以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る遊技用システム1,1’は、図1に示すように、入金額に相当する有価価値の大きさ(残額)の範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額)を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与する入金貸与制御部(カードユニット20,ユニット制御部21’)と、入金額に相当する有価価値の大きさを管理すると共に該管理している有価価値の大きさから遊技媒体の貸与に使用される有価価値の大きさを減算する有価価値管理部(管理装置50,カードR/W制御部26’)と、を備えるものであり、特に入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした後に該有価価値の大きさを遊技媒体の貸与に使用するために減算する入金消費処理を有価価値管理部において行うと共に、該入金消費処理が完了したことに基づいて入金額に相当する有価価値の大きさに相当する遊技媒体を貸与する入金額貸与処理(一発貸し,全額貸し)を入金貸与制御部において行うものである。
そして本発明に係る遊技用システム1,1’は、有価価値管理部と入金貸与制御部との間で通信不可能状態(オフライン状態,電断状態)が発生しても、有価価値管理部側と入金貸与制御部側の処理に不一致が生じることがないことを特徴とするものである。この不一致が生じることによる問題点としては、例えば有価価値管理部側の入金消費処理に基づいて管理装置等において売上の管理を行っている場合に、該売上に不一致が生じるという問題点がある。
具体的には、貨幣を受け付けた後、有価価値管理部と入金貸与制御部との間で通信不可能状態が発生し、その後に通信可能状態に復帰したときに、一律に入金額貸与処理を行わず、受け付けた貨幣を返却するシステムにおいては、有価価値管理部において入金消費処理が行われた後、入金消費完了通知が入金貸与制御部に届く前に通信不可能状態が発生した場合、入金額貸与処理は行われず貨幣が返却される。つまり実際の売上は発生しないにも拘わらず、有価価値管理部においては入金消費処理が行われ管理装置等において売上としての計上(集計)がなされてしまい、その結果、実際の売上と集計された売上とに不一致が生じてしまう(例えば売上として1000円が計上されているにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されていない)。
一方、貨幣を受け付けた後、有価価値管理部と入金貸与制御部との間で通信不可能状態が発生し、その後に通信可能状態に復帰したときに、一律に入金額貸与処理を行い、受け付けた貨幣を回収するシステムにおいては、入金貸与制御部が入金消費情報を送信後、有価価値管理部において入金消費処理が行われる前に通信不可能状態が発生した場合であっても、入金額貸与処理が行われて貨幣が回収される。つまり実際の売上が発生しているにも拘わらず、有価価値管理部においては入金消費処理が行われておらず管理装置等において売上としての計上(集計)がされないので、その結果、実際の売上と集計された売上とに不一致が生じてしまう(例えば売上として1000円が計上されていないにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されている)。
本発明に係る遊技用システム1,1’は、上記の問題点を解決するものである。この遊技用システムには、入金貸与制御部であるカードユニット20及び有価価値管理部である管理装置50を備える第1実施形態に係る遊技用システム1と、入金貸与制御部であるユニット制御部21,及び有価価値管理部であるカードR/W制御部26’を備える第2実施形態に係る遊技用システム1’とが含まれる。また第1及び第2の両実施形態には、有価価値管理部と入金貸与制御部との間における通信不可能状態の発生時の処理が異なる変形例が各々含まれる。以下においては、まず第1実施形態及びその変形例について説明し、次に第2実施形態及びその変形例について第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。なお、以下においては、リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップを「S」と略記する。
[1−1.第1実施形態に係る遊技用システム1]
まず図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る遊技用システム1の構成について説明する。この遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場において、パチンコ機10に対応して設けられるカードユニット20と、複数のカードユニット20に接続されている管理装置50とを備える。なお各カードユニット20は、各カードユニット20においてパチンコ玉の貸与に使用された使用額(即ち売上)を管理するホールコンピュータ60とも接続されている。
この遊技用システム1では、図1及び図2(b)に示すように、紙幣2,硬貨3,及び精算カード5が使用される。まず紙幣2は貨幣の一例であって、1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類の紙幣である。また硬貨3も貨幣の一例であって、ここでは100円硬貨,及び500円硬貨の2種類の硬貨である。
精算カード5は記録媒体の一例であって、有価価値の大きさを記録可能なものであり、ここでは各精算カード5を個々に識別可能な情報であるカードIDが予め記録されていると共に、前記有価価値の大きさである残額が記録される。この精算カード5は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、カードID及び残額等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。
この精算カード5は、予めカードIDが記録されている状態で遊技場に納入されて、後述するカードストッカ25bに収納されると共に、図示しないカード発行機において貨幣が受け付けられたときに、該受け付けた貨幣の金額が残額として記録されて発行される。このようにして発行された精算カード5は、遊技者がカードユニット20のカードR/W25に挿入することにより使用可能である。
カードユニット20は遊技用装置の一例であって、後述する貨幣受付手段と入金貸与制御部とを含むものである。このカードユニット20は入金貸与制御部の一例であって、貨幣受付手段により受け付けた貨幣の金額である入金額に相当する有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額)を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するものである。
この入金貸与制御部として機能するカードユニット20は、後述する入金貸与制御部側通信可否検知手段,入金消費情報送信手段,送信情報記憶手段,送信情報更新手段,入金額貸与処理手段,及び判定手段等を有する。このカードユニット20では、カードR/W25にある精算カード5に記録されている残額が1000円以下の状態で、貨幣受付手段により1000円以下の貨幣を受付可能であり、該1000円以下の貨幣を受け付けると、後述する入金額貸与処理(入金額分の玉貸処理)が行われる。
またカードユニット20では、カードR/W25にある精算カード5に記録されている残額が1000円以下の状態で、貨幣受付手段により1000円を超える貨幣も受付可能であり、該1000円を超える貨幣を受け付けると、入金要求が管理装置50に対して送信されて該管理装置50において後述する入金処理が行われ、貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、減算要求が管理装置50に対して送信されて該管理装置50において後述する減算処理が行われ、カードユニット20において後述する貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われる。
また入金貸与制御部として機能するカードユニット20は、後述する貸与要求操作検出手段,減算要求送信手段,貸与処理手段,有価価値減算手段,貸与判定手段,第1の異常報知処理手段,異常判定手段,及び第2の異常報知処理手段等を有する。このカードユニット20では、精算カード5を受け付けると、該受け付けた精算カード5に記録されている残額を示す有価価値情報(残額照合要求)が管理装置50に対して送信され、貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、前記送信した残額照合要求に応じて管理装置50で行われた残額の照合が照合OKであることを条件として、後述する貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われる。
このカードユニット20は、図1及び図2(a)に示すように、パチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられている。ここでパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技場における遊技島(図示外)において機種等に従って所定の位置に配置され、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応するカードユニット20と通信可能であり、該カードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の後述する玉貸通信部22と通信可能に接続され、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10とカードユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸与されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、前記払出制御基板12を介してカードユニット20と通信可能に接続されているため、カードユニット20に属するものである。
残度数表示器14は、後述するユニット制御部21のRAMの表示用記憶領域に記憶されている残額に相当する残度数を表示するための表示器であり、例えば3桁の7セグメント表示器である。ここで残度数は、残額が所定の比率で変換されたもの(例えば100円=1度数)である。この残度数表示器14で表示される残度数は、後述する玉貸処理において、1度数分の玉貸が行われる毎に表示用記憶領域に記憶されている残額が1度数分ずつ減算更新されるのに伴って、1度数ずつ減算表示される。
玉貸ボタン15は、精算カード5に記録されている残額を使用したパチンコ玉の貸与要求操作(玉貸操作)を遊技者から受け付けるボタンである。カード返却ボタン16は、後述するカードR/W25で受け付けている精算カード5を返却するための返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16は、ユニット制御部21の制御により、入金額分の玉貸処理の最中には、返却操作が無効化され、また 使用額分の玉貸処理の最中には、原則として、該玉貸処理が開始されると返却操作が無効化され、該玉貸処理が終了すると返却操作が有効化される(即ち該玉貸処理中は返却操作が無効化される)が、後述する図7(及び第2実施形態に係る図15)に示すときには、例外として、該玉貸処理が終了又は中断しても返却操作の無効化が継続される。またカードR/W25で受け付けている精算カード5に残額が記録されていない(即ち残額=0)場合には、カード返却ボタン16が操作されても該精算カード5は返却されずにカードR/W25に留保される。
なおパチンコ機10において、玉貸処理に異常が発生(例えば玉詰まり等)が発生し、玉詰まりセンサ(図示外)等により該異常の発生が検出されると、該異常の発生を示す玉貸異常発生信号が、遊技制御基板11から出力される。また該玉貸処理の異常が解消すると、該異常の解消を示す玉貸異常解消信号が、遊技制御基板11から出力される。これら玉貸異常発生信号及び玉貸異常解消信号は、遊技制御基板11から出力され、払出制御基板12から玉貸通信部22を介して、カードユニット20のユニット制御部21に入力される。
カードユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ28,紙幣挿入口23a,硬貨挿入口24a,硬貨返却ボタン24e,表示部29,硬貨返却口24f,及びカード挿入口25a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機23,ユニット制御部21,玉貸通信部22,硬貨識別機24,カードR/W25,カードストッカ25b,カードR/W制御部26,及び外部通信部27等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なおカードユニット20は、図示しないが、その側部に、ユニット制御部21に接続され、リセット操作を受け付けるリセットボタンを備えている。このカードユニット20は、ユニットIDにより、各カードユニット20を個々に識別可能とされている。
ユニット制御部21は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、図1に示すように該ユニット制御部21に接続される玉貸通信部22,紙幣識別機23,硬貨識別機24,カードR/W制御部26,多機能ランプ28,及び表示部29の動作を制御して各種の処理を行うものであるが、その機能の詳細については後述する。玉貸通信部22は、ユニット制御部21に設けられており、前述の如くパチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。
紙幣識別機23は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口23aから前記4種類の紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2を識別する識別機である。この紙幣識別機23により紙幣2が識別された後に留保されている状態において、該留保されている紙幣2を回収する場合には、該紙幣2を紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面に導くように、紙幣識別機23に内蔵されている紙幣搬送ベルトを駆動する処理(制御)がユニット制御部21により行われ、該紙幣2が紙幣通路23bを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また前記留保されている紙幣2を返却する場合には、該紙幣2を紙幣挿入口23aに導くように、紙幣識別機23に内蔵されている紙幣搬送ベルトを駆動する処理(制御)がユニット制御部21により行われ、該紙幣2が紙幣挿入口23aから返却される。
硬貨識別機24も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、硬貨挿入口24aから前記2種類の硬貨3を受け付けて、硬貨通路24bを通じて搬送された硬貨3を識別する識別機である。この硬貨識別機24により硬貨3が識別された後に留保されている状態において、該留保されている硬貨3を回収する場合には、該硬貨3を硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面に導くように、硬貨識別機24と硬貨通路24cとの間に設けられているシャッターを開放する処理(制御)がユニット制御部21により行われ、該硬貨3が硬貨通路24cを通じてカードユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また前記留保されている硬貨3を返却する場合には、該硬貨3を硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに導くように、硬貨識別機24と硬貨通路24dとの間に設けられているシャッターを開放する処理(制御)がユニット制御部21により行われ、該硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。硬貨返却ボタン24eは、硬貨通路24bや硬貨識別機24において詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン24eが操作されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路24dを通じて硬貨返却口24fに戻る。
カードR/W25は、カードストッカ25bから搬送された精算カード5及びカード挿入口25aから挿入された精算カード5を受け付けて、該受け付けた精算カード5の記録情報を読み取ると共に、該受け付けた精算カード5に対して残額を記録する(書き込む)ものであり、前記ICカードである精算カード5に対応したICカードR/Wを備えている。カードストッカ25bは、予めカードIDが記録されている一方で残額が記録されていない精算カード5を所定数(例えば10枚)収納するものである。ここでカードR/W25にある精算カード5がカード返却ボタン16の操作により返却されると、カードR/W制御部26の制御により、該カードストッカ25bに収納されている精算カード5のうちの1枚がカードR/W25に搬送される。
カードR/W制御部26は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、図1に示すように該カードR/W制御部26に接続されるカードR/W25,カードストッカ25b,及び外部通信部27の動作を制御するものである。外部通信部27は、カードR/W制御部26に設けられており、管理装置50の後述する通信部51,及びホールコンピュータ60と通信可能に接続されており、カードユニット20と管理装置50との間,及びカードユニット20とホールコンピュータ60との間における通信を司るものである。なお外部通信部27から送信される各種の要求には、前記ユニットIDが含まれる。
多機能ランプ28は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによってカードユニット20の状態を報知するランプである。この多機能ランプ28は、例えば精算カード5を受け付けていないときには青色に点灯してその旨を報知し、精算カード5を受け付けているときには緑色に点灯してその旨を報知し、残額に異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。表示部29は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、ここでは4桁の7セグメント表示器である。この表示部29は、例えば残額に異常が発生しているときに、後述する有価価値減算手段(ユニット制御部21)による減算後の残額を表示する。
ここでユニット制御部21は入金貸与制御部側通信可否検知手段の一例であって、有価価値管理部(管理装置50)と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか該有価価値管理部と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、後述する管理装置50の通信部51からカードR/W制御部26を介して各カードユニット20に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
この入金貸与制御部側通信可否検知手段によりオフライン状態の発生が検知されると、後述するリカバリ情報送信手段(管理装置50の通信部51)から送信されてきたリカバリ情報に含まれる2種類の情報、具体的には、処理情報,及び管理装置50で管理している管理残額のうちのいずれの情報に基づいて、後述する判定手段による判定,又は貸与判定手段による判定のいずれを行うかを選択するために、該オフライン状態の発生前の処理が、1000円を超える貨幣の受付,1000円以下の貨幣の受付,又は玉貸操作の受付のいずれかの処理であるかが、RAMに記憶される。ここでオフライン状態の発生前の処理として、1000円以下の貨幣の受付が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる処理情報に基づいて、判定手段による判定(図4を参照)が行われ、玉貸操作の受付が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる管理装置50で管理している管理残額に基づいて、貸与判定手段による判定(図6を参照)が行われる。
またユニット制御部21は入金消費情報送信手段の一例であって、前記貨幣受付手段による貨幣の受付(ここでは1000円以下の貨幣の受付)に基づいて、入金消費情報を前記有価価値管理部(管理装置50)に対して送信するものである。具体的には、貨幣受付手段により1000円以下の貨幣を受け付けると、該受け付けた貨幣の金額である入金額とカードR/W25により受け付けている精算カード5のカードIDと当該カードユニット20のユニットIDとを含む入金消費情報を、カードR/W制御部26及び外部通信部27を介して管理装置50に送信する。
この入金消費情報を受信した管理装置50では、入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした(カードIDと対応付けて記憶した)後に該有価価値の大きさを減算する入金消費処理が行われる。そして該入金消費処理が完了すると、入金消費処理の完了を示す入金消費完了通知が入金貸与制御部に対して返信される。また該入金消費処理の実行毎に、処理情報が更新される。ここで処理情報は、当日における入金消費処理の実行回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またユニット制御部21のRAMは送信情報記憶手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段による入金消費情報の送信毎に更新される送信情報を記憶するものである。ここで送信情報は、当日における入金消費情報の送信回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またユニット制御部21は送信情報更新手段の一例であって、前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報を前記入金消費情報送信手段による入金消費情報の送信毎に更新するものである。具体的には、送信情報として奇数回と記憶している状態で入金消費情報を送信すると、該送信情報を偶数回に更新する。また送信情報として偶数回と記憶している状態で入金消費情報を送信すると、該送信情報を奇数回に更新する。
なお送信情報更新手段として機能するユニット制御部21は、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が返却されたときには、該貨幣の受付に基づいて入金消費情報が送信されたことにより更新された送信情報を元に戻す。具体的には、送信情報として奇数回と記憶している状態で貨幣が返却されると、該送信情報を偶数回に戻す。また送信情報として偶数回と記憶している状態で貨幣が返却されると、該送信情報を奇数回に戻す。
またユニット制御部21は入金額貸与処理手段の一例であって、後述する入金消費完了通知返信手段(管理装置50の通信部51)から入金消費完了通知が返信されてきたことに基づいて、前記入金額に相当する有価価値の大きさに相当する遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための入金額貸与処理(入金額分の玉貸処理)を行うものである。具体的には、1000円以下の貨幣を受け付けた後、入金消費完了通知を受信したときに、前記入金額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。
またユニット制御部21は判定手段の一例であって、後述するリカバリ情報送信手段(管理装置50の通信部51)から送信されてきたリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定するものである。ここで「リカバリ情報」は、有価価値管理部(管理装置50)において、後述する有価価値管理部側通信可否検知手段(制御部52)により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、後述する処理情報記憶手段(制御部52のRAM)で記憶している処理情報を含んで、該有価価値管理部から送信されてくるものである。
