JP4328427B2 - 自走式作業機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式作業機械に係わり、特に、エンジンの動力で回転するファンによりオイルクーラとラジエータとが空冷される自走式作業機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、クレーン車やパワーショベル等の自走式作業機械は、走行車体上に作業機を搭載して成る。前記作業機は、例えば、ブーム、アーム、バケット等の作動装置を備えている。これらの作動装置は、油圧シリンダや油圧モータ等の油圧作動のアクチュエータによって駆動される。
【0003】
前記アクチュエータを駆動させるための油圧回路の一例が図7に概略的に示されている。図示のように、オイルタンクT内の油は、走行車体のエンジン114の動力により駆動される油圧ポンプPによって圧油供給管路102内を圧送され、方向制御弁等によってその流れが制御されつつ、アクチュエータへと供給される。
【0004】
また、アクチュエータからの戻り油は、戻し管路104を介して、オイルタンクTに回収される。
【0005】
管路102,104内を圧送される油(以下、作動油という。)を冷却するため、一般に、戻し管路104にはオイルクーラ110が介装される。空冷方式において、オイルクーラ110に導かれた作動油は、通常、エンジン114を冷却してラジエータ112に導かれる冷却水(クーラント)とともに、エンジン114の動力で回転される共通のファン116により冷却される。この場合、通常、オイルクーラ110はラジエータ112の前面に対向して配置され、オイルクーラ110側からラジエータ112側に向かうエアーの流れが形成されるようにファン116が回転される。すなわち、ファン116の回転によって形成される気流は、オイルクーラ110を通り抜けてここに導かれた作動油を冷却した後、ラジエータ112を通り抜けてここに導かれる冷却水を冷却する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図7に示されるように、オイルクーラ110とラジエータ112とが対向して配置され、ラジエータ112の前面がオイルクーラ110によって覆われるとともに、オイルクーラ110側からラジエータ112側に向かうエアーの流れが形成されていると、ラジエータ112の前方が開放されている場合と異なり、オイルクーラ110に高温の作動油が導かれている場合には、オイルクーラ110を通り抜けるエアーの温度が作動油からの熱によって上昇し、この温度上昇したエアーがラジエータ112に流れ込むことになる(温度の高いエアーによってラジエータ112を流れる冷却水が冷却されることになる)ため、ラジエータ112側の冷却能力が悪化することになる。
【0007】
しかし、一般に、走行車体が走行されることなくアクチュエータのみが駆動されている作業時は、エンジン114の回転数が低く(低い回転数でポンプPが駆動されている)冷却水がそれ程高い温度まで上昇しないため、ラジエータ112側における冷却能力の低下によってエンジン114のオーバーヒートといった重大なトラブルが引き起こされることは少ない。すなわち、エアーは、ラジエータ112に向かう流れがオイルクーラ110によって制約されても、また、オイルクーラ110を流れる作動油によって暖められても、エンジン114の回転数が低い作業時であれば、エンジン114が冷却され得る温度までラジエータ112を流れる冷却水の熱を放熱することができる。
【0008】
これに対し、エンジン114の回転数が高くなる走行時は、ラジエータ112に導かれる冷却水の温度が高くなるため、ラジエータ112側における冷却能力の低下は深刻な問題となる。特に、走行時にオイルクーラ110に高温の作動油が流される場合には、高温の冷却水が導かれるラジエータ112に作動油によって暖められたエアーが流れ込むことになるため、冷却水の熱をラジエータ112で十分に放熱することができなくなる虞がある。
【0009】
走行時にオイルクーラ110に高温の作動油が流される一例として、クレーン車を挙げることができる。クレーン車は、作業機を有する旋回体が走行車体上に旋回可能に搭載されて成り、複数のアクチュエータ群を別系統で制御するために複数の油圧ポンプPを備えている。これらの油圧ポンプPは、通常、アクチュエータが動作される作業時において、エンジン114の動力を得て駆動される。しかし、パワーステアリングや旋回体(旋回モータ)の動作に関与する一部の油圧ポンプPは、走行中においても常時駆動されている。したがって、オイルクーラ110には、作業時のみならず、走行時においても、作動油が流れ込むことになる。
【0010】
このように、走行時においてもオイルクーラ110に高温の作動油が送り込まれると、前述したように、高温の冷却水が導かれるラジエータ112に作動油によって暖められたエアーが流れ込むことになるため、冷却水の熱をラジエータ112で十分に放熱することができなくなり、エンジン114がオーバーヒートする虞がある。
【0011】
