JP4321962B2 - 個々の固体細胞構造およびオルガネラ構造の電気浸透化方法およびその使用 - Google Patents

個々の固体細胞構造およびオルガネラ構造の電気浸透化方法およびその使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、化合物を構造中へ或いは構造から移動させるため細胞構造、オルガネラ(organelle)構造を透過(permeabilisation)させる高度空間分割方法に関するものである。さらに、この方法の使用にも関するものである。
【0002】
【発明の背景】
ここ20年間にわたり、単一細胞の生化学的および生物物理学的研究を可能にする実験方法にて著しい成長がなされている。この種の方法は、単一イオンチャンネルを介する経膜電流の測定につき使用しうるパッチクランプ記録[O.P.ハミル、A.マーチー、E.ネール、B.サックマン、F.J.シグワース、プフロイガース・アーチ。第391巻、第85〜100頁(1981)];単一細胞および単一オルガネラにおける生物活性成分を位置決定すべく使用しうるレーザー共焦顕微鏡画像形成技術[S.マイチ、J.B.シアー、R.M.ウィリアムス、W.R.ジップフェル、W.W.ウェブ、サイエンス、第275巻、第530〜532頁(1997)];細胞内部におけるpH測定のための近フィールド光学プローブの使用;および単一カテコール−およびインドール−アミン−含有小胞体の放出を測定するための超微小電極の使用[R.H.チョウ、L.フォン・ルーデン、E.ネール、ネイチャー、第356巻、第60〜63頁(1992);並びにR.M.ワイトマン、J.A.ヤンコウスキー、R.T.ケネディー、K.T.カワゴエ、T.J.スクレーダー、D.J.レスチズチン、J.A.ニア、E.J.ジリベルト・ジュニア、O.H.ビベロス、プロシーディング・ナショナル・アカデミー・サイエンス、USA、第88巻、第10754〜10758頁(1991)]を包含する。
【0003】
単一細胞およびサブ細胞オルガネラを検出、画像形成および分析するため多くの高分割技術も存在するが、これら各分室の生化学特性を制御および操作する方法は少ない。細胞に含まれる興味ある生物学的および医学的用途のための殆どの化合物は極性を有する。極性溶解質は細胞不透過化であり、特異的輸送媒体が存在しない限り生物学的膜を通過することができない。しばしば実験生物学、並びに生化学的および臨床的作業において、極性溶解質は細胞の細胞質またはオルガネラの内部に投与する必要がある。この種の極性溶解質の例はナノ粒子、染料、薬物、DNA、RNA、蛋白質、ペプチドおよびアミノ酸である。現在たとえば細胞培養物における細胞を染料で標識し、或いはこれをその隣接物で標識もしくはトランスフェクトすることなしに遺伝子でトランスフェクトすることは極めて困難である。極性分子をその寸法のためオルガネラ中に導入するのは一層困難であり、多くの場合その寸法は光学顕微鏡の分割限界よりも小さく或いは少なくとも直径数μm未満である。
【0004】
単一細胞および単一核のための微量注入技術も記載されているが[たとえばM.R.カペッチ、セル、第22巻、第479〜488頁(1980)参照]、これらは細胞もしくはオルガネラの寸法が減少するにつれ益々実施困難となる。直径僅か数μmもしくはそれ以下の寸法を有する細胞およびオルガネラにつき、微小注入技術は実質的に使用不可能となる。
【0005】
細胞膜はパルス化電場により透過性にしうることが古くから認識されている[たとえばチンマーマン、U.バイオヒミカ・バイオフィジックス・アクタ、第694巻、第227〜277頁(1982);T.Y.ツォング、バイオフィジックス・ジャーナル、第60巻、第297〜306頁(1991);J.C.ウィーバー、ジャーナル・セル・バイオケミストリー、第51巻、第426〜435頁(1993)参照]。この技術はエレクトロポレーションと呼ばれる。持続時間tにわたり均一電場にて露出するに際し、燐脂質二層環境における異なる箇所での膜電圧Vは次式:
=1.5rEcosα[1−exp(−τ/t)] (1)
[式中、Eは電場強度であり、rは細胞半径であり、αは電場の方向に対する角度であり、τは容量−抵抗時間恒数である]から計算することができる。細孔形成は、電極に面する各極に存在する最大電位シフトに露出された球座標にて生ずる[α=0につきcosα=1;α=πにつきcosα=−1]。一般に数μs〜数msの時間にわたり1〜1.5kV/cmの程度の電場強度にて、10μm外径の球状細胞における一時的透過性を生ぜしめるのに充分である。最近の研究が示すところでは、分離されたミトコンドリヤはその相応に小さい寸法のため、7.2キロベースのプラスミドDNAを組み込むには7〜10倍高い電場強度を必要とする[J.M.コロムベット、V.C.ホイーラー、F.フォーゲルおよびC.クーテレ、ジャーナル・バイオロジカル・ケミストリー、第272巻、第5342〜5347頁(1997)]。約2.5kV/cmの低い電場強度におけるミトコンドリヤ外膜融合も観察されている。
【0006】
従来、エレクトロポレーションはバッチ方式で行われて極めて多数の細胞への極性溶解質の同時的投与を可能にする。この種の電場をもたらす電極は数cmとすることができ、各電極間の距離を数cmとして、生物学的膜の電気誘発透過性を生ぜしめるのに必要な電場強度を得るため高電圧電力源を必要とする。
【0007】
微小注入技術と比較したエレクトロポレーションの1つの利点は、エレクトロポレーションが極めて迅速であると共に正確に調時しうる点であり[たとえばK.キノシタ、I.アシカワ・ジュニア、N.サイタ、H.ヨシムラ、H.イトウ、K.ナガヤマおよびA.イケガミ、ジャーナル・バイオフィジックス、第53巻、第1015〜1019頁(1988);M.ヒビノ、M.シゲモリ、H.イトウ、K.ナガヤマおよびK.キノシタ・ジュニア、バイオフィジックス・ジャーナル、第59巻、第209〜220頁(1991)参照]、これは迅速反応現象を検討する際に重要である。