また「予め定められた関係」とは、当日における入金消費処理の実行回数が奇数回であるか偶数回であるかを示す処理情報と、当日における入金消費情報の送信回数が奇数回であるか偶数回であるかを示す送信情報とが、一致する関係(即ち処理情報=送信情報)であることを意味する。即ち入金貸与制御部からの入金消費情報の送信に応じて有価価値管理部において入金消費処理が実行されることから、有価価値管理部と入金貸与制御部との間で通信不可能状態が発生しない場合には、入金消費情報の送信毎に更新される送信情報と入金消費処理の実行毎に更新される処理情報とは一致するが、有価価値管理部と入金貸与制御部との間で通信不可能状態が発生した場合には、後述する図4(a)に示すように、入金貸与制御部から入金消費情報が送信されたにも拘わらず該入金消費情報が有価価値管理部に届かずに入金消費処理が実行されないことがあり、この場合には送信情報と処理情報とが一致しないことになる。この判定手段は、送信情報と処理情報とが一致するか否かを判定することにより、両者が一致するか(即ち入金消費処理が実行されたか),あるいは両者が一致しないか(即ち入金消費処理が実行されなかったか)を判定するものである。
なお判定手段として機能するユニット制御部21は、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知した後にリカバリ情報送信手段からリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行う。一方、判定手段として機能するユニット制御部21は、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報送信手段からリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わず、この場合には、ユニット制御部21によりエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理等である。
そして入金貸与制御部として機能するカードユニット20は、前記入金消費情報送信手段により入金消費情報を送信した後、後述する入金消費完了通知返信手段から入金消費完了通知が返信されてくる前に、後述するリカバリ情報送信手段からリカバリ情報が送信されてきたときには、前記判定手段により予め定められた関係であると判定されたことを条件として、前記入金額貸与処理手段により前記入金額貸与処理を行う。このときには、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が回収される。一方、前記判定手段により予め定められた関係でないと判定されたときには、貨幣受付手段により受け付けた貨幣が返却され、該貨幣の受付に基づいて入金消費情報が送信されたことにより更新された送信情報を元に戻す。
ここでユニット制御部21のRAMには、残度数表示器14に残度数を表示するための残額を記憶する表示用記憶領域と、後述する有価価値減算手段(ユニット制御部21)による減算対象となる残額を記憶する判定用記憶領域が設けられている。これら表示用記憶領域及び判定用記憶領域では、貨幣受付手段(紙幣識別機23又は硬貨識別機24)により貨幣を受け付けたときには、該受け付けた貨幣が回収されたことを条件として、該受け付けた貨幣の金額である入金額が残額として記憶され、またカードR/W25により精算カード5を受け付けたときには、管理装置50から照合OK通知が送信されてきたことを条件として、該受け付けた精算カード5から読み取った残額が記憶される。
またユニット制御部21は貸与要求操作検出手段の一例であって、遊技者によるパチンコ玉の貸与要求操作(玉貸操作)を検出するものである。具体的には、遊技者による玉貸ボタン15の押圧操作に応じて該玉貸ボタン15から出力される玉貸ボタン操作信号を払出制御基板12を介して検出することにより、玉貸操作を検出する。
またユニット制御部21は入金要求送信手段の一例であって、前記貨幣受付手段による貨幣の受付(ここでは1000円を超える貨幣の受付)に基づいて、前記入金額に相当する大きさの有価価値の大きさを記憶する入金処理を要求する入金要求を管理装置50に対して送信するものである。具体的には、貨幣受付手段により1000円を超える貨幣を受け付けると、該受け付けた貨幣の金額である入金額とカードR/W25により受け付けている精算カード5のカードIDと当該カードユニット20のユニットIDとを含む入金要求を、カードR/W制御部26及び外部通信部27を介して管理装置50に送信する。
またユニット制御部21は減算要求送信手段の一例であって、残額が記録されている精算カード5をカードR/W25により受け付けている状態で、前記貸与要求操作検出手段により貸与要求操作(玉貸操作)を検出したことに基づいて、該精算カード5について管理されている有価価値の大きさ(残額)からパチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を減算する減算処理を要求する減算要求を前記有価価値管理部(管理装置50)に対して送信するものであり、ここでは次に述べる貸与処理手段による貸与処理に先立って、該減算要求を送信する。具体的には、残額が記録されている精算カード5をカードR/W25により受け付けている状態(即ち該残額をRAMで記憶している状態)で、玉貸操作を検出すると、RAMで記憶している記憶残額と、予め設定されている玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額を使用額とし、記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額を使用額として、貸与処理に先立って、該使用額とカードR/W25により受け付けている精算カード5のカードIDと当該カードユニット20のユニットIDとを含む減算要求を、カードR/W制御部26及び外部通信部27を介して管理装置50に送信する。この減算要求を受信した管理装置50からは、後述する減算応答返信手段により、該減算要求を受信した旨を示す減算応答が返信されてくる。
またユニット制御部21は貸与処理手段の一例であって、前記減算要求送信手段により減算要求を送信したことに基づいて、前記所定の大きさの有価価値(使用額)に相当する遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための貸与処理(使用額分の玉貸処理)を行うものであり、ここでは後述する減算応答返信手段(管理装置50の通信部51)から返信されてきた減算応答の受信に基づいて、該使用額分の玉貸処理を行う。具体的には、玉貸操作を検出した後、前記減算応答を受信したときに、前記使用額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。
またユニット制御部21は有価価値減算手段の一例であって、前記使用額分の玉貸処理に基づいて、該玉貸処理に使用される有価価値の大きさ(使用額)をRAMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)から減算するものである。具体的には、前記使用額分の玉貸処理に基づいて、該使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算する処理を行う。ここで「使用額分の玉貸処理に基づいて」とは、後述する正常時においては、「減算応答を受信したことにより、使用額分の玉貸処理が行われたことに基づいて」の意味であり、後述する通信不可能状態の発生時においては、「減算応答を受信する前にリカバリ情報を受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している記憶残額と一致しないと判定されたことを条件として、使用額分の玉貸処理が行われたことに基づいて」の意味である。なお前記表示用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)は、1度数分の玉貸が行われる毎に、1度数分ずつ減算される。従って、これら判定用記憶領域及び表示用記憶領域で記憶されている残額は、玉貸処理の途中においては異なるが、玉貸処理の終了後には一致する。
このカードユニット20において玉貸処理(入金額分の玉貸処理及び使用額分の玉貸処理)が行われるときには、該カードユニット20と対応するパチンコ機10との間で、以下のような信号のやり取りが行われる。
まずカードユニット20は、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数であり、予め管理装置50等により設定されてカードユニット20に配信されている)である払出要求玉数のパチンコ玉の払出を要求する払出要求信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信する。
該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記払出要求玉数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から払出要求玉数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をカードユニット20のユニット制御部21に対して送信する。
該払出結果信号を受信したカードユニット20は、前記払出要求信号に示される払出要求玉数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、1度数分の前記減算として、ユニット制御部21のRAMの表示用記憶領域に記憶されている残額からパチンコ玉の貸与に使用された1度数に相当する金額を減算すると共に、残度数表示器14に表示された残度数から1度数を減算する。そしてカードユニット20は、これら1度数分の玉貸を前記入金額分又は前記使用額分(即ち記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額分,また記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額分)だけ繰り返し、該入金額分又は使用額分の玉貸の終了に基づいて、玉貸終了信号をパチンコ機10の払出制御基板12に対して送信し、玉貸処理を終了する。なお「使用額分の玉貸処理の終了」とは、今回の玉貸操作に基づく該使用額分の玉貸の終了を意味する。
なおパチンコ機10において、玉払出装置13から払い出されたパチンコ玉は、上皿に供給され、発射ハンドルの操作により遊技領域の内部に打ち込まれて、遊技が行われる。そして該打ち込まれたパチンコ玉が、遊技領域に形成された入賞口に入賞すると、払出制御基板12から発せられる払出信号に基づいて、賞球として玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて、上皿又は下皿に供給される。
なおユニット制御部21は、前記玉貸処理の終了後に、前記使用額を含む売上情報を、カードR/W制御部26及び外部通信部27を介してホールコンピュータ60に送信し、該売上情報を受信したホールコンピュータ60は、該売上情報に含まれる使用額を売上として管理する。
またユニット制御部21は貸与判定手段の一例であって、前記減算要求送信手段により減算要求を送信した後、後述する減算応答返信手段(管理装置50の通信部51)から減算応答を受信する前に、有価価値管理部(管理装置50)で管理している有価価値の大きさ(管理残額)を含むリカバリ情報を、後述するリカバリ情報送信手段(管理装置50の通信部51)から受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさが、RAMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)と一致するか否かを判定するものである。また貸与判定手段として機能するユニット制御部21は、前記受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(管理残額)が、RAMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)よりも大きいか否かも判定する。
具体的には、ユニット制御部21において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておき、該処理として玉貸操作の受付が記憶されている場合には、管理装置50から送信されてくるリカバリ情報に含まれる管理残額と、判定用記憶領域の記憶残額とを比較して、管理残額<判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致せず、かつ管理残額が記憶残額よりも小さい),管理残額=判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致する),又は管理残額>判定用記憶領域の記憶残額(即ち両者が一致せず、かつ管理残額が記憶残額よりも大きい)のいずれであるかを判定する。
なお貸与判定手段として機能するユニット制御部21は、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知した後にリカバリ情報を受信したときに、前記判定を行う。一方、貸与判定手段として機能するユニット制御部21は、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知していないにも拘わらずリカバリ情報を受信したときには、前記判定を行わず、この場合には、ユニット制御部21によりエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等である。
ここで前記貸与処理手段は、該貸与判定手段により一致しないと判定されたことを条件として前記使用額分の玉貸処理を行い、該貸与判定手段により一致すると判定されたことを条件として前記使用額分の玉貸処理を行わない。即ち一致しない(具体的には、管理残額<判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると、有価価値管理部で管理されている有価価値の大きさの減算更新が行われているとして、使用額分の玉貸処理が行われる(具体的には、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分の玉貸処理が開始される)。また一致する(具体的には、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定されると、有価価値管理部で管理されている有価価値の大きさの減算更新が行われていないとして、使用額分の玉貸処理が行われない(具体的には、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分の玉貸処理が中止される)。
またユニット制御部21は第1の異常報知処理手段の一例であって、該貸与判定手段により有価価値の大きさが大きい(即ち管理残額>判定用記憶領域の記憶残額)と判定されたときに、リカバリ情報を受信する前に行う予定であった使用額分の玉貸処理を行うことなく、異常が発生した旨を報知するための異常報知処理を行うものである。この異常報知処理は、例えば前記多機能ランプ28を赤色で点滅させる処理や、残額異常通知をカードR/W制御部26及び外部通信部27を介して管理装置50に送信する処理等である。
またユニット制御部21は異常判定手段の一例であって、リカバリ情報を受信した後に前記貸与処理手段により使用額分の玉貸処理(オフライン状態発生時の使用額分の玉貸処理)を行ったときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(減算更新後の管理残額)と、RAMの判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定する(入金貸与制御部側異常判定処理を行う)ものである。
またユニット制御部21は第2の異常報知処理手段の一例であって、該異常判定手段により一致しないと判定された(入金貸与制御部側異常判定処理により残額不一致と判定された)ときに、通信不可能状態(オフライン状態)が発生したことに基づく有価価値の大きさの異常が発生した旨を報知するための異常報知処理を行うものである。この異常報知処理は、例えば前記多機能ランプ28を赤色で点滅させる処理や、残額異常通知をカードR/W制御部26及び外部通信部27を介して管理装置50に送信する処理等である。
また第2の異常報知処理手段として機能するユニット制御部21は、前記異常報知処理としてカードR/W25により受け付けた精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理を行うものであり、具体的には、本来であれば使用額分の玉貸処理が終了すると前記返却操作が有効化されるところ、該使用額分の玉貸処理が終了しても返却操作の無効化を継続する処理(即ちカード返却ボタン16が操作されてもカードR/W制御部26に対して精算カード5の返却禁止を指令する処理)である。
また異常判定手段として機能するユニット制御部21は、リカバリ情報を受信せずに前記貸与処理手段により使用額分の玉貸処理(正常時の玉貸処理)を行ったときに、後述する有価価値返信手段(管理装置50の通信部51)から返信されてきた有価価値の大きさ(減算更新後の管理残額)と前記有価価値減算手段(ユニット制御部21)による減算後の有価価値の大きさ(即ちRAMの判定用記憶領域で記憶している残額から前記使用額を一括減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定する(第3の異常判定処理を行う)ものである。ここで正常時には、カードユニット20から管理装置50に対して送信された減算要求に含まれる使用額に基づき、管理装置50において正しく残額の減算更新が行われるので、管理装置50から返信されてきた減算更新後の管理残額と、ユニット制御部21による減算後の記憶残額とが一致して、残額一致と判定されるが、カードユニット20から管理装置50に対して送信された減算要求に含まれる使用額がノイズ等により変化(例えば使用額が、本来は500円であるところ、ノイズ等により1000円に変化)した異常時には、その変化した使用額に基づき、管理装置50において誤って減算更新が行われるので、管理装置50から返信されてきた減算更新後の管理残額と、ユニット制御部21による減算後の記憶残額とが一致せず、残額不一致と判定される。なお異常判定手段により一致しない(残額不一致)と判定されても、前記使用額分の玉貸処理は継続して行われる。
またユニット制御部21は第3の異常報知処理手段の一例であって、該異常判定手段により一致しないと判定された(第3の異常判定処理により残額不一致と判定された)ときに、異常が発生した旨を報知するための異常報知処理を行うものであり、ここでは該異常判定手段により一致しない(残額不一致)と判定されても、前記使用額分の玉貸処理が継続して行われ、該使用額分の玉貸処理が終了した後に、異常報知処理を行う。この異常報知処理は、例えば前記多機能ランプ28を赤色で点滅させる処理や、残額異常通知をカードR/W制御部26及び外部通信部27を介して管理装置50に送信する処理等である。
また第3の異常報知処理手段として機能するユニット制御部21は、前記異常報知処理として、カードR/W25により受け付けた精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理を行うものであり、具体的には、本来であれば使用額分の玉貸処理が終了すると前記返却操作が有効化されるところ、使用額分の玉貸処理が終了しても返却操作の無効化を継続する処理である。
さらに第3の異常報知処理手段として機能するユニット制御部21は、前記異常報知処理として、前記有価価値減算手段による減算後の有価価値の大きさ(即ちRAMの判定用記憶領域で記憶している残額から前記使用額を一括減算後の記憶残額)を表示するための表示処理を行うものであり、具体的には、判定用記憶領域で記憶されている残額を表示部29に表示させる処理を行う。なお、この場合には既に使用額分の玉貸処理が終了しているため、表示用記憶領域で記憶されている残額を表示部29に表示させる処理を行うようにしても良い。
またユニット制御部21は異常発生検出手段の一例であって、前記使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出するものであり、具体的には、前述の如く遊技制御基板11から出力された玉貸異常発生信号の入力を検出すると、玉貸異常の発生を検出する。またユニット制御部21は貸与処理中断手段の一例であって、該異常発生検出手段により前記使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに当該玉貸処理を中断するものであり、具体的には、パチンコ機10に対する前記払出要求信号の送信を停止する。またユニット制御部21は返却禁止処理手段の一例であって、該異常発生検出手段により前記使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに、カードR/W25により受け付けた精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理を行う返却禁止処理手段を含むものであり、具体的には、本来であれば玉貸異常の発生により使用額分の玉貸処理が中断すると前記返却操作が有効化されるところ、該使用額分の玉貸処理が中断しても返却操作の無効化を継続する処理である。
さらにユニット制御部21は異常解消検出手段の一例であって、前記使用額分の玉貸処理における異常の解消を検出するものであり、具体的には、前述の如く遊技制御基板11から出力された玉貸異常解消信号の入力を検出すると、玉貸異常の解消を検出する。そしてユニット制御部21は、該異常解消検出手段により使用額分の玉貸処理における異常の解消を検出したときに、前記貸与処理中断手段により中断された使用額分の玉貸処理を再開(具体的には、パチンコ機10に対する前記払出要求信号の送信を開始)し、該使用額分の玉貸処理が終了した後に、前記返却禁止処理手段による精算カード5の返却禁止を解除する処理(具体的には、継続されている返却操作の無効化を解除して、返却操作を有効化する処理)を行う。
管理装置50は有価価値管理部の一例であって、前記入金額に相当する有価価値の大きさ(残額)を管理すると共に、該管理している有価価値の大きさから遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される有価価値の大きさ(使用額)を減算するものである。この管理装置50は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,及びハードディスク53等を備えている。
この有価価値管理部として機能する管理装置50は、後述する有価価値管理部側通信可否検知手段,入金消費処理手段,処理情報記憶手段,処理情報更新手段,入金消費完了通知返信手段,及びリカバリ情報送信手段等を有し、さらに入金処理手段,減算応答返信手段,減算処理手段,及び有価価値返信手段等を有する。
ハードディスク53は、前記入金額に相当する有価価値の大きさ(残額)を管理するものであり、ここでは精算カード5に記録されている残額を各精算カード5毎に管理している。具体的には、図1に示すように、残額管理DBにおいて、精算カード5に記録されている残額を、該精算カード5のカードIDと対応付けて記憶している。
