以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を以下に説明する。
<パチンコ機の構成>
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るパチンコ機の構成を説明する。遊技場(ホール)内に複数配置されている各遊技島(図示略)には、遊技機の一例の封入循環式パチンコ機(以下、遊技機、パチンコ機またはP台と略称することもある)2が併設されている。なお、P台2の所定側の側方位置には、該P台2に対して遊技用装置の一例のカードユニット(以下CUと略称することもある)3が1対1に対応設置されている。なお、本実施の形態に係る遊技用装置として、カードユニットを例に以下説明するが、これに限られず、単にP台2の大当りや異常を報知するだけでなく、P台2での入賞回数などの遊技情報を収集することができる呼出しランプ装置などであってもよい。
P台2は、内部に遊技媒体の一例のパチンコ玉を封入しており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより、発射モータ18(図2参照)を駆動させて封入玉を1発ずつ遊技盤26前面の遊技領域27に打込んで遊技ができるように構成されている。具体的には、打球操作ハンドル25の周囲にタッチセンサが設けられており、遊技者が打球操作ハンドル25を操作している状態でその遊技者の手がタッチセンサに触れ、その遊技者の手の接触をタッチセンサで検知して発射モータ18が駆動される。この状態で、遊技者による打球操作ハンドル25の回動操作量に応じて打球発射勢いが調整されて玉が遊技領域27内に発射される。
図1に示すP台2は、いわゆる第1種のパチンコ機であって、遊技領域27の中央に可変表示装置(特別図柄とも言う)278が設けられている。また、遊技領域27には、打込まれたパチンコ玉が入賞可能な複数種類の入賞口が設けられている。図1に示す遊技領域27には、1つの大入賞口(可変入賞球装置)271と、3つの普通入賞口272,273,274と、3つの始動入賞口275,276,277とが示されている。特に、始動入賞口276は、遊技者にとって有利な第1の状態(たとえば開成状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(たとえば閉成状態)とに変化可能な電動チューリップで構成されている。
可変表示装置278は、複数種類の識別情報(図柄)を可変表示可能な可変表示部を備えており、各始動入賞口275,276,277に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいてそれらの複数種類の識別情報の可変表示を開始させる。可変表示装置の表示結果が特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になると、大当り状態となり、大入賞口271が開放する。
また、可変表示装置278の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉はいずれかの入賞口に入賞するかあるいは入賞することなくアウト口154に回収される。いずれかの入賞口に入賞したパチンコ玉およびアウト口154に回収されたパチンコ玉は再度P台2内の回収経路を通って打球発射位置にまで還元される。そして、遊技者が打球操作ハンドル25を操作することにより再びその打球発射位置のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれる。
P台2における遊技領域27の下方位置には、表示器54が設けられている。表示器54は、液晶表示装置で構成されており、持点やカード残額、あるいは可変表示装置278の表示と連動した様々な演出画像を遊技者に表示する。なお、表示器54は、図1に示すようにCU3から独立してP台2に取付けられる構成でも、CU3と一体に形成され、P台2の前面に嵌合させる構成でもよい。
さらに、P台2における打球操作ハンドル25の左方位置には、遊技玉から持玉への計数処理をするための計数ボタン28が設けられている。本実施の形態では、計数ボタン28を押下し続けた時間に応じて計数動作が繰返し実行される。なお、押下継続時間に関わらず、1度押下すると、所定数(たとえば100玉)だけ遊技玉から持玉への計数が行なわれるようにしてもよく、あるいは、計数ボタン28を1度押下した場合には、その押下時間にかかわらず(長押しか否かにかかわらず)、現在遊技者が所有している遊技玉のすべてが計数されるようにしてもよい。
このように、計数ボタン28をP台2側に設けているため、計数ボタン28をCU3側に設ける場合に比較して、P台2に正対して座っている遊技者の操作性を向上できる。
計数ボタン28の右上方には、遊技玉数を表示するための遊技玉数表示器29が設けられている。遊技玉数表示器29は、7セグメント式のディスプレイである。なお、遊技玉数表示器29は、液晶表示器や有機EL表示器、その他の表示器で構成してもよい。
本実施の形態に係るP台2は、遊技盤26とそれ以外の遊技枠(前枠)6とに分けることができる。特に、遊技盤26は、各社が開発するパチンコ機の機種毎に異なるものである一方、遊技枠6は、機種に関わらず共通の共通枠とされている。このため、遊技店は新台入れ替えの際には遊技盤26のみの交換で事足りる。
<カードユニットの構成>
次に、引続き図1を参照して、本実施の形態に係るCU3の構成を説明する。このCU3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行され、会員登録した遊技場でのみ紐付けされた貯玉や残額等が使用可能とされる遊技用記録媒体である遊技場会員カード、および複数の遊技場で共通に利用することができるように会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である共通会員カードを受付ける。ビジターカード、遊技場会員カードおよび共通会員カードはICカードで構成されている。
それらのカードを受付けたCU3は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(たとえばカード残額、持玉数、あるいは貯玉数等)を“遊技玉のデータ”に変換する機能を有する。P台2では、遊技玉のデータによって特定される玉数相当の弾球遊技が可能とされる。つまり、“遊技玉のデータ”とは、発射可能な玉の発射残数を示すデータである。以下の説明では、“遊技玉のデータ”を貯玉や持玉と同様に、単に“遊技玉”と称する。
CU3の前面側には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、共通会員カード、遊技場会員カードまたはビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口309などが設けられている。このカード挿入/排出口309に挿入された共通会員カード、遊技場会員カードまたはビジターカードがカードリーダライタ(図示省略)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。
前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、表示器312が設けられている。
本実施の形態のCU3には、機械的な再プレイボタンは設けられず、表示器54または表示器312に、再プレイボタンが表示され(図11(A),図12(A),図13(A)参照)、表示器54または表示器312のタッチパネルで、表示されている再プレイボタンへの操作が検知される。再プレイボタンは、共通会員カードや遊技場会員カードを受付けた場合において、該共通会員カードや該遊技場会員カードに記録された会員カードIDや遊技場会員ID(単に、カードID、C-IDとも言う)ならびに会員カードIDや遊技場会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するためのボタンである。
表示器312は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残額(カード残額または単に残額とも言う)を表示するものであるが、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面が透明タッチパネルで構成されており、表示器312の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能となるように構成されている。
再プレイボタンを操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持玉数が記録されているときにはその持玉数の一部を引落として遊技玉に変換し、変換した遊技玉に基づいてP台2による遊技を行なうことが可能となる。一方、挿入されたカードが共通会員カードや遊技場会員カードであり持玉数が記録されておらずかつ貯玉がホール用管理コンピュータ等に記録されている場合には、その貯玉の一部が引落とされて遊技玉に変換され、P台2による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯玉と持玉との双方が記憶されている場合には、持玉が優先的に引落とされる。なお、再プレイボタンとは別に、持玉を引落とすための専用の持玉払出ボタンを設け、再プレイボタンは貯玉引落とし専用のボタンとしてもよい。
ここで、「貯玉」とは、前日以前に獲得した玉でホールに預けている玉であり、貯玉払出により遊技玉となる。また、貯玉は、遊技場に預入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置されたホール用管理コンピュータやその他の管理コンピュータにより管理される。
「持玉」とは、当日獲得した玉であり、持玉払出により遊技玉となる。また、持玉数は、遊技者が遊技機により遊技を行なった結果遊技者の所有となった遊技玉数をカードに記録したものであって、未だに遊技場に預入れられていない玉数のことである。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した玉数を「持玉」と言い、前日以前に遊技者が獲得した玉数であって遊技場に預入れられた玉数を「貯玉」と言う。
「遊技玉」とは、遊技機で発射可能な玉である。遊技玉数のデータは、既に説明したとおり、プリペイドカードの残額、持玉、あるいは貯玉を引落とすことと引き換えにして生成される。
なお、持玉数を遊技場に設定された持玉数管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「持玉」との違いは、遊技場に預入れるための貯玉操作が行なわれて遊技場に預入れられた玉数であるか、あるいは、未だに遊技場に預入れられていない段階の玉数であるかの点である。
本実施形態では、貯玉データは共通会員カードや遊技場会員カードに直接記録させずホール用管理コンピュータ等の遊技場に設置されたサーバに共通会員カード番号や遊技場会員カード番号と対応付けて記憶させ、共通会員カード番号や遊技場会員カード番号に基づいて対応する貯玉を検索できるように構成されている。一方、持玉は、カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともにホールサーバ801にカード番号と対応付けて記憶させてもよい。ビジターカードの場合も、持玉は、ビジターカードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、持玉をホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させてもよい。このホールサーバ801にカード番号と対応させて記憶させる際に、ホールサーバ801に記憶させた時刻を特定できるデータをカード(共通会員カード、遊技場会員カード、ビジターカード)に書込んで排出してもよい。また、プリペイド残額についてはカード(共通会員カード、遊技場会員カード、ビジターカード)に直接書込んで排出する。
なお、持玉を、カード(共通会員カード、遊技場会員カード、ビジターカード)、またはホールサーバに記憶させるタイミングは、たとえば、計数ボタン28が操作されて計数処理が行なわれる度にリアルタイムに記憶させる、一定周期ごとに記憶させる、またはカードを返却するときに一括して記憶させるなどのタイミングとすることが考えられる。
また、遊技者が遊技を終えてCU3からカードを返却したときには、CU3に記憶していた持玉が一旦貯玉としてホールサーバ801に記憶されるようにし、その遊技者がカードの返却を受けた日と同じ日に再び同じまたは別のCU3にカードを挿入したときには、一旦貯玉として記憶された当日分の持玉のみが再びそのCU3に記憶され、その持玉の範囲で遊技玉を加算し、遊技できるようにしてもよい。
紙幣挿入口302に挿入された紙幣は、貨幣識別器(図示省略)により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
CU3の前面側には、さらに、IR(Infrared)感光ユニット(IR受光ユニットとも言う)320と、カメラ399とが設けられている。IR感光ユニット320は、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)から赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力する。カメラ399は、遊技者の顔画像を撮影して、CU制御部323に出力する。
本実施の形態においては、上述の再プレイボタンと同様、機械的な玉貸(球貸)ボタンおよびカード返却ボタンは設けられず、表示器54または表示器312に、玉貸ボタンおよびカード返却ボタンが表示され(図11(A),図12(A),図13(A)参照)、表示器54または表示器312のタッチパネルで、表示されている玉貸ボタンおよびカード返却ボタンへの操作が検知される。玉貸ボタンは、挿入されたカードに記録されている残額を引落としてP台2による遊技に用いるための操作(遊技玉への変換操作)を行なうボタンである。カード返却ボタンは、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されているカードに遊技終了時の確定した遊技玉数(カード挿入時の持玉数−遊技玉への変換数+計数操作によって計数された持玉数)を記憶させて排出するための操作ボタンである。
<カードユニットとパチンコ機との構成>
図2は、CU3とP台2との構成を示すブロック図である。図2を参照して、CU3とP台2との制御回路の概略を説明する。
CU3には、マイクロコンピュータ等から構成されたCU制御部323が設けられている。このCU制御部323は、CU3の主制御機能部であり、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
CU制御部323には、ホール用管理コンピュータやセキュリティ上の管理を行なうホールサーバ801(図3参照)と通信を行なうための外部通信部(図示省略)が設けられている。CU制御部323には、P台2の払出制御基板17とセキュリティを確保しながら通信を行なうためのセキュリティ基板(SC基板)325が接続される。セキュリティ基板325は、CU3のセキュリティ監視機能部である。なお、セキュリティ基板325上にCU制御部323を設けてもよく、あるいは、セキュリティ基板325とは別の基板にCU制御部323を設けてもよい。CU3にはP台2側への接続部(図示省略)が設けられており、P台2にはCU3側への接続部(図示省略)が設けられている。これら接続部は、たとえばコネクタ等で構成されている。
CU3側のセキュリティ基板325とP台2側の払出制御基板17とは、このコネクタと接続配線とを介して通信可能に接続される。セキュリティ基板325には、セキュリティ基板325と払出制御基板17との通信を制御するための通信制御IC325aと、P台2のセキュリティを監視するためのセキュリティチップ(SC)325bが設けられている。さらに、SC325bは、不正検知部1325を備え、不正検知部1325がCU制御部323からP台2に通知される遊技玉の加算要求情報を監視することにより不正検知を行ない、不正検知時に鍵管理サーバ800(図3参照)に通知する。また、不正検知用の設定値(定数)は鍵管理サーバ800から基板制御情報として通知される。
CU制御部323には、前述した貨幣識別器により紙幣の真贋および種類が識別されて、その識別結果信号が入力される。また、CU制御部323には、遊技場の係員が所持しているリモコンから発せられた赤外線をIR感光ユニット320が受光すれば、その受光信号が入力される。CU制御部323には、挿入されたカードの記録情報をカードリーダライタが読取って、その読取り情報が入力されるとともに、CU制御部323からカードリーダライタに対し、挿入されているカードに書込むデータが伝送されたときに、カードリーダライタはそのデータを挿入されているカードに書込む。カードの記録情報には、カードIDが含まれる。CU制御部323は、カードリーダライタが読み取ったカードIDを遊技終了まで記憶する。
CU制御部323は、遊技者が遊技している際、遊技者の持玉を管理・記憶する。CU制御部323から残額あるいは遊技玉数等のデータが表示制御部350に出力され、表示制御部350で表示用データに変換される。P台2に対し、表示制御部350で変換した表示用データが送信される。P台2に送信された表示用データは、中継基板14を介して表示器312に入力される。表示器312には、その表示用データに応じた画像が表示される。また、表示器312の表面に設けられているタッチパネルを遊技者が操作すれば、その操作信号が表示制御部350を介してCU制御部323に入力される。遊技者が玉貸ボタンを操作することにより、その操作信号がCU制御部323に入力される。なお、玉貸ボタンは、CU3に設ける構成に限定されるものではなく、P台2に設けて操作信号をCU制御部323に入力する構成であっても良い。遊技者が再プレイボタンを操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。遊技者がカード返却ボタン322を操作することによりその操作信号がCU制御部323に入力される。
P台2には、P台2の遊技の進行制御を行なう主制御基板16と、遊技玉を管理・記憶する払出制御基板17と、払出制御基板17の指令に基づいて発射モータ18を駆動制御する発射制御基板31と、可変表示装置278と、主制御基板16から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示装置278を表示制御する演出制御基板15とが備えられている。
主制御基板16および演出制御基板15は、遊技盤26に設けてある。主制御基板16には主制御部161である遊技制御用マイクロコンピュータが搭載されている。主制御部161は、遊技機の主制御機能部である。遊技機制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。主制御部161は、遊技盤26に設けられている入賞センサ162、および電波センサ163と接続してある。
主制御部161は、各始動入賞口275,276,277に玉が入賞すると、大当り(あるいはさらに小当りを含む)/外れを決定するための乱数を抽選し、その乱数を記憶する。これを保留記憶という。保留記憶数の最大値は、たとえば、4である。主制御部161は、可変表示装置278で新たな可変表示を開始できる状態になれば、保留記憶を1つ消化してその保留記憶に基づいた大当り判定を行なうとともに可変開始から表示結果の導出に至るまでの可変表示時間を複数種類の中から決定する。また、大当りを決定したときには、確率変動を生じさせるか否かも併せて決定する。主制御部161は、その大当り判定の結果(確変にするか否かを含む)、および可変表示時間に関する情報をコマンドとして演出制御基板15に搭載された演出制御部151へ送信する。
主制御部161から演出制御部151へ送信される可変表示に関するコマンドには、可変表示の開始を示す可変開始コマンド、可変表示の結果を示す表示結果コマンド(大当り/外れ)、可変表示パターンを特定可能な可変表示時間コマンド、可変表示結果を導出表示させるタイミングを示す可変停止コマンドなどが含まれる。さらに、主制御部161から演出制御部151へ送信されるコマンドには、大当り中に大当りの進行状況を特定可能なコマンドや、新たな保留記憶の発生を示すコマンド、遊技状態のエラーの発生を示すコマンドなどがある。
演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるこれらのコマンドに基づいて可変表示装置278の可変表示内容を決定する。たとえば、演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるコマンドに基づいて可変表示結果および可変表示時間を特定し、停止図柄を決定するとともに可変表示パターン(リーチの有無、リーチの種類)を決定し、さらには大当りやリーチに関する予告演出の演出パターンを決定する。演出制御部151は、決定した可変表示内容に従って可変表示装置278を表示制御する。
演出制御基板15は、遊技枠6側の中継基板14を介して、表示器54とも接続されている。演出制御部151は、可変表示装置278に対して可変表示等のための表示制御信号を送信するとともに、可変表示装置278の表示と連動する表示を行なうための表示制御信号を表示器54へ送信可能である。なお、中継基板14および表示器54は、CU3側に設けるようにしてもよい。この場合、P台2側の演出制御基板15は、CU3に設けた中継基板14と接続される。
払出制御基板17は、前枠(遊技枠)6に設けてある。払出制御基板17には、払出制御部171である払出制御用マイクロコンピュータが搭載されている。払出制御部171は、遊技機の払出制御機能部である。払出制御用マイクロコンピュータは、制御中枢としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM(Read Only Memory)、CPUのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。
また、払出制御基板17に対し、発射玉検出スイッチ903、アウト玉検出スイッチ701、ファール玉検出スイッチ33、計数ボタン28、電波センサ173が電気的に接続された状態で設けられている。この電波センサ173は、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチ(上)41aを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。この電波センサ173の検出信号が払出制御基板17の入力ポート(図示省略)を介して払出制御部171へ入力される。玉上げスイッチ(上)41aは、オンからオフに変化したことにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
したがって、不正電波によりこの玉上げスイッチ(上)41aが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となる。このような電波による不正を電波センサ173により検知する。
主制御基板16から払出制御基板17に対し、主制御チップID、入賞口情報、ラウンド情報、接続確認信号、入賞検出信号、始動入賞口入賞情報、エラー情報、図柄確定回数、大当り情報、メーカ固有大当りの情報が送信される。
主制御チップID(メインチップIDとも言う)は、P台2の主制御基板16に記録されているチップIDのことであり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される情報である。入賞口情報は、入賞口の種類(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)と、賞球数(入賞口に遊技玉が入ったときの払出玉数)とを含む情報であり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。ラウンド情報は、大当りしたときのラウンド数の情報であり、P台2の電源投入時に払出制御基板17に対して送信される。
接続確認信号は、主制御基板16と払出制御基板17とが接続されていることを確認するための信号であり、主制御基板16から払出制御基板17へ所定の電圧の信号が常時供給されており、払出制御基板17がその所定電圧信号を受信していることを条件として払出制御基板17が動作制御するように構成されている。入賞検出信号は、始動入賞口以外の入賞口に入賞したパチンコ玉の検出信号である。この検出信号を受けた払出制御基板17は、その入賞玉1個に対して付与すべき玉数を、遊技玉数と加算玉数とに加算する制御を行なう。
始動入賞口入賞情報とは、始動入賞口のいずれかにパチンコ玉が入賞したことを示す情報である。エラー情報とは、主制御基板16が遊技制御を行なっている最中にエラーが発生した場合にその旨を払出制御基板17へ通知するための情報である。
図柄確定回数とは、各始動入賞口への入賞に対する可変表示装置の表示結果として確定した図柄の情報である。
大当り情報とは、大当りが発生したことを示す情報であり、その内訳は、各メーカ共通の大当りを示す共通大当り情報とメーカ固有の大当りを示すメーカ固有大当り情報とがある。共通大当り情報は、たとえば15ラウンド大当り等のように、各遊技機メーカが共通に採用している大当りであり、その大当りに伴って確変が発生する場合には確変情報を含み、その大当りに伴って時短状態(可変表示装置の可変表示時間を短縮する制御状態)が発生する場合にはその時短情報を含んでいる。メーカ固有大当りとは、たとえば突然確変(突確)のような、或る遊技機メーカのみが採用している大当り状態のことである。
払出制御基板17から主制御基板16へ、ヘルスチェックコマンドと賞球個数受付コマンドとが送信される。ヘルスチェックコマンドとは、主制御基板16が正常に動作しているか否かをチェックするためのコマンドである。賞球個数受付コマンドとは、加算玉数を受付けた旨を示すコマンドである。
アウト玉検出スイッチ701から払出制御基板17へアウト玉検出信号が入力される。このアウト玉検出信号が入力された払出制御基板17は、後述するように遊技中玉数(遊技領域27に浮遊している浮遊玉の玉数)を減算更新する。ファール玉検出スイッチ33からファール玉検出信号が入力された払出制御基板17では、後述するように、加算玉数と遊技玉数とを加算更新するとともに、遊技中玉数を減算更新する。発射玉検出スイッチ903から払出制御基板17へ発射玉検出信号が入力される。この発射玉検出信号が入力された払出制御基板17は、遊技中玉数を減算更新する。
CU3のセキュリティ基板325とP台2の払出制御基板17とが電気的に接続されており、セキュリティ基板325から払出制御基板17へ、後述するように各種コマンドが送信される。逆に、払出制御基板17からセキュリティ基板325へ、後述するように各種レスポンスが送信される。
遊技枠6には、払出制御基板17の他、中継基板14、発射制御基板31、発射モータ18、遊技玉数表示器29が設けられている。なお、遊技玉数表示器29は遊技枠6に直接取り付けてもよいが、玉が払い出される通常のパチンコ機の前面側に設けられた上皿や下皿のように、遊技枠6に対して回動可能な態様で設けるようにしてもよい。この点は、表示器54についても同様である。払出制御基板17の払出制御部171は遊技玉数表示器29に遊技者が現在所有している遊技玉数を表示する。
払出制御基板17から発射制御基板31へ、発射制御信号と発射許可信号とが出力される。それを受けた発射制御基板31は、発射モータ18を励磁するための信号を出力する。これにより、パチンコ玉が遊技領域27へ弾発発射される状態となる。発射制御基板31は、遊技者が打球操作ハンドル25に触れていることを検出するタッチリングの入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ18を駆動させる。
遊技枠6には、表示器54が設けられている。表示器54は、中継基板14を介してCU3の表示制御部350からの表示データ(表示制御信号)を受信する。さらに、表示器54は、中継基板14を介して演出制御基板15からの表示データ(表示制御信号)を受信する。
中継基板14には演出制御基板15および表示制御部350のうち一方からの表示制御信号を表示器54へ出力して表示器54に演出制御基板15または表示制御部350からの表示制御信号に基づく画像を表示するための切換回路141が搭載されている。
なお、本実施の形態では、P台2側の表示器54がCU側で制御されるように構成されているが、これに代えて、P台2側に表示器54を表示制御するための表示制御用基板を設けてもよい。この場合、表示制御用基板は、払出制御部171の指令に基づいて表示器54を表示制御する。
RAMクリアスイッチ293は、P台2のRAMに記憶している遊技台情報や遊技情報を消去するためのスイッチであり、P台がエラー状態となった後当該スイッチを店員が操作することで初期状態に戻すことが可能となる。このRAMクリアスイッチ293は、たとえばカードが排出された後に店員により操作される。
<パチンコ玉の循環経路>
ここでは、図1および図2を参照して、P台2におけるパチンコ玉の循環経路を概説する。
遊技者が打球操作ハンドル25を操作すると、発射モータ18が駆動する。これにより、発射位置にまで供給されてきた1個のパチンコ玉が打球ハンマーにより弾発されてそのパチンコ玉が遊技領域27に打込まれる。
遊技玉の発射検出は、玉上げスイッチ(上)41aがオンからオフに変化したことにより検出される。この検出は、払出制御部171が設けられている払出制御基板17(図2参照)でのポート入力により検知され、その検知に基づいて、払出制御部171が、遊技玉数を「1」減算する。
遊技領域27に打込まれた玉のうち、アウト口154(図1参照)に進入したアウト玉は、アウト玉流下経路を流下し、その途中に設けられたアウト玉検出スイッチ701によって検出される。ファール玉は、ファール玉戻り経路を通って流下し、その途中に設けられたファール玉検出スイッチ33によって検出される。
入賞口や可変入賞球装置に入賞したすべての入賞玉は、遊技機背面で集められて回収玉通過経路に誘導される。同様に、アウト玉およびファール玉も回収玉通過経路に誘導される。回収玉通過経路には発射玉検出スイッチ903が設けられている。このため、入賞玉、アウト玉、およびファール玉のすべてが発射玉検出スイッチ903によって検出される。つまり、発射玉検出スイッチ903は、弾発されたパチンコ玉のすべてを検出するスイッチである。このスイッチの検出数と、発射モータ18により弾発されたパチンコ玉の弾発数とが等しくなったときに、打込まれたパチンコ玉がすべて回収されたと判定できる。
そこで、本実施の形態では、発射玉検出スイッチ903の検出数と弾発数との差を演算しており、この差数が0でないときには、遊技領域27に打込まれた玉の回収が済んでいないと判定している。この判定をすることによって、遊技領域27を転動中であるか、遊技領域の釘等の間に引っ掛かって落下していないような浮遊玉が存在していないかどうかを判断できる。
<表示器(タッチパネル)の表示制御>
主制御基板16に搭載されている主制御部161は、遊技制御に伴い変化する各種の遊技情報を払出制御基板17の払出制御部171へ送信する。払出制御部171は、主制御部161から送信されてくる遊技情報に基づいて玉数情報等をCU制御部323へ送信するとともに、遊技玉数表示器29を表示制御する。その結果、遊技玉数表示器29には、遊技者が現在所有している遊技玉数が表示され、玉の発射あるいは計数操作に基づいて遊技玉数の表示が減算更新され、入賞の発生あるいは貸玉操作等に基づいて遊技玉数の表示が加算更新される。
CU制御部323は、払出制御部171から送信されてくる玉数情報等に基づいて自ら記憶している遊技玉数等の遊技情報を更新する。また、CU制御部323はカード残額や遊技者の持玉を記憶しており、P台2側の表示器54にそれら記憶している遊技情報に基づいた表示をするための情報を表示制御部350へ送信する。表示制御部350は、その情報に基づいた表示制御信号をP台2側の中継基板14へ送信する。
一方、中継基板14には、演出制御基板15の演出制御部151からの表示制御信号も入力される。演出制御部151は、主制御部161から受信する各種の可変表示コマンドに基づいて可変表示装置278を表示制御するための表示制御信号を可変表示装置278へ送信するとともに、表示器54を表示制御するための表示制御信号を中継基板14へも送信する。
中継基板14には、通常、CU3の表示制御部350側のみから表示制御信号が送信されており、演出制御部151からは表示制御信号は送信されない。その結果、通常は、表示器54にはCU3の表示制御部350からの表示制御信号に基づいた持点やカード残額などの情報が表示される。ところが、演出制御部151は、主制御部161から送信されてくるコマンドに基づいて遊技機の遊技状態の変化を検出すると、その遊技状態の変化に応じた表示制御信号を中継基板14へ送信する。
切換回路141は、演出制御部151からの表示制御信号の入力があると、表示制御部350から入力される表示制御信号ではなく、演出制御部151から入力される表示制御信号を表示器54へ送信するように回路を切換える。その結果、表示器54には通常時はCU3側の表示制御に基づいた持点等の表示がなされ、たとえば、可変表示装置278に大当り表示がなされるなどして遊技状態が変化すると、表示器54の表示が大当り表示などの可変表示装置278の表示と連動するものに切換えられる。また、その後、演出制御部151から中継基板14への表示制御信号の送信が停止すると、切換回路141は、信号の入力元を切換え元に戻す。その結果、表示器54には、再び、CU3側の表示制御に基づいた情報が表示される。
つまり、上記の例は、切換回路141は、演出制御部151および表示制御部350のうち、演出制御部151から入力される表示制御信号を優先して表示器54へ送信する構成である。通常時は表示制御部350のみから表示制御信号が切換回路141へと入力されるので、表示器54にはCU3側の表示制御に基づいた情報が表示され、大当り発生などの切換条件が成立して演出制御部151から表示制御信号が入力されると、その表示制御信号が優先されて表示器54へ送信され、表示器54の表示が切換えられる。
しかしながら、これに代えて、切換回路141は、演出制御部151および表示制御部350のうち、表示制御部350から入力される表示制御信号を優先して表示器54へ送信する構成を採用してもよい。
すなわち、切換回路141は、通常時は演出制御部151から常時受信する表示制御信号に基づいて表示器54に可変表示装置278の表示と連動する演出表示を行ない、遊技点や持点が残り少なくなどの所定の切換条件が成立してCU3側からその旨を表示するための表示制御信号が入力されると、信号の入力元を演出制御部151から表示制御部359に切換えることにより、表示器54が遊技演出画面から遊技点や持点が残り少ない旨等を報知する画面に変化するようにしてもよい。
本実施の形態では、遊技玉数を表示する遊技玉数表示器29の表示制御はCU3ではなく、遊技玉数の変動に直接的に関わるP台2によって行なわれるため、遊技玉数が遊技で使用されて減算され、あるいは遊技によって加算された場合に、その更新後の遊技玉数を即座に遊技玉数表示器29に反映させることができる。
仮に、遊技玉数表示器29の表示制御をCU3が行なうものとした場合には、P台2からCU3に対して送信する遊技玉数の情報に基づいてCU3から遊技玉数表示器29へと表示制御信号が送られるものとなる、しかし、その場合、CU3とP台2との通信状況等によって、実際には遊技玉数が変化しているものの、その変化が遊技玉数表示器29にすぐに反映されないものとなるという不都合が生じるおそれがある。本実施の形態によれば、このような不都合が生じることを防止できる。
一方、表示器54はCU3側で表示制御するために、遊技玉数表示器29を表示制御するP台2がさらに表示器54をも表示制御する場合と比較して、P台2の表示制御負担を軽減できる。
ここで、表示器54の表示を切り替える具体例を挙げる。たとえば、通常時は表示器(タッチパネル)54にCU3の表示制御部350の表示制御に基づいたカード残額等の表示をし、大当り発生等の遊技状態の変化に応じて表示器54の表示を可変表示装置278の表示と連動したものに切換える例を挙げることができる。
あるいは、通常時は表示器(タッチパネル)54に可変表示装置278の表示と連動した表示(演出制御部151の表示制御に基づく)をし、遊技点の減少に応じて表示器54に遊技点が残り少ないことを報知する画像を表示する例を挙げることができる。
なお、演出制御部151から中継基板14に送信される表示制御信号で表示器54が表示動作する場合には、中継基板14は単に演出制御部151から送信されてきた信号を中継してそのまま表示器54に送信する機能を備えておけばよい。これに対して、表示器54を表示動作させるための表示制御信号の信号形態と、演出制御部151から送信される表示制御信号との信号形態とが異なる場合も考えられ、この場合には、中継基板14に切換回路141に加えて信号形態を変換する変換回路を設ければよい。
さらに、切換え条件成立時に演出制御部151から送信される表示制御信号によって表示器54に表示される演出画像と、同じく演出制御部151から送信される表示制御信号によって可変表示装置278に表示される画像とが同じものであってもよく、異なるものであってもよい。異なるものとした場合には、演出制御部151には可変表示装置278用の画像データと表示器54用の画像データとの2種類の画像データを記憶させておく必要がある。
また、遊技玉数表示器29は、主制御部161が表示制御する構成としてもよく、あるいは、主制御部161から演出制御部151へ遊技玉数に関するコマンドを送信することによって演出制御部151が表示制御する構成としてもよい。
以上、説明した本実施の形態によれば、P台2の表示器54には可変表示に関する演出情報を表示可能であるために、可変表示装置278と併せて演出効果の高い遊技を提供できる。しかも、表示器54にCU3側から送られてくる遊技情報を表示する条件が成立したときには、CU3によってその遊技情報を表示器54に表示するための表示制御が実行されるため、その条件の成立の際には表示器54を遊技演出ばかりでなくCU3による遊技情報の表示にも活用でき、しかも遊技情報の表示に伴うP台2の表示制御負担も軽減できる。
<カードユニットおよびパチンコ機に発生した異常の通知処理>
図3は、相互認証の結果、異常を検知した場合の通知処理を説明するための説明図である。
図3を参照して、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16において異常が発生した場合には、図3の矢印で示す方向に対して通知が行なわれる。ここで言う異常には、CU制御部323、セキュリティ基板325、払出制御部171、あるいは主制御基板16を、不正に製造された他のものに差し替えるとか、あるいはノイズ等により誤作動したり故障したりした場合や、断線等によるオフライン状態などが含まれる。図3に示される鍵管理サーバ800は、CU3内部の電子部品のシリアルID(SIDとも言う)毎に対応付けて、CU通信制御部のSIDと認証鍵とを記憶している鍵の管理サーバである。また、鍵管理サーバ800は、主制御基板16と互いに通信可能なサーバである。
まず、CU3のセキュリティ基板325により異常が発生した場合には、前述したCU制御部323とセキュリティ基板325との間で行なわれる相互認証の結果、CU制御部323が異常を検知する。この相互認証では、後述するシリアルID認証と機器認証の他に、セッション鍵による機器認証も含まれている。
シリアルIDは、セキュリティ基板325のシリアルID(基板シリアルID)であり、セキュリティ基板325のセキュリティチップ325bを製造する段階において、該セキュリティチップ325bのROMに記憶されている。また、CU3が遊技場に搬入された後、ホールサーバ801に接続されたときに、鍵管理センタの鍵管理サーバ800からホールサーバ801経由で基板シリアルIDがダウンロードされてCU制御部323に記憶される。
CU制御部323がセキュリティ基板325の異常を検知した場合、CU制御部323はホールサーバ801にその旨を通知するとともに、CU3の表示制御部350に異常報知コマンドを送信する。CU制御部323は、表示器312に異常発生した旨の表示を行なう制御を表示制御部350に行なわせるとともに、異常報知ランプ(図示せず)を点灯または点滅させて異常報知を行なう。さらに、CU制御部323は、外部通信部からホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
CU3のCU制御部323により異常が発生した場合には、前述した相互認証によりセキュリティ基板325が異常発生を検知し、その旨を示す信号(異常通知信号)を払出制御部171に通知する。払出制御部171はそれを受けて異常発生した旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16は、前述と同様に、異常報知ランプを作動させる制御を行なうとともにホール用管理コンピュータへ異常が発生した旨の信号を送信する。
セキュリティ基板325が払出制御部171の異常を検知した場合には、その旨をCU制御部323へ通知し、CU制御部323がその旨をホールサーバ801へ通知する。
このように、セキュリティ基板325は、CU制御部323の異常を検知したときにはその旨を払出制御部171へ通知する一方、払出制御部171の異常を検知したときには、その旨をCU制御部323へ通知するものであり、セキュリティ基板325による異常発生の通知先がそれぞれ異なる。その理由は、異常が発生した制御部に対して異常が発生した旨を通知しても、何ら異常報知のための制御が行なわれず、異常防止対策にはならないためである。しかも、セキュリティ基板325は、通信制御の機能は有しているものの異常報知制御の機能は有していない。よって、自ら異常報知の制御が行なえず、そのために必ず異常が発生した制御部とは反対側の制御部の方向に異常発生した旨の通知を行なうのである。なお、セキュリティ基板325からの異常発生の通知を受けた払出制御部171は、その旨を主制御基板16へ通知する。主制御基板16はその通知を受けて、前述と同様の異常報知のための制御を行なう。
払出制御部171に異常が発生した場合には、その旨がセキュリティ基板325により検知され、異常が発生した旨がCU制御部323へ通知され、CU制御部323は前述した異常報知制御を行なうとともにホールサーバ801へ異常が発生した旨を通知する。また、払出制御部171に異常が発生した場合には、主制御基板16が異常発生した旨を検知し、その通知を受けて前述した異常発生報知用の制御を行なう。
払出制御基板17は、前述したように、セキュリティ基板325に異常が発生した場合にはそれを検知して主制御基板16へ通知する一方、主制御基板16に異常が発生した場合にはそれを検知してセキュリティ基板325へ異常が発生した旨を通知する。この払出制御基板17も、前述したセキュリティ基板325と同様に、異常が発生した旨を検知した場合にはその異常が発生した制御部に対して通知を行なっても異常報知用の制御が行なわれないために、異常が発生した制御部とは反対側の制御部あるいは制御基板に通知を行なう。なお、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していない。なお、上記の説明では、セキュリティ基板325と払出制御基板17とは、異常報知ランプや異常報知用表示器等の異常報知手段が接続されておらず、異常を検知しても自ら異常報知制御する機能を有していないこととして説明したが、セキュリティ基板325と払出制御基板17とに異常報知の機能を設け、直接異常を発生した旨を通知させてもよい。
<カードユニット側とパチンコ機側との送受信態様>
次に、図4は、CU3側とP台2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を示す模式図である。図4を参照して、CU3側とP台2側とのそれぞれで記憶している各種データの内の主なものおよびその送受信態様を説明する。
本実施の形態においては、P台2側において遊技玉数の変動を算出して現在の最新の遊技玉数を記憶・管理している。CU3側においても現在の遊技玉数の算出・記憶を行なっているが、その遊技玉数はP台2側から送信されてきた情報に基づいたものである。一方、持玉(カード持玉数)や貯玉数、カード残額(残額)は、CU3側において管理・記憶している。
図4では、CU3側のCU制御部323に設けられているRAMの記憶データと、P台2側の払出制御基板17に搭載されているRAMの記憶データとを示している。まず、P台2とCU3とが遊技場に設置されて初めて電気的に接続された状態で電源を立上げたときに、P台2側の払出制御基板17は、主制御基板16からメインチップID(主制御チップID)を送信してもらい、そのメインチップIDをCU3側に送信するとともに、払出制御基板17自体が記憶している払出チップID(払出制御チップID)をCU3側へ送信する。
CU3側では、それら送信されてきたメインチップIDと払出チップIDとを記憶する。次に、接続時刻すなわちCU3側とP台2側とが接続されて通信が開始された時刻のデータがCU3側からP台2側へ送信され、P台2側ではその送信されてきた接続時刻を記憶する。
この状態で、メインチップID、払出チップIDおよびCU3側で識別された接続時刻の3つの情報がCU3側とP台2側とに記憶されることとなる。それ以降の電源投入時においては、P台2側からCU3側へそれら3つの情報、すなわち、メインチップIDと払出チップIDと前回の接続時刻データとが送信される。
CU3側では、それら送信されてきたデータと既に記憶しているデータとを照合し、前回と同じP台2が接続されているか否かを判別する。なお、接続時刻のデータは、電源が立上げられる度にCU3側とP台2側との通信が開始された新たな接続時刻データがCU3側からP台2側へ送信されてその新たな接続時刻データをP台2側において記憶することとなる。
CUおよびP台の双方は、電文に「通番」を付加して送信する。また、CUおよびP台の双方は、相手から受信した「通番」を記憶する。「通番」には、「通常通番」、「加算通番」および「計数通番」の3種類がある。「通常通番」は、電文のシーケンス番号を示す。「通常通番」は、CU3側(一次局側)が初期値を「1」として送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する。ただし、再送時は、「通常通番」をカウントアップしない。P台2側(二次局側)は受信した通番をそのまま送信する。なお、通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。「加算通番」はCU3がP台2に対して遊技玉の加算を要求する際に用いられる通番である。「計数通番」は、P台2がCU3に対して遊技玉の計数を要求する際に用いられる通番である。
通常通番の更新権はCU3のみが有する。CU3は、送信した通常通番と同じ通常通番が返信されてきたときに、通常通番をバックアップ記憶した上で、更新した通常通番を送信する。加算通番の加算更新権はCU3のみが有する。CU3は、加算要求をする場合には、それまで通信に用いていた加算通番に+1した加算通番をP台2へ送信する。P台2は、要求を承諾するときには、同じ加算通番を返信する。要求を拒否するときには、前回、受信した加算通番(今回受信した加算通番−1)を返信する。計数通番の加算更新権はP台2のみが有する。P台2は、計数要求をする場合には、それまで通信に用いていた計数通番に+1した計数通番をCU3へ送信する。CU3は、要求を承諾するときには、同じ計数通番を返信する。要求を拒否するときには、受信した計数通番(今回受信した計数通番−1)を返信する。
以下では、「通常通番」について、CU3が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信する構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、P台2およびCU3のそれぞれが、またはP台2が送信時に受信した通番をカウントアップ(+1)して送信し、他方は受信した通番をそのまま送信する構成であってもよい。
また、「加算通番」および「計数通番」は、それぞれ、加算要求の処理および計数要求の処理においてカウントアップされる特別な通番である。以下では、この「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際、「通常通番」もカウントアップする構成について説明する。しかし、本発明は当該構成に限定されるものではなく、「加算通番」および「計数通番」がカウントアップされる際に「通常通番」のカウントアップを停止する構成であってもよい。なお、以下では、「通常通番」を単に「通番」と称する。また、「加算通番」および「計数通番」を併せて「要求通番」とも称する。
P台2側からCU3側へは、最新遊技台情報(カウント中の遊技台情報)が送信される。この最新遊技台情報は、P台2側の払出制御部171(図2参照)のRAMの最新遊技台情報記憶領域に記憶されている。具体的には、加算玉数カウンタの情報と、減算玉数カウンタの情報と、計数玉数カウンタの情報とが含まれる。なお、遊技玉数は、最新遊技台情報に含まれず、後述するように遊技玉数カウンタのカウント値としてP台2側からCU3側へ送信している。しかし、これに代えて、あるいは遊技玉数カウンタに加えて、遊技玉数も最新遊技台情報に含めてもよい。
