JP4324161B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置およびその制御方法に関する。
ベルト状の像担持体を用いて現像剤の像を転写材上に転写する画像形成装置では、ベルトの厚みムラに起因して、ベルトの搬送速度が変動してしまう。ベルトの搬送速度が変動してしまうと、いわゆる色ずれや濃度ムラなどが発生するため好ましくない。
特許文献1に記載された画像形成装置は、ベルト上に形成された複数のレジパターンの間隔に応じてベルトの搬送速度の変動量を検出している。そして、この画像形成装置は、検出した変動量を打ち消すように駆動ローラの回転速度を制御している。これにより、ベルトの厚みムラに起因する問題が低減される。
一方、特許文献2に記載された画像形成装置は、ベルト上に形成された画像の位置を検知するパッチ検知センサと、搬送されてきた用紙の位置を検知する用紙通過検知センサとを備えている。さらに、この画像形成装置は、画像と用紙とが転写位置へと同時に到達するよう、用紙の搬送速度を制御している。
特開平10−186787号公報 特開平11−194561号公報
しかしながら、特許文献1に記載のベルト駆動制御と特許文献2に記載の用紙搬送制御とをそのまま組み合わせて画像を形成すると、副走査方向の画像形成位置の精度が却って低下してしまう。これは、ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正処理が、パッチの検出されたタイミングに基づいて実行される転写材の搬送制御に与える影響を考慮していないことが原因である。
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
本発明は、画像形成装置に対して好適に適用される。当該画像形成装置は、
現像剤像を担持するベルトと、
前記ベルト上に形成されたパッチを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記パッチの形成位置に関する累積誤差と、前記ベルト上で該パッチの上流に形成される現像剤像の形成位置に関する累積誤差との差が閾値より小さくなるように、前記ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正値を決定する補正値決定手段と、
前記補正値決定手段により決定された補正値に基づいて前記ベルトの駆動制御を実行する制御手段と
を含むことを特徴とする。
また、画像形成装置は、
現像剤像を担持するベルトと、
前記ベルト上に形成されたパッチを検出する検出手段と、
前記パッチの検出されたタイミングに基づいて調整される転写位置への前記転写材の到達タイミングと、該パッチの上流に形成される画像の前記転写位置への到達タイミングとのずれを低減するように、前記ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正値を決定する補正値決定手段と、
前記決定された補正値に基づいて、前記転写材の搬送速度の減速タイミングを調整する減速タイミング調整手段と、
前記調整された減速タイミングに応じて前記転写材の搬送速度を減速する制御手段と
を含むように構成されてもよい。
本発明の画像形成装置は、ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正処理が、パッチの検出されたタイミングに基づいて実行される転写材の搬送制御に与える影響を考慮しつつ、ベルトの駆動制御および転写材の搬送制御の少なくとも一方を実行する。これにより、ベルトの厚みムラに起因する問題を低減しつつ、パッチとその上流の現像剤像との間隔のばらつきも低減できる。すなわち、転写材の副走査方向における画像形成位置の精度が従来よりも向上する。
以下に本発明の一実施形態を示す。もちろん以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
[第1の実施形態]
図1は、実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。とりわけ、この画像形成装置の画像形成エンジンは、4つの画像形成ユニット100を備えている。画像形成ユニット100は、感光体105、現像器106、クリーナ107、帯電器108、一次転写ローラ109およびレーザ光学系110などを備えている。帯電器108は、感光ドラムなどの感光体105を一様に帯電させる。レーザ光学系110は、帯電された感光体105の表面にレーザ光を照射して潜像を形成する。現像器106は、潜像を現像剤(例:トナー)によって現像剤像へと現像する。クリーナ107は、残りの現像剤を感光体105から除去する。一次転写ローラ109は、感光体105の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルト101へと一次転写する。
各画像形成ユニット100は、それぞれ異なる色のトナー像を中間転写ベルト101上に形成する。本実施形態では、Y(黄)トナーによる画像、M(マゼンダ)トナーによる画像、C(シアン)トナーによる画像、K(黒)トナーによるトナー像が中間転写ベルト101上に形成される。
ステッピングモータなどの駆動モータ102は、ギア103を介して駆動ローラ104を回転させる。駆動ローラ104は、中間転写ベルト101を摺擦駆動する。
二次転写ローラ111は、中間転写ベルト101上に形成されたトナー像を転写材120に転写する。定着器112は、転写材120に転写されたトナー像に対して加熱及び加圧を行い、トナーを転写材120上に定着させる。
上述したように、中間転写ベルト101上には、各画像形成ユニット100にて形成されたトナー像が重畳される。そのため、中間転写ベルト101に速度変動が生じていると、各色の画像形成位置が変動してしまい、色ずれ(1次転写位置のずれ)や濃度ムラなど、画質劣化が発生する。
そこで、本実施形態では、このような要因を低減するために、複数の変動要因の変動量を検出するための複数の変動量検出ユニットを設ける。まず、駆動ローラ104の回転速度(角速度)を検出するためのロータリエンコーダ113を駆動ローラ104の軸上に配置する。