制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク53に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この制御部52は有価価値管理部側通信可否検知手段の一例であって、入金貸与制御部(カードユニット20)と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか該入金貸与制御部と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、通信部51から各カードユニット20に対して定期的(例えば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じてカードユニット20から通信部51に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ちカードユニット20と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ちカードユニット20と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また制御部52は入金消費処理手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段(ユニット制御部21)から入金消費情報が送信されてきたことに基づいて、入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした後に該有価価値の大きさを減算する入金消費処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金消費情報に含まれる入金額を残額として、該入金消費情報に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶することにより、一旦管理対象とし、その後に該残額を減算することにより、入金消費処理を行う。
また制御部52のRAMは処理情報記憶手段の一例であって、前記入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を記憶するものである。ここで処理情報は、当日における入金消費処理の実行回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
また制御部52は処理情報更新手段の一例であって、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を前記入金消費処理の実行毎に更新するものである。具体的には、処理情報として奇数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を偶数回に更新する。また処理情報として偶数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を奇数回に更新する。
また制御部52は入金処理手段の一例であって、前記入金要求送信手段(ユニット制御部21)から入金要求が送信されてきたことに基づいて、前記入金額に相当する有価価値の大きさを記憶する入金処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金要求に含まれる入金額を、該入金要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶する。該入金処理が完了すると、入金完了通知が、前記入金要求に含まれるカードユニット20に対して通信部51により返信される。
さらに制御部52は減算処理手段の一例であって、前記減算要求送信手段(ユニット制御部21)から減算要求が送信されてきたことに基づいて、各精算カード5について管理されている有価価値の大きさ(残額)からパチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を減算する減算処理を行うものである。この減算処理は、前記使用額分の玉貸処理の終了に拘わらず行われる。具体的には、前記送信されてきた減算要求に含まれる使用額を、該減算要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶されている管理残額から減算更新する。
通信部51は、前述の如くカードユニット20の外部通信部27と通信可能に接続されており、管理装置50とカードユニット20との間における通信を司るものである。
この通信部51は入金消費完了通知返信手段の一例であって、前記入金消費処理が完了したことに基づいて、該入金消費処理の完了を示す入金消費完了通知を前記入金貸与制御部(カードユニット20)に対して返信するものである。
また通信部51は減算応答返信手段の一例であって、前記減算要求送信手段(ユニット制御部21)から送信されてきた減算要求の受信に基づいて、該減算要求を受信した旨を示す減算応答を前記入金貸与制御部(カードユニット20)に対して返信するものである。また通信部51は有価価値返信手段の一例であって、前記減算処理手段による減算更新後の有価価値の大きさ(管理残額)を前記入金貸与制御部(カードユニット20)に対して返信するものである。
さらに通信部51はリカバリ情報送信手段の一例であって、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を含むリカバリ情報を前記入金貸与制御部(カードユニット20)に対して送信するものである。またリカバリ情報送信手段として機能する通信部51は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記管理している有価価値の大きさ(管理残額)を含むリカバリ情報を前記入金貸与制御部(カードユニット20)に対して送信する。即ちリカバリ情報送信手段から送信されるリカバリ情報には、処理情報,及び管理装置50で管理している管理残額の、2種類の情報が常に含まれる。
次に図3〜図7を参照して、第1実施形態に係る遊技用システム1の作用について説明する。この第1実施形態では、カードユニット20におけるユニット制御部21の作用とカードR/W制御部26の作用をまとめて表示する。
図3は、貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における正常時の処理の一例を表す図である。カードユニット20は、カードストッカ25bから搬送されてきた精算カード5をカードR/W25で留保しており、この状態で貨幣を受け付けると(S101)、該受け付けた貨幣の金額である入金額が1000円以下であるか否かを判定する(S101’)。ここで入金額が1000円を超えている(NO)と判定すると、後述するS152に進む。一方、入金額が1000円以下である(YES)と判定すると、該入金額とカードR/W25で留保している精算カード5のカードIDと当該カードユニット20のユニットIDを含む入金消費情報を管理装置50に対して送信し(S102)、送信情報記憶手段で記憶している送信情報を更新する(S103)。このS103では、偶数回と記憶している送信情報を奇数回と更新する。なおS102で入金消費情報を送信した後、S106で入金消費完了通知を受信する前に、オフライン状態が発生した場合の処理については、図4を参照して後述する。
前記入金消費情報を受信した管理装置50は、該受信した入金消費情報に含まれる入金額を残額として、該入金消費情報に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶することにより、一旦管理対象とし、その後に該残額を減算することにより、入金消費処理を行い(S104)、処理情報記憶手段で記憶している処理情報を更新する(S105)。このS105では、偶数回と記憶している処理情報を奇数回と更新する。そして入金消費完了通知をカードユニット20に対して送信する(S106)。
該入金消費完了通知を受信したカードユニット20は、S101で受け付けた貨幣を回収し(S107)、前記入金額を残額として表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶し(S108)、前記入金額をカードR/W25で受け付けている精算カード5に一旦記録した後に消去して(S109)、前述の如く入金額分の玉貸処理を行う(S110)。
次に貨幣を受け付けると(S111)、S111’〜S120で、前述したS101’〜S110と同様の処理を行う。ただしS113では、奇数回と記憶している送信情報を偶数回と更新する。またS115では、奇数回と記憶している処理情報を偶数回と更新する。以後、貨幣を受け付ける毎に、S101〜S110,及びS111〜S120と同様の処理が繰り返される。
前記S101’又はS111’で入金額が1000円を超えている(YES)と判定すると、該入金額とカードR/W25で留保している精算カード5のカードIDと当該カードユニット20のユニットIDを含む入金要求を管理装置50に対して送信する(S152)。該入金要求を受信した管理装置50は、該入金要求に含まれる入金額を、該入金要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶することにより、入金処理を行い(S153)、入金完了通知を該入金要求に含まれるユニットIDのカードユニット20に対して送信する(S154)。該入金完了通知を受信したカードユニット20は、S101又はS111で受け付けた貨幣を回収し(S155)、前記入金額を残額として表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶して(S156)、後述するS211の玉貸操作の受付,又はS241の返却操作の受付を待機する状態になる。
図4は、貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における通信不可能状態(オフライン状態)発生時の処理の一例を表す図である。カードユニット20は、前記図3のS112に示す入金消費情報を管理装置50に対して送信した後、S116に示す入金消費完了通知が管理装置50から返信されてくる前に、オフライン状態を検知したときには、該オフライン状態の発生前の処理として、1000円以下の貨幣の受付を記憶する。
ここで図4(a)に示すように、前記S111〜S113の処理が行われ、S112の入金消費情報が管理装置50に届く前にオフライン状態が発生した場合には、S114の入金消費処理及びS115の処理情報の更新が行われていないので、該オフライン状態を検知した管理装置50は、オンライン状態を検知したときに、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここでは前記S105で更新された奇数回)を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S161)。
該リカバリ情報を受信したカードユニット20は、入金貸与制御部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S162)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定すると、オフライン状態の発生前の処理としていずれの処理を記憶しているかを判定する。ここではオフライン状態の発生前の処理として1000円以下の貨幣の受付を記憶しているので、前記判定手段により、前記受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは処理情報が送信情報と一致するか否か)を判定する。ここでリカバリ情報に含まれる処理情報は奇数回であり、送信情報記憶手段で記憶している送信情報は前記S113で更新された偶数回であるため、両者は一致しない(処理情報≠送信情報)と判定されるので(S163)、前記S111で受け付けた貨幣を返却し(S164)、前記S113で更新した送信情報を元に戻して(S165)、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。
一方、図4(b)に示すように、前記S111〜S116の処理が行われ、S112の入金消費処理が管理装置50に届いた後であってS116の入金消費完了通知がカードユニット20に届く前にオフライン状態が発生した場合には、S114の入金消費処理及びS115の処理情報の更新が行われているので、該オフライン状態を検知した管理装置50は、オンライン状態を検知したときに、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここではS115で更新された偶数回)を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S161’)。
該リカバリ情報を受信したカードユニット20は、入金貸与制御部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S162)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定すると、図4(a)と同様の手法で、前記判定手段による判定を行う。ここでリカバリ情報に含まれる処理情報は偶数回であり、送信情報記憶手段で記憶している送信情報は前記S113で更新された偶数回であるため、両者は一致する(処理情報=送信情報)と判定されるので(S163’)、前述したS117〜S120の処理を行う。
この図4に示すように、管理装置50により、オフライン状態であることを検知し、その後にオンライン状態であることを検知したときに、入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を含むリカバリ情報がカードユニット20に対して送信され、該リカバリ情報を受信したカードユニット20により、該受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と当該カードユニット20で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは偶奇が一致するか否か)が判定され、予め定められた関係であると判定されたことを条件として、入金額分の玉貸処理が行われるので、管理装置50とカードユニット20との間でオフライン状態が発生しても、管理装置50側とカードユニット20側の処理に不一致が生じることがない。
ここで仮に、カードユニット20が、前記リカバリ情報として、管理装置50で管理している残額やオフライン状態の発生前における管理装置50の処理状態を含むリカバリ情報を取得したとしても、入金額分の玉貸処理が行われるシステムの場合には、オフライン状態の発生前に入金消費情報を受信できているか否かに関わらず、管理装置50が管理している残額は零であり、またオフライン状態の発生前における管理装置50の処理状態は入金消費済みであるため、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか,あるいは前回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのかの判断がつかない。そこで本発明は、図4に示すように、処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定することにより、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか否かをカードユニット20が把握できるようにしたものである。
またカードユニット20は、前記S162で、オフライン状態を検知した後でない(NO)と判定すると、処理情報が送信情報と一致するか否かの判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理等を行う。これによれば、管理装置50にオフライン状態であることを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、カードユニット20でオフライン状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を受信しても処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かの判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により入金額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
図5は、精算カード5が受け付けられた場合における正常時の処理の一例を表す図である。カードユニット20は、カードストッカ25bから搬送されてきた精算カード5をカードR/W25で留保しており、この状態でカード挿入口25aから精算カード5を受け付けると(S201)、該留保している精算カード5をカードストッカ25bに収納すると共にカード挿入口25aから挿入された精算カード5をカードR/W25により受け付け(S202)、該カードR/W25により受け付けた精算カード5から読み取ったカードID及び残額と当該カードユニット20のユニットIDを含む残額照合要求を管理装置50に対して送信する(S203)。
該残額照合要求を受信した管理装置50は、該残額照合要求に含まれる残額と、該残額照合要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶している残額とが一致するか否かを照合し(S204)、照合一致の場合には、照合OK通知を前記ユニットIDのカードユニット20に対して送信する(S205)。該照合OK通知を受信したカードユニット20は、精算カード5から読み取った残額を表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶する(S206)。なおS204で照合不一致の場合には、照合NG通知をカードユニット20に対して送信し、該照合NG通知を受信したカードユニット20は、精算カード5をカード挿入口25aから排出して遊技者に返却する。
次にカードユニット20は、残額が記録されている精算カード5をカードR/W25により受け付けている状態で玉貸操作(即ち玉貸ボタン15の押圧操作)を受け付けると(S211)、使用額分の玉貸処理の開始に先立って、精算カード5から読み取ったカードIDと該玉貸処理に使用される使用額と当該カードユニット20のユニットIDを含む減算要求を管理装置50に対して送信する(S212)。
該減算要求を受信した管理装置50は、減算応答をカードユニット20に対して返信し(S213)、該減算要求に含まれる使用額を該減算要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶している残額から減算更新することにより、減算処理を行い(S214)、減算更新後の管理残額を前記ユニットIDのカードユニット20に対して返信する(S217)。
このように、使用額分の玉貸処理に先立って、残額の減算要求がカードユニット20から管理装置50に対して送信され、該減算要求に応じて、管理装置50で管理している残額が減算更新されるので、使用額分の玉貸処理の終了後にカードユニット20と管理装置50との間における通信を不能(例えばオフライン状態にする,あるいは精算カード5を引き抜く等)として管理装置50で管理している残額の減算更新を阻止するような不正を防止できる。なおS212で減算要求を送信した後、S213で減算応答を受信する前に、オフライン状態が発生した場合の処理については、図6を参照して後述する。
S213の減算応答を受信したカードユニット20は、前記使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算し(S215)、該使用額分の玉貸処理を開始する(S216)。なお図示しないが、表示用記憶領域に記憶されている残額は、1度数分の玉貸が行われる毎に1度数分ずつ減算更新され、それに伴って残度数表示器14に表示されている残額は、1度数ずつ減算表示される。
S217の減算更新後の管理残額を受信したカードユニット20は、該受信した減算更新後の管理残額と、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS215の減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定し(S220)、残額一致(具体的には、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定すると(S221)、表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶している残額を精算カード5に記録し(S222)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S223)、該精算カード5に記録されている残額が1000円以下であるか否かを判定し(S224)、1000円以下でない(NO)と判定すると、S211の玉貸操作の受付,又はS241の返却操作の受付を待機する状態になり、1000円以下である(YES)と判定すると、S231の貨幣の受付,又はS241の返却操作の受付を待機する状態になる。なおS220で残額不一致と判定すると、後述するS271に進む。
次にカードユニット20は、貨幣を受け付けると(S231)、前記図3に示すS101’に進む。
次にカードユニット20は、返却操作(即ちカード返却ボタン16の押圧操作)を受け付けると(S241)、カードR/W25により受け付けている精算カード5に記録されている残額が零であるか否かを判定し(S242)、零である(YES)と判定すると、該返却操作を無効としてカードR/W25による精算カード5の留保を継続し、零でない(NO)と判定すると、表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶している残額を消去し(S243)、精算カード5をカード挿入口25aから排出して遊技者に返却して(S244)、カードストッカ25bに収納されている精算カード5をカードR/W25に搬送する(S245)。
図6は、精算カード5が受け付けられた場合における通信不可能状態(オフライン状態)発生時の処理の一例を表す図である。カードユニット20は、前記図5のS212に示す減算要求を管理装置50に対して送信した後、S213に示す減算応答が管理装置50から返信されてくる前に、オフライン状態を検知したときには、該オフライン状態の発生前の処理として、玉貸操作の受付を記憶する。
ここで図6(a)に示すように、前記S211〜S212の処理が行われ、S212の減算要求が管理装置50に届く前にオフライン状態が発生した場合には、管理残額から使用額の減算更新が行われていないので、該オフライン状態を検知した管理装置50は、オンライン状態を検知したときに、減算更新前の管理残額を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S261)。
該リカバリ情報を受信したカードユニット20は、前回の減算要求の送信後に入金貸与制御部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S262)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定すると、オフライン状態の発生前の処理としていずれの処理を記憶しているかを判定する。ここではオフライン状態の発生前の処理として玉貸操作の受付を記憶しているので、前記貸与判定手段により、前記受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)と一致するか否かを判定する(S263)。ここでは該受信したリカバリ情報に減算更新前の管理残額が含まれることから、一致する(具体的には、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定されるので、使用額分の玉貸処理を中止する(S264)。
一方、図6(b)に示すように、前記S211〜S214の処理が行われ、S212の減算要求が管理装置50に届いた後であってS213の減算応答がカードユニット20に届く前にオフライン状態が発生した場合には、管理残額から使用額の減算更新が行われているので、該オフライン状態を検知した管理装置50は、オンライン状態を検知したときに、減算更新後の管理残額を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S261’)。
該リカバリ情報を受信したカードユニット20は、前回の減算要求の送信後に入金貸与制御部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S262)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定すると、図6(a)と同様の手法で、前記貸与判定手段によるS263の判定を行う。ここでは該受信したリカバリ情報に減算更新後の管理残額が含まれることから、一致しない(具体的には、管理残額<判定用記憶領域の記憶残額)と判定されるので、前記使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算し(S264’)、該使用額分の玉貸処理を開始する(S265’)。