【0008】
懸濁状態小数の細胞をエレクトロポレートすべく[K.キノシタ・ジュニアおよびT.Y.ツソング、T.バイオヒミク・バイオフィジクス・アクタ、第554巻、第479〜497頁(1979);D.C.チャング、ジャーナル・バイオフィジークス、第56巻、第641〜652頁(1989);P.E.マーザレク、B.ファレル、P.ベルジョボおよびJ.M.フェルナンデス、バイオフィジークス・ジャーナル、第73巻、第1160〜1168頁(1997)]並びに基質にて成長する少数の付着性細胞につき[Q.A.ツェーングおよびD.C.チャング、バイオヒミク・バイオフィジックス・アクタ、第1088巻、第104〜110頁(1991);M.N.テルウェルおよびT.マイヤー、バイオフィジックス・ジャーナル、第73巻、第1785〜1796頁(1997)]使用しうる装備も記載されている。ワースザレク等により作成されたエレクトロンポレーション装置の設計は長さ6mm×直径80μmの白金線に基づくものであって、単一ガラスミクロピペットに対し100μmの固定距離にて平行配置で接合される。キノシタおよびツソングによる設計は2mmの空隙距離で離間された固定真鍮電極を使用し、テルウェルおよびマイヤーのミクロポレータ設計は約5mmの空隙距離で離間した2個の白金電極に基づくものであり、チャングによるエレクトロポレーションチャンバ設計は0.4mmの距離で離間した長さ約1mmの白金線を使用する。インビトロで使用すべく最適化されるこれらエレクトロポレーション装置は、典型的には直径10μmである単一細胞の寸法よりも数倍大きい電場を形成し、従って単一細胞もしくは単一オルガネラのエレクトロポレーションだけに使用することができず、或いは単一細胞内でのエレクトロポレーションにつき使用することができないことは明らかである。これら技術は、単一細胞または細胞の小集団を選択するのに充分な位置的および個々の電極制御を与えない。さらに、これら、技術はインビボにおけるエレクトロポレーションまたは遠隔細胞および組織のエレクトロポレーションにつき最適化されない。臨床およびインビボ用途のエレクトロポレーション装置も設計されている。その例は、腫瘍に対する(WO96/39226号)、血液細胞に対する(米国特許第5,501,662号)、遠隔細胞および組織に対する(米国特許第5,389,069号)薬物および遺伝子のエレクトロポレーション媒介供給の装置を包含する。同様に、これらは単一細胞、単一オルガネラまたは細胞内のオルガネラ集団のエレクトロポレーションにつき高度局在電場を形成すべく使用することができない。
【0009】
【発明の概要】
公知技術に伴う主たる欠点の1つは、単一細胞または単一細胞内オルガネラの透過化につき用いえない点である。
【0010】
本発明は、パルス化電場による燐脂質二層膜の透過化(すなわち、いわゆるエレクトロポレーション)に基づき単一細胞およびオルガネラの生化学的含有量を変化させるための高度空間分割技術を提供する。
【0011】
エレクトロポレーションの公知方法と比較した本発明による方法の利点は、本発明による方法が高度集中透過化電場により規定される極めて高い空間分割度を有することを特徴とする。この種の高度集中電場は、数ナノメータ〜数マイクロメータの範囲の外径を有する1対のエレクトロポレーション電極を用いて得られる。これは、単一細胞および細胞内構造のエレクトロポレーションを可能にする。各電極はハイグラジュエーション(high−graduation)ミクロポジショナーで個々に制御され、これにより透過化すべき構造に対し正確な電極整列を可能にする。効果的細孔−開口時間に際し、細胞外もしくはオルガネラ外の媒体に添加された細胞不透過化溶解質は拡散により細胞もしくはオルガネラの内部に浸入しうる。
【0012】
単一細胞および単一核のための公知微量注入技術とは異なり、本発明はサブヘムトリットル(<10−15リットル)容積または直径数μm未満の生物学的容器につき用いることができ、これが本発明の他の重要な利点である。
【0013】
さらに本発明は、単一細胞もしくはサブ細胞空間分割度を有するエレクトロポレーションが極めて短い電極間距離を有するナノメータ−およびマイクロメータ−直径の電極を介し電場を加えて得られる点において従来技術とは異なる。各電極はハイグラジュエーションミクロマニピレータにより個々に制御され、電極間の電場の正確な集中を可能にする。個々の細胞および個々のオルガネラのエレクトロポレーションがこれにより達成される。エレクトロポレーションは、標的細胞のみが透過化されて隣接細胞では透過化しないように行うことができる。さらに個々の細胞プロセスをエレクトロポレートすることもできる。標的種類のオルガネラを有する空間的に充分規定された細胞内ドメインでさえ本発明により局在電場の下に保つことができ、これによりオルガネラへの極性溶解質の移行を可能にする。オルガネラのエレクトロポレーションの用途はミトコンドリヤゲノムの改変を含む。ミトコンドリヤゲノムにおける突然変異は多くの病気をもたらし、遺伝子療法が極めて重要であることも周知されている。しかしながら従来、ミトコンドリヤはミトコンドリヤ中への新たな遺伝子断片の移行が行われる前に細胞から分離せねばならなかった。次いでミトコンドリヤは細胞中に再挿入せねばならない。本発明による技術は、遺伝子が細胞内に含まれる際に遺伝子をミトコンドリヤ中へ直接挿入することを可能にする。これは、ミトコンドリヤのトランスフェクションにつき従来の方式に比べて顕著な進歩である。
【0014】
ナノ−およびマイクロ−電極を用いて得られる高空間分割度に加え、本発明による技術は高価な高電圧パルス発生器および複雑なミクロチャンバ装着部の使用をも回避する。本発明による方法は原理的にはバッテリー操作することもできる。何故なら、各電極間の間隔が小さく、典型的には20μmもしくはそれ以下であって、低電圧パルスで高電場強度をもたらすからである。この技術は、単一細胞およびサブ細胞寸法の高度集中電場を用いる生物学的構造への選択的溶解質移行の最初の例でなる。
【0015】
