本明細書中にあって持玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中(閉店より前の時間)のみ遊技に再度供することができるものを言う。貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降(閉店より後の時間)も遊技に再度供することができるものを言う。持玉は、一般遊技客および会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技機を移動した場合などに使用する。貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用する。
図1は、実施例1に係る情報表示装置のデータの更新についての説明図である。遊技店内には、複数の遊技機が設置され、各遊技機には台間カード処理機が併設されている。さらに、各遊技機の上部には、情報表示装置が設置されている。
遊技機は、遊技客が遊技媒体である遊技玉に触れない構造となっている封入式の遊技機であり、遊技玉を発射可能な数を遊技可能数として管理する。また、台間カード処理機は、持玉をデータとして管理している。台間カード処理機と遊技機とは通信可能に接続され、持玉の一部又は全てを遊技可能数に加算する処理や、遊技可能数の一部又は全てを持玉に加算する処理を行うことができる。
情報表示装置は、遊技機の上部に設置されて、遊技機に関する各種情報の表示を行う。具体的には、情報表示装置は、台間カード処理機を経由して遊技機の状態を取得する。情報表示装置が取得する遊技機の状態には、遊技玉が発射されたことを示すアウト、発射された遊技玉により抽選が開始したことを示すスタート、抽選により発生した大当り、入賞により遊技玉が獲得されたことを示すインを含む。
情報表示装置は、取得した情報を図示しないホールコンピュータに送信するとともに、大当りの発生中には、その旨を表示する。また、大当りやスタートの回数を遊技データとして記憶し、遊技客の操作に応じて表示する。遊技データは、当日と前日についてそれぞれ表示できる。また、前日に限らず、数日前の遊技データの表示、過去の所定日数分を集計した遊技データの表示などを可能としてもよい。
また、情報表示装置は、遊技機の機種に対応したコンテンツデータをコンテンツ管理装置から取得して記憶しており、遊技機の状態に応じてコンテンツデータの表示制御を行う。
図1では、台間カード処理機10a及び情報表示装置F1aに対応付けて設置されていた遊技機20を移設し、台間カード処理機10b及び情報表示装置F1bに対応付けた状態を示している。すなわち、台間カード処理機10a及び情報表示装置F1aが移設元、台間カード処理機10b及び情報表示装置F1bが移設先となる。
台間カード処理機10bは、遊技機20から遊技機IDを取得し(1)、以前に記憶していた遊技機IDと比較する。移設によって、遊技機IDの比較結果が不一致となるので、台間カード処理機10bは、取得した遊技機IDをカード管理装置40及びコンテンツ管理装置D1に送信する(2)。
カード管理装置40の詳細は後述するが、カード管理装置40は、台間カード処理機のIDと遊技機のIDとを対応付けて管理している。この対応関係を参照することにより、カード管理装置40は、受信した遊技機IDにより特定される遊技機が、移設前にどの台間カード処理機に接続されていたかを特定することができる。カード管理装置40は、特定した台間カード処理機10aを移設元として台間カード処理機10bに通知する(3)。
移設元の通知を受けた台間カード処理機10bは、移設元の台間カード処理機10aに遊技データを要求する。この要求を受けた台間カード処理機10aは、情報表示装置F1aから遊技データを取得し(4)、移設先である台間カード処理機10bに送信する(5)。
コンテンツ管理装置D1は、遊技機IDと機種とを対応付けて管理するとともに、機種に対応するコンテンツデータを保持している。コンテンツ管理装置D1は、受信した遊技機IDから機種を特定し、特定した機種に対応するコンテンツデータを台間カード処理機10bに送信する(6)。
台間カード処理機10bは、移設元から取得した遊技データと、コンテンツ管理装置D1から取得したコンテンツデータとを情報表示装置F1bに格納する(7)。
このように、実施例1に係る遊技システムでは、台間カード処理機10bが遊技機20から遊技機IDを取得して遊技機の入替を検知し、入替後の遊技機IDをカード管理装置40に送信して移設元の台間カード処理機10aを特定し、台間カード処理機10aを介して移設元の遊技データを取得し、移設先の情報表示装置F1bに格納させるので、遊技データの移行を効率的に行なうことができる。また、入替後の遊技機IDをコンテンツ管理装置D1に送信して入替後の遊技機に対応するコンテンツデータを取得し、移設先の情報表示装置F1bに格納させるので、コンテンツデータの更新を効率的に行なうことができる。
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10及び情報表示装置F1が設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、賞品管理装置60と、精算機80と、コンテンツ管理装置D1と、ホールコンピュータE1とが接続される。また、カード管理装置40は、遊技店外のネットワークを介して認証鍵管理センタC1と接続される。
遊技機20は、装置内部に封入された遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技客が投出可能な玉数を示す遊技可能数メモリを有している。
遊技玉の入賞領域の通過が入賞センサにより検知されると、遊技機20は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技玉数から付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数を遊技可能数メモリの遊技可能数に加算して記憶内容を更新する。遊技可能数を台間カード処理機10の持玉数として移行させる場合には、遊技機20は、遊技可能数メモリの遊技可能数を台間カード処理機10に通知して、遊技可能数をゼロにクリアする。さらに、台間カード処理機10から玉貸操作等による遊技可能数加算の通知を受けた場合には、遊技機20は、通知された玉数を遊技可能数に加算して記憶内容を更新する。
台間カード処理機10は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、カード管理装置40との通信、並びに遊技機20との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置40に送信することで、入金額相当のプリペイド価値をカード管理装置40が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数を遊技機20に通知し、遊技可能数に加算させる。
台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知を送信する。また、台間カード処理機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持玉又は貯玉の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持玉の残高を受信し、記憶した場合には、カード管理装置40に対して持玉減算要求を送信することで、カード管理装置40が管理する持玉の残高をゼロにクリアする。
