JP4319512B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技中に遊技演出実行のために所定の遊技演出作動を行う遊技演出実行手段が正常に作動するか否かを事前に確認できるように構成された遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種であるパチンコ機には、遊技演出効果を高めるべく、図柄表示装置(可変表示器)、各種のランプ、LED、可動体及びスピーカ、可変入賞装置等からなる様々な遊技演出実行手段が設けられている。これらの遊技演出実行手段は、遊技演出の進行に合わせて出力される各種制御情報に基づき遊技中における夫々の作動内容(例えば、ランプ類の点灯・消灯、可動体の動作、スピーカの音声出力、可変入賞装置の開閉動作等)が制御されるようになっている。そのため、開店時等のような遊技開始前において前記各遊技演出実行手段が正常に作動するか否かを確認するには、実際に遊技を行ってみるか又は所定の入賞口等に遊技球を入球させる等して、前述した各種制御情報が出力される状況をわざわざ作り出す必要があり、確認作業が面倒であるという問題があった。
そこで、このような問題を解消するべく、近時は、例えば特許文献1に記載の遊技機のように、実際に遊技を行う等しなくても、遊技開始前における電源投入の入力信号に基づき各遊技演出実行手段(ランプ、可動体、スピーカ、可変入賞装置等)が所定期間駆動されるようにした遊技機が提案されている。即ち、特許文献1の遊技機では、電源が投入されると、例えば入賞球装置が有する回転体(可動体の一種)が遊技者にとって有利な特別遊技状態を付与するべく予め定められた所定の動作を行ったり、可変入賞装置が所定間隔で開閉動作を行ったり、飾りランプ等が所定の点灯作動を行ったりするようになっている。又、機裏側にチェック用スイッチを設けた場合には、このチェック用スイッチが電源投入後に遊技店の店員によって操作されたときに、前記可変入賞装置やLED等が、前述した電源が投入された場合と同様に、所定の動作や点灯作動を行うように構成されている。従って、実際に遊技を行う等しなくても、電源投入後における前記可変入賞装置等の遊技演出実行手段の作動状況を目視することにより、各遊技演出実行手段(可変表示器、ランプ、LED、可動体、スピーカ、可変入賞装置等)が正常に作動するか否かを事前確認できるようになっていた。
特開平5−168761号公報(段落番号[0045]〜[0049])
ところが、上記特許文献1のパチンコ機では、次のような問題があった。即ち、電源投入の入力信号(又は、チェック用スイッチの操作検知信号)に基づいて各遊技演出実行手段(前記可変入賞装置の開閉動作等)が作動確認のための所定の作動態様で作動中に、そのパチンコ機において遊技者が遊技を開始してしまう場合がある。そして、遊技開始により遊技球が遊技領域に入球されると、例えば、可変入賞装置の場合では開閉動作を伴う確認用作動の実行中に開放状態となることがあるために、そのような開放状態となった可変入賞装置へ遊技球が入賞してしまうことがある。その結果、可変入賞装置への入賞発生に基づき賞球払出装置からは所定個数の賞球が払い出されることになるが、本来ならば、かかる賞球払出しは発生しない筈のものであった。従って、このような確認用作動を実行中の可変入賞装置への入賞発生に対しても賞球払出しが行われてしまうこととすると、遊技店側は不当な不利益を被ってしまうという問題があった。
また、可変入賞装置以外の他の遊技演出実行手段、例えばランプの場合でも、確認用作動のための点灯・消灯中に遊技が開始されてしまい、遊技球が入賞するようなことがあると、その入賞発生を契機として遊技演出作動の点滅状態等に作動態様(発光態様)が切り替わってしまうことになる。しかし、遊技演出作動の作動態様(発光態様)は、作動の適否を確認できるように予め定めた確認用作動の作動態様(発光態様)とは異なるため、作動適否の確認作業を行えなくなってしまうという問題があった。なお、この問題は、その他の遊技演出実行手段(可動体、図柄表示装置等)でも同様に指摘できる問題であった。
一方、上記した各問題に関連して、特許文献1のパチンコ機では、電源投入後に遊技を開始するためのスタートスイッチを別途設けておき、そのスイッチが遊技者により押されたときには各遊技演出実行手段の作動確認用の作動態様での作動状態が前記所定時間経過前に終了するようにしてもよいとしている。しかし、そのようなスイッチを別途設けることはパチンコ機の機種コストをアップすると共に、遊技者が遊技の開始前にスタートスイッチを押圧操作しないこともあり得るため、必ずしも適切な対処になっていなかった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、遊技演出実行手段の作動確認中に、遊技者により遊技が開始された場合でも、当該遊技演出実行手段が正常に作動するか否かの確認作業を容易確実に行うことができる遊技機を提供することにある
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、遊技演出作動を実行する遊技演出実行手段と、遊技機に供給される電源電圧が遮断された場合に前記制御情報を記憶保持する記憶保持手段と、遊技演出用の制御信号が入力された場合に前記遊技演出実行手段に所定の遊技演出作動を実行させ得る一方、復電時又は復電後に前記記憶保持手段の記憶内容が初期化されたことを示す初期化信号が入力された場合には前記遊技演出実行手段に予め定めた作動態様での確認用作動を実行させ得る演出制御手段と、前記演出制御手段が前記初期化信号の入力に基づき前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間は、遊技領域に遊技球を発射する発射装置の発射作動を規制することにより、前記遊技演出用の制御信号が出力される契機となる入賞の発生を規制する入賞発生規制手段とを備え、前記遊技演出実行手段は、前記遊技演出作動として始動条件の成立を契機に図柄を変動表示する表示演出を行う図柄表示装置、前記遊技演出作動として発光による発光演出を行うランプ装置、及び前記遊技演出作動として音声出力による音声演出を行う音声出力装置からなり、前記発射装置は、遊技者により操作されることにより遊技球の発射に係わる発射指示信号を出力するように作動する操作手段と、該操作手段から出力された発射指示信号に基づいて遊技球の発射態様を制御する発射制御信号を出力するように作動する発射制御手段と、前記発射制御手段から出力された発射制御信号に基づいて遊技球を打球するように作動する打球手段とを備えてなり、前記入賞発生規制手段は、前記演出制御手段が前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間、前記操作手段、前記発射制御手段及び前記打球手段のうち少なくとも何れか一つの作動を規制することで、発射装置から遊技球が発射されないように規制し、前記演出制御手段は、制御信号を入力すると、その入力した制御信号が前記初期化信号であるか否かを判定し、この判定結果が肯定の場合には前記確認用作動を実行させる一方で、前記判定結果が否定の場合であって、前記確認用作動の実行中に前記遊技演出用の制御信号を入力したときには前記図柄表示装置、前記ランプ装置及び前記音声出力装置に実行させている確認用作動を終了させ、前記演出制御手段が前記確認用作動を終了させることに伴って前記入賞発生規制手段は前記入賞の発生を規制するための制御を終了し、前記判定結果が否定となったことにより前記確認用作動を終了させた前記演出制御手段は、前記入力した前記遊技演出用の制御信号の指示内容で前記遊技演出実行手段に遊技演出作動を実行させる遊技機。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記演出制御手段は、前記確認用作動の実行中にエラー処理を行わせるための制御信号を入力した場合、前記図柄表示装置、前記ランプ装置及び前記音声出力装置に実行させている前記確認用作動を終了させて、所定の遊技演出実行手段にエラーを報知させることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記確認用作動を強制的に終了させる指示を行う解除手段を備え、前記演出制御手段は、前記初期化信号を入力して前記確認用作動を開始させてから、他の制御信号を入力しない場合、予め定めた確認時間の間、前記図柄表示装置、前記ランプ装置及び前記音声出力装置に前記確認用作動を実行させ、前記確認時間が経過する前に前記解除手段の操作に基づく終了の指示を入力した場合には当該指示の入力を契機に前記確認用作動を終了させることを要旨とする。
発明によれば、電源投入後の遊技演出実行手段の作動確認中に、遊技者により遊技が開始された場合でも、当該遊技演出実行手段が正常に作動するか否かの確認作業を容易確実に行うことができる
(第一実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)に具体化した第一実施形態を図面に従って説明する。
図1にはパチンコ機10の機表側が略示されており、パチンコ機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付け整合されている。そして、前枠14の周囲前面側には、点灯(点滅)又は消灯して発光演出(遊技演出作動)を行う電飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、各種音声(効果音など)を出力して音声演出(遊技演出作動)を行うスピーカ17が配置されている。従って、本実施形態における電飾ランプ16及びスピーカ17は、所定の遊技演出作動を行う遊技演出実行手段として構成される。
前記中枠12の下部には、下球皿18及び遊技者が遊技領域13aに遊技球を発射する際に操作される発射装置19などが装着されている。この発射装置19は、遊技者が操作する操作ハンドル20を備えており、該操作ハンドル20は、パチンコ機10に対して回動操作可能に取り付けられている。即ち、該操作ハンドル20が特定方向に回動操作されることにより、発射装置19が遊技球を遊技領域13aに発射するようになっている。尚、操作ハンドル20の回動量に従って、打球の強弱が調整されるようになっている。
また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、画像(映像)を表示して表示演出(遊技演出作動)を行う図柄表示装置21が配設されている。図3,図4に示すように、該図柄表示装置21には、液晶画面からなる可視表示部Hが設けられており、該可視表示部H上に特別図柄表示器22と普通図柄表示器23が一体構成されている。当該特別図柄表示器22には、複数列(例えば、3列)の特別図柄を各列毎に変動表示させることで特別図柄組み合わせゲームを行うようになっている。従って、遊技者は、その特別図柄表示器22に停止表示された各列の特別図柄の組み合わせから「大当り」又は「はずれ」を認識することができる。例えば、特別図柄表示器22に表示された全列の特別図柄が同一図柄(例えば、[777])である場合には、その組み合わせから遊技者にとって有利となる「大当り」を認識することができる。従って、本実施形態における図柄表示装置21は、所定の遊技演出作動を行う遊技演出実行手段として構成される。
同様に、普通図柄表示器23においても、複数列(例えば、2列)の普通図柄を各列毎に変動表示させることで普通図柄組み合わせゲームを行うようになっている。従って、遊技者は、普通図柄表示器23に停止表示された各列の普通図柄の組み合わせから「当り」又は「はずれ」を認識することができる。例えば、普通図柄表示器23に表示された全列の普通図柄が当り図柄(例えば、[○○])である場合には、その組み合わせから遊技者にとって有利となる「当り」を認識することができる。尚、普通図柄表示器23で停止した普通図柄組み合わせから認識できる「当り」を「普通当り」と示すと共に、「はずれ」を「普通はずれ」と示す。
図柄表示装置21の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う開閉羽根24aを備えた始動入賞口24が配置されている。始動入賞口24の奥方には、入賞した遊技球を検出する始動入賞口センサSE1(図5に示す)が設けられており、始動入賞口24は、遊技球の入賞検出を契機に特別図柄表示器22における特別図柄組み合わせゲームの始動条件(特別図柄変動の始動条件)を付与し得るようになっている。また、始動入賞口24は、遊技球の検出を契機に遊技者に対して所定個数(例えば4個)の遊技球(賞球)の払出条件を付与し得るようになっている。従って、本実施形態における始動入賞口24は、遊技球の入賞検出を行う入賞装置として構成される。同時に、本実施形態における始動入賞口24は、開閉動作を行う開閉羽根24aを備えた可変入賞装置として構成される。また、始動入賞口センサSE1は、入賞装置毎に設けられ、遊技球の入賞検知を契機に入賞検知信号を出力する入賞検知手段として構成される。
前記開閉羽根24aは、普通図柄表示器23の表示態様(図柄組み合わせ)が予め定めた表示態様になったことに関連して開閉動作をするようになっている。より詳しくは、開閉羽根24aは、普通図柄表示器23の普通図柄組み合わせゲームにおいて、停止した普通図柄組み合わせが普通当り組み合わせ(例えば[○○])になったことを条件として、開閉動作するようになっている。普通当り組み合わせで停止した場合、遊技者には開閉羽根24aの開動作によって始動入賞口24への入賞がし易くなる有利な遊技状態が付与されるようになっている。なお、開閉羽根24aが閉じているときは、始動入賞口24への入賞は可能であるが、入賞がし難い状態になっている。従って、本実施形態における始動入賞口24の開閉羽根24aは、所定の遊技演出作動を行う遊技演出実行手段として構成される。
