JP4324283B2 - ガスボンベ用バルブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、残圧保持機能と逆流防止機能とを備えたガスボンベ用バルブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のガスボンベ用バルブ装置には、従来では、本出願人が先に提案した実公昭56−50234号公報に記載されたものがある。
上記の従来技術は、ハウジング内に逆止弁座と逆止弁室と出口穴とを順に設けて、その逆止弁室に挿入した逆止部材を逆止バネによって上記の逆止弁座に押圧し、上記の逆止部材に受圧排除室を凹入形成したものである。そして、ガスボンベに新たなガスを充填するときには、ガス充填金具の先端に設けた開弁具を上記の受圧排除室に気密状に嵌入して、その充填ガスの圧力によって上記の逆止部材を逆止弁座から離間させるようにしてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術は、充填ガスの圧力によって逆止弁を強制的に開弁できる点で優れるが、次の点で改善の余地が残されていた。
即ち、上記の逆止部材が小径の場合には、その逆止部材に形成された前記の受圧排除室の直径も小さくなるので、その受圧排除室にガス充填金具の開弁具を気密状に嵌入するのが困難となって、ガス充填作業に手間がかかるのである。
本発明の目的は、ガス充填作業を容易にできるようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、例えば、図1から図3、もしくは図4、又は図5から図7に示すように、ガスボンベ用バルブ装置を次のように構成した。
ハウジング2内に逆止弁座13と逆止弁室14と出口穴15とを順に設けて、その逆止弁室14に挿入した逆止部材19を逆止バネ20によって上記の逆止弁座13に押圧したガスボンベ用バルブ装置において、
上記の逆止弁座13に対して進退される筒部材17を設けて、その筒部材17内に上記の逆止弁室14を形成し、その逆止弁室14内の上記の逆止部材19に対して上記の逆止弁座13側から対面する係合具24を上記の筒部材17に設け、この筒部材17が逆止弁座13から離れた後退位置Yへ切換えられた状態では、上記の逆止部材19が上記の係合具24に係合して上記の逆止弁座13から離間するように構成したものである。
【0005】
上記の請求項1の発明は、例えば図2(A)と図3に示すように、次の作用効果を奏する。
ガスボンベへ新たなガスを充填するときには、前記の筒部材17を図2(A)の進出位置Xから図3の後退位置Yへ切り換えて、その筒部材17を逆止弁座13から後退させる。すると、これと同時に、上記の筒部材17に設けた係合具24が逆止部材19を後退させて、その逆止部材19を逆止弁座13から強制的に離間させるので、その状態で出口穴15へ充填ガスを供給すればよい。
このように、逆止弁座に対して筒部材を後退させるだけで逆止部材を強制的に開弁できるので、その強制開弁の操作が容易となり、ガス充填作業に手間がかからない。
【0006】
また、請求項2の発明に示すように(図2(A)を参照)、前記ハウジング2の出口ノズル16内に前記の筒部材17を軸心方向へ進退可能に取付け、この筒部材17に前記の出口穴15を設けた場合には、その筒部材を出口ノズルによって覆えるので、上記の筒部材が誤操作されるのを防止できる。
【0007】
また、請求項3の発明に示すように(図4を参照)、前記ハウジング2のハウジング本体3に出口ノズル16を軸心方向へ進退可能に取付けて、その出口ノズル16の筒孔16aの周壁によって前記の筒部材17を構成し、上記の出口ノズル16に前記の出口穴15を設けた場合には、その出口ノズルによって筒部材を兼用できるので、バルブ装置の構成が簡素になる。
【0008】
