JP2015136401A - 遊技システム、各台装置及び遊技管理方法 - Google Patents

Abstract

【課題】封入式の遊技機を用いる場合に、遊技媒体数を適切に管理することを課題とする。
【解決手段】
台間カード処理機１０は、遊技機２０に所定数以上の未計数の遊技玉がある状態で遊技客からのカードの返却を受け付けた場合に、持玉数とともに未計数の遊技玉数をカード管理装置４０に送信して記憶させ、景品管理装置６０は該カードを受け付けた場合に、カード管理装置４０が記憶した未計数玉を問い合わせ、該カードに関連付けられた未計数の遊技玉が存在する場合に該遊技客に報知する。景品管理装置６０は、台間カード処理機１０を介して該遊技客の遊技した遊技機２０を使用停止にして未計数の遊技玉を確保し、台間カード処理機１０は、該遊技客のカードが挿入されることにより使用停止になった遊技機２０を復帰させ、遊技機２０から移行される未計数の遊技玉を持玉とする。
【選択図】図１

Description

この発明は、遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機と、前記遊技機に併設された各台装置とを含む遊技システム、各台装置及び遊技管理方法に関する。

従来、パチンコ店等の遊技店では、遊技客が遊技によって獲得した遊技媒体の数を記録媒体（例えばカード）に持遊技媒体数として関連づけて管理している。このため、遊技客は、現物の遊技媒体（玉やメダル）を持ち運ばなくても、記録媒体に関連づけられた持遊技媒体数を再度遊技に使用したり、景品交換に用いることができる。

また、最近になって、他店からの持込玉や異なる貸出レート間の持込玉の問題が顕在化してきたため、かかる持込玉が発生しない封入式の遊技機が注目されている。封入式の遊技機では、遊技客が遊技媒体に触れない構造となっており、遊技媒体を発射可能な数（以下、遊技可能数と言う）はデータとして管理されている（例えば特許文献１参照。）。

このような封入式の遊技機に併設される各台装置では、遊技媒体の現物を自装置や遊技機が払い出すよう制御するのではなく、遊技媒体数をデータとして遊技機に送信することとなる。また、遊技を終了する際には、各台装置が遊技機から遊技可能数を取得し、持遊技媒体数に加算することになる。各台装置が遊技機から遊技可能数を取得し、持遊技媒体数に加算する操作は、遊技媒体を計数する操作に対応するため、ここでは計数操作と呼ぶことにする。

特開２００２−２３３６３５号公報

しかしながら、封入式の遊技機を用いる場合には、従来のように持遊技媒体数のみを管理したのでは、遊技店全体の遊技媒体数を適切に管理することができないという問題点があった。封入式の遊技機を用いる場合には、各台装置が管理する遊技媒体数である持遊技媒体数のデータと、封入式の遊技機が管理する遊技媒体数である遊技可能数のデータとが併存するためである。

これらのことから、封入式の遊技機を用いる場合に、遊技媒体数をいかにして適切に管理するかが重要な課題となっている。

本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためのものであって、封入式の遊技機を用いる場合に、遊技媒体数を適切に管理することのできる遊技システム、各台装置及び遊技管理方法を提供することを目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機と、前記遊技機に併設された各台装置とを含む遊技システムであって、前記遊技機は、前記遊技媒体について遊技に使用可能な数を遊技可能数として管理する遊技可能数管理手段と、前記遊技媒体の遊技への使用に伴って前記遊技可能数を減算して更新するとともに、当該遊技の結果として所定の賞が得られた場合に前記遊技可能数を加算して更新する遊技処理手段と、前記各台装置からの要求に応じて前記遊技可能数を増減して更新する各台装置要求処理手段と、前記遊技可能数を前記各台装置に通知する通知手段とを備え、前記各台装置は、所定の記録媒体に関連付けられた遊技媒体数を取得した場合に、当該遊技媒体数の一部又は全てを前記遊技可能数に加算させる要求を前記遊技機に対して行う加算要求手段と、前記記録媒体への遊技媒体数の関連付けを求める遊技媒体数関連付操作を受け付けた場合に自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付ける遊技媒体数関連付手段と、前記遊技媒体数関連付手段により自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付けた場合に、前記遊技可能数の値に基づいて前記遊技可能数を特定するための遊技可能数特定情報を前記記録媒体に関連付ける処理を行う遊技可能数関連付手段とを備えることを特徴とする。

また本発明は、上記発明において、前記遊技機での遊技に関連する所定の処理を行う遊技関連機器をさらに備え、前記遊技関連機器は、前記記録媒体の識別情報を読み取った場合に、当該機六媒体に対して遊技可能数特定情報が関連づけられているかを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて所定の情報出力を行う情報出力手段とをさらに備えたことを特徴とする。

また、本発明は、上記発明において、前記遊技関連機器は、前記記録媒体に関連付けられた遊技可能数特定情報から特定される遊技可能数を対象として、前記所定の処理を行う機能を有することを特徴とする。

また、本発明は、上記発明において、前記記録媒体の識別情報を読み取った場合に、当該記録媒体に対して前記遊技可能数特定情報が関連付けられているならば、前記遊技可能数特定情報を関連付けた装置に対して前記遊技可能数の使用を制限する指示を送信するための処理を行う制限指示処理手段をさらに備えたことを特徴とする。

また、本発明は、上記発明において、前記各台装置は、自装置が前記記録媒体に関連付けた遊技可能数特定情報に対応する遊技可能数の使用を制限する指示を受信した場合に当該記録媒体以外の記録媒体の取扱を禁止することを特徴とする。

また、本発明は、上記発明において、前記各台装置は、自装置が遊技可能数を関連付けた記録媒体を受け付け、かつ、自装置が併設された遊技機の遊技可能数が前記所定値以下となった場合に、前記記録媒体に関連付けた遊技可能数特定情報を無効化することを特徴とする。

また、本発明は、遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機に併設された各台装置であって、
所定の記録媒体に関連付けられた遊技媒体数を取得した場合に、当該遊技媒体数の一部又は全てを前記遊技機が管理する遊技可能数に加算させる要求を行う加算要求手段と、前記記録媒体への遊技媒体数の関連付けを求める遊技媒体数関連付操作を受け付けた場合に自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付ける遊技媒体数関連付手段と、前記遊技媒体数関連付手段により自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付けた場合に、前記遊技可能数の値に基づいて前記遊技可能数を特定するための遊技可能数特定情報を前記記録媒体に関連付ける処理を行う遊技可能数関連付手段とを備えたことを特徴とする。

また、本発明は、遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機と、前記遊技機に併設された各台装置とを含む遊技システムの遊技管理方法であって、前記各台装置が所定の記録媒体に関連付けられた遊技媒体数を取得した場合に、当該遊技媒体数の一部又は全てを前記遊技機が管理する遊技可能数に加算させる加算処理ステップと、前記記録媒体への遊技媒体数の関連付けを求める遊技媒体数関連付操作を受け付けた場合に前記各台装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付ける遊技媒体数関連付ステップと、前記遊技媒体数関連付ステップにより前記各台装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付けた場合に、前記遊技可能数の値に基づいて前記遊技可能数を特定するための遊技可能数特定情報を前記記録媒体に関連付ける処理を行う遊技可能数関連付ステップとを含んだことを特徴とする。

本発明によれば、記録媒体への遊技媒体数の関連付けを求める遊技媒体数関連付操作を受け付けた場合に、各台装置が管理する遊技媒体数を記録媒体に関連付けるとともに、遊技可能数が所定値よりも大きいならば遊技可能数を記録媒体に関連付けるよう構成したので、遊技媒体数を適切に管理することができる。

図１は、本実施例に係る遊技玉管理の概念を説明するための説明図である。 図２は、本実施例に係る遊技システムの構成を示す図である。 図３は、図２に示した台間カード処理機及び遊技機の外観構成を示す図である。 図４は、図２に示した台間カード処理機及び遊技機の内部構成を示すブロック図である。 図５は、図４に示した台間カード処理機の記憶部に記憶されるデータの構造の一例を示した図である。 図６は、図２に示したカード管理装置の内部構成を示すブロック図である。 図７は、図６に示したカード管理装置の記憶部に記憶されるデータの構造の一例を示した図である。 図８は、図２に示した景品管理装置の外観構成を示す図である。 図９は、図８に示した景品管理装置の機能構成を示すブロック図である。 図１０は、図８に示した景品管理装置の記憶部に記憶されるデータの構造の一例を示した図である。 図１１は、景品管理装置の表示部における計数忘れ警告のための画面表示の一例を示した図である。 図１２は、景品管理装置の表示部における遊技機停止処理後の画面表示の一例を示した図である。 図１３は、景品管理装置の表示部における景品交換予約の画面表示の一例を示した図である。 図１４は、台間カード処理機のカード排出の処理手順を示したフローチャートである。 図１５は、景品管理装置による遊技玉計数忘れに対応するための処理手順を示すフローチャートである。 図１６は、遊技玉計数忘れに対応するための台間カード処理機の処理手順を示すフローチャートである。 図１７は、移動先の台間カード処理機による未計数玉の報知について説明するための説明図である。

以下に、添付図面を参照して、本発明に係る遊技システム、各台装置及び遊技管理方法の好適な実施例を詳細に説明する。以下に示す実施例では、遊技媒体を遊技玉として説明するが、遊技媒体が遊技玉以外のメダル等である場合にも同様に適用することができる。

なお、本明細書中にあって持玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中（閉店より前の時間）のみ遊技に再度供することができるものを言う。貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降（閉店より後の時間）も遊技に再度供することができるものを言う。持玉は、一般遊技客及び会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技台を移動した場合などに使用する。貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用する。貯玉の使用には所定の手数料を課すこととしてもよい。

まず、本実施例に係る遊技玉管理の概念について説明する。図１は、本実施例に係る遊技玉管理の概念を説明するための説明図である。図１に示すように、各台装置である台間カード処理機１０は、遊技機２０に併設される。遊技機２０は、装置内部に一定数が封入されて循環する遊技玉を遊技領域に打ち込んで遊技を行う封入式の遊技機であり、遊技客が遊技玉に触れない構造となっている。また、遊技機２０には、台間カード処理機１０の遊技機表示操作部２２が設けられている。遊技機表示操作部２２は、タッチパネルディスプレイ等であり、遊技玉数及び持玉数等の情報の表示や、遊技客からの操作の受け付けを行なうことができる。遊技機表示操作部２２に表示される遊技玉数とは、封入された遊技玉の個数ではなく、遊技玉を発射可能な回数（遊技可能数）を示すものである。以降の説明において、遊技玉数とは遊技可能数を示す。

封入式の遊技機２０では、遊技客は、遊技を行って獲得した遊技玉を計数して持玉としてカードに関連付けすることで、景品カウンタにてその持玉数に応じた景品に交換できる。図１では、遊技機２０にある遊技玉数５００玉と、台間カード処理機１０が管理している持玉数１０００玉とを合計した１５００玉が、景品交換に使用できる遊技客の本来の玉数となる。

従来の各台計数システムの場合には、未計数の遊技玉は遊技機の上皿や下皿に５００玉として現物で存在し、遊技客がこの遊技玉を計数機に投入して計数することで持玉数に加算する行為が必要であるために、「計数し忘れ」の玉数はほとんどない。

封入式の遊技機２０の場合には、遊技玉数（図１では５００玉）は現物ではなく電子的なデータという形で遊技機２０内に存在する。そして、遊技客が遊技玉数分を持玉とするためには、計数ボタン２３を押下して、遊技機２０の遊技玉数というデータを台間カード処理機１０に移行させる操作が必須となる。ところが、計数ボタン２３を押下せずに、遊技機２０に計数忘れの遊技玉（以下、未計数玉と言う）を残して遊技客が景品カウンタに来た場合には、本来交換可能な遊技玉数がどの程度あるのか遊技客には把握できない状況が生起する。

遊技客が遊技玉を台間カード処理機１０に移行して持玉としなければ、図１に示すように、持玉の１０００玉のみが景品交換の対象となり、５００玉の未計数玉は景品交換の対象にはならない。そして、別の遊技客が同じ遊技機２０で遊技した場合には、未計数玉５００玉がそのまま利用されることになるため、前の遊技客は獲得した遊技玉を損失するという不利益を被る可能性がある。

そこで、本実施例に係る遊技玉管理システムは、景品交換の際に、景品管理装置６０で未計数玉を管理できるようにすることで、遊技客の損失を防止若しくは最小限になるようにしている。具体的には、カード返却時点（１）で、台間カード処理機１０は、遊技客の持玉数と、計数し忘れた遊技玉数とをカードに関連付けてカード管理装置４０に送信して記録させる（２ａ、２ｂ）。その後、遊技客が景品交換のためカウンタに来た時に、景品管理装置６０にカードを挿入若しくはかざすと（３）、景品管理装置６０は、カード管理装置４０にカードＩＤに対応する持玉数と未計数玉数とを問い合わせる（４ａ、４ｂ）。未計数玉数の通知を受けた場合に、景品管理装置６０は、遊技客に対して持玉数と未計数玉数を表示し、計数忘れの警告を行うのである（５）。

そして、景品管理装置６０は、遊技客の選択に応じて、台間カード処理機１０を介して計数忘れのあった当該遊技機２０をリモートでエラーダウンさせることで使用停止状態にする（６）。遊技機２０の使用停止状態によって遊技客の未計数玉は確保される。使用停止になった遊技機２０は、計数し忘れた遊技客のカードを挿入することで使用停止状態が解除され、それ以外のカードでは解除されない（７）。そして、遊技客がカードを挿入して未計数の遊技玉を全部計数すれば、遊技機２０の未計数玉数がクリアされることになる（８）。

また、景品管理装置６０に遊技客のカードが挿入された際に、景品管理装置６０は、カード管理装置４０を通じて、その時点での遊技機２０内の未計数玉数を台間カード処理機１０に問い合わせる。カード返却時点での未計数玉数と差異があった場合には、他の遊技客に使用された、あるいは使用されていると判定し警報を表示する。これによって、遊技店側の迅速な対応が可能となる。

