以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明の有価価値付加装置の原理ブロック図である。図1において、この発明の有価価値付加装置は、装置本体1Aに装着した遊技情報媒体1Bに有価価値を付加するものであり、上記装置本体1Aが装着された遊技情報媒体1Bから受け取った情報に基づいて当該遊技情報媒体1Bが正当なものであるか否かの認証を行う認証手段1Cと、上記認証を経た上で上記装置本体1Aに投入された投入有価価値を認識する投入有価価値認識手段1Dと、上記投入有価価値の範囲内で遊技情報媒体1Bに付加するべく選択された所望の有価価値Mを認識する付加有価価値認識手段1Eと、上記所望の有価価値Mを遊技情報媒体1Bに付加する有価価値付加手段1Fと、上記所望の有価価値Mが付加された遊技情報媒体1Bの装置本体1Aからの排出を指令する排出指令手段1Gと、上記遊技情報媒体1Bの装着から排出までの過程において操作者に操作案内を行う操作案内報知手段1Hと、を備えるようにした。
上記の有価価値付加装置によれば、遊技情報媒体1Bに有価価値Mを付加するまでの各過程において操作者に操作案内を行う操作案内報知手段1Hを設け、各過程毎に的確な案内報知を行うようにしたので、操作案内報知手段1Hは、操作をする遊技者と金額付加装置との間のインターフェイスとして十分にその機能を発揮し、遊技者も試行錯誤することなくその案内報知に従うだけで円滑に有価価値Mの付加を受けることができる。
図2はこの発明が適用される通信システムにおける遊技店とカード会社とのデータ通信系を示す図である。図において、遊技店70に設置した経営分析装置71および管理装置72は、同様に店内に設置してあるATM交換機73との間を光ファイバ伝送路70aでそれぞれ接続してあり、遊技店70全体には、店内に設置してあるその他の各種装置(図3)も含めて、このATM交換機73を経由して情報の送受を行うATM(asynchronous transfer mode,非同期転送モード)通信によるネットワークが構成してある。
また、経営分析装置71および管理装置72は、ATM交換機73を介して店外のカード会社74に電話回線70bで接続してある。この電話回線70bには例えば広帯域ISDNのディジタル回線が使用される。カード会社74は、当該遊技店70だけでなく他の遊技店75とも電話回線70bでATM交換機を介して結ばれており、ATM通信で複数の遊技店70,75等をネットワーク化している。
上記のATM通信は広帯域ISDNの基盤技術として導入され普及しつつある通信方式であり、回線帯域を効率よく利用できるパケット交換と、高速交換が可能な回線交換(時分割多重)との双方の利点を備え、送りたい情報をディジタル化して短い固定長ブロック(セル)に分割し、その先頭に宛先などを示すヘッダを付けて順次送り出すようになっている。上記のATM交換機73では、送り出されてきたセルのヘッダを参照し高速にセルを振り分けそれぞれの宛先に送り届ける。このATM通信では、情報の取り扱い単位を固定長として網内のプロトコル処理を簡素化したため、155Mbpsといった高速、広帯域通信が可能となり、音声、データ、画像などすべてのメディアを同一種類のセルとして交換・転送可能としている。
図3は遊技店内でのデータ通信系を示す図である。遊技店70内の全体も、上述したようにATM通信でネットワーク化してあり、ATM交換機73には上記の経営分析装置71および管理装置72の他に、景品POS(point of sales)76および光中継器90がそれぞれ光ファイバ伝送路70aで接続してある。
光中継器90には、光通信が可能な位置でその光中継器90に対しては2番目の階層に相当する位置に、2つの光中継器91および92が配置してあり、遊技店70の全域を光通信でカバーできるようになっている。光中継器90は光中継器91に送信可能であり、その光中継器91は光中継器92に送信可能であり、さらに光中継器92は光中継器90に送信可能となっている。すなわち、情報は光中継器90→光中継器91→光中継器92→光中継器90の一方向に伝送される。このように、トークンリングを使うことにより、各光中継器90,91,92間の伝送制御を行え、一定期間内にデータを伝送する機会が保証されることにより、確実なデータ伝送が行われることになる。
光中継器91には、その下方でやはり光通信で互いに送受信が可能となる位置に大型金額付加機(有価価値付加装置)1、更新機85およびカード発行機86が配置してあり、一方の光中継器92には、その下方で同様に光通信で互いに送受信が可能となる位置に、島設備80に設けてある各遊技機82…およびその島設備80の一端側に設けてある装飾ランプ83が配置してある。この装飾ランプ83は、島設備80内の遊技機82…での遊技において大当たりが発生したときに点滅することにより遊技の興趣を高めるためのものである。
したがって、大型金額付加機1、更新機85およびカード発行機86が例えば管理装置72に情報を送信するときは、その情報は光中継器91→光中継器92→光中継器90→ATM交換機73の順で送られ、逆に管理装置から受信するときは、その情報はATM交換機73→光中継器90→光中継器91の順で送られてくる。
また、島設備80の遊技機82…が管理装置72に情報を送信するときは、その情報は光中継器92→光中継器90→ATM交換機73の順で送られ、逆に管理装置から受信するときは、その情報はATM交換機73→光中継器90→光中継器91→光中継器92の順で送られてくる。
なお、上記の光通信は例えば赤外線による光通信であり、その赤外線の送受信は、光中継器90,91および92の各下端側に設けた光送受信部90a,91a,92a、並びに大型金額付加機1、更新機85、カード発行機86、遊技機82…の各上端側に設けた光送受信部1a,85a,86aおよび82a…を経由して行われる。
遊技店70内の上記の各装置は、ATM交換機73を経由して相互にアクセス可能となるとともに、電話回線70bを使って遊技店70外のカード会社74に対してもアクセス可能となる。
図4はこの発明が適用される通信システム全体の構成を示すブロック図である。この通信システムでは、遊技店70内では光によるATM通信を用いることにより高速、広帯域通信が可能であり、例えばATM交換機73と管理装置72や光中継器90との間では、光ファイバ伝送路70aを経由して155Mbpsという大容量情報の通信が可能であり、またATM交換機73と経営分析装置71や景品POS76との間では100Mbpsの情報量がやはり光ファイバ伝送路70aを経由して通信可能となる。さらに、光中継器90と2番目の階層に相当する位置の光中継器91や光中継器92との間では光信号によって16Mbpsの情報量が、その光中継器91,92と大型金額付加機1等の最下層の各装置との間では同様に光信号によって1Mbpsの情報量が、それぞれ通信可能となるように構成してある。
このように構築した通信システムにおいて、カード会社74と遊技店70との間、また遊技店70内の各装置間では、後述するような遊技カード使用に伴う各種情報や遊技機82…での遊技情報等の送受を高速にリアルタイムで行うことができ、各装置間での情報伝達が密接に行われている。
上記の図2、図3および図4に示す通信システムにおいて、カード会社74は遊技情報媒体1Bの一例としての遊技カード(例えばICカード)C(図10)を遊技店70に発行するものであり、カード会社74のオペレータは遊技カードCを遊技店70に納入しそのカード発行機86のカードタンク(図示省略)に装填する。カード会社74が納入するこの遊技カードCのメモリ部分には、後述するように、この遊技カードCの制御処理手順を記載した各種プログラムや遊技カードCの発行ナンバー、セキュリティコード、仮のカード発行機識別番号、暗号化情報(暗号鍵)などが予め記憶してある。
遊技店70に設置してあるカード発行機86は、遊技カードCを所持していない遊技者に遊技カードCを発行するためのものであり、遊技者が遊技カードCを購入すべくカード発行機86に所定の金額を投入したとき、カード発行機86ではカードタンクから一枚の遊技カードCを取り出し、後述する所定の手順を経た上で遊技者に発行する。
大型金額付加機1は、遊技者が購入した遊技カードCに所望の金額を付加するためのものであり、遊技者がこの大型金額付加機1に遊技カードCを装着すると、遊技者が投入した金額の範囲内で選択した金額を遊技カードCに付加しその遊技カードCを遊技者に返却する。この大型金額付加機1についての詳細は後述する。
遊技機82は、パチンコ球を遊技媒体とするパチンコ機やメダルを遊技媒体とするパチスロ等であり、遊技者が当該遊技機82に遊技カードCを装着したときその遊技カードCに記憶してある有価価値を読み取ってその有価価値の範囲内で変換して得られた遊技媒体に基づいて遊技者に所定の遊技を行わせるものであり、その遊技の結果として獲得した遊技媒体は持ち球数として遊技カードCに記憶される。ここで、有価価値とは例えば球貸し金額や貯球金額であり、球貸し金額は上記の大型金額付加機1を用いて遊技カードCに付加した金額で遊技媒体に変換されていないものをいい、貯球金額は持ち球数のうちから所望数量の遊技媒体を金額に変換したものをいう。遊技カードCには、後述するようにこれらの球貸し金額、貯球金額、および持ち球数が記憶され表示される。
この遊技機82…の各々には隣接する遊技機との間に台間金額付加機26…(図3)が備えてあり、遊技者はこの台間金額付加機26…に遊技カードCを装着することにより、遊技カードCに所望の金額を付加でき、遊技中には大型金額付加機1まで行かなくてもその場で簡易に金額を付加できるようになっている。なお、設置スペース等の関係で台間金額付加機26で使用できる貨幣は千円紙幣に限られている。
景品POS76は、遊技店70のカウンタに配置してあり遊技カードCに記憶してある持ち球数情報に基づいて遊技媒体を現金や景品に変換したり、所定の交換率で貯球金額に変換したりする操作を、遊技者の希望に応じて行うものである。
更新機85は遊技カードCを支障なく使用するために、所定の有効期限(例えば1年間)を過ぎた遊技カードCを新しい遊技カードに交換するためのもので、遊技者が更新機85に更新したい遊技カードCを挿入すると、その遊技カードCが正規のものであることを判別した上で自動的に新しい遊技カードCを発行するようにしている。これにより、遊技カードCの機能の劣化により発生するトラブルを防止することができ、遊技カードCの高い安全性を維持することができる。
管理装置72は、図2に示すように、コンピュータ、ディスプレィ、キーボード、プリンタ、大容量記憶装置等から構成され、遊技店70内の上記各装置を管理したり監視したりするものである。例えば、多数の遊技機82…から必要なデータを収集し各種遊技状態でのデータを整理して各遊技機82…の動作状態を管理し監視している。
この管理装置72は、カード会社74から上記の電話回線70bを経由してカード発行機86、大型金額付加機1、遊技機82…、景品POS76、および更新機85の各識別番号や、遊技カードCのセキュリティコード、暗号化情報等を受け取り、これらの情報を光中継器90および光中継器91を経由してカード発行機86に初期データとして送信する。また、その他の各装置に対してその装置の識別番号と遊技カードCのセキュリティコードおよび暗号化情報とを初期データとして送信する。
なお、この場合、カード発行機86に送信された初期データのうち、自分自身の識別番号となるカード発行機識別番号はこの時点では仮のカード発行機識別番号として取り扱われる。
カード発行機86では、装着された遊技カードCとの間で次のような処理を経て遊技カードCを発行する。すなわち、先ず管理装置72から送られてきて記憶している自分自身の仮のカード発行機識別番号を遊技カードCに送る。遊技カードCでは、送られてきた仮のカード発行機識別番号と、遊技カードCに予め記憶してある仮のカード発行機識別番号とを照合し、一致するとカード発行機86は正当なものであると認証し、今度はカード発行機86に自分のセキュリティコードを送る。カード発行機86では、送られてきたセキュリティコードと、管理装置72から送られてきて記憶している遊技カードCのセキュリティコードとを照合し、一致すると遊技カードCは正当なものであると認証する。
カード発行機86では、このような遊技カードCとの間での相互認証を行った上で、遊技カードCに各装置の識別番号等からなる上記の初期データを書き込ませる。その際に、カード会社74による納入時点で遊技カードCに予め書き込んであった仮のカード発行機識別番号も上書きされ真のカード発行機識別番号となる。
以後、遊技者が遊技カードCを使用して大型金額付加機1や遊技機82…その他の各装置に装着したとき、遊技カードCには各装置の識別番号等から成る初期データと遊技カードCのセキュリティコードが記憶してあり、各装置には自分自身の識別番号と遊技カードCのセキュリティコードとが初期データとして記憶してあるので、遊技カードCとその各装置との間でもそれらの情報を用いて相互認証を行い、この相互認証を経た上で遊技カードCとその各装置との間の送受信を行うようにしている。
この遊技カードCと各装置との間での相互認証については、遊技カードCと大型金額付加機1との間での相互認証を例に挙げて詳細に後述する。
経営分析装置71は、管理装置72と同様にコンピュータ、ディスプレィ、キーボード、プリンタ、大容量記憶装置等から構成され、遊技機82…等から収集したデータに基づいてトータルの稼働データを求めたり、景品の交換情報、経営情報等を割り出す処理を実行している。
次に、この発明の有価価値付加装置の一例としての大型金額付加機の構成について図5〜図9を用いて説明する。
図5は大型金額付加機の正面操作盤の構成を示す図、図6はその内部構成を示す図である。大型金額付加機1は、スタンドボックスタイプの筐体100の内部に後述する主要機器が収納してあり、その筐体100前面の一側縁には正面操作盤101が開閉可能に軸着してある。
正面操作盤101は前方方向に全体的に湾曲した形状になっており、各操作部位の配置とともに、この正面操作盤101の前に立って操作する遊技者(使用者)が操作しやすい構成になっている。
正面操作盤101の上部中央でちょうど遊技者の目の高さに相当する位置にはスピーカ121とCRT表示画面122とから成るガイダンス部102が設けてある。
このガイダンス部102の中央下方には遊技カードCを挿入するためのカード挿入口106が設けてあり、またガイダンス部102の右側下方には千円、5千円、1万円の各紙幣を挿入するための紙幣挿入口108が、さらにガイダンス部102の左側下方には百円、5百円の各硬貨を投入するための硬貨投入口107がそれぞれ設けてある。また、この硬貨投入口107の少し上方には返却レバー105が設けてある。これらのカード挿入口106、紙幣挿入口108および硬貨投入口107は、遊技者が遊技カードや紙幣、硬貨を確認しながら挿入または投入できるように遊技者の肩または胸に相当する高さに配置してある。
紙幣挿入口108の左側には、左下方向に向けて、キャンセルスイッチ35、遊技カードCに1万円を付加するための1万円付加スイッチ36、5千円を付加するための5千円付加スイッチ37、および3千円を付加するための3千円付加スイッチ38が順に配列してある。これらの各種スイッチ35等は遊技者が紙幣または硬貨を投入したら引き続きスイッチを押せるような位置に、またCRT表示画面122での案内画面を見ながらスイッチを押せるような位置に配置され、いずれのスイッチにもタッチプレートに触れることによりオンとなるタッチ式センサを用いてある。またそのタッチプレートに遊技者が触れるとそのスイッチ35,36,37,38の周りが明るく発光するように確認用ランプ35a,36a,37a,38aが設けてあり、遊技者はその確認用ランプ35a等の点灯によってそのオン状態を確認できるようになっている。
正面操作盤101の中央より少し下方の右側には紙幣取り出し口113が、また左側には硬貨取り出し口114がそれぞれ配置してある。これらの各取り出し口113,114は遊技者が手を少し伸ばせば払い出された紙幣や硬貨を容易に取れる位置に配置してある。
遊技者が上記返却レバー105を回転させると投入した硬貨が硬貨取り出し口114に払い出される。また、遊技者がキャンセルスイッチ35をオンさせたときは、それまでに投入された紙幣、硬貨の合計金額に相当する分を上記の紙幣取り出し口113や硬貨取り出し口114に払い出すとともに、遊技カードCもカード挿入口106から排出して遊技者に返却するようになっている。
筐体100の内部は、図6に示すように機枠100aを用いて大きく3段に枠組してあり、その各段には正面操作盤101に配置した上記の各操作部位に対応するように各種機器が収納してある。すなわち、上段にはCRT表示画面122に対応する位置にそのCRT表示画面122に表示するガイダンス画像やプレミアムゲームの画像を制御する画像表示制御装置24が、またその画像表示制御装置24の下方にはカードR/W21が配置してあり、このカードR/W21にはカード挿入口106に挿入した遊技カードCの読み取り書き込み動作やカード挿入口106からの排出動作等を制御するカードR/W制御装置13が内蔵してある。このカードR/W21はスライドテーブル21a上に取り付けてあり、メンテナンスを行うときやトラブルが発生したときなどには、スライドさせて筐体100から引き出せるようになっている。カードR/W21の一側面にはカードR/W用の電源スイッチ21bが設けてある。なお、この電源スイッチ21bは操作性を考慮して主制御装置1Mの上端面にも設けてある。