さらに、請求項4の発明に示すように(図2(A)を参照)、前記ハウジング2に前記の筒部材17を軸心方向へ螺進可能に支持することによって、その筒部材17を、前記の逆止弁座13へ近づいた進出位置Xと同上の逆止弁座13から離れた後退位置Yとに切り換えるようにした場合には、確実かつ簡素な構造によって上記の筒部材17を進退できる。
また、請求項5の発明に示すように(図4を参照)、前記ハウジング2のハウジング本体3に前記の出口ノズル16を軸心方向へ螺進可能に支持することによって、前記の筒部材17を、前記の逆止弁座13へ近づいた進出位置Xと同上の逆止弁座13から離れた後退位置Yとに切り換えるようにした場合にも、確実かつ簡素な構造によって上記の筒部材17を進退できる。
【0009】
また、請求項6の発明に示すように(図5から図7を参照)、前記ハウジング2に前記の筒部材17を軸心方向へ摺動可能に支持して、その筒部材17を弾性体52によって前記の逆止弁座13へ近づいた進出位置Xに押圧した場合には、次の作用効果を奏する。
即ち、ガス充填時には、上記の筒部材を上記の弾性体に抗して軸心方向の外側へ引っ張ることによって後退位置へ切換えることができ、その引っ張り力を解除することにより、上記の後退位置の筒部材を上記の弾性体の弾性力によって進出位置へ自動的に復帰できる。このため、ガス充填後には、上記の筒部材が誤って後退位置に保持されるのを防止できる。
なお、上記の弾性体としては、バネやゴムなどが考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1から図3は、本発明の第1実施形態を示している。まず、図1と図2とによって本発明を適用したガスボンベ用バルブ装置の構成を説明する。図1は上記バルブ装置の立面図である。図2(A)は、上記バルブ装置の要部の拡大断面図である。図2(B)は、上記の図2(A)中の2B−2B線の矢視図である。
【0011】
バルブ装置1のハウジング2のハウジング本体3の下部に脚ネジ3aが設けられ、その脚ネジ3aがガスボンベ(図示せず)の首部にネジ止めされる。上記ハウジング本体3内に、入口路4と閉止弁5の閉止弁室6と出口路7とが順に形成され、上記の閉止弁室6の周壁に螺合したスピンドル8を回転させることにより、そのスピンドル8の下部に設けた閉止部材9が閉止弁座10を開閉するようになっている。
【0012】
上記の出口路7に残圧保持用の逆止弁12が設けられ、その逆止弁12の逆止弁座13および逆止弁室14と出口穴15とが順に配置される。
即ち、上記の逆止弁座13は、前記ハウジング本体3の途中高さ部で上記の出口路7の始端部7aの周壁に形成される。そのハウジング本体3の途中高さ部に出口ノズル16が保密状にネジ止めされ、その出口ノズル16の筒孔16aにスリーブ(筒部材)17がネジ部17aを介して軸心方向へ進退可能に螺合される。そのスリーブ17の右部内に上記の逆止弁室14が形成され、同上スリーブ17の左端に前記の出口穴15が形成される。上記の逆止弁室14に挿入した逆止部材19が逆止バネ20によって前記の逆止弁座13に押圧される。
【0013】
上記スリーブ17の軸心方向の途中部と上記の出口ノズル16の筒孔16aとがOリング22によって封止され、同上スリーブ17の左部と同上の出口ノズル16との間に環状の接続用ガスケット23が嵌着される。
さらに、前記の逆止部材19に対して前記の逆止弁座13側から対面する係合具24が上記スリーブ17に設けられる。その係合具24は、ここでは、リング状に形成されて同上スリーブ17の内周面に嵌着されている。
なお、上記スリーブ17の右端部に取付けた止め輪26を上記の逆止弁座13の周壁の外周面に接当させることにより、そのスリーブ17のネジ部17aが緩み止めされている。また、上記スリーブ17の左部分内には、操作具30が回り止め状に嵌入される操作穴31を設けてある。
【0014】
上記バルブ装置1は次のように作動する。