この図6に示すように、管理装置50により、オフライン状態であることを検知し、その後にオンライン状態であることを検知したときに、管理残額を含むリカバリ情報がカードユニット20に対して送信され、該リカバリ情報を受信したカードユニット20により、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額と一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、(b)に示すように、管理装置50で管理されている残額の減算更新が行われているとして使用額分の玉貸処理が行われる一方、一致すると判定されると、(a)に示すように、管理装置50で管理されている残額の減算更新が行われていないとして使用額分の玉貸処理が行われないので、使用額分の玉貸処理に先立って管理装置50で管理されている残額を減算更新するための減算要求をカードユニット20から管理装置50に対して送信する場合にも、オフライン状態の発生により遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
具体的には、オンライン状態への復帰後に、一律に使用額分の玉貸処理を行うシステムであれば、減算要求が管理装置50に届いておらず該管理装置50で管理されている残額の減算更新が行われていない場合に、遊技場が損をしてしまうことになり、一律に使用額分の玉貸処理を行わないシステムであれば、減算要求が管理装置50に届いており該管理装置50で管理されている残額の減算更新が行われている場合に、遊技者が損をしてしまうことになるが、本発明によれば、かかる問題点が解消される。
なおカードユニット20は、S265’で使用額分の玉貸処理を開始すると、S261’で受信した減算更新後の管理残額と、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS264’の減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定し(S266’)、残額一致(YES)と判定すると、前記S221に進み、残額不一致(NO)と判定すると、後述するS271に進んで、使用額分の玉貸処理の終了後に(S272)、後述するS273〜S276の異常報知処理を行う。このように、カードユニット20により、リカバリ情報を受信した後に使用額分の玉貸処理を行ったときに、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額と記憶残額とが一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、オフライン状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。また後述するS273に示すように、異常報知処理として精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理が行われるので、オフライン状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した状態で、遊技場の店員による対応の前に遊技者が精算カード5を返却して持ち去ってしまうことを防止できる。
またカードユニット20は、前記S262で、オフライン状態を検知した後でない(NO)と判定すると、前記S263の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等を行う。これによれば、管理装置50にオフライン状態であることを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、カードユニット20でオフライン状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を受信しても残額の一致判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
さらにカードユニット20は、前記S263で、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額がユニット制御部21のRAMの判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)よりも大きいと判定すると、使用額分の玉貸処理を行うことなく、後述するS273に進んで異常報知処理を行う。このように、カードユニット20により、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額よりも大きいか否かが判定され、該管理残額が大きいと判定されると、使用額分の玉貸処理を行うことなく、異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、管理装置50で管理されている残額を増加させるような不正が行われても、遊技場が損をすることが無く、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
図7は、精算カード5が受け付けられた場合における異常時の処理の一例を表す図である。カードユニット20は、図7(a)に示すように、前記S220で残額不一致と判定すると(S271)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S272)、S273〜S276の異常報知処理を行って、リセット操作の待機状態となる。このように、管理装置50で減算更新された残額とユニット制御部21で減算された残額とが一致しない(即ち異常である)と判定されても使用額分の玉貸処理を中断せずに継続するので、異常であると判定されたときに該玉貸処理を中断する場合に比べて、該異常が解消した後に残りの玉貸処理を再開する等の処理が必要なくなり、処理が簡素化される。またホールコンピュータ60で管理している売上の修正を要求する処理を行う必要がない。
S273では、異常報知処理として、精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理、具体的には返却操作の無効化を継続する処理を行う。これにより、遊技者が異常の発生に気づかず、遊技場の店員による対応の前に精算カード5を返却して持ち去ってしまうことを防止できる。
S274では、異常報知処理として、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS215の減算後の記憶残額)を表示部29に表示するための表示処理を行う。これにより、遊技場の店員が真の残額を把握して、管理装置50で管理している残額を更新する等の対応が可能となる。
S275では、多機能ランプ28を赤色で点滅させる処理を行い、S276では、残額異常通知を管理装置50に対して送信する処理を行う。そして遊技場の店員は、リセット操作を行って、例えば管理装置50の残額を判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS215の減算後の記憶残額)に書き換える等の対応を取り、残額不一致の異常を解消する。
この図7(a)に示すように、管理装置50で減算更新した残額とユニット制御部21で減算された残額とが一致しないと判定されたときに、異常が発生した旨を報知するための前記異常報知処理が行われるので、管理装置50で管理されている残額が誤って更新された旨を遊技場の店員が把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
またカードユニット20は、図7(b)に示すように、使用額分の玉貸処理の開始後に(S214)、玉貸異常の発生を検出すると(S281)、該玉貸処理を中断して(S282)、精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理、具体的には返却操作の無効化を継続する処理を行い(S283)、玉貸異常の解消を検出すると(S284)、玉貸処理を再開し(S285)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S286)、精算カード5の返却禁止を解除する処理、具体的には返却操作を有効化する処理を行う(S287)。この図7(b)に示すように、使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理が行われるので、管理装置50で管理している残額が減算更新されているにも拘わらず、該減算更新された残額に相当するパチンコ玉の貸与を受けることなく遊技者が精算カード5を返却して持ち去ってしまい、該遊技者が損をすることを防止できる。
[1−2.第1実施形態の変形例に係る遊技用システム1]
次に第1実施形態の変形例に係る遊技用システム1の構成について説明する。この変形例は、前述した第1実施形態と比較して、ユニット制御部21がリカバリ情報送信要求手段として機能する点と、それに伴う判定手段,及び貸与判定手段であるユニット制御部21,並びにリカバリ情報送信手段である通信部51の各機能のみが異なり、その他の点は同様である。
ここでユニット制御部21はリカバリ情報送信要求手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段により入金消費情報を送信した後、前記入金消費完了通知返信手段から入金消費完了通知が返信されてくる前に、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶されている処理情報を含むリカバリ情報の送信要求を前記有価価値管理部(管理装置50)に対して送信するものである。
ここで前記判定手段として機能するユニット制御部21は、前記リカバリ情報送信要求手段から送信した送信要求に応じて有価価値管理部(管理装置50)のリカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定する。また入金貸与制御部として機能するカードユニット20は、前記リカバリ情報送信要求手段によりリカバリ情報の送信要求を送信したときには、前記判定手段により予め定められた関係であると判定されたことを条件として、前記入金額貸与処理手段により前記入金額貸与処理を行う。なお具体的な作用は、第1実施形態と同様である。
またリカバリ情報送信要求手段として機能するユニット制御部21は、前記減算要求送信手段により減算要求を送信した後、前記減算応答返信手段から減算応答を受信する前に、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、有価価値管理部(管理装置50)で管理されている有価価値の大きさ(管理残額)を含むリカバリ情報の送信要求を該有価価値管理部に対して送信するものである。
ここで前記貸与判定手段として機能するユニット制御部21は、前記リカバリ情報送信要求手段による送信要求に応じて有価価値管理部(管理装置50)のリカバリ情報送信手段から送信されてくる前記リカバリ情報(即ち管理装置50で管理されている有価価値の大きさを含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさが、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)と一致するか否かを判定するものである。なお前記貸与判定手段として機能するユニット制御部21は、前述した第1実施形態と同様に、前記受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(管理残額)が、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)よりも大きいか否かを判定する。
なおリカバリ情報送信手段として機能する通信部51は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知した後に前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときに、該リカバリ情報をカードユニット20に対して送信する。一方、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知していないにも拘わらず前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときには、該リカバリ情報をカードユニット20に対して送信せず、この場合には制御部52によりエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、カードユニット20に対して精算カード5の返却禁止を要求する処理等である。
次に図8及び図9を参照して、第1実施形態の変形例に係る遊技用システム1の作用について説明する。この変形例では、前述した第1実施形態と比較して、前記図4に代えて図8の処理,及び前記図6に代えて図9の処理が行われる点のみが異なり、その他の処理(即ち図3,図5,図7の処理)は同様である。
図8は、貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における通信不可能状態(オフライン状態)発生時の処理の一例を表す図である。まず図8(a)に示すように、前記S111〜S113の処理が行われ、S112の入金消費情報が管理装置50に届く前にオフライン状態が発生した場合には、該オフライン状態を検知したカードユニット20は、オンライン状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求を管理装置50に対して送信する(S160)。該リカバリ情報の送信要求を受信した管理装置50は、有価価値管理部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S160’)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定されると、S114の入金消費処理及びS115の処理情報の更新が行われていないので、該送信要求に応じて、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここでは前記S105で更新された奇数回)を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S161)。以下S163〜S165の処理は、図4(a)と同様である。
一方、図8(b)に示すように、前記S111〜S116の処理が行われ、S112の入金消費処理が管理装置50に届いた後であってS116の入金消費完了通知がカードユニット20に届く前にオフライン状態が発生した場合には、該オフライン状態を検知したカードユニット20は、オンライン状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求を管理装置50に対して送信する(S160)。該リカバリ情報の送信要求を受信した管理装置50は、有価価値管理部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S160’)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定されると、S114の入金消費処理及びS115の処理情報の更新が行われているので、該送信要求に応じて、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここではS115で更新された偶数回)を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S161’)。以下S163’の処理は、図4(b)と同様である。
この図8に示すように、カードユニット20により、オフライン状態であることを検知し、その後にオンライン状態であることを検知したときに、管理装置50で記憶されている入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を含むリカバリ情報の送信要求が該管理装置50に対して送信され、該送信要求に応じて管理装置50から送信されてくるリカバリ情報を受信したカードユニット20により、該受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と当該カードユニット20で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは偶奇が一致するか否か)が判定され、予め定められた関係であると判定されたことを条件として、入金額分の玉貸処理が行われるので、管理装置50とカードユニット20との間でオフライン状態が発生しても、管理装置50側とカードユニット20側の処理に不一致が生じることがない。
また管理装置50は、前記S160’で、オフライン状態を検知した後でない(NO)と判定すると、リカバリ情報をカードユニット20に対して送信せずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理等を行う。これによれば、カードユニット20にオフライン状態であることを検知させてリカバリ情報の送信要求を送信させるような不正を行っても、管理装置50でオフライン状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を送信せずにエラー処理が行われるので、該不正により入金額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
図9は、精算カード5が受け付けられた場合における通信不可能状態(オフライン状態)発生時の処理の一例を表す図である。まず図9(a)に示すように、前記S211〜S212の処理が行われ、S212の減算要求が管理装置50に届く前にオフライン状態が発生した場合には、該オフライン状態を検知したカードユニット20は、オンライン状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求を管理装置50に対して送信する(S260)。該リカバリ情報の送信要求を受信した管理装置50は、有価価値管理部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S260’)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定すると、管理残額から使用額の減算更新が行われていないので、該送信要求に応じて、減算更新前の管理残額を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S261)。以下S263〜S264の処理は、図6(a)と同様である。
一方、図9(b)に示すように、前記S211〜S214の処理が行われ、S212の減算要求が管理装置50に届いた後であってS213の減算応答がカードユニット20に届く前にオフライン状態が発生した場合には、該オフライン状態を検知したカードユニット20は、オンライン状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求を管理装置50に対して送信する(S260)。該リカバリ情報の送信要求を受信した管理装置50は、有価価値管理部側通信可否検知手段によりオフライン状態を検知した後であるか否かを判定し(S260’)、オフライン状態を検知した後である(YES)と判定すると、管理残額から使用額の減算更新が行われているので、該送信要求に応じて、減算更新後の管理残額を含むリカバリ情報をカードユニット20に対して送信する(S261’)。以下S263〜S266’の処理は、図6(b)と同様である。
この図9に示すように、カードユニット20により、オフライン状態であることを検知し、その後にオンライン状態であることを検知したときに、管理装置50で管理されている管理残額を含むリカバリ情報の送信要求が該管理装置50に対して送信され、該送信要求に応じて管理装置50から送信されてくるリカバリ情報を受信したカードユニット20により、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額と一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、(b)に示すように、管理装置50で管理されている残額の減算更新が行われているとして使用額分の玉貸処理が行われる一方、一致すると判定されると、(a)に示すように、管理装置50で管理されている残額の減算更新が行われていないとして使用額分の玉貸処理が行われないので、使用額分の玉貸処理に先立って管理装置50で管理されている残額を減算更新するための減算要求をカードユニット20から管理装置50に対して送信する場合にも、オフライン状態の発生により遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。なお具体的な効果は、図6で説明したのと同様である。
なお管理装置50は、前記S260’で、オフライン状態を検知した後でない(NO)と判定すると、リカバリ情報をカードユニット20に対して送信せずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、カードユニット20に対して精算カード5の返却禁止を要求する処理等を行う。これによれば、カードユニット20にオフライン状態であることを検知させてリカバリ情報の送信要求を送信させるような不正を行っても、管理装置50でオフライン状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を送信せずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
[2−1.第2実施形態に係る遊技用システム1’]
次に図1及び図2を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム1’の構成について説明する。遊技用システム1’は、図1に示すように、前記カードユニット20に代えてカードユニット20’を備える点と、前記管理装置50に代えて管理装置50’を備える点が、第1実施形態と異なる。なおカードユニット20’がパチンコ機10に対応して設けられる点や、各カードユニット20’がホールコンピュータ60とも接続されている点や、紙幣2,硬貨3,及び精算カード5が使用される点は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態に係るカードユニット20’は、第1実施形態に係るカードユニット20と比較して、前記ユニット制御部21に代えてユニット制御部21’を備える点と、前記カードR/W制御部26に代えてカードR/W制御部26’を備える点のみが異なり、その他の点は同様である。このカードユニット20’は遊技用装置の一例であって、貨幣受付手段である紙幣識別機23及び硬貨識別機24と、入金貸与制御部であるユニット制御部21’と、有価価値管理部であるカードR/W制御部26’とを含み、後述する有価価値情報送信手段を有するものである。この第2実施形態では、入金貸与制御部が、カードユニット20’ではなく、ユニット制御部21’であり、また有価価値管理部が、管理装置50’ではなく、カードR/W制御部26’である。
ユニット制御部21’は入金貸与制御部の一例であって、貨幣受付手段により受け付けた貨幣の金額である入金額に相当する有価価値の大きさの範囲内における所定の大きさの有価価値(使用額)を使用して遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するものである。
この入金貸与制御部として機能するユニット制御部21’は、後述する貸与要求操作検出手段,管理装置通信可否検知手段,入金要求送信手段,減算要求送信手段,入金処理完了判定手段,貸与処理手段,有価価値減算手段,貸与判定手段,第1の異常報知処理手段,異常判定手段,及び第2の異常報知処理手段等を有する。このユニット制御部21’では、管理装置50’と通信できる管理装置通信可能状態(管理装置オンライン状態)において貨幣を受け付けると、入金要求がカードR/W制御部26’に対して送信されて該カードR/W制御部26’において後述する入金処理が行われ、貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、減算要求がカードR/W制御部26’に対して送信されて該カードR/W制御部26’において後述する減算処理が行われ、ユニット制御部21’において後述する貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われる。