また、遊技客は、景品カウンタにて持玉数と未計数玉数の合計数を承知しているため、遊技機２０が使用停止になった後に、未計数玉の計数に先立って、未計数玉と持玉を利用した景品交換予約を行うこともできる。その後に、台間カード処理機１０にカードを挿入して未計数玉の計数を行ってから、予約した景品を受け取る。

このように、本実施例に係る遊技玉管理システムは、遊技客が計数し忘れてカード返却を行っても、その際に未計数玉数がカード管理装置４０に登録され、遊技客が景品カウンタに来た時点で、景品管理装置６０において遊技客に計数忘れ警告として報知される。また、台間カード処理機１０を介して遊技機２０を使用停止にすることで該未計数玉を確保し、遊技客の損失を防止若しくは最小限にできる。

次に、遊技店のシステム構成について説明する。図２は、遊技店のシステム構成を示す図である。図２に示すように、遊技店には、複数の遊技機２０と、各遊技機２０にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機１０とが設置される。台間カード処理機１０は、島コントローラ３０を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ３０と、カード管理装置４０と、会員管理装置５０と、景品管理装置６０と、精算機８０とが接続される。カード管理装置４０は、遊技店外のネットワークを介して認証キー管理センタＣ１と接続される。

遊技機２０は、装置内部に封入された遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。この遊技機２０の遊技盤面には、複数の入賞領域（入賞口）が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技領域には、所定個数の始動領域（始動口）が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。

上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過（入賞）を検知するようになっている。また、遊技機２０の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技者が遊技に使用できる遊技玉数を記憶する遊技玉メモリを有している。

したがって、打ち込んだ遊技玉の特定の入賞領域への通過が入賞センサにより検知されると、遊技機２０は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技玉数から付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数を遊技玉メモリにおいて記憶していた遊技玉数に加算して記憶内容を更新する。また、遊技玉を台間カード処理機１０の持玉として移行させる場合には、遊技玉メモリに保持している遊技玉数を台間カード処理機１０に通知して、遊技玉メモリに記憶している遊技玉数のデータをクリアする。さらに、台間カード処理機１０から玉貸操作に基づく玉数の通知を受けた場合には、通知された玉数を遊技玉メモリに記憶している遊技玉数に加算して記憶内容を更新する。

台間カード処理機１０は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、カード管理装置４０との通信、並びに遊技機２０との通信を行う。台間カード処理機１０は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置４０に送信することで、プリペイド価値をカード管理装置４０が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸し操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置４０に送信し、カード管理装置４０が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する玉数を遊技機２０に通知し、遊技玉メモリに記憶している遊技玉数に加算させる。

また、台間カード処理機１０は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置４０にカード挿入通知を送信する。また、台間カード処理機１０は、カード管理装置４０からプリペイド価値、持玉又は貯玉の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持玉の残高を受信し、記憶した場合には、カード管理装置４０に対して持玉減算要求を送信することで、カード管理装置４０が管理する持玉の残高をゼロにクリアする。

なお、台間カード処理機１０は、カード管理装置４０から該カードに関連づけられた未計数玉数を受信した場合には、遊技客に未計数玉があることを報知する。

また、台間カード処理機１０は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置４０に対して貯玉再プレイ要求を送信することで、会員管理装置５０が管理する貯玉数を所定数減算させ、減算させた貯玉数に対応する玉数を遊技機２０に通知し、遊技玉メモリに記憶している遊技玉数に加算させる。

また、台間カード処理機１０は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数を含む持玉加算要求をカード管理装置４０に送信し、カード管理装置４０に持玉数を加算させた後、カード排出通知をカード管理装置４０に送信し、カードを排出制御する。

また、台間カード処理機１０は、遊技機２０から遊技玉数を随時取得している。台間カード処理機１０は、カード返却操作を受け付けてカードの排出制御を行う際に、未計数玉が所定数以上残っている場合には、未計数玉数をカードＩＤに関連付けてカード管理装置４０に通知する。また、その後、当該カードを受け付けて未計数玉が計数されてゼロとなった場合には、カード管理装置４０に対して、記憶している未計数玉数をゼロクリアにする要求を行う。

また、台間カード処理機１０は、遊技機２０から遊技機ＩＤを取得し、取得した遊技機ＩＤと、カード管理装置４０から受信した認証キーとを用いて遊技機２０の認証を行なう機能を有する。この認証は、開店処理時等に行なわれ、認証の成功を条件に遊技機２０は遊技可能となる。

また、台間カード処理機１０は、遊技機２０から受信した遊技機ＩＤに基づいて、遊技機２０の入れ替えを検知する。具体的には、台間カード処理機１０は、以前に遊技機２０から受信した遊技機ＩＤを記憶しており、遊技機２０から新たに受信した遊技機ＩＤが以前に受信して記憶した遊技機ＩＤと異なる場合に、遊技機２０の入れ替えが行なわれたと判定する。

また、台間カード処理機１０は、景品管理装置６０からカード管理装置４０を通じ未計数玉の問い合わせを受けた場合には、問い合わせを受けた時点での遊技機２０の遊技玉数を取得し、カード管理装置４０を通じて遊技玉数を景品管理装置６０に送信する。

また、台間カード処理機１０は、景品管理装置６０から遊技機２０の使用停止の指示を受信したならば、遊技機２０をエラーダウンさせて使用停止にする。その後、計数忘れをした遊技客のカードが挿入された場合には遊技機２０を使用停止から復帰させる。また、使用停止及び復帰した場合は完了の通知を景品管理装置６０に送信する。なお、遊技機２０を使用停止にした場合に、台間カード処理機１０は、該遊技客のカード以外のカードの受け付けを不可とする。

島コントローラ３０は、遊技島に設けられた一群の遊技機２０及び台間カード処理機１０を束ねる中継装置である。カード管理装置４０は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する管理装置である。

カード管理装置４０は、台間カード処理機１０からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのＩＤと台間カード処理機１０とを関連づけて管理し、該カードＩＤに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を台間カード処理機１０に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードＩＤが会員カードのカードＩＤである場合には、カード挿入通知を会員管理装置５０に送信し、会員管理装置５０から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機１０に送信する。

また、カード管理装置４０は、台間カード処理機１０から持玉減算要求を受信した場合には、持玉データの残高をゼロにクリアし、台間カード処理機１０から持玉加算要求を受信した場合には、持玉加算要求に示された持玉数を持玉データに加算する。また、カード管理装置４０は、台間カード処理機１０から未計数玉数の通知を受けた場合には、未計数玉数をカードＩＤと台間カード処理機１０のＩＤとに関連付けて記憶する。

また、カード管理装置４０は、台間カード処理機１０から未計数玉数のゼロクリアの要求通知を受信した場合には、記憶している該当未計数玉数をゼロクリアする。

また、カード管理装置４０は、台間カード処理機１０から玉貸要求を受信した場合には、対応するプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可を台間カード処理機１０に送信する。そして、貯玉再プレイ要求を受信した場合には、該貯玉再プレイ要求を会員管理装置５０に送信し、会員管理装置５０が貯玉再プレイデータを出力した場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機１０に送信する。

また、カード管理装置４０は、景品管理装置６０からカードＩＤを受信したならば、このカードＩＤに関連付けられた持玉数を景品管理装置６０に対して通知する。また、未計数玉数を記憶している場合には、未計数玉数、レート及び遊技機ＩＤ等を景品管理装置６０に送信する。さらに、精算機８０からカードＩＤを受信したならば、このカードＩＤに関連付けられたプリペイド価値及び未計数玉数を精算機８０に対して通知する。

また、カード管理装置４０は、景品管理装置６０から遊技機２０の未計数玉数問い合わせの電文を受信したならば、該当する台間カード処理機１０に中継するとともに、台間カード処理機１０から取得した未計数玉数を景品管理装置６０に中継する。

また、カード管理装置４０は、台間カード処理機１０から遊技機ＩＤを取得し、自店舗に設置された遊技機２０を管理する。そして、認証キー管理センタＣ１から自店舗に設定された遊技機２０を認証するための認証キーを取得し、台間カード処理機１０に配信する。

また、カード管理装置４０は、景品管理装置６０からの遊技機２０の使用停止の指示の電文を受信した場合には、宛先の台間カード処理機１０に中継する。また、台間カード処理機１０から景品管理装置６０へ遊技機２０の使用停止完了及び解除完了の電文を中継する。さらに、台間カード処理機１０が遊技機２０を使用停止及び使用停止解除の通知を受けて遊技機２０に関する装置管理情報を更新する。

会員管理装置５０は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードＩＤに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。

会員管理装置５０は、台間カード処理機１０からカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードＩＤに対応する貯玉データの残高と暗証番号とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機１０に送信する。また、会員管理装置５０は、台間カード処理機１０から貯玉再プレイ要求を受信したならば、貯玉再プレイ要求に示されたカードＩＤに関連づけられた貯玉データの残高を所定数減算し、減算後の貯玉データの残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機１０に送信する。なお、台間カード処理機１０と会員管理装置５０との通信は、カード管理装置４０を介して行なわれる。

また、会員管理装置５０は、景品管理装置６０から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードＩＤに対応する貯玉データの残高を景品管理装置６０に通知する。

また、会員管理装置５０は、景品管理装置６０により後述する景品交換予約が行われた場合に、景品交換予約に係るデータを管理する。

景品管理装置６０は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉及び持玉の景品交換処理を行う。この景品管理装置６０には、カードのカードＩＤを読み取るリーダライタ及び景品を払い出す景品払出装置が接続されている。景品管理装置６０は、一般カードあるいは会員カードからカードＩＤを読み出した場合（若しくは、携帯端末等からカードＩＤに対応する識別情報を読み出した場合）には、カードＩＤをカード管理装置４０に送信して、該カードＩＤに関連付けられた持玉数と、未計数玉がある場合には未計数玉数とを要求する。また、貯玉を景品交換する場合は、会員管理装置５０に対して貯玉数を要求する。

また、景品管理装置６０は、カード管理装置４０から未計数玉数の通知があった場合には、その旨を景品カウンタに来た遊技客に警告するとともに、遊技客の選択に応じて、台間カード処理機１０を介して遊技客の遊技した遊技機２０を使用停止にする。そして、該遊技客による台間カード処理機１０へのカード挿入、若しくは従業員のリモコン等によるリセットで使用停止解除が可能となる設定処理を行う。

また、景品管理装置６０は、未計数玉があった場合には、台間カード処理機１０から遊技機２０を使用停止にした旨の応答信号を受信した後に、持玉数と未計数玉数とを含めた玉数に応じて景品交換予約の受け付け処理を行う。景品交換予約を受け付けた場合には、景品交換予約のデータを会員管理装置５０に送信し、記憶させる。景品管理装置６０は、景品交換の際に会員管理装置５０から景品交換予約のデータを取得し、予約された景品との交換を行うことができる。なお、景品交換予約の受け付けには貯玉を含めても良い。

また、景品交換に使用する玉数として、貯玉数、持玉数及び未計数玉数の使用には優先順位が付されている。具体的には、未計数玉に対して「１」、持玉に対して「２」、貯玉に対して「３」という使用順位が記憶部に記憶されている。この使用順位の設定は景品管理装置６０に対する所定の操作部の操作及び会員管理装置５０に対する所定の操作部の操作によって変更が可能である。この使用順位の設定に関し、未計数玉を除く使用順位は、景品の交換処理にも共通的に適用される。

精算機８０は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、カードＩＤをカード管理装置４０に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。また、精算機８０は、該カードに関連付けられた未計数玉数の通知を受けた場合には未計数玉がある旨の報知を行う。

次に、図２に示したシステムで玉貸しを行う場合の玉貸処理について説明する。台間カード処理機１０が玉貸しの受け付けを可能にしている場合に、遊技客が台間カード処理機１０に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機１０は、カード管理装置４０のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機１０に挿入されているカードのカードＩＤと、送信元である台間カード処理機１０を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、玉貸要求とを含む。

カード管理装置４０は、玉貸要求を含む電文を受信すると、該電文内のカードＩＤに関連付けられたプリペイド価値を所定値（例えば、１００円＝１度数の場合に５度数）減算してカード管理データを更新し、玉貸許可を送信元の台間カード処理機１０に送信する。玉貸許可を受信した台間カード処理機１０は、減算したプリペイド価値を対応する数（例えば１２５玉）の遊技玉に変換して遊技機２０に通知し、遊技玉数に加算させる。

次に、図２に示したシステムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機１０は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置４０のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機１０に挿入されているカードのカードＩＤと、送信元である台間カード処理機１０を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機１０のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。

カード管理装置４０は、台間カード処理機１０からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードＩＤに関連付けられた持玉データのうち、該電文により特定されたレートの持玉データの残高を台間カード処理機１０に通知する。

台間カード処理機１０は、カード管理装置４０から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードＩＤ及びレートを特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文をカード管理装置４０に送信する。カード管理装置４０は、持玉減算要求を受信した場合には、カードＩＤ及びレートにより特定される持玉データの残高をゼロにクリアする。また、台間カード処理機１０は、持玉再プレイ操作を受け付けた場合には、記憶した持玉の残高を所定数減算し、所定数に対応する玉数を遊技機２０に通知し、遊技玉数に加算させる。

台間カード処理機１０は、遊技機２０から持玉管理要求を受信した場合には、送信されてきた遊技玉数を自装置の持玉数に加算する。また、台間カード処理機１０は、カード返却操作の際には、カード管理装置４０に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードＩＤと、送信元である台間カード処理機１０を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機１０のレートを特定するための情報と、持玉数と持玉加算要求とを含む。

カード管理装置４０は、持玉加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードＩＤに関連付けられた持玉データのうち、該電文により特定されたレートの持玉データの残高を受信した持玉数に更新する。