機枠100aの中段右側には、紙幣挿入口108から挿入された紙幣の読み取りや払い出し等の処理、釣り銭用紙幣の貯蔵、回収等を行っている紙幣装置54が配置してある。この紙幣装置54も、上記のカードR/W21と同様に、スライドテーブル54a上に取り付けてあり、メンテナンスを行うときやトラブルが発生したときなどには、スライドさせて筐体100から引き出せるようになっている。
機枠100aの中段左側には、硬貨投入口107から投入された硬貨の読み取りや払い出し等の処理、釣り銭用硬貨の貯蔵、回収等を行っている硬貨装置55が配置してある。この硬貨装置55は機枠100a前面の一側縁に開閉自在に軸着した扉110にねじ止めで取り付けてある。
紙幣装置54には、その上端に紙幣挿入口108に通じる案内通路108aが、またその下端には紙幣取り出し口113に通じる案内通路113aがそれぞれ設けてある。一方、硬貨装置55にも、同様にその上端面に硬貨投入口107に通じる案内通路107aが、またその下端面には硬貨取り出し口114に通じる案内通路114aがそれぞれ設けてある。硬貨装置55の上端面には上記の案内通路107aの他に、返却レバー105の回転を電気的に検出するレバー検出スイッチ105aが設けてある。
上記の硬貨装置55を取り付けた扉110の裏側には小型入力装置23が配備してある。この小型入力装置23は、大型金額付加機1専用のデータ端末器であり、接続コード(図示省略)で主制御装置1Mに接続してあり、扉110を把手110aで開くとその扉110の裏側から取り出して使用できるようになっている。
この小型入力装置23には入力キー(図示省略)と16桁のLCD表示器(図示省略)が備えてあり、例えば入力キーに割り付けてある「売上」キーを押すと、大型金額付加機1での売上集計をそのLCD表示器に表示するようになっており、この小型入力装置23を用いて大型金額付加機1での売り上げ集計や釣り銭入力の管理を簡易的に行うことができ、またエラーモニタとしても使用することができる。
機枠100aの下段側には停電時に一時的に電力を供給する無停電電源装置18が設置してあり、その無停電電源装置18には電源スイッチ18aがその正面に取り付けてある。
無停電電源装置18の上端面には大型金額付加機1全体の動作を制御する主制御装置1Mが載置してある。この主制御装置1Mには、電源スイッチ25aおよびリセットスイッチ22がその正面に取り付けてある。
また、機枠100aの最上段で筐体100との間に形成される空間に通信制御装置42が収納してあり、大型金額付加機1は、この通信制御装置42および筐体100上端に突出して設けた光送受信部1aとを経由して、他の各装置、例えば管理装置72との間での情報の送受信を行う。
筐体100前面の一側縁には、正面操作盤101の開閉に応じてオンオフするドアスイッチ111が設けてあり、大型金額付加機1が不正に開けられるのを監視できるようにしてある。
図7は大型金額付加機の動作を制御する制御機構1Rの全体構成を示すブロック図である。図において、大型金額付加機1の動作を制御する制御機構1Rは、主制御装置1Mを主要部とし、上記のカードR/W制御装置13その他の各種機器を周辺端末として構成される。
主制御装置1Mは、マイコンチップ5に内蔵のCPU6を中心に構成され、このマイコンチップ5はCPU6の他に割り込みコントローラ7,タイマ8、PIO(パラレル入出力ポート)9、SIO(シリアル入出力ポート)10等の各種ペリフェラルを内蔵している。CPU6はクロック19からの基準クロック信号や割り込みコントローラ7からの割り込み信号を受け、これらの制御信号の入力タイミングに基づいて、所定のプログラムを順次実行しその実行時には必要に応じて随時RAM2に対する情報の書き込みや読取りを行う。このCPU6と他の部位(記憶機能やインターフェイス機能等を持つ部位)とは、データバス、アドレスバス、制御バスを含むシステムバス27を介して相互に接続してあり、システムバス27を経由して互いに必要な情報の転送を行っている。
上記CPU6は、電源投入時あるいはリセット時に、所定のプログラムを記憶するROM3から適宜にプログラムを読み出すと共に、制御に必要な情報等をEEPROM33から読み出すなどしてして所定の初期化処理を行い、また上記マイコンチップ5の各種ペリフェラルの初期化を行う。
この発明に係る投入有価価値認識手段や付加有価価値認識手段、認証手段、第2の認証手段等は、CPU6がROM3のプログラムに従って実行するソフトウェアの機能として構成されている。
上記のマイコンチップ5を中心とする主制御装置1Mには、無停電電源装置18が電源回路25を介して接続してあり、無停電電源装置18の電源スイッチ18aのオンにより電源回路25に電力が供給され、その電源回路25から所定の制御電圧(例えば5V、12V、24V)がマイコンチップ5等に印加される。なお、停電発生時には割り込み信号をマイコンチップ5に出力するとともに無停電電源装置18が作動し、一時的に電力を供給して保存すべき諸データをEEPROM23に退避させバックアップを行う。
上記のマイコンチップ5にはインターフェイスを介して各種装置が接続してある。すなわち、リセットスイッチ22がリセット生成回路15を介してマイコンチップ5に接続してあり、上述したように、このリセットスイッチ22のオンにより主制御装置1Mは初期状態にリセットされる。
また、RS−422ドライバ/レシーバ16を介して小型入力装置23が接続してあり、小型入力装置23とCPU6との間で情報の送受信を行えるようになっている。
さらに、画像表示インターフェイス17を介して画像表示制御装置24(図8)が接続してあり、画像表示制御装置24とCPU6との間での情報の送受信を行えるようになっている。
この画像表示制御装置24は図8に示すように、マイコンチップ243に内蔵のCPU244を中心に構成され、そのマイコンチップ243はCPU244の他にSIO245、PIO246やタイマ247等の各種ペリフェラルを内蔵している。CPU244はクロック248からの基準クロック信号を受け、その基準クロック信号の入力タイミングに基づいて、ROM241に記憶してある所定のプログラムを順次実行する。また、主制御装置1Mからのコマンドに従って画像コントローラ252や音声コントローラ255を制御し画像および音声を出力する。なお、プログラム実行時には必要に応じてワークエリアとしてのRAM242に対して情報の書き込みや読み取りを行っている。
画像コントローラ252は、上記CPU244のペリフェラルとして動作し、CPU244からのデータを受けたとき、そのデータに対応する画像データ(ビットマップデータ)を画像ROM250から読み出してフレームバッファRAM251に一時的に格納するとともに、そのフレームバッファRAM251の画像データを順次読み出してCRT表示画面122に出力し所定のガイダンス画像やプレミアムゲームの画像を表示させる。この画面表示は、クロック253からの基準クロック信号を分周して得た例えば1/60秒のタイミング信号毎に更新される。
また、音声コントローラ255も上記CPU244のペリフェラルとして動作し、上記のCPU244からのデータを受けたとき、クロック257からの基準クロック信号に基づく所定のタイミングでそのデータに対応する音声データを音声データROM254から読み出して、例えば内蔵するD/Aコンバータで音声信号に変換し、その音声信号を増幅器256を用いて増幅した後、スピーカ121からガイダンス用の音声として出力する。
例えば、主制御装置1MのCPU6からモード04というデータが送られてきて画像表示制御装置24のCPU244がそれを受信したとき、画像コントローラ252は、そのモード04に対応して予め画像ROM250に格納してある「金額投入促進動画」表示用のデータ、すなわち大型金額付加機1に金額を投入することを促すための表示データを出力して画面表示し、一方、音声コントローラ255は、そのモード04に対応して予め音声データROM254に格納してある音声データ06すなわち”お金を入れて下さい。¥5000以上でプレミアムゲームが行えます。”というアナンスを行わせるためのデータを出力してスピーカ121からアナンスする。この画像表示制御装置24が行う制御処理の詳細については後述する。
図7に戻って、上記主制御装置1Mのシステムバス27にはLボード4が接続してある。このLボード4はカードR/W制御装置13側に設けたLボード135とともに、通信インターフェイスとしての機能を果たしており、CPU6とカードR/W制御装置13とは、このLボード4および135を経由して互いに情報の送受信を行っている。このカードR/W制御装置13はカードR/W21に内蔵してあり、後述するようにカードR/W21に装着された遊技カードCへの書き込み動作や読み取り動作、あるいは金額付加動作等を制御している。
また、上記のシステムバス27にはPIO28およびタッチ回路29を介して1万円付加スイッチ36、5千円付加スイッチ37、3千円付加スイッチ38およびキャンセルスイッチ35が接続してあり、各スイッチ35等をオンしたときのオン信号がタッチ回路29およびPIO28を経由してCPU6に送られるようになっている。さらに、PIO28およびドライバ30を介して確認用ランプ35a,36a,37a,38a、動作可能LED40および装飾ランプ83が接続してあり、これらの確認用ランプ35a等はCPU6からの指令信号に従って点滅する。
また、PIO28にはドアスイッチ111およびカードR/W用21の電源スイッチ21bが接続してあり、これらのドアスイッチ111等のオンオフ信号がPIO28を経由してCPU6に送られる。
システムバス27にはこの他に通信制御装置42、リアルタイムクロック34、デュアルポートRAM11および計数装置12が接続してある。
通信制御装置42はシステムバス27を介してCPU6との間で情報転送を行うとともに、光送受信部1aの行う通信を制御する。
光送受信部1aは、上記のように大型金額付加機1の上部に配置され、光中継器91との間でデータ転送のための赤外線通信を行うもので、赤外線を発光する光送信部と赤外線を受信する光受信部とを有する。
通信制御装置42は、例えば通信インターフェイス回路、通信ドライバ/レシーバ、通信コントローラ、メモリ、マイクロプロセッサ、クロック回路、メモリ、デュアルポートRAM(双方向メモリ)を有して構成され、光送受信部1aに送信されてきた管理装置72等の外部装置からの情報をメモリに一時的に格納しその格納した情報を読み出してデュアルポートRAMに書き込んだり、あるいはCPU6がデュアルポートRAMに書き込んだ情報を読み出してメモリに格納することにより、すなわちデュアルポートRAMを介して大型金額付加機1と外部装置との双方からの情報の書き込みを可能にすることにより、情報の転送を通信(光送信)タイミングの制約を受けずにスムーズに行えるようになっている。
リアルタイムクロック34は、時間管理のための正確な刻時をCPU6に通知している。
デュアルポートRAM11は、一方の端子がシステムバス27に、他方の端子が金額装置インターフェイス20(図9)に接続してあり、この金額装置インターフェイス20にはさらに紙幣装置54および硬貨装置55が接続してある。
金額装置インターフェイス20は図9に示すように、マイコンチップ44に内蔵のCPU45を中心に構成され、このマイコンチップ44はCPU45の他にSIO46、PIO47やタイマ48等を内蔵している。CPU45はクロック49からの基準クロック信号を受け、その基準クロック信号の入力タイミングに基づいて、ROM52に記憶してある所定のプログラムを順次実行し、その実行時には必要に応じて随時RAM53に対する情報の書き込みや読み取りを行う。また、マイコンチップ44と紙幣装置54や硬貨装置55とはバス50およびPIO51を介して接続してあり、CPU44と紙幣装置54や硬貨装置55とが相互に信号の送受信を行えるようになっている。
この金額装置インターフェイス20はデュアルポートRAM11にアクセスして情報の書き込みや読み取りを行い、一方、主制御装置1MのCPU6も、その同じデュアルポートRAM11にアクセスし同様に情報の書き込みや読み取りを行っている。すなわち、このデュアルポートRAM11を通して主制御装置1Mと紙幣装置54、硬貨装置55との間での情報の送受信が行われる。
計数装置12は、島設備80に配置してある台間金額付加機26…にケーブルで接続してあり、台間金額付加機26…に投入された千円紙幣のカウント信号がこの計数装置12およびシステムバス27を経由して主制御装置1MのCPU6に送られるようになっている。CPU6はそのカウント信号を受けて台間金額付加機26…での売り上げを集計する。
次に、遊技カードCおよびカードR/W制御装置13の構成および作用を図10を用いて説明する。
図10は遊技カードおよびカードR/W制御装置の構成を示すブロック図である。図において、遊技カードCは、CPU213とROM214、RAM215、EEPROM216の各メモリとを内蔵しデータの記憶およびデータ処理機能を有するICカードとして構成され、例えば薄いプラスチックカード内に一体的に形成してあるため、データのセキュリティ性は極めて高いものとなっている。なお、遊技カードCとして、ICカードでなく、同様にセキュリティ保護が十分になされている光カードを用いるようにしてもよい。その場合には、カードR/W制御装置等の必要部分は光カードに対応したものが使用される。
ROM214には、所定の制御処理手順を記載した各種プログラムや暗号化プログラムが格納してある。
不揮発性で書き換え可能なEEPROM216は電源供給が断たれてもデータを保持可能であり、このEEPROM216には、遊技カードCのセキュリティコードや球貸し金額、貯球金額、持ち球数、各端末装置の識別番号(例えばカード発行機86、大型金額付加機1、遊技機82…、景品POS76、並びに更新機85の各識別番号)、暗号化情報等の保持する必要のある各種情報が格納してある。
遊技カードCが単体で動作するときには、CPU213は、クロック206からの基準クロック信号をクロック切替回路207を介して受信し、その基準クロック信号の入力タイミングに基づいて、ROM214に記憶してある所定のプログラムを実行する。その実行時には必要に応じて随時RAM215やEEPROM216に対する情報の書き込みや読み取りを行っている。
そして、この発明に係る第1の認証手段は、CPU213がROM214のプログラムに従って実行するソフトウェアの機能として構成されている。
CPU213は遊技者がキースイッチ217をオンしたときのそのオン信号を検出すると、LCDドライバ211を介してLCD(液晶ディスプレイ)212に所定の情報を表示する。例えば、キースイッチ217から最初のオン信号を検出すると球貸し金額(残金)を表示し、次のオン信号で持ち球数を表示し、さらに次のオン信号で貯球金額を表示するというようにオン信号を検出する度に表示内容を変更する。
LCD212は、小型で細長い液晶ディスプレイであり、複数の数字や記号等を使用して1行で必要な情報(例えば球貸し金額、持ち球数、貯球金額等)を表示可能なモノクロタイプのものが用いられる。カラータイプの液晶ディスプレイを用いてもよい。
太陽電池209は外部の太陽光や室内光を受けて直流電力を発生し、遊技カードCが単体で動作するときに必要な電力を各部に供給するものであり、より高い制御電圧を要するLCD212には特に昇圧回路210で一旦昇圧した上でLCDドライバ211を介して供給している。
遊技カードCがカード挿入口106(カードR/W21)に挿入されると、遊技カードCの送受信平面コイル201は、電磁波による電磁結合でカードR/W制御装置13との間で信号の送受を行うとともに、カードR/W制御装置13から電力の供給を受け、その電磁波に基づく電流をクロック取出回路202、直流化回路203および復調回路205に出力する。
クロック取出回路202は、送受信平面コイル201を介して捕捉したカードR/W制御装置13からの電磁波に含まれる信号から基準クロック信号を抽出し、その基準クロック信号でCPU213を動作させるべくクロック切替回路207にクロック信号の切り替えを行わせる。
また、直流化回路203は送受信平面コイル201を介して捕捉したカードR/W制御装置13からの電磁波から遊技カードCへの供給電力になる電磁エネルギーを取り出して直流変換し、電力切替回路208および送信回路204に供給する。電力切替回路208は遊技カードCへの電力供給を直流化回路203あるいは太陽電池209に切り替えるもので、遊技カードCがカードR/W21に挿入されて送受信平面コイル131および201が電磁結合しているときは直流化回路203からの直流電力をCPU213等に供給し、一方カードR/W21に挿入されず単体で動作するときは太陽電池209からの直流電力をCPU213等に供給する。送信回路204はCPU213の出力信号に基づいて直流化回路203から供給される直流電力を消費することで、間接的にカードR/W制御装置13側に遊技カードCからの信号を伝達する。