これらのカウンタの情報が、まとめてレスポンスとしてCU側へ送信される。加算玉数カウンタは、加算玉数をカウントするカウンタである。加算玉は、「賞球玉数×入賞個数」と「バック玉数」との和である。なお、バック玉とはファール玉のことである。つまり、加算玉とは、加算玉カウンタが遊技玉に加算すべき数を示す。減算玉数カウンタは、減算玉数をカウントするカウンタである。減算玉は、「発射玉数」である。つまり、玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化により検出された玉数である。なお、「減算玉数」には、「計数玉数」は含まれない。計数玉数カウンタは、計数玉数をカウントするカウンタである。計数玉は、「計数操作によって遊技玉から持玉に変換された玉数」である。ここで、「賞球玉」は、入賞口へ玉が入賞することにより払出される玉であり、セーフ玉である。「発射玉」は、遊技機が発射した玉であり、バック玉がある場合はバック玉を減算した玉数が発射玉数となる。「バック玉」は、発射玉が盤面上に跳出せずに戻ってきた玉である。「アウト口通過玉」は、アウト口154を通過した玉であり、アウト玉とセーフ玉の合計玉数がアウト口通過玉数を意味する。
たとえば、遊技領域27に打込まれたパチンコ玉が入賞して主制御基板16から入賞情報が払出制御基板17へ送信されてきたときに、その入賞情報に基づいて遊技玉を加算すべき加算玉数を加算玉数カウンタがカウントし、その加算玉数カウンタの値(加算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。また、パチンコ玉が遊技領域27内に発射されていることによる玉上げスイッチ(上)41aのオンからオフへの出力変化に基づいて減算玉数カウンタが発射玉数を減算玉数としてカウントし、その減算玉数カウンタの値(減算玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
あるいは、払出制御部171は、計数ボタン28の押下により、遊技玉数を計数玉数としてカウントし、その計数玉数カウンタの値(計数玉数)をP台2側からCU3側へ送信する。
P台2側においては、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値をCU3側へ送信する毎に、それらカウント値を前回遊技台情報記憶領域(払出制御部171のRAM等)にバックアップデータとして記憶(書換え)した後、最新遊技台情報としての加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、および計数玉数カウンタの値を0クリアする(遊技玉数カウンタを除く)。なお、本実施の形態において「クリア」とは「初期化」と同じ意味である。
その結果、前回遊技台情報(直前に送信した遊技台情報)の記憶エリアに、直前にCU3側に送信した遊技台情報である、加算玉数、減算玉数、および計数玉数のデータがバックアップデータとして記憶される。このバックアップデータは、P台2側からCU3側へ最新遊技台情報が送信されなかった場合に、次の送信に際して今回の各カウンタの値ばかりでなくその送信されなかった前回の各カウンタの値をも送信できるようにするためのものである。この前回遊技台情報に、直前に送信した遊技玉数をさらに加えて記憶するようにしてもよい。
また、払出制御基板17は、入賞の発生、玉の発射、バック玉の発生、および計数玉の発生(遊技玉から持玉への変換)に応じて、遊技玉数カウンタの値を更新し、その更新後の遊技玉数カウンタの値を遊技玉数としてCU3側に送信する。
CU3側においては、RAM内の累計データ記憶領域に、遊技玉数、カード持玉数(単に、持玉数とも言う)、貯玉数、残額、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)、およびカード挿入時持玉数を記憶している。なお、カード持玉数は、カード挿入時持玉数から持玉払出数(カード持玉数から遊技玉数に変換した玉数)を減算し、計数玉数を加算した玉数である。つまり、カード持玉数は、現時点で遊技者が所有している持玉数である。
P台2側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)に基づいて総加算玉数を加算して玉数を更新する。また、P台2側から送信されてきた減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて総減算玉数を減算して玉数を更新する。さらに、P台2から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいてカード持玉数を加算して更新する。このように、CU3は、P台2より逐一送信されてくる最新遊技台情報によって総加算玉数、総減算玉数、カード持玉数を更新することで最新のそれらの情報を管理することが可能となる。
CU3は、図示のとおり、遊技玉を記憶する領域を備えているとともに、P台2側から遊技玉数カウンタのカウント値(遊技玉数または遊技玉トータル個数情報とも言う)も受信している。CU3は、遊技玉を記憶する領域を以下の手順で更新する。すなわち、CU3は、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)、減算玉数カウンタの値(減算玉数)、および計数玉数カウンタの値に基づいて、記憶している遊技玉数を更新するとともに、同じタイミングでP台側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値と、更新後の遊技玉数とが一致しているか否かを判定する。一致していれば、遊技の続行を許容するが、一致していなければ、エラー状態に移行する制御を行なう。
その結果、たとえば、異常報知ランプや表示器312によりエラー報知が行なわれ、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信される(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。その結果、係員による人為的な対応を促す所定の報知が行なわれる。
なお、エラー状態に移行して遊技を停止させることに代えて、CU3側で記憶している遊技玉数をP台2側から送信されてきた遊技玉数カウンタのカウント値に置き換えるようにしてもよい。または、それに代えて、CU3側で管理している遊技玉数と、P台2側で記憶している遊技玉数との平均値に補正してもよい。
このように、本実施の形態では、CU3側にも遊技玉数を記憶させているが、その遊技玉数がP台2側で管理記憶している遊技玉数と整合するか否かの判定を行なえるようにしている(CU3側機能)。そのため、仮に不正行為その他の事情で、P台2側で記憶している遊技玉数がCU3側で記憶している遊技玉数と一致しない状況が発生しても、その旨をチェックできる。なお、ここでは、CU3側にその判定機能を設けたが、たとえば、CU3と接続されるホールサーバ801またはホール用管理コンピュータによって、CU3側で記憶している遊技玉数とP台2側で記憶している遊技玉数とを受信し、両者が整合しているか否かの判定を行なうものとしてもよい。
図4に示すように、CU3は、カード持玉数、貯玉数を記憶する記憶領域と、受付けた(挿入された)カードのカード残額を記憶する記憶領域と、総加算玉数(加算玉数累計)、総減算玉数(減算玉数累計)およびカード挿入時持玉を記憶する記憶領域をさらに有する。CU制御部323(図2参照)は、貯玉の使用を要求する入力(たとえば、再プレイボタンの入力(ただし、持玉無しのとき))に応じて貯玉を記憶する記憶領域から所定数の貯玉を減算する。
CU制御部323(図2参照)は、持玉の使用を要求する入力(たとえば、持玉有のときの再プレイボタンの入力(ただし、持玉有のとき))に応じて持玉を記憶する記憶領域から所定数の持玉を減算する。さらに、CU制御部323(図2参照)は、カード残額の使用を要求する入力(たとえば、玉貸ボタンの入力)に応じてカード残額を記憶する記憶領域から所定値を減算する。
遊技者所有の遊技用価値(たとえばプリペイド残額、持玉数、あるいは貯玉数)から価値を引落として遊技に使用する操作を遊技者が行なった場合に、その引落とし分の玉数を遊技玉数カウンタに加算するための加算玉数がCU3側からP台2側へ送信される。P台2側では、それを受けて、遊技玉数カウンタを加算更新する。
本実施の形態に係る遊技システムでは、一方、遊技者所有の遊技用価値を引落としてドリンク等に交換するといういわゆるワゴンサービスのオーダ等を受付けることが可能である。ただし、遊技玉でワゴンサービスを受けることが制限されており、持玉でしかワゴンサービスを受けることができない。これは、各台計数機が配備された旧来の封入式のパチンコ機において、皿に残っている計数前の玉を手で掴み出してワゴンサービスに用いることを禁止するようなイメージである。
このため、本実施の形態では、ワゴンサービスを行なう操作が実行されたときに、持玉数がワゴンサービスの希望メニューに対応する玉数に満たない場合、遊技者に計数操作を促すように構成されている。その際に遊技者が計数操作を実行すると、その操作に基づく計数玉数がP台2側からCU3側へ送信される。CU3側では、それを受けて、遊技玉数を減算し、カード持玉数を加算して更新する。
<通信で用いられるフレーム構成>
次に、本実施の形態に係るCU3とP台2との間での通信について、さらに詳しく説明する。当該通信で用いられる電文は、所定のフォーマットからなるフレームで構成されている。送信データ(電文)は、必ず1フレーム単位で送信される。つまり、電文の分割送信は行なわない。また、連続で電文を送信する場合は、1ミリ秒以上の間隔をあける。
1フレームの送信データは、データ長、通常通番、加算通番、計数通番、コマンド、データ部を含む。「データ長」は、送信データのデータ長(通番〜データ部(業務電文範囲))を示す。「コマンド」は、電文のコマンドコードである。「データ部」は、電文のデータである。
<CUとP台との間で送受信するコマンドおよびレスポンス>
次に図5を参照して、CU3とP台2との間で送受信されるコマンドおよびレスポンスの概略を説明する。
図5には、送信方向および送信されるデータがコマンドかレスポンスかの別と送信情報の名称とその概略が示されている。
<<1.リカバリ要求、2.リカバリ応答>>
まず、CU3からP台2に対してリカバリ要求という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求のコマンドは、P台2に対してリカバリ情報を要求するものである。このリカバリ要求に対応して、P台2からCU3に対してリカバリ応答という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してリカバリ情報を通知するものである。
リカバリ要求のコマンドは、CU3が認証を完了した後にCU3からP台2に対して送信される。リカバリ要求のコマンドは、CU3からP台2に対してリカバリ情報を要求し、CU3が認証完了後、最初に同コマンドを送信する。リカバリ要求は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」、「前回最終送信計数通番」、「店舗コード」および「SC基板ID」が含まれている。「通番」は、シーケンス番号(1〜255)である。「コマンド」は、状態情報要求のコマンドコードであり、16進表現のバイナリデータで示してある。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの通番である。「前回最終送信通番」が“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信通番」は、P台2において状態情報応答を送信時に、CU3において状態情報応答受信時に「通番」をP台2、CU3側ともに前回最終送信通番(通番)として記憶する通番である。
「前回最終送信計数通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のレスポンスの計数通番である。「前回最終送信計数通番」は、“0”の場合、記憶している通番が無い状態を示している。なお、「前回最終送信計数通番」は、P台2において状態情報応答を送信時に、CU3に状態情報応答受信時に計数通番をP台2、CU3側ともに前回最終送信計数通番として記憶する通番である。
P台2のリカバリ処理(計数玉数)において、セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2で保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合には以下の処理を行なう。不一致の場合には、計数前の遊技球数に戻す。
P台2はCU3より通知された「前回最終送信計数通番」を参照して、CU3が計数要求に対する計数処理を実施していなかった場合は計数要求がなかったものとする。この場合、P台2は自らCU3に通知した計数要求に対応する遊技玉の減算処理を実行しない。一方、P台2はCU3より通知された「前回最終送信計数通番」を参照して、CU3が計数処理を実施済と判定したときには計数前の遊技玉数から計数玉数を減算して遊技玉を確定する。なお、P台2が保持している店舗コードが全て“0”または“1”の場合は、店舗コードが一致していると判定する。
リカバリ応答のレスポンスは、CU3に対してP台2で保持しているリカバリ情報を応答するものである。リカバリ情報は、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信通番」、「前回挿入中カードID」、「前回カード挿入時刻」、「前回最終送信加算通番」、「遊技情報格納有無」、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」を含んでいる。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「前回最終送信通番」は、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる通番のデータであり、“0”のときは保持している通番がない場合である。「前回挿入中カードID」は、前回接続時に挿入中だったカードのカードIDのデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。P台2の払出制御部171は、CU3から送信される情報に基づいて挿入中であったカードIDを記憶保持している。
「前回カード挿入時刻」は、前回接続時に挿入中だったカードの挿入時刻のデータであり、“0”のときは挿入中のカードがない場合である。このデータも、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にCU3に対して最後に送信した状態情報応答のレスポンスに含まれる加算通番であり、“0”のときは当該加算通番がない場合である。「遊技情報格納有無」は、遊技情報を格納していない場合“0x00”、遊技情報を格納している場合“0x01”である。
「前回遊技台情報」は、CU3に前回通知した遊技台情報であり、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウト口通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数玉数」および「計数通番」の情報を含んでいる。「遊技玉数」は、CU3に前回通知した遊技玉数である。「発射玉数」は、CU3に前回通知した発射玉数である。「アウト口通過玉数」は、CU3に前回通知したアウト口通過玉数である。「総賞球玉数」は、CU3に前回通知した総賞球玉数である。「計数玉数」は、CU3に前回通知した計数玉数である。「計数通番」は、CU3に前回通知した計数通番である。
「前回遊技情報」は、CU3に前回通知した遊技情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「賞球情報1」〜「賞球情報n」の情報を含んでいる。「遊技情報数」は、CU3に前回通知した遊技情報の個数(0〜n)である。なお、n=0〜22で可変長である。「種別情報1」は、CU3に前回通知した遊技種別情報1である。「種別情報n」は、CU3に前回通知した遊技種別情報nである。「賞球情報1」は、CU3に前回通知した遊技賞球情報1である。「賞球情報n」は、CU3に前回通知した遊技賞球情報nである。
なお、「前回最終送信加算通番」は、CU3において状態情報要求を送信時、P台2において状態情報要求受信時に、CU3側、P台2ともに前回最終送信加算通番として記憶する通番である。
P台2のリカバリ処理(遊技情報)において、セキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2で保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、「店舗コード」が不一致の場合には、リカバリデータを無しとして処理する。一致している場合には以下の処理を行なう。
遊技情報のリカバリデータがある時は「遊技情報格納無」を格納無:0x00にし、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」にP台2が保持しているリカバリデータをセットする。遊技情報のリカバリデータがない時または前回最終送信通番が0の時は「遊技情報格納有無」を格納無“0x00”にし、「前回遊技台情報」および「前回遊技情報」をALL“0”をセットする。なお、P台2が保持している店舗コードが全て“0”または“1”の場合は、店舗コードが一致していると判定する。
なお、また、CU3は、P台2より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、前回遊技台情報を使用してリカバリ処理を行なう。なお、「前回最終送信通番」の処理を実施している場合は、CU3は、前回遊技台情報のみ使用してリカバリ処理を行なう。ただし、計数玉数のリカバリは実施しない。
また、通信相手の不一致等(たとえばCU3またはP台2の交換等)でリカバリ処理が実施できない場合、P台2の表示情報を元にPOSで手補正することが考えられる。たとえば、P台2の表示情報は、可変表示装置278の液晶表示画面を利用して表示することが考えられる。あるいは、P台2に対して、払出制御部171が制御する表示器をさらに設けておき、その表示器に対して手補正のための情報を表示することも考えられる。なお、POSとは、景品管理システムのことであり、景品交換や景品の管理を行なうものである。また、POSは、景品交換や景品の管理を行なうものに限定されず、店舗で商品を販売するごとに商品の販売情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティング材料として用いる一般的な販売時点管理(Point Of Sales system)であってもよい。
<<3.リカバリ要求2、4.リカバリ応答2>>
CU3からP台2に対してリカバリ要求2という名称のコマンドが送信される。このリカバリ要求2のコマンドは、P台2に対して加算リカバリ情報を通知するものである。このリカバリ要求2に対応して、P台2からCU3に対してリカバリ応答2という名称のレスポンスが送信される。このリカバリ応答2のレスポンスは、CU3に対して加算リカバリ情報の処理結果を通知するものである。
リカバリ要求2のコマンドは、P台2に対して加算リカバリ情報を通知するものであり、「通番」、「コマンド」、「前回最終送信加算通番」および「加算玉数」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。リカバリ要求2は、P台2において加算玉リカバリ処理を実施する必要有とCU3が判定したときに送信される。CU3は、P台2より受信したリカバリ応答に含まれる「前回最終送信加算通番」と自身で記憶している「前回最終送信加算通番」とを比較して一致している場合には加算玉リカバリ処理の必要無と判定し、不一致の場合には加算玉リカバリ処理の必要有と判定する。加算玉リカバリ処理の必要有と判定したときにはリカバリ要求2を送信する。
リカバリ要求2に含まれる「前回最終送信加算通番」は、前回接続時にP台2に対して最後に送信した状態情報要求のコマンドの加算通番のデータであり、「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数のデータである。
次に、P台2のリカバリ処理について詳しく説明する。P台2のリカバリ処理は、P台2がリカバリ要求2に基づいて、CU3より通知された「前回最終送信通番」の処理を実施していなかった場合、加算玉数を参照して遊技玉に対して加算を行なう処理である。
リカバリ応答2のレスポンスは、CU3に対してP台2で加算リカバリ情報の処理結果を通知するもので、「通番」、「コマンド」および「リカバリ結果」を含んでいる。「リカバリ結果」は、“0x00”の場合リカバリ結果OK、“0x01”の場合リカバリ結果NGである。なお、P台2が加算玉数を受けられない状態の場合はリカバリ結果として処理NGを応答する。
<<5.通信開始要求、6.通信開始応答>>
CU3からP台2に対して通信開始要求のコマンドが送信される。この通信開始要求のコマンドは、P台2に対して通信開始を要求するものである。この通信開始要求に対応して、P台2からCU3に対して通信開始応答のレスポンスが送信される。この通信開始応答のレスポンスは、CU3に対して通信開始を応答するものである。
通信開始要求のコマンドは、P台2に対して正常に通信開始したことを通知するものである。通信開始要求を受信したP台2は、それまで記憶していたリカバリ情報をクリアする。通信開始要求のコマンドは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。なお、CU3は、通信開始要求後、計数通番を“0”(初期値)に、P台2も通信開始要求受信後、計数通番を“0”(初期値)にする。
通信開始応答のレスポンスは、CU3に対して、正常に通信開始したことを通知するものであり、CU3が、リカバリ情報をクリアする。通信開始応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<7.通信終了要求、8.通信終了応答>>
CU3からP台2に対して通信終了要求のコマンドが送信される。この通信終了要求のコマンドは、P台2に対して通信終了を要求するものである。この通信終了要求に対応して、P台2からCU3に対して通信終了応答のレスポンスが送信される。この通信終了応答のレスポンスは、CU3に対して通信終了を応答するものである。
通信終了要求のコマンドは、P台2に対して正常に通信終了したことを通知するものであり、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
通信終了応答のレスポンスは、CU3に対して、正常に通信終了したことを通知するものであり、CU3およびP台2が、該通知以降、通信を停止し再起動待ちとする。通信終了応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<9.状態情報要求>>
CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信される。この状態情報要求のコマンドは、P台2に対してCU3の状態を要求するものである。CU3はこのコマンドを使用して、P台2の状態を定期的に確認する。また、状態情報要求のコマンドには、図4に示したCU3側からP台2側へ向かう加算玉数が含まれている。
この状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「CU状態」、「加算玉数」、「加算通番」および「計数通番」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「CU状態」は、P台2に対して通知するCU3の状態を表わし、Bit0が“1”のときにカード挿入中を、“0”のときカード未挿入をそれぞれ示している。つまり、Bit0は、CU3にカード(一般カード/遊技場会員カード/共通会員カード)が挿入されている状態を表わしている。また、CU3のカードストック部に予めストックされているストックカード(一般0円0玉カード)への入金により一般カード挿入中となる。
Bit1が“1”のときカードユニット開店中を、“0”のときカードユニット閉店中をそれぞれ示している。つまり、Bit1は、CU3の状態により、P台2に対してカードユニット開店状態を通知する。カードユニット開店中を通知するタイミングは、たとえば、開店完了時である。カードユニット閉店中を通知するタイミングは、たとえば、閉店時である。なお、P台2は同状態が開店中から閉店中に変化時、保持している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3に通知する。
Bit2が“1”のときカード返却準備中を、“0”のときカード返却準備中以外をそれぞれ示している。CU3は、カード返却、簡易離席、および食事休憩のそれぞれの操作時に、このビットを立てることによって、P台2に対して「カード返却準備中」を一定時間(10秒)通知する。P台2は、計数ボタン28の操作が検出されたときに、このカード返却準備中のビットがオンの状態情報要求を受信していれば、計数ボタンを1回操作したか複数回操作したかに関わらず、あるいは操作継続時間に関わらず、記憶している遊技玉を全て計数玉数として状態情報応答にてCU3に通知する。
Bit3が“1”のとき遊技玉加算要求を、“0”のとき遊技玉加算要求無をそれぞれ示している。つまり、Bit3は、玉貸、持玉払出、および貯玉払出の操作時に遊技玉の加算(加算玉数)を要求する。
Bit4が“1”のとき計数玉受領完了を、“0”は計数玉未受領をそれぞれ示している。Bit4は、計数玉受領時に受領完了したことをP台2に通知する。つまり、状態情報応答のレスポンス「計数玉数」の送達を確認するために用いている。
Bit5が“1”のときカード抜き取り待ち中を、“0”はカード抜き取り完了をそれぞれ示している。Bit5は、CU3からカード抜き取り待ちとなっている状態をP台2に通知する。なお、Bit6〜Bit7は未使用である。
「加算玉数」は、遊技玉の加算玉数であり、CU状態のBit3が“1”のときにのみ加算玉数のデータが有効となる。「加算通番」は、加算用シーケンス番号(0〜255)であり、遊技玉加算要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時に受信した計数通番をそのまま通知する。ただし、計数通番の連続性が成立しない場合は計数受領を出さない。
<<10.状態情報応答>>
状態情報要求に対応して、P台2からCU3に対して状態情報応答のレスポンスが送信される。この状態情報応答のレスポンスは、CU3に対してP台2の情報・状態を通知するものである。状態情報応答のレスポンスには、図4に示した最新遊技台情報や遊技玉数が含まれている。
この状態情報要求の具体的データには、「通番」、「コマンド」、「遊技玉数」、「発射玉数」、「アウトロ通過玉数」、「総賞球玉数」、「計数要求玉数」、「計数通番」、「発射強度」、「遊技台状態」、「不正検知情報」および「遊技情報」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「遊技玉数」は、現在の遊技玉数(加算・減算を演算した結果の遊技玉数)である。「遊技玉数」は、CU3が後述する「総賞球玉数」「発射玉数」および「計数玉数」を使用してCU3の保持している遊技玉数を計算する。その後、CU3は、計算したCU3の遊技玉数と、P台2の遊技玉数とが一致するかをチェックする。
「発射玉数」は、発射個数(送信時に複数発射された玉がある場合は合算する)である。ただし、バック玉数がある場合はバック玉数分を減算する。つまり、「発射玉数」(減算)は、CU3が保持している遊技玉数から減算するデータである。カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3は遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3は、CU3自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
「アウト口通過玉数」は、アウト口154を通過した玉の個数(送信時に複数の通過玉がある場合は合算する)である。
「総賞球玉数」は、賞球情報1−nの賞球玉数の合計である。この賞球情報1−nとは、たとえば始動口、大入賞口、入賞口(普通入賞口)等の入賞口種別毎の賞球玉数のことである。なお、「総賞球玉数」(加算)は、CU3より送信する「加算要求玉数」は含まない。また、CU3は保持している遊技玉数に総賞球玉数のデータを加算する。カードを保持していない状態で総賞球玉数のデータを受信した場合、CU3は遊技玉数の加算は行なわない。
「計数要求玉数」は、計数要求した遊技玉の個数である。つまり「計数玉数」(減算)は、CU3が保持している遊技玉数から減算し、カード持玉数に加算するデータである。なお、P台2からCU3に送信する減算玉数のデータに計数玉数は利用しない。また、カードを保持してない状態で該データを受信した場合、CU3は遊技玉数の減算を行なわない。また、CU3は、CU3自体の保持している遊技玉数が0玉の場合、減算を行なわない。
ただし、カードユニット開店状態が開店中から閉店中に変化した場合は、遊技機が保持している遊技玉を計数して計数玉数として設定する。カードユニット開店状態が開店中のときには計数ボタン28の操作が行なわれたことにより遊技玉を計数して計数玉数として設定する。しかし、カードユニット開店状態が開店中から閉店中に変化した場合は、計数ボタン28の操作を待つことなく自動的に遊技玉を計数して計数玉数として設定する。
「計数通番」は、計数用シーケンス番号(0〜255)であり、計数要求時にシーケンス番号を更新(+1)して通知する。
「発射強度」は、遊技玉の発射するための強度である。
「遊技台状態」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の状態を示し、「遊技台状態1」、「遊技台状態2」、「遊技台状態3」、および「遊技台エラー状態」の情報を含んでいる。
「遊技台状態1」のBit0は、遊技を許可しているか、禁止しているかを示しており、“0”のときに遊技許可中であり、“1”のとき遊技禁止中である。Bit1は、ファン(遊技者)がプレイ中(玉を発射している)か否かを示しており、0”のとき待機中(ファンが球を発射してない状態)、“1”のとき遊技中(ファンが球を発射している状態)である。ただし、遊技玉が有り、発射ハンドル(打球操作ハンドル25)をタッチした状態(タッチセンサに触れた状態)で遊技中となる。
Bit2は、遊技玉の有無(遊技玉無の検知)を示している。“0”のとき遊技玉数有、“1”のとき遊技玉数無である。Bit3は、玉の発射が停止している状態で、全ての発射した玉の行方が確定しているか否かを示している。つまり、遊技領域27内の浮遊玉が全て回収されたか否か示している。ただし、発射停止スイッチ(単発打ちスイッチとも言う)による玉の発射停止は除く。“0”のとき遊技未完了(全ての玉の行方が未確定の状態)、“1”のとき遊技完了(全ての玉の行方が確定している状態)である。なお、P台2は、玉の発射を停止してから15秒以上遊技の完了を確認できなかった場合、タイムアウトし、遊技完了とする。
Bit4は、遊技玉の計数要求の有無(計数ボタン押下の有無)を示しており、“0”のとき要求無、“1”のとき計数開始時の計数玉の払出要求がある場合である。P台は、計数操作が検出されたときに、この計数要求ONの状態情報応答をCU3へ送信し、計数要求が受領されたか否かを確認する。“1”のとき計数要求である。Bit5は、遊技玉加算の処理結果を示しており、“0”のとき加算OK、“1”のとき加算NGである。Bit6〜Bit7は予備である。
「遊技台状態2」のBit0は、大当り情報の大当り1(全ての大当り)を表わし、全ての大当り中“1”をセットする。Bit1は、大当り情報の大当り2(大当り+小当り)を表わし、全ての大当り中および小当り中“1”をセットする。Bit2は、大当り情報の大当り3(出玉大の大当り)を表わし、出玉が大きい大当り中“1”をセットする。Bit3は、大当り情報の大当り4(出玉小の大当り)を表わし、出玉が小さい大当り中“1”をセットする。Bit4は、大当り情報の大当り5(出玉中の大当り)を表わし、出玉が中間の大当り中“1”をセットする。Bit5〜Bit7は予備である。
「遊技台状態3」のBit0は、遊技状態情報の大当り中+時短中を表わし、大当り中および時短中“1”をセットする。Bit1は、遊技状態情報の確変中を表わし、確変中“1”をセットする。Bit2は、遊技状態情報の時短中を表わし、時短中“1”をセットする。Bit3は、遊技状態情報の変動中を表わし、変動中“1”をセットする。Bit4〜Bit7は予備である。
「遊技台エラー状態」は、P台2で発生中のエラーコードを示し、Bit0〜Bit5を用いて各エラーコードを表現している。なお、Bit0〜Bit5が全て“0”のときにはエラー無である。Bit6は、エラーが発生している場所を特定する情報であり、“0”のとき払出制御、“1”のとき主制御をそれぞれ表わしている。Bit7は、エラーの出力方法を示し、“0”のとき発報のみ、“1”のとき発報+ホールサーバ801への出力を表わしている。
「不正検知情報」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2で検知した情報であり、「不正検知状態1」、「不正検知状態2」、「不正検知情報1」〜「不正検知情報4」および「加算通番」の情報を含んでいる。
「不正検知状態1」は、主制御基板16の不正検知情報である。「不正検知状態1」のBit0は、“1”のとき電波センサ検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit1は、“1”のとき磁気センサ検知不の正検知情報であることを表わしている。Bit2は、“1”のとき不正入賞検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit3〜Bit7は予備である。
「不正検知状態2」は、払出制御基板17の不正検知情報である。「不正検知状態2」のBit0は、“1”のときガラス板開放の不正検知情報であることを表わしている。Bit1は、“1”のとき枠本体開放の不正検知情報であることを表わしている。Bit2は、“1”のとき電波センサ検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit3は、“1”のとき近接センサ異常の不正検知情報であることを表わしている。Bit4は、“1”のとき賞球ゴト検知の不正検知情報であることを表わしている。ここで、「ゴト」とは、パチンコやスロットマシンにおいて不正な方法で出玉を獲得する不正行為のことである。Bit5は、“1”のとき複合ゴト検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit6は、“1”のとき不正加算検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit7は、“1”のとき夜間枠開放・監視SW異常検知の不正検知情報であることを表わしている。
「不正検知情報1」は、賞球センサゴト検知(入賞不整合玉数)の情報を示すデータである。「不正検知情報1」は、「不正検知状態2」のBit4が“1”のとき有効となる。「不正検知情報2」は、複合センサゴト検知(発射/OUT不整合玉数)の情報を示すデータである。つまり、発射玉数とアウト玉数(アウト口通過玉数)との不整合を検知したときの情報を示すデータである。「不正検知情報2」は、「不正検知状態2」のBit5が“1”のとき有効となる。「不正検知情報3」は、不正加算検知(不正加算玉数)の情報を示すデータである。「不正検知情報3」は、「不正検知状態2」のBit6が“1”のとき有効となる。「不正検知情報4」は、夜間枠開放情報を示すデータである。「不正検知情報4」は、「不正検知状態2」のBit7が“1”のとき有効となる。
「不正検知情報4」のBit7は、夜間監視スイッチ異常4が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常4発生を表わしている。Bit6は、夜間監視スイッチ異常3が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常3発生を表わしている。Bit5は、夜間監視スイッチ異常2が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常2発生を表わしている。Bit4は、夜間監視スイッチ異常1が発生しているかを示す情報で、“0”のとき正常、“1”のとき異常1発生を表わしている。Bit0〜3は、本体枠開放回数を示す情報で、“0”のとき開放なし、“1”〜“15”は開放回数を表わしている。なお、開放回数は、15回までカウントし、16回以降のカウントは15回でホールドされる。
「加算通番」は、加算用シーケンス番号であり、加算要求時に受信した加算通番をそのまま通知する。ただし、加算通番の連続性が成立しない場合は無応答となる。
「不正検知状態3」は、払出制御基板17の不正検知情報である。「不正検知状態3」のBit0は、“1”のとき他店舗遊技玉検知の不正検知情報であることを表わしている。Bit1〜Bit7は予備である。なお、他店舗遊技玉検知は、たとえばP台の回収玉通過経路にセンサが設けてあり、当該センサが遊技玉に設けてある識別情報(表面の刻印など)を読取り、自店舗の遊技玉の識別情報と一致するか否かを判定する。不一致の場合、遊技玉に他店舗の遊技玉が混入しているとして「不正検知状態3」のBit0を“1”にして、CU3に通知する。
「遊技情報」は、CU3からP台2に対して状態情報要求のコマンドが送信された時点の、P台2の情報であり、「遊技情報数」、「種別情報1」〜「種別情報n」、「賞球情報1」〜「賞球情報n」を含んでいる。
「遊技情報数」は、種別情報・賞球情報の個数(n)であり、n=0〜22(可変長)である。種別情報は、Bit4からBit7までがデータ種別の情報で、遊技情報のデータ種別を示しており、“0”のとき情報無、“1”のとき始動口、“2”のとき大入賞口、“3”のとき入賞口、“4”のとき図柄停止回数である。Bit0からBit3までがデータ番号の情報で、遊技情報のデータ種別毎のデータ番号を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のときそれぞれのデータ番号を表わしている。
「種別情報1」〜「種別情報n」は、遊技種別情報1〜遊技種別情報nをそれぞれ示し、「賞球情報1」〜「賞球情報n」は、遊技賞球情報1〜遊技賞球情報nをそれぞれ示している。
ここで、賞球情報は、Bit0からBit3までが賞球玉数の情報で、遊技情報のデータ種別毎に入賞時の賞球玉数を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき賞球玉数のデータをそれぞれ表わしている。Bit4からBit7までが入賞個数の情報で、遊技情報のデータ種別毎に入賞個数(累計)を示しており、“0”のとき情報無、“1”〜“15”のとき入賞個数のデータをそれぞれ表わしている。
<<11.カード挿入通知、12.カード挿入応答>>
CU3からP台2に対してカード挿入通知のコマンドが送信される。このカード挿入通知のコマンドは、P台2に対してカード挿入を通知するものである。このカード挿入通知に対応して、P台2からCU3に対してカード挿入応答のレスポンスが送信される。このカード挿入応答のレスポンスは、CU3に対してカード挿入通知を受信した旨の応答である。
カード挿入通知のコマンドは、カード挿入時に、P台2に対して挿入されたカードのカードIDと挿入時刻を通知し、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」、「店舗コード」および「SC基板ID」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
「カードID」は、CU3に挿入されたICカードの識別ID情報であり、P台2が保持している遊技玉との紐付に使用する。「カード挿入時刻」は、CU3のカード挿入/排出口309(図1参照)にICカードが挿入された時刻であり、年情報を2桁YY、月情報を2桁MM、日情報を2桁DD、時間情報を2桁hh、分情報を2桁mm、秒情報を2桁ssで表されるデータである。カード挿入時刻は、P台2保持の遊技玉が当日玉か過去玉かの判断に使用する。
「店舗コード」は、CU3が設置されている店舗識別コードであり、P台2が保持している遊技玉との紐付に使用する。また、CU3が店舗移動されたか否かを判定するためにも使用する。CU3は、自らが設置されている店舗コードを記憶している。なお、店舗コードは、セキュリティ基板325より情報付加してP台に通知する。「SC基板ID」は、CU3を識別するためのSC基板IDであり、CU3が交換されたか否かを判定するために使用する。SC基板IDは、セキュリティ基板325より情報付加してP台2に通知する。P台2の払出制御部171は、これらのカードID(C-ID)やカード挿入時刻等のカード挿入通知コマンドで通知される情報を記憶する。
カード挿入応答のレスポンスは、CU3に対して正常にカード挿入通知を受信したことを通知するもので、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
<<13.カード返却通知、14.カード返却応答>>
CU3からP台2に対してカード返却通知のコマンドが送信される。このカード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するものである。このカード返却通知に対応して、P台2からCU3に対してカード返却応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却を応答するものである。
カード返却通知のコマンドは、P台2に対してカード返却を通知するもので、CU3が、「カード返却」ボタン押下時に同通知を送信する。カード返却通知には、「通番」、「コマンド」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。
カード返却応答のレスポンスは、CU3に対してカード返却通知の応答を送信するもので、「通番」、「コマンド」、「カードID」、「カード挿入時刻」のデータが含まれている。「通番」、「コマンド」、「カードID」および「カード挿入時刻」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。なお、CU3は、カード返却応答の際、コマンドに含まれるカードIDと現在挿入中のカードのIDとが一致しない場合や、コマンドに含まれるカード挿入時刻に問題がある場合、カード返却を行なわない、持玉のカードへの書込みを禁止するなどの処理を行なう。
ここで、カード挿入通知時またはカード返却通知時のP台2の動作について説明する。カード挿入通知時に、CU3で遊技場会員カード/共通会員カード挿入、一般カード挿入、または一般0円0玉カードへの入金の操作を行なうと、P台2はカードIDおよびカード挿入時刻のバックアップを行なう。カード返却通知時に、CU3で「カード返却」ボタンの押下の操作を行なうと、P台2はカードIDおよびカード挿入時刻のクリアを行なう。
<<15.通信テスト要求、16.通信テスト応答>>
CU3からP台2に対して、通信テスト要求のコマンドが送信される。この通信テスト要求のコマンドは、P台2に対してテストデータを通知するものである。この通信テスト要求に対応して、P台2からCU3に対して、通信テスト応答のレスポンスが送信される。このカード返却応答のレスポンスは、CU3に対してテストデータを応答するものである。
通信テスト要求のコマンドは、P台2に対してテストデータを通知するものである。なお、P台2に対して通知するテストデータは暗号化していない。通信テスト要求のコマンドは、「通番」、「コマンド」、および「テストデータ」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「テストデータ」は、P台2に対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
通信テスト応答のレスポンスは、CU3に対してテストデータを通知するものである。なお、CU3に対して通知するテストデータも暗号化していない。通信テスト応答のレスポンスは、「通番」、「コマンド」、および「テストデータ」のデータが含まれている。「通番」および「コマンド」は、前述と同じであるので説明を繰返さない。「テストデータ」は、CU3に対して通知するテスト用のデータで任意のデータである。
<CUとP台との通信における主なシーケンス>
<<コマンド、レスポンスの送信>>
まず、CU3とP台2との間でのコマンドおよびレスポンスの送信について説明する。CU3(1次局)からP台2(2次局)に対してコマンドが送信され、P台2はそのコマンドに応答してレスポンスをCU3に返信する。つまり、業務電文の送信は、CU3を1次局、P台2を2次局としたコマンド/レスポンス方式である。
CU3からP台2への最初のコマンドの送信から次のコマンドの送信までの期間が、200msすなわち0.2秒に制御される。またP台2からCU3へのレスポンスの送信を行なった後次のレスポンスの送信までの期間が200msすなわち0.2秒に制御される。
このように、CU3とP台2との間で200msの間隔でコマンドおよびレスポンスの双方が送信される。一方、P台2は、打球操作ハンドル25を操作することによって、1分間に100発のパチンコ玉が遊技領域27内に打込まれるから、打球発射時間間隔は、0.6秒である。その結果、玉を1発発射する間に複数のコマンドおよびレスポンスが送受信されることになる。
それゆえ、P台2からCU3へは、遊技玉数の変化量を通知するためのレスポンスが玉の発射時間間隔よりも短い間隔で次々と送信されることになる。その結果、P台2は、遊技玉数の変化量を細やかにCU3に対して通知可能となる。
なお、ここでは、コマンドおよびレスポンスの送信間隔を200msにしたが、送信間隔をこれよりも長い間隔としても、また、より短い間隔としてもよく、たとえば、その送信間隔をP台2の発射時間間隔と一致させることも考えられる。
<<CU側の通信回線断検知>>
次に、CU3側で通信断が検知された場合の処理について説明する。CU3がP台2に対してコマンドを送信してから200ms間にレスポンスを受信できなかった場合、再度同じコマンドをP台2に送信する。さらにその200ms後までの間にレスポンスを受信できなかった場合には、同じコマンドをP台2に送信するという2回目の再送を行なう。同じコマンドを最大14回までP台2に再送する。14回目の再送を行なってもP台2からレスポンスを受信できなかった場合、CU3は3秒後に通信異常と判断して「通信断」とする。この通信異常は、CU3のコネクタとP台2のコネクタとが離脱している場合あるいは接続配線の断線さらにはP台2の電源断などの原因が考えられる。CU3は、コマンドの再送時に通番のカウントアップを行なわない。
<<P台側の通信回線断検知>>
P台2側で通信断を検知した場合の処理について説明する。CU3からP台2へコマンドが送信され、P台2ではそのコマンドに応答してレスポンスをCU3に返信する。その後CU3からのコマンドがP台2に送信されてこない状態が3秒間継続した場合、P台2は通信断と判断し、発射モータ18の駆動を停止させて遊技を停止する。この通信断の発生原因も、CU3のコネクタとP台2のコネクタとの離脱、接続配線の断線、あるいはCU3の電源断などが考えられる。
なお、P台2側で通信断を検知するコマンド、レスポンスには、リカバリ要求/リカバリ応答、リカバリ要求2/リカバリ応答2、通信開始要求/通信開始応答、通知終了要求/通信終了応答、および通信テスト要求/通信テスト応答のコマンド、レスポンスを含まない。
<<電源投入>>
次に、電源投入時の接続シーケンスの処理について説明する。図6に示すシーケンス処理は、CU3とP台2との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行される処理である。具体的には、カードが挿入されていない待機中において、CU3の電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げる場合である。
まず、電源を投入する。電源投入時においては、P台2では発射モータ18を停止させて遊技を停止させてから通信を開始する。その後、認証シーケンスが開始され、P台2からCU3に対して、メインチップIDと払出チップIDとが含まれる情報が送信される。CU3は、受信したメインチップIDと払出チップIDとを上位の管理サーバへ送信してメインチップIDと払出チップIDとが正規に登録されているか否か照会してもらいその結果を返信してもらう。正規に登録されていれば適正な認証結果となる。
認証シーケンス後、CU3は、前回最終送信通番および前回最終送信計数通番を含むリカバリ要求をP台2へ送信し、P台2に対してリカバリ情報を要求する。P台2は、CU3より通知された前回最終送信計数通番を参照して、計数リカバリ処理を実行する。具体的に、P台2は、前回最終送信計数通番を参照して、CU3が計数処理を実施していなかった場合、計数要求をなかったものとし、CU3が計数処理を実施済の場合、計数前の遊技玉数から計数玉数を減算して遊技玉を確定する。
