JP4328489B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に対向してシリアル移動して当該記録媒体に記録を行うための移動記録体を具備する記録装置に関し、特に、シリアル移動する移動記録体(例えば、キャリッジ単体、該キャリッジに搭載された記録ヘッド、若しくは該キャリッジに搭載された記録ヘッドあるいはインクタンクインクタンク等)と記録装置本体側とを接続する電気ケーブルやインク供給チューブ等の可撓性部材を複数具備する記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録手段である記録ヘッドによって記録が行われる記録領域を通して記録媒体を搬送し、その搬送される記録媒体の幅方向にキャリッジを移動させつつ記録ヘッドを用いて記録媒体の表面の所望の記録を行う、いわゆるシリアル方式記録装置がある。このシリアル方式記録装置は、一般に、キャリッジに搭載された記録ヘッドに記録動作を行わせるための電気信号を装置本体の制御基板から伝達する必要があり、キャリッジと制御基板はケーブルを介して電気的に接続される。複数の記録ヘッドをキャリッジに搭載する場合には、この電気ケーブルが複数になるものもある。
【0003】
また、上述のようなシリアル方式の記録装置には、近年記録ヘッドに設けられたインク吐出口からインク液滴を吐出させて記録媒体等に付着させることで記録を行うインクジェット記録装置が急速に普及している。このインクジェット記録装置に搭載されるインクジェット記録ヘッドは、その記録ヘッドにインクを供給するためのインクタンクが記録ヘッドと共にキャリッジ上に搭載されるタイプのものが多い。しかし近年では、1つのインクタンクから供給可能なインク量を増やすため、キャリッジに搭載されず、装置本体の固定設置場所にインクタンクを載置し、このインクタンクからキャリッジ上の記録ヘッドにチューブなどでインクを供給する、いわゆるチューブ供給方式のインクジェット記録装置がある。そして、キャリッジに搭載されるインクジェット記録ヘッドが複数の場合には、このインク供給チューブも複数本となるものもある。
【0004】
これらの電気接続用のケーブルあるいはインク供給用のチューブは、シリアル方式記録装置では、移動するキャリッジに一旦接続乃至固定されてから搭載された記録ヘッドあるいはインクタンク等に接続されたり、キャリッジに搭載された記録ヘッドやインクタンクに直接接続されている。そして、このケーブルやチューブは可撓性の部材から形成され、キャリッジの移動に対応して、その移動を妨げないように変形可能になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の記録装置には、下記のような課題があった。
【0006】
移動するキャリッジ、あるいはそのキャリッジに搭載された記録ヘッドもしくはインクタンクに接続されるケーブルやチューブは、所定の範囲でキャリッジが移動できる長さを有しており、少なくともキャリッジの移動過程では途中で屈曲が生じる。この屈曲された部分では、真っ直ぐに戻ろうとする復元力が生じ、この力がキャリッジに加わり負荷(キャリッジに作用する外力)となってしまうなど、キャリッジには電気接続用ケーブルやチューブから負荷が加わる場合がある。
【0007】
キャリッジに対するこのような負荷は、キャリッジの位置精度や移動精度に影響を及ぼし、またキャリッジの移動過程でこの負荷が変動し、安定して精度を保った記録動作を行うことの妨げとなる場合があり、これが記録品位の低下につながる危惧がある。
【0008】
また、ケーブルとインクチューブは、通常、少なくともキャリッジの移動過程で多少のたるみが生じる場合がある。そこで、ケーブルとインクチューブは、自重により経時的に垂れ下がってきてしまう場合があるという問題がある。特に、キャリッジは、記録動作が行われている時以外は、所定の位置に移動されて待機しているが、この際にケーブルとインクチューブには弛みがあるままで長時間保持されると、自重によるケーブルやインクチューブの変形が生じ、さらには、この変形が定常的な変形として残ってしまう危惧がある。このようにケーブルやインクチューブが垂れ下がると、記録装置内の他の部材に接触して、ケーブルやインクチューブ自身や接触した部材に損傷が生じたり、インクチューブのねじれなどの変形によりインクの流通状態が不安定になったりなど、記録動作の信頼性を損なう要素が増えてしまう危惧がある。
【0009】
上述のような課題は、キャリッジあるいはそこに搭載された部材と本体側との間を接続する可撓性部材がケーブルのみの場合であっても、チューブのみの場合であっても、同様に生じ得るものである。
【0010】
更に、大量のインクを供給するインクチューブは、インクチューブからのインク漏れなどに対して細心の注意が払われ、漏れ防止対策が施されるが、万が一にも漏れたインクが電気的な部品、例えば制御基板や電気ケーブルなどに接触すると、電気部品の故障が生じるなどの大きなトラブルとなってしまう危惧がある。そこで、インクチューブからインク漏れが発生する非常時でも、できるだけ電気接続用ケーブルを含む電気部品を保護できるように、装置を構成する必要が生じている。
【0011】
本発明の目的は、シリアル移動する移動記録体(例えば、キャリッジ単体、該キャリッジに搭載された記録ヘッド、若しくは該キャリッジに搭載された記録ヘッドあるいはインクタンクインクタンク等)と記録装置本体側とを接続するケーブルやチューブ等の可撓性部材を複数具備する記録装置において、可撓性部材によって移動記録体に加わる力による、移動記録体の位置精度、移動精度に対する影響を低減できる記録装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、シリアル方式の記録装置の移動記録体に接続された、ケーブルもしくはチューブ等の可撓性部材の自重による変形の発生を防止できる記録装置を提供することにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、シリアル方式の記録装置の移動記録体に接続されたインクチューブあるいはその周辺からインク漏れが発生したとしても、電気部品にインクが接触することを回避できる記録装置を提供することにある。
【0014】