また、駆動ローラ104の基準位置(ホームポジション)を検出するための駆動ローラホームポジションセンサ114も、駆動ローラ104の軸上に設置する。すなわち、駆動ローラホームポジションセンサ114は、駆動ローラ104の回転位相を検出する位相検出ユニットとして機能する。駆動ローラホームポジションセンサ114が、最初に基準位置を検出してから、次に基準位置を検出すると、駆動ローラ104が1回転したことになる。もちろん、これは基準位置を1つだけ設ける場合にあてはまる事実である。
また、ベルトホームポジションセンサ115は、中間転写ベルト101に設けられた光学的または磁気的なホームポジションマークを検出する。すなわち、ベルトホームポジションセンサ115は、中間転写ベルト101の回転位相を検出する位相検出ユニットとして機能する。当該マークがひとつだけであれば、ベルトホームポジションセンサ115が、最初にマークを検出してから、次にマークを検出すると、中間転写ベルト101が1回転したことになる。画像読取センサ116は、中間転写ベルト101上に形成されたトナー像または所定パターンを検出するための検出ユニットである。
先端レジセンサ121は、中間転写ベルト101上に形成された先端レジパッチ601や画像600の位置を検出するための光学センサである。一方、2次転写ローラ111とレジローラ123との間には、転写材の通過を検知する紙レジセンサ122が配置されている。紙レジセンサ122は、たとえば、発光素子と受光素子とを組み合わせた光学センサにより実現できる。
図2は、実施形態に係る画像形成装置の制御ユニットに関するブロック図である。本画像形成装置は、基本的に、システムコントローラ200によって統括的にコントロールされる。また、システムコントローラ200は、たとえば、本画像形成装置内の各負荷の駆動制御、ならびにセンサ類からの情報収集および収集した情報の解析などを実行する。
システムコントローラ200には、CPU201、ROM202、RAM203、ASIC204などが搭載されている。CPU201は、ROM202に格納された制御プログラムによって、予め決められた画像形成シーケンスなど、様々な制御シーケンスを実行する。たとえば、CPU201は、画像形成シーケンスの実行前に、以下で説明するような補正プロファイルの生成シーケンスなどを実行できる。また、CPU201は、一次的または恒久的に保存することが必要なデータをRAM203に格納する。
ASIC204は、画像読取センサ116からのアナログ出力信号をデジタル信号に変換(AD変換と称す)するAD変換器205、エンコーダ113からの出力信号をAD変換するAD変換器206を有する。各AD変換器から出力されたデジタルデータは、システムコントローラ200に送信される。
また、ASIC204は、駆動モータ102を駆動するためのクロック生成器211を有する。駆動モータ102は、ギア103を回転させる。このクロック生成器211は、CPU201により設定された値に基づいてモータドライバ207に駆動クロックを出力する。モータドライバ207は、ASIC204から送信された駆動クロックの周波数に基づいて駆動モータ102を駆動する。
さらに、ASIC204は、駆動モータ242を駆動するためのクロック生成器241を有する。駆動モータ242は、レジローラ123を回転させる。このクロック生成器241は、CPU201により設定された値に基づいてモータドライバ247に駆動クロックを出力する。モータドライバ247は、ASIC204から送信された駆動クロックの周波数に基づいて駆動モータ242を駆動する。
図3は、本実施形態に係る制御概念図である。そもそも本発明の基本概念は、色ずれや色むらなどの原因は複数存在し、それらを個別に検出して、それぞれ低減することにある。駆動ローラ104、駆動ギア103、駆動モータ102および転写ベルト101は、いずれも回転体であるから、色ずれや色むらなどの原因は周期的に発生する。たとえば、転写ベルト101が一回転する時間は、駆動ローラ104が一回転する時間よりも長いため、前者に起因する変動は、低い周波数成分となり、後者に起因する変動は、高い周波数成分となる。さらに、駆動ギア103に起因する変動は、さらに高い周波数成分となり、駆動モータ102に起因する変動は、最も高い周波数成分となろう。よって、原因ごとの変動成分を抽出するためには、それぞれ通過帯域が異なる複数のフィルタを使用すればよい。デジタルフィルタを使用するのであれば、原因ごとに好適なフィルタ係数を適用することで、それぞれの変動成分を抽出できると考えられる。
駆動ギア103の偏心を原因とする駆動ローラ104の変動成分は、エンコーダ113からのデータを、CPU201が、デジタルフィルタによって濾過することで抽出できる。デジタルフィルタは、CPU201の演算処理により実現できる。駆動ローラ104が1回転する間に抽出された変動成分は、駆動ギア偏心成分プロファイル301としてCPU201によってテーブル化され、RAM203に記憶される。CPU201は、駆動ギア偏心成分プロファイル301から駆動ギア偏心成分補正プロファイル302を生成する。
同様に、転写ベルト101の厚みムラに起因する変動成分(厚みムラ成分またはベルト面上速度の速度ムラ成分)についても、CPU201は、画像読み取りセンサ116からのデータをフィルタ処理することで抽出する。CPU201は、さらに、抽出された厚みムラ成分を、転写ベルト101の一回転分にわたって収集することで、厚みムラ成分プロファイル303を生成し、RAM203に記憶する。CPU201は、厚みムラ成分プロファイル303から、厚みムラ成分を低減するための厚みムラ成分補正プロファイル304を生成する。
最後に、CPU201または乗算器305は、駆動ギア偏心成分補正プロファイル302と厚みムラ成分補正プロファイル304とを乗算し、この積のデータからCPU201は、駆動モータ102の駆動周波数を算出する。CPU201は、この駆動周波数をクロック生成器211に設定すると、クロック生成器211は駆動クロックを生成し、モータドライバ207は、当該駆動クロックによって駆動モータ102を駆動する。これによって、上述した原因ごとの変動成分を適宜かつ個別に低減することができる。
ところで、駆動ローラ104の回転速度V_Rollerは、駆動ローラ104の直径r_Rollerと、駆動ローラ104の角速度ω_Rollerとから次のように表現できる。
V_Roller = r_Roller × ω_Roller ・・・(1)