また、図柄表示装置21の左側方には、始動入賞ゲート25が配設されている。始動入賞ゲート25の奥方には、入賞した遊技球を通過検出するためのゲートセンサSE2(図5参照)が設けられており、始動入賞ゲート25は、遊技球の入賞検出を契機に普通図柄表示器23における普通図柄組み合わせゲームの始動条件(普通図柄変動の始動条件)を付与し得るようになっている。
前記始動入賞口24の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う開閉扉26aを備えた大入賞口26が配置されている。大入賞口26の開閉扉26aは、特別図柄表示器22の表示態様(図柄組み合わせ)が予め定めた表示態様になったことに関連して開閉動作するようになっている。より詳しくは、大入賞口26の開閉扉26aは、通常、遊技球が入賞しないように閉鎖されているが、特別図柄表示器22の特別図柄組み合わせゲームによって導出され、停止した特別図柄組み合わせが大当り組み合わせ(例えば、[777])になったことを条件として開閉動作するようになっている。従って、本実施形態における大入賞口26の開閉扉26aは、所定の遊技演出作動を行う遊技演出実行手段として構成される。
また、大入賞口26の奥方には、入賞した遊技球を検出する大入賞口センサSE3(図5参照)が設けられており、遊技球の検出を契機に遊技者に対して所定個数(例えば10個)の遊技球(賞球)の払出条件を付与し得るようになっている。即ち、大当り組み合わせで停止した場合、大入賞口26の開閉動作によって遊技球の入賞可能となり、多数の遊技球(賞球)が獲得できるチャンスを得ることができる。従って、本実施形態における大入賞口26は、遊技球の入賞検出を行う入賞装置として構成される。同時に、本実施形態における大入賞口26は、開閉動作を行う開閉扉26aを備えた可変入賞装置として構成される。また、大入賞口センサSE3は、入賞装置毎に設けられ、遊技球の入賞検知を契機に入賞検知信号を出力する入賞検知手段として構成される。
また、遊技盤13の遊技領域13aであって、図柄表示装置21の周囲には、電飾ランプ16と同様に、点灯(点滅)又は消灯して発光演出(遊技演出作動)を行う遊技盤ランプ27が配設されている。従って、遊技盤ランプ27は、所定の遊技演出作動を行う遊技演出実行手段として構成される。
また、図柄表示装置21における可視表示部Hの上方近傍には、図3、図4に示すように、演出用可動体(キャラクタ体28の右腕29)を機械的に作動させて可動演出(遊技演出作動)を行う可動装置30が配設されている。前記可動装置30は、その全体が人間を模して構成され、頭と両腕からなるキャラクタ体28を備えている。前記キャラクタ体28は、図柄表示装置21の飾り部材TWに装着されており、キャラクタ体28の右腕29は、その指先(人差し指)31の動きによって所定の作動態様を取り得るように構成されている。即ち、右腕29には、当該右腕29に回転運動(または揺動運動)を付与する駆動ユニット(図示せず)が接続されており、該駆動ユニットは、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)と、該アクチュエータの動力を右腕29に伝達する動力伝達機構から構成されている。従って、キャラクタ体28の右腕29は、駆動ユニットの作動により腕組みした状態(図3参照)と肘の部分を基点として少なくとも指先(手首部分も含めて)が図柄表示装置21の表示領域(可視表示部H)に重なるように入り込んだ状態(図4参照)を取り得るように構成されている。即ち、可動装置30は、キャラクタ体28の右腕29の動作によって、指先31が可視表示部Hに表示されている所定の上方を指し示す可動演出を行うように構成されている。従って、可動装置30は、所定の遊技演出作動を行う遊技演出実行手段として構成される。
一方、図2には、パチンコ機10の機裏側が略示されており、中枠12の裏側には、各種球通路及び処理部を備えた機構セット盤33が着脱自在にセットされている。機構セット盤33には、遊技盤13の裏側と対応する位置に保護カバー34が開閉可能にセットされており、保護カバー34の背面には、遊技場の電源AC(例えば、AC24V)が供給される電源基板35が装着されている。また、保護カバー34の下方、即ち、機構セット盤33の下部外側には、パチンコ機10全体を制御するために各種制御信号を出力する主制御基板(以下、「主基板」という)36が装着されている。
また、前記保護カバー34内において、図柄表示装置21と対応する位置には、図柄制御基板(以下、「図柄基板」という)37が装着されている。この図柄基板37は、前記主基板36に接続されており、該主基板36から出力された制御信号に基づき、特別図柄組み合わせゲーム及び普通図柄組み合わせゲームを行うために図柄表示装置21に対して図柄制御を実行するようになっている。尚、図柄基板37は、図柄制御の他に、演出用可動体(キャラクタ体28の右腕29)を動作させるために可動装置30に対して可動制御を実行するようになっている。
さらに、前記保護カバー34内において、図柄基板37の左方領域下方には、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27の点灯(点滅)・消灯を制御(発光制御)するランプ制御基板(以下、「ランプ基板」という)38が装着されている。また、保護カバー34の下方で、主基板36の右方領域下方には、スピーカ17からの音声出力を制御(音声制御)するための音声制御基板(以下、「音声基板」という)39が装着されている。尚、前記ランプ基板38と音声基板39もそれぞれ主基板36に接続されており、前記図柄基板37の場合と同様に、主基板36から出力された制御信号に基づき、夫々の制御(発光制御及び音声制御)を実行するようになっている。
また、前記主基板の37右方には、払出制御基板(以下、「払出基板」という)40が装着されている。この払出基板40は、前記主基板36に接続されており、該主基板36から出力された制御信号に基づき、賞球(遊技球)を払い出させるように球払出装置41に対して制御(払出制御)を実行するようになっている。
さらに、前記主基板36の下方には、発射装置19による遊技球の発射を制御するための発射制御基板(以下、「発射基板」という)42が装着されている。この発射基板42は、遊技者による発射装置19の操作ハンドル20の回動操作に応答して、発射装置19による遊技球の発射を制御(発射制御)するように構成されている。即ち、この発射基板42は、発射装置19を構成する球送りソレノイドSOL1及び発射ソレノイドSOL2(共に図6に示す)に対し、単位時間当りに所定個数の遊技球(例えば、100個/分)を遊技領域13aに発射できる発射タイミングで発射制御信号を出力するようになっている。また、発射基板42は、前述した払出基板40と接続されており、該払出基板40から発射作動を規制するための発射停止信号が入力されるようになっている。また、保護カバー34の右側上方には、遊技中の各種情報を外部側(図5に示す遊技場管理システム(ホールコンピュータHC))に中継出力するための外部接続端子盤43が配設されている。
次に、電源基板35、主基板36、図柄基板37、ランプ基板38、音声基板39、払出基板40、及び発射基板42の具体的な構成及び接続態様を図5,図6に基づき詳細に説明する。
前記電源基板35は、遊技場の電源ACをパチンコ機10への供給電圧として電源電圧V1(例えば、DC30V)に変換処理する電源回路44を備えている。この電源回路44には、主基板36、図柄基板37、ランプ基板38、音声基板39、払出基板40、及び発射基板42が接続されている。そして、電源回路44は、変換処理した後の電源電圧V1を前記各基板36〜40,42に各々に対応する供給すべき所定の電源電圧V2〜V7にさらに変換処理し、その変換後の電源電圧V2〜V7を前記各基板36〜40,42に供給するようになっている。
また、電源回路44には電源断監視回路45が接続されており、該電源断監視回路45は電源回路44に供給された電源電圧V1の電圧値を監視する。即ち、電源断監視回路45は、電源電圧V1が予め定められた所定の電圧V(例えば、DC20V)に降下したか否かを判定している。なお、この電圧Vは、遊技に支障をきたすことなくパチンコ機10を稼動させるために最低限必要な電圧とされる。ここで、前記電源電圧V1が前記電圧Vに降下するのは、例えば、電源断(電源OFF)時や停電時の場合である。この場合、パチンコ機10に電源ACが供給されなくなってしまうため、電源電圧V1から電圧Vに降下する。また、これとは逆に、電源投入(電源ON)時や復電(復旧電源)時の場合は、パチンコ機10に電源ACが供給されるので、電圧が上昇して電源電圧V1となる。尚、本実施形態において、復電時とは、電源投入時のことを含んでおり、復電には、図示しない電源スイッチを操作して電源を投入する場合と、停電が発生した後で電源が復旧する場合とがある。また、電源断監視回路45には、リセット信号回路46が接続されており、電源断監視回路45は、その判定結果が肯定(即ち、電源電圧V1≦電圧V)である場合に、主基板36及びリセット信号回路46に対して電源電圧V1が電圧Vに降下したことを示す電源断信号Sを出力するようになっている。また、リセット信号回路46は、電源供給の開始時又は電源断信号Sの入力時に、前記各基板36〜40に対してリセット信号Reを出力し、前記各基板36〜40の動作を規制するようになっている。
また、電源基板35には、例えば、電気二重層コンデンサからなるバックアップ用電源47が設けられている。該バックアップ用電源47は、前記電源回路44に接続されており、該電源回路44から電源電圧が供給されるようになっている。さらに、電源基板35には、主基板36(RAM52)に記憶保持されたパチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種制御情報の消去(クリア)を指示する初期化手段としてのRAMクリアスイッチ48が設けられている。このRAMクリアスイッチ48は、遊技店の店員のみの操作が許容されるように機裏側に設けられている。RAMクリアスイッチ48には、該RAMクリアスイッチ48からの消去指示を受けて、主基板36(RAM52)に記憶保持された記憶内容(各種制御情報)の初期化を実行するRAMクリアスイッチ回路49が接続されている。そして、前記RAMクリアスイッチ48を操作しながら電源を投入した場合、前記RAMクリアスイッチ回路49から、前記RAM52の記憶内容の消去を指示するための制御信号(以下、「RAMクリア信号」という)が出力されるようになっている。
次に、前記主基板36について説明する。主基板36は、パチンコ機10全体を制御するメインCPU50を備えており、該メインCPU50にはROM51及びRAM52が接続されている。前記ROM51には、パチンコ機10を制御するための各種制御プログラム(メイン処理プログラム、割込み処理プログラム、電源断処理プログラムなど)が記憶保持されている。一方、前記RAM52には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種制御情報(賞球数、始動保留球数の記憶値、停止図柄に関する情報など)が記憶保持されるようになっている。尚、「始動保留球数の記憶値」とは、図柄の変動中に始動入賞口24に入賞した遊技球の数を所定の上限値(一般的には4)の範囲内で記憶した値であり、この始動保留球数の記憶値又は始動入賞口24への入賞により図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。そして、このRAM52には、電源基板35のバックアップ用電源47が接続されており、電源電圧V1(電源AC)の遮断時(電圧Vへの降下時)においてバックアップ用電源47から供給された電源電圧VB(例えば、DC5V)に基づき制御情報を記憶保持するようになっている。
そして、前記メインCPU50は、パチンコ機10の稼働中に各種の演算処理を行い、遊技演出、作動確認及び賞球払出し等のための各種制御情報(図柄制御用、可動制御用、発光制御用、音声制御用、払出制御用など)を前記各基板37〜40に対して制御信号として出力する出力処理を実行するようになっている。また、メインCPU50は、始動入賞口24(開閉羽根24a)及び大入賞口26(開閉扉26a)と接続されており、各種演算処理の結果、開閉羽根24a及び開閉扉26aに対して遊技演出及び作動確認等を行わせるための制御信号を出力するようになっている。
さらに、メインCPU50は、始動入賞口24の始動入賞口センサSE1、始動入賞ゲート25のゲートセンサSE2、及び大入賞口26の大入賞口センサSE3と接続されており、各センサSE1〜SE3から遊技球の入賞検出を契機に夫々出力される入賞検出信号が夫々入力されるようになっている。尚、前記メインCPU50には、前記外部接続端子盤43が接続されており、メインCPU50は、外部接続端子盤43に対して遊技中の各種情報をホールコンピュータHCに出力するための制御信号を出力するようになっている。