また、本発明の他の目的は、シリアル移動する移動記録体と記録装置本体とを接続する第1の可撓性部材と第2の可撓性部材とが、移動記録体の移動経路を挟んで互いに反対側から夫々移動記録体に接続されている記録装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、シリアル移動方式の記録装置で、万一、記録手段へのチューブの接続部で液体漏れが生じたとしても、漏れた液体が、記録手段およびキャリッジの、チューブの接続部とは反対側の方まで回り込む可能性が低く、反対側に設けられたケーブルの接続部に液体が接触するのを防止できる記録装置を提供することにある。
【0016】
また、本発明の他の目的は、シリアル移動方式の記録装置の移動記録体と記録装置本体側とを接続する第1の可撓性部材と第2の可撓性部材とが、移動記録体の移動経路を挟んで互いに反対側から夫々移動記録体に接続され、第1の可撓性部材の湾曲形状と第2の可撓性部材の湾曲形状とが、移動記録体の移動経路を挟んで、互いに線対称な形状となる記録装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による記録装置は、記録媒体に対向し、記録装置本体に対してシリアル移動して該記録媒体に液体を付着させることによって記録を行うための移動記録体と、移動記録体をシリアル移動させる移動機構と、記録装置本体に固定され、移動記録体に供給する液体を保持する液体タンクと、記録装置本体に固定され、電気信号を処理して移動記録体の制御を行う制御部と、移動記録体に接続され、液体タンクから移動記録体に液体を供給するチューブと、移動記録体に接続され、制御部と移動記録体との間でやりとりされる電気信号を伝達するケーブルとを含み、液体タンク、チューブ、およびチューブが移動記録体に接続される接続部が、制御部、ケーブル、およびケーブルが移動記録体に接続される電気接続部に対して移動記録体の移動経路を挟んで反対側に配置され、移動記録体と制御部との間でケーブルに形成される湾曲部と、動記録体と液体タンクとの間でチューブに形成される湾曲部とは、ケーブルに形成される湾曲部に生じる復元力によってケーブルから移動記録体に作用する力の、移動記録体の移動方向に直交する成分と、チューブに形成される湾曲部に生じる復元力によってチューブから移動記録体に作用する力の、移動記録体の移動方向に直交する成分とが、互いに反対向きになるように、移動記録体の移動方向に関して同じ方向に凸であることを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、チューブによって移動記録体に加わる力を、互いに反対側から接続されるケーブルによって移動記録体に加わる力で弱め合わせることができる。
【0020】
移動記録体は、記録ヘッドをシリアル移動させるキャリッジ、キャリッジに搭載された記録ヘッド、およびキャリッジに搭載されたインクタンクを含んでいてよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る実施例について、図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
なお、以下の説明で用いる記録装置は、主として、キャリッジにインクジェット記録ヘッドを搭載し、このインクジェット記録ヘッドと装置本体側の制御基板との間を電気接続用フレキシブルケーブルで電気的に接続し、さらに、インクジェット記録ヘッドと装置本体側のインクタンクとの間をインク供給用チューブでインク供給可能に接続するという形態を採っている。しかしながら、本発明はこの形態に限定されるものではなく、キャリッジにインクジェット記録ヘッドだけではなくインクタンクも搭載されており、このインクタンクに附加されているタンク情報保持メモリと装置本体側の制御基板との間をケーブルで接続する形態や、キャリッジに搭載されたそのインクタンクへ装置本体側の大型インクタンクからチューブでインク供給する形態であってもよい。
【0023】
さらに、これらケーブルやチューブが直接インクジェット記録ヘッドに接続される形態や、あるいはこれらケーブルやチューブが直接インクタンクに接続される形態や、一旦キャリッジにケーブルやチューブを接続し、後はキャリッジ内の配管を介して夫々インクジェット記録ヘッドやインクタンクへの接続を行う形態であってもよい。すなわち、ケーブルやチューブといった可撓性部材が装置本体側と接続する相手側は、インクジェット記録ヘッド、インクタンクといったキャリッジに搭載された部材でも、また、キャリッジそのものでもよい。
【0024】
いずれにしても、本発明は、これらキャリッジもしくはキャリッジに搭載された部材(これら全てを記録移動体と称する。)に対して、2つ以上の可撓性部材が装置本体側と接続されている記録装置において好適に用いることができ、かつ効果を奏するものである。
【0025】
図1は、本発明に係る実施例としてのチューブ供給方式インクジェット記録装置の全体構成構成を示す斜視図である。また、図2、図3は、図1に示す記録装置を横方向より見た概略断面図であり、図3は、キャリッジ付近を拡大して示している。図4、図5は、図1に示す記録装置を上方向より見た平面図であり、図5は、キャリッジ付近を拡大して示している。なお、図1〜図5は、記録装置の外郭を構成するケースを外した状態で、機構部の構成を示している。
【0026】
このインクジェット記録装置は、インクジェット記録方式の中でも、特に、インク(液体)吐出を行わせるのに利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段を備え、その熱エネルギーによってインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド1が搭載される。この方式を用いることにより、画素の高密度化、記録画像の高精細化を達成している。
【0027】
記録ヘッド1は、搬送手段によって搬送される記録用紙などの記録媒体6に向かってインクを吐出する形態で、すなわちインクを吐出する吐出口が設けられた面(インク吐出面)を下方に向けた状態でキャリッジ4に搭載されている。キャリッジ4は、記録媒体6の搬送経路上に、搬送方向に交差する方向に延びる、シャーシ17に固定されたガイド軸5に、それに沿って滑動可能に取り付けられている。キャリッジ4には、キャリッジプーリ13a,13bの周りに循環運動可能に張り渡されたタイミングベルト25が結合されている。キャリッジプーリ13aには、キャリッジモータ12が接続されており、その回転駆動よって、キャリッジプーリ13a、タイミングベルト25を介してキャリッジ4を往復移動させることができる。