台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持玉数を所定数減算し、減算した持玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技可能数に加算させる。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯玉再プレイ要求を送信することで、会員管理装置50が管理する貯玉数を所定数減算させ、減算させた貯玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技可能数に加算させる。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、持玉数を含む持玉加算要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持玉を加算させた後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。なお、カード返却操作の前に、遊技機20から遊技可能数の移行操作を受け付けた場合には、移行した遊技可能数を持玉数に加算して、カード管理装置40の持玉の残高を更新する。
台間カード処理機10は、遊技機20から遊技機IDを取得し、取得した遊技機IDと、カード管理装置40から受信した認証鍵とを用いて遊技機20の認証を行なう機能を有する。この認証は、開店処理時等に行なわれ、認証の成功を条件に遊技機20は遊技可能となる。
台間カード処理機10は、情報表示装置F1と接続され、遊技機20の状態を取得して、情報表示装置F1に送信する。また、台間カード処理機10は、遊技機の入替を検知して情報表示装置F1のデータを更新する処理を行なうが、その詳細については後述する。
情報表示装置F1は、台間カード処理機10を介して取得した遊技機の状態に基づいて各種表示制御を行なうと共に、台間カード処理機10を介して取得した遊技機の状態をホールコンピュータE1に送信する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する管理装置である。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのIDと台間カード処理機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード挿入通知を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉減算要求を受信した場合には、持玉の残高をゼロにクリアし、台間カード処理機10から持玉加算要求を受信した場合には、持玉加算要求に示された持玉の数を持玉の残高に加算する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から玉貸要求を受信した場合には、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可を台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求を受信した場合には、該貯玉再プレイ要求を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯玉再プレイデータを出力した場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から遊技機IDを取得し、自店舗に設置された遊技機20を管理する。そして、遊技店外の認証鍵管理センタC1から自店舗に設定された遊技機20を認証するための認証鍵を取得し、台間カード処理機10に配信する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードIDに対応する貯玉の残高と暗証番号とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求を受信したならば、貯玉再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯玉の残高を所定数減算し、減算後の貯玉の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。なお、台間カード処理機10と会員管理装置50との通信は、カード管理装置40を介して行なわれる。
また、会員管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉の残高を賞品管理装置60に通知する。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉及び持玉の賞品交換処理を行う。この賞品管理装置60には、カードのカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、一般カードあるいは会員カードからカードIDを読み出した場合(若しくは、携帯端末等からカードIDに対応する識別情報を読み出した場合)には、カードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDの持玉の残高を要求する。また、貯玉を賞品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯玉の残高を要求する。
精算機80は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
コンテンツ管理装置D1は、情報表示装置F1が演出に用いるコンテンツデータを管理する装置である。コンテンツ管理装置D1は、遊技機IDと機種とを対応付けて管理するとともに、機種に対応するコンテンツデータを保持している。コンテンツ管理装置D1は、台間カード処理機10から遊技機IDを受信したならば、該遊技機IDから機種を特定し、特定した機種に対応するコンテンツデータを台間カード処理機10に送信する。
ホールコンピュータE1は、情報表示装置F1から遊技機の状態に関する情報を収集し、集計する装置である。また、ホールコンピュータE1は、台間カード処理機10による玉貸の状態をさらに取得し、各遊技機20のイン及びアウトと玉貸の状態から売上を算出することができる。遊技機の状態や売上は、遊技機単位、島単位、遊技店単位で集計可能であり、また日付別に集計することが可能である。
図2に示したシステムで玉貸を行う場合の玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、玉貸要求とを含む。
カード管理装置40は、玉貸要求を含む電文を受信すると、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、100円=100度数の場合に500度数)減算してカード管理データを更新し、玉貸許可を送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可を受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば125)の遊技可能数への加算を要求する加算信号を遊技機20に送信する。
加算信号を受信した遊技機20は、遊技可能数を加算し、加算後の遊技可能数を台間カード処理機10に送信する。台間カード処理機10は、加算前の遊技可能数と加算後の遊技可能数と、玉貸しを行った数とを用いて、遊技可能数の加算が適切に行われたか否かを確認する。
