JP4429647B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者による遊技に供される前に例えば遊技場関係者等による所定の確認作業を実施可能とされた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、互いに機台の外観及び実行可能な遊技演出の種類は同じとされる一方で、例えば入賞検知を契機に行われる図柄組み合わせゲームで大当りになる抽選確率(大当り確率)等が互いに異なる仕様とされた複数機種からなるシリーズ機というものが製造されている。シリーズ機のパチンコ機は、同時期における多種多様なユーザニーズに対応するべく製造されるのであるが、ROMに書き込まれる前記大当り確率等の仕様に関する制御情報(以下、「仕様情報」という)が機種毎に異なるだけで、外観上からは当該パチンコ機の機種を識別確認することができなかった。そのため、シリーズ機のパチンコ機を製造する際には、仕様情報を含む各種の制御情報をROMに書き込むとき、該ROMに機種識別のためのシールを貼り付ける等の対策も施されてきたが、誤って他機種用のシールを貼り付けてしまうこともあり得た。
【0003】
そこで、近時は、例えば特許文献1に記載のパチンコ機のように、シールでの識別によることなく、各パチンコ機がどの仕様の機種なのかを所定の報知態様に基づき確認できるようにした技術が提案されている。即ち、特許文献1に記載のパチンコ機では、パチンコ機への電源投入という外部操作が行われたとき(又は所定のボタン押圧操作が行われたとき)に、当該パチンコ機の機種を識別可能とする識別情報が図柄表示装置(又は、各種ランプやスピーカ)により表示(報知)されるようにしている。従って、その電源投入時等における表示(報知)態様に基づき、製造段階からの出荷時や遊技店での設置時等(つまり、そのパチンコ機で遊技者による遊技が行われる前)において、各パチンコ機がどの仕様の機種であるかを識別確認できるようになっていた。
【0004】
一方、近時のパチンコ機には、多種多様な遊技演出を可能ならしめるために、図柄表示装置、ランプ、スピーカ、可動体等からなる複数種の遊技演出実行手段が設けられている。これらの遊技演出実行手段は、遊技演出の進行に合わせて出力される各種制御情報に基づき遊技中における夫々の作動内容(例えば、ランプの点灯・消灯、可動体の動作、スピーカの音声出力等)が制御されるようになっている。そのため、このようなパチンコ機にあっては、遊技者がそのパチンコ機を使用して実際に遊技を行う前(遊技場への設置時等)に例えば遊技場関係者らが前記各遊技演出実行手段について正常に作動するか否かを確認する必要がある。そこで、従来から、例えば特許文献2に記載のパチンコ機のように、電源投入(又は、ボタン操作)の入力信号に基づき各遊技演出実行手段(ランプ、可動体、スピーカ等)が所定の作動態様で駆動(作動)されるようにし、その作動状況等を目視することで作動確認を行えるようにしたパチンコ機が提案されている。
【0005】
更に、近時のパチンコ機の中には、閉店時や停電時等に当該パチンコ機に供給される電源電圧が遮断されると、遮断時点における遊技中の各種制御情報を記憶手段に記憶保持させる機能(所謂、バックアップ機能)を搭載したものがある。このバックアップ機能によれば、復電後には前記記憶手段に記憶保持させた制御情報(以下、「バックアップ情報」という)に基づき電源遮断前の状態から遊技を再開させることができるため、営業時間中に瞬間的な停電事故により遊技者が不利益を被ることを防止できる。しかし、その一方で、このようなバックアップ情報については復電時に消去することが必要となる場合もある。
【0006】
例えば、前日にパチンコ機の大当り確率が高確率状態のまま閉店時間を迎えると、その制御情報はバックアップ情報として記憶手段に記憶保持され、翌日の開店時には高確率状態で遊技が開始されることになる。そのため、このような場合は、前日の閉店時に記憶保持させたバックアップ情報を翌日の開店時に記憶手段から消去しないと、遊技場側が不利益を被るおそれがあった。そこで、例えば特許文献3に記載のパチンコ機のように、開店時等の復電時に、所定の初期化スイッチを電源遮断中にOFF状態としておいて電源スイッチと共にON操作することにより、消去が必要なバックアップ情報については消去できると共に、その消去の完了を報知するようにした技術が提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−210427号公報(段落番号[0057],[0076])
【特許文献2】
特開平5−168761号公報(段落番号[0045]〜[0049])
【特許文献3】
特開2002−248219号公報(段落番号[0019])
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1〜3の各パチンコ機は、夫々、機種の識別確認と、遊技演出実行手段の作動確認、及びバックアップ情報の消去確認という近時のパチンコ機において必要とされる複数の確認作業のうち、いずれか一つの確認作業を個別にできるものでしかなかった。そのため、前記各確認作業は遊技者がその遊技機を使用して実際に遊技を行う前に完了していることが必要であることから、それら全ての確認作業を上記各パチンコ機においても実施可能とする技術が希求されていた。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技機が遊技者による遊技に供される前段階で当該遊技機について必要とされる複数種類の確認作業を容易且つ確実に事前実施することができる遊技機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、他機種の遊技機と同一種類の遊技演出を実行可能とされ、該遊技演出に関する実行内容の少なくとも一部が機種毎に固有の仕様情報に基づき他機種の遊技機とは異なる内容にて実行される遊技機であって、前記仕様情報を含む各種の遊技演出に関する制御情報を記憶する記憶手段と、遊技機に供給される電源電圧が遮断された場合に前記制御情報を記憶保持する記憶保持手段と、前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき遊技中には所定の遊技演出作動を実行する一方、復電時には前記記憶保持手段に記憶保持された制御情報に基づき前記遊技演出作動を実行する遊技演出実行手段と、前記仕様情報に基づき遊技機の機種を識別する機種識別手段と、前記機種識別手段による機種識別結果を報知可能な報知手段と、復電後において前記記憶保持手段の記憶内容が初期化された状態にあることを示す初期化信号が入力された場合に、前記報知手段に予め定めた報知態様で前記機種識別結果を報知させると共に、前記遊技演出実行手段に予め定めた作動態様による確認用作動を実行させる制御手段とを備え、前記遊技演出実行手段には、遊技演出を所定の表示態様にて実行する表示装置を含み、前記制御手段は、前記機種識別結果の報知中及び前記確認用作動の実行中、前記初期化信号以外の他の制御信号が入力された場合、当該制御信号を無効とすることによって前記制御信号に基づく制御を実行せずに、所定の確認時間の間、前記報知手段に前記機種識別結果を報知させるとともに前記表示装置を含む遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させ、前記確認時間の経過に伴う前記機種識別結果の報知及び前記確認用作動の終了に伴って、前記表示装置において遊技待機中に行わせる演出としてのデモンストレーション動作を開始させ、前記デモンストレーション動作の実行中、前記他の制御信号が入力された場合、入力された他の制御信号に基づいて前記遊技演出作動を前記遊技演出実行手段に実行させることを要旨とする
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記記憶保持手段の記憶内容は外部から操作可能に設けられた初期化手段が操作されることにより初期化され、当該初期化手段が外部から操作された場合には、前記初期化信号が前記制御手段に入力されることを要旨とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記報知手段を兼用する遊技演出実行手段を備えてなり、該遊技演出実行手段は、機種毎に異なる作動態様にて前記確認用作動を実行することを要旨とする。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記報知手段を兼用する遊技演出実行手段には、遊技演出を所定の表示態様にて実行する表示装置が少なくとも含まれ、該表示装置において前記機種識別結果が機種毎に予め定めた表示態様で表示されることを要旨とする。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のうち何れか一項に記載の遊技機において、前記報知手段による前記機種識別結果の報知及び前記遊技演出実行手段による前記確認用作動を強制的に終了させる指示を行う解除手段を備え、前記制御手段は、前記機種識別結果の報知中及び前記確認用作動の実行中、前記初期化信号及び前記解除手段の操作に基づく終了の指示以外の他の制御信号が入力された場合、当該制御信号を無効とすることによって前記制御信号に基づく制御を実行せずに、所定の確認時間の間、前記報知手段に前記機種識別結果を報知させるとともに前記確認用作動を実行させるようになっており、前記確認時間が経過する前に前記解除手段の操作に基づく終了の指示を入力した場合には当該指示の入力を契機に前記報知手段による前記機種識別結果の報知及び前記遊技演出実行手段による前記確認用作動を終了させることを要旨とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に従って説明する。
