JP4328874B2 - 7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、癌の放射線治療において、低酸素性細胞放射線増感剤として有用な7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体及びこれを有効成分とする医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
放射線療法における標的分子はDNAであり、これらは放射線照射を受けることにより様々な傷害を受けると共に、ラジカルを発生する。好気的条件下では、更に酸素分子が傷害部位に固定されることによりDNA修復が不可能となり、結果として細胞に損傷を与える。つまり放射線治療には酸素が必要である。しかしながら、悪性腫瘍には低酸素状態の細胞(低酸素性細胞)が存在していることが知られており、嫌気的条件下では、このような酸素効果が期待できず、放射線治療の妨げとなっている。
【0003】
このような低酸素性細胞の処置には、ミソニダゾールに代表されるニトロイミダゾール系の化合物が、かかる低酸素性細胞を再酸素化しうる性質を有していることから、これを用いた放射線増感によって対処する試みが為されてきた。しかしながら、ニトロイミダゾール系化合物の増感効果は、比較的低く、毒性の非発現域では治療に有用ではない場合があった。この様な状況を背景にして、ニトロイミダゾールとは母核を異にする、次世代の放射線増感剤の開発が望まれている。
【0004】
一方、後記一般式(1)に表される7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体は、何れも文献未記載の新規化合物であり、従って、これらの化合物が低酸素性細胞の再酸素化に有用であることも全く知られていないし、かかる化合物を有効成分とする医薬も知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、放射線増感効果が高く、安全性の高い、優れた低酸素性細胞放射線増感剤を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる状況に鑑みて、本発明者らは、カフェインが弱い放射線増感効果を有することを参考に、キサンチン誘導体に様々な側鎖を付加させることにより、数多くのキサンチン誘導体を合成し、低酸素性細胞放射線増感作用を指標としてスクリーニングを行った結果、後記一般式(1)で表される7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体が、優れた低酸素性細胞放射線増感作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体を提供するものである。
【0008】
【化2】
Figure 0004328874
【0009】
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R3は、エーテル結合、アミド結合若しくはエステル結合を有しても良く、且つ、炭素原子が窒素原子、硫黄原子若しくは酸素原子で置換されていても良いアルキル基、又はハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、置換基を有しても良いアミノ基で置換されていても良い、炭素数1〜16のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又は糖残基を示し、R3が炭素数1のアルキル基の場合には必ず置換基を有する)
【0010】
また、本発明は、当該7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)を有効成分とする医薬を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体は、上記一般式(1)に表されるものである。式中、R1及びR2で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状構造を有するもののいずれでも良く、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、シクロプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピルメチル基等が挙げられる。これらのうち、直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。R1及びR2は、少なくともいずれか一方が炭素数1〜4のアルキル基であるのが好ましい。
【0012】
また、R3で表される炭素数1〜16のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基としては、炭素数1〜6が好ましく、特に炭素数1〜4のアルキル基、アルキニル基、アルケニル基が好ましい。
これらの基が有しても良い置換基としては、例えばハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、置換基を有しても良いアミノ基、アルコキシ基、テトラヒドロピラン構造を含有するアルキル基、アミド構造を有するアルキル基、1,3−ジオキソラン構造を有するアルキル基、1,3−ジオキサン構造を有するアルキル基、又はアルキルスルホニルオキシ基を有するアルキル基等が挙げられる。
【0013】
3として、より具体的には、ハロゲノアルキル基、炭素数1〜4のアルケニル基、炭素数1〜4のアルキニル基、シアノアルキル基、モルホリノカルボニルアルキル基、[[[(テトラヒドロピラニル)オキシ]アルキル]カルボニル]アルキル基、[(テトラヒドロピラニル)オキシ]アルキル基、(2,2−ジアルキル−1,3−ジオキソラニル)アルキル基、イソプロピリデンで水酸基が保護されていても良い6−C−糖残基、炭素数3〜6のアルキル基、炭素数3〜10のヒドロキシアルキル基、[[(ヒドロキシアルキル)アミノ]カルボニル]アルキル基、(アルキルスルホニルオキシ)アルキル基、[N−ベンジル−N−(ヒドロキシアルキル)アミノ]アルキル基、(アルコキシ)(ヒドロキシ)アルキル基、(トリアルキル−1,3−ジオキサン−5−イル)アルキル基等が好ましく例示できる。
【0014】
本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)の好ましい具体例としては、7−(2−クロロエチル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物1)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−プロパルギルキサンチン(化合物2)、7−シアノメチル−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物3)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物4)、1,3−ジメチル−7−(モルホリノカルボニルメチル)−8−ニトロキサンチン(化合物5)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]プロピル]キサンチン(化合物6)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]ヘキシル]キサンチン(化合物7)、3−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物8)、1,3−ジメチル−7−[2−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)エチル]−8−ニトロキサンチン(化合物9)、8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物10)、1−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物11)、6−C−(8−ニトロキサンチン−7−イル)−(1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン)−α−D−グルコフラノシド(化合物12)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−プロピルキサンチン(化合物13)、7−[2−[N−ベンジル−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]エチル]−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物14)、1,3−ジメチル−7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−8−ニトロキサンチン(化合物15)、1,3−ジメチル−7−(3−ヒドロキシプロピル)−8−ニトロキサンチン(化合物16)、1,3−ジメチル−7−(3−ヒドロキシヘキシル)−8−ニトロキサンチン(化合物17)、7