次に、図2に示したシステムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置40から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文をカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持玉減算要求を受信した場合には、カードID及びレートにより特定される持玉の残高をゼロにクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受付けると、持玉の残高を一定数ずつ減算し、対応する数を遊技機20に通知し、遊技可能数に加算させる。
台間カード処理機10は、遊技機20の遊技可能数を台間カード処理機10の持玉とすることでその管理を移行させる管理移行要求を遊技機20から受信したならば、管理移行要求に示された遊技可能数を自装置の持玉に加算する。その後カード返却操作を受け付けたならば、カード管理装置40に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、持玉の残高と、持玉加算要求とを含む。
カード管理装置40は、持玉加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を受信した値に更新する。
その後、台間カード処理機10は、カード管理装置40にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示したシステムで貯玉の再プレイを行う場合の貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カードを挿入された場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報。以降、カードIDという)と、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、カード挿入通知の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉の残高が貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数(貯玉再プレイ単位数。例えば125玉)以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。
カード管理装置40は、貯玉再プレイ要求の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する数を遊技機20に通知して遊技可能数に加算させる。また、更新後の貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数未満となったかを判定する。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けた場合には貯玉再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持玉の残高を確認し、持玉の残高が「0」より大きい持玉が存在する場合には、該持玉の残高をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯玉の残高に通知された持玉の残高を加算して更新する。その後、カード管理装置40は、該持玉の残高をゼロにクリアする。
次に、図2に示した台間カード処理機10、情報表示装置F1及び遊技機20の外観構成について説明する。図3は、図2に示した台間カード処理機10、情報表示装置F1及び遊技機20の外観構成を示す図である。同図には、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、電子マネーを受け付けることができるユニットを設けることもできる。
図3に示すように、台間カード処理機10は、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12aと、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13と、カードIDが関連付けられたカードを受け付けるカード挿入口14aとが設けられている。
遊技機20には、遊技盤面と、封入された遊技玉を遊技盤面に投出する際に使用するハンドル21と、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部22と、計数ボタン23とが設けられている。
計数ボタン23は、遊技機20の遊技可能数を減算し、対応する数を台間カード処理機10の持玉に加算することで、投出可能な玉数の管理を遊技機20から台間カード処理機10に移行させる管理移行を行うための操作ボタンである。この管理移行は、入賞により現物の遊技玉が払い出される開放式の遊技機では、払い出された遊技玉を台間カード処理機10が計数して持玉に加算する計数処理に対応する。
表示操作部22は、遊技機20の前面に設けられているものの、その入出力の制御は台間カード処理機10によって行われる。表示操作部22は、持玉の残高等の各種情報の表示と、表示切替操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。
情報表示装置F1は、遊技機20の上方に設置され、遊技データを表示する表示部、遊技客からの操作を受け付ける操作受付部、店員呼出時や大当り時に点灯するランプ等を有する。
次に、図2に示した台間カード処理機10、情報表示装置F1及び遊技機20の内部構成について説明する。図4は、図2に示した台間カード処理機10、情報表示装置F1及び遊技機20の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12と、表示操作部13と、リーダライタ14と、通信部15と、遊技管理部18と、記憶部16と、制御部17と、表示操作部22とを有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、有価価値等の各種情報の表示と、玉貸操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、通信回線を介してカード管理装置40との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a、カードデータ16b及び遊技データ16cを記憶する。
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機IDと、遊技設定とを含む。台間カード処理機IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技設定は、台間カード処理機10に設定された遊技種等を示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」のように、レート毎に遊技種名を設定して管理している。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技設定として記憶する。遊技設定は、台間カード処理機10が設置された区画毎に固定した遊技種を用いることとしてもよいし、遊技客の操作により変更可能としてもよい。
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bには、カードID、プリペイド価値、持玉、貯玉等を含む。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。プリペイド価値は、玉貸しに使用可能なプリペイド価値の残高を示し、持玉及び貯玉は、それぞれの残高を示す。