【0028】
記録ヘッド1には、インクを吐出するエネルギーを発生する手段を選択的に駆動する信号や、駆動電力などを伝達するための記録ヘッドフレキシブルケーブル21と、吐出するインクを記録ヘッドへ供給するためのインクチューブ3とが接続されている。これらは、記録ヘッド1を挟んで対向する側から記録ヘッド1に接続されている。本実施例のインクジェット記録装置では、使用者が各種の指令を入力できる操作スイッチや装置の状態を表示する表示部などを備えるパネル操作部(パネル部)24などが設けられた、記録装置への主要な操作が行われる前面側からインクチューブ3が接続されている。そして、記録ヘッドフレキシブルケーブル21は背面側から接続されている。
【0029】
この際、フレキシブルケーブル21は、キャリッジ4の背面に備えられたキャリッジボード36を介して記録ヘッド1に接続されている。すなわち、フレキシブルケーブル21は、キャリッジボード36の背面側にフレキコネクタ38を介して接続されており、記録ヘッド1は、その背面側に設けられた記録ヘッド電気接点部33がキャリッジボード36の前面側に設けられたヘッドコネクタ37に当接されて接続されている。
【0030】
また、インクチューブ3は、その端部に設けられたチューブジョイント35が、記録ヘッド1の前面側に設けられた記録ヘッドインクジョイント部34内に挿入されて接続されている。
【0031】
記録ヘッド1のインク流路の接続と電気接続部の接続は、夫々以下のように行われる。まず記録ヘッド1をキャリッジの所定位置に装着することによって、記録ヘッド電気接点部33がヘッドコネクタ37に圧接されて電気的に接続される。次に、チューブジョイント35を記録ヘッドインクジョイント部34内に、図3の矢印の方向に押圧して挿入することによってインク流路が接続される。この際、電気接続部とインク流路の接続部が対向する位置に配置されているため、チューブジョイント35を押圧する際に記録ヘッド1に加わる力の方向は、記録ヘッド電気接点部33をヘッドコネクタ37に圧接する方向と一致している。このため、インク流路の接続を行う際に記録ヘッド1に加える力によって、電気接点部にその圧接接続を引き離して解除したり、接続位置をずらす力が加わることはなく、電気接続に悪影響を与えることはない。
【0032】
記録ヘッドフレキシブルケーブル21は、装置の背面側にシャーシ17に固定して設けられた制御ボード(制御機構)18から延びている。記録ヘッドフレキシブルケーブル21は、板状の形状を有し、その幅方向に複数の配線がほぼ平行に並んでおり、可撓性の部材から形成され、特に厚み方向に可撓である。記録ヘッドフレキシブルケーブル21は板状のケーブルが複数枚重ねられて構成されていてもよい。
【0033】
そして記録ヘッドフレキシブルケーブル21は、制御ボード18側では、シャーシ17を通ってシャーシ17の前面に出て、キャリッジ4の移動方向の中程の部分で、幅方向がほぼ鉛直方向に向く姿勢で固定されている。そしてそこから、記録ヘッドフレキシブルケーブル21は、幅方向がほぼ鉛直方向に向いた状態をほぼ維持しながら、図5に示すようにキャリッジ4が右端の待機位置にある状態では、右端側に向ってシャーシ17の壁に沿って延びて、キャリッジ4に対向する位置付近で右端側に向って凸な円弧を描くように湾曲してキャリッジ4に延びている。この際、記録ヘッドフレキシブルケーブル21は、ある程度の剛性を有しており、このことと、上述のように湾曲部が生じていることとによって、比較的安定して保持されている。すなわち、記録ヘッドフレキシブルケーブル21は、剛性を有し、また湾曲部に生じる復元力が記録ヘッドフレキシブルケーブル21を引張る方向に加わるために安定してシャーシ17の前面に沿って真っ直ぐ延び、湾曲部付近では、湾曲部に生じる復元力によってシャーシ17の前面に向って押し付けられ、それによって生じる摩擦力で安定して保持されている。また、湾曲部を生じさることによって、記録ヘッドフレキシブルケーブル21が、一部で、幅方向が鉛直方向に向く向きから傾いて、ねじれることも抑制できる。
【0034】
インクチューブ3は、記録装置の右端に、かつキャリッジ4の移動経路の前方に配置されたインクタンク部2から延びている。インクタンク部2には、夫々色の異なる4つのインクタンク(液体タンク)2a,2b,2c,2dが、夫々独立して交換可能に装着されている。記録ヘッド1も、詳細には図示していないが、夫々異なる色のインクを吐出するための4つの部分から構成されている。これらに対応して、インクチューブ3は夫々異なる色のインクを流通させる4本のチューブが結合されて構成されており、各インクタンク2a,2b,2c,2dからのインクを記録ヘッド1の対応する構成部分に供給する。
【0035】
インクチューブ3は、4本のチューブが一列に並べて結合されて板状になった4連チューブからなっており、可撓性の部材から形成され、特にその厚み方向に可撓である。インクチューブ3は、インクタンク2からインクチューブ支持台57上に通されている。インクチューブ支持台57は、キャリッジ4の移動経路の前側に、ほぼ移動経路の長さにわたって延びており、その前縁には上方に向って突き出た壁が形成されている。インクチューブ3は、このインクチューブ支持台57上で、まず左側に向って延び、キャリッジ4の移動方向の中程の部分で、幅方向がほぼ鉛直方向に向く姿勢で固定されている。そしてそこから、インクチューブ3は、幅方向がほぼ鉛直方向に向いた向きを維持しながら、図5に示すようにキャリッジ4が右端の待機位置にある状態では、右端側に向ってインクチューブ支持台57の前壁に沿って延び、記録ヘッド1に対向する位置付近で右端側に向って凸な円弧を描くように湾曲して記録ヘッド1に延びている。この際、インクチューブ3は、ある程度の剛性を有しており、このことと、上述のように湾曲部が生じていることとによって、記録ヘッドフレキシケーブル21と同様に安定して保持されており、また、ねじれの発生も抑えられている。
【0036】
キャリッジ4の移動経路の右端の位置には、記録ヘッド1のインク吐出状態を良好に保つための回復動作を行う回復機器14が配設されている。回復機器14には、記録ヘッド1のインク吐出口を覆うキャップ15、記録ヘッド1のインク吐出面を拭うワイパー16、および、記録ヘッド1のインク吐出ノズルからインクを吸引するための吸引ポンプ(不図示)などが設けられている。キャリッジ4は、記録動作が行われていない時には、図4に示すように、記録ヘッド1が回復機器14に対向して配置される右端の待機位置で保持される。