またユニット制御部21’では、管理装置オンライン状態において精算カード5を受け付けると、該受け付けた精算カード5に記録されている残額を示す有価価値情報(残額照合要求)が管理装置50に対して送信され、貸与要求操作(玉貸操作)を検出すると、前記送信した残額照合要求に応じて管理装置50で行われた残額の照合が照合OKであることを条件として、後述する貸与処理(使用額分の玉貸処理)が行われ、貨幣を受け付けると、入金要求がカードR/W制御部26’に対して送信されて該カードR/W制御部26’において後述する入金処理が行われる。
また入金貸与制御部として機能するユニット制御部21’は、後述する入金貸与制御部側通信可否検知手段,入金消費情報送信手段,送信情報記憶手段,送信情報更新手段,入金額貸与処理手段,及び判定手段等を有する。このユニット制御部21’では、管理装置50’と通信できない管理装置通信不可能状態(管理装置オフライン状態)において貨幣を受け付けると、後述する入金額貸与処理(入金額分の玉貸処理)が行われる。この管理装置オフライン状態においては、1000円以下の貨幣を受付可能である。また管理装置オフライン状態においては、精算カード5は受付不能である。
ここでユニット制御部21’のRAMには、第1実施形態と同様に、表示用記憶領域と判定用記憶領域が設けられている。またユニット制御部21’は、第1実施形態と同様に、貸与要求操作検出手段として機能するものである。
またユニット制御部21’は管理装置通信可否検知手段の一例であって、管理装置50’と通信できる管理装置通信可能状態(管理装置オンライン状態)であるか該管理装置50’と通信できない管理装置通信不可能状態(管理装置オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、後述する管理装置50’の通信部51からカードR/W制御部26’を介して各カードユニット20’に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50’と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50’と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
またユニット制御部21’は入金要求送信手段の一例であって、前記管理装置通信可否検知手段により管理装置通信可能状態(管理装置オンライン状態)であることを検出しているときに、前記貨幣受付手段による貨幣の受付に基づいて、精算カード5に対して前記入金額に相当する大きさの有価価値の大きさを記録する入金処理を要求する入金要求をカードR/W制御部26’に対して送信するものである。具体的には、管理装置オンライン状態において貨幣受付手段により貨幣を受け付けると、該受け付けた貨幣の金額である入金額を含む入金要求を、カードR/W制御部26’に送信する。
またユニット制御部21’は減算要求送信手段の一例であって、前記入金要求送信手段から送信した入金要求に応じて行われて入金処理が完了したことによりカードR/W制御部26’から入金完了通知が返信されてきた後,又は管理装置50’から照合OK通知が送信されてきた後に、前記貸与要求操作検出手段により貸与要求操作(玉貸操作)を検出したことに基づいて、前記精算カード5に記録されている有価価値の大きさ(残額)からパチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を減算する減算処理を要求する減算要求を前記有価価値管理部(カードR/W制御部26’)に対して送信するものであり、ここでは次に述べる貸与処理手段による貸与処理に先立って、該減算要求を送信する。具体的には、入金完了通知が返信されてきた後,又は照合OK通知が送信されてきた後に、玉貸操作を検出すると、RAMで記憶している記憶残額と、予め設定されている玉貸設定金額(例えば500円)とを比較して、記憶残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額を使用額とし、記憶残額<玉貸設定金額であれば該記憶残額を使用額として、貸与処理に先立って、該使用額を含む減算要求を、カードR/W制御部26’に送信する。この減算要求を受信したカードR/W制御部26’からは、後述する減算応答返信手段により、該減算要求を受信した旨を示す減算応答が返信されてくる。
またユニット制御部21’は入金処理完了判定手段の一例であって、前記入金要求送信手段により入金要求を送信した後、カードR/W制御部26’から入金完了通知を受信する前に、後述するリカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報(ここでは入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に基づいて、前記入金処理が完了しているか否かを判定するものである。具体的には、ユニット制御部21’において、通信不可能状態が発生する前の処理を記憶しておき、該処理として貨幣の受付が記憶されている場合には、カードR/W制御部26’から送信されてくるリカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理が完了しているか否かを判定する。ここでカードR/W制御部26’から送信されてくるリカバリ情報には、入金処理が完了しているか否かを示す情報として、入金未完情報又は入金完了情報が含まれるので、受信したリカバリ情報に入金未完情報が含まれている場合には入金処理が完了していないと判定され、受信したリカバリ情報に入金完了情報が含まれている場合には入金処理が完了していると判定される。
またユニット制御部21’は貸与処理手段の一例であって、前記減算要求送信手段により減算要求を送信したことに基づいて、前記所定の大きさの有価価値(使用額)に相当する遊技媒体(パチンコ玉)を貸与するための貸与処理(使用額分の玉貸処理)を行うものであり、ここでは後述する減算応答返信手段(カードR/W制御部26’)から返信されてきた減算応答の受信に基づいて、該使用額分の玉貸処理を行う。具体的には、玉貸操作を検出した後、前記減算応答を受信したときに、前記使用額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。
またユニット制御部21’は、第1実施形態と同様に、有価価値減算手段,貸与判定手段,第1の異常報知処理手段,異常判定手段,第2の異常報知処理手段,第3の異常報知処理手段,異常発生検出手段,貸与処理中断手段,返却禁止処理手段,及び異常解消検出手段として機能するものである。ただし第2実施形態では、有価価値管理部が、管理装置50’ではなく、カードR/W制御部26’である。
またユニット制御部21’は入金貸与制御部側通信可否検知手段の一例であって、有価価値管理部(カードR/W制御部26’)と通信できる通信可能状態(通電状態)であるか該有価価値管理部と通信できない通信不可能状態(電断状態)であるかを検知するものである。具体的には、カードユニット20’における電源の状態を監視することにより、電源が通じている間は通電状態(即ちカードR/W制御部26’と通信できる通信可能状態)であると判定し、電源が遮断されている間は電断状態(即ちカードR/W制御部26’と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
この入金貸与制御部側通信可否検知手段により電断状態の発生が検知されると、後述するリカバリ情報送信手段(カードR/W制御部26’)から送信されてきたリカバリ情報に含まれる3種類の情報、具体的には、入金処理が完了しているか否かを示す情報,カードR/W制御部26’で管理している管理残額(即ち精算カード5に記録されている残額),及び処理情報のうちのいずれの情報に基づいて、後述する入金処理完了判定手段による判定,貸与判定手段による判定,又は判定手段による判定のいずれを行うかを選択するために、該オフライン状態の発生前の処理が、管理装置オンライン状態での貨幣の受付,玉貸操作の受付,又は管理装置オフライン状態での貨幣の受付のいずれかであるかが、RAMに記憶される。ここで電断状態の発生前の処理として、管理装置オンライン状態での貨幣の受付が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理完了判定手段による判定(図11を参照)が行われ、玉貸操作の受付が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれるカードR/W制御部26’で管理している管理残額に基づいて、貸与判定手段による判定(図14を参照)が行われ、管理装置オフライン状態での貨幣の受付が記憶されている場合には、リカバリ情報に含まれる処理情報に基づいて、判定手段による判定(図17を参照)が行われる。
またユニット制御部21’は、第1実施形態と同様に、入金消費情報送信手段,送信情報記憶手段,送信情報更新手段,入金額貸与処理手段,及び判定手段として機能するものである。ただし第2実施形態では、有価価値管理部が、管理装置50’ではなく、カードR/W制御部26’である。
次にカードR/W制御部26’は有価価値情報送信手段の一例であって、精算カード5に記録されている有価価値の大きさ(残額)を示す有価価値情報(残額照合要求)を外部の管理装置50’に送信するものである。具体的には、カード挿入口25aから精算カード5を受け付けると、カードR/W25により受け付けた精算カード5から読み取ったカードID及び残額と当該カードユニット20’のユニットIDを含む残額照合要求を管理装置50’に対して送信する。
またカードR/W制御部26’は有価価値管理部の一例であって、前記入金額に相当する有価価値の大きさ(残額)を管理すると共に、該管理している有価価値の大きさから遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される有価価値の大きさ(使用額)を減算するものであり、ここでは精算カード5に対して前記入金額に相当する有価価値の大きさを記録することにより該管理を行う。
この有価価値管理部として機能するカードR/W制御部26’は、後述する入金処理手段,減算処理手段,有価価値管理部側通信可否検知手段,入金消費処理手段,処理情報記憶手段,処理情報更新手段,入金消費完了通知返信手段,及びリカバリ情報送信手段等を有し、さらに減算応答返信手段,及び有価価値返信手段等を有する。
このカードR/W制御部26’は入金処理手段の一例であって、前記入金要求送信手段(ユニット制御部21’)から入金要求が送信されてきたことに基づいて、精算カード5に対して前記入金額に相当する有価価値の大きさを記録する入金処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金要求に含まれる入金額を、カードR/W25により受け付けている精算カード5に対して記録する。該入金処理が完了すると、入金完了通知が、ユニット制御部21’に対して返信される。
またカードR/W制御部26’は減算処理手段の一例であって、前記減算要求送信手段(ユニット制御部21’)から減算要求が送信されてきたことに基づいて、精算カード5に記録されている有価価値の大きさ(残額)からパチンコ玉の貸与に使用される所定の大きさの有価価値(使用額)を減算する減算処理を行うものである。この減算処理は、前記使用額分の玉貸処理の終了に拘わらず行われる。具体的には、前記送信されてきた減算要求に含まれる使用額を、カードR/W25により受け付けている精算カード5に記録されている残額から減算更新する。
またカードR/W制御部26’は有価価値管理部側通信可否検知手段の一例であって、入金貸与制御部(ユニット制御部21’)と通信できる通信可能状態(通電状態)であるか該入金貸与制御部と通信できない通信不可能状態(電断状態)であるかを検知するものである。具体的には、カードユニット20’における電源の状態を監視することにより、電源が通じている間は通電状態(即ちユニット制御部21’と通信できる通信可能状態)であると判定し、電源が遮断されている間は電断状態(即ちユニット制御部21’と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
またカードR/W制御部26’は入金消費処理手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段(ユニット制御部21’)から入金消費情報が送信されてきたことに基づいて、入金額に相当する有価価値の大きさを一旦管理対象とした後に該有価価値の大きさを減算する入金消費処理を行うものである。具体的には、前記送信されてきた入金消費情報に含まれる入金額を残額として、カードR/W25により受け付けている精算カード5に記録することにより、一旦管理対象とし、その後に該残額を減算(消去)することにより、入金消費処理を行う。
またカードR/W制御部26’のRAMは処理情報記憶手段の一例であって、前記入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を記憶するものである。ここで処理情報は、当日における入金消費処理の実行回数が、奇数回であるか,あるいは偶数回であるかを示す情報である。
またカードR/W制御部26’は処理情報更新手段の一例であって、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を前記入金消費処理の実行毎に更新するものである。具体的には、処理情報として奇数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を偶数回に更新する。また処理情報として偶数回と記憶している状態で入金消費処理が実行されると、該処理情報を奇数回に更新する。
またカードR/W制御部26’は入金消費完了通知返信手段の一例であって、前記入金消費処理が完了したことに基づいて、該入金消費処理の完了を示す入金消費完了通知を前記入金貸与制御部(ユニット制御部21’)に対して返信するものである。
またカードR/W制御部26’は減算応答返信手段の一例であって、前記減算要求送信手段(ユニット制御部21’)から送信されてきた減算要求の受信に基づいて、該減算要求を受信した旨を示す減算応答を前記入金貸与制御部(ユニット制御部21’)に対して返信するものである。またカードR/W制御部26’は有価価値返信手段の一例であって、前記減算処理手段による減算更新後の有価価値の大きさ(管理残額)を前記入金貸与制御部(ユニット制御部21’)に対して返信するものである。
またカードR/W制御部26’はリカバリ情報送信手段の一例であって、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶している処理情報を含むリカバリ情報を前記入金貸与制御部(ユニット制御部21’)に対して送信するものである。
またリカバリ情報送信手段として機能するカードR/W制御部26’は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報を前記入金貸与制御部(ユニット制御部21’)に対して送信する。具体的には、入金処理が完了していない場合には、入金処理が完了しているか否かを示す情報としての入金未完情報を含むリカバリ情報を、ユニット制御部21’に対して送信する。また入金処理が完了している場合には、入金処理が完了しているか否かを示す情報としての入金完了情報を含むリカバリ情報を、ユニット制御部21’に対して送信する。
さらにリカバリ情報送信手段として機能するカードR/W制御部26’は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記管理している有価価値の大きさ(管理残額=精算カード5に記録されている残額)を含むリカバリ情報を前記入金貸与制御部(ユニット制御部21’)に対して送信する。
即ちリカバリ情報送信手段から送信されるリカバリ情報には、入金処理が完了しているか否かを示す情報,カードR/W制御部26’で管理している管理残額(即ち精算カード5に記録されている残額),及び処理情報の、3種類の情報が常に含まれる。
第2実施形態に係る管理装置50’は、第1実施形態に係る管理装置50と比較して、有価価値管理部として機能しない点が異なり、その他の点は同様である。この管理装置50’は、精算カード5に記録されている有価価値の大きさ(残額)を各精算カード5毎に管理すると共に、前記有価価値情報送信手段から送信されてきた有価価値情報(残額照合要求)に基づいて当該有価価値の大きさの照合を行うものである。
次に図10〜図17を参照して、第2実施形態に係る遊技用システム1’の作用について説明する。この第2実施形態では、カードユニット20’におけるユニット制御部21’の作用とカードR/W制御部26’の作用を分けて表示する。
図10は、管理装置オンライン状態で貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における正常時の処理の一例を表す図である。カードユニット20’は、カードストッカ25bから搬送されてきた精算カード5をカードR/W25で留保しており、ユニット制御部21’は、管理装置オンライン状態で貨幣を受け付けると(S301)、該受け付けた貨幣の金額である入金額を含む入金要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S302)。なおS302で入金要求を送信した後、S304で入金完了通知を受信する前に、電断状態が発生した場合の処理については、図11を参照して後述する。該入金要求を受信したカードR/W制御部26’は、該入金要求に含まれる入金額をカードR/W25により受け付けている精算カード5に対して記録することにより、入金処理を行い(S303)、入金完了通知をユニット制御部21’に対して送信する(S304)。該入金完了通知を受信したユニット制御部21’は、S301で受け付けた貨幣を回収し(S305)、前記入金額を残額として表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶して(S306)、S311の玉貸操作の受付,又はS341の返却操作の受付を待機する状態になる。
次にユニット制御部21’は、入金完了通知が返信されてきた後に玉貸操作(即ち玉貸ボタン15の押圧操作)を受け付けると(S311)、使用額分の玉貸処理の開始に先立って、該玉貸処理に使用される使用額を含む減算要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S312)。
該減算要求を受信したカードR/W制御部26’は、減算応答をユニット制御部21’に対して返信し(S313)、該減算要求に含まれる使用額をカードR/W25により受け付けている精算カード5に記録されている残額から減算更新することにより、減算処理を行い(S314)、減算更新後の管理残額をユニット制御部21’に対して返信する(S317)。
このように、使用額分の玉貸処理に先立って、残額の減算要求がユニット制御部21’からカードR/W制御部26’に対して送信され、該減算要求に応じて、精算カード5に記録されている残額が減算更新されるので、使用額分の玉貸処理の終了後にユニット制御部21’とカードR/W制御部26’との間における通信を不能(例えば電断状態にする,あるいは精算カード5を引き抜く等)としてカードR/W制御部26’で管理している残額の減算更新を阻止するような不正を防止できる。なおS312で減算要求を送信した後、S313で減算応答を受信する前に、電断状態が発生した場合の処理については、図14を参照して後述する。
S313の減算応答を受信したユニット制御部21’は、前記使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算し(S315)、該使用額分の玉貸処理を開始する(S316)。なお図示しないが、表示用記憶領域に記憶されている残額は、1度数分の玉貸が行われる毎に1度数分ずつ減算更新され、それに伴って残度数表示器14に表示されている残額は、1度数ずつ減算表示される。
S317の減算更新後の管理残額を受信したユニット制御部21’は、該受信した減算更新後の管理残額と、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS315の減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定し(S320)、残額一致(具体的には、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定すると(S321)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S322)、S311の玉貸操作の受付,又はS341の返却操作の受付を待機する状態になる。なおS320で残額不一致と判定すると、後述するS371に進む。
次にユニット制御部21’は、返却操作(即ちカード返却ボタン16の押圧操作)を受け付けると(S341)、返却要求をカードR/W制御部26’に対して送信し(S342)、該返却要求を受信したカードR/W制御部26’は、カードR/W25により受け付けている精算カード5に記録されている残額が零であるか否かを判定し(S343)、零である(YES)と判定すると、前記返却操作を無効としてカードR/W25による精算カード5の留保を継続し、零でない(NO)と判定すると、精算カード5から読み取ったカードID及び残額と当該カードユニット20’のユニットIDを含む返却要求を管理装置50’に対して送信する(S344)。
該返却要求を受信した管理装置50’は、該返却要求に含まれる残額を該返却要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶し(S345)、返却完了通知を該返却要求に含まれるユニットIDのカードユニット20’に備えられるカードR/W制御部26’に対して返信する(S346)。
該返却完了通知を受信したカードR/W制御部26’は、該返却完了通知をユニット制御部21’に対して送信すると共に(S347)、精算カード5をカード挿入口25aから排出して遊技者に返却して(S348)、カードストッカ25bに収納されている精算カード5をカードR/W25に搬送する(S349)。またS347の返却完了通知を受信したユニット制御部21’は、表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶している残額を消去する(S350)。
このように、入金額に相当する有価価値の大きさを精算カード5に対して記録する入金処理を行うことにより有価価値の大きさを管理する有価価値管理部であるカードR/W制御部26’と前記入金貸与制御部であるユニット制御部21’とを含むカードユニット20’と、該精算カード5に記録されている残額を管理する管理装置50’との間で、管理装置オンライン状態であるときには、貨幣の受付に基づいてカードR/W制御部26’における前記入金処理が行われると共に、玉貸操作の検出に基づいてカードR/W制御部26’における減算処理及びユニット制御部21’における使用額分の玉貸処理が行われる。
図11は、管理装置オンライン状態で貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における通信不可能状態(電断状態)発生時の処理の一例を表す図である。ユニット制御部21’は、前記図10のS302に示す入金要求をカードR/W制御部26’に対して送信した後、S304に示す入金完了通知がカードR/W制御部26’から返信されてくる前に、電断状態を検知したときには、該伝田状態の発生前の処理として、管理装置オンライン状態での貨幣の受付を記憶する。
ここで図11(a)に示すように、前記S301〜S302の処理が行われ、S302の入金要求がカードR/W制御部26’に届く前に電断状態が発生した場合には、管理残額に対する入金額の加算更新(即ち精算カード5に対する入金額の記録)が行われていないので、該電断状態を検知したカードR/W制御部26’は、通電状態を検知したときに、入金未完情報を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S361)。
該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’は、電断状態の発生前の処理としていずれの処理を記憶しているかを判定する。ここでは電断状態の発生前の処理として管理装置オンライン状態での貨幣の受付を記憶しているので、前記入金処理完了判定手段により、該受信したリカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理が完了しているか否かを判定する。ここでは該受信したリカバリ情報に入金未完情報が含まれることから、入金処理が完了していないと判定されるので(S362)、前記S301で受け付けた貨幣を返却して(S363)、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。