遊技データ16cは、情報表示装置F1が記憶した遊技データを取得したものである。遊技データは、遊技機IDに対し、日付、スタート回数及び大当り回数等を対応付けたデータである。
遊技管理部18は、認証や遊技機20との通信に係る処理を行なう処理部である。この、遊技管理部18は、制御部17と異なる基板上に形成することが望ましい。遊技管理部18は、認証処理部18a、認証鍵管理部18b、遊技機状態管理部18c及び遊技機入替検知部18dを有する。
認証処理部18aは、カード管理装置40から受信した認証鍵を使用して遊技機20の認証を実施する。認証処理部18aは、認証が成功したならば、遊技機20へ動作許可を送信する。認証処理部18aは、認証が失敗した場合には、遊技機20の使用を禁止する。なお、認証が失敗した場合であっても、最後の認証成功から所定期間内であれば遊技機20への動作許可を送信し、最後の認証成功から所定期間が経過した後は遊技機20への動作許可を送信せず、遊技機20の使用を禁止するよう構成してもよい。
認証鍵管理部18bは、認証鍵の管理を行なう処理部である。認証鍵には使用時間が設定されており、遊技機20の稼働時間の累計が認証鍵の使用時間に達した場合に該認証鍵は使用不能となる。具体的には、認証鍵管理部18bは、遊技管理部18が形成された基板の通電時間を遊技機20の稼働時間として用い、認証鍵の使用時間を管理している。認証鍵が使用不能となった場合には、認証鍵管理部18bは、カード管理装置40を介して認証鍵管理センタC1から新たな認証鍵を取得し、認証鍵の更新を行なう。
遊技機状態管理部18cは、遊技機20と通信し、遊技機20の状態を管理する処理部である。具体的には、遊技機状態管理部18cは、遊技機20からの遊技機IDの取得、玉貸による遊技可能数への加算要求の送信、持玉再プレイによる持玉から遊技可能数への管理移行要求の送信、貯玉再プレイによる遊技可能数への加算要求の送信、遊技機20における打込玉数や賞出玉数等の遊技結果の受信、計数による遊技可能数から持玉への管理移行要求の受信を行なう。かかる台間カード処理機10と遊技機20との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20の現在の遊技可能数、スタート、大当り、大当り種別、抽選回数などの遊技に設定された状態をさらに取得する。遊技機状態管理部18cが遊技機20の状態を取得する時間間隔は、遊技機20において遊技玉が発射(使用)される間隔よりも短く設定することが望ましい。
遊技機入替検知部18dは、遊技機状態管理部18cが遊技機20から取得した遊技機IDを記憶しており、開店前に遊技機状態管理部18cが遊技機20から新たに取得した遊技機IDと以前に記憶していた遊技機IDと比較する。比較の結果、遊技機IDが不一致であれば、遊技機入替検知部18dは、遊技機の入替が発生したと判定し、制御部17に通知を行なう。
なお、遊技機状態管理部18cが遊技機20から新たに遊技機IDを取得するタイミングや、遊技機入替検知部18dによる判定のタイミングは、開店前に限定されるものではない。台間カード処理機10の電源オンや電源オフを行なった場合、定期的な通信時、遊技可能数に関する処理(玉貸、再プレイ、計数など)を行なった場合、オフライン状態からの復帰時などに遊技機IDの取得や遊技機の入替の判定を行なうことができる。また、これらのタイミングを組み合わせて用いてもよい。
制御部17は、台間カード処理機10を全体制御する制御部であり、データ管理部17a、遊技設定処理部17b、コンテンツデータ更新部17c、遊技データ移行部17d及び遊技データ保持処理部17eを有する。データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含むカード挿入通知をカード管理装置40に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置40から有価価値(プリペイド価値、持玉及び貯玉の少なくともいずれか)を含むデータを受信した場合に、受信した有価価値によりカードデータ16bを更新する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知をカード管理装置40に送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む玉貸要求をカード管理装置40に送信する。この玉貸要求への応答として玉貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、カードデータ16bのプリペイド価値を減算し、所定数の玉数を遊技機20の遊技可能数数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
また、データ管理部17aは、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、カードデータ16bの持玉を減算して更新し、対応する玉数を遊技機20の遊技可能数数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数以上である場合には、表示操作部13又は表示操作部22に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求をカード管理装置40に送信する。この貯玉再プレイ要求への応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する玉数を遊技機20の遊技可能数数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを、貯玉再プレイ要求を送信するための条件とする。
また、データ管理部17aは、遊技管理部18が遊技機20から遊技玉の移行要求を受け付けた場合には、遊技管理部18に指示された玉数をカードデータ16bの持玉に加算して更新する。
また、データ管理部17aは、カード返却操作を受け付けた場合には、カードID、台間カード処理機ID、持玉の残高を含む持玉加算要求をカード管理装置40に送信する。そして、カードデータ16bをクリアした後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出する。
遊技設定処理部17bは、表示操作部13又は表示操作部22に対し、自装置状態データ16aの遊技設定に設定された現在の遊技種に対応するレートを表示するとともに、遊技客によるレートの選択を受け付ける設定がされている場合は、表示操作部13又は表示操作部22に対して選択可能なレートを表示する。遊技客が所望のレートを選択すると、遊技設定処理部17bは、選択されたレートに対応する遊技種により自装置状態データ16aの遊技設定を更新する。一方、遊技客によるレートの選択を受け付ける設定がされていない場合は、遊技中には選択可能なレートは表示されない。この場合、従業員によるリモコン操作等を受け付け、認証を行ったことを条件として、選択可能なレートが表示される。従業員がレートを選択すると、遊技設定処理部17bは、選択されたレートに対応する遊技種により自装置状態データ16aの遊技設定を更新する。また、この場合、カード管理装置40等の上位装置から遊技種の選択を指示する信号があった場合には、選択可能なレートを表示することなく、指示された遊技種により自装置状態データ16aの遊技設定を更新する。
