JP4325780B2 - 遊技用システム - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、遊技者を特定可能な情報が記録された記録媒体を受付ける遊技用装置と、遊技者毎の遊技関連情報を収集する管理装置と、からなる遊技用システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、予め会員登録した遊技者に対して会員カード等、当該遊技者を特定可能なＩＤが記録された記録媒体を発行し、この記録媒体が、遊技機に並設して設けられる台間ユニット等の遊技用装置に受付けられることで、遊技場や遊技機に関する情報を提供したり、遊技者が貯蓄した遊技媒体、いわゆる貯玉の払戻を受けられるサービス等を提供する遊技用システムがある。
【０００３】
この種の遊技用システムでは、遊技用装置に受付けられている記録媒体に記録されたＩＤに基づいて遊技者を特定するとともに、その遊技用装置に対応する遊技機の遊技に関連して発生する遊技関連情報（遊技データ；始動回数や大当回数、差玉等の情報）を取得することで、各遊技者毎の遊技関連情報を収集できるようになっており、サービスの向上や不正対策に役立てることができる。
【０００４】
しかしながら、上述のような遊技用システムでは、記録媒体が受付けられている場合にしか、遊技者毎の遊技関連情報を対応付けて収集できないという欠点がある。このため、遊技を行っている遊技者を撮像する撮像手段を各遊技機に対応して設置するとともに、これら撮像手段にて撮像された遊技者の画像に基づいて遊技者の交替が判断された場合に、撮像された画像と遊技者の画像が登録された画像データベースとを比較して遊技者を特定し、特定した遊技者に対応付けてその遊技者が遊技を行う遊技機の遊技関連情報を収集できるようにした遊技用システムが考案されている（例えば、特許文献１参照）
【０００５】
【特許文献１】
特開２００１−１６２０１１号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような遊技用システムでは、撮像手段にて撮像された遊技者の画像に基づいて交替が判断された遊技者全員の画像を画像データベースと比較して遊技者を特定する必要があり、これら遊技者の特定に伴う管理装置の処理負荷が膨大なものになってしまうという問題があった。
【０００７】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、撮像手段により撮像された遊技者の画像に基づいて遊技者を特定し、各遊技者毎の遊技関連情報を収集する遊技用システムにおいて、遊技者の特定に伴う管理装置の処理負荷を軽減できる遊技用システムを提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
前記した問題を解決するために、本発明の遊技用システムは、遊技機に対応して設けられ、遊技者を特定可能な遊技者特定情報が記録された記録媒体を受け付けて、該記録媒体より読み出した遊技者特定情報を出力する遊技用装置と、
前記遊技機において遊技を行っている遊技者の画像を撮像し、該撮像した遊技者の画像を出力する撮像手段と、
遊技に関連して発生する各遊技機毎の遊技関連情報を取得する遊技関連情報取得手段と、前記記録媒体を所有する遊技者の遊技者特定情報に対応付けて該遊技者を特定可能な遊技者特定画像及び該遊技者の前記遊技関連情報を記憶する第１の遊技者関連情報記憶手段と、前記記録媒体を所有しない遊技者を特定可能な遊技者特定画像に対応付けて該遊技者の遊技関連情報を記憶する第２の遊技者関連情報記憶手段と、前記撮像手段から出力された遊技者の画像に基づいて前記第１及び第２の遊技者関連情報記憶手段から遊技者を特定する処理を実行する遊技者特定手段と、を備える管理装置と、
から構成され、
前記管理装置は、
前記遊技用装置において前記記録媒体が受け付けられている場合に、前記遊技者特定手段により遊技者を特定する処理を実行せずに、該遊技用装置から出力された前記遊技者特定情報に対応付けて該遊技用装置に対応する遊技機の遊技関連情報を前記第１の遊技者関連情報記憶手段に記憶し、
前記遊技用装置において前記記録媒体が受け付けられていない場合に、該遊技用装置に対応する遊技機にて遊技を行っている遊技者を前記遊技者特定手段により特定する処理を実行し、
前記遊技者特定手段により前記記録媒体を所有する遊技者が特定された場合に、該遊技者の遊技者特定情報に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機の遊技関連情報を前記第１の遊技者関連情報記憶手段に記憶し、
前記遊技者特定手段により前記記録媒体を所有しない遊技者が特定された場合に、該遊技者の遊技者特定画像に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機の遊技関連情報を前記第２の遊技者関連情報記憶手段に記憶し、
前記遊技者特定手段により遊技者が特定されなかった場合に、前記撮像手段から出力された遊技者の画像に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機の遊技関連情報を前記第２の遊技者関連情報記憶手段に記憶することを特徴としている。
この特徴によれば、記録媒体を所有する遊技者及び記録媒体を所有しない遊技者を特定し、各遊技者毎の遊技関連情報を収集できる。また、遊技用装置に記録媒体が受付けられている場合には、その記録媒体から読み出された遊技者特定情報により遊技者が特定されるため、遊技者特定手段は、遊技用装置に記録媒体が受付けられていない場合のみ、撮像手段から出力された遊技者の画像と遊技者特定画像とを比較して遊技者を特定する処理を行えば良い。すなわち記録媒体が受付けられている場合には、撮像手段から出力された遊技者の画像に基づいて遊技者を特定する必要がないため、これら遊技者の特定に伴う管理装置の処理負荷を大幅に軽減できる。
【０００９】
本発明の遊技用システムの前記撮像手段は、各遊技機に対応して設けられていることが好ましい。
このようにすれば、各遊技機毎の遊技者を近くから鮮明に撮像できるため、遊技者の特定等の精度を高めることができる。
【００１０】
本発明の遊技用システムの前記撮像手段は、前記遊技用装置に設けられていることが好ましい。
このようにすれば、遊技機周辺の限られたスペースを有効に活用できる。
【００１２】
本発明の遊技用システムは、前記撮像手段による撮像間隔を設定変更する撮像間隔設定手段を備え、
前記撮像手段は、前記撮像間隔設定手段にて設定された間隔毎に遊技者の画像を撮像し、該撮像した遊技者の画像を出力することが好ましい。
このようにすれば、常時撮像する場合に比較して撮像手段の処理負荷が軽減するうえに、撮像手段から出力された遊技者の画像を管理装置が受信する頻度も低くなるため、管理装置の処理負荷も軽減できる。また、撮像手段による撮像間隔、すなわち遊技者の画像が出力される間隔を遊技場側で任意に設定変更することができる。
【００１３】
本発明の遊技用システムは、前記遊技用装置において前記記録媒体が受付けられていない場合に、該遊技用装置に対応する遊技機にて遊技を行っている遊技者の画像と、それ以前に撮像された該遊技機にて遊技を行っている遊技者の画像と、を比較し、該遊技機における遊技者の交替を判定する遊技者比較手段を備え、前記遊技者特定手段は、前記遊技者比較手段にて遊技者の交替が判定された場合に前記遊技者を特定する処理を行うことが好ましい。
このようにすれば、管理装置は、遊技用装置に記録媒体が受付けられていない場合であって遊技者の交替が判定された場合のみ、撮像手段から出力された遊技者の画像と遊技者特定画像とを比較して遊技者を特定する処理を行えば良い。すなわち記録媒体が受付けられていない遊技用装置に対応する遊技機の遊技者が交替した場合以外は、撮像手段から出力された遊技者の画像に基づいて遊技者を特定する必要がないため、遊技者の特定に伴う管理装置の処理負荷を更に軽減できる。
【００１５】
本発明の遊技用システムの前記記録媒体の記録情報は、遊技に使用可能な遊技用有価価値の大きさを特定可能な情報を含み、
前記遊技用装置は、前記記録媒体から読み出された記録情報により特定される遊技用有価価値の大きさの範囲内における所定の遊技用有価価値の大きさを、対応する遊技機における遊技に使用させるための処理を行う使用処理手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、遊技用装置とは別個にプリペイドカードユニット等の装置を配置する必要がなくなるため、遊技場のスペースを有効に活用できる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
図１は本発明の実施例としての遊技用管理装置が適用された遊技用システムの構成を示す図であり、この遊技用システムは、遊技場において複数配置された遊技島に並設される遊技機としてのカードリーダ式パチンコ機（以下パチンコ機）２に対して１対１に設置される遊技用装置としてのカードユニット３と、遊技場の所定箇所に設置され、後述の会員カード（記録媒体）並びにビジターカードの管理等を行うシステムコントローラ１００と、会員カードを所有する会員遊技者の情報等を管理する管理装置としての顧客管理コンピュータ１２０と、から主に構成されており、システムコントローラ１００並びに顧客管理コンピュータ１２０とカードユニット３とはハブ（ＨＵＢ）８’（図３参照）並びに通信ケーブル８を介してデータ通信可能に接続されているとともに、システムコントローラ１００と顧客管理コンピュータ１２０とは通信ケーブル１０を介してデータ通信可能に接続されている。また、システムコントローラ１００は、通信回線網１１を介して図示しないカード管理会社に設置された管理サーバとデータ通信可能に接続されている。尚、図１に示す９は、遊技場の所定箇所に設置され、会員カードを受付けて来店受付等の処理を行う来店受付機９であり、通信ケーブル８を介して顧客管理コンピュータ１２０とデータ通信可能に接続されている。