一方、図11(b)に示すように、前記S301〜S304の処理が行われ、S302の入金要求がカードR/W制御部26’に届いた後であってS304の入金完了通知がユニット制御部21’に届く前に電断状態が発生した場合には、管理残額に対する入金額の加算更新(即ち精算カード5に対する入金額の記録)が行われているので、該電断状態を検知したカードR/W制御部26’は、通電状態を検知したときに、入金完了情報を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S361’)。
該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’は、図11(a)と同様の手法で、前記入金処理完了判定手段による判定を行う。ここでは該受信したリカバリ情報に入金完了情報が含まれることから、入金処理が完了していると判定されるので(S362’)、前述したS305以下に進む。
この図11に示すように、カードR/W制御部26’により、電断状態の発生を検知し、その後に通電状態への復帰を検知したときに、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報がユニット制御部21’に対して送信され、該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’により、入金処理が完了しているか否かが判定され、入金処理が完了していると判定されると、玉貸操作の検出に基づいて減算要求が送信されることにより、カードR/W制御部26’における減算処理及びユニット制御部21’における使用額分の玉貸処理が行われるので、入金処理の途中で電断状態が発生した場合にも、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
具体的には、貨幣を受け付けた後、カードR/W制御部26’とユニット制御部21’との間で電断状態が発生したときに、受け付けた貨幣を一律に返却するシステムであれば、ユニット制御部21’からカードR/W制御部26’に対する入金消費情報の送信後に、両者の間で電断状態が発生すると、前記受け付けた貨幣が返却されるにも拘わらず、カードR/W制御部26’が入金消費情報を受信していれば入金消費処理が行われる(即ち入金額が精算カード5に記録される)ので、遊技場が損をする(例えば精算カード5に1000円が記録されるにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されていない)。
同様に、貨幣を受け付けた後、カードR/W制御部26’とユニット制御部21’との間で電断状態が発生したときに、受け付けた貨幣を一律に回収するシステムであれば、ユニット制御部21’からカードR/W制御部26’に対する入金消費情報の送信後に、両者の間で電断状態が発生すると、前記受け付けた貨幣が回収されるにも拘わらず、カードR/W制御部26’が入金消費情報を受信していなければ入金消費処理が行われない(即ち入金額が精算カード5に記録されない)ので、遊技者が損をする(例えば精算カード5に1000円が記録されないにも拘わらず、実際には1000円紙幣が回収されてしまう)。
図12は、管理装置オンライン状態で貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における異常時の処理の一例を表す図である。ユニット制御部21’は、図12(a)に示すように、前記S320で残額不一致と判定すると(S371)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S372)、S373〜S375の異常報知処理を行って、リセット操作の待機状態となる。このように、カードR/W制御部26’で減算更新された残額とユニット制御部21’で減算された残額とが一致しない(即ち異常である)と判定されても使用額分の玉貸処理を中断せずに継続するので、異常であると判定されたときに該玉貸処理を中断する場合に比べて、該異常が解消した後に残りの玉貸処理を再開する等の処理が必要なくなり、処理が簡素化される。またホールコンピュータ60で管理している売上の修正を要求する処理を行う必要がない。
S373では、異常報知処理として、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS315の減算後の記憶残額)を表示部29に表示するための表示処理を行う。これにより、遊技場の店員が真の残額を把握して、カードR/W制御部26’で管理している残額を更新する等の対応が可能となる。
S374では、多機能ランプ28を赤色で点滅させる処理を行い、S375では、残額異常通知をカードR/W制御部26’を介して管理装置50’に対して送信する処理を行う。そして遊技場の店員は、リセット操作を行って、例えばカードR/W制御部26’の残額を判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS315の減算後の記憶残額)に書き換える等の対応を取り、残額不一致の異常を解消する。
この図12(a)に示すように、カードR/W制御部26’で減算更新した残額とユニット制御部21’で減算した残額とが一致しないと判定されたときに、異常が発生した旨を報知するための前記異常報知処理が行われるので、カードR/W制御部26’で管理されている残額が誤って更新された旨を遊技場の店員が把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
またユニット制御部21’は、図12(b)に示すように、使用額分の玉貸処理の開始後に(S316)、玉貸異常の発生を検出すると(S381)、該玉貸処理を中断して(S382)、精算カード受付禁止通知をカードR/W制御部26’に対して送信し(S383)、玉貸異常の解消を検出すると(S384)、玉貸処理を再開し(S385)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S386)、精算カード受付禁止解除通知をカードR/W制御部26’に対して送信する(S387)。このように、使用額分玉貸処理における異常の発生を検出したときに精算カード5の受付を禁止する処理が行われるので、精算カード5に記録されている残額が減算更新されているにも拘わらず、該減算更新された残額に相当するパチンコ玉の貸与を受けることなく遊技者が該精算カード5を持ち去ってしまい、該遊技者が損をすることを防止できる。
図13は、管理装置オンライン状態で精算カード5が受け付けられた場合における正常時の処理の一例を表す図である。カードユニット20’は、カードストッカ25bから搬送されてきた精算カード5をカードR/W25で留保しており、カードR/W制御部26’は、管理装置オンライン状態でカード挿入口25aから精算カード5を受け付けると(S401)、該留保している精算カード5をカードストッカ25bに収納すると共にカード挿入口25aから挿入された精算カード5をカードR/W25により受け付け(S402)、該カードR/W25により受け付けた精算カード5から読み取ったカードID及び残額と当該カードユニット20’のユニットIDを含む残額照合要求を管理装置50’に対して送信する(S403)。
該残額照合要求を受信した管理装置50’は、該残額照合要求に含まれる残額と、該残額照合要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶している残額とが一致するか否かを照合し(S404)、照合一致の場合には、照合OK通知を該照合要求に含まれるユニットIDのカードユニット20’に備えられるカードR/W制御部26’に対して送信する(S405)。該照合OK通知を受信したカードR/W制御部26’は、精算カード5から読み取った残額をユニット制御部21’に対して送信する(S406)。該残額を受信したユニット制御部21’は、該残額を表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶する(S407)。なおS404で照合不一致の場合には、照合NG通知をカードR/W制御部26’に対して送信し、該照合NG通知を受信したカードR/W制御部26’は、精算カード5をカード挿入口25aから排出して遊技者に返却する。
次にユニット制御部21’は、照合OK通知が送信されてきた後に玉貸操作(即ち玉貸ボタン15の押圧操作)を受け付けると(S411)、使用額分の玉貸処理の開始に先立って、該玉貸処理に使用される使用額を含む減算要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S412)。
該減算要求を受信したカードR/W制御部26’は、減算応答をユニット制御部21’に対して返信し(S413)、該減算要求に含まれる使用額をカードR/W25により受け付けている精算カード5に記録されている残額から減算更新することにより、減算処理を行い(S414)、減算更新後の管理残額をユニット制御部21’に対して返信する(S417)。
このように、使用額分の玉貸処理に先立って、残額の減算要求がユニット制御部21’からカードR/W制御部26’に対して送信され、該減算要求に応じて、精算カード5に記録されている残額が減算更新されるので、使用額分の玉貸処理の終了後にユニット制御部21’とカードR/W制御部26’との間における通信を不能(例えば電断状態にする,あるいは精算カード5を引き抜く等)としてカードR/W制御部26’で管理している残額の減算更新を阻止するような不正を防止できる。なおS412で減算要求を送信した後、S413で減算応答を受信する前に、電断状態が発生した場合の処理については、図14を参照して後述する。
S413の減算応答を受信したユニット制御部21’は、前記使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算し(S415)、該使用額分の玉貸処理を開始する(S416)。なお図示しないが、表示用記憶領域に記憶されている残額は、1度数分の玉貸が行われる毎に1度数分ずつ減算更新され、それに伴って残度数表示器14に表示されている残額は、1度数ずつ減算表示される。
S417の減算更新後の管理残額を受信したユニット制御部21’は、該受信した減算更新後の管理残額と、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS415の減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定し(S420)、残額一致(具体的には、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定すると(S421)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S422)、S411の玉貸操作の受付,又はS441の返却操作の受付を待機する状態になる。なおS420で残額不一致と判定すると、後述するS471に進む。
次にユニット制御部21’は、貨幣を受け付けると(S431)、該受け付けた貨幣の金額である入金額を含む入金要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S432)。なおS432で入金要求を送信した後、S434で入金完了通知を受信する前に、電断状態が発生した場合の処理については、前述した図11と同様である。該入金要求を受信したカードR/W制御部26’は、該入金要求に含まれる入金額をカードR/W25により受け付けている精算カード5に対して記録することにより、入金処理を行い(S433)、入金完了通知をユニット制御部21’に対して送信する(S434)。該入金完了通知を受信したユニット制御部21’は、S431で受け付けた貨幣を回収し(S435)、前記入金額を残額として表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶して(S46)、S411の玉貸操作の受付,又はS441の返却操作の受付を待機する状態になる。
次にユニット制御部21’は、返却操作(即ちカード返却ボタン16の押圧操作)を受け付けると(S441)、返却要求をカードR/W制御部26’に対して送信し(S442)、該返却要求を受信したカードR/W制御部26’は、カードR/W25により受け付けている精算カード5に記録されている残額が零であるか否かを判定し(S443)、零である(YES)と判定すると、前記返却操作を無効としてカードR/W25による精算カード5の留保を継続し、零でない(NO)と判定すると、精算カード5から読み取ったカードID及び残額と当該カードユニット20’のユニットIDを含む返却要求を管理装置50’に対して送信する(S444)。
該返却要求を受信した管理装置50’は、該返却要求に含まれる残額を該返却要求に含まれるカードIDと対応付けてハードディスク53で記憶し(S445)、返却完了通知を該返却要求に含まれるユニットIDのカードユニット20’に備えられるカードR/W制御部26’に対して返信する(S446)。
該返却完了通知を受信したカードR/W制御部26’は、該返却完了通知をユニット制御部21’に対して送信すると共に(S447)、精算カード5をカード挿入口25aから排出して遊技者に返却して(S448)、カードストッカ25bに収納されている精算カード5をカードR/W25に搬送する(S449)。またS447の返却完了通知を受信したユニット制御部21’は、表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶している残額を消去する(S450)。
このように、入金額に相当する有価価値の大きさを精算カード5に対して記録する入金処理を行うことにより有価価値の大きさを管理する有価価値管理部であるカードR/W制御部26’と前記入金貸与制御部であるユニット制御部21’とを含むカードユニット20’と、該精算カード5に記録されている残額を管理する管理装置50’との間で、管理装置オンライン状態であるときには、玉貸操作の検出に基づいてカードR/W制御部26’における減算処理及びユニット制御部21’における使用額分の玉貸処理が行われると共に、貨幣の受付に基づいてカードR/W制御部26’における前記入金処理が行われる。
図14は、管理装置オンライン状態で精算カード5が受け付けられた場合における通信不可能状態(電断状態)発生時の処理の一例を表す図である。ユニット制御部21’は、前記図13のS412に示す減算要求をカードR/W制御部26’に対して送信した後、S413に示す減算応答がカードR/W制御部26’から返信されてくる前に、電断状態を検知したときには、該電断状態の発生前の処理として、玉貸操作の受付を記憶する。
ここで図14(a)に示すように、前記S411〜S412の処理が行われ、S412の減算要求がカードR/W制御部26’に届く前に電断状態が発生した場合には、精算カード5に記録されている残額から使用額の減算更新が行われていないので、該電断状態を検知したカードR/W制御部26’は、通電状態を検知したときに、減算更新前の管理残額を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S461)。
該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’は、前回の減算要求の送信後に入金貸与制御部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S462)、電断状態を検知した後である(YES)と判定されると、電断状態の発生前の処理としていずれの処理を記憶しているかを判定する。ここでは電断状態の発生前の処理として玉貸操作の受付を記憶しているので、前記貸与判定手段により、前記受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)と一致するか否かを判定する(S463)。ここでは該受信したリカバリ情報に減算更新前の管理残額が含まれることから、一致する(具体的には、管理残額=判定用記憶領域の記憶残額)と判定されるので、玉貸処理を中止する(S464)。
一方、図14(b)に示すように、前記S411〜S414の処理が行われ、S412の減算要求がカードR/W制御部26’に届いた後であってS413の減算応答がユニット制御部21’に届く前に電断状態が発生した場合には、精算カード5に記録されている残額から使用額の減算更新が行われているので、該電断状態を検知したカードR/W制御部26’は、通電状態を検知したときに、減算更新後の管理残額を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S461’)。
該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’は、前回の減算要求の送信後に入金貸与制御部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S462)、電断状態を検知した後である(YES)と判定されると、図14(a)と同様の手法で、前記貸与判定手段によるS463の判定を行う。ここでは該受信したリカバリ情報に減算更新後の管理残額が含まれることから、一致しない(具体的には、管理残額<判定用記憶領域の記憶残額)と判定されるので、前記使用額を判定用記憶領域で記憶している残額から一括して減算し(S464’)、該使用額分の玉貸処理を開始する(S465’)。
この図14に示すように、カードR/W制御部26’により、電断状態であることを検知し、その後に通電状態であることを検知したときに、管理残額を含むリカバリ情報がユニット制御部21’に対して送信され、該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’により、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額と一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、(b)に示すように、カードR/W制御部26’で管理されている残額の減算更新が行われているとして使用額分の玉貸処理が行われる一方、一致すると判定されると、カードR/W制御部26’で管理されている残額の減算更新が行われていないとして使用額分の玉貸処理が行われないので、使用額分の玉貸処理に先立ってカードR/W制御部26’で管理されている残額を減算更新するための減算要求をユニット制御部21’からカードR/W制御部26’に対して送信する場合にも、電断状態の発生により遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
具体的には、通電状態への復帰後に、一律に使用額分の玉貸処理を行うシステムであれば、減算要求がカードR/W制御部26’に届いておらず精算カード5に記録されている残額の減算更新が行われていない場合に、遊技場が損をしてしまうことになり、一律に使用額分の玉貸処理を行わないシステムであれば、減算要求がカードR/W制御部26’に届いており精算カード5に記録されている残額の減算更新が行われている場合に、遊技者が損をしてしまうことになるが、本発明によれば、かかる問題点が解消される。
なおユニット制御部21’は、S465’で使用額分の玉貸処理が開始されると、S461’で受信した減算更新後の管理残額と、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS464’の減算後の記憶残額)とが一致するか否かを判定し(S466’)、残額一致(YES)と判定すると、前記S421に進み、残額不一致(NO)と判定すると、後述するS471に進んで、玉貸処理の終了後に(S472)、後述するS473〜S476の異常報知処理を行う。このように、ユニット制御部21’により、リカバリ情報を受信した後に使用額分の玉貸処理を行ったときに、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額と記憶残額とが一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、電断状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。また後述するS473に示すように、異常報知処理として精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理が行われるので、電断状態が発生したことに基づく残額の異常が発生した状態で、遊技場の店員による対応の前に遊技者が精算カード5を返却して持ち去ってしまうことを防止できる。
またユニット制御部21’は、前記S462で、電断状態を検知した後でない(NO)と判定されると、前記S463の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、玉貸操作を不能動化するための処理等を行う。これによれば、カードR/W制御部26’に電断状態であることを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、ユニット制御部21’で電断状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を受信しても残額の一致判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
さらにユニット制御部21’は、前記S463で、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が判定用記憶領域で記憶している残額(即ち減算前の記憶残額)よりも大きいと判定されると、玉貸処理を行うことなく、後述するS473に進んで異常報知処理を行う。このように、ユニット制御部21’により、受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額よりも大きいか否かが判定され、該管理残額が大きいと判定されると、使用額分の玉貸処理を行うことなく、異常が発生した旨を報知するための異常報知処理が行われるので、カードR/W制御部26’で管理されている残額を増加させるような不正が行われても、遊技場が損をすることが無く、遊技場の店員がその旨を把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
図15は、管理装置オンライン状態で精算カード5が受け付けられた場合における異常時の処理の一例を表す図である。ユニット制御部21’は、図15(a)に示すように、前記S420で残額不一致と判定すると(S471)、玉貸処理の終了後に(S472)、S473〜S476の異常報知処理を行って、リセット操作の待機状態となる。このように、カードR/W制御部26’で減算更新された残額とユニット制御部21’で減算された残額とが一致しない(即ち異常である)と判定されても使用額分の玉貸処理を中断せずに継続するので、異常であると判定されたときに該玉貸処理を中断する場合に比べて、該異常が解消した後に残りの玉貸処理を再開する等の処理が必要なくなり、処理が簡素化される。またホールコンピュータ60で管理している売上の修正を要求する処理を行う必要がない。
S473では、異常報知処理として、精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理、具体的には返却操作の無効化を継続する処理を行う。これにより、遊技者が異常の発生に気づかず、遊技場の店員による対応の前に精算カード5を返却して持ち去ってしまうことを防止できる。
S474では、異常報知処理として、判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS416の減算後の記憶残額)を表示部29に表示するための表示処理を行う。これにより、遊技場の店員が真の残額を把握して、カードR/W制御部26’で管理している残額を更新する等の対応が可能となる。
S475では、多機能ランプ28を赤色で点滅させる処理を行い、S476では、残額異常通知をカードR/W制御部26’を介して管理装置50’に対して送信する処理を行う。そして遊技場の店員は、リセット操作を行って、例えばカードR/W制御部26’の残額を判定用記憶領域で記憶している残額(即ちS416の減算後の記憶残額)に書き換える等の対応を取り、残額不一致の異常を解消する。