復調回路205は、送受信平面コイル201を介して捕捉したカードR/W制御装置13からの電磁波に含まれる信号を復調して必要なデータを取り出す処理を行い、取り出したデータをCPU213に出力する。
カードR/W制御装置13は、CPU134、変調回路133、受信回路132、送受信平面コイル131およびLボード135を有している。CPU134は、遊技カードCからのデータの読み出しや遊技カードCへのデータの書き込みに必要なデータ処理を行い、カードR/W制御装置13(カードR/W21)の動作を制御している。
変調回路133は送受信平面コイル131に向けて、電力供給信号に制御信号とデータとを重畳した変調信号をCPU134の出力信号に基づき送っている。すなわち、遊技カードCの動作電力となる電源の供給や、基準クロック信号などの制御信号の送信およびデータの送信を、内蔵した電力増幅器(図示省略)で増幅して行っている。
送受信平面コイル131は変調回路133の出力に基づいて駆動し、遊技カードC側の送受信平面コイル201に対して電磁結合により遊技カードCの動作電力、制御信号およびデータを送信する。
受信回路132は送受信平面コイル131に向けて供給される変調回路133の出力がどのように変化するか、すなわち電磁的に結合した送受信平面コイル131および送受信平面コイル201間では、遊技カードCの送信回路204によって送信すべきデータに応じて電磁場が変化するので、それに対応して変調回路133の出力電圧波形がどのように変化するかを監視することにより、間接的に遊技カードCからのデータに対応した信号変化を検出する。この信号変化の検出は遊技カードCからのデータを受信することに相当する。
付属のLボード135はカードR/W制御装置13に対して電源供給を行うとともに、CPU134との間でデータの転送を行う。
上記の遊技カードCおよびカードR/W制御装置13から成る構成において、主制御装置1Mから遊技カードCに向けてデータを転送する場合は、先ず主制御装置1Mが主制御装置1M側のLボード4内のデュアルポートRAM(図示省略)にそのデータを書き込む。そのデータはカードR/W制御装置13側のLボード135間で転送されてLボード135内のデュアルポートRAM(図示省略)に書き込まれるので、カードR/W制御装置13のCPU134はそのデータを読み取り、変調回路133および送受信平面コイル131を経由して遊技カードC側に出力する。
逆に遊技カードCから主制御装置1Mに向けてデータを転送する場合は、先ずCPU213がそのデータを送信回路204および送受信平面コイル201経由でカードR/W制御装置13に出力する。カードR/W制御装置13では、受信回路132がそのデータに応じた信号変化を遊技カードCからのデータに相当するものとして検出しCPU134に送る。CPU134がLボード135内のデュアルポートRAMにそのデータを書き込むと、そのデータは主制御装置1M側のLボード4間で転送されてLボード4内のデュアルポートRAMに書き込まれ、主制御装置1Mがそのデータを読み取る。
なお、上記の送受信平面コイル131および201は電磁的に結合しており、遊技カードCはカードR/W制御装置13に対して非接触で情報の送受信を行うことができるので、カードR/W制御装置13との接触による損傷を受けず、また静電気による誤動作も防止することができ、これによって遊技カードCの信頼性を向上させることができる。
遊技者がカード発行機86で購入した遊技カードCを大型金額付加機1のカード挿入口106に挿入すると、遊技カードCと主制御装置1Mとの間では上記の構成のもとで情報の送受信が行われるが、その情報の送受信時に相手の正当性を認識するべく相互認証を行っている。この相互認証はカード挿入後の最初の送受信開始時に行う送受信開始時相互認証と、その後の通常の送受信時に各情報の送受の度に行う通常時相互認証とがある。次にこの相互認証について図11〜図14を用いて説明する。
なお、この段階では上述したように、遊技カードCには自分自身のセキュリティコードと各装置の識別番号が書き込んであり、一方の主制御装置1Mには当該大型金額付加機1の識別番号と遊技カードCのセキュリティコードが書き込んである。
図11は遊技カードと大型金額付加機の主制御装置との間で行われる送受信開始時相互認証の説明図である。遊技カードCが挿入されカードR/W制御装置13に装着されると、遊技カードCがカードR/W制御装置13に装着されたことの通知が主制御装置1Mに送られる。そのとき主制御装置1Mは遊技カードCに向けて、図に示すような大型金額付加機1の識別番号および遊技カードCのセキュリティコードの要求コマンドを送信する。
遊技カードCでは、予め格納してある大型金額付加機1の識別番号と主制御装置1Mから送られてきた識別番号とを照合(チェック)し、一致するとき相手の大型金額付加機1は正当であると認証し、受信した要求コマンドに応答して自分のセキュリティコードを主制御装置1Mに送信する。
主制御装置1Mでは、予め格納してある遊技カードCのセキュリティコードと遊技カードCから送られてきたセキュリティコードとを照合し、一致するとき相手の遊技カードCは正当であると認証し、次の情報を遊技カードCに送信する。すなわち、遊技カードCが大型金額付加機1に挿入されると、相手の正当性を互いに認証する送受信開始時相互認証を行い、この送受信開始時相互認証を経た上で遊技カードCとその各装置との間の次の送受信を行うようにしている。
図12は遊技カードと大型金額付加機の主制御装置との間で行われる通常時相互認証の説明図である。上記の送受信開始時相互認証を経た上でその後の通常の送受信が行われるが、その際の各情報の送受の度にも相互認証を行うようにしている。例えば、主制御装置1Mが遊技カードCに格納してあるデータAを読み取る場合は、図に示すように、先ず主制御装置1Mから遊技カードCに向けて、大型金額付加機1の識別番号、およびデータAの読み取りを要求するAリードコマンドを送信する。
遊技カードCでは、予め格納してある大型金額付加機1の識別番号と主制御装置1Mから送られてきた識別番号とを照合し、一致するとき相手の大型金額付加機1は正当であると認証し、今度は自分のセキュリティコードと、受信したAリードコマンドに対応するデータAを主制御装置1Mに送信する。
主制御装置1Mでは、予め格納してある遊技カードCのセキュリティコードと遊技カードCから送られてきたセキュリティコードとを照合し、一致するとき相手の遊技カードCは正当であると認証し、受信したデータAを有効なものとして使用する。このように、各情報の送受の度に通常時相互認証を行い、その通常時相互認証を経た上で受信した情報を有効であるとして使用している。
次に、上記の送受信開始時相互認証および通常時相互認証における主制御装置1Mと遊技カードCとの間の情報の送受信を暗号化および復号化処理に基づいて行う場合について、図13および図14を用いて説明する。
図13は図11の送受信開始時相互認証を暗号化および復号化処理に基づいて行うときの説明図である。先ず主制御装置1Mは遊技カードCに向けて、大型金額付加機1の識別番号および遊技カードCのセキュリティコードの要求コマンドを暗号化情報に基づいて所定のアルゴリズムで暗号化し送信する。
遊技カードCでは、受信した情報(識別番号および要求コマンド)を暗号化情報に基づき所定のアルゴリズムで復号化して解析し、予め格納してある大型金額付加機1の識別番号と復号化した識別番号とを照合し、一致するとき相手の大型金額付加機1は正当であると認証し、要求コマンドに応答して自分のセキュリティコードを暗号化情報に基づき所定のアルゴリズムで暗号化して主制御装置1Mに送信する。
主制御装置1Mでは、受信した情報(セキュリティコード)を暗号化情報に基づき所定のアルゴリズムで復号化して解析し、予め格納してある遊技カードCのセキュリティコードと復号化したセキュリティコードとを照合し、一致するとき相手の遊技カードCは正当であると認証し、次の情報を遊技カードCに送信する。
図14は図12の通常時相互認証を暗号化および復号化処理に基づいて行うときの説明図である。先ず主制御装置1Mから遊技カードCに向けて、大型金額付加機1の識別番号およびデータAの読み取りを要求するAリードコマンドを、暗号化情報に基づき所定のアルゴリズムで暗号化して送信する。
遊技カードCでは、受信した情報(識別番号およびAリードコマンド)を暗号化情報に基づき所定のアルゴリズムで復号化して解析し、予め格納してある大型金額付加機1の識別番号と復号化した識別番号とを照合し、一致するとき相手の大型金額付加機1は正当であると認証し、今度は自分のセキュリティコードと、受信したAリードコマンドに対応するデータAを暗号化情報に基づき所定のアルゴリズムで暗号化して主制御装置1Mに送信する。
主制御装置1Mでは、受信した情報(セキュリティコードおよびデータA)を暗号化情報に基づき所定のアルゴリズムで復号化して解析し、予め格納してある遊技カードCのセキュリティコードと復号化したセキュリティコードとを照合し、一致するとき相手の遊技カードCは正当であると認証し、復号化したデータAを有効なものとして使用する。
上記の図13および図14での暗号化処理および復号化処理において、所定のアルゴリズムとして例えば排他的論理和演算を用いる場合は、送信するときは送信情報と暗号化情報(暗号鍵)との排他的論理和を求めることにより暗号情報を作成して送信し、その暗号情報を受信したときは暗号情報と暗号化情報との排他的論理和を求めて復号化することにより元の送信情報を得るようにする。アルゴリズムとして排他的論理和演算を用いると、暗号化および復号化を簡単な構成で行うことができるが、安全性や信頼性の要求度合いに応じてより高度のアルゴリズムを用いるようにしてもよい。
上述したように、この実施例では遊技カードCは大型金額付加機1を認証し、大型金額付加機1は遊技カードCを認証し、互いに相手の認証を行った上で遊技カードCとの情報の送受を行う。この相互認証は、大型金額付加機1と遊技カードCとの間だけで情報の送受を行い、相手から受け取ったその情報を照合すればよいので簡易に行えるが、たとえ簡易であっても双方が相手を確実に認証できるので、遊技カードCの高セキュリティ性と相俟ってシステムとしてのセキュリティ性を高度に保持することができ、大型金額付加機1としての信頼性を向上させることができる。また、この相互認証を暗号に基づいて行うようにしたので、遊技カードCの偽造や記載データの改竄はほとんど不可能となり、この点からも大型金額付加機1としての信頼性を一層向上させることができる。
また、その相互認証において管理装置72のような第3者的な装置は介在しないので、情報の送受を速やかに行うことができ、この大型金額付加機1を使用する遊技者も、遊技カードCへの金額付加を速やかに受けることができる。
次に、遊技カードCを大型金額付加機1に装着したときの双方での制御内容について説明する。なお、遊技カードCと大型金額付加機1との間で、その情報の送受に際して送信情報の暗号化処理、受信情報の復号化処理を行うようにしてもよいが、以下の説明では特にそのことを記述せず、双方間での情報の送信に際しての暗号化処理、受信に際しての復号化処理は前提として行っているものとする。
遊技カードCが実行する制御内容を、図15および図16のフローチャートに基づいて説明する。
図15および図16は遊技カードでの処理手順を示すフローチャートである。図において、遊技カードCは、先ずステップS1において電力供給信号(電磁波の供給)が有るか否かを判別する。電力供給信号は遊技カードCを大型金額付加機1のカードR/W21に装着したとき、カードR/W制御装置13から無線によって供給されるものである。
ステップS1において電力供給信号が有ると判別したときは、遊技カードCがカードR/W21に装着してある場合であり、この場合は先ずカードR/W制御装置13からの情報を受信する処理を行い(ステップS2)、次いで大型金額付加機1からの識別番号を確認する処理を行う(ステップS3)。これは、大型金額付加機1の識別番号が正規のものであるかどうかを確認するものである。
続いてステップS4において識別番号がOKであるか否かの判別を行い、OKでなければステップS1に戻って処理を繰り返し、識別番号がOKであれば大型金額付加機1からセキュリティコードの要求があるか否かの判別を行う(ステップS5)。セキュリティコードの要求があればセキュリティコードを大型金額付加機1に送信し、ステップS1に戻る。これにより、遊技カードCと大型金額付加機1との間で相互認証が行われる。
相互認証が終了すると、ステップS5の判別結果はNOとなるので、ステップS6に進み、大型金額付加機1から情報の書き込み要求があるか否かの判別を行い、書き込み要求があれば情報の書き込みを行い(ステップS9)、ステップS1に戻る。これにより、大型金額付加機1からの情報が遊技カードCに書き込まれる。
ステップS6で書き込み要求がなければステップS7に進み、遊技カードCが記憶している情報の読み出し要求があるか否かを判別し、読み出し要求があれば、要求のあった情報を送信する処理を行い(ステップS10)、ステップS1に戻る。これにより、大型金額付加機1へ要求された情報が送信される。
一方、ステップS1において、電力供給信号が存在しないときは、遊技カードCが単体で動作する場合であり、先ずキースイッチ217をオンしたか否かを判別し(ステップS13)、キースイッチ217がオンしてなければステップS13に待機し、オンしていればそのオン信号の回数をカウントアップし(ステップS14)、そのカウント値が最大になればそのカウント値をクリアし(ステップS15,S16)、そうでなければカウント値に応じて、「0」であればそのLCD212に球貸し金額(残金)を表示し、「1」であれば持ち球数を表示し、「2」であれば貯球金額を表示し、「3」であればその遊技者の本日の遊技結果に対応した収支状況を表示し、また「4」であればその遊技カードCの有効期限を表示するというようにキースイッチ217のオン信号に応じて表示内容を変更させる(ステップS17〜S26)。
次に大型金額付加機1の主制御装置1Mが実行する制御内容を、図17〜図53のフローチャートに基づいて説明する。
図17および図18は大型金額付加機の主制御装置でのメイン処理の手順を示すフローチャートである。このメイン処理は大型金額付加機1の電源投入と同時に開始される。
メイン処理が開始すると、先ずステップS31で大型金額付加機1のCPU6を初期化する。これは、CPU6を初期状態にしたり、フラグのリセット等を行うものである。次に、ステップS32で停電復帰であるか否かを判別する。これは、停電があったときにデータをメモリに一時的に退避させているので、そのデータを復帰させるか否かを判断するものである。停電復帰であればステップS33に進んで停電復帰処理を行う。これにより、メモリに退避しておいたデータが復帰して、停電前のデータに基づいて処理が可能になる。一方、停電復帰でなければステップS33をスキップしてステップS34に進む。
ステップS34ではネットワーク初期化を行う。これは、ネットワーク通信を可能にするための初期化処理で、通信制御装置42の初期化を行う。次に、ステップS35でネットワークの回線テストを受信したか否かを判別する。これは、ネットワークを管理している管理装置72からの回線テストパケットを受信したか否かを判断するものである。回線テストを受信していなければ、このステップS35に待機し、回線テストを受信すると、ステップS36に進んで回線テスト処理を行う。これは、回線がつながると管理装置72に対して大型金額付加機1からOKのACKを返すものである。
続いて、ステップS37で初期値(初期データ)を受信したか否かを判別する。初期値としては、例えば大型金額付加機1を遊技カードCに認識させるための大型金額付加機1の識別番号、遊技カードCを認識するのに使用するセキュリティコード、暗号化情報、金額付加上限としての付加可能最大金額、プレミアムゲームでの「当たり」確率値、サービスとしてのプレミアム球数(例えば5千円の付加で50個、1万円の付加で100個)がある。初期値を受信していなければ、このステップS37に待機し、初期値を受信すると、ステップS38に進んで初期値処理を行う。これは、受信した初期値を大型金額付加機1のメモリに書き込むものである。
次に、ステップS39で稼働データを管理装置72に送信する。これは、大型金額付加機1の稼働データを通信制御装置42のデュアルポートRAMに書き込むことにより、光送受信部1aを経由して赤外線通信により管理装置72に送信するものである。次いで、ステップS40で開店指示(例えば開店パケット)を受信したか否かを判別する。開店指示を受信していなければ、このステップS40に待機し、開店指示を受信すると、ステップS41に進む。
ステップS41では紙幣装置54と硬貨装置55とを初期化し、さらにカードR/W制御装置13の初期化を行う(ステップS42)。そして次のステップS43で電源再投入フラグ(図21のステップS83)が「1」であるか否かの判別を行い、「1」であればカードR/W制御装置13がオフして電源を再投入した直後であることを示すので、再度カードR/W制御装置13の初期化を行う(ステップS44)。