【００１７】
初めに、本実施例にて用いた記録媒体について説明すると、本実施例では予め会員登録をした会員遊技者に対して発行される会員カードと、カードユニット３に装着されているビジターカードと、の２種類のＩＣカードを記録媒体として用いている。
【００１８】
まず、本発明の記録媒体としての会員カードについて説明すると、この会員カードには、カードユニット３内に設けられている後述のカードリーダライタ３２７と非接触にてデータ通信を行うことが可な非接触式ＩＣカードが適用されており、その内部メモリには、各会員カードを個別に識別可能なカードＩＤや遊技者特定情報としての会員ＩＤ、カードユニット３とシステムコントローラ１００との通信がオフライン状態の場合に使用されるセキュリティー情報等が書き換え不可に記録されているとともに、カードリーダライタ３２７とのデータ通信により、パチンコ玉の貸出に使用される度数等の情報が書き換え可能に記録される。
【００１９】
次いで、ビジターカードについて説明すると、このビジターカードも会員カードと同様に非接触式ＩＣカードが適用されており、その内部メモリには、各ビジターカードを個別に識別可能なカードＩＤ等が書き換え不可に記録されているとともに、前述したカードリーダライタ３２７とのデータ通信により、パチンコ玉の貸出に使用される度数や装着されているカードユニット３の装置ＩＤ等の情報が書き換え可能に記録される。
【００２０】
次いで、本実施例の遊技用装置であるカードユニット３について説明すると、このカードユニット３は、前述のように遊技島に並設される遊技機としてのパチンコ機２に１対１に対応して設置される。
【００２１】
カードユニット３の前面には、図２に示すように、各種表示部や操作ボタン、撮像部３０３、紙幣挿入口３０２、会員カード挿入口３１９、ビジターカード装着口３１８が設けられている。
【００２２】
カードユニット３の前面に設けられた撮像部３０３は、その内部に撮像手段としてのＣＣＤカメラ３０３ａ（図３参照）が内蔵されており、対応するパチンコ機２において遊技を行う遊技者（遊技者が位置する領域）の撮像が可能とされている。
【００２３】
カードユニット３の前面に設けられる表示部のうち、多機能表示部３０１は、内部に設けられた多機能ＬＥＤ３０１ａの発光態様によりカードユニット３の動作状況等が報知される。本実施例では、多機能表示部３０１が、消灯、青色点灯、青色点滅、赤色点灯、赤色点滅、緑色点灯、緑色点滅、紫色点灯、紫色点滅、水色点灯、水色点滅、黄色点灯、黄色点滅、白色点灯、白色点滅からなる、合計７色、１５態様（消灯含む）の発光態様により各状況が報知される。
【００２４】
このように本実施例では、多機能表示部３０１の発光色や点灯状況等の発光態様を変化させることで複数の状況を報知することが可能とされており、別個の表示部を設ける場合に比較して、カードユニット３の限られたスペースを有効に活用できるようになっている。尚、本実施例では、発光態様として発光色と点灯状況（点灯または点滅）の変化を例示しているが、例えば、異なる複数の色を交互に発光させる等、規則的に発光色を変化させるようにしても良い。
【００２５】
また、カードユニット３の前面に設けられた表示部のうち、変更可能表示部３０５は、後述する貸出処理における貸出単位（１回の貸出操作で使用される度数の大きさ）の変更が可能である場合にその内部に設けられた変更可能ＬＥＤ３０５ａ（図３参照）が点灯する。貸出単位表示部３０７は、前述した貸出単位が内蔵された貸出単位表示器３０７ａ（図３参照）により表示される表示部であり、度数表示部３０９は、会員カードやビジターカードから読み出された度数やエラーコード等が内蔵された度数表示器３０９ａ（図３参照）により表示される表示部である。方向指示表示部３１１は、対応する遊技機の連結方向を示す表示部であり、遊技機と接続されている場合に内部に設けられた方向指示ＬＥＤ３１１ａ（図３参照）が点灯する。挿入中表示部３１２は、会員カードが挿入中である場合に内部に設けられた挿入中ＬＥＤ３１２ａ（図３参照）が点灯する。会員カード用表示部３１４は、受付中の会員カードから特定される貯蓄玉数に基づく再プレイ可能回数等の情報が内蔵された会員カード用表示器３１４ａ（図３参照）により表示される表示部である。
【００２６】
また、カードユニット３の前面に設けられたボタンのうち、貸出単位変更ボタン３０６は、貸出単位を変更する際に押圧するボタンである。端数ボタン３０８は、度数表示部３０９の表示内容を変更表示させる際に押圧するボタンである。テンキー３１５は、暗証番号等の入力を行う際に操作するキーである。プレイ選択ボタン３１６は、度数を用いて遊技を実施するか、若しくは貯蓄玉数を用いて遊技を実施するかを選択する際に押圧するボタンである。エンターボタン３１７は、暗証番号を決定する場合や貯蓄玉数の払戻を実施する際に押圧するボタンである。
【００２７】
また、会員カード挿入口３１９とビジターカード装着口３１８とは、遊技者から見て左右に並設配置されている。会員カード挿入口３１９は、内蔵されるカードリーダライタ３２７（図３参照）の会員カードスロット（図示略）に連設されており、この会員カード挿入口３１９を介して会員カードを会員カードスロットに挿入可能とされている。また、ビジターカード装着口３１８は、カードリーダライタ３２７のビジターカード収容室（図示略）に連設されており、このビジターカード装着口３１８を介してビジターカードをビジターカード収容室に装着可能とされている。
【００２８】
また、ビジターカード収容室にビジターカードが装着された際には、この装着されたビジターカードの先端がビジターカード装着口３１８から突出する態様にて装着されるようになる。また、このビジターカード装着口３１８の前面には、透明カバー部材３１８’が取付けられるようになっており、これによりカードリーダライタ３２７に装着されたビジターカードが、透明カバー部材３１８’を通して視認できるとともに、透明カバー部材３１８’により装着されたビジターカードの抜き取りができない状態とされる。
【００２９】
図３は、カードユニット３の構成を示すブロック図である。カードユニット３は、読み出し手段としてのカードリーダライタ３２７と、制御ユニット３２８と、から主に構成されている。
【００３０】
カードリーダライタ３２７は、前述した会員カードやビジターカードの記録情報の読み出し並びに書き込みを行うとともに、ＨＵＢ８’を介してシステムコントローラ１００とデータ通信可能に接続されており、挿入された会員カードに記録されたカードＩＤや度数の認証等がシステムコントローラ１００との間で行われる。
【００３１】
制御ユニット３２８には、前述した各種ＬＥＤや表示器、スイッチ、ＣＣＤカメラ３０３ａ等の各種電気部品や紙幣識別ユニット３２２が接続されている。
【００３２】
制御ユニット３２８に接続された各種スイッチのうち、貸出単位変更スイッチ３０６ａは、貸出単位変更ボタン３０６の操作を検知するスイッチであり、端数スイッチ３０８ａは、端数ボタン３０８の操作を検知するスイッチであり、テンキースイッチ３１５ａは、テンキーの操作を検知するスイッチであり、プレイ選択スイッチ３１６ａは、プレイ選択ボタン３１６の操作を検知するスイッチであり、エンタースイッチ３１７ａは、エンターボタン３１７の操作を検知するスイッチである。
【００３３】
また、制御ユニット３２８には、特に図示しないが、接続されたパチンコ機２に設けられる貸出ボタン（パチンコ玉の貸出を行う際に操作されるボタン）や返却ボタン（受付け中の会員カードを返却させる際に操作されるボタン）の操作を検知する貸出スイッチや返却スイッチが接続されている。
【００３４】
制御ユニット３２８に接続された紙幣識別ユニット３２２は、紙幣挿入口３０２に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を行う。
【００３５】
制御ユニット３２８に接続された各種ＬＥＤや表示器は、制御ユニット３２８により制御される。また、制御ユニット３２８は、各種スイッチの検出信号や、紙幣識別ユニット３２２による識別信号を受けて各種の制御（本発明の使用処理手段を含む）を行う。
【００３６】
また、制御ユニット３２８は、前述したカードリーダライタ３２７とデータ通信可能に接続されており、各種コマンドの送受が実施可能とされているとともに、ＨＵＢ８’を介して顧客管理コンピュータ１２０とデータ通信可能に接続されており、各種情報の送受が実施可能とされている。また、制御ユニット３２８は、対応するパチンコ機２と接続されており、後述する貸出処理等に伴って各種信号の送受が実施可能とされている。
【００３７】
また、制御ユニット３２８は、中継端末４を介して対応するパチンコ機２、並びに当該パチンコ機２に対して供給されたパチンコ玉を検出する供給玉検出スイッチ６、当該パチンコ機２から回収されたパチンコ玉を検出するアウト玉検出スイッチ７、と接続されており、これらパチンコ機２や、供給玉検出スイッチ６、７から出力された各種遊技情報、すなわちパチンコ機２の遊技に関連して発生する情報を示す信号が中継端末４を介して入力されるようになっている。
【００３８】
具体的には、図９に示すように、パチンコ機２に対して供給されたパチンコ玉数を示す供給信号が供給玉検出スイッチ６から出力され、大当り中である旨を示す大当中信号、確率変動中である旨を示す確変中信号、始動入賞した旨を示す始動信号がパチンコ機２から出力され、パチンコ機２から回収されたパチンコ玉数を示す打込信号がアウト玉検出スイッチ７から出力されるようになっており、これら出力された信号が、中継端末４を介してカードユニット３に入力されるようになっている。そして、これら入力された信号に基づく対応するパチンコ機２の遊技情報（遊技関連情報）が顧客管理コンピュータ１２０に対して送信されるようになっており、これら送信された遊技情報により顧客管理コンピュータ１２０では、各パチンコ機２の遊技情報を取得できるようになっている。
