JP4320097B2 - スライドアジャスターのロックプレート付勢構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドレバーの操作でシートの前後動のロックおよびロック解除を行い得るように構成されたスライドアジャスターのロックプレート付勢構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平9-48268号公報に記載されているようなシートのスライド装置が知られている。このスライド装置は、フロアに固定されたロアチャンネルと、このロアチャンネルに案内されて前後動する、シート支持用のアッパーチャンネルと、アッパーチャンネルの前後動のロックおよびロック解除を操作するスライドレバーと、このスライドレバーの操作でアッパーチャンネルに設けられた軸回りに回動してロアチャンネルに形成された係止歯に対する係脱を行うロックプレートとを備えて構成されている。
【0003】
そして、普段は付勢手段の付勢力でロックプレートが係止歯に係合していることによりアッパーチャンネルの前後動が規制されている一方、付勢手段の付勢力に抗してスライドレバーを操作し、ロックプレートの係止歯に対する係合を解除することによりアッパーチャンネルは前後動し得るようになるため、この状態で任意の前後位置を選択し、その後スライドレバーを元に戻すことにより、この位置で再度ロックプレートが係止歯に係合して選択されたシートの位置がロックされることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の上記のようなシートに採用されているスライドレバーの付勢構造においては、付勢手段として、捩じれによる弾性変形で付勢力を得る、いわゆるトーションバーが採用されていたが、捩じれで付勢力を得ようとすればトーションバーを全体的に相当長尺にしなければならず、このためロックプレートを含めて付勢構造が大型化するという問題点を有していた。
【0005】
また、付勢構造の組み付け時に行われる、長尺のトーションバーの一端をスライドレバーに連結するとともに、他端をロックプレートに連結する作業については人手を介さざるを得ず、これがネックになってシートの組み付け作業の全体的な自動化を達成することができなくなるという問題点も有していた。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、コンパクト化を図った上で組み付け作業の自動化を行い得るスライドアジャスターのロックプレート付勢構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ロアチャンネルとアッパーチャンネルとの間にロックプレートが介設され、このロックプレートにスライドレバーが連結され、このスライドレバーは、付勢手段の付勢力でロックプレートが両チャンネル間の相対移動をロックするロック位置と、付勢力に抗した操作で上記ロックが解除されるロック解除位置との間で位置変更し得るように構成されたスライドアジャスターのロックプレート付勢構造であって、上記ロックプレートは、一方のチャンネルの支持軸回りに回動自在に軸支されているとともに、他方のチャンネルに形成されたロック歯に噛合するロック孔を有し、上記付勢手段は、ロックプレートをロック方向に付勢する板ばねによって形成される一方、上記ロックプレートは、上面および下面の双方にそれぞれ開口を有し、上記板ばねは、上記一方のチャンネル内および上記ロックプレート内に亘り弾性変形した状態で先端部が一方のチャンネルに当止されるとともに、後端部がロックプレートに当止され、かつ、中間部が上記支持軸に当止されていることを特徴とするものである。
【0008】
この発明によれば、板ばねを一方の開口からロックプレートの内部に挿入し、その先端部を他方の開口から外部に突出させて一方のチャンネルの内面に当止させ、引き続き撓ませながらばね装着室に押し込むことによって、板ばねは、略中央位置が支持軸に支持された状態で前端部が一方のチャンネルの内面に押圧当止するとともに後端部がロックプレートの内面に押圧当止し、これによる弾性変形でロックプレートを軸回りに付勢してロックプレートのロック孔がチャンネルのロック歯に噛合し、各チャンネル間の相対移動がロックされた状態になる。
【0009】
このように、板ばねは、ロックプレートの一方の開口から内部に押し込むことによりワンタッチでロックプレートに装着されるため、付勢手段の装着が非常に簡単になり、付勢手段の装着動作をロボット等の作業機械を用いて自動的に行うことが可能になる。従って、例えばトーションバーを用いることにより全体的に複雑になった従来の付勢構造では、手作業によらなければ付勢手段の装着が行い得ないという不都合が解消し、組み付け作業の効率化および部品コストの低減化が実現する。
【0010】