その後、台間カード処理機１０は、カード管理装置４０にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。

また、この場合に、カード返却指示を受け付けた台間カード処理機１０は、台間カード処理機１０により管理される持玉数が所定数未満であれば、カードを返却せず、遊技機２０が管理する遊技玉数に持玉数分を加算させる。この所定数は、適宜設定可能になっており、例えば景品と交換可能な最小玉数や、カードの発行コストに対応する玉数に応じて任意に設定することが考えられる。

所定数未満であることにより遊技機２０に転送された持玉は、台間カード処理機１０が転送処理を行った持玉として通常の遊技玉とは区別して認識しておき、「未計数」として扱わないよう設定することが好ましい。また、この転送処理を行った持玉は、所定時以上遊技機２０の稼動がない等、遊技客の交代が行われたと判断できる条件が成立した場合、台間カード処理機１０のクリア指示によってクリアされる。また、ここでは、所定数を設定できる例を示しているが、「０」に固定される構成でもよい。

また、この所定数の設定にかかわらず、カードに関連付けるべきプリペイド価値が残存している場合や、処理中のカードが会員カードである場合は、持玉数が所定数未満であっても、カード返却指示に応じて持玉をカードに関連付けて排出する。

次に、図２に示したシステムで貯玉の再プレイを行う場合の貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機１０は、挿入された会員カードのＩＤ若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末のカードＩＤに対応する識別情報（以下、「カードＩＤ」と言う）を読み取った場合に、カード管理装置４０のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、カードＩＤと、送信元である台間カード処理機１０を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機１０のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。

カード管理装置４０は、カード挿入通知の電文を会員管理装置５０に送信する。会員管理装置５０は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードＩＤに関連付けられた暗証番号と、貯玉データのうち、該電文により特定されたレートの貯玉データの残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機１０に送信する。

台間カード処理機１０は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉データの残高が貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数（貯玉再プレイ単位数。例えば１２５玉）以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。

台間カード処理機１０は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。

台間カード処理機１０は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置４０のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機１０に挿入されているカードのカードＩＤと、送信元である台間カード処理機１０を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機１０のレートを特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。

カード管理装置４０は、貯玉再プレイ要求の電文を会員管理装置５０に送信する。会員管理装置５０は、貯玉再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードＩＤに関連付けられた貯玉データのうち、該電文により特定されたレートの貯玉データの残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機１０に送信する。

台間カード処理機１０は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉データの残高を更新し、貯玉再プレイ単位数の玉数を遊技機２０に通知し、遊技玉数に加算させる。また、更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったかを判定する。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けた場合には貯玉再プレイ要求を送信する。２回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。

次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置４０は、閉店処理時にカード管理データの持玉データの残高を確認し、持玉の残高が「０」より大きい持玉データが存在する場合には、該持玉データの残高をカードＩＤ及びレートとともに会員管理装置５０に通知する。会員管理装置５０は、カードＩＤ及びレートにより特定される貯玉データの残高に、通知された持玉データの残高を加算して更新する。その後、カード管理装置４０は該持玉データの残高をゼロにクリアする。

次に、図２に示した台間カード処理機１０及び遊技機２０の外観構成について説明する。図３は、図２に示した台間カード処理機１０及び遊技機２０の外観構成を示す図である。同図には、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機１０を図示したが、電子マネーを受け付けることができるユニットを設けることもできる。

図３に示すように、台間カード処理機１０は、台間カード処理機１０の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部１１と、各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口１２ａと、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部１３と、カードＩＤ、プリペイド価値、貯玉データ及び持玉データが関連付けられたカードを受け付けるカード挿入口１４ａとが設けられている。また、遊技機２０の前面には、台間カード処理機１０の構成品として、操作受付や情報表示のための大型のタッチパネルディスプレイ等の遊技機表示操作部２２が設けられている。

遊技機２０には、封入された遊技玉を遊技領域に打ち込む際に使用するハンドル２１と、遊技機２０の遊技玉数を台間カード処理機１０の持玉としての管理に移行するための計数ボタン２３とが設けられている。

次に、図２に示した台間カード処理機１０及び遊技機２０の内部構成について説明する。図４は、図２に示した台間カード処理機１０及び遊技機２０の内部構成を示すブロック図である。図４に示すように、台間カード処理機１０は、紙幣搬送部１２と、表示操作部１３と、リーダライタ１４と、通信部１５と、遊技機表示操作部２２と、遊技機管理基板１８と、記憶部１６と、制御部１７とを有する。

紙幣搬送部１２は、紙幣挿入口１２ａから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部１３は、有価価値等の各種情報の表示と、玉貸操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。また、遊技機表示操作部２２は、持玉数等の各種情報の表示と表示切替操作等の各種操作の受付をお粉タッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。

リーダライタ１４は、カード挿入口１４ａに挿入されたカードからカードＩＤを読み取る読取部である。なお、カード挿入口１４ａに挿入されたカードは、このリーダライタ１４を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部１５は、通信回線を介してカード管理装置４０との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。遊技機２０の前面に設けられた遊技機表示操作部２２は、制御部１７と直結して表示制御される。

遊技機管理基板１８は、台間カード処理機１０に内蔵された基板である。遊技機管理基板１８は、遊技機２０の認証と起動管理とを行なう。具体的には、カード管理装置４０から受信した認証キーを使用して遊技機２０の認証を実施する。認証が成功したならば、遊技機２０へ動作許可を送信し、認証成功の結果をカード管理装置４０に送信する。この遊技機２０の認証は複数のパラメータで行うことが好適である。そして、認証の一部がＮＧになった場合であっても、一定期間（例えば１０日間）に限り動作可能とすることが好ましい。

また、遊技機管理基板１８は、台間カード処理機１０と遊技機２０との通信を行なう。具体的には、遊技機２０からの遊技機ＩＤの取得、台間カード処理機１０から遊技機２０への持玉の移行、遊技機２０から台間カード処理機１０への遊技玉数の移行、遊技機２０における打込玉数や賞出玉数等の遊技結果の受信を行なう。かかる台間カード処理機１０と遊技機２０との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。

遊技機管理基板１８は、台間カード処理機１０の起動時に、制御部１７に設けられる制御ＣＰＵから識別情報を読出し、識別情報が適切かどうかを確認し、適切であれば台間カード処理機１０の起動を許可するとともに、遊技機２０と通信が可能な状態を設定する。なお、遊技機管理基板１８は、台間カード処理機１０の起動時における制御部１７との通信と、遊技機２０との通信とでは異なる暗号モードで通信を行う。

遊技機管理基板１８は、一定間隔ごとに遊技機２０から送信されてくる信号を受信し、当該信号を受信したことに基づいて受信した旨の信号を遊技機２０に返信する。遊技機２０から送信されてくる信号には、例えば一定範囲の数字を用いた信号の通し番号（以下「信号通番」と称する）を示すデータと、遊技機２０の状態を示すデータが含まれる。遊技機管理基板１８は、少なくとも１回前に遊技機２０から受信した信号の信号通番を記憶する記憶部を有しており、今回遊技機２０から受信した信号通番との比較によって、遊技機２０からの情報の整合性を保つ制御を行う。例えば、受信した信号の信号通番が記憶部に記憶された通番に１を加えたものと異なる場合（１を超える数字を加えたものになっている場合など）には、信号の受信もれがあったものとして、遊技機２０に前回の信号の再送信を要求する。また、遊技機２０に返信する返信信号にも信号通番が含まれ、信号通番は例えば１が送信ごとに加算される。また、受信した信号に含まれる遊技機２０の状態を示すデータを遊技機状態記憶部１６ｇに格納する。また、遊技機管理基板１８は、上記の一定間隔より長く定められた一定の期間において、遊技機２０からの信号の送信が無い場合、当該状態を異常と判断して異常処理（報知出力、エラーダウン等）を行う機能を備えている。遊技機２０から送信されてくる遊技機２０の状態を示すデータには、遊技機２０の現在の遊技玉数、通常か確率変動かの遊技情報等が含まれる。このようにして遊技機２０の状態を取得する時間間隔は、遊技機２０において遊技玉が発射（使用）される間隔よりも狭く設定されている。

また、遊技機管理基板１８は、セキュリティチップを有している。セキュリティチップは、自己の識別ＩＤ及び所定の暗号化・復号化プログラムを有し、遊技機２０のセキュリティチップとの間で通信を行うためのものである。

記憶部１６は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部１６は、カードＩＤ１６ａ、有価価値データ１６ｂ、遊技設定データ１６ｃ、台間カード処理機ＩＤ１６ｄ、遊技機ＩＤ１６ｅ及び遊技機復帰データ１６ｆを記憶する。また、記憶部１６の記憶領域の一部は、遊技機状態記憶部１６ｇとして使用される。

カードＩＤ１６ａは、リーダライタ１４により読み取られたカードＩＤである。図示しないカード収納部からカード挿入口１４ａにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ１４により読み取られたカードＩＤによってカードＩＤ１６ａが更新される。また、カード挿入口１４ａから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ１４により読み取られたカードＩＤによってカードＩＤ１６ａが更新される。

有価価値データ１６ｂは、遊技玉数を加算するために使用可能な有価価値を示すデータである。この有価価値には、玉貸しに使用可能なプリペイド価値の残高、持玉データの残高、貯玉再プレイ用の暗証番号並びに貯玉データの残高を含む。

遊技設定データ１６ｃは、台間カード処理機１０に設定された遊技種等を示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、４円レートの遊技玉に「玉１」、２円レートの遊技玉に「玉２」、１円レートの遊技玉に「玉３」のように、レート毎に遊技種名を設定して管理している。台間カード処理機１０は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技設定データ１６ｃとして記憶する。遊技設定データ１６ｃは、台間カード処理機１０が設置された区画毎に固定した遊技種を用いることとしてもよいし、遊技客の操作により変更可能としてもよい。

台間カード処理機ＩＤ１６ｄは、台間カード処理機１０を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技機ＩＤ１６ｅは、遊技機管理基板１８が遊技機２０から受信した遊技機ＩＤである。

遊技機復帰データ１６ｆは、使用停止状態になった遊技機２０を復帰させるためのデータである。遊技機復帰データ１６ｆは、景品管理装置６０から遊技機２０の使用停止指示の電文を送信する際に送信される。遊技機復帰データ１６ｆには、計数忘れをした遊技客のカードＩＤ等が含まれるが、景品管理装置６０から遊技客が入力したパスワード等を追加することとしてもよい。

遊技機状態記憶部１６ｇは、遊技機２０から所定のタイミングで繰り返し送信されてくる遊技機状態のデータを一時的に記憶しておく部分である。遊技機状態記憶部１６ｇには、遊技機状態のデータとして遊技機２０の現在時点の遊技玉数、遊技情報（通常、確率変動等）等が記憶され、遊技機２０からの更新データを受信する度に更新される。

制御部１７は、台間カード処理機１０を全体制御する制御部であり、データ管理部１７ａ、レート設定処理部１７ｂ、遊技機管理部１７ｃ、遊技玉数通知部１７ｄ、使用停止処理部１７ｅ、報知部１７ｆを有する。

データ管理部１７ａは、カードが挿入された場合に、カードＩＤ１６ａ及び台間カード処理機ＩＤ１６ｄを含むカード挿入通知をカード管理装置４０に送信する。また、データ管理部１７ａは、カード管理装置４０から有価価値（プリペイド価値、持玉及び貯玉の少なくともいずれか）を含むデータを受信した場合に、受信した有価価値により有価価値データ１６ｂを更新する。

また、データ管理部１７ａは、紙幣挿入口１２ａに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードＩＤ１６ａ及び台間カード処理機ＩＤ１６ｄを含む入金通知をカード管理装置４０に送信する。

また、データ管理部１７ａは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードＩＤ１６ａ及び台間カード処理機ＩＤ１６ｄを含む玉貸要求をカード管理装置４０に送信する。この玉貸要求への応答として玉貸許可を受信したならば、データ管理部１７ａは、有価価値データ１６ｂのプリペイド価値を減算し、所定数の玉数を遊技機２０に送信して遊技玉数に加算させる。

また、データ管理部１７ａは、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、有価価値データ１６ｂの持玉数を所定数単位で減算して更新し、減算した分の持玉数を遊技機２０に送信して遊技玉数に加算させる。

また、データ管理部１７ａは、有価価値データ１６ｂに示された貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上である場合には、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。データ管理部１７ａは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードＩＤ１６ａ及び台間カード処理機ＩＤ１６ｄを含む貯玉再プレイ要求をカード管理装置４０に送信する。この貯玉再プレイ要求への応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、有価価値データ１６ｂの貯玉データの残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する玉数を遊技機２０に送信して遊技玉数に加算させる。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、有価価値データ１６ｂに示された暗証番号と一致することを、貯玉再プレイ要求を送信するための条件とする。

また、データ管理部１７ａは、遊技機管理基板１８を通じて、遊技機２０から遊技玉の移行要求を受け付けた場合には、遊技機２０から移行される遊技玉数を有価価値データ１６ｂの持玉数データに加算して更新する。

また、データ管理部１７ａは、カード返却操作を受け付けた場合には、カードＩＤ１６ａ、台間カード処理機ＩＤ１６ｄ、持玉数を含む持玉加算要求並びに未計数玉数をカード管理装置４０に送信する。そして、有価価値データ１６ｂをクリアした後、カード排出通知をカード管理装置４０に送信し、カードを排出する。

また、データ管理部１７ａは、使用停止処理部１７ｅにより遊技機２０が使用停止状態に設定されている場合には、指示されたカード以外のカードが挿入されたならば、受け付けることなく強制排出する。

