JP4321835B2 - 上げ下げ窓の釣合装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下方向に開閉される可動障子を備えた上げ下げ窓の釣合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
障子を上下方向に開閉する上げ下げ窓においては、障子を僅かな力で簡単に上下動させることができるようにするとともに、任意の開位置で静止させるようにするため、前記障子に対して障子重量と力学的平衡関係を保つ釣合装置を設けたものが知られている。この釣合装置は、捻りバネの捻り力を利用して窓障子に釣り合う平衡力を螺旋杆を介して作用させるように工夫された装置であり、公知のものとしては、たとえば特開平3−161683号公報、特開平3−180683号公報および特開平4−238984号公報等に記載されたものを挙げることができる。
【0003】
これらの発明は、主に前記捻りバネの捻り力調整に係るものであり、具体的に従来より提案されている調整機構としては、ラチェット機構によりスライド装置に設けられた調整軸を一方向にのみ回転させるようにしたものと、調整軸にコイル状のブレーキバネを巻き付けその緊縛力により調整軸に制動力を与えるようにしたものとに大別される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ラチェット機構による調整構造のものは、捻りバネの巻き締めには非常に都合が良いが、巻き戻しができないために調整が一方向に限定されてしまうなどの欠点があり、一方ブレーキバネを利用したものは、巻き締めと巻き戻しとの両方が可能である点で前記ラチェット機構のものより優れているが、ブレーキバネによる制動力に不安があり、スリップによって自然に巻き戻しが生じたり、時間の経過とともに緩みが生じるため長期に亘って十分な制動機能を維持できないなどの問題がある。さらに、ブレーキバネに抗して調整軸を回転させなければならず、調整に係る労が大きいなどの問題があった。
【0005】
これらラチェット構造やブレーキバネ構造のものに比較して、前記特開平4−238984号に記載された釣合装置は、調整軸の回転方向と楔効果とを巧みに利用して確実な制動力が得られるようにするとともに、巻き戻しも簡単に行えるようにした点で他のものより優れている。しかし、部品数も多く制動部の構造が複雑であるとともに、巻き戻しに際して段階的な調整ができないなどの問題があった。
【0006】
他方で、これらの釣合装置の場合、捻りバネに対して回転を与え釣合力を調整する方法は、スライド装置内に鉛直軸周りに回転自在に設けた調整軸に螺旋杆を連結し、この調整軸の下端面に形成した十字溝にドライバー等の工具をあてがい、鉛直軸周りに回転させるものであったため、苦痛な作業姿勢を強いられ調整作業がし難いなどの問題もあった。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、苦痛な作業姿勢を強いられることなく、釣合力の調整が容易に行えるようにすること、および調整後には一切の緩みやスリップ等を発生させずに簡単に巻き締めおよび巻き戻し調整が行えるようにするとともに、巻き締めはもとより巻き戻しに関して段階的調整を可能とした上げ下げ窓の釣合装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明は、上下方向に開閉される可動障子に設けられ、該可動障子の重量と力学的平衡関係を保ち可動障子を任意の位置に静止させるとともに、開閉操作を容易化するための釣合装置であって、
前記釣合装置は、
ケースと、このケース内の所定位置に水平軸周りに回転自在に設置され、軸部およびこの軸部先端外周に設けられたギア部から構成されるとともに、前記軸部端面より円形断面以外の中空孔が形成された水平ギア部材と、この水平ギア部材の中空孔に挿入されるバネ部材と、前記水平ギア部材の中空孔断面に整合する断面形状の軸部材であって前記水平ギア部材の中空孔に挿入設置されるとともに、前記バネ部材により外方に付勢保持され、突出状態時にはケースに形成されたロック係止孔に係合することにより回転不能とされ前記水平ギア部材の回転を阻止し、前記バネ部材の付勢力に抗して押し込んだ状態時にのみ前記水平ギア部材と共に軸芯周りの回転が許容され前記水平ギア部材に回転を与え得るようにした釣合力調整部材と、前記ケース内の所定位置に鉛直軸周りに回転自在に設置され、上部に前記水平ギア部材のギアと噛合するギアを備えるとともに、下端部に連結軸を備え、前記水平ギア部材の回転により従動的に回転する鉛直ギア部材と、から構成される縦枠の上部位置に固定配置される釣合力調整装置と、