請求項1記載のスライドアジャスターの発明において、その具体的な構成として、上記板ばねは、その略中央部を境にして折り曲げられてV字状に形成され、かつ、その先端を上記支持軸の後方から上記一方のチャンネル内に前方へ向けて後端部がロックプレートを遣り過ごすまで差し込み、引き続き前記後端部を上記ロックプレート内へ差し込むことによって、一方のチャンネルとロックプレートとの間にV字形状が広がった弾性変形状態で装着されるものであることが好ましい。
【0011】
この発明によれば、V字状に折り曲げられた板ばねを、それぞれに形成された開口からV字状を広げながらロックプレート内および一方のチャンネル内に支持軸を介して差し込んで行くことにより、当該板ばねは、かかるワンタッチ操作でロックプレートおよび一方のチャンネル間に容易に装着される。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のスライドアジャスターのロックプレート付勢構造が適用されるシートの一実施形態を示す斜視図である。この図に示すように、シート1は、シートボトム11と、このシートボトム11の後端部に傾倒可能で、かつ、任意の傾倒位置を維持し得るように設けられたシートバック12と、シートボトム11を前後動可能に支持する幅方向一対のスライダー2とからなっている。
【0013】
上記スライダー2は、フロアFに固定されるロアチャンネル21と、このロアチャンネル21に案内されつつ前後動するアッパーチャンネル26とからなっている。ロアチャンネル21は正面視で凹字状に形成され、前後方向に長尺の底板22と、この底板22の両側部から立設された幅方向一対の側板23と、各側板23から互いに対向する方向に所定寸法だけ突設された幅方向一対の天板24と、各天板24の対向縁部から下方に向けて所定寸法だけ垂下された垂下板25とからなっている。
【0014】
また上記アッパーチャンネル26は、正面視で逆U字形状を呈した逆U字部材27と、この逆U字部材27の下端縁部から互いに反対方向に向けて先上がりに突設された幅方向一対の翼部材28とからなっている。逆U字部材27は、幅寸法がロアチャンネル21の垂下板25間の隙間寸法より僅かに小さく寸法設定されているとともに、長さ寸法がロアチャンネル21の長さより所定寸法短く設定され、これによって垂下板25間に摺接状態で嵌まり込んでロアチャンネル21の長さの範囲で前後動し得るようになっている。
【0015】
また、上記一対の翼部材28は、対応した垂下板25と側板23との間に嵌まり込むようにそれぞれ寸法および形状が設定されている。そして、各翼部材28を、外部に露出した回転自在の鋼球を有するリテーナ29を介して側板23に支持されるように垂下板25と側板23との間に嵌め込むことによって、アッパーチャンネル26が円滑に前後動し得る状態でロアチャンネル21に装着されるようになっている。
【0016】
そして、パイプをU字形状に折り曲げることによって形成されたスライドレバー7の両端部がアッパーチャンネル26の前端部からアッパーチャンネル26内に差し入れられて後述するロックプレート4に接続されることにより、スライドレバー7の引き上げ操作でアッパーチャンネル26のロアチャンネル21に対するロックが解除されるようになっている。
【0017】
そして、本発明に係るスライドレバー構造は、一部が上記のようなアッパーチャンネル26の逆U字部材27内に形成されるとともに、他の一部がロアチャンネル21内に形成されるものである。図2は、スライドレバー構造の一実施形態を示す分解斜視図であり、図3は、その一部切欠き組立て斜視図である。また、図4は、スライドレバー構造の構成要素であるロックプレートの図であり、(イ)は側面図、(ロ)は平面図である。なお、図4には、スライドレバー7が筒状スプリング6を介して矢尻突片43に装着された状態も示している。
【0018】
図2および図3に示すように、スライドレバー構造3は、アッパーチャンネル26の逆U字部材27内に装着されるロックプレート4と、このロックプレート4内に装着されるロックスプリング5と、上記ロックプレート4の外側に取り付けられる筒状スプリング6と、端部をこの筒状スプリング6に外嵌することによりロックプレート4に連結されるパイプ状のスライドレバー7とを備えて構成されている。
【0019】
上記ロックプレート4は、金属製の平板をプレス処理して長手方向に延びる中心線を境に両側部を折り曲げ処理することによって形成されるものであり、正面視で円弧状を呈した所定長さ寸法の円弧板41と、この円弧板41から前方(図2の左方)に向かうように延設された幅方向一対の横板42と、各横板42の前端部が積層されることによって形成した矢尻突片43と、円弧板41の後部の下端縁から互いに反対方向に突設された幅方向一対の係止板44とからなっている。
【0020】