コンテンツデータ更新部17cは、情報表示装置F1が記憶するコンテンツデータを更新する処理部である。具体的には、コンテンツデータ更新部17cは、遊技機入替検知部18dが遊技機の入替を検知した場合に、入替後の遊技機IDをコンテンツ管理装置D1に送信する。その後、コンテンツ管理装置D1からコンテンツデータを受信したならば、コンテンツデータ更新部17cは、コンテンツデータを情報表示装置F1に記憶させることで、コンテンツデータの更新を行なう。
遊技データ移行部17dは、情報表示装置F1の遊技データを移行させる処理部である。具体的には、遊技データ移行部17dは、遊技機入替検知部18dが遊技機の入替を検知した場合に、遊技データ保持処理部17eに情報表示装置F1からの遊技データの取得を指示し、遊技データ保持処理部17eが遊技データを取得した後に情報表示装置F1の遊技データを初期化する。このように情報表示装置F1の遊技データを初期化するのは、遊技機20の入替が生じたならば、新設か移設かを問わず、入替前の遊技データをそのまま使うと、遊技データと遊技機とが不整合となるからである。
遊技データ移行部17dは、情報表示装置F1の遊技データを初期化したならば、入替後の遊技機IDをカード管理装置40に送信する。そして、カード管理装置40から移設元の通知を受けると、遊技データ移行部17dは、移設元の台間カード処理機10に遊技データを要求する。移設元の台間カード処理機10から遊技データを取得したならば、遊技データ移行部17dは、取得した遊技データを情報表示装置F1に格納させる。
このように、遊技データ移行部17dは、移設元の台間カード処理機10から移設元の遊技データを取得して情報表示装置F1に格納することにより、移設時の遊技データの移行を実現する。遊技機20に打ち止めの設定がなされている場合は、打ち止め実績回数も移行対象とする。なお、遊技機20が新設であった場合には、入替検知時に遊技データを初期化したままとなるため、新規に遊技データの蓄積を開始することができる。
遊技データ保持処理部17eは、情報表示装置F1から遊技データを取得し、記憶部16に格納する処理部である。遊技データ保持処理部17eは、自装置の遊技データ移行部17dに指示された場合、若しくは移設先の台間カード処理機10から遊技データを要求された場合に、情報表示装置F1から遊技データを取得し、遊技データ16cとして記憶部16に格納する。また、移設先の台間カード処理機10から遊技データを要求された場合には、遊技データ16cを移設先の台間カード処理機10に送信して、遊技データ16cを消去する。
情報表示装置F1は、遊技データ及びコンテンツデータを記憶する記憶部と、遊技データやコンテンツデータを適宜表示する表示部と、遊技客から操作を受け付ける操作受付部と、店員呼出時や大当り時に点灯するランプ等と、台間カード処理機10及びホールコンピュータと通信する通信部とを有する。
情報表示装置F1は、台間カード処理機10から受信した情報をホールコンピュータE1に送信するとともに、大当りの発生中には、その旨を表示する。また、大当りやスタートの回数を遊技データとして記憶部に記憶し、遊技客の操作に応じて表示する。また、情報表示装置F1は、遊技機20の状態に応じて記憶部からコンテンツデータを読み出して表示制御する。さらに、情報表示装置F1は、遊技客により店員呼出操作が行なわれた場合にはランプを点灯して店員に報知する。
次に、遊技機20の内部構成について説明する。遊技機20は、通信制御部24、演出制御部25、遊技制御部26及び遊技玉制御部27を有する。通信制御部24は、台間カード処理機10との間のデータ通信を制御するための制御部である。台間カード処理機10との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
通信制御部24は、遊技機20の起動時に、遊技制御部26及び/又は遊技玉制御部27に設けられる制御CPUから識別情報を読出し、識別情報が適切かどうかを確認し、適切であれば、台間カード処理機10との通信を確立して待機状態となる。待機状態において、台間カード処理機10から動作許可を受信したならば、演出制御部25、遊技制御部26及び遊技玉制御部27を起動し、遊技可能な状態とする。
遊技制御部26は、遊技機20による遊技を制御する制御部である。具体的には、遊技制御部26は、ハンドル操作検出による遊技玉の遊技盤面への発射制御、遊技盤面における入賞口に入った遊技玉の検出、始動口に入った遊技玉による乱数(0〜65535の乱数値の中で、所定の範囲ごとに大当り、小当り、はずれの数値が割り当てられているもの)の取得及び抽選(特別図柄及び普通図柄)、遊技盤面に設けられる可動部材(チューリップ等)の制御、遊技盤面に設けられる特別図柄表示装置の表示制御、不正の虞がある異常(前枠が開いている、振動を検知した等)の検出及び上位装置への通知等を行う。
遊技盤面には多数の障害釘が植設されており、ハンドル操作によって遊技盤面に発射された遊技玉は、障害釘の間を落下していき、入賞口、始動口に入賞するか、入賞せずに遊技盤面のアウト口から遊技盤面外に排出される。遊技玉が始動口に入賞したことにより抽選が行われ、大当りとなると、遊技盤面上の所定の入賞口を複数回開放状態に制御する大当り遊技が行われ、この入賞口への遊技玉の入賞が容易になることにより、遊技客に賞玉を付与する。
また、大当りには、大当り遊技終了後、遊技客に所定の特典遊技を付与する特典付大当り遊技がある。特典付き大当り遊技には、確率変動大当りと時短大当りが含まれる。確率変動大当りと時短大当りは、それぞれ大当り後に特典遊技として確率変動遊技と時短遊技を付与するものである。時短遊技は、普通図柄抽選(上記する可動部材の開閉抽選)及び/又は特別図柄抽選(上記する遊技玉の入賞による大当り抽選)の変動時間(抽選処理を開始してから結果を表示するまでの時間)を短縮することにより、単位時間あたりの抽選回数を増大させ、単位時間あたりに大当りに当選する確率を高める特典遊技である。この特典遊技には、普通図柄の当選確率を高くする普通図柄確率変動を含んでいても良い。時短大当りによる時短遊技は、特別図柄抽選の抽選回数が大当り後所定の回数行われた場合に終了する。確率変動遊技については後述する。
遊技制御部26は、確率変動機能を有する。確率変動機能とは、抽選結果が大当りのうち、特に定められた乱数範囲になった場合に、次回抽選に用いる大当りの乱数範囲を変更する(一般的には10倍程度にする)制御を行う機能である。確率変動遊技は、この変更された後の確率を用いて特別図柄抽選を行うものである。確率変動遊技は、次回大当り当選まで継続される。また、確率変動遊技と時短遊技を同時に付与してもよい。ただし、不測の遊技店の損害を予防するため、確率変動遊技あるいは時短遊技開始後、一定の遊技媒体を遊技客が獲得した場合は、打ち止め(一旦カードを排出し、賞品交換あるいは台移動を要求する)処理としてもよい。この場合、確率変動遊技状態になった後の遊技媒体獲得数を遊技機20にて計数し、この計数値が所定値になった場合に遊技玉の発射を停止する等の遊技停止制御を行うことで実現できる。
演出制御部25は、遊技中の演出を制御する制御部であり、演出図柄抽選部25a及び演出抽選部25bを有する。演出図柄抽選部25aは、遊技制御部26での特別図柄抽選に基づく、演出図柄(遊技盤面内の表示装置等の演出図柄表示装置で表示する図柄)の抽選(具体的には表示を最終的に7,7,7で止めるかどうかなど)を行う。
演出抽選部25bは、演出図柄による抽選結果を表示するまでに行う演出の種類の抽選(キャラクタが出てきてリーチ演出をするなど)を行う。かかる演出は、メインの抽選結果に対して選択される演出が異なるように設定される。
演出制御部25は、各演出の演出データを記憶する。さらに、演出制御部25は、演出図柄表示装置の表示を制御し、演出実行時には、背景図柄データに演出データを重ねて演出表示を行う。また、確率変動時には、通常状態と異なる背景色データを設定する。