図1にはパチンコ機10の機表側が略示されており、パチンコ機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付け整合されている。そして、前枠14の周囲前面側には、点灯(点滅)又は消灯して発光演出(遊技演出作動)を行う発光手段としての電飾ランプ16が設けられている。さらに、上球皿15の両側方には、各種音声(効果音など)を出力して音声演出(遊技演出作動)を行う音声出力手段としてのスピーカ17が配置されている。そして、中枠12の下部には、下球皿18、発射装置19などが装着されている。
【0016】
また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、画像(映像)を表示して表示演出(遊技演出作動)を行う表示手段としての図柄表示装置20が配設されている。そして、図柄表示装置20には、液晶画面からなる可視表示部Hが設けられており、当該可視表示部Hには、複数列(例えば、3列)の図柄を各列毎に変動表示させることで図柄組み合わせゲームを行うようになっている。従って、遊技者は、可視表示部Hに表示された各列の図柄の組み合わせから「大当り」又は「はずれ」を認識することができる。例えば、可視表示部Hに表示された全列の図柄が同一図柄である場合には、その組み合わせから「大当り」を認識することができる。
【0017】
また、図柄表示装置20の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う始動入賞口21が配置されている。また、始動入賞口21の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口22が配置されている。そして、発射装置19の操作により遊技盤13の遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口21へ入賞するか又は始動保留球数の記憶値に基づき、図柄表示装置20では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。そして、図柄組み合わせゲームの結果、全列の図柄が同一図柄からなる組み合わせが形成された場合には、大入賞口22が開放することにより、多数の遊技球(賞球)を獲得できる大当りのチャンスが遊技者に付与されるようになっている。なお、「始動保留球数の記憶値」とは、図柄の変動中に始動入賞口21に入賞した遊技球の数を所定の上限値(一般的には4)の範囲内で記憶した値である。また、遊技盤13の遊技領域13aであって、図柄表示装置20の周囲には、電飾ランプ16と同様に、点灯(点滅)又は消灯して発光演出(遊技演出作動)を行う発光手段としての遊技盤ランプ23が配設されている。この遊技盤ランプ23は、赤色発光するLEDと、青色発光するLEDと、緑色発光するLEDとから構成され、多色発光させることが可能である。尚、本実施形態では、電飾ランプ16、スピーカ17、図柄表示装置20、遊技盤ランプ23により遊技演出作動を実行する遊技演出実行手段が構成されている。
【0018】
一方、図2には、パチンコ機10の機裏側が略示されており、中枠12の裏側には、各種球通路及び処理部を備えた機構セット盤24が着脱自在にセットされている。機構セット盤24には、遊技盤13の裏側と対応する位置に保護カバー25が開閉可能にセットされており、該保護カバー25の背面には、遊技場の電源AC(例えば、AC24V)が供給される電源基板26が装着されている。また、保護カバー25の下方、即ち、機構セット盤24の下部外側には、パチンコ機10全体を制御するために各種制御信号を出力する主制御基板(以下、「主基板」という。)27が装着されている。
【0019】
また、前記保護カバー25内において、図柄表示装置20と対応する位置には、図柄制御基板(以下、「図柄基板」という)28が装着されている。この図柄基板28は、前記主基板27に接続されており、該主基板27から出力された制御信号に基づき、図柄組み合わせゲームを行うために図柄表示装置20に対して図柄制御を実行するようになっている。さらに、前記保護カバー25内において、図柄基板28の左方領域下方には、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23の点灯(点滅)・消灯を制御(発光制御)するランプ制御基板(以下、「ランプ基板」という。)29が装着されている。また、保護カバー25の下方で、主基板27の右方領域下方には、スピーカ17からの音声出力を制御(音声制御)するための音声制御基板(以下、「音声基板」という。)30が装着されている。なお、前記ランプ基板29と音声基板30も、それぞれ主基板27に接続されており、前記図柄基板28と同様に、主基板27から出力された制御信号に基づき、それぞれの制御(発光制御及び音声制御)を実行するようになっている。また、保護カバー25の右側上方には、遊技中の各種情報を外部側(図3に示す遊技場管理システム(ホールコンピュータHC))に中継出力するための外部接続端子盤31が配設されている。
【0020】
次に、電源基板26、主基板27、図柄基板28、ランプ基板29及び音声基板30の具体的な構成及び接続態様を図3に基づき詳細に説明する。
前記電源基板26は、遊技場の電源ACをパチンコ機10への供給電圧として電源電圧V1(例えば、DC30V)に変換処理する電源回路32を備えており、この電源回路32には、前記主基板27、図柄基板28、ランプ基板29及び音声基板30が接続されている。そして、電源回路32は、変換処理した後の電源電圧V1を前記各基板27〜30の各々に対応する供給すべき所定の電源電圧V2〜V5にさらに変換処理し、その変換後の電源電圧V2〜V5を前記各基板27〜30に供給するようになっている。
【0021】
また、電源回路32には電源断監視回路33が接続されており、該電源断監視回路33は電源回路32から供給された電源電圧V1の電圧値を監視する。即ち、電源断監視回路33は、電源電圧V1が予め定められた所定の電圧V(例えば、DC20V)に降下したか否かを判定している。なお、この電圧Vは、遊技に支障をきたすことなくパチンコ機10を稼動させるために最低限必要な電圧とされている。ここで、前記電源電圧V1が前記電圧Vに降下するのは、例えば、電源断(電源OFF)時や停電時の場合である。この場合、パチンコ機10に電源ACが供給されなくなってしまうため、電源電圧V1から電圧Vに降下する。また、これとは逆に、電源投入(電源ON)時や復電(復旧電源)時の場合は、パチンコ機10に電源ACが供給されるので、電圧が上昇して電源電圧V1となる。尚、本実施形態において復電時とは、電源投入時のことを含んでおり、復電には、図示しない電源スイッチを操作して電源を投入する場合と、停電が発生した後で電源が復旧する場合とがある。
【0022】
また、電源断監視回路33には、リセット信号回路34が接続されており、電源断監視回路33は、その判定結果が肯定(即ち、電源電圧V1≦電圧V)である場合に、主基板27及びリセット信号回路34に対して電源電圧V1が電圧Vに降下したことを示す電源断信号Sを出力するようになっている。また、リセット信号回路34は、電源供給の開始時又は電源断信号Sの入力時に、前記各基板27〜30に対してリセット信号Reを出力し、前記各基板27〜30の動作を規制するようになっている。
【0023】
また、電源基板26には、例えば、電気二重層コンデンサからなるバックアップ用電源35が設けられている。バックアップ用電源35は、前記電源回路32に接続されており、該電源回路32から電源電圧が供給されるようになっている。また、電源基板26には、主基板27(RAM42)に記憶保持され、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種制御情報の消去(クリア)を指示する初期化手段としてのRAMクリアスイッチ36が設けられている。このRAMクリアスイッチ36は、遊技店の店員のみの操作が許容されるように機裏側に設けられている。そして、RAMクリアスイッチ36には、該RAMクリアスイッチ36からの消去指示を受けて、主基板27(RAM42)に記憶保持された記憶内容(各種制御情報)の初期化を実行するRAMクリアスイッチ回路37が接続されている。
【0024】
次に、前記各基板27〜30の構成について説明する。
前記主基板27は、パチンコ機10全体を制御するメインCPU40を備えており、該メインCPU40には、ROM41及びRAM42が接続されている。
【0025】
前記ROM41には、パチンコ機10を制御するための各種制御プログラム(メイン処理プログラム、割込み処理プログラム、電源断処理プログラムなど)やパチンコ機10毎に固有の仕様情報が記憶保持されている。即ち、ROM41は、仕様情報を含む各種の遊技演出に関する制御情報を記憶する記憶手段として構成されている。
【0026】
ここで、仕様情報とは、入賞検知を契機に行われる図柄組み合わせゲームで大当りになる抽選確率(大当り確率)等の仕様に関わる制御情報であり、この仕様情報が異なることにより、同じ機械構成を有するパチンコ機10であっても、図柄組み合わせゲーム等の制御方法が異なってくる。なお、「同じ機械構成を有するパチンコ機10」とは、外観を見ただけでは、同じ機種であるか否か判別できないほど外観形状が同一又は類似しているパチンコ機10をいう。より詳しくは、図柄表示装置20、電飾ランプ16、遊技盤ランプ23、スピーカ17、遊技盤13等の形状、模様、色彩、配置等が同一又は類似しており、目視しただけでは機種を判別し難く、実際に遊技を開始しなければ区別できないようなパチンコ機10をいう。また、「制御方法が異なる」とは、同じ機械構成を有し、同じ遊技演出を実行可能であるパチンコ機10において、同一条件を付与されたとしても、実行する遊技演出が異なる場合があることをいう。具体的には、仕様情報が異なることにより、例えば、同じ機械構成のパチンコ機10に同一条件で始動入賞口21に遊技球を入賞させても、払出制御により払い出される遊技球(賞球)の数が異なる場合があることとなる。また、例えば、仕様情報が異なることにより、同じ図柄組み合わせで大当りしたとしても、その大当り終了後に確率変動状態が付与される機種と、付与されない機種とが存在することとなる。