本発明による方法は、細胞もしくは細胞様構造を透過化dcもしくはac電場に設置すると共に興味ある薬物または他の化合物を補充するバイオセンサ用途につき使用することもできる。特殊な用途はエレクトロポレーションと小型化された化学分離との組み合わせであり、融合シリカまたは同様な材料で作成された中空液体電極が用いられる。
【0016】
たとえばハイグラジュエーションミクロマニピュレータにより制御される本発明により用いられる炭素繊維電極のような超微小電極により、電場を極めて良好に規定された領域に集中させることが容易となる。
【0017】
従って本発明は細胞の小集団、単一細胞、細胞内構造もしくはオルガネラよりなる細胞構造の透過化方法に関するものであり、この方法は、高度空間分割透過化を可能にすると共に、次の工程:
(a) 少なくとも1個の微小電極を設け;
(b) 前記少なくとも1個の微小電極を電力供給源に接続し;
(c) 個々にハイグラジュエーションミクロマニピュレータにより制御される前記少なくとも1個の微小電極を細胞構造に近接位置せしめ;
(d) エレクトロポレーションを得るのに充分な強度の高度集中電場を前記少なくとも1個の微小電極と前記電力供給源に同様に接続された少なくとも1個の他の電極との間に加える
ことを特徴とする。
本発明の1具体例は、単一細胞もしくは細胞様構造、細胞内構造またはオルガネラよりなる細胞構造の透過化方法に関するものであり、この方法は:
(a) 微小電極を設け;
(b) 微小電極を電力供給源に接続し;
(c) ハイグラジュエーションミクロマニピュレータにより個々に制御される電極を細胞もしくはオルガネラ構造に近接して或いは単一細胞内にハイグラジュエーションミクロマニピュレータを用いて適する電極間距離にて設置し;
(d) エレクトロポレーションを得るのに充分な強度の高度集中電場を各電極間に加える
ことを特徴とする。
【0018】
細胞構造は任意の種類の細胞もしくは細胞様構造、たとえば一次細胞培養物における細胞、組織スライスもしくは組織における細胞、インビボ細胞、リポソームまたは細胞内セル構造、たとえばオルガネラとすることができる。
【0019】
本発明による方法は、溶解質を細胞外媒体から透過化細胞構造に移行させるべく或いは細胞構造に閉じ込められた溶解質を細胞外媒体まで移行させるべく使用することができる。本発明による方法はさらに、オルガネラが細胞内に存在する場合にも物質をオルガネラ中へ或いはオルガネラから移行させるべく使用することもできる。
【0020】
この方法は細胞移動、増殖、成長および分化、並びに多くの生化学現象および生物物理現象の研究に極めて適している。さらに本発明はナノ粒子、薬物、遺伝子および種々異なる生化学標識(たとえば染料)の、単離され或いは現場での単一細胞もしくはオルガネラへの高度空間分割分布につき新たな可能性の用途を開く。この方法は、薬物および遺伝子を患者に投与するベヒクルとしての臨床用途にも有用である。
【0021】
さらに、この方法はバイオセンサ用途にも有用である。特に単一細胞を透過化acもしくはdcフィールドに設置することができ、これにより各種のオルガネラの表面に存在するリセプタの活性化を含め細胞内化学に影響を及ぼす細胞不透過化分子を活性化することができる。このようにして、細胞内化学に対し作用する化合物ライブラリーを生物学的活性につきスクリーニングすることができる。次いで興味ある化合物を灌流システムもしくは注射器により細胞溶液に添加することができる。特殊な場合、興味ある化合物は細い内側寸法の融合シリカ電気泳動毛細管により供給することができる。電気泳動毛細管は電圧供給源に接続されるので、電気泳動毛細管を液体充填電極として観察することができる。電気泳動毛細管の出口端部が細胞膜に充分接近位置すると共に誘電性膜破壊を生ぜしめるのに充分な電場強度が加えられるので、毛細管に注入された化合物は細胞膜バリアを横切って細胞内部に浸入し、ここで細胞内リセプタおよび細胞内化学に対し作用しうる。電気泳動は化学分離技術であるため、これを生物学上重要な化合物につき分別法およびスクリーニング法として使用することができる。
【0022】
以下、添付図面を参照して本発明の特徴につき説明する。
【0023】
【発明の詳述】
本発明の方法によれば、細胞構造もしくは細胞様構造を透過化させると共に、これによりたとえばナノ粒子、薬物、染料、RNA、DNA、蛋白質およびペプチドのような極性の細胞不透過化溶解質を細胞様構造に対し出入移行させることができる。この技術は、細胞構造に近接位置せしめた微小電極および電圧供給源により細胞構造に加えられる高度集中電場の使用に基づいている。微小電極はミクロマニピュレータ、好ましくはハイグラジュエーションミクロマニピュレータにより制御され、10〜数100ナノメータの増分にて三次元空間に移動させることができる。好ましくは2個の微小電極を使用し、これらは炭素繊維、金属または他の導電性材料で作成することができる。電極は、たとえば薬物、遺伝子または染料を内側チャンネルを介し投与すべく中空とすることができる。細胞構造のエレクトロポレーションに必要とされる電流は、内側チャンネルに含まれる電解質によって搬送することもできる。この種の中空毛細管電極は融合シリカもしくは同様な材料で作成することができ、これにより電気泳動もしくは電気浸透を介する薬物、遺伝子もしくは染料の細胞もしくはオルガネラに対する供給を可能にする。各電極の直径は好ましくは僅か数ナノメータ〜数μmである。中空電極の場合、内側チャンネルの直径は数ナノメータ〜数10μmとすることができるのに対し、外径は数μm〜数100μmとすることができる。好ましくは2個の微小電極を使用する。しかしながら、エレクトロポレーションにつき単一の微小電極は接地状態または陰電位に保たれたメソスコピックもしくは大型電極と一緒に使用することもできる。これら電極は細胞内に含まれる細胞膜およびオルガネラのエレクトロポレーションにつき細胞に隣接設置することができ、或いは電極を専ら細胞内に含まれるオルガネラのエレクトロポレーションにつき細胞内に設置することもできる。