【0037】
次に、記録ヘッド1によって記録が行われる記録領域を通して記録媒体6を搬送する搬送手段の構成について説明する。記録に通常用いられる記録媒体6は、カセット9内にセットされる。カセット9は、記録装置本体の下端付近に、前側から挿入し、また引き抜いて着脱可能に装着されている。カセット9の上面はカセットカバー32で覆われており、記録媒体が少なくなった時には、カセット9を記録装置本体から引き抜き、カセットカバー32を開いて記録媒体を補給できる。
【0038】
カセット9の上面には、カセットカバー32に覆われた状態で、カセット9の挿入方向の先端側に開口が残されており、記録装置本体には、この開口の上方の位置に給紙アーム40が設けられている。給紙アーム40は、回転支点41の周りに回転可能に支持されており、後側の端部には回転可能に給紙ローラ10が取り付けられている。給紙ローラ10は、不図示の駆動源に接続されて駆動される給紙駆動軸43によって、第1伝達ギヤ44と第2伝達ギヤ45を介して駆動力が伝達され回転駆動される。給紙アーム40は、通常は自重によって図2、図3の時計周りに回転し、給紙ローラ10がカセット9内に積載された記録媒体6の上面に当接するようになっている。給紙アーム40には、それを図2、図3の反時計周り方向に付勢する給紙アームバネ53が取り付けられている。この給紙アームバネ53によって、記録媒体6の積載量が変化しても、給紙ローラ10が記録媒体6に過剰な当接力を加えて食い込まないように、給紙ローラ10の当接力が調整されている。この給紙アームバネ53は、給紙ローラ10の紙幅方向の両端にほぼ等しい位置に取り付けられており、給紙ローラ10の記録媒体6への当接力に紙幅方向でばらつきがあまり生じない構成になっている。
【0039】
給紙アーム40の後斜め上方には、回転可能に支持されたUターンローラ46が設けられ、それから少し離れて外周を覆うようにUターンガイド47が設けられ、これらの間にUターン搬送経路11が形成されている。ここで、給紙ローラ10とUターンローラ46とは、夫々のローラが相手の間に入り込めるように軸方向に分割されており、図2、図3に示すように、横方向から見てオーバーラップする状態になる、ほぼ水平な状態になるまで給紙アーム40を回転させることができる。このため、カセット9は、給紙アーム40に妨害されることなく、記録装置の奥まで、カセット9がUターンローラ46の下方をほぼカバーする位置まで挿入可能になっている。
【0040】
Uターン搬送経路11の出口には、不図示のフィードモータによって回転駆動される搬送ローラ8がシャーシ17に取り付けられて設けられており、それに対向して回転可能に支持されたピンチローラ48が設けられている。搬送ローラ8の前方には、記録ヘッド1のインク吐出面に対向する位置に記録媒体を支持するプラテン7が、シャーシ17に固定して設けられており、その前方には、不図示の駆動機構によって回転される排紙ローラ23と、それに対向して回転可能に支持された排紙拍車49(記録媒体排出用回転部材)が設けられている。
【0041】
このように、本実施例による記録装置は、記録が行われた記録媒体6は排紙ローラ23によって前方に排紙され、カセットカバー32、およびその後方に設けられた排紙スタックレバー50上に積載される構成である。排紙スタックレバー50は、その後方端部に設けられた回転支点51の周りに回転可能に支持されており、スタックレバーバネ52によって図3の時計周り方向に付勢されて、通常は斜めの姿勢を保っている。スタックレバーバネ52による付勢力は、所定枚数の記録媒体6が積載された状態で釣り合う程度に弱い付勢力であり、所定枚数以上の記録媒体6が積載されると、前端がカセットカバー32の上面の高さになるまで反時計周りに回転する。
【0042】
本実施例の記録装置では、給紙アーム40の上方にプラテン7が位置しており、給紙アーム40には、プラテン7上での記録領域にほぼ等しい面積、またはそれ以上の面積を有し、プラテン7の下方をカバーするように配置された平面天井部54が設けられている。この平面天井部54によって、誤ってプラテン7上に吐出され、プラテン7に設けられた開口部から落ちてきたインク滴を受け、カセット9内の記録媒体6などがインクで汚れることを防止できる。また同時にインクミスト、埃などがカセット9内の記録媒体6へ落ちるのを防止している。また、平面天井部54の前縁には、上方に向って突き出ているスタック壁55が設けられており、これによって、排紙スタック部と装置内部を分断して、装置内部に埃などが侵入するのを防いでいる。
【0043】
給紙アーム40の前方、記録装置の左端付近には、回転支点31の周りに回転可能に支持された手差しレバー30が設けられている。給紙アーム40の前端には、手差しレバー30が図2、図3の時計周りに回転された際に、手差しレバー30の後端の手差しレバー作用部39が当接する給紙アームリリース突起42が設けられている。そこで、手差しレバー30の前端を上方に持ち上げて図2、図3の時計周りに回転させることによって、手差しレバー作用部39を給紙アームリリース突起42に当接させて押し下げ、給紙アーム40を反時計周りに回転させて、給紙ローラ10をカセット9に積載された記録媒体6の上面から離すことができる。この状態で、カセット9内のものとは異なるサイズの記録媒体などの特別な記録媒体を、カセットカバー32の上面に沿って挿入することによって、カセット9に積載された記録媒体6と給紙ローラ10との間にセットし、次回の記録に用いることができる。このように特別な記録媒体を手差しによりセットする際、挿入された記録媒体は排紙スタックレバー50の下面に当接されてカセット9内に案内される。すなわち排紙スタックレバー50はガイドとして機能する。
【0044】
以上のような記録手段や搬送手段などの動作を制御する制御手段が搭載された制御ボード18は、上述のようにシャーシ17の背面に設けられている。制御ボード18には記録信号を入力するインターフェイス、制御プログラムに基づいて演算処理を行うMPU、MPUが実行する制御プログラムを格納するROM、各種データを保存しておくDRAMなどが搭載されている。
【0045】