【0027】
本実施形態における仕様情報には、通常時の大当り確率、確率変動時の大当り確率、始動入賞口21に入賞した場合に払い出される賞球数、大入賞口22に入賞した場合に払い出される賞球数に関する仕様情報が含まれる。更には、始動入賞口21に配設された開閉羽根を開動作させるか否かの抽選結果を導出する時間を短縮する機能(以下、「時間短縮機能」という)の有無、及び時間短縮機能があるとした場合にはその付与条件に関する仕様情報が含まれている。尚、時間短縮機能の付与条件とは、例えば、全ての通常大当り終了後から100回図柄変動があるまで時間短縮機能を作動させる等の時間短縮機能が発生及び終了する条件のことをいう。
【0028】
また、一般的に機械構成が同じパチンコ機10において、仕様情報のパターンは3〜5種類程度であり、そのうち何れか一つの仕様情報のパターンがROM41に記憶されている。そして、それぞれの仕様情報のパターンに対して、例えば、「シリーズA」、「シリーズB」、「シリーズC」等というようにパチンコ機10の機種を遊技店の店員等が識別しやすい機種名が付されている。尚、本実施形態のパチンコ機10においては、「シリーズA」、「シリーズB」、「シリーズC」の3種類があるものとして説明する。図4に示すスペック表100は、本実施形態のパチンコ機10がどのような機種であるか(つまり、どのように遊技演出の制御を行うパチンコ機10か)を識別するために、仕様情報のパターン毎に固有の機種固有情報としての機種名が関連付けられている。
【0029】
即ち、本実施形態においては、ROM41に記憶された仕様情報が、通常時の大当り確率「1/315.67」、確率変動時の大当り確率「1/63.13」、始動入賞口に入賞した時の賞球数「5」、大入賞口に入賞した時の賞球数「15」、時間短縮機能「無し」の場合は、機種名をシリーズAとしている。また、ROM41に記憶された仕様情報が、通常時の大当り確率「1/325.67」、確率変動時の大当り確率「1/65.14」、始動入賞口に入賞した時の賞球数「4」、大入賞口に入賞した時の賞球数「15」、時間短縮機能「有り」の場合、機種名をシリーズBとしている。尚、シリーズBにおける時間短縮機能の付与条件は、「確率変動状態が終了する契機となる大当り終了後から100回図柄変動があるまで」である。また、仕様情報が、通常時の大当り確率「1/356.33」、確率変動時の大当り確率「1/75.26」、始動入賞口入賞時の賞球数「4」、大入賞口入賞時の賞球数「15」、時間短縮機能「有り」、その付与条件「全ての通常大当り終了後から100回図柄変動があるまで」の場合は、シリーズCとしている。そして、ROM41に記憶されている制御情報には、仕様情報に基づいて区別される機種名に対応する機種識別情報が含まれており、この機種識別情報によりパチンコ機10がどのような仕様情報を有しているか、即ち、パチンコ機10の機種を識別することが可能となる。
【0030】
一方、前記RAM42には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種制御情報(賞球数、始動保留球数の記憶値、停止図柄に関する情報など)が記憶保持されるようになっている。このRAM42には、電源基板26のバックアップ用電源35が接続されており、電源電圧V1(電源AC)の遮断時(電圧Vへの降下時)においてバックアップ用電源35から供給された電源電圧VB(例えば、DC5V)に基づき制御情報を記憶保持するようになっている。従って、本実施形態では、RAM42により、パチンコ機10に供給される電源電圧が遮断された場合に制御情報を記憶保持する記憶保持手段が構成されている。
【0031】
そして、前記メインCPU40は、パチンコ機10の稼働中に各種の演算処理を行い、遊技演出及び作動確認等のための各種の制御情報(図柄制御用、発光制御用、音声制御用など)を前記各基板28〜30に対して制御信号として出力する出力処理を実行するようになっている。尚、前記メインCPU40には前記外部接続端子盤31が接続されており、メインCPU40は、外部接続端子盤31に対して遊技中の各種情報をホールコンピュータHCに出力するための制御信号を出力するようになっている。
【0032】
また、メインCPU40には、電源基板26の電源断監視回路33が接続されており、該電源断監視回路33の判定結果が肯定(電源電圧V1≦電圧V)である場合に、電源断信号Sが入力されるようになっている。そして、電源断信号Sが入力された場合、メインCPU40は、RAM42に記憶保持した各種制御情報を電源ACの遮断後に記憶保持させるためのバックアップ処理を実行するようになっている。また、メインCPU40にはリセット入力回路43が接続されており、該リセット入力回路43は、電源基板26のリセット信号回路34からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけメインCPU40に継続して出力するようになっている。尚、メインCPU40は、リセット入力回路43を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
【0033】
次に、図柄基板28について説明する。図柄基板28は、主基板27から入力された制御信号に基づく図柄制御を実行するための図柄制御情報を演算処理する制御手段としてのサブCPU44を備えている。なお、図柄制御情報とは、サブCPU44が実行する図柄制御の具体的な処理内容であって、当該図柄制御情報には、各列の図柄のパターン(機種報知時、遊技演出作動時及び確認用作動時の各パターン)が示されている。また、サブCPU44には、ROM45が接続されており、該ROM45には、図柄制御情報の演算処理などの各種制御を実行するための制御プログラムや、複数種類の図柄制御情報が記憶保持されている。また、サブCPU44にはRAM46が接続されており、当該RAM46には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持されるようになっている。加えて、サブCPU44にはリセット入力回路47が接続されており、該リセット入力回路47は電源基板26のリセット信号回路34からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけサブCPU44に継続して出力するようになっている。尚、サブCPU44は、リセット入力回路47を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
【0034】
次にランプ基板29について説明する。ランプ基板29は、主基板27から入力された制御信号に基づく発光制御を実行するための発光制御情報を演算処理する制御手段としてのサブCPU48を備えている。なお、発光制御情報とは、サブCPU48が実行する発光制御の具体的な処理内容であって、当該発光制御情報には、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23の発光パターン(機種報知時、遊技演出作動時及び確認用作動時の各パターン)が示されている。また、サブCPU48には、ROM49が接続されており、当該ROM49には、発光制御情報の演算処理など各種制御を実行するための制御プログラムや、複数種類の発光制御情報が記憶保持されている。また、サブCPU48にはRAM50が接続されており、当該RAM50には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持されるようになっている。加えて、サブCPU48にはリセット入力回路51が接続されており、該リセット入力回路51は電源基板26のリセット信号回路34からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけサブCPU48に継続して出力するようになっている。尚、サブCPU48は、リセット入力回路51を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
【0035】
次に、音声基板30について説明する。音声基板30は、主基板27から入力された制御信号に基づく音声制御を実行するための音声制御情報を演算処理する制御手段としてのサブCPU52を備えている。なお、音声制御情報とは、サブCPU52が実行する音声制御の具体的な処理内容であって、当該音声制御情報には、音声出力パターン(機種報知時、遊技演出作動時及び確認用作動時の各パターン)が示されている。また、サブCPU52には、ROM53が接続されており、当該ROM53には、音声制御情報の演算処理などの各種制御を実行するための制御プログラムや、複数種類の音声制御情報が記憶保持されている。また、サブCPU52にはRAM54が接続されており、当該RAM54には、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる各種情報などが記憶保持されるようになっている。加えて、サブCPU52にはリセット入力回路55が接続されており、該リセット入力回路55は電源基板26のリセット信号回路34からリセット信号Reが入力されると、該リセット信号Reを所定時間の間だけサブCPU52に継続して出力するようになっている。尚、サブCPU52は、リセット入力回路55を介して入力されたリセット信号Reによりその動作(起動時の動作など)が規制されるようになっている。
【0036】