この図15(a)に示すように、カードR/W制御部26’で減算更新した残額とユニット制御部21’で減算した残額とが一致しないと判定されたときに、異常が発生した旨を報知するための前記異常報知処理が行われるので、カードR/W制御部26’で管理されている残額が誤って更新された旨を遊技場の店員が把握して、迅速な対応を取ることが可能となる。
またユニット制御部21’は、図15(b)に示すように、使用額分の玉貸処理の開始後に(S416)、玉貸異常の発生を検出すると(S481)、該玉貸処理を中断して(S482)、精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理、具体的には返却操作の無効化を継続する処理を行い(S483)、玉貸異常の解消を検出すると(S484)、玉貸処理を再開し(S485)、使用額分の玉貸処理の終了後に(S486)、精算カード5の返却禁止を解除する処理、具体的には返却操作を有効化する処理を行う(S487)。このように、使用額分の玉貸処理における異常の発生を検出したときに精算カード5の返却を禁止するための返却禁止処理が行われるので、精算カード5に記録されている残額が減算更新されているにも拘わらず、該減算更新された残額に相当するパチンコ玉の貸与を受けることなく遊技者が精算カード5を返却して持ち去ってしまい、該遊技者が損をすることを防止できる。
図16は、管理装置オフライン状態で貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における正常時の処理の一例を表す図である。カードユニット20’は、カードストッカ25bから搬送されてきた精算カード5をカードR/W25で留保しており、管理装置オフライン状態で貨幣を受け付けると(S501)、該受け付けた貨幣の金額である入金額が1000円以下であるか否かを判定する(S501’)。ここで入金額が1000円を超えている(NO)と判定すると、S501で受け付けた貨幣を返却して、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。一方、入金額が1000円以下である(YES)と判定すると、該入金額を含む入金消費情報をカードR/W制御部26’に対して送信し(S502)、送信情報記憶手段で記憶している送信情報を更新する(S503)。このS503では、偶数回と記憶している送信情報を奇数回と更新する。なおS502で入金消費情報を送信した後、S506で入金消費完了通知を受信する前に、オフライン状態が発生した場合の処理については、図17を参照して後述する。
前記入金消費情報を受信したカードR/W制御部26’は、該受信した入金消費情報に含まれる入金額を残額として、カードR/W25により受け付けている精算カード5に対して記録することにより、一旦管理対象とし、その後に該残額を減算することにより、入金消費処理を行い(S504)、処理情報記憶手段で記憶している処理情報を更新する(S505)。このS505では、偶数回と記憶している処理情報を奇数回と更新する。そして入金消費完了通知をユニット制御部21’に対して送信する(S506)。
該入金消費完了通知を受信したユニット制御部21’は、S501で受け付けた貨幣を回収し(S507)、前記入金額を残額として表示用記憶領域及び判定用記憶領域で記憶して(S508)、前述の如く入金額分の玉貸処理を行う(S509)。
次に貨幣を受け付けると(S511)、S511’〜S519で、前述したS501’〜S509と同様の処理を行う。ただしS513では、奇数回と記憶している送信情報を偶数回と更新する。またS515では、奇数回と記憶している処理情報を偶数回と更新する。以後、貨幣を受け付ける毎に、S501〜S509,及びS511〜S519と同様の処理が繰り返される。
このように、管理装置オフライン状態であるときには、貨幣の受付(ここでは1000円以下の貨幣の受付)に基づいて前記入金消費情報の送信が行われて前記入金額貸与処理が行われるので、管理装置50’で管理されない有価価値の大きさが精算カード5に残存することがなく、セキュリティが向上する。
図17は、管理装置オフライン状態で貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における通信不可能状態(電断状態)発生時の処理の一例を表す図である。ユニット制御部21’は、前記図16のS512に示す入金消費情報をカードR/W制御部26’に対して送信した後、S516に示す入金消費完了通知がカードR/W制御部26’から返信されてくる前に、電断状態を検知したときには、該電断状態の発生前の処理として、管理装置オフライン状態での貨幣の受付を記憶する。
ここで図17(a)に示すように、前記S511〜S513の処理が行われ、S512の入金消費情報がカードR/W制御部26’に届く前に電断状態が発生した場合には、S514の入金消費処理及びS515の処理情報の更新が行われていないので、該電断状態を検知したカードR/W制御部26’は、通電状態を検知したときに、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここでは前記S505で更新された奇数回)を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S561)。
該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’は、入金貸与制御部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S562)、電断状態を検知した後である(YES)と判定すると、電断状態の発生前の処理としていずれの処理を記憶しているかを判定する。ここでは電断状態の発生前の処理として管理装置オフライン状態での貨幣の受付を記憶しているので、前記判定手段により、前記受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは処理情報が送信情報と一致するか否か)を判定する。ここでリカバリ情報に含まれる処理情報は奇数回であり、送信情報記憶手段で記憶している送信情報は前記S513で更新された偶数回であるため、両者は一致しない(処理情報≠送信情報)と判定されるので(S563)、前記S511で受け付けた貨幣を返却し(S564)、前記S513で更新した送信情報を元に戻して(S565)、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。
一方、図17(b)に示すように、前記S511〜S516の処理が行われ、S512の入金消費処理がカードR/W制御部26’に届いた後であってS516の入金消費完了通知がユニット制御部21’に届く前に電断状態が発生した場合には、S514の入金消費処理及びS515の処理情報の更新が行われているので、該電断状態を検知したカードR/W制御部26’は、通電状態を検知したときに、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここではS515で更新された偶数回)を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S561’)。
該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’は、入金貸与制御部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S562)、電断状態を検知した後である(YES)と判定すると、図17(a)と同様の手法で、前記判定手段による判定を行う。ここでリカバリ情報に含まれる処理情報は偶数回であり、送信情報記憶手段で記憶している送信情報は前記S513で更新された偶数回であるため、両者は一致する(処理情報=送信情報)と判定されるので(S563’)、前述したS517〜S519の処理を行う。
この図17に示すように、カードR/W制御部26’により、電断状態であることを検知し、その後に通電状態であることを検知したときに、入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を含むリカバリ情報がユニット制御部21’に対して送信され、該リカバリ情報を受信したユニット制御部21’により、該受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と当該ユニット制御部21’で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは偶奇が一致するか否か)が判定され、予め定められた関係であると判定されたことを条件として、入金額分の玉貸処理が行われるので、カードR/W制御部26’とユニット制御部21’との間で電断状態が発生しても、カードR/W制御部26’側とユニット制御部21’側の処理に不一致が生じることがない。
ここで仮に、ユニット制御部21’が、前記リカバリ情報として、精算カード5に記録されている残額や電断状態の発生前におけるカードR/W制御部26’の処理状態を含むリカバリ情報を取得したとしても、入金額分の玉貸処理が行われるシステムの場合には、電断状態の発生前に入金消費情報を受信できているか否かに関わらず、精算カード5に記録されている残額は零であり、また電断状態の発生前におけるカードR/W制御部26’の処理状態は入金消費済みであるため、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか,あるいは前回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのかの判断がつかない。そこで本発明は、図17に示すように、処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定することにより、今回の貨幣の受付に基づく入金消費処理が行われたのか否かをユニット制御部21’が把握できるようにしたものである。
またユニット制御部21’は、前記S562で、電断状態を検知した後でない(NO)と判定すると、前記S563の判定を行わずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理等を行う。これによれば、カードR/W制御部26’に電断状態であることを検知させてリカバリ情報を送信させるような不正を行っても、ユニット制御部21’で電断状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を受信しても処理情報と送信情報とが予め定められた関係であるか否かの判定を行わずにエラー処理が行われるので、該不正により入金額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
[2−2.第2実施形態の変形例に係る遊技用システム1’]
次に第2実施形態の変形例に係る遊技用システム1’の構成について説明する。この変形例は、前述した第2実施形態と比較して、ユニット制御部21’がリカバリ情報送信要求手段として機能する点と、それに伴う判定手段,及び貸与判定手段であるユニット制御部21’,並びにリカバリ情報送信手段であるカードR/W制御部26’の各機能のみが異なり、その他の点は同様である。
ここでユニット制御部21’はリカバリ情報送信要求手段の一例であって、前記入金消費情報送信手段により入金消費情報を送信した後、前記入金消費完了通知返信手段から入金消費完了通知が返信されてくる前に、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、前記処理情報記憶手段で記憶されている処理情報を含むリカバリ情報の送信要求を前記有価価値管理部(カードR/W制御部26’)に対して送信するものである。
ここで前記判定手段として機能するユニット制御部21’は、前記リカバリ情報送信要求手段から送信した送信要求に応じて有価価値管理部(カードR/W制御部26’)のリカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報に含まれる処理情報と前記送信情報記憶手段で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否かを判定する。また入金貸与制御部として機能するユニット制御部21’は、前記リカバリ情報送信要求手段によりリカバリ情報の送信要求を送信したときには、前記判定手段により予め定められた関係であると判定されたことを条件として、前記入金額貸与処理手段により前記入金額貸与処理を行う。なお具体的な作用は、第2実施形態と同様である。
またリカバリ情報送信要求手段として機能するユニット制御部21’は、前記減算要求送信手段により減算要求を送信した後、前記減算応答返信手段から減算応答を受信する前に、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知し、その後に通信可能状態(通電状態)であることを検知したときに、有価価値管理部(カードR/W制御部26’)で管理されている有価価値の大きさ(管理残額=精算カード5に記録されている残額)を含むリカバリ情報の送信要求を該有価価値管理部に対して送信するものである。
ここで前記貸与判定手段として機能するユニット制御部21’は、前記リカバリ情報送信要求手段による送信要求に応じて有価価値管理部(カードR/W制御部26’)のリカバリ情報送信手段から送信されてくる前記リカバリ情報(即ちカードR/W制御部26’で管理されている有価価値の大きさを含むリカバリ情報)を受信したときに、該受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさが、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)と一致するか否かを判定するものである。なお前記貸与判定手段として機能するユニット制御部21’は、前述した第2実施形態と同様に、前記受信したリカバリ情報に含まれる有価価値の大きさ(管理残額)が、判定用記憶領域で記憶している有価価値の大きさ(記憶残額)よりも大きいか否かを判定する。
なおリカバリ情報送信手段として機能するカードR/W制御部26’は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知した後に前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときに、該リカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する。一方、前記有価価値管理部側通信可否検知手段により通信不可能状態(電断状態)であることを検知していないにも拘わらず前記リカバリ情報送信要求手段からリカバリ情報の送信要求を受信したときには、該リカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信せず、この場合にはエラー処理を行う。このエラー処理は、例えば異常である旨を報知するための処理や、精算カード5の返却を禁止する処理等である。
次に図18〜図20を参照して、第2実施形態の変形例に係る遊技用システム1’の作用について説明する。この変形例では、前述した第2実施形態と比較して、前記図11に代えて図18の処理,前記図14に代えて図19の処理,及び前記図17に代えて図20の処理が行われる点のみが異なり、その他の処理(即ち図10,図12,図13,図15,図16の処理)は同様である。
図18は、管理装置オンライン状態で貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における通信不可能状態(電断状態)発生時の処理の一例を表す図である。まず図18(a)に示すように、前記S301〜S302の処理が行われ、S302の入金要求がカードR/W制御部26’に届く前に電断状態が発生した場合には、該電断状態を検知したユニット制御部21’は、通電状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S360)。該リカバリ情報の送信要求を受信したカードR/W制御部26’は、管理残額に対する入金額の加算更新(即ち精算カード5に対する入金額の記録)が行われていないので、該送信要求に応じて、入金未完情報を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S361)。以下S362〜S363の処理は、図11(a)と同様である。
一方、図18(b)に示すように、前記S301〜S304の処理が行われ、S302の入金要求がカードR/W制御部26’に届いた後であってS304の入金完了通知がユニット制御部21’に届く前に電断状態が発生した場合には、該電断状態を検知したユニット制御部21’は、通電状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S360)。該リカバリ情報の送信要求を受信したカードR/W制御部26’は、管理残額に対する入金額の加算更新(即ち精算カード5に対する入金額の記録)が行われているので、該送信要求に応じて、入金完了情報を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S361’)。以下S362’の処理は、図11(b)と同様である。
この図18に示すように、ユニット制御部21’により、入金要求を送信した後であって入金完了通知を受信する前に、電断状態が発生したことを検知し、その後に通電状態に復帰したことを検知したときに、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報の送信要求がカードR/W制御部26’に対して送信され、該送信要求に応じてカードR/W制御部26’から送信されてくるリカバリ情報を受信したユニット制御部21’により、入金処理が完了しているか否かが判定され、入金処理が完了していると判定されると、玉貸操作の検出に基づいて減算要求が送信されることにより、カードR/W制御部26’における減算処理及びユニット制御部21’における使用額分の玉貸処理が行われるので、入金処理の途中で電断状態が発生した場合にも、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。なお具体的な効果は、図11で説明したのと同様である。
図19は、管理装置オンライン状態で精算カード5が受け付けられた場合における通信不可能状態(電断状態)発生時の処理の一例を表す図である。まず図19(a)に示すように、前記S411〜S412の処理が行われ、S412の減算要求がカードR/W制御部26’に届く前に電断状態が発生した場合には、該電断状態を検知したユニット制御部21’は、通電状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S460)。該リカバリ情報の送信要求を受信したカードR/W制御部26’は、有価価値管理部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S460’)、電断状態を検知した後である(YES)と判定されると、管理残額から使用額の減算更新(即ち精算カード5に記録されている残額から使用額の減算更新)が行われていないので、該送信要求に応じて、減算更新前の管理残額を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S461)。以下S463〜S464の処理は、図14(a)と同様である。
一方、図19(b)に示すように、前記S411〜S414の処理が行われ、S412の減算要求がカードR/W制御部26’に届いた後であってS413の減算応答がユニット制御部21’に届く前に電断状態が発生した場合には、該電断状態を検知したユニット制御部21’は、通電状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S460)。該リカバリ情報の送信要求を受信したカードR/W制御部26’は、有価価値管理部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S460’)、電断状態を検知した後である(YES)と判定されると、管理残額から使用額の減算更新(即ち精算カード5に記録されている残額から使用額の減算更新)が行われているので、該送信要求に応じて、減算更新後の管理残額を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S461’)。以下S463〜S466’の処理は、図14(b)と同様である。
この図19に示すように、ユニット制御部21’により、電断状態であることを検知し、その後に通電状態であることを検知したときに、カードR/W制御部26’で管理されている管理残額を含むリカバリ情報の送信要求が該カードR/W制御部26’に対して送信され、該送信要求に応じてカードR/W制御部26’から送信されてくるリカバリ情報を受信したユニット制御部21’により、該受信したリカバリ情報に含まれる管理残額が記憶残額と一致するか否かが判定され、一致しないと判定されると、(b)に示すように、カードR/W制御部26’で管理されている残額の減算更新が行われているとして使用額分の玉貸処理が行われる一方、一致すると判定されると、(a)に示すように、カードR/W制御部26’で管理されている残額の減算更新が行われていないとして使用額分の玉貸処理が行われないので、使用額分の玉貸処理に先立ってカードR/W制御部26’で管理されている残額を減算更新するための減算要求をユニット制御部21’からカードR/W制御部26’に対して送信する場合にも、電断状態の発生により遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。なお具体的な効果は、図14で説明したのと同様である。
なおカードR/W制御部26’は、前記S460’で、電断状態を検知した後でない(NO)と判定されると、リカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信せずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理や、精算カード5の返却を禁止する処理等を行う。これによれば、ユニット制御部21’に電断状態であることを検知させてリカバリ情報の送信要求を送信させるような不正を行っても、カードR/W制御部26’で電断状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を送信せずにエラー処理が行われるので、該不正により使用額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
図20は、管理装置オフライン状態で貨幣(紙幣2,硬貨3)が受け付けられた場合における通信不可能状態(電断状態)発生時の処理の一例を表す図である。まず図20(a)に示すように、前記S511〜S513の処理が行われ、S512の入金消費情報がカードR/W制御部26’に届く前に電断状態が発生した場合には、該電断状態を検知したユニット制御部21’は、通電状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S560)。該リカバリ情報の送信要求を受信したカードR/W制御部26’は、有価価値管理部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S560’)、電断状態を検知した後である(YES)と判定されると、S514の入金消費処理及びS515の処理情報の更新が行われていないので、該送信要求に応じて、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここでは前記S505で更新された奇数回)を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S561)。以下S563〜S565の処理は、図17(a)と同様である。
一方、図20(b)に示すように、前記S511〜S516の処理が行われ、S512の入金消費処理がカードR/W制御部26’に届いた後であってS516の入金消費完了通知がユニット制御部21’に届く前に電断状態が発生した場合には、該電断状態を検知したユニット制御部21’は、通電状態を検知したときに、リカバリ情報の送信要求をカードR/W制御部26’に対して送信する(S560)。該リカバリ情報の送信要求を受信したカードR/W制御部26’は、有価価値管理部側通信可否検知手段により電断状態を検知した後であるか否かを判定し(S560’)、電断状態を検知した後である(YES)と判定されると、S514の入金消費処理及びS515の処理情報の更新が行われているので、該送信要求に応じて、処理情報記憶手段で記憶している処理情報(ここではS515で更新された偶数回)を含むリカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信する(S561’)。以下S563’の処理は、図17(b)と同様である。