遊技玉制御部27は、遊技可能数を制御する制御部である。具体的には、遊技可能数を遊技可能数メモリに記憶させ、遊技玉を発射する度に遊技可能数を「1」減算し、入賞により付与される賞玉数を遊技可能数に加算する。また、台間カード処理機10より玉数を通知された場合には、通知された玉数を遊技玉メモリ27aが記憶する遊技可能数に加算して、台間カード処理機10に対して遊技可能数に加算した旨を示す確認信号を送信する。また、遊技玉制御部27は、遊技機20に封入された遊技玉(循環玉)のクリーニング制御を行うこともできる。
また、遊技玉制御部27は、遊技可能数メモリに記憶された遊技可能数を定期的に台間カード処理機10に送信する。この場合には、遊技玉制御部27は、遊技可能数メモリの内容をゼロクリアすることなく、遊技状態によって遊技可能数の更新を継続しつつ、台間カード処理機10へデータ取得時点での遊技可能数の送信を行う。
また、遊技機20には、計数ボタン23が設けられており、この計数ボタン23が押下されたことを示す信号が遊技玉制御部27に入力される。遊技玉制御部27は、計数ボタン23の押下操作を検出し、検出信号の立ち上がりから立ち下がりまでが一定時間未満であると、一定数ずつ(例えば1回の操作あたり100玉)の遊技可能数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技可能数から減算(無効化)する。また、計数ボタン23の押下操作を検出し、検出信号が立ち上がってから所定時間以上立ち下がりが検出されない場合には、検出信号が立ち上がった状態が一定時間続くごとに一定数ずつ(例えば5秒あたり200玉)の遊技可能数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技可能数から減算(無効化)する。遊技可能数からの減算にあたっては、メモリに記憶した1の値から減算対象の値をディクリメントする方法や、メモリに記憶した値を減算後の値で更新し、減算前の値を削除あるいは論理削除して無効化する方法等が考えられるが、減算後の値が特定可能な状態であれば特に限定はされない。
遊技制御部26と遊技玉制御部27とは、それぞれ個別の基板上に構成される。遊技制御部26が構成された遊技制御基板と遊技玉制御部27が構成された遊技玉制御基板は、それぞれ固有のIDを有する。遊技機20は、遊技制御基板のIDと遊技玉制御基板のIDとを組合せ、遊技機IDとして使用する。
次に、図4に示した記憶部16が記憶するデータの具体例について説明する。図5は、図4に示した自装置状態データ16a、カードデータ16b及び遊技データ16cについて説明するための説明図である。
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「3006」であり、台間カード処理機10の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「2002」であることを示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、プリペイド価値が「2000」度数である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは1度数が1円相当である。また、カードデータ16bは、玉1の持玉の残高が「500」玉、玉2の持玉の残高が「0」玉、玉3の持玉の残高が「130」玉である状態を示している。
また、カードデータ16bは、貯玉再プレイ用の暗証番号が「7777」であり、玉1の貯玉の残高が「1000」玉、玉2の貯玉の残高が「0」玉、玉3の貯玉の残高が「0」玉である状態を示している。
図5(c)に示す遊技データ16cは、入替前の遊技機の遊技機IDが「A0012X4233」であり、日付「2014/01/25」にはスタート回数が「1800」、同日の大当り回数が「21」であり、日付「2014/01/26」にはスタート回数が「2411」、同日大当り回数が「13」であったことを示している。
次に、図2に示したカード管理装置40の内部構成について説明する。図6は、図2に示したカード管理装置40の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、カード管理装置40は、表示部41及び入力部42と接続され、外部ネットワーク通信部43、店舗ネットワーク通信部44、記憶部45及び制御部46を有する。
表示部41は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部42は、キーボードやマウス等である。外部ネットワーク通信部43は、認証鍵管理センタC1等と通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部44は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ30、会員管理装置50、賞品管理装置60及び精算機80とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部45は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、カード管理データ45a、装置管理データ45b及び移設管理データ45cを記憶する。
カード管理データ45aは、カードIDにプリペイド価値の残高や持玉の残高等を関連付けたデータである。装置管理データ45bは、遊技店に配置された装置に関するデータである。この装置管理データ45bは、台間カード処理機ID、台間カード処理機10のアドレス、設置場所、遊技機ID、遊技機20の機種データを含んでいる。移設管理データ45cは、遊技機20の移設を管理するデータであり、遊技機IDに対して移設元と移設先とを対応付けている。
制御部46は、カード管理装置40の全体制御を行う制御部であり、カード管理部46a、装置管理部46b及び移設判定部46cを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、カード管理部46a、装置管理部46b及び移設判定部46cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
カード管理部46aは、カード管理データ45aの管理を行う処理部である。カード管理部46aは、台間カード処理機10、賞品管理装置60及び精算機80と通信して、カードIDに対応付けられたプリペイド価値及び持玉の残高を更新する。
また、カード管理部46aは、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該カードに関連づけられた有価価値及び持玉の残高を通知する。
装置管理部46bは、装置管理データ45bの管理を行う処理部である。装置管理部46bは、台間カード処理機10から取得した台間カード処理機ID、台間カード処理機10のアドレス、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ45bを生成及び更新する。
移設判定部46cは、遊技機の入替が発生した場合に、該入替が新設であるか移設であるかを判定し、移設である場合には移設元と移設先を管理する処理部である。具体的には、移設判定部46cは、台間カード処理機10から遊技機IDを受信した場合に、装置管理データ45bを参照する。台間カード処理機10から受信した遊技機IDが装置管理データ45bに登録されていなければ、移設判定部46cは、該遊技機IDにより特定される遊技機は新設されたと判定する。