ここで、前記割込み処理プログラムについて簡単に説明する。該割込み処理プログラムは、遊技中(パチンコ機10の稼動中)にメインCPU40により所定周期毎(例えば、2ms毎)に繰り返し実行されるようになっている。そして、メインCPU40は、演算処理した各種制御コマンド(図柄制御用、発光制御用、音声制御用など)を各基板28〜30の各サブCPU44,48,52に対して制御信号として出力する出力処理を実行するようになっている。例えば、メインCPU40は、各基板28〜30の各サブCPU44,48,52に対して前記各遊技演出実行手段(16,17,20,23)に遊技演出作動を実行させるための制御信号(以下、「遊技演出信号」をいう)を出力するようになっている。また、メインCPU40は、主基板27に入力される各種信号(始動入賞口21や大入賞口22への遊技球の入賞信号など)の入力確認を行う入力処理を実行するようになっている。加えて、メインCPU40は、図柄組み合わせゲームに関する制御コマンドを演算処理する特別図柄処理、始動入賞口21や大入賞口22を開放動作させるための設定を演算処理する役物処理を実行するようになっている。更に、メインCPU40は、遊技中に発生したエラーを外部に報知(音、発光)するための制御コマンドを演算処理するエラー処理を実行するようになっている。
【0037】
そして、割込み処理プログラムに基づき演算処理された制御コマンドは、制御信号として各基板28〜30に出力され、該各基板28〜30では、所定の制御を実行するようになっている。即ち、図柄基板28のサブCPU44は、入力された制御信号に基づき図柄制御情報を演算処理し、該図柄制御情報により、機種報知、遊技演出作動、又は確認用作動のために、図柄表示装置20に対して図柄制御を実行する。また、ランプ基板29のサブCPU48は、入力された制御信号に基づき発光制御情報を演算処理し、該発光制御情報により、機種報知、遊技演出作動、又は確認用作動のために、電飾ランプ16や遊技盤ランプ23に対して発光制御を実行する。同様に、音声基板30のサブCPU52は、入力された制御信号に基づき音声制御情報を演算処理し、該音声制御情報により、機種報知、遊技演出作動、又は確認用作動のために、スピーカ17に対して音声制御を実行する。
【0038】
次に、前記電源断処理プログラムに基づきメインCPU40が実行するバックアップ処理について簡単に説明する。前記メインCPU40は、電源断信号Sが入力されると、RAM42に記憶保持されている制御情報に加えて、新たにレジスタ及びスタックポインタなどの制御情報をRAM42に記憶保持する。次に、メインCPU40は、パチンコ機10を構成する各種構成部材の処理、例えば、始動入賞口21や大入賞口22などを開閉させるための各種ソレノイドの作動処理等を停止する。加えて、メインCPU40は、図柄基板28のサブCPU44に対して図柄表示装置20の表示の中止を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。同様に、ランプ基板29のサブCPU48に対しては、電飾ランプ16や遊技盤ランプ23の消灯を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力し、音声基板30のサブCPU52に対しては、スピーカ17の音声出力の停止を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。
【0039】
また、ほぼ同時期に、メインCPU40は、電源ACの投入後(復電後)に賞球の払出しが正確に行われるように賞球処理を実行する。この賞球処理では、電源ACの遮断時において、賞球の払出しが行われているか否かが検知され、賞球の未払い出し個数が正確にRAM42に記憶保持される。そして、メインCPU40は、RAM42にバックアップフラグ(電源ACの投入時にRAM42に記憶保持されている制御情報が正しいか否かを判定するためのフラグ)を設定した後、該RAM42へのアクセスを禁止し、リセット入力回路43を介してリセット信号Reが入力されるまで待機する。
【0040】
そして、本実施形態のパチンコ機10では、電源ACの投入時(復電時)に、RAMクリアスイッチ36が操作されて、より詳しくはRAMクリアスイッチ36が操作されながら(操作と同時に)電源が投入されると、RAM42の記憶内容(制御情報)が初期化される。そして、このとき、パチンコ機10は、その初期化されたことを外部に報知(以下、この報知を「RAMクリア報知」という)するように構成されている。また、パチンコ機10は、RAMクリア報知をするとともに、前記仕様情報に基づいた機種の識別結果を外部に報知(機種報知)し、さらには図柄表示装置20等の各種遊技演出実行手段に予め決められた確認用作動をさせるように構成されている。
【0041】
より詳しくは、メインCPU40は、RAM42の初期化が行われると、ROM41の仕様情報に基づいて区別される機種名に応じて、各基板28〜30に対して遊技演出実行手段に機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動を行わせるための制御信号(以下、「初期化信号」という)を出力するようになっている。即ち、メインCPU40は、仕様情報に基づいて区別される機種名が各サブCPU44,48,52に識別されうるように初期化信号を機種毎に区別して出力するようになっている。また、一方、各サブCPU44,48,52は、該初期化信号からパチンコ機10の機種を識別し、その機種識別結果に応じた機種報知等を行わせるように各遊技演出実行手段に対して各種制御を実行するようになっている。従って、各サブCPU44,48,52は、仕様情報に基づきパチンコ機10の機種を識別する機種識別手段として機能する構成とされる。
【0042】
具体的には、本実施形態で、パチンコ機10の機種名がシリーズAの場合に、つまり、仕様情報に基づいて区別される機種名に対応してROM41に記憶された機種識別情報がシリーズAに対応する場合に、メインCPU40は、「初期化信号SA」を出力するようになっている。そして、サブCPU44,48,52は、初期化信号SAが入力されることでパチンコ機10の機種名がシリーズAであると識別するようになっている。同様に、パチンコ機10の機種名がシリーズBの場合、即ち、ROM41に記憶された機種識別情報がシリーズBに対応する場合に、メインCPU40は、「初期化信号SB」を出力するようになっている。そして、サブCPU44,48,52は、初期化信号SBが入力されることでパチンコ機10の機種名がシリーズBであると識別するようになっている。また、パチンコ機10の機種名がシリーズCの場合、つまり、ROM41に記憶された機種識別情報がシリーズCに対応する場合に、メインCPU40は、「初期化信号SC」を出力するようになっている。そして、サブCPU44,48,52は、初期化信号SCが入力されることでパチンコ機10の機種名がシリーズCであると識別するようになっている。
【0043】
そして、これらの初期化信号SA〜SCが入力された図柄基板28は、該初期化信号SA〜SCに基づき、所定の確認時間Tの間(例えば、15秒〜30秒程度)、図柄表示装置20によるRAMクリア報知、機種報知及び確認用作動(以下、単に「機種報知等」という)が継続されるように図柄制御を実行する。詳しく説明すると、図柄基板28のサブCPU44は、入力された初期化信号SA〜SCからパチンコ機10の機種名を識別した後、確認時間Tの間、図柄表示装置20に対してその機種識別結果に対応した表示内容を表示するように図柄制御を行う。
【0044】
具体的には、機種識別結果がシリーズAである場合、図5(a)に示すように、図柄基板28は、図柄表示装置20に対して、その可視表示部Hに1、2、3という図柄組み合わせを表示させる。また、機種識別結果がシリーズBである場合、図5(b)に示すように、図柄基板28は、図柄表示装置20に対して、その可視表示部Hに4、5、6という図柄組み合わせを表示させる。同様に、機種識別結果がシリーズCである場合、図5(c)に示すように、図柄基板28は、図柄表示装置20に対して、その可視表示部Hに7、8、9という図柄組み合わせを表示させる。
【0045】
以上のように、図柄表示装置20は、表示する図柄組み合わせの違いで機種識別結果を報知し、それとともに、かかる機種報知のための図柄組み合わせを可視表示部Hに表示することで、正常に(表示)作動するか否かを示し、また、RAMクリアがされたことを示している。つまり、図柄表示装置20は、初期化信号SA〜SCに基づいて可視表示部Hに予め定められた表示態様(図柄)を表示することにより、外部に機種識別結果、RAM42が初期化されたこと、図柄表示装置20が正常に作動することを同時に示している。このため、この図柄表示装置20の可視表示部Hの表示を目視することで、RAM42が初期化されたこと、当該パチンコ機10の機種及び図柄表示装置20が正常に作動するか否かを確認、把握することができる。従って、図柄表示装置20は、予め定めた確認用作動を実行する遊技演出実行手段として機能すると共に、予め定めた報知態様で機種識別結果を報知する報知手段としても機能する構成とされている。
【0046】
また、ランプ基板29は、初期化信号SA〜SCが入力されると、該初期化信号SA〜SCに基づき、所定の確認時間Tの間、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23による機種報知等が継続されるように発光制御を実行する。詳しく説明すると、ランプ基板29のサブCPU48は、入力された初期化信号SA〜SCからパチンコ機10の機種を識別した後、確認時間Tの間、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23に対してその機種識別結果に対応した順序で発光するように発光制御を行う。
【0047】