ガス取出し時には、図2(A)に示すように、上記の操作具30によって前記のスリーブ17を右方へ螺進させて、そのスリーブ17を前記の逆止弁座13へ近づいた進出位置Xへ切り換えておく。次いで、図1に示すように、上記バルブ装置1にガット35を外嵌して、そのガット35に螺合した押ボルト36のネジ推力によってガス取出し金具37を前記の接続用ガスケット23に気密状に接当させる。その状態で、前記の閉止弁5を開くと、ガスボンベ内の高圧ガスが前記の閉止弁室6を通って前記の出口路7の始端部7aへ流出し、そのガスの圧力によって前記の逆止部材19が逆止バネ20に抗して開かれる。これにより、上記の高圧ガスが、逆止弁座13内と逆止部材19の周溝19aおよび連通孔19bと出口穴15とを順に通って外部へ取り出される。
【0015】
また、上記ガス取り出し中において、何らかの原因で、逆流ガスが出口穴15へ侵入してきた場合には、その逆流ガスの圧力と上記の逆止バネ20の付勢力とによって上記の逆止部材19が逆止弁座13へ強力に押圧される。これにより、上記の逆流ガスがガスボンベ内へ侵入しない。
【0016】
上記のガス取出しによってガスボンベ内の圧力が設定値にまで低下したときには、上記の逆止バネ20の付勢力によって逆止部材19が逆止弁座13に閉止接当される。これにより、それ以上のガスの取り出しを防止して、ガスボンベの残圧を設定圧力に保持する。その結果、閉止弁5を誤って開いたままにしておいても、ガスボンベ内へ雰囲気が侵入することを防止できる。
【0017】
前記の設定値まで圧力が低下したガスボンベへ新たなガスを充填する時には、図3に示すように、前記の操作具30によって前記スリーブ17を左方へ螺進させて、そのスリーブ17を前記の逆止弁座13から離れた後退位置Yへ切り換える。すると、これと同時に、上記スリーブ17に設けた前記の係合具24によって逆止部材19が左方へ後退して、その逆止部材19が逆止弁座13から離間する。
【0018】
その状態で、前述したガス取出し金具37と同様の手順でガス充填金具40を前記の接続用ガスケット23に気密状に接当させて、そのガス充填金具40からバルブ装置へ充填ガスを供給する。すると、その充填ガスは、出口穴15と逆止部材19の連通孔19bおよび周溝19aと逆止弁座13内とを順に通って出口路7の始端部7aへ流入し、ここから、図1中の閉止弁室6と入口路4とを通ってガスボンベへ充填される。
【0019】
なお、同上の図3に示すように、上記のスリーブ17を後退位置Yへ切換えたときには、そのスリーブ17の左端面を前記の出口ノズル16の左端面よりも外側へ突出させることが好ましい。この場合、その突出状態を視認することによって、上記スリーブ17が後退位置Yへ切換えられていることを判別できる。
【0020】
上記の第1実施形態は次のように変更可能である。
前記スリーブ17のネジ部17aの緩み止め機構は、例示した止め輪26に代えて、前記の出口ノズル16に対して上記スリーブ17を右方へ付勢するバネを利用することも可能である。また、そのネジ部17aの緩み止め機構は、本発明の必須事項ではなく、省略しても差し支えない。
上記のスリーブ17を螺進させる被操作部は、図示した断面形状の操作穴31(図2(B)参照)に代えて、断面形状が楕円や多角形の操作穴であってもよい。さらには、上記の被操作部は、例示した穴に代えて、上記スリーブ17の左端部の端面または外周面などに設けた突起であってもよい。
上記スリーブ17を進出位置Xと後退位置Yとに切り換える機構は、例示したネジ嵌合に限定されるものではなく、ボールロック機構などを利用したものであっても差し支えない。
【0021】
図4と図5から図7と図8とは、それぞれ、本発明の第2実施形態と第3実施形態と第4実施形態とを示している。これらの別の実施形態においては、上記の第1実施形態と同じ構成の部材には原則として同一の符号を付けて説明する。
【0022】
第2実施形態の図4は、前記の図2(A)に相当する図である。
前記ハウジング本体3の出口ネジ3bに前記の出口ノズル16が軸心方向へ進退可能で保密状に螺合される。符号45はOリングで、符号46は抜止め用の止め輪である。上記の出口ノズル16の筒孔16a内に前記の逆止弁室14が直接に形成されると共に、上記の筒孔16aに前記の係合具24が嵌着されている。即ち、上記の出口ノズル16の筒孔16aの周壁によって前述のスリーブ(筒部材)17を構成してある。