次にステップS45で停電フラグ(図19のステップS64)を監視して停電時であるかを判別し、停電フラグが「1」であれば停電であるため、停電検出時処理を実行して必要なデータをEEPROM216に退避させるバックアップ処理を行い(ステップS48)、そのままメイン処理を終了する。一方、停電フラグが「0」であれば停電でなく正常に電源供給を受けているので次のステップを実行し、遊技カードCが挿入されてカード挿入フラグが「1」(オン)であるか否かを判別し(ステップS46)、オンであれば金額付加処理サブルーチンを実行する(ステップS47)。このとき、遊技カードCへの金額付加が例えば2万円を上限として行われる。金額付加処理サブルーチンの実行後、またはステップS46でカード挿入フラグがオンでなく遊技カードCが挿入されていないときは、閉店信号を管理装置72から受信したか否かを判別し(ステップS49)、閉店信号を受信したときは閉店処理を行い、そうでなければステップS43に戻る(ステップS50)。
なお、上記ステップS47の金額付加処理サブルーチンについては図34〜図53を用いて詳細に説明する。
次に、上記のメイン処理ルーチンに対して割り込みで実行する割り込み処理を図19〜図33を用いて説明する。この割り込み処理は、停電検出処理、25.6μsタイマ割り込み処理、500msタイマ割り込み処理、16msタイマ割り込み処理、光受信処理、金額装置インターフェイス受信処理、および小型入力装置受信処理の各処理である。
図19は割り込み処理としての停電検出を示すフローチャートである。停電検出が行われると、メイン処理に関係なくこの停電検出処理が割り込みによりスタートする。停電が検出されると、先ずカードR/W制御装置13用の電源がオフしたか否かを判別し(ステップS61)、電源がオフしていないときは続けて無停電電源装置(UPS)18での停電であるか否かを判別し(ステップS63)、無停電電源装置18での停電でもなければそのまま終了する。
一方、カードR/W制御装置13用の電源がオフしたときは電源オフフラグを「1」に設定し(ステップS62)、また無停電電源装置(UPS)18での停電、すなわち無停電電源装置18に入力している商用電源の停電であれば停電フラグを「1」に設定してこの停電検出を終了する(ステップS64)。
図20は25.6μsタイマ処理のフローチャートである。このタイマ処理はメイン処理ルーチンに対して25.6μs毎にタイマ割り込みで実行するものであり、この割り込み処理では、画像表示制御装置24が実行するプレミアムゲームを「当たり」の態様とするか否かの決定を行う際に使用する乱数を生成する(ステップS71)。この乱数は、25.6μs毎に例えば「0」から「199」の範囲で順に前回の乱数に対して「1」を加算して生成されるものであり、後述する図44の処理において使用される。
図21は500msタイマ処理のフローチャートである。このタイマ処理はメイン処理ルーチンに対して500ms毎にタイマ割り込みで実行するものであり、この割り込み処理では、先ずステップS81においてドアが閉じていることを確認するドア状態の確認処理を行い、次に台間金額付加機26に投入された紙幣の枚数の累計処理を行い(ステップS82)、続いて上記の電源オフフラグ(図19のステップS62)が「1」のときにカードR/W制御装置13用の電源の再投入を監視し再投入されたとき電源再投入フラグを「1」とし(ステップS83)、また20秒の時間経過を監視して20秒が経過したとき、稼働データの設定処理を行う(ステップS84,S855)。これは、バッファにあるデータを稼働データとして設定し、以後のステップで管理装置72に送信するためである。
次に、通信制御装置42を経由して管理装置72にデータを送信する光送信処理を行う(ステップS86)。これは、大型金額付加機1の稼働データを通信制御装置42のデュアルポートRAMに書き込むことにより、光送受信部1aを経由して赤外線通信により管理装置72に20秒毎の定時データ(稼働データ)として送信するものである。続いて、無停電電源装置18に異常が発生していないかの確認処理(ステップS87)、台間金額付加機26の紙幣回収装置に異常が発生していないかの確認処理(ステップS88)を行い、この500msタイマ処理を終了する。
図22および図23は16msタイマ処理のフローチャートである。このタイマ処理はメイン処理ルーチンに対して16ms毎にタイマ割り込みで実行するものであり、この割り込み処理では、先ずステップS91において、画像表示制御装置24の表示処理に関する情報用としてRAM2内に割り当ててある表示エリアに記載されたコマンド(後述する金額付加処理サブルーチンにおいて発生)や各種データの読み込み編集を行う。
そして、その表示エリアに客待ちの状態を設定する「普段動作コマンド」が有るか否かを判別し(ステップS92)、「普段動作コマンド」が有ればモード01という表示用のモード番号とその表示用のモード番号「01」に対応して予め格納してあるデータを画像表示制御装置24に送出しそのまま当該割り込み処理を終了する(ステップS110)。画像表示制御装置24では、後述するようにこれに対応する画像や音声を出力することになる。一方、ステップS92で「普段動作コマンド」が無ければ次のステップS93に進み、遊技カードCが正当なものであることを示す「カードOKコマンド」が有るか否かを判別し、「カードOKコマンド」が有ればモード02というモード番号とその対応データを画像表示制御装置24に送出する(ステップS111)。
以下同様にして、遊技カードCが正当でないことを示す「カードNGコマンド」が有ればモード03とその対応データを送出し(ステップS94,S112)、金額の投入を促す「金額投入促進コマンド」が有ればモード04とその対応データを送出し(ステップS95,S113)、1万円付加スイッチ36等の付加スイッチの何れかの選択を要求する「付加スイッチ選択コマンド」が有ればモード05とその対応データを送出し(ステップS96,S114)、金額付加をキャンセルする「キャンセルコマンド」が有ればモード07とその対応データを送出し(ステップS97,S115)、5千円以上の金額付加時に行うプレミアムゲームを実行するための「プレミアムコマンド」が有ればモード08とその対応データを送出し(ステップS98,S116)、付加金額等を遊技カードCに書き込む「カード書き込みコマンド」が有ればモード09とその対応データを送出する(ステップS99,S117)。
さらに、「付加スイッチ決定コマンド」が有ればモード06とその対応データを送出し(ステップS100,S118)、遊技カードCへの金額付加等の書き込みが完了したときの「カード書き込み完了コマンド」が有ればモード0Bとその対応データを送出し(ステップS101,S119)、「開店準備コマンド」が有ればモード0Cとその対応データを送出し(ステップS102,S120)、「閉店コマンド」が有ればモード0Dとその対応データを送出し(ステップS103,S121)、「トラブルコマンド」が有ればモード10とその対応データを送出し(ステップS104,S122)、金額付加を行えないことを示す「付加NGコマンド」が有ればモード11とその対応データを送出し(ステップS105,S123)、そして、キャンセルスイッチ35や1万円付加スイッチ36等の各確認用ランプ35a,36a等に対する「ランプ点灯コマンド」が有れば該当する確認用ランプ35a,36a等に対して所定のランプ点灯処理を指令する(ステップS106,S124)。
図24、図25および図26は光受信処理のフローチャートである。この光受信処理は管理装置72等の外部装置が大型金額付加機1の光送受信部1aに情報を送って来ると、通信制御装置42がその情報をデュアルポートRAMに書き込むので、そのとき主制御装置1Mがその情報を読み取って行う処理であり、メイン処理ルーチンに対して割り込みで実行される。
この割り込み処理では、先ずステップS130において割込コードの解析を行う。これは、割込コードが以下のステップに示すようにパケット、ステータス、コマンドのいずれであるかを解析するものである。なお、パケットは管理装置72からのデータであり、ステータスおよびコマンドは通信制御装置42からのデータである。
ステップS131では、割込コードの解析結果(以下のステップでも同様)からパケットコードであるか否かを判別し、パケットコードのときはステップS132に進んで受信ステータスを確認する。これは、管理装置72より受信したデータの信頼性を確認するものである。例えば、通信制御装置42でCRCチェックして「OK」あるいは「NG」のデータを内部のデュアルポートRAMに書き込むので、そのデータの確認を行うものである。
次に、送信元端末の確認を行う(ステップS133)。例えば、データの送信元が管理装置72であれば、パケットのデータを解析してそのように確認する。続いて受信したパケットを解析し(ステップS134)、そのパケットがACKパケットであるか否かを判別する(ステップS135)。このACKパケットは、大型金額付加機1から管理装置72にデータを送ったとき管理装置72がそのデータを正常に受信したことを大型金額付加機1に通知する確認のための情報である。
そして、パケットがACKパケットであれば先ず稼働データACKであるか否かを判別し(ステップS136)、稼働データACKであれば稼働データACK受信フラグをセットし(ステップS140)、そうでなければ付加データACKであるか否かを判別する(ステップS137)。付加データACKであれば付加データACK受信フラグをセットし(ステップS141)、そうでなければエラー発生ACKであるか否かを判別する(ステップS138)。エラー発生ACKであればエラー発生ACK受信フラグをセットし(ステップS142)、そうでなければ受信したACKパケットはシステム間で定義されていない未定義データに相当するので、未定義データ受信処理を行い(ステップS139)、その後この光受信処理を終了する。なお、この未定義データ受信処理を所定回数実行したときは通信回線等でのエラー発生として取り扱われる。
一方、上記のステップS135において、受信パケットがACKパケットでないときは先ずそのパケットが回線テストパケットであるか否かを判別し(ステップS150)、回線テストパケットであればその回線テストパケットに記載の情報の受信処理を行い(ステップS157)、そうでなければそのパケットが初期値パケットであるか否かを判別し(ステップS150)、初期値パケットであればその初期値パケットに記載の情報の受信処理を行い(ステップS158)、そうでなければそのパケットが開店パケットであるか否かを判別する(ステップS152)。
ステップS152において、受信パケットが開店パケットであればその開店パケットに記載の情報の受信処理を行い(ステップS159)、そうでなければそのパケットが閉店パケットであるか否かを判別し(ステップS153)、閉店パケットであればその閉店パケットに記載の情報の受信処理を行い(ステップS160)、そうでなければそのパケットが付加中止パケットであるか否かを判別する(ステップS154)。
ステップS154において、受信パケットが付加中止パケットであればその付加中止パケットに記載の情報の受信処理を行い(ステップS161)、そうでなければそのパケットが付加再開パケットであるか否かを判別し(ステップS155)、付加再開パケットであればその付加再開パケットに記載の情報の受信処理を行い(ステップS162)、上記のいずれのパケットでもなければそのパケットは未定義データに相当するので、未定義データ受信処理を行い(ステップS156)、その後にこの光受信処理を終了する。なお、この場合も未定義データ受信処理を所定回数実行したときはエラー発生として取り扱われる。
また、上記のステップS131において、割込コードがパケットコードでないと判別したときは、ステップS170に分岐し、ステータスコードであるか否かを判別する。ステップS170に分岐するのはステータスコードあるいはコマンドの場合に相当し、これらのステータスコードおよびコマンドは通信制御装置42からのデータである。
ステータスコードであればそのステータス解析を行う(ステップS171)。そして、解析結果から以下のステップS173、S174、S175でどのようなステータスコードであるかを判別する。
ステップS172ではステータスコードの解析結果から送信ステータスであるか否かを判別する。送信ステータスであればステップS179で送信ステータス処理を行い、この光受信処理を終了する。送信ステータス受信処理は、先に光送信処理にて通信制御装置42のデュアルポートRAMに書き込んだパケットが光送受信部1aを経由して赤外線通信により管理装置72に送信できなかった場合、通信制御装置42より送信ステータスの割り込みが掛かって行われる処理であり、送信ステータスに対応するフラグをセットし、光送信処理でそのフラグに基づいて再送するのに利用する。
ステップS173ではステータスコードの解析結果からボードステータスであるか否かを判別する。ボードステータスであればステップS180でボードステータス受信処理を行い、この光受信処理を終了する。ボードステータス受信処理では、電源投入時に通信制御装置42の初期化を確認する受信を行う。
ステップS174ではステータスコードの解析結果から回線結果ステータスであるか否かを判別する。回線結果ステータスであればステップS181で回線結果ステータス受信処理を行い、この光受信処理を終了する。回線結果ステータス受信処理では、通信制御装置42の初期化を確認する1つとして回線結果状態の受信を行う。
そして、上記のいずれのステータスでもなければそのステータスは未定義データに相当するので、未定義データ受信処理を行い(ステップS175)、その後にこの光受信処理を終了する。この場合も、未定義データ受信処理を所定回数実行したときはエラー発生として取り扱われる。
一方、上記のステップS170において、割込コードがステータスコードでないと判別したときは、その割込コードが通信制御装置42からのコマンドコードであるか否かを判別し(ステップS176)、コマンドコードであれば通信制御装置42より送信先(パケット)のアドレスを取得するコマンド受信処理を行い(ステップS177)、コマンドコードでなければ未定義データ受信処理を行い(ステップS178)、その後にこの光受信処理を終了する。この場合も同様に、未定義データ受信処理を所定回数実行したときはエラー発生として取り扱われる。
図27、図28および図29はLボード受信処理のフローチャートである。このLボード受信処理はLボード4のデュアルポートRAMに書き込まれたカードR/W制御装置13からの情報を主制御装置1Mが読み取って行う処理であり、メイン処理ルーチンに対して割り込みで実行される。
この割り込み処理では、先ずステップS190においてカードR/W制御装置13からのR/W状態情報(デュアルポートRAMのクリア情報、R/W状態のアドレス情報、接続情報など)が有るか否かを判別し、R/W状態情報が有るときは状態受信処理を実行し(ステップS191)、その後カードR/W制御装置13からのパケットデータが有るか否かの判別を行う(ステップS192)。R/W状態情報が無いときはステップS191をスキップして直接ステップS192のパケットデータが有るか否かの判別を行う。
ステップS192において、パケットデータが無いときはそのままこのLボード受信処理を終了し、パケットデータが有るときはパケットデータの解析を行い(ステップS193)、パケットが回線テストACKであるか否かを判別する(ステップS194)。この回線テストACKは、主制御装置1MからカードR/W制御装置13に回線テストパケットを送ったときカードR/W制御装置13がその回線テストパケットを正常に受信したことを主制御装置1Mに通知する確認のための情報である。パケットが回線テストACKであれば回線テストACK受信処理を行い、回線テストACK受信に対応するフラグをセットして他の処理での使用に供する(ステップS199)。パケットが回線テストACKでなければ開店ACKであるか否かを判別する(ステップS195)。
以下、同様にして開店ACKであれば開店ACK受信処理を行い(ステップS200)、そうでなければ閉店ACKであるか否かを判別する(ステップS196)。閉店ACKであれば閉店ACK受信処理を行い(ステップS201)、そうでなければ停電復旧ACKであるか否かを判別し(ステップS197)、停電復旧ACKであれば停電復旧ACK受信処理を行い(ステップS202)、そうでなければ停電退避ACKであるか否かを判別する(ステップS198)。
上記のステップS198で、受信パケットが停電退避ACKであれば停電退避ACK受信処理を行い(ステップS203)、そうでなければ開店準備ACKであるか否かを判別する(ステップS204)。開店準備ACKであれば開店準備ACK受信処理を行い(ステップS212)、そうでなければEJECTACK(遊技カードCのヘッドが出ている状態)であるか否かを判別する(ステップS205)。
上記のステップS205で受信パケットがEJECTACKであればEJECTACK受信処理を行い(ステップS213)、そうでなければカードデータライトACKであるか否かを判別し(ステップS206)、カードデータライトACKであればライトACK受信処理を行い(ステップS214)、そうでなければカードデータリードACKであるか否かを判別する(ステップS207)。