本発明は前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、特に走行時において、ラジエータと対向するオイルクーラからの熱によってラジエータの冷却機能が損なわれることがない自走式作業機械を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の自走式作業機械は、エンジンとラジエータとを備えた走行車体と、走行車体に搭載された作業機と、作業機を駆動させる油圧作動のアクチュエータと、オイルタンクから油圧ポンプを介してアクチュエータに作動油を供給する圧油供給管路と、アクチュエータからの戻り油をオイルタンクに戻す戻し管路と、ラジエータと対向するように戻し管路に介装されるとともに戻し管路を流れる作動油を冷却するためのオイルクーラとを備えた油圧回路と、エンジンの動力を得て回転され、オイルクーラ側からラジエータ側に向かうエアーの流れを形成することにより、オイルクーラに導かれる作動油とラジエータに導かれる冷却液とを冷却する送風手段と、作業機が駆動される作業状態と走行車体が走行される走行状態とを検知する検知手段と、前記検知手段からの検知情報に基づいてオイルクーラに対する作動油の流れを制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1〜図4は本発明の第1の実施形態を示している。図4に示されるように、本実施形態に係る自走式作業機械としてのホイールクレーン(ラフテレーンクレーン)1は、走行車体としてのキャリア2を備えている。キャリア2上の旋回ベアリング4には、図示しない旋回テーブルを介して、伸縮ブーム(作動装置)を備えた作業機としての旋回体(いずれも図示しない)が回転自在に搭載される。前記伸縮ブームは、複数段のブームが伸縮自在に連結されて成り、図示しない伸縮シリンダ(アクチュエータ)によって伸長可能であるとともに、前記旋回体と基端側ブームの下面との間に掛け渡された図示しない起伏シリンダ(アクチュエータ)により起伏動作されるようになっている。
【0015】
また、ホイールクレーン1は、クレーン操作と走行運転の両方を兼用できる兼用運転室(図示せず)を旋回体に備えている。
【0016】
キャリア2の後部にはエンジン6が搭載されている。エンジン6の後側には送風手段としてのファン9が配置されている。ファン9は、エンジン6から延びる回転軸に取り付けられ、エンジン6の動力によって回転される。また、ファン9の後側には、これと対向して、ラジエータ8が配置されている。また、図3に明確に示されるように、ラジエータ8の後側には、後述するオイルクーラ15が、ラジエータ8の前面に対向して配置されている。すなわち、エンジン6を冷却してラジエータ8に導かれる冷却水(クーラント)と、オイルクーラ15に導かれる後述する作動油とが、エンジン6の動力で回転される共通のファン9により冷却されるようになっている。
【0017】
また、本実施形態では、オイルクーラ15側からラジエータ8側に向かうエアーの流れが形成されるようにファン9が回転される。すなわち、ファン9の回転によって形成される気流は、オイルクーラ15を通り抜けてここに導かれた作動油を冷却した後、ラジエータ8を通り抜けてここに導かれる冷却水を冷却する。
【0018】
図2に示されるように、エンジン6にはトルクコンバータ25が連結されている。トルクコンバータ25は、エンジン6のクランクシャフトに直結されたポンプ・インペラ26と、タービン・ライナ27と、ロックアップクラッチ28とを備えている。タービン27は、第1の出力軸29に連結され、この第1の出力軸29を介してトランスミッション30に連結されている。また、インペラ27は、第2の出力軸29bに連結されており、この第2の出力軸29bを介して後述する旋回用ポンプPおよびステアリングポンプPの駆動軸38(図1参照)に連結されている。また、インペラ27には第3の出力軸29cも連結されている。この第3の出力軸29cは、公知のPTO(パワーテイクオフ)18を介して、後述するクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37(図1参照)に連結されている。PTO18は、運転室に設けられた走行/作業切換スイッチからの操作信号を受けてON/OFFされ、第3の出力軸29cとクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37との接続状態を制御する。具体的には、PTO18がONされると、第3の出力軸29cがクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37に連結され、エンジン6の動力がクレーン用ポンプP,Pに伝達される(ポンプP,Pが駆動される)。また、PTO18がOFFされると、第3の出力軸29cとクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37とが切り離され(連結状態が解除され)、エンジン6の動力がクレーン用ポンプP,Pに伝わらなくなる(ポンプP,Pの駆動が停止される)。
【0019】