【００３９】
尚、本実施例では、大当中信号、確変中信号、始動信号、供給信号、打込信号が中継端末４を介してカードユニット３に入力される構成とされているが、例えば、これら各種信号がパチンコ機２、供給玉検出スイッチ６、アウト玉検出スイッチ７からカードユニット３に直接入力される構成としても良い。
【００４０】
本実施例のカードユニット３は、会員カード挿入口３１９に挿入された会員カードに対して利用の可／不可を判別する受付処理を行う。
【００４１】
また、受付処理において受付けられた会員カードより読み出された度数が残存する場合であって、パチンコ機２に備えられる貸出ボタンの操作が検出された場合に、対応するパチンコ機２に対して貸出要求を出力し、パチンコ玉の貸出を実施させる貸出処理を行う。
【００４２】
また、会員カードが受付中でかつ残存する度数が０度の場合であって、紙幣（１０００円紙幣、２０００円紙幣、５０００円紙幣、１００００円紙幣）が挿入されて識別された場合に、この識別された金額に相当する度数を、受付けられている会員カードより読み出された度数に加算する追加入金処理を行う。
【００４３】
また、会員カードが受付けられていない場合に低額紙幣（１０００円紙幣）が挿入されて識別された場合に、この識別された金額に相当する度数をビジターカード装着口３１８に装着されているビジターカードに記録した後、この記録した度数の全てを使用して、対応するパチンコ機２に対して貸出要求を出力し、パチンコ玉の貸出を実施させる入金貸出処理を行う。
【００４４】
また、以前の遊技にて貯蓄した貯蓄玉数を顧客管理コンピュータ１２０から入手し、この入手した貯蓄玉数を使用して、対応するパチンコ機に対して払戻要求を出力し、所定数のパチンコ玉の払い戻しを実施させる払戻処理を行う。
【００４５】
また、カードユニット３と１対１に並設されたパチンコ機２が備える返却ボタンが遊技者により操作された場合に、受付け中の会員カードの返却を実施させる返却処理を行う。
【００４６】
このように本実施例のカードユニット３では、会員カードより読み出された度数を使用して対応するパチンコ機２に対してパチンコ玉の貸出を実施させる貸出処理や、現金の投入に基づきビジターカードに記録された度数を使用して対応するパチンコ機２に対してパチンコ玉の貸出を実施させる入金貸出処理を行うことが可能とされており、カードユニット３とは別個に、プリペイドカードユニットや現金玉貸機等の装置を設置する必要がなくなるため、遊技場のスペース、特には遊技機を設置する遊技島のスペースを有効に活用できる。
【００４７】
また、本実施例のカードユニット３では、顧客管理コンピュータ１２０から入手した貯蓄玉数を使用して対応するパチンコ機２に対して所定数のパチンコ玉の払い戻しを実施させる払戻処理を行うことが可能とされており、カードユニット３とは別個に、貯玉再プレイユニット等の装置を設置する必要がなくなるため、遊技場のスペース、特には遊技機を設置する遊技島のスペースを有効に活用できる。
【００４８】
また、本実施例のカードユニット３には、前述したように、対応するパチンコ機２において遊技を行う遊技者（遊技者が位置する領域）を撮像可能な撮像手段としてのＣＣＤカメラ３０３ａが設けられており、会員カードが受付けられていない状態において所定間隔毎に遊技者の画像を撮像し、撮像した画像データを顧客管理コンピュータ１２０に対して送信する処理を行う。また、会員カードが受付けられている状態であっても、顧客管理コンピュータ１２０からの画像要求に応じて遊技者の画像を撮像し、撮像した画像データを顧客管理コンピュータ１２０に対して送信する処理を行う。
【００４９】
次いで、来店受付機９について説明すると、図４に示すように、その前面上部位置には、種々の情報が表示可能とされているとともに、対話型の操作を可能とされたタッチパネル式の表示部８５が設けられており、この表示部８５の下方には、会員カードを挿入可能なカード挿入口８６が設けられている。
【００５０】
来店受付機９には、図５に示すように、表示部８５を構成する表示パネル８７並びに入力パネル８８の動作制御を行うタッチパネルドライバ８９や挿入された会員カードの記録情報の読み出しを行うカードリーダ９１、顧客管理コンピュータ１２０とのデータの送受を行うための通信インターフェイス９２、ＣＰＵやＲＡＭ、ＲＯＭ等が搭載され、各部の動作制御を行うための制御部９３、が内蔵されており、来店受付機９に会員カードを挿入することで、来店ポイントを受けるための来店受付や会員カードを所有する遊技者の遊技履歴の閲覧、イベント情報の入手、来店ポイントの照会、等を実施できる。
【００５１】
次いで、本実施例における管理装置としての顧客管理コンピュータ１２０について説明すると、該顧客管理コンピュータ１２０は、図６に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス１２１に、この顧客管理コンピュータ１２０が実施する各種処理（本発明における遊技関連情報取得手段、遊技者特定手段、撮像間隔設定手段、遊技者比較手段、画像要求手段として機能する処理を含む）を行うＣＰＵ１２２、ワークメモリ等として使用されるＲＡＭ１２３、時刻情報やカレンダ情報を出力するＲＴＣ１２４、磁気ディスクや光磁気ディスクから成る記憶装置１２５、キーボードやマウス等の入力装置１２６、各種情報を表示出力する表示装置１２７、各種情報をプリント出力するプリンタ１２８、システムコントローラ１００とのデータ通信を行う第１通信部１２９、カードユニット３や来店受付機９とのデータ通信を行う第２通信部１３０、が接続された通常のコンピュータである。
【００５２】
記憶装置１２５には、顧客管理コンピュータ１２０が各種処理（本発明における遊技関連情報取得手段、遊技者特定手段、撮像間隔設定手段、遊技者比較手段、画像要求手段として機能する処理を含む）を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所有する遊技者、すなわち会員遊技者に関する会員情報が登録（記憶）される会員データテーブル（図７（ａ）参照）と、各パチンコ機２の台番号毎に、該当するパチンコ機２の遊技情報が登録（記憶）される台別データテーブル（図７（ｂ）参照）と、会員遊技者を特定可能な会員ＩＤ毎に、その遊技者を特定可能な顧客特定画像及び、その遊技者の遊技履歴が登録（記憶）される会員用顧客別履歴テーブル（図８（ａ）参照）と、会員遊技者以外、すなわち会員カードの発行を受けていない一般（ビジター）遊技者が最初に遊技を行った際に割り当てられる一般ＩＤ毎に、その遊技者を特定可能な顧客特定画像及び、その遊技者の遊技履歴が登録（記憶）される一般（ビジター）用顧客別履歴テーブル（図８（ｂ）参照）と、から構成される顧客管理データベースが記憶されている。
【００５３】
会員データテーブルには、図７（ａ）に示すように、会員カードに対して別個に付与された会員ＩＤ毎に、その時点の貯蓄玉数と、本人確認のための暗証番号と、来店回数に応じて加算される来店ポイントと、最新の来店日と、会員の氏名（名字並びに名前）、性別、年齢、誕生日、職業、住所からなる個人情報と、から構成される会員情報が登録されており、これら会員データテーブルに登録された登録データのうち、暗証番号や個人情報は表示装置１２６に表示された会員登録／変更画面（図示略）に必要事項の入力または変更が行われることで更新される。また、貯蓄玉数や来店ポイント、最新の来店日は、カードユニット３や来店受付機９から受信した情報等に応じて更新される。
【００５４】
また、台別データテーブルは、図７（ｂ）に示すように、各パチンコ機２の台番号毎に、機種名と、始動回数と、大当回数と、確率変動回数と、打込玉数と、払出玉数と、使用金額と、が登録されており、これら台別データテーブルは、図９に示すように、対応するパチンコ機２等から出力された各種遊技情報を示す信号に基づきカードユニット３から出力される情報、具体的には、大当りが発生した旨を示す大当情報、確率変動が発生した旨を示す確変中情報、始動入賞した旨を示す始動情報、供給玉数（払出玉数）を示す供給情報、打込玉数を示す打込情報、貸出処理または入金貸出処理に応じて貸出に使用された金額を示す貸出情報、の受信（取得）に応じて逐次最新の情報に更新される。
【００５５】
また、会員用顧客別履歴テーブルには、図８（ａ）に示すように、会員ＩＤ及び対応する顧客特定画像毎に、その会員ＩＤまたは顧客特定画像から特定される遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、開始時間、終了時間、遊技を行ったパチンコ機２の台番号、遊技を行ったパチンコ機２の機種名、遊技開始から終了までの間の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額からなる遊技履歴が登録されており、この会員用顧客別履歴テーブルは、カードユニット３から受信した情報に応じて更新される。
【００５６】
また、一般用顧客別履歴テーブルには、図８（ｂ）に示すように、一般ＩＤ及び対応する顧客特定画像毎に、その顧客特定画像から特定される遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、開始時間、終了時間、遊技を行ったパチンコ機２の台番号、遊技を行ったパチンコ機２の機種名、遊技開始から終了までの間の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額からなる遊技履歴が登録されており、この一般顧客別履歴テーブルは、カードユニット３から受信した情報に応じて更新される。
【００５７】
以下本実施例の遊技用システムを構成する各部の動作状況について説明する。