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−3−メチル−8−ニトロキサンチン(化合物18)、7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−8−ニトロキサンチン(化合物19)、7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−1−メチル−8−ニトロキサンチン(化合物20)、1,3−ジメチル−7−[3−(メタンスルホニルオキシ)プロピル]−8−ニトロキサンチン(化合物21)、7−(3,4−ジヒドロキシブチル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物22)、6−C−(8−ニトロキサンチン−7−イル)−D−グルコフラノース(化合物23)、7−[2−[N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物24)、1,3−ジメチル−7−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)−8−ニトロキサンチン(化合物25)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル]キサンチン(化合物26)又は7−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物27)が挙げられる。
【0015】
本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)の塩としては、生理的に許容されるものであれば特に限定されないが、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化水素酸等の無機酸や、マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸の酸付加塩;アルカリの塩として、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩などが挙げられる。
【0016】
また、本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)又はその塩には、水和物のほか、硫酸、アセトン、THF、DMF、DMSO等の溶媒和物などのいずれもが包含される。
【0017】
本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)は、例えば、まず、キサンチンを原料にして、アルカリ存在下、ヨウ化メチル等の炭素数1〜4のアルキルハライドと反応させ、1−メチル(アルキル)キサンチン、3−メチル(アルキル)キサンチン、1,3−ジメチル(ジアルキル)キサンチンなどに変換した後、これらを一般的に知られているニトロ化反応により、相当する1−メチル(アルキル)−8−ニトロキサンチン、3−メチル(アルキル)−8−ニトロキサンチン、1,3−ジメチル(ジアルキル)−8−ニトロキサンチンに変換することにより、8−ニトロキサンチン誘導体を製造する。
次に、これらの8−ニトロキサンチン誘導体に、対応する置換基R3の末端をハロゲン化したものを当量程度、アルカリ存在下にて反応させることにより、本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)を得ることができる。
【0018】
反応混合物からの目的化合物の単離方法としては、通常知られている方法を用いれば良く、例えばシリカゲル、アルミナ等を担体としたカラムクロマトグラフィーなどが例示できる。
【0019】
このようにして得られる本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)は、放射線療法において、低酸素性細胞に対して優れた放射線増感効果を発揮するため、癌放射線療法における、低酸素性細胞放射線増感剤等の医薬として大変有用である。
【0020】
本発明の医薬は、7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)を有効成分とするものである。本発明の医薬の投与量は、患者の年令、体重、性別、投与方法、体調、症状等により異なるが、低酸素性細胞放射線増感剤とする場合、7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)として、成人1人1日あたり、経口投与の場合10〜10000mg、非経口投与の場合3〜6000mgを、1回又は数回に分けて投与するのが好ましい。
【0021】
この時、本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)は、通常知られている医薬製剤に加工して投与することができる。経口投与のほか、非経口の投与経路としては、坐剤等による経直腸投与、動脈内投与、静脈内投与、門脈内投与、腹空内投与、皮下投与、病巣内直接投与等の注射又は点滴による投与が好ましい。
【0022】
本発明の医薬は、本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)以外に、通常医薬組成物に使用される任意成分を含有することができ、常法に従って製造することができる。かかる任意成分としては、例えば、結合剤、崩壊剤、賦形剤、増量剤、乳化剤、分散剤、滑沢剤、被覆剤、pH調整剤、等張剤、結晶化剤、嬌味嬌臭剤、着色剤、安定化剤などが好ましく例示できる。また、他の抗ガン剤等を含有させたり、癌化学治療で良く用いられる、制吐剤や血球増殖因子などを含有させることもでき、より効果を高めるために有利である。
本発明の医薬は、ガンの治療、ガンの進行或いは転移の予防等に好適に用いられる。
【0023】
本発明の医薬は、通常の方法で錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、懸濁剤、注射剤、坐剤等の種々の剤形とすることができる。
固形製剤を製造するには、7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)に賦形剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤、増量剤、被覆剤、糖衣剤などを加えた後、常法により、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、坐剤等とするのが好ましい。また、注射剤を製造する場合は、7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)を注射用生理食塩水などの水性担体にあらかじめ溶解分散、乳化等するか、又は、注射用の粉末にして用時に溶解等すれば良い。
【0024】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明について説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されるものではないことは言うまでもない。
【0025】
参考例1
(2−ブロモ−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アセトアミドの合成)
2−ブロモエタノール2.75g(22.0mmol)及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物をジクロロメタン10mLに溶解し、氷冷下にて3,4−ジヒドロ−α−ピラン2.60g(30.9mmol)を滴下した。40分間撹拌後、酢酸エチル(40mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1)に付し、目的フラクションを濃縮し、1−ブロモ−2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エタンを3.91g(収率85.0%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.52〜1.90(6H,m), 3.45〜3.57(3H,m), 3.73〜3.82(1H,m), 3.85〜3.92(1H,m), 3.96〜4.06(3H,m), 4.68(1H,t,J=3.0Hz)
【0026】