捻りバネ収納筒と、内部に収容される捻りバネと、捻りバネの下端部に設けられる回転作動体とからなり、前記釣合力調整装置の鉛直ギア部材に連結されて鉛直配置で設けられ、釣合力調整装置における調整操作により少なくとも捻りバネが軸芯周りに回転操作され、捻りバネに対する釣合力の導入・調整が可能となっているとともに、可動障子の開閉時に前記捻りバネにより可動障子と釣り合う上方向力を与える釣合力発生装置と、
前記可動障子の下端がわ側部に固設され、可動障子の上下動に伴って昇降するスライド体と、
このスライド体に下端が固定され、先端部分が前記釣合力発生装置の回転作動体を貫いて捻りバネ収納筒の内部に挿入され、可動障子の上下動に伴って前記回転作動体に鉛直軸周りの回転力を与えることにより捻りバネを巻き締め・巻き戻し動作させる螺旋杆と、から構成されたことを特徴とするものである。
【0009】
この場合において、前記水平ギア部材の中空孔内面に所定範囲に亘って部材長手方向に沿うスライド溝を形成するとともに、前記釣合力調整部材の外面に前記スライド溝に係合する突条を形成することにより、前記釣合力調整部材のスライドを円滑にガイドするようになるとともに、後述のように前記釣合力調整部材の突条が前記スライド溝の端部に衝合することで抜け出ないように保持することができる。また、前記釣合力調整装置のケース外側に、可動障子の上部位置を既成する戸当たりを外嵌させるようにしてもよい。
【0010】
本発明においては、釣合力発生装置の上部側に釣合力調整装置を設け、前記釣合力発生装置の捻りバネを直接、上部側で回転させ捻り力を付与できるようにしてある。したがって、初期捻り力の導入および調整に当たり、上げ下げ窓の傍に立ったままで露出している前記作動調整部材をドライバー等の工具により回転させるだけで簡単に作業が行えるようになる。また、ギア部材の回転により捻り力を与えるようにし、かつギア部材の回転が阻止された状態から押込みだけで簡単に解除し得る構造としてあるため、簡単に巻き締めおよび巻き戻し調整が行えるようになるとともに、調整後には一切の緩みやスリップ等を発生させることが無くなる。また、巻き締めはもとより巻き戻しに関しても段階的調整が可能となるとともに、操作者が立ったままで水平方向から捻り力の導入及び調整が出来るようになるなど、種々の利点がもたらされるようになる。
【0011】
また特に本発明では、前記釣合力調整部材の先端側にギア部を設けるようにしている。前記捻りバネは通常、上側から視て反時計方向が巻き締め方向となっており、釣合力調整部材の先端側にギア部を設けることで、前記釣合力調整部材を右に回した際に捻りバネを巻き締めする方向に回すようになっている。通常、ネジ部材などは右回しで締める方向になっているのが普通であるため、操作者の観念と実際の巻き締め方向とを一致させるようにしている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は釣合装置5を備えた上げ下げ窓1の正面図であり、図2は釣合装置5の構造図である。
【0013】
上げ下げ窓1は、窓枠2の内部に縦枠2A,2Bに沿って昇降自在とされる内側障子3と外側障子4とを備え、前記縦枠2A,2B内に沿って配設された釣合装置5、5によって前記障子3、4が任意の位置に静止可能とされる。なお、前記釣合装置5は内側障子3と外側障子4とに夫々取付けられるが、両者は後述の捻りバネ収納筒9、捻りバネ10、螺旋杆12の長さ寸法、および内側障子3側に対してのみ釣合装置5の外側に着脱自在の戸当たり7が設けられる点で相違するだけで、基本的構造は同一であるため、内側障子3(以下、単に障子という。)についてのみ説明する。
【0014】
前記釣合装置5は、詳細には図2に示されるように、縦枠2A(2B)の上方側に固定配置されるとともに、釣合力を調整するための釣合力調整装置6と、釣合力を発生させるための釣合力発生装置8と、障子3の下框側部に固設され障子3と共に昇降するスライドブロック11と、このスライドブロック11と前記釣合力発生装置8とを動作的に連携させるために、下端が前記スライドブロック11に連結され、先端側は前記釣合力発生装置8の下端面より内部に挿入され、スライドブロック11の昇降に伴って前記釣合力発生装置8の内部に配設された捻りバネ10を巻き締め/巻き戻し動作させる螺旋杆12とから構成される装置である。
【0015】