具体的には、機種識別結果がシリーズAである場合、ランプ基板29は、図1において前枠14の左側に配置される電飾ランプ16L、遊技盤13の左側に配置される遊技盤ランプ23L、前枠14の右側に配置される電飾ランプ16R、遊技盤13の右側に配置される遊技盤ランプ23Rという順番に発光させる。そして、ランプ基板29は、最後に全ての電飾ランプ16R、16L及び遊技盤ランプ23R、23Lを一斉に点灯・消灯させる。また、機種識別結果がシリーズBである場合、ランプ基板29は、図1において前枠14の右側に配置される電飾ランプ16R、遊技盤13の右側に配置される遊技盤ランプ23R、前枠14の左側に配置される電飾ランプ16L、遊技盤13の左側に配置される遊技盤ランプ23Lという順番に発光させる。そして、ランプ基板29は、最後に全ての電飾ランプ16R、16L及び遊技盤ランプ23R、23Lを一斉に点灯・消灯させる。同様に、機種識別結果がシリーズCである場合、ランプ基板29は、図1において遊技盤13の左側に配置される遊技盤ランプ23L、前枠14の左側に配置される電飾ランプ16L、前枠14の右側に配置される電飾ランプ16R、遊技盤13の右側に配置される遊技盤ランプ23Rという順番に発光させる。そして、ランプ基板29は、最後に全ての電飾ランプ16R、16L及び遊技盤ランプ23R、23Lを一斉に点灯・消灯させる。
【0048】
以上のように、電飾ランプ16R,16L及び遊技盤ランプ23R,23Lは、発光する順序でパチンコ機10の機種識別結果及びRAM42が初期化されたことを示し、それとともに、正常に(発光)作動するか否かを示している。つまり、電飾ランプ16R,16L及び遊技盤ランプ23R,23Lは、初期化信号SA〜SCに基づいて予め定められた発光態様で発光することにより、外部に機種識別結果、RAM42が初期化されたこと、電飾ランプ16R,16L等が正常に作動することを同時に示している。このため、この電飾ランプ16R,16L及び遊技盤ランプ23R,23Lの発光順序を目視することで、RAM42が初期化されたこと、当該パチンコ機10の機種及び電飾ランプ16R,16L及び遊技盤ランプ23R,23Lが正常に作動するか否かを確認、把握することができる。従って、電飾ランプ16R,16L及び遊技盤ランプ23R,23Lは、予め定めた確認用作動を実行する遊技演出実行手段として機能すると共に、予め定めた報知態様で機種識別結果を報知する報知手段としても機能する構成とされている。
【0049】
同様に、主基板27から初期化信号SA〜SCが入力されると、音声基板30は、該初期化信号SA〜SCに基づき、所定の確認時間Tの間、スピーカ17による音声制御を継続的に実行する。詳述すると、音声基板30のサブCPU52は、入力された初期化信号SA〜SCからパチンコ機10の機種を識別した後、確認時間Tの間、スピーカ17に対して前記パチンコ機10の機種識別結果及び前記RAM42の記憶内容が初期化されたことを報知する内容の音声を出力するように音声制御を継続的に行う。
【0050】
具体的には、機種識別結果がシリーズAである場合、音声基板30は、スピーカ17に対して、前記パチンコ機10の機種識別結果がシリーズAであること及び前記RAM42の記憶内容が初期化されたことを報知する内容の音声を出力する。所定の音声としては、例えば「RAMクリアA」と音声出力を行わせるようにする。また、機種識別結果がシリーズBである場合、音声基板30は、スピーカ17に対して、前記パチンコ機10の機種識別結果がシリーズBであること及び前記RAM42の記憶内容が初期化されたことを報知する内容の音声を出力する。所定の音声としては、例えば「RAMクリアB」と音声出力を行わせる。同様に、機種識別結果がシリーズCである場合、音声基板30は、スピーカ17に対して、前記パチンコ機10の機種識別結果がシリーズCであること及び前記RAM42の記憶内容が初期化されたことを報知する内容の音声を出力する。所定の音声としては、例えば「RAMクリアC」と音声出力を行わせる。以上のように、スピーカ17は、パチンコ機10の機種識別結果に対応した音声出力を行うことで、RAMクリアがされたこと及びパチンコ機10の機種識別結果について報知するとともに、スピーカ17が正常に作動するか否かを知らせる。このため、このスピーカ17の音声出力を聞くことで、RAM42が初期化されたこと、当該パチンコ機10の機種及びスピーカ17が正常に作動するか否かを確認、把握することができる。即ち、スピーカ17は、予め定めた確認用作動を実行する遊技演出実行手段として機能すると共に、予め定めた報知態様で機種識別結果を報知する報知手段としても機能する構成とされている。
【0051】
以下、主基板27、図柄基板28、ランプ基板29及び音声基板30における電源投入時(復電時)の処理について図6,図7,図8に示すフローチャートに基づき説明する。
【0052】
まず、これらの各基板27〜30は、電源基板26のリセット信号回路34が各基板27〜30のリセット入力回路43,47,51,55に出力したリセット信号Reによって起動が規制されている。即ち、リセット信号回路34は、パチンコ機10に供給される電源ACに基づく電圧がCPU40,44,48,52の動作可能電圧(例えば、5V)になると、各リセット入力回路43,47,51,55に対してリセット信号Reを出力する。そして、該リセット信号Reを入力した各リセット入力回路43,47,51,55は、各CPU40,44,48,52に対して所定の規制時間の間(例えば、400ms〜1800ms)、リセット信号Reを継続して出力する。その後、パチンコ機10に対して電源ACに基づく電源電圧V1が安定して供給されるようになると、図柄基板28、ランプ基板29及び音声基板30の各リセット入力回路47,51,55は、各サブCPU44,48,52に対するリセット信号Reの出力を停止する。この状態において、図柄基板28、ランプ基板29及び音声基板30の各サブCPU44,48,52は起動を開始する。
【0053】
その一方で、主基板27のリセット入力回路43は、図柄基板28、ランプ基板29及び音声基板30が起動を開始してから所定の遅延時間だけ遅れてメインCPU40に対するリセット信号Reの出力を停止させる。その結果、主基板27は、前記各基板28〜30の起動よりも遅れて起動を開始し、電源投入時(復電時)の処理(メイン処理プログラム)を実行する。
【0054】
まず、図6のフローチャートに示すように、メインCPU40は、遊技中に所定周期毎に実行される割込み処理プログラムの割込みを禁止に設定し、該割込み処理プログラムの実行を待機状態とする(ステップM1)。そして、メインCPU40は、レジスタ、ウォッチドックタイマ及びポートなどの各種デバイスの初期設定を行う(ステップM2)。また、メインCPU40は、RAM42に記憶保持された各種制御情報を消去するためのRAMクリアスイッチ36が操作されてON状態に設定されているか否かを判定する(ステップM3)。そして、この判定結果が肯定の場合、即ち、RAMクリアスイッチ36がON状態である場合、メインCPU40は、RAM42に記憶保持された各種制御情報を消去(クリア)し、RAM42の記憶内容を初期化する(ステップM4)。
【0055】
次に、メインCPU40は、初期化されたRAM42に対して遊技を開始させるための初期値を設定すると共に(ステップM5)、スタックポインタを初期設定する(ステップM6)。
【0056】
その後、メインCPU40は、ROM41に記憶される仕様情報に基づいて初期化信号SA〜SCを図柄基板28のサブCPU44、ランプ基板29のサブCPU48及び音声基板30のサブCPU52に対して夫々出力する(ステップM7)。具体的には、メインCPU40は、図柄基板28のサブCPU44に対して、ROM41に記憶された機種識別情報に応じて、機種報知等を開始させるための制御コマンドからなる制御信号(初期化信号SA〜SC)を出力する。また、メインCPU40は、ランプ基板29のサブCPU48に対して、ROM41に記憶された機種識別情報に応じて、機種報知等を開始させるための制御コマンドからなる制御信号(初期化信号SA〜SC)を出力する。同様に、メインCPU40は、音声基板30のサブCPU52に対して、ROM41に記憶された機種識別情報に応じて、機種報知等を開始させるための制御コマンドからなる制御信号(初期化信号SA〜SC)を出力する。
【0057】
次に、メインCPU40は、割込み処理プログラムの実行周期(例えば、2ms)を設定する(ステップM8)。そして、メインCPU40は、前記ステップM1で禁止した割込み処理プログラムの割込みを許可に設定する(ステップM9)。また、メインCPU40は、大当りに直接関与しない乱数(例えば、はずれ図柄乱数、変動パターン振分乱数など)の更新処理を実行し(ステップM10)、前記ステップM9に移行する。そして、メインCPU40は、割込み処理プログラムの割込みが発生するまで前記ステップM9及びステップM10を繰り返し実行する。その後、割込み処理プログラムの割込みが発生すると、メインCPU40は、メイン処理プログラムから割込み処理プログラムに移行し、該割込み処理プログラムに基づきパチンコ機10の遊技を制御する。この状態において、メインCPU40は、割込み処理プログラムにより演算処理された制御コマンド(図柄制御用、発光制御用、音声制御用など)を各基板28〜30に対して制御信号として出力する。
【0058】