台間カード処理機10から受信した遊技機IDが、装置管理データ45bにおいて他の台間カード処理機10に対応づけられているならば、移設判定部46cは、該遊技機IDにより特定される遊技機は移設されたと判定する。移設判定部46cは、遊技機が移設されたと判定した場合には、遊技機IDの送信元の台間カード処理機10を移設先、装置管理データ45bにおいて遊技機IDに対応付けられた台間カード処理機10を移設元とし、移設管理データ45cを更新する。そして、遊技機IDの送信元の台間カード処理機10に移設元の台間カード処理機10を通知する。
また、移設判定部46cは、移設管理データ45cを用い、装置管理データ45bを更新することができる。遊技店において遊技機の入替が行なわれ、遊技データの移行が終了した後で、移設管理データ45cに示された移設状況を適用することで、装置管理データ45bを入替後の状態に対応させることができる。なお、新設した遊技機IDと設置先も別途管理し、装置管理データ45bに適用しておく。
次に、カード管理装置40の記憶部45が記憶するデータの具体例について説明する。図7は、カード管理装置40の記憶部45が記憶するデータを説明するための説明図である。
図7(a)に示すカード管理データ45aでは、カードID「1001」にプリペイド価値「2500」度数、各レートの持玉の残高「0」、使用先ID「3001」が関連付けられている。すなわち、カードID「1001」のカードは、装置ID「3001」の台間カード処理機10に挿入されており、持玉については台間カード処理機10に管理が移っている。このため、各レートの持玉の残高はゼロである。
また、図7(a)に示すカード管理データ45aでは、カードID「2001」にプリペイド価値「3000」度数と、玉1の持玉の残高「1500」と、玉2の持玉の残高「2500」と、玉3の持玉の残高「0」とが関連付けられている。すなわち、カードID「2001」のカードは、台間カード処理機10に挿入されておらず、持玉の管理がカード管理装置40により行われている。
図7(b)に示す装置管理データ45bは、ID「3001」の台間カード処理機10のネットワーク上のアドレスが「AB.CD.EF.GH」であり、設置場所が「島1−1」であり、接続された遊技機20のIDが「A0012X4233」であり、接続された遊技機20の機種が「EV01」であることを示している。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。
図7(c)に示す移設管理データ45cは、遊技機IDに対し、移設元の台間カード処理機10のIDと、移設先の台間カード処理機10のIDとを対応付けたデータである。具体的には、図7(c)に示す移設管理データ45cは、遊技機IDが「A0012X4233」である遊技機が台間カード処理機ID「3055」から台間カード処理機ID「3001」に移設されたことを示している。
なお、ここでは、台間カード処理機IDを遊技機20の設置位置を示す情報として用い、移設先と移設元の台間カード処理機IDを遊技機IDに対応付けているが、装置管理データ45bの設置場所など、遊技機の設置位置を特定可能な任意の情報を移設元及び移設先として用いることができる。
次に、図2に示したホールコンピュータE1の内部構成について説明する。図8は、図2に示したホールコンピュータE1の内部構成を示すブロック図である。図8に示すように、ホールコンピュータE1は、表示部E11及び入力部E12と接続され、店舗ネットワーク通信部E13、遊技機状態受信部E14、記憶部E15及び制御部E16を有する。
表示部E11は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。入力部E12は、キーボードやマウス等である。店舗ネットワーク通信部E13は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ30、カード管理装置40、会員管理装置50、賞品管理装置60等とデータ通信するためのインタフェース部である。
遊技機状態受信部E14は、情報表示装置F1から遊技機の状態に関する情報を受信するインタフェース部である。また、玉貸の履歴などを遊技機に関する情報として台間カード処理機10から受信することもできる。記憶部E15は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、統合遊技データE15aを記憶する。統合遊技データE15aは、遊技機状態受信部E14により受信した遊技に関する情報を蓄積したデータである。
制御部E16は、ホールコンピュータE1の全体制御を行う制御部であり、収集処理部E16a、分析処理部E16b及び出力処理部E16cを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、収集処理部E16a、分析処理部E16b及び出力処理部E16cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
収集処理部E16aは、遊技機状態受信部E14により受信した遊技に関する情報を統合遊技データE15aに追加して蓄積する処理を行なう。分析処理部E16bは、統合遊技データE15aに示された各種情報の集計、売上の算出などの処理を行なう。遊技機の状態や売上は、遊技機単位、島単位、遊技店単位で集計可能であり、また日付別に集計することが可能である。出力処理部E16cは、分析処理部E16bによる分析の結果を出力する処理を行なう。
次に、ホールコンピュータE1の記憶部E15が記憶するデータの具体例について説明する。図9は、ホールコンピュータE1の記憶部E15が記憶するデータを説明するための説明図である。
図9に示す統合遊技データE15aでは、設置場所に対し、稼働状況、日付、玉貸、アウト、イン、スタート回数、大当り回数などを対応付けている。具体的には、図9では、設置場所「島1−1」の遊技機で、日付「2014/01/25」には玉貸「20000」玉、アウトが「30000」玉、インが「10000」玉、スタート回数が「1800」、同日の大当り回数が「21」であることを示している。また、日付「2014/01/26」には玉貸「16000」玉、アウトが「29000」玉、インが「13000」玉、スタート回数が「2411」、同日の大当り回数が「13」であったことを示している。
また、統合遊技データE15aにおいて、例えばパチンコ遊技機については、それぞれの遊技機の大当り中のイン(賞出玉)と、アウト(発射玉)を記憶しており、これらの数に基づいて、大当りのラウンド数(入賞口の作動回数)を推定する機能を備えており、これらと大当り信号の挙動により、何ラウンドの大当りがいつ(何時何分)に発生したかを時系列的に記憶している。また、回胴式遊技機(スロットマシン)については、イン(メダル投入)信号と、アウト(メダル払出)信号に基づいて、メダルの投入数と払出数を管理している。そして、イン信号に基づいて1ゲームの開始を判定し、イン信号が示す投入数とアウト信号が示す払出数が一致した場合に、再遊技役(リプレイ役)が入賞したことを判定する機能を備えている。そして、所定ゲーム数ごとに再遊技役の発生回数をカウントし、当該ゲーム数における再遊技役の発生回数が所定数以上の場合に再遊技高確率状態(リプレイタイム)と判定する。そして、リプレイタイムがいつ、何回発生したかを時系列的に記憶している。また、遊技機からの状態信号を元に、アシストリプレイタイムの発生を判定する機能を備えている。そして、判定した状態に基づいて、情報表示装置F1に状態に応じた表示をするための信号を送信する機能を備えている。