【００５８】
まず、カードユニット３の動作状況を図１１に基づいて説明すると、カードユニット３は、顧客管理コンピュータ１２０から送信される撮像間隔変更通知に基づいてＣＣＤカメラ３０３ａによる遊技者の撮像間隔を設定する。撮像間隔は、顧客管理コンピュータ１２０の表示装置１２７に表示される撮像間隔設定画面により設定可能とされている。撮像間隔設定画面は、図１０に示すように、１分、３分、５分、と、任意に指定された撮像間隔と、から撮像間隔を設定変更可能とされており、この撮像間隔設定画面により設定入力がなされることにより、顧客管理コンピュータ１２０から撮像間隔を示す撮像間隔変更通知が各カードユニット３に送信されるようになっており、これにより各カードユニット３のＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像間隔が設定されるようになっている。
【００５９】
次いで、カードユニット３は、会員カードを受付けていない状態において、撮像間隔変更通知により設定された撮像間隔毎に、ＣＣＤカメラ３０３ａにより対応するパチンコ機２にて遊技を行う遊技者の画像を撮像し、撮像した画像データを対応するパチンコ機２の台番号とともに、顧客管理コンピュータ１２０に送信する処理を繰返し実施する。
【００６０】
この状態で会員カードを受付けた場合には、受付けた会員カードから読み出された会員ＩＤ並びに対応するパチンコ機２の台番号を含む会員カード受付通知を顧客管理コンピュータ１２０に送信する。また、会員カード受付通知の送信に応じて顧客管理コンピュータ１２０から画像要求を受信した場合（会員カード受付通知に含まれる会員ＩＤに対応する顧客特定画像が会員用顧客別履歴テーブルに登録されていない場合）には、ＣＣＤカメラ３０３ａにより遊技者の画像を撮像し、撮像した画像データを対応するパチンコ機２の台番号とともに、顧客管理コンピュータ１２０に対して送信する。
【００６１】
また、カードユニット３は、会員カードの受付後、受付中の会員カードが返却されるまで、ＣＣＤカメラ３０３ａによる遊技者の画像の撮像を停止し、受付中の会員カードが返却されることで、再び前述の撮像間隔変更通知により設定された撮像間隔毎にＣＣＤカメラ３０３ａにより遊技者の画像を撮像し、撮像した画像データを対応するパチンコ機２の台番号とともに、顧客管理コンピュータ１２０に送信する処理を繰返し実施する。
【００６２】
次いで、顧客管理コンピュータ１２０の動作状況を図１２〜図１４に示すフローチャートに基づいて説明する。
【００６３】
図１２は、カードユニット３から画像データを受信した場合に実行する遊技者比較処理の制御内容を示すフローチャートである。
【００６４】
まず、カードユニット３から画像データを受信した場合には、受信した画像データと、前回受信した同一台番号の画像データと、を比較し（Ｓａ１）、該当するパチンコ機２の遊技者が交替したか否かを判定する（Ｓａ２）。具体的には、今回受信した画像データから人物領域を抽出し、更にその人物領域の特徴部分（例えば、顔を構成する部位の距離等）を抽出する。また、前回受信した画像データから人物領域を抽出し、更にその人物領域の特徴部分を抽出する。次いで、今回受信した画像データ及び前回受信した画像データの人物領域の特徴部分を比較し、誤差を考慮したうえで一致した場合には、遊技者が交替していないと判定し、一致しない場合には、遊技者が交替したと判定する。尚、今回受信した画像データのみ人物領域を抽出できない場合、または今回受信した画像データ及び前回受信した画像データの双方から人物領域を抽出できない場合には、遊技者が交替していないと判定し、前回受信した画像データのみ人物領域を抽出できない場合には、遊技者が交替したと判定する。
【００６５】
次いで、Ｓａ２のステップにおいて遊技者の交替が判定された場合には、受信した画像データと、会員用顧客別履歴テーブル及び一般用顧客別履歴テーブルの顧客特定画像と、を比較して交替後の遊技者を特定するための遊技者特定処理を実行する（Ｓａ３）。
【００６６】
Ｓａ３のステップにおける遊技者特定処理の詳細を図１３のフローチャートに基づいて説明すると、まず、受信した画像データと、会員用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像と、を比較し（Ｓｂ１）、一致する顧客特定画像があるか否かを判定する（Ｓｂ２）。具体的には、受信した画像データから人物領域を抽出し、更にその人物領域の特徴部分を抽出する。また、顧客特定画像から人物領域を抽出し、更にその人物領域の特徴部分を抽出する。次いで、受信した画像データ及び顧客特定画像の人物領域の特徴部分を比較し、誤差を考慮したうえで一致するか否かを判定する。
【００６７】
尚、本実施例では、受信した画像データと顧客特定画像とを比較する毎に顧客特定画像から人物領域及びその特徴部分を抽出するようになっているが、これら各顧客特定画像の登録時にその特徴部分を抽出し、これら抽出した特徴部分を各顧客特定画像に対応して登録しておくとともに、受信した画像データの特徴部分と比較する際には、これら予め登録された特徴部分と比較する構成とすれば、画像比較に係る処理時間を大幅に短縮することができる。
【００６８】
Ｓｂ２のステップにおいて会員用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像に一致する画像がある場合、すなわち受信した画像データと、会員用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像と、の比較に基づき遊技者が特定された場合には、対応する会員ＩＤを取得する（Ｓｂ６）。
【００６９】
また、Ｓｂ２のステップにおいて会員用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像に一致する画像がない場合には、受信した画像データと、一般用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像と、を、前述したＳｂ１のステップと同様の要領で比較し（Ｓｂ３）、一致する顧客特定画像があるか否かを判定する（Ｓｂ４）。
【００７０】
Ｓｂ４のステップにおいて一般用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像に一致する画像がある場合、すなわち受信した画像データと、一般用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像と、の比較に基づき遊技者が特定された場合には、対応する一般ＩＤを取得する（Ｓｂ６）。
【００７１】
また、Ｓｂ４のステップにおいて一般用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像にも一致する画像がない場合、すなわち遊技者が特定されなかった場合には、新規一般ＩＤを生成し、一般用顧客別履歴テーブルに登録するとともに、この一般ＩＤに対応する顧客特定画像として受信した画像データを登録し（Ｓｂ５）、生成した一般ＩＤを取得する（Ｓｂ６）
【００７２】
図１２に戻って、Ｓａ３のステップにおける遊技者特定処理の終了後、特定した遊技者と、それまでに同一台番号のパチンコ機２において遊技を行っていた遊技者と、が同一の遊技者であるか否かを判定する（Ｓａ４）。具体的には、会員用顧客別履歴テーブルまたは一般用顧客別履歴テーブルから同一台番号のパチンコ機２において遊技を行っていた遊技者の会員ＩＤまたは一般ＩＤを抽出し、遊技者特定処理において特定した遊技者の会員ＩＤまたは一般ＩＤと照合することにより判定する。
【００７３】
Ｓａ４のステップにおいて前回の遊技者と同一の遊技者ではないと判定された場合には、台別データテーブルの該当する台番号に登録されている遊技情報（終了時点の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額）及び終了時間を、前回、当該台番号のパチンコ機２において遊技を行っていた遊技者の終了時のデータとして取得し（Ｓａ５）、取得した終了時のデータと、その遊技者の会員ＩＤまたは一般ＩＤに対応して会員用顧客別履歴テーブルまたは一般用顧客別履歴テーブルに登録されている後述の初期データ（来店日、開始時間、台番号、機種名、開始時点の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額）と、に基づいて遊技履歴を作成し、会員用顧客別履歴テーブルまたは一般用顧客別履歴テーブルの該当する会員ＩＤまたは一般ＩＤに対応付けて登録する（Ｓａ６）。
【００７４】
次いで、台別データテーブルの該当する台番号に登録されている機種名、遊技情報（開始時点の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額）と、台番号、来店日、開始時間と、を、取得し、Ｓａ３のステップの遊技者特定処理において特定された遊技者の会員ＩＤまたは一般ＩＤに対応する初期データとして会員用顧客別履歴テーブルまたは一般用顧客別履歴テーブルに登録する（Ｓａ７）。尚、ここで登録した初期データは、例えば、前述したように遊技者の交替が判定され、かつ異なる遊技者に交替したと判定された場合や、後述するように、会員カード受付通知を受信して異なる遊技者に交替したと判定された場合に登録される遊技履歴を作成する際に使用される。
【００７５】
図１４は、カードユニット３から会員カード受付通知を受信した場合に実行する会員カード受付処理を示すフローチャートである。
【００７６】
まず、カードユニット３から会員カード受付通知を受信した場合には、受信した会員カード受付通知に含まれる会員ＩＤを取得し（Ｓｃ１）、取得した会員ＩＤに基づいて遊技者を特定する（Ｓｃ２）。次いで、特定した遊技者の顧客特定画像、すなわちＳｃ１のステップにおいて取得した会員ＩＤに対応する顧客特定画像が会員用顧客別履歴テーブルに登録されているか否かを判定する（Ｓｃ３）。