計数リカバリ処理の実行後、P台2は、P台2内部(具体的には払出制御基板17)でバックアップしている遊技情報リカバリデータをレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ応答)。リカバリ情報としては、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻、前回最終送信加算通番および前回遊技台情報などが含まれている。
リカバリ応答を受けたCU3では、リカバリ情報に含まれる前回最終送信加算通番の処理を実行していなかった場合、リカバリ情報に含まれる前回遊技台情報を使用してCU3の加算リカバリ処理を実施する。CU3は、加算玉リカバリ処理を実施する場合、P台2に対して、リカバリ要求2をP台2へ送信し、P台2に対してリカバリデータを送信する。このリカバリデータには、前回最終送信通番、および加算玉数が含まれている。
それを受けたP台2では、受信したリカバリデータに基づいて加算リカバリ処理を実行し、その結果をレスポンスとしてCU3へ返信する(リカバリ応答2)。なお、P台2が加算玉数を受けられない状態の場合はリカバリ結果としてリカバリ処理NGを応答する。
このリカバリ処理は、CU3とP台2との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、トラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
CU3は、リカバリ要求などのコマンドを送信する度に通番をカウントアップする。ただし、コマンドの再送時の際にはカウントアップしない。P台2は、前回受信した通番と同じ通番のコマンドを受信した場合には、通信不良が発生してCU3がコマンドを再送したと判断する。CU3はコマンドの送信し、同じ通番のレスポンスがP台2から通知された時に通番をバックアップする。P台2は、受信したコマンドに対応するレスポンスを送信する際に、受信した通番をそのままCU3に通知する。P台2はレスポンスの送信時に通番をバックアップする。
CU3は、認証シーケンスが終了した後、通番を“1”としてリカバリ要求のコマンドをP台2に送信する。P台2は、受信した通番“1”をそのままリカバリ応答のレスポンスとしてCU3に返信する。さらに、CU3は、通番を“2”としてリカバリ要求2のコマンドをP台2に送信する。P台2は、受信した通番“2”をそのままリカバリ応答2のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3は、通番をカウントアップして“3”として、通信開始要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、CU3は、リカバリ要求2を送信しなかった場合、通番は1カウントダウン(−1)した“2”となる。P台2では、それを受けて、リカバリデータをクリアする。そして、P台2は、受信した通番“3”のまま、通信開始応答のレスポンスをCU3へ返信する。これ以降、CU3とP台2との間で、状態情報要求のコマンドと状態情報応答のレスポンスとの送受信が行なわれる。
CU3は、通番をカウントアップして“4”として、状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2は、それを受けて、遊技台情報、遊技情報および前回最終送信通番を更新し、更新したデータを状態情報応答のレスポンスの送信毎にバックアップする。そして、P台2は、受信した通番“4”のまま、状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3は、それを受けて、前回最終送信通番を更新し、更新したデータを状態情報応答のレスポンスの受信毎にバックアップする。
その後、CU3は、通番をカウントアップして“5”として、状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、受信した通番“5”のまま、状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
<<カード挿入>>
カードが挿入されたときのCU3およびP台2の処理について説明する。図7に示すCU3は、カード挿入前、通番=n、カード返却準備状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、CU3では、カードが挿入されると、カードリーダライタにカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報(カードID等)をカードリーダライタが読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理が実行される。
CU3は、カードの挿入が行なわれた後の所定期間、カード情報問合せ中の状態になる。これは、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている遊技場会員カード/共通会員カードであるか否か、あるいは持玉、貯玉やカード残額等をたとえばホールサーバ801に問合せて認証している最中であることを表示器312に表示するとともにP台2側の表示器54に表示させる処理を実行している最中であることを意味している。
CU3は、表示器312に挿入されたカードの問合せ中であることを表示している間、挿入されたカードを認証していないので、通番=n+1、カード返却準備状態=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。P台2では、それを受けて、通番=n+1、遊技禁止を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、P台2側の表示器54は、CU3の表示制御部350により表示制御が行なわれ、カードの問合せ中である旨の表示がなされる。
その後、CU3は、挿入されたカードが認証されると、そのカードのカードIDとカード挿入時刻とをCU制御部323のRAMに記憶させるとともに、通番=n+2、カードID、カード挿入時刻、店舗コードおよびSC基板IDを含むカード挿入通知のコマンドをP台2へ送信する。なお、店舗コードおよびSC基板IDは、カード挿入通知のコマンドがセキュリティ基板325を通過するときに当該コマンドに付加される情報である。P台2では、それを受けて、受信したカードID、カード挿入時刻、店舗コードおよびSC基板IDのデータを払出制御部171のRAM等にバックアップするとともに、通番=n+2を含むカード挿入応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、CU3においても、挿入されたカードのカードIDをCU制御部323のRAM等に記憶する。
CU3は、それを受けて、通番=n+3、カード返却準備状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信することで、カード挿入中である状態をP台2に対して通知する。P台2は、カード挿入中である状態の通知を受けて遊技を許可し、通番=n+3、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信することで、遊技許可中である状態をCU3に対して通知する。
カード挿入中、CU3は、通番=n+4、カード返却準備状態=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+4、遊技許可を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
<<プリペイド貸出>>
次に、挿入されたカードのプリペイド残額から遊技玉を貸出すときの処理について説明する。図8に示すシーケンス処理では、挿入されたカードに記録されているプリペイド残額が500円で、遊技玉数が50玉である。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFF、加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n、遊技玉数=50、加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
その後、遊技者が1回「貸出」ボタンを押下する貸出操作(玉貸操作)を行なうことにより、CU3は、残額の500円分すなわち125玉の貸出を行なう。CU3は、表示器54または表示器312に表示された玉貸ボタン(貸出ボタン)が操作された場合(ステップS301)、後述するのめり込み判断処理を実行し(ステップS302)、のめり込み判断処理の結果、のめり込みフラグがオン状態とされたか否かを判断する(ステップS303)。のめり込みフラグは、遊技者が遊技にのめり込んでいる状態と判断できるか否かを示すフラグである。のめり込み判断処理については、後述する。
CU3は、のめり込みフラグがオン状態であると判断した場合(ステップS303でYESと判断した場合)、つまり、遊技者が遊技にのめり込んでいる状態と判断できる場合は、玉貸しをせずに、貸出ボタンの押下に対する処理を終了する。
一方、のめり込みフラグがオン状態でないと判断した場合(ステップS3030でNOと判断した場合)、つまり、遊技者が遊技にのめり込んでいないと判断できる場合は、500円分のプリペイド消費を確定させるとともに、加算玉数=125のデータをバックアップする。このように、残額消費は、貸出操作が行なわれた段階でCU3側単独で確定する。その後、CU3は加算表示中となる。この加算表示中では、残額から125玉分引落して遊技玉に加算している最中であることを表示器54に表示させる。
次に、CU3は、P台2に対して遊技玉の加算要求を行なう。そのため、CU3は、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。通番をカウントアップして“n+1”とするとともに、遊技玉の加算要求を行なうため、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。CU3は、加算通番を“m+1”にカウントアップするとともに、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。そして、P台2は、CU3に対して遊技玉数=175および遊技玉加算結果=OKを通知するため、通番=n+1、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、加算通番をカウントアップせずに、そのまま“m+1”とする。
その後、CU3は、通番=n+2、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+5、加算玉数=175および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。遊技玉の加算要求がOFFの場合、状態情報要求および状態情報応答は、通番をカウントアップするが、加算通番はカウントアップしない。
<<のめり込み判断処理>>
前述の図8のステップS301で貸出ボタンが押下された場合、および、後述の図16のステップS305でカード返却ボタンが押下されたと判断された場合、CU3によって、のめり込み判断処理が実行される。
図9は、CU3によって実行されるのめり込み判断処理の流れを示すフローチャートである。図9を参照して、まず、CU3のCU制御部323は、のめり込みフラグがすでにオン状態であるか否かを判断する(ステップS311)。のめり込みフラグは、図8で前述したが、遊技者が遊技にのめり込んでいる状態と判断できるか否かを示すフラグである。
のめり込みフラグがオン状態でないと判断した場合(ステップS311でNOと判断した場合)、つまり、遊技者が遊技にのめり込んでいる状態でないと判断できる場合、CU制御部323は、のめり込み監視中フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS312)。のめり込み監視中フラグは、遊技者ののめり込みの監視中であるか否かを示すフラグである。
のめり込み監視中フラグがオン状態でないと判断した場合(ステップS312でNOと判断した場合)、つまり、遊技者ののめり込みの監視中でないと判断した場合、CU制御部323は、のめり込み監視中フラグをオン状態にする(ステップS313)。
そして、CU制御部323は、カメラ399を制御して、遊技者の顔画像を撮影して、RAMに記憶させる(ステップS314)。また、カードが受付けられている場合は、CU制御部323は、そのカードIDを監視中IDとしてRAMに記憶させる(ステップS315)。
ホールサーバ801は、遊技者の顔画像に対応付けて、その遊技者が当日に遊技に使用した金額の累計である累計消費金額と、のめり込み防止のモードと、のめり込み防止の判断基準の設定額とを対応付けて記憶している。
図10は、のめり込み防止に関する設定可能なパラメータを示す図である。図10を参照して、のめり込み防止のモード設定としては、のめり込み防止の判断基準を満たすと遊技を禁止するモード「禁止」と、再び遊技を可能とするための手間が比較的多いモード「高」と、再び遊技を可能とするための手間が比較的少ないモード「低」とが含まれる。デフォルトでは、モード設定は、モード「高」に設定される。
のめり込みの判断基準の設定額は、10,000円から100,000円まで10,000円刻みで設定可能となっている。デフォルトでは、設定額は、30,000円とされる。
これらのモード設定および設定額の配信の設定は、一括してすべてのCU3に送信する「一括」、または、個別にCU3に送信する「個別」のいずれかである。デフォルトでは、「一括」に設定される。「一括」に設定された場合は、ホールサーバ801で設定された1組のモード設定および設定額が、ホールサーバ801で管理されているすべてのCU3に送信される。「個別」に設定された場合は、ホールサーバ801で各CU3に対して個別に、モード設定および設定額が送信される。
図9に戻って、CU3では、CU制御部323は、ステップS314で撮影された顔画像に対応付けて、ホールサーバ801に記憶されている累計消費金額、モード設定および設定額を、ホールサーバ801から取得して、RAMに記憶させる(ステップS316)。なお、撮影された顔画像に対応付けてこれらのデータが記憶されていない場合は、CU制御部323は、撮影した顔画像に加えて、モード設定としてはデフォルトのモード「高」を記憶させ、累計消費金額としては「0円」を記憶させる。
のめり込み監視中フラグがオン状態であると判断した場合(ステップS312でYESと判断した場合)、つまり、遊技者ののめり込みの監視中であると判断した場合、および、ステップS316の後、つまり、のめり込みの監視中とされた後、CU制御部323は、表示器54または表示器312に表示された玉貸ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS321)。
玉貸ボタンが操作されたと判断した場合(ステップS321でYESと判断した場合)、CU制御部323は、RAMの累計消費金額に単位玉貸額(ここでは、図8で示すように500円)を加算する(ステップS322)。こののめり込み判断処理が、図8の玉貸の処理のサブルーチンとして実行されている場合は、ステップS321の判断は、必ず、YESとなる。一方、こののめり込み判断処理が、図16のカード返却の処理のサブルーチンとして実行されている場合は、ステップS321の判断は、NOとなり、累計消費金額には何も加算されない。
玉貸ボタンが操作されていないと判断した場合(ステップS321でNOと判断した場合)、および、ステップS322の後、CU制御部323は、累計消費金額が、RAMに記憶している設定額を超えたか否かを判断する(ステップS323)。
累計消費金額が設定額を超えたと判断した場合(ステップS323でYESと判断した場合)、CU制御部323は、のめり込みフラグをオン状態にし、表示器54または表示器312に表示されている玉貸ボタンに覆い被さるように、モードに応じた注意喚起表示を表示させ、玉貸しボタンを不能動化させる(ステップS324)。
累計消費金額が設定額を超えていないと判断した場合(ステップS323でNOと判断した場合)、および、ステップS324の後、CU制御部323は、実行する処理を呼出元の処理に戻す。
図11は、モード「低」時ののめり込み防止のための画面の遷移を示す図である。図12は、モード「高」時ののめり込み防止のための画面の遷移を示す図である。図13は、モード「禁止」時ののめり込み防止のための画面の遷移を示す図である。
図11から図13を参照して、注意喚起表示を表示させていない通常時には、図11(A)、図12(A)および図13(A)で示すように、受付けられているプリペイド残額を示す「残額5000円」といった表示と、受付けられたカードに対応付けて管理されている持玉の数を示す「持玉10,000玉」といった表示と、および、受付けられたカードに対応付けて管理されている貯玉の数を示す「貯玉20,000玉」といった表示とに加えて、カード返却ボタン、玉貸しボタンおよび再プレイボタンが表示される。
モード「低」時およびモード「高」時に、設定額を超過した場合には、図11(B)および図12(B)で示すそれぞれ同様の画面が表示される。具体的には、玉貸ボタンの一部に覆い被さるように、「のめり込まないように!」といった遊技者にのめり込みに対する注意喚起をするための表示と当該注意喚起表示を消去するための「確認」ボタンとを含む画像が、注意喚起表示として表示される。
モード「禁止」時に、設定額を超過した場合には、図13(B)で示す画面が表示される。具体的には、玉貸ボタンの一部に覆い被さるように、「のめり込まないように!(店員をお呼びください)」といった遊技者にのめり込みに対する注意喚起をするための表示を含む画像が、注意喚起表示として表示される。
このように、モード「低」時およびモード「高」時とは異なり、モード「禁止」時には「確認」ボタンが表示されないため、遊技者は、注意喚起表示を消去することができない。
のめり込みフラグがオン状態であると判断した場合(ステップS311でYESと判断した場合)、つまり、遊技者が遊技にのめり込んでいる状態であると判断できる場合、CU制御部323は、カメラ399を制御して、遊技者の顔画像を撮影する。
そして、CU制御部323は、撮影した遊技者の顔画像が、RAMに記憶している遊技者の顔画像から変化したか否かを判断する(ステップS332)。顔画像が変化していないと判断した場合(ステップS332でNOと判断した場合)、受付けられているカードのカードIDが変化したか否かを判断する(ステップS333)。
顔画像またはカードIDの少なくともいずれか一方が変化したと判断した場合(ステップS332でYESと判断した場合、または、ステップS333でYESと判断した場合)、CU制御部323は、のめり込み監視中フラグをオフ状態とし、RAMに記憶している顔画像、累計消費金額、モード設定、および、設定額を消去する(ステップS334)。
顔画像およびカードIDの両方が変化していないと判断した場合(ステップS332およびステップS333でNOと判断した場合)、および、ステップS334の後、CU制御部323は、RAMに記憶されているモードがモード「低」であるか否かを判断する(ステップS335)。
モード「低」であると判断した場合(ステップS335でYESと判断した場合)、CU制御部323は、図11(B)で示した確認ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS336)。確認ボタンが操作されていないと判断した場合(ステップS336でNOと判断した場合)、CU制御部323は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、モード「低」でないと判断した場合(ステップS335でNOと判断した場合)、CU制御部323は、RAMに記憶されているモードがモード「禁止」であるか否かを判断する(ステップS337)。
モード「禁止」であると判断した場合(ステップS337でYESと判断した場合)、CU制御部323は、店員によるCU3のリセット操作があったか否かを判断する(ステップS338)。リセット操作がないと判断した場合(ステップS338でNOと判断した場合)、CU制御部323は、ステップS338の処理を繰返す。つまり、店員のリセット操作がない限り、先の処理には進められない。
モード「低」時で図11(B)の画面表示時に確認ボタンが操作されたと判断した場合(ステップS336でYESと判断した場合)、および、モード「禁止」時で図13(B)の画面表示時にリセット操作があったと判断した場合(ステップS338でYESと判断した場合)、CU制御部323は、のめり込みフラグをオフ状態にし、それぞれ、図11(C)および図13(C)で示すように注意喚起表示を消し、玉貸ボタンを能動化させる。その後、CU制御部323は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
モード「禁止」でないと判断した場合(ステップS337でNOと判断した場合)、CU制御部323は、RAMに記憶されているモードがモード「高」であるか否かを判断する(ステップS341)。モード「高」でないと判断した場合(ステップS341でNOと判断した場合)、CU制御部323は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
モード「高」であると判断した場合(ステップS341でYESと判断した場合)、CU制御部323は、図12(B)で示した確認ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS342)。確認ボタンが操作されたと判断した場合(ステップS342でYESと判断した場合)、CU制御部323は、図12(C)で示すように、玉貸ボタンの全部に覆い被さる「カード返却で操作可」といった表示を含む画像が表示されることで、玉貸ボタンは不能動化のまま、図12(B)で示した注意喚起表示は消去される(ステップS343)。その後、CU制御部323は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、図12(B)で示した確認ボタンが操作されていないと判断した場合(ステップS342でNOと判断した場合)、CU制御部323は、玉貸ボタン不能動化中であるか否か、つまり、図12(B)または図12(C)の画面が表示中であるか否かを判断する(ステップS344)。玉貸ボタン不能動化中でないと判断した場合(ステップS344でNOと判断した場合)、CU制御部323は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、玉貸ボタン不能動化中であると判断した場合(ステップS344でYESと判断した場合)、つまり、図12(B)または図12(C)の画面が表示中であると判断した場合、CU制御部323は、表示器54または表示器312に表示されているカード返却ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS345)。
カード返却ボタンが操作されていないと判断した場合(ステップS345でNOと判断した場合)、CU制御部323は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、カード返却ボタンが操作されたと判断した場合(ステップS345でYESと判断した場合)、CU制御部323は、のめり込みフラグをオフ状態とし、図12(D)で示すように玉貸ボタンに覆い被さる表示を消去することで、玉貸ボタンを能動化する(ステップS346)。その後、CU制御部323は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
(1) このように、CU3によって、受付けた金額に応じてP台2でのパチンコ遊技を可能にするための図8で示すような玉貸の処理を実行させるための玉貸ボタンを示す画像が、表示器54または表示器312に表示され、表示画面上での遊技者の操作の検知に基づいて、表示された玉貸ボタンの操作が受付けられたか否かが判断され、遊技の量を示す指標が所定基準に達したか否かが判断され、指標が所定基準に達したと判断されたことに応じて、玉貸ボタンを示す画像の一部に覆い被さる注意喚起表示が、表示され、注意喚起表示が表示されているときには、玉貸ボタンの操作の受付に応じた玉貸の処理が不能動化される。
このため、遊技の量がある基準に達すると、パチンコ遊技を可能にすることができなくなる。また玉貸ボタンを示す画像の一部に覆い被さる注意喚起表示がされるので、玉貸の処理ができず、パチンコ遊技を可能にすることができなくなったことを遊技者に分かり易く知らせることができる。その結果、遊技へののめり込みを効果的に防止することができる。
(2) 上述した実施の形態においては、CU3によって、パチンコ玉の払出しに用いられた金額が所定の設定額に達したか否かが判断されることで、指標が所定基準に達したか否かが判断されるようにした。
このため、パチンコ玉の払出しに用いられた金額が設定額に達すると、遊技を可能にすることができなくなる。その結果、遊技へののめり込みを効果的に防止することができる。なお、所定の設定額に達するまでの紙幣の投入回数に応じて、喚起表示の態様を異ならせるようにしてもよい。
(3) しかし、設定値に達したか否かが判断される金額は、当日のパチンコ玉の払出しに用いられた金額に限定されず、3日間など所定期間のパチンコ玉の払出しに用いられた金額であってもよい。
(4) また、これに限定されず、遊技が行なわれている時間(たとえば、当日の遊技時間であってもよいし、3日間など所定期間の遊技時間であってもよい)が所定時間に達したか否かが判断されることで、指標が所定基準に達したか否かが判断されるようにしてもよい。これによっても同様の効果を得ることができる。
(5) また、遊技が行なわれた回数(たとえば、当日の台移動回数であってもよいし、1週間など所定期間の他店を含めた来店回数であってもよい)が所定回数に達したか否かが判断されることで、指標が所定基準に達したか否かが判断されるようにしてもよい。これによっても同様の効果を得ることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、所定基準は、遊技場内の管理装置であるホールサーバ801から設定可能であることとした。このため、管理装置が設置されている場所からまとめて所定基準を変更することができる。その結果、遊技へののめり込みを効果的に防止することができる。この場合に、遊技者ごと、CU3ごと、遊技機島ごと、機種ごと、遊技媒体貸出単価(たとえば、パチンコ玉1玉1円または4円、メダル1枚5円または20円)ごと、大当り確率ごとに、所定基準が設定可能であることとしてもよい。
(7) しかし、これに限定されず、所定基準は、各CU3などの各遊技用装置で設定可能であることとしてもよい。これにより、各遊技用装置に所定基準を細やかに変更することができる。その結果、遊技へののめり込みを効果的に防止することができる。
(8) また、所定基準は、遊技場外の管理装置から設定可能であることとしてもよい。具体的には、遊技場外の管理装置で、所定基準が設定されて、設定された所定基準が、当該管理装置で管理される遊技場の遊技用装置に送信され、各遊技用装置で受信された所定基準が記憶されるようにする。これにより、遊技場外からまとめて所定基準を変更することができる。その結果、遊技へののめり込みを効果的に防止することができる。
(9) 前述した実施の形態においては、CU3によって、管理装置としてのホールサーバ801で遊技者を特定可能な情報(たとえば、カメラ399で撮影された顔画像、カードID)に対応付けて累積されて計数されている指標が、所定基準に達したか否かが判断されるようにした。
具体的には、上述したように、ホールサーバ801では、顔画像に対応付けられて累計消費金額などが記憶されている。のめり込みフラグおよびのめり込み監視中フラグがオフである場合、つまり、遊技者がのめり込み状態でないと判断され、未だ、のめり込みを監視していない場合は、まず、図9のステップS316で、ホールサーバ801から、遊技者の顔画像に対応する累計消費金額が取得され、のめり込みの監視が開始される。
そして、ステップS321,ステップS322で示されるように、玉貸ボタンが操作されるごとに、この累計消費金額に単位玉貸額が加算され、ステップS323,ステップS324で示されるように、累計消費金額が設定額を超えると、注意喚起表示が表示され、玉貸ボタンが不能動化される。
これにより、ある遊技者がCU3のうちのいずれを用いたとしても、遊技の量がある基準に達すると、遊技を可能にすることができなくなる。その結果、遊技者ごとに遊技へののめり込みを効果的に防止することができる。
(10) 前述した実施の形態においては、個人データ(たとえば、年収、ブラックリスト、遊技の量を示す指標の傾向)に関わらず、同じ所定基準に、指標が達したか否かを判断するようにした。
しかし、これに限定されず、管理装置で遊技者を特定可能な情報(たとえば、カメラ399で撮影された顔画像、カードID)に対応付けて管理されている当該遊技者の個人データに応じた所定基準に、指標が達したか否かを判断するようにしてもよい。
具体的には、複数の遊技場が共同で遊技の量の多い遊技者の顔画像を管理装置で管理し、その遊技者の遊技の量に応じた所定基準に、指標が達したか否かを判断するようにするようにしてもよい。
これにより、遊技者の個人データに応じた基準に達すると、遊技を可能にすることができなくなる。また、遊技者が遊技場会員カード/共通会員カードなどを使わない場合であっても遊技者を特定することができる。その結果、それぞれの遊技者に合わせてのめり込みを効果的に防止することができる。
(11) 前述した実施の形態においては、1つの遊技場の管理装置で管理されているCU3によって、管理装置で遊技者を特定可能な情報に対応付けて累積されて計数されている指標が、所定基準に達したか否かが判断されるようにした。
しかし、これに限定されず、管理装置で遊技用装置が管理されている複数の遊技場のうちのいずれの遊技場の遊技用装置によっても、管理装置で遊技者を特定可能な情報に対応付けて累積されて計数されている指標が、所定基準に達したか否かが判断されるようにしてもよい。
具体的には、複数の遊技場の遊技者の累計消費金額を管理する管理装置によって遊技者の顔画像に対応付けて複数の遊技場での累計消費金額を記憶し、遊技用装置によって、管理装置から取得された複数の遊技場での累計消費金額が、所定基準に達したか否かが判断されるようにしてもよい。
これにより、管理装置で遊技用装置が管理されているいずれの遊技場の遊技用装置を遊技者が用いたとしても、遊技の量がある基準に達すると、遊技を可能にすることができなくなる。その結果、遊技者が複数の遊技場のいずれを利用したとしても、遊技者ごとに遊技へののめり込みを効果的に防止することができる。
(12) 前述した実施の形態においては、CU3によって、玉貸の処理の不能動化を解除する操作(たとえば、確認ボタンの操作、カードの返却ボタンの操作、店員のリセット操作)が受付けられたことを条件として、玉貸の処理の不能動化が解除される。
これにより、玉貸の処理の不能動化を解除するためには、不能動化を解除する操作が必要となるので、遊技を可能にするために手間が増える。その結果、より効果的にのめり込みを防止することができる。
(13) なお、前述した実施の形態においては、図11(B)、図12(B)および図13(B)で示したように、玉貸ボタンの一部に覆い被さるように注意喚起表示が表示されることとした。しかし、これに限定されず、玉貸ボタンの全部に覆い被さるように、注意喚起表示を表示させてもよい。
また、所定の指標が所定基準に達したときに、最初は、玉貸ボタンに覆い被さっていない状態で、注意喚起表示が表示されるようにし、次第に、注意喚起表示を大きくする、または、移動するなどして、所定時間、経過した時点で、玉貸ボタンの一部または全部に覆い被さるようにしてもよい。このように、次第に隠すようにすることで、覆い被さったことを遊技者に認識させることができる。
(14) また、前述した実施の形態においては、玉貸ボタンが不能動化された。このように、玉貸ボタンの操作の受付を制限するようにした。しかし、これに限定されず、玉貸ボタンの操作は受付けるが玉貸の処理を制限、たとえば、玉貸の処理を実行しないするようにしてもよいし、操作をするための手間が掛かるようにするもの(たとえば、操作をするための手順が増えるもの、操作をするための場所が遠くなるもの)であってもよい。
また、遊技可能化処理の制限として、玉貸の処理を実行しないようにしてもよいし、入金を受付けないようにしてもよいし、遊技機の動作を停止させるようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、図11(B)、図12(B)および図13(B)で示したように、玉貸ボタンに覆い被さるように注意喚起表示が表示されることとした。しかし、これに限定されず、玉貸ボタンに加えて、カード返却ボタンおよび再プレイボタンの少なくとも一方に覆い被さるように注意喚起表示が表示されるようにしてもよい。
(16) 前述した実施の形態においては、注意喚起表示が表示されているときには、玉貸ボタンの操作の受付を制限するようにした。しかし、これに限定されず、注意喚起表示が表示されているときには、注意喚起表示が覆い被されている範囲に関わらず、玉貸しボタンに加えてカード返却ボタンおよび再プレイボタンの少なくとも一方の操作の受付を制限するようにしてもよい。また、注意喚起表示が表示されているときには、注意喚起表示が覆い被されている範囲に関わらず、玉貸しボタンに加えてカード返却ボタンおよび再プレイボタンの少なくとも一方の操作は受付けるが、それらのボタンに応じた処理を制限する(たとえば、実行しない)ようにしてもよい。
<<持玉払出・貯玉払出(再プレイ)>>
次に、持玉払出、貯玉払出をして再プレイする処理について説明する。この図14では、当初の遊技玉数が50玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=mを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n、遊技玉数=50および加算通番=mを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。このように、加算要求が発生していない間は、加算通番が更新されることはない。
その後、持玉または貯玉が存在する状態で、遊技者が持玉払出ボタンまたは再プレイボタンを押下すると、CU3は、持玉または貯玉からの125玉分の消費を確定させる。このように、持玉または貯玉の消費は、持玉払出ボタンまたは再プレイボタンを押下する操作がなされた段階でCU3側単独で確定する。なお、持玉と貯玉との双方が存在する場合には、持玉消費が優先される。
この持玉を優先して消費する制御に代えて、貯玉再プレイボタンと持玉再プレイボタンとを設け、遊技者が選択して操作することにより、貯玉消費または持玉消費のいずれかを選べるようにしてもよい。すなわち、再プレイボタンは、貯玉(貯メダル)から遊技玉(遊技点)を得るための貯玉(貯メダル)再プレイボタンと、持玉(持点)から遊技玉(遊技点)を得るための持玉(持点)再プレイボタンとの2つで構成してもよい。
CU3は、持玉または貯玉からの消費を確定させた後、加算玉数=125の加算要求をP台2に通知する。具体的に、CU3は、遊技玉の加算処理中であることを表示するとともに、通番=n+1、遊技玉加算要求=ON、加算玉数=125および加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。遊技玉の加算要求を行なうため、通番をカウントアップして“n+1”とするとともに、加算通番もカウントアップして“m+1”とする。さらに、CU3は、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。それを受けて、P台2は、遊技玉数=50(現在の遊技玉数)+125(加算玉数)=175に遊技玉数を更新し、前回最終送信加算通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。そして、P台2は、通番=n+1、加算玉数=175、遊技玉加算結果=OKおよび加算通番=m+1含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。遊技玉の加算要求に対する応答であるため、加算通番をカウントアップせずに“m+1”のままとする。
その後、CU3は、通番=n+2、遊技玉加算要求=OFFおよび加算通番=m+1を含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信し、P台2は、通番=n+2、加算玉数=175および加算通番=m+1を含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
<<遊技玉計数(通常)>>
次に、遊技玉の一部を計数して減算する通常時の計数処理について説明する。この図15では、カード返却の操作が検出されることなく計数ボタンが押下された場合を示している。それゆえ、CU3からP台2へ送信されるカード返却準備状態のビットは、いずれもOFF(=0)となっている。このため、以下ではカード返却準備状態のビットの説明を省略する。
また、この図15では、挿入された記録媒体(会員用カードまたはビジターカード)により特定される持玉数が「0」玉であり、当初の遊技玉数が「800」玉の状態となっている。
なお、ここでは、計数ボタンの操作が検出されている間、100点単位での計数が継続し、計数ボタンの操作が検出されなくなった段階で計数動作が終了する例を説明する。
まず、CU3は、通番=n、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n、遊技玉数=800、計数通番=m、計数玉数=0、計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
CU3から送信された通番nに対して、P台2から通番n+1が返信されている。CU3から送信された計数通番mに対して、P台2からは同じ計数通番mが返信されている。これは、計数通番が、計数要求の発生を契機として更新され、計数の完了をもって更新が終了される特別な通番だからである。
その後、遊技者が、計数ボタン28を押下する。この図15では、計数ボタン28を1回押下する操作がなされた直後に、通番=n+1、カード返却準備状態=OFF、計数通番=m、計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドがCU3からP台2へ送信されている。
P台2は、計数ボタン28の操作を検出した場合、状態情報要求のコマンドに対する応答として、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+1の状態情報応答をCU3へ送信する。ただし、この段階でP台2は計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+1の状態情報応答では、依然として遊技玉数=800とされている。また、この状態情報応答は、計数要求を示す電文であるため、計数通番が“m+1”にカウントアップされている。P台2は、このとき、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
通番n+1の状態情報応答を受信したCU3は、要求されている計数玉数相当の持玉を加算するとともに、持玉の表示を100に更新する。すなわち、CU制御部323は、表示制御部350に対して計数表示の指令を送信する。表示制御部350は、その指令を受けてP台2側の表示器54を表示制御する。その結果、表示器54には、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示が行なわれる。
この場合、遊技玉が一発ずつ、各台計数器に案内されて計数されていくような演出表示を行なうことが考えられる。この演出表示の他の例としては、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示であってもよい。たとえば、遊技玉数のデータと持玉数のデータとを棒グラフで示し、遊技玉数の棒グラフを減少させつつ持玉数の棒グラフを増加させたり、遊技玉数の棒グラフの一部を持玉数の棒グラフに移動させる表示を繰返したりしてもよい。さらに演出表示の他の例としては、現在の遊技玉数のデータと持玉数のデータをそのままデジタル表示し、遊技玉数を減少させつつ持玉数を増加させたり、遊技玉数の一部を持玉数に移動させる表示を繰返したり、種々の演出表示が考えられる。
さらに、CU3は、前回最終送信計数通番を“m+1”に更新して、そのデータをバックアップする。続いて、CU3は、P台2に対して、通番n+2、計数通番m+1、計数応答=ONの状態情報要求を送信し、要求された計数を終えたことを通知する。
この状態情報要求を受信したP台2は、ようやく、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数を減算し、遊技玉数表示器29の表示を800から700に更新する。この段階で、P台2は計数要求状態がOFFとなるが、計数ボタンの押下が継続しているため、P台2は2度目の計数要求をCU3へ送信する。すなわち、計数要求値を具体的に100に設定した通番n+2の状態情報応答をCU3へ送信する。ただし、この段階でもP台2は計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+2の状態情報応答では、遊技玉数=700とされている。また、この状態情報応答は、新たな計数要求として送信される電文であるため、計数通番を“m+2”にカウントアップして、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
通番n+2の状態情報応答を受信したCU3は、要求されている計数玉数相当の持玉を加算するとともに、持玉の表示を200に更新する。さらに、CU3は、前回最終送信計数通番を“m+2”に更新して、そのデータをバックアップする。続いて、CU3は、P台2に対して、通番n+3、計数通番m+2、計数応答=ONの状態情報要求を送信し、要求された計数を終えたことを通知する。
この状態情報要求を受信したP台2は、計数玉数=100に対応する数だけ遊技玉数を減算し、遊技玉数表示器29の表示を700から600に更新する。ところが、この段階で、計数ボタンから遊技者の手が離れており、計数操作が終了している。このため、P台2は計数完了を通番n+3の状態情報応答でCU3へ通知する。すなわち、現在の遊技玉数=600とともに、計数要求=OFF、計数玉数=0の状態情報応答をCU3へ送信する。また、計数要求に対応するすべての計数動作が済んでいるため、この状態情報応答に含まれる計数通番もm+2のままで更新されていない。
この状態情報応答を受信したCU3は、計数完了と判定する。図示を省略しているが、CU3は、通番n+4、計数通番m+2、カード返却準備状態=OFF、計数応答=OFFの状態情報応答をP台2へ送信する。
このように、本実施の形態では、計数玉数を通知する情報状態応答をP台からCUへ送信する際に、P台側で早々と計数玉分の遊技玉の減算を行なっているのではなく、計数玉数を通知する情報状態応答を送信してからこれに対する受領確認をCUから受けた段階で、P台は遊技玉の減算を行なっている。
<<遊技玉計数(カード返却)>>
次に、カードを返却する際の遊技玉の計数処理について説明する。図16は、遊技者がカード返却操作を行なった場合の計数処理を説明するためのシーケンス図である。図16では、挿入された記録媒体(会員用カード等)により特定されるカード持玉数が0玉であり、当初の遊技玉数が800玉の状態となっている。まず、CU3は、通番=n、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=OFF、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n、遊技玉数=800、計数通番=m、計数玉数=0および計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。
その後、遊技者が、遊技を止める場合や別の遊技台に移動する場合に、表示器54または表示器312に表示された「カード返却」ボタンを押下する(ステップS305)。「カード返却」ボタンが操作された場合、図9で前述したのめり込み判断処理を実行する(ステップS306)。
この場合、のめり込みフラグがオン状態であり、モード「高」であれば、カード返却ボタンの操作がされたか否かの判断(ステップS345)でYESと判断され、のめり込みフラグがオフ状態にされ、玉貸ボタンが能動化される。
その後、遊技者が「カード返却」ボタンを押下した時点では、P台2の遊技玉数が800玉で、CU3はP台2の遊技玉数が0玉でないと判定する。また、CU3は、遊技者が「カード返却」ボタンを押下したのでカード返却準備状態=ONとして、通番=n+1、CU開店状態=ON、計数通番=mおよび計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。なお、CU3は、カード返却準備状態=ONの通知を10秒間、P台2に通知する。さらに、CU3は、P台2の遊技玉数が800玉で、0玉でないため、カード返却待機として、表示器54等に計数操作を促す表示を行なう。
計数操作を促す表示を受けて、遊技者が計数ボタン28を押下して、遊技玉を持玉に変換する操作を行なう。P台2は、計数ボタン28を押下する計数操作が、カード返却準備状態=ONでの計数操作であると判定し、たとえば100玉単位での計数ではなく、一括して計数を処理する。
P台2は、遊技玉数800玉の計数受付要求および遊技玉数800玉を一括計数した計数玉数800玉をCU3に通知するために、通番=n+1、遊技玉数=800、計数通番=m+1、計数玉数=800および計数要求=ONを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。ただし、この段階でP台2は計数要求分の計数を実行しない。このため、通番n+1の状態情報応答では、依然として遊技玉数=800とされている。また、この状態情報応答は、計数要求の電文であるため、P台2は、計数通番を“m+1”にカウントアップして、前回最終送信計数通番を更新し、更新した前回最終送信計数通番と計数要求状態ONとのデータをバックアップする。
これを受けて、CU3は、計数玉数800玉を持玉数に加算して、計数玉数800玉を遊技玉数800玉から0玉に減算する。また、CU3は、更新した前回最終送信計数通番のデータをバックアップする。そして、CU3は、計数玉受取りを通知するため、通番=n+2、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=ON、計数通番=m+1および計数応答=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
P台2は、CU3からの応答を受けて、計数玉数800玉を遊技玉数800玉から減算して遊技玉数0玉を表示器54等に表示する。さらに、P台2は、遊技玉数0玉、計数完了した旨をCU3に通知するために、通番=n+2、遊技玉数=0、計数通番=m+1、計数玉数=0および計数要求=OFFを含む状態情報応答のレスポンスをCU3に返信する。なお、計数要求がOFFとなるので、計数通番はm+1のままカウントアップせずにCU3に送信される。
CU3は、遊技者がカード返却ボタン322を押下してから10秒経過する前、つまり、カード返却準備状態中に、計数ボタン28を押下して遊技玉を持玉に一括計数して遊技玉数を0玉にしているので、カード返却処理を実行する。つまり、CU3は、通番=n+3を含むカード返却通知のコマンドをP台2へ送信する。それを受けて、P台2は、通番=n+3、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻を含むカード返却応答のレスポンスをCU3に返信する。カードIDおよびカード挿入時刻をCU3に返信後、払出制御基板17に保持してあるカードIDおよびカード挿入時刻のデータをクリアする。
それを受けて、CU3は、挿入しているカードに記憶しているカードIDと、P台2から受信したカードIDとの一致判別を行ない、一致した場合は挿入しているカードを返却し、不一致の場合エラー処理を行ないホールサーバ801などに報告する。CU3は、カードIDが一致した場合、カード挿入/排出口309に挿入してあったカード(挿入カード)に持玉数800を記憶させてそのカードを遊技者に返却する。また、遊技者がカード挿入/排出口309にカードを挿入することなく入金操作により遊技を開始している場合には、CU3に設けられているカードストック部にストックされているカード(ストックカード)に持玉数800を記憶させてそのカードを遊技者に返却する。挿入カードまたはストックカードの返却の際、CU3は当該カードのカードIDと持玉数のデータとをホールサーバ801へ送信し、ホールサーバ801が当該カードのカードIDに対応付けて持玉数のデータを記憶してもよい。
その後、CU3から返却されたカードは、カード挿入/排出口309から抜き取り可能となるため、カードの一部がカード挿入/排出口309から突き出た状態(カード抜き取り可能状態)で保持される。CU3は、カード抜き取り可能状態であるか否かを判定することが可能なセンサをカード挿入/排出口309の近傍に取り付けてあり、当該センサの信号がON状態の場合、カード抜き取り可能状態と判定し、OFF状態の場合、カード抜き取り完了状態と判定する。