ここで、駆動ローラ104の角速度ω_Rollerは、駆動ギアの回転速度V_Gearと等価であるため、次のように表現できる。
ω_Roller = V_Gear = r_Gear × ω_MotorShaft ・・・(2)
ここで、r_Gearは、駆動ギア403の直径であり、ω_MotorShaftは、駆動モータ軸の角速度を示している。(2)式において、駆動モータ102の軸の角速度ω_MotorShaftは、
ω_MotorShaft = r_MotorShaft × ω_MotorFreq ・・・(3)
となる。ここで、r_MotorShaftは、駆動モータ102の軸のシャフト振れ最大径(これは、軸の加工精度に依存する。)であり、ω_MotorFreqは駆動モータ102の駆動周波数である。
よって、(1)式は、次式のように変形できる:
V_Roller = r_Roller × r_Gear ×r_MotorShaft ×ω_MotorFreq ・・・(4)
駆動モータ102の駆動周波数は、モータドライバ207からのクロックであるため、一定と考えることができる。よって、駆動ローラ104の速度変動成分は
dV_Roller = dr_Roller × (dr_Gear × dr_MotorShaft)
= dr_Roller × dω_Roller ・・・(5)
となる。(5)式は、駆動ローラ104の軸上に設置されたエンコーダ113の検出値に、駆動ギアの偏心成分とモータシャフト軸の偏心成分とが含まれていることを意味している。
実際のエンコーダ113の検出値には、上述した要因以外の速度変動要因(負荷変動、装置内の他の振動要因)が含まれている。しかしながら、他の要因は、上述した要因に対して周波数が高い場合が多く、かつ、画像に与える影響度も小さい場合が多い。
そこで、エンコーダ113の検出値を、低域通過型フィルタ(Low Pass Filter)を通すことで、画像劣化の主要因となる駆動ギア偏心成分とモータシャフト軸偏心成分(低周波数成分)を抽出することが可能となる。
なお、駆動モータ102の軸の加工精度が十分高く、画像への影響度が小さい場合、モータシャフト軸偏心成分dr_MotorShafは無視できるので、dr_Gearのみを考慮すればよい。よって、この場合は、dω_Roller = dr_Gear が成立するもちろん、本発明では、モータシャフト軸偏心成分も抽出して、補正プロファイルを作成し、当該偏心成分を除去してもよいことはいうまでもない。
図4は、本実施形態に係る制御方法の例示的なフローチャートである。ステップS401において、CPU201は、予め設定された所定の駆動周波数Vtにより駆動モータ102の駆動を開始する。
ステップS402において、CPU201は、ASIC204から送信されるエンコーダデータから複数ある速度変動量のうちギア偏心成分を抽出する。
CPU201は、ASIC204から受信した駆動ローラ104の回転速度V_Roller[i]を、順番にRAM203に記憶してゆく。ここで、iは自然数であり、駆動ローラ104の回転位相を表している。回転位相は、ホームポジションセンサ114によって取得される。V_Roller[i]は、転写ベルト101の一回転分について取得される。CPU201は、エンコーダ113からの出力データであるV_Roller[i]に対して、随時、低域通過型のデジタルフィルタ処理を施した上でRAM203に記憶してもよい。これは、画像の劣化要因とならない高周波成分を除去するためである。
さらに、CPU201は、V_Roller[i]と目標速度V_targetとの差である変動量dV_Roller[i]を算出し、これを上述の駆動ギア偏心成分プロファイル301としてRAM203に記憶する。dV_Roller[i]は、複数ある速度変動量のうちギア偏心成分であることは上述したとおりである。なお、駆動ギア偏心成分プロファイル301格納されるギア偏心成分の数は、エンコーダデータのサンプリング数と等しいことはいうまでもない。また、エンコーダデータについてのサンプリング周波数は、駆動ローラ104の駆動ギア偏心成分の周波数に対して十分速い周波数であればよい。
ステップS403において、CPU201は、駆動ギア偏心成分プロファイル301から、駆動ギア偏心成分を補正するための駆動ギア偏心成分補正プロファイル302を生成し、RAM203に記憶する。駆動ギア偏心成分補正プロファイル302には、駆動ローラ104の1周分の補正値が格納される。
駆動ギア偏心成分補正プロファイル302の具体的な生成方法を説明する。i番目の回転位相についての補正値をVc[I]は、次式から求めることができる。
Vc[i]=(1-(dV_Roller[i] / V_target) × Gain) × V_target ・・・(6)
ここで、Gainは、補正反映係数であり、検出された変動量を、どの程度補正に反映させるかを決めるために使用される。たとえば、Gain=1であれば、理論上完全に変動量が補正されることになるが、実際の駆動系においては、“1”未満の値の中で、試行錯誤により設定することになろう。これは、補正制御系の安定度を確保するためである。
ステップS404において、CPU201は、エンコーダデータに同期して、駆動ギア偏心成分補正プロファイル302を使用し、駆動モータ102を補正駆動する。具体的には、CPU201が、駆動ギア偏心成分補正プロファイル302に格納されている補正値から駆動モータ102の駆動周波数を算出する。続いて、CPU201が、算出した駆動周波数をクロック発生器211に設定することで、モータドライバ207が駆動モータ102を補正駆動する。
ステップS405において、CPU201は、駆動モータ102が補正駆動された状態でエンコーダ113により検出された各データが、予め設定された目標範囲内であるかどうかを判定する。この判定は、駆動ローラ104が精度良く補正されているか否かを調べるために実行される。
目標範囲は、本発明が適用される画像形成装置の画質の目標値に応じて決定される。たとえば、相対的に高画質を目標とする場合は、相対的に目標範囲が狭く設定されることになる。反対に、相対的に低画質を目標とする場合は、相対的に目標範囲が広く設定される。