【0024】
電圧供給源は方形、指数形または他の任意の形態としうる波形にて電圧パルスを発生する。さらにDC電流およびAC電流の両者を使用することも可能である。
【0025】
エレクトロポレーションを生ぜしめるのに要する電場は、主として処理細胞構造の種類および寸法に応じて大きく変動する。適する電場強度は、本明細書の背景技術の項で示した式1を用いて当業者により計算することができる。電場強度は電圧および電極間距離により調整される。適する電場強度は0.01kV/cm〜100kV/cmの範囲とすることができる。適する電極間距離は10mmより小、好ましくは100μmより小の距離である。単一の哺乳動物細胞を処置すべき場合は、0.1〜30μmの電極間距離および100mV〜100Vの電圧を使用するのが適している。
【0026】
電圧パルスの持続時間は、これも処理細胞構造の種類および寸法に応じて数マイクロ秒〜数分間の範囲で変化することができる。電圧パルスの長さは好ましくは1μs〜500msである。
【0027】
電圧パルスを加える際、細胞構造は細孔形成により透過化され、さもなければ生物学的二層膜を通過しえない極性溶解質を拡散により細胞構造の内部に対し出入させることができる。本発明による方法の空間分割度は、僅か直径数ナノメータとしうる電極の寸法および数ナノメータ〜数μmとしうる電極間の空隙距離により支配され、これにより最も小さい細胞内オルガネラおよびたとえばナノバクテリヤでさえエレクトロポレーションを可能にする。
【0028】
生物学的標識、ナノ粒子、染料および他の粒子を細胞構造に移行させるべく本発明の方法を用いる場合、幾つかの用途は細胞移動、増殖、成長、分化、並びに他の生化学現象および生物物理現象の研究である。この方法は、薬物および遺伝子を患者に投与するベヒクルとして臨床用途に有用である。特に臨床用途につき中空電極構成が適しており、細胞中にエレクトロポレートすべき化合物を電極における小チャンネルを介して投与する。
【0029】
本発明による方法をインビトロで行って溶解質をたとえば組織スライス、一次培養物、細胞ラインまたはオルガネラの調製物など細胞構造に移行させる場合、適する装置は図1に示した好適具体例とすることができ、これは電圧発生器3に接続された外径ナノメータ〜μm寸法範囲を有する2本の炭素繊維微小電極1および2で構成される。好ましくは各電極を、たとえば3M KCl、水銀もしくは銀接着剤を内蔵する小瓶4、5および銀線6、7を介し電圧発生器に接続する。細胞構造8を典型的には、たとえば細胞中に組み込むべき化合物が補充された或る種の生理学的緩衝液にてペトリ皿9に保つ。細胞構造に対する各電極の観察および位置決定を容易化させるには、顕微鏡を使用することができる。図1に示した好適具体例においては、ペトリ皿を倒置顕微鏡ステージ10に位置せしめ、顕微鏡対物レンズ11を介して観察する。各電極1、2は、好ましくはハイグラジュエーション型の三次元ミクロポジショナー12、13によって細胞構造の各側に好ましくは対向直線配置で近接位置せしめ、各電極が互いに真中の細胞構造と対面するようにする。これは、各電極間で発生した電場がエレクトロポレートすべき構造にわたり高度集中するよう行われる。
【0030】
電極の先端部間の距離が極めて短く僅か数μmであるため、低電圧発生器のみが典型的には生物学的膜のエレクトロポレーションに必要な電場強度を発生するのに必要とされる。好ましくは矩形DC電圧パルスを細胞に印加すると共に細孔を膜に形成させ、これを介し溶解質がその濃度勾配に基づき内部まで拡散する。
【0031】
緩衝液の組成に応じ、条件は各電極にて変化する。電極における電気化学反応(たとえば水の還元および塩化物の酸化)は或る程度の電圧低下を生ぜしめ、任意所定の電極材料および緩衝剤系につき効果的電圧を計算すべきである。
【0032】
図2のA〜Cは、単一細胞のエレクトロポレーションに関する電極および電場の位置決定の略図である。図2のAは、全溶解質が細胞外容積に存在する際のエレクトロポレーション前の状況を示す。図2のBは、高度集中電場が細胞に形成されて細胞中への溶解質の透過化および拡散をもたらす際の電圧パルスを加える間の状況を示す。図2のCは、膜細孔を再封止すると共に溶解質を細胞内に捕獲する際のエレクトロポレーション後の状況を示す。さらに高電場強度にて、この方式を用い細胞内オルガネラをエレクトロポレートすることも可能である。これは細胞膜およびオルガネラ構造の両者にて細孔形成をもたらす。
【0033】
細胞構造のエレクトロポレーションの後、細胞皿の洗浄を行って必要に応じ過剰の溶解質を除去することもできる。次いで緩衝液を溶解質欠乏緩衝液または培地で交換する。
【0034】
本発明によれば、専らオルガネラをエレクトロポレートすることもできる。オルガネラは単一細胞の内部に含有されることができ、或いはこれらは単一細胞または細胞の集団から分離することができる。上記したように、パルスの強度はどの構造をエレクトロポレートするか、および各電極間の距離に依存する。小胞体およびミトコンドリヤのような小オルガネラ構造は、膜内に細孔を形成させるには一層高い電圧を必要とする。パルス持続期間は膜構造に依存するが組み込むべき化合物の構造にも依存して、数マイクロ秒〜数分間の範囲で変動することもできる。低拡散速度を有する大分子は、細胞中へ移動するのに一層長い時間を必要とする。細胞内にオルガネラをエレクトロポレートするには、細胞内エレクトロポレーション電極が優先的に使用される。これら電極は電気絶縁シャンクを有することができ、細胞膜と接触する電極の部分が電気誘発の細孔形成をもたらさないようにする。電極の先端部は導電性材料、たとえば沈着金属または炭素繊維で作成することができる。代案として、電解質を満たした中空繊維電極もこの種の目的に使用することができる。オルガネラのエレクトロポレーションにつき細胞内電極の物理的寸法は直径数ナノメータ〜数μmの範囲とすることができる。
【0035】