1−ブロモ−2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エタン3.33g((15.9mmol)及びフタルイミドカリウム(16.3mmol)を無水ジメチルホルムアミド7mL中に加え、内温を約90℃に加熱しながら撹拌した。50分後、反応液を酢酸エチル(120mL)で希釈し、水(75mL)及び飽和食塩水(75mL×2)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に付し、目的フラクションを濃縮した。残渣をメタノール25mLに溶解し、無水ヒドラジン0.72g(22.5mmol)及び水(120μL)を加え、加熱還流した。3時間後反応液を冷却し、濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。濃縮残渣にクロロホルム(80mL)を加え、1N−水酸化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄した。更に水層よりクロロホルム(80mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1→4:1)に付した。再度、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=19:1→4:1)に付し、目的フラクションを濃縮し、2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチルアミンを0.85g(収率36.8%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.47〜1.93(6H,m), 2.89(2H,t,J=4.9Hz), 3.37〜3.56(2H,m), 3.70〜3.92(2H,m), 4.61(1H,t,J=3.0Hz)
【0027】
2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチルアミン0.29g(2.00mmol)及びトリエチルアミン0.41g(4.05mmol)をジクロロメタン2.5mLに溶解し、その中に1mLジクロロメタンで希釈したブロモアセチルクロリド0.32g(2.03mmol)を氷冷下にて滴下した。15分後、酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)、水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)に付し、目的フラクションを濃縮し、標記化合物を0.23g(収率43.3%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45〜1.92(6H,m), 3.44〜3.57(3H,m), 3.60〜3.69(1H,m), 3.76〜4.00(3H,m), 3.89(2H,s)
【0028】
【化3】
Figure 0004328874
【0029】
参考例2
(4−(ブロモアセチル)モルホリンの合成)
モルホリン2.18g(25.0mmol)及びトリエチルアミン(49.8mmol)のジクロロメタン溶液(50mL)中に、ジクロロメタン10mLに溶解したブロモアセチルクロリド3.97g(25.2mmol)溶液を、氷冷下にて25分要して滴下した。同条件下にて1時間攪拌後、反応液を減圧下にて濃縮した。少量のジクロロメタンを加え、残渣を濾去した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)に付し、目的フラクションを濃縮し、標記化合物を0.68g(収率13.1%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:3.52〜3.78(8H,m), 4.07(2H,s)
【0030】
【化4】
Figure 0004328874
【0031】
参考例3
(1−ブロモ−3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]プロパンの合成)
3−ブロモ−1−プロパノール3.10g(22.3mmol)及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物をジクロロメタン10mLに溶解し、氷冷下にて3,4−ジヒドロ−α−ピラン2.82g(33.5mmol)を滴下した。同条件下にて50分間撹拌し、室温に戻して70分間攪拌後、酢酸エチル(80mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)及び飽和食塩水(30mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、濾液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=15:1)に付し、目的フラクションを濃縮し、標記化合物を3.82g(収率77.8%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45〜1.91(6H,m), 2.05〜2.20(2H,m), 3.44〜3.60(4H,m), 3.83〜3.99(2H,m), 4.61(1H,t,J=3.8Hz)
【0032】
【化5】
Figure 0004328874
【0033】
参考例4
(4−ブロモ−1,2−O−イソプロピリデン−1,2−ジヒドロキシブタンの合成)
1,2,4−ブタントリオール3.47g(32.7mmol)及び2,2−ジメトキシプロパン5.16g(49.5mmol)をテトラヒドロフラン5mLに溶解し、その中に触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を室温にて加え、攪拌した。30分後、トリエチルアミン(100μL)を加えた。反応液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)に付し、目的フラクションを濃縮して、1,2−O−イソプロピリデン−1,2,4−トリヒドロキシブタンを3.98g(収率83.3%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.37(3H,s), 1.43(3H,s), 1.83(2H,dd,J=5.9Hz,J=8.6Hz), 2.24(1H,t,J=5.4Hz), 3.60(1H,t,J=7.8Hz), 3.78(2H,dd,J=5.4Hz,J=10.8Hz), 3.87(1H,t,J=7.3Hz), 4.23〜4.39(1H,m)
【0034】
1,2−O−イソプロピリデン−1,2,4−トリヒドロキシブタン3.98g(27.2mmol)及び四臭化炭素13.97g(42.1mmol)を乾燥ジメチルホルムアミド80mLに溶解し、氷冷下にてトリフェニルフォスフィン11.14g(42.5mmol)を加え、撹拌した。同条件下で1時間撹拌後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)中に注ぎ、水(50mL)及びn−ヘキサン(50mL)を加え、有機層を分取した。更に水層をn−ヘキサン(100mL×3)にて抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:クロロホルム=2:1→1:2)に付し、目的フラクションを濃縮して、標記化合物を3.85g(収率67.6%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,s), 1.41(3H,s), 1.97〜2.22(2H,m), 3.46〜3.54(2H,m), 3.36(1H,t,dd,J=3.4Hz,J=8.1Hz), 4.10(1H,t,dd,J=5.9Hz,J=8.1Hz), 4.22〜4.31(1H,m)
【0035】
【化6】
Figure 0004328874
【0036】
参考例5
(5−(メタンスルホニルオキシメチル)−2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサンの合成)
1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン5.61g(46.7mmol)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物(触媒量)をテトラヒドロフラン6mLに溶解し、室温にて2,2−ジメトキシプロパン6.07g(58.3mmol)を加え、攪拌した。1時間10分後、トリエチルアミン(100μL)を加え、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、目的フラクションを濃縮し、5−(ヒドロキシメチル)−2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサンを7.07g(収率94.5%)得た。
【0037】
5−(ヒドロキシメチル)−2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン0.89g(5.56mmol)及びトリエチルアミン1.07g(10.6mmol)をジクロロメタン4mLに溶解し、氷冷下にて、2mLのジクロロメタンで希釈したメタンスルホニルクロリド1.04g(9.08mmol)を滴下した。同条件下にて1時間攪拌後、生じた結晶を濾去し、結晶をn−ヘキサン:酢酸エチル=3:1にて洗浄した。濾液と洗液を合わせて減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)に付し、目的フラクションを濃縮し、標記化合物を1.07g(収率80.8%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,s), 1.40(3H,s), 1.45(3H,s), 3.05(3H,s), 3.60〜3.70(4H,m), 3.62(2H,d,J=11.3Hz), 3.68(2H,d,J=11.9Hz)