また、メインCPU50には、電源基板35の電源断監視回路45が接続されており、該電源断監視回路45の判定結果が肯定(電源電圧V1≦電圧V)である場合に電源断信号Sが入力されるようになっている。該電源断信号SがメインCPU50に入力された場合、メインCPU50は、RAM52に記憶保持した各種制御情報を電源ACの遮断後に記憶保持させるためのバックアップ処理を実行するようになっている。また、メインCPU50にはリセット入力回路53が接続されており、該リセット入力回路53は、電源基板35のリセット信号回路46からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけメインCPU50に継続して出力するようになっている。そして、メインCPU50は、リセット入力回路53を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
次に、図柄基板37について説明する。図6に示すように、図柄基板37は、主基板36から入力された制御信号に基づく図柄制御を実行するための図柄制御情報を演算処理するサブCPUとしての図柄CPU54を備えている。尚、図柄制御情報とは、図柄CPU54が実行する図柄制御の具体的な処理内容であって、当該図柄制御情報には、各列の図柄の表示パターン(遊技演出作動時及び確認用作動時の各パターン)が示されている。また、当該図柄CPU54は、主基板36から入力された制御信号に基づく可動制御を実行するための可動制御情報を演算処理するようになっている。尚、可動制御情報とは、図柄CPU54が実行する可動制御の具体的な処理内容であって、当該可動制御情報には、演出用可動体(キャラクタ体28の右腕29)の動作パターン(遊技演出作動時及び確認用作動時の各パターン)が示されている。当該図柄CPU54には、ROM55が接続されており、該ROM55には、図柄制御情報の演算処理などの各種制御を実行するための制御プログラムや、複数種類の図柄制御情報、可動制御情報が記憶保持されている。さらに、図柄CPU54にはRAM56が接続されており、当該RAM56には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持されるようになっている。加えて、図柄CPU54にはリセット入力回路57が接続されており、該リセット入力回路57は電源基板35のリセット信号回路46からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけ図柄CPU54に継続して出力するようになっている。そして、図柄CPU54は、リセット入力回路57を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
次にランプ基板38について説明する。ランプ基板38は、主基板36から入力された制御信号に基づく発光制御を実行するための発光制御情報を演算処理するサブCPUとしての発光CPU58を備えている。なお、発光制御情報とは、発光CPU58が実行する発光制御の具体的な処理内容であって、当該発光制御情報には、発光パターン(遊技演出作動時及び確認用作動時の各パターン)が示されている。当該発光CPU58には、ROM59が接続されており、当該ROM59には、発光制御情報の演算処理など各種制御を実行するための制御プログラムや、複数種類の発光制御情報が記憶保持されている。さらに、発光CPU58にはRAM60が接続されており、当該RAM60には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持されるようになっている。加えて、発光CPU58にはリセット入力回路61が接続されており、該リセット入力回路61は電源基板35のリセット信号回路46からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけ発光CPU58に継続して出力するようになっている。そして、発光CPU58は、リセット入力回路61を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
次に、音声基板39について説明する。音声基板39は、主基板36から入力された制御信号に基づく音声制御を実行するための音声制御情報を演算処理するサブCPUとしての音声CPU62を備えている。なお、音声制御情報とは、音声CPU62が実行する音声制御の具体的な処理内容であって、当該音声制御情報には、音声出力パターン(遊技演出作動時及び確認用作動時の各パターン)が示されている。当該音声CPU62には、ROM63が接続されており、該ROM63には、音声制御情報の演算処理などの各種制御を実行するための制御プログラムや、複数種類の音声制御情報が記憶保持されている。加えて、音声CPU62にはRAM64が接続されており、該RAM64には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持されるようになっている。更に、音声CPU62にはリセット入力回路65が接続されており、該リセット入力回路65は電源基板35のリセット信号回路46からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけ音声CPU62に継続して出力するようになっている。そして、音声CPU62は、リセット入力回路65を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
次に、払出基板40について説明する。前記払出基板40は、主基板36から入力された制御信号に基づく払出制御を実行するための払出制御情報を演算処理するサブCPUとしての払出CPU66を備えている。なお、払出制御情報とは、払出CPU66が実行する払出制御の具体的な処理内容であって、当該払出制御情報には、球払出装置41に払い出させる賞球の個数(始動入賞口24への入賞時及び大入賞口26への入賞時の各個数等)が示されている。また、この払出CPU66は、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、発射基板42に対して発射作動を規制するための発射停止信号を出力するようになっている。また、当該払出CPU66には、ROM67が接続されており、当該ROM67には、払出制御情報の演算処理などの各種制御を実行するための制御プログラムや、複数種類の払出制御情報が記憶保持されている。加えて、払出CPU66にはRAM68が接続されており、当該RAM68には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持されるようになっている。更に、払出CPU66にはリセット入力回路69が接続されており、該リセット入力回路69は電源基板35のリセット信号回路46からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけ払出CPU66に継続して出力するようになっている。そして、払出CPU66は、リセット入力回路69を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
次に、発射基板42について説明する。発射基板42は、図6に示すように、一定の周波数のパルス信号を出力する発振回路70を備えており、該発振回路70から出力されたパルス信号の周波数に基づき遊技球の発射タイミングが定められている。発振回路70には、該発振回路70から入力されたパルス信号の周波数を所定の周波数の信号に分周する分周回路71が接続されている。該分周回路71には、分周回路71から入力された分周後の周波数からなる信号に基づき、発射装置19を構成する球送りソレノイドSOL1及び発射ソレノイドSOL2に対して所定のタイミングで発射制御信号を出力する駆動回路72が接続されている。即ち、発振回路70から入力されたパルス信号の周波数は、分周回路71により、例えば単位時間当り(1分間)に所定個数(100個)の遊技球を遊技領域13aに発射することができる信号の周波数に分周される。そして、駆動回路72は、その分周後の周波数からなる信号に基づく発射制御信号を各ソレノイドSOL1,SOL2に出力するようになっている。
一方、発射装置19に設けられた操作ハンドル20は、該操作ハンドル20の回動量を検出するための回動量検出抵抗器73を備えており、該回動量検出抵抗器73は、操作ハンドル20の回動操作量に応じて抵抗量が変化することにより、前記操作ハンドル20の回動操作量を検出できるようになっている。さらに、操作ハンドル20には、遊技者が操作ハンドル20を操作(接触)しているか否かを検知するタッチセンサTSが備えられている。そして、回動量検出抵抗器73による回動操作量の検出、及びタッチセンサTSによる遊技者の接触の検知に基づいて、発射基板42(駆動回路72)に対して発射指示信号を出力するようになっている。従って、本実施形態において、操作ハンドル20は、遊技者により操作されることにより遊技球の発射に関する発射指示信号を出力するように作動する操作手段として機能する。
そして、駆動回路72は、操作ハンドル20からの発射指示信号が入力されると、各ソレノイドSOL1,SOL2に対して発射制御信号を出力するようになっている。その結果、球送りソレノイドSOL1は、駆動回路72からの発射制御信号を受けて作動し、上球皿15に貯留された遊技球を発射位置(図示しない打球杆の位置)に供給する。そして、発射ソレノイドSOL2は、駆動回路72からの発射制御信号を受けて作動し、発射位置にセットされた遊技球を打球する打球杆を駆動し、遊技領域13aに遊技球を発射する。その際、発射ソレノイドSOL2は、回動量検出抵抗器73の抵抗量(即ち、操作ハンドル20の回動操作量)の変化に応じて打球発射の強弱を決定する。
従って、球送りソレノイドSOL1は、駆動回路72から出力された発射制御信号に基づいて遊技球を発射ソレノイドSOL2に供給するように作動する球送り手段として機能する構成とされる。また、発射ソレノイドSOL2は、駆動回路72から出力された発射制御信号に基づいて遊技球を打球するように作動する打球手段として機能する構成とされている。そして、駆動回路72は、操作ハンドル20から出力された発射指示信号に基づいて遊技球の発射態様を制御する発射制御信号を出力するように作動する発射制御手段として機能する構成とされている。
また、駆動回路72は、払出基板40の払出CPU66と接続されており、大入賞口26等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、発射装置19への発射制御信号の入力を規制(停止)するための発射停止信号が入力されるようになっている。即ち、駆動回路72は、該発射停止信号が払出基板40の払出CPU66から入力されている状態で、操作ハンドル20から発射指示信号が入力された場合、各ソレノイドSOL1,SOL2に対して発射制御信号を出力しないようになっている。このため、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、発射装置19を構成する各ソレノイドSOL1,SOL2は作動せず、遊技領域13aには遊技球が発射されないようになっている。従って、本実施形態における払出基板40の払出CPU66は、駆動回路72の作動を規制して、発射装置19から遊技球が発射されないように規制する入賞発生規制手段として機能する構成とされる。
ここで、前記割込み処理プログラムについて簡単に説明する。該割込み処理プログラムは、パチンコ機10の稼動中にメインCPU50により所定周期毎(例えば、2ms毎)に繰り返し実行されるようになっている。そして、メインCPU50は、演算処理した各種制御コマンド(図柄制御用、可動制御用、発光制御用、音声制御用、払出制御用など)を各基板37〜40の各サブCPU54,58,62,66に対して制御信号として出力する出力処理を実行するようになっている。例えば、メインCPU50は、各サブCPU54,58,62,66に対して当該サブCPU54,58,62,66により制御される前記各遊技演出実行手段に遊技演出作動を実行させるための遊技演出用の制御信号(以下、「遊技演出信号」という)を出力するようになっている。また、メインCPU50は、主基板36に入力される各種信号(始動入賞口24や大入賞口26への遊技球の入賞検出信号など)の入力確認を行う入力処理を実行するようになっている。また、メインCPU50は、遊技演出作動又は確認用作動のために、始動入賞口24(開閉羽根24a)や大入賞口26(開閉扉26a)を開放動作させる設定を演算処理する役物処理を実行するようになっている。他にも、メインCPU50は、図柄組み合わせゲームに関する制御コマンドを演算処理する特別図柄処理を実行するようになっている。更に、メインCPU50は、遊技中に発生したエラーを外部に報知(音、発光)するための制御コマンドを演算処理するエラー処理を実行するようになっている。
また、割込み処理プログラムに基づき演算処理された制御コマンドが制御信号として各基板37〜40に入力された場合、該各基板37〜40は、所定の制御を実行するようになっている。即ち、図柄基板37の図柄CPU54は、入力された制御信号に基づき図柄制御情報を演算処理し、該図柄制御情報により遊技演出作動又は確認用作動のために、図柄表示装置21に対して図柄制御を実行するようになっている。加えて、図柄基板37の図柄CPU54は、入力された制御信号に基づき可動制御情報を演算処理し、該可動制御情報により遊技演出作動又は確認用作動のために、可動装置30に対して可動制御を実行するようになっている。また、ランプ基板38の発光CPU58は、入力された制御信号に基づき発光制御情報を演算処理し、該発光制御情報により遊技演出作動又は確認用作動のために、電飾ランプ16や遊技盤ランプ27に対して発光制御を実行する。同様に、音声基板39の音声CPU62は、入力された制御信号に基づき音声制御情報を演算処理し、該音声制御情報により遊技演出作動又は確認用作動のために、スピーカ17に対して音声制御を実行する。従って、各基板37〜39の図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は、各遊技演出実行手段に遊技演出作動を実行させ得る一方、確認用作動を実行させ得る演出制御手段として機能する構成とされる。