【００７７】
Ｓｃ３のステップにおいて、顧客特定画像が登録されていないと判定された場合には、会員カード受付通知を送信したカードユニット３に対して前述した画像要求、すなわちその時点で遊技を行っている遊技者の画像データの要求を送信し（Ｓｃ４）、画像データの受信待ちの状態で待機する（Ｓｃ５）。この状態で画像要求を送信したカードユニット３から画像データを受信することで、受信した画像データを、Ｓｃ１のステップにおいて取得した会員ＩＤに対応する顧客特定画像として会員用顧客別履歴テーブルに登録する（Ｓｃ６）。
【００７８】
次いで、Ｓｃ２のステップにおいて特定した遊技者と、それまでに同一台番号のパチンコ機２において遊技を行っていた遊技者と、が同一の遊技者であるか否かを判定する（Ｓｃ６）。具体的には、会員用顧客別履歴テーブルまたは一般用顧客別履歴テーブルから同一台番号のパチンコ機２において遊技を行っていた遊技者の会員ＩＤまたは一般ＩＤを抽出し、Ｓｃ１のステップにおいて取得した会員ＩＤと照合することにより判定する。
【００７９】
Ｓｃ６のステップにおいて前回の遊技者と同一の遊技者ではないと判定された場合には、台別データテーブルの該当する台番号に登録されている遊技情報（終了時点の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額）及び終了時間を、前回、当該台番号のパチンコ機２において遊技を行っていた遊技者の終了時のデータとして取得し（Ｓｃ７）、取得した終了時のデータと、その遊技者の会員ＩＤまたは一般ＩＤに対応して会員用顧客別履歴テーブルまたは一般用顧客別履歴テーブルに登録されている初期データ（来店日、開始時間、台番号、機種名、開始時点の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額）と、に基づいて遊技履歴を作成し、会員用顧客別履歴テーブルまたは一般用顧客別履歴テーブルの該当する会員ＩＤまたは一般ＩＤに対応付けて登録する（Ｓｃ８）。
【００８０】
次いで、台別データテーブルの該当する台番号に登録されている機種名、遊技情報（開始時点の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、使用金額）と、台番号、来店日、開始時間と、を、取得し、Ｓｃ２のステップにおいて特定された遊技者の会員ＩＤに対応する初期データとして会員用顧客別履歴テーブルに登録する（Ｓｃ９）。尚、ここで登録した初期データは、例えば、前述したように遊技者の交替が判定され、かつ異なる遊技者に交替したと判定された場合や、会員カード受付通知を受信して異なる遊技者に交替したと判定された場合に、登録される遊技履歴を作成する際に使用される。
【００８１】
このように本実施例の顧客管理コンピュータ１２０では、カードユニット３から画像データを受信する毎、すなわちカードユニット３が会員カードを受付けていない場合に定期的に送信する画像データを受信する毎に、受信した画像データに基づいて対応するパチンコ機２の遊技者が交替したか否かを判定し、遊技者の交替が判定され、かつ異なる遊技者に交替したと判定された場合には、受信した画像データ、すなわち交替した遊技者の画像データと、会員用顧客別履歴テーブル及び一般用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像と、を比較することで遊技者を特定し、特定した遊技者が会員遊技者である場合には、当該遊技者が遊技を行うパチンコ機２の初期データ、すなわち来店日や遊技の開始時間、機種名、開始時点の遊技情報等のデータと、終了時データ、すなわち遊技の終了時間、終了時点の遊技情報等のデータと、から遊技履歴を作成し、特定された遊技者の会員ＩＤに対応付けて会員用顧客別履歴テーブルに登録（記憶）するようになっている。
【００８２】
また、交替した遊技者の画像データと、会員用顧客別履歴テーブル及び一般用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像と、の比較により特定した遊技者が一般遊技者である場合には、当該遊技者が遊技を行うパチンコ機２の初期データ、すなわち来店日や遊技の開始時間、機種名、開始時点の遊技情報等のデータと、終了時データ、すなわち遊技の終了時間、終了時点の遊技情報等のデータと、から遊技履歴を作成し、特定された遊技者の顧客特定画像（一般ＩＤ）に対応付けて一般用顧客別履歴テーブルに登録（記憶）するようになっている。
【００８３】
また、交替した遊技者の画像データと、一般用顧客別履歴テーブル及び一般用顧客別履歴テーブルに登録されている顧客特定画像と、の比較により遊技者が特定されなかった場合には、新たに生成した一般ＩＤとともに、カードユニット３より受信した遊技者の画像データ、すなわち交替した遊技者の画像データを顧客特定画像として一般用顧客別履歴テーブルに登録（記憶）するとともに、当該遊技者が遊技を行うパチンコ機２の初期データ、すなわち来店日や遊技の開始時間、機種名、開始時点の遊技情報等のデータと、終了時データ、すなわち遊技の終了時間、終了時点の遊技情報等のデータと、から遊技履歴を作成し、新たに登録された顧客特定画像（一般ＩＤ）に対応付けて一般用顧客別履歴テーブルに登録（記憶）するようになっている。
【００８４】
また、カードユニット３から会員カード受付通知を受信した場合には、受信した会員カード受付通知に含まれる会員ＩＤに基づいて対応するパチンコ機２の遊技者を特定し、更に特定された遊技者が新たに交替した遊技者であると判定された場合には、当該遊技者が遊技を行うパチンコ機２の初期データ、すなわち来店日や遊技の開始時間、機種名、開始時点の遊技情報等のデータと、終了時データ、すなわち遊技の終了時間、終了時点の遊技情報等のデータと、から遊技履歴を作成し、特定された遊技者の会員ＩＤに対応付けて会員用顧客別履歴テーブルに登録（記憶）するようになっている。
【００８５】
また、会員カード受付通知に含まれる会員ＩＤに対応する顧客特定画像が会員用顧客別履歴テーブルに登録されていない場合には、カードユニット３に対して対応するパチンコ機２において遊技を行っている遊技者の画像データを要求し、これに基づきカードユニット３から返信された画像データを、顧客特定画像として会員用顧客別履歴テーブルに登録（記憶）するようになっている。
【００８６】
また、本実施例の顧客管理コンピュータ１２０では、所定の表示出力操作が行われることにより、会員用顧客別履歴テーブル及び一般用顧客別履歴テーブルの登録状況、すなわち会員遊技者及び一般遊技者毎の遊技履歴の一覧が、図１５に示す顧客別履歴画面として表示装置１２７に表示出力されるようになっている。更に、所定のプリント出力操作が行われることにより、会員用顧客別履歴テーブル及び一般用顧客別履歴テーブルの登録データの一覧がプリンタ１２８にてプリント出力されるようになっている。
【００８７】
このように本実施例の顧客管理コンピュータ１２０では、会員用顧客別履歴テーブル及び一般用顧客別履歴テーブルの登録状況、すなわち会員遊技者及び一般遊技者毎の遊技履歴の一覧が、表示出力及びプリント出力できるようになっており、遊技場側で、各遊技者毎の遊技履歴を把握できるようになっている。
【００８８】
また、本実施例の遊技用システムでは、図１６（ａ）に示すように、来店受付機９において会員カードが受付けられ、受付けた会員カードを所有する遊技者の遊技履歴の閲覧を希望する旨の入力がなされることにより、顧客管理コンピュータ１２０に対して該当する遊技履歴を要求し、この要求に基づき顧客管理コンピュータ１２０から返信された遊技履歴を、図１６（ｂ）に示す遊技履歴画面として、来店受付機９の表示部８５に表示するようになっており、会員カードを所有する遊技者が自らの遊技履歴を閲覧できるようになっている。
【００８９】
具体的には、受付けた会員カードを所有する遊技者により閲覧を希望する遊技履歴（１回前〜５回前まで）が選択入力されることにより、選択された遊技履歴の要求が顧客管理コンピュータ１２０に対して送信される。これに基づき顧客管理コンピュータ１２０では、要求された遊技履歴を会員用顧客別履歴テーブルより抽出し、来店受付機９に対して返信する。これに基づき来店受付機９では、返信された遊技履歴に基づいて、来店日、遊技を行った機種名、台番号、遊技の開始時間及び終了時間、その間の始動回数、大当回数、確率変動回数、打込玉数、払出玉数、差玉数、使用金額が表示される表示データを生成し、表示部８５に表示させる処理を行うようになっている。
【００９０】
このように本実施例では、会員カードを所有する遊技者が来店受付機９において、自らの遊技履歴を閲覧できるため、会員遊技者に対してより付加価値の高いサービスを提供することができる。尚、本実施例では、来店受付機９において会員遊技者が自らの遊技履歴を閲覧できる構成とされているが、例えば、カードユニットに表示器を搭載し、この表示器にて遊技履歴を閲覧できるようにしても良い。
【００９１】
以上説明したように、本実施例の遊技用システムでは、カードユニット３に搭載されたＣＣＤカメラ３０３ａにて撮像された画像データ、またはカードユニット３から送信された受付中の会員カードの会員ＩＤが顧客管理コンピュータ１２０に送信されるとともに、これら送信された画像データや会員ＩＤに基づいて対応するパチンコ機２において遊技を行っている会員遊技者すなわち、会員カードを所有する遊技者及び一般遊技者、すなわち会員カードを所有しない遊技者を特定し、各遊技者毎の遊技履歴を収集できる。
【００９２】