【0038】
【化7】
Figure 0004328874
【0039】
参考例6
(1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン−6−(メタンスルホニルオキシ)−α−D−グルコフラノシドの合成)
1,2−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノース22.48g(0.10mol)をピリジン200mLに溶解し、氷冷下にて塩化ベンゾイル16.86g(0.12mol)を滴下した。しばらく同条件下にて攪拌した後、室温に戻し、24時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(400mL)で希釈し、1N−塩酸(300mL×5)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)にて洗浄後、有機層に現れた結晶を濾取し、これを水で洗浄した。濾液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。濃縮中に生じた結晶を濾取し、この結晶をクロロホルム/n−ヘキサンにて洗浄した。これらの結晶を合わせて風乾した。6−ベンゾイル−1,2−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノシドを25.94g(収率78.4%)得た。
1H-NMR(DMSO-d6)δ:1.24(3H,s), 1.37(3H,s), 3.98〜4.13(4H,m), 4.20(1H,dd,J=5.4Hz,J=11.5), 4.37〜4.49(2H,m), 5.21(1H,d,J=5.4Hz), 5.29(1H,d,J=4.9Hz), 5.92(1H,d,J=3.5Hz), 7.51〜7.69(3H,m), 7.97〜8.03(2H,m)
【0040】
6−ベンゾイル−1,2−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノシド4.10g(12.6mmol)をテトラヒドロフラン100mLに懸濁し、続いて2,2,−ジメトキシプロパン16.54g(158.8mmol)及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を添加し、室温にて65時間攪拌後、更に2,2,−ジメトキシプロパン23.24g(223.1mmol)及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を加え、加熱還流した。3時間後、反応液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1→2:1)に付し、目的フラクションを濃縮して、6−ベンゾイル−1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノシドを4.02g(収率87.3%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.33(3H,s), 1.37(3H,s), 1.89(1H,t,J=5.4Hz), 3.62〜3.74(2H,m), 3.79〜3.88(1H,m), 4.19(1H,d,J=3.5Hz), 4.38(1H,dd,J=4.1Hz,J=6.8Hz), 4.58(1H,d,J=4.1Hz), 6.00(1H,d,J=4.1Hz)
【0041】
6−ベンゾイル−1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノシド10.88g(29.9mmol)をメタノール500mLに溶解し、触媒量のナトリウムメトキシドを加え、加熱還流した。3時間後室温に戻し、更に16時間攪拌後、反応液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1→1:1)に付し、目的フラクションを濃縮して、1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノシドを6.50g(収率83.6%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.36(3H,s), 1.38(3H,s), 1.40(3H,s), 1.49(3H,s), 3.73〜3.87(1H,m), 4.25〜4.35(2H,m), 4.37〜4.61(2H,m), 4.69(1H,dd,J=2.2Hz,J=11.2Hz), 6.01(1H,d,J=4.1Hz)
【0042】
1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノシド0.48g(1.84mmol)及びピリジン0.36g(4.45mmol)をジクロロメタン5mLに溶解し、氷冷下にて、1mLジクロロメタンに溶解したトリフルオロメタンスルホン酸無水物1.17g(4.17mmol)を滴下した。20分要して滴下終了と共に、酢酸エチル(25mL)で希釈し、1N−塩酸(10mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:クロロホルム=10:1)に付し、目的フラクションを濃縮して、標記化合物を0.50g(収率69.1%)得た。
【0043】
【化8】
Figure 0004328874
【0044】
参考例7
(N−ベンジル−N−(2−ブロモエチル)−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミンの合成)
2,2’−イミノジエタノール1.05g(9.99mmol)に乾燥ジメチルホルムアミド3mLを加え、その中にベンジルブロミド2.65g(15.5mmol)及び炭酸カリウム1.07g(7.74mmol)を加え、加熱攪拌した。4時間後、反応液を濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。
【0045】
この残渣(N,N−ビス[2−(ヒドロキシ)エチル]−N−ベンジルアミン)を、参考例3と同様にして、3,4−ジヒドロ−α−ピラン1.00g(11.9mmol)を用い、N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミンを1.12g(収率40.1%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.51〜1.87(6H,m), 2.71〜2.85(4H,m), 3.41〜3.58(4H,m), 3.46(2H,s), 3.69〜3.88(2H,m), 4.58(1H,t,J=4.1Hz), 7.21〜7.33(5H,m)
【0046】
参考例4の合成で用いたブロモ化と同様にして、N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミン0.50g(1.8mmol)、四臭化炭素0.76g(2.3mmol)及びトリフェニルフォスフィン0.53g(2.0mmol)より、標記化合物を0.29g(収率47.3%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.49〜1.83(6H,m), 2.80(2H,t,J=5.9Hz), 2.99(2H,t,J=7.3Hz), 3.37(2H,t,J=7.0Hz), 3.45〜3.54(2H,m), 3.74(2H,s), 3.80〜3.90(2H,m), 4.59(1H,t,J=4.1Hz)
【0047】
【化9】
Figure 0004328874
【0048】
参考例8
(1−ブロモ−3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]ヘキサンの合成)
1,6−ヘキサンジオール25.0g(0.21mmol)を1,4−ジオキサン200mLに溶解し、3,4−ジヒドロ−α−ピラン17.79g(0.21mmol)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物0.01gを加え、室温下撹拌反応した。一晩反応後、反応を止め、反応液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)に付し、無色透明油状物であるモノテトラヒドロピラニルエーテル体を21.71g(収率50.7%)得た。モノテトラヒドロピラニルエーテル体にトリフェニルホスフィン39.4g(0.15mol)を加え、ジクロロメタン200mLに溶解し、氷水で冷却した。四臭化炭素50.0g(0.15mol)を少量づつ滴下し、撹拌反応させた。一夜反応後、撹拌を止め、酢酸エチルを加え、不溶物を吸引にて濾去した。濾液を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)に付し、標記化合物を7.97g(収率27.9%)得た。
【0049】
【化10】
Figure 0004328874
【0050】
実施例1