また、データ管理部１７ａは、使用停止処理部１７ｅにより、遊技機２０が使用停止状態に設定されている場合には、紙幣の受け付け及び玉貸操作の受付を不可とする。

また、データ管理部１７ａは、有価価値データ１６ｂに示された持玉を複数のカードに分割して関連付ける持玉分割処理を行うことができる。この場合には分割する持玉数である分割玉数の指定を受け付け、分割玉数を持玉数として１のカードに関連付けることになる。具体的には、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２を用いて持玉分割操作を受け付け、分割玉数の指定を受け付けると、処理対象となっているカードに現在の持玉から分割玉数を減算した玉数を関連付けて排出した後、カード収納部の最先のカードに分割玉数を関連付けて排出する処理を行う。遊技客は、この分割玉数を関連付けたカードを用いて自らの遊技媒体の一部を他の遊技客に譲渡することができる。

また、データ管理部１７ａは、有価価値データ１６ｂに示された持玉数を用いて、遊技場内を巡回するワゴン従業員により提供されるワゴン景品と交換するワゴン交換処理を行うことができる。具体的には、ワゴン景品と持玉との交換を要望する遊技客は、ワゴン従業員にその旨を告げると、ワゴン従業員は、台間カード処理機１０に対して従業員端末（リモコン等）による操作を行う。ワゴン従業員が携帯する従業員端末と、所定の通信部により通信することで、台間カード処理機１０は、ワゴン交換処理を行うワゴン交換モードに移行する。ワゴン交換モードに移行した台間カード処理機１０は、従業員端末あるいは表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２を用いた玉数あるいは景品を特定する情報の指定を受け付け、指定された情報から特定される玉数を有価価値データ１６ｂに示された持玉から減算する処理を行う。そして、対象のワゴン景品が遊技客に提供される。

また、データ管理部１７ａは、上述した持玉分割処理、ワゴン交換処理に要する玉数の一部又は全てを、遊技機２０の遊技玉数から充当する機能を有している。遊技機２０が保有する遊技玉数は、遊技機状態記憶部１６ｇに記憶された情報から特定することができる。ここで、データ管理部１７ａは、持玉分割処理、ワゴン交換処理に関し、有価価値データ１６ｂに示された持玉から優先的に使用するか、遊技機２０が管理する遊技玉を優先して使用するかの使用順位設定を記憶している。例えば、遊技玉を優先して使用する場合、遊技玉に対して「１」、持玉に対して「２」が対応付けて所定の記憶部に記憶されている。この使用順位設定は、システム上で予め設定されるが、この設定を基本設定として遊技客が任意に変更可能としてもよい。

持玉を優先して使用する設定の場合、要求された処理の対象となった玉数を持玉から減算する処理をまず行う。そして、持玉の値を全て消費しても不足する場合、不足分の玉数を確定する処理を行い、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２に不足分の玉数を認識可能な表示と、遊技客に計数操作を促す表示を行う。そして、計数操作により不足分が充当された場合には、残りの遊技媒体数を遊技玉数に加算して復帰させる。

遊技玉を優先して使用する設定の場合、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２を用いて遊技客に必要な遊技玉数について計数操作を行うことを促す表示を行う。そして、計数操作によって新たに持玉として加算された玉数を移行持玉数として特定可能な情報を記憶しておき、この新たに加算された移行持玉数を対象として減算処理を行う。そして、減算処理を行った上で、移行持玉数に余剰玉数があれば、遊技玉数に再度加算して復帰させる。

また、減算処理を行って不足があれば、持玉から不足分を充当する旨の表示を行った上で、不足分を持玉から減算する。不足分を持玉から減算する処理は、所定の確認操作が行われたことを条件に行うことが好ましい。また、持玉からの減算処理を要求するに際し、持玉の値が不足している場合は、無条件で計数操作を要求する表示を行っても良い。この使用順位設定につき、遊技客が任意に変更可能とする場合は、持玉の値を維持したい遊技客や、遊技の続行を重視したい遊技客など、様々なニーズに対応することが可能になる。

また、上述の使用順位設定は、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２に対し、遊技玉数を優先的に表示するか、持玉数を優先的に表示するかの設定をも兼ねている。この使用順位設定で上位に設定されている玉数が、表示部の画面領域において下位の玉数よりも上部に表示されるか、あるいは文字サイズが大きく表示されるようになる。また、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２には、遊技玉数と持玉数の合計値についても表示される。

レート設定処理部１７ｂは、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２に対し、遊技設定データ１６ｃに設定された現在の遊技種に対応するレートを表示するとともに、遊技客によるレートの選択を受け付ける設定がされている場合は、表示操作部１３又は遊技機表示操作部２２に対して選択可能なレートを表示する。遊技客が所望のレートを選択すると、レート設定処理部１７ｂは、選択されたレートに対応する遊技種を遊技設定データ１６ｃに設定する。一方、遊技客によるレートの選択を受け付ける設定がされていない場合は、遊技中には選択可能なレートは表示されない。この場合、従業員によるリモコン操作等を受け付け、認証を行ったことを条件として、選択可能なレートが表示される。従業員がレートを選択すると、レート設定処理部１７ｂは、選択されたレートに対応する遊技種を遊技設定データ１６ｃに設定する。また、この場合、カード管理装置４０等の上位装置から遊技種の選択を指示する信号があった場合には、選択可能なレートを表示することなく、指示された遊技種を遊技設定データ１６ｃに設定する。

また、レート設定処理部１７ｂは、遊技客によるレートの選択を受け付ける設定がされている場合でも、遊技機２０が使用停止状態にあるならば、選択可能なレートを表示することなく、レート設定を受け付けない。

遊技機管理部１７ｃは、遊技機２０から遊技機ＩＤを取得し、該遊技機ＩＤが以前に取得した遊技機ＩＤ、すなわち遊技機ＩＤ１６ｅに示された遊技機ＩＤと一致するか否かにより遊技機２０の入れ替えを検知する処理部である。遊技機２０から取得した遊技機ＩＤが以前に取得した遊技機ＩＤと不一致である場合には、遊技機管理部１７ｃは、遊技機２０が入れ替えられたと判定し、取得した遊技機ＩＤにより遊技機ＩＤ１６ｅを更新し、更新した遊技機ＩＤ１６ｅと台間カード処理機ＩＤ１６ｄとをカード管理装置４０に送信する。

遊技玉数通知部１７ｄは、遊技玉数を通知する処理部である。遊技玉数通知部１７ｄは、カード管理装置４０を介して景品管理装置６０から現在時点の遊技機２０の遊技玉数の問い合わせを受け付けた場合に、その時点での遊技機状態記憶部１６ｇの遊技玉数を読み込み、カード管理装置４０を通じて景品管理装置６０に通知する。

また、遊技玉数通知部１７ｄは、未計数玉を残置した遊技客により未計数玉が計数されて、遊技玉数がゼロになった場合に、カード管理装置４０に対して、該当する未計数玉数をゼロクリアにする要求を行い、未計数玉データ４５ｃを更新させるとともに、計数完了の旨の通知を行う。

また、遊技玉数通知部１７ｄは、遊技客のカードを受け付け場合に、カード管理装置４０から自装置以外の台間カード処理機１０が関連づけた未計数玉の通知を受信したならば、遊技客に対して未計数玉がある旨を警告する。

使用停止処理部１７ｅは、景品管理装置６０の指示を受けて遊技機２０を一時使用停止状態に設定する処理部である。使用停止処理部１７ｅは、景品管理装置６０から遊技機２０の使用停止の指示信号を受信した場合に、遊技機管理基板１８を通じて遊技機２０を使用停止にする。そして、カード管理装置４０を通じて、遊技機２０の使用停止完了通知を景品管理装置６０に通知する。

また、使用停止処理部１７ｅは、遊技機２０を使用停止にさせた場合には、データ管理部１７ａに対して玉貸操作、紙幣及びカードの受け付けを不可とする制御を行う。

また、使用停止処理部１７ｅは、遊技機２０の使用停止状態を解除する。使用停止処理部１７ｅは、指定されたカードが挿入された場合若しくは従業員により解除リセットされた場合に、遊技機２０の停止状態を解除し、台間カード処理機１０における制御状態も解除する。また、カード管理装置４０を通じて使用停止を解除したことを景品管理装置６０に通知する。なお、指示されたカード以外のカードが挿入された場合には、使用停止状態を維持し、データ管理部１７ａに対して該カードを強制排出させる制御を行う。

報知部１７ｆは、台間カード処理機１０の状態及び遊技機２０の使用停止状態等を報知する報知部である。報知部１７ｆは、遊技機２０が使用停止状態になり、それに応じて台間カード処理機１０の利用が制限されている場合と、使用停止状態が解除された場合に遊技客又は従業員に報知する。

また、報知部１７ｆは、カード返却操作が行われた場合に、遊技玉が遊技機２０にあるならば、遊技機表示操作部２２により遊技客にその旨を報知するようにしてもよい。

次に、遊技機２０の内部構成について説明する。遊技機２０は、計数ボタン２３、通信制御部２４、演出制御部２５、遊技制御部２６及び遊技玉制御部２７を有する。

通信制御部２４は、台間カード処理機１０との間のデータ通信を制御するための制御部である。通信制御部２４は、セキュリティチップを有している。セキュリティチップは、自己の識別ＩＤ及び所定の暗号化・復号化プログラムを有するものであり、台間カード処理機１０のセキュリティチップとの間で通信を行うためのものである。

通信制御部２４は、遊技機２０の起動時に、遊技制御部２６及び／又は遊技玉制御部２７に設けられる制御ＣＰＵから識別情報を読出し、識別情報が適切かどうかを確認し、適切であれば遊技機２０の起動を許可するとともに、台間カード処理機１０と通信が可能な状態を設定する。

通信制御部２４は、一定間隔ごとに遊技玉制御部２７の遊技玉メモリ２７ａに記憶された遊技玉の数を読み出すとともに、遊技制御部２６に記憶された遊技機２０の状態（通常か確率変動中かなど）等を読み出し、台間カード処理機１０に向けて信号として送信する。この信号には、例えば一定範囲の数字を用いた信号の通し番号（以下「信号通番」と称する）を示すデータが含まれる。通信制御部２４は、台間カード処理機１０に向けて送信した信号に対して台間カード処理機１０から返信される返信信号に含まれる信号通番を確認し、送信した信号通番との比較によって、情報の整合性を保つ制御を行う。また、通信制御部２４は、信号通番を管理する機能を備え、前回送信した信号に付した信号通番を記憶しており、信号を送信する場合は、前回送信した信号通番を１インクリメントした値を信号に付して送信する。この信号通番は、一定の値に達すると初期値に復帰して循環する。また、遊技玉メモリ２７ａから読み出した遊技玉の数を送信するにあたっては、遊技玉の数そのままを送信する構成でもよいし、一定の桁で調整する等、大まかな数（概数）を示す情報を送信するものであってもよい。

また、通信制御部２４は、台間カード処理機１０からの遊技玉を加算するための信号（有価価値による貸与信号、持玉による管理移行信号）を受信し、遊技玉制御部２７内の遊技玉メモリ２７ａに加算する制御に関与する。また、遊技玉制御部２７から遊技機２０へ向けた持玉管理要求の中継を行う。

セキュリティチップは、通信制御部２４から入出力するデータが予め定められたセキュリティ性を要するデータ種別に該当するかどうかを判別し、該当しない場合にはそのままデータの入出力を行う。一方、セキュリティ性を要するデータ種別に該当する場合は、データの入出力に際し、暗号化プログラムにより暗号化したデータを出力し、入力の場合は、相手からからのデータの入力待ちとなって、受信したデータの復号化を行う。台間カード処理機１０のセキュリティチップとの間では、予め暗号化・復号化方式が決められており、相互に相手方が暗号化したデータを復号化することが可能となっている。

さらに、遊技機２０は、営業開始時に電源がＯＮにされると制御を開始するが、電源のＯＮ状態では通常の遊技可能状態にはならず、待機制御状態にある。待機制御状態において、台間カード処理機１０との間の相互認証が通信制御部２４においてＯＫとなり、なおかつ、通信制御部２４を通して台間カード処理機１０から遊技制御開始信号を受信した場合に遊技可能となる。

遊技制御部２６は、遊技機２０による遊技を制御する制御部である。具体的には、遊技制御部２６は、ハンドル操作検出による遊技玉の遊技盤面への発射制御、遊技盤面における入賞口に入った遊技玉の検出、始動口に入った遊技玉による乱数（0〜65535の乱数値の中で、所定の範囲ごとに大当り、小当り、はずれの数値が割り当てられているもの）の取得及び抽選（特別図柄及び普通図柄）、遊技盤面に設けられる可動部材（チューリップ等）の制御、遊技盤面に設けられる特別図柄表示装置の表示制御、不正の虞がある異常（前枠が開いている、振動を検知した等）の検出及び上位装置への通知等を行う。

また、遊技制御部２６は、台間カード処理機１０から使用停止の制御を受けた場合には、遊技機２０の遊技動作を停止し、遊技玉メモリ２７ａに記憶された遊技玉数等の遊技機状態のデータを保持する制御を行う。また、使用停止からの復帰指示を受けた場合には、使用停止状態時点の状態に復帰させる。

遊技盤面には多数の障害釘が植設されており、ハンドル操作によって遊技盤面に発射された遊技玉は、障害釘の間を落下していき、入賞口、始動口に入賞するか、入賞せずに遊技盤面のアウト口から遊技盤面外に排出される。遊技玉が始動口に入賞したことにより抽選が行われ、大当りとなると、遊技盤面上の所定の入賞口を複数回開放状態に制御する大当り遊技が行われ、この入賞口への遊技玉の入賞が容易になることにより、遊技者に賞玉を付与する。