【0023】
そして、上記の出口ノズル16の左半部の外周面に専用治具(図示せず)を嵌合させて、その出口ノズル16および上記スリーブ(筒部材)17を図示の進出位置Xから左方の後退位置へ螺進させると、これと同時に、係合具24が逆止部材19を左方へ後退させ、その逆止部材19が逆止弁座13から離間するのである。なお、上記の出口ノズル16を軸心方向へ進退させる機構は、例示したネジ嵌合に限定されるものではなく、ボールロック機構などを利用したものであっても差し支えない。
【0024】
図5から図7は、本発明の第3実施形態を示している。
まず、図5(A)および図5(B)によって、上述の実施形態とは異なる構造について説明する。図5(A)は、前記スリーブ17にガス金具金具51を連結し始めた状態の図である。図5(B)は、上記の図5(A)中の矢印5B部分の拡大図である。
【0025】
前記の出口ノズル16の筒孔16aに前記スリーブ17がOリング22を介して軸心方向へ摺動可能で気密状に支持される。また、上記の出口ノズル16と上記のスリーブ17との間に進出バネ(弾性体)52が装着され、その進出バネ52によって上記スリーブ17が進出位置Xへ押圧されている。上記スリーブ17の左部の外周面には、後述する係止溝54が全周にわたって形成されている。
【0026】
前記ガス充填金具51は、上記スリーブ17の左部に連結される内筒56と、その内筒56に外嵌した外筒57と、その外筒57を右方へ付勢する押バネ58と、上記の内筒56から右方へ突設した環状壁59と、その環状壁59に周方向へ所定の間隔をあけて設けた貫通孔60と、その貫通孔60に挿入したロック用ボール61と、上記スリーブ17の左端面に接当される封止具62とを備えている。
上記の押バネ58の付勢力は、前記の進出バネ52の付勢力よりも大きい値に設定してある。
なお、前記の環状壁59の右端部の外周面には抜止め用の止め輪64を装着してある。
【0027】
以下、上記の図5(A)の進出位置Xのスリーブ17を図6(A)の状態を経て図7の後退位置Yへ切換える手順を説明する。
まず、図5(A)および図5(B)に示すように、前記の内筒56を一方の手でつかんだ状態で他方の手で外筒57をつかんで上記の外筒57を押バネ58に抗して左方へ移動させると、その外筒57の逃し面66が前記のボール61に対面して、そのボール61がフリーになるので、その状態で、上記スリーブ17に環状壁59を外嵌すると共に同上スリーブ17の左端面に前記の封止具62を接当させる。
【0028】
次いで、上記の外筒57から他方の手を離すと、図6(A)に示すように作動する。なお、図6(B)は、上記の図6(A)中の矢印6B部分の拡大図である。
即ち、前記の押バネ58の付勢力によって上記の外筒57が右方へ移動され、これにより、その外筒57が前記の接続用ガスケット23に接当すると共に同上の外筒57の押圧面67が前記ボール61を内方へ押圧して、そのボール61が前記スリーブ17の前記の係止溝54へ係合する。
【0029】
すると、図7に示すように、上記の接続用ガスケット23によって受け止められた外筒57に対して前記の内筒56が押バネ58の付勢力によって左方向へ移動されるので、前記スリーブ17がボール61を介して左方へ移動して後退位置Yへ切換わる。これにより、前記の逆止部材19が前記の係合具24を介して左方へ移動するので、その逆止部材19が前記の逆止弁座13から強制的に離間する。
この状態で、上記の内筒56のガス充填路69へ新たなガスを供給すると、そのガスは、前記の逆止弁室14と上記の逆止部材19の連通孔19bおよび周溝19aと上記の逆止弁座13内と前記の閉止弁室(ここでは図示せず)とを順に通ってガスボンベへ充填されるのである。
【0030】
なお、上記のスリーブ17は、図7の後退位置Yから図5(A)の進出位置Xへは、上記とはほぼ逆の手順で切り換えられる。