(7−(2−クロロエチル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物1)の合成)
1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン0.31g(1.38mmol)及びトリエチルアミン0.15g(1.48mmol)を乾燥ジメチルホルムアミド10mLに加え、これに1−ブロモ−2−クロロエタン0.40g(2.79mmol)を加え、油浴温70℃で7時間30分攪拌した。これに1−ブロモ−2−クロロエタン0.5mL(6.01mmol)を加え、同条件下で5時間30分攪拌した。その後、室温まで冷却し、酢酸エチル60mLを加え、これを飽和食塩水150mLに5mLの濃塩酸を加えて調整した溶液にて洗浄した(30mL×3)。更に有機層を飽和食塩水で洗浄し(30mL×7)、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)に付し、目的フラクションを濃縮した。残渣を再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、目的フラクションを濃縮した。残渣をジエチルエーテルにて固化させ、これを濾取し、標記化合物を0.12g(収率30.3%)得た。
m.p.:157〜159℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1710, 1662, 1323
1H-NMR(CDCl3)δ:3.45(3H,s), 3.63(3H,s), 3.94(2H,t,J=5.9Hz), 5.30(2H,t,J=5.9Hz)
【0051】
実施例2
(1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−プロパルギルキサンチン(化合物2)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン0.36g(1.60mmol)及びプロパルギルブロミド0.38g(3.19mmol)を用い、標記化合物を0.10g(収率23.8%)得た。
m.p.:142〜145℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):3304, 1713, 1675, 1662, 1321
1H-NMR(CDCl3)δ:2.31(1H,t,J=2.4Hz), 3.46(3H,s), 3.62(3H,s), 5.75(2H,d,J=2.4Hz)
【0052】
実施例3
(7−シアノメチル−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物3)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン0.30g(1.33mmol)及びブロモアセトニトリル0.39g(3.25mmol)を用い、標記化合物を0.20g(収率56.8%)得た。
m.p.:195〜197℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1711, 1669, 1540, 1327
1H-NMR(CDCl3)δ:3.47(3H,s), 3.64(3H,s), 5.94(2H,s)
【0053】
実施例4
(1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物4)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン・2水和物0.23g(0.88mmol)及び2−ブロモ−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アセトアミド(参考例1)0.23g(0.88mmol)を用い、標記化合物を0.14g(収率39.5%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.56〜1.90(6H,m), 3.42(3H,s), 3.45〜3.60(3H,m), 3.62(3H,s), 3.65〜3.80(2H,m), 3.81〜3.95(1H,m), 4.50〜4.60(1H,m), 5.67(2H,s), 6.54(1H,t)
【0054】
実施例5
(1,3−ジメチル−7−(モルホリノカルボニルメチル)−8−ニトロキサンチン(化合物5)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン・2水和物0.68g(3.27mmol)及び4−(ブロモアセチル)モルホリン(参考例2)0.85g(3.25mmol)を用い、標記化合物を0.33g(収率30.6%)得た。
m.p.:206〜210℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1714, 1664, 1561, 1488, 1337
1H-NMR(CDCl3)δ:3.41(3H,s), 3.53〜3.63(3H,m), 3.63(3H,s), 3.68〜3.74(3H,m), 3.82(2H,t,J=4.6Hz), 5.86(2H,s)
【0055】
実施例6
(1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]プロピル]キサンチン(化合物6)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン・2水和物0.79g(3.02mmol)及び1−ブロモ−3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]プロパン(参考例3)0.71g(3.18mmol)を用い、標記化合物を0.18g(収率16.2%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.23〜1.75(6H,m), 2.14〜2.24(2H,m), 3.41〜3.58(5H,m), 3.61(3H,s), 3.65〜3.78(1H,m), 3.82〜3.90(1H,m), 4.42(1H,t,J=3.0Hz), 5.00〜5.13(2H,m)
【0056】
実施例7
(1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]ヘキシル]キサンチン)(化合物7)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン0.50g(2.22mmol)及び1−ブロモ−3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]ヘキサン(参考例8)0.71g(2.68mmol)を用い、標記化合物を0.16g(収率17.6%)得た。
【0057】
実施例8
(3−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物8)の合成)
実施例1と同様にして、3−メチル−8−ニトロキサンチン0.38g(1.80mmol)及び2−ブロモ−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アセトアミド(参考例1)0.48g(1.80mmol)を用い、標記化合物を0.44g(収率61.7%)得た。
【0058】
実施例9
(1,3−ジメチル−7−[2−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)エチル]−8−ニトロキサンチン(化合物9)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン・2水和物0.79g(3.02mmol)及び4−ブロモ−1,2−O−イソプロピリデン−1,2−ジヒドロキシブタン(参考例4)0.81g(3.10mmol)を用い、標記化合物を0.26g(収率23.7%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.26(3H,s), 1.29(3H,s), 2.05〜2.18(2H,m), 3.45(3H,s), 3.49〜3.60(1H,m), 3.62(3H,s), 4.04〜4.10(1H,m), 4.11〜4.27(1H,m), 4.95〜5.04(1H,m), 5.11〜5.21(1H,m)
【0059】
実施例10
(8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物10)の合成)
実施例1と同様にして、8−ニトロキサンチン0.39g(2mmol)及び2−ブロモ−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アセトアミド(参考例1)0.53g(2mmol)を用い、標記化合物を0.09g(収率11.9%)得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.54〜1.86(6H,m), 3.35〜3.54(4H,m), 3.73〜3.79(1H,m), 3.81〜3.91(1H,m) 4.62(1H,t,J=3.0Hz) 5.58(2H,s)