カードデータリードACKであればリードACK受信処理を行い(ステップS215)、そうでなければEJECTレスポンス(遊技者が遊技カードCを抜いた状態)であるか否かを判別し(ステップS208)、EJECTレスポンスであればEJECTレスポンス受信処理を行い(ステップS216)、そうでなければカードIN(遊技カードCが挿入された状態)であるか否かを判別する(ステップS209)。カードINであればカードIN受信処理を行い(ステップS217)、そうでなければエラーパケット(カード詰まり等のエラーが発生した状態)であるか否かを判別する(ステップS210)。
上記のステップS210で受信パケットがエラーパケットであればエラーパケット受信処理を行い(ステップS218)、そうでなければR/Wステータス(カードR/W21の現在の状態報告:例えば、遊技カードCの情報の読み出し中、遊技カードCの搬送中など)であるか否かを判別し(ステップS211、R/WステータスであればR/Wステータス受信処理を行い(ステップS219)、そうでなければカードデータライトレスポンス(遊技カードCへの書き込み終了応答)であるか否かを判別する(ステップS220)。カードデータライトレスポンスであればカードデータライトレスポンス受信処理を行い(ステップS225)、そうでなければカードデータリードレスポンス(遊技カードCから読み出した情報(内容))であるか否かを判別する(ステップS221)。カードデータリードレスポンスであればカードデータリードレスポンス受信処理を行う(ステップS226)。このカードデータリードレスポンス受信処理では、受け取った情報をメモリに書き込み他の処理での使用に供する。パケットがカードデータリードレスポンスでなければIDチェック要求であるか否かを判別する(ステップS222)。
IDチェック要求であればIDチェック要求受信処理を行う(ステップS226)。このIDチェック要求受信処理では遊技カードCからセキュリティコード等を受信しメモリに書き込み認証処理等の他の処理での使用に供する。パケットがIDチェック要求でなければ受信したパケットは未定義データに相当するので、未定義データ受信処理を行い(ステップS223)、その後再度パケットデータが有るか否かの判別を行い(ステップS224)、パケットデータが無いときはこのLボード受信処理を終了し、パケットデータが有るときは上記のステップS194に戻る。
なお、上記のステップS199〜ステップS203、ステップS212〜ステップS219、ステップS225〜ステップS227ではそれぞれの処理を行った後ステップS224の判別処理を行うようになっている。また、ステップS223の未定義データ受信処理を所定回数実行したときはエラー発生として取り扱われる。
図30および図31は金額装置インターフェイス受信処理のフローチャートである。この金額装置インターフェイス受信処理は金額装置インターフェイス20がデュアルポートRAM11に書き込んだ情報を主制御装置1Mが読み取って行う処理であり、メイン処理ルーチンに対して割り込みで実行される。
この割り込み処理では、先ずステップS230において、金額装置インターフェイス20からCRCエラーが出されてないかどうかを判別し、CRCエラーが出されておれば、NACKコマンドを金額装置インターフェイス20に送信する(ステップS240)。このNACKコマンドは、データを正常に受信できなかったことを相手装置に通知する確認のための情報である。
ステップS230において、CRCエラーが出されていないときは受信データの解析を行い(ステップS231)、その受信が金額装置インターフェイス20からの初期化要求である初期化コマンドであるか否かの判別を行う(ステップS231)。受信コマンドが初期化コマンドであれば金額装置インターフェイス20の初期化処理を指令し(ステップS240)、そうでなければその受信コマンドがNACKコマンドであるか否かの判別を行う(ステップS233)。受信コマンドがNACKコマンドであればNACK処理を行い(ステップS242)、そうでなければその受信コマンドが紙幣装置54からのものであることを示す紙幣装置コマンドであるか否かの判別を行う(ステップS234)。
受信コマンドが紙幣装置コマンドであればそのコマンドの解析を行い(ステップS235)、そのコマンドが「紙幣投入」であるか否かの判別を行う(ステップS236)。コマンドが「紙幣投入」であれば紙幣投入処理を行い(ステップS243)、そうでなければそのコマンドが「払い出し終了」であるか否かの判別を行う(ステップS237)。コマンドが「払い出し終了」であれば払い出し終了処理を行い(ステップS244)、そうでなければそのコマンドが「紙幣受取」であるか否かの判別を行う(ステップS238)。コマンドが「紙幣受取」であれば紙幣受取処理を行い(ステップS245)、そうでなければそのコマンドが紙幣の不足状態を示す「紙幣装置状態」であるか否かの判別を行う(ステップS239)。コマンドが「紙幣装置状態」であれば紙幣不足フラグをセットする紙幣装置状態処理を行い(ステップS246)、その後この金額装置インターフェイス受信処理を終了する。また、「紙幣装置状態」でないときもこの金額装置インターフェイス受信処理を終了する。
一方、上記のステップS234において、受信コマンドが紙幣装置コマンドでなければステップS247にスキップして、受信コマンドが硬貨装置55からのものであることを示す硬貨装置コマンドであるか否かの判別を行う。受信コマンドが硬貨装置コマンドであればそのコマンドの解析を行い(ステップS248)、そのコマンドが「硬貨投入」であるか否かの判別を行う(ステップS249)。コマンドが「硬貨投入」であれば硬貨投入処理を行い(ステップS253)、そうでなければそのコマンドが「払い出し終了」であるか否かの判別を行う(ステップS250)。コマンドが「払い出し終了」であれば払い出し終了処理を行い(ステップS254)、そうでなければそのコマンドが硬貨の不足状態を示す「硬貨装置状態」であるか否かの判別を行う(ステップS251)。コマンドが「硬貨装置状態」であれば硬貨不足フラグをセットする硬貨装置状態処理を行い(ステップS255)、そうでなければそのコマンドが返却レバー105の回転を電気的に検出するレバー検出スイッチ105aがオンしたことを示す「返却レバーオン」であるか否かの判別を行う(ステップS252)。コマンドが「返却レバーオン」であれば返却フラグをセットし(ステップS256)、その後この金額装置インターフェイス受信処理を終了する。また、「返却レバーオン」でないときもこの金額装置インターフェイス受信処理を終了する。
図32および図33は小型入力装置受信処理のフローチャートである。この小型入力装置受信処理は小型入力装置23からの情報を主制御装置1Mが読み取って行う処理であり、メイン処理ルーチンに対して割り込みで実行される。
この割り込み処理では、先ずステップS260において、回線テストフラグが有るか否かの判別を行い、回線テストフラグが有るときは回線テスト受信処理、すなわち小型入力装置23と大型金額付加機1との間の回線テストを行う(ステップS268)。回線テストフラグが無いときは釣り銭フラグが有るか否かの判別を行い(ステップS261)、釣り銭フラグが有るときは、釣り銭入力処理を行う(ステップS269)。この釣り銭入力処理では、補充した釣り銭の枚数の入力が小型入力装置23から行われる。ステップS261で釣り銭フラグが無いときはエラーリストフラグが有るか否かの判別を行う(ステップS262)。エラーリストフラグは、小型入力装置23からエラーリスト要求があり、ステップS274でセットされるフラグである。エラーリストフラグが有るときは小型入力装置23にエラーリストを表示するエラー表示処理を行い(ステップS270)、エラーリストフラグが無いときは受信データの解析を行う(ステップS263)。以下のステップでは、受信データの解析結果に応じて処理を行う。
先ずステップS264で受信データが『回線テストコード受信』であるか否かの判別を行い、その受信データが『回線テストコード受信』であれば回線テストフラグをセットし(ステップS271)、そうでなければ受信データが、小型入力装置23の入力キーのうち「売上」キーが押圧されたことを示す『「売上」押圧』であるか否かの判別を行う(ステップS265)。受信データが『「売上」押圧』であれば小型入力装置23のLCD表示器に大型金額付加機1での売上集計を表示する大型金額付加機売上集計表示処理を行い(ステップS272)、そうでなければ受信データが、小型入力装置23の入力キーのうち「台間売」キーが押圧されたことを示す『「台間売」押圧』であるか否かの判別を行う(ステップS266)。
上記のステップS266で受信データが『「台間売」押圧』であれば小型入力装置23のLCD表示器に台間金額付加機26での売上集計を表示する台間金額付加機売上集計表示処理を行い(ステップS273)、そうでなければ受信データが、小型入力装置23の入力キーのうち「エラーリスト」キーが押圧されたことを示す『「エラーリスト」押圧』であるか否かの判別を行う(ステップS267)。受信データが『「エラーリスト」押圧』であればエラーリストフラグをセットし(ステップS274)、そうでなければ受信データが、小型入力装置23の入力キーのうち「釣り銭100」キーが押圧されたことを示す『「釣り銭100」押圧』であるか否かの判別を行う(ステップS275)。受信データが『「釣り銭100」押圧』であれば100円釣り銭フラグをセットし(ステップS279)、そうでなければ受信データが、小型入力装置23の入力キーのうち「釣り銭500」キーが押圧されたことを示す『「釣り銭500」押圧』であるか否かの判別を行う(ステップS276)。
上記のステップS276で受信データが『「釣り銭500」押圧』であれば500円釣り銭フラグをセットし(ステップS280)、そうでなければ受信データが、小型入力装置23の入力キーのうち「釣り銭1000」キーが押圧されたことを示す『「釣り銭1000」押圧』であるか否かの判別を行う(ステップS277)。受信データが『「釣り銭1000」押圧』であれば1000円釣り銭フラグをセットし(ステップS281)、そうでなければ受信データが、小型入力装置23の入力キーのうち「C」キーが押圧されたことを示す『「C」押圧』であるか否かの判別を行う(ステップS278)。受信データが『「C」押圧』であれば小型入力装置23のLCD表示器での表示のクリア処理を行い(ステップS282)、その後この小型入力装置受信処理を終了する。また、受信データが『「C」押圧』でないときもこの小型入力装置受信を終了する。
図34〜図53は金額付加処理サブルーチンを示す図である。なお、この金額付加処理サブルーチンは、メイン処理ルーチンでのステップS47(図18)で実行するルーチンである。
この金額付加処理サブルーチンは、メイン処理ルーチンにおけるステップS46(図18)において、カード挿入フラグがオン(セット)されたときに実行され、先ず図34のステップS300で後述のIDカウンタ(図35)をクリアし、次に付加処理中ランプの表示を指令する(ステップS301)。続いてカードR/W制御装置13用の電源が再投入(ステップS83(図21)での電源再投入フラグが「1」)であるか否かの判別を行い(ステップS302)、電源再投入でなければ通信系エラー発生であるか否かの判別を行い(ステップS304)、通信系エラーも発生していないときはセキュリティコード(ID)要求処理を実行する(ステップS305)。
このセキュリティコード(ID)要求処理では、図35に示すように、先ずIDカウンタでのカウント値が3より大きいか否かの判別を行い(ステップS320)、そのカウント値が3以下であればLボード4内のデュアルポートRAMにセキュリティコード(ID)要求コマンドと大型金額付加機1の識別番号とを書き込み(ステップS321)、IDカウンタのカウント値に1を加算する。一方、ステップS320においてIDカウンタでのカウント値が3より大きいときは、遊技カードCより正常な応答がないとして、IDNGフラグを「1」にセットする(ステップS323)。
図34に戻って、ステップS305でのセキュリティコード(ID)要求処理が実行されると、今度はそのセキュリティコード(ID)要求コマンドと大型金額付加機1の識別番号とを正常に受信した結果として遊技カードCからのセキュリティコードが送られてきたか否かの判別を行い(ステップS306)、セキュリティコードが送られてきていれば、そのセキュリティコードを読み取り、続いてIDNGフラグをクリアし(ステップS307)、次のステップS308に進む。
一方、ステップS306において遊技カードCからセキュリティコードが送られてきていないと判別したときは、上記のIDNGフラグがオンであるか否かの判別を行い(ステップS313)、IDNGフラグがオンであればIDNGフラグのクリア(ステップS314)の後、ステップS547(図52)にスキップしてカード返却処理等を行い、この金額付加処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS313でIDNGフラグがオンでなければステップS302に戻る。
上記のステップS308では、Lボード4との通信が不可能となるような金額付加動作上致命的な動作不能エラー発生であるか否かの判別を行い(ステップS308)、動作不能エラー発生でなければ紙幣不足フラグがオンであるか否かの判別を行い(ステップS309)、紙幣不足フラグがオンでなければそれまで大型金額状態として設定してあって「普段動作」の解除を行い(ステップS310)、続いて大型金額状態として新たに「カード挿入中」を設定し(ステップS311))、次のステップS330に進む。
一方、上記のステップS302でカードR/W用の電源が再投入のとき、またステップS303で通信系エラー発生のとき、ステップS304でメモリエラー発生のとき、ステップS308で動作不能エラー発生のとき、さらにステップS309で紙幣不足フラグがオンでそのフラグをクリアしたとき(ステップS312)、上記それぞれの場合はいずれも遊技カードCへの金額付加を正常に行えないので、ステップS547(図52)にスキップしてカード返却処理等を行いこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
ステップS330(図36)では、読み取ったセキュリティコードを予め格納しているセキュリティコードと照合し、そのセキュリティコードが異常でないか否かの判別をその先頭アドレスから順に行い、異常と判別したときはステップS550(図53)にスキップして遊技カードC側に異常があるとして遊技カードCの返却処理を行う。
一方、セキュリティコードを先頭アドレスから順に判別しその8バイト全体にわたって確認し異常が見出されないときは(ステップS331)、カードR/W制御装置13用電源再投入であるか否かの判別を行い(ステップS332)、再投入であればステップS547(図52)にスキップしてカード返却処理等を行いこの金額付加処理サブルーチンを終了する。再投入でなければ次のステップS333でカード読込処理(図37、図38)を実行する。
このカード読込処理では、図37に示すように、先ずNACKカウンタをクリアし(ステップS340)、次にLボード4のデュアルポートRAMに遊技カードC内の所定のデータの読み取りを指令するカードデータリードコマンドを書き込み(ステップS341)、続いてリードACKフラグがオンであるか否かの判別を行う(ステップS342)。リードACKフラグがオンであるとき、すなわち遊技カードCがカードデータリードコマンドを正常に受信したことを確認できたときそのフラグをクリアし(ステップS348)、次にエラー発生であるかの判別を行い(ステップS349)、エラー発生であれば「カードエラー」設定を行う(ステップS366,図38)。エラー発生でなければカードデータリードコマンドに対応するレスポンスを受信したか否かの判別を行い(ステップS350)、レスポンスを受信してなければステップS349に戻り、レスポンスを受信したときはステップS360(図38)に進む。
ステップS360では、カード異常であるか否かの判別を行い、カード異常であれば「カードエラー」設定を行うとともにRAM2の所定エリアに音声データ01(図57)、すなわち”カードが異常です”というアナンスをスピーカ21から行わせるためのデータを書き込み(ステップS363)、カード異常でなければステップS361に進む。。
ステップS361では、遊技カードCが有効期限切れでないかどうかの判別を行い、有効期限切れであれば「カードエラー」設定を行って遊技カードCを返却させるようにするとともにRAM2の所定エリアに音声データ02(図57)、すなわち”カードの有効期限が切れています”というアナンスをスピーカ21から行わせるためのデータを書き込み(ステップS364)、有効期限切れでなければステップS362に進む。このように、有効期限切れの遊技カードCの取り扱いを禁止するようにしたので、遊技カードCの機能の劣化を未然に防止することができ、安全性を高度に維持することができる。