前記釣合力調整装置6については後述するとして、先ず前記釣合力発生装置8は、鉛直配置で釣合力調整装置6より垂下された捻りバネ収納筒9の内部に、所定幅のバネ板を螺旋状に加工した捻りバネ10を内装させ、この捻りバネ10の下端部に前記螺旋杆12の上下動によって同位置で鉛直軸周りに回転される回転作動体13を設けたものである。前記回転作動体13は、その中央部に捻りバネ10の断面形状に相応するスリット孔13aが形成され、このスリット孔13aを貫通する前記螺旋杆12が障子3の上下動に伴って昇降されると、螺旋杆12の捻り面に案内されて前記回転作動体13が回転し、捻りバネ10を巻き締めたり、巻き戻したりする。
【0016】
実際には、前記螺旋杆12の下降に伴って回転作動体13を巻き方向に回転させて捻りバネ10を巻き締め、障子3の上昇に伴って回転作動体13を反対方向に回転させて捻りバネ10の巻き戻しする。従って、前記捻りバネ10に対して予め障子3の最大上昇位置において釣り合う捻り力を与えておくと、捻りバネ10は障子3がどの昇降位置にあっても障子3と釣り合うようになり、任意の障子開位置で静止できるようになるとともに、上下方向に力が均衡しているため僅かの力で障子3を昇降操作できるようになる。
【0017】
前記捻りバネ収納筒9は、ほぼ障子3の縦框相当の長さを有する筒体であり、上端部に固定配置された釣合力調整装置6より垂下され、釣合力調整装置6における調整により、内装された捻りバネ10とともに、鉛直軸を回転中心として回転することにより、初期釣合力の導入およびその後に捻りバネ10による釣合力を調整できるようになっている。
【0018】
前記釣合力調整装置6は、図5および図6に示されるように、各構成部材を収納するケース20と、このケース20内の所定位置に水平軸周りに回転自在に設置される水平ギア部材23と、この水平ギア部材23の中空孔23bに挿入されるバネ部材24と、この水平ギア部材23の中空孔23bに挿入設置されるとともに、前記バネ部材24により外方に付勢保持され、前記水平ギア部材23のロック機構を兼用するとともに釣合力を導入・調整する釣合力調整部材25と、前記ケース20内の所定位置に鉛直軸周りに回転自在に設置されるとともに、前記水平ギア部材23のギアに噛合させて配置することにより、前記水平ギア部材23の回転により従動的に回転される鉛直ギア部材26とからなる装置であり、ケース20の下方側に突出する前記鉛直ギア部材26の連結軸26dが前記捻りバネ収納筒9内に挿入され、この連結軸26dおよび捻りバネ収納筒9、捻りバネ10を貫いて挿通された連結ボルト14により相互に連結されている。
【0019】
以下、前記釣合力調整装置6について図5〜図9に基づいて詳述すると、
前記ケース20は、図6に示されるように、半割構造のケースであり、一方側半割ケース片20Aと、他方側半割ケース片20Bとを対面合わせし、ねじ孔22a,22bの螺入されるねじにより両者が一体化される。前記半割ケース片20A、20Bは、合わせ面に形成される嵌設孔を含めて対象構造となっているため、一方側半割ケース片20Aについて説明する。
【0020】
半割ケース片20Aの合わせ面において、その上部側には水平方向に沿って、本釣合力調整装置6を縦枠2A、2Bに固定するために固定ねじの挿入孔21aが形成されている。また、ほぼ中央位置に水平方向に沿って前記水平ギア部材23を嵌設するために、相対的に小径かつ断面半円形状とされるとともに、前記水平ギア部材23の軸部23Aが嵌設される水平ギア用第1嵌設孔21cと、相対的に大径かつ断面半円形状とされるとともに、前記水平ギア部材23のギア部23Bが嵌設される水平ギア用第2嵌設孔21dとが水平方向に連続して形成されている。また、前記水平ギア用第1嵌設孔21cの反対側にはこの第1嵌設孔21cに連続して前記釣合力調整部材25の基端部25aが嵌合して水平ギア部材23を回転不能に保持するために断面半四角形状のロック用係合孔21bが形成されている。このロック用係合孔21bの内面側には釣合力調整部材25が係合し易くするために面取り22gがなされている。
【0021】
そして、この水平ギア用嵌設孔21c、21dの下側に前記鉛直ギア部材26を鉛直方向に沿って嵌設するために、相対的に大径かつ断面半円形状とされるとともに、前記鉛直ギア部材26の頭部26bが嵌合される鉛直ギア用第1嵌設孔21eと、相対的に小径かつ断面半円形状とされるとともに、前記鉛直ギア26の軸部26cが嵌設される鉛直ギア用第2嵌設孔21fとが鉛直方向に連続して形成されている。
【0022】