【0060】
実施例11
(1−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物11)の合成)
実施例1と同様にして、1−メチル−8−ニトロキサンチン0.18g(0.85mmol)及び2−ブロモーN−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アセトアミド(参考例1)0.22g(0.83mmol)を用い、標記化合物を0.14g(収率42.7%)得た。
1H-NMR(CD3OD)δ:1.55〜1.88(6H,m), 3.33(3H,s), 3.40〜3.55(4H,m), 3.72〜3.80(1H,m), 3.81〜3.92(1H,m), 4.62(1H,t,J=2.4Hz), 5.62(2H,s)
【0061】
実施例12
(6−C−(8−ニトロキサンチン−7−イル)−(1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン)−α−D−グルコフラノシド(化合物12)の合成)
実施例1と同様にして、8−ニトロキサンチン0.25g(1.27mmol)及び1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン−6−(メタンスルホニルオキシ)−α−D−グルコフラノシド(参考例6)0.50g(1.27mmol)を用い、標記化合物を0.09g(収率16.1%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.12(3H,s), 1.27(3H,s), 1.32(3H,s), 1.47(3H,s), 3.74〜3.82(1H,m), 4.23(1H,d,J=4.1Hz), 4.37(1H,dd,J=4.1Hz,J=7.4Hz), 4.53(1H,d,J=3.8Hz), 5.01(1H,dd,J=8.4Hz,J=13.2Hz), 5.24(1H,dd,J=4.9Hz,J=13.4Hz), 5.96(1H,d,J=3.5Hz)
【0062】
実施例13
(1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−プロピルキサンチン(化合物13)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン0.23g(0.88mmol)及び1−ヨードプロパン0.45g(2.65mmol)を用い、標記化合物を0.19g(収率80.7%)得た。
m.p.:127〜130℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1712, 1670, 1604, 1554, 1323
1H-NMR(CDCl3)δ:1.02(3H,t,J=7.3Hz), 1.87〜1.98(2H,m), 3.45(3H,s), 3.61(3H,s), 4.85(2H,t,J=5.9Hz)
【0063】
実施例14
(7−[2−[N−ベンジル−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]エチル]−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物14)の合成)
実施例1と同様にして、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン0.09g(0.3mmol)及びN−ベンジル−N−(2−ブロモエチル)−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミン(参考例7)0.07g(0.3mmol)を用い、標記化合物を0.05g(収率39.1%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:1.45〜1.90(6H,m), 2.78〜2.90(4H,m), 3.28(3H,s), 3.44〜3.61(7H,m), 3.82〜3.90(2H,m), 4.58(1H,t,J=3.2Hz), 4.84(2H,t,J=5.9Hz), 6.87〜6.91(2H,m), 7.02〜7.06(2H,m), 7.23〜7.32(1H,m)
【0064】
実施例15
(1,3−ジメチル−7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−8−ニトロキサンチン(化合物15)の合成)
1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物4)0.14g(0.34mmol)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物0.08g(0.42mmol)を、メタノール/ジクロロメタン混液(2mL/1mL)に溶解し、室温にて撹拌した。1時間20分後、反応液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)に付し、目的フラクションを濃縮した後、標記化合物を0.10g(収率89.8%)得た。
m.p.:207〜210℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1718, 1684, 1328
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95(1H,t,J=4.3Hz), 3.61(3H,s), 3.42〜3.52(2H,m), 3.63(3H,s), 3.77(2H,dd,J=4.9Hz,J=10.1Hz), 5.69(2H,s), 6.20(1H,bs)
【0065】
実施例16
(1,3−ジメチル−7−(3−ヒドロキシプロピル)−8−ニトロキサンチン(化合物16)の合成)
1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]プロピル]キサンチン(化合物6)0.18g(0.49mmol)及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を用い、実施例15と同様にして、標記化合物を0.11g(収率47.1%)得た。
m.p.:133〜135℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1706, 1669, 1554, 1332
1H-NMR(CDCl3)δ:2.13〜2.22(1H,m), 2.45(1H,t,J=5.7Hz), 3.44(3H,s), 3.62(3H,s), 3.70(2H,dd,J=5.9Hz,J=10.8Hz), 5.04(2H,t,J=6.2Hz)
【0066】
実施例17
(1,3−ジメチル−7−(3−ヒドロキシヘキシル)−8−ニトロキサンチン(化合物17)の合成)
1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]ヘキシル]キサンチン(化合物7)0.16g及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を用い、実施例15と同様にして、標記化合物を0.11g(収率86.5%)得た。
IR(KBr錠剤)(cm-1):1720, 1660, 1310, 1050, 750
1H-NMR(CDCl3)δ:1.35〜1.40(4H,m), 1.48〜1.53(2H,m), 1.81〜1.86(2H,m), 2.11(1H,bs), 3.35(3H,s), 3.52(3H,s), 3.58(2H,t), 5.03(2H,t)
【0067】
実施例18
(7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−3−メチル−8−ニトロキサンチン(化合物18)の合成)
3−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物8)0.44g(1.11mmol)及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を用い、実施例15と同様にして、標記化合物を0.14g(収率40.4%)得た。
m.p.:208〜211℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1729, 1545, 1329
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.11〜3.20(2H,m), 3.38〜3.51(5H,m), 5.45(2H,s), 8.47(1H,t,J=5.4Hz), 11.8(1H,s)
【0068】
実施例19
(7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−8−ニトロキサンチン(化合物19)の合成)
8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物10)0.20g(0.5mmol)及び等量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を用い、実施例15と同様にして、標記化合物を0.14g(収率89.7%)得た。