即ち、図7の状態で外筒57を押バネ58に抗して左方へ移動させると、その外筒57の逃し面66が前記ボール61に対面するので、そのボール61がフリーになる。このため、そのボール61と前記の係止溝54との係合が解除され、上記のスリーブ17が前記の進出バネ52によって自動的に進出位置Xへ切換えられる。その結果、そのスリーブ17内の前記の逆止部材19が前記の逆止バネ20によって前記の逆止弁座13に気密状に接当するのである。
【0031】
図8は、本発明の第4実施形態を示し、上記ガス充填金具51に次の残ガス検出装置71を付設したものである。
より詳しくいえば、前記のガス充填路69の途中部にガス充填用逆止弁72の逆止弁室73と逆止弁座74とが順に配置され、その逆止弁室73に挿入した逆止部材75を逆止バネ76によって上記の逆止弁座74に押圧してある。上記の逆止弁室73に連通させた検出路78に、止め弁79と残ガス検出器80とが上流側から順に配置される。その止め弁79は、ハンドル81によって螺進される弁体82を止め弁座83に閉止させるようになっている。また、上記の残ガス検出器80は、ここでは、大気側に開口させた収容室85と、その収容室85に装着したスポンジ86と、スポンジ86に染み込ませた石けん水とによって構成してある。
【0032】
上記の残ガス検出装置71の使用手順を、前述の図5から図7を参照しながら図8によって説明する。
残ガスのチェック時には、上記の止め弁79を開いておく。次いで、図5から図7に示すように、前記バルブ装置1のスリーブ17に前記のガス充填金具51を接続して、前記の残圧保持用逆止弁12の逆止部材19を逆止弁座13から離間させる。すると、その逆止弁座13の上流側の残ガスが、図8中の前記ガス充填路69の右部分と前記の検出路78とを通って大気側へ流出していき、その流出ガスが前記スポンジ86内の石けん水を発泡させる。これにより、上記の逆止弁座13(図7参照)の上流側に残ガスが残されていたと判断でき、その結果、残圧保持用の逆止弁12のシール部分の封止機能が保持されていたと判別できる。
【0033】
上記の残ガスが確認されたガスボンベへ新たなガスを充填する時には、前記の止め弁79を閉じ、その後、ガス充填金具51のガス充填路69へ新たなガスを供給する。すると、その供給されたガスは、その圧力によって前記のガス充填用逆止弁72の逆止部材75を押し開いて、前記の残圧保持用逆止弁12と閉止弁5(ここでは図示せず)とを順に通ってガスボンベへ充填される。
なお、前記の石けん水によって残ガスが検出されなかった場合には、上記の残圧保持用逆止弁12のシール部分の封止機能が損なわれてガスボンベ内が雰囲気によって汚染されているおそれがあると判断して、まず、上記ガスボンベ内をクリーニングし、その後、新たなガスを充填するのである。
【0034】
上記の石けん水等の発泡液体を染み込ませる媒体は、例示したスポンジ86に代えて、綿状フィルタや焼結金属や焼結セラミックスなどであってもよい。
また、残ガス検出器80は、石けん水等の発泡液体を利用するものに代えて、ブルドン管式の微圧計や半導体式の圧力センサや臭気センサなどを利用することも可能である。
【0035】
上記の各実施形態は、さらに次のように変更可能である。
前記ハウジング2にカセット筒を着脱自在に取付けて、そのカセット筒内に前記の逆止弁座と前記スリーブ(筒部材)とを設けてもよい。
前記ガス取出し金具37(およびガス充填金具40)と出口ノズル16との接続方法は、例示したガット式に限定されるものではなく、ネジ込み式などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、ガスボンベ用バルブ装置の立面図である。
【図2】図2(A)は、上記バルブ装置の要部の拡大断面図である。図2(B)は、上記の図2(A)中の2B−2B線の矢視図である。