ステップS362では、遊技カードCが球貸し上限でないかどうかの判別を行い、球貸し上限であれば「カードエラー」設定を行うとともにRAM2の所定エリアに音声データ03(図57)、すなわち”金額付加できません”というアナンスをスピーカ21から行わせるためのデータを書き込んでこのカード読込処理を終了し(ステップS365)、また球貸し上限でないときは遊技カードCからのレスポンスを正常に受信してこのカード読込処理を終了する。
すなわち、大型金額付加機1には予め遊技カードCに対する付加可能最大金額が設定してあり、装着された遊技カードCに付加金額の最小額である3千円を付加したとき、遊技カードCの残金額としての球貸し金額が付加可能最大金額を越えて球貸し上限とならないように付加金額の制限チェックを行っている。したがって、例えば付加可能最大金額が2万円であり、読み取った遊技カードCの球貸し金額が1万8千円であった場合、これに金額を付加すると最小額3千円であっても2万円を越えてしまうので、このような場合は「カードエラー」とし金額付加を許可せず遊技カードCを遊技者に返却するようにしている。
一方、上記のステップS342において、リードACKフラグがオンでないとき、すなわち遊技カードCがカードデータリードコマンドを正常に受信したことを確認できないときは、次のステップS343でその状態で1秒経過したかを監視し、1秒経過したときはNACKカウンタのカウント値に1を加算し(ステップS344)、そのカウント値が3を越えたか否かの判別を行う(ステップS345)。カウント値が3を越えていなければステップS341に戻り、3を越えたときは、カードR/W制御装置13側との回線が切れている可能性があるので、ウエイトオーバ設定を行い(ステップS346)、回線接続待ちとして(ステップS347)、ステップS340に戻る。
図36に戻って、ステップS333のカード読込処理が終了すると、次のステップS334でエラー発生であるか否かの判別を行い、エラー発生であればそのエラーが「カードエラー」であるか否かの判別を行う(ステップS335)。
そして、「カードエラー」発生であればステップS550(図53)にスキップし、遊技カードC側に異常があるとしてRAM2内の表示エリアに「カードNGコマンド」とそれに対応する音声データ03”金額付加できません”(図57)を書き込み、カード返却処理を行い(ステップS551)、続いて遊技カードCが確実に取り出されたことを確認し(ステップS552)、その後ステップS523(図51)にスキップする。
ステップS523では紙幣不足フラグがオンであるか否かの判別を行い、オンであれば紙幣不足であるのでRAM2内の表示エリアに「トラブルコマンド」を書き込み(ステップS524)、紙幣不足フラグをクリアし(ステップS525)、続いて大型金額状態に「カードIN解除」、「カード排出解除」および「キャンセル解除」を設定し(ステップS526,S527,S528)、さらにカード挿入フラグのクリア(ステップS529)、RAM2内の表示エリアへの「普段動作コマンド」の書き込み(ステップS530)、普段動作中であることのLED表示を動作可能LED40を用いて行い(ステップS531)、この金額付加処理サブルーチンを終了する。また、上記のステップS523で紙幣不足フラグがオンでないときは、ステップS524およびステップS525をスキップして直接ステップS526〜S531を実行し、この金額付加処理サブルーチンを終了する。
一方、上記のステップS335で「カードエラー」発生でなければ、カードR/W制御装置13の初期化処理(ステップS336)を行って遊技カードCを排出した後再度エラー発生であるか否かの判別を行う(ステップS337)。ここで、エラー発生であればカードR/W制御装置13の初期化時のエラーであるとしてステップS336に戻り、エラー発生でなければ、ステップS523(図51)にスキップし、上記のステップS523〜ステップS531を実行してこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
また、上記のステップS334において、エラー発生でなければステップS370(図39)に進み、RAM2内の表示エリアに「カードOKコマンド」と、レスポンス受信した遊技カードC内のデータとを書き込む。なお、この表示エリアに書き込むデータは、遊技カードCの球貸し金額(残金額)、持ち球数および貯球金額であり、CRT表示画面122に表示する際に使用される。
次に、ドア(正面操作盤101)がオープン中であるか否かの判別を行い(ステップS371)、ドアが閉じていることを確認した上で、大型金額状態として「金額投入中」を設定し(ステップS372)、続いて入金オーバフラグをクリアし(ステップS373)、入金オーバ確認フラグをクリアし(ステップS374)、金額投入の許可指令を出し(ステップS375)、1万円付加スイッチ36等の付加金額選択用の付加スイッチの押圧を許可する(ステップS376)。
そして、カードR/W制御装置13用電源再投入であるか否かの判別を行い(ステップS380、図40)、再投入であればステップS547(図52)にスキップし、そのステップS547でカード返却処理を行い、その後次のステップS548で遊技カードCが確実に取り出されたことを確認した上で、上記のステップS523〜ステップS531を実行しこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
カードR/W制御装置13用電源再投入でなければキャンセルスイッチ35を押すキャンセル選択がなされたか否かの判別を行い(ステップS381)、キャンセルの選択がなければ金額の投入がなされたか否かの判別を行う(ステップS382)。金額の投入がなされていなければステップS380に戻り、金額の投入がなされていれば次のステップS383に進む。
一方、上記のステップS381において、キャンセルの選択がなされているときは、ステップS540(図52)にスキップして、キャンセルを確認するための確認用ランプ35aを点灯し(ステップS540)、RAM2内の表示エリアに「キャンセルコマンド」を書き込み(ステップS541)、続いて大型金額状態に「金額投入中解除」の設定、および「キャンセル」の設定を行い(ステップS542,S543)、さらに、投入金額を算出しその投入金額を返却する(ステップS544、S545)。そして、投入金額の返却が済んだか否かの判別を行い(ステップS546)、投入金額の返却済みを確認した上で、上記のカード返却処理(ステップS547)およびカード取り出し確認(ステップS548)を行い、さらに上述したステップS523〜ステップS531を実行してこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
図40に戻って、金額投入された後のステップS383では、RAM2内の表示エリアに「金額投入促進コマンド」と、球貸し金額(残金額)、貯球金額、投入金額および持ち球数とを書き込み、その後カードR/W制御装置13用電源再投入であるか否かの判別を行い(ステップS384)、再投入であればステップS547(図52)にスキップしてカード返却処理等を行いこの金額付加処理サブルーチンを終了する。再投入でなければキャンセルスイッチ35を押すキャンセル選択がなされたか否かの判別を行い(ステップS385)、キャンセルの選択がなされていなければ有効金額の投入がなされたか否かの判別を行う(ステップS386)。有効金額の投入がなされていなければ、返却フラグがオンか否かの判別を行い(ステップS387)、オンでなければステップS384に戻る。
そして、上記ステップS385でキャンセルの選択がなされたとき、およびステップS387で返却フラグがオンであってその次のステップS388で返却フラグがクリアされたときは、それぞれステップS540(図52)にスキップして上述したステップS540〜〜ステップS548,ステップS523〜ステップS531を実行し、カード返却処理を行った上でこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
一方、上記のステップS386で有効金額の投入がなされたときは、その入金額が1万円以上であるか否かの判別を行い(ステップS389)、入金額が1万円を越えていれば入金オーバフラグをセットしてステップS391(図41)に進み、入金額が1万円を越えていなければステップS390をスキップして直接ステップS391に進む。
ステップS391では、RAM2内の表示エリアに「付加スイッチ選択コマンド」と、球貸し金額(残金額)、貯球金額、投入金額および持ち球数とを書き込み、その後カードR/W制御装置13用電源再投入であるか否かの判別を行い(ステップS392)、再投入であればステップS547(図52)にスキップしてカード返却処理等を行いこの金額付加処理サブルーチンを終了する。再投入でなければ入金オーバフラグがオンか否かの判別を行い(ステップS393)、入金オーバフラグがオンのときは、入金オーバ確認フラグがオンであるか否かの判別を行い(ステップS394)、入金オーバ確認フラグがオンのときはステップS408(図42)にスキップして後述するステップS408以降の各ステップを実行し、入金オーバ確認フラグがオンでないときは、大型金額状態の「金額投入中」の解除(ステップS395)、および大型金額状態への「入金オーバ」の設定を行い(ステップS396)、またデュアルポートRAM11への「紙幣・硬貨投入禁止コマンド」の書き込み(ステップS397)、さらに入金オーバ確認フラグのセット(ステップS398)を行い、ステップS400(図42)に進む。また、上記のステップS393で入金オーバフラグがオンでないときもステップS400に進む。
ステップS400では千円紙幣満杯中であるか否かの判別を行い、千円紙幣満杯中であれば「千円紙幣投入禁止」の設定を行って次のステップS402に進み(ステップS401)、千円紙幣満杯中でないときはステップS401をスキップしてステップS402に進む。
ステップS402では5千円紙幣満杯中であるか否かの判別を行い、5千円紙幣満杯中であれば「5千円紙幣投入禁止」の設定を行って次のステップS404に進み(ステップS403)、5千円紙幣満杯中でないときはステップS403をスキップしてステップS404に進む。
ステップS404では1万円紙幣満杯中であるか否かの判別を行い、1万円紙幣満杯中であれば「1万円紙幣投入禁止」の設定を行って次のステップS406に進み(ステップS405)、1万円紙幣満杯中でないときはステップS405をスキップしてステップS406に進む。
ステップS406では硬貨満杯中であるか否かの判別を行い、硬貨満杯中であれば「硬貨投入禁止」の設定を行って次のステップS408に進み(ステップS407)、硬貨満杯中でないときはステップS407をスキップしてステップS408に進む。
ステップS408では、ドア(正面操作盤101)がオープン中であるか否かの判別を行い、ドアが閉じていることを確認した上で返却フラグがオンしているか否かの判別を行い(ステップS410)、返却フラグがオンでないときは1万円付加スイッチ36等の付加スイッチを押圧して付加金額の選択が済んだか否かの判別を行い(ステップS411)、未だ付加スイッチによる選択が済んでいないときは上記のステップS392に戻り、付加スイッチによる選択が済んでいるときはその付加スイッチの選択種別をRAM2に格納する(ステップS412)。その後、キャンセルスイッチ35を押すキャンセル選択がなされたか否かの判別を行い(ステップS413)、キャンセルの選択がなされていなければ「付加スイッチ押圧禁止」の設定を行って付加スイッチからの入力を禁止し(ステップS414)、続いて付加スイッチで選択した金額が投入金額を越えていないかどうかの判別を行い(ステップS415)、投入金額を越えているときはステップS391に戻り、投入金額を越えていないときは入金オーバフラグと入金オーバ確認フラグとをクリアし(ステップS416)、ステップS420(図44)に進む。
なお、上記のステップS410で返却フラグがオンしているときは返却フラグをクリアした後(ステップS417)、また上記のステップS413でキャンセルの選択がなされたときは、それぞれステップS540(図52)にスキップして上述したステップS540〜ステップS548,ステップS523〜ステップS531を実行し、カード返却処理を行った上でこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
ステップS420では「ゲーム当たり」をクリアし、次にステップS71(図20)で生成される乱数を読み出し(ステップS421)、その乱数が予め設定されている当たり範囲の最小値S1以上で最大値S2以下であるか、すなわち乱数が当たり範囲に含まれる数値であるか否かの判別を行い(ステップS422,S423)、乱数が当たり範囲に含まれる数値であれば「ゲーム当たり」の設定(ステップS424)を行った後ステップS425に進み、乱数が当たり範囲に含まれないときはステップS424をスキップして直接ステップS425に進む。
ステップS425では、大型金額状態に「金額投入中解除」の設定を行い、次にデュアルポートRAM11に「紙幣・硬貨投入禁止コマンド」の書き込みを行い(ステップS426)、またステップS412でRAM2に格納した付加スイッチの選択種別を読み込み(ステップS427)、3千円の選択であれば「3千円値」の設定を、5千円の選択であれば「5千円値」の設定を、また1万円の選択であれば「1万円値」の設定をそれぞれ行い(ステップS428〜S430,S436,S437)、その後ステップS431に進む。
ステップS431では、遊技カードCから送信してきてRAM2内に記憶している球貸し金額を読み出し、その球貸し金額に上記の3千円等の付加金額を加算して付加後の球貸し金額を算出し(ステップS431)、また種別毎の合計付加金額を求め(ステップS432)、次に付加金額の全合計を求め(ステップS433)、続いて返却すべき釣り銭を算出し(ステップS434)、そして付加回数の更新を行い(ステップS435)、次のステップS440(図45)に進む。なお、これらの種別毎の合計金額、付加金額の全合計および付加回数は、大型金額付加機1の稼働データとして使用されるものである。
ステップS440では、ドア(正面操作盤101)がオープン中であるか否かの判別を行い、ドアが閉じていることを確認した上で、3千円の選択であるか否かの判別を行い(ステップS441)、3千円の選択であれば3千円付加スイッチの確認用ランプ38aを点灯し(図46のステップS465)、またRAM2内の表示エリアに「付加スイッチ決定コマンド」と、球貸し金額(残金額)、貯球金額、投入金額および持ち球数とを書き込み、ステップS470(図47)に進む。
一方、ステップS441で3千円の選択でないと判別したときは、金額付加が5千円以上でありサービスとしてのプレミアムゲームを行う権利が発生するので大型金額状態に「ゲーム中」の設定を行い(ステップS442)、次のステップS443で5千円の選択であるか否かの判別を行い、5千円の選択であれば5千円選択時のプレミアムゲームが当たりのとき遊技者にサービスとして提供するサービス球数の設定を行い(ステップS451)、5千円の選択でないときは1万円の選択なので1万円選択時のプレミアムゲームが当たりのとき遊技者にサービスとして提供するサービス球数の設定を行い(ステップS444)、続いてプレミアムゲーム回数の更新を行って稼働データとして使用できるようにし(ステップS445)、さらにプレミアムゲームが「ゲーム当たり」であるか否かの判別を行う(ステップS446)。
プレミアムゲームが「ゲーム当たり」であればプレミアムとしての付加球数の更新を行って稼働データとして使用できるようにし(ステップS447)、持ち球数にサービス球数を加算し(ステップS448)、RAM2内の表示エリアに「プレミアムコマンド」とサービス球数データとを書き込み(ステップS449)、「ゲーム当たり」となるプレミアムゲームの実施時間を確保するために35秒遅延(ステップS450)を行った後ステップS460(図46)に進む。
一方、ステップS446でプレミアムゲームが「ゲーム当たり」でなければ設定したサービス球数をクリアし(ステップS452)、RAM2内の表示エリアに「プレミアムコマンド」とサービス球数=0とを書き込み(ステップS454)、23秒遅延(ステップS455)を行った後ステップS460(図46)に進む。
ステップS460では、ドア(正面操作盤101)がオープン中であるか否かの判別を行い、ドアが閉じていることを確認した上で、5千円の選択であれば5千円付加スイッチの確認用ランプ37aを点灯し、1万円の選択であれば1万円付加スイッチの確認用ランプ36aを点灯し(ステップS461)、次にプレミアムゲームが「ゲーム当たり」であるか否かの判別を行う(ステップS446)。
プレミアムゲームが「ゲーム当たり」でなければ遊技カードCへの書き込み表示時間に時間T2を設定し(ステップS463)、「ゲーム当たり」であれば遊技カードCへの書き込み情報量が多少増加するため書き込み表示時間に上記の時間T2より若干長い時間T1を設定し(ステップS467)、次にRAM2内の表示エリアに「カード書込コマンド」と球貸し金額(残金額)、貯球金額、投入金額および持ち球数とを書き込み(ステップS464)、ステップS470(図47)に進む。