また、払出基板40の払出CPU66は、入力された制御信号に基づき払出制御情報を演算処理し、該払出制御情報により球払出装置41に対して所定の賞球を払い出すように払出制御を実行する。従って、払出基板40の払出CPU66は、遊技球を払い出す球払出装置41の払出し作動を制御する払出制御手段として機能する構成とされる。また、払出基板40の払出CPU66は、入力された制御信号に基づき発射装置19に対して発射停止信号を出力する場合もある。
次に、電源断処理プログラムに基づきメインCPU50が実行するバックアップ処理について簡単に説明する。メインCPU50は、電源断信号Sが入力されると、RAM52に記憶保持されている制御情報に加えて、新たにレジスタ及びスタックポインタなどの制御情報をRAM52に記憶保持する。次に、メインCPU50は、パチンコ機10を構成する各種構成部材の処理、例えば、始動入賞口24(開閉羽根24a)や大入賞口26(開閉扉26a)などを開閉させるための各種ソレノイドの作動処理等を停止する。加えて、メインCPU50は、図柄基板37の図柄CPU54に対して図柄表示装置21の表示の中止を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。また、メインCPU50は、図柄基板37の図柄CPU54に対して可動装置30の動作(キャラクタ体28の右腕29の揺動運動)の停止を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。同様に、メインCPU50は、ランプ基板38の発光CPU58に対しては、電飾ランプ16や遊技盤ランプ27の消灯を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。また、メインCPU50は、音声基板39の音声CPU62に対しても、スピーカ17の音声出力の停止を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。
また、ほぼ同時期に、メインCPU50は、電源ACの投入後(復電後)に賞球の払出しが正確に行われるように賞球処理を実行する。この賞球処理では、電源ACの遮断時において、球払出装置41から賞球の払出しが行われているか否かが検知され、賞球の未払い出し個数が正確にRAM52に記憶保持される。その後、メインCPU50は、払出基板40の払出CPU66に対して、球払出装置41による賞球払出しの停止を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。そして、メインCPU50は、RAM52にバックアップフラグ(電源ACの投入時にRAM52に記憶保持されている制御情報が正しいか否かを判定するためのフラグ)を設定した後、該RAM52へのアクセスを禁止し、リセット入力回路53を介してリセット信号Reが入力されるまで待機する。
そして、本実施形態のパチンコ機10は、電源ACの投入時(復電時)にRAMクリアスイッチ48が操作されると、RAM52の記憶内容(制御情報)が初期化される。このとき、パチンコ機10は、図柄表示装置21等の各遊技演出実行手段が所定の確認用作動を実行するように構成されている。
より詳しくは、RAMクリアスイッチ48が操作されながら(操作と同時に)電源が投入されると、RAMクリアスイッチ回路49は、RAMクリア信号を主制御基板36(メインCPU50)に出力する。そして、主基板36(メインCPU50)は、前記RAMクリア信号を入力するとRAM52の初期化を行い、該RAM52の初期化が行われると、図柄基板37、ランプ基板38及び音声基板39に対して図柄表示装置21等の各遊技演出実行手段に確認用作動を実行させるための作動確認用の制御信号(以下、「初期化信号」という)を出力する。尚、この初期化信号は、払出基板40に対しても出力され、発射装置19の発射作動を規制させる(発射装置19に対して発射停止信号を出力させる)ための制御信号としても機能する。その一方、主基板36(メインCPU50)は、始動入賞口24(開閉羽根24a)及び大入賞口26(開閉扉26a)に対して開閉動作を伴った確認用作動を実行させるための制御を実行する。
この初期化信号が入力された図柄基板37(図柄CPU54)は、図柄表示装置21に対して図柄変動を伴った確認用作動を継続実行させるための図柄制御を行い、可動装置30に対してキャラクタ体28の右腕29の動作を伴った確認用作動を実行させるための可動制御を実行する。また、初期化信号が入力されたランプ基板38(発光CPU58)は、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27に対してそれぞれのランプの点滅動作を伴った確認用作動を実行させるための発光制御を実行する。同様に、該初期化信号が入力された音声基板39(音声CPU62)は、スピーカ17に対して該スピーカ17からの音声出力を伴った確認用作動を実行させるための音声制御を実行する。また、初期化信号が入力された払出基板40(払出CPU66)は、各遊技演出実行手段の作動確認中に遊技球が遊技領域13aに発射されるのを防止するために、発射基板42に対して発射停止信号を出力する。
即ち、図柄基板37の図柄CPU54は、主基板36のメインCPU50からこの初期化信号が入力されると、所定の確認時間T(所定時間)の間(例えば、15秒〜30秒程度)、図柄表示装置21に予め定めた作動態様での確認用作動を行わせるために作動確認用の図柄制御を実行する。また、図柄基板37の図柄CPU54は、該初期化信号が入力されると、所定の確認時間Tの間、可動装置30に予め定めた作動態様での確認用作動を行わせるために作動確認用の可動制御を実行する。詳しくは、図柄CPU54は、図柄表示装置21に対しては予め定めた作動確認用の図柄組み合わせ(例えば、[123])が表示されるように図柄制御を実行し、可動装置30に対してはキャラクタ体28の右腕29が図3に示す状態から図4に示す状態へ揺動運動するように可動制御を実行する。そして、この図柄基板37の図柄CPU54の制御に基づいた図柄表示装置21の表示状態や可動装置30の動作状態により、図柄表示装置21及び可動装置30が正常に作動するか否かを目視により判断することができる。
また、ランプ基板38の発光CPU58は、所定の確認時間Tの間、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27に所定の確認用作動を行わせるために前記発光制御を継続実行する。詳しくは、発光CPU58は、まず、電飾ランプ16を発光させ、次に遊技盤ランプ27を発光させる。そして、該発光CPU58は、最後に全ての電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27を一斉に点灯・消灯させるように発光制御を実行する。そして、この発光CPU58の制御に基づいた電飾ランプ16や遊技盤ランプ27の発光状態により、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27が正常に作動するか否かを目視により確認、把握することができる。
また、音声基板39の音声CPU62は、所定の確認時間Tの間、スピーカ17に所定の確認用作動を行わせるために前記音声制御を継続的に実行する。具体的には、音声CPU62は、スピーカ17から所定の音声が継続して出力されるように音声制御を継続実行する。所定の音声としては、例えば、「RAMクリア」という前記RAM52の記憶内容が初期化されたことを報知する内容の音声を出力する。そして、この音声CPU62の制御に基づいたスピーカ17の音声出力状態により、RAM52が初期化されたことを知ると共に、スピーカ17が正常に作動するか否かを判断することができる。
そして、払出基板40の払出CPU66は、所定の確認時間Tの間、発射停止信号を駆動回路72に出力することにより、駆動回路72は、操作ハンドル20から発射指示信号が入力されても、つまり、操作ハンドル20が操作されても、発射制御信号を各ソレノイドSOL1,SOL2に出力しない。従って、各遊技演出実行手段が確認用作動を実行している間は、発射装置19の球送りソレノイドSOL1は、上球皿15に貯留された遊技球を発射位置へ供給するように作動せず、また、発射ソレノイドSOL2は、遊技球を打球するように作動しない。従って、発射装置19が操作されても、遊技領域13aに遊技球が入球することがなくなり、当然、遊技領域13aに配置されている始動入賞口24及び大入賞口26等の入賞装置に遊技球が入賞することがなくなる。このため、各センサSE1〜SE3から検出信号がメインCPU50に入力されなくなり、遊技球の入賞を契機に行われる遊技演出用の制御信号がメインCPU50から各基板37〜40の図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62に出力されなくなる。即ち、図柄表示装置21等の各遊技演出実行手段が確認用作動を行っているときには、各遊技演出実行手段による遊技演出用の作動が行われないこととなる。
そして、主基板36のメインCPU50は、前記初期化信号を各基板37〜40の各サブCPU54,58,62,66に出力すると共に、所定の確認時間Tの間、始動入賞口24(開閉羽根24a)及び大入賞口26(開閉扉26a)に所定の確認用作動を行わせるための制御を継続的に実行する。具体的には、メインCPU50は、開閉羽根24a及び開閉扉26aが所定の間隔で開閉動作するように制御を実行する。そして、この主基板36のメインCPU50の制御に基づいた開閉羽根24aや開閉扉26aの動作状態により、開閉羽根24a及び開閉扉26aが正常に作動するか否かを目視により判断することができる。
以下、主基板36、図柄基板37、ランプ基板38、音声基板39及び払出基板40における電源投入時(復電時)の処理について図7〜図9に示すフローチャートに基づき説明する。
まず、これらの各基板36〜40は、電源基板35のリセット信号回路46が各基板36〜40のリセット入力回路53,57,61,65,69に出力したリセット信号Reによって起動が規制されている。即ち、リセット信号回路46は、パチンコ機10に供給される電源ACに基づく電圧がCPU50,54,58,62,66の動作可能電圧(例えば、5V)になると、各リセット入力回路53,57,61,65,69に対してリセット信号Reを出力する。そして、該リセット信号Reを入力した各リセット入力回路53,57,61,65,69は、各CPU50,54,58,62,66に対して所定の規制時間の間(例えば、400ms〜1800ms)、リセット信号Reを継続して出力する。その後、パチンコ機10に対して電源ACに基づく電源電圧V1が安定して供給されるようになると、図柄基板37、ランプ基板38、音声基板39、及び払出基板40の各リセット入力回路57,61,65,69は、各サブCPU54,58,62,66に対するリセット信号Reの出力を停止する。この状態において、図柄基板37、ランプ基板38、音声基板39及び払出基板40の各サブCPU54,58,62,66は起動を開始する。
その一方で、主基板36のリセット入力回路53は、図柄基板37、ランプ基板38、音声基板39、及び払出基板40が起動を開始してから所定の遅延時間だけ遅れてメインCPU50に対するリセット信号Reの出力を停止させる。その結果、主基板36は、前記各基板37〜40の起動よりも遅れて起動を開始し、電源投入時(復電時)の処理(メイン処理プログラム)を実行する。
まず、図7のフローチャートに示すように、メインCPU50は、遊技中に所定周期毎に実行される割込み処理プログラムの割込みを禁止に設定し、該割込み処理プログラムの実行を待機状態とする(ステップM1)。そして、メインCPU50は、レジスタ、ウォッチドックタイマ及びポートなどの各種デバイスの初期設定を行う(ステップM2)。また、メインCPU50は、RAM52に記憶保持された各種制御情報を消去するためのRAMクリアスイッチ48が操作されてON状態に設定されているか否か(即ち、RAMクリアスイッチ回路49からRAMクリア信号が入力されたか否か)を判定する(ステップM3)。そして、この判定結果が肯定の場合、即ち、RAMクリアスイッチ48がON状態である場合(RAMクリア信号が入力された場合)、メインCPU50は、RAM52に記憶保持された各種制御情報を消去(クリア)し、RAM52の記憶内容を初期化する(ステップM4)。次に、メインCPU50は、初期化されたRAM52に対して遊技を開始させるための初期値を設定すると共に(ステップM5)、スタックポインタを初期設定する(ステップM6)。
その後、メインCPU50は、各種制御信号(初期化用コマンド)を図柄基板37、ランプ基板38、音声基板39及び払出基板40の各サブCPU54,58,62,66に対して夫々出力する。その一方、メインCPU50は、始動入賞口24(開閉羽根24a)及び大入賞口26(開閉扉26a)に対して確認用作動のための制御を実行する(ステップM7)。