検出されたデータが、予め設定された目標範囲外であれば、ステップS401に戻り、再度、駆動ギア偏心成分補正プロファイル302を生成し直す。一方、検出されたデータが、予め設定された目標範囲内であれば、駆動モータ102、駆動ギア103および駆動ローラ104などの回転体の角速度が安定していると考えられるため、ステップS406に進む。
ステップS406において、CPU201は、所定パターンの画像データをROM202から読み出し、画像形成ユニット100を制御して、中間転写ベルト101に所定パターンを形成する。
図5は、実施形態に係るパターンの一例を示す図である。本実施形態によれば、感光体105上に形成されたトナー像を中間転写ベルト101に転写することにより、当該パターンが形成される。複数のパターン501は、それぞれ距離Lの等間隔でもって、スリット状に形成される。
502は、実施形態に係るパターンの検出波形の一例を示している。この検出波形は、中間転写ベルト101の上方に配置された画像読取センサ116によって検出されたものである。図に示すように、中間転写ベルト101の面上速度が変動している場合は、パターン検出信号の入力周期が目標となる入力間隔時間T0に対して変動する。
ステップS407において、CPU201は、厚みムラ変動成分プロファイル303を作成し、RAM203に記憶する。厚みムラ成分は、中間転写ベルト1周分にわたって抽出される。たとえば、画像読み取りセンサ116によって取得された入力間隔のデータに対して随時低域通過型デジタルフィルタ処理を施し、厚みムラ成分を抽出する。なお、入力間隔は、ASIC204のタイマーカウント値として取得される。
図5の例を用いて説明すると、転写ベルト101の目標面上速度をVtとし、目標入力間隔をT0とし、入力間隔の時間変動成分をdTとし、所定パターン801の目標間隔をLとすると、厚みムラ成分をdVは次式から算出される。
L / (T0±dT) = Vt ± dV ・・・(7)
(7)式をさらに一般化する。たとえば、j番目のパターンとj+1番目のパターン間の検出時間間隔をT[j]とし、そのときの転写ベルト101の移動速度をV[j]とし、2つのパターン間の距離をLとし、転写ベルト101の目標移動速度をVt(上述のL / T0に相当する。)とすれば、j番目の厚みムラ変動成分dV[j]は、次式から算出される。
dV[j] = V[j] - Vt = Vt - L / T[j] ・・・(8)
CPU201は、このdV[j]を転写ベルト104の1周分について算出し、厚みムラ変動成分プロファイル303を作成する。なお、jは、自然数であり、中間転写ベルト101の回転位相を表している。なお、厚みムラ変動成分プロファイル303に格納されるデータのサンプル数は、中間転写ベルト101に形成されるパターンの数と等しい。また、サンプリング周波数は、中間転写ベルト101の厚みムラ成分の周波数に対して十分速い周波数である。
なお、実際に検出されるT[j]やV[j]は、ベルトの厚みムラ周期による速度変動よりも高い周波数の速度変動成分を含んでいる。そのため、検出されたT[j]またはV[j]に対して、低域通過型のデジタルフィルタ処理を施した上で、厚みムラ変動成分プロファイル303に格納してもよい。これにより、画質劣化の原因になりにくい高周波成分を除去することができる。
ステップS408において、CPU201は、厚みムラ変動成分プロファイル303に基づいて、厚みムラを補正するための厚みムラ成分補正プロファイル304を生成し、RAM203に記憶する。
たとえば、CPU201は、厚みムラ変動成分プロファイル303に格納されているdV[j]に次式を適用して、j番目の回転位相についての補正値Vca[j]を算出する。
Vca[j] = (Vt - dV[j] × G) / Vt ・・・(9)
ここで、Gは、上述のGainと同様の補正反映係数である。このようにして算出した補正値Vca[j]を、CPU201は、厚みムラ成分補正プロファイル304に格納する。
ステップS409において、CPU201は、駆動ギア偏心成分補正プロファイル302および厚みムラ成分補正プロファイル304に基づいて、駆動モータ102の駆動周波数を算出し、算出された駆動周波数を用いて駆動モータ102を補正駆動する。
たとえば、図3に示したように、CPU201は、駆動ギア偏心成分補正プロファイル302に格納されている各補正値と、厚みムラ成分補正プロファイル304に格納されている各補正値とを乗算し、駆動周波数Va[i,j]を算出する。
Va[i,j] = Vc[i] × Vca[j] ・・・(10)
ここで、Va[i,j]は、駆動ローラ104の回転位相がiで、転写ベルト101の回転位相がjのときの駆動周波数である。なお、駆動周波数Va[i,j]を格納した駆動周波数プロファイルをRAM203に記憶しておけば、CPU201の演算量を削減できよう。
CPU201は、ホームポジションセンサ114によって駆動ローラ104のホームポジションを検出することで、現在の回転位相iを取得できる。一方、CPU201は、ベルトホームポジションセンサ115によって、中間転写ベルト101のホームポジションマーク検出することで、現在の回転位相jを取得する。CPU201は、これらの位相に同期した駆動周波数を取得して、取得した駆動周波数をASIC204に送信する。駆動周波数は、駆動ギア偏心成分補正プロファイル302および厚みムラ成分補正プロファイル304から随時算出してもよいし、予め算出して駆動周波数プロファイルに格納しておいたものを読み出すことで取得してもよい。
本発明は、上述の実施形態で説明した中間転写ベルト101の速度抽出手法以外の方法を採用してもよい。たとえば、予めベルトの厚みムラを計測器等により測定しておき、計測された厚みムラから上述の補正プロファイルを算出する手法を採用してもよい。あるいは、転写ベルト自体に光学的または磁気的な複数の周期的なマークを施しておき、該マークを検出することで、転写ベルトの移動速度を抽出する手法を採用してもよい。
上述した回転速度の補正制御を画像形成動作中において常に継続することで、従来技術よりも濃度ムラ及び色ずれを低減することができ、さらなる高画質化を期待できるようになろう。もちろん、画像形成装置において、電源が投入された直後や、ユーザ等により指定されたときに、補正プロファイルを作成するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、駆動ギア偏心成分と、転写ベルトの厚みムラ成分について説明したが、本発明では、第3、第4またはそれ以上の回転体もしくは変動原因について個別に変動量を抽出して、各変動量を適宜補正してもよいことはいうまでもない。