一方、前記ステップM3の判定結果が否定、即ち、RAMクリアスイッチ36がOFF状態である場合、メインCPU40はRAM42に記憶保持された制御情報が異常であるか否かを判定する(ステップM11)。このとき、メインCPU40は、前述した電源断処理プログラムにおいてRAM42に設定されたバックアップフラグを確認し、RAM42に記憶保持された制御情報が正常な情報となっているか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定、即ち、RAM42に記憶保持された制御情報に異常がある場合、メインCPU40は前記ステップM4に移行し、RAM42の記憶内容を初期化する。これ以降、メインCPU40は、前記ステップM5〜ステップM10の処理を実行する。即ち、本実施形態では、RAMクリアスイッチ36がOFF状態に設定されている場合であっても、RAM42に記憶保持された制御情報が異常である場合に、RAM42の記憶内容を初期化するようになっている。そして、この場合においても、前記ステップM7の処理により、各種遊技演出実行手段(図柄表示装置20、電飾ランプ16及びスピーカ17等)がRAM42の記憶内容が初期化されたこと及び機種識別結果を外部に報知し、正常に作動するか否か示すように構成されている。
【0059】
また、前記ステップM11の判定結果が否定、即ち、RAM42に記憶保持された制御情報が正常である場合、メインCPU40は制御情報として記憶保持されているスタックポインタを復帰設定する(ステップM12)。また、メインCPU40は、RAM42に記憶保持されているバックアップフラグをクリアする(ステップM13)。そして、メインCPU40は、割込み処理プログラムの戻り番地としてRAM42に記憶保持されている制御情報に基づき電源断前の戻り番地を設定し、該戻り番地から割込み処理プログラムに基づきパチンコ機10の遊技を制御する(ステップM14)。この場合、メインCPU40は、RAM42の記憶内容が初期化されていないため、前記ステップM7の処理を実行せず、各遊技演出実行手段では、RAMクリア報知、機種報知及び確認用作動が行われないようになっている。
【0060】
次に、図柄基板28のサブCPU44、ランプ基板29のサブCPU48及び音声基板30のサブCPU52が実行する制御プログラム(サブ処理プログラム)を図7,図8に基づき説明する。尚、この制御プログラムは、リセット信号Reの入力が停止されて、サブCPU44,48,52の起動開始後(サブCPU44,48,52の初期設定終了後)から所定周期毎(例えば、2ms毎)に行われる処理を示している。
【0061】
前記図柄基板28のサブCPU44、前記ランプ基板29のサブCPU48及び音声基板30のサブCPU52は、起動後、主基板27のメインCPU40から制御信号が入力されたか否かを判定する(ステップS1)。
【0062】
一方、前記ステップS1の判定結果が肯定、即ち、制御信号が入力された場合、前記各サブCPU44,48,52は、入力された制御信号が初期化信号SA〜SCであるか否かを判定する(ステップS2)。この判定結果が肯定、即ち、初期化信号SA〜SCが入力された場合、前記各サブCPU44,48,52は、機種報知等を実行中であることを示す実行中フラグFをそれぞれのRAM46,50,54に設定する(つまり、実行中フラグFに1をセットする)(ステップS3)。この実行中フラグFが設定されている状態にあっては、各サブCPU44,48,52は、主基板27のメインCPU40が出力する初期化信号SA〜SC以外の他の制御信号(遊技演出信号等)が入力された場合でも、その制御信号に基づく処理を実行しない。即ち、各サブCPU44,48,52は、実行中フラグFが設定されている状態にあっては、前記他の制御信号の入力を無効とする。
【0063】
そして、前記ステップS3において、前記他の制御信号の入力を無効に設定した前記各サブCPU44,48,52は、入力された初期化信号SA〜SCからパチンコ機10の機種を識別する(ステップS4)。即ち、各サブCPU44,48,52は、初期化信号SAが入力された場合には、機種識別結果としてパチンコ機10の機種名はシリーズAであることを識別する。同様に、初期化信号SBが入力された場合は、各サブCPU44,48,52は、機種識別結果として機種名はシリーズBであることを識別し、初期化信号SCが入力された場合は、機種識別結果として機種名はシリーズCであることを識別する。その後、前記各サブCPU44,48,52は、その機種識別結果に対応した機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動を実行させるための各種制御を開始する(ステップS5)。
【0064】
具体的には、図柄基板28のサブCPU44は、機種識別結果に対応した機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動に関する図柄制御情報を演算処理し、該図柄制御情報に基づき図柄表示装置20の図柄制御を実行する。また、ランプ基板29のサブCPU48は、機種識別結果に対応した機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動に関する発光制御情報を演算処理し、該発光制御情報に基づき電飾ランプ16の発光制御を実行する。同様に、音声基板30のサブCPU52は、機種識別結果に対応した機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動に関する音声制御情報を演算処理し、該音声制御情報に基づきスピーカ17の音声制御を実行する。つまり、図柄表示装置20は、機種識別結果に対応した所定の図柄(図柄組み合わせ)により確認用図柄を表示し、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は、機種識別結果に対応した所定の発光態様により確認用発光を行う。同様に、スピーカ17は、機種識別結果に対応した所定の音声により確認用音声を出力する。従って、それらのRAMクリア報知、機種報知及び確認用作動の作動態様を見て(又は聞き取ることにより)、RAM42の記憶内容が初期化されたこと、パチンコ機10の機種及び正常に動作するか否かを容易かつ迅速に把握することができる。
【0065】
そして、前記各サブCPU44,48,52は、機種報知等を開始させた後、所定の確認時間Tの間だけ機種報知等を実行させるためにタイマtの値を設定し(ステップS6)、サブ処理プログラムの処理を終了する。尚、前記タイマtの値は割り込み処理が実行されるたびに(即ち、所定間隔で)減算され、所定の確認時間Tが経過する(タイマtの値が0になる)と機種報知等の実行が終了する。
【0066】
一方、前記ステップS2の判定結果が否定の場合、即ち、入力された制御信号が初期化信号SA〜SCのうち何れでもない場合、各サブCPU44,48,52は、それぞれ前記実行中フラグFが設定されているか否か(実行中フラグFに1がセットされているか否か)を判定する(ステップS7)。このステップS7の判定結果が否定、即ち、実行中フラグFが設定されていない場合、前記各サブCPU44,48,52は、入力された制御信号に基づいて図柄制御、発光制御又は音声制御をそれぞれ実行する(ステップS8)。即ち、前記ステップS7の判定結果が否定の場合、前記各サブCPU44,48,52は、機種報知等のための各種制御を実行していないので、制御信号の入力を無効とせず、入力された制御信号に基づいて制御を実行する。その後、各サブCPU44,48,52は、サブ処理プログラムの処理を終了する。
【0067】
一方、前記ステップS7の判定結果が肯定、即ち、前記実行中フラグFが設定されていた場合、前記各サブCPU44,48,52は、機種報知等のための各種制御を実行中であるので、前記他の制御信号の入力を無効とする(ステップS9)。即ち、前記各サブCPU44,48,52は、前記他の制御信号に基づく各種制御を実行しない。これにより、各遊技演出実行手段(16,17,20,23)は、機種報知等を実行している場合、機種報知等を優先的に実行するようになっている。より詳しくは、各サブCPU44,48,52は、機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動のための各種制御を行っている間、前記他の制御信号に基づく制御の実行を規制し、機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動のための各種制御を優先的に実行するようにしている。従って、機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動が行われていることをより確実に把握することが可能となる。
【0068】
そして、各サブCPU44,48,52は、タイマtの値を減算し(ステップS10)、タイマtの値が0であるか否かを判定する(ステップS11)。即ち、各サブCPU44,48,52は、機種報知等の為の制御を開始してから確認時間Tを経過したか否か判定する。この判定結果が否定である場合は、機種報知等のための制御を実行中であるので、各サブCPU44,48,52は、サブ処理プログラムを終了する。
【0069】
また、前記ステップS11の判定結果が肯定である場合、即ち、タイマtの値が0である場合、各サブCPU44,48,52は、所定の確認時間Tが経過したとして確認用作動の実行を終了させる(ステップS12)。具体的には、サブCPU44は、RAMクリア報知、機種報知及び確認用作動に関する図柄制御を終了し、図柄表示装置20の表示を中止させる。サブCPU48は、RAMクリア報知、機種報知及び確認用作動に関する発光制御を終了し、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23を消灯させる。また、サブCPU52は、RAMクリア報知、機種報知及び確認用作動に関する音声制御を終了し、スピーカ17からの音声出力を停止させる。
【0070】
そして、前記ステップS10において、機種報知等のための制御を終了させた前記各サブCPU44,48,52は、前記ステップS3において設定した前記実行中フラグFをクリアする(つまり、実行中フラグFに0をセットする)(ステップS13)。これにより、次の割り込み処理以降で前記他の制御信号が入力されると、各サブCPU44,48,52は、その制御信号に基づいて制御を実行する。従って、この状態において、前記各サブCPU44,48,52は、他の制御(遊技演出作動等)よりもRAMクリア報知、機種報知及び確認用作動のための制御を優先的に実行する状態が解除される。