具体的には、メインCPU50は、図柄基板37の図柄CPU54に対して確認用作動を開始させるための制御コマンドからなる制御信号(初期化信号)を出力する。また、メインCPU50は、ランプ基板38の発光CPU58に対して確認用作動を開始させるための制御コマンドからなる制御信号(初期化信号)を出力する。同様に、メインCPU50は、音声基板39の音声CPU62に対して確認用作動を開始させるための制御コマンドからなる制御信号(初期化信号)を出力する。そして、メインCPU50は、払出基板40の払出CPU66に対し、発射装置19に対して発射停止信号を出力させるための制御コマンドからなる制御信号(初期化信号)を出力する。さらに、メインCPU50は、初期化信号を出力する一方、所定の確認時間Tの間、始動入賞口24(開閉羽根24a)及び大入賞口26(開閉扉26a)に対して開閉動作を伴った確認用作動のための制御を実行する。これにより、始動入賞口24の開閉羽根24a及び大入賞口26の開閉扉26aは、所定間隔にて開閉動作を繰り返し実行する。
そして、メインCPU50は、割込み処理プログラムの実行周期(例えば、2ms)を設定する(ステップM8)。その後、メインCPU50は、前記ステップM1で禁止した割込み処理プログラムの割込みを許可に設定する(ステップM9)。また、メインCPU50は、大当りに直接関与しない乱数(例えば、はずれ図柄乱数、変動パターン振分乱数など)の更新処理を実行し(ステップM10)、前記ステップM9に移行する。そして、メインCPU50は、割込み処理プログラムの割込みが発生するまで前記ステップM9及びステップM10を繰り返し実行する。その後、割込み処理プログラムの割込みが発生すると、メインCPU50は、メイン処理プログラムから割込み処理プログラムに移行し、該割込み処理プログラムに基づきパチンコ機10の遊技を制御する。この状態において、メインCPU50は、割込み処理プログラムにより演算処理された制御コマンド(図柄制御用、発光制御用、音声制御用、払出制御用など)を各基板37〜40に対して制御信号として出力する。
一方、前記ステップM3の判定結果が否定、即ち、RAMクリアスイッチ48がOFF状態である場合、メインCPU50はRAM52に記憶保持された制御情報が異常であるか否かを判定する(ステップM11)。このとき、メインCPU50は、前述した電源断処理プログラムにおいてRAM52に設定されたバックアップフラグを確認し、RAM52に記憶された制御情報が正常な情報となっているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定、即ち、RAM52に記憶保持された制御情報に異常がある場合、メインCPU50は前記ステップM4に移行し、RAM52の記憶内容を初期化する。これ以降、メインCPU50は、前記ステップM5〜ステップM10の処理を実行する。即ち、本実施形態では、RAMクリアスイッチ48がOFF状態に設定されている場合であっても、RAM52に記憶保持された制御情報が異常である場合に、RAM52の記憶内容を初期化するようになっている。そして、この場合においても、前記ステップM7の処理により、発射装置19の作動を規制し、各種遊技演出実行手段(図柄表示装置21、電飾ランプ16及びスピーカ17等)が正常に作動するか否か示すように構成されている。
また、前記ステップM11の判定結果が否定、即ち、RAM52に記憶保持された制御情報が正常である場合、メインCPU50は制御情報として記憶保持されているスタックポインタを復帰設定する(ステップM12)。また、メインCPU50は、RAM52に記憶保持されているバックアップフラグをクリアする(ステップM13)。そして、メインCPU50は、割込み処理プログラムの戻り番地としてRAM52に記憶保持されている制御情報に基づき電源断前の戻り番地を設定し、該戻り番地から割込み処理プログラムに基づきパチンコ機10の遊技を制御する(ステップM14)。この場合、メインCPU50は、RAM52の記憶内容が初期化されていないため、前記ステップM7の処理が実行されない。即ち、発射装置19の作動が規制されず、又各種遊技演出実行手段の確認用作動が行われない。
次に、図柄基板37の図柄CPU54、ランプ基板38の発光CPU58及び音声基板39の音声CPU62及び払出基板40の払出CPU66が実行する制御プログラム(サブ処理プログラム)を図8,図9に基づき説明する。尚、この制御プログラムは、リセット信号Reの入力が停止されて、サブCPU54,58,62,66の起動開始後(サブCPU54,58,62,66の初期設定終了後)から所定周期毎(例えば、2ms毎)に行われる処理を示している。
前記図柄基板37の図柄CPU54、前記ランプ基板38の発光CPU58、音声基板39の音声CPU62及び払出基板40の払出CPU66は、起動後、主基板36のメインCPU50から制御信号が入力されたか否かを判定する(ステップS1)。
前記ステップS1の判定結果が肯定、即ち、制御信号が入力された場合、前記図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62及び払出CPU66は、入力された制御信号が初期化信号であるか否かを判定する(ステップS2)。この前記ステップS3の判定結果が肯定、即ち、初期化信号が入力された場合、図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は確認用作動のための制御を、前記払出CPU66は発射作動規制のための制御を実行中であることを示す実行中フラグFをそれぞれRAM56,60,64,68に設定(1をセット)する(ステップS3)。
そして、前記ステップS3において、実行中フラグFを設定した前記各サブCPU54,58,62,66は、初期化信号に基づく確認用作動を実行させるため、又は発射作動を規制するための制御をそれぞれ開始する(ステップS4)。
具体的には、図柄基板37の図柄CPU54は、確認用作動に関する図柄制御情報を演算処理し、該図柄制御情報に基づき図柄表示装置21に対して図柄制御を実行する。また、図柄基板37の図柄CPU54は、確認用作動に関する可動制御情報を演算処理し、該可動制御情報に基づき可動装置30に対して可動制御を実行する。同様に、ランプ基板38の発光CPU58は、確認用作動に関する発光制御情報を演算処理し、該発光制御情報に基づき電飾ランプ16に対して発光制御を実行する。また、音声基板39の音声CPU62は、確認用作動に関する音声制御情報を演算処理し、該音声制御情報に基づきスピーカ17に対して音声制御を実行する。払出基板40の払出CPU66は、発射作動の規制に関する発射制御情報を演算処理し、該発射制御情報に基づき、発射基板42の駆動回路72に対して発射停止信号を出力する。すると、図柄表示装置21は所定の図柄(図柄組み合わせ)により確認用図柄を表示し、可動装置30は所定の動作態様により確認用動作を行い、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27は所定の発光態様により確認用発光を行い、スピーカ17は所定の音声により確認用音声を出力する。また、発射基板42の駆動回路72は、操作ハンドル20が回動操作されても発射装置19が遊技球を発射しないように発射装置19を制御する。即ち、駆動回路72は、操作ハンドル20から発射指示信号が入力されても、発射制御信号を各ソレノイドSOL1,SOL2に出力しないようにする。
従って、各遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間に、操作ハンドル20が回動操作されても、発射装置19から遊技球が遊技領域13aに発射されない。このため、始動入賞口24へ遊技球が入賞し、各遊技演出実行手段が遊技演出用の作動に切り替わることとがなく、遊技演出実行手段の確認用作動の作動状況を目視(又は聞くこと)により確実容易に把握することができる。
そして、前記各サブCPU54,58,62,66は、確認用作動又は発射作動規制のための制御開始後、所定の確認時間Tの間だけ確認用作動を実行させる、又は発射作動を規制するためにタイマtの値を設定し(ステップS5)、サブ処理プログラムの処理を終了する。尚、前記タイマtの値はサブ処理プログラムが実行されるたびに(即ち、所定間隔で)減算され、所定の確認時間Tが経過する(タイマtの値が0になる)と確認用作動又は発射作動規制のための制御が終了する。
一方、前記ステップS2の判定結果が否定の場合、即ち、入力された制御信号が初期化信号でない場合、各サブCPU54,58,62,66は、それぞれ前記実行中フラグFが設定されているか否か(実行中フラグFに1がセットされているか否か)を判定する(ステップS6)。このステップS6の判定結果が否定、即ち、実行中フラグFが設定されていない場合、前記各サブCPU54,58,62,66は、入力された制御信号に基づいて図柄制御、可動制御、発光制御、音声制御又は払出制御をそれぞれ実行する(ステップS7)。その後、各サブCPU54,58,62,66は、サブ処理プログラムの処理を終了する。
一方、前記ステップS6の判定結果が肯定、即ち、前記実行中フラグFが設定されていた場合、前記各サブCPU54,58,62,66は、確認用作動又は発射作動規制のための制御を終了するために、まず、タイマtの値を0にする(ステップS8)。次に、前記各サブCPU54,58,62,66は、確認用作動又は発射作動規制のための制御を終了する(ステップS9)。具体的には、図柄基板37の図柄CPU54は、確認用作動に関する図柄制御を終了し、図柄表示装置21の表示を停止させる。また、図柄CPU54は、確認用作動に関する可動制御を終了し、演出用可動体(キャラクタ体28の右腕29)の動作を停止させる。ランプ基板38の発光CPU58は、確認用作動に関する発光制御を終了し、電飾ランプ16を消灯させる。また、音声基板39の音声CPU62は、確認用作動に関する音声制御を終了し、スピーカ17の音声出力を停止させる。払出基板40の払出CPU66は、発射停止信号の出力を終了し、発射基板42に発射装置19の作動を規制するように制御させることを終了する。そして、前記ステップS7の処理に移行し、前記各サブCPU54,58,62,66は、入力された制御信号に基づいて図柄制御、可動制御、発光制御、音声制御又は払出制御をそれぞれ実行し、サブ処理プログラムの処理を終了する。
しかしながら、このステップS8〜ステップS9の処理は、確認用作動中に、遊技者が遊技を開始(即ち、発射装置19を操作)しただけでは処理されることはない。なぜならば、遊技演出実行手段の確認用作動中、即ち、実行中フラグFに1が設定されている間、発射装置19の作動が規制されているため、遊技球が遊技領域13aに入球することはなく、始動入賞口24等の入賞装置に遊技球が入賞することがないからである。つまり、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段による確認用作動中(実行中フラグFに1が設定されているとき)に、遊技球の入賞を契機にメインCPU50が各基板37〜40に遊技演出信号を出力することが無くなるため、通常は、ステップS8,S9の処理が行われることはない。即ち、確認用作動中は、遊技演出実行手段の作動態様が確認用作動とは異なる遊技演出作動に切り替わることがない。これにより、図柄表示装置21、電飾ランプ16及びスピーカ17等の各遊技演出実行手段は確認時間Tの間、遊技演出実行作動よりも確認用作動を優先的に行う。従って、確認用作動が行われていることをより確実に把握することができる。
但し、確認用作動中は、発射装置19の作動が規制されているといっても、各サブCPU54,58,62、66への制御信号の入力が無効となっているわけではないので、例外的にステップS8,S9の処理が行われる場合がある。例えば、前枠14を開き、直接始動入賞口24に遊技球を入賞させるような場合は、ステップS8,S9の処理が行われ、確認用作動中であっても、遊技演出作動が行われる。また、例えば、メインCPU50が何らかのエラーを検知し、エラー処理を行わせるための制御信号を出力した場合は、サブCPU54,58,62、66は、スピーカ17等の各遊技演出実行手段に対して該制御信号に対応する制御コマンドに基づく制御(エラー処理)を行う。つまり、サブCPU54,58,62、66は、確認用作動を終了し、エラー報知のための作動を遊技演出実行手段に行わせることができる。
尚、ステップS1の判定結果が否定である場合、即ち、メインCPU50から制御信号が入力されていない場合、図9に示すように各サブCPU54,58,62,66は、実行中フラグFが設定されているか否かを判定する(ステップS10)。この判定結果が否定である場合、即ち、実行中フラグFが設定されていない場合は、そのまま、サブCPU54,58,62,66は、サブ処理プログラムにおける処理を終了する。一方、ステップS10の判定結果が肯定である場合、即ち、実行中フラグFが設定されている場合、確認用作動又は発射作動規制のための制御を実行中であると判断して、タイマtの値を減算し(ステップS11)、減算したタイマtの値が0であるか否か判定する(ステップS12)。即ち、各サブCPU54,58,62,66は、確認用作動又は発射作動規制のための制御を開始してから所定の確認時間Tを経過したか否かを判定する。この判定結果が否定である場合は、確認用作動又は発射作動規制のための制御を実行中であるので、各サブCPU54,58,62,66は、サブ処理プログラムを終了する。