この制御ボード18に搭載されたMPUなどの素子、記録ヘッド1、回復手段14、キャリッジモータ12、搬送手段の各ローラの駆動源などで消費される電力を供給する電源19は、装置本体の左前端付近に設けられている。電源19からの電力は電源供給ケーブル20を介してまず制御ボード18に供給される。制御ボード18は、記録ヘッド1へは記録ヘッドフレキシブルケーブル21を介して、回復機器14へは回復機器駆動ケーブル22を介して、また他のモータなどには不図示のケーブルを介して電気的に接続されており、これらのケーブルを介して、駆動電力や駆動信号などを伝達する。前述のパネル操作部24は、電源19のケースの上面に配置されている。
【0046】
以上、図1〜図5を参照して説明した機構部は、図6、図7に示すように、ケース内に組み込まれている。図6、図7は、本実施例のインクジェット記録装置の外観を示す斜視図であり、図6は、排紙カバー29を閉じた通常使用状態、図7は、排紙カバー29を開けた手差し給紙操作時、または排紙された記録媒体の取り出し時の状態を示している。
【0047】
ケースは、上ケース26と下ケース27とから構成され、機構部は下ケース27上に組み込まれ、その上方を上ケース26によって覆われている。また、図2に示すように、下ケース27の下面には、Uターンローラ46の下方付近の位置に、記録媒体6が搬送途中で引っ掛かるなどした場合に、その記録媒体6を取り除くためのジャム処理開口56が設けられている。上ケース26の上面には、左前端付近に、上述のパネル操作部24の操作スイッチや表示部が露出する位置に開口が設けられており、上カバー26が取り付けられた状態でスイッチの操作や表示の確認を行うことができる。また、右前端付近にはインクカバー28が設けられており、インクカバー28を開けることによってインクタンク部2の上方が露出され、各インクタンク2a,2b,2c,2dの交換を行えるようになっている。このように本実施例のインクジェット記録装置では、パネル操作部24が設けられ、記録装置に対する通常の主要な操作が行われる前側にインクカバー28が設けられているので、装置の前側から容易にインクタンク2a,2b,2c,2dの交換操作を行うことができる。
【0048】
また、カバーの前面には開口が設けられており、この開口からカセット9を挿入したり、カセットカバー32上に排出された記録媒体を取り出したりできる。この開口の上方には、図7に示すように開くことができる排紙カバー29が設けられている。排紙カバー29を開くことによって、排出ローラ23より前側の部分を露出させることができ、長さの短い記録媒体に記録を行った場合でも、排出された記録媒体を容易に取り出すことができる。また、上述の手差しレバー30は、排紙カバー29を開いた状態で露出され、操作しやすくなる。すなわち、手差しにより記録媒体をセットする際には、排紙カバー29を開くことによって、セット操作を容易に行うことができる。
【0049】
図6、図7に示したインクジェット記録装置は、カセット9に比較的大きいサイズ、例えばA3サイズの記録媒体をセットできる構成のものを示しており、カセット9は、完全に奥まで挿入した状態でもケースの前面から突き出ている。これに対して、カセット9に比較的小さいサイズ、例えばA4もしくはレターサイズの記録媒体がセットされるインクジュエット記録装置の外観図を図8、図9に示す。
【0050】
このインクジェット記録装置では、カセット9はケースから出っ張ることなく装置全体の前面のライン内に納まっている。装置全体の奥行が短いため、手差しレバー30は排紙カバー29を開かなくても見える位置にあるが、手差しによる記録媒体のセット時には、排紙カバー29を開いたほうが、操作が容易である。
【0051】
次に、本実施例のインクジェット記録装置による記録動作の概要について説明する。
【0052】
カセット9内に積載された記録媒体6は、その上面に当接する給送ローラ10が回転駆動されることによって、一枚ずつ分離されて給紙される。給送された記録媒体6は、回転駆動されるUターンローラ46の周りのUターン搬送経路11を経由して、搬送ローラ8へと供給される。搬送ローラ8は、回転駆動されて、供給された記録媒体6をプラテン7上の所定の記録位置に導く。
【0053】
記録媒体6が記録位置に導かれると、キャリッジモータ12が駆動されてキャリッジ4がガイド軸5に沿って移動され、この移動方向における記録位置を決める走査が行われる。この際に、記録ヘッド1が駆動されてインク液滴が吐出され、記録媒体6の所定の位置に付着されて、1走査分の画像の記録が行われる。
【0054】
次に、記録媒体6は、1走査分の記録幅に相応する所定量だけ搬送され、その後、再びキャリッジ4がガイド軸5に沿って移動されながら次の1走査分の画像形成が行われる。
【0055】
このようにして、記録媒体6の所定の領域への記録が終了した後、記録媒体6は回転駆動される排紙ローラ23によって、排紙スタックレバー50およびカセットカバー32上に排紙される。
【0056】
以上説明した本実施例のインクジェット記録装置では、上述のように、キャリッジ4に搭載される記録ヘッド1に接続されるインクチューブ3が前側から、記録ヘッドフレキシブルケーブル21が後側から、夫々キャリッジ4の移動経路を挟んで互いに反対側から接続されている。したがって、万一、インクチューブ3からインク漏れが生じたとしても、キャリッジ4の反対側までインクが流れる可能性は低いので、記録ヘッドフレキシブルケーブル21が接続される側に位置する電気接点部などの電気的な部品にインクが接触する可能性を低く抑えることができる。
【0057】
また、キャリッジ4の移動経路を挟んで、インクチューブ3は前側に延び、記録ヘッドフレキシブルケーブル21は後方に延びる構成に無理なくすることができ、インクチューブ3によって形成されるインク供給経路と、記録ヘッドフレキシブルケーブル21によって形成される電気接続経路を前後に振り分けることができる。このため、インク供給経路の途中でインク漏れが生じた場合でも、電気接続経路側にインクが接触する可能性は低くなっている。
【0058】
さらに、供給するインクを保持するインクタンク部2についても、キャリッジ4の移動経路の前側に無理なく配置することができ、一方、主要な電気部品が設けられた制御ボード18は後側に無理なく配置することができる。すなわち、装置全体としてみても、インク供給系はキャリッジ4の移動経路の前側に、主要な電気部品は後側に配置されており、万一インク供給系でインク漏れが生じても、主要な電気部品にはインクが接触しにくい構成となっている。