<先端レジ制御(先端レジパッチを用いた転写材の搬送制御)>
図6は、実施形態に係る先端レジ制御の概念を説明するための図である。先端レジ制御は、中間転写ベルト101により搬送されるトナー像600が2次転写位置Tに到達するタイミングにあわせて、2次転写位置Tへと転写材120を搬送する制御である。
先端レジパッチ601を検出するための先端レジセンサ121は、2次転写位置Tから上流側に所定の距離Lの位置に配置されている。一方、2次転写ローラ111とレジローラ123との間には、転写材の通過を検知する紙レジセンサ122が配置されている。
CPU201は、画像600の下流側に形成された先端レジパッチ601を先端レジセンサ132により検出する。CPU201は、先端レジパッチ601が検出されたタイミングを基準として、中間転写ベルト101上の画像600が2次転写位置Tに到達するタイミングを算出する。画像600が2次転写位置Tに到達するタイミングは、2次転写位置Tと先端レジセンサ121との間の距離L、及び中間転写ベルト101の搬送速度から求められる。中間転写ベルト101の搬送速度は、周速度、面速度または移動速度と呼ばれることもある。
CPU201は、レジローラ123により搬送される転写材120の先端を紙レジセンサ122により検知する。CPU201は、転写材200の先端が検知されたタイミングを基に、転写材120の搬送速度を減速するタイミングを算出する。通常、転写材120は、2次転写位置Tを転写材120が通過するときの速度(プロセス速度)よりも速い速度でレジローラ123まで搬送されてくる。CPU201は、算出された減速タイミングになると、転写材120の搬送速度をプロセス速度まで減速させる。
図7は、実施形態に係る減速タイミングを説明するための図である。図中のtrrは、転写材120の先端がレジローラ123を通過するタイミングを示している。trsは、転写材120の先端が紙レジセンサ122を通過するタイミングを示している。また、ttrは、転写材120の先端が2次転写位置Tを通過するタイミングを示している。なお、t0は、減速タイミングの初期値を示している。また、t1ないしt2までの区間Eは、減速タイミングの調整区間である。
たとえば、転写材120の先端が紙レジセンサ122を通過したタイミングが通常のタイミングよりも早ければ、CPU201は、転写材120の減速タイミングをt1に早める。一方、転写材120の先端が紙レジセンサ122を通過したタイミングが通常のタイミングよりも遅ければ、CPU201は、転写材120の減速タイミングをt2に遅延させる。ちなみに、CPU201は、クロック生成器241およびドライバ247を介して、駆動モータ242の回転速度を制御する。これらの動作により、画像600が転写位置に到達するタイミングと転写材120が転写位置に到達するタイミングとを概ね一致させることができる。
<画像形成位置のばらつき低減制御>
図8は、実施形態に係るベルトの厚みムラの補正処理を説明するための図である。実線により示された中間転写ベルト101の厚みムラによる速度の変動量を打ち消すように、駆動モータ102の角速度が補正されることは、上述した通りである。図8から分るように、所定のタミングにおけるベルトの厚みムラによる速度の変動量の符号を反対にしたものが速度の補正量となっている。このようなベルトの速度の補正量は、駆動モータ102の駆動周波数の補正量に変換されることになる。
図9は、実施形態に係るベルトの厚みムラによる画像形成位置に関する累積誤差を説明するための図である。実線900は、理想的な画像形成位置を示している。また、一点鎖線901は、実際の画像形成位置を示している。図から分るように、理想的な画像形成位置と実際の画像形成位置とのずれ(誤差)は、中間転写ベルト101が搬送されるに連れて累積されてゆく。この累積された誤差を所定のタイミングごとに、図8に示した補正値を用いて低減すれば、画像形成位置を好適なものに維持できる。しかしながら、このような中間転写ベルト101の駆動制御とともに先端レジ制御を実行してしまうと、画像形成位置がばらついてしまう。これは、累積誤差を低減するために中間転写ベルト101の駆動制御を実行すると、先端レジセンサ121により測定される先端レジパッチ601とその上流の画像600との距離の測定精度が低下してしまうからである。
図10は、画像形成位置のばらつきを説明するための図である。1000および1001は、中間転写ベルト101を駆動する駆動モータ102の角速度の補正値とその補正タイミングを示している。また、1002は、理想的な画像形成位置と実際の画像形成位置との累積誤差を示している。
ここでは、従来の中間転写ベルトの駆動制御と従来の転写材の搬送制御とをそのまま組み合わせた関連技術を想定している。この関連技術では、先端レジパッチの検出されたタイミングに基づいて実行される転写材の搬送制御へと、中間転写ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正処理が与える影響が考慮されていない。そのため、先端レジパッチ601と画像600との間で、ベルト厚みムラの補正タイミングがランダムに実行されてしまう。
この場合、図10からわかるように、補正を実行した時点での累積誤差は0となる。しかしながら、先端レジパッチ601の先端が検出されたタイミングや、画像601の先端が検出されたタイミングでは、それぞれ累積誤差が生じてしまう。図10によれば、先端レジパッチ601の先端が検出されたタイミングでの累積誤差と、画像601の先端が検出されたタイミングでの累積誤差との差(絶対値)はFとなっている。このように差Fが存在すると、先端レジパッチ601と画像600との副走査方向における距離がばらつくこととなる。この距離がばらつけば、2次転写位置Tに画像600と転写材120とが到達するタイミングもばらついてしまう。よって、転写材120の副走査方向における画像形成位置もばらつくこととなる。