また、大当りには、大当り遊技終了後、遊技者に所定の特典遊技を付与する特典付大当り遊技がある。特典付き大当り遊技には、確率変動大当りと時短大当りが含まれる。確率変動大当りと時短大当りは、それぞれ大当り後に特典遊技として確率変動遊技と時短遊技を付与するものである。時短遊技は、普通図柄抽選（上記する可動部材の開閉抽選）及び/又は特別図柄抽選（上記する遊技玉の入賞による大当り抽選）の変動時間（抽選処理を開始してから結果を表示するまでの時間）を短縮することにより、単位時間あたりの抽選回数を増大させ、単位時間あたりに大当りに当選する確率を高める特典遊技である。この特典遊技には、普通図柄の当選確率を高くする普通図柄確率変動を含んでいても良い。時短大当りによる時短遊技は、特別図柄抽選の抽選回数が大当り後所定の回数行われた場合に終了する。確率変動遊技については後述する。

遊技制御部２６は、確率変動機能を有する。確率変動機能とは、抽選結果が大当りのうち、特に定められた乱数範囲になった場合に、次回抽選に用いる大当りの乱数範囲を変更する（一般的には１０倍程度にする）制御を行う機能である。確率変動遊技は、この変更された後の確率を用いて特別図柄抽選を行うものである。確率変動遊技は、次回大当り当選まで継続される。また、確率変動遊技と時短遊技を同時に付与してもよい。ただし、不測の遊技店の損害を予防するため、確率変動遊技あるいは時短遊技開始後、一定の遊技媒体を遊技者が獲得した場合は、打ち止め（一旦カードを排出し、景品交換あるいは台移動を要求する）処理としてもよい。この場合、確率変動遊技状態になった後の遊技媒体獲得数を遊技機２０にて計数し、この計数値が所定値になった場合に遊技玉の発射を停止する等の遊技停止制御を行うことで実現できる。

演出制御部２５は、遊技中の演出を制御する制御部であり、演出図柄抽選部２５ａ及び演出抽選部２５ｂを有する。演出図柄抽選部２５ａは、遊技制御部２６での特別図柄抽選に基づく、演出図柄（遊技盤面内の表示装置等の演出図柄表示装置で表示する図柄）の抽選（具体的には表示を最終的に７，７，７で止めるかどうかなど）を行う。

演出抽選部２５ｂは、演出図柄による抽選結果を表示するまでに行う演出の種類の抽選（キャラクタが出てきてリーチ演出をするなど）を行う。かかる演出は、メインの抽選結果に対して選択される演出が異なるように設定される。

演出制御部２５は、各演出の演出データを記憶する。さらに、演出制御部２５は、演出図柄表示装置の表示を制御し、演出実行時には、背景図柄データに演出データを重ねて演出表示を行う。また、確率変動時には、通常状態と異なる背景色データを設定する。

遊技玉制御部２７は、遊技玉数を制御する制御部である。具体的には、遊技玉数を遊技玉メモリ２７ａに記憶させ、遊技玉数を発射する度に持玉数を「１」減算し、入賞により付与される賞玉数を加算する。また、台間カード処理機１０より玉数を通知された場合には、通知された玉数を遊技玉メモリ２７ａが記憶する遊技玉数に加算して、台間カード処理機１０に対して遊技玉数に加算した旨を示す確認信号を送信する。また、遊技玉制御部２７は、遊技機２０に封入された遊技玉（循環玉）のクリーニング制御を行うこともできる。

また、遊技玉制御部２７は、遊技玉メモリ２７ａに記憶された遊技玉数を定期的に台間カード処理機１０に送信する。この場合には、遊技玉制御部２７は、遊技玉メモリ２７ａの内容をゼロクリアすることなく、遊技状態によって遊技玉数の更新を継続しつつ、台間カード処理機１０へデータ取得時点での遊技玉数の送信を行う。

また、遊技機２０には、遊技客が遊技機２０の遊技玉数について台間カード処理機１０に管理を移行させるための操作を行う計数ボタン２３が設けられており、この計数ボタン２３が押下されたことを示す信号が遊技玉制御部２７に入力される。遊技玉制御部２７は、計数ボタン２３の押下操作を検出し、検出信号の立ち上がりから立ち下がりまでが一定時間未満であると、一定数ずつ（例えば１回の操作あたり１００玉）の遊技玉数のデータとともに、台間カード処理機１０に持玉管理要求を送信する。そして、台間カード処理機１０の管理に移行した分の玉数を遊技玉メモリ２７ａに記憶した遊技玉数から減算（無効化）する。また、計数ボタン２３の押下操作を検出し、検出信号が立ち上がってから所定時間以上立ち下がりが検出されない場合には、検出信号が立ち上がった状態が一定時間続くごとに一定数ずつ（例えば５秒あたり２００玉）の遊技玉数のデータとともに、台間カード処理機１０に持玉管理要求を送信する。そして、台間カード処理機１０の管理に移行した分の玉数を遊技玉メモリ２７ａに記憶した遊技玉数から減算（無効化）する。遊技玉メモリ２７ａに記憶した遊技玉数からの減算にあたっては、メモリに記憶した１の値から減算対象の値をディクリメントする方法や、メモリに記憶した値を減算後の値で更新し、減算前の値を削除あるいは論理削除して無効化する方法等が考えられるが、減算後の値が特定可能な状態であれば特に限定はされない。

遊技制御部２６と遊技玉制御部２７とは、それぞれ個別の基板上に構成される。遊技制御部２６が構成された遊技制御基板と遊技玉制御部２７が構成された遊技玉制御基板は、それぞれ固有のＩＤを有する。遊技機２０は、遊技制御基板のＩＤと遊技玉制御基板のＩＤとを組合せ、遊技機ＩＤとして使用する。

次に、図４に示した記憶部１６が記憶するデータの具体例について説明する。図５は、図４に示した台間カード処理機１０の記憶部１６に記憶されるデータの構造の一例を示した図である。

図５（ａ）に示すカードＩＤ１６ａは、台間カード処理機１０に挿入されたカードのＩＤが「２００２」であることを示している。なお、ここでは、カードＩＤの上１桁がカードの種別を示しており、上１桁が「１」のカードが一般カード、上１桁が「２」のカードが会員カードである。

図５（ｂ）に示す有価価値データ１６ｂは、プリペイド価値が「２０」度数である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは１度数が１００円相当である。また、有価価値データ１６ｂは、玉１の持玉データの残高が「１０００」玉、玉２の持玉データの残高が「０」玉、玉３の持玉データの残高が「５００」玉である状態を示している。

また、有価価値データ１６ｂは、貯玉再プレイ用の暗証番号が「７７７７」であり、玉１の貯玉データの残高が「１０００」玉、玉２の貯玉データの残高が「０」玉、玉３の貯玉データの残高が「０」玉である状態を示している。

図５（ｃ）に示す遊技設定データ１６ｃは、台間カード処理機１０の遊技種として「玉１」が設定された状態を示している。また、図５（ｄ）に示す台間カード処理機ＩＤ１６ｄは、台間カード処理機１０のＩＤが「５００６」である状態を示している。また、図５（ｅ）に示す遊技機ＩＤ１６ｅは、遊技機２０のＩＤが「Ａ００１２Ｘ４２３３」である状態を示している。

図５（ｆ）に示す遊技機状態記憶部１６ｇには、遊技機２０からほぼリアルタイムで送信されてくる遊技玉数等のデータが一時的に記憶され、更新データが送信される度に書き換えられる。図５（ｆ）は、現時点の遊技玉数が「５００」玉で、発射強度が「１００」で、遊技機２０の状態としては、確率変動等のない通常状態であり、機器が正常に動作している状態であることを示している。なお、リーチ信頼度は、大当りのリーチが発生した場合の実現の信頼度を表すデータである。また、遊技機状態のデータには、遊技中の大当り回数、リーチ回数等を含めてもよい。

次に、図２に示したカード管理装置４０の内部構成について説明する。図６は図２に示したカード管理装置４０の内部構成を示すブロック図である。図６に示すように、カード管理装置４０は、表示部４１及び入力部４２と接続され、外部ネットワーク通信部４３、遊技店ネットワーク通信部４４、記憶部４５及び制御部４６を有する。

表示部４１は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部４２は、キーボードやマウス等である。外部ネットワーク通信部４３は、遊技機種を管理する機種管理センタ、及び複数の遊技店における遊技機２０の設置状況を統合管理する本店サーバといった外部装置と通信するためのインタフェース部である。遊技店ネットワーク通信部４４は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ３０、会員管理装置５０、景品管理装置６０及び精算機８０とデータ通信するためのインタフェース部である。

記憶部４５は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、店舗ＩＤ４５ａ、カード管理データ４５ｂ、未計数玉データ４５ｃ、未計数玉処理履歴データ４５ｄ及び装置管理データ４５ｅを記憶する。

店舗ＩＤ４５ａは、遊技店を識別する識別情報である。カード管理データ４５ｂは、カードＩＤにプリペイド価値の残高と持玉数を対応付けたデータである。未計数玉データ４５ｃは、カードＩＤに未計数玉数及び台間カード処理機１０のＩＤ及びカード返却時間及び現在の状態を対応づけたデータである。未計数玉処理履歴データ４５ｄは、未計数玉の処理結果の履歴を記録したデータである。装置管理データ４５ｅは、遊技店に配置された装置に関するデータである。この装置管理データ４５ｅは、台間カード処理機ＩＤ、台間カード処理機１０のアドレス、設置場所、遊技機ＩＤ、遊技機２０の機種データを含んでいる。

制御部４６は、カード管理装置４０の全体制御を行う制御部であり、カード管理部４６ａ、未計数玉処理履歴管理部４６ｂ、使用停止通知部４６ｃ、装置管理部４６ｄ及び認証キー配信履歴管理部４６ｅを有する。実際には、これらのプログラムをＣＰＵ（Central Processing Unit）にロードして実行することにより、カード管理部４６ａ、未計数玉処理履歴管理部４６ｂ、使用停止通知部４６ｃ、装置管理部４６ｄ及び認証キー配信履歴管理部４６ｅにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。

カード管理部４６ａは、カード管理データ４５ｂの管理を行う処理部である。カード管理部４６ａは、台間カード処理機１０、景品管理装置６０及び精算機８０と通信して、カードＩＤに対応付けられたプリペイド価値及び持玉数を更新する。

また、カード管理部４６ａは、台間カード処理機１０から未計数玉数を受信した場合には、カードＩＤ及び台間カード処理機ＩＤに対応付けて未計数玉数を未計数玉データ４５ｃとして記憶する。そして、景品管理装置６０及び精算機８０等から問い合わせがあった場合には、未計数玉データ４５ｃから問い合わせのあったデータを読み込み通知する。

また、カード管理部４６ａは、台間カード処理機１０からカード挿入通知を受信した場合には、該カードに関連づけられた有価価値及び持玉データの残高とともに、未計数玉数を通知する。

また、カード管理部４６ａは、未計数玉の現在の状態について変化があった場合には、未計数玉データ４５ｃを更新する。具体的には、未計数玉を未計数玉データ４５ｃに登録した場合には、現在の状態を「未処理」とする。その後、遊技機２０が停止され、未計数玉が他の遊技客に使用されないよう確保された場合には、現在の状態を「確保」に更新する。そして、台間カード処理機１０から未計数玉数のゼロクリアの要求を受信した場合には、未計数玉データ４５ｃの該当する未計数玉数をゼロクリアするとともに、現在の状態を「処理済」に更新する。未計数玉数のゼロクリアは、減算により未計数玉数をゼロとする、計数玉数の値をゼロに更新する、未計数玉数の値を論理削除するなど、任意の方法により行うことができる。また、現在の状態を「処理済」に更新するのではなく、未計数玉データ４５ｃから削除してもよい。

未計数玉処理履歴管理部４６ｂは、未計数玉の処理履歴を管理する管理部である。未計数玉処理履歴管理部４６ｂは、未計数玉の処理の履歴を未計数玉処理履歴データ４５ｄとして記憶し、台間カード処理機１０及び景品管理装置６０から計数完了又はメール等による報知の通知を受けたならば未計数玉処理履歴データ４５ｄを更新する。また、未計数玉処理履歴管理部４６ｂは、未計数処理履歴データを表示及び印字することが可能である。なお、メール等による報知は、店員の操作に応じて行ってもよいし、未計数玉が登録された際に、カード管理装置４０が自動的に行ってもよい。

使用停止通知部４６ｃは、景品管理装置６０から遊技機２０の使用停止の指示電文を受信した場合に、該当する台間カード処理機１０に使用停止の指示電文を中継する処理部である。また、使用停止通知部４６ｃは、台間カード処理機１０から遊技機２０の使用停止の指示を受け、その指示を完了した旨の応答信号を景品管理装置６０に中継する。さらに、装置管理部４６ｄに対して装置管理データ４５ｅを更新させる。

また、使用停止通知部４６ｃは、台間カード処理機１０から遊技機２０の使用停止状態を解除した旨の信号を受信した場合には、景品管理装置６０に対して中継する。

装置管理部４６ｄは、装置管理データ４５ｅの管理を行う処理部である。装置管理部４６ｄは、台間カード処理機１０から取得した台間カード処理機ＩＤ、台間カード処理機１０のアドレス、設置場所及び遊技機ＩＤに基づいて、装置管理データ４５ｅを生成及び更新する。

また、装置管理部４６ｄは、台間カード処理機１０から遊技機ＩＤを受信した場合に、機種管理センタに機種データの問い合わせを行って装置管理データ４５ｅの機種データを更新する。さらに、装置管理部４６ｄは、遊技機ＩＤ及び機種データの更新を行った場合に、台間カード処理機１０及び会員管理装置５０に設定変更を要求することで、遊技機２０の入れ替えにかかる設定変更を自動的に実行する。また、装置管理部４６ｄは、本店サーバに対して遊技機変更通知を送信する。

認証キー配信履歴管理部４６ｅは、台間カード処理機１０に対して配信した、遊技機２０を動作させるための認証キーの配信履歴を、配信日時、配信先の台間カード処理機１０を含んだ形で管理する処理部である。

次に、図６に示した記憶部４５が記憶するデータの構造の一例について説明する。図７は、記憶部４５が記憶するデータの構造の一例を説明するための説明図である。図７（ａ）に示すカード管理データ４５ｂでは、カードＩＤ「１００１」のカードにはプリペイド価値「２５」度数、玉１の持玉データの残高「１０００」玉、玉２及び玉３の持玉データの残高「０」玉が対応付けられている。