【0059】
また、本実施例のインクジェット記録装置では、搬送手段を構成する搬送ローラ8などの主な部品およびその駆動機構は、給紙側、すなわち装置の後側に無理なく配置されている。そしてインクチューブ3は、記録が行われた記録媒体が搬送手段によって排出される前側から記録ヘッド1に接続されている。すなわち、インク供給系と搬送手段の主な駆動機構とを、キャリッジ4の移動経路を挟んで前後に、したがって離れて配置でき、万一、インク供給系でインク漏れが発生しても、搬送手段の駆動機構にインクが接触して、電気的な不良が発生することを防止できる。
【0060】
インクチューブ3と記録ヘッドフレキシブルケーブル21とは、移動するキャリッジ4またはそれに搭載される記録ヘッド1に接続されるので、キャリッジ4の移動を妨げないように、キャリッジ4側の接続部から他端側の固定部までの長さに余裕が取られており、少なくともキャリッジ4の移動過程では湾曲が生じる。
【0061】
本実施形態では、図4、図5に示すように、インクチューブ3と記録ヘッドフレキシブルケーブル21とには、常にそれぞれ1つの湾曲部が生じるようになっている。そして、この湾曲部は、一方の湾曲部の形状の、キャリッジ4の移動経路方向の線について線対称な形状が、もう一方の湾曲部の形状とほぼ相似な形状になっている。
【0062】
このため、湾曲部に生じる復元力によってキャリッジ4に加わる、記録ヘッドフレキシブルケーブル21からの力とインクチューブ3からの力とは、キャリッジ4の移動経路方向に沿った線についてほぼ線対称な方向に生じる。そこで、両者の力の、キャリッジ4の移動方向に直交する方向に加わる成分は互いに反対向きであり、互いに弱め合う。したがって、キャリッジ4をその移動方向に直交する方向にずらそうとする力を小さく抑えることができる。また、両者の力の、キャリッジ4の移動方向に平行な方向の成分は互いに同じ向きであり、したがって、キャリッジ4を回転させようとする力が生じることはない。このように本実施例によれば、記録ヘッドフレキシブルケーブル21およびインクチューブ3から加わる力によって、キャリッジ4の、位置精度、移動精度が損なわれることを抑止でき、安定した記録動作を行わせることができる。
【0063】
キャリッジ4にその移動方向と直交する方向に加わる力を小さく抑えるためには、記録ヘッドフレキシブルケーブル21から加わる力と、インクチューブ3から加わる力の大きさをほぼ同じ大きさにすることが望ましい。このようにするため、本実施例のインクジェット記録装置では、記録ヘッドフレキシブルケーブル21の湾曲部の曲率半径は、インクチューブ3の湾曲部の曲率半径よりも小さくなっている。すなわち、本実施形態では、インクチューブ3の剛性のほうが、記録ヘッドフレキシブルケーブル21の剛性よりも比較的高くなっているので、同じように湾曲させた場合にはインクチューブ3の湾曲部に生じる復元力のほうが強くなる。そこで、インクチューブ3の湾曲部の曲率半径を比較的大きくしてその湾曲部に生じる復元力を弱くし、記録ヘッドフレキシブルケーブル21の復元力と釣り合わせている。
【0064】
この際、記録ヘッドフレキシブルケーブル21とインクチューブ3とのいずれかに、剛性を高めるように補強部材を接合して、両者の復元力の強さを釣り合わせてもよい。また、記録ヘッドフレキシブルケーブル21が複数枚のケーブルから構成されている場合には、各ケーブルによってキャリッジ4に加わる力の合計がインクチューブ3によって加わる力とほぼ同じになるようにする必要がある。同様にインクチューブ3が複数本のチューブから構成されている場合には、各チューブによってキャリッジ4に加わる力の合計が記録ヘッドフレキシブルケーブル21によって加わる力と等しくなるようにする必要がある。
【0065】
また、本実施例のインクジェット記録装置において、図5に示すように、キャリッジ4が右端の待機位置にある状態では、記録ヘッドフレキシブルケーブル21にはシャーシ17の壁に沿って延びている部分があり、インクチューブ3にはインクチューブ支持台の壁に沿って延びている部分があり、夫々の湾曲部は、この壁に沿って延びている部分を除いた残りの部分で生じている。そして、キャリッジ4が左に移動するにしたがって、この壁に沿って延びている部分は短くなり、したがって湾曲部となる部分の長さが長くなるので、湾曲部の曲率半径は大きくなる。すなわち、本実施例のインクジェット記録装置では、記録ヘッドフレキシブルケーブル21とインクチューブ3に生じている湾曲部は、図5に示すように、キャリッジ4が右端の待機位置にある時に、その曲率半径が最も小さくなっている。
【0066】
インクチューブ3と記録ヘッドフレキシブルケーブル21とは、上述したように、湾曲部での復元力によってそれぞれシャーシ17、インクチューブ支持台57の壁に押し付けられ、そこに摩擦力を生じてしっかりと保持される。また、湾曲部の復元力は、インクチューブ3と記録ヘッドフレキシブルケーブル21を夫々の壁上の固定点から引張る方向にも働き、これによって固定点から湾曲部までの部分は真っ直ぐに延ばされた状態で安定して保持される。この復元力は、湾曲部の曲率半径が小さいほど大きくなる。そこで、キャリッジ4が待機位置にある時に湾曲部の曲率半径が最も小さくなる構成とすることによって、待機位置にある時に最も効果的に保持力が生じ、インクチューブ3と記録ヘッドフレキシブルケーブル21が自重によって垂れ下がるのを抑えることができる。また、湾曲部の曲率半径が小さいほど、板状のインクチューブ3やフレキシブルケーブル21が、その幅方向が鉛直方向から水平方向へ向かって傾く状態となることを効果的に抑えることができ、すなわちねじれの発生を抑えることができる。
【0067】
上述のように、キャリッジ4は、記録動作が行われていない時には、待機位置に移動された状態で保持され、したがって、長時間にわたってこの状態で保持される場合がある。本実施例のインクジェット記録装置では、キャリッジ4が待機位置にある時に、最も効果的に記録ヘッドフレキシブルケーブル21とインクチューブ3が自重によって垂れ下がることを抑制できるので、経時的な垂れ下がり、および垂れ下がった状態で長時間放置されることによって生じる定常的な変形の発生を効果的に抑えることができる。
【0068】