この図20に示すように、ユニット制御部21’により、電断状態の発生を検知し、その後に通電状態への復帰を検知したときに、カードR/W制御部26’で記憶されている入金消費処理の実行毎に更新される処理情報を含むリカバリ情報の送信要求が該カードR/W制御部26’に対して送信され、該送信要求に応じてカードR/W制御部26’から送信されてくるリカバリ情報を受信したユニット制御部21’により、該受信したリカバリ情報に含まれる処理情報と当該ユニット制御部21’で記憶している送信情報とが予め定められた関係であるか否か(ここでは偶奇が一致するか否か)が判定され、予め定められた関係であると判定されたことを条件として、入金額分の玉貸処理が行われるので、カードR/W制御部26’とユニット制御部21’との間で電断状態が発生しても、カードR/W制御部26’側とユニット制御部21’側の処理に不一致が生じることがない。
またカードR/W制御部26’は、前記S560’で、電断状態を検知した後でない(NO)と判定すると、リカバリ情報をユニット制御部21’に対して送信せずに、エラー処理として、異常である旨を報知するための処理等を行う。これによれば、ユニット制御部21’に電断状態であることを検知させてリカバリ情報の送信要求を送信させるような不正を行っても、カードR/W制御部26’で電断状態であることを検知していないと、該リカバリ情報を送信せずにエラー処理が行われるので、該不正により入金額分の玉貸処理が行われるのを防止できる。
[3.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の実施形態では、送信情報と処理情報との予め定められた関係とは、両者の偶奇が一致するものである例について説明したが、これに限らず、該関係は、入金貸与制御部の処理(入金消費情報の送信)に基づき有価価値管理部の処理(入金消費処理の実行)が行われたか否かを入金貸与制御部が判定できるように予め定められた関係であれば良い。例えば両者の偶奇が食い違っていれば、予め定められた関係であると判定するようにしても良い。
上記の実施形態では、送信情報が、当日における入金消費情報の送信回数を偶数回又は奇数回で示すものであり、処理情報が、当日における入金消費処理の実行回数を偶数回又は奇数回で示すものである例について説明したが、これに限らず、送信情報を、当日における入金消費情報の送信回数の通算数を示すものとし、処理情報を、当日における入金消費処理の実行回数の通算数を示すものとしても良い。また送信情報を、入金消費情報の送信毎に更新される0又は1の符号とし、処理情報を、入金消費処理の実行毎に更新される0又は1の符号としても良く、さらに該0又は1の符号の代わりに、フラグをON又はOFFするものでも良い。即ち送信情報は、入金消費情報の送信毎に更新される情報であれば良く、また処理情報は、入金消費処理の実行毎に更新される情報であれば良い。
上記の第1実施形態において、図4(a)のS165で受付貨幣が返却されてS166で送信情報が元に戻された後に、S112の入金消費情報を再度送信するようにしても良い。同様に、上記の第2実施形態において、図17(a)のS565で受付貨幣が返却されてS566で送信情報が元に戻された後に、S512の入金消費情報を再度送信するようにしても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、カードユニット20,20’と管理装置50,50’とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の実施形態では、図2に示すように、紙幣識別機23にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機24にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)がカードユニット20,20’の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、カードユニット20,20’の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機23、硬貨識別機24)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
上記の実施形態では、入金額が記録される記録媒体が、カードストッカ25bから搬送された精算カード5である例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、例えば第1実施形態における表示用記憶領域や、第2実施形態におけるカードR/W制御部26’のRAMや、カードR/W25の内部に指触不能に封入されている封入型カードや、外部からカードR/W25に挿入されたカードであっても良い。
上記の実施形態において、記録媒体である精算カード5に代えて、会員登録を行った会員遊技者に対して発行される会員カードや、会員登録を行っていないビジタ遊技者に対して発行されるビジタカードを使用するようにしても良い。この場合には、会員カードについてのみ、2000円以上の高額入金を可能とし、ビジタカードについては、1000円以下の低額入金のみを可能としても良い。
上記の実施形態では、記録媒体(精算カード5)が非接触式のICカードである例について説明したが、これに限らず、該記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また記録媒体の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。
上記の実施形態では、カードR/W25により受け付けている精算カード5が返却されると、カードストッカ25bに収納されている精算カード5がカードR/W25に搬送される例について説明したが、これに限らず、カードR/W25により受け付けている精算カード5が返却されても、カードストッカ25bに収納されている精算カード5をカードR/W25に搬送せず、貨幣が受け付けられると、カードストッカ25bに収納されている精算カード5がカードR/W25に搬送されるようにしても良い。また、貨幣の受付時にはユニット制御部21の表示用記憶領域やカードR/W制御部26’のRAMで入金額を記憶する一方で、返却操作時にカードストッカ25bに収納されている精算カード5をカードR/W25に搬送して該精算カード5に残額を記録するようにしても良い。
上記の実施形態では、有価価値の大きさとして金額自体が管理されている例について説明したが、これに限らず、該有価価値の大きさとして、該金額が所定の比率で換算された残度数や点数等が管理されるようにしても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパチロット,遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の第1実施形態では、カードユニット20において、ユニット制御部21とカードR/W制御部26とが別個に設けられている例について説明したが、これに限らず、両者の機能を備える1つの制御部を設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、外部通信部27がカードR/W制御部26,26’と接続されている例について説明したが、これに限らず、該外部通信部27は、ユニット制御部21,21’と接続されるものであっても良い。
上記の実施形態では、カードユニット20,20’において貸与処理が行われるときに、1度数に相当するパチンコ玉数(例えば消費税を考慮しないのであれば25個、消費税を考慮するのであれば消費税率に応じて24個,23個…等の、具体的な玉数)である払出要求玉数のパチンコ玉の払出を要求する払出要求信号がパチンコ機10に対して送信される例について説明したが、該貸与処理は、例えば以下の変形例1又は変形例2に示す如く行われるようにしても良い。
まず変形例1として、パチンコ機10において、カードユニット20,20’からの1回の払出要求に応じて払い出すパチンコ玉の数(以下「単位払出数」という。)を設定変更可能に構成すると共に、カードユニット20,20’において、該設定された単位払出数を予め記憶可能に構成した場合には、以下のようにして貸与処理を行う。まずカードユニット20,20’は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部21により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、実際に払い出したパチンコ玉の数である払出結果玉数を示す払出結果信号をユニット制御部21に対して送信する。該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記予め記憶している単位払出数と、該払出結果信号に示される払出結果玉数とを照合し、照合OKである場合には、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の貸与処理を行う。
ここで払出結果玉数を示す払出結果信号は、パチンコ機10の払出制御基板12から出力されるようにしても良いし、払い出されたパチンコ玉の数を検出する図示しない払出検出センサから出力されるようにしても良い。またカードユニット20,20’において予め記憶しておく単位払出数は、カード会社の管理装置や遊技場の管理装置50,50’で設定し、カードユニット20,20’に配信して記憶するようにすれば良い。そして、例えば前記単位払出数と払出結果玉数との照合NGの場合に、カードユニット20,20’を不能動化するように構成すれば、遊技場が実際の申告よりも小さい単位払出数をパチンコ機10において設定するような不正を防止できる。
また変形例2として、前記単位払出数が一定(例えば25個)である場合には、以下のようにして貸与処理を行う。まずカードユニット20,20’は、玉貸ボタン15の操作をユニット制御部21により検出すると、パチンコ玉の払出を要求する払出要求信号(具体的な払出要求玉数は示さない信号)を払出制御基板12に対して送信する。該払出要求信号を受信したパチンコ機10は、玉払出装置13からパチンコ玉の払出が可能であるか否かを確認し、該確認結果が可能である場合には、玉貸準備信号をユニット制御部21に対して送信する。該玉貸準備信号を検出したカードユニット20,20’は、玉貸指令信号を払出制御基板12に対して送信し、該玉貸指令信号を受信したパチンコ機10は、前記単位払出数のパチンコ玉の払出を指示する払出信号を払出制御基板12から玉払出装置13に対して出力し、これに基づいて、玉払出装置13から単位払出数分のパチンコ玉の払出を行い、該払出の終了に基づいて、1度数分の貸与処理の完了を示す玉貸完了信号をユニット制御部21に対して送信する。該払出結果信号を受信したカードユニット20,20’は、前記1度数分の減算処理を行い、その後、前記玉貸設定度数分の貸与処理を行う。
上記の実施形態では、遊技媒体を貸与するための貸与処理が、パチンコ玉を貸与する玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて有価価値の大きさを遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、貸与処理が行われた場合に、カードユニット20,20’と遊技機(パチンコ機10)との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該遊技機に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、カードユニット20,20’に設けられた図示しない玉払出装置からパチンコ玉が払い出されて貸与されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、カードユニット20,20’と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16の一部又は全部をカードユニット20,20’に設けるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、精算カード5に記録されている残額が1000円以下であるときに貨幣を受付可能である例について説明したが、これに限らず、該残額が零であるときに貨幣を受付可能であるようにしても良く、また該残額の多少によらずに貨幣を受付可能であるようにしても良い。
上記の第1実施形態では、入金額が1000円以下であるときに入金消費情報が送信されて、その結果として入金額貸与処理が行われ、入金額が1000円を超えているときに入金要求が送信されて、その結果として管理装置50において入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、入金額の多少によらずに入金消費情報が送信されて入金額貸与処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、入金貸与制御部から有価価値管理部に対して送信される減算要求に使用額が含まれる例について説明したが、これに限らず、該減算要求に、有価価値減算手段による減算後の残額が含まれるようにしても良い。つまり、上記の実施形態では、使用額を有価価値管理部に送信して、有価価値管理部側で管理残額(ハードディスク53で記憶している残額,又は精算カード5に記録されている残額)から使用額を減算して管理残額を更新していたが、入金貸与制御部から減算後の残額が送信されれば、有価価値管理部は管理残額を該送信されてきた残額に更新するのみで良く、これによれば、有価価値管理部側で管理残額を減算をする必要が無くなる。
上記の実施形態では、玉貸処理において、記録媒体の記録情報から特定される有価価値の大きさの減算が1度数分ずつ行われるため、表示用記憶領域と判定用記憶領域とを別個に設ける例について説明したが、玉貸処理の終了を待たずに(残額が一致するか否かの判定前に)該減算が使用額分一括して行われるようにした場合には、両記憶領域の機能を兼ね備えるものを1つだけ設けるようにしても良い。また上記の実施形態では、有価価値管理部から受信した残額と判定用記憶領域で記憶されている残額が一致するか否かの判定が玉貸処理の途中で行われるため、表示用記憶領域と判定用記憶領域とを別個に設ける例について説明したが、該判定が玉貸処理の終了後に行われるようにした場合には、両記憶領域の機能を兼ね備えるものを1つだけ設けるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、通信不可能状態が電断である例について説明したが、これに限らず、該通信不可能状態には、ユニット制御部21とカードR/W制御部26’の間が断線して通信できないような場合も含まれる。
上記の第1実施形態において、前記有価価値管理部(管理装置50)は、前記有価価値管理部側通信可否検知手段(制御部52)により前記通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に前記通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記リカバリ情報送信手段(通信部51)により、前記入金処理が完了しているか否かを示す情報を含む前記リカバリ情報を前記入金貸与制御部(カードユニット20)に対して送信し、前記入金貸与制御部は、前記入金要求送信手段(ユニット制御部21)により入金要求を送信した後、前記有価価値管理部から入金完了通知を受信する前に、前記リカバリ情報送信手段から送信されてきたリカバリ情報を受信したときに、該受信したリカバリ情報に基づいて、前記入金処理が完了しているか否かを判定する入金処理完了判定手段(ユニット制御部21)をさらに有し、該入金処理完了判定手段により入金処理が完了していると判定されたことを条件として、前記貸与要求操作検出手段(ユニット制御部21)により貸与要求操作(玉貸操作)を検出したことに基づいて、前記減算要求送信手段(ユニット制御部21)により前記減算要求の送信を行うようにしても良い。具体的には、第2実施形態における図11と同様に、カードユニット20において、1000円を超える貨幣を受け付けた後に、オフライン状態を検知したときに、該オフライン状態の発生前の処理として、1000円を超える貨幣の受付を記憶すると共に、管理装置50からリカバリ情報を受信したときに、オフライン状態の発生前の処理としていずれの処理を記憶しているかを判定し、該処理として1000円を超える貨幣の受付を記憶しているときに、前記入金処理完了判定手段により、該受信したリカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理が完了しているか否かを判定するように構成する。そしてリカバリ情報に入金未完情報が含まれるときには、入金処理が完了していないと判定し、受け付けた貨幣を返却して、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。一方、リカバリ情報に入金完了情報が含まれるときには、入金処理が完了していると判定し、前記S155に進む。これによれば、有価価値管理部により、通信不可能状態であることを検知し、その後に通信可能状態であることを検知したときに、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報が入金貸与制御部に対して送信され、該リカバリ情報を受信した入金貸与制御部により、入金処理が完了しているか否かが判定され、入金処理が完了していると判定されると、貸与要求操作の検出に基づいて減算要求が送信されることにより、有価価値管理部における減算処理及び入金貸与制御部における貸与処理が行われるので、入金処理の途中で通信不可能状態が発生した場合にも、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
また上記の第1実施形態の変形例において、前記入金貸与制御部(カードユニット20)は、前記入金要求送信手段(ユニット制御部21)により入金要求を送信した後、前記有価価値管理部(管理装置50)から入金完了通知を受信する前に、前記入金貸与制御部側通信可否検知手段(ユニット制御部21)により前記通信不可能状態(オフライン状態)であることを検知し、その後に前記通信可能状態(オンライン状態)であることを検知したときに、前記リカバリ情報送信要求手段(ユニット制御部21)により、前記入金処理が完了しているか否かを示す情報を含む前記リカバリ情報の送信要求を前記有価価値管理部に対して送信し、該リカバリ情報送信要求手段による送信要求に応じて前記有価価値管理部から送信されてきた前記リカバリ情報を受信したときに、該受信したリカバリ情報に基づいて、前記入金処理が完了しているか否かを判定する入金処理完了判定手段(ユニット制御部21)をさらに有し、該入金処理完了判定手段により入金処理が完了していると判定されたことを条件として、前記貸与要求操作検出手段(ユニット制御部21)により貸与要求操作(玉貸操作)を検出したことに基づいて、前記減算要求送信手段(ユニット制御部21)により前記減算要求の送信を行うようにしても良い。具体的には、第2実施形態における図18と同様に、1000円を超える貨幣を受け付けた後に、オフライン状態を検知したときに、該オフライン状態の発生前の処理として、1000円を超える貨幣の受付を記憶すると共に、その後にオンライン状態を検知したときに、管理装置50に対してリカバリ情報の送信を要求し、該管理装置50からリカバリ情報を受信したときに、オフライン状態の発生前の処理としていずれの処理を記憶しているかを判定し、該処理として1000円を超える貨幣の受付を記憶しているときに、前記入金処理完了判定手段により、該受信したリカバリ情報に含まれる入金処理が完了しているか否かを示す情報に基づいて、入金処理が完了しているか否かを判定するように構成する。そしてリカバリ情報に入金未完情報が含まれるときには、入金処理が完了していないと判定し、受け付けた貨幣を返却して、貨幣を受け付ける前の状態に戻る。一方、リカバリ情報に入金完了情報が含まれるときには、入金処理が完了していると判定し、前記S155に進む。これによれば、入金貸与制御部により、入金要求を送信した後であって入金完了通知を受信する前に、通信不可能状態であることを検知し、その後に通信可能状態であることを検知したときに、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報の送信要求が有価価値管理部に対して送信され、該送信要求に応じて有価価値管理部から送信されてくるリカバリ情報を受信した入金貸与制御部により、入金処理が完了しているか否かが判定され、入金処理が完了していると判定されると、貸与要求操作の検出に基づいて減算要求が送信されることにより、有価価値管理部における減算処理及び入金貸与制御部における貸与処理が行われるので、入金処理の途中で通信不可能状態が発生した場合にも、遊技場や遊技者が損をするおそれが無くなる。
上記の第1実施形態において、図3に示すように、S154の入金完了通知の後に、管理装置50で記憶された入金額を示す入金額通知が管理装置50からカードユニット20に対してさらに送信された後に、S155以下の処理が行われて、玉貸操作の受付が可能となるようにしても良い。同様に、上記の第2実施形態において、図10又は図13に示すように、S304又はS434の入金完了通知の後に、精算カード5に記録された入金額を示す入金額通知がカードR/W制御部26’からユニット制御部21’に対してさらに送信された後に、S305又はS435以下の処理が行われて、玉貸操作の受付が可能となるようにしても良い。
上記の第2実施形態では、図10又は図13に示すように、S301又はS431の貨幣の受付時には、管理装置50’において入金額が記憶されない例について説明したが、これに限らず、貨幣の受付時に、入金額とカードIDとユニットIDを含む入金要求がカードR/W制御部26’から管理装置50’に対して送信され、管理装置50’において該入金額をカードIDと対応付けて記憶するようにしても良い。同様に、上記の第2実施形態では、図10又は図13に示すように、S311又はS411の玉貸操作の受付時には、管理装置50’において記憶している残額が減算更新されない例について説明したが、これに限らず、玉貸操作の受付時に、使用額とカードIDとユニットIDを含む減算要求がカードR/W制御部26’から管理装置50’に対して送信され、管理装置50’において該使用額を記憶している残額から減算更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、カードユニット20,又はユニット制御部21’において、減算応答を受信した後に、使用額の減算が行われてから、玉貸処理が開始される例について説明したが、これに限らず、玉貸処理が開始されてから、使用額の減算が行われるようにしても良い。
上記の実施形態において、リカバリ情報の送信要求を入金貸与制御部(カードユニット20,ユニット制御部21’)から有価価値管理部(管理装置50,カードR/W制御部26’)に対して送信するにあたり、該入金貸与制御部で記憶している通信不可能状態(オフライン状態,電断状態)の発生前の処理を参照して、必要な情報を含むリカバリ情報の送信要求を有価価値管理部に対して送信するようにしても良い。具体的には、上記の第1実施形態において、通信不可能状態の発生前の処理として、1000円以下の貨幣の受付を記憶しているときには、処理情報を含むリカバリ情報の送信を要求すれば良く、玉貸操作の受付を記憶しているときには、管理装置50で管理している管理残額を含むリカバリ情報の送信を要求すれば良い。また上記の第2実施形態において、通信不可能状態の発生前の処理として、管理装置オンライン状態での貨幣の受付を記憶しているときには、入金処理が完了しているか否かを示す情報を含むリカバリ情報の送信を要求すれば良く、玉貸操作の受付を記憶しているときには、カードR/W制御部26’で管理している管理残額(即ち精算カード5で記憶されている残額)を含むリカバリ情報の送信を要求すれば良く、管理装置オフライン状態での貨幣の受付を記憶しているときには、処理情報を含むリカバリ情報の送信を要求すれば良い。これによれば、送信されてきたリカバリ情報の中から必要な情報を選択するという処理を省略できる。