ステップS470では大型金額状態の「ゲーム中」を解除し、また大型金額状態に「カード書込」を設定し(ステップS471)、次にカードR/W制御装置13用電源再投入であるか否かの判別を行い(ステップS472)、再投入であればステップS542(図52)にスキップして投入金額の返却やカード返却処理等を行い、この金額付加処理サブルーチンを終了する。再投入でなければステップS64(図19)の停電フラグをチェックすることにより停電検出であるか否かの判別を行い(ステップS473)、停電検出でないときはデータ書込処理(図48,図49)を行う。
データ書込処理では、図48に示すように、先ずNACKカウンタをクリアし(ステップS490)、次にLボード4のデュアルポートRAMに遊技カードCへの所定のデータの書き込みを指令するカードデータライトコマンドを書き込み(ステップS491)、続いてそのデュアルポートRAMに「球貸し金額」、「持ち球数」、「ホール名」、「ホールナンバー」、および「使用年月日」を書き込む(ステップS492,S493,S494,S495,S496)。なお、このLボード4のデュアルポートRAMへの書き込みは,RAM2内のL送信エリアに書き込むことにより行われる。また、ステップS493の「持ち玉数」の書き込みは、「ゲーム当たり」でサービス球が発生したときのみ行われる。
その後ライトACKフラグがオンであるか否かの判別を行い(ステップS497)、ライトACKフラグがオンであれば図49のステップS503に進んでライトACKフラグをクリアし、次にエラー発生であるか否かの判別を行い(ステップS504)、エラー発生でなければカードデータライトコマンドに対応するレスポンスを受信したか否かの判別を行い(ステップS505)、レスポンスを受信してなければステップS504に戻り、レスポンスを受信したときはこのデータ書込処理を終了する。また、エラー発生であれば「カードエラー」設定を行った上で(ステップS506)、このデータ書込処理を終了する。
一方図48に戻って、上記のステップS497でライトACKフラグがオンでないとき、すなわち遊技カードCがカードデータライトコマンドを正常に受信したことを確認できないときは、次のステップS498でその状態で1秒経過したかを監視し、1秒経過したときはNACKカウンタのカウント値に1を加算し(ステップS499)、そのカウント値が3を越えたか否かの判別を行う(ステップS500)。カウント値が3を越えていなければステップS491に戻り、3を越えたときは、カードR/W制御装置13側との回線が切れている可能性があるので、ウエイトオーバ設定を行い(ステップS501)、回線接続待ちとして(ステップS502)、ステップS490に戻る。
上記のデータ書込処理の終了後、図47に戻り次のステップS479に進んでエラー発生であるか否かの判別を行い、エラー発生でなければ図50のステップS510にスキップしてタイマ計測中であるか否かの判別を行う。ここでのタイマ計測はステップS463,S467で設定した遊技カードCへの書き込み表示時間T1、T2がタイムアップしたか否かを監視するための計測である。タイムアップしていなければタイムアップするまで待機し、タイムアップしたとき次のステップS511に進む。
ステップS511では大型金額状態の「カード書込」を解除し、続いてドア(正面操作盤101)がオープン中であるか否かの判別を行い(ステップS512)、ドアが閉じていることを確認した上でRAM2内の表示エリアに「カード書込完了コマンド」を書き込み(ステップS513)、その後釣り銭の返却が必要でるか否かの判別を行い(ステップS514)、釣り銭返却が必要であれば釣り銭返却の処理を行い(ステップS518)、釣り銭返却が済んだことを確認した上で(ステップS519)、ステップS515以降に進み遊技カードCの返却を行うようにする。一方、釣り銭返却が不要であれば直接ステップS515に進む。このように、釣り銭がある場合に、釣り銭(紙幣)を遊技者が抜き取って紙幣が取り出されたことを確認した上で、遊技カードCを遊技者に返却するようにしたので、釣り銭の取り忘れを防止することができ、金銭上のトラブルを確実に防止することができる。遊技カードCを先に返却すると、遊技を行うのに夢中な遊技者は釣り銭を受け取るのを忘れてしまう傾向があり、このような取り忘れを未然に防止することができる。
ステップS515では停電退避フラグ(ステップS474)がオンであるか否かの判別を行い、オンでなければカード返却処理を行い(ステップS516)、次に遊技カードCが確実に取り出されたことを確認し(ステップS517)、続いてリアルタイムクロックに基づいて発生時刻(遊技カードCに金額を付加した時刻)を設定する(ステップS520,図51)。
さらに通信制御装置42のデュアルポートRAMにその発生時刻を書き込み(ステップS521)、またその通信制御装置42のデュアルポートRAMに上記データ書込処理で遊技カードCに書き込んだ「球貸し金額」、「持ち球数」、「ホール名」などのデータや、付加金額などの諸データを書き込み(ステップS522)、管理装置72側への送信に供する。なお、通信制御装置42のデュアルポートRAMへの書き込みは、RAM2内の光送信エリアに書き込むことにより行われる。
その後、上述したステップS523〜ステップS531を実行してこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
一方、上記のステップS515で、釣り銭処理を終えた段階で停電退避フラグがオンになっているときは、ステップS516〜ステップS522を実行せずに上記のステップS523〜ステップS531を実行し、この金額付加処理サブルーチンを終了する。
また、上記のステップS479に戻って、データ書込処理を終えた段階でエラー発生があればRAM2内の表示エリアに「トラブルコマンド」を書き込み(ステップS480)、「カードエラー」発生であるか否かの判別を行い(ステップS481)、「カードエラー」発生でなければ、カードR/W制御装置13の初期化処理を行って遊技カードCを排出し(ステップS482)、その後再度エラー発生であるか否かの判別を行い(ステップS483)、エラー発生であればカードR/W制御装置13の初期化時のエラーであるとしステップS482に戻って再度カードR/W制御装置13の初期化を行い、エラー発生でないことを確認した上でステップS484に進む。ステップS484では、RAM2内の表示エリアに「付加NGコマンド」を書き込み、続いて書込エラーの復帰(ステップS485)、投入金額の算出(ステップS486)、投入金額の返却(ステップS487)を行い、その後上述したステップS523〜ステップS531を実行してこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
一方、上記のステップS481で「カードエラー」発生のときは図53のステップS553にスキップして大型金額状態の「カード書込」を解除し、投入金額を算出しその投入金額を返却する(ステップS554、S555)。そして、投入金額の返却が済んだか否かの判別を行い(ステップS556)、投入金額の返却済みを確認した上でカード返却処理を行い(ステップS557)、さらに遊技カードCが確実に取り出されたことを確認し(ステップS558)、その後上述したステップS523〜ステップS531を実行してこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
また、上記のステップS473において停電を検出したときは、停電退避フラグのセットを行い(ステップS474)、保存が必要なデータのEEPROM33への退避のための時間として10msを確保し(ステップS475)、続いて金額付加処理中の遊技カードCの排出等を行う停電退避処理を行い(ステップS476)、その後エラー発生であるか否かの判別を行う(ステップS477)。
エラー発生であれば上述したステップS523〜ステップS531を実行してこの金額付加処理サブルーチンを終了し、エラー発生でなければ上述したステップS510〜ステップS515(ステップS515の停電退避フラグはオンでステップS523に移行),およびステップS523〜ステップS531を実行してこの金額付加処理サブルーチンを終了する。
次に、画像表示制御装置24が行う制御処理内容を、図54〜図64を用いて説明する。
図54、図55および図56は画像表示制御装置が行う画像制御処理のフローチャートを示す図、また図57は画像表示制御装置が音声によるガイダンスを行う際の音声データ番号とそのアナウンス例を示す図、図58〜図64は各過程でのCRT表示画面での画面を示す図である。
画像表示制御装置24は主制御装置1Mから送信してきた情報を画像表示インターフェイス17を経由して受信し、その情報に従ってCRT表示画面122やスピーカ121の動作を制御し、視聴覚的に画面表示によるガイダンスや音声によるガイダンスを行う。すなわち、主制御装置1Mは図22および図23に示した16msタイマ処理において各種のモード番号とそれに対応する表示データや音声データの画像表示制御装置24への送信を行い、画像表示制御装置24は、それらのデータを受信して以下の各ステップを実行する。
先ず、ステップS570において初期化処理を行った後、ステップS571においてモード01の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS530の処理においてRAM2に書き込んだ「普段動作コマンド」を16msタイマ処理のステップS92にて検出したときモード01とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード01の受信が有るときは普段動画の表示処理と、それに対応する音声データ04の出力を行う(ステップS576)。この普段動画の表示処理によって、CRT表示画面122には客待ち状態を示す画像が表示され、また音声データ04の出力によってスピーカ121からは”¥5000以上でプレミアムゲームが行えます。”というアナンスが行われる。モード01の受信が無いときは次のステップS572に進む。
ステップS572では、モード02の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS370の処理においてRAM2に書き込んだ「カードOKコマンド」を16msタイマ処理のステップS93にて検出したときモード02とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード02の受信が有るときはカードOK動画の表示処理と、それに対応する音声データ05の出力を行う(ステップS577)。このカードOK動画の表示処理によって、CRT表示画面122には図58に示すようなカードOKを示す画像および遊技カードCに記録されている現時点での玉貸し金額、貯球金額、持ち球数が表示され、また音声データ05の出力によってスピーカ121からは、”いらっしゃいませ。”というアナンスが行われる。
なお、このカードOK動画は、遊技カードCの認証後に表示する。モード02の受信が無いときは次のステップS573に進む。
上記のようにカードOKを示す画像では、遊技カードCに記録されている現時点での玉貸し金額、貯球金額、持ち球数をも同時に表示するようにしたので、遊技者は金額付加に際して遊技カードCの内容をCRT表示画面122で改めて確認でき、自分の現状を正確に知った上で的確な金額付加を行うことができる。
また、案内報知に際して画像と音声を用いるようにしたので、遊技者は確実に次になすべき操作を知ることができ、遊技者に対して親切な案内を提供することができる。
上記の玉貸し金額、貯球金額、持ち球数の表示は下記の金額投入を促す画像(図59)、付加スイッチの選択を促す画像、付加スイッチの決定を知らせる画像(図60)等においても同様に表示されている。
ステップS573では、モード04の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS383の処理においてRAM2に書き込んだ「金額投入促進コマンド」を16msタイマ処理のステップS95にて検出したときモード04とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード04の受信が有るときは金額投入促進動画の表示処理と、それに対応する音声データ06の出力を行う(ステップS578)。この金額投入促進動画の表示処理によって、CRT表示画面122には図59に示すような金額投入を促す画像が表示され、また音声データ06の出力によってスピーカ121からは、”お金を入れて下さい。¥5000以上でプレミアムゲームが行えます。”というアナンスが行われる。
なお、この金額投入促進動画は、上記のカードOK画面の表示後に表示されることになる。モード04の受信が無いときは次のステップS574に進む。
このように、この実施例の案内報知では、金額付加のための操作案内だけでなく、プレミアムゲームへの参加案内をも行うようにしたので、5千円以上の金額付加でサービスとしてのプレミアムゲームが行えることを周知徹底させることができる。
ステップS574では、モード05の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS391の処理においてRAM2に書き込んだ「付加スイッチ選択コマンド」を16msタイマ処理のステップS96にて検出したときモード05とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード05の受信が有るときは付加スイッチ選択動画の表示処理と、それに対応する音声データ07の出力を行う(ステップS579)。この付加スイッチ選択動画の表示処理によって、CRT表示画面122には付加スイッチの選択を促す画像が表示され、また音声データ07の出力によってスピーカ121からは、”付加金額を選んで下さい。”というアナンスが行われる。
なお、この付加スイッチ選択動画は、上記の金額投入促進画面の表示後に表示されることになる。モード05の受信が無いときは次のステップS575に進む。
ステップS575では、モード06の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS466の処理においてRAM2に書き込んだ「付加スイッチ決定コマンド」を16msタイマ処理のステップS100にて検出したときモード06とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード06の受信が有るときは付加スイッチ決定動画の表示処理と、それに対応する音声データ08の出力を行う(ステップS580)。この付加スイッチ決定動画の表示処理によって、CRT表示画面122には、図60に示すような付加スイッチの決定を知らせる画像が表示され、また音声データ08の出力によってスピーカ121からは、”カードに¥3000付加しました。”というアナンスが行われる。
なお、この付加スイッチ決定動画は、付加金額スイッチを押下したときに表示される。モード06の受信が無いときは次のステップS590に進む。
ステップS590では、モード08の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS449またはステップS454の処理においてRAM2に書き込んだ「プレミアムコマンド」を16msタイマ処理のステップS98にて検出したときモード08とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード08の受信が有るときはサービス球データが「0」であるか否かの判別を行い(ステップS595)、サービス球が「0」(すなわちプレミアムゲームがはずれ)のときはプレミアムゲームはずれ動画の表示処理と、それに対応する音声データ0Aの出力を行う(ステップS601)。このプレミアムゲームはずれ動画の表示処理によって、CRT表示画面122では、所定のプレミアムゲーム動画がスタートし、そのプレミアムゲームの最後にプレミアムゲームがはずれであることを知らせる画面が表示される。また音声データ0Aの出力によってスピーカ121からは、”プレミアムゲームスタートです。当たれば球50個のサービス。残念。また挑戦してね。”というアナンスが行われる。
一方、ステップS595でサービス球が「0」でないとき(すなわちプレミアムゲームが当たりのときであって、5千円付加での当たりでサービス球が「50」、1万円付加での当たりでサービス球が「100」というデータのとき)はプレミアムゲーム当たり動画の表示処理と、それに対応する音声データ09の出力を行う(ステップS596)。このプレミアムゲーム当たり動画の表示処理によって、CRT表示画面122では、所定のプレミアムゲーム動画がスタートし、そのプレミアムゲームの最後にプレミアムゲームが当たりであることを知らせる画面が表示される。また音声データ09の出力によってスピーカ121からは、”プレミアムゲームスタートです。当たれば球50個のサービス。当たり、やった。球50個獲得。”というアナンス、または”プレミアムゲームスタートです。当たれば球100個のサービス。当たり、やった。球100個獲得。”というアナンスが行われる。