なお、湾曲部の曲率半径は、上述のようにキャリッジ4が左側に移動すると大きくなり、この際に、記録ヘッドフレキシブルケーブル21とインクチューブ3とは、そのキャリッジ4または記録ヘッド1との接続部から、キャリッジ4の移動経路の中央に向って少し張り出す。本実施例のインクジェット記録装置では、この場合でも、記録ヘッドフレキシブルケーブル21とインクチューブ3とが接触しないように構成されている。すなわち、こうできるように、キャリッジ4側の接続部がある面と、それに対向するシャーシ17の壁またはインクチューブ支持台57の壁との距離、その壁上での記録ヘッドフレキシブルケーブル21またはインクチューブ3の固定位置が設定されている。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、移動されるキャリッジに保持される記録ヘッドに接続するケーブルとインクチューブとを、キャリッジまたは記録ヘッドに、キャリッジの移動経路を挟んで互いに反対側に接続することによって、インク供給系と、主要な電気部品とを、キャリッジの移動経路を挟んで互いに反対側に配置でき、万一インク漏れが生じた場合でも、電気部品にインクが接触して、電気部品に悪影響が生じることを防止できる。
【0070】
また、ケーブルとインクチューブとを、一方に生じる湾曲部の形状の、キャリッジの移動経路方向の線について線対称な形状が、もう一方に生じる湾曲部の形状とほぼ相似な形状になるように配置することによって、ケーブルとインクチューブとによってキャリッジに加わる力が相殺されるようにして、キャリッジに加わる負荷を小さく抑えることができる。これによって、キャリッジを安定して動作させ、高品位な画像形成を行うことができる。
【0071】
また、ケーブルとインクチューブとに生じる湾曲部の形状を、適宜規定することによって、特にキャリッジが待機位置にある時に、ケーブルとインクチューブとが自重によって垂れ下がるのを抑え、ケーブルとインクチューブとを安定して保持する構成にできる。
【0072】
以上のように、本発明によれば、信頼性良く、高品位の記録動作を行うことが可能な記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る実施例としてのチューブ供給方式インクジェット記録装置の機構部の模式的斜視図である。
【図2】図2は、図1のインクジェット記録装置の機構部の模式的断面図である。
【図3】図3は、図1のインクジェット記録装置の機構部のキャリッジ付近の構成を示す模式的断面図である。
【図4】図4は、図1のインクジェット記録装置の機構部の模式的平面図である。
【図5】図5は、図1のインクジェット記録装置の機構部のキャリッジ付近の構成を示す模式的平面図である。
【図6】図6は、図1のインクジェット記録装置の外観を示す斜視図である。
【図7】図7は、図1のインクジェット記録装置の、排紙カバーを開けた状態での外観を示す斜視図である。
【図8】図8は、本発明による他の実施形態のインクジェット記録装置の外観を示す斜視図である。
【図9】図9は、図8のインクジェット記録装置の、排紙カバーを開けた状態での外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
2 インクタンク部
2a,2b,2c,2d インクタンク
3 インクチューブ
4 キャリッジ
5 ガイド軸
6 記録媒体
7 プラテン
8 搬送ローラ
9 カセット
10 給紙ローラ
11 Uターン搬送経路
12 キャリッジモータ
13a,13b キャリッジプーリ
14 回復機器
15 キャップ
16 ワイパー
17 シャーシ
18 制御ボード
19 電源
20 電源供給ケーブル
21 記録ヘッドフレキシブルケーブル
22 回復機器駆動ケーブル
23 排紙ローラ
24 パネル操作部
25 タイミングベルト
26 上ケース
27 下ケース
28 インクカバー
29 排紙カバー
30 手差しレバー
31 回転支点
32 カセットカバー
33 記録ヘッド電気接点部
34 記録ヘッドインクジョイント部
35 チューブジョイント
36 キャリッジボード
37 ヘッドコネクタ
38 フレキコネクタ
39 手差しレバー作用部
40 給紙アーム
41 回転支点
42 給紙アームリリース突起
43 給紙駆動軸
44 第1伝達ギヤ
45 第2伝達ギヤ
46 Uターンローラ
47 Uターンガイド
48 ピンチローラ
49 排紙拍車
50 排紙スタックレバー
51 回転支点
52 スタックレバーバネ
53 給紙アームバネ
54 平面天井部
55 スタック壁
56 ジャム処理開口
57 インクチューブ支持台

Claims (19)

  1. 記録媒体に対向し、記録装置本体に対してシリアル移動して該記録媒体に液体を付着させることによって記録を行うための移動記録体と、
    前記移動記録体をシリアル移動させる移動機構と、
    前記記録装置本体に固定され、前記移動記録体に供給する前記液体を保持する液体タンクと、
    前記記録装置本体に固定され、電気信号を処理して前記移動記録体の制御を行う制御部と、
    前記移動記録体に接続され、前記液体タンクから前記移動記録体に前記液体を供給するチューブと、
    前記移動記録体に接続され、前記制御部と前記移動記録体との間でやりとりされる電気信号を伝達するケーブルとを含み、
    前記液体タンク、前記チューブ、および前記チューブが前記移動記録体に接続される接続部が、前記制御部、前記ケーブル、および前記ケーブルが前記移動記録体に接続される電気接続部に対して前記移動記録体の移動経路を挟んで反対側に配置され、
    前記移動記録体と前記制御部との間で前記ケーブルに形成される湾曲部と、前記移動記録体と前記液体タンクとの間で前記チューブに形成される湾曲部とは、前記ケーブルに形成される前記湾曲部に生じる復元力によって前記ケーブルから前記移動記録体に作用する力の、前記移動記録体の前記移動方向に直交する成分と、前記チューブに形成される前記湾曲部に生じる復元力によって前記チューブから前記移動記録体に作用する力の、前記移動記録体の前記移動方向に直交する成分とが、互いに反対向きになるように、前記移動記録体の移動方向に関して同じ方向に凸である記録装置。