細胞内オルガネラのエレクトロポレーションにつき好適な具体例を図3に示す。この構成に使用される電極1、2は導電性材料および電気絶縁シャンクで作成される鋭利な先端部14、15を有する。この種の電極の先端部直径は数ナノメータ〜数μmの直径である。図3のAは、細胞膜16により包囲された細胞中へ挿入される1対の電極1、2を示す。電極の挿入および位置決定はハイグラジュエーションマイクロマニピュレータ(図示せず)により行われる。電極先端部14、15を興味ある細胞内ドメインに設置する。電極は、透過化すべきオルガネラ17が電極先端部間に位置するよう配置される。図3のBにおいて、オルガネラ17に細孔形成を生ぜしめるのに充分な強度の電場が加えられている。微小注射器または或る種の他の手段により細胞に注入されたオルガネラ不透過性分子18は透過化したオルガネラ17に拡散することができる。この手順は、所望数のオルガネラが透過化されるまで反復される。図3のCにおいては電極を抜き取り、過剰の分子を分解経路により或いは或る種の他の手段により細胞質から除去し、さらに各分子を専ら透過化オルガネラの集団の内部に位置せしめる。
【0036】
本発明の他の用途はバイオセンサ技術を用いる用途である。特に、単一細胞に透過化用電場を加えることにより、細胞内化学およびオルガネラをバイオセンス目的につき使用することができる。その1例として小胞体に対しリセプタを活性化するイノシトールトリホスフェートをこの種の方式により分析することができる。化合物は透過化細胞を包囲する緩衝液に単に添加され、細胞内部に拡散して小胞体におけるリセプタに結合する。リセプタに対するイノシトールトリホスフェートの結合に際し、小胞体はカルシウムイオンを放出する。次いで細胞にたとえばフルオ−3のような蛍光性カルシウムキレート化染料を補充すれば、リセプタ活性化を蛍光の増加として測定することができる。
【0037】
中空繊維電極を使用する場合、本発明によれば電極内溶液に添加される細胞不透過性分子はたとえば微小注射器ポンプまたは蠕動ポンプのような灌流システムを用いて細胞に投与することができる。他の方式によれば、狭い内径を有する電解質充填の融合シリカ毛細管をエレクトロポレーション電極として使用する。これら電極により、電解質溶液に含有される細胞不透過性分子は図4に示したように電気泳動もしくは電気浸透により細胞に供給することができる。加えられた電場は前記したように細胞内の細孔形成をもたらす。電極電解質内の各成分はその電荷と摩擦抵抗との比に基づき分離されるので、この方法はたとえばバイオセンサ用途につき用いることができる。細胞のエレクトロポレーションにつき、細孔形成をもたらすのに必要な電場を加える導電性先端部を持った電極または細孔形成をもたらすのに必要な電流を搬送する電解質が充填された電極のいずれかを用いることができる。導電性先端部を有する電極の場合、中空電極に含有された溶液に補充される細胞不透過性分子は、たとえば注射器ポンプまたは電動ポンプのような灌流システムを用いて細胞に投与することかができる。透過化電流が電解質により搬送される中空電極を用いる場合、中空電極の電解質に含有される分子はさらに電気泳動もしくは電気浸透により細胞構造に供給することができる。電気泳動もしくは電気浸透を用いる場合、中空電極内の各成分はその電荷対摩擦抵抗の比に基づいて分離することができる。これは、電気泳動により分別された物質のオルガネラ−センサに基づく検出の実施可能性に途を開く。
【0038】
傾斜先端部を有する液体充填融合シリカ電極を用いる細胞のエレクトロポレーションを図4のAおよびBに示す。この種の傾斜先端部は、融合シリカ毛細管を火炎中で引っ張り、弗化水素酸中でエッチングし或いは研磨して形成することができる。
【0039】
図4のAは、単一細胞の膜16に近接位置せしめた傾斜出口を有する電解質充填の融合シリカ電極1を示す。毛細管内の電解質は水力学的に或いは他の手段により毛細管中に注入された細胞不透過性分子19を含有する。この場合、補充された細胞不透過性分子19はオルガネラ17におけるリセプタ20を活性化させる。毛細管電極の入口端部に陽電圧を加えることにより透過性電場が加えられると、電解質中に含有される分子は電気浸透および電気泳動により毛細管電極の出口端部まで移動する。電場は細胞膜を透過化させるよう充分強く選択されるので、電極内の含有される電解質に補充された細胞不透過性分子は細胞膜に形成された細孔部21を通過すると共に、たとえば図4のBに示したようにオルガネラにおけるリセプタを活性化させる。電場は細胞膜を透過化させるよう充分強く選択されるので、電極内に含有される電解質に補充された細胞不透過性分子は細胞膜に形成された細孔部を通過して、たとえばオルガネラにおけるリセプタを活性化させる。同様な種類であるが一層小さい寸法を有する電極をオルガネラのエレクトロポレーションにつき使用することができる。
【0040】
本発明の方法はインビボにて行われるので、外科用顕微鏡を用いて細胞構造を見ることができる。さらに、電極の位置決定につき定位装置を用いることも可能である。この方法をインビボで行う場合は、勿論、細胞構造を或る種の緩衝液を含む容器に設置することはできない。その代わり、細胞構造に組み込むべき化合物はカテーテルにより別途に或いは中空繊維電極を介し直接に生理学的緩衝液に投与される。中空繊維電極を使用する場合、化合物は各電極における小チャンネルを介し細胞構造に投与され、この小チャンネルはマイクロメータネジまたは微小注入ポンプにより制御される注射器に連結されて、正確な容積の投与を可能にする。化合物を、エレクトロポレーションが生ずると同時に或いは若干の時間遅延と共に添加しうる可能性はこの技術を極めて有用にする。極めて高濃度が選択細胞にて局部的に達成され、そこへの拡散は一層大きい濃度勾配に基づき一層迅速となる。化合物の低い消費および洗浄過程に基づく諸問題の最小化も他の利点である。多くの場合、集中投与、すなわち機能不全細胞への薬物もしくは遺伝子の直接的投与は腹腔内、経口、心室内または他の一般的に用いられる任意の種類の薬物投与技術よりもずっと優秀であると思われる。インビボにおける細胞内薬物−および−遺伝子投与を本発明の方法により達成することができる。電極が極めて小寸法であるため、加えられる低電圧と組み合わせて極めて僅かな組織外傷しか予想されない。さらに、電極の位置決定およびその後の遺伝子もしくは薬物供給は極めて正確である。本発明の方法に用いられる電極よりも数100倍大きい程度であるミクロ透析プローブは極めて僅かな組織外傷および局部的代謝の破壊しかもたらさないことも示されている。