また、カードユニット３に会員カードが受付けられている場合には、その会員カードから読み出された会員ＩＤにより遊技者が特定されるため、カードユニット３に会員カードが受付けられていない場合のみ、カードユニット３のＣＣＤカメラ３０３ａにて撮像された遊技者の画像データと遊技者特定画像とを比較して対応するパチンコ機２において遊技を行っている遊技者を特定する処理を行えば良い。すなわち会員カードが受付けられている場合には、画像データに基づいて遊技者を特定する必要がないため、これら遊技者の特定に伴う顧客管理コンピュータ１２０の処理負荷を大幅に軽減できる。
【００９３】
尚、本実施例では、カードユニット３が会員カードを受付けている場合に、ＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像及び画像データの送信を行わないことで、顧客管理コンピュータ１２０が画像データに基づく遊技者の特定を行わない構成としているが、例えば、カードユニット３において会員カードが受付けられている場合にも、ＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像及び顧客管理コンピュータ１２０への画像データの送信は行うが、顧客管理コンピュータ１２０が該当するカードユニット３から送信された画像データに基づく遊技者の特定を行わないようにしても良い。
【００９４】
また、本実施例では、会員カードの受付に伴う遊技者の撮像の停止をカードユニット３自身が判断して実行しているが、例えば、顧客管理コンピュータ１２０が会員カード受付通知の受信に伴い撮像停止指令を返信し、この返信に基づきカードユニット３が遊技者の撮像を停止するようにしても良い。
【００９５】
また、本実施例では、遊技者を撮像するＣＣＤカメラ３０３ａが各パチンコ機２に対応して設けられており、各パチンコ機２毎に遊技を行っている遊技者を近くから鮮明に撮像できるため、これらＣＣＤカメラ３０３ａが撮像した遊技者の画像に基づく遊技者の特定や遊技者の交替の判定を行う際の精度を高めることができる。
【００９６】
また、本実施例では、遊技者を撮像するＣＣＤカメラ３０３ａが各パチンコ機２に対応する遊技用装置としてのカードユニット３に内蔵されているため、パチンコ機２の周辺の限られたスペースを有効に活用できる。
【００９７】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、各パチンコ機２に撮像手段を設けたり、パチンコ機２の上部を被覆する幕板等に各パチンコ機２に対応して撮像手段を設けた構成としても良く、このような構成とした場合でも、各パチンコ機２毎に遊技を行っている遊技者を近くから鮮明に撮像できるため、これら撮像手段が撮像した遊技者の画像に基づく遊技者の特定や遊技者の交替の判定を行う際の精度を高めることができる。
【００９８】
また、複数のパチンコ機２において遊技を行っている遊技者を撮像可能なカメラにて撮像した画像データを顧客管理コンピュータ１２０に対して出力し、顧客管理コンピュータ１２０において、カメラより出力された画像データから、会員カードを受付ていないカードユニット３に対応するパチンコ機２の遊技者の画像領域を抽出し、その画像領域と顧客特定画像とを比較することで遊技者を特定するようにしても良く、このようにすることで、撮像手段の設置数を減らすことができるため、導入コストを軽減することができる。
【００９９】
また、本実施例のカードユニット３では、会員カードが受付けられている場合に、会員カードが返却されるまでの期間、所定間隔毎に繰返し実施するＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像を行わないようになっており、会員カードを受付けているか否かに関わらず撮像を行う場合に比較して、カードユニット３の処理負荷を軽減できるうえに、ＣＣＤカメラ３０３ａの撮像に応じてカードユニット３から送信される画像データを顧客管理コンピュータ１２０が受信する頻度も低くなるため、顧客管理コンピュータ１２０の処理負荷も更に軽減できる。
【０１００】
また、本実施例では、ＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像が所定間隔毎に行われるようになっており、カードユニット３の処理負荷を軽減できるうえに、ＣＣＤカメラ３０３ａの撮像に応じてカードユニット３から送信される画像データを顧客管理コンピュータ１２０が受信する頻度も低くなるため、顧客管理コンピュータ１２０の処理負荷も更に軽減できる。
【０１０１】
また、ＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像間隔を顧客管理コンピュータ１２０において設定可能とされているため、カードユニット３から画像データが出力される間隔を遊技場側で任意に設定することができる。すなわち状況に応じて画像の精度を優先するか、顧客管理コンピュータ１２０の処理負荷の軽減を優先するか、を任意に設定することができる。
【０１０２】
尚、本実施例では、顧客管理コンピュータ１２０による撮像間隔の設定に基づき各カードユニット３に対して撮像間隔変更通知を送信し、これに基づき撮像間隔がカードユニット３に設定されるとともに、カードユニット３では、会員カードを受付けていない場合に、設定された撮像間隔毎に、ＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像を行い、撮像された画像データを顧客管理コンピュータ１２０に対して送信するようになっているが、例えば、設定された撮像間隔毎に顧客管理コンピュータ１２０からカードユニット３に対して画像要求を行い、この画像要求に応じてカードユニット３のＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像が行われ、撮像された画像データが送信される構成としても良い。また、この場合には、カードユニット３において会員カードが受付けられている場合に、顧客管理コンピュータ１２０からの画像要求を行わないか、カードユニット３側で、ＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像及び画像データの送信を行わないようにすることが好ましく、これにより、顧客管理コンピュータ１２０が画像データを受信する頻度が低くなるため、顧客管理コンピュータ１０２の処理負荷を軽減できる。
【０１０３】
また、本実施例の顧客管理コンピュータ１２０では、カードユニット３から定期的に送信される画像データに基づいて対応するパチンコ機２における遊技者が交替したか否かを判定し、遊技者の交替が判定された場合に、カードユニット３から受信した画像データと顧客特定画像とを比較して遊技者を特定する処理を行うようになっており、このようにすることで、カードユニット３に会員カードが受付けられていない場合であって、かつ遊技者の交替が判定された場合のみ、カードユニット３から受信した画像データと顧客特定画像とを比較して遊技者を特定する処理を行えば良い。すなわち会員カードが受付けられていないカードユニット３に対応するパチンコ機２の遊技者が交替した場合以外は、カードユニット３から送信された画像データに基づいて遊技者を特定する必要がないため、遊技者の特定に伴う顧客管理コンピュータ１２０の処理負荷を更に軽減できる。
【０１０４】
尚、本実施例では、顧客管理コンピュータ１２０において、画像データに基づき遊技者が交替したか否かの判定する処理が行われているが、これらの処理を各カードユニット３が実行し、遊技者が交替したと判定した場合に、カードユニット３から顧客管理コンピュータ１２０に対して画像データを送信するようにしても良く、このような構成とすることで顧客管理コンピュータ１２０の処理負荷を更に軽減することができる。
【０１０５】
また、本実施例の顧客管理コンピュータでは、カードユニット３から送信された会員カード受付通知に含まれる会員ＩＤに対応する顧客特定画像が会員用顧客別履歴テーブルに登録されていない場合に、カードユニット３に対して画像要求を送信し、この要求に応じてカードユニット３から返信された対応するパチンコ機２の遊技者の画像データを顧客特定画像として会員用顧客別履歴テーブルに登録するようになっており、会員カードの発行を希望する遊技者の画像を予め撮像せずとも、会員カードの発行を受けた遊技者が遊技を行ったときにその遊技者の画像が撮像され、顧客管理コンピュータ１２０に対して送信されることとなるため、その画像を遊技者特定画像として登録することができる。
【０１０６】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【０１０７】
例えば、前記実施例の遊技用システムでは、遊技用装置として玉貸機能と貯蓄玉数の払戻機能を備えるカードユニット３を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともカードリーダ等、会員カードの記録情報の読み出し手段を備える遊技用装置であれば良い。
【０１０８】
また、前記実施例では、カードユニット３のＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像間隔が顧客管理コンピュータ１２０により設定可能とされ、設定された撮像間隔毎に撮像され、その画像データが送信されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一定間隔にてＣＣＤカメラ３０３ａによる撮像を行い、撮像された画像データを顧客管理コンピュータ１２０に送信する構成としたり、ＣＣＤカメラ３０３ａにおいて撮像された画像データを、動画データとして常時顧客管理コンピュータ１２０に送信する構成としても良い。
【０１０９】