前記水平ギア部材23は、図7に示されるように、軸部23Aと、この軸部先端側外周に周方向に沿ってギア23a、23a…が設けられたギア部23Bとから構成される部材で、前記軸部23Aの端面より、前記釣合力調整部材25の断面形状と整合する断面形状の孔、図示の例では略正方形状の中空孔23bが形成されているとともに、この中空孔23bの各内周面には夫々部材長手方向に沿ってスライド溝23c、23c…がギア部23B側端面から所定範囲に亘って形成されている。そして前記中空孔23bに対し、そのギア部23B側開口から前記釣合力調整部材25を挿入した状態では、釣合力調整部材25を軸芯周りに回転させることにより、水平ギア部材23を同時に回転させることができるようになっている。なお、前記中空孔23bの断面形状は、前記釣合力調整部材25を回した際に水平ギア部材23が共に回転する形状、具体的には円形状以外であれば如何なる形状であってもよい。
【0023】
一方、前記釣合力調整部材25は、図8に示されるように、断面略四角形状の軸部材の基端25a側にドライバー(ネジ回し)の差込み溝25cが形成されるとともに、各周面に前記水平ギア部材23の中空孔23bに形成されたスライド溝23c、23c…に係合する突条25b、25b…が形成された部材である。なお、前記基端25a側周囲に前記ロック用係合孔21bに対して係合し易くするために面取り25dが成されている。
【0024】
前記水平ギア部材23と、前記釣合力調整部材25との組立は、水平ギア部材23の中空孔23b内に釣合力調整部材25をギア部23B側から挿入し、次いでバネ部材24を挿入したならば、ケース20の水平ギア用嵌設孔21c、21d内に嵌め込むようにする。前記釣合力調整部材25の軸基端部25aはバネ部材24の弾発力により外方に付勢され、ケース20のロック用係合孔21bに係合し、水平ギア部材23を軸芯周りに回転不能に保持する。なお、前記釣合力調整部材25の突条25b、25b…が中空孔23bに形成されたスライド溝23cの端部に衝突することにより前記釣合力調整部材25は水平ギア部材23から抜け出ないようになっている。
【0025】
一方、前記鉛直ギア部材26は、上面側周囲にギア26aを有する頭部26bと、この頭部に隣接する軸部26cと、この軸部26cに連続する連結軸26dからなる部材であり、前記ケース20の鉛直ギア用嵌設孔21e、21fに嵌設される。前記水平ギア部材23のギア23aと前記鉛直ギア部材26のギア26aとは互いに噛合し、水平ギア部材23の回転が鉛直ギア部材26に伝えられ、鉛直ギア部材26が従動的に軸芯周りに回転するようになっている。
【0026】
以上のように構成される釣合力調整装置6において、上げ下げ窓1の設置時に捻りバネ10に対し初期捻り力を導入するには、図5に示されるように、前記釣合力調整部材25基端面の差込み溝25cにドライバー30の先端をあてがい、付勢力に抗して釣合力調整部材25を奥側に押し込み、釣合力調整部材25とロック用係合孔21bとの係合を解いた状態で軸芯周りに右回転させる。釣合力調整部材25を軸芯まわりに右回転させると、水平ギア部材23が共に同軸的に軸芯周りに回転し、水平ギア部材23の回転が直交配置の前記鉛直ギア部材26に伝達され、鉛直ギア部材26が軸芯周りに回転される。そして、鉛直ギア部材26の連結軸26dの回転によって、捻りバネ収納筒9および捻りバネ10が、前記捻りバネ10の巻き締め方向に回転され、捻りバネ10に釣合力が付与されるようになる。所定の釣合力を導入し終えたならば、ドライバー30を釣合力調整部材25から離間させると、釣合力調整部材25は内挿されたバネ部材24の弾発力により外方に付勢され、基端部25aがケース20のロック用係合孔21bに再び係合し、水平ギア部材23を軸芯周りに回転不能に保持する結果、水平ギア部材23に噛合している鉛直ギア部材26をも同時に回転不能に保持し、捻りバネ10に与えられた捻り力を緩ますことなく、その状態を保持するようになっている。
【0027】