m.p.:239.4〜240.2℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1743, 1675, 1544, 1336
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.13〜3.20(2H,m), 3.38〜3.44(2H,m), 4.75(3H,t,J=5.7Hz), 5.45(2H,s), 8.45(1H,t,J=5.4Hz), 11.5(1H,s), 12.1(1H,s)
【0069】
実施例20
(7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−1−メチル−8−ニトロキサンチン(化合物20)の合成)
1−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物11)0.28g(0.71mmol)及び触媒量のp−トルエンスルホン酸・一水和物を用い、実施例15と同様にして、標記化合物を0.11g(収率49.9%)得た。
m.p.:234〜237℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1719, 1663, 1550, 1325
1H-NMR(DMSO-d6)δ:3.13〜3.24(5H,m), 3.40〜3.51(2H,m), 4.74(3H,t,J=5.7Hz)
【0070】
実施例21
(1,3−ジメチル−7−[3−(メタンスルホニルオキシ)プロピル]−8−ニトロキサンチン(化合物21)の合成)
1,3−ジメチル−7−(3−ヒドロキシプロピル)−8−ニトロキサンチン(化合物16)0.21g(0.74mmol)及びトリエチルアミン0.12g(1.19mmol)をジクロロメタン10mLに溶解し、氷冷下にて攪拌した。その中に2mLのジクロロメタンで溶解したメタンスルホニルクロリド0.11g(0.96mL)を滴下し、同条件下にて攪拌した。1時間後、反応液に酢酸エチル(50mL)を加え、水(25mL×2)及び飽和食塩水(25mL)にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)に付し、目的フラクションを濃縮して、標記化合物を0.25g(収率93.3%)得た。
m.p.:油状物質
IR(KBr錠剤)(cm-1):1713, 1669, 1541, 1323
1H-NMR(CDCl3)δ:2.36〜2.46(2H,m), 3.03(3H,s), 3.47(3H,s), 3.62(3H,s), 4.38(2H,t,J=5.9Hz), 5.08(2H,t,J=7.0Hz)
【0071】
実施例22
(7−(3,4−ジヒドロキシブチル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物22)の合成)
1,3−ジメチル−7−[2−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)エチル]−8−ニトロキサンチン(化合物9)0.26g(0.74mmol)を酢酸4mL及び水1mLの混液に溶解し、室温にて24時間撹拌した。その後トルエンを加え、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)に付し、目的フラクションを濃縮した後、メタノール/n−ヘキサンにて結晶化し、濾取後、標記化合物を0.20g(収率86.8%)得た。
m.p.:178〜182℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1713, 1669, 1554, 1336
1H-NMR(CDCl3)δ:1.95〜2.15(3H,m), 3.28(1H,d,J=4.3Hz), 3.46(3H,s), 3.49〜3.58(1H,m), 3.60〜3.67(4H,m), 3.70〜3.80(1H,m), 5.05(2H,t,J=5.9Hz)
【0072】
実施例23
(6−C−(8−ニトロキサンチン−7−イル)−D−グルコフラノース(化合物23)の合成)
6−C−(8−ニトロキサンチン−7−イル)−(1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン)−α−D−グルコフラノシド(化合物12)0.09g(0.21mmol)を40%トリフルオロ酢酸水溶液5mLに溶解し、室温にて19時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=3:1)に付し、目的フラクションを濃縮した。残渣固化物にクロロホルムを加え、これを濾取して、標記化合物を0.04g(収率54.4%)得た。
m.p.:192℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1719, 1665, 1325
1H-NMR(D2O)δ:3.26(1H,t,J=6.8Hz), 3.46〜3.52(3H,m), 3.56(1H,dd,J=5.9Hz,J=9.6Hz), 3.64〜3.82(2H,m), 4.11〜4.22(1H,m), 4.45(1H,d,J=8.1Hz), 5.06〜5.16(3H,m), 5.21〜5.33(2H,m)
【0073】
実施例24
(7−[2−[N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物24)の合成)
7−[2−[N−ベンジル−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]エチル]−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物14)0.04g(0.08mmol)を、エタノール1mLとテトラヒドロフラン1mLの混液に溶解し、1N−塩酸0.2mLを室温にて加え、撹拌した。17時間30分後、反応液を減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2→クロロホルム:メタノール=19:1)に付し、目的フラクションを濃縮して、標記化合物を0.03g(収率90.7%)得た。
m.p.:143.3〜147.2℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):3488, 1708, 1653, 1607, 1554, 1346
1H-NMR(CDCl3)δ:2.80(2H,t,J=5.4Hz), 2.93(2H,t,J=5.7Hz), 3.34(3H,s), 3.50(2H,s), 3.58(3H,s), 3.71(2H,t,J=5.4Hz), 4.90(2H,t,J=6.2Hz), 6.87〜6.98(2H,m), 7.10〜7.13(3H,m)
【0074】
実施例25
(1,3−ジメチル−7−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)−8−ニトロキサンチン(化合物25)の合成)
8−ニトロテオフィリン・2水和物0.27g(1.03mmol)及び2,3−エポキシプロピルメチルエーテル0.11g(1.29mmol)にエタノール8mLを加え、1時間50分攪拌しながら加熱還流した。その後、不溶固体を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、目的フラクションを濃縮した。残渣をメタノールに溶解した後、n−ヘキサンを加えて、結晶を析出させ、これを濾取して、標記化合物を0.14g(収率43.2%)得た。
m.p.:115〜118.0℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1710, 1684, 1607, 1553, 1540, 1339, 1323
1H-NMR(CDCl3)δ:2.81(1H,bs), 3.41(3H,s), 3..44(3H,s), 3.48〜3.60(2H,m), 3.65(3H,s), 4.12(1H,bs), 4.95(1H,dd,J=13.8Hz,J=3.5Hz), 5.20(1H,dd,J=8.6Hz,J=13.8Hz)
【0075】
実施例26
(1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル]キサンチン(化合物26)の合成)