【0071】
そして、機種報知等のための制御を終了した前記各サブCPU44,48,52は、主基板27(メインCPU40)から他の制御の実行を指示する制御信号が出力される迄の間、予め定められたデモンストレーション動作(以下、デモ動作という)を行うための制御を実行する(ステップS14)。ここで、デモンストレーション(デモ)とは、遊技待機中に行われる演出のことである。具体的には、サブCPU44は、デモ動作に関する図柄制御を実行して図柄表示装置20にデモ画像を表示させ、サブCPU48は、デモ動作に関する発光制御を実行して電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23にデモ発光を行わせる。また、サブCPU52は、デモ動作に関する音声制御を実行してスピーカ17にデモ音声を出力させる。尚、本実施形態においては、図柄表示装置20のみがデモ動作(デモ画像の表示)を行い、電飾ランプ16、遊技盤ランプ23及びスピーカ17はデモ動作を行わないように設定されている。そして、サブCPU44,48,52は、デモ動作に関する制御を実行した後、サブ処理プログラムにおける処理を終了する。
【0072】
従って、このデモ動作により、機種報知等の終了後に図柄表示装置20の画像表示が行われるため、殺風景な雰囲気を取り除くことができる。また、RAMクリア報知、機種報知及び確認用作動の状態からデモ動作に切り換わることにより、機種報知等の状態が終了したことをより確実に把握することができる。
【0073】
尚、ステップS1の判定結果が否定である場合、即ち、メインCPU40から制御信号が入力されていない場合、図8に示すように各サブCPU44,48,52は、実行中フラグFが設定されているか否かを判定する(ステップS15)。この判定結果が否定である場合、即ち、実行中フラグFが設定されていない場合は、そのまま、サブCPU44,48,52は、サブ処理プログラムにおける処理を終了する。一方、ステップS15の判定結果が肯定である場合、即ち、実行中フラグFが設定されている場合、機種報知等のための制御を実行中であると判断して、タイマtの値を減算する(ステップS16)。その後、サブCPU44,48,52は、ステップS17〜ステップS20の処理を実行する。このステップS17〜ステップS20の処理は前述したステップS11〜ステップS14と同様の処理であるので、詳細な説明は省略する。
【0074】
次に、機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動を実行しているときの図柄基板28(図柄表示装置20)、ランプ基板29(電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23)及び音声基板30(スピーカ17)の動作態様を説明する。
【0075】
まず、遊技店の開店準備中を想定した場合の前記各基板28〜30の動作態様を説明する。この場合、遊技店の店員は、遊技場に設置された各パチンコ機10のRAMクリアスイッチ36を操作してON状態にしながら、各パチンコ機10の電源投入を行う。この電源投入により、パチンコ機10の前記各基板27〜30は起動を開始すると共に、主基板27におけるRAM42の記憶内容は初期化される。
【0076】
次に、主基板27のメインCPU40は、図柄基板28のサブCPU44、ランプ基板29のサブCPU48及び音声基板30のサブCPU52に対してROM41に記憶された機種識別情報に対応した初期化信号SA〜SCを出力する。当該初期化信号SA〜SCが入力された前記各サブCPU44,48,52は、初期化信号SA〜SCに基づいて(つまり、パチンコ機10の機種に対応した)所定の制御を実行する。
【0077】
即ち、図柄基板28のサブCPU44による図柄制御により、図柄表示装置20は、確認時間Tの間、可視表示部Hにパチンコ機10の機種に対応した所定の図柄組み合わせ表示を実行し、機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動を一度に行う。また、ランプ基板29のサブCPU48による発光制御により電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は、確認時間Tの間、パチンコ機10の機種に対応した所定の発光順序で点灯・消灯して機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動を一度に行う。同様に、音声基板30のサブCPU52による音声制御によりスピーカ17は、確認時間Tの間、パチンコ機10の機種に対応した所定の音声を出力して機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動を一度に行う。従って、遊技店の店員は、パチンコ機10の図柄表示装置20、電飾ランプ16、遊技盤ランプ23及びスピーカ17がROM41に記憶された仕様情報に基づいて予め定められた作動態様で機種報知等をすることを目視(又は聞き取る)ことで、パチンコ機10の機種名を迅速かつ容易に把握することができる。また、それと同時に、遊技店の店員は、主基板27のRAM42の記憶内容が初期化されたこと及びパチンコ機10の各装置に動作不良が存在するか否かを容易に把握することができる。
【0078】
そして、確認時間Tの経過後、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は消灯し、スピーカ17は音声出力が停止する。その一方で、図柄基板28のサブCPU44による表示制御により図柄表示装置20は、デモ画像の表示を行う。
【0079】
次に、遊技店の営業時間中を想定した場合の前記各基板28〜30の動作態様について説明する。
この場合、各パチンコ機10のRAMクリアスイッチ36を操作してON状態にしながら、各パチンコ機10の電源投入が行われると、パチンコ機10の前記各基板27〜30は前述同様に起動を開始する。また、この起動により主基板27におけるRAM42の記憶内容は初期化される。主基板27のメインCPU40は、各サブCPU44,48,52に対して初期化信号SA〜SCを出力し、前記各サブCPU48,52ではパチンコ機10の機種に対応した機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動のための制御が実行される。即ち、前述同様に、図柄表示装置20の図柄表示、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23の点灯と、スピーカ17の音声出力による機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動が一度に行われる。
【0080】
そして、確認時間Tの経過後、電飾ランプ16は消灯すると共にスピーカ17は音声出力を停止する。その一方で、ランプ基板29のサブCPU48による発光制御により遊技盤ランプ23は、点灯してデモ動作を行う。そして、RAMクリア報知、機種報知及び確認用作動終了後、メインCPU40から各サブCPU44,48,52に制御信号が出力されると、前記各サブCPU44,48,52は該制御信号に対応する制御コマンドに基づく所定の制御(図柄制御、発光制御、音声制御)を実行する。このように、RAMクリアスイッチ36がON状態で復電すると、遊技演出作動が行われる前に、図柄基板28、ランプ基板29、音声基板30は、RAMクリア報知、機種報知及び確認用作動を優先的に行う。従って、例えば、営業時間中など通常ではRAM42の記憶内容が初期化されない状況で、かかる報知がスピーカ17などからされることにより、遊技者などの不正操作によりRAM42の記憶内容が初期化されたことを迅速に把握することができ、遊技者の不正行為などを防止することができる。
【0081】
最後に、遊技店の営業時間中に瞬間的な停電が発生した場合の前記各基板28〜30の動作態様について説明する。
営業時間中に停電が発生したとき、主基板27のメインCPU40は、バックアップ処理を実行してRAM42に各種制御情報を記憶保持するとともに、パチンコ機10全体(遊技の全体)の稼働を停止する。即ち、図柄表示装置20、電飾ランプ16、遊技盤ランプ23及びスピーカ17の作動を停止する。
【0082】
そして、停電が解消して復電し、パチンコ機10に電力が再び供給されると、メインCPU40は、RAM42の記憶内容(即ち、バックアップ情報)に基づいてパチンコ機10全体を制御する。即ち、図柄表示装置20、電飾ランプ16、遊技盤ランプ23及びスピーカ17は、確認用作動等を行わずに、停電前の状態を引き継いで遊技演出作動のための作動をする。このため、復電後には、RAM42の記憶内容(バックアップ情報)に基づく作動態様での遊技演出作動と、前記確認用作動等とが重複して行われることもないので、遊技を再開した遊技者を混乱させてしまうおそれがなくなる。また、例えば、前日にパチンコ機10の大当り確率が高確率状態のまま閉店時間を迎えたとしても、前日の閉店時に記憶保持させたバックアップ情報を翌日の開店時にRAM42から消去することができるので、遊技場側が不当な不利益を被るおそれがなくなる。
【0083】
以上詳述したように本実施の形態は、以下の特徴を有する。
(1)復電後に、主基板27のRAM42の記憶内容が初期化されると、主基板27のメインCPU40は、ROM41に記憶されている仕様情報に基づいて初期化信号SA〜SCを出力する。そして、サブCPU44,48,52は、初期化信号SA〜SCからパチンコ機10の機種を識別し、その機種識別結果に対応した機種報知を各遊技演出実行手段に行わせる。つまり、初期化信号SA〜SCという一つの信号が各基板28,29,30に入力されることにより、パチンコ機10が遊技者による遊技に供される前段階で当該パチンコ機10について必要とされる複数種類の確認作業(機種確認、作動確認、初期化確認の各作業)が容易且つ確実に事前実施される。このため、例えば、遊技店の店員は、RAM42を初期化すると同時に、パチンコ機10の機種及び図柄表示装置20等の遊技演出実行手段の正常に作動するか否かを容易、確実かつ迅速にすることができる。