【0041】
本発明による方法を遺伝子療法と組み合わせて用いれば、細胞を「再プログラミング」することができ、機能不全細胞を正確に働かせ、或いは細胞に新たな機能を付与することができる。
【0042】
従って、単一細胞もしくは細胞の小集団の機能不全によって生ずる種々異なる病気および症状(たとえばパーキンソン病および脳腫瘍)の処置療法に本発明の方法を用いることができ、これにつきさらに以下説明する。
【0043】
多くの病気(遺伝子的に後天的であってもなくてもよい)は代謝破壊をもたらす。たとえば黒質線状体経路におけるニューロンの退化によって生ずるパーキンソン病は、分離された細胞集団にドーパミンを生成させるための生化学機作における機能不全をもたらす。次いで、これは行動欠損をもたらす。パーキンソン病の標準的処置はL−DOPA(すなわちドーパミンの先駆体)の経口投与による。代案として、ドーパミンを生成するニューロン細胞を有する移植組織を患者の脳に移植する。適する脳構造へのインビボにおける細胞内薬物もしくは遺伝子投与は、2つの上記例で説明したと同様なエレクトロポレーション手順を用いて達成することができ、療法手段として使用される。
【0044】
遺伝子供給のため遺伝子処理されたウィルスを用いる脳腫瘍の実験処置が逸話的成功の報告と共に用いられている。供給システムとしてのウィルスの使用は、ウィルスが突然変異すれば潜在的被害をもたらすという限界を有する。遺伝子供給のため下記例で説明すると同様にシトキンデアミナーゼもしくはチミジンキナーゼのための「自殺遺伝子」のエレクトロポレーション手順の使用は、癌療法におけるウィルス供給システムの使用の必要性を排除する。
【0045】
図5は本発明による方法を用いた脳腫瘍の処置の略図である。2本の電極、好ましくはたとえば薬物もしくは遺伝子を灌流させる少なくとも1本の中空繊維電極を、ヒト脳における細胞構造に位置せしめる。各電極の位置決定は定位地図(カルテシアン座標系により図面に示す)および定位ミクロポジショナーを用いて行うことができる。灌流は注射器により或いは他の適する手段により図面に示したように行うことができる。電極の位置決定および加えられる電場は所望数の細胞がエレクトロポレートされるよう変化させることができる。
【0046】
次いで細胞中へエレクトロポレートすべき溶解質は、注射器ポンプまたは蠕動ポンプまたは電気泳動を含め他の種類の溶液ポンプ輸送システムにより流れを加えて電極の中心における狭いチャンネルを介して簡単に投与される。
【0047】
特に興味ある可能性は、溶解質を細胞中へ連続投与するための生物許容性物質におけるバッテリー作動式灌流/エレクトロポレーション移植体を使用することである。このような低い電位が必要とされるので、数ボルト〜約20ボルトの範囲の電圧を付与するバッテリーを使用することができる。これらバッテリー作動式エレクトロポレーション装置は小型にすることができ、これらは僅か数平方ミリメートルの寸法のチップに含ませることができる。この種のシステムは溶解質含有溶液貯槽と、エレクトロポレーション用の2本の電極と、エレクトロポレーションパラメータ(すなわちパルスプロフィル、パルス持続時間、反復および程度)を調時供給および制御するための電子回路と、バッテリー源および貯槽再充填入口とを備えることができる。
【0048】
本発明により使用される電極は任意適する形状もしくは配置を有することができる。これらは図1に示した種類とすることができる。さらに、これらはたとえば1対または数対のロッド状電極として、エレクトロポレートすべき構造の全長に浸入させることもできる。これらロッド状電極に電場を加えると、露呈された全細胞がエレクトロポレートされる。これは一層高い変換数および一層迅速な処理を可能にする。
【0049】
本発明による方法を用いて、閉じ込められた溶解質を細胞構造から移送する場合(いわゆる逆エレクトロポレーション)、或る種の用途は単一細胞または細胞の小集団への薬物供給である。これは、たとえばリポソームのような細胞および細胞様構造を透過化させて細胞不透過性溶解質をその内部から細胞外媒体まで移行させるべく使用される。かくして、溶解質の濃度勾配は反対方向(すなわち細胞構造の内部で高い溶解質濃度かつ細胞構造の外部で低い溶解質濃度)を有する。特に、閉じ込められた薬物を含むリポソームは、単にDC電圧パルスを上記と同様に位置せしめた炭素繊維微小電極を介して膜に加えることにより、標的細胞に接近して制御しながら除去することができる。エレクトロポレーションにより開始される薬物のこの種のリポソーム系供給の使用は、基礎研究に或いはたとえば遅延放出を含む組成物のための医薬工業にて使用することができる。
【0050】
さらにエレクトロポレーションを用いて細胞中へ溶解質移動させるべく上記したと同一の電場を加えることにより、細胞放出溶解質を細胞質中に存在させることもできる。
【0051】
以下、本発明の範囲を限定するものでないが、実施例により本発明をさらに説明する。
【0052】
実施例1:蛍光標識を組み込むための成熟ラット脳からの始原細胞のエレクトロポレーション