一方、前記ステップS12の判定結果が肯定である場合、即ち、前記タイマtの値が0である場合、各サブCPU54,58,62,66は、所定の確認時間Tが経過したとして確認用作動又は発射作動規制のための制御を終了する(ステップS13)。そして、確認用作動又は発射作動規制のための制御を終了させた前記各サブCPU54,58,62,66は、前記ステップS3で設定した前記実行中フラグFをクリア(実行中フラグFに0を設定)する(ステップS14)。そして、実行中フラグFをクリアした図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は、メインCPU50からの他の制御の実行を指示する制御信号が入力されるまでの間、予め定められたデモンストレーション動作(以下、デモ動作という)を行うための制御を実行する(ステップS15)。ここで、デモンストレーション(デモ)とは、遊技待機中に行われる演出のことである。具体的には、図柄CPU54は、デモ動作に関する図柄制御を実行して図柄表示装置21にデモ画像を表示させ、発光CPU58は、デモ動作に関する発光制御を実行して電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27にデモ発光を行わせる。また、音声CPU62は、デモ動作に関する音声制御を実行してスピーカ17にデモ音声を出力させる。尚、本実施形態においては、図柄表示装置21のみがデモ動作(デモ画像の表示)を行い、電飾ランプ16、遊技盤ランプ27、スピーカ17及び可動装置30はデモ動作を行わないように設定されている。そして、図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は、デモ動作に関する制御を実行した後、サブ処理プログラムにおける処理を終了する。なお、払出CPU66は、前記実行中フラグFをクリア(ステップS14)した後、サブ処理プログラムにおける処理を終了する。
次に、前記各遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)が確認用作動中のパチンコ機10において遊技者が遊技を開始した場合の各遊技演出実行手段の動作対応について説明する。
この場合、図柄基板37の図柄CPU54による図柄制御により、図柄表示装置21は、確認時間Tの間、予め定めた図柄組み合わせを表示して確認用作動を行っている。また、該図柄CPU54による可動制御により、可動装置30は、確認時間Tの間、演出用可動体(キャラクタ体28の右腕29)を揺動運動させ、確認用作動を行っている。また、ランプ基板38の発光CPU58による発光制御により、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ27は、確認時間Tの間、一個ずつ点灯・消灯を順番に繰り返し、最後に一斉に点灯・消灯して確認用作動を行っている。同様に、音声基板39の音声CPU62による音声制御により、スピーカ17は、確認時間Tの間、「RAMクリア」という所定の音声を出力して確認用作動を行っている。また、メインCPU50による開閉動作制御により開閉羽根24a及び大入賞口26は所定の開閉動作を伴う確認用作動を行っている。
さて、このような確認用作動中には、当該パチンコ機10において遊技者が遊技を開始したとしても、即ち、発射装置19の操作ハンドル20が回動操作されたとしても、発射装置19の駆動回路72には払出基板40の払出CPU66から発射停止信号が入力されているため、駆動回路72は、発射制御信号を出力しない。つまり、球送りソレノイドSOL1及び発射ソレノイドSOL2は作動せず、発射装置19から遊技球が打球されて遊技領域13aに入球することがなくなる。このため、始動入賞口24、大入賞口26等の入賞装置に入賞することが無く、メインCPU50から遊技演出用の制御信号が各基板37〜40に出力されることが無くなり、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段は、確認用作動から遊技演出用の作動に切り替わることがない。即ち、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段は、遊技演出用の作動よりも確認用作動を優先的に行う。従って、各遊技演出実行手段の作動確認中に遊技者が遊技を開始した場合でも、当該遊技演出実行手段が正常に作動するか否かの確認作業を容易確実に行うことができる。また、例えば、遊技者の不正行為などにより、RAM52の記憶内容が初期化されても、遊技演出実行手段は、遊技演出用の作動よりも確認用作動を優先的に行うので、遊技店の店員等は、その状況を迅速且つ確実に把握することができ、不正を防止することが可能となる。
最後に、遊技店の営業時間中に瞬間的な停電が発生した場合の前記各基板36〜40の動作態様について説明する。
営業時間中に停電が発生したとき、主基板36のメインCPU50は、バックアップ処理を実行してRAM52に各種制御情報を記憶保持するとともに、パチンコ機10全体(遊技の全体)の稼働を停止する。即ち、図柄表示装置21、可動装置30、電飾ランプ16、遊技盤ランプ27、スピーカ17、球払出装置41及び発射装置19等の作動を停止する。
そして、停電が解消して復電し、パチンコ機10に電力が再び供給されると、メインCPU50は、RAM52の記憶内容(即ち、バックアップ情報)に基づいてパチンコ機10全体を制御する。即ち、図柄表示装置21、電飾ランプ16、遊技盤ランプ27及びスピーカ17等の遊技演出実行手段は、確認用作動等を行わず、また、発射装置19の発射作動は規制されずに、停電前の状態を引き継いで遊技演出作動のための作動をする。従って、復電後には、RAM52の記憶内容(バックアップ情報)に基づく作動態様での遊技演出作動と、前記確認用作動等とが重複して行われることもないので、遊技を再開した遊技者を混乱させてしまうおそれがなくなる。
以上詳述したように本実施の形態は、以下の特徴を有する。
(1)図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を実行している間は遊技演出用の制御信号が出力される契機となる入賞の発生が規制される。そのため、たとえ作動確認をしている間に遊技者が遊技を開始したとしても、その遊技演出実行手段の作動態様が確認用作動とは異なる遊技演出作動に切り替わることがない。従って、遊技演出実行手段の作動確認中に遊技者が遊技を開始した場合でも、当該遊技演出実行手段が正常に作動するか否かの確認作業を容易確実に行うことができる。
(2)メインCPU50から作動確認用の制御信号(初期化信号)が入力された払出基板40の払出CPU66が発射停止信号を駆動回路72に入力することにより、駆動回路72の作動を規制するようにした。より詳しくは、払出CPU66が発射停止信号を駆動回路72に入力することにより、操作ハンドル20が回動操作されても、駆動回路72が発射指示信号を球送りソレノイドSOL1及び発射ソレノイドSOL2に対して出力しないようにし、各ソレノイドSOL1,SOL2が作動しないようにした。このように作動確認が行われている間は、発射装置19の発射作動が規制されるため、遊技領域13aに遊技球が入球することがなくなり、入賞発生を未然防止することができる。このため、遊技演出実行手段が確認用作動を実行している間に、遊技演出実行手段の作動態様が確認用作動とは異なる遊技演出作動に切り替わることを防ぐことができる。また、始動入賞口24の開閉羽根24a及び大入賞口26の開閉扉26aが開閉動作を伴う確認用作動を実行している間には、入賞が発生しないので、球払出装置41から賞球が払い出されることがなく、遊技店側は不当な不利益を未然防止することができる。
(3)図柄表示装置21等の各遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間は、発射装置19の発射作動が規制され、遊技球が発射されないので、上球皿15に貯留された遊技球が消費されず、貯留されたままになっている。このため、発射装置19から遊技球が発射されて無駄に遊技球を消費することがなく、遊技者の不利益を未然防止することができる。
(4)RAMクリアスイッチ48が操作されて、RAM52の記憶内容(バックアップ情報)が初期化されたことを契機に確認用作動が行われるので、確認用作動の開始を目視することにより、外観から見ただけでは把握できないRAM52の初期化状況を容易に把握することができる。また、RAM52が初期化されると、図柄表示装置21等の各遊技演出実行手段は、遊技演出作動よりも確認用作動を優先して行う。このため、遊技店の店員は、営業時間中に不正にRAM52が初期化されても遊技演出実行手段の確認用作動によりその状況を迅速に把握することが可能となる。
(5)図柄表示装置21等の各遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間は、入賞が発生しないため、一部の遊技演出実行手段だけが遊技演出用作動を行い、そのほかの遊技演出実行手段が確認用作動を行うといったことがない。つまり、遊技演出作動と確認用作動が重複して行われることがないため、遊技者を混乱させるおそれが無くなる。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。第二実施形態のパチンコ機10は、払出基板40の払出CPU66が、発射基板42の駆動回路72に対して発射停止信号を出力しない点で、第一実施形態のパチンコ機10とは、構成が相違している。即ち、各遊技演出用実行手段が確認用作動を行っている間であっても、発射装置19の作動が規制されず、操作ハンドル20が回動操作されることにより発射装置19から遊技球が発射されるようになっている。尚、その他のパチンコ機10の各部材構成については基本的に前記第一実施形態と同一であるため、それら共通する各部材構成に関する説明は、同一符号を付すことにし、重複した説明は省略する。
また、以下の説明では、特別図柄組み合わせゲームにおいて停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになった場合、又は普通図柄表示器23の普通図柄組み合わせゲームにおいて停止した普通図柄組み合わせが普通当り組み合わせになった場合に、第1の条件が成立したという。そして、第1の条件が成立した場合に、メインCPU50は、可変入賞装置(始動入賞口24、大入賞口26)に開閉動作を伴う所定の遊技演出作動を実行させるようになっている。また、RAMクリアスイッチ48がON状態で電源が投入された場合(RAMクリア信号が入力された場合)に第2の条件が成立したといい、第2の条件が成立した場合に、メインCPU50は、可変入賞装置(始動入賞口24、大入賞口26)に開閉動作を伴う所定の確認用作動を実行させるようになっている。従って、本実施形態のメインCPU50は、第1の条件の成立により始動入賞口24又は大入賞口26に開閉動作を伴う所定の遊技演出作動を実行させ得る一方、第2の条件の成立により始動入賞口24又は大入賞口26に予め定めた作動態様での確認用作動を実行させ得る作動制御手段として機能する。
第二実施形態における図柄基板37の図柄CPU54、ランプ基板38の発光CPU58、音声基板39の音声CPU62、及び払出基板40の払出CPU66が実行する制御プログラム(サブ処理プログラム)を図9及び図10に基づき説明する。
ステップS101〜ステップS102までの処理は、第一実施形態のステップS1〜ステップS2までの処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS103の処理で、確認用作動のための制御を実行中であることを示す実行中フラグFは、前記払出CPU66においては、払出作動のための制御を規制中であることを示すためのものとしてRAM68に設定される。そして、ステップS104の処理において前記図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は、確認用作動のための制御を実行する。このとき、払出基板40の払出CPU66は、ステップS104の処理を行わない。このため、図柄表示装置21等の各遊技演出用実行手段が確認用作動を行っている間であっても、発射装置19の作動は規制されず、操作ハンドル20が回動操作されることにより発射装置19から遊技球が遊技領域13aへ発射されることとなる。その他の図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62によるステップS104の処理は、第一実施形態のステップS4の処理と同様であるので詳細な説明は省略する。また、ステップS105〜ステップS108までの処理は、第一実施形態のステップS5〜ステップS8までの処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。
ステップS106における判定結果が肯定、即ち、実行中フラグFに1が設定されている場合、前記図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は、確認用作動のための制御を実行中であるので、入力された制御信号を無効とする。そして、前記払出CPU66は、払出し作動のための制御が規制されているので、入力された払出し用の制御信号を無効とする(ステップS108)。即ち、前記図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は、入力された制御信号に基づく制御を実行しない。これにより、各遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)は、確認用作動を実行している場合、確認用作動を優先的に実行するようになっている。より詳しくは、前記図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62は、確認用作動のための制御を行っている間、前記他の制御信号に基づく制御の実行を規制し、確認用作動のための制御を優先的に実行するようにしている。同様に、前記払出CPU66は、前記遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、前記払出し用の制御信号に基づく払出し作動のための制御を規制し、遊技球の払い出しを実行しないようにしている。そのため、発射装置19から遊技球が発射され大入賞口26等に入賞し、遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間に他の制御の実行を指示する制御信号が入力されても、前記各サブCPU54,58,62,66は、該制御信号に基づく図柄制御、可動制御、発光制御、音声制御及び払出制御を実行しない。従って、図柄表示装置21、電飾ランプ16及びスピーカ17等の各遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)は確認時間Tの間、確実に確認用作動を行うので、遊技店の店員等は、確認用作動が行われていることをより確実に把握することが可能となる。