そして、CU3は、カード返却処理が実行され、カード抜き取り可能状態となった場合、カード返却準備状態OFFおよびカード抜き取り待ち中ONの情報をP台2に通知する。そのため、CU3は、通番=n+4、CU開店状態=ON、カード返却準備状態=OFF、カード抜き取り待ち中=ON、計数通番=m+1および計数応答=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。これを受けて、P台2は、カード抜き取り忘れを防止するため、遊技者に対して「カード抜き取って下さい」との文言と使用した累計消費金額で買える物とを可変表示装置278に表示する。
このように、CU3によって、返却操作に基づいて受付けた金額のうち玉貸の処理に用いられていない残額を特定可能なカードを返却するための処理が実行され、カードを返却するための処理がされるときに、指標を示す情報が報知される。具体的には、使用した金額で買える物を表示する。しかしこれに限定されず、使用した金額自体を表示してもよい。
これにより、遊技者が使用した金額を間接的に示す遊技の量を示す指標が遊技者に示される。その結果、より効果的に遊技へののめり込みを防止することができる。
また、P台2は、カードの抜き取りを報知するため、LEDを点灯させたり、スピーカで「カード抜き取って下さい」と音声出力させたりしてもよい。さらに、P台2は、通番=n+4、遊技玉数=0、計数通番=m+1、計数玉数=0および計数応答=OFFを含む状態情報応答のコマンドをCU3へ送信する。
カード挿入/排出口309の近傍に取り付けたセンサがON状態であれば、CU3は、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。しかし、遊技者がカード挿入/排出口309からカードを抜き取った場合、カード挿入/排出口309の近傍に取り付けたセンサがOFF状態となるので、CU3は、通番=n+5およびカード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドをP台2へ送信する。
これを受けて、P台2は、可変表示装置278に表示していた「カード抜き取って下さい」の表示を止め、カードの抜き取りの報知を終了する。なお、カードの抜き取りの報知は、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、カード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドを受取るまで報知を継続する。さらに、P台2は、通番=n+5を含む状態情報応答のコマンドをCU3へ送信する。
なお、図16で説明したカードを返却する際の遊技玉の計数処理のシーケンスは、カード返却時に限定されるものではなく、簡易離席・食事休憩時にも同様の処理を適用することができる。ここで、簡易離席とは、遊技者が小用を済ませるために5〜10分程度の短い時間遊技を中断するものである。食事休憩とは、簡易離席よりも長いたとえば30分間等遊技を中断して食事や休憩を行なうものである。
<ホール用管理コンピュータを含むシステム>
次に、複数の遊技機を設置した遊技場には、各遊技機の出玉などを管理するためにホールコン900が、ホールサーバ801とは別に設けられている。図17は、P台2およびCU3と接続されるホールサーバ801およびホールコン900の構成を説明するためのブロック図である。
遊技機メーカによってP台2のデータ出力フォーマットが異なっている。そのため、CU3は、その種々のフォーマットの出力データを、所定のフォーマットに演算(変換)して台端末装置901経由でホールコン900に出力する。その演算(変換)のための設定データがCU制御部323に入力されて記憶されるように構成されている。
また、ホールコンメーカによってホールコン900のデータ受信フォーマットが異なっている。そこで、図17に示すホールコン900は、台端末装置901を介してCU3に接続してある。台端末装置901は、CU3からの出力データのフォーマットを、各種ホールコン900にマッチするフォーマットに変換してホールコン900に送信する。なお、ホールコン900によるP台2の台番号管理は、台端末装置901に関連付けてホールコン900に設定している。具体的には、ホールコン900にはCPUとROMとRAMとEEPROMとが内蔵されており、CPUは、定員等の操作に応じて、台番号管理データとしてP台2の台番号と台端末装置901の番号とを対応付けてEEPROMに記憶させる。P台2とCU3との間ではシリアル通信が行なわれ、CU3と台端末装置901との間ではCU3の複数の出力ピンから出力されるパラレル通信が行なわれ、台端末装置901とホールコン900との間ではシリアル通信が行なわれる。
ただし、各種ホールコン900にマッチするフォーマットに変換する機能をCU3またはホールコン900内に持たせることで、台端末装置901を介在させなくてもよい。
次に、ホールコン900がホールサーバ801に直接接続される構成について説明する。図18は、P台2およびCU3と接続されるホールサーバ801およびホールコン900の別の構成を説明するためのブロック図である。
CU3が、ホールコンで管理する情報を、ホールサーバ801を経由してホールコン900に送信できるように、ホールコン900がホールサーバ801に直接接続されている。なお、ホールサーバ801には、複数のCU3が接続されており、ホールサーバ801が複数のCU3からの出力信号を取りまとめてホールコン900に送信する。この場合、前述の各種ホールコン900にマッチするフォーマットに変換してホールコン900に送信する台端末装置901機能はホールサーバ801が担う。なお、所定のフォーマットに変換してホールコン900に送信する台端末装置901機能を全てCU3が担ってもよく、またホールサーバ801とCU3とでどの情報を変換するか等の役割分担を行なうように制御してもよい。さらには、ホールサーバ801が複数のCU3からの出力信号を取りまとめてホールコン900に送信する際に、送信する情報の内容をまとめた情報として送信してもよい。たとえば、ホールサーバ801が、複数のCU3から受信した信号を定期的に(たとえば10秒毎に)ホールコン900に送信する場合に、その10秒間に受信したすべてのCU3の情報を一括してホールコン900に送信する。
ホールサーバ801は、持玉や貯玉を管理する関係上必ずCU3と接続されている必要があり、図18に示すように、複数のCU3からの情報をホールサーバ801がまとめてホールコン900へ送信する場合には、複数のCU3からホールサーバ801までの配線は既存のものを有効利用でき、ホールサーバ801とホールコン900とを結ぶ配線だけ新設すれば事足り、配線数の低減を図ることができる。また、各遊技機からの遊技情報をたとえば島端末装置がまとめてホールコン900へ出力する場合には遊技機設置島毎にまとめる必要があるため、遊技機の設置レイアウトに制約があるという不都合が生じるが、図18の場合には、遊技機設置島毎にまとめる必要がなく、遊技機の設置レイアウトに制約がなくなる。さらに、遊技機設置島のレイアウトの制約もなくなる。
図17、図18において、CU3を取付けて設置するための取付枠(ホルダ)に記憶されたIDであるホルダIDに対応付けてホールコン900で台番号を管理してもよい。この取付枠(ホルダ)は、CU3を新たなものに交換しても取付枠(ホルダ)自体が交換されることはなく、引き続き従前のものが使用される。このホルダIDに対応付けてホールコン900で台番号を管理する場合には、新たな台番号のP台2に交換されたときに、CU3がそのP台2の台番号と取付枠(ホルダ)のホルダIDとを読取ってホールコン900へ送信する(図18の場合にはホールサーバ801経由でホールコン900へ送信する)。それを受けたホールコン900のCPUは、P台2の台番号とホルダIDとを対応付けてEEPROMに設定記憶させる。なお、P台2の台番号とホルダIDとを係員が手動でホールコン900に入力するようしてもよい。また、ホールサーバ801は、CPU,ROM,RAM、入出力インターフェイスを有しており、CU3から送信されてきた情報を入出力インターフェイスで受信する。また、図18の場合にはCPUの制御によりその受信情報を入出力インターフェイスから出力してホールコン900へ送信する。
また、他の管理方法として次のようにしてもよい。図17で説明したように、P台2のメインチップIDや払出制御チップID等のIDデータがCU3、ホールサーバ801を経由して鍵管理サーバ800へ送信される。また、P台2の遊技盤26を交換(盤交換)されて新たな主制御基板16に代わったときもP台2のメインチップID等のIDデータがCU3、ホールサーバ801を経由して鍵管理サーバ800へ送信される。ゆえに、鍵管理サーバ800へ送信される途中でホールサーバ801がメインチップIDを取得してホールコン900へ送信することが可能である。
そこで、図18に示すシステムでは、送信されてきたメインチップIDをホールサーバ801がホールコン900に送信し、ホールコン900においてそのメインチップIDデータにより遊技機台番号を管理する。台交換(盤交換)した場合に、たとえば、その台交換(盤交換)された後のメインチップID等のIDデータと台交換(盤交換)前のメインチップID等のIDデータとをCU3がホールコン900に送信し、ホールコン900のCPUが、EEPROMに遊技機台番号に対応付けて記憶されているIDデータを台交換(盤交換)された後のIDデータに更新する。また、図17のシステムでも同様に、CU3が、P台2のメインチップID等のIDデータをホールコン900にも送信して、ホールコン900がIDデータを利用した台番号管理を行なうようにしてもよい。具体的には、図17、図18において、ホールコン900のCPUが、P台2から送られてきたメインチップIDやセキュリティ基板のIDデータを受信し、そのIDデータに対応付けてP台2の台番号をホールコン900のEEPROMに設定記憶して台番号管理を行なう。
さらに、図17および図18に示すシステムでは、ホールコン900が、遊技機台番号に対応付けて当該遊技機の機種も記憶した遊技機台番号の管理データを格納し、その管理データに基づいて同じ機種の遊技機に対応するカードユニットを割出し、所定のフォーマットに演算(変換)するための設定データを一括CU3へダウンロードして一括設定するように制御してもよい。「所定のフォーマット」の具体例としては、たとえば、図5に示した遊技状態2や遊技状態3の各Bitの出力ピンの割当てや信号の出力長さ、さらには、Bit1とBit2とを1つの出力ピンにまとめてBit1+Bit2→1ピン出力のように変換するようなフォーマットでもよい。また、図5に示した遊技状態2のBit5〜7の予備の大当りの各ビットに関し、P台の各々のメーカが開発した機種に特有の当り態様など、特徴的な仕様(ラウンド数や時短回数等)に応じて定義付けられた出力ピンの割当てや信号の出力長さなどを設定するフォーマットでもよい。さらには、どの信号を出力するかの選択も「所定のフォーマット」に含まれる。たとえば、図5に示した遊技状態2や遊技状態3の各Bitのうち、Bit0〜4を出力してBit5〜7は出力しないなどである。
また、図18に示すシステムは、CU3とホールコン900との間に台端末装置901が介在しないため、CU3からの出力データのフォーマットをホールサーバ801がホールコン900にマッチするフォーマットに変換してホールコン900に送信する。なお、ホールコンメーカによる規格が統一されれば、ホールサーバ801でのフォーマット変換は不要になる。
ホールコン900によるP台2の台番号管理は、CU3のホルダに記憶されたホルダIDに対応付けてホールコン900に設定したり、またP台2から送られてくるメインチップIDやセキュリティ基板のID等により台番号管理したりしてもよい。その台番号管理データに基づいて、同じ機種のP台2に対応したCU3群に、ホールサーバ801経由で一括設定データをダウンロードして一括設定してもよい。
前述したように、P台2の遊技盤26を交換(盤交換)した場合、新たな遊技盤26に設けられた主制御基板16のメインチップIDがCU3、ホールサーバ801、鍵管理サーバ800に送信される。そのため、メインチップIDに基づいて新台の台番号を管理することで、メインチップIDに基づいて新台の台番号の設定変更がなされているか否かをホールコン900が確認し、設定のし忘れの場合に報知して設定のし忘れを防止することができる。
次に、CU3からホールコン900にデータを送信する処理について説明する。図19は、CU制御部323による加算玉数の送信処理を説明するためのフローチャートである。なお、当該フローチャートによる処理は、図17および図18のいずれのシステムについても適用することができる。
CU3からホールコン900に送信するデータのうち、CU制御部323による加算玉数について説明する。まず、CU制御部323は、P台2から図3に示すように加算玉数の情報を受信する(ステップS351)。
CU制御部323は、受信した加算玉数を所定のフォーマットに変換(たとえば、加算玉数10個を1パルスの信号に変換)し、送信する(ステップS352)。
なお、上記S351で受信する情報は、加算玉数に加えてまたはそれに代えて、発射玉数(図5参照)であってもよい。さらには、S351で受信する情報の他の例としては、以下のものでもよい。
a 可変表示装置278の可変停止時の図柄確定回数。
b 各種入賞口への玉の入賞回数。
c 前述の図5に示した遊技台情報2や3の各Bit情報。
また、受信した加算玉数を所定のフォーマットに変換して出力する方法としては、前述の10個を1パルスの信号に変換するものに限定されるものではない。たとえば、どの種類の信号をどの出力ピンに割当てるか、信号の出力長さ、さらには、複数種類の信号を1つの出力ピンにまとめて出力のように変換するような出力方式でもよい。また、図5に示した遊技状態2のBit5〜7の予備の大当りの各ビットに関し、P台の各々のメーカが開発した機種に特有の当り態様など、特徴的な仕様(ラウンド数や時短回数等)に応じて定義付けられた出力ピンの割当てや信号の出力長さなどを設定する出力方式でもよい。さらには、「所定のフォーマット」としては、どの信号を出力するかの選択も含まれる。たとえば、図5に示した遊技状態2や遊技状態3の各Bitのうち、Bit0〜4を出力してBit5〜7は出力しないなどである。
さらに、前述のaの図柄確定回数の場合に、所定回数(たとえば10回)図柄が確定すれば1パルス出力するように制御し、また、bの玉の入賞回数の情報の場合に、所定個数(たとえば10個)の玉が入賞すれば1パルス出力するように制御してもよい。
以上のように、S352により所定のフォーマットに変換する情報は種々の情報が考えられる。それら情報が所定の数(たとえば10)に達するまでCU3ではP台2からの定期的に送られてくる情報を累積加算し、その加算値が所定の数(たとえば10)に達したときに1パルスを出力するとともにそれまで累積加算値をクリアし、また次の情報の累積加算を開始する。この「累積加算値のクリア」は、累積加算値から所定の数(たとえば10)を減算してもよい。なお、この「1パルス」の信号は、シリアル信号であるため送信情報(たとえば加算玉数)が所定の数(たとえば10)であることを示す特定のBitを「1」にしたデータで出力する。
次に、CU制御部323による遊技情報の処理について説明する。図20は、CU制御部323による遊技情報の処理を説明するためのフローチャートである。なお、当該フローチャートによる処理は、図17および図18のいずれのシステムについても適用することができる。
まず、CU制御部323は、CU3から出力する遊技情報の出力方式即ち遊技情報を所定のフォーマットに演算(変換)して出力するための設定データについて入力があるか否かを判断する(ステップS361)。CU制御部323は、リモコンなどの設定手段から出力方式について入力があったと判断した場合(ステップS361:YES)、入力した出力方式に基づいて、CU3から出力する遊技情報についてのビット位置、出力期間、出力有無、情報の変換などの出力方式を設定する(ステップS362)。一方、CU制御部323は、出力方式について入力がないと判断した場合(ステップS361:NO)、ステップS362の処理をスキップして、前回設定した出力方式を利用する。
上記ステップS362で設定される出力方式は、遊技機メーカによって異なるデータ出力フォーマットの遊技機情報を、ホールコンメーカによって異なるデータ受信ファーマットに変換して、ホールコン900に出力するためのものである。たとえば、図5に示した遊技状態2や遊技状態3の各Bitの出力ピンの割当てや信号の出力長さ、さらには、Bit1とBit2とを1つの出力ピンにまとめてBit1+Bit2→1ピン出力のように変換するような出力方式でもよい。また、図5に示した遊技状態2のBit5〜7の予備の大当りの各ビットに関し、P台の各々のメーカが開発した機種に特有の当り態様など、特徴的な仕様(ラウンド数や時短回数等)に応じて定義付けられた出力ピンの割当てや信号の出力長さなどを設定する出力方式でもよい。さらには、「データ受信ファーマットの変換」としては、どの信号を出力するかの選択も含まれる。たとえば、図5に示した遊技状態2や遊技状態3の各Bitのうち、Bit0〜4を出力してBit5〜7は出力しないなどである。また、上記「ビット位置」とは、遊技状態2や遊技状態3の各Bitをどの出力ピンから出力するかの出力ピン位置の割当てのことである。
なお、前述したリモコンなどによる出力方式の入力の代わりに、ホールコン900から出力方式のデータをダウンロードしてCU制御部323に記憶させるようにしてもよい。さらには、CU3に接続されているP台2のメーカのサーバから出力方式のデータをダウンロードしてCU制御部323に記憶させるようにしてもよい。その場合のダウンロードの経路としては、メーカのサーバからの出力方式のデータを鍵管理サーバ800およびホールサーバ801を経由してCU制御部323にダウンロードすることが考えられる。P台2のメーカのサーバから出力方式のデータをダウンロードする場合には、当該P台2を設計製造した者がホールコン900へ出力しようと意図する遊技情報を意図どおりにCU3に設定できるため、遊技場側で設定する必要がなくなるという利点がある。
CU制御部323は、P台2から遊技情報(たとえば、図5に示す遊技台状態2,3)を受信したか否かを判断する(ステップS363)。CU制御部323は、P台2から遊技情報を受信しないと判断した場合(ステップS363:NO)、処理を終了する。一方、CU制御部323は、P台2から遊技情報を受信したと判断した場合(ステップS363:YES)、受信した遊技情報を設定した出力方式に変換する(ステップS364)。ここで、CU制御部323は、設定した出力方式により、ホールコン900にマッチしたフォーマットに遊技情報を変換するので、遊技機メーカによって異なるデータ出力フォーマットの遊技機情報を、ホールコンメーカによって異なるデータ受信ファーマットに変換して、ホールコン900に出力することができる。
具体的には、図5に示した遊技状態2や遊技状態3の各Bitの出力ピンの割当てや信号の出力長さ等をS362で設定して、その設定にしたがってS364で変換する。また、S362での設定内容としては、どのBitのデータを表示器54で表示させるかを指定するように設定してもよく、その場合には、S362で指定されたBitのデータを後述するS366で判定して指定されたBitのデータを表示器54で表示させるように制御する。さらなるS362での設定内容としては、たとえば、図5に示した遊技状態2や遊技状態3において、Bit1とBit2とを1つの出力ピンにまとめてBit1+Bit2→1ピン出力のように変換してもよい。
遊技情報を変換後、CU制御部323は、変換した遊技情報をホールコン900に送信するために出力する(ステップS365)。CU制御部323は、P台2から受信した遊技情報のうち、表示器312で表示させる情報が含まれているか否かを判断する(ステップS366)。この判断は、具体的には、上記S362での設定とは別に、図5に示した遊技状態2や遊技状態3の各BitのうちどのBitの情報を表示させるかを予めリモコンやホールコン900等によりCU3に入力設定し、その設定されたBitの情報であるか否かにより判断する。また、他の方法として、前述したように、S362での設定と同時にどのBitの情報を表示させるかを入力設定した場合には、その設定にしたがって表示させる情報を判断する。
CU制御部323は、図1に示す表示器312で表示させる情報が含まれていると判断した場合(ステップS366:YES)、遊技情報を表示器312で表示する制御を行なう(ステップS367)。一方、CU制御部323は、表示器312で表示させる情報が含まれていないと判断した場合(ステップS366:NO)、処理を終了する。表示器312で表示させる情報とは、たとえば、遊技台情報2中の大当り3や大当り5、遊技台情報3中の確変中や時短中などが考えられる。
<共通会員カード>
本実施例の遊技用システムでは、図21に示すように、共通会員用記録媒体であるICカードから成る共通会員カード1Aを所持する会員遊技者が、その1枚の共通会員カード1Aを用いて複数の各遊技場A〜Cにて会員登録を行なえるようになっている。なお、各遊技場A〜Cのシステム構成は同一となっているので、遊技場Aを例として本実施例のシステム構成を説明する。
本実施例の遊技場Aでは、複数配置された遊技島に並設される遊技機としてのP台2に対して1対1に設置されるCU3と、当該CU3にて使用される会員用記録媒体である共通会員カード1A、並びにプリペイドカードであるビジターカードに記録されている遊技用価値であるプリペイド度数(以下、単に度数とする場合がある)の管理等を行なうシステムコントローラ100と、共通会員カード1Aを用いて会員登録を行なうための会員登録機10と、会員遊技者の貯蓄玉数(会員情報に含まれる貯玉数)を管理する貯玉サーバ110と、セキュリティ上の管理を行なうホールサーバ801とが互いに通信ケーブル8を介して双方向にデータ通信可能に接続されている。ホールサーバ801は、さらに前述した鍵管理サーバ800に接続されている。
本実施例のCU3には、前面に設けられたカード挿入口に挿入された共通会員カード1A、遊技場会員カードやビジターカードに記憶された(会員)カードIDやプリペイド度数等の記憶データを読み出すカードリーダライタ3’が内蔵されており、該カードリーダライタ3’により読み出されたプリペイド度数や、共通会員カード1Aや遊技場会員カードに記憶されている持玉を使用して遊技玉を貸し出す玉貸処理や、共通会員カード1Aや遊技場会員カードで特定される貯玉の少なくとも一部を遊技玉として払い出す再プレイ処理等が実施される。
なお、CU3からは、当該CU3に共通会員カード1Aが挿入されたことを示す会員カードIDを含む会員カード受付け通知や、対応するP台2における遊技関連情報等の各種情報が送信されシステムコントローラ100からは、各共通会員カード1Aや各遊技場会員カード、各ビジターカードに残存するプリペイド度数等の情報が送信される。
また、貯玉サーバ110には、当該遊技場において会員登録した会員遊技者に関する会員情報(当該会員遊技者の遊技にて発生する会員遊技関連情報や、会員遊技者の氏名や住所等の個人情報である会員属性情報を含む)を収集、管理する会員管理コンピュータ120が通信ケーブル9を介して双方向にデータ通信可能に接続されている。更に、会員管理コンピュータ120は、専用通信回線11を介して外部機関の貯玉補償センタに設置されている貯玉補償サーバ130に双方向にデータ通信可能に接続されている。この貯玉補償サーバ130は、会員管理コンピュータ120を介して遊技場Aの貯玉サーバ110と通信可能になっている。また、会員管理コンピュータ120は、貯玉サーバ110を介して、各CU3や会員登録機10やシステムコントローラ100と通信可能になっている。
なお、本実施例では、会員管理コンピュータ120と貯玉サーバ110とを個別のコンピュータとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員管理コンピュータ120と貯玉サーバ110とを単一のコンピュータ(サーバコンピュータ)にて形成するようにしても良い。
また、本実施例では、会員登録を後述する受付カウンタにて実施できるようにするために、会員管理コンピュータ120とは個別に、共通会員カード1Aに記憶されている会員カードIDや遊技場会員IDを読み出すためのカードリーダライタ10’を備える会員登録機10を用いた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員登録機10と会員管理コンピュータ120とを単一のコンピュータにて形成するようにしても良い。
なお、本実施例では、会員登録機10と会員管理コンピュータ120と貯玉サーバ110とCU3とにより本発明の遊技場会員管理装置が構成されている。
図21に示すように、貯玉補償サーバ130は、後述するように、各遊技場の貯玉サーバ110が有する貯蓄玉(貯玉)数管理テーブル(図23参照)と同一のテーブルを有し、各遊技場の貯玉サーバ110の貯蓄玉数管理テーブルが更新されるとともに、貯玉補償サーバ130の貯蓄玉数管理テーブルも構成されるようになっており、何らかの不具合等によって各遊技場における貯蓄玉数の管理データが損傷しても、これら貯蓄玉数の管理データを外部機関としての貯玉補償センタが保証できるようになっている。
更に、遊技場Aの貯玉サーバ110は、専用通信回線12を介して共通会員カード1Aのカード管理会社に設置されている管理サーバ140に双方向にデータ通信可能に接続されている。この管理サーバ140は、貯玉サーバ110を介して遊技場Aのシステムコントローラ100、会員登録機10、並びに会員管理コンピュータ120と通信可能になっている。なお、カード管理会社の管理サーバ140では、後述するように、各遊技場A〜Cにて会員登録を行なった会員遊技者に関する情報を登録管理できるようになっている。なお、本実施例では、管理サーバ140により会員属性情報管理装置が構成されている。
また、カード管理会社の管理サーバ140は、インターネットに接続された図示しない通信部を備えており、インターネットへの接続機能を有する会員遊技者が操作可能な情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話16Aから、該インターネットを介してアクセス可能とされるサイトサーバの機能を有する。
更に、前述したCU3は、対応するP台2と直接接続されており、CU3と対応するP台2との間で各種信号の送受が可能とされているとともに、対応するP台2の遊技に使用される遊技玉数や該遊技玉数を計数した計数玉数などが送受信されている。
そして、これら入力された各信号に基づいて遊技関連情報が会員管理コンピュータ120に送信されることで、該会員管理コンピュータ120において、各P台2における遊技関連情報を把握できるとともに、対応するCU3において共通会員カードの受付け中に生じた遊技関連情報を、当該会員遊技者の遊技にて発生した会員遊技関連情報である遊技履歴として管理するようになっている。
また、共通会員カード1Aが備えるICチップには、各共通会員カード1Aを個々に識別可能とするための会員カードID(記録媒体識別情報)と、各会員遊技者を個々に識別可能とするために、各遊技場において各会員に固有に付与された遊技場会員IDとが記憶されるようになっている。なお、共通会員カード1Aには、当該遊技場Aにおいて発行された遊技場会員IDのみならず、他の遊技場B〜Cにおいて発行された遊技場会員IDも記憶されるようになっており、会員遊技者は、1枚の共通会員カード1Aによって、各遊技場A〜Cにおいて会員登録を行なえるようになっている。ここで、遊技場会員カードが備えるICチップには、各会員遊技者を個々に識別可能とするために、各遊技場において各会員に固有に付与された遊技場会員IDが記憶されているが、会員カードID(記録媒体識別情報)は記憶されるようにはなっていない。
図22に示すように、共通会員カード1Aが備えるICチップの記憶領域は、カード管理会社用の記憶領域や各遊技場A〜Cの固有に割り当てられた記憶領域が設定されている。そして、後述するように、遊技場Aは、共通会員カード1Aにおける自店に対して割り当てられた記憶領域に、遊技場Aが独自に発行する遊技場会員IDを、会員登録機10やCU3に設けられたカードリーダライタを用いて書き込むことができるようになっている。なお、共通会員カード1AのICチップにおける各遊技場A〜Cに割り当てられた記憶領域には、各遊技場A〜Cにおける独自の記憶データが記憶できるようになっているが、未使用の状態では、「0」などの空データを示すNUL値が初期値記憶データとして記憶されている。
貯玉サーバ110が備える記憶装置には、図23に示す貯蓄玉数管理テーブルが記憶されている。なお、この貯蓄玉数管理テーブルには、図23に示すように、会員遊技者の遊技場会員IDに対応付けて、前記玉計数器40にて計数されて再度の遊技に使用可能とされた貯蓄玉数が記憶されている。
会員管理コンピュータ120が備える記憶装置には、図24に示すように、遊技場会員情報テーブル(図24(a)参照)と、会員別遊技履歴テーブル(図24(b)参照)とが記憶されている。なお、遊技場会員情報テーブルには、図24(a)に示すように、当該遊技場Aにおいて会員登録した会員遊技者を識別可能な各遊技場会員IDに対応付けて、本人確認に使用される暗証番号と、各会員遊技者の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(会員情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図24(b)に示すように、各会員遊技者の遊技場会員IDに対応付けて、来店ポイントと、来店回数と、会員遊技者がCU3に共通会員カード1Aを挿入してから遊技を終えて当該共通会員カード1Aを取り出すまでに実施した遊技を1回の遊技として、最近10回の遊技履歴(会員情報)が記憶されている。これら遊技履歴として具体的には、遊技場会員ID毎に、来店日、遊技を実施したP台2の台番号、遊技の開始時間(共通会員カード1Aの挿入時間)、遊技の終了時間(共通会員カード1Aの返却時間)、開始時間と終了時間との差である遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、会員遊技者が遊技に消費した金額である売上金額、会員遊技者が遊技にて獲得することで遊技場が該会員遊技者に対して提供する景品と等価な金額である支出金額(最小数は100円単位)、これら売上金額から支出金額を差し引いた収支金額、遊技場の勝敗とが記憶されている。図24(b)に示す会員別遊技履歴テーブルは、会員管理コンピュータ120のみに記憶されるだけでもよいが、会員カードIDに対応付けて管理サーバ140に記憶してもよい。
また、本実施例の貯玉サーバ110は、CU3における再プレイ操作に基づいて該CU3から送信される貯玉使用要求の受信に基づいて、会員管理コンピュータ120に対して、当該貯玉使用要求に含まれる暗証番号が、当該貯玉使用要求に含まれる遊技場会員IDに対応して前記遊技場会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と一致するか否かを照会し、当該暗証番号が一致した場合において、前記貯蓄玉数管理テーブルに当該遊技場会員IDに対応付けて記憶されている貯蓄玉数の遊技への再使用を許諾する貯蓄玉数使用許諾処理を実施し、該貯蓄玉数の遊技への再使用に供された貯蓄玉数の大きさを該貯蓄玉数の大きさから減算更新する。なお、この際、所定の手数料分の貯蓄玉数を減算更新するようにしても良い。
また、本実施例の貯玉サーバ110は、CU3から送信される計数玉数の受信に基づいて、当該計数玉数とともに送信される遊技場会員IDに対応して貯蓄玉数管理テーブルに記憶されている貯蓄玉数の大きさに、当該受信した計数玉数の大きさを加算更新する貯蓄玉数更新処理を実施する。更に、貯蓄玉数管理テーブルの更新があった場合に、貯玉サーバ110は、更新後の新たな貯蓄玉数の大きさと遊技場会員IDとを含む貯玉情報を貯玉補償センタの貯玉補償サーバ130に送信する貯玉情報送信処理を実施する。
また、本実施例の会員管理コンピュータ120は、CU3に新たに共通会員カード1Aが受付けられたことに基づいて、当該CU3から送信される共通会員カード受付け通知の受信に基づき、当該共通会員カード受付け通知に含まれる新たに受付けた共通会員カード1Aから読み出した遊技場会員IDに対応する会員別遊技履歴テーブルの今回のデータを前回のデータに、前回のデータを2回前のデータというように、それぞれの遊技履歴の回数の更新を実施するともに、今回の遊技履歴への記憶(更新)を開始して、当該会員遊技者の遊技において発生する会員遊技関連情報の記憶し、CU3における返却操作に基づいて、CU3から送信される返却通知に記憶を開始した遊技場会員IDが含まれる場合において、今回の遊技履歴への記憶(更新)を終了し、当該遊技単位における勝敗を判定して記憶する処理を実施する。
なお、今回の遊技履歴への記憶(更新)を開始に際しては、会員管理コンピュータ120からシステムコントローラ100に対して当該更新する遊技履歴に対応する遊技場会員IDを含む使用度数情報出力要求を送信することで、システムコントローラ100から、当該送信した使用度数情報出力要求に含まれる遊技場会員IDが記録された共通会員カード1Aからプリペイド度数の使用があった場合に、該使用度数の情報が送信されてくることで、遊技履歴の売上金額への加算更新が実施されるようになっている。
また、本実施例の会員管理コンピュータ120は、後述するように、会員登録機10において、新規の会員登録を実施するための所定操作がなされた場合に、会員登録画面を会員登録機10の表示装置に表示して、新たに会員登録する会員遊技者に関する会員属性情報の入力を受付ける会員属性情報入力処理を実施し、遊技場会員情報テーブルに記憶された遊技場会員IDのうち、未使用の遊技場会員IDを当該新規会員遊技者に対して付与し、当該遊技場会員IDに対応付けて、会員登録画面にて受付けた会員属性情報を遊技場会員情報テーブルに記憶する会員属性情報記憶処理を実施する。
図25に示すように、カード管理会社の管理サーバ140が備える記憶装置には、共通会員情報テーブル(図25(a)参照)と、登録済遊技場テーブル(図25(b)参照)と、遊技場情報テーブル(図25(c))と、関連会員情報テーブル(図25(d))とが記憶されている。なお、共通会員情報テーブルには、図25(a)に示すように、各共通会員カード1Aを個々に識別可能な会員カードID毎に対応付けて、本人確認に使用される暗証番号と、各会員遊技者の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報とが登録されている。なお、本実施例では、共通会員情報テーブルにおいて暗証番号も管理しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら暗証番号は、個々の遊技場のみで個別に管理することで、個々の遊技場で異なる暗証番号となるようにしても良い。
また、本実施例の登録済遊技場テーブルには、図25(b)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードIDから特定される会員遊技者が会員登録を行なった遊技場の遊技場ID(遊技場情報)が全て記憶されている。これら登録済遊技場テーブルへの遊技場IDの登録は、後述するように、各遊技場に設置されている会員登録機10または会員管理コンピュータ120から会員属性情報登録要求または会員属性情報送信要求とともに送信されてきた会員カードIDに対応付けて当該登録済遊技場テーブルに記憶されている遊技場IDに、当該送信がなされた遊技場の遊技場IDが含まれていない場合に、当該遊技場の遊技場IDを当該会員遊技者が登録を行なった遊技場として登録済遊技場テーブルに登録される。
また、本実施例の遊技場情報テーブルには、図25(c)に示すように、各遊技場の遊技場識別子(遊技場A、遊技場B、…)と遊技場IDとに対応付けて、当該遊技場の遊技場名や、所在地が記憶されていることにより、遊技場IDから当該遊技場の遊技場名や所在地等の情報を特定できるようになっている。
また、本実施例の関連会員情報テーブルには、図25(d)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードIDから特定される会員遊技者と所定の関連性を持つ関連会員遊技者が全て記憶されている。ここで、所定の関連性を持つ関連会員遊技者とは、たとえば、遊技者間での通信や持玉の共有などを行なうことが許可された会員遊技者のことである。これら関連会員情報テーブルへの関連会員遊技者の登録は、後述するように、各遊技場に設置されている会員登録機10または会員管理コンピュータ120から会員属性情報登録要求または会員属性情報送信要求とともに送信されてきた関連会員遊技者の会員カードIDが当該関連会員情報テーブルに記憶されていない場合に、当該関連会員遊技者の会員カードIDを当該会員遊技者が登録を行なった関連会員遊技者として関連会員情報テーブルに登録される。なお、関連会員情報テーブルへの関連会員遊技者の登録は、登録する会員遊技者の処理のみで登録が完了してもよいが、登録された関連会員遊技者が関連会員情報テーブルの当該会員遊技者の関連会員として登録を承認した場合のみ登録するような構成であってもよい。このように構成することで、本人の承諾なしに関連会員として登録されてしまうことを防止することができる。さらに、関連会員情報テーブルへの関連会員遊技者の登録は、管理サーバ140に登録している会員に対して所望の条件で検索を行ない、その結果に基づいて表示された会員の中から登録したい会員を選択して登録してもよい。たとえば、遊技者の隣の台で遊技している会員を検索して、当該会員を関連会員遊技者として登録することが考えられる。関連会員情報テーブルは、カード管理会社の管理サーバ140が備える記憶装置に記憶される構成に限定されず、各遊技場に設けられた会員管理コンピュータ120が備える記憶装置に記憶される構成でもよい。
次に、新規に共通会員カード1Aを発行して会員登録を受付ける場合の会員登録機10と会員管理コンピュータ120と管理サーバ140との処理状況について図26を参照して説明する。
先ず、各遊技場A〜Cのいずれの店舗でも会員登録を行なっていない遊技者が遊技場Aに来場し、遊技場Aの会員登録を行なうものとする(図21参照)。この遊技者は未だ共通会員カード1Aを所持(所有)しておらず、遊技場Aに来場した際に、会員登録機10が設置されている受付カウンタに出向く。そこで、会員登録の申込用紙に氏名や住所等の個人情報である会員属性情報を記入して店員に渡す。そして、遊技者から申込用紙を受け取った店員は、未使用(未発行)の共通会員カード1Aを会員登録機10のカードリーダライタ10’にセットするとともに、会員登録機10(会員属性情報入力手段)に会員属性情報を入力する。
なお、本実施例では、店員が会員登録機10を操作して会員属性情報を入力するようになっているが、来場した遊技者が自由に操作できる入力端末を遊技場内に設置して、これらの端末を会員登録機10に通信可能に接続し、遊技者が入力端末を用いて入力した会員属性情報を会員登録機10に送信することで、会員登録機10が会員属性情報を取得できる構成であってもよい。
また、会員登録機10は、会員属性情報の入力を受付ける処理を行なうとともに、カードリーダライタ10’に挿入された共通会員カード1AのICチップにおいてカード管理会社用の記憶領域に記憶された会員カードIDの読み出し処理を行なう(図22参照)。そして、会員登録機10(登録要求送信手段)は、読み出した会員カードIDと当該遊技場Aの遊技場IDと入力された会員属性情報とを含む会員属性情報登録要求をカード管理会社の管理サーバ140に送信する処理を行なう。
ここで、カード管理会社の管理サーバ140は、遊技場Aの会員登録機10から受信した会員属性情報登録要求に含まれる会員カードIDを参照し、共通会員情報テーブルにおける当該会員カードIDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した会員属性情報登録要求に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する処理を行なう。更に、管理サーバ140(登録手段)は、受信した会員属性情報登録要求に含まれる遊技場IDを当該会員カードIDに対応付けて登録済遊技場テーブルに登録する処理を行なう。
さらに会員登録機10は、会員属性情報を含む遊技場新規会員情報を会員管理コンピュータ120に送信する処理を行なう。ここで、会員管理コンピュータ120は、遊技場会員情報テーブルを参照し、未使用の遊技場会員IDの中から所定の遊技場会員IDを決定し、この決定した遊技場会員IDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した遊技場新規会員情報に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する処理を行なう。そして、決定した遊技場会員IDを会員登録機10に送信する処理を行なう。なお、会員管理コンピュータ120は、決定した遊技場会員IDを貯玉サーバ110にも送信して、該貯玉サーバ110に決定した遊技場会員IDを登録させるとともに、該遊技場会員IDに対応する貯玉数に初期値である「0」を記憶させる。
そして会員登録機10は、会員管理コンピュータ120から受信した遊技場会員IDを、共通会員カード1AのICチップにおける遊技場A用の記憶領域(図22参照)に書き込む処理を行なう。そして、店員は、会員登録機10から共通会員カード1Aを取り外し、この新規な共通会員カード1Aを遊技者に手渡すようにし、遊技場Aにおける会員登録を完了することで、該共通会員カード1Aを当該遊技場Aにて使用することが可能となる。
なお、これら共通会員カード1Aを手渡す際、例えば、当該遊技者が所有している携帯電話機の電話番号やID(SIMコード)や免許証番号等を入力して登録しておくことで、当該遊技者が複数の共通会員カード1Aの発行を受けようとしたときに、電話番号やID(SIMコード)や免許証番号が登録済みであるか否かを判定し、登録済みである場合には、発行を行なわないようにすることで、複数の共通会員カード1Aが同一人物に発行されてしまうことを防止できるようにしても良い。
また、本実施例では、会員管理コンピュータ120が新たに当該遊技場の会員となる遊技者に付与する遊技場会員IDを決定して、該決定した遊技場会員IDを共通会員カードに書き込み記憶するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め共通会員カード1Aに記憶されている会員カードIDを当該遊技場の遊技場会員IDとして使用するようにしても良く、この場合において会員登録機10は、会員カードIDを含む遊技場新規会員情報を会員管理コンピュータ120に送信し、会員管理コンピュータ120は、遊技場新規会員情報に含まれる会員カードIDと会員属性情報とを対応付けて遊技場会員情報テーブルに登録すれば良い。なお、このようにする場合にあっては、共通会員カード1Aに個々の遊技場に割り当てられる記憶領域を設けなくても良い。
また、遊技場A以外の遊技場B〜Cにおいて、共通会員カード1Aを所持(所有)してない遊技者が会員登録を行なった場合も、上記した遊技場Aの場合と同様な登録処理が行なわれ、遊技者は最初に会員登録を行なった遊技場B〜Cにて新規な共通会員カード1Aを受け取るようになっている。
なお、本実施例では、カード管理会社の管理サーバ140の共通会員情報テーブルにおける会員カードIDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した会員属性情報登録要求に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する処理と、遊技場Aの会員管理コンピュータ120の遊技場会員情報テーブルにおける遊技場会員IDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した遊技場新規会員情報に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する処理と、を並行して処理できるようになっているが、その他の処理態様であってもよい。
例えば、カード管理会社の管理サーバ140の共通会員情報テーブルにて会員属性情報の登録処理が完了した時点で、その登録完了情報が遊技場Aの会員管理コンピュータ120に送信され、会員管理コンピュータ120が登録完了情報を受信したことに基づいて、遊技場会員情報テーブルにて会員属性情報の登録処理を行なうようにしてもよい。また、先に、会員管理コンピュータ120の遊技場会員情報テーブルにて会員属性情報の登録処理を行なうようにし、その登録処理が完了した時点で、登録完了情報がカード管理会社の管理サーバ140に送信され、管理サーバ140が登録完了情報を受信したことに基づいて、共通会員情報テーブルにて会員属性情報の登録処理を行なうようにしてもよい。
次に、共通会員カード1Aを所持している遊技者から会員登録を受付ける場合の会員登録機10と会員管理コンピュータ120と管理サーバ140との処理状況について図27を参照して説明する。
先ず、遊技場A以外の遊技場B〜Cのいずれかの店舗で既に会員登録を完了している遊技者が遊技場Aに来場し、遊技場Aの会員登録を行なうものとする(図21参照)。この遊技者は、既に最初に会員登録を行なった遊技場にて発行された共通会員カード1Aを所持(所有)した状態で、会員登録機10が設置されている受付カウンタに出向いて、会員登録したい旨を店員伝えるとともに、自身が所持している共通会員カード1Aを店員に手渡す。店員は、受け取った共通会員カード1Aを会員登録機10のカードリーダライタ10’に挿入する。
会員登録機10は、カードリーダライタ10’に挿入された共通会員カード1AのICチップにおける遊技場A用の記憶領域に記憶された記憶データとカード管理会社用の記憶領域に記憶された会員カードIDの読み出し処理を行なう(図22参照)。ここで、遊技場Aにおいて未だ会員登録がなされていない場合には、遊技場A用の記憶領域に前述したNUL値が記憶データとして記憶されており、遊技場Aにおいて既に会員登録がなされている場合には、当該遊技場Aで独自に付与された遊技場会員IDが記憶されていることとなる。
更に、会員登録機10は、共通会員カード1Aから読み出した記憶データを会員管理コンピュータ120に送信する処理を行なう。このカードの記憶データを受信した会員管理コンピュータ120(会員判定手段)は、遊技場会員情報テーブルを参照して共通会員カード1Aの遊技場A用の記憶領域から読み出したデータが遊技場会員IDとして登録されているか否かを判定する処理を行なう。そして、会員管理コンピュータ120は、その判定結果(登録有り・登録無し)を会員登録機10に返信する処理を行なう。
そして、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信した会員登録機10は、この判定結果により登録有りと判定された場合(記憶データが遊技場会員IDである場合)に、登録済の旨を表示装置に表示する。この場合には、店員は、会員登録機10から共通会員カード1Aを取り外し、共通会員カード1Aを遊技者に返却するとともに、既に遊技場Aにおける会員登録が済んでいることを伝える。
また、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信した会員登録機10は、この判定結果により登録無しと判定された場合(記憶データがNUL値である場合等)に、読み出した会員カードIDと当該遊技場Aの遊技場IDとを含む会員属性情報送信要求をカード管理会社の管理サーバ140に送信する処理を行なう。
ここで、カード管理会社の管理サーバ140は、遊技場Aの会員登録機10から受信した会員属性情報送信要求に含まれる会員カードIDを照合し、該会員カードIDが登録されている場合には、共通会員情報テーブルにおける当該会員カードIDに対応付けられて登録されている氏名や住所等の会員属性情報を会員登録機10に送信する処理を行なう。更に、管理サーバ140は、受信した会員属性情報送信要求に含まれる遊技場IDを当該会員カードIDに対応付けて登録済遊技場テーブルに登録する処理を行なう。一方、該会員カードIDが共通会員情報テーブルに登録されていない場合には、会員属性情報の登録がない旨を示す会員属性情報未登録通知を返信して、会員登録機10を、会員属性情報の受付け状態に移行させる。なお、これら会員属性情報が受付けられた場合の流れは、新規に共通会員カード1Aを発行する場合の上述した流れと同じである。
また、カード管理会社の管理サーバ140から会員属性情報を受信した会員登録機10は、受信した会員属性情報を含む遊技場新規会員情報を会員管理コンピュータ120に送信する処理を行なう。ここで、会員管理コンピュータ120(会員属性情報取得手段及び記録媒体利用登録手段)は、遊技場会員情報テーブルを参照し、未使用の遊技場会員IDの中から所定の遊技場会員IDを決定し、この決定した遊技場会員IDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した遊技場新規会員情報に含まれる会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する記録媒体利用登録処理を行なう。そして、決定した遊技場会員IDを会員登録機10に送信する処理を行なう。なお、会員管理コンピュータ120は、決定した遊技場会員IDを貯玉サーバ110にも送信して、該貯玉サーバ110に決定した遊技場会員IDを登録させるとともに、該遊技場会員IDに対応する貯玉数に初期値である「0」を記憶させる。