始原細胞を標準的手順[T.D.パルマー、J.レイ、F.H.ゲイジ、モレキュラ・セルラー・ニューロサイエンス、第6巻、第474〜486頁(1995)]に従い培養すると共に、ポリ−D−オルニチンおよびラミリンで被覆されたNo.1の1インチ円形カバースリップに載せた。これら細胞を1晩静置してガラス表面に付着させた。細胞を5%COおよび95%空気を含む37℃の湿潤雰囲気にて培養した。エレクトロポレーションのため、細胞皿を装着用グリースを用いて円形低壁部ポリカーボネートホルダーに装着した。カバースリップを有するポリカーボネートホルダーを倒置顕微鏡(ライカDM IRB)のステージに装着した。細胞を137mMのNaClと0.4mMのMgClと0.64mMのKHPOと3.0mMのNaHCOと0.41mMのMgSOと5.4mMのKClと20mMのHEPESと1.26mMのCaClと5.5mMのD−グルコースとを含有するHEPES緩衝塩水(NaOHで7.4にpHを調整)に保った。このHEPES緩衝液にはフルオレスセイン(ナトリウム塩、5μM)、すなわち高蛍光性帯電物質を補充した。
【0053】
細胞をエレクトロポレートするため、2個の炭素繊維微小電極[Pro CFE、アクソン・インスツルメンツ社、フォスター・シティー、CA]をKCl(3M)および銀細線の液体接合部により電力供給源に接続し、各先端部間の距離を約15μmにすると共に2つの先端部間の中心に細胞を位置せしめて細胞浴に入れた。この配置を図3のAに示す。細胞膜のエレクトロポレーションは、1〜10パルスのDC電圧を加えて0.5〜1ボルトの膜電位を先端部に対し約1msの持続時間にわたり低電圧パルス発生器(デジタイマー・スチミュレータ、DS9A、UK)により加えて行った。必要に応じ異なる電圧、持続時間、パルスプロフィルおよび交流を用いうることにも注目すべきである。電圧パルスを加える際、高度集中電場が細胞に形成される。電場の存在は細孔形成を介する細胞の透過化をもたらし、溶解質分子がその濃度勾配に基づき細胞中に拡散し、これを図3のBに示す。電気パルスを加えた後、膜細孔を再封止し、次いで分析物を細胞内に捕獲する。最後に細胞皿をHEPES緩衝溶液で洗浄した。最終状況を図3のCに示す。
【0054】
次いで細胞を、Ar−イオンレーザー(スペクトラ・フィジックス・モデル2025−05号、サニーベイル、CA)を用いて488nmでのフルオレスセインの励起により顕微鏡にて観察した。レーザー光を488ライン干渉フィルタに続き回転盤に送って、結合性を破壊すると共にレーザー光を分散させた。レーザーをレンズによって集め、フルオレスセインフィルタキューブ(ライカI−3)を介し目標物に送って、蛍光発生体を励起させた。得られた蛍光を同じ目標物で集め、3−チップカラーCCD−カメラ(パナソニック社)により画像を検出すると共に25Hzフレーム回収率にてスーパーVHS(パナソニックSVHS AG−5700)により記録した。CCD画像をテープからデジタル化すると共に、表示すべく処理した。結果を図6に示す。2つの始原細胞の明視野画像が互いに近接する図6のAの頂部における細胞を、上記したようにフルオレスセインの存在下にエレクトロポレートさせた。図6のBにおける蛍光画像に示したように、蛍光は上側細胞に独特に局在し、隣接細胞へのフルオレスセインの移行は実質的にゼロであった。すなわち、現在の電極および装備により、単一細胞をエレクトロポレートするのに充分な空間分割度を達成することができる。
【0055】
実施例2:細胞外電極を用いる成体ラット脳からの始原細胞における細胞内オルガネラのエレクトロポレーション
実施例1の実験設定を単一始原細胞におけるオルガネラの現場エレクトロポレーションにつき反復した。特異的には、フルオレスセインを1.6V±0.07V(範囲1.5〜2.4V)の細胞膜における電位シフトをもたらす10回の0.5−Hz超閾値電場適用により単一細胞に導入し、0.5〜1.0Vの低膜電位でエレクトロポレートされた細胞と比較した。エレクトロポレーションの後、細胞外染料含有媒体をハンクHepes溶液で交換した。高電圧におけるエレクトロポレーションの結果を図7のAに示し、強調された蛍光が核外細胞質領域に観察されたが、少数のオルガネラを含有する核領域には観察されなかった。全体として、この方式でエレクトロポレートされた20個の細胞のうち18個が同様な染色パターンを示し、そのレミニセントがたとえばローダミン123(これはオルガネラのミトコンドリヤ部分を標識する)のようなオルガネラ特異性染料を用いて観察される。比較として、原形質膜閾値電位にてエレクトロポレートされた細胞は一般に、図7のBに示したようにサイトゾルに閉じ込められたフルオレスセインからの拡散蛍光を示した。低電場強度および高電場強度の適用を比較するフルオレスセインの異なる局在化の観察は、背景技術の項で示した式1により予測されるように、その一層小さい寸法に基づき細胞内オルガネラの一層高い破壊電位と一致する。2.5〜10倍高い電場強度が、10mm直径の細胞と比較した分離ミトコンドリヤのエレクトロポレートおよび融合につき必要とされる。これら結果も緩和、中庸および重度のエレクトロポレーション手法に従う巨大スキッドアクソンにおける形態学的観察と一致する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による方法を実施すべく用いられる装置の好適具体例を示す図である。
【図2】 単一細胞のエレクトロポレーションに関する電極および電場の位置決定の略図である。Aは、全溶解質が細胞外容積に存在する際のエレクトロポレーション前の状況を示す。Bは、高度集中電場を細胞に形成させて細胞中への溶解質の透過化および拡散をもたらす際の電圧パルスを加える間の状況を示す。Cは、膜細孔が再封止されて溶解質が細胞内にトラップされる際のエレクトロポレーション後の状況を示す。さらに、この方式を用い高電場強度にて細胞内オルガネラをエレクトロポレートすることも可能である。これは細胞膜およびオルガネラ構造の両者に細孔形成をもたらす。
【図3】 細胞内オルガネラをエレクトロポレートすべく使用しうる構成を示す図である。Aは細胞中に挿入された1対の電力を示す。電極先端部を、透過化すべきオルガネラが電極先端部の間に位置するよう設置する。Bは、オルガネラに細孔形成を生ぜしめるのに充分な強度を有する電場の適用を示す。細胞に注入されたオルガネラ不透過化分子はこれによりオルガネラ中へ拡散することができる。Cにおいては電極を抜き取り、過剰の分子を細胞質から除去し、各分子を専ら透過化オルガネラの集団の内部に位置せしめる。