また、カードＩＤ「１００５」のカードにはプリペイド価値「２０」度数、玉１の持玉データの残高は「１２００」玉、玉２及び玉３の持玉データの残高は「０」玉である。さらに、カードＩＤ「２００１」にプリペイド価値が「５０」度数、玉１は「１５００」玉、玉２は「２５００」玉、玉３は「０」玉が対応付けられている。カードＩＤ「１００１」、「１００５」及び「２００１」のカードは、台間カード処理機１０に挿入されておらず、持玉の管理がカード管理装置４０により行われていることを示している。

図７（ｂ）の未計数玉データ４５ｃは、カードＩＤ「１００１」の遊技客が、ＩＤ「３０００」の台間カード処理機１０に併設された遊技機２０で、１３時１０分に玉１「５００」玉の計数忘れをし、現在の状態が「確保」であることを示している。また、ＩＤ「３００５」の台間カード処理機１０に併設された遊技機２０で、カードＩＤ「２００１」の遊技客が、１３時３０分に玉１「１５００」玉の計数忘れがあり、現在の状態が「未処理」であることを示している。さらに、カードＩＤ「１００５」の遊技客が、ＩＤ「３０５０」の台間カード処理機１０に併設された遊技機２０で、１４時３０分に玉１「１５０」玉の計数忘れをし、現在の状態が「処理済」であることを示している。

図７（ｃ）の未計数玉処理履歴データ４５ｄは、カードＩＤが「１００１」の遊技客が１３時２０分にＩＤ「３０００」の台間カード処理機１０において玉１の未計数玉「５００」玉を計数したことを示している。また、１３時４０分には、ＩＤ「３００５」の台間カード処理機１０に併設される遊技機２０で、玉１の未計数玉を「１５００」玉残したカードＩＤ「２００１」の会員の遊技客に対して、計数忘れをした旨のメールが通知されたことを示している。

図７（ｄ）に示す装置管理データ４５ｅは、ＩＤ「３００１」の台間カード処理機１０のネットワーク上のアドレスが「ＡＢ．ＣＤ．ＥＦ．ＧＨ」であり、設置場所が「島１−１」、接続された遊技機２０のＩＤが「５００９」、接続された遊技機２０の機種が「ＥＶ０１」であることを示している。また、この遊技機２０が使用中の状態にあることも示している。

次に、図２に示した景品管理装置６０の外観構成について説明する。図８は、図２に示した景品管理装置６０の外観構成を示す図である。図８に示すように、景品管理装置６０は、店員用の筐体と遊技客用の筐体とを通信線により接続した構成を有する。店員用の筐体には、店側表示部６１、操作部６２、レシート発行部６３、カードリーダ６７ａ及び店員タグリーダ６７ｂが設けられている。遊技客用の筐体には客側表示部６４及び携帯端末リーダ６７ｃが設けられている。

店員は、遊技客が提示したカードをカードリーダ６７ａにかざすことにより、該カードからカードＩＤを読み取らせ、カードＩＤに対応付けられた持玉数及び貯玉数を特定する。このように特定した玉数は、特殊景品又は一般景品との景品交換に使用される。店員は、自身の店員タグを店員タグリーダ６７ｂにかざすことにより、権限の認証を受けることができる。

店側表示部６１は、操作者である遊技店の店員用の表示部兼操作部であり、タッチパネルカラー液晶ディスプレイ等からなる。この店側表示部６１には、景品交換内容や操作ガイダンスなどが表示される。操作部６２は、テンキー、専用キー及びモードキー等の複数のキーからなり、景品交換操作入力などを行う際に使用される。

レシート発行部６３は、登録リストや集計リストの各種レシートを発行処理する発行部であり、感熱式プリンタ等からなる。

遊技客用の筐体に設けられた客側表示部６４は、蛍光表示管やタッチパネルカラー液晶ディスプレイ等からなる。遊技客は、この客側表示部６４の表示内容を確認することにより、カードに対応付けられる持玉数や貯玉数を確認することができる。さらに、客側表示部６４は、上位の装置（例えばカード管理装置４０）からイベント情報などを設定データとして通知された場合には、該イベント情報を表示することができる。また、客側表示部６４は、貯玉を使用する際の暗証番号の入力にも使用される。携帯端末リーダ６７ｃは、会員カードとして使用可能な携帯端末がかざされた場合に、該携帯端末からカードＩＤに対応する情報を読み取る。このカードＩＤに対応する情報により、持玉数及び貯玉数が特定される。

次に、図２に示した景品管理装置６０の機能構成について説明する。図９は、図２に示した景品管理装置６０の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、この景品管理装置６０は、通信回線に接続されている。景品管理装置６０は、すでに説明した店側表示部６１、操作部６２、レシート発行部６３、客側表示部６４、カードリーダ６７ａ、店員タグリーダ６７ｂ及び携帯端末リーダ６７ｃと、記憶部６５と、制御部６６と、通信部６８とを有する。通信部６８は、景品管理装置６０が通信回線と通信するためのインタフェース部である。

記憶部６５は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、景品マスタ６５ａ、カードＩＤ６５ｃ、貯玉データ６５ｄ、持玉データ６５ｅ、残玉数データ６５ｆ及び景品交換予約データ６５ｇを記憶する。景品交換予約データ６５ｇは、カード管理装置４０の未計数玉データ４５ｃとともに、景品管理装置６０の店側表示部６１側で店員操作に基づいて、会員管理装置５０に転送されたデータを含めて消し込み処理（データを削除、論理削除する処理）が可能である。この消し込み処理をした場合、担当店員を特定するデータとともに、処理履歴が会員管理装置５０に記録される。

景品マスタ６５ａは、遊技玉を景品に交換する際に使用するデータであり、会員管理装置５０から受信して記憶したデータである。

カードＩＤ６５ｃは、カードもしくは携帯端末から読み込んだデータである。貯玉データ６５ｄは、カードＩＤが会員ＩＤである場合に、会員管理装置５０から通知された貯玉数を記憶しているデータである。また、持玉データ６５ｅは、カードＩＤに対応するもので、カード管理装置４０から通知された持玉数を記憶しているデータである。

残玉数データ６５ｆは、貯玉数や持玉数の合計数値から、店員による景品交換操作により指定した景品に対応する玉数を差し引いた数値である。

景品交換予約データ６５ｇは、景品交換の予約を行った場合に生成されるデータであり、交換を予約した景品及び数を示す。通常の景品交換では、未計数玉を景品交換に用いることはできない。このため、未計数玉を景品交換するためには、一旦遊技機２０に戻って計数操作を行い、未計数玉を持玉にした後、再び景品管理装置６０で希望の景品を選択することになる。しかし、希望する景品の選択を最初からやり直すこととすると、遊技客にも遊技店員にも負担が大きく、円滑な景品交換を行うことができない。そこで、未計数玉を景品交換する場合には、遊技機２０の場所に戻る前に景品交換の予約を行うことができるようにしているのである。

制御部６６は、景品管理装置６０を全体制御する制御部であり、景品管理部６６ａ、景品マスタ取得部６６ｂ、玉数管理部６６ｃ、未計数玉処理部６６ｄ、景品交換処理部６６ｅ、使用停止指示部６６ｆ及びアラート出力部６６ｇを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないＲＯＭ等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをＣＰＵ（Central Processing Unit）にロードして実行することにより実現される。

景品管理部６６ａは、記憶部６５に記憶した景品マスタ６５ａを用いて景品管理装置６０の取扱対象となる特殊景品、一般景品の交換玉数等を管理する管理部である。景品マスタ取得部６６ｂは会員管理装置５０から景品マスタを取得し、記憶部６５に景品マスタ６５ａとして格納する処理部である。

玉数管理部６６ｃは、会員カードのカードＩＤが読み込まれた場合に、会員管理装置５０から貯玉データ残高を取得し、カード管理装置４０から持玉データ残高を取得する。取得した会員の貯玉データ残高及び持玉データ残高をそれぞれ貯玉データ６５ｄ及び持玉データ６５ｅとして記憶部６５に書き込む。さらに、玉数管理部６６ｃは、貯玉データ６５ｄ及び持玉データ６５ｅの玉数を残玉数データ６５ｆの玉数に加算する。

また、玉数管理部６６ｃは、一般カードのカードＩＤが読み込まれた場合に、カード管理装置４０から取得した持玉データ残高を持玉データ６５ｅとして記憶部６５に書き込むとともに、取得した持玉数を残玉数データ６５ｆの玉数に加算する。

また、玉数管理部６６ｃは、遊技客が、未計数玉を利用した景品交換予約を行う際には、カード管理装置４０から取得した未計数玉数を残玉数データ６５ｆの玉数に加算する。なお、未計数玉を景品交換予約に利用しない選択をした遊技客の場合については、未計数玉数を残玉数データ６５ｆの玉数に加算しない。

未計数玉処理部６６ｄは、未計数玉の処理を行う処理部である。未計数玉処理部６６ｄは、カードが読み込まれた場合に、カード管理装置４０に未計数玉数の問い合わせを行う。そして、未計数玉数の通知を受けたならば、アラート出力部６６ｇを介して遊技客に対して計数忘れの警告を行う。また、未計数玉処理部６６ｄは、遊技客から遊技機２０の使用停止の選択を受け付けた場合には、使用停止指示部６６ｆに対して遊技機２０の使用停止を指示する。

また、未計数玉処理部６６ｄは、未計数玉数の通知を受けたならば、未計数玉が存在した遊技機２０の現在時点の未計数玉数を、カード管理装置４０を介して台間カード処理機１０から取得する。そして、カード管理装置４０に記憶されている未計数玉数と異なる場合には、アラート出力部６６ｇを介して未計数玉が使用されている旨の警告を行う。

また、未計数玉処理部６６ｄは、カード管理装置４０に未計数玉処理履歴データ４５ｄを問い合わせ、店側表示部６１に表示及び印字することも可能である。

景品交換処理部６６ｅは、残玉数データ６５ｆの範囲内で、景品マスタ６５ａに基づいて特殊景品及び一般景品の景品交換予約処理及び景品交換処理を行う。景品交換処理部６６ｅは、特殊景品の交換処理を指定された場合には、残玉数データ６５ｆで交換可能な特殊景品の種類及び数の組み合わせを求め、交換に必要な玉数を残玉数データ６５ｆより減算する。また、景品交換処理部６６ｅは、特殊景品以外の一般景品の交換処理を行う場合には、操作部６２の操作により指定された景品を交換景品として、交換に必要な玉数を残玉数データ６５ｆより減算する。

また、景品交換処理部６６ｅは、景品交換予約を行う際に、遊技客が持玉、貯玉及び未計数玉のうち、交換玉数としてどれを優先的に使用するかについて優先順位を付して選択を受け付けることが可能である。この優先順位は、システム上で予め設定しておいてもよい。

また、景品交換処理部６６ｅは、景品交換予約を受け付けた場合には、交換を予約した景品及び数を示す景品交換予約データ６５ｇを生成し、記憶部６５に格納するとともに、会員管理装置５０に送信する。また、景品交換処理部６６ｅは、読み取られたカードＩＤを会員管理装置５０に送信し、当該カードＩＤに対応する景品交換予約データ６５ｇが存在する場合には、当該景品交換予約データ６５ｇを取得して、記憶部６５の景品交換予約データ６５ｇを更新する。

また、景品交換処理部６６ｅは、会員管理装置５０との通信がオンラインのときに景品交換予約データ６５ｇが関連付いたカードを受け付けたときには、会員管理装置５０の景品交換予約データ６５ｇをもとに交換処理を続行し、会員管理装置５０との通信がオフラインのときに景品交換予約データが関連付いたカードを受け付けたときには、自装置内の景品交換予約データ６５ｇを参照し、データが無ければ再度最初から交換処理を行う。

交換済みカードか否かの確認は、まず、景品管理装置６０が自装置内の景品交換予約データ６５ｇを参照して行い、該当するデータが無ければ会員管理装置５０に問い合わせることになる。

また、景品交換処理部６６ｅは、景品交換予約を受け付けた場合に、一旦カードを交換済の状態とし、景品交換予約データを特定可能な識別情報を書き込んで遊技客に返却してもよい。この構成では、景品交換予約の有無をカード自体により管理することになる。

使用停止指示部６６ｆは、台間カード処理機１０に対して遊技機２０を使用停止にする指示を出す処理部である。使用停止指示部６６ｆは、未計数玉が所在する遊技機２０を使用停止にさせることで遊技機２０を使用停止にし、未計数玉が他の遊技客に使用されることを防止する。

また、使用停止指示部６６ｆは、遊技機２０を使用停止にする際に、該遊技機２０で計数忘れをした遊技客のカードが台間カード処理機１０に挿入されたならば使用停止から復帰するように設定処理する。使用停止から復帰させるためのデータとして、遊技客のカードＩＤ以外に、例えば、パスワード等を含ませて台間カード処理機１０に送信する。

また、使用停止指示部６６ｆは、台間カード処理機１０に対して遊技機２０を使用停止にする指示を出した後、台間カード処理機１０から使用停止が完了した旨の通知を受信したならば、店側表示部６１及び客側表示部６４に「使用停止が完了しました」等の表示を行う。

アラート出力部６６ｇは、カードを読み込んだ際に、未計数玉が存在する場合に店員及び遊技客にその旨の警告を行う。また、カード管理装置４０に記憶されている未計数玉と現時点の未計数玉が異なる場合には、未計数玉が使用されていると判定し警告を行う。