また、第2の条件の成立を契機に初期化信号がメインCPU50から出力されてから確認時間Tを経過するまで、払出基板40はメインCPU50からの払出し用の制御信号に基づく払出制御の実行を行わないので、球払出装置41の作動は確実に規制される。このため、メインCPU50が第2の条件の成立により始動入賞口24等の可変入賞装置(24,26)に確認用作動を実行させている間は、遊技球が始動入賞口センサSE1等の入賞検知手段により検知され、該入賞検知手段から入賞検知信号がメインCPU50に入力されても、払出基板40は球払出装置41から賞球を払い出さないように制御する。即ち、メインCPU50は、入賞検知信号を入力されたことを契機に払出し用の制御信号を払出基板40に出力するが、払出基板40の払出CPU66は、遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)の確認用作動中は、制御信号の入力を無効とし、球払出装置41に対して遊技球(賞球)を払い出さないように制御する。つまり、払出基板40の払出CPU66が入賞検知信号の入力を無効とする。このため、球払出装置41から不当な賞球(遊技球)払出しがされることを防止することができ、遊技店は、不当な不利益を被ることを未然防止することができる。
次に、各サブCPU54,58,62,66は、ステップS109〜ステップS113の処理を実行し、サブ処理プログラムの処理を終了する。尚、ステップS109〜ステップS113の処理は、第一実施形態のステップS10〜ステップS15までの処理と同様の処理であるので、詳細な説明は省略する。
以上詳述したように第二実施形態は、第一実施形態の特徴に加えて、以下の特徴を有する。
(6)始動入賞口24等の可変入賞装置(24,26)が開閉動作を伴う確認用作動を実行している間は、払出基板40の払出CPU66が球払出装置41の球払出し作動を規制する。このため、たとえ作動確認をしている間に遊技者が遊技を開始し、発射装置19から遊技球が発射されて可変入賞装置(24,26)への入賞発生があった場合でも、その場合の入賞発生に対して賞球払出しを規制でき、遊技店側が不当な不利益を被ることを未然防止することができる。
(7)メインCPU50が始動入賞口24等の可変入賞装置(24,26)に確認用作動を実行させている間は、遊技球が始動入賞口センサSE1等の入賞検知手段により検知され、入賞検知信号が出力されても、払出基板40において該入賞検知信号の入力が無効とされる。つまり、メインCPU50が可変入賞装置(24,26)に確認用作動を実行させている間に入賞発生しても、該払出基板40が、球払出装置41から遊技球(賞球)を払い出さないように制御する。このため、球払出装置41から不当な遊技球(賞球)払出しがされることを防止することができる。
(8)各遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)が確認用作動を行っている間は、各基板37〜40は、入賞発生に基づく全ての制御を行わない。このため、一部の遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)だけが遊技演出用作動を行い、そのほかの遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)が確認用作動を行うといったことがない。つまり、遊技演出作動と確認用作動が重複して行われることがないため、遊技者を混乱させるおそれが無くなる。
(9)各遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)が確認用作動を行っている間は、各基板37〜40は、入賞発生に基づく全ての制御を行わない。このため、特別図柄組み合わせゲーム及び普通図柄組み合わせゲームは行われることがないので、確認用作動が行われているときは、第1の条件が成立しなくなる。従って、メインCPU50は、確認用作動中、可変入賞装置(始動入賞口24、大入賞口26)に開閉動作を伴う所定の遊技演出作動を実行させることがなくなる。即ち、遊技演出作動と確認用作動が重複して行われることがないため、遊技者を混乱させるおそれが無くなる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記第一実施形態では、発射装置19の発射作動を規制するために駆動回路72の作動を規制したが、他に球送りソレノイドSOL1又は発射ソレノイドSOL2若しくは操作ハンドル20の作動を規制して発射装置19の発射作動を規制しても良い。例えば、球送りソレノイドSOL1の作動を規制する場合、発射ソレノイドSOL2に発射停止信号が入力されるようにし、発射停止信号が入力されている間は、発射制御信号が入力されたとしても、遊技球を発射ソレノイドSOL2に供給しないような構成にすればよい。また、発射ソレノイドSOL2の作動を規制する場合、発射ソレノイドSOL2に発射停止信号が入力されるようにし、発射停止信号が入力されている間は、発射制御信号が入力されたとしても、打球杆を駆動しないような構成にすればよい。また、操作ハンドル20の作動を規制する場合には、例えば、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、回動量検出抵抗器73及びタッチセンサTSが遊技者による回動操作を検出しても、発射指示信号を駆動回路72に入力しないような構成にすればよい。また、他には、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、操作ハンドル20を回動不能に固定するような規制手段を備えた構成にして、操作ハンドル20の作動を規制するようにしても良い。
○上記第一実施形態では、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、払出基板40の払出CPU66が発射基板42の駆動回路72に発射停止信号を出力していたが、メインCPU50又は図柄CPU54、発光CPU58、音声CPU62が代わりに発射停止信号を出力するようにしても良い。
○上記第一実施形態において、駆動回路72の代わりに発射装置19の発射態様を制御するサブCPUを設け、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、発射装置19から遊技球が発射されないように制御しても良い。より詳しくは、初期化信号が入力されるようにメインCPU50に接続され、初期化信号が入力されてから所定の確認時間Tを経過する(又は終了信号が入力される)まで発射制御信号を出力しないようなサブCPUを発射装置19に設ければよい。
○上記第一実施形態では、発射基板42の駆動回路72は、発射停止信号が入力されている間、発射制御信号を各ソレノイドSOL1,SOL2に出力しないようにすることにより、発射装置19の発射作動を規制した。この別例として、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、電源基板35の電源回路44が、発射装置19(発射基板42)への電源電圧V7の供給を停止するような構成にし、発射装置19の発射作動を規制しても良い。より詳しくは、電源回路44をメインCPU50からの初期化信号を入力され得るような構成にし、初期化信号が出力されてから所定の確認時間Tを経過する(又は終了信号が入力される)まで電源回路44が発射装置19(発射基板42)への電源電圧V7の供給を停止するようにしてもよい。
○上記第一実施形態では、発射装置19の発射作動を規制するだけであったが、図柄表示装置21等の遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、発射装置19の発射作動の規制に加えて、メインCPU50に対する入賞検知信号の入力を無効にしてもよい。このようにすれば、何かの間違いで遊技領域13aに遊技球が入球し、始動入賞口24等の入賞装置に入賞しても、メインCPU50において入賞発生に基づく制御が行われず、確実に確認用作動が行われる。また、第二実施形態と異なり、発射装置19の発射作動を規制しているので、遊技球を遊技領域13aへ発射するにもかかわらず、遊技演出用の作動が行われないという事態を回避でき、無駄に遊技球が消費されなくなり、遊技者に対する不利益を与えなくてすむようになる。
○上記第一実施形態では、入賞発生を防止するために発射装置19の発射作動を規制して遊技領域13aへの遊技球の入球を防止したが、遊技演出実行手段の確認作動中、遊技球が発射装置19から発射されてから遊技領域13aに行くまでに通過する球通過路に遊技球の通過を規制する規制板を設けても良い。また、遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、上球皿15から打球杆まで遊技球が球送りされる球送り路に遊技球の球送りを規制する規制板を設けて、球送りソレノイドSOL1が作動しても上球皿15に貯留された遊技球を発射ソレノイドSOL2の打球杆の位置に供給できないようにしてもよい。他には、遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間、始動入賞口24や大入賞口26の中に入らないように(入賞しないように)、その入り口を閉鎖するような規制板を設けても良い。
○上記第二実施形態では、払出基板40の払出CPU66は、遊技演出用の制御信号の入力を無効にすることにより、球払出装置41から賞球が払い出さないように制御したが、払出基板40への電源電圧V6の供給を停止することにより、球払出装置41から賞球が払い出されないようにしてもよい。
○上記第二実施形態では、全てのサブCPU54,58,62,66に対する遊技演出用の制御信号の入力を無効としたが、少なくとも払出基板40の払出CPU66が制御信号の入力を無効とするだけでもよい。このようにすれば、遊技演出実行手段が確認用作動を行っている間に、球払出装置41から賞球が払い出されることはなく、少なくとも遊技店側が不当な不利益を被ることを防止することができる。
○上記第二実施形態において、全ての入賞検知信号に基づく賞球の払出しを行わなかったが、入賞装置毎に出力する入賞検知信号を区別できるようにし、入賞検知信号ごとに有効、無効を切り替えることができるようにしてもよい。このようにすれば、例えば、開閉羽根24a等の開閉部材を設けていない入賞装置としての普通入賞装置を設けた場合に、該普通入賞装置に入賞したときには、払出基板40の払出CPU66が賞球を払い出すように球払出装置41を制御することができ、遊技者が被る不利益を少なくすることができる。
○上記実施形態において、遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)による確認用作動を強制的に終了させる指示を行う解除スイッチを設けても良い。この解除スイッチを設けることで、確認時間Tの経過前であっても、機種報知等のための制御を終了させることができる。従って、遊技店の店員などがパチンコ機10の動作等の確認を終了した後、確認時間Tを経過するまでの間、パチンコ機10を無駄に動作させ続けなくても良くなり、無駄な電力の消費を抑えることが可能となる。
○上記実施形態において、RAMクリアスイッチ48が電源投入と同時に操作されることによりRAMクリアスイッチ回路49からRAMクリア信号が出力され、RAM52の記憶内容が初期化されるように構成されていた。この別例として、電源投入後にRAMクリアスイッチ48が操作されても、同様に、RAMクリアスイッチ回路49からRAMクリア信号が出力され、RAM52の記憶内容が初期化されるように構成されていても良い。
○上記実施形態において、各遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)は、確認用作動を終了した後、デモ動作を行っていたが、行わなくても良い。
○上記第二実施形態において、第1の条件は、特別図柄組み合わせゲームにおいて停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになった場合、又は普通図柄表示器23の普通図柄組み合わせゲームにおいて停止した普通図柄組み合わせが普通当り組み合わせになった場合に成立したが、条件を変更しても良い。例えば、大入賞口26に所定個数(例えば10個)入賞したときに、第1の条件が成立するようにしても良い。