そこで、本実施形態では、上述した中間転写ベルト101の駆動制御を実行しつつ、先端レジパッチを用いた転写材の搬送制御を実行したとしても、転写材上における画像の形成位置のばらつきを低減させることを目的としている。すなわち、本実施形態では、中間転写ベルト101の搬送速度の変動量を補正するための補正処理が先端レジパッチ601の検出されたタイミングに基づいて実行される転写材の搬送制御に与える影響を低減するよう、中間転写ベルト101の駆動制御を実行する。
図11は、実施形態に係る画像形成位置のばらつきを低減する補正処理の概念を示す図である。なお、以下の説明では、便宜上、補正値の符号は同じ物としている。しかし、実際は図3に示した補正プロファイル304のように、補正値は正弦波状で、かつ、中心値に対してプラスマイナスに振れるデータとなる。
本実施形態によれば、CPU201は、先端レジパッチ601が形成されるタイミングおよび画像600が形成されるタイミングの少なくとも一方で累積誤差が0となるように制御する。すなわち、CPU201は、乗算器305により生成された最終的な補正プロファイルに登録されている補正値を画像の形成タイミングに応じて再配分する。これにより、先端レジパッチ601が形成されるタイミングや画像600が形成されるタイミングでの累積誤差が0となる。そして、先端レジパッチ601と画像600との各画像形成位置が理想的なものとなる。
図12は、実施形態に係る補正処理の概略タイミングチャートである。Aは、レーザ光学系110からの照射スタートタイミングを示している。Bは、感光体105と中間転写ベルト101のニップ部N(図1)に現像剤像が到達するタイミングを示している。Cは、乗算器305により求められた最終的な補正プロファイルを示している。Dは、本実施形態にしたがって補正プロファイルCから求められた最適化補正プロファイルを示している。最適化補正プロファイルDは、予め求められていてもよいし、画像形成処理時にCPU201が動的に求めてもよい。
最適化補正プロファイルDの算出方法について詳述する。図12に示すように、補正プロファイルCに登録されている補正値をYとする。また、先端レジパッチ(または画像)の先端がニップ部Nに到達したタイミングから、実際に補正処理を実行するタイミングまでの時間をtとする。先端レジパッチ(または画像)の形成タイミングにあわせて補正される補正値をXとする。また、補正プロファイルCに登録されている補正値Yの適用タイミングに分配される補正値をZとする。この場合、次の式が成り立つことになる。
Y = X + Z
X = Y × F(t)
Z = Y - Y × F(t)
ここで、F(t)は、分配係数である。分配係数は、先端レジパッチ(画像)の形成タイミングにおける上述の累積誤差が0となるように設定されることが望ましい。ただし、累積誤差が完全に0となることまでは要求されない。画像形成装置において要求される画像形成位置の精度を維持できる程度に、累積誤差が削減されれば十分だからである。
図13は、実施形態に係る例示的なばらつき低減処理を示すフローチャートである。ステップS1301において、CPU201は、補正プロファイルCを算出する。補正プロファイルCを算出方法は、図4において説明した通りである。
ステップS1302において、CPU201は、先端レジパッチ(または画像)の先端がニップ部Nに到達したタイミングから、実際に補正処理を実行するタイミングまでの時間差tを算出する。実際に補正処理を実行するタイミングは、たとえば、補正プロファイルCから取得される。
ステップS1303において、CPU201は、補正プロファイルCを最適化して最適化補正プロファイルDを算出する。CPU201は、元の補正タイミングから時間差tとなるタイミングにおける補正値Xを、元の補正タイミングにおける補正値Yから配分する。なお、最適化補正プロファイルDにおける元の補正タイミングにおける補正値はZとなる。X,YおよびZとの間には上述した式が成立する。
ステップS1304において、CPU201は、最適化補正プロファイルDを用いて、中間転写ベルト101を駆動する。
以上説明したように本実施形態によれば、次の利点がある。すなわち、CPU201は、中間転写ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正処理が、先端レジパッチの検出されたタイミングに基づいて実行される転写材の搬送制御に与える影響を低減するよう、中間転写ベルトの駆動制御を実行する。これにより、先端レジパッチの検出(形成)されたタイミングと中間転写ベルト101の搬送速度の変動量とを考慮しなかった場合の諸問題を好適に解決できる。例えば、転写材の副走査方向における画像形成位置の精度が相対的に向上しよう。
とりわけ、第1のタイミングを、先端レジパッチ601の検出されたタイミングに基づいて調整される転写位置Tへの転写材の到達タイミングとする。また第2のタイミングを、先端レジパッチ601の上流に形成される画像600の転写位置Tへの到達タイミングとする。この場合、CPU201は、第1のタイミングと第2のタイミングとのずれが低減されるよう、中間転写ベルト101の搬送速度の変動量を低減するよう駆動制御を実行する。
例えば、CPU201は、中間転写ベルト101上での先端レジパッチ601の形成タイミングにあわせて、中間転写ベルト101の搬送速度の変動量を低減するための駆動制御を実行する(図11、12)。また、CPU201は、中間転写ベルト101上で先端レジパッチ601の上流に形成される画像600の形成タイミングにあわせて、中間転写ベルト101の搬送速度の変動量を低減するための駆動制御を実行する。これにより、これらの形成タイミングにおける各累積誤差が0となるため、先端レジパッチ601と画像600との間の距離測定の精度が向上する。よって、転写位置Tへの転写材120の到達タイミングと、画像600の到達タイミングとのずれが低減される。
[第2の実施形態]
図14は、第2の実施形態に係る画像形成位置のばらつきを低減する処理の概念を示す図である。第1の実施形態によれば、先端レジパッチ601の形成タイミングにおける累積誤差と、画像601の形成タイミングにおける上述の累積誤差とが0となるようにCPU201が補正していた。
しかしながら、累積誤差は必ずしも0である必要はない。先端レジパッチ601の形成タイミングにおける累積誤差と、画像601の形成タイミングにおける上述の累積誤差とが実質的に等しければ十分である。