すなわち、本実施形態において、トランスミッション30と旋回用ポンプPとステアリングポンプPとには、走行時と作業時とを問わず、トルクコンバータ25を介したエンジン6の動力が常時伝達され、クレーン用ポンプP,Pには、PTO18がONされる作業時にのみ、エンジン6の動力が伝達される。
【0020】
なお、PTO18は、第3の出力軸29cとクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37との接続状態を検知する検知手段を有している。この検知手段は、PTO18がOFFされて第3の出力軸29cとクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37とが切り離されると、検知信号Sを形成してこれを後述する制御部40(図1参照)に出力する。
【0021】
ところで、前述したように、ブーム等の作動装置は起伏シリンダや伸縮シリンダ等のアクチュエータによって駆動されるが、これらアクチュエータを駆動させるための油圧回路50が図1に示されている。
【0022】
図示のように、油圧回路50は、タンクT内の油を圧送するための4つのポンプP,P,P,Pを有している。クレーン用の第1のポンプPの吐出側から延びる第1の油圧供給管路21は、キャリア2側の配管類(油圧配管、エア配管、電気配線等)と前記旋回体側の配管類とを接続するロータリーシール(ロータリージョイント)20および図示しない方向制御弁等を介して、伸縮シリンダおよび起伏シリンダに接続されている。また、クレーン用の第2のポンプPの吐出側から延びる第2の油圧供給管路22は、ロータリーシール20を介して、ウインチを駆動するアクチュエータとしての油圧モータ(図示せず)に接続されている。また、旋回用ポンプPの吐出側から延びる第3の油圧供給管路23は、ロータリーシール20を介して、旋回体を旋回駆動させるアクチュエータとしての旋回モータ(図示せず)に接続されている。また、ステアリングポンプP4の吐出側から延びる第4の油圧供給管路24は、ロータリーシール20を介して、ステアリングホイールに連動するアクチュエータとしてのオービットロール(図示せず)に接続されている。
【0023】
なお、前述したように、旋回用ポンプPとステアリングポンプPは、走行時と作業時とを問わず、その駆動軸38にエンジン6からの動力が常時伝達されて駆動される。一方、クレーン用ポンプP,Pは、PTO18がONされる作業時にのみ、その駆動軸37にエンジン6からの動力が伝達されて駆動される。
【0024】
また、油圧回路50は、各アクチュエータからの戻り油をタンクTに戻すための戻し管路32を有している。この戻し管路32には、ここを流れる油(以下、作動油という。)を冷却するためのオイルクーラ15が介装されている。また、戻し管路32には、オイルクーラ15よりも上流側に位置して、開閉弁35が介装されている。この開閉弁35は、通常は開位置に設定されており、電磁弁36からパイロット圧を受けると、閉位置に切り換えられるようになっている。また、電磁弁36は、制御部40に電気的に接続されており、制御部40から制御信号Cを受けると、開閉弁35にパイロット圧を作用させるON状態に切り換えられるようになっている。制御部40は、PTO18の前記検知手段に電気的に接続されており、検知手段から検知信号Sを受信すると、電磁弁36をON状態に切り換える制御信号Cを形成してこれを電磁弁36に出力する。
【0025】
また、油圧回路50は、開閉弁35よりも上流側に位置する戻し管路32の部位とオイルクーラ15よりも下流側に位置する戻し管路32の部位とを接続するバイパス管路34を有している。バイパス管路34には、タンクTに向けて開の逆止弁42が介装されている。
【0026】
次に、上記構成のホイールクレーン1の作用について説明する。
【0027】
まず、運転室の走行/作業切換スイッチによってPTO18がONされ、エンジン6の動力が車軸に伝達されていない作業状態について説明する。この作業状態では、エンジン6の動力がトルクコンバータ25の第2および第3の出力軸29b,29cを介して4つのポンプP,P,P,Pに伝達される。したがって、各アクチュエータの駆動が可能な状態となり、各種操作に応じて作業を行なうことができる。
【0028】
また、この作業状態では、第3の出力軸29cとクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37とが連結されているため、PTO18の検知手段から制御部40に検知信号Sが送られず、電磁弁36がOFF状態に維持される。すなわち、開閉弁35が開位置に維持される。したがって、アクチュエータから戻される高温の作動油は、戻し管路32を通じて、オイルクーラ15に流れることができる(無論、逆止弁42のクラッキング圧を越えれば、バイパス管路34を通じて流れることもできる)。
【0029】
オイルクーラ15に導かれた作動油は、エンジン6の動力で回転されるファン9により冷却され、タンクTに戻される。この時、オイルクーラ15を通り抜けるエアーの温度が作動油からの熱によって上昇し、この温度上昇したエアーがラジエータ8に流れ込むが、作業状態におけるエンジン6の回転数は低く(低い回転数でポンプP,P,P,Pが駆動されている)、ラジエータ8を流れる冷却水はそれ程高い温度まで上昇していないため、オイルクーラ15側からの暖められたエアーによって冷却水は十分に冷却される。