更に、会員登録機10は、カードリーダライタ10’により、会員管理コンピュータ120から受信した遊技場会員IDを共通会員カード1AのICチップにおける遊技場A用の記憶領域(図22参照)に書き込む処理を行なう。そして、店員は、カードリーダライタ10’から共通会員カード1Aを取り外し、この共通会員カード1Aを遊技者に手渡すようにし、遊技場Aにおける会員登録を完了する。
このように、本実施例では、共通会員カード1Aを所持している場合も、受付カウンタにおいて会員登録を実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、以下に示すように、CU3において共通会員カード1Aを使用して会員登録を実施するようにしても良く、この場合のCU3と会員管理コンピュータ120と管理サーバ140との処理状況について図28を参照して説明する。
先ず、遊技場A以外の遊技場B〜Cのいずれかの店舗で既に会員登録を完了している遊技者が遊技場Aに来場したものとする(図21参照)。この遊技者は、既に最初に会員登録を行なった遊技場にて発行された共通会員カード1AをCU3に挿入する。
そして、CU3は、挿入された共通会員カード1AのICチップにおける遊技場A用の記憶領域に記憶された記憶データとカード管理会社用の記憶領域に記憶された会員カードIDをカードリーダライタ3’により読み出す読み出し処理を行なう(図22参照)。ここで、遊技場Aにおいて未だ会員登録がなされていない場合には、遊技場A用の記憶領域に前述したNUL値が記憶データとして記憶されており、遊技場Aにおいて既に会員登録がなされている場合には、当該遊技場Aで独自に付与された遊技場会員IDが記憶されていることとなる。
更に、CU3は、共通会員カード1Aから読み出した記憶データを会員管理コンピュータ120に送信する処理を行なう。このカードの記憶データを受信した会員管理コンピュータ120(会員判定手段)は、遊技場会員情報テーブルを参照して共通会員カード1Aの遊技場A用の記憶領域から読み出したデータが遊技場会員IDとして登録されているか否かを判定する処理を行なう。そして、会員管理コンピュータ120は、その判定結果(登録有り・登録無し)をCU3に返信する処理を行なう。
そして、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信したCU3は、この判定結果により登録有りと判定された場合(記憶データが遊技場会員IDである場合)に、前述した貯玉使用要求を貯玉サーバ110に送信し、当該CU3にて貯玉を使用できるようにする。
また、会員管理コンピュータ120から判定結果を受信したCU3は、この判定結果により登録無しと判定された場合(記憶データがNUL値である場合等)に、該CU3が備える表示装置に「お客様は当店にて会員登録がなされておりません。当店にて会員登録を行ないますか?」等の表示を行ない、遊技者に対して当該遊技場Aの会員登録を行なうか否かを問い合わせる処理を行なう。
ここで、遊技者が会員登録をしない旨の選択をした場合には、CU3から共通会員カード1Aを排出するカード返却処理を行なう。また、遊技者が会員登録する旨の選択をした場合には、読み出した会員カードIDを含む会員登録要求を会員管理コンピュータ120に送信する処理を行なう。
なお、本実施例では、遊技者が会員登録をしない旨の選択をした場合には、共通会員カード1Aを返却する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら共通会員カード1Aを会員カードではなくビジターカードとして受付けてビジターカードとして使用できるようにしても良く、この場合にあっては、共通会員カード1Aの記憶領域に、CU3にて計数した持玉数を記憶するようにしても良い。
また、これら共通会員カード1Aがビジターカードとして使用された場合において、該共通会員カード1Aが挿入されてから返却されるまでの遊技履歴を、会員カードIDに対応付けて会員属性なしの遊技履歴として記憶しておき、後に当該共通会員カード1Aを所持する遊技者が会員登録した場合には、該会員の遊技履歴として、当該共通会員カード1Aの会員カードIDに対応付けて記憶されている会員属性なしの遊技履歴を引き継ぐようにしても良い。
そして、CU3から会員登録要求を受信した会員管理コンピュータ120は、受信した会員登録要求に含まれる会員カードIDと当該遊技場Aの遊技場IDとを含む会員属性情報送信要求をカード管理会社の管理サーバ140に送信する処理を行なう。
ここで、カード管理会社の管理サーバ140は、遊技場Aの会員管理コンピュータ120から受信した会員属性情報送信要求に含まれる会員カードIDを照合し、該会員カードIDが登録されている場合には、共通会員情報テーブルにおける当該会員カードIDに対応付けられて登録されている氏名や住所等の会員属性情報を会員管理コンピュータ120に送信する処理を行なう。更に、管理サーバ140は、受信した会員属性情報送信要求に含まれる遊技場IDを当該会員カードIDに対応付けて登録済遊技場テーブルに登録する処理を行なう。
一方、会員カードIDが共通会員情報テーブルに登録されていない場合には、会員属性情報の登録がない旨を示す会員属性情報未登録通知を会員管理コンピュータ120に返信することで、会員管理コンピュータ120は、CU3に対してエラー報知指示と返却指示とを送信して、エラーを報知させるとともに受付け中の共通会員カード1Aを返却させる。なお、この場合、例えば、会員登録機10の場合のように、CU3を会員属性情報の受付け状態に移行させて、会員属性情報の受付けを実施させるようにしても良い。このように、会員属性情報の受付けを実施させた場合の流れは、会員登録機10において新規に共通会員カード1Aを発行する場合の上述した流れと同じとすれば良い。
また、カード管理会社の管理サーバ140から会員属性情報を受信した会員管理コンピュータ120(会員属性情報取得手段及び記録媒体利用登録手段)は、遊技場会員情報テーブルを参照し、未使用の遊技場会員IDの中から所定の遊技場会員IDを決定し、この決定した遊技場会員IDに対応付けられた氏名や住所等の項目に、受信した会員属性情報である会員遊技者の氏名や住所等を登録する記録媒体利用登録処理を行なう。そして、決定した遊技場会員IDをCU3に送信する処理を行なう。なお、会員管理コンピュータ120は、決定した遊技場会員IDを貯玉サーバ110にも送信して、該貯玉サーバ110に決定した遊技場会員IDを登録させるとともに、該遊技場会員IDに対応する貯玉数に初期値である「0」を記憶させる。
更に、CU3は、会員管理コンピュータ120から受信した遊技場会員IDを、共通会員カード1AのICチップにおける遊技場A用の記憶領域(図22参照)に書き込む処理を行ない、遊技場Aにおける会員登録を完了する。
このように本実施例の遊技用システムでは、共通会員カード1Aを所持している遊技者が会員となっていない遊技場Aにおいて新たに会員になる際においては、カード管理会社の管理サーバ140において管理されている該遊技者の会員属性情報が、共通会員カード1Aに記録されている会員カードIDに基づいて取得されて会員情報として登録されるため、これら会員属性情報を新たに会員になる毎に記入したり入力したりする等の当該遊技者の手間を著しく省くことができ、会員登録が非常に簡素化されるばかりか、複数の会員カードを携行する必要もないので、他の遊技場において既に会員登録している遊技者の他の遊技場における会員化を促進させることができる。
また、遊技者は、会員登録機10が設置されているいずれか1の遊技場にて共通会員カード1Aの新たな発行を受けて会員となることができるとともに、該会員の会員属性情報をカード管理会社の管理サーバ140において迅速に管理できる。
また、会員登録機10またはCU3において共通会員カード1Aを受付けた際に、会員管理コンピュータ120が遊技場会員情報テーブルを参照してカードの記憶データが遊技場会員IDとして登録されているか否かを判定する処理を行なうことで、遊技者が来場した遊技場Aの会員であると判定されたときには、カード管理会社の管理サーバ140に対して会員カードIDが送信されて会員属性情報が無駄に取得されることがないので、会員管理コンピュータ120と管理サーバ140との間の通信負荷を低減できるとともに、管理サーバ140における処理負荷も低減できる。
次に、会員遊技者が、情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話16Aを用いて自分が会員登録を行なった各遊技場A〜Cを把握する場合や、登録内容の確認・変更を行なう場合について図29から図31を用いて説明する。
先ず、会員遊技者は、情報端末であるノートパソコン15Aまたは携帯電話16Aからカード管理会社の管理サーバ140のサイト(会員サービスサイト)にアクセスすると、管理サーバ140は、図29に示すように、ログインページを配信するようになっている。
このログインページ(記録媒体識別情報受付手段)には、共通会員カード1Aの一面に印刷された会員カードIDを入力するための会員カードID入力部と、暗証番号を入力するための暗証番号入力部とが設けられており、会員遊技者は、これら各入力部に会員カードID並びに暗証番号を入力した後、当該ログインページの下方位置に設けられている「ログイン」の選択入力部を選択入力する。なお、会員カードIDは、共通会員カード1Aの裏面にシリアルナンバーとして記載されており、会員遊技者は、このシリアルナンバーを会員カードIDとして入力するようになっている。
この「ログイン」の選択入力部の選択入力に基づいて、管理サーバ140は、当該ログインページにて受付けた会員カードIDに対応付けて前記共通会員情報テーブルに記憶されている暗証番号が特定されて、ログインページにて受付けた暗証番号との照合処理が実施され、該照合処理における照合が一致した場合において、前記登録済遊技場テーブルに該会員カードIDに対応して記憶されている遊技場IDを全て抽出する処理を行なう。
更に、管理サーバ140は、遊技場情報テーブル(遊技場特定手段)を参照し、抽出した遊技場IDに対応付けて登録されている遊技場名及び所在地を抽出し、遊技場表示ページを作成する処理を行なう。図30に示すように、遊技場表示ページ(会員遊技場情報送信手段)には、会員遊技者が会員登録を行なった遊技場が列挙され、この遊技場表示ページが会員遊技者の情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話16Aに配信される。このように会員遊技者は、自分が共通会員カード1Aによって会員となっている遊技場A〜Cを正確に把握することができる。
また、遊技場表示ページの下方には、「ログアウト」の選択入力部が設けられるとともに、会員遊技者が自分で登録した住所等の登録内容を確認するための登録内容確認ページを表示させるための「登録内容確認」の選択入力部が設けられる。そして、この「登録内容確認」の選択入力部の選択入力に基づいて、管理サーバ140は、前述のログインページにて受付けた会員カードIDに対応付けて前記共通会員情報テーブルに記憶されている会員遊技者の氏名や住所等の個人情報である会員属性情報を抽出し、登録内容確認ページを作成する処理を行なう。図31に示すように、登録内容確認ページには、会員遊技者が登録した氏名や住所等の個人情報である会員属性情報が列挙され、この登録内容確認ページが会員遊技者の情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話16Aに配信される。登録内容確認ページに表示される会員属性情報には、関連会員として登録している会員の氏名も含まれている。例えば、会員カードIDが“KK−00001”である「○○太郎」さんの関連会員1には、図25(d)に示す関連会員情報テーブルから“KK−00002”である「○○花子」さんが登録されていることが登録内容確認ページに表示される。なお、登録内容確認ページに表示される関連会員は、会員遊技者の氏名で表示されているが、氏名ではなくニックネームやアバター名などの別名であってもよい。
なお、登録内容確認ページの下方には、「ログアウト」の選択入力部が設けられるとともに、会員遊技者が自分で登録した住所等の会員属性情報の登録内容を変更するための登録内容変更ページ(図示略)を表示させるための「登録内容変更」の選択入力部や、会員遊技者が自分で登録した暗証番号を変更するための暗証番号変更ページ(図示略)を表示させるための「暗証番号変更」の選択入力部が設けられる。このように会員遊技者は、登録内容変更ページや暗証番号変更ページにて会員属性情報や暗証番号の変更を行なうことができ、多数の遊技場A〜Cにおいて会員登録を行なっていても、一括して会員属性情報や暗証番号の変更を行なうことができる。つまり、これら変更があった場合には、変更したデータが、該ログイン中の会員遊技者が会員となっている各遊技場に送信されて、会員属性情報が更新されることで、一括して会員属性情報や暗証番号の変更を行なうことができる。
また、会員遊技者は、登録内容変更ページで登録されている関連会員を追加・削除する変更を行なうことができる。さらに、登録内容確認ページには、他の会員遊技者から、関連会員への登録承認が求められている場合、当該承認を行なうためのボタンなどが表示される。さらに、他の会員の会員属性情報に登録されている自己の関連会員の情報を、削除することなどが可能な編集ページを表示してもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、共通会員カード1Aの発行を受ける会員登録を、各遊技場に設置された会員登録機10において実施できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード会社が、遊技者から会員属性情報が記載された会員登録の申込用紙の送付を受けて、カード管理会社の管理サーバ140においてこれらの会員登録の処理を実施するようにしても良い。なお、これらカード管理会社において会員登録を実施した場合においては、共通会員カード1Aを郵送等により会員遊技者に発行すれば良い。このように、予め管理サーバ140にて会員登録を行なっておけば、各遊技場A〜Cの会員登録を行なう場合に、会員属性情報を申込用紙に記入したり入力したりする等の当該遊技者の手間を著しく省くことができる。
また、前記実施例では、共通会員カード1Aまたはビジターカードに遊技用価値であるプリペイド度数を記録し、これらのカードをCU3にセットすることで使用できるが、この他にも、共通会員カード1Aに電子マネー額が記憶された非接触ICチップを内蔵するとともに、CU3に、この非接触ICチップに記憶されているデータの読み出しや書き込みを含む非接触ICチップとの近距離データ通信が可能な外部リーダライタを設けることで、共通会員カード1Aに記憶された電子マネーを用いて遊技を行なえるようにしてもよい。この場合には、電子マネー額の利用機能、いわゆるお財布機能を有する携帯電話を共通会員カード1Aの代りに用いるようにしてもよい。更に、この場合には、例えば、各遊技場A〜Cの貯玉サーバ110に接続される管理サーバを電子マネーサービス会社に設置するとともに、この電子マネーサービス会社の管理サーバに金融機関ネットワークを介して接続された金融サーバを遊技者が電子マネー契約をしている口座等を有している金融機関に設置することで、電子マネーサービス会社の管理サーバは、遊技者が金融機関に開設した口座の残高を使用してチャージ額の決済を行なうことができ、チャージ額に対応する電子マネーを遊技者の共通会員カード1Aや携帯電話にチャージすることができるようにしてもよい。なお、この場合にあっては、前記実施例にてカード管理会社の管理サーバ140が有する共通会員情報テーブルを、電子マネーサービス会社に設置される管理サーバにて管理するようにし、遊技場A〜Cの会員登録機10や会員管理コンピュータ120から会員属性情報送信要求があった際に、電子マネーサービス会社の管理サーバが自身で有する共通会員情報テーブルを参照して、対応する会員属性情報を遊技場A〜Cの会員登録機10や会員管理コンピュータ120に返信する処理を行なうようにしてもよい。
また、前記実施例では、管理サーバ140にて抽出した登録済みの遊技場に関する情報や会員属性情報を、アクセスしてきた会員遊技者の情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話16Aに配信するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの情報を、ログインページにて受付けた会員カードIDから特定される当該会員遊技者の電子メールアドレスや、該会員遊技者から電子メールを受付けて、会員遊技者が指定した配信先となるこれらの電子メールアドレスに会員属性情報を含む電子メールを送信するようにしても良い。
また、前記実施例では、管理サーバ140にて抽出した登録済みの遊技場に関する情報や会員属性情報を、アクセスしてきた会員遊技者の情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話16Aに配信するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技場A〜Cに設置された会員登録機10からカード管理会社の管理サーバ140のサイトにアクセスして、この会員登録機10を用いて登録された住所等の会員属性情報の登録内容を変更できるようにしてもよい。
また、前記実施例では、管理サーバ140とサイトサーバとを1つのサーバにて構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティ性の向上の観点から管理サーバ140とサイトサーバとを個別に設ける構成にしてもよい。
<管理サーバへのログイン>
次に、各P台3で遊技する会員が管理サーバ140にログインして遊技を行なう場合について説明する。前述した管理サーバ140では、特に管理サーバ140にログインすることなく遊技を行なっているため、管理サーバ140に遊技履歴を記憶することなく、各遊技場に設けられた会員管理コンピュータ120で遊技履歴を記憶していた。以下に説明する遊技用システムでは、各P台3で遊技する会員が管理サーバ140にログインして遊技を行なうことで、管理サーバ140に遊技履歴を記憶するとともに、さまざまな機能を遊技者に提供することができる。まず、P台3で遊技を行なう際に、管理サーバ140にログインする必要がある。ここで、P台2に繋がったCU3は、図21に示すように貯玉サーバ110を介して管理サーバ140と通信可能に接続されており、共通会員カード1Aの会員カードIDを用いて管理サーバ140にログイン可能である。
図1に示したP台2では、表示器54に管理サーバ140へログインするための画面が表示される。図32〜図34は、管理サーバ140にログインするための操作を説明するための画面の一例を示す図である。なお、表示器54には、タッチセンサが取り付けられてあり、当該画面に表示されたボタンの位置に触れると、当該ボタンの操作を行なうことが可能である。
図32(a)は、P台2で遊技を始める前に、表示器54に表示されているトップ画面上(表示器54の手前側表示)にメニュー画面枠が表示されている一例である。メニュー画面枠内には、当該画面には管理サーバ140にログインせずに遊技を行なう「一般遊技」ボタン、電子マネーを利用するための「電子マネー」ボタン、管理サーバ140にログインする「ログイン」ボタン、CU3において会員登録を行なう場合の「会員登録」ボタン、表示器54に広告を表示する場合の「CM表示」ボタンがそれぞれ表示されている。なお、図32(a)に示すメニュー画面枠には、左側の縦方向に「一般遊技」ボタン、「一般遊技」ボタンの右側に上から順に「電子マネー」ボタン、「ログイン」ボタンおよび「会員登録」ボタンが並び、「会員登録」ボタンのさらに右側に「CM表示」ボタンがそれぞれ表示されている。
メニュー画面枠の下(表示器54の後ろ側表示)のトップ画面には、前述のボタン以外に、画面左上にログインした会員遊技者のアバターを表示するアバター表示領域、当該アバター表示領域の右方向に「大当り」、「確変」、「スタート」および「確率」の順に遊技履歴が表示される。さらに、アバター表示領域の下方向には、トップ画面に戻るための「トップ」ボタン、メニュー画面枠を表示する「メニュー」ボタン、「離席」ボタン、CU3に挿入されたカードを返却するための「返却」ボタン、「球貸」ボタンが順に表示されている。また、図32(a)に示す画面の最上段には、遊技機の台番号(たとえば、0300番台)、および「呼出」ボタンが表示され、画面の最下段には画面左から順に「賞球数」、「残額」および「貸玉」の表示があり、当該表示に続き遊技の説明を表示するための「遊技ガイド」ボタン、および遊技機の操作を説明する「操作説明」ボタンが表示されている。メニュー画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっておらず、当該ボタンの操作は有効である。
遊技者が、管理サーバ140へログインして遊技を行なう場合、メニュー画面枠の「ログイン」ボタンを押下すると、CU3が共通会員カード1Aの会員カードIDを読み出し、当該会員カードIDで管理サーバ140へログインする処理が行なわれる。その際、図29に示したようなログイン画面を表示して暗証番号を入力する構成にしてもよい。
なお、CU3に挿入されているカードが共通会員カード1Aではなく、遊技場会員向けに発行した会員カードやビジターカードである場合、携帯端末の非接触ICチップに登録してある会員カードIDでもログインできるように、図32(b)に示す「会員認証します リーダーに携帯端末をかざしてください」のメッセージ画面枠(ポップアップ画面)がメニュー画面枠に変わってトップ画面上に表示される。遊技者は、自身の携帯端末の非接触ICチップに会員カードIDを登録していれば、リーダー(図示せず)に携帯端末をかざして会員カードIDを読み出し、当該会員カードIDで管理サーバ140へログインする処理が行なわれる。もちろん、共通会員カード1A自体をリーダーにかざして会員カードIDを読み出して、管理サーバ140へのログイン処理を行なってもよい。図32(b)に示すメッセージ画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっておらず、当該ボタンの操作は有効である。
管理サーバ140へのログイン処理が開始されると、図32(b)に示すメッセージ画面枠が消え、当該位置に図33(c)に示す「受付処理中です しばらくお待ちください」とのメッセージ画面枠が表示される。図33(c)に示すメッセージ画面枠の内容は、一例でありCU3が管理サーバ140へのログイン処理を行なっている最中であることを示す内容であればいずれの内容であってもよい。なお、CU3が管理サーバ140へのログイン処理を行なっている最中の画面は、図33(c)に示す画面に限られず、たとえばメッセージ画面枠に遊技の説明画面や後述する広告画面を表示してもよい。図33(c)に示すメッセージ画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっており、当該ボタンの操作は無効である。ただし、「呼出」ボタン、「遊技ガイド」ボタンおよび「操作説明」ボタンの操作は有効にしてもよい。
次に、管理サーバ140へのログイン処理が終了すると、図33(d)に示すログイン中の画面が表示される。当該ログイン中の画面には、「ログイン中」ボタンの表示、アバター表示領域に、ログイン前に表示していた画像に変わり、ログインした遊技者が事前に登録したキャラクタ画像が表示される。なお、キャラクタ画像を表示したアバター表示領域の下に、ログインした遊技者の会員カードIDを表示してもよい。また、アバター表示領域に表示させるキャラクタ画像の情報は、少なくとも管理サーバ140の会員属性情報に関連付けて記憶してある。キャラクタ画像の登録は、管理サーバ140に会員属性情報を登録する際に、遊技者が自分にあったキャラクタ画像を選択して登録する。なお、管理サーバ140へのログインする度に、アバター表示領域に表示させるキャラクタ画像のデータを管理サーバ140から送信するのではなく、会員管理コンピュータ120の会員属性情報にも当該キャラクタ画像のデータを記憶させておき、会員管理コンピュータ120から当該データを送信するように構成してもよい。当該キャラクタ画像は、遊技者の遊技状況(たとえば、大当り、出玉○○○発、○○○ハマりなどの状況など)により表情や動作を変化させること(たとえば、大当りのときはうれしい表情をし、はずれのときは悲しい表情をするなど)ができるとともに、後述するフレンド機能のように他のP台2に設けた表示器54に登場させることができる。さらに、ログイン中の画面には、本日持玉数、貯玉数、およびプレイ可能玉(遊技玉)数が表示される。また、表示器54には、本日持玉数の表示の左側の位置に「払出」ボタン、貯玉数の表示の左側の位置に「再プレイ」ボタンがそれぞれ表示されている。「払出」ボタンは、本日持玉をプレイ可能玉(遊技玉)に変換するためのボタンであり、本日持玉数が存在するとき有効で、存在しないとき無異なる。また、「再プレイ」ボタンは、貯玉をプレイ可能玉(遊技玉)に変換するためのボタンであり、貯玉数が存在するとき有効で、存在しないとき無異なる。
管理サーバ140へのログイン処理が行なわれ、ログインに用いた会員カードIDが図25(a)に示す共通会員情報テーブルに登録されていない場合、図34(e)に示す「この携帯orカードは会員登録されておりません 今すぐ会員登録しますか?」とのメッセージ画面枠が表示される。ここで、図34(e)に表示された「はい」ボタンを押下すると会員登録サイトへ遷移できるように図34(e)に示すメッセージ画面枠に変えて、図34(f)に示すメッセージ画面枠が表示される。図34(f)に示すメッセージ画面枠には、「[会員登録サイトへ遷移します]」のタイトル、および「リーダーに携帯端末をかざすか、表示されている二次元コードを読取ってください」とのメッセージが表示されるとともに二次元コードが表示される。遊技者は、携帯端末をリーダーにかざすか、二次元コードを読取って会員登録サイト(図示せず)へ遷移し、会員登録を行なう。一方、図34(e)に表示された「いいえ」ボタンを押下するとトップ画面が表示される。なお、「はい」ボタン、および「いいえ」ボタンのいずれも選択せずに10秒間経過すると、トップ画面が表示されるようにしてもよい。図34(e)および図34(f)に示すメッセージ画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっており、当該ボタンの操作は無効である。ただし、「呼出」ボタン、「遊技ガイド」ボタンおよび「操作説明」ボタンの操作は有効にしてもよい。
<管理サーバからのログアウト>
次に、管理サーバ140からのログアウト処理について説明する。遊技者が遊技を終了する場合、以下のような操作を行ない管理サーバ140からログアウトする。図35は、管理サーバ140からログアウトするための操作を説明するための画面の一例を示す図である。まず、図35(a)に示す画面において表示されている「本日持玉」、「貯玉」、および「プレイ可能玉」がそれぞれ0玉になるように計数処理を行なう。次に、CU3に挿入されている共通会員カード1Aを返却するために、「返却」ボタンを押下する。さらに、表示される「ログイン中」ボタンの押下することで、管理サーバ140からログアウトできる。なお、前述の操作は一例であり、例えば、「返却」ボタンを押下するだけで、前述の操作を自動で行ない管理サーバ140からログアウトするように構成してもよい。
管理サーバ140からのログアウト処理が開始されると、直ちにログアウトする構成であってもよいが、図35(b)のようにメッセージ画面枠を表示して完全にログアウトするまでに猶予時間を設定する構成であってもよい。図35(b)に示すメッセージ画面枠では、「認証解除カウントダウン開始 あと00秒でログアウトします」とのメッセージが表示される。つまり、CU3は、管理サーバ140との間の認証を解除せず、ログイン状態を設定された時間保持し、誤って「ログイン中」ボタンを押下して管理サーバ140からログアウトされてしまわないようにしてある。なお、猶予時間を待たずに直ちにログアウトできるように「ログアウト」ボタンが設けてある。逆に、継続して遊技を行ないたい場合のために「認証継続するには入金または「続ける」を押してください」とのメッセージが表示され、「続ける」ボタンを押下することで、図33(d)で示したログイン中画面に戻る。図35(b)に示すメッセージ画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっており、当該ボタンの操作は無効である。ただし、「呼出」ボタン、「遊技ガイド」ボタンおよび「操作説明」ボタンの操作は有効にしてもよい。
管理サーバ140からのログアウト処理が完了すると、図35(c)に示すような画面が表示される。具体的に、図35(c)に示すような画面には、「ログイン中」ボタンの表示が消え、アバター表示領域に遊技者が登録したキャラクタ画像に変わり、ログイン前のキャラクタ画像が表示される。また、アバター表示領域の下に、ログインした遊技者の会員カードIDが表示されていた場合、当該表示も消える。なお、「ログイン中」ボタンなどの表示が消えた部分に、後述する広告画像の表示を行なってもよい。
<フレンド機能>
管理サーバ140には、図25(d)に示すような関連会員情報テーブルが記憶してあり、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードIDから特定される会員遊技者と所定の関連性を持つ関連会員遊技者が全て記憶されている。そして、本実施形態に係る遊技用システムでは、当該関連会員情報テーブルを利用してフレンド機能を遊技者に提供することができる。ここで、フレンド機能とは、管理サーバ140にログインした会員カードIDに対応付けて関連会員情報テーブルに登録してある関連会員遊技者のうち、同じ遊技場で遊技している関連会員遊技者を検索して、ログインした会員の表示器54に表示する機能である。図36、図37は、フレンド機能の操作を説明するための画面の一例を示す図である。
具体的に、ある会員カードIDを有する会員が管理サーバ140にログインすると、図36(a)に示すように「フレンド検索中」の画像が表示され当該会員の関連遊技者が検索される。検索処理としては、たとえば、管理サーバ140にログインすると、ログインした会員カードIDに対応付けられた関連会員遊技者の会員カードIDが管理サーバ140から遊技場の会員管理コンピュータ120に送信される。そして、会員管理コンピュータ120は、受信した関連会員遊技者の会員カードIDのうち、当該遊技場で遊技している関連会員遊技者を検索し、ログインした会員の表示器54に表示させる関連会員遊技者を特定する。なお、各遊技場の会員管理コンピュータ120で、遊技している関連会員遊技者を検索するのではなく、管理サーバ140が、ログインした会員カードIDに対応付けられた関連会員遊技者の会員カードIDのうち、同じ遊技場で遊技している関連会員遊技者を検索して、ログインした会員の表示器54に表示させる関連会員遊技者を特定してもよい。ここで、フレンド機能や後述するチャット機能を利用できる対象を同じ遊技場で遊技している関連会員遊技者に限定することで、他の遊技場での遊技状況と比較され、他の遊技場へ遊技者が流れるのを防止することができる。
フレンド検索した結果、遊技場で遊技している関連会員遊技者が見つかった場合、図36(b)に示すように関連会員遊技者のアバターとしてキャラクタ画像を「再プレイ」ボタンの下方に表示する。なお、表示する関連会員遊技者のキャラクタ画像は、関連会員遊技者の会員カードIDに基づいて、当該会員カードIDの会員属性情報に登録してあるキャラクタ画像を利用する。関連会員遊技者のキャラクタ画像を表示するだけでは、遊技者が各関連会員遊技者を識別することができない場合もあるので、キャラクタ画像とともに会員カードIDなどの識別番号(たとえば、「No.0001」、「No.0002」、「No.0003」など)を表示してある。もちろん、キャラクタ画像とともに表示される識別表示は、会員カードIDに限定されず遊技場会員ID、会員カードIDに登録してある氏名やニックネーム等であってもよい。
図36(b)に示す画面では、3名の関連会員遊技者が表示されている。この関連会員遊技者の表示される順は、左からログイン時間の早い順としてある。もちろん、表示順は、これに限定されず、大当り回数が多い順や賞球数の多い順などでもよい。関連会員遊技者のアバターは、たとえば表示器54の右端から歩いて登場して図36(b)に示すように所定の位置に並ぶように表示してもよい。また、登場する際に、関連会員遊技者の遊技状況を話し(ふきだし表示)しながら登場してもよい。さらに、図36(b)に表示された関連会員遊技者を押すことで、当該関連会員遊技者の遊技情報(たとえば遊技履歴など)に基づき当該関連会員遊技者の遊技状況(たとえば、大当り、出玉○○○発、○○○ハマりなどの状況など)を表示させることができる。たとえば、図37(c)に示すように、たとえば、識別番号「No.0001」の関連会員遊技者のキャラクタ画像を押すと、現在の遊技状況として「大当り」と表示される。表示させる遊技状況には、遊技情報に含まれる大当り回数や確変回数などの遊技履歴や、会員属性情報に含まれる氏名などの情報がある。なお、フレンド機能では、CU3で受付けた会員カードIDに対応する遊技者に対応して、表示器54にアバターを表示させる関連会員遊技者の会員属性情報を、当該関連会員遊技者の遊技情報とともに管理サーバ140または会員管理コンピュータ120から送信することになる。
フレンド検索した結果、遊技場で遊技している関連会員遊技者が見つからなかった場合、図37(d)に示すように「再プレイ」ボタンの下方にキャラクタ画像が表示されない。なお、前述の構成では、同じ遊技場内で遊技している関連会員遊技者を検索して表示しているが、これに限定されず、所定の範囲内であればよく、たとえば同じ系列店の遊技場内で遊技している関連会員遊技者を検索して表示しても、同じ地域内(たとえば同市内や同町内など)で遊技している関連会員遊技者を検索して表示してもよい。もちろん、管理サーバ140に登録されている関連会員遊技者であれば、どこで遊技しているのかに関わらず表示してもよい。
<チャット機能>
本実施形態に係る遊技用システムでは、図36、図37で示したように、現在遊技している関連会員遊技者がフレンド機能により表示されるだけではく、当該関連会員遊技者と通信を行なうこともできる。具体的には、関連会員遊技者との間で定型文を用いたチャット機能を用いた通信が可能である。図38、図39は、チャット機能の操作を説明するための画面の一例を示す図である。
まず、図38(a)に示すように、フレンド機能の結果、表示器54には、3名の関連会員遊技者が表示されている。この3名の関連会員遊技者の中から左端に位置する関連会員遊技者と通信を行なう場合、当該関連会員遊技者の画面位置を押して、通信相手を選択する。
表示されている関連会員遊技者を選択すると、図38(b)に示すように、選択メニュー画面枠がアバターなどを表示した画面上に表示され、チャット機能と後述する持玉共有機能とを選択することができる。チャット機能を利用して、選択した関連会員遊技者と通信を行なうためには、選択メニュー画面の「チャットをする」ボタンを押下する。図38(b)に示す選択メニュー画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっておらず、当該ボタンの操作は有効である。そのため、チャット機能を中止したい場合は、「トップ」ボタンなどを押下することで中止することができる。
「チャットをする」ボタンを押下すると、表示器54には、図38(b)に示す選択メニュー画面枠に変わり、当該位置に図39(c)に示すような、送信する言葉を選ぶための一覧メニュー枠が表示される。一覧メニュー枠には、「送信する言葉を選んでね」とのメッセージとともに、「こんにちは」、「ハマッタ!」、「いいよ」、「激アツ」、「ハズれた!」、「ダメ」、「帰ろうかな」、「玉ちょうだい・・・」、「マジ???」、「まだ打つ?」および「移動します」などの送信する言葉が表示される。遊技者が一覧メニュー枠から「こんにちは」を選択して、通信相手の関連会員遊技者に送信する。なお、一覧メニュー枠に表示される送信する言葉は、CU3に予め登録されている言葉だけではなく、遊技者が事前に情報端末であるノートパソコン15Aや携帯電話16Aから管理サーバ140にアクセスして送信する言葉を追加・変更登録してもよい。また、送信する言葉を一覧メニュー枠から選ぶのではなく、キーボードなど入力画面を表示して直接入力するようにしてもよい。図39(c)に示す一覧メニュー枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっておらず、当該ボタンの操作は有効である。そのため、チャット機能を中止したい場合は、「トップ」ボタンなどを押下することで中止することができる。
本実施形態に係る遊技用システムは、遊技者が「こんにちは」と通信相手の関連会員遊技者に言葉を送信すると、図39(d)に示すように通信相手の関連会員遊技者から「がんばって!」との言葉を返信されてくることで、チャット機能を用いた通信を行なうことが可能となる。
このように、会員遊技者間で、チャット機能を用いて簡単に通信を行なうことができることで、複数の遊技者間でコミュニケーションを図りつつ遊技を行なうことが可能になり、単独で遊技を行なうときとは違った楽しみ方を遊技者に提供することができる。
<持玉共有機能>
本実施形態に係る遊技用システムでは、図36、図37で示したように、現在遊技している関連会員遊技者がフレンド機能により表示されるだけではく、当該関連会員遊技者との間で持玉を共有することができる。具体的には、関連会員遊技者との間で持玉を送信したり、受信したりすることで持玉共有が可能である。図40〜図43は、持玉共有機能の操作を説明するための画面の一例を示す図である。
まず、図38(a)に示すように、フレンド機能の結果、表示器54には、3名の関連会員遊技者が表示されている。この3名の関連会員遊技者の中から左端に位置する関連会員遊技者との間で持玉共有を行なう場合、当該関連会員遊技者の画面位置を押して、持玉共有相手を選択する。
表示されている関連会員遊技者を選択すると、図40(a)に示すように、選択メニュー画面枠がアバターなどを表示した画面上に表示され、チャット機能と持玉共有機能とを選択することができる。持玉共有機能を利用して、選択した関連会員遊技者と持玉共有を行なうためには、選択メニュー画面の「持玉を贈る」ボタンを押下する。図40(a)に示す選択メニュー画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっておらず、当該ボタンの操作は有効である。そのため、持玉共有機能を中止したい場合は、「トップ」ボタンなどを押下することで中止することができる。
「持玉を贈る」ボタンを押下すると、表示器54には、図40(a)に示す選択メニュー画面枠に変わり、当該位置に図40(b)に示すような、送る持玉数を選択する選択一覧画面枠が表示される。図40(b)に示す選択一覧画面枠には、「贈る玉数を選択してください!」とのメッセージが表示されるとともに、「5000玉」、「3000玉」、「1000玉」および「500玉」の贈る玉数が表示されている。なお、贈る玉数を選択一覧画面枠から選ぶのではなく、キーボードなど入力画面を表示して直接入力するようにしてもよい。図40(b)に示す選択一覧画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっておらず、当該ボタンの操作は有効である。そのため、持玉共有機能を中止したい場合は、「トップ」ボタンなどを押下することで中止することができる。
遊技者が「5000玉」を選択すると、表示器54には、図40(b)に示す選択一覧画面枠に変わり、当該位置に図41(c)に示すような確認画面枠が表示される。図41(c)に示す確認画面枠には、具体的に「No.0001さんに持玉を贈ります」とのメッセージとともに、「現在の当日持玉」、「共有玉数」および「残りの当日持玉」が表示され、「決定」および「取消」ボタンが表示される。たとえば、「現在の当日持玉」が23945玉で、「共有玉数」として5000玉贈る場合、「残りの当日持玉」は、23945玉−5000玉で、18945玉となる。遊技者は、当該画面で共有玉数を確認して、関連会員遊技者に持玉を贈る場合、「決定」ボタンを押下し、関連会員遊技者に持玉を贈ることを中止する場合、「取消」ボタンを押下する。ここで、図41(c)に示す画面が表示する前に、持玉を贈る相手の関連会員遊技者が管理サーバ140からログアウトしている場合であっても、図41(c)に示す画面を表示するとともに、贈る玉数の確認を行なう。図41(c)に示す選択メニュー画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっておらず、当該ボタンの操作は有効である。そのため、持玉共有機能を中止したい場合は、「トップ」ボタンなどを押下することで中止することができる。
「決定」ボタンを押下して、関連会員遊技者の持玉が送信された場合、図41(d)に示すように、「送信完了」のメッセージ画面枠がアバターなどを表示した画面上に表示される。図41(d)に示すメッセージ画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっており、当該ボタンの操作は無効である。一方、持玉を贈られた関連会員遊技者側の表示器54(たとえば、0230番台のP台2に設けられた表示器54)には、図42(e)に示すメッセージ画面枠がアバターなどを表示した画面上に表示され、「No.008さんから贈り物が届いています」とのメッセージとともに、贈り物の「5000玉」が表示される。図42(e)に示すメッセージ画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっており、当該ボタンの操作は無効である。贈られた持玉を受取った関連会員遊技者は、表示器54に表示されている「確認」ボタンを押下することで、贈られた持玉を自分の持玉として利用することができるようになる。なお、表示器54に図42(e)に示すメッセージ画面枠が表示されると、「確認」ボタンが押下されるまで遊技玉の発射以外の操作をすることができない。また、所定時間内に「確認」ボタンが押下されなければ、持玉共有機能をキャンセルするように構成しても、自動的に持玉共有するように構成してもよい。
図38(a)で、持玉共有相手の関連会員遊技者を選択した後に、当該関連会員遊技者が管理サーバ140からログアウトしている場合や、当該関連会員遊技者との通信ができなくなっている場合、表示器54には、図43(f)に示すように「送信失敗」のメッセージ画面枠がアバターなどを表示した画面上に表示される。持玉の送信が失敗すると、贈った持玉を戻す処理が開始され、図43(f)に示すメッセージ画面枠に「持玉を戻します」と表示される。
贈った持玉を戻す処理が開始されると、表示器54には、図43(f)に示すメッセージ画面枠に変わり、当該位置に図43(g)に示すメッセージ画面枠が表示される。図43(g)に示すメッセージ画面枠には、「共有玉を戻します」とのメッセージとともに、「現在の当日持玉」、「共有玉数」および「残りの当日持玉」が表示され、「確認」ボタンが表示される。たとえば、「現在の当日持玉」が18945玉で、戻す「共有玉数」が5000玉の場合、「残りの当日持玉」は、18945玉+5000玉で、23945玉となる。持玉が戻された遊技者は、表示器54に表示されている「確認」ボタンを押下することで、戻された持玉を自分の持玉として利用することができるようになる。なお、図43(g)に示す選択メニュー画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっていないが、表示器54に図43(g)に示すメッセージ画面枠が表示されると、「確認」ボタンが押下されるまで遊技玉の発射以外の操作をすることができない。また、所定時間内に「確認」ボタンが押下されなければ、自動的に持玉を戻してもよい。
<広告表示機能>
本実施形態に係る遊技用システムでは、遊技者などに対する広告宣伝機能を有する。具体的には、遊技者の遊技を妨げないような表示態様で広告を表示器54に表示することが可能である。図44〜図47は、カードユニットの表示器に表示される広告の表示態様を説明するための画面の遷移を示す図である。
図44(a)を参照して、CU3の表示器54にはトップ画面が表示されている。トップ画面は、遊技者がカードをCU3に挿入した後、初めに表示される初期画面である。図44(a)からわかるように、表示器54は、遊技機での遊技に関するさまざまな遊技関連情報を表示する表示領域を有している。具体的に、表示器54には、トップ画面に遷移する操作を受け付ける「トップ」ボタンと、メニュー画面枠を表示する操作を受け付ける「メニュー」ボタンと、遊技者が遊技を中断するための離席操作を受け付ける「離席」ボタンと、カードの返却操作を受け付ける「返却」ボタンと、残額から遊技に用いる遊技点を貸出す操作を受け付ける「球貸」ボタン(図44(a)の「2」(丸で囲まれた2を示す)の領域)と、遊技場に預け入れられている遊技者所有の貯玉から遊技点に引き落とす操作を受け付ける「再プレイ」ボタン(図44(a)の「4」(丸で囲まれた4を示す)の領域)と、カードに記録された遊技者所有の持点から遊技点に払い出す操作を受け付ける「払出」ボタン(図44(a)の「3」(丸で囲まれた3を示す)の領域)とが表示される。表示器54には、さらに、入金の残額(残金)、賞球数、貸玉数、持玉数(持点数)、貯玉数、プレイ可能玉数である遊技玉数(遊技点数)などが表示される。
ここで、CU制御部323は、遊技者の遊技を妨げずに広告表示を行なうため、CU3が受け付けた入力の種類(たとえば、上述した各ボタンを遊技者が押下する操作)に基づいて、表示器54に表示される広告の表示態様を設定する。ある局面では、CU制御部323は、表示態様として、表示領域に対する広告表示領域の割り当てを設定する。具体的には、CU制御部323は、遊技者から所定の操作を受け付けると、その所定の操作後に遊技者が行なうと想定される一連の操作を妨げないように広告表示領域を設定する。すなわち、CU制御部323は、遊技者が所定の操作を行なった後、次の操作のために遊技者が確認したい領域が適切に確認できるように広告表示領域を設定する。そして、表示制御部350は、設定された表示態様で広告を表示器54に表示させる。別の局面では、CU制御部323は、表示態様のうち広告を表示させる表示時間を設定する。そして、表示制御部350は、当該設定された表示時間内において広告を表示させる。
以下、図44(a)〜図47(g)を参照して、CU3が遊技者からどのような操作を受け付けると、表示器54のどの領域に、どのくらいの時間、広告が表示されるのかを具体的に説明する。
図44(a)および図44(b)を参照して、表示領域Aに広告が表示される場合について説明する。まず、遊技者がCU3に対して払出操作を行なった場合について考える。具体的には、払出操作とは、「払出」ボタンを選択する操作(表示対象操作「3」(丸で囲まれた3を示す)払出に相当)である。CU制御部323は、払出操作を受け付けると、持玉の残数を示す持玉数(持点情報)が表示されている領域を視認可能な態様で広告表示領域を設定する。たとえば、図44(b)に示すように、CU制御部323は、持玉数が表示されていない表示領域Aを広告表示領域として設定し、表示制御部350は、設定された表示領域Aに広告を表示する。すなわち、CU制御部323は、払出操作を受け付けると、持玉数に被らないように広告表示領域を設定する。なお、CU制御部323は、持玉数に加えて遊技玉数にも被らないように広告表示領域を設定してもよい。
また、CU制御部323は、図44(b)に示すように、広告を表示領域Aに表示するときに、持玉数および遊技玉数を含むメッセージ画面枠(ポップアップ画面)を表示してもよい。当該メッセージ画面枠では、さらに払出玉数も表示されている。このとき、CU制御部323は、メッセージ画面枠が表示される比較的短い時間(たとえば、4秒)内で広告を表示するように設定してもよい。このようなメッセージ画面枠を表示させるのは、遊技者に対して持玉数および遊技玉数が変化したことの確認を促すためである。なお、持玉数が減少し遊技玉数が増加したことを強調する矢印を表示してもよい。これにより、CU3は、遊技者が払出操作後に持玉数の減少および遊技玉数の増加を確認するという流れを妨げることなく、広告を表示できる。
次に、遊技者がCU3に対して入金操作を行なった場合について考える。入金操作とは、紙幣挿入口302に紙幣を挿入する操作(表示対象操作「1」(丸で囲まれた1を示す)入金に相当)、およびCU3にスマートフォンなどの携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を当該通信部にかざすことによって携帯端末内に記憶されている電子マネーをCU3に認識させる操作(表示対象操作「5」(丸で囲まれた5を示す)電子マネーに相当)を含む。CU制御部323は、入金操作を受け付けると、入金の残額が表示されている領域、および「球貸」ボタンが表示されている領域を視認可能な態様で広告表示領域を設定する。たとえば、図44(b)に示すように、CU制御部323は、残額および「球貸」ボタンが表示されていない表示領域Aに広告表示領域に設定し、表示制御部350は、設定された表示領域Aに広告を表示する。すなわち、CU制御部323は、入金操作を受け付けると、残額および「球貸」ボタンに被らないように広告表示領域を設定する。