【図4】 電解質充填電極を用いる細胞のエレクトロポレーションを示す図である。Aは、電極出口を単一細胞の膜に接近位置せしめた液体充填融合シリカ電極を示す。毛細管電極内の電解質は細胞不透過化分子を含有する。Bは透過化フィールドを加えると共に電解質に含有された分子が電気浸透および電気泳動により毛細管電極の出口端部まで移動する際の状況を示す。
【図5】 本発明による方法の臨床用途の例を示す図である。2個の電極をヒト脳における細胞構造に設置する。電極の位置決定は定位地図(図面にはカルテシアン座標系で示す)および定位ミクロポジショナーを用いて実施することができる。1個の電極は、たとえば薬物もしくは遺伝子を灌流させるため中空である。灌流はここに図示したように注射器を用いて或いは或る種の他の手段(電気泳動を含む)により達成することができる。
【図6】 フルオレスセインを組み込むための始原細胞のエレクトロポレーションを示す顕微鏡で見たビデオ画像を示す図である。Aは2個の始原細胞の明視野画像である。頂部における細胞はフルオレスセインの存在下にエレクトロポレートさせた。Bは、蛍光が隣接細胞に対するフルオレスセインの実質的にゼロのスピルオーバーにて独特に上側細胞に局在することを示す蛍光画像である。
【図7】 高電場強度および低電場強度にて単一始原細胞に対するフルオレスセインのエレクトロポレーションから生じた蛍光染色の差を示す光学写真図である。Aは、約2V(0.5Hz反復速度にて10パルス)の原形質膜超閾値電位でエレクトロポレートされた2個の細胞を示し、その両者はオルガネラ中への染料の混入に基づき強調された細胞質蛍光パターンを示す。Bは、約1V(0.5Hz反復速度にて10パルス)の原形質膜閾値電位におけるエレクトロポレーション後の3個の細胞の画像を示し、蛍光は全細胞にわたり分散すると共に均一に分配され、細胞質中へのフルオレスセインのエレクトロポレーションを示す。

Claims (22)

  1. 細胞の小集団、単一細胞、細胞内構造もしくはオルガネラよりなる細胞構造の透過化方法において、高度空間分割透過化を可能にし、次の工程:
    (a)細胞構造に最も近い電極の端部の直径が数ナノメータ〜数mmである個々に制御される一対の微小電極を設け;
    (b)少なくとも1個の微小電極を電力供給源に接続し;
    (c)個々にハイグラジュエーションミクロマニピュレータにより制御される前記少なくとも1個の微小電極を細胞構造に近接設置し
    (d)エレクトロポレーションを得るのに充分な強度で透過化されるべき前記構造にわたり高度集中パルス化電場を前記微小電極と他の微小電極との間に加え、他の微小電極は個々にハイグラジュエーションミクロマニピュレータにより制御され、適する電極間距離にて設置し、前記電力供給源に同様に接続する工程であって、該工程(d)にて使用する少なくとも1個の前記他の微小電極を接地電位に保つ工程を含むことを特徴とする細胞構造のインビトロ透過化方法。
  2. 前記細胞構造が細胞内構造もしくは細胞内オルガネラであり、前記微小電極をこれら電極の端部が細胞構造を含有する細胞内に位置するよう配置する請求項に記載の方法。
  3. 電力供給源が10mV〜100Vの電圧を細胞構造の膜に発生させる請求項1に記載の方法。
  4. 電極間距離が10mm未満である請求項1に記載の方法。
  5. 前記距離が100μm未満である請求項1またはに記載の方法。
  6. 工程(b)にて加えられる電場を矩形DC電圧パルスにより得る請求項に記載の方法。
  7. パルスの長さが0.1μs〜数分間である請求項に記載の方法。
  8. 電極を顕微鏡、少なくとも1個のミクロポジショナーおよび/または定位装置の使用により位置せしめる請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. 細胞不透過化溶解質を、エレクトロポレーションにより細胞構造に形成された細孔を介して輸送する請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  10. エレクトロポレーション前の溶解質が細胞外媒体に含まれる請求項に記載の方法。
  11. エレクトロポレーション前の溶解質が、細胞構造に閉じ込められた媒体に含まれる請求項に記載の方法。
  12. 閉じ込められた溶解質が医薬活性化合物を含む請求項11に記載の方法。
  13. 溶解質を溶解させるべく使用する媒体が生理学的緩衝液である請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 溶解質を含む媒体をカテーテルの使用により細胞構造に供給する請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 少なくとも1個の電極が炭素繊維電極である請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 少なくとも1個の電極が中空電極である請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  17. エレクトロポレーションに必要な電流を電極内電解質により搬送する請求項16に記載の方法。
  18. 溶解質を含む媒体を中空繊維電極を介し細胞構造に供給する請求項15または16に記載の方法。
  19. 溶解質を電気泳動もしくは電気浸漬により細胞構造に供給する請求18に記載の方法。
  20. 前記中空繊維電極が融合シリカ電極である請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記融合シリカ電極が、導電性先端部を有する融合シリカ電力である請求項20に記載の方法。
  22. 細胞構造がリポソームである請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
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