さらに、ホールコンピュータE1は、特定の遊技機において、所定の遊技状況(大当りの発生、スタートの発生、1ゲームの終了、再遊技役の発生等)となったときに、同一遊技機もしくは他の同一種の遊技機の過去の類似あるいは同一の遊技状況をもとに、有利な状態(確率変動、大当り、ボーナス等)に関する情報を情報表示装置F1に表示させる機能を備えている。例えば、スタート回数が一定の回数に達したときに、過去のデータから「あと○○回以内に大当りとなる確率が○○%」などの情報を出力することができる。これにより、遊技客は、遊技の継続等の目安を得ることができる。
次に、台間カード処理機10の処理手順について説明する。図10は、台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。図10に示した処理手順は、遊技店の開店前に開店処理の一部として実行される。
まず、遊技機状態管理部18cが遊技機20から遊技機IDを取得し(ステップS101)、認証処理部18aが遊技機20の認証を行なう(ステップS102)。この認証が失敗したならば(ステップS103;No)、認証処理部18aは、遊技機20の使用を禁止して(ステップS108)、処理を終了する。なお、ここでは、ステップS101で遊技機IDを取得することを記載しているが、この時遊技機から取得する情報は遊技機IDだけではなく、ステップS102の認証処理に必要な情報についても取得される。具体的には、認証処理部18aが送信したチャレンジコードに対応したレスポンスコード、暗号化された認証用のコード、店舗情報を示す店舗コードなどが含まれる。この時、認証用の情報の一部である遊技機IDを後述の入替判定に用いることにより、付加的な情報通信を行うことなく、遊技機に関する情報の適切性を保つことができるという効果を奏する。
認証が成功したならば(ステップS103;Yes)、認証処理部18aは、遊技機20の使用を許可する(ステップS104)。また、遊技機入替検知部18dは、ステップS101で取得した今回の遊技機IDと前回取得して記憶した遊技機IDとを比較する(ステップS105)。その結果、今回の遊技機IDと前回の遊技機IDとが一致するならば(ステップS105;Yes)、そのまま処理を終了する。
今回の遊技機IDと前回の遊技機IDとが不一致であれば(ステップS105;No)、コンテンツデータ更新部17cは、コンテンツデータ更新処理を行なう(ステップS106)。具体的には、コンテンツデータ更新部17cは、今回の遊技機IDをコンテンツ管理装置D1に送信し、コンテンツ管理装置D1からコンテンツデータを受信して、情報表示装置F1に記憶させる。その後、台間カード処理機10は、遊技データ移行処理を行なって(ステップS107)、処理を終了する。
図11は、図10に示した遊技データ移行処理の詳細を説明するフローチャートである。遊技データ移行処理では、まず、遊技機入替検知部18dは、今回の遊技機IDを記憶する(ステップS201)。この遊技機IDは、次回以降の入替検知で用いるためである。
遊技データ移行部17dは、遊技データ保持処理部17eに情報表示装置F1からの遊技データの取得を指示する。遊技データ保持処理部17eは、情報表示装置F1から遊技データを取得し、遊技データ16cとして記憶部16に格納する(ステップS202)。そして、遊技データ移行部17dは、情報表示装置F1の遊技データを初期化する(ステップS203)。
遊技データ移行部17dは、今回の遊技機IDをカード管理装置40に送信する(ステップS204)。そして、カード管理装置40から移設元の通知を受信すると(ステップS205)、遊技データ移行部17dは、移設元の台間カード処理機10から遊技データを取得する(ステップS206)。遊技データ移行部17dは、取得した遊技データを情報表示装置F1に格納して遊技データを更新し(ステップS207)、遊技データ移行処理を終了する。
次に、移設元の台間カード処理機10における処理手順について説明する。図12は、移設元の台間カード処理機10の処理手順を示すフローチャートである。移設元の台間カード処理機10では、遊技データ保持処理部17eが他の台間カード処理機10から遊技データの要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS301)。
他の台間カード処理機10から遊技データの要求を受け付けていなければ(ステップS301;No)、遊技データ保持処理部17eはそのまま処理を終了する。他の台間カード処理機10から遊技データの要求を受け付けたならば(ステップS301;Yes)、遊技データ保持処理部17eは、自装置に接続された情報表示装置F1から遊技データを取得済であるか否かを判定する(ステップS302)。
自装置に接続された情報表示装置F1から遊技データを取得済でなければ(ステップS302;No)、遊技データ保持処理部17eは、情報表示装置F1から遊技データを取得し、遊技データ16cとして記憶部16に格納する(ステップS303)。
ステップS303の後、若しくは自装置に接続された情報表示装置F1から遊技データを取得済であるならば(ステップS302;Yes)、遊技データ保持処理部17eは、記憶部16に格納した遊技データ16cを要求元の台間カード処理機10に送信し(ステップS304)、遊技データ16cを消去して(ステップS305)、処理を終了する。
次に、カード管理装置40の処理手順について説明する。図13は、カード管理装置40の処理手順を示すフローチャートである。カード管理装置40の移設判定部46cは、まず、台間カード処理機10から遊技機IDの通知を受信したか否かを判定し(ステップS401)、遊技機IDの通知を受信していなければ(ステップS401;No)、そのまま処理を終了する。
台間カード処理機10から遊技機IDの通知を受信したならば(ステップS401;Yes)、移設判定部46cは、装置管理データ45bを参照し、受信した遊技機IDが他の台間カード処理機10に対応付けられているか否かを判定する(ステップS402)。
受信した遊技機IDが他の台間カード処理機10に対応付けられていなければ(ステップS402;No)、移設判定部46cは、該遊技機IDにより特定される遊技機は新設されたと判定し(ステップS406)、処理を終了する。
台間カード処理機10から受信した遊技機IDが、装置管理データ45bにおいて他の台間カード処理機10に対応づけられているならば(ステップS402;Yes)、移設判定部46cは、該遊技機IDにより特定される遊技機は移設されたと判定する(ステップS403)。移設判定部46cは、遊技機IDの送信元の台間カード処理機10を移設先、装置管理データ45bにおいて遊技機IDに対応付けられた台間カード処理機10を移設元とし、移設管理データ45cを更新する(ステップS404)。そして、遊技機IDの送信元の台間カード処理機10、すなわち、移設先の台間カード処理機10に移設元の台間カード処理機10を通知し(ステップS405)、処理を終了する。
上述してきたように、実施例1に係る遊技システムでは、台間カード処理機10が遊技機20から遊技機IDを取得して遊技機の入替を検知し、入替後の遊技機IDをカード管理装置40に送信して移設元の台間カード処理機10を特定し、台間カード処理機10を介して移設元の遊技データを取得し、移設先の情報表示装置F1に格納させる。また、入替後の遊技機IDをコンテンツ管理装置D1に送信して入替後の遊技機に対応するコンテンツデータを取得し、移設先の情報表示装置F1に格納させる。
このように、実施例1に係る遊技システムは、遊技機の入替が発生した場合に、情報表示装置が記憶する情報を適切に更新し、情報表示装置が記憶した情報と入替後の遊技機とが不整合となる事態を効率的に防止することができる。