上記横板42は、図4の(イ)に示すように、円弧板41の長手方向の略中央位置より前方部分の側縁部から下方に向かい、かつ、円弧板41の端部からさらに前方に向けて延設されている。かかる各横板42の前端部には、上方に膨出した膨出片42aがそれぞれ設けられている。各膨出片42aには、幅方向で対向したシャフト孔42bが穿設されている一方、上記逆U字部材27の一対の側壁には各シャフト孔42bに対応したシャフト孔27aが穿設され、これらのシャフト孔42b,27aにシャフト45を挿通してかしめることにより、ロックプレート4がシャフト45回りに回動自在にアッパーチャンネル26内に装着されるようになっている。
【0021】
また、膨出片42aの一方側には、前方に向かって突設されたストッパー片42cが設けられ、このストッパー片42cが逆U字部材27の天井に当止することによってロックプレート4のシャフト45回りのそれ以上の回動が阻止されるようになっている。
【0022】
上記矢尻突片43は、図4の(ロ)に示すように、各横板42の先端部から前方に向けて延設された部分が、互いに当接するように折り曲げられることによって形成されている。かかる矢尻突片43には、先端に矢尻部43aが形成されているともに、矢尻部43aの基端部から後方に向けて上下の縁部が切り欠かれることにより形成した矢柄部43bが設けられている。
【0023】
上記係止板44は、平面視で矩形状に形成され、左右の互いに反対側の縁部間の寸法がロアチャンネル21の側板23間の内寸法より僅かに小さく寸法設定されている一方、逆U字部材27の側壁および翼部材28は、係止板44に対応する部分が切り欠かれ、この部分に係止板44を嵌め込むプレート嵌込み溝27bが凹設され、これによってロックプレート4がアッパーチャンネル26に装着された状態で、係止板44がプレート嵌込み溝27bから外方に向かって突出するようになっている。
【0024】
そして、ロアチャンネル21の各垂下板25には、下縁部に長手方向の所定範囲に亘って等ピッチで形成された複数のロック歯25aが設けられている一方、上記係止板44にはロック歯25aに対応したロック孔44aが穿設され、ロックプレート4がシャフト45回りに反時計方向に回動することによってこのロック孔44aがロック歯25aに外嵌し、これによってアッパーチャンネル26の前後動がロックされるとともに、ロックプレート4のシャフト45回りの時計方向の回動でロック孔44aがロック歯25aから外れることにより、ロックプレート4のロックが解除されるようになっている。
【0025】
上記ロックスプリング5は、横板42と略同一長さ寸法で、かつ、幅寸法が横板42間の内寸法より僅かに小さく寸法設定された板ばねを、所定の形状に折り曲げ成形することにより形成されている。以下図5を基にロックスプリング5の側面視の形状について説明する。
【0026】
図5は、ロックスプリング5のロックプレート4への装着状態を示す側面視の説明図である。この図に示すように、ロックスプリング5は、曲折点Pを境にして前方(図5の左方)に向けて先上がりの前方スプリング51と、曲折点Pから後方に向けて後上がりの後方スプリング52とからなっている。
【0027】
そして、スプリング51の上記曲折点Pに隣接した位置には、この部分が上方に膨出することによって形成された係止凹部53が設けられ、この係止凹部53がロックプレート4に装着されたシャフト45に嵌まり込むことによってロックプレート4に対するロックスプリング5の装着状態が安定するようになされている。
【0028】
また、装着前のロックスプリング5(図5に二点鎖線で表示)の曲折角度αは、装着後の曲折角度βより小さくなるように角度設定されている。従って、アッパーチャンネル26に取り付けられているロックプレート4にロックスプリング5が装着されることによりその曲折角度αが大きくなる方向に弾性変形し、これによってロックスプリング5には、ロックプレート4をシャフト45回りに反時計方向に付勢する付勢力が形成されることになる。
【0029】
このようなロックスプリング5は、それをロックプレート4の下部後方(図5に二点鎖線で示す位置)から、矢印で示すように、前方(図5の左方)に向けて斜め上方に移動させてロックプレート4の下部開口から横板42間に差し込み、斜め前方に向けて押圧することにより、前端部がロックプレート4の上部開口から上方に抜けてシャフト45を遣り過ごし、アッパーチャンネル26の天井部に当接した状態になる。
【0030】
この状態でさらにロックスプリング5を前方に向けて斜め上方に押圧することにより、ロックスプリング5は、前端部がアッパーチャンネル26の天井部に当接するとともに、後端部がロックプレート4の円弧板41の天井部に当接した状態で曲折角度αが順次大きくなるように弾性変形しつつロックプレート4内に装着されていくことになる。そして、係止凹部53がシャフト45に対向した状態になると、ロックスプリング5に対する押圧を止める。そうすると、弾性変形しているロックスプリング5は、その弾性力で元に復帰しようとして係止凹部53がシャフト45に係合し、これによってロックスプリング5のロックプレート4に対する装着が完了する。
【0031】