【図3】上記バルブ装置のガス充填時の状態を示し、上記の図2(A)に相当する図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示し、上記の図2(A)に相当する図である。
【図5】図5(A)は、本発明の第3実施形態を示し、バルブ装置の筒部材にガス金具金具を連結し始めた状態の図である。図5(B)は、上記の図5(A)中の矢印5B部分の拡大図である。
【図6】図6(A)は、上記の筒部材に上記ガス充填金具を連結した状態を示し、上記の図5(A)に相当する図である。図6(B)は、上記の図6(A)中の矢印6B部分の拡大図である。
【図7】上記の筒部材を後退位置へ切り換えた状態を示し、上記の図5(A)に相当する図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示し、上記の図5(A)に相当する図である。
【符号の説明】
2…ハウジング、3…ハウジング本体、13…逆止弁座、14…逆止弁室、15…出口穴、16…出口ノズル、16a…筒孔、17…筒部材(スリーブ)、19…逆止部材、20…逆止バネ、24…係合具、52…弾性体(進出バネ)。
Claims (6)
- ハウジング(2)内に逆止弁座(13)と逆止弁室(14)と出口穴(15)とを順に設けて、その逆止弁室(14)に挿入した逆止部材(19)を逆止バネ(20)によって上記の逆止弁座(13)に押圧したガスボンベ用バルブ装置において、
上記の逆止弁座(13)に対して進退される筒部材(17)を設けて、その筒部材(17)内に上記の逆止弁室(14)を形成し、その逆止弁室(14)内の上記の逆止部材(19)に対して上記の逆止弁座(13)側から対面する係合具(24)を上記の筒部材(17)に設け、この筒部材(17)が逆止弁座(13)から離れた後退位置(Y)へ切換えられた状態では、上記の逆止部材(19)が上記の係合具(24)に係合して上記の逆止弁座(13)から離間するように構成した、ことを特徴とするガスボンベ用バルブ装置。 - 請求項1に記載したガスボンベ用バルブ装置において、
前記ハウジング(2)の出口ノズル(16)内に前記の筒部材(17)を軸心方向へ進退可能に取付け、この筒部材(17)に前記の出口穴(15)を設けた、ことを特徴とするガスボンベ用バルブ装置。 - 請求項1に記載したガスボンベ用バルブ装置において、
前記ハウジング(2)のハウジング本体(3)に出口ノズル(16)を軸心方向へ進退可能に取付けて、その出口ノズル(16)の筒孔(16a)の周壁によって前記の筒部材(17)を構成し、上記の出口ノズル(16)に前記の出口穴(15)を設けた、ことを特徴とするガスボンベ用バルブ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載したガスボンベ用バルブ装置において、
前記のハウジング(2)に前記の筒部材(17)を軸心方向へ螺進可能に支持することによって、その筒部材(17)を、前記の逆止弁座(13)へ近づいた進出位置(X)と同上の逆止弁座(13)から離れた後退位置(Y)とに切り換える、ことを特徴とするガスボンベ用バルブ装置。 - 請求項3に記載したガスボンベ用バルブ装置において、
前記ハウジング(2)のハウジング本体(3)に前記の出口ノズル(16)を軸心方向へ螺進可能に支持することによって、前記の筒部材(17)を、前記の逆止弁座(13)へ近づいた進出位置(X)と同上の逆止弁座(13)から離れた後退位置(Y)とに切り換える、ことを特徴とするガスボンベ用バルブ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載したガスボンベ用バルブ装置において、
前記ハウジング(2)に前記の筒部材(17)を軸心方向へ摺動可能に支持して、その筒部材(17)を弾性体(52)によって前記の逆止弁座(13)へ近づいた進出位置(X)に押圧した、ことを特徴とするガスボンベ用バルブ装置。
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