,2時間焼成した時の重量減少率を未燃分とした。
(粉砕後の平均粒子径)
本件発明で云う、粉砕後の平均粒子径は、粉砕後の被処理物スラリーをレーザー回折方式の粒度分布径(型番:SA−LD−2200、島津製作所製)を用いて測定し、体積平均粒子径(D50)を平均粒子径とした。
((ワイヤー)摩耗度)
得られた各再生粒子について、プラスチックワイヤー摩耗度計(日本フィルコン製、3時間)を用い、スラリー濃度2重量%で測定した。
(粉砕後の被処理物の分散性)
粉砕後の被処理物の分散性について、被処理物スラリー60%濃度における、B型粘度計を用いてローター回転数6rpmの粘度を測定し、粘度(mPa・s)が低いほど分散性が良好と判定した。
(硬質物質)
得られた各再生粒子に含まれるゲーレナイト及びアノーサイトの合計質量を、X線回析法(理学電気製:RAD2X)によって測定した。測定条件は、Cu‐Kα‐湾曲モノクロメーター:40KV‐40mA、発散スリット:1mm、SS:1mm、RS:0.3mm、走査速度:0.8度/分、走査範囲:2シータ=7〜85度、サンプリング:0.02度とした。
(安定性)
得られた各再生粒子の白色度及び平均粒子径について変動割合を測定し、変動が少ない順にランクを付け、上位10位までを◎、11〜30位を〇、31〜40位を△、それ以下を×とした。
(見た目)
得られた各再生粒子の色を目視で比較判断し、白色、薄灰色、灰色、暗灰色に区分した。
本発明は、製紙スラッジを主原料とする被処理物を、脱水、熱処理及び粉砕して再生粒子を製造する方法及びこの方法によって製造された再生粒子として、適用可能である。
10…原料、12…貯槽、14…第2の熱処理炉、22…再燃焼室、26…熱交換器、28…誘引ファン、30…煙突、31…外熱ジャケット、32…第2の燃焼炉、34…冷却機、36…粒径選別機、42…第1の熱処理炉、43,44…熱風発生炉。

Claims (7)

  1. 製紙スラッジを主原料とする被処理物を、脱水、熱処理及び粉砕して再生粒子を製造する方法であって、
    前記熱処理を、前記脱水後の被処理物を熱処理する第1の熱処理工程と、この第1の熱処理工程で熱処理された被処理物を前記第1の熱処理温度を超える温度で熱処理する第2の熱処理工程と、この第2の熱処理工程で熱処理された被処理物を前記第2の熱処理温度を超える温度で熱処理する第3の熱処理工程と、を含む少なくとも3工程に分けて行い、
    前記第1の熱処理は、前記被処理物の供給口側端部が前記被処理物の搬送方向に向かうに従って拡径する拡径部とされ、かつ前記被処理物の排出口側端部が前記搬送方向に向かうに従って縮径する縮径部とされた横型回転キルン炉を用いて行い、
    前記拡径部を通して酸素含有ガスを供給し、かつ前記縮径部を通して前記横型キルン炉内のガスを排出する、
    ことを特徴とする再生粒子の製造方法。
  2. 前記酸素含有ガスの酸素濃度を5.0〜20.0%に調節しつつ、前記排ガスの酸素濃度が3.0〜16.0%となるように管理する、
    請求項1記載の再生粒子の製造方法。
  3. 前記酸素含有ガスの温度を300〜600℃に調節しつつ、前記排ガスの温度が20〜260℃となるように管理する、
    請求項1又は請求項2記載の再生粒子の製造方法。
  4. 前記第2の熱処理は、前記被処理物の供給口側端部が前記被処理物の搬送方向に向かうに従って拡径する第2の拡径部とされ、かつ前記被処理物の排出口側端部が前記搬送方向に向かうに従って縮径する第2の縮径部とされた第2の横型回転キルン炉を用いて行い、
    この第2の横型回転キルン炉からの排ガスの酸素濃度が0.1〜20%となるように前記第2の拡径部を通して酸素含有ガスを供給し、かつ前記第2の横型回転キルン炉からの排ガスの排出は前記第2の縮径部を通して行う、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の再生粒子の製造方法。
  5. 前記第1の熱処理は、前記被処理物の発熱量が20〜70%減少するように行う、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の再生粒子の製造方法。
  6. 前記第1の熱処理を酸素濃度3.0〜16.0%、熱処理温度200〜300℃で行い、
    前記第2の熱処理を酸素濃度0.1〜20.0%、熱処理温度300〜500℃で行い、
    前記第3の熱処理を酸素濃度0.1〜20.0%、熱処理温度550〜780℃で行う、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の再生粒子の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法によって製造され、
    かつ、下記の方法で測定したCa2Al2SiO7及びCaAl2Si28の合計含有量が1.5質量%以下とされた、
    ことを特徴とする再生粒子。
    (測定方法)
    X線回析法(理学電気製、RAD2X)によって測定する。測定条件は、Cu‐Kα‐湾曲モノクロメーター:40KV‐40mA、発散スリット:1mm、SS:1mm、RS:0.3mm、走査速度:0.8度/分、走査範囲:2シータ=7〜85度、サンプリング:0.02度とする。
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