○上記実施形態において、第2の条件は、RAMクリアスイッチ48がON状態で電源が投入された場合に成立したが、変更しても良い。例えば、主基板36のRAM56の記憶内容が初期化されたときに第2の条件が成立するようにしても良く、遊技演出実行手段(16,17,21,24a,26a,27,30)が確認用作動を実行しているときに第2の条件が成立するようにしても良い。また、メインCPU50が初期化信号を各サブCPU54,58,62,66に対して出力した場合に第2の条件が成立するようにしても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)前記操作手段は、遊技者により回動操作されることにより、遊技球の発射に係わる発射指示信号を出力するように作動する構成とされ、前記演出制御手段が前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間は、前記入賞発生規制手段により回動操作不能とされる。入賞発生規制手段が操作手段を回動不能に固定することにより、遊技者が操作手段を回動操作することができなくなる。従って、発射装置の作動を規制でき、遊技領域に遊技球が入球することを防止することができる。
(b)前記発射装置は、遊技者により操作されることにより遊技球の発射に係わる発射指示信号を出力するように作動する操作手段と、該操作手段から出力された発射指示信号に基づいて遊技球の発射態様を制御する発射制御信号を出力するように作動する発射制御手段と、前記発射制御手段から出力された発射制御信号に基づいて遊技球を打球するように作動する打球手段と、前記発射制御手段から出力された前記発射制御信号に基づいて遊技球を前記打球手段に供給するように作動する球送り手段とを備えてなり、前記入賞発生規制手段は、前記演出制御手段が前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間、前記球送り手段から前記打球手段への遊技球の供給を規制する規制板を備えた構成とされている。入賞発生規制手段が、規制板にて打球手段への遊技球の供給を規制することで、打球手段は、遊技球を打球することができずに空打ちとなる。このため、発射装置から遊技球が遊技領域に発射されず、その結果、入賞発生を防止することができる。
(c)前記入賞発生規制手段は、前記演出制御手段が前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間、遊技領域に遊技球を発射する発射装置への電力の供給を停止することで、該発射装置の発射作動を規制する。入賞発生規制手段が、発射装置への電力の供給を停止することで、発射装置の発射作動を規制するため、遊技領域に遊技球が入球することが無くなり、入賞発生を未然防止することができる。
(d)前記入賞発生規制手段は、前記演出制御手段が前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間、発射装置から発射された遊技球の遊技領域への入球を防止する規制板を備えた構成とされている。入賞発生規制手段が、規制板にて発射装置から発射された遊技球の遊技領域への入球を防止する。このため、遊技領域に遊技球が入球することがなくなり、入賞発生を未然防止することができる。
(e)第1の条件の成立により可変入賞装置に開閉動作を伴う所定の遊技演出作動を実行させ得る一方、第2の条件の成立により前記可変入賞装置に開閉動作を伴う予め定めた作動態様での確認用作動を実行させ得る作動制御手段と、遊技球を払い出す球払出装置の払出し作動を制御する払出制御手段と、前記作動制御手段が第2の条件の成立により前記可変入賞装置に前記確認用作動を実行させている間は、前記球払出装置への電力の供給を停止することで、該球払出装置の払出作動を規制する払出規制手段とを備えた遊技機。可変入賞装置が開閉動作を伴う確認用作動を実行している間は、払出規制手段が、球払出装置の払出作動を規制する。このため、例えば、作動確認をしている間に遊技者が遊技を開始して可変入賞装置への入賞発生があった場合でも、その場合の入賞発生に対しては賞球払出しを規制でき、遊技店側が不当な不利益を被ることを未然防止することができる。
(f)前記発射装置は、遊技者により操作されることにより遊技球の発射に関わる発射指示信号を出力するように作動する操作手段と、該操作手段から出力された発射指示信号に基づいて遊技球の発射態様を制御する発射制御信号を出力するように作動する発射制御手段と、前記発射制御信号に基づいて遊技球を打球するように作動する打球手段と、前記発射制御手段から出力された前記発射制御信号に基づいて遊技球を前記打球手段に供給するように作動する球送り手段とを備えてなり、前記入賞発生規制手段は、前記演出制御手段が前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間、前記操作手段と前記発射制御手段と前記打球手段及び前記球送り手段のうち少なくとも何れか一つの作動を規制することで、発射装置から遊技球が発射されないように規制する。発射装置を構成している操作手段と発射制御手段と打球手段及び球送り手段のうち少なくとも何れか一つの作動を規制すれば、発射装置から遊技球が発射されないようにすることができる。無論、二つ以上の組み合わせの作動を規制するようにしても良い。そのようにすれば、より確実に発射装置による遊技球の発射を規制することができる。
(g)遊技中に遊技制御手段からの制御情報に基づき遊技演出作動を実行する遊技演出実行手段と、遊技機に供給される電源電圧が遮断された場合に前記制御情報を記憶保持する記憶保持手段とを備え、復電時には前記記憶保持手段に記憶保持された制御情報に基づき遊技演出実行手段が遊技演出作動を継続実行するようにされた遊技機において、前記演出制御手段は、遊技演出用の制御信号を入力した場合に前記遊技演出実行手段に所定の遊技演出作動を実行させ得る一方、復電時又は復電後に前記記憶保持手段の記憶内容が初期化されたことを示す初期化信号を入力した場合には前記遊技演出実行手段に予め定めた作動態様での確認用作動を実行させ得るようにした。このように、遊技機に供給される電源電圧が遮断されると、遮断時点における遊技中の各種制御情報を記憶保持手段に記憶保持させる機能(所謂、バックアップ機能)を備えた遊技機において、電源投入時又は投入後(復電時又は復電後)に記憶保持手段の記憶内容を初期化した場合に、遊技演出実行手段に確認用作動を実行させるようにした。このため、遊技演出実行手段が正常に作動するか否かを的確に事前確認できると共に、その際における遊技中の確認用作動により記憶保持手段の記憶内容が初期化されたことを報知することができる。
(h)前記記憶保持手段の記憶内容は外部から操作可能に配設された初期化手段が操作されることにより初期化され、当該初期化手段が外部から操作された場合には、前記初期化信号が前記演出制御手段に入力される技術的思想(g)に記載の遊技機。
(i)遊技中に遊技制御手段からの制御情報に基づき遊技演出作動を実行する遊技演出実行手段と、遊技機に供給される電源電圧が遮断された場合に前記制御情報を記憶保持する記憶保持手段とを備え、復電時には前記記憶保持手段に記憶保持された制御情報に基づき遊技演出実行手段が遊技演出作動を継続実行するようにされた遊技機において、遊技演出用の制御信号を入力した場合に前記遊技演出実行手段に所定の遊技演出作動を実行させ得る一方、復電時又は復電後に前記記憶保持手段の記憶内容が初期化されたことを示す初期化信号を入力した場合には前記遊技演出実行手段に予め定めた作動態様での確認用作動を実行させ得る演出制御手段とを備え、前記演出制御手段が前記初期化信号の入力に基づき前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間は、前記遊技演出用の制御信号が出力される契機となる入賞の発生を規制する入賞発生規制手段とを備えた遊技機。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 パチンコ遊技機の機裏側を示す背面図。 キャラクタ体が腕組みした状態を示す図柄表示装置の正面図。 キャラクタ体が可変表示部の表示領域を指し示すように動作した状態を示す図柄表示装置の正面図。 電源基板、主制御基板、図柄制御基板、ランプ制御基板、音声制御基板、払出制御基板、及び発射制御基板の接続状態を示すブロック図。 図柄制御基板、ランプ制御基板、音声制御基板、払出基板、及び発射基板の具体的構成を示すブロック図。 主制御基板において電源投入時に実行されるメイン処理プログラムを説明するフローチャート。 図柄制御基板、ランプ制御基板、音声制御基板及び払出制御基板が実行する制御プログラム(サブ処理プログラム)を説明するフローチャート。 図柄制御基板、ランプ制御基板、音声制御基板及び払出制御基板が実行する制御プログラム(サブ処理プログラム)を説明するフローチャート。 第二実施形態における図柄制御基板、ランプ制御基板、音声制御基板及び払出制御基板が実行する制御プログラム(サブ処理プログラム)を説明するフローチャート。
符号の説明
10…パチンコ遊技機(遊技機)、13…遊技盤、13a…遊技領域、16…電飾ランプ(遊技演出実行手段)、17…スピーカ(遊技演出実行手段)、19…発射装置、20…操作ハンドル(操作手段)、21…図柄表示装置(遊技演出実行手段)、24…始動入賞口(可変入賞装置)、24a…開閉羽根(遊技演出実行手段)、26…大入賞口(可変入賞装置)、26a…開閉扉(遊技演出実行手段)、27…遊技盤ランプ(遊技演出実行手段)、30…可動装置(遊技演出実行手段)、41…球払出装置、50…メインCPU(作動制御手段)、54…図柄CPU(演出制御手段)、58…発光CPU(演出制御手段)、62…音声CPU(演出制御手段)、66…払出CPU(払出制御手段及び入賞発生規制手段)、72…駆動回路(発射制御手段)、SOL1…球送りソレノイド(球送り手段)、SOL2…発射ソレノイド(打球手段)、SE1…始動入賞口センサ(入賞検知手段)、SE3…大入賞口センサ(入賞検知手段)。

Claims (3)

  1. 遊技演出作動を実行する遊技演出実行手段と、遊技機に供給される電源電圧が遮断された場合に前記制御情報を記憶保持する記憶保持手段と、遊技演出用の制御信号が入力された場合に前記遊技演出実行手段に所定の遊技演出作動を実行させ得る一方、復電時又は復電後に前記記憶保持手段の記憶内容が初期化されたことを示す初期化信号が入力された場合には前記遊技演出実行手段に予め定めた作動態様での確認用作動を実行させ得る演出制御手段と、前記演出制御手段が前記初期化信号の入力に基づき前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間は、遊技領域に遊技球を発射する発射装置の発射作動を規制することにより、前記遊技演出用の制御信号が出力される契機となる入賞の発生を規制する入賞発生規制手段とを備え
    前記遊技演出実行手段は、前記遊技演出作動として始動条件の成立を契機に図柄を変動表示する表示演出を行う図柄表示装置、前記遊技演出作動として発光による発光演出を行うランプ装置、及び前記遊技演出作動として音声出力による音声演出を行う音声出力装置からなり、
    前記発射装置は、遊技者により操作されることにより遊技球の発射に係わる発射指示信号を出力するように作動する操作手段と、該操作手段から出力された発射指示信号に基づいて遊技球の発射態様を制御する発射制御信号を出力するように作動する発射制御手段と、前記発射制御手段から出力された発射制御信号に基づいて遊技球を打球するように作動する打球手段とを備えてなり、
    前記入賞発生規制手段は、前記演出制御手段が前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させている間、前記操作手段、前記発射制御手段及び前記打球手段のうち少なくとも何れか一つの作動を規制することで、発射装置から遊技球が発射されないように規制し、
    前記演出制御手段は、制御信号を入力すると、その入力した制御信号が前記初期化信号であるか否かを判定し、この判定結果が肯定の場合には前記確認用作動を実行させる一方で、前記判定結果が否定の場合であって、前記確認用作動の実行中に前記遊技演出用の制御信号を入力したときには前記図柄表示装置、前記ランプ装置及び前記音声出力装置に実行させている確認用作動を終了させ、前記演出制御手段が前記確認用作動を終了させることに伴って前記入賞発生規制手段は前記入賞の発生を規制するための制御を終了し、前記判定結果が否定となったことにより前記確認用作動を終了させた前記演出制御手段は、前記入力した前記遊技演出用の制御信号の指示内容で前記遊技演出実行手段に遊技演出作動を実行させる遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、前記確認用作動の実行中にエラー処理を行わせるための制御信号を入力した場合、前記図柄表示装置、前記ランプ装置及び前記音声出力装置に実行させている前記確認用作動を終了させて、所定の遊技演出実行手段にエラーを報知させる請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記確認用作動を強制的に終了させる指示を行う解除手段を備え、
    前記演出制御手段は、前記初期化信号を入力して前記確認用作動を開始させてから、他の制御信号を入力しない場合、予め定めた確認時間の間、前記図柄表示装置、前記ランプ装置及び前記音声出力装置に前記確認用作動を実行させ、前記確認時間が経過する前に前記解除手段の操作に基づく終了の指示を入力した場合には当該指示の入力を契機に前記確認用作動を終了させる請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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