ところで、本例では直交配置される水平ギア部材23のギア23aと鉛直ギア部材26のギア26aとを夫々、直交面に形成したが、カサ歯車のように噛合面を夫々円錐面とすることもできる。また、釣合力発生装置8を釣合力調整装置6に吊持している関係上、鉛直ギア部材26の連結軸26dを捻りバネ収納筒9、捻りバネ10と共に連結し、鉛直ギア部材26の回転によって捻りバネ10の他に捻りバネ収納筒9も一緒に回転させるようにしているが、たとえば捻りバネ収納筒9を別に支持し、前記連結軸26dと捻りバネ10とを連結し、鉛直ギア部材26の回転によって捻りバネ10のみを回転させるようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、苦痛な作業姿勢を強いられることなく、釣合力の調整が容易に行えるようになるとともに、調整後には一切の緩みやスリップ等を発生させずに簡単に巻き締めおよび巻き戻し調整が行えるようになる。また、巻き締めはもとより巻き戻しに関しても段階的調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】釣合装置5を備えた上げ下げ窓1の正面図である。
【図2】釣合装置5の構造図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】図1のIV−IV線矢視図である。
【図5】釣合力調整装置6の拡大半断面図である。
【図6】釣合力調整装置6の分解図である。
【図7】水平ギア部材23を示す、(A)は側面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は縦断面図である。
【図8】釣合力調整部材25を示す、(A)は側面図、(B)は正面図、(C)は底面図である。
【図9】鉛直ギア部材26を示す、(A)は側面図、(B)は平面図、(C)は底面図である。
【符号の説明】
1…上げ下げ窓、2A・2B…縦枠、3…内側障子、4…外側障子、5…釣合装置、6…釣合力調整装置、7…戸当たり、8…釣合力発生装置、9…捻りバネ収納筒、10…捻りバネ、11…スライドブロック、12…螺旋杆、13…回転作動体、14…連結ボルト、20…ケース、23…水平ギア部材、23a…ギア、24…バネ部材、25…釣合力調整部材、26…鉛直ギア部材、26a…ギア

Claims (3)

  1. 上下方向に開閉される可動障子に設けられ、該可動障子の重量と力学的平衡関係を保ち可動障子を任意の位置に静止させるとともに、開閉操作を容易化するための釣合装置であって、
    前記釣合装置は、
    ケースと、このケース内の所定位置に水平軸周りに回転自在に設置され、軸部およびこの軸部先端外周に設けられたギア部から構成されるとともに、前記軸部端面より円形断面以外の中空孔が形成された水平ギア部材と、この水平ギア部材の中空孔に挿入されるバネ部材と、前記水平ギア部材の中空孔断面に整合する断面形状の軸部材であって前記水平ギア部材の中空孔に挿入設置されるとともに、前記バネ部材により外方に付勢保持され、突出状態時にはケースに形成されたロック係止孔に係合することにより回転不能とされ前記水平ギア部材の回転を阻止し、前記バネ部材の付勢力に抗して押し込んだ状態時にのみ前記水平ギア部材と共に軸芯周りの回転が許容され前記水平ギア部材に回転を与え得るようにした釣合力調整部材と、前記ケース内の所定位置に鉛直軸周りに回転自在に設置され、上部に前記水平ギア部材のギアと噛合するギアを備えるとともに、下端部に連結軸を備え、前記水平ギア部材の回転により従動的に回転する鉛直ギア部材と、から構成される縦枠の上部位置に固定配置される釣合力調整装置と、
    捻りバネ収納筒と、内部に収容される捻りバネと、捻りバネの下端部に設けられる回転作動体とからなり、前記釣合力調整装置の鉛直ギア部材に連結されて鉛直配置で設けられ、釣合力調整装置における調整操作により少なくとも捻りバネが軸芯周りに回転操作され、捻りバネに対する釣合力の導入・調整が可能となっているとともに、可動障子の開閉時に前記捻りバネにより可動障子と釣り合う上方向力を与える釣合力発生装置と、
    前記可動障子の下端がわ側部に固設され、可動障子の上下動に伴って昇降するスライド体と、
    このスライド体に下端が固定され、先端部分が前記釣合力発生装置の回転作動体を貫いて捻りバネ収納筒の内部に挿入され、可動障子の上下動に伴って前記回転作動体に鉛直軸周りの回転力を与えることにより捻りバネを巻き締め・巻き戻し動作させる螺旋杆と、
    から構成されたことを特徴とする上げ下げ窓の釣合装置。
  2. 前記水平ギア部材の中空孔内面に所定範囲に亘って部材長手方向に沿うスライド溝を形成するとともに、前記釣合力調整部材の外面に前記スライド溝に係合する突条を形成している請求項1記載の上げ下げ窓の釣合装置。
  3. 前記釣合力調整装置のケース外側に、可動障子の上部位置を既成する戸当たりを外嵌させている請求項1,2いずれかに記載の上げ下げ窓の釣合装置。
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