そして、ロックスプリング5がロックプレート4内に装着された状態では、その曲折角度βが当初の曲折角度αより大きくなっているため、元に戻ろうとする付勢力でロックプレート4の円弧板41を上方に向けて押圧するため、ロックプレート4はシャフト45回りに反時計方向に付勢され、これによって、普段は係止板44のロック孔44aがロアチャンネル21のロック歯25aに外嵌してアッパーチャンネル26の前後動が規制された状態になっている。
【0032】
この状態でロックスプリング5の付勢力に抗してロックプレート4をシャフト45回りに時計方向に回動操作することにより、係止板44のロック歯25aに対する係合が解除され、これによって、アッパーチャンネル26を前後動させ得るようになる。
【0033】
上記筒状スプリング6は、矢尻突片43の矢柄部43bに装着されてスライドレバー7と矢尻突片43との間に介設されるものであり、筒状スプリング6の存在でスライドレバー7のロックプレート4に対するがたつきが防止されるようになされている。以下、かかる筒状スプリング6について図6を基に、必要に応じて図4等を参照しながら説明する。
【0034】
図6は、筒状スプリング6の一実施形態を示す図であり、(イ)は正面図、(ロ)は側面図、(ハ)は底面図である。図6に示すように、筒状スプリング6は、各側端縁が上部で互いに対向するように板状のばね材を筒状に折り曲げ成形することにより形成されている。
【0035】
かかる筒状スプリング6は、円筒形を呈したスプリング本体61と、このスプリング本体61の両側部に内側に向かうように切り起されて形成した幅方向一対の側部切起し片62と、スプリング本体61底部に前後方向に直列に並んで外方に向かって切り起された一対の底部切起し片(切起し係止片63および切起し押圧片64)とを備えて構成されている。
【0036】
上記スプリング本体61は、内径寸法がロックプレート4の矢柄部43bの正面視での対角寸法より若干小さめに寸法設定されているとともに、外形寸法がスライドレバー7の内径寸法より僅かに小さめに寸法設定され、矢尻部43a(図4)から矢柄部43bに圧入されることによって径寸法が僅かに大きくなり、これによってスライドレバー7を摺接状態でスプリング本体61に外嵌させ得るようになっている。
【0037】
上記各側部切起し片62は、図6の(ハ)に点線で示すように、前方(図6の左方)側が互いに対向する方向に折り曲げられて形成されている。これら筒状スプリング6の先端間の隙間寸法は、矢柄部43bの幅方向の厚み寸法より小さく寸法設定され、筒状スプリング6を矢柄部43b(図4の(ロ))に外嵌した状態で、矢柄部43bが一対の側部切起し片62を押圧挟持し、これによって筒状スプリング6と矢柄部43bとの間の左右方向のがたつきが防止されるとともに、筒状スプリング6が矢柄部43bに対して回り止めされた状態になるようにしている。
【0038】
上記一対の底部切起し片(切起し係止片63および切起し押圧片64の双方)は、図6の(ロ)に示すように、後部(図6の右方)が外方に向かうように切り起されて形成されている。一方、スライドレバー7には、図4の(イ)に示すように、切起し係止片63に対応した位置に抜止め孔71が穿設されている。従って、スライドレバー7は、それを筒状スプリング6に外嵌することにより、切起し係止片63の後端縁が抜止め孔71の後縁部と干渉して抜け止め状態になるとともに、切起し押圧片64がスプリング本体61内に向かうように弾性変形することにより、その弾性力で内周面が押圧され、これによってスライドレバー7の筒状スプリング6に対するがたつきが防止されるようになっている。
【0039】
そして、図4に示すように、スライドレバー7が筒状スプリング6を介してロック部材4に装着された状態では、切起し押圧片64の弾性力でスライドレバー7の下部内周面を押圧するため、この押圧力でスプリング本体61は矢尻突片43の矢柄部43bに対して斜めになり、これによって切起し押圧片64とスプリング本体61の下部前縁部とがスライドレバー7の下部内周面に当止するとともに、スプリング本体61の上部後縁部がスライドレバー7の上部内周面に当止し、結局、切起し押圧片64の弾性力で上記各内周面がスプリング本体61前後の対角位置の端縁部で押圧された状態になるため、スライドレバー7の上下方向に向かうがたつきは抑制されることになる。
【0040】
また、図4では図示の都合上、筒状スプリング6の外周面とスライドレバー7の内周面とは密着した状態で示しているが、実際はスライドレバー7の内径寸法は筒状スプリング6の外径寸法より僅かではあるが大きく寸法設定されており、この寸法差を上記切起し押圧片64によって吸収するようになされている。従って、組付け作業時にスライドレバー7あるいはロック部材4の寸法ばらつきがこの寸法差によって吸収され、これによってスライドレバー7のロック部材4への組み付け操作が容易に行われることになる。
【0041】