なお、このプレミアムゲーム当たり画面および上記のプレミアムゲームはずれ画面は、付加スイッチ決定後に表示が開始される。ステップS590でモード08の受信が無いときは次のステップS591に進む。
このように、付加金額が5千円以上のときにサービスとして行うプレミアムゲームを、案内報知に使用するCRT画面122とスピーカ121とで兼用して行うようにしたので、プレミアムゲーム実行用として余分の装置が必要でなく、大型金額付加機1をより簡単に構成することができる。
また、この実施例の案内報知では、金額付加のための操作案内やプレミアムゲームへの参加案内だけでなく、プレミアムゲームの結果がはずれであるか当たりであるかを報知し、当たりの場合はサービスとしての獲得球の球数をも報知するので、遊技者はプレミアムゲームの結果を正確に知ることができ、初めて金額を付加する遊技者であっても、プレミアムゲームを行えることおよびその結果を十分に了解でき、遊技カードCが手元に返却されるまでの各操作を極めて分かりやすい案内報知に従って速やかに行うことができる。
ステップS591では、モード09の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS464の処理においてRAM2に書き込んだ「カード書込コマンド」を16msタイマ処理のステップS99にて検出したときモード09とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード09の受信が有るときはカード書込動画の表示処理と、それに対応する音声データ0Bの出力を行う(ステップS597)。このカード書込動画の表示処理によって、CRT表示画面122には、図61に示すような遊技カードCにデータを書き込み中であることを知らせる画像が表示され、また音声データ0Bの出力によってスピーカ121からは、”カードに¥***付加しました。ありがとうございました。”というアナンスが行われる。なお、プレミアムゲームが当たりであったときは、”カードに¥5000、球50個付加しました。ありがとうございました。”というアナンス、または”カードに¥10000、球100個付加しました。ありがとうございました。”というアナンスになる。このカード書込動画は、プレミアムゲーム後の遊技カードCへのデータ書込時に表示される。モード09の受信が無いときは次のステップS592に進む。
ステップS592では、モード10の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS480の処理においてRAM2に書き込んだ「トラブルコマンド」を16msタイマ処理のステップS104にて検出したときモード10とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード10の受信が有るときはトラブル動画の表示処理を行う(ステップS598)。このトラブル動画の表示処理によって、CRT表示画面122には、トラブルが発生したことを知らせる画像が表示される。モード10の受信が無いときは次のステップS593に進む。
ステップS593では、モード11の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS484の処理においてRAM2に書き込んだ「付加NGコマンド」を16msタイマ処理のステップS105にて検出したときモード11とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード11の受信が有るときは付加NG動画の表示処理を行う(ステップS599)。この付加NG動画の表示処理によって、CRT表示画面122には、金額の付加ができないことを知らせる画像が表示される。モード11の受信が無いときは次のステップS594に進む。
ステップS594では、モード0Bの受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS513の処理においてRAM2に書き込んだ「カード書込完了コマンド」を16msタイマ処理のステップS101にて検出したときモード0Bを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード0Bの受信が有るときはカード書込完了動画の表示処理と、音声データ0Cの出力を行う(ステップS600)。このカード書込完了動画の表示処理によって、CRT表示画面122には、図62に示すような遊技カードCへの金額付加とデータ書込とが完了して遊技への移行が可能になったことを知らせる画像が表示され、また音声データ0Cの出力によって、スピーカ121からは”がんばってね。”というアナンスが行われる。なお、このカード書込完了動画は、遊技カードCへのデータ書き込みが完了した時点で表示される。モード0Bの受信が無いときは次のステップS610に進む。
ステップS610では、モード07の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS541の処理においてRAM2に書き込んだ「キャンセルコマンド」を16msタイマ処理のステップS97にて検出したときモード07を画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード07の受信が有るときはキャンセル動画の表示処理を行う(ステップS612)。このキャンセル動画の表示処理によって、CRT表示画面122には、図63に示すような遊技カードCへの金額付加をキャンセルしたことを知らせる画像が表示される。なお、このキャンセル動画は、遊技者がキャンセルスイッチ35を押下したときに表示される。モード07の受信が無いときは次のステップS611に進む。
ステップS611では、モード03の受信が有るか否かの判別を行う。すなわち、このステップでは、金額付加処理サブルーチンのステップS550の処理においてRAM2に書き込んだ「カードNGコマンド」を16msタイマ処理のステップS94にて検出したときモード03とその対応データを画像表示制御装置24に送ってくるので、その受信が有ったか否かの判別を行っている。モード03の受信が有るときは、音声データ01(カード読込処理でカード異常のときRAM2に書き込まれた情報)が有るか否かの判別を行い(ステップS613)、音声データ01が有るときはその音声データ01を出力する(ステップS617)。この音声データ01の出力によってスピーカ121からは、”カードが異常です”というアナンスが行われる。
一方、音声データ01が無いときは、音声データ02(カード読込処理で遊技カードCの有効期限切れのときRAM2に書き込まれた情報(図38))が有るか否かの判別を行い(ステップS614)、音声データ02が有るときはその音声データ02を出力する(ステップS618)。この音声データ02の出力によってスピーカ121からは、”カードの有効期限が切れています”というアナンスが行われる。
音声データ02が無いときは、音声データ03(カード読込処理で球貸し上限のときRAM2に書き込まれた情報(図38))が有るか否かの判別を行い(ステップS615)、音声データ03が有るときはその音声データ03を出力する(ステップS619)。この音声データ03の出力によってスピーカ121からは、”金額付加できません”というアナンスが行われる。
そして、ステップS611においてモード03の受信が有ると判別したときは、必ずステップS616のカードNG動画表示処理を行う。このカードNG動画表示処理によって、CRT表示画面122には、図64に示すような遊技カードCに不具合があることを知らせる画像が表示される。なお、このカードNG画面は遊技カードCの認証処理後に表示される。
このステップS616でのカードNG動画表示処理が終わったとき、またはステップS611でモード03の受信が無かったとき、ステップS571に戻って上記の制御処理を繰り返し実行する。
上述したように、この実施例では大型金額付加機1を用いて遊技カードCに金額を付加する際に、遊技カードCを大型金額付加機1に装着してから返却するまでの各過程毎に的確な案内報知を行うようにしたので、この案内報知は、操作をする遊技者と大型金額付加機1との間のインターフェイスとして十分にその機能を発揮し、初めて操作を行う人やお年寄り、機械操作を苦手としている人たちにとっても非常に分かりやすく、このような人たちも試行錯誤することなくその案内報知に従うだけで円滑にかつ容易に金額の付加を受けることができる。
また、操作する遊技者にとっても分かりやすい案内に従って金額を付加することができるので、金銭を取り扱う際の誤認や誤操作により発生しやすいトラブルも未然に確実に防止することができる。
このような円滑な金額付加やトラブル発生の防止という点で遊技者に対するサービスも大幅に向上させることができる。
さらに、その案内報知に際し、遊技カードCに記録されている現在の球貸し金額、貯球金額および持ち球数を表示するようにしたので、遊技者は金額の付加に際して改めて遊技カードCの内容を確認でき、自分の現状を正確に知った上で的確な金額付加を行うことができる。
また、案内報知に画像と音声を用い、必要な場合はその両方を用いて視聴覚的に案内報知を行うようにしたので、遊技者は見間違い、聞き間違いによる試行錯誤をすることがなく、確実に次になすべき操作を知ることができ、遊技者に対して親切な案内を提供することができる。
さらに、付加金額が5千円以上のときにサービスとして行うプレミアムゲームを、案内報知に使用するCRT表示画面122とスピーカ121とで兼用して行うようにしたので、プレミアムゲーム実行用として余分の装置が必要でなく、大型金額付加機1をより簡単に構成することができる。
また、案内報知では、金額付加のための操作案内だけでなく、プレミアムゲームへの参加案内をも行うようにしたので、5千円以上の金額付加でサービスとしてのプレミアムゲームが行えることを周知徹底させることができる。さらにそのプレミアムゲームの結果がはずれであるか当たりであるかを報知し、当たりの場合はサービスとしての獲得球の球数をも報知するので、遊技者はプレミアムゲームの結果を正確に知ることができ、初めて金額を付加する遊技者であっても、プレミアムゲームを行えることおよびその結果を十分に了解でき、遊技カードCが手元に返却されるまでの各操作を極めて分かりやすい案内報知に従って速やかに行うことができる。
さらに、上記の画像表示制御装置24では、金額付加処理サブルーチンにおいて発生した各種コマンドに応じて主制御装置1Mが送信してくる各種のモード番号とそれに対応する表示データや音声データを受信することにより、各操作に対応する画像の表示や音声の出力を行い視聴覚的に案内報知するが、その視聴覚的な案内報知は、金額付加処理サブルーチンにおいて次のコマンドが発生するまでの間継続して行われる。すなわち、次の操作を行うまでは、継続して現時点で行うべき操作を案内報知するので、操作する者はあわてることなく操作の意味を十分了解した上で現時点でなすべき操作を行うことができ、この点でも操作する者の側に立った分かりやすい案内報知となり、操作する者は安心して一つ一つの手順を実行することができる。
逆に、操作に慣れている人であれば、現時点での案内報知の途中であっても次の操作を行うことによりそれに対応するコマンドが発生し、そのコマンドに応じて直ちに次の案内報知に移行するので、待たずに次々と操作を行うことができる。
このように、この実施例では、初めて操作を行う人やお年寄り、機械操作を苦手としている人たちから操作を熟知している者まで幅広い遊技者に対応して的確な案内報知を行うことができる。
上記の説明では、大型金額付加機1は、遊技カードCとの間での相互認証を経た後に、金額付加および案内報知を行うようにしたが、相互認証でなく、大型金額付加機1側だけが遊技カードCの真偽を判定し遊技カードCが正当なものであると判定(認証)したとき金額付加および案内報知を行うようにしてもよい。このようにすることにより、より簡易な構成の下で金額付加および案内報知を行うことができる。
以上述べたように、この発明に係る実施形態では、1)装置本体に装着した遊技情報媒体に有価価値を付加する有価価値付加装置であって、上記装置本体が、装着された遊技情報媒体から受け取った情報に基づいて当該遊技情報媒体が正当なものであるか否かの認証を行う認証手段と、上記認証を経た上で上記装置本体に投入された投入有価価値を認識する投入有価価値認識手段と、上記投入有価価値の範囲内で遊技情報媒体に付加するべく選択された所望の有価価値を認識する付加有価価値認識手段と、上記所望の有価価値を遊技情報媒体に付加する有価価値付加手段と、上記所望の有価価値が付加された遊技情報媒体の装置本体からの排出を指令する排出指令手段と、上記遊技情報媒体の装着から排出までの過程において操作者に操作案内を行う操作案内報知手段と、を備えるようにしている。
2)装置本体に装着した遊技情報媒体に有価価値を付加する有価価値付加装置であって、上記遊技情報媒体が、装置本体から受け取った情報に基づいて当該装置本体が正当なものであるか否かの第1の認証を行う第1の認証手段と、上記装置本体が、遊技情報媒体から受け取った情報に基づいて当該遊技情報媒体が正当なものであるか否かの第2の認証を行う第2の認証手段と、上記第1の認証および第2の認証による相互認証を経た上で上記装置本体に投入された投入有価価値を認識する投入有価価値認識手段と、上記投入有価価値の範囲内で遊技情報媒体に付加するべく選択された所望の有価価値を認識する付加有価価値認識手段と、上記所望の有価価値を遊技情報媒体に付加する有価価値付加手段と、上記所望の有価価値が付加された遊技情報媒体の装置本体からの排出を指令する排出指令手段と、上記遊技情報媒体の装着から排出までの過程において操作者に操作案内を行う操作案内報知手段と、を備えるようにしている。
3)上記の1)項または2)項の有価価値付加装置の構成において、上記操作案内報知手段は、装着時の上記認証または上記相互認証を経た上で有価価値の投入促進を報知する有価価値投入報知手段と、上記投入有価価値認識手段による投入有価価値の認識に基づいて上記遊技情報媒体に付加する有価価値の選択促進を報知する付加選択報知手段と、上記有価価値付加手段による有価価値付加に基づいて上記遊技情報媒体に記録することに確定した有価価値を報知する確定有価価値報知手段と、を備えている。
4)上記の1)項から3)項の何れかに記載の有価価値付加装置において、上記操作案内報知手段は、装着時の上記認証または相互認証を経た上で上記遊技情報媒体に記録されている情報を報知する媒体情報報知手段を有している。
5)上記の1)項から4)項の何れかに記載の有価価値付加装置において、上記遊技情報媒体は少なくとも有価価値情報、遊技価値情報、およびセキュリティ情報を記憶可能であって、上記媒体情報報知手段により報知される情報は有価価値情報および遊技価値情報である。
6)上記の1)項から5)項の何れかに記載の有価価値付加装置において、上記操作案内報知手段は、音声データを出力する音声出力手段と、画像データを出力する画像表示手段と、を備えるようにしている。
7)上記の1)項から6)項の何れかに記載の有価価値付加装置において、上記操作案内報知手段は、操作者が次の操作を行うまでは現時点での案内報知を継続して行い、操作者が次の操作を行うことにより次の案内報知に移行するようにしている。
8)上記の1)項から7)項の何れかに記載の有価価値付加装置において、上記付加有価価値認識手段が認識した有価価値が所定の有価価値を越えている場合に遊技情報媒体に特典を付与するか否かの判別を行う特典付与判別手段と、上記操作案内報知手段に設けられ、上記特典付与判別手段の判別結果に応じた遊技態様で所定の特典遊技を実行する遊技実行手段と、上記特典付与判別手段が特典付与と判別したときに上記遊技情報媒体に特典を付与する特典付与手段と、を備えるようにしている。
9)上記の1)項から8)項の何れかに記載の有価価値付加装置において、上記操作案内報知手段は、上記特典遊技の案内報知を行う特典遊技案内報知手段を備えるようにしている。
以上説明したようにこの発明の実施形態では、遊技情報媒体に有価価値を付加するまでの各過程において操作者に操作案内を行う操作案内報知手段を設け、各過程毎に的確な案内報知を行うようにしたので、操作案内報知手段は、操作をする遊技者と金額付加装置との間のインターフェイスとして十分にその機能を発揮し、初めて操作を行う人やお年寄り、機械操作を苦手としている人たちにとっても非常に分かりやすく、このような人たちも試行錯誤することなくその案内報知に従うだけで円滑にかつ容易に金額の付加を受けることができる。
また、操作する遊技者にとっても分かりやすい案内に従って金額を付加することができるので、金銭を取り扱う際の誤認や誤操作により発生しやすいトラブルも未然に確実に防止することができる。
特に、遊技情報媒体に記録されている情報を報知するので、遊技者は金額付加に際して遊技情報媒体の内容を改めて確認でき、自分の現状を正確に知った上で的確な金額付加を行うことができる。
このような円滑な金額付加やトラブル発生の防止という点で遊技者に対するサービスも大幅に向上させることができる。