また、前記実施例では、顧客管理コンピュータ１２０において、会員ＩＤ及び対応する顧客特定画像とその遊技者の遊技履歴とが同一テーブルに登録されており、一般ＩＤ及び対応する顧客特定画像とその遊技者の遊技履歴とが同一テーブルに登録されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも、会員遊技者については、会員ＩＤ及び対応する顧客特定画像とその遊技者の遊技履歴とが対応付けられて登録されていれば良く、また、一般遊技者については、顧客特定画像とその遊技者の遊技履歴とが対応付けられて登録されていれば良く、例えば、図１７に示すように、会員ＩＤ毎にその遊技者の遊技履歴が登録される会員用履歴テーブル（図示略）や一般ＩＤ毎にその遊技者の遊技履歴が登録される一般用履歴テーブル（図示略）とは別個に、各会員ＩＤ及び一般ＩＤに対応する顧客特定画像が登録される顧客特定画像テーブルを設けるとともに、後述するようにカードユニット３から出力された画像データに基づいて遊技者を特定する場合には、この顧客特定画像テーブルに登録された顧客特定画像と比較することにより遊技者を特定するようにしても良い。
【０１１０】
また、この場合には、図１７に示すように、顧客特定画像に基づいて特定された回数の多い順に各顧客特定画像を登録するとともに、顧客特定画像を照合する際に、登録されている順、すなわち特定された回数の多い順に照合することが好ましく、このようにすることにより、来店の多い遊技者の顧客特定画像から照合されることとなるため、これら照合にかかる時間を短縮することができる。
【０１１１】
また、前記実施例では、記録媒体（会員カード）として非接触型のＩＣカードを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これを磁気カードや接触型のＩＣカードとしても良いし、更には識別符号を用いて記録情報を特定できる場合等には、記録媒体を特定可能な識別符号等の情報を少なくとも読み取り可能に記録できるものであれば良く、例えばバーコード等の所定の情報記録シンボル等が読み取り可能にプリントされた記録媒体等であっても良い。
【０１１２】
また前記実施例においては、遊技機の一例としてパチンコ玉を用いて遊技を行う通常のパチンコ機を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の遊技機、例えばメダルやパチンコ玉を用いて遊技を行うスロットマシンやパチンコ玉が内部で循環する循環式パチンコ機や、メダルやパチンコ玉を用いることなくクレジットを用いて遊技を行う完全クレジット式のスロットマシン等の遊技機を適用しても良い。更には、これらの遊技機を併用して適用しても良い。
【０１１３】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１１４】
本発明の請求項１は、遊技機（パチンコ機２）に対応して設けられ、遊技者を特定可能な遊技者特定情報（会員ＩＤ）が記録された記録媒体（会員カード）を受け付けて、該記録媒体（会員カード）より読み出した遊技者特定情報（会員ＩＤ）を出力する遊技用装置（カードユニット３）と、前記遊技機（パチンコ機２）において遊技を行っている遊技者の画像を撮像し、該撮像した遊技者の画像（画像データ）を出力する撮像手段（ＣＣＤカメラ３０３ａ（カードユニット３））と、遊技に関連して発生する各遊技機（パチンコ機２）毎の遊技関連情報（遊技情報）を取得する遊技関連情報取得手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）と、前記記録媒体（会員カード）を所有する遊技者（会員遊技者）の遊技者特定情報（会員ＩＤ）に対応付けて該遊技者を特定可能な遊技者特定画像（顧客特定画像）及び該遊技者の前記遊技関連情報（遊技情報（遊技履歴））を記憶する第１の遊技者関連情報記憶手段（会員用顧客別履歴テーブル）と、前記記録媒体（会員カード）を所有しない遊技者（一般遊技者）を特定可能な遊技者特定画像（顧客特定画像）に対応付けて該遊技者の遊技関連情報（遊技情報（遊技履歴））を記憶する第２の遊技者関連情報記憶手段（一般用顧客別履歴テーブル）と、前記撮像手段（ＣＣＤカメラ３０３ａ（カードユニット３））から出力された遊技者の画像（画像データ）に基づいて前記第１及び第２の遊技者関連情報記憶手段（会員用顧客別履歴テーブル、一般用顧客別履歴テーブル）から遊技者を特定する処理（遊技者特定処理）を実行する遊技者特定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）と、を備える管理装置（顧客管理コンピュータ１２０）と、から構成され、前記管理装置（顧客管理コンピュータ１２０）は、前記遊技用装置（カードユニット３）において前記記録媒体（会員カード）が受け付けられている場合に、前記遊技者特定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）により遊技者を特定する処理（遊技者特定処理）を実行せずに、該遊技用装置（カードユニット３）から出力された前記遊技者特定情報（会員ＩＤ）に対応付けて該遊技用装置（カードユニット３）に対応する遊技機（パチンコ機２）の遊技関連情報（遊技情報）を前記第１の遊技者関連情報記憶手段（会員用顧客別履歴テーブル）に記憶し、前記遊技用装置（カードユニット３）において前記記録媒体（会員カード）が受け付けられていない場合に、該遊技用装置（カードユニット３）に対応する遊技機（パチンコ機２）にて遊技を行っている遊技者を前記遊技者特定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）により特定する処理（遊技者特定処理）を実行し、前記遊技者特定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）により前記記録媒体（会員カード）を所有する遊技者（会員遊技者）が特定された場合に、該遊技者の遊技者特定情報（会員ＩＤ）に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機（パチンコ機２）の遊技関連情報（遊技情報）を前記第１の遊技者関連情報記憶手段（会員用顧客別履歴テーブル）に記憶し、前記遊技者特定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）により前記記録媒体（会員カード）を所有しない遊技者（一般遊技者）が特定された場合に、該遊技者の遊技者特定画像（顧客特定画像）に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機（パチンコ機２）の遊技関連情報（遊技情報）を前記第２の遊技者関連情報記憶手段（一般用顧客別履歴テーブル）に記憶し、前記遊技者特定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）により遊技者が特定されなかった場合に、前記撮像手段（ＣＣＤカメラ３０３ａ（カードユニット３））から出力された遊技者の画像（画像データ）に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機（パチンコ機２）の遊技関連情報（遊技情報）を前記第２の遊技者関連情報記憶手段（一般用顧客別履歴テーブル）に記憶する。
【０１１５】
本発明の請求項２は、前記撮像手段（ＣＣＤカメラ３０３ａ（カードユニット３））は、各遊技機（パチンコ機２）に対応して設けられている。
【０１１６】
本発明の請求項３は、前記撮像手段（ＣＣＤカメラ３０３ａ）は、前記遊技用装置（カードユニット３）に設けられている。
【０１１８】
本発明の請求項４は、前記撮像手段（ＣＣＤカメラ３０３ａ（カードユニット３））による撮像間隔を設定変更する撮像間隔設定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム、撮像間隔設定画面）を備え、前記撮像手段（ＣＣＤカメラ３０３ａ（カードユニット３））は、前記撮像間隔設定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム、撮像間隔設定画面）にて設定された間隔毎に遊技者の画像を撮像し、該撮像した遊技者の画像（画像データ）を出力する。
【０１１９】
本発明の請求項５は、前記遊技用装置（カードユニット３）において前記記録媒体（会員カード）が受付けられていない場合に、該遊技用装置（カードユニット３）に対応する遊技機（パチンコ機２）にて遊技を行っている遊技者の画像（画像データ）と、それ以前に撮像された該遊技機（パチンコ機２）にて遊技を行っている遊技者の画像（画像データ）と、を比較し、該遊技機（パチンコ機２）における遊技者の交替を判定する遊技者比較手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム（遊技者比較処理））を備え、前記遊技者特定手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム）は、前記遊技者比較手段（ＣＰＵ１２２、処理プログラム（遊技者比較処理））にて遊技者の交替が判定された場合に前記遊技者を特定する処理（遊技者特定処理）を行う。
【０１２１】
本発明の請求項６は、前記記録媒体（会員カード）の記録情報は、遊技に使用可能な遊技用有価価値（度数）の大きさを特定可能な情報を含み、前記遊技用装置（カードユニット３）は、前記記録媒体（会員カード）から読み出された記録情報により特定される遊技用有価価値（度数）の大きさの範囲内における所定の遊技用有価価値（度数）の大きさを、対応する遊技機（パチンコ機２）における遊技に使用させるための処理（貸出処理）を行う使用処理手段（制御ユニット３２８）を備える。
【０１２２】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
【０１２３】