次に、図９に示した記憶部６５が記憶するデータの具体例について説明する。図１０は、図９に示した記憶部６５が記憶するデータの構造の一例を示した図である。図１０に示す景品交換予約データ６５ｇは、遊技機２０が使用停止にされた後、遊技客が景品交換予約した景品、個数及び使用玉数等を記憶したデータである。図１０では、カードＩＤ「１００１」の遊技客が、景品コード「０００１」の景品を３個、「０００２」の景品を５個及び景品コード「０１００」の景品を１個交換予約し、交換玉数が「１５００」玉となる状況を示している。

同様に、カードＩＤ「１００５」の遊技客が、景品コード「０００１」及び景品コード「０００２」の景品をそれぞれ２個、景品コード「０１００」の景品を１個交換予約し、交換玉数が「１３５０」玉となる状況を示している。

次に、景品管理装置６０における未計数玉の処理画面について説明する。図１１は、図８に示した景品管理装置６０の客側表示部６４に表示される計数忘れ警告のための画面表示の一例を示した図である。図１１は、遊技客の所持するカードを読み込ませた直後の画面の状態を示したものである。

図１１に示すように、遊技客のカードに持玉数と未計数玉が関連付けられており、未計数玉が存在する場合には計数忘れ警告が出力される。図１１では、４円パチンコで、持玉数が「１０００玉」の他に、台番号が「Ｎｏ．３０００」の遊技機２０に遊技客の未計数玉が「５００玉」あることを示している。

また、遊技客が選択できる操作用として、「ＯＫ］キーと「Ｃ」キーの２つの操作ボタンが表示されている。この画面で、遊技客が「ＯＫ」キーを選択すれば、台番号「Ｎｏ．３０００」の遊技機２０が使用停止にされる。その後、遊技客は景品交換予約を行うか、あるいは台間カード処理機１０において未計数玉を計数して持玉数に合算処理することになる。

また、遊技客が、未計数玉があることをすでに承知している場合等で、「Ｃ」キーを選択した場合には、未計数玉はそのままにして通常の景品交換と同じ手続きを行って、持玉を景品と交換することになる。

図１２は、図１１において「ＯＫ」キーを選択した後の遊技機使用停止処理後の画面表示の一例を示したものである。図１２に示すように、この画面表示は、台番号「Ｎｏ．３０００」の遊技機２０が使用停止になったことを報知し、遊技客に対して、交換予約を行うか、台間カード処理機１０にて未計数玉の計数を行うかの選択を行わせる状況を示したものである。このため、「ＯＫ」キーと「Ｅ」キーの２つの操作ボタンが表示されている。「ＯＫ」キーの押下を受け付ければ景品管理装置６０は景品交換予約画面に移行する。「Ｅ」キーの押下を受け付けた場合には、景品管理装置６０での処理を終了する。その後、遊技客は台間カード処理機１０の場所まで移動し、カードを挿入して遊技機２０を使用停止状態から復帰させ、未計数玉の計数を行うこととなる。

図１３は、図１２において、遊技客が景品交換予約を行う場合に、景品管理装置６０の客側表示部６４に表示される景品交換予約の画面表示の一例を示した図である。図１３に示すように、景品交換予約の際に、貯玉、持玉、未計数玉のうち、景品交換用としてどれを優先して使用するか、優先順位を付して設定がされている。また、貯玉、持玉、未計数玉のうち、景品交換用としてどれを使用するかを選択することができる。この選択処理は、例えば、カードを読み込んだ後、特に操作をしなければ全種別を対象として景品交換を行ない、カードを読み込んだ後、種別の選択操作を行えば、選択した種別のみ（例えば貯玉と持玉のみ）を対象とした景品交換が行われる。

図１３では、一般カードの遊技客が全種別を景品交換に使用し、未計数玉を景品交換用の玉として最優先し、未計数玉で足りなければ、次に持玉を利用することを示している。具体的には、この場合、全種別の合計玉数を超えないことを条件に景品の選択を許可し、交換景品の確定操作が行われた後に、交換に必要な交換玉数の確定を行なう。そして、交換前のそれぞれの種別の玉数を越えないように、合計玉数と交換玉数の差分の玉数を使用順位が後順位の種別を優先して配分し、交換後のそれぞれの玉数として確定する。この交換予約画面は、未計数玉を計数後に景品交換を行う場合にも再表示される。なお、会員の遊技客の場合には貯玉も交換玉利用の優先順位設定の対象となる。なお、この場合、店舗により予め設定されている使用順位を用いるだけでなく、遊技客によって使用順位の設定を変更することができてもよい。

図１３では、遊技客が、持玉と未計数玉との合計１５００玉を使用して、景品コード「０００１」の「大景品」３個、景品コード「０００２」の「小景品」５個及び景品コード０１００の「Ｍセブン」１個と景品交換の予約をしている状況を示している。

また、画面の上部には、使用しているカードの種別「一般」が表示され、現在の時刻、店舗の担当者名等が表示されている。また、画面中央部には、現在選択されている遊技種別「４円パチ」と、交換対象となる総玉数「１５００玉」と、選択景品による景品交換に必要な玉数「１５００玉」と、読み込んだカードの枚数「１枚」と、交換後の玉数の残数「０玉」が表示されている。また、選択景品の種別・個数も表示されている。

さらに、店側表示部６１には、この表示と同等の表示及び図示しない従業員操作のための操作ボタンが表示される。この画面は、交換予約操作によって作業状態が記憶されるようになっている。この交換予約の場合における各種別の使用に関する処理・画面表示は、交換予約の場合だけでなく、通常の景品交換処理においても表示が「交換予約」とされない部分が異なるのみで、同様な手順で行われる。

次に、計数忘れに対応するための台間カード処理機１０の処理手順について説明する。図１４は、計数忘れに対応するための台間カード処理機１０の処理手順を示したフローチャートである。

データ管理部１７ａは、遊技客のカード返却操作を受け付け（ステップＳ１０１）、遊技機状態記憶部１６ｇの遊技玉数を読み込む（ステップＳ１０２）。そして未計数玉があるか否かを判定する（ステップＳ１０３）。

未計数玉があるか否かは、未計数玉数と所定数とを比較することで判定する。例えば、所定数を０とした場合には、未計数玉数が０であれば未計数玉がないと判定し、未計数玉数が１以上であれば未計数玉があると判定することになる。この所定数は、０以外の値も設定することができる。例えば、景品と交換可能な最小玉数や、カードの発行コストに対応する玉数を所定数として用いることができる。景品と交換可能な最小玉数やカードの発行コストよりも少ない遊技玉数については、管理する必要性が低く、取り込んでしまっても障害がないためである。また、所定数の設定を変更不可能とし、常に「０」が設定されてもよい。

未計数玉があると判定したならば（ステップＳ１０３；Ｙｅｓ）、持玉数を含む持玉加算要求と未計数玉数をカード管理装置４０に送信し、持玉口座残高の更新と未計数玉数の記録を行わせる（ステップＳ１０４）。

未計数玉がないと判定したならば（ステップＳ１０３；Ｎｏ）、データ管理部１７ａは持玉数を含む持玉加算要求をカード管理装置４０に送信し、持玉口座残高を更新させる（ステップＳ１０５）。

その後、データ管理部１７ａは、持玉数をゼロクリアし（ステップＳ１０６）、カードを排出して（ステップＳ１０７）、処理を終了する。

次に、景品管理装置６０による遊技玉の計数忘れに対応するための処理について説明する。図１５は、景品管理装置６０による遊技玉の計数忘れに対応するための処理手順を示したフローチャートである。

景品管理装置６０は、遊技客のカードを受け付ける（ステップＳ２０１）。受け付けたカードに景品交換予約が関連付けられているかどうかを判定する（ステップＳ２０２）。この判定では、受け付けたカードのカードＩＤを会員管理装置５０に送信して景品交換予約データ６５ｇを更新し、受け付けたカードのカードＩＤに景品交換予約が関連付けられているか否かを判定することになる。すでに景品交換予約済みであれば（ステップＳ２０２；Ｙｅｓ）、景品交換予約データ６５ｇを読み出し（ステップＳ２１６）、景品の払出処理を行って（ステップＳ２１５）、処理を終了する。

景品交換予約がない場合には（ステップＳ２０２；Ｎｏ），玉数管理部６６ｃは、カード管理装置４０からカードに関連付けられた持玉数と、未計数の遊技玉がある場合には未計数の遊技玉数と、現時点の遊技機２０の遊技玉数を取得する(ステップＳ２０３)。

未計数の遊技玉がある場合には（ステップＳ２０４；Ｙｅｓ）、未計数玉処理部６６ｄは、未計数玉数を表示し、計数忘れ警告を出力する（ステップＳ２０５）。そして、未計数玉数と現時点での遊技玉数とに差異があるか否かを判定する（ステップＳ２０６）。差異があれば（ステップＳ２０６；Ｙｅｓ）、未計数玉数が使用されたことを警告報知する（ステップＳ２０７）。差異がなければ（ステップＳ２０６；Ｎｏ）、ステップＳ２０８へ移行する。また、未計数の遊技玉がない場合には（ステップＳ２０４；Ｎｏ）、景品交換受付処理のステップＳ２１４に移行する。

その後、未計数玉処理部６６ｄは、遊技機２０を使用停止にするか否かの選択を受け付ける（ステップＳ２０８）。使用停止の選択を受け付けた場合には（ステップＳ２０８；Ｙｅｓ）、使用停止指示部６６ｆは、台間カード処理機１０に遊技機使用停止指示を送信する（ステップＳ２０９）。そして、台間カード処理機１０からの使用停止応答信号を受信すると（ステップＳ２１０）、店側表示部６１及び客側表示部６４に「使用停止が完了しました」等の表示を行うことで、使用停止の完了を報知する（ステップＳ２１１）。その後、景品交換処理部６６ｅは景品交換予約を受け付けたかどうかを判定する（ステップＳ２１２）。

景品交換予約の受け付けがあった場合には（ステップＳ２１２；Ｙｅｓ）、景品交換予約の受付処理を行い（ステップＳ２１３）、処理を終了する。景品交換予約の受け付けがない場合には（ステップＳ２１２；Ｎｏ）、処理を終了する。

ステップＳ２０８で使用停止を選択しない場合には（ステップＳ２０８；Ｎｏ）、景品交換処理部６６ｅは、景品交換受付処理で遊技客の選択した景品を確定させ（ステップＳ２１４）、景品払出処理を行って（ステップＳ２１５）、処理を終了する。

次に、遊技玉計数忘れに対応するための台間カード処理機１０の処理手順について説明する。図１６は、遊技玉計数忘れに対応するための台間カード処理機１０の処理手順を示したフローチャートである。本フローチャートでは、未計数玉が残ったままカード返却操作を終了したものとして説明する。

台間カード処理機１０の使用停止処理部１７ｅは景品管理装置６０から遊技機使用停止の指示を受けたか否かを判定する（ステップＳ３０１）。使用停止の指示を受けた場合には（ステップＳ３０１；Ｙｅｓ）、遊技機２０を使用停止状態にする（ステップＳ３０２）。そして、遊技機２０の使用停止が完了したことを、カード管理装置４０を通じて景品管理装置６０に通知する（ステップＳ３０３）。遊技機使用停止の指示がない場合には（ステップＳ３０１；Ｎｏ）、処理を終了する。

遊技機２０を使用停止後、カードを受け付けた場合には（ステップＳ３０４；Ｙｅｓ）、データ管理部１７ａは、計数忘れをした遊技客のカードかどうかの一致判定処理を行う（ステップＳ３０５）。挿入されたカードが当該遊技客のカードと一致しない場合には(ステップＳ３０５；Ｎｏ)、カードを強制排出し（ステップＳ３０６）、ステップＳ３０４に戻り、計数忘れをした遊技客のカードの待ち受け状態を維持する。

カードが当該遊技客のカードと一致した場合には（ステップＳ３０５；Ｙｅｓ）、使用停止処理部１７ｅは、遊技機２０を使用停止から復帰処理させる（ステップＳ３０７）。そして、カード管理装置４０を通じて遊技機２０の復帰処理が完了したことを景品管理装置６０に通知する（ステップＳ３０８）。カードの受け付けがない場合には（ステップＳ３０４；Ｎｏ）、カード待ち受け状態を維持する。

遊技機２０の使用停止状態が解除され、計数ボタン２３が押下をされると、データ管理部１７ａは、遊技機２０からの未計数玉の移行要求を受け付ける（ステップＳ３０９）。そして移行されてきた未計数玉を持玉数に加算する（ステップＳ３１０）。

遊技玉数通知部１７ｄは、未計数玉数の持玉への加算により未計数玉がゼロになった場合に（ステップＳ３１１；Ｙｅｓ）、カード管理装置４０に計数完了の旨を通知し、未計数玉データ４５ｃの未計数玉数のゼロクリアの要求を送信する（ステップＳ３１２）。未計数玉がゼロでなければ（ステップＳ３１１；Ｎｏ）、ステップＳ３１３に移行する。

その後、カード返却操作を受け付けたならば（ステップＳ３１３；Ｙｅｓ）、データ管理部１７ａは、持玉数をカード管理装置４０に送信して持玉データを更新させ、カード返却処理によりカードを排出して（ステップＳ３１４）、処理を終了する。また、カード返却操作を受け付けなかった場合には（ステップＳ３１３；Ｎｏ）、処理を終了する。なお、ステップＳ３１４のカード返却処理は、図１４に示した台間カード処理機１０における処理手順と同じである。

上述したように、本実施例では、遊技客が景品カウンタに来た時点で、未計数玉数を景品管理装置６０において把握できるとともに、景品管理装置６０よりリモートで遊技客が遊技した遊技機２０を使用停止させて未計数玉を確保できることにより、封入式の遊技機を用いる場合に、遊技媒体数を適切に管理し、遊技玉の計数忘れによる遊技客の損失を効果的に防止できる。

また、遊技機２０を使用停止にした後に、景品交換用として、貯玉数や持玉数だけでなく未計数玉数を含めた形での景品交換予約を行うことができるため、遊技客は効率的な景品交換が可能となる。