そこで、本実施形態では、端レジパッチ601の形成タイミングにおける累積誤差と、画像601の形成タイミングにおける上述の累積誤差との差Fが所定の閾値以内に収まるようにする。所定の閾値は、0となることが好ましい。しかし、閾値が完全に0となることまでは要求されない。画像形成装置において要求される画像形成位置の精度を維持できる程度に、上記2つの累積誤差の差が小さくなれば十分だからである。
図15は、第2の実施形態に係る例示的なばらつき低減処理を示すフローチャートである。なお、既に説明した箇所には同一の参照符号を付与することで、説明を簡潔にする。
ステップS1501において、CPU201は、タイミングチャートBから先端レジパッチ601の形成タイミングを特定する。また、
ステップS1502において、CPU201は、特定された形成タイミングでの累積誤差e1を補正プロファイルCに基づいて算出する。たとえば、補正プロファイルCには、各タイミングにおける補正値が格納されているため、これらのデータから累積誤差e1を推定できる。
ステップS1503において、CPU201は、画像600の形成タイミングにおける累積誤差e2と、特定された形成タイミングでの累積誤差e1との差Fを算出する。累積誤差e2も、累積誤差e1と同様に補正プロファイルCから求められる。
ステップS1504において、CPU201は、差Fが所定の閾値以内となるような、補正値1401とその適用タイミングを決定する。なお、図14において説明したように、画像600の形成タイミングにおける補正後の累積誤差は、先端レジパッチ601の形態タイミングにおける累積誤差e1に一致することが望ましい。この場合は、閾値は0となる。また、新たな補正値の適用タイミングは、図14から明らかなように、オリジナルの補正タイミング1001と、画像600の形成タイミングとの間に位置することになる。
なお、新たな補正値は、いずれかの補正タイミングで相殺されなければならない。たとえば、オリジナルの補正値1001などから新たな補正値を減算することが望ましいだろう。
ステップS1304において、CPU201は、ステップS1501ないしS1504において作成された最適化プロファイルDを用いて、中間転写ベルト101の駆動制御を実行する。
以上説明したように第2の実施形態によれば、CPU201は、先端レジパッチ601の形成位置に関する累積誤差と、画像600の形成位置に関する累積誤差との差が閾値より小さくなるように、変動量の補正量を決定する。そして、CPU201は、決定された補正量に応じて、中間転写ベルト101の駆動制御を実行する。よって、転写位置Tへの転写材の到達タイミングと、画像600の到達タイミングとのずれが低減される。
なお、先端レジパッチ601の形成位置に関する累積誤差と、画像600の形成位置に関する累積誤差とが一致すれば、最も好ましいことはいうまでもない。この場合、閾値は0となる。
[第3の実施形態]
第1および第2の実施形態では、先端レジパッチ601と画像600との距離のばらつきを低減するために、中間転写ベルト101の補正プロファイルを最適化するものであった。しかしながら、ばらつきを低減するためには、転写材120が2次転写位置Tに到達するタイミングが調整されてもよい。そこで、第3の実施形態では、先端レジ制御を最適化する一例について説明する。
図16は、第3の実施形態に係る例示的なばらつき低減処理の概念を示す図である。第3の実施形態では、先端レジパッチ601の形成タイミングにおける累積誤差と画像600の形成タイミングにおける累積誤差との差Fを用いて、減速タイミングを決定する。たとえば、オリジナルの減速開始タイミングt0に対する調整量βを差Fに基づいて決定する。
図17は、実施形態に係る例示的なばらつき低減処理を示すフローチャートである。ステップS1701において、CPU201は、先端レジセンサ121が先端レジパッチ601を検出するのを待機する。先端レジパッチ601が検出されると、ステップS1702に進む。ステップS1702において、CPU201は、先端レジパッチ601が検出されたタイミングを基準として、中間転写ベルト101上の画像600が2次転写位置Tに到達するタイミングを算出する。この到達タイミングは、上述したように、2次転写位置Tと先端レジセンサ121との間の距離Lを中間転写ベルト101の搬送速度で除算することで算出できる。なお、この算出方法は最も単純なものであり、より高度な算出方法が採用されてもよい。
ステップS1703において、CPU201は、先端レジ601と画像6000の距離の誤差を求める。この誤差は、画像600の形成タイミングにおける累積誤差e2と、特定された形成タイミングでの累積誤差e1との差Fに一致する。よって、補正プロファイルCから端レジ601と画像6000の距離の誤差が算出できる。
ステップS1704において、CPU201は、紙レジセンサ122により転写材120の先端が検知されるまで待機する。転写材120が検出されると、ステップS1705に進む。ステップS1705において、CPU201は、距離の誤差に相当する差Fを低減するよう減速タイミングを決定する。より具体的に、CPU201は、画像600の到達タイミングと転写材120の到達タイミングが一致するように、差Fを用いて減速タイミングの調整量β、c、δを決定する。そして、CPU201は、決定した調整量に基づいて調整された減速タイミングを決定する。
ステップS1706において、CPU201は、調整された減速タイミングが到来するまで待機する。調整された減速タイミングが到来すると、ステップS1707に進む。ステップS1707において、CPU201は、駆動モータ242の角速度を減速させることで、転写材120の搬送速度を高速搬送速度からプロセス速度へと減速させる。
たとえば、転写材120の先端が紙レジセンサ122を通過したタイミングが通常のタイミングよりも早ければ、CPU201は、早かった分に応じて転写材120の減速タイミングをt1±cに早める。一方、転写材120の先端が紙レジセンサ122を通過したタイミングが通常のタイミングよりも遅ければ、CPU201は、遅かった分に応じて転写材120の減速タイミングをt2±δに遅延させる。なお、距離の誤差(差F)が距離を広げる方向の誤差であれば、各調整量は、減速タイミングを遅延させるような値となる。逆に、距離の誤差(差F)が距離を狭める方向の誤差であれば、各調整量は、減速タイミングを早めるような値となる。