（ａ）請求項１の発明によれば、記録媒体を所有する遊技者及び記録媒体を所有しない遊技者を特定し、各遊技者毎の遊技関連情報を収集できる。また、遊技用装置に記録媒体が受付けられている場合には、その記録媒体から読み出された遊技者特定情報により遊技者が特定されるため、遊技者特定手段は、遊技用装置に記録媒体が受付けられていない場合のみ、撮像手段から出力された遊技者の画像と遊技者特定画像とを比較して遊技者を特定する処理を行えば良い。すなわち記録媒体が受付けられている場合には、撮像手段から出力された遊技者の画像に基づいて遊技者を特定する必要がないため、これら遊技者の特定に伴う管理装置の処理負荷を大幅に軽減できる。
【０１２４】
（ｂ）請求項２の発明によれば、各遊技機毎の遊技者を近くから鮮明に撮像できるため、遊技者の特定等の精度を高めることができる。
【０１２５】
（ｃ）請求項３の発明によれば、遊技機周辺の限られたスペースを有効に活用できる。
【０１２７】
（ｄ）請求項４の発明によれば、常時撮像する場合に比較して撮像手段の処理負荷が軽減するうえに、撮像手段から出力された遊技者の画像を管理装置が受信する頻度も低くなるため、管理装置の処理負荷も軽減できる。また、撮像手段による撮像間隔、すなわち遊技者の画像が出力される間隔を遊技場側で任意に設定することができる。
【０１２８】
（ｅ）請求項５の発明によれば、管理装置は、遊技用装置に記録媒体が受付けられていない場合であって遊技者の交替が判定された場合のみ、撮像手段から出力された遊技者の画像と遊技者特定画像とを比較して遊技者を特定する処理を行えば良い。すなわち記録媒体が受付けられていない遊技用装置に対応する遊技機の遊技者が交替した場合以外は、撮像手段から出力された遊技者の画像に基づいて遊技者を特定する必要がないため、遊技者の特定に伴う管理装置の処理負荷を更に軽減できる。
【０１３０】
（ｆ）請求項６の発明によれば、遊技用装置とは別個にプリペイドカードユニット等の装置を配置する必要がなくなるため、遊技場のスペースを有効に活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例における遊技用システムの構成を示す図である。
【図２】本発明の実施例において用いたパチンコ機並びにカードユニットの正面図である。
【図３】本発明の実施例におけるカードユニットの構成を示すブロック図である。
【図４】本発明の実施例において用いた来店受付機の外観図である。
【図５】本発明の実施例における来店受付機の構成を示すブロック図である。
【図６】本発明の実施例における顧客管理コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図７】（ａ）、（ｂ）は、本発明の実施例に用いた顧客管理コンピュータにおける顧客管理ＤＢを構成する会員データテーブル、台別データテーブルの登録状況を示す図である。
【図８】（ａ）、（ｂ）は、本発明の実施例に用いた顧客管理コンピュータにおける顧客管理ＤＢを構成する会員用顧客別履歴テーブル、一般用顧客別履歴テーブルの登録状況を示す図である。
【図９】本発明の実施例におけるパチンコ機から中継端末を介してカードユニットに出力される信号及びカードユニットから顧客管理コンピュータ１２０に対して送信される情報を示す図である。
【図１０】本発明の実施例における顧客管理コンピュータに表示される撮像間隔設定画面を示す図である。
【図１１】本発明の実施例におけるカードユニットの動作状況及びカードユニット３と顧客管理コンピュータ１２０との間のデータのやりとりを示す図である。
【図１２】本発明の実施例における顧客管理コンピュータが実行する遊技者比較処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図１３】本発明の実施例における顧客管理コンピュータが実行する遊技者特定処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図１４】本発明の実施例における顧客管理コンピュータが実行する会員カード受付処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図１５】本発明の実施例における顧客管理コンピュータに表示される顧客別履歴画面を示す図である。
【図１６】（ａ）は、本発明の実施例における来店受付機と顧客管理コンピュータ１２０との間のデータのやりとりを示す図であり、（ｂ）は、来店受付機に表示される遊技履歴画面を示す図である。
【図１７】本発明の変形例としての顧客管理ＤＢを構成する顧客特定画像テーブルの登録状況を示す図である。に
【符号の説明】
２ カードリーダ式パチンコ機
３ カードユニット
４ 中継端末
６ 供給玉検出スイッチ
７ アウト玉検出スイッチ
８ 通信ケーブル
８’ ＨＵＢ
９ 来店受付機
１１ 通信回線網
８５ 表示部
８６ カード挿入口
８７ 表示パネル
８８ 入力パネル
８９ タッチパネルドライバ
９１ カードリーダ
９２ 通信インターフェイス
９３ 制御部
１００ システムコントローラ
１２０ 顧客管理コンピュータ
１２１ データバス
１２２ ＣＰＵ
１２３ ＲＡＭ
１２４ 記憶装置
１２５ 入力装置
１２６ 表示装置
１２７ プリンタ
１２８ 通信部
３０１ 多機能表示部
３０１ａ 多機能ＬＥＤ
３０２ 紙幣挿入口
３０３ 撮像部
３０３ａ ＣＣＤカメラ
３０５ 変更可能表示部
３０５ａ 変更可能ＬＥＤ
３０６ 貸出単位変更ボタン
３０６ａ 貸出単位変更スイッチ
３０７ 貸出単位表示部
３０７ａ 貸出単位表示器
３０８ 端数ボタン
３０８ａ 端数スイッチ
３０９ 度数表示部
３０９ａ 度数表示器
３１１ 方向指示表示部
３１１ａ 方向指示ＬＥＤ
３１２ 挿入中表示部
３１２ａ 挿入中ＬＥＤ
３１４ 会員カード用表示部
３１４ａ 会員カード用表示器
３１５ テンキー
３１５ａ テンキースイッチ
３１６ プレイ選択ボタン
３１６ａ プレイ選択スイッチ
３１７ エンターキー
３１７ａ エンターキースイッチ
３１８ ビジターカード装着口
３１８’ 透明カバー部材
３１９ 会員カード挿入口
３２２ 紙幣識別ユニット
３２７ カードリーダライタ
３２８ 制御ユニット

Claims (6)

1. 遊技機に対応して設けられ、遊技者を特定可能な遊技者特定情報が記録された記録媒体を受け付けて、該記録媒体より読み出した遊技者特定情報を出力する遊技用装置と、
   前記遊技機において遊技を行っている遊技者の画像を撮像し、該撮像した遊技者の画像を出力する撮像手段と、
   遊技に関連して発生する各遊技機毎の遊技関連情報を取得する遊技関連情報取得手段と、前記記録媒体を所有する遊技者の遊技者特定情報に対応付けて該遊技者を特定可能な遊技者特定画像及び該遊技者の前記遊技関連情報を記憶する第１の遊技者関連情報記憶手段と、前記記録媒体を所有しない遊技者を特定可能な遊技者特定画像に対応付けて該遊技者の遊技関連情報を記憶する第２の遊技者関連情報記憶手段と、前記撮像手段から出力された遊技者の画像に基づいて前記第１及び第２の遊技者関連情報記憶手段から遊技者を特定する処理を実行する遊技者特定手段と、を備える管理装置と、
   から構成され、
   前記管理装置は、
   前記遊技用装置において前記記録媒体が受け付けられている場合に、前記遊技者特定手段により遊技者を特定する処理を実行せずに、該遊技用装置から出力された前記遊技者特定情報に対応付けて該遊技用装置に対応する遊技機の遊技関連情報を前記第１の遊技者関連情報記憶手段に記憶し、
   前記遊技用装置において前記記録媒体が受け付けられていない場合に、該遊技用装置に対応する遊技機にて遊技を行っている遊技者を前記遊技者特定手段により特定する処理を実行し、
   前記遊技者特定手段により前記記録媒体を所有する遊技者が特定された場合に、該遊技者の遊技者特定情報に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機の遊技関連情報を前記第１の遊技者関連情報記憶手段に記憶し、
   前記遊技者特定手段により前記記録媒体を所有しない遊技者が特定された場合に、該遊技者の遊技者特定画像に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機の遊技関連情報を前記第２の遊技者関連情報記憶手段に記憶し、
   前記遊技者特定手段により遊技者が特定されなかった場合に、前記撮像手段から出力された遊技者の画像に対応付けて該遊技者が遊技を行っている遊技機の遊技関連情報を前記第２の遊技者関連情報記憶手段に記憶することを特徴とする遊技用システム。
2. 前記撮像手段は、各遊技機に対応して設けられている請求項１に記載の遊技用システム。
3. 前記撮像手段は、前記遊技用装置に設けられている請求項２に記載の遊技用システム。
4. 前記撮像手段による撮像間隔を設定変更する撮像間隔設定手段を備え、
   前記撮像手段は、前記撮像間隔設定手段にて設定された間隔毎に遊技者の画像を撮像し、該撮像した遊技者の画像を出力する請求項１〜３のいずれかに記載の遊技用システム。
5. 前記遊技用装置において前記記録媒体が受付けられていない場合に、該遊技用装置に対応する遊技機にて遊技を行っている遊技者の画像と、それ以前に撮像された該遊技機にて遊技を行っている遊技者の画像と、を比較し、該遊技機における遊技者の交替を判定する遊技者比較手段を備え、
   前記遊技者特定手段は、前記遊技者比較手段にて遊技者の交替が判定された場合に前記遊技者を特定する処理を行う請求項１〜４のいずれかに記載の遊技用システム。
6. 前記記録媒体の記録情報は、遊技に使用可能な遊技用有価価値の大きさを特定可能な情報を含み、
   前記遊技用装置は、前記記録媒体から読み出された記録情報により特定される遊技用有価価値の大きさの範囲内における所定の遊技用有価価値の大きさを、対応する遊技機における遊技に使用させるための処理を行う使用処理手段を備える請求項１〜５のいずれかに記載の遊技用システム。

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