また、CU制御部323は、広告を表示領域Aに表示するときに、上述した払出操作の場合と同じようなメッセージ画面枠を表示してもよい。この場合には、変化があった項目である残額および電子マネー残額を含むメッセージ画面枠が表示される。このとき、CU制御部323は、メッセージ画面枠が表示される比較的短い時間(たとえば、4秒)内で広告を表示するように設定してもよい。このようなメッセージ画面枠を表示させるのは、遊技者に対して残額または電子マネー残額が変化したことの確認を促すためである。
これにより、CU3は、遊技者が入金操作して残額または電子マネー残額が増加するのを確認した後、当該残額から遊技点を貸し出す球貸し操作を行なう(「球貸」ボタンを押下する)という一連の流れを妨げることなく、広告を表示できる。
次に、遊技者がCU3に対して球貸し操作を行なった場合について考える。具体的には、球貸し操作とは、「球貸」ボタンを選択する操作(表示対象操作「2」(丸で囲まれた2を示す)球貸に相当)である。CU制御部323は、球貸し操作を受け付けると、入金の残額が表示されている領域、および遊技玉の残数を示す遊技玉数(遊技点情報)が表示されている領域を視認可能な態様で広告表示領域を設定する。たとえば、図44(b)に示すように、CU制御部323は、残額および遊技玉数が表示されていない表示領域Aを広告表示領域として設定し、表示制御部350は、設定された表示領域Aに広告を表示する。すなわち、CU制御部323は、球貸し操作を受け付けると、残額および遊技玉数に被らないように広告表示領域を設定する。
また、CU制御部323は、広告を表示領域Aに表示するときに、上述した払出操作の場合と同じようなメッセージ画面枠を表示してもよい。この場合には、変化があった項目である残額および遊技玉数を含むメッセージ画面枠が表示される。このとき、CU制御部323は、メッセージ画面枠が表示される比較的短い時間(たとえば、4秒)内で広告を表示するように設定してもよい。このようなメッセージ画面枠を表示させるのは、遊技者に対して残額および遊技玉数が変化したことの確認を促すためである。なお、メッセージ画面枠において、残額が減少し遊技玉数が増加したことを強調する矢印を表示してもよい。これにより、CU3は、遊技者が球貸し操作後に残額の減少および遊技点数の増加を確認するという流れを妨げることなく、広告を表示できる。
次に、遊技者がCU3に対して再プレイ操作を行なった場合について考える。具体的には、再プレイ操作とは、再プレイボタンを選択する操作(表示対象操作「4」(丸で囲まれた4を示す)再プレイに相当)である。CU制御部323は、再プレイ操作を受け付けると、貯玉の残数を示す貯玉数(貯玉情報)が表示されている領域を視認可能な態様で広告表示領域を設定する。たとえば、図44(b)に示すように、CU制御部323は、貯玉数が表示されていない表示領域Aを広告表示領域として設定し、表示制御部350は、設定された表示領域Aに広告を表示する。すなわち、CU制御部323は、再プレイ操作を受け付けると、貯玉数に被らないように広告表示領域を設定する。なお、CU制御部323は、貯玉数に加えて遊技玉数にも被らないように広告表示領域を設定してもよい。
また、CU制御部323は、図44(b)に示すように、広告を表示領域Aに表示するときに、上述した払出操作の場合と同じようなメッセージ画面枠を表示してもよい。この場合には、変化があった項目である貯玉数および遊技玉数を含むメッセージ画面枠が表示される。このとき、CU制御部323は、メッセージ画面枠が表示される比較的短い時間(たとえば、4秒)内で広告を表示するように設定してもよい。メッセージ画面枠を表示させるのは、遊技者に対して貯玉数および遊技玉数が変化したことの確認を促すためである。なお、メッセージ画面枠において、貯玉数が減少し遊技玉数が増加したことを強調する矢印を表示してもよい。これにより、CU3は、遊技者が再プレイ操作後に貯玉数の減少を確認するという流れを妨げることなく、広告を表示できる。
次に、遊技者がメニュー画面枠を表示して管理サーバ140にログインするログイン操作を行なう場合について考える。具体的には、ログイン操作とは、遊技者が「メニュー」ボタンを選択ときに表示される図32(a)に示すメニュー画面枠において、「ログイン」ボタンを選択する操作(表示対象操作「6」(丸で囲まれた6を示す)ログインに相当)である。CU制御部323は、「メニュー」ボタンを選択する操作を受け付けると、ログイン操作を受け付けるために必要なメニュー画面枠が表示される領域を視認可能な態様で広告表示領域を設定する。たとえば、図44(b)に示すように、CU制御部323は、メニュー画面枠が表示されていない表示領域Aを広告表示領域として設定し、表示制御部350は、設定された表示領域Aに広告を表示する。すなわち、CU制御部323は、「メニュー」ボタンを選択する操作を受け付けると、ログイン操作を受け付けるために必要な操作領域に被らないように広告表示領域を設定する。これにより、CU3は、遊技者がメニューボタンの選択操作後に表示されるメニュー画面枠においてログイン操作を行なうという流れを妨げることなく、広告を表示できる。
次に、図45(c)〜図46(f)を参照して、表示領域Bに広告が表示される場合について説明する。ここでは、遊技者が広告に関する操作である広告表示操作を行なう場合について考える。具体的には、広告表示操作とは、遊技者が「メニュー」ボタンを選択する操作と、「メニュー」ボタンを選択したときに表示される図32(a)に示すメニュー画面枠において「CM表示」ボタンを選択する操作(表示対象操作「7」(丸で囲まれた7を示す)メニュー内のCMボタンタッチに相当)と、「CM表示」ボタンの選択操作後に表示されるCM選択画面において複数の広告の中から表示させたい広告を選択する操作とを含む。CU制御部323は、「メニュー」ボタンを選択する操作を受け付けると、「CM表示」ボタンを含むメニュー画面枠を表示器54に表示する。
続いて、CU制御部323は、図32(a)に示すメニュー画面枠において「CM表示」ボタンを選択する操作を受け付けると、「メニュー」ボタンが表示される領域を視認可能な態様で広告表示領域を設定する。たとえば、図45(d)に示すように、CU制御部323は、「メニュー」ボタンが表示されていない表示領域Bを広告表示領域として設定する。また、表示制御部350は、図46(e)に示すように、広告表示領域として設定された表示領域Bに、複数のCM(CM1〜CM6)から表示するCMを選択するためのCM選択画面を表示させる。CU制御部323が遊技者からCMを選択する操作を受け付けると、遊技者により選択されたCM(たとえば、CM1を選択)が比較的長い時間内(たとえば、15秒間)において表示領域Bに表示される(図46(f))。このように、遊技者がCMを選択する操作を実行した場合には、遊技者が積極的にCMを視認したい場合であると考えられるため、CU制御部323は、広告を比較的大きい表示領域Bに比較的長い時間(15秒間)内において表示するように設定し、表示制御部350は、当該設定に基づいて広告を表示させる。ただし、CU3は、表示領域B以外の領域の選択を受け付けたり、入金操作、カード挿入操作を受け付けたりした場合には、CMを表示中であっても当該表示は解除される。
このように、CU制御部323は、「メニュー」ボタンに被らないように広告表示領域が設定することから、遊技者は常に「メニュー」ボタンを選択することが可能となる。そのため、一度「CM表示」ボタンを選択してCM選択画面や選択されたCMが表示された場合であっても、「メニュー」ボタンを選択してメニュー画面枠を表示させることにより、容易にログイン操作などに移行することができる。
次に、図47(g)および図48〜図50を参照して、表示領域Cに広告が表示される場合について説明する。ここでは、遊技者がCU3に対して返却操作または離席操作を行なった場合について考える。まず、カード返却操作の流れについて説明する。図48、図49は、カードユニットに対するカード返却操作の流れを説明するための画面遷移を示す図である。
図48を参照して、CU3は、「返却」ボタンを選択する操作(表示対象操作「8」(丸で囲まれた8を示す)返却に相当)を受け付けると(図48(a))、返却確認画面枠を表示する(図48(b))。返却確認画面枠には、「返却しますか?」とのメッセージ画面が表示される。図48(b)に示す返却確認画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっており、当該ボタンの操作は無効である。ただし、「呼出」ボタン、「遊技ガイド」ボタンおよび「操作説明」ボタンの操作は有効にしてもよい。CU3は、返却する指示(「はい」ボタンを選択する操作)を受け付けると、カードが返却され、カートの取り忘れを防止するための画面を表示する(図49(c))。つまり、返却操作が完了し、CU3は、返却操作を受け付けたと判断する。一方、CU3は、返却しない指示(「いいえ」ボタンを選択する操作)を受け付けると、図48(a)の画面が表示されて遊技が継続される。
次に、離席操作の流れについて説明する。図50は、離席操作の流れを説明するための画面遷移を示す図である。
図50を参照して、CU3は、離席ボタンを選択する操作(表示対象操作「9」(丸で囲まれた9を示す)離席に相当)を受け付けると(図50(a))、離席確認画面枠を表示する(図50(b))。離席確認画面枠には、「離席 ちょっとだけ席を離れるときに使ってね カードが返却されるから取り忘れに注意してね 離席返却されたカードは他の遊技台では使えないから必ず戻ってきてね」との注意喚起メッセージが表示される。図50(b)に示す離席確認画面枠の表示は、「トップ」ボタンや「球貸」ボタンなどと重なっており、当該ボタンの操作は無効である。ただし、「呼出」ボタン、「遊技ガイド」ボタンおよび「操作説明」ボタンの操作は有効にしてもよい。CU3は、離席する指示(「離席する」ボタンを選択する操作)を受け付けると、カードが返却され、カートの取り忘れを防止するための画面を表示する(図49(c))。つまり、離席操作が完了し、CU3は、離席操作を受け付けたと判断する。一方、CU3は、離席しない指示(「キャンセル」ボタンを選択する操作)を受け付けると、図50(a)の画面が表示されて遊技が継続される。
CU制御部323は、上述した返却操作を受け付けた場合、および離席操作を受け付けた場合のいずれか一方の場合に、表示器54の表示領域の全域を広告表示領域として設定する。具体的には、図47(g)に示すように、CU制御部323は、表示器54の表示領域の全域である表示領域Cを広告表示領域として設定する。
また、CU制御部323は、比較的長い時間(たとえば、15秒間)内において広告を表示するように設定する。表示制御部350は、設定された表示領域Cに広告を所定の時間内(たとえば、15秒間)だけ表示する。このように、遊技者がカードを返却したり離席したりした場合のように、遊技機に遊技者が対峙しておらず遊技者の操作を妨げることがないような状況では、全域に比較的長い時間内において広告を表示する。
これにより、遊技者以外の他者に対する広告宣伝効果を高めることができる。ただし、CU制御部323が画面に対する選択操作を受け付けた場合、入金操作やカード挿入操作を受け付けた場合には、所定の時間内であってもCM表示は解除される。
<広告情報の管理>
図51は、本実施形態に係る広告情報の管理方式を説明するための概略図である。図51に示すコンテンツ管理センタ800Bのサーバ(以下「コンテンツ管理センタ800B」という)は、CU3で再生された広告の再生実績を集計して広告情報として管理する。ここで、広告情報とは、広告としてCU3で再生される音楽データ、画像データの実績を集計した情報である。コンテンツ管理センタ800Bには、図示していないが制御中枢としてのCPU、CPUが動作するためのプログラムや制御データ等を記憶しているROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、HDDなどの大容量記憶装置、周辺機器との信号の整合性を保つための入出力インターフェイス等が設けられている。以下、図51に示す(1)〜(9)の符号に従い、広告情報の管理方式を具体的に説明する。なお、以下の説明では、説明の容易化のため、広告情報は、画像データの再生実績であり、当該画像データを「広告画像」という。
(1)P台2に対応するCU3は、表示器54において広告画像を再生する。以下、説明の容易化のため、「P台2に対応するCU3の表示器54で広告画像が再生される」ことを、単に「CU3で広告画像が再生される」と記載する。図51の例では、P台2a(機種ID:機種A)に対応するCU3で広告画像Aが再生中であり、P台2b(機種ID:機種A)に対応するCU3で広告画像Bが再生中であり、P台2c(機種ID:機種B)に対応するCU3で広告画像Cが再生中であることを示している。
(2)各々のP台2に対応するCU3は、広告画像が再生されたことを示す再生情報(たとえば、再生時「1」、非再生時「0」とする情報)、再生された広告画像の識別情報(たとえば、再生されている画像のコード)、その広告画像を再生したCU3、およびCU3に対応するP台2の特定情報(たとえば、機種ID)を関連付けて、記憶部Aに記憶する。
広告画像の識別情報は、たとえば、画像名、画像コードである。また、P台2を特定するための特定情報は、たとえば、P台2の機種ID(機種名、機種コード)、メーカID(メーカ名、メーカコード)、主制御用セキュリティチップID、および払出制御用セキュリティチップIDの少なくともいずれかを含む。以下では、説明の容易化のため、広告画像の識別情報が画像コード、P台2の特定情報が機種IDであるものとする。
CU3は、再生情報に基づいて、何らかの広告画像が再生されたことを検出し、画像コードに基づいて、その再生された広告画像がどの広告画像であるのかを識別することにより、再生された広告画像の再生実績を広告情報として収集する。CU3は、再生情報が検出された回数と画像コードとに基づいて、再生された広告画像の再生回数をカウントすることで当該再生実績を広告情報として収集する。つまり、CU3は、どの広告画像が、何回再生されたかという情報を含む再生実績を広告情報として収集する。CU3が収集する広告情報には、広告画像を再生した時刻などの情報を一緒に収集してもよい。広告情報に広告画像を再生した時刻の情報を収集することで、本来再生されるはずのない時刻(たとえば、営業時間外の時刻)に再生された情報を異常データとして広告情報から除外することができる。
さらに、CU3は、収集した広告画像の広告情報に、その広告画像を再生したCU3に対応するP台2の機種IDを関連付ける。CU3は、広告画像ごとに当該広告情報を内部RAMやハードディスクなどで構成される記憶部Aに記憶する。このとき、記憶部Aに記憶される広告情報は、どの広告画像が、どの機種において、何回再生されたかという情報を含む。記憶部Aは、CU3に設けられる場合に限定されるものではなく、P台2およびCU3の少なくともいずれか一方に設けられていればよい。遊技機に記憶部Aを設ける場合、遊技盤26の主制御基板16の内部RAMや、遊技枠6の払出制御基板17の内部RAMに記憶部Aを設けてもよい。
なお、CU3が、広告情報を収集する際に、再生情報に基づいて再生回数をカウントする場合について説明したが、これに限られない。たとえば、CU3は、広告画像が再生されたことを示す再生情報を検出してから、当該再生の終了を示す終了信号を検出するまでの時間に基づいて再生時間を算出して、当該再生時間を広告情報として収集してもよい。
また、CU3は、広告画像の再生時における再生領域(広告表示領域)を示す領域情報を、記憶部Aに記憶された当該広告画像の広告情報に関連付けてもよい。領域情報は、たとえば、図44〜図47で説明したような表示領域A(小)、表示領域B(中)、表示領域C(大)を示す情報を含む。
また、CU3は、広告情報に広告画像が再生中に遊技をしていた遊技者の年齢および性別の情報を含めてもよい。たとえば、カメラ399は、遊技者の顔画像を撮影して、CU制御部323に出力する。そして、CU制御部323は、遊技者を撮像することで得られた撮像画像から当該遊技者の特徴量(たとえば、目、鼻、口および輪郭といった顔の各部分についての形や大きさ)を抽出する。ここで、特徴量には性別や年齢により傾向が見られるので、性別や年齢を判定できる。そのため、CU制御部323は、取得した特徴量と所定の基準値とを比較照合することにより、遊技者の年齢および性別を推定する。もちろん、管理サーバ140にログインしている場合、会員カードIDに対応付けて記憶してある会員属性情報から遊技者の年齢および性別の情報を読み出して使用してもよい。
上述したように、CU3は、広告情報を記憶部Aに一旦記憶するので、CU3とユニット管理コンピュータ(ホールサーバ)801との間またはユニット管理コンピュータ801とコンテンツ管理センタ800Bとの間で通信断が生じた場合でも、CU3で再生された広告画像の広告情報を記憶し続けることができ、通信復帰後にリカバリ処理を行なうことができる。つまり、CU3の記憶部Aは、広告情報をユニット管理コンピュータ801やコンテンツ管理センタ800Bへ送信するためのデータバッファとして機能させることができる。
(3)CU3は、記憶部Aに記憶された広告情報をユニット管理コンピュータに送信する。具体的には、CU3は、定期的に(たとえば、1日に1回予め定められた時刻)、または広告情報の送信要求を外部(たとえば、ユニット管理コンピュータ801、コンテンツ管理センタ800B)から受付けたときに、あるいはCU3がオフライン状態からオンライン状態に復帰したときに広告情報をユニット管理コンピュータ801に送信する。
(4)ユニット管理コンピュータ801は、各々のCU3から送信された広告情報を受信する。ユニット管理コンピュータ801は、受信した広告情報にP台2が設置された店舗情報を関連付ける。店舗情報は、たとえば、店舗の規模を示す情報(ホールの床面積、P台2の台数)を含む。
(5)各店舗のユニット管理コンピュータ801は、CU3から受信した広告情報に店舗情報を関連付けた広告情報をコンテンツ管理センタ800Bに送信する。具体的には、ユニット管理コンピュータ801は、定期的に(たとえば、1日に1回予め定められた時刻)、または広告情報の送信要求を外部(たとえば、コンテンツ管理センタ800B)から受付けたときに、あるいはユニット管理コンピュータ801がオフライン状態からオンライン状態に復帰したときに当該広告情報をコンテンツ管理センタ800Bに送信する。
(6)コンテンツ管理センタ800Bは、所定の条件で、各々のホールに設置されているユニット管理コンピュータ801から広告情報を受信してホールごとに集計する。具体的には、コンテンツ管理センタ800Bは、定期的に(たとえば、1日に1回予め定められた時刻)、または広告情報の送信要求をユニット管理コンピュータ801に行なうことで、あるいはコンテンツ管理センタ800Bがオフライン状態からオンライン状態に復帰したときに当該広告情報をユニット管理コンピュータ801から受信する。そして、コンテンツ管理センタ800Bは、ホールごとに集計した広告情報を広告実績テーブルとして記憶部Bに記憶する。換言すると、コンテンツ管理センタ800Bは、各ホールのユニット管理コンピュータ801から送信された広告情報を受信してホールごとの広告情報を集計し、記憶部Bに記憶された広告実績テーブルに蓄積して、広告情報を管理している。なお、コンテンツ管理センタ800Bは、広告情報をホールごとに集計するという所定の条件で広告情報を集計しているが、これに限定されるものではなく、たとえば広告情報を遊技機メーカごとに集計することや、広告情報を機種ごとに集計することを所定の条件としてもよい。
図52は、本実施形態に係る広告実績テーブルの概略図である。図52に示す広告実績テーブルには、ホールごとに、当該ホールに設置されているP台2に対応するCU3で再生された広告画像の広告情報が記憶されている。広告実績テーブルは、広告画像ごとに、機種、再生回数、再生時間、再生領域、および遊技者の性別を示す情報を含む。なお、図52に示す広告実績テーブルには、図示していないが30代や40代などの遊技者の年齢の情報を追加してもよい。ここで、具体例として、店舗Aの広告情報について説明する。店舗Aでは、広告画像Aは、機種Aに対応するCU3おいて、男性の遊技中に表示領域B(中)で12回再生され、その再生時間が180秒であり、女性の遊技中に表示領域C(大)で8回再生され、その再生時間が120秒であったことを示している。また、広告画像Aは、機種Bおよび機種Cに対応するCU3では再生されていないことを示している。
広告画像Bは、機種Bに対応するCU3において、女性の遊技中に表示領域A(小)で20回再生され、その再生時間が80秒であったことを示している。広告画像Cは、機種Cに対応するCU3において、男性の遊技中に表示領域C(大)で5回再生され、その再生時間が75秒であり、女性の遊技中に表示領域B(中)で3回再生され、その再生時間が45秒であったことを示している。広告画像Dは、機種Aに対応するCU3において、男性の遊技中に表示領域A(小)で10回再生され、その再生時間が40秒であり、機種Bに対応するCU3において、男性の遊技中に表示領域A(小)で6回再生され、その再生時間が24秒であり、機種Cに対応するCU3において、女性の遊技中に表示領域B(中)で3回再生され、その再生時間が45秒であったことを示している。
コンテンツ管理センタ800Bは、このような様々な情報を含む広告実績テーブルを有しているため、広告を提供した広告料の様々な算定方式に対して、適切な情報を提供することができる。図52の例では、コンテンツ管理センタ800Bは、たとえば、再生回数、再生時間、再生領域、遊技店の規模に応じて広告料が算定される方式に対して、適切な情報を提供することができる。
(7)再び、図51を参照して、コンテンツ管理センタ800Bは、広告画像と、P台2に対応するCU3での当該広告画像の再生が許可されている当該P台2の機種IDとの対応関係を示す対応関係情報テーブルを記憶する記憶部Cをさらに含む。
図53は、本実施形態に係る対応関係情報テーブルの概略図である。図53の例では、広告画像Aは、機種Aに対応するCU3でのみ再生が許可されており、広告画像Bは、機種Bに対応するCU3でのみ再生が許可されており、広告画像Cは、機種Cに対応するCU3でのみ再生が許可されており、広告画像Dは、機種A、機種B、機種Cにそれぞれ対応するCU3で再生が許可されていることを示している。たとえば、広告画像Dは、遊技機メーカと無関係な広告であり、機種に依存することなく再生される。しかし、広告画像Aは、機種Aを製造している遊技機メーカの広告であり、機種Aが設置してあるCU3でのみ再生される。
再び、図51を参照して、コンテンツ管理センタ800Bは、典型的には、遊技機メーカから入力された情報に基づいて、図53に示したような対応関係情報テーブルを記憶部Cに記憶する。遊技機メーカは、コンテンツ管理センタ800Bからの要求に応じて、出荷済みのP台2の機種IDと、当該P台2で再生が許可されている広告画像との対応関係情報テーブルをコンテンツ管理センタ800Bに送信する。あるいは、遊技機メーカは、P台2を出荷する際に、P台2の出荷履歴を管理している機歴管理センタ800A(図3参照)に出荷情報を入力するときに、当該出荷されたP台2の機種IDと当該P台2で再生が許可されている広告画像との対応関係情報テーブルをコンテンツ管理センタ800Bに送信する。コンテンツ管理センタ800Bは、受信した対応関係情報テーブルを記憶部Cに記憶する。このように、コンテンツ管理センタ800Bは、対応関係情報テーブルを遊技機メーカから容易に取得することができる。また、コンテンツ管理センタ800Bは、遊技機メーカがP台2を出荷する際に対応関係情報テーブルが入力されるため、当該対応関係情報テーブルを確実に取得することができる。なお、コンテンツ管理センタ800Bは、遊技機メーカから対応関係情報テーブルを直接取得する場合だけでなく、機歴管理センタ800Aを経由して対応関係情報テーブルを取得してもよい。
(8)コンテンツ管理センタ800Bは、記憶部Bに記憶された広告実績テーブルと、記憶部Cに記憶された対応関係情報テーブルとに基づいて、P台2で許可されていない広告画像がCU3で再生されたか否かを判定する。具体的には、コンテンツ管理センタ800Bは、ある機種のP台2で本来再生される可能性のない広告画像についての広告情報が存在するか否かを判定する。図52および図53の例では、広告画像A,B,C,Dは、すべて、再生が許可されている機種に対応するCU3で再生されているため、コンテンツ管理センタ800Bは、広告画像の管理に異常はないと判定する。これに対して、たとえば、広告画像Aが機種Bに対応するCU3で再生されていることを示す広告情報が存在する場合には、コンテンツ管理センタ800Bは、機種Bにおいて許可されていない広告画像が再生されていると判定して、異常を報知する。具体的には、コンテンツ管理センタ800Bは、管理者に異常な広告情報が存在することを連絡したり、異常な広告情報が存在する店舗に連絡したりすることで異常を報知する。なお、異常な広告情報と判定する条件は、前述の条件に限定されるものではなく、たとえば、広告情報としてあり得ない再生時間(1回の再生が1時間など)や、広告情報としてあり得ない再生回数(1分間に1000回)などの条件でもよい。また、異常な広告情報と判定する条件として、登録されていない店舗から送信されてきた広告情報などがある。
また、コンテンツ管理センタ800Bは、記憶部Cに格納された対応関係情報テーブルをユニット管理コンピュータ801、または店舗に設置されている各CU3に送信してもよい。そして、CU3は、接続されている遊技機の機種と、対応関係情報テーブルとを比較照合することで、当該機種で許可されていない広告画像は再生しないように制御してもよい。
(9)コンテンツ管理センタ800Bは、記憶部Bに記憶された広告情報のうち異常がない広告情報について、必要がある場合に外部に出力する。具体的には、コンテンツ管理センタ800Bは、広告情報に基づいて広告料を管理する管理団体に対して、広告情報の送信要求に応じて、その要求先に広告情報を送信する。また、コンテンツ管理センタ800Bは、広告情報の送信要求に応じて、その要求先に広告情報を送信するのではなく、当該送信先に定期的に広告情報を送信してもよい。広告情報の送信先としては、たとえば、広告情報に基づいて広告画像を提供した広告料を配分する会社などが想定される。また、コンテンツ管理センタ800Bは、図3に示すように鍵管理サーバ800を介して機歴管理センタ800Aに接続されているので、外部に広告情報を出力する場合、機歴管理センタ800Aを経由して広告情報を外部に出力してもよい。
<鍵管理サーバから通信制御ICまでの間の通信に使用される暗号鍵>
次に、鍵管理サーバから通信制御ICまでの間の通信に使用される暗号鍵について説明する。図54は、鍵管理サーバから通信制御IC325aまでの間の通信に使用される暗号鍵を説明するための図である。まず、鍵管理サーバから通信制御IC325aまでの間の通信に使用される暗号鍵には、主に基板出荷鍵、基板初期鍵、基板認証鍵、本認証鍵、仮認証鍵、有効鍵(商用)、通信鍵1(セッション鍵)および通信鍵2(セッション鍵)がある。基板出荷鍵は、CU制御部−SCの間の通信に利用され、出荷以前での通信テスト電文の暗号にのみ使用される。基板初期鍵は、CU制御部−SCの通信に利用され、ホールサーバとの最初の通信時にCU制御部323が受信し、CU制御部323のRAMに記憶される。SC325bは、製造時の埋め込み情報から基板初期鍵を生成してRAMに記憶する。基板初期鍵を用いた認証用通信(基板初期鍵モード)は限られた期間のみ許容(時限的運用)される。ここで、基板初期鍵モードは、前述したように、ホールサーバと少なくとも1回は正常に通信して、基板初期鍵を取得する必要があるため、セキュリティ性は担保されている。
ここで、「限られた期間」とは、たとえば、2日間という限定的期間である。このように、時限的運用を可能にすることによって、ホールにシステムを導入した段階ですぐに鍵管理サーバとの鍵交換ができない場合であっても、システムの導入直後からホールは営業を開始することが可能となる。なお、限定的期間としては、たとえば、毎朝9時〜17時までの間という具合に、1日の中での定めた期間を設定してもよい。
なお、前述の基板初期鍵モードは、基板初期鍵を用いた認証用通信を限られた期間可能にする制限を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、使用できる金額(カード残額、あるいは現金)を制限してもよい。あるいは、可変表示装置における図柄の変動回数が一定回数に達した場合にゲームを強制終了させて遊技機を不能動化状態に制御してもよい。または、大当たりの累積回数が一定回数に達した場合にゲームを強制終了させて遊技機を不能動化状態に制御してもよい。その他、現金を投入することによる遊技のみを許容してカード残額を使用した遊技ができないようにしてもよく、持玉を使用した遊技のみに制限するようにしてもよい。
基板認証鍵は、CU制御部−SCの間の通信に利用され、鍵管理サーバより基板セキュリティ情報の一部として受信する暗号鍵である。基板認証鍵を用いた認証用通信を行なうことで、基板初期鍵を用いた時限的運用から恒久的運用(通常運用)に通信モード(基板認証鍵モード)が切換わる。この基板認証鍵は、CU制御部のRAMとSCのRAMとに記憶される。
基板初期鍵を用いた時限的運用および基板認証鍵を用いた恒久的運用のいずれについても、ホールサーバに記憶された有効鍵をCU制御部323が受信し、SC325bがその有効鍵を通信制御IC325aに対して設定することによりP台とCUとの間の通信が可能となることで実現される。
本認証鍵は、SC−通信制御ICの間の通信に利用され、鍵管理サーバから受信した更新情報から、SC325bにより生成されてSC325bのRAMに記憶されるとともに、通信制御IC325aにおいてもSC325bと同様に更新情報から生成されて通信制御IC325aのRAMに記憶される。なお、この本認証鍵は、鍵管理サーバなどから本認証鍵そのものを取得するようにしてもよい。また、鍵管理サーバなどから更新情報を受信することなくCU制御部323と通信制御IC325aとが自ら生成してもよい。さらに、鍵管理サーバなどから所定の第1データを取得するとともにCU制御部323と通信制御IC325aとが自ら所定の第2データを生成し、それら第1データと第2データとから本認証鍵を生成するようにしてもよい。
仮認証鍵は、SC−通信制御ICの間の通信に利用され、本認証鍵が生成されるまでの間(又は設定された許容時間(たとえば2日)が経過するまでの間)、SC325bと通信制御IC325aとの間での暗号通信に使用される。この仮認証鍵による暗号通信(仮認証鍵モード)は限られた期間(たとえば2日)のみ許容(時限的運用)される。SC325bおよび通信制御IC325aは、製造段階から仮認証鍵をそれぞれのROMに記憶している。有効鍵(商用)は、ホールサーバとの最初の通信時にCU制御部323経由でSC325bが受信し、通信制御IC325aに対して送信(設定)する鍵である。有効鍵が設定されることによってP台との通信が可能になる。なお、有効鍵は、通信制御IC325a活性化用のデータである。換言すると、有効鍵は、CUとP台との間の通信を許可するための許可情報である。
通信鍵1(セッション鍵)は、CU制御部−SCの間の通信に利用され、対遊技機用の業務電文通信に用いられ、SC325bが何らかの変数を用いて、毎営業日作成している。該変数として、たとえば、カウンタ値(乱数)や日時情報などを用いてもよい。通信鍵2(セッション鍵)は、SC−通信制御ICの間の通信に利用され、対遊技機用の業務電文通信に用いられる。
なお、前述に説明した鍵は、鍵のデータがそれぞれの部分にそのまま埋込まれている構成であっても、鍵のデータを生成するための情報がそれぞれの部分に記憶されていて、該情報を利用いて鍵のデータを生成する構成であってもよい。
次に、暗号鍵の取得方法と、取得した暗号鍵を用いて暗号通信を行なう方法について説明する。まず、SC325bは、ホールサーバとの最初の通信時にCU制御部323経由で有効鍵を取得する。SC325bは、取得した有効鍵を通信制御IC325aに対して送信(設定)することで、P台との通信が可能になる。CU制御部323はホールサーバとの最初の通信時に基板初期鍵を受信し、CU制御部323のRAMに記憶される。SC325bは、製造時の埋め込み情報から基板初期鍵を生成してRAMに記憶する。SC325bは、取得した基板初期鍵を用いてCU制御部323と暗号認証を行ない、該基板初期鍵を用いて時限的にCU制御部323と暗号通信を行なう。また、電源投入時にCU制御部323から送られてきた接続要求を受信したホールサーバは、当該ホールサーバが設置されている遊技場を識別するための統一店舗コードをCU制御部323へ返信する。具体的には、ホールサーバのCPUの制御にしたがってホールサーバの入出力インターフェイスからCU制御部323へ統一店舗コードが送信される。
一方、CU制御部323とSC325bとの間では、両者に初期情報として記憶されている基板メーカコードを用いた認証が行なわれる。基板メーカコードとは、セキュリティ基板325を製造したメーカを特定するコードのことである。基板メーカコードを用いた認証に成功したことを条件として、基板接続要求と基板接続応答とのやり取りが行なわれる(図58参照)。CU制御部323からSC325bへ送信される基板接続要求の中に上記統一店舗コードが含まれており、基板接続要求を受信することによりSC325bが統一店舗コードを取得する。
次に、CU制御部323は、鍵管理サーバに対して基板セキュリティ情報を要求し、鍵管理サーバがホールサーバを介して送信してきた基板セキュリティ情報を受信することで、該基板セキュリティ情報に含まれる基板認証鍵を取得する。CU制御部は、取得した基板認証鍵を用いてSCと暗号認証を行ない、該基板認証鍵を用いてSCと暗号通信を行なう。なお、CU制御部323は、基板認証鍵を取得後すぐに基板初期鍵から基板認証鍵に鍵を変更するのではなく、後述するように遊技機が非稼動状態になっていることを条件にして鍵を変更する。
この基板認証鍵は、鍵管理サーバなどから取得する代わりに、CU制御部323が自ら生成してもよく、また、鍵管理サーバなどから所定の第1データを取得するとともにCU制御部323が自ら所定の第2データを生成し、それら第1データと第2データとから基板認証鍵を生成するようにしてもよい。
次に、SC325bは、記憶してある仮認証鍵を用いて通信制御IC325aと暗号通信を行なう。そして、SCは、基板認証鍵を用いてCU制御部と暗号通信を行なうことで鍵管理サーバから取得した更新情報を仮認証鍵で復号し、基板問合せ番号を照会する。SCは、照会した基板問合せ番号が一致した場合、更新情報から本認証鍵を生成し、生成した本認証鍵を用いて通信制御IC325aと暗号通信を行なう。なお、本認証鍵は、通信制御IC325aにおいても出荷時から記憶されているものではなく、SC325bと同様に更新情報から生成される。
次に、SCは、CU制御部に対して通信鍵1を通知し、以降のCU制御部との間の通信を、通信鍵1を用いて行なうことで、遊技機との業務電文通信が可能となる。また、SCは、通信制御ICに対して有効鍵を設定することで、通信制御ICから通信鍵2の通知を受け、以降の通信制御ICとの間の通信を、通信鍵2を用いて行なうことで、遊技機との業務電文通信が可能となる。
<CU制御部とSCとの通信における主なシーケンス>
次に、図55〜図65に基づいて、CU制御部323におけるCPUで実行される処理と、セキュリティチップ(SC)325bで実行される処理とを説明する。
まず、図55を参照して、CU制御部323の電源投入・ホール設置時の立上の処理を説明する。この図55は、CU3が遊技場に設置されて最初に電源を立上げたときのシーケンスであり、特に、基板初期鍵を用いたホール設置時の立上シーケンスについて説明する。
まず、CU3の電源を投入すると、CU制御部323およびSC325bが起動される。CU3が遊技場に設置されて最初に電源を立上げたときに、CU制御部323は、上位装置より(具体的にはホールサーバより)基板初期鍵A、基板初期鍵AのMAC鍵、有効鍵(商用/P台出荷用)を取得する。ここで、基板初期鍵Aは、遊技場に納入されてから最初に上位装置へ通信する時、ホールサーバからダウンロードしてCU制御部323に記憶する暗号鍵であり、鍵管理センタに設置された鍵管理サーバに記憶されている基板情報(基板シリアルIDと基板認証鍵)が取得されるまで、CU制御部323とSC325bとの通信に利用する暗号鍵である。なお、基板初期鍵Aは、基板メーカコードを用いて復号され、一方、基板初期鍵AのMAC鍵も同様に、基板メーカコードを用いて復号される。これらの復号は、AES(Advanced Encryption Standard)の暗号方式に則った復号方式で行なわれる。
その後、CU制御部323およびSC325bは、基板メーカコード認証シーケンス、基板初期鍵認証シーケンス、セキュリティ基板情報問合せシーケンスを実行する。
基板メーカコード認証シーケンスは、チャレンジ/レスポンス方式を用いて、CU制御部323とSC325bとの間で基板メーカコードを認証する。基板メーカコード認証シーケンスの処理後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵にホールサーバより取得した基板初期鍵を用い、基板初期鍵認証シーケンスを行ない、基板初期鍵認証が完了した場合に認証OKとなる。なお、基板初期鍵認証シーケンスの詳細な処理については、後述する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵にホールサーバより取得した基板初期鍵を用い、セキュリティ基板情報問合せシーケンスを行ない、セキュリティ基板情報を取得することができた場合に取得OKとなる。セキュリティ基板情報は、鍵管理センタの鍵管理サーバから取得し、基板シリアルIDや基板認証鍵などを含んでいる。なお、セキュリティ基板情報問合せシーケンスの詳細な処理については、後述する。基板認証鍵は、鍵管理センタに設置された鍵管理サーバからダウンロードしてCU制御部323とSC325bとの通信に利用する暗号鍵である。鍵管理サーバは、基板シリアル番号等に対応付けて基板認証鍵を記憶している。
セキュリティ基板情報問合せシーケンスでセキュリティ基板情報を取得することができた場合、SC325bは、通信制御IC325aとの間で認証を実行する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵にホールサーバより取得した基板初期鍵を用い、通信鍵交換シーケンスを行ない、業務電文通信用の通信鍵を交換する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に基板初期鍵を用い、通信鍵交換シーケンスを行ない、通信鍵を生成する。通信鍵交換シーケンスでは、基板情報取得シーケンスで基板情報を取得できた場合、基板認証鍵を暗号鍵に用いるが、基板情報を取得できなかった場合、基板初期鍵を時限的に暗号鍵に用いる。通信鍵の生成方法は、具体的には、乱数と現在時刻のデータとを用いて生成する。この通信鍵(セッション鍵)の生成方法は、乱数と現在時刻のデータとに限らず、暗号通信を行なう装置間での相互認証に用いた鍵以外の可変データであれば、いかなるものを用いてもよい。なお、通信鍵交換シーケンスは、遊技機による遊技を可能にするために遊技機との暗号通信に用いる鍵(通信化鍵)を交換するものであり、その詳細な処理については、後述する。
通信鍵交換シーケンスで通信鍵を生成できた場合、SC325bは、通信制御IC325aから遊技機チップ情報を取得する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に通信鍵交換シーケンスより取得した通信鍵を用い、遊技機チップ情報問合せシーケンスを行ない、遊技機チップ情報を問合せ/通知する。遊技機チップ情報には、主制御チップ番号や払出制御チップ番号などが含まれている。なお、遊技機チップ情報認証シーケンスの詳細な処理については、後述する。
以上の処理を行なうことで、CU制御部323およびSC325bは、遊技機と業務電文通信が可能となる。この遊技機と業務電文通信を行なうことにより遊技機において遊技が可能となる。この遊技機との業務電文通信には、通信鍵(セッション鍵)を利用して運用される。このときの通信は、前述したように、時限的な通信であり、一定期間(たとえば、2日)のみ許容される。以上の処理を経て行なわれる通信モードが制限通信モード(基板初期鍵モード(基板初期鍵運用))である。この時限運用のまま一定期間(たとえば、2日)がオーバーした場合には仮運用が停止されるとともに、オーバーしたことがSC325bからCU制御部323、ホールサーバを経由して鍵管理サーバへ通知される。
その後、CU3は、P台2に対して、リカバリ要求を行ない、P台2は、前回最終送信通番、前回挿入中カードID、前回カード挿入時刻を含むリカバリ応答のレスポンス(リカバリ応答)をCU3に返信する。
次に、図56を参照して、CU制御部323の電源投入・通常立上の処理を説明する。この図56は、CU3が遊技場に設置された後、通常に電源を立上げたときのシーケンスであり、特に、基板認証鍵を用いた立上シーケンスについて説明する。
まず、CU3の電源を投入すると、CU制御部323およびSC325bが起動される。CU3が遊技場に設置されて最初に電源を立上げたときに、CU制御部323は、上位装置より(具体的には鍵管理サーバより、ホールサーバを経由して)基板シリアルID鍵、基板認証鍵バージョン、基板認証鍵A、基板認証鍵AのMAC鍵を取得する。なお、基板シリアルID鍵は、基板初期鍵で復号され、基板初期鍵Aは、基板シリアルIDを用いて復号され、さらに、基板初期鍵AのMAC鍵も同様に、基板シリアルIDを用いて復号される。これらの復号は、AESの暗号方式に則った復号方式で行なわれる。
その後、CU制御部323およびSC325bは、基板メーカコード認証シーケンス、基板認証鍵認証シーケンス、セキュリティ基板情報問合せシーケンスを実行する。
基板メーカコード認証シーケンスは、チャレンジ/レスポンス方式を用いて、CU制御部323とSC325bとの間で基板メーカコードを認証する。基板メーカコード認証シーケンスの処理後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に鍵管理サーバより取得した基板認証鍵を用い、基板認証鍵認証シーケンスを行なう。なお、基板認証鍵認証シーケンスの詳細な処理については、後述する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、鍵の更新が有る場合にのみ、暗号鍵に鍵管理サーバより取得した基板認証鍵を用い、セキュリティ基板情報問合せシーケンスを行なう。
基板認証鍵認証シーケンスで基板認証鍵を認証でき鍵更新が無かった場合や、鍵更新が有り、セキュリティ基板情報問合せシーケンスで認証ができると、SC325bは、通信制御IC325aとの間で認証を実行する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に基板認証鍵を用い、通信鍵交換シーケンスを行ない、通信鍵を生成する。通信鍵の生成方法は、具体的には、乱数と現在時刻のデータとを用いて生成する。この通信鍵(セッション鍵)の生成方法は、乱数と現在時刻のデータとに限らず、暗号通信を行なう装置間での相互認証に用いた鍵以外の可変データであれば、いかなるものを用いてもよい。なお、通信鍵交換シーケンスは、遊技機による遊技を可能にするために遊技機との暗号通信に用いる鍵(通信化鍵)を交換するものであり、その詳細な処理については、後述する。
通信鍵交換シーケンスで通信鍵を生成することができた場合、SC325bは、通信制御IC325aから遊技機チップ情報をさらに取得する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に通信鍵交換シーケンスより取得した通信鍵を用い、遊技機チップ情報問合せシーケンスを行ない、遊技機チップ情報を問合せ/通知する。遊技機チップ情報には、主制御チップ番号や払出制御チップ番号などが含まれている。なお、遊技機チップ情報認証シーケンスの詳細な処理については、後述する。
以上の処理を行なうことで、CU制御部323およびSC325bは、遊技機と業務電文通信が可能となる。この遊技機と業務電文通信を行なうことにより遊技機において遊技が可能となる。この遊技機との業務電文通信には、通信鍵(セッション鍵)が利用される。このときの通信は、制限通信モードのような制限のない通常通信モード(基板認証鍵モード(基板認証鍵運用))である。
次に、図57を参照して、CU制御部323の電源投入・工場出荷時立上の処理を説明する。この図57は、CU3が遊技場に出荷される前の工場出荷時のシーケンスを示し、特に、基板出荷鍵を用いた工場出荷立上シーケンスについて説明する。当該シーケンスは、工場出荷時、上位装置に接続していない状態のCU制御部323およびSC325bにおける処理である。
まず、CU3の電源を投入すると、CU制御部323およびSC325bが起動される。CU制御部323およびSC325bは、基板メーカコード認証シーケンス、基板初期鍵認証シーケンスを実行する。
基板メーカコード認証シーケンスは、チャレンジ/レスポンス方式を用いて、CU制御部323とSC325bとの間で基板メーカコードを認証する。基板メーカコード認証シーケンスの処理後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に基板初期鍵を用い、基板初期鍵認証シーケンスを行なう。しかし、工場出荷時の段階のため未だ遊技場にCU3が設置されていないため、遊技場のホールサーバより基盤初期鍵をCU制御部323が取得できておらず、その結果、基板初期鍵認証の結果がNGとなる。
その後、CU制御部323は、基板初期鍵認証シーケンスが認証NGとなったため、CU制御部323は、SC325bにセキュリティ基板325のテストに用いる基板出荷鍵を要求する、基板出荷鍵要求のコマンドをSC325bに送信する。SC325bは、CU制御部323から基板出荷鍵要求のコマンドを受信後、基板出荷鍵を含む基板出荷鍵応答のレスポンスをCU制御部323に送信する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵にSC325bより取得した基板出荷鍵を用い、基板出荷鍵認証シーケンスを行なう。なお、基板出荷鍵認証シーケンスの詳細な処理については、後述する。
基板出荷鍵認証シーケンスで基板出荷鍵を認証できた場合、SC325bは、通信制御IC325aとの間で認証を実行する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に基板出荷鍵を用い、通信鍵交換シーケンスを行ない、通信鍵を生成する。通信鍵の生成方法は、具体的には、乱数と現在時刻のデータとを用いて生成する。この通信鍵(セッション鍵)の生成方法は、乱数と現在時刻のデータとに限らず、暗号通信を行なう装置間での相互認証に用いた鍵以外の可変データであれば、いかなるものを用いてもよい。なお、通信鍵交換シーケンスは、遊技機による遊技を可能にするために遊技機との暗号通信に用いる鍵(通信化鍵)を交換するものであり、その詳細な処理については、後述する。
通信鍵交換シーケンスで通信鍵を生成できた場合、SC325bは、通信制御IC325aから遊技機チップ情報を取得する。
その後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に通信鍵交換シーケンスより取得した通信鍵を用い、遊技機チップ情報問合せシーケンスを行ない、遊技機チップ情報を問合せ/通知する。遊技機チップ情報には、主制御チップ番号や払出制御チップ番号などが含まれている。なお、遊技機チップ情報認証シーケンスの詳細な処理については、後述する。
その後、CU3は、P台2に対して、通信テスト要求を行ない、P台2は通信テスト応答をCU3に送信する。
以上の処理を行なうことで、CU制御部323およびSC325bは、遊技機と通信テスト電文のみの通信が可能となる。この通信テスト電文の通信を行なうことにより工場出荷時の通信テストが行われる。この工場出荷時の通信テストに合格したCU3が遊技場に納入されて最初の電源立上時のシーケンスが図55で説明したホール設置立上シーケンスであり、その後基板認証鍵の取得後に実行されるシーケンスが図56で説明した通常立上シーケンスである。
次に、図58を参照して、基板メーカコードの認証シーケンスの処理を説明する。
まず、CU制御部323は、SC325bに対して、基板メーカコードの認証を要求する基板メーカコード認証要求1のコマンドを送信する。なお、基板メーカコード認証は、チャレンジ/レスポンス方式を用いて行なうため、CU制御部323は、SC325bに対して、チャレンジコードを要求する。
基板メーカコード認証要求1のコマンドを受信したSC325bは、基板メーカコードに基づくチャレンジコードを生成し、生成したチャレンジコードを基板メーカコード認証応答1のレスポンスでCU制御部323に通知する。
基板メーカコード認証応答1のコマンドを受信したCU制御部323は、チャレンジコードに基づくレスポンスコードを生成し、生成したレスポンスコードを基板メーカコード認証要求2のコマンドでSC325bに通知する。具体的には、基板メーカコードを鍵として受信したチャレンジコードを暗号化してレスポンスコードを生成する。
基板メーカコード認証要求2のコマンドを受信したSC325bは、レスポンスコードをチェックして(具体的には基板メーカコードを鍵としてレスポンスコードを復号してチャレンジコードを抽出して)チャレンジコードが一致すればチェック結果がOKであるとする。そして、当該チェック結果を基板メーカコード認証応答2のレスポンスでCU制御部323に通知する。このとき、CU制御部323は、基板メーカコード認証結果などの認証ログ情報をSC325bから取得する。