  2. 前記移動記録体は、記録ヘッドをシリアル移動させるキャリッジを含む、請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記移動記録体は、キャリッジに搭載された記録ヘッドを含む、請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記移動記録体は、キャリッジに搭載されたインクタンクを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 記録媒体に液体を付着させることによって記録を行う記録ヘッドが搭載されるキャリッジと、
    前記キャリッジを往復移動させる移動機構と、
    前記記録ヘッドに供給する前記液体を保持する液体タンクと、
    前記記録ヘッドおよび前記液体タンクに接続され、前記記録ヘッドに前記液体を供給するチューブと、
    電気信号を処理して制御を行う制御部と、
    前記記録ヘッドおよび前記制御部に接続され、前記記録ヘッドとの間でやりとりされる電気信号を伝達するケーブルと、
    を含み、
    前記チューブと前記ケーブルとが、前記キャリッジの移動経路を挟んで互いに反対側から前記記録ヘッドに接続され、
    前記液体タンクが、前記キャリッジの移動経路に関して前記チューブが接続された側に配置され、前記制御部が、前記キャリッジの移動経路に関して前記ケーブルが接続された側に配置され、
    前記記録ヘッドの、前記ケーブルが接続される電気接続部は前記記録ヘッドの前記制御部側に配置され、前記記録ヘッドの、前記チューブが接続されるインク流路の接続部は前記記録ヘッドの前記液体タンク側に配置され、
    前記記録ヘッドと前記制御部の間で前記ケーブルに形成される湾曲部と、前記記録ヘッドと前記液体タンクの間で前記チューブに形成される湾曲部とは、前記ケーブルに形成される前記湾曲部に生じる復元力によって前記ケーブルから前記移動記録体に作用する力の、前記移動記録体の前記移動方向に直交する成分と、前記チューブに形成される前記湾曲部に生じる復元力によって前記チューブから前記移動記録体に作用する力の、前記移動記録体の前記移動方向に直交する成分とが、互いに反対向きになるように、前記キャリッジの移動方向に関して同じ方向に凸である記録装置。
  6. 前記キャリッジの移動経路に交差する方向に、該移動経路に対向する、前記記録ヘッドによって記録が行われる記録領域を通して前記記録媒体を搬送する搬送手段を更に有し、前記チューブが、記録が行われた前記記録媒体が排紙される側から前記記録ヘッドに接続されている、請求項5に記載の記録装置。
  7. 手動指令を入力するための操作スイッチ、または状態を表示する表示部を備えるパネル部を更に有し、前記チューブが、前記キャリッジの移動経路の、前記パネル部が設けられた側から前記記録ヘッドに接続されている、請求項5または6に記載の記録装置。
  8. 前記チューブおよび前記ケーブルが可撓性を有しており、少なくとも前記キャリッジの移動過程で生じる、前記チューブの、前記キャリッジ側の固定点とそれに最も近い、対向する側の固定点との間の湾曲部と、前記ケーブルの、前記キャリッジ側の固定点とそれに最も近い、対向する側の固定点との間の湾曲部との曲率半径が最大になった時にも、前記チューブと前記ケーブルとが、水平面に沿って互いに離れた領域内に位置している、請求項5から7のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 前記チューブおよび前記ケーブルが可撓性を有しており、少なくとも前記キャリッジの移動過程で生じる、前記チューブの、前記キャリッジ側の固定点とそれに最も近い、対向する側の固定点との間の湾曲部と、前記ケーブルの、前記キャリッジ側の固定点とそれに最も近い、対向する側の固定点との間の湾曲部とが、一方の形状の、前記キャリッジの移動方向の線についての線対称な形状が、もう一方の形状とほぼ相似な形状になっている、請求項5から8のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 前記チューブの前記湾曲部で生じる復元力と、前記ケーブルの前記湾曲部で生じる復元力とがほぼ同じ強さである、請求項9に記載の記録装置。
  11. 前記チューブと前記ケーブルの剛性に応じて、剛性が高い方の前記湾曲部の曲率半径が、剛性が低い方の前記湾曲部の曲率半径より大きくなっている、請求項9または10に記載の記録装置。
  12. 前記チューブまたは前記ケーブルに、前記湾曲部で生じる復元力を強くする補強部材が接合されている、請求項9から11のいずれか1項に記載の記録装置。
  13. 前記ケーブルが前記記録手段に複数本接続され、複数本の前記ケーブルの前記湾曲部で生じる復元力の和が、前記チューブの前記湾曲部で生じる復元力の和とほぼ同じ強さである、請求項9から12のいずれか1項に記載の記録装置。
  14. 前記チューブが前記記録手段に複数本接続され、複数本の前記チューブの前記湾曲部で生じる復元力の和が、前記ケーブルの前記湾曲部で生じる復元力の和とほぼ同じ強さである、請求項9から13のいずれか1項に記載の記録装置。
  15. 前記キャリッジが、記録動作が行われていない時に移動される待機位置に位置している時に、前記湾曲部の曲率半径が最小になる、請求項9から14のいずれか1項に記載の記録装置。
  16. 前記キャリッジの前記移動経路の両側に、該移動経路に沿って延びる、前記キャリッジに面する側面を有する壁が設けられ、それぞれの該壁の側面上に前記チューブの固定点と前記ケーブルの固定点がそれぞれ設けられており、前記湾曲部が、前記キャリッジ側の固定点と、前記壁の前記側面の、前記キャリッジに対向する点との間に形成されている、請求項9から15のいずれか1項に記載の記録装置。
  17. 前記チューブは板状の形状を有し、該チューブは、前記キャリッジ側の固定点とそれに対向する側の固定点との間で、幅方向が鉛直方向をほぼ向くように保持されている、請求項9から16のいずれか1項に記載の記録装置。
  18. 前記ケーブルは板状の形状を有し、該ケーブルは、前記キャリッジ側の固定点とそれに対向する側の固定点との間で、幅方向が鉛直方向をほぼ向くように保持されている、請求項9から17のいずれか1項に記載の記録装置。
  19. 前記記録ヘッドは、前記液体を吐出して前記記録媒体に付着させるインクジェット記録ヘッドである、請求項5から18のいずれか1項に記載の記録装置。
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