また、本実施例では、景品管理装置６０から遊技機２０を使用停止にする説明を行ったが、カード返却状態で未計数玉がある遊技機２０の稼働が一定時間ない場合に、遊技機２０を台間カード処理機１０から自動的に仮停止させることにしてもよい。この場合には、台間カード処理機１０は、カード管理装置４０を通じてその旨を景品管理装置６０に通知する。そして、計数し忘れた遊技客のカードを台間カード処理機１０に挿入することにより遊技機２０を復帰させるようにする設定をする。

また、遊技客が計数せずに未計数の玉数を残して退店したような場合に、一定時間が経過したならば、店員にアラート通知を行い、会員にはメール通知を行うようにしてもよい。なお、この一定時間は、上記の仮停止するための一定時間と同じである必要はない。

また、本実施例では、遊技機２０を使用停止にした後に、遊技客もしく従業員が台間カード処理機１０にて未計数玉を計数する説明を行ったが、景品管理装置６０から遊技機２０の未計数玉をクリアできる場合には、景品管理装置６０にて持玉への合算処理を行うようにしてもよい。未計数玉を景品管理装置６０にて持玉に合算処理する場合には、未計数玉が所定数以下であることを条件としてもよい。

また、本実施例では、未計数玉をすべて計数する説明を行ったが、台間カード処理機１０に対して一部の未計数玉を使用することを指定し、台間カード処理機１０からの確認応答が可能であれば、一部の未計数玉を遊技に継続使用する指定ができるようにしてもよい。

また、景品管理装置６０以外にも、遊技客が台移動した先の台間カード処理機１０や精算機８０等からも、持玉や有価価値の問い合わせ時に未計数玉があることを遊技客に報知するようにしてもよい。

図１７は、移動先の台間カード処理機１０ｂによる未計数玉の報知について説明するための説明図である。図１７に示した例では、移動元の台間カード処理機１０ａによるカード返却時点（１）で、台間カード処理機１０ａは、遊技客の持玉数と、計数し忘れた遊技玉数とをカードに関連付けてカード管理装置４０に送信して記録させる（２ａ、２ｂ）。その後、遊技客が移動先の台間カード処理機１０ｂにカードを読み取らせると（３）、台間カード処理機１０ｂは、カード管理装置４０にカードＩＤに対応する持玉数と未計数玉数とを問い合わせる（４ａ、４ｂ）。未計数玉数の通知を受けた場合に、台間カード処理機１０ｂは、遊技客に対して持玉数と未計数玉数を表示し、計数忘れの警告を行うのである（５）。

図１７の計数忘れの警告の画面表示で、「詳細」ボタンを押下すると計数忘れ警告の詳細画面が表示される。この詳細画面には、例えば「台番号：Ｎｏ．１０００」、「遊技種：４円パチ」、「計数忘れ玉数：５００玉」、「持玉数：１０００玉」及び「合計玉数：１５００玉」等が表示される。

そして、台間カード処理機１０ｂは、遊技客によって呼ばれた従業員の操作に応じて、台間カード処理機１０ａを介して計数忘れのあった遊技機２０ａをリモートでエラーダウンさせることで使用停止状態にする（６）。遊技機２０ａの使用停止状態によって遊技客の未計数玉は確保される。使用停止になった遊技機２０ａは、計数し忘れた遊技客のカードを挿入することで使用停止状態が解除され、それ以外のカードでは解除されない（７）。そして、遊技客がカードを挿入して未計数の遊技玉を全部計数すれば、遊技機２０ａの未計数玉数がクリアされることになる（８）。なお、この場合、エラーダウンさせる例を示しているが、遊技客同士のトラブルを避けるため、少なくとも計数忘れの警告が行われれば、（６）（７）（８）に記載する機能は備えていなくてもよい。

また、本実施例では、未計数玉が残った遊技機２０で他の遊技客が遊技を行い、未計数玉数と現時点での遊技玉数とに差異が生じた場合に警告を行う構成について説明を行った。このように他の遊技客が遊技を行っている状況では、遊技機２０の使用を停止することは好ましくない。しかし、未計数玉はなるべく元の遊技客に戻すようにすることが好適である。

例えば、未計数玉数と現時点での遊技玉数とに差異が生じた場合には、前の遊技客の未計数玉が残っていることと、その玉数とを遊技機表示操作部２２に表示制御して現在の遊技客に通知し、遊技店員による説明の下、現在の遊技客の了承が得られたならば、未計数玉数を元の遊技客のカードに持玉として関連付ければよい。

このとき、未計数の全てではなく、一部のみを元の遊技客の持玉とするようにしてもよい。特に、現時点での遊技玉数が未計数玉数よりも少ない場合には、現時点での遊技玉数を上限とし、その一部を元の遊技客の持玉とすることが好適である。

また、本実施例では、カードを排出するための持玉数の所定数の設定と、未計数玉として管理するための所定数の設定が別個に行われる例を示したが、これらが連動する設定となっていてもよい。

なお、景品管理装置６０を含む会員システムと、台間カード処理機１０を含むカードシステムが別システムであるときは、カードシステムに属するカードリーダが景品管理装置６０に接続される。かかる構成の場合には、カードリーダで計数忘れ警告を行うことが好適である。

また、本実施例では、未計数玉をカード管理装置４０で管理する例を示したが、これを会員管理装置５０で管理してもよい。また、基本は未計数玉をカード管理装置４０で管理し、会員カードに関連付けられた未計数玉あるいは前日以前の未計数玉のみを会員管理装置５０で管理するようにしてもよい。

また、未計数玉数のデータは、カードＩＤに関連付けてカード管理装置４０で管理するのみならず、カード自体にも書き込むように構成してもよい。カード管理装置４０との通信がオフラインとなった場合でも未計数玉の管理を可能とするためである。さらに、カード管理装置４０との通信がオフラインの状態でカードが排出された場合には、オフラインフラグをカードに書き込むように構成してもよい。オフラインフラグが書き込まれたカードが他の装置で読み取られたならば、カードに書き込まれた未計数玉数を正として未計数玉の管理や景品交換等の処理を行うように構成する。

また、本実施例では、未計数がある遊技機の報知について詳細な説明を省略したが、例えば会員管理装置５０のホールマップ画面で未計数玉のある遊技機を識別可能に表示すればよい。

本実施例では、遊技玉を発射し、所定領域を遊技玉が通過したことにより賞を与える弾球式遊技機の一種であるパチンコ遊技機を例に説明を行なったが、本発明の利用はこれに限定されるものではなく、他の種別の弾球式遊技機や、所定数の遊技媒体を１回のゲームの賭け数として設定するとともに回胴（リール）の回転を行い、回胴の停止操作を行ったときに回胴上に設定された停止ライン上に所定の図柄組み合わせが成立したことに応じて賞を与える回胴式遊技機に対しても、用いる遊技媒体の形状は問わず、同様に適用することが可能である。

また、上述の実施例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。

以上のように、本発明に係る遊技システム、各台装置及び遊技管理方法は、封入式の遊技機を用いる場合に、遊技媒体数を適切に管理することに適している。

１０、１０ａ、１０ｂ 台間カード処理機
１１ 状態表示部
１２ 紙幣搬送部
１２ａ 紙幣挿入口
１３ 表示操作部
１４ リーダライタ
１４ａ カード挿入口
１５、６８ 通信部
１６、４５、６５ 記憶部
１６ａ カードＩＤ
１６ｂ 有価価値データ
１６ｃ 遊技設定データ
１６ｄ 台間カード処理機ＩＤ
１６ｅ 遊技機ＩＤ
１６ｆ 遊技機復帰データ
１６ｇ 遊技機状態記憶部
１７、４６，６６ 制御部
１７ａ データ管理部
１７ｂ レート設定処理部
１７ｃ 遊技機管理部
１７ｄ 遊技玉数通知部
１７ｅ 使用停止部
１７ｆ 報知部
１８ 遊技機管理基板
２０、２０ａ、２０ｂ 遊技機
２１ ハンドル
２２ 遊技機表示操作部
２３ 計数ボタン
２４ 通信制御部
２５ 演出制御部
２５ａ 演出図柄抽選部
２５ｂ 演出抽選部
２６ 遊技制御部
２７ 遊技玉制御部
２７ａ 遊技玉メモリ
３０ 島コントローラ
４０ カード管理装置
４１ 表示部
４２ 入力部
４３ 外部ネットワーク通信部
４４ 遊技店ネットワーク通信部
４５ａ 店舗ＩＤ
４５ｂ カード管理データ
４５ｃ 未計数玉データ
４５ｄ 未計数玉処理履歴データ
４５ｅ 装置管理データ
４６ａ カード管理部
４６ｂ 未計数玉処理履歴管理部
４６ｃ 使用停止通知部
４６ｄ 装置管理部
４６ｅ 認証キー配信履歴管理部
５０ 会員管理装置
６０ 景品管理装置
６１ 店側表示部
６２ 操作部
６３ レシート発行部
６４ 客側表示部
６５ａ 景品マスタ
６５ｃ カードＩＤ
６５ｄ 貯玉データ
６５ｅ 持玉データ
６５ｆ 残玉数データ
６５ｇ 景品交換予約データ
６６ａ 景品管理部
６６ｂ 景品マスタ取得部
６６ｃ 玉数管理部
６６ｄ 未計数玉処理部
６６ｅ 景品交換処理部
６６ｆ 使用停止指示部
６６ｇ アラート出力部
６７ａ カードリーダ
６７ｂ 店員タグリーダ
６７ｃ 携帯端末リーダ
８０ 精算機
Ｃ１ 認証キー管理センタ

Claims (8)

1. 遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機と、前記遊技機に併設された各台装置とを含む遊技システムであって、
   前記遊技機は、
   前記遊技媒体について遊技に使用可能な数を遊技可能数として管理する遊技可能数管理手段と、
   前記遊技媒体の遊技への使用に伴って前記遊技可能数を減算して更新するとともに、当該遊技の結果として所定の賞が得られた場合に前記遊技可能数を加算して更新する遊技処理手段と、
   前記各台装置からの要求に応じて前記遊技可能数を増減して更新する各台装置要求処理手段と、
   前記遊技可能数を前記各台装置に通知する通知手段と
   を備え、
   前記各台装置は、
   所定の記録媒体に関連付けられた遊技媒体数を取得した場合に、当該遊技媒体数の一部又は全てを前記遊技可能数に加算させる要求を前記遊技機に対して行う加算要求手段と、
   前記記録媒体への遊技媒体数の関連付けを求める遊技媒体数関連付操作を受け付けた場合に自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付ける遊技媒体数関連付手段と、
   前記遊技媒体数関連付手段により自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付けた場合に、前記遊技可能数の値に基づいて前記遊技可能数を特定するための遊技可能数特定情報を前記記録媒体に関連付ける処理を行う遊技可能数関連付手段と
   を備えることを特徴とする遊技システム。
2. 前記遊技機での遊技に関連する所定の処理を行う遊技関連機器をさらに備え、
   前記遊技関連機器は、前記記録媒体の識別情報を読み取った場合に、当該記録媒体に対して遊技可能数特定情報が関連付けられているかを判定する判定手段と、
   前記判定手段の判定結果に基づいて所定の情報出力を行う情報出力手段と
   をさらに備えたことを特徴とする請求項１に記載の遊技システム。
3. 前記遊技関連機器は、前記記録媒体に関連付けられた遊技可能数特定情報から特定される遊技可能数を対象として、前記所定の処理を行う機能を有することを特徴とする請求項２に記載の遊技システム。
4. 前記記録媒体の識別情報を読み取った場合に、当該記録媒体に対して前記遊技可能数特定情報が関連付けられているならば、前記遊技可能数特定情報を関連付けた装置に対して前記遊技可能数の使用を制限する指示を送信するための処理を行う制限指示処理手段をさらに備えたことを特徴とする請求項１〜３のいずれか一つに記載の遊技システム。
5. 前記各台装置は、自装置が前記記録媒体に関連付けた遊技可能数特定情報に対応する遊技可能数の使用を制限する指示を受信した場合に当該記録媒体以外の記録媒体の取扱を禁止することを特徴とする請求項４に記載の遊技システム。
6. 前記各台装置は、自装置が遊技可能数を関連付けた記録媒体を受け付け、且つ、自装置が併設された遊技機の遊技可能数が所定値以下となった場合に、前記記録媒体に関連付けた遊技可能数特定情報を無効化することを特徴とする請求項１〜５のいずれか一つに記載の遊技システム。
7. 遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機に併設された各台装置であって、
   所定の記録媒体に関連付けられた遊技媒体数を取得した場合に、当該遊技媒体数の一部又は全てを前記遊技機が管理する遊技可能数に加算させる要求を行う加算要求手段と、
   前記記録媒体への遊技媒体数の関連付けを求める遊技媒体数関連付操作を受け付けた場合に自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付ける遊技媒体数関連付手段と、
   前記遊技媒体数関連付手段により自装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付けた場合に、前記遊技可能数の値に基づいて前記遊技可能数を特定するための遊技可能数特定情報を前記記録媒体に関連付ける処理を行う遊技可能数関連付手段と
   を備えたことを特徴とする各台装置。
8. 遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機と、前記遊技機に併設された各台装置とを含む遊技システムの遊技管理方法であって、
   前記各台装置が所定の記録媒体に関連付けられた遊技媒体数を取得した場合に、当該遊技媒体数の一部又は全てを前記遊技機が管理する遊技可能数に加算させる加算処理ステップと、
   前記記録媒体への遊技媒体数の関連付けを求める遊技媒体数関連付操作を受け付けた場合に前記各台装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付ける遊技媒体数関連付ステップと、
   前記遊技媒体数関連付ステップにより前記各台装置が管理する遊技媒体数を前記記録媒体に関連付けた場合に、前記遊技可能数の値に基づいて前記遊技可能数を特定するための遊技可能数特定情報を前記記録媒体に関連付ける処理を行う遊技可能数関連付ステップと
   を含んだことを特徴とする遊技管理方法。

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