【0030】
次に、運転室の走行/作業切換スイッチによってPTO18がOFFされ、エンジン6の動力が車軸に伝達される走行状態について説明する。
【0031】
この走行状態では、車軸のみならず、第2の出力軸29bを介して旋回用ポンプPおよびステアリングポンプPにもエンジン6の動力が伝達される。また、この走行状態では、第3の出力軸29cとクレーン用ポンプP,Pの駆動軸37とが切り離されるため、PTO18の検知手段から制御部40に検知信号Sが送信される。したがって、制御部40から電磁弁36に制御信号Cが出力され、電磁弁36がON状態に切り換えられる。すなわち、電磁弁36から開閉弁35にパイロット圧が作用し、開閉弁35が閉位置に切り換えられる。そのため、旋回用ポンプPおよびステアリングポンプPによって管路23,24,32内を圧送される作動油は、オイルクーラ15に流れることなく、バイパス管路34を経て、タンクTに戻される。その結果、ファン9の回転によってオイルクーラ15を通り抜けるエアーは、温度上昇することなく、ラジエータ8に流れ込むことができ、高回転のエンジン6により高温に達した冷却水の熱を十分に放熱することができる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態のホイールクレーン1は、作業状態と走行状態とを検知する検知手段を備え、この検知手段からの検知情報によってオイルクーラ15に対する作動油の流れが制御されるようになっている。具体的には、トルクコンバータ25内に設けられたPTO18によってクレーン用ポンプP,Pに対するエンジン動力の伝達が制御され、PTO18に設けられた検知手段からの検知情報によって、戻し管路32に介装された開閉弁35が開閉されるようになっている。特に、本実施形態では、クレーン用ポンプP1,P2に対するエンジン動力の伝達が遮断される走行時に、PTO18の検知手段から制御部40に検知信号Sが出力され、開閉弁35が閉じられるようになっている。すなわち、走行時には、オイルクーラ15に作動油が流れないようになっている。そのため、ファン9の回転によってオイルクーラ15を通り抜けるエアーは、温度上昇することなく、ラジエータ8に流れ込むことができ、高回転のエンジン6により高温に達した冷却水の熱を十分に放熱することができる。つまり、オイルクーラ15からの熱によってラジエータ8の冷却機能が損なわれることがなく、エンジン6のオーバーヒートが防止される。無論、オイルクーラ15に残存する作動油は、オイルクーラ15にて大気温度に近づくため、エンジン6の冷却の妨げにはならない。
【0033】
なお、本実施形態では、走行状態と作業状態とをPTO18からの信号によって検知しているが、シフトレンジからの信号やクレーン用ポンプP,Pの吐出圧信号に基づいて走行状態と作業状態とを検知しても良い。
【0034】
図5は本発明の第2の実施形態を示している。なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通する構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0035】
本実施形態において、戻し管路32の途中には、戻し管路32を流れる作動油の温度を検知する温度センサ54が設けられている。この温度センサ54は、制御部40に電気的に接続されており、戻し管路32を流れる作動油の温度が設定温度よりも低い場合には、制御部40に検知信号を送るようになっている。また、制御部40は、温度センサ54から検知信号を受け取ると、PTO18からの検知信号Sの有無に関わらず、制御信号Cを電磁弁36に出力して、開閉弁35を閉じる。なお、それ以外の構成および制御形態は第1の実施形態と同一である。
【0036】
このような構成によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、作動油がオイルクーラ15によって過度に冷却されることが防止される。
【0037】
なお、戻し管路32を流れる作動油の温度が設定温度よりも高い場合に温度センサ54から制御部40に検知信号が送られるようになっていても良い。この場合、制御部40は、温度センサ54から検知信号を受け取ると、PTO18から検知信号Sを受け取っている場合であっても、制御信号Cの出力を停止して開閉弁35を開くようにする。ただし、走行時においては、エンジン6のオーバーヒートが生じないように、作動油の温度が所定の温度まで下がった時点で、開閉弁35を再度閉じるようにする。このような制御形態を採用すると、十分に冷却されていない高温の作動油が走行時において強制的にタンクTに戻されることが防止される。
【0038】
また、走行状態においては、エンジン6が始動される初期段階においてのみ、開閉弁35が開かれるようにしても良い。これは、特に冬などにおいてエンジン6が冷えている場合に、暖気運転を短くできる点で、有益となる。