上記の実施形態においては、ロアチャンネル21が断面視で凹字状を呈し、アッパーチャンネル26がこれに対応するように逆U字状を呈しているが、本発明は、ロアチャンネル21が断面視で凹字状を呈し、アッパーチャンネル26が逆U字状を呈しているように形状設定することに限定されるものではなく、逆U字状のものをロアチャンネルとして用いるとともに、凹字状のものをアッパーチャンネルとして採用するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、付勢手段として用いた板ばねを、一方の開口からロックプレートの内部に挿入し、その先端部を他方の開口から外部に突出させて一方のチャンネルの内面に当止させ、引き続き撓ませながらばね装着室に押し込むことによって、板ばねは、略中央位置が支持軸に支持された状態で前端部が一方のチャンネルの内面に押圧当止するとともに後端部がロックプレートの内面に押圧当止し、これによる弾性変形でロックプレートを軸回りに付勢してロックプレートのロック孔がチャンネルのロック歯に噛合し、各チャン
ネル間の相対移動をロックした状態にすることができる。
【0043】
このように、板ばねを、ロックプレートの一方の開口から内部に押し込むことによりワンタッチでロックプレートに装着することができるため、付勢手段の装着が非常に簡単になり、付勢手段の装着動作をロボット等の作業機械を用いて自動的に行うことができる。従って、例えばトーションバーを用いることにより全体的に複雑になった従来の付勢構造では、手作業によらなければ付勢手段の装着が行い得ないという不都合が解消し、組み付け作業の効率化および部品コストの低減化を図ることができる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、V字状に折り曲げられた板ばねを、V字状を広げながらそれぞれに形成された開口からロックプレート内および一方のチャンネル内に支持軸を介して差し込んで行くというワンタッチ操作によって、当該板ばねをロックプレートおよび一方のチャンネル間に容易に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のロックプレート付勢構造が適用されるシートの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 ロックプレート付勢構造の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図3】 図2に示すロックプレート付勢構造の一部切欠き組立て斜視図である。
【図4】 ロックプレート付勢構造の構成要素であるロックプレートの図であり、(イ)は側面図、(ロ)は平面図である。
【図5】 ロックスプリングのロックプレートへの装着状態を示す側面視の説明図である。
【図6】 筒状スプリングの一実施形態を示す図であり、(イ)は正面図、(ロ)は側面図、(ハ)は底面図である。
【符号の説明】
2 スライダー
21 ロアチャンネル
22 底板
25a ロック歯
26 アッパーチャンネル
3 スライドレバー構造
4 ロックプレート
43 矢尻突片
44 係止片
45 シャフト(支持軸)
5 ロックスプリング
6 筒状スプリング
62 側部切起し片
63 底部切起し片
Claims (2)
- ロアチャンネルとアッパーチャンネルとの間にロックプレートが介設され、このロックプレートにスライドレバーが連結され、このスライドレバーは、付勢手段の付勢力でロックプレートが両チャンネル間の相対移動をロックするロック位置と、付勢力に抗した操作で上記ロックが解除されるロック解除位置との間で位置変更し得るように構成されたスライドアジャスターのロックプレート付勢構造であって、上記ロックプレートは、一方のチャンネルの支持軸回りに回動自在に軸支されているとともに、他方のチャンネルに形成されたロック歯に噛合するロック孔を有し、上記付勢手段は、ロックプレートをロック方向に付勢する板ばねによって形成される一方、上記ロックプレートは、上面および下面の双方にそれぞれ開口を有し、上記板ばねは、上記一方のチャンネル内および上記ロックプレート内に亘り弾性変形した状態で先端部が一方のチャンネルに当止されるとともに、後端部がロックプレートに当止され、かつ、中間部が上記支持軸に当止されていることを特徴とするスライドアジャスターのロックプレート付勢構造。
- 上記板ばねは、その略中央部を境にして折り曲げられてV字状に形成され、かつ、その先端を上記支持軸の後方から上記一方のチャンネル内に前方へ向けて後端部がロックプレートを遣り過ごすまで差し込み、引き続き前記後端部を上記ロックプレート内へ差し込むことによって、一方のチャンネルとロックプレートとの間にV字形状が広がった弾性変形状態で装着されるものであることを特徴とする請求項1記載のスライドアジャスターのロックプレート付勢構造。
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