一方、チャレンジコードが一致しなければチェック結果がNG(不適正)であるとする。その場合に、n回際認証を繰り返し、n回連続でNGの場合にSC325bが無応答状態(HALT)となり、基板認証鍵と本認証鍵とがクリアされる(図71参照)。この無応答状態(HALT)となった後には、SC325bが通信制御IC325aと認証を行なうことはなく、工場で修理を行なうこととなる。
CU制御部323は、SC325bにCU制御部固有情報(統一店舗コード、台番、現在時刻)を通知して、遊技機との接続を要求する基板接続要求のコマンドを送信する。
SC325bは、CU制御部323からの基板接続要求のコマンドを受信後、統一店舗コード、台晩、現在時刻の情報を保持し、前回の統一店舗コードが一致しているときは、CU制御部323に対して接続要求を受付けた(OK)ことを通知する基板接続応答のレスポンスを返信する。
一方、前回の統一店舗コードと不一致であるときは、CU制御部323に対して接続要求を受付けていない(NG)ことを通知する基板接続応答のレスポンスを返信し、RAMに記憶されている基板認証鍵をクリアするとともに、基板初期鍵を暗号鍵として処理を進めるモードである基板初期鍵モード(図55参照)に遷移する。このとき、CU制御部323は、基板接続要求結果などの認証ログ情報をSC325bから取得する。
次に、図59を参照して、基板初期鍵または基板出荷鍵の認証シーケンスの処理を説明する。
まず、図59に示すように、基板初期鍵を暗号鍵として処理を進めるモードである基板初期鍵モードの状態の場合には、図59において基盤初期鍵を用いた認証が行われるが、基板出荷鍵を暗号鍵として処理を進めるモードである基板出荷鍵モードの状態の場合には、図59において基盤出荷鍵を用いた認証が行われることになる。よって、図59の「/」はいずれか一方を表す記号である。CU制御部323は、SC325bに対して、認証情報を要求する基板初期鍵/基板出荷鍵認証要求1のコマンドを送信する。なお、基板初期鍵/基板出荷鍵認証要求1のコマンドは暗号化していないが、暗号鍵に基板初期鍵/基板出荷鍵を用いて、暗号化してもよい。
基板初期鍵/基板出荷鍵認証要求1のコマンドを受信したSC325bは、CU制御部323に対して、基板初期鍵または基板出荷鍵で認証情報の乱数Aを暗号化し、MAC鍵でH−MACを算出して、基板初期鍵/基板出荷鍵認証応答1のレスポンスで返信する。
基板初期鍵/基板出荷鍵認証応答1のコマンドを受信したCU制御部323は、基板初期鍵または基板出荷鍵を検証するため、認証情報の乱数Aを復号化し、MACをチェックする。
その後、CU制御部323は、SC325bに対して、基板初期鍵または基板出荷鍵で認証情報の乱数Bを暗号化し、MAC鍵でH−MACを算出して、基板初期鍵/基板出荷鍵認証要求2のコマンドで送信する。なお、基板初期鍵/基板出荷鍵認証要求2のコマンドは、暗号鍵に基板初期鍵または基板出荷鍵を用いて、暗号化してある。
基板初期鍵/基板出荷鍵認証要求2のコマンドを受信したSC325bは、CU制御部323に対して、基板初期鍵または基板出荷鍵を検証するため、認証情報の乱数Bを復号化し、MACをチェックする。そして、SC325bは、CU制御部323に対して、認証結果を基板初期鍵/基板出荷鍵認証応答2のレスポンスで返信する。このとき、CU制御部323は、基板初期鍵認証結果、基板出荷鍵認証結果などの認証ログ情報をSC325bから取得する。
次に、図60を参照して、基板シリアルIDおよび基板認証鍵の認証シーケンスの処理を説明する。
まず、CU制御部323とSC325bとの通信は、基板認証鍵を暗号鍵として処理を進めるモードである基板認証鍵モードの状態において、CU制御部323は、SC325bに対して、基板シリアルIDの認証を要求する基板シリアルID認証要求1のコマンドを送信する。なお、基板シリアルID認証は、チャレンジ/レスポンス方式を用いて行なうため、CU制御部323は、SC325bに対して、チャレンジコードを要求する。
基板シリアルID認証要求1のコマンドを受信したSC325bは、基板シリアルIDに基づくチャレンジコードを生成し、生成したチャレンジコードを基板シリアルID認証応答1のレスポンスでCU制御部323に通知する。
基板シリアルID認証応答1のコマンドを受信したCU制御部323は、チャレンジコードに基づくレスポンスコードを生成し(具体的には基板メシリアルIDを鍵としてチャレンジコードを暗号化してレスポンスコードを生成し)、生成したレスポンスコードを基板シリアルID認証要求2のコマンドでSC325bに通知する。
基板シリアルID認証要求2のコマンドを受信したSC325bは、レスポンスコードをチェックして(具体的には基板メシリアルIDを鍵としてレスポンスコードを復号してチャレンジコードを抽出して)、チャレンジコードが一致すればチェック結果がOKであるとする。そして、当該チェック結果を基板シリアルID認証応答2のレスポンスでCU制御部323に通知する。なお、チェック結果がNGの場合、SC325bは、CU制御部323に対してチェック結果を、基板認証結果通知および基板認証結果応答での認証結果に含め、NGを通知する。このとき、CU制御部323は、基板シリアルID認証結果などの認証ログ情報をSC325bから取得する。
その後、CU制御部323は、SC325bに対して、基板認証鍵のバージョン情報を通知するためにバージョン情報通知のコマンドを送信する。なお、バージョン情報通知のコマンドは、暗号鍵に基板認証鍵を用いて、暗号化してある。
バージョン情報通知のコマンドを受信したSC325bは、CU制御部323に対して基板認証鍵のバージョン情報を受信したことを通知するために、バージョン情報応答のレスポンスを返信する。なお、バージョン情報応答のレスポンスは暗号化していないが、暗号鍵に基板認証鍵を用いて暗号化してもよい。
その後、CU制御部323は、SC325bに対して、認証情報を要求する基板認証鍵認証要求1のコマンドを送信する。なお、基板認証鍵認証要求1のコマンドは暗号化していないが、暗号鍵に基板認証鍵を用いて、暗号化してもよい。
基板認証鍵認証要求1のコマンドを受信したSC325bは、CU制御部323に対して、基板認証鍵で認証情報の乱数Aを暗号化し、MAC鍵でH−MACを算出して、基板認証鍵認証応答1のレスポンスで返信する。
基板認証鍵認証応答1のコマンドを受信したCU制御部323は、基板認証鍵を検証するため、認証情報の乱数Aを復号化し、MACをチェックする。
その後、CU制御部323は、SC325bに対して、基板認証鍵で認証情報の乱数Bを暗号化し、MAC鍵でH−MACを算出して、基板認証鍵認証要求2のコマンドで送信する。なお、基板認証鍵認証要求2のコマンドは、暗号鍵に基板認証鍵を用いて、暗号化してある。
基板認証鍵認証要求2のコマンドを受信したSC325bは、CU制御部323に対して、基板認証鍵を検証するため、認証情報の乱数Bを復号化し、MACをチェックする。そして、SC325bは、CU制御部323に対して、認証結果を基板認証鍵認証応答2のレスポンスで返信する。
その後、CU制御部323は、SC325bに対して、基板認証結果を通知するために、基板認証結果通知のコマンドを送信する。なお、基板認証結果通知のコマンドは、暗号鍵に基板認証鍵を用いて、暗号化してある。基板認証結果通知のコマンドは、基板シリアルID認証と基板認証鍵の認証結果をSC325bに対して通知する。
基板認証結果通知のコマンドを受信したSC325bは、CU制御部323に対して、基板シリアルID認証と基板認証鍵の認証結果を通知するために、基板認証結果応答のコマンドを送信する。なお、基板認証結果応答のコマンドは、暗号鍵に基板認証鍵を用いて、暗号化してある。このとき、CU制御部323は、基板認証結果などの認証ログ情報をSC325bから取得する。
次に、図61は、セキュリティ基板情報の問合せを行なう場合の処理を説明するための図である。図61を参照して、まず、CU制御部323は、SC325bに対して上位装置に問合せる情報を要求するために、セキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドを送信する。なお、送信するセキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドは、暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用い、暗号化してある。
セキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドを受信したSC325bは、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)に問合せる情報(基板シリアル番号および問合せ情報)をCU制御部323に通知するために、セキュリティ基板問合せ結果のレスポンスをCU制御部323に返信する。なお、返信するセキュリティ基板問合せ指示通知のレスポンスは、基板シリアル番号を暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用い、暗号化しているとともに、CU制御部323とホールサーバとが復号できない鍵(以下「秘匿用鍵」と言う)で問合せ情報を暗号化している。その結果、問合せ情報は鍵管理サーバのみが復号して解読できる。
セキュリティ基板問合せ結果のレスポンスを受信したCU制御部323は、基板シリアル番号および問合せ情報に基づき、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)にセキュリティ基板325の情報(基板シリアル番号および問合せ情報)を問合せ、上位装置からの応答を待つ。セキュリティ基板情報を問合せ中、CU制御部323およびSC325bは、上位装置からの応答を待たずに、次のステップの処理(たとえば、通信制御ICの認証処理、遊技機チップ情報の認証処理、遊技機との業務電文処理等)を実行し、セキュリティ基板情報を受信したときに必要な処理を実施する。
その後、CU制御部323は、上位装置からセキュリティ基板情報の問合せ結果(基板シリアルIDおよび基板認証鍵)を受信すると、セキュリティ基板情報をSC325bに通知する。具体的に、CU制御部323は、問合せ結果である基板シリアルIDおよび基板認証鍵を含むセキュリティ基板情報通知のコマンドをSC325bに送信する。なお、送信するセキュリティ基板情報通知のコマンドは、暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用い、暗号化してある。
SC325bは、セキュリティ基板情報通知のコマンドを受信後、問合せ番号を確認して、セキュリティ基板情報通知のコマンドを正常に受信したことをCU制御部323に通知するために、セキュリティ基板情報結果のレスポンスを返信する。なお、鍵更新情報は、次回リセット時に使用される。返信するセキュリティ基板情報結果のレスポンスは、暗号化しなくてもよいが、暗号化する場合、暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用いる。
その後、CU制御部323は、受信結果がOKの場合には、基板シリアルID鍵および基板認証鍵Aを保存して、次回リセット時に認証鍵情報として使用する。また、CU制御部323は、基板情報問合せおよび基板情報通知の認証ログ情報を取得する。
次に、図62を参照して、遊技機チップ情報問合せシーケンスの処理を説明する。
まず、CU制御部323は、SC325bに対して遊技機チップ情報を問合せる遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドを送信する。なお、送信する遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドは、暗号化しなくてもよいが、暗号化する場合、暗号鍵に通信鍵を用いる。
一方、SC325bは、通信制御ICから遊技機チップ情報を取得する。その後、遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドを受信したSC325bは、遊技機チップ情報の取得を完了しているので、遊技機チップ問合せ結果=OKの情報を含む遊技機チップ問合せ結果のレスポンスをCU制御部323に返信する。遊技機チップ情報には、主制御チップID、払出制御チップIDなどが含まれている。なお、返信する遊技機チップ問合せ結果のレスポンスは、主制御チップIDと払出制御チップIDとが秘匿用鍵で暗号化され、その他の情報は暗号鍵に通信鍵を用いて、暗号化してある。
その後、CU制御部323は、返信された遊技機チップ問合せ結果のレスポンスを受信した場合、上位装置(鍵管理サーバまたはホールサーバ:図54参照)に、主制御チップ番号および払出制御チップ番号を含む遊技機チップ情報を問合せ、上位装置からの応答を待つ。遊技機チップ情報問合せ中、CU制御部323およびSC325bは、上位装置からの応答を持たずに、次のステップの処理(遊技機との業務電文処理)を実行する。遊技機チップ情報の問合せには時間(たとえば2時間程度)がかかるため、その間遊技機の稼働を停止しておくわけにはいかないために、上位装置からの応答を持たずに次のステップの処理(遊技機との業務電文処理)を実行する。なお、遊技機チップ情報問合せ中は、リセット動作(たとえば、リセットボタン(図示省略)の操作や電源再投入など)が行なわれても、再度遊技機チップ問合せ指示通知の要求は出されない。
その後、CU制御部323は、上位装置から遊技機チップ情報の照合結果を受信すると、当該照合結果をSC325bに通知する。具体的に、CU制御部323は、照合結果を含む遊技機チップ情報通知のコマンドをSC325bに送信する。なお、送信する遊技機チップ照合結果通知のコマンドは、暗号鍵に通信鍵を用いて、暗号化してある。
SC325bは、遊技機チップ情報通知のコマンドを受信後、照合結果がOKのとき、遊技機メーカコードおよび型式コードをCU制御部323に通知するため、遊技機チップ情報結果のレスポンスを返信する。なお、返信する遊技機チップ情報結果のレスポンスは、暗号鍵に通信鍵を用いて、暗号化してある。
同時に、CU制御部323は、SC325bからの遊技機チップ情報結果に含まれる遊技機チップ情報問合せ、遊技機チップ情報照合結果などの認証ログを取得する。
次に、図63を参照して、基板認証鍵認証異常のシーケンスの処理を説明する。
まず、CU3の電源を投入すると、CU制御部323およびSC325bが起動される。
その後、CU制御部323およびSC325bは、基板メーカコード認証シーケンス、基板認証鍵認証シーケンスを実行する。
基板メーカコード認証シーケンスは、チャレンジ/レスポンス方式を用いて、CU制御部323とSC325bとの間で基板メーカコードを認証する。基板メーカコード認証シーケンスの処理後、CU制御部323およびSC325bは、暗号鍵に鍵管理サーバより取得した基板認証鍵を用い、基板認証鍵認証シーケンスを行なう。ここで、基板認証鍵認証が認証NGとなった場合には、SC325bは、認証異常として、基板認証鍵情報をクリアする。
その後、CU制御部323およびSC325bは、基板初期鍵認証シーケンスを実行する。このとき、基板初期鍵認証シーケンスの通信は、暗号鍵として基板初期鍵を用いて、暗号化してある。
この基板初期鍵認証シーケンスの認証が認証OKのときは、その後は図55に示したホール設置時立上シーケンスの処理と同様に、セキュリティ基板情報問合せシーケンス、通信鍵交換シーケンス、遊技機チップ情報問合せシーケンスなどの処理が行われ、遊技機と業務電文通信が可能となる。以後の通信は、暗号鍵として、通信鍵を用いて、暗号化してある。
なお、SC325bは、基板認証鍵シーケンスの認証が認証NGになったことを示す「基板認証鍵更新異常」のアラームを鍵管理サーバ801に通知する。
次に、図64は、セキュリティ基板情報の問合せタイムアウトシーケンスの処理を説明する図である。
まず、CU制御部323は、SC325bに対して上位装置に問合せる情報を要求するために、セキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドを送信する。なお、送信するセキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドは、暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用い、暗号化してある。
セキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドを受信したSC325bは、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)に問合せる情報(基板シリアル番号および問合せ情報)をCU制御部323に通知するために、セキュリティ基板問合せ結果のレスポンスをCU制御部323に返信する。なお、返信するセキュリティ基板問合せ指示通知のレスポンスは、基板シリアル番号を暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用い、暗号化しているとともに、秘匿用鍵で問合せ情報を暗号化している。その結果、問合せ情報は鍵管理サーバのみが復号して解読できる。
セキュリティ基板問合せ結果のレスポンスを受信したCU制御部323は、基板シリアル番号および問合せ情報に基づき、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)にセキュリティ基板325の情報(基板シリアル番号および問合せ情報)を問合せ、上位装置からの応答を待つ。セキュリティ基板情報を問合せ中、CU制御部323およびSC325bは、上位装置からの応答を待たずに、次のステップの処理(たとえば、通信制御ICの認証処理、遊技機チップ情報の認証処理、遊技機との業務電文処理等)を実行する。
その後、CU制御部323は、上位装置からセキュリティ基板情報の問合せ結果(基板シリアルIDおよび基板認証鍵)を受信する前に、セキュリティ基板情報問合せの待ち時間がタイムアウトした場合には、CU3はP台2の状態に関する情報を要求する状態情報要求のコマンドを送信する。なお、この状態情報要求のコマンドは、暗号鍵に通信鍵を用い、暗号化してある。態情報要求のコマンドを受信したSC325bは通信制御IC325a経由でP台2の遊技機チップ情報を取得する。
そしてSC325bは、CU3に対して、状態情報応答のレスポンスを返信する。このとき、SC325bは、セキュリティ基板情報を鍵管理センタに問合せを要求する旨の「基板問合せ有」を含む状態情報応答を返信する。
上記のセキュリティ基板問合せに対して、CU制御部323は、SC325bに対して上位装置に問合せる情報を要求するために、セキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドを送信する。なお、送信するセキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドは、暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用い、暗号化してある。
セキュリティ基板問合せ指示通知のコマンドを受信したSC325bは、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)に問合せる情報(基板シリアル番号および問合せ情報)をCU制御部323に通知するために、セキュリティ基板問合せ結果のレスポンスをCU制御部323に再度返信する。なお、返信するセキュリティ基板問合せ指示通知のレスポンスは、基板シリアル番号を暗号鍵に基板初期鍵または基板認証鍵を用い、暗号化しているとともに、秘匿用鍵で問合せ情報を暗号化している。その結果、問合せ情報は鍵管理サーバのみが復号して解読できる。
セキュリティ基板問合せ結果のレスポンスを受信したCU制御部323は、基板シリアル番号および問合せ情報に基づき、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)にセキュリティ基板325の情報(基板シリアル番号および問合せ情報)を問合せ、上位装置からの応答を待ち続ける。
次に、図65は、遊技機チップ情報の問合せ(照合)タイムアウトシーケンスの処理を説明する図である。
まず、CU制御部323は、SC325bに対して上位装置に問合せる情報(具体的には遊技機チップ情報)を要求するために、遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドを送信する。なお、送信する遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドは、暗号鍵に通信鍵を用い、暗号化してある。
一方、SC325bは、通信制御ICから遊技機チップ情報を取得し、その後、遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドを受信したSC325bは、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)に問合せる情報(主制御チップ情報および払出制御チップ情報)をCU制御部323に通知するために、遊技機チップ問合せ結果(認証OK)のレスポンスをCU制御部323に返信する。なお、返信する遊技機チップ問合せ指示通知のレスポンスは、主制御チップIDと払出制御チップIDとが秘匿用鍵で暗号化され、その他の情報は暗号鍵に通信鍵を用い、暗号化してある。
遊技機チップ問合せ結果のレスポンスを受信したCU制御部323は、主制御チップ情報および払出制御チップ情報に基づき、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)に遊技機チップ情報(主制御チップ情報および払出制御チップ情報)を問合せ、上位装置からの応答を待つ。遊技機チップ情報を問合せ中、CU制御部323およびSC325bは、上位装置からの応答を待たずに、次のステップの処理(たとえば、通信制御ICの認証処理、セキュリティ基板情報の認証処理、遊技機との業務電文処理等)を実行し、遊技機チップ情報を受信したときに必要な処理を実施する。
しかしながら、その後、CU制御部323は、上位装置から遊技機チップ情報の問合せ結果(主制御チップ情報および払出制御チップ情報)を受信する前に、遊技機チップ情報問合せの待ち時間がタイムアウトした場合には、CU3はP台2の状態に関する情報を要求する状態情報要求のコマンドを送信する。なお、この状態情報要求のコマンドは、暗号鍵に通信鍵を用い、暗号化してある。状態情報要求のコマンドを受信したSC325bは通信制御IC325a経由でP台2の遊技機チップ情報を取得する。
そしてSC325bは、CU3に対して、状態情報応答のレスポンスを返信する。このとき、SC325bは、遊技機チップ情報の鍵管理センタへの問合せを要求する旨の「チップ情報問合せ有」を含む状態情報応答を返信する。
上記の遊技機チップ情報問合せに対して、CU制御部323は、SC325bに対して上位装置に問合せる情報を要求するために、遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドを送信する。なお、送信する遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドは、暗号鍵に通信鍵を用い、暗号化してある。
遊技機チップ問合せ指示通知のコマンドを受信したSC325bは、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)に問合せる情報(主制御チップ情報および払出制御チップ情報)をCU制御部323に通知するために、遊技機チップ問合せ結果のレスポンスをCU制御部323に再度返信する。なお、返信する遊技機チップ問合せ指示通知のレスポンスは、主制御チップIDと払出制御チップIDとが秘匿用鍵で暗号化され、その他の情報は暗号鍵に通信鍵を用い、暗号化してある。
遊技機チップ問合せ結果のレスポンスを受信したCU制御部323は、主制御チップ情報および払出制御チップ情報に基づき、上位装置(具体的にはホールサーバ経由で鍵管理サーバ)に遊技機チップ情報(主制御チップ情報および払出制御チップ情報)を問合せ、上位装置からの応答を待ち続ける。
以上の図55〜図65に基づいて説明したCU制御部323とSC325bとの間でのシーケンスにおいて、特徴的な部分を以下にまとめて説明する。
CU3が遊技場に入荷されて設置された後に実行されるシーケンスとして、「基板初期鍵認証シーケンス」がある(図55参照)。この「基板初期鍵認証シーケンス」は、遊技場に搬入されて設置された最初の電源投入時においては、上位装置(ホールサーバ)から基板初期鍵をダウンロード取得し、その基板初期鍵を用いて認証されるシーケンスである。この基板初期鍵認証シーケンスの認証結果がOKであることを条件として、この基板初期鍵を用いて「セキュリティ基板情報問合せシーケンス」が実行される(図55参照)。このセキュリティ基板情報問合せシーケンスにより基板認証鍵が上位装置(鍵管理サーバ)からダウンロード記憶され、以降、この基板認証鍵を利用して各種認証シーケンスや通信鍵交換シーケンス等が実行されてその通信鍵を用いて遊技機と業務電文通信が実行される(図56参照)。
一方、基板初期鍵を用いてのセキュリティ基板情報問合せシーケンス(図55参照)を実行した結果、基板認証鍵を取得できない場合がある。この基板認証鍵は、CUメーカがCU3を遊技場に出荷するときにそのCU3の基板認証鍵を鍵管理サーバへ送信して鍵管理サーバに記憶してもらい、遊技場に搬入されたCUがその事前に鍵管理サーバに記憶されている基板認証鍵をダウンロード記憶するのであるが、CUメーカから鍵管理サーバへの基板認証鍵の送信が何らかの理由により遅れている場合がある。また、遊技場に搬入されて設置されたCU3がセキュリティ基板情報問合せシーケンスを実行して基板認証鍵をダウンロードしようとしたときに鍵管理サーバとCU3との間で不測の事態が発生して通信不能のオフライン状態となっている場合もある。このような場合には、基板認証鍵をダウンロードすることができない。
基板認証鍵をダウンロードできない場合に、それ以降の遊技機との業務電文通信等の実稼動の運用が一切できないとなれば、遊技場における稼動率の低下等の運用上の問題が生じる。そこで、このような不測の事態が発生した場合には、仮の認証鍵である基板初期鍵を利用して実稼動の仮運用ができるように制御される。具体的には、上位装置(具体的にはホールサーバ)より取得済の基板初期鍵を用いて、通信鍵交換シーケンスを実行し、乱数と時刻データとを用いて通信鍵(セッション鍵)を生成し、CU制御部323とSC325bとの間でその通信鍵(セッション鍵)を共有し、その通信鍵(セッション鍵)を使用して業務電文通信を行なって実稼動制御が行なわれる。この基板初期鍵を利用して交換した通信鍵による実稼動制御は、あくまで基板初期鍵が仮の鍵であり基板認証鍵が取得できない不安定な状態であるために、一定の期間だけ許容される仮運用の制御がなされる。具体的には、2日間のみこの基板初期鍵を用いた実稼動制御を許容し、3日目の電源立上げ時においても基板認証鍵を取得できなかったときには、それ以降の制御を停止させ、異常が発生した旨を報知するとともにホールサーバやホール用管理コンピュータへ異常発生した旨の通知を行なうように制御する。なお、基板初期鍵での一定の期間(たとえば2日)だけ許容される仮運用の時限制御は、基板初期鍵がホールサーバに記憶されているものであるため、少なくともCU制御部323がホールサーバに接続されていることが担保されている状態で許容される。
また、前述の「基板初期鍵/出荷鍵認証シーケンス」は、図59に示した工場出荷時すなわち未だ遊技場に搬入されていない段階でも実行される。この段階で基板初期鍵認証シーケンスを実行した場合には、未だ基板初期鍵が取得されていないために、基板初期鍵を用いたこの基板初期鍵認証シーケンスの実行の結果NGの認証結果が導出される。すると、図59に示した基板出荷鍵要求、基板出荷鍵応答以降の各シーケンスが実行され、遊技機と通信テスト電文の通信が実行される状態となる。すなわち、「基板初期鍵/出荷鍵認証シーケンス」により、基板初期鍵が取得されている段階かあるいは取得されていない工場出荷時の段階かを判断しているのであり、本来相互認証を行なう機器認証シーケンスを、基板初期鍵が取得された段階かあるいは取得されていない工場出荷時の段階かの判別にも有効利用している。
<通信制御ICとセキュリティチップとの通信における主なシーケンス>
次に、図66は、SC325bと通信制御IC325aとの間の業務電文シーケンスの処理を説明する図である。図66を参照して、CU3の電源投入後のSC325bおよび通信制御IC325aの処理について説明する。
まず、CU3の電源を投入すると、SC325bおよび通信制御IC325aが起動される。SC325bは、起動するとCU制御部323と認証が実施され、通信制御IC325aは、起動すると遊技機と認証が実施される。
その後、SC325bおよび通信制御IC325aは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用い、通信制御IC認証シーケンスを行なう。図54に基づいて説明した「仮認証鍵モード」の場合には仮認証鍵を用い、本認証鍵が生成され後の本認証鍵モードの場合には本認証鍵を用いる。
その後、SC325bおよび通信制御IC325aは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用い、セキュリティ情報更新シーケンスを行なう。さらに、SC325bおよび通信制御IC325aは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用い、遊技機チップ情報認証シーケンスを行なう。
その後、SC325bは、通信制御IC325aに対して通信鍵を要求する通信鍵要求のコマンドを送信する。通信鍵要求のコマンドは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用いて、暗号化してある。
通信鍵要求のコマンドを受信した通信制御IC325aは、遊技機と業務電文を通信するための通信鍵(セッション鍵)を生成し、生成した通信鍵を通信鍵応答のレスポンスでSC325bに通知する。なお、返信する通信鍵応答のレスポンスは、暗号鍵に本認証鍵または仮認証鍵を用いて、暗号化してある。通信鍵(セッション鍵)の生成方法は、具体的には、乱数と現在時刻のデータとを用いて生成する。この現在時刻のデータは、通信制御IC325a自ら生成してもよくまた他の装置からもらい受けてもよい。この通信鍵(セッション鍵)の生成方法は、乱数と現在時刻のデータとに限らず、前述の相互認証に用いた鍵以外の可変データであれば、いかなるものを用いてもよい。
なお、上記の処理終了以降、遊技機と業務電文通信が可能となる。
図67は、「基板認証鍵による認証」の具体的制御を説明するためのフローである。図67を参照して、以下説明する一連の処理は、CU制御部323とSC325bとの間において行なわれる。
ステップS201において、チャレンジレスポンス方式を用い、基板シリアルIDを使用した認証処理(単体認証)が行なわれる(図60の基板シリアルID認証要求/応答1,2参照)。
そして、ステップS201の単体認証が完了すると、次のステップS202において鍵バージョンのチェックが行なわれる(図60のバージョン情報通知/応答参照)。
そして、ステップS202の鍵バージョンのチェックが完了すると、次のステップS203において、基板認証鍵を使用した機器認証が行なわれる(図60の基板認証鍵認証要求/応答1,2参照)。
そして、ステップS203の機器認証処理が完了すると、次のステップS204において、ステップS201〜S203の認証結果を相互に通知を行ない、次のステップS205に処理が進む(図60の基板認証結果通知/応答参照)。
ステップS205において、通知された認証結果について正常か否かが判断され、認証結果が正常である場合にはステップS206に処理が進み、認証結果が正常でない場合にはステップS207に処理が進む。
ステップS206において、CU制御部323がSC325bから取得するセキュリティ基板情報を有しているか否かがさらに判断され、取得するセキュリティ基板情報を有している場合には、ステップS209に処理が進み、取得するセキュリティ基板情報を有していない場合には、ステップS210に処理が進む。
ステップS209においては、CU制御部323−SC325b間の基板認証鍵の認証処理について、さらにセキュリティ基板情報の問合せ処理へ遷移し、処理が終了する。一方、ステップS210は、基板認証鍵モードの認証を正常に終了し、処理が終了する。なお、この場合には、CU制御部323−SC325b間は遊技機チップ情報の照合の処理が行なわれる。
一方、ステップS205において、認証結果が正常でない場合には、ステップS206に処理が進み。このステップS206においてこのリトライ回数が3回目か否かが判断され、リトライ回数が3回目である場合には、ステップS208に処理が進み、リトライ回数が3回目でない(リトライ回数が1回目か2回目である)場合には、処理がステップS201に戻り、再度認証処理が行なわれる。
ステップS208において、SC325b基板認証異常として、リセット動作(たとえば、リセットボタン(図示省略)の操作や電源再投入など)まで待機状態となる。リセット動作後において、再度基板初期鍵を暗号鍵として認証処理を行なうモード(基板初期鍵モード)で起動され、各認証処理が行なわれ、処理が終了する。この場合には、その日の営業は1日中この基板初期鍵モードで運用され、翌日の電源立上時に再度鍵管理サーバに対しセキュリティ基板情報取得要求を出し、セキュリティ基板情報の取得を試みる(図64)。また、ステップS208aに示したように、翌日の電源立上を待つことなくこの時点でセキュリティ基板情報の問合せ処理を再度実行してもよい。この場合には、基板初期鍵モードでの運用により遊技を進行させつつセキュリティ基板情報の問合せ処理も並行して進行させる。
図68(a)は、CU制御部−SC間での通信モードの切替処理を説明するためのフローチャートの一例である。図68(a)を参照して、ステップS211において、CU制御部323は鍵管理サーバに基板認証鍵の要求を行ない、次のステップS212に処理が進む。
そして、ステップS212において、CU制御部323は鍵管理サーバから送られてきたセキュリティ基板情報の中から基板認証鍵を取得するとともに、セキュリティ基板情報中の更新情報をSC325bへ送信し、次のステップS213に処理が進む。
ステップS213において、CU制御部323は遊技機が非稼動状態か否かの判定を行なう。次のステップS214のモード切替処理を行なったときにはその切替処理の実行中遊技機との加減算玉数の通信処理ができなくなるため、ステップS214のモード切替処理を行なう前に遊技機が非稼動状態か否かの判定を行なうのである。遊技機が非稼動状態か否かは、CUに遊技者のカードが挿入されていないか挿入されているかで判断する。カードが挿入されていない場合には遊技機が非稼働状態と判断する一方、カードが挿入されている場合には遊技機が稼働状態と判断する。CU制御部323に対応する遊技機が非稼動状態である場合には、ステップS214に処理が進み、CU制御部323に対応する遊技機が非稼動状態でない場合には、遊技機が非稼動状態になるまでステップS213の処理が行なわれる。
ステップS214において、CU制御部323は、ステップS212において取得した基板認証鍵に基づいて、基板初期鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(基板初期鍵モード)から基板認証鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(基板認証鍵モード)へ通信モードを切替て、処理が終了する。
図68(b)は、SC−通信制御IC間での通信モードの切替処理を説明するためのフローチャートの一例である。図68(b)を参照して、ステップS216において、SC325bがCU制御部323からの更新情報を取得する。前述したようにCU制御部323はステップS212により更新情報をSC325bへ送信する。それを受けたSC325bは、その更新情報を取得する。次に、ステップS217においてSC325bは、取得した更新情報から本認証鍵を生成する。次に、前述のステップS213と同様に、ステップS218においてSC325bは、遊技機が非稼動状態か否かの判定を行ない、非稼動状態であることを条件として、ステップS219の処理を実行する。ステップS219においてSC325bは、生成した本認証鍵に基づいて、SC325bと通信制御IC325aとの通信モードについて仮認証鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(仮認証鍵モード)から本認証鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(本認証鍵モード)へ切替える。
このような実施の形態によれば、CUの正当性が鍵管理サーバに登録された基板認証鍵によって認証される前に通常の通信モードとなってカード残額等を用いたP台での遊技が可能となることを防止できる。さらに、鍵管理サーバに登録された基板認証鍵を受信できないときでも、制限通信モードとなり、P台での遊技が許容されるため、柔軟な運用が可能となる。しかも、その場合には通常通信モードに比べて所定の制限の下で遊技が許容されるものとなるため、鍵管理サーバに記憶された基板認証鍵での認証が必要とされることなく運用が続けられてしまうことを防止できる。
図69(a)(b)は、通信モードの切替処理を説明するためのフローチャートの他の例である。CU制御部−SC間での通信モードの切替処理を示す図69(a)を参照して、ステップS221において、CU制御部323は鍵管理サーバにセキュリティ基板情報の要求を行ない、次のステップS222に処理が進む。
そして、ステップS222において、CU制御部323が鍵管理サーバに要求したセキュリティ基板情報をホールサーバが鍵管理サーバから取得し、そのセキュリティ基板情報の中から基板認証鍵をホールサーバが取得する。次に、ステップS223においてホールサーバは、前述のステップS213と同様の趣旨より、セキュリティ基板情報を要求したCU制御部323に対応する遊技機が非稼動状態か否か判定する。遊技機が非稼動状態になったときにホールサーバはステップS224において、取得した基板認証鍵をCU制御部323へ送信し、それを受けたCU制御部323はセキュリティ基板情報中の更新情報をSC325bへ送信する。次に、ステップS225においてCU制御部323は、ステップS2224において取得した基板認証鍵に基づいて、基板初期鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(基板初期鍵モード)から基板認証鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(基板認証鍵モード)へ通信モードを切替て、処理が終了する。
次に、SC−通信制御IC間での通信モードの切替処理を示す図69(b)を参照して、ステップS226において、SC325bがCU制御部323からの更新情報を取得する。前述したようにCU制御部323はステップS224により更新情報をSC325bへ送信する。それを受けたSC325bは、その更新情報を取得する。次に、ステップS227においてSC325bは、取得した更新情報から本認証鍵を生成する。次に、ステップS228においてSC325bは、生成した本認証鍵に基づいて、SC325bと通信制御IC325aとの通信モードについて仮認証鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(仮認証鍵モード)から本認証鍵を暗号鍵として処理を進めるモード(本認証鍵モード)へ切替える。
このような実施の形態によれば、制限通信モードにおいてホールサーバが鍵管理サーバから基板認証鍵を受信したときでも、P台が稼動中のときには、即座にその基板認証鍵がCUに送信されて通常通信モードに切り換わるのではなく、遊技機が非稼働状態になったことを条件にして基板認証鍵がホールサーバからCUに送信されて通常通信モードに切り換わるため、制限通信モードにおいて提供されていた遊技に何らかの影響を与えてしまい、遊技者が不利益を被ることを防止できる。
<SC325bとCU制御部323との認証動作>
次に、統一店舗コードのチェック、基板メーカコードの認証についてさらに詳しく説明する。
まず、図70を参照して、SC325bによる統一店舗コードのチェック処理を説明する。この処理は、SC325bが、基板接続要求時に通知される統一店舗コードと前回通知された統一店舗コードをチェックして、不一致の場合に設置された店舗が変わったと判断する認証動作である。SC325bは、記憶している前回の統一店舗コードがダミーコードであるか否かを判断する(ステップS1101)。なお、統一店舗コードのダミーコードは、たとえば、すべてのデータが“0xFF”である。このダミーコードは、CU3が遊技場(店舗)に設置される前の出荷時の段階で通常の統一店舗コードの代わりに用いられるものであり、出荷時の段階でSC325bに既に記憶されている。そして出荷時にダミーコードをCU制御部323経由でSC325bに入力して、SC325bがその入力されたダミーコードと記憶しているダミーコードとを一致判定して認証する。また、ダミーコードは、新装開店の遊技場(ホール)のため未だ統一店舗コードを取得していない場合に仮の店舗コードとして当該遊技場のホールサーバにデフォルトとして記憶されている。そして、新装開店の遊技場に設置されたCU3にホールサーバからダミーコードをダウンロードさせてSC325bがそのダウンロードされたダミーコードと記憶しているダミーコードとを一致判定して認証し、P台2による遊技を可能にする。
正規の統一店舗コードを取得したホールサーバはCU制御部323へその統一店舗コードを送信する。それを受けたCU制御部323は、次の電源投入時における基板接続要求時にその統一店舗コードをSC325bへ送信する。それを受けたSC325bは、記憶している前回の統一店舗コードがダミーコードであると判断した場合(ステップS1101:YES)、基板接続要求時にホールサーバから通知された統一店舗コードに記憶を更新するが、基板認証鍵、本認証鍵情報を初期化しないで、前回の各認証モードを引継いで動作する。その後、SC325bは、認証ログ情報を保存する(ステップS1106)。基板認証鍵、本認証鍵情報の初期化は、或る遊技場に設置されていたCU3が他の遊技場に移設されたときに必要となる処理であるが、SC325bに記憶されているダミーコードを統一店舗コードに更新する場合には、前述した新装開店の遊技場が正規に統一店舗コードを取得してその統一店舗コードをCU3にダウンロードした場合であり、店舗が代わったわけではなく、基板認証鍵、本認証鍵情報の初期化は不要である。逆にこのような場合に基板認証鍵、本認証鍵情報の初期化すると、再度基板認証鍵の取得要求が必要となり、1営業日での基板初期鍵運用(時限運用)が多くなり、時限運用猶予期間が少なくなる不都合が生じる。このような不都合を回避するために基板認証鍵、本認証鍵情報の初期化を行なわないように制御している。
一方、SC325bは、記憶している前回の統一店舗コードがダミーコードでないと判断した場合(ステップS1101:NO)、基板接続要求時にホールサーバから通知された統一店舗コードと、記憶している前回の統一店舗コードとが一致しているか否かを判断する(ステップS1102)。
SC325bは、基板接続要求時にホールサーバから通知された統一店舗コードと、記憶している前回の統一店舗コードとが一致していると判断した場合(ステップS1102:YES)、認証処理を基板初期鍵認証シーケンスへ遷移、あるいは、基板認証鍵認証シーケンスへ遷移する(ステップS1103)。なお、SC325bは、前回の認証モードが基板認証鍵モードである場合、基板認証鍵認証シーケンスへ遷移し、前回の認証モードがそれ以外の認証モードである場合、基板初期鍵認証シーケンスへ遷移する。
一方、SC325bは、基板接続要求時にホールサーバから通知された統一店舗コードと、記憶している前回の統一店舗コードとが一致していないと判断した場合(ステップS1102:NO)、基板認証鍵情報、および本認証鍵情報を初期化(クリア)する(ステップS1104)。このような統一店舗コードの不一致は、或る遊技場に設置されていたCU3が他の遊技場に移設されたときに生じる。CU3が他の遊技場に移設されたため、前の遊技場で使用していた基板認証鍵情報および本認証鍵情報を初期化(クリア)してセキュリティを担保するのである。なお、SC325bは、CU制御部323から通知される統一店舗コードが変更になった場合、本認証鍵の初期化(クリア)を通信制御IC325aに設定して、仮認証鍵による認証を開始する。なお、SC325bが本認証鍵情報を初期化(クリア)した場合に、通信制御IC325aも本認証鍵情報を初期化(クリア)するように制御してもよく、また、特にそのような制御を行なうことなく次回の通信制御IC325aとの認証のときにSC325bが本認証鍵を有していないため仮認証鍵での認証に戻るようにしてもよい。
また、SC325bは、ステップS1104で基板認証鍵情報、および本認証鍵情報を初期化(クリア)した後、認証処理を基板初期鍵認証シーケンスおよび仮認証鍵シーケンスへ遷移する(ステップS1105)。
SC325bは、ステップS1103で認証処理を基板初期鍵認証シーケンスへ遷移、あるいは、基板認証鍵認証シーケンスへ遷移した後、ステップS1104で認証処理を基板初期鍵認証シーケンスへ遷移した後、認証ログ情報を保存する(ステップS1106)。
図71は、基板メーカコードの認証動作を説明するためのフローチャートである。基板メーカコードの認証は、SC325bとCU制御部323とが、それぞれ初期情報として記憶している基板メーカコードを使用した認証を行なう認証動作である。図71を参照して、まず、SC325bとCU制御部323とは、記憶している基板メーカコードを使用したチャレンジ/レスポンス方式による単体認証を行なう。(ステップS1201)。なお、単体認証時に生成するレスポンスコードは、たとえば、記憶している基板メーカコードを鍵にしてチャレンジコードをブロック暗号化した後にハッシュ関数でハッシュ化することで生成される。
SC325bは、生成したチャレンジコードに対してCU制御部323が生成したレスポンスコードをチェックした認証結果が正常か否かの判断を行なう(ステップS1202)。SC325bは、認証結果が正常であると判断した場合(ステップS1202:YES)、既に基板認証鍵で認証済みであるか否かを判断する(ステップS1203)。一方、SC325bは、認証結果が正常でない(異常)と判断した場合(ステップS1202:NO)、n回(たとえば3回)連続して異常であるか否かを判断する(ステップS1204)。
SC325bは、既に基板認証鍵で認証済みであると判断した場合(ステップS1203:YES)、基板認証鍵の認証処理へ遷移し、基板認証鍵認証シーケンスを維持する(ステップS1205)。一方、SC325bは、既に基板認証鍵で認証済みでないと判断した場合(ステップS1203:NO)、基板初期鍵の認証処理へ遷移する(ステップS1206)。
SC325bは、n回連続して異常でないと判断した場合(ステップS1204:NO)、処理をステップS1201に戻す。一方、SC325bは、n回連続して異常であると判断した場合(ステップS1204:YES)、セキュリティを担保するために基板認証鍵情報および本認証鍵情報を初期化(クリア)する(ステップS1207)。これにより、基板認証鍵情報および本認証鍵情報が盗用される不都合を防止できる。その後、SC325bは、基板初期鍵の認証処理へ遷移する(ステップS1208)。
SC325bは、ステップS1205で基板認証鍵認証シーケンスを維持、またはステップS1206、S1208で基板初期鍵の認証処理へ遷移した後、認証ログ情報を保存する(ステップS1209)。
<スロットマシン>
次に、遊技機の他の例としてスロットマシンを説明する。図72は、スロットマシンの前面扉を開放した状態を示す斜視図である。これまでの説明において、パチンコ機を“P台”と略称したこととの関係上、スロットマシンを以下では、“S台”とも略称する。
遊技玉および持玉を用いた上記の遊技用システムは、S台にも同様に適用される。ただし、S台では、玉を使わずにゲームが行なわれる関係上、以下では、遊技玉を遊技点、持玉を持点と称する。
図72を参照して、スロットマシン(S台)2Sは、本体枠2aSに対して前面扉2bSがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。図72では図示を省略しているが、S台2Sの図面左隣には、P台と同様にCUが接続される。
S台2Sでは、遊技点を用いることによって賭数が設定され、入賞に応じてその遊技点が加算更新される。このため、S台2Sにおいて遊技をする際には、メダルの投入操作は不要である。ゆえに、S台2Sには、メダル投入口およびメダル払出口が設けられていない。
S台2Sの筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉2bSに設けられた透視窓から見えるように配置されている。リール2L、2C、2Rの外周部には、複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