以上説明したように第3の実施形態によれば、次の利点がある。すなわち、CPU201は、中間転写ベルト101の搬送速度の変動量を補正するための補正処理が、先端レジパッチ601の検出されたタイミングに基づいて実行される転写材の搬送制御に与える影響を低減するよう、転写材の搬送制御を実行する。これにより、先端レジパッチの検出(形成)されたタイミングと中間転写ベルト101の搬送速度の変動量とを考慮しなかった場合の諸問題を好適に解決できる。
とりわけ、CPU201は、転写位置Tへの転写材の到達タイミングと画像600の到達タイミングとのずれが低減されるよう、中間転写ベルト101の搬送速度の変動量を低減するよう、転写材の搬送制御を実行することが好ましい。
たとえば、CPU201は、中間転写ベルトの搬送速度の補正量に基づいて、転写材の搬送速度の減速タイミングを調整する。そして、CPU201は、調整された減速タイミングに応じて転写材の搬送速度を減速する。これによって、転写位置Tへの転写材の到達タイミングと画像600の到達タイミングとのずれが好適に低減される。
なお、CPU201は、補正量に基づいて、先端レジパッチ601の形成位置と、画像600の形成位置との間の距離の誤差を決定する。次に、CPU201は、決定された距離の誤差に基づいて転写材の搬送速度の減速タイミングを調整してもよい。
[他の実施形態]
上述の画像形成装置は、プリンタ、複写機、複合機、ファクシミリ装置など製品の種類を問わず実現できる。
なお、第1、第2の実施形態では、画像形成位置のばらつきを低減させるように中間転写ベルト101を駆動制御するものであった。また、第3の実施形態は、画像形成位置のばらつきを低減させるように転写材120の搬送制御するものであった。しかしながら、本発明は、画像形成位置のばらつきを低減させるように中間転写ベルト101を駆動制御と転写材120の搬送制御とを組み合わせて実行してもよい。この場合は、より制御が複雑となるものの、上述の各実施形態と同様の効果が得られよう。
実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 実施形態に係る画像形成装置の制御ユニットに関するブロック図である。 本実施形態に係る制御概念図である。 本実施形態に係る制御方法の例示的なフローチャートである。 実施形態に係るパターンの一例を示す図である。 実施形態に係る先端レジ制御の概念を説明するための図である。 実施形態に係る減速タイミングを説明するための図である。 実施形態に係るベルトの厚みムラの補正処理を説明するための図である。 実施形態に係るベルトの厚みムラによる画像形成位置に関する累積誤差を説明するための図である。 画像形成位置のばらつきを説明するための図である。 実施形態に係る画像形成位置のばらつきを低減する補正処理の概念を示す図である。 実施形態に係る補正処理の概略タイミングチャートである。 実施形態に係る例示的なばらつき低減処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る画像形成位置のばらつきを低減する処理の概念を示す図である。 第2の実施形態に係る例示的なばらつき低減処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る例示的なばらつき低減処理の概念を示す図である。 実施形態に係る例示的なばらつき低減処理を示すフローチャートである。

Claims (6)

  1. 現像剤像を担持するベルトと、
    前記ベルト上に形成されたパッチを検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された前記パッチの形成位置に関する累積誤差と、前記ベルト上で該パッチの上流に形成される現像剤像の形成位置に関する累積誤差との差が閾値より小さくなるように、前記ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正値を決定する補正値決定手段と、
    前記補正値決定手段により決定された補正値に基づいて前記ベルトの駆動制御を実行する制御手段と
    を含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記ベルト上での前記パッチの形成タイミングにあわせて、前記ベルトの搬送速度の変動量を低減するための駆動制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記ベルト上で前記パッチの上流に形成される現像剤像の形成タイミングにあわせて、前記ベルトの搬送速度の変動量を低減するための駆動制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記補正値決定手段は、前記パッチの形成位置に関する累積誤差と、前記ベルト上で該パッチの上流に形成される現像剤像の形成位置に関する累積誤差とが一致するように前記変動量の補正値を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 現像剤像を担持するベルトと、
    前記ベルト上に形成されたパッチを検出する検出手段と、
    前記パッチの検出されたタイミングに基づいて調整される転写位置への前記転写材の到達タイミングと、該パッチの上流に形成される画像の前記転写位置への到達タイミングとのずれを低減するように、前記ベルトの搬送速度の変動量を補正するための補正値を決定する補正値決定手段と、
    前記決定された補正値に基づいて、前記転写材の搬送速度の減速タイミングを調整する減速タイミング調整手段と、
    前記調整された減速タイミングに応じて前記転写材の搬送速度を減速する制御手段と
    を含むことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記減速タイミング調整手段は、
    前記決定された補正値に基づいて、前記パッチの形成位置と、前記ベルト上で該パッチの上流に形成される現像剤像の形成位置との間の距離の誤差を決定し、前記決定された距離の誤差に基づいて前記転写材の搬送速度の減速タイミングを調整することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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