5−(メタンスルホニルオキシメチル)−2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン(参考例5)1.07g(4.49mmol)及びヨウ化ナトリウム2.04g(13.6mmol)をアセトン20mL中に加え、加熱還流した。3時間後、反応液を減圧下にて濃縮した。残渣にクロロホルムを加え,結晶を濾別した。濾液を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)に付し、目的フラクションを濃縮した。この残渣、1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン・2水和物0.60g(2.30mmol)、ヨウ化ナトリウム0.36g(2.40mmol)及びトリエチルアミン0.25g(2.47mmol)に乾燥ジメチルホルムアミド10mLを加え、油浴を70℃で加熱下、撹拌した。68時間後、油浴を100℃で6時間撹拌した後、更に油浴を115℃にして18時間撹拌した。その後、反応液を減圧下にて濃縮した。残渣に酢酸エチル(80mL)を加え、水(40mL)及び飽和食塩水(40mL×4)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1→2:1)に付し、目的フラクションを濃縮して、標記化合物を0.14g(収率8.5%)得た。
1H-NMR(CDCl3)δ:0.87(3H,s), 0.98(3H,s), 1.34(3H,s), 3.44(3H,s), 3.61(3H,s), 3.63〜3.73(2H,m), 3.80〜3.93(2H,m), 5.17(2H,s)
【0076】
実施例27
(7−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物27)の合成)
1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル]キサンチン(化合物26)0.14g(0.38mmol)を80%酢酸水溶液5mLに溶解し、室温にて撹拌した。26時間30分後、反応液にトルエンを加え、減圧下にて濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=30:1)に付し、目的フラクションを濃縮した後、再度、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2→1:3)に付し、目的フラクションを濃縮して、標記化合物を0.09g(収率61.4%)得た。
m.p.:274〜277℃
IR(KBr錠剤)(cm-1):1705, 1663, 1555, 1488, 1347
1H-NMR(CD3OD)δ:0.46(3H,s), 2.96(3H,s), 3.00〜3.07(4H,m), 3.16(3H,s), 4.71(2H,bd,J=8.4Hz)
【0077】
試験例1(低酸素性細胞放射線増感効果(in vitro))
実施例で得られた本発明化合物について、マウス偏平上皮癌細胞SCCVIIを腫瘍細胞として用い、放射線増感効果を検討した。すなわち、最終濃度が0.005〜0.1mMになるように本発明化合物を加えた、5×105個/mL濃度のSCCVII細胞のMEM懸濁液を、5%CO2含有のN2ガス通気して、低酸素性細胞懸濁液を得た。これに対してX線照射を行ない、コロニー形成法又はMicronucleus法により、放射線増感率を算出した。コロニー法では放射線量−生存率曲線を求め、この曲線より本発明化合物無添加時の低酸素性細胞の生存率を1%下げさせる放射線量を、本発明化合物添加時の低酸素性細胞の生存率を1%下げさせる放射線量で除した値を求め、放射線増感率とした。一方、Micronucleus法では、放射線量−微小核発生頻度直線を求め、本発明化合物の直線の傾きを溶媒対照群(本発明化合物無添加)の傾きで除した値を求め、放射線増感率とした。
その結果、表1に示すように、本発明化合物は著しく高い増感率を示した。N.D.は、効果が強すぎたため、コロニーがカウントできず、具体的なER値を示すことができない、すなわち、放射線増感効果が強力であることを示している。この結果より、本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)は、低酸素状態における放射線の効果を増強することがわかる。
【0078】
【表1】
Figure 0004328874
【0079】
【発明の効果】
本発明の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体(1)は、優れた低酸素性細胞放射線増感効果を有し、しかも安全性が高いものであり、低酸素性細胞放射線増感剤等の医薬として有用である。

Claims (2)

  1. 7−(2−クロロエチル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物1)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−プロパルギルキサンチン(化合物2)、7−シアノメチル−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物3)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物4)、1,3−ジメチル−7−(モルホリノカルボニルメチル)−8−ニトロキサンチン(化合物5)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]プロピル]キサンチン(化合物6)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[3−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]ヘキシル]キサンチン(化合物7)、3−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物8)、1,3−ジメチル−7−[2−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)エチル]−8−ニトロキサンチン(化合物9)、8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物10)、1−メチル−8−ニトロ−7−[[[[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]カルボニル]メチル]キサンチン(化合物11)、6−C−(8−ニトロキサンチン−7−イル)−(1,2:3,5−ジ−O−イソプロピリデン)−α−D−グルコフラノシド(化合物12)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−プロピルキサンチン(化合物13)、7−[2−[N−ベンジル−N−[2−[(テトラヒドロピラン−2−イル)オキシ]エチル]アミノ]エチル]−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物14)、1,3−ジメチル−7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−8−ニトロキサンチン(化合物15)、1,3−ジメチル−7−(3−ヒドロキシプロピル)−8−ニトロキサンチン(化合物16)、1,3−ジメチル−7−(3−ヒドロキシヘキシル)−8−ニトロキサンチン(化合物17)、7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−3−メチル−8−ニトロキサンチン(化合物18)、7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−8−ニトロキサンチン(化合物19)、7−[[[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]カルボニル]メチル]−1−メチル−8−ニトロキサンチン(化合物20)、1,3−ジメチル−7−[3−(メタンスルホニルオキシ)プロピル]−8−ニトロキサンチン(化合物21)、7−(3,4−ジヒドロキシブチル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物22)、6−C−(8−ニトロキサンチン−7−イル)−D−グルコフラノース(化合物23)、7−[2−[N−ベンジル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]エチル]−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物24)、1,3−ジメチル−7−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)−8−ニトロキサンチン(化合物25)、1,3−ジメチル−8−ニトロ−7−[(2,2,5−トリメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチル]キサンチン(化合物26)又は7−(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピル)−1,3−ジメチル−8−ニトロキサンチン(化合物27)である、7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体。
  2. 請求項1に記載の7−置換−8−ニトロキサンチン誘導体を有効成分とする、低酸素細胞放射線増感剤。
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