前面扉2bSの各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分には、タッチパネル式の表示器510が設けられている。この表示器510は、P台の表示器54に相当する表示器であり、表示器54と同種の各種情報(遊技点や持点など)が表示される他、ゲームにおいて設定された賭数などが表示される。表示器510は、図2の表示器54と同様にCUの表示制御部350に接続されており、CU側で表示制御される。なお、この表示器510は、各リール2L、2C、2Rを取り囲む部分に設けるのではなく、P台と同様にさらに下方のパネル部分(図72に示されるスタートスイッチ7Sよりも下方の位置の、旧来のS台のメダル払出口が設けられたパネル部分)に設けてもよい。
また、前面扉2bSには、メダル1枚分に相当する「遊技点=1」を用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5S、遊技状態に応じて定められた最大の賭数(たとえば、BB発生前の通常遊技状態およびリプレイの当選確率が高確率となるRT(Replay Time)においては「遊技点=3」、ボーナスにおいては「遊技点=2」)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6S、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7S、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rがそれぞれ設けられている。
S台2Sにおいてゲームを行なう場合には、まず、P台と同様に、隣接されたCUを利用して遊技点を確保の上で、その遊技点を使用して賭数を設定する。遊技点は、CUに挿入されたプリペイドカードの残額、持点、あるいは遊技場に預け入れている貯メダル(P台の貯玉に相当)を引落とすことによって得られる。遊技点を使用するには1枚BETスイッチ5S、またはMAXBETスイッチ6Sを操作すればよい。本実施の形態では、たとえば、賭数を1設定することによって遊技点が1減点され、表示器510の遊技点の表示も減算更新される。賭数が設定されると、賭数および遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7Sの操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7Sを操作すると、各リール2L、2C、
2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた遊技点が遊技者に対して付与され、表示器510の遊技点の表示も加算更新される。
S台の場合にも、P台と同様に遊技点を計数することが可能である。図1に示すとおり、S台2Sには、遊技点を計数して持点に変換するための計数ボタン28Sが設けられている。なお、玉貸ボタン、カード返却ボタン、および再プレイボタンは、CUのディスプレイに表示される。遊技者は任意のタイミング、あるいは、P台と同様に計数操作を促す表示が表示器510に行なわれたことに基づいて、計数操作を実行する。すると、遊技点が計数されて遊技点が減少する一方で持点が増加する様子が表示器510に表示される。なお、玉貸ボタンは、CU側ではなくP台側およびS台側に設けてもよい。その場合に、玉貸ボタンの操作信号がCU3へ直接入力されるようにしてもよく、あるいは、P台2やS台(スロットマシン)2Sを経由して状態情報応答としてCU3へ送信されるようにしてもよい。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。
複数種類の入賞役のうちのいずれを当選させるか、あるいはいずれの入賞役も当選しない外れとするかは、たとえば、スタート操作が検出されたときに、S台2Sを制御する主制御部(S台の主制御部161に相当)によって決定される。この決定は、たとえば、所定の乱数発生器から発生され、あるいはソフトウエア上で生成される乱数を抽選することによって決定される。
その後、主制御部は、遊技者によるリールの停止操作を待ち、停止操作時を基準にして、所定のコマ数範囲に当選役に対応する図柄があればそれを引き込み、なければ、他の図柄を引込む制御を行ない、3つの図柄を停止させ、入賞の有無を判定する。主制御基部は、入賞と判定した場合には、入賞の種類に応じた遊技点を遊技者に付与する(遊技点を加算する)。
すなわち、S台により、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、前記可変表示装置に表示結果が導出される前に、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、前記事前決定手段の決定結果に応じて、前記可変表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう導出制御手段と、前記入賞が発生した場合に遊技価値を付与する付与手段とを含むスロットマシンが構成されている。
図73は、カードユニットおよびスロットマシンのそれぞれにおいて記憶している各種データおよびその送受信態様を説明するための説明図である。この図73は、P台の構成として説明した図4の用語をS台用に置き換えたものであり、その態様は、図4を用いて説明したものと同様であるので、ここでは、これ以上の説明を省略する。
<変形例や特徴点など>
次に、以上、説明した本実施の形態の変形例や特徴点などを列挙する。
(1) 本実施の形態では、加算通番と計数通番とはそれぞれ別のデータとして電文フォーマットに規定されているが、これらを要求通番として共通化してもよい。特に、遊技玉の加算と遊技玉の計数とは逆の処理であるため、両処理が同時に発生することは考えにくく、その観点からも両通番を共通化して電文データ量を削減することは可能である。
また、本実施の形態では、要求通番は、予め定めた上限値に達するまで、新たな要求が発生した場合には、先に更新済みの値を元にして通番更新が行なわれる。しかながら、このような制御に代えて、1つの要求に対応する処理がすべて終了した場合には、要求通番を予め定めた初期値に初期化するようにしてもよい。たとえば、図15の例の場合には、計数完了を示す最後の状態情報応答に含める計数通番をm+6ではなく、予め定めた初期値にすることが考えられる。
また、加算通番や計数通番といった要求通番、さらには通常の通番は、1ずつカウントアップされるのではなく、P台2およびCU3の双方が記憶している所定の規則に従って更新(加算更新、減算更新、その他の演算式による更新)するものであってもよい。この場合、通番は、1,2,3といった“連続する番号”ではなく、A、B、Cなどといった概念で更新されるデータとなる。
(2) 上記遊技用システムに遊技機の一例となるスロットマシン(S台)を適用した場合、たとえば、リールおよびリールに付属する各種センサ部分とリールを制御する主制御基板とがP台の遊技盤に対応し、それ以外の構成がP台の遊技枠に対応する。ただし、S台には、図2に示した遊技枠の各種検出スイッチ41a、701、33、発射制御基板31、および発射モータ18は、不要である。
旧来のS台にはクレジット機能が設けられており、これが有効になっているときには、賭数を設定するとクレジットが減算され、入賞が発生するとクレジットが加算される。ただし、クレジットには上限が定められており、クレジット数が上限値に達している状態で入賞が発生すると、ホッパーからメダルが払い出される。
一方、本実施の形態に係るS台では、賭数を設定すると遊技点が減算され、入賞が発生すると遊技点が加算される。また、遊技点が所定数に達すると、計数操作を促す表示がなされ、計数操作をすることによって、遊技点が持点に変換される。このため、旧来のS台のようにクレジットが上限に達してメダルを払い出す必要がない。その結果、本実施の形態に係るS台にはホッパーを設ける必要がない。
その結果、遊技場は、大量のメダルを確保する必要がなく、経済的負担が軽減される。また、遊技場は、メダルの補充・回収といった業務やメダル詰まりなどに対応するためのメンテナンス業務からも解放される。遊技客は、クレジットが満タンになった後で賭け操作毎にメダルを投入する煩わしさから解放され、遊技に集中しやすくなる。
他方、S台がメダルレスになった場合には、大量のメダルを獲得した遊技者が席の脇にメダルが入った箱を積み上げて自身の腕を誇示するような行為をすることができなくなるという不都合が生じる。しかしながら、本実施の形態では、上記のとおりドル箱表示する機能が設けられているため、このような不都合が生じることも防止できる。なお、S台の場合のドル箱表示は、多数の玉に代えて多数のメダルが積載されているようにするのが望ましい。
遊技機としてS台を適用した場合、「持点」および「遊技点」の2種類と、「クレジット」および「クレジット超過点」の2種類のデータとを用いて、以下のように各データが変換されるような遊技用システムを構成することも可能である。なお、S台の表示器510あるいは表示器29Sには、これら4種類のデータを表示する。
まず、プリペイドカードの残額、貯メダル、または持点からの変換操作(貸出操作、貯メダル払出し操作、持点払出し操作)が検出された場合には、夫々が引き落とされて、遊技点に変換される。
遊技点は、旧来のスロットマシンにおけるメダルに対応するデータである。このため、たとえば、表示器510あるいは表示器29Sには遊技点の点数を表示するとともに、遊技点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。たとえば、このメダル画像に遊技者が触れてスロットマシンに投入するような擬似投入メダル操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、遊技点が減算されて、代わりに賭数が1つ設定される。このような擬似メダル投入操作が3度行なわれることによって、賭数が最大値の3に設定される。
その後、さらに擬似メダル投入操作が検出されると、その検出に応じて、クレジットが加算される。クレジットには上限値(たとえば、50)が設定されており、クレジットが上限値を超えたときには、クレジット超過点が加算される。
賭数設定は、遊技点を用いて上記のように行なうことが可能である他、クレジットを用いて行なうことも可能である。すなわち、1枚BETスイッチ5Sの操作があれば、賭数設定値が1加算され、クレジットが1減算される。また、MAXBETスイッチ6Sの操作があれば、賭数が3に設定され、クレジットが賭数設定に応じて減算される。
ゲームの結果、入賞が発生すると、入賞に応じた数の得点がクレジットに加算される。なお、クレジットの上限値をオーバーする入賞が発生したときには、そのオーバー分の点数がクレジット超過点として記憶される。このクレジット超過点は、旧来のスロットマシンにおける、クレジットの上限を超えて入賞が発生したときに払い出されるメダルに相当する。このため、たとえば、表示器510あるいは表示器29Sにはクレジット超過点を表示するとともに、クレジット超過点相当の数のメダル画像を表示することが望ましい。また、このメダル画像は、遊技点に対応するメダル画像と区別できるように色を変えるなどすることが望ましい。
また、クレジット超過点は、遊技者の操作によって遊技点に変換されるようにすることが望ましい。たとえば、クレジット超過点に対応するメダル画像に遊技者が触れて遊技点に変換するような擬似メダル変換操作(たとえば、メダルを押し込むような操作)が検出されると、メダル画像が消え、クレジット超過点が減算されて遊技点が加算されるものとする。
あるいは、クレジットが上限値未満になれば、自動的にクレジット超過点がクレジットに変換されるようにしてもよい。
遊技者が計数操作を実行すると、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の各々が計数されて持点に変換される。その結果、遊技者の持点は、「カード持玉数+遊技点+クレジット+クレジット超過点」と掲載される。なお、“カード持玉数”とは、遊技点に変換していない変換前の持点(現時点で遊技者が所有している持玉数)である。
以上の説明において、持点、遊技点、クレジット、およびクレジット超過点の4種類のデータは、CUとS台とでデータのやりとりをすることによって双方で記憶してもよく、あるいは、持点はCU側のみで、それ以外はS台側のみで記憶してもよい。また、クレジット超過点をドル箱表示の対象としてもよい。
また、以上の説明では、クレジット超過点を用いる例を説明したが、クレジット超過点を用いなくてもよい。この場合、クレジットの上限を超えるような場合には、遊技点に加算するようにしてもよい。
(3) 本実施の形態では、カード度数を消費することによって、遊技点が加算される。あるいは、貯玉(貯メダル)を消費することによって、遊技点が加算される。つまり、カード度数あるいは貯玉から遊技点に変換される。一方、カード度数および貯玉から持点(計数玉、計数メダル)には変換されない。しかしながら、カード度数および貯玉から一旦、持点に変換されるようにしてもよい。
(4) 本実施の形態では、計数操作によって、遊技点が持点に変換される。この場合の変換率は1:1である。しかしながら、変換される場合の変換率を1:1以外としてもよい。たとえば、遊技点100点を変換した場合、そのうちの3点を差し引いた97点が持点に変換されるようにしてもよい。または、持点に対して10割未満の所定割合を乗じて得られた数の遊技玉に変換されるようにしてもよい。
(5) 持点を特定可能に記録するための記録媒体は、スマートフォンなどの携帯端末を利用したものとしてもよい。この場合、CUに携帯端末と通信するための通信部を設けて、携帯端末を通信部にかざすことによって、携帯端末内に記憶されているIDをCUが認識し、後は本実施の形態に記載したような手順で遊技を可能とする。一方、遊技終了時には、再度、携帯端末を通信部にかざすことによって、遊技終了時の持点がIDを通じて遊技者の持点に加算されるようにする。
(6) 遊技点を計数するための操作手段は、CU側に設けてもよい。その場合の操作手段は、タッチパネルに表示されるものとしてもよく、物理的なスイッチで構成してもよい。
(7) 本実施の形態では、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、P台あるいはCU側の表示器にて計数を促すメッセージを表示する。しかし、このような構成に代えて、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、自動的に計数表示を開始するとともに、P台あるいはCU側の表示器にて、未計数の遊技点が残っているために自動計数を開始したこと、あるいは、さらにそれに加えて、自動計数が完了した後にカードが返却されることを報知してもよい。
あるいは、カード返却操作をしたときに、未計数の遊技点が残っているときには、遊技者が一時的に離席する可能性があると判断し、表示器(CU側あるいはP台側)に、一時的な離席であるか否かを確認するメッセージを表示してもよい。さらに、表示器をタッチパネルで構成し、そのメッセージに対して遊技者が応答入力できるようにしてもよい。さらに、その応答入力が遊技終了であれば、計数操作を促すメッセージを表示する。一方、応答入力が一時離席であれば、CU側あるいはP台側または双方でカードのIDを記憶した状態のままで一旦、カードを排出するようにしてもよい。その後、同じIDのカードが挿入されたときには、元の状態から遊技を再開させる。
(8) 大当り中は、遊技玉数が満タンと判断するための判断基準値を上げてもよい。つまり、大当り中とそうでないときとで、満タン判断の判断基準値を異ならせてもよい。これによって、大当り中に遊技玉数が急激に多くなり、すぐに満タン判断がなされて発射停止してしまうことを防止できる。
(9) 大当りが発生したときの遊技玉数を記憶しておき、大当り中は、満タンの判断基準値を超えた場合であっても、大当りが発生してから増加した遊技玉数が許容値(たとえば、1000玉)以内であれば、満タン判定しないものとしてもよい。
(10) 遊技玉を計数するための計数操作手段としては、2回以上の所定回数操作したときに、計数機能を発揮するようなものを採用してもよい。これによって、誤操作を防止できる。また、この場合、1回操作では、計数機能とは異なる他の機能を発揮させるようにしてもよい。たとえば、1回操作をしてから所定時間(たとえば、1秒以内)、操作が無い場合には、店員を呼び出すためのランプを点灯させるような機能を発揮させ、1操作から1秒以内に2回目の操作が検出されたときには、計数機能を発揮させることも考えられる。
(11) 「所定の記録媒体処理操作を検出したときに、前記遊技点を前記持点として、所定の処理が可能となるように処理する記録媒体処理手段」の「所定の処理」は、たとえば、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理(カードで特定可能に記録された持玉を引き落として遊技玉に変換する処理や持玉共有処理、あるいはワゴンサービス処理等)を意味する。あるいはまた、「所定の処理」とは、景品交換用の景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理であってもよい。
また、上述した「持点として所定の処理が可能となるように処理するための記録媒体処理操作」とは、たとえば、カードの返却操作である。また、「所定の処理」とは、カードの返却操作を検出したときに、CUに挿入されているカードに持点を特定可能に記録し、当該カードを返却する処理である。ここで、「特定可能に記録」とは、カードに直接、持点を記録することの他、カードには持点を記録せずにカードのIDと持点とをCUに接続されたサーバに送信し、サーバ内でIDと持点とを対応付けて記憶するような方式を含む。
(12) 玉の発射中に計数操作をすると、そのときの遊技玉数が基準値以下の場合には、計数操作が無効とされるようにしてもよい。また、玉の発射中に計数操作が検出されたときの遊技玉数が基準値を超える場合であっても、1回の計数操作で計数される玉数が所定数に定められている場合において、計数操作が検出されたときの遊技玉数からその所定数を差し引いた値が前記基準値に満たない場合には、計数操作を無効とするようにしてもよい。
また、遊技中であるか否かを玉の発射動作が検出されているか否かで判断してもよく、遊技中球数(遊技領域27内で浮遊している浮遊玉)が0になっているか(遊技中でない)否か(遊技中)で、判断してもよい。さらに、可変表示装置が変動中であるか否か、大当り中であるか否か、アタッカーが開いているか否か、などで遊技中であるか否かを判定することも考えられる。
さらに、遊技機としてS台を適用して遊技中の計数操作を無効とする場合の「遊技中」とは、たとえば、リール2L、2C、2Rが回転開始してから停止するまでの期間である。あるいは、スタート操作が検出されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでの期間である。
(13) 図15を参照して、P台は、計数された計数玉(持玉)を一時記憶する計数玉数カウンタを備えているものの、計数玉の累積値を記憶するカウンタを備えていない。しかしながら、P台側に、計数玉の累積値を記憶する計数玉累積記憶カウンタを備えてもよい。また、CU側には、カード持玉(計数玉)を記憶する領域が備えられているが、この領域には、挿入されたカード自体に持玉が記録されていた場合には、そのカード持玉も含めて現在の遊技者の持玉数が記憶される。このため、この領域のみでは、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を特定できない。そこで、今回の遊技で遊技者が計数した計数玉の数を記憶する領域をCU側にさらに設けてもよい。CUは、この場合、遊技が開始してからP台から送られてくる計数玉数の情報に基づいて当該領域に持玉を加算し、持玉が遊技玉に変換されると、当該領域から持玉を減算する。
(14) 図16の計数操作を促す表示としては、文章にて「遊技玉が残っているので計数して下さい」という表示であってもよく、あるいは画面上に計数ボタン28を表示させて点滅するような表示であってもよい。また、カード返却準備状態ONを受けたP台2は、遊技玉数表示器29の遊技玉を点滅表示させるなどしてもよく、あるいは、遊技玉数表示器29を画像表示装置で構成した場合には、上記実施の形態として説明したメッセージを遊技玉数表示器29に表示して計数操作を促すようにしてもよい。
(15) 計数ボタンを押し続ける時間に応じて、1回の操作で持点変換する遊技点数が異なるようにするために、たとえば、長押し(たとえば、1秒以上連続操作)のときには遊技点のすべてが計数される一方、短押し(たとえば、1秒未満の連続操作)のときには、200玉だけが計数されるようにしてもよい。ただし、この場合には、遊技玉の残数が少ない場合、たとえば、200玉未満の場合には、計数ボタンの操作ですべての遊技玉が計数されるようにするのが望ましい。
(16) 遊技点の残数に応じて、計数ボタンの1回の短押下操作で計数される点数が異なるようにする場合、たとえば、次のようにすることが考えられる。たとえば、遊技点が200点未満のときには、計数ボタンの1回の短押下操作ですべての遊技点が計数されるようにする。遊技点が200以上1000未満のときには、1回の短押下操作で200点が計数されるようにする。遊技点が1000以上5000未満のときには、1回の短押下操作で1000点が計数されるようにする。遊技点が5000以上10000未満のときには、1回の短押下操作で2000点が計数されるようにする。遊技点が10000以上のときには、1回の短押下操作で2500点が計数されるようにする。なお、以上の数値は具体例であって、適宜、設定できる。
(17) 遊技玉(遊技点)を計数して持点変換する際には、計数表示のみならず、計数音をスピーカから出力する制御をしてもよい。また、遊技点の計数の際には、玉が1つずつ、玉貯留皿から計数器へと落下していくような画像表示を行なうことが考えられる。
(18) 計数操作に基づいて遊技点を持点に変換する変換表示(遊技玉を計数していき、持玉が増えていく様を示す表示)を行なうタイミングと、データ上で遊技点を減算し、持点を加算する演算を行なうタイミングとは様々なものとすることができる。変換表示が終わってから、前記演算を実行してもよい。また、そのために、変換表示が終わった後に遊技機からCUに対して計数データが送信されるようにしてもよい。なお、このような変形例は、持点を遊技点に変換する場合についても同様に適用可能である。
(19) 本実施の形態では、CUと遊技機との間の通信において、CUを一次局、遊技機を二次局とするコマンド−レスポンス方式が採用されているが、一次局と二次局との関係を逆にしてもよい。あるいは、このような主従の関係がある通信方式を採用するのではなく、通信すべき要求が生じたときに双方が相手にデータを送信するような方式を採用してもよい。
(20) 本実施の形態では、遊技機側およびCU側の双方で遊技玉(遊技点)を記憶するようにしているが、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、CU側では記憶しないようにしてもよい。一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶しているが、遊技機側でも記憶するようにしてもよい。特に、遊技玉(遊技点)は遊技機側のみで記憶し、一方、カード持玉(持点)は、CU側でのみ記憶するようにして、データの記憶管理の役割分担を明確にしてもよい。
(21) 表示器54で行なう計数表示や各種の報知は、同様に表示器312で行なうようにしてもよい。
(22) CU3において、P台側から送信されてきた加算玉数カウンタの値(加算玉数)および減算玉数カウンタの値(減算玉数)に基づいて、記憶している遊技玉数を更新し、P台側から送信されてきた計数玉数カウンタの値に基づいて記憶している遊技玉数を減算したときに、遊技玉数の値がマイナスになる場合には、エラー(異常)判定し、エラー処理を行なうようにしてもよい。エラー処理の具体例として、異常報知ランプ等によりエラー報知が行なわれたり、あるいは、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801にエラーが発生した旨のエラー通知信号が送信されたりする(この場合、ホール用管理コンピュータやホールサーバ801によるエラー報知が行なわれるようにしてもよい)。
(23) 貸出操作あるいは持点(持玉)から遊技点(遊技玉)への変換操作(貸出操作)が検出された場合、遊技点は、1点ずつカウントアップするようにしてもよいが、遊技者の待ち時間を短くするために、複数点(たとえば、100円相当の25点)ずつカウントアップするように表示してもよい。また、逆に、遊技点の計数操作が実行されたときにも、複数点ずつ持点がカウントアップするように表示してもよい。さらに、遊技点あるいは持点をカウントアップ表示するときの単位数を複数種類の中から設定できるようにしてもよい。その設定の際には、P台あるいはS台の表示器のタッチパネルを利用することが考えられる。
(24) 打球操作ハンドルにタッチセンサを設けて、遊技者が打球操作ハンドルを握っていることがタッチセンサによって検出されている間は、計数操作を無効にしてもよい。計数操作を無効とは、計数操作を検出するが、その検出出力に基づいた計数動作を実行しないこと、あるいは、計数操作の検出自体をしないことの双方を意味する。または、遊技者が打球操作ハンドルに触れているだけでは計数操作を無効にせず、打球操作ハンドルを玉発射の駆動パルスが出力される程度にまで回している場合に、計数操作を無効にしてもよい。
これらの場合には、計数操作が検出されると、「ハンドルを放してください」というメッセージを遊技機あるいはCUの表示器に表示するようにしてもよい。あるいは、計数操作ボタンをタッチパネルの画面上のアイコンで表示するようにしたときには、計数操作ボタンをグレーアウトして、操作不能であることを遊技者に通知するようにしてもよい。
(25) 玉貸ボタン、カード返却ボタン、再プレイボタン、および計数ボタンのうちの少なくとも1つ、あるいはすべては、遊技機側に設けてもよく、あるいはCU側に設けてもよい。また、そのボタンは、タッチパネル式の表示器として説明した遊技機側あるいはCU側の表示器に表示することが考えられる。
(26) 本実施の形態に係る遊技用システムは、持点を使用した所定の持点使用処理を実行するための持点使用操作手段を含む。ここで、所定の持点使用処理とは、ワゴンサービスを実行するための処理や、あるいは、持点(持玉)を分割して共有する処理(持点を他人に分割譲渡する処理)を含む概念である。また、持点使用操作手段は、たとえば、タッチパネルである。あるいは、持点使用操作手段は、CU又は遊技機に対して持点使用処理の実行を指令するために遊技店の係員に与えられるリモコンであってもよい。
(27) 図6〜図16で示したシーケンス制御は、CU3、P台2、S台2S等の遊技機器単体内の制御装置間の送受信シーケンスに限定されるものではなく、たとえば、CU3、P台2、ジェットカウンタ、POS端末等の複数の遊技機器間の送受信シーケンスに適用してもよい。
たとえば、遊技玉の加算要求に関する処理を、CU制御部323とセキュリティチップ(SC)325bとの間に適用した場合には、遊技玉の加算要求電文をCU制御部323が送信し、これに対する承諾または拒否電文をSC325bがP台2側の応答に基づいて通信制御IC325a経由で返信する。
遊技玉の加算要求に関する処理を、セキュリティチップ(SC)325bと通信制御IC325aとの間に適用した場合には、遊技玉の加算要求電文をCU制御部323経由でセキュリティチップ(SC)325bが送信し、これに対する承諾または拒否電文を通信制御IC325aがP台2側の応答に基づいて返信する。
計数要求に関する処理を、CU制御部323とセキュリティチップ(SC)325bとの間に適用した場合には、計数要求電文をSC325bがP台2側の要求に基づいて通信制御IC325a経由でCU制御部323に送信し、これに対する承諾または拒否電文をCU制御部323が返信する。
計数要求に関する処理を、セキュリティチップ(SC)325bと通信制御IC325aとの間に適用した場合には、計数要求電文を通信制御IC325aがP台2側の要求に基づいて送信し、これに対する承諾または拒否電文をセキュリティチップ(SC)325bがCU制御部323の指示に基づいて返信する。
(28) 前述の実施の形態では、カードIDにより遊技者の同一性の判別を行なっているが、それに代えてまたはそれに加えて、遊技者の指紋や網膜等のバイオマスにより遊技者の同一性の判別を行なってもよい。
(29) 前述の実施の形態では、カードIDと挿入時刻とが一致することを条件に遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶しているが、遊技機とCU3との通信が途絶えてから所定時間(たとえば20分)が経過するまでに通信が開始されたことを更なる条件として、遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するように制御してもよい。具体的には、遊技機とCU3との通信が途絶えてから所定時間(たとえば20分)を計時するタイマをCU制御部323に設け、遊技機とCU3との通信の開始時(復旧時)に該タイマが未だ計時中(タイムアップしていない状態)であるか否か判定し、計時中との判定結果であることを更なる条件として、遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するように制御する。
また、挿入時刻の代わりに、CU3とP台2との間で用いられた最終通番等の一致を条件に遊技機から送信された得点をCUが現時点での得点として記憶するようにしてもよい。
(30) 前述の実施の形態では、入賞の発生により直接遊技玉数や遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、入賞の発生により持点を加算し、その加算された持点を引落して遊技玉数や遊技点を加算するように制御してもよい。
(31) 前述の実施の形態では、遊技者所有の有価価値(プリペイド残額、持玉、貯玉)の範囲内で価値を引落して該引落し相当分の遊技点を加算するにおいて、引落した価値と同じ価値の遊技点を加算するものを示したが、その代わりに、たとえば、実際に引落した価値に対し消費税相当額分少ない遊技点を加算するように制御してもよい。
(32) 本実施の形態では、遊技場から離れた鍵管理センタに鍵管理サーバを設置した。しかしながら、鍵管理サーバは遊技場内に設置してもよい。これにより、遊技場外に鍵管理サーバを設置する場合と比較すると、CUと鍵管理サーバとの通信を高速化し易く、また、通信障害の発生率を低減できる。
(33) CU制御部323は、ホールサーバ801を介して鍵管理サーバ800から基板セキュリティ情報(基板認証鍵や更新情報を含む)を受信する。しかしながら、これに代えて、鍵管理サーバ800とCU制御部323との間にホールサーバ801を介することなく、鍵管理サーバ800からCU制御部323へ基板セキュリティ情報が送信される構成とてもよい。たとえば、鍵管理サーバ800とCUとを直接、回線接続することや、鍵管理サーバ800と各CUとの間にホールサーバ801と異なる中継用の通信装置を設けることが考えられる。
(34) 前述の実施の形態では、遊技の中断操作(簡易離席操作または食事休憩操作)に基づいて自動的に計数処理された計数玉数を一旦、持玉に加算してカードに書込み排出することで、中断処理を行ない、その後、遊技を中断した遊技者が戻ってきて、そのカードを再度元のCU3に挿入し、持玉を遊技玉に変換する操作により、125玉ずつ遊技玉に変換されて遊技が可能になるものを示した。しかし、それに代えて、中断操作時に自動計数された計数玉を遊技玉や持玉とは別の預かり玉(C−IDと挿入時刻も記憶)としてCU3が記憶し、持玉加算せず、持玉を記録させることなくカードを排出することで中断処理を行ない。その排出カードが再挿入されると、預かり玉がすべて一括で自動的にP台の遊技玉に変換されて遊技可能となるように制御してもよい。あるいは、この場合の預かり玉は、中断操作に基づいてP台からCUへと送信され、CU側またはホールサーバ側で記憶しておき、カードが再度挿入されたときにCUまたはホールサーバから自動的にP台側へ預かり玉の情報が送信されて遊技玉としてP台側に記憶されるものとしてもよい。また、この場合に預かり玉の情報を送信する際には、遊技玉の加算指令としてCUからP台に送信してやればよい。
さらに、上記実施の形態では、中断操作に基づいて自動的に計数処理された計数玉数を一旦、持玉に加算してカードに書込んで排出したとき、そのカードに中断中フラグを記録しておくことによって、そのカードでは景品交換できないようにした。このように景品交換を禁止する手法としては、カードの中断中フラグを利用する以外の次のような手法を採用することも考えられる。
まず、中断操作が行なわれたときに、CUからホールサーバにその情報(カードIDを含む)を送信し、ホールサーバ側で中断中の遊技者のカードを中断カードとして記憶する。景品交換時にはPOSなどからホールサーバに問合せをし、景品交換に用いられているカードが中断カードであるか否かをホールサーバが判定する。あるいは、全中断カード情報を予めホールサーバからPOS側に送信しておいてもよい。その上で、景品交換に用いられているカードが中断カードであれば、当該カードを用いた景品交換を禁止する。
(35) 上記実施の形態において、遊技機は、「全遊技点に対する変換処理が終了したことを条件に(遊技点=0)、前記遊技点を前記持点として遊技用装置(CU)が所定の処理(景品交換機でカードを受付けて当該カードで特定される持点を消費して景品交換を可能とする処理、CUから排出されたカードを他の遊技機に接続された別のCUに挿入して使用する場合のCUの処理)をするための記録媒体処理操作(カード返却操作(カード返却ボタン322の操作))を有効化する有効化手段」を含む。
(36) 本実施の形態では、遊技情報の一例として、持玉、遊技玉、カードの残額、貯玉、その他、玉数情報や遊技台情報を挙げて説明した。しかしながら、遊技情報は、遊技機での遊技に関連したその他の情報をも含む。たとえば、遊技者が選択あるいはカスタマイズした遊技者の好みのキャラクタを可変表示装置278や表示器54などの可変表示手段(可変表示装置)に表示可能にした場合には、そのキャラクタを特定可能な情報も遊技情報に含まれる。このような遊技者の嗜好に合うキャラクタを含む画面デザインの情報は、たとえば、遊技者のカードIDと対応付けて遊技の終了時にサーバに送信して記憶させ、新たに遊技を開始する際にはサーバからCUあるいはP台へダウンロードするようにしてもよい。
(37) 遊技玉数表示器29では、玉の発射または計数動作に連動して玉数が1つずつ減っていく表示がなされる。また、遊技玉数表示器29では、玉貸操作等に応じて玉数が1つずつあるいは所定単位数ずつ増加する表示がなされる。遊技玉数表示器29を液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、単に遊技玉数をデジタル表示するのではなく、遊技玉数の変化が弾球によるものであるのか、計数によるものであるのか、入賞の発生によるものであるのか、貯玉の引き落としによるものであるのか、貸出操作によるものであるか、など、その種類に応じた画像を遊技玉数の表示更新と併せて表示するようにしてもよい。
また、計数操作が行われた場合、遊技玉数表示器29では、計数動作に連動した計数表示が行われるが、遊技玉数表示器29を液晶表示装置などの画像表示器で構成した場合には、表示器54と同様に、遊技玉が計数されてその数が減少する一方で、持玉が増加する画像表示を行なうようにしてもよい。この場合、先の表示器54の表示の変形例として説明したように、遊技玉数のデータが持玉数のデータに経時的に変換されていく表示(たとえば、棒グラフの表示)や、現在の遊技玉数のデータと持玉数のデータをそのままデジタル表示し、遊技玉数を減少させつつ持玉数を増加させたり、遊技玉数の一部を持玉数に移動させる表示を繰り返したりすることが考えられる。
(38) 図16に示したように、上記の実施の形態では、遊技玉が残っている状態で検出されたカード返却操作は、所定の待機期間で計数操作が検出されることによって、計数処理完了後に有効化されてカード返却処理に移行する。
一方、待機期間が経過しても計数操作が検出されない場合の処理としては、たとえば、先のカード返却操作を無効とすることが考えられる。この場合、CU3あるいはP台2側の表示器には待機期間が経過しても計数操作が検出されないため、カード返却操作が無効化された旨を表示してもよい。
あるいは、遊技玉が残っている状態で検出されたカード返却操作は、所定の待機期間で計数操作が検出されるか否かに関わらず、無効化してもよい。この場合には、カード返却操作が検出された後の計数操作に応じて全遊技玉を計数し終えた後、再度、カード返却操作を実行することによってカード返却処理を実行するものとしてもよい。あるいは、全遊技玉の計数を終えたとき、または、その前後で、カード返却操作を促す表示をCU3あるいはP台2側の表示器で行なうようにしてもよい。
また、本実施の形態では、カード返却操作が検出されたときに遊技玉が1点でも残っていると、図16に示した処理が実行される。しかしながら、カード返却操作が検出されたときに残っている遊技玉の数が2以上の予め定めた数であるときに、図16に示した処理が実行されるようにしてもよい。
また、カード返却操作が検出された後の計数操作では遊技玉の計数表示速度を通常時よりも早くしてもよい。たとえば、通常の計数操作では遊技玉が1つずつ計数される表示をする一方、カード返却操作が検出された後の計数操作では、遊技玉が複数ずつまとめて計数される表示、あるいは、全遊技玉が一括して計数される表示をするようにすることが考えられる。
さらに、カード返却操作が検出された後の計数操作では全遊技玉が計数対象とされるのではなく、通常の計数操作のときよりも多い数の所定数の遊技玉が計数対象とされるものとしてもよい。たとえば、通常時には1回の計数操作で最大100点の遊技玉が計数対象とされるが、カード返却操作が検出された後の計数操作では、それよりも多い200点の遊技玉が計数対象とされるようにしてもよい。この場合でも、事前にカード返却操作があった場合にはカード返却操作がなかった場合に比べると、全遊技玉を計数するための計数操作回数が減り、早期に全遊技玉を計数完了させることができる。
また、遊技玉が残っている状態でカード返却操作が検出された場合には、計数操作の検出がなくても、全遊技玉の計数を開始させ、その後にカード返却処理に移行するようにしてもよい。この場合、全遊技玉の計数を開始させるときに、全遊技玉の計数を開始させる旨をP台2あるいはCU3で表示してもよい。あるいは、全遊技玉の計数を開始させてもよいか否かを確認するメッセージを表示し、所定操作(たとえば、P台2あるいはCU3のタッチパネルでの操作、再度のカード返却操作など)が検出されたことを条件として、全遊技玉の計数を開始させるようにしてもよい。
また、遊技中(玉の発射中)の場合に検出されたカード返却操作を無効にしてもよいが、カード返却操作を無効にするのではなく、P台側の方で遊技中の計数操作に基づいた計数の処理を無効にしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、カード返却操作が検出されたときに遊技玉数が0であるか否かをCU3が判定している。しかしながら、このような判定をP台2が行なうようにしてもよい。この場合、たとえば、カード返却操作が検出されたときに、カード返却操作有を示すデータをCU3からP台2へ送信し、それを受けたP台2が自ら記憶している遊技玉数が0であるか否かを判定する。0であれば、遊技玉数が0であることまたはカード返却を許可するデータをCU3へ送信する一方、0でなければ、遊技玉数が0でないことまたはカード返却の待機あるいはカード返却の禁止を示すデータをCU3へ送信する。
また、上記実施の形態では、計数ボタンの操作が検出されたときに、その操作の検出前にカード返却操作が検出されているか否かをP台2が判定する。しかしながら、このような判定手段をCU3が備えるようにしてもよい。この場合、たとえば、P台2は、計数ボタンの操作が検出されたときに、その旨を示すデータをCU3へ送信する。それを受けたCU3は、そのデータを受信する前の所定期間内にカード返却操作があったか否かを判定するようにすることが考えられる。
また、上記の実施の形態では、計数操作をP台2が検出する一方、カード返却操作をCU3が検出するが、計数操作をCU3が検出する一方、カード返却操作をP台2が検出する構成としてもよく、両操作共にP台2あるいはCU3が検出する構成としてもよい。また、計数ボタンおよびカードカード返却ボタンの取り付け位置は、双方共にCU3としてもP台2としてもよく、一方がCU3またはP台2としてもよい。
(39) 持玉または遊技玉の数の変化の有無をCUまたはP台でチェックし、所定期間、持玉または遊技玉の数が変化しない場合には、CUまたはP台でその旨を報知するようにしてもよい。あるいは、報知のための信号を外部装置(ホールコンピュータ、P台上の呼び出しランプ)に出力してもよい。これにより、たとえば、残り僅かな玉が放置されたままで遊技放棄された台を店員が把握しやすくする。
(40) あるいは、カードがCUに挿入されていないにも関わらず、遊技者の遊技玉が変化した場合には、CUまたはP台でその旨を報知するようにしてもよい。あるいは、報知のための信号を外部装置(ホールコンピュータ、P台上の呼び出しランプ)に出力してもよい。これにより、たとえば、遊技を終えてカードを排出した後に、遊技盤に引っ掛かっていた玉が入賞して遊技玉が払い出されたまま放置されているような台を店員が把握しやすくする。
(41) 本実施の形態において、CU3はP台2からの前回遊技台情報と最新遊技台情報とを自ら記憶しているデータと比較判定して、P台2側のデータに不正水増しのないことを確認してデータを補正する。仮に、CU3側でエラー判定されると、このような状況は、単にCU3の交換が要因(交換後のCU3には比較対象の正規のデータが記憶されていない)であって、不正行為に基づくものではない可能性もあるため、ホールの店員が確認の上で、リモコン等の携帯型端末装置でエラーを解除する。ただし、このように、CU3が新たなものに交換されていたときには、当該CU3は上記のエラー判定を一切しないようにしてもよい。また、あるいは、CU3には、交換されたものであるか否かに関わらず、上記のエラー判定機能を設けないようにしてもよい。
(42) 本実施の形態において、遊技者所有の有価価値を特定可能な記録媒体であるカードを、遊技開始時にカード挿入/排出口309に挿入し、遊技終了後にカード挿入/排出口309から抜き取る構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、カードを、遊技開始時にカード読み取り部に載置し、遊技終了後にカード読み取り部から外す構成であってもよい。つまり、遊技者所有の有価価値を特定可能な記録媒体を受付ける記録媒体受付手段に対して、遊技開始時に記録媒体受付手段に取り付け、遊技終了後に記録媒体受付手段から取り外す構成であればよい。
(43) 本実施の形態において、CU3は、P台2に対してカード抜き取り待ち中の情報を通知し、当該情報の通知を受けたP台2が「カード抜き取って下さい」と可変表示装置278に表示するなど、カードの抜き取りの報知を行なう構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、CU3は、P台2に対してカード抜き取り待ち中の情報を通知しつつ、表示器54および/または表示器312に「カード抜き取って下さい」と表示するように制御してCU側でカードの抜き取りの報知を行なう構成であってもよい。
(44) 本実施の形態において、P台2は、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、カード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドを受取るまでカードの抜き取りの報知を継続する構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、P台2は、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、一定期間カードの抜き取りの報知を行なっても、カード抜き取り待ち中=ONを含む状態情報要求のコマンドを受取ってから、カード抜き取り待ち中=OFFを含む状態情報要求のコマンドを受取るまでの間、カードの抜き取りの報知を間欠的に行なってもよい。
(45) 本実施の形態において、P台2は、カードを受付けたとき、および通信復旧したときに、CU3のセキュリティ基板325から通知された「店舗コード」および「SC基板ID」と、P台2で保持している「店舗コード」および「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合にはリカバリ処理を行ない、不一致の場合、遊技の継続を禁止する構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、P台2は、CU3のセキュリティ基板325から通知された「店舗コード」と、P台2で保持している「店舗コード」との一致判定を行なう、またはCU3のセキュリティ基板325から通知された「SC基板ID」と、P台2で保持している「SC基板ID」との一致判定を行ない、一致している場合にはリカバリ処理を行ない、不一致の場合、遊技の継続を禁止する構成であってもよい。
(46) 本実施の形態の表示器54において、現在遊技している関連会員遊技者のアバターが表示され、それぞれの関連会員遊技者の遊技状況(たとえば、大当り、出玉○○○発、○○○ハマりなどの状況など)を、管理サーバ140または会員管理コンピュータ120から遊技履歴などの遊技情報を定期的に受信して表示する構成(フレンド機能)について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、管理サーバ140または会員管理コンピュータ120が、リアルタイムで収集している遊技履歴などの遊技情報を、遊技者のCU3に逐次送信して関連会員遊技者の遊技状況を遊技者の表示器54にリアルタイムで表示させてもよい。もちろん、管理サーバ140または会員管理コンピュータ120を経由せず、関連会員遊技者の遊技状況を遊技者のCU3で直接収集して、リアルタイムに表示器54に表示する構成でもよい。
(47) 本実施の形態において、関連会員遊技者のアバターと通信するチャット機能は、予め登録してある言葉(定型文)などの文字のみを使用して通信を行なう構成について説明した。しかし、本発明はこれに限られず、関連会員遊技者のアバターと通信するチャット機能に、文字以外の絵などのスタンプを使用して通信を行なう構成であってもよい。また、通信は、遊技者と関連会員遊技者との二者間に限定されるものではなく、遊技者と三者以上の複数の関連会員遊技者間で行なってもよい。
(48) 本実施の形態において説明したフレンド機能は、原則、所定の範囲で現在遊技しているすべての関連会員遊技者のアバターを表示器54に表示する構成であると説明した。しかし、本発明はこれに限られず、他の遊技者に自身のアバターを表示させたくない場合に自身のアバターを非表示設定とすることが可能な構成であってもよい。また、自身のアバターを非表示設定する場合、他のすべての遊技者に対して非表示設定するのでなく、特定の他の遊技者に対してのみ非表示設定することもできる。
(49) 本実施の形態において説明したフレンド機能は、管理サーバ140の会員属性情報に登録された関連会員のアバター(遊技者のフレンド)のみを表示器54に表示する構成であると説明した。しかし、本発明はこれに限られず、管理サーバ140の会員属性情報に登録した関連会員が、それぞれ会員属性情報に登録している関連会員のアバター(遊技者のフフレンドのフレンド)までを表示器54に表示してもよい。また、フレンド機能は、管理サーバ140の会員属性情報に登録された関連会員遊技者のアバターのみを表示するのではなく、管理サーバ140が自身の会員属性情報に関連する会員遊技者(たとえば、同年代の会員遊技者や、同郷の会員遊技者など)を検索して、当該会員遊技者のアバターを表示器54に表示してもよい。前述のようにフレンド機能を追加することで、新たなフレンドを容易に見つけることができる。
(50) 遊技者の一連の操作の流れを妨げないために、各種操作を受け付けるための各種ボタンに被らないように広告表示領域を設定する場合について説明したが、これに限られない。たとえば、広告を半透明で表示することで各種ボタンを視認可能にして遊技者の一連の操作を妨げないようにしてもよい。
(51) カメラを用いて遊技者の年齢および性別を推定する場合について説明したが、これに限られない。たとえば、CU3は、遊技者を予め撮像して得られた遊技者の特徴量と、遊技者からの入力により得られた遊技者の年齢および性別とを関連付けてROMなどのメモリに記憶しておいてもよい。この場合には、CU3は、遊技者の特徴量と予めメモリに記憶された遊技者の特徴量とを比較することで、遊技者の年齢および性別を特定することができる。
(52) 本実施の形態において説明したメッセージ画面枠では、所定の操作を行なった場合に、変化する項目を表示する場合(たとえば、「入金操作」を受け付けた場合であれば「残額」および「電子マネー残額」、球貸し操作を受け付けた場合であれば「残額」および「遊技玉数」を表示)について説明したが、これに限られない。具体的には、変化しない項目を含んでいてもよく、たとえば、変化の有無にかかわらず、残額、電子マネー残額、払出玉数、持玉数、遊技玉数、貯玉数などを全て表示する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。