【0039】
図6は本発明の第3の実施形態を示している。なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通する構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0040】
図示のように、本実施形態では、開閉弁35が、戻し管路32ではなく、バイパス管路34に介装されている。この場合、開閉弁35は、通常は閉位置に設定されており、電磁弁36からパイロット圧を受けると、開位置に切り換えられるようになっている。これに対し、逆止弁42は、オイルクーラ15の上流側と下流側とを接続する管路59に介装されており、オイルクーラ15の上流側の圧を下流側に逃がして、オイルクーラ15側が過圧状態になることを防いでいる。なお、それ以外の構成および制御形態は第1の実施形態と同一である。
【0041】
このような構成では、走行時、開閉弁35が開かれるため、バイパス管路34を通じて作動油が流れるとともに、戻し管路32が閉塞されていないため、オイルクーラ15にも作動油が流れる。しかし、開閉弁32が開かれることによって、管路抵抗の大きいオイルクーラ15側への流れが大きく規制される(殆どの作動油は管路抵抗の小さいバイパス管路34を通じて流れ、オイルクーラ15側には微小量の作動油しか流れない)ため、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0042】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。例えば、上記実施形態では、自走式作業機械としてクレーン車が例示されているが、パワーショベル等の建設作業機械や走行可能な他の作業機構にも本発明を適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自走式作業機械によれば、特に走行時において、ラジエータと対向するオイルクーラからの熱によってラジエータの冷却機能が損なわれることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る自走式作業機械の油圧回路の構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る自走式作業機械のエンジンから車軸に至る動力伝達機構を示す概略構成図である。
【図3】(a)はエンジンとラジエータとオイルクーラとの配置状態を示す側面図、(b)は(a)のA方向矢視図である。
【図4】第1の実施形態に係る自走式作業機械の走行車体の斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る自走式作業機械の油圧回路の構成図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る自走式作業機械の油圧回路の構成図である。
【図7】従来の油圧回路図である。
【符号の説明】
1…ホイールクレーン(自走式作業機械)
2…キャリア(走行車体)
6…エンジン
8…ラジエータ
9…ファン(送風手段)
15…オイルタンク
18…PTO(検知手段)
21,22,23,24…圧油供給管路
32…戻し管路
35…開閉弁(制御手段)
36…電磁弁(制御手段)
40…制御部(制御手段)
54…温度センサ(温度検出手段)
,P,P,P…油圧ポンプ
T…オイルタンク

Claims (3)

  1. エンジンとラジエータとを備えた走行車体と、
    走行車体に搭載された作業機と、
    作業機を駆動させる油圧作動のアクチュエータと、
    オイルタンクから油圧ポンプを介してアクチュエータに作動油を供給する圧油供給管路と、アクチュエータからの戻り油をオイルタンクに戻す戻し管路と、ラジエータと対向するように戻し管路に介装されるとともに戻し管路を流れる作動油を冷却するためのオイルクーラとを備えた油圧回路と、
    エンジンの動力を得て回転され、オイルクーラ側からラジエータ側に向かうエアーの流れを形成することにより、オイルクーラに導かれる作動油とラジエータに導かれる冷却液とを冷却する送風手段と、
    作業機が駆動される作業状態と走行車体が走行される走行状態とを検知する検知手段と、
    前記検知手段からの検知情報に基づいてオイルクーラに対する作動油の流れを制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする自走式作業機械。
  2. 前記制御手段は、検知手段によって走行状態であることを検知すると、オイルクーラに作動油を送油しないことを特徴とする請求項1に記載の自走式作業機械。
  3. 前記油圧ポンプは、エンジンの出力側と接続されることにより、エンジンの動力を得て駆動され、
    前記検知手段は、エンジンの出力側と油圧ポンプとの接続状態を検知することにより、作業状態と走行状態とを識別することを特徴とする請求項1に記載の自走式作業機械。
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