【0084】
(2)遊技場に設置された後のパチンコ機10は、初期化手段としてのRAMクリアスイッチ36が操作された場合又はRAM42に記憶保持された制御情報が異常の場合に、機種確認のための報知(機種報知)及び作動確認のための遊技演出作動(確認用作動)がなされる。かかる報知が、営業時間中など通常ではRAM42の記憶内容が初期化されない状況で発生したとしたら、遊技者などが不正操作によりRAM42の記憶内容を初期化したおそれがつよい。このため、例えば、遊技場関係者等の正当な操作者(店員等)による前記RAMクリアスイッチ36の操作がなされていないにもかかわらず、例えば、営業時間中などに前記機種報知等がなされた場合に異常又は不正が発生したということを迅速に認識できる。従って、遊技者の不正行為を防止することが可能となる。
【0085】
(3)図柄表示装置20、電飾ランプ16、遊技盤ランプ23及びスピーカ17等の各種遊技演出実行手段は、機種識別結果に対応して機種毎に異なる所定の作動態様にて作動する。このため、遊技店の店員等は、各種遊技演出実行手段の作動態様を目視(又は聞くこと)により、パチンコ機10の構成や外観からでは識別することができないパチンコ機10の機種(即ち、どのような仕様情報で遊技が制御されるか)を容易に把握、確認することができる。また、各種遊技演出実行手段は、機種識別結果を報知するために、所定の作動態様で作動するため、この作動を目視(又は聞くこと)により、機種識別結果を確認すると同時に当該遊技演出実行手段が正常に作動するか否かを確認することができる。さらに、遊技演出実行手段は、RAM42が初期化されたことによりメインCPU40から出力される初期化信号SA〜SCが各基板28,29,30に入力されたことを契機に作動するので、当該作動を目視(又は聞くこと)により、同時にRAM42が初期化されたことを確認することができる。従って、例えば遊技店の店員は、遊技者による遊技に供される前段階で当該パチンコ機10について必要とされる複数種類の確認作業を迅速に行うことが可能となる。
【0086】
(4)図柄表示装置20は、可視表示部Hにパチンコ機10の機種識別結果に対応した予め定められた表示内容(本実施形態では、図柄)を表示する。このため、例えば、遊技店の店員等は、可視表示部Hの図柄を目視することにより図柄表示装置20が正常に作動するか否かを確認すると共に、パチンコ機10の機種を容易に確認することができる。また、図柄表示装置20は、RAM42が初期化されたことを契機に可視表示部Hに図柄を表示するので、遊技店の店員等は、図柄表示装置20が表示する図柄を目視することによりRAM42が初期化されたことも同時に確認することができる。
【0087】
(5)電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は、パチンコ機10の機種識別結果に対応して予め定められた順番で点灯・消灯を行う。このため、例えば、遊技店の店員等は、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23の発光順序を目視することにより電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23が正常に作動するか否かを確認すると共に、パチンコ機10の機種を容易に確認することができる。また、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は、RAM42が初期化されたことを契機に点灯・消灯を行うので、遊技店の店員等は、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23が発光するか否かを目視することによりRAM42が初期化されたことも同時に確認することができる。
【0088】
(6)スピーカ17は、パチンコ機10の機種識別結果に対応して予め定められた音声出力を行う。このため、例えば、遊技店の店員等は、スピーカ17から出力された音声を聞くことによりパチンコ機10の機種を容易に確認するとともに、スピーカ17が正常に作動するか否か容易に確認することが可能となる。さらに、スピーカ17は、RAM42が初期化されたことを契機に音声出力を行うので、遊技店の店員等は、スピーカ17から出力された音声を聞くことによりRAM42が初期化されたことも同時に確認することができる。
【0089】
(7)電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は、一箇所ずつ順番に点灯・消灯する。このため、一箇所ずつの電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23が正常に作動するか否かを容易に確認することができる。また、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は、一箇所ずつ順番に点灯・消灯した後、最後に全ての電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23が一斉に点灯・消灯する。このため、互いの電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23との対比により、正常に作動(発光)していない電飾ランプ16又は遊技盤ランプ23を容易に発見、把握することが可能となり、また、確認漏れを効果的に防止することが可能となる。
【0090】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態において、遊技演出実行手段として機械的な作動を行う演出用可動体を備え、RAM42の記憶内容が初期化されたときに、当該演出用可動体に機種報知等をさせてもよい。
【0091】
例えば、図9に示すように、図柄表示装置20の上方近傍に演出用可動体(キャラクタ体71の右腕72)を機械的に作動させて可動演出を行う可動装置70を配設する。前記可動装置70はその全体が人間を模して構成され、頭と両腕からなるキャラクタ体71を備えている。前記キャラクタ体71は、図柄表示装置20に装着されており、キャラクタ体71の右腕72は、その指先(人差し指)73によって指し示す態様を取り得るように構成されている。また、右腕72には、当該右腕72に回転運動(または揺動運動)を付与する駆動ユニット(図示せず)が接続されている。前記駆動ユニットは、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)と、該アクチュエータの動力を右腕72に伝達する動力伝達機構から構成されている。従って、キャラクタ体71の右腕72は、図9に示すように、駆動ユニットの作動により腕組みした状態から肘の部分を基点として少なくとも指先73(手首部分も含めて)が図柄表示装置20の表示領域(可視表示部H)に重なるように入り込んだ状態を取りうるように構成されている。
【0092】
この可動装置70は、図柄基板28によって制御されており、遊技中は、可視表示部Hに表示される表示内容(図柄等)と連動してキャラクタ体71の右腕72を揺動運動させる。また、RAM42の記憶内容が初期化され、主基板27のメインCPU40から図柄基板28に初期化信号SA〜SCが入力されると、当該可動装置70は、図柄基板28のサブCPU44により制御されてキャラクタ体71の右腕72を揺動運動させる。
【0093】
具体的には、図柄基板28に入力された初期化信号がSAのとき、即ち、パチンコ機10の機種識別結果がシリーズAのとき、まず、図柄基板28は、図9(a)に示すように、図柄表示装置20に対して可視表示部Hの左側に「1」、右側に「3」と表示させる。そして、図柄基板28は、可動装置70に対して、キャラクタ体71の右腕72を揺動運動させ、その指先73が可視表示部Hに表示させた図柄「1」と図柄「3」とを交互に指し示すように制御する。
【0094】
また、図柄基板28に入力された初期化信号がSBのとき、即ち、パチンコ機10の機種識別結果がシリーズBのとき、まず、図柄基板28は、図9(b)に示すように、図柄表示装置20に対して、可視表示部Hの左側に「4」、右側に「6」と表示させる。そして、図柄基板28は、可動装置70に対して、キャラクタ体71の右腕72を揺動運動させ、その指先73が可視表示部Hに表示させた図柄「4」と図柄「6」とを交互に指し示すように制御する。
【0095】
同様に、図柄基板28に入力された初期化信号がSCのとき、即ち、パチンコ機10の機種識別結果がシリーズCのとき、まず、図柄基板28は、図9(c)に示すように、図柄表示装置20に対して、可視表示部Hの左側に「7」、右側に「9」と表示させる。そして、図柄基板28は、可動装置70に対して、キャラクタ体71の右腕72を揺動運動させ、その指先73が可視表示部Hに表示させた図柄「7」と図柄「9」とを交互に指し示すように制御する。
【0096】
以上のように構成することで、例えば遊技店の店員は、可動装置70による演出用可動体の動作及び図柄表示装置20による表示を目視することにより、RAM42が初期化されたこと、パチンコ機10の機種及び正常に作動するか否かを容易、確実且つ迅速に把握することが可能となる。
【0097】
また、この別例では、演出用可動体(キャラクタ体71の右腕72)の指先73の指し示す図柄にてパチンコ機10の機種を報知していたが、この他の例として、パチンコ機10の機種毎に可動体の動作速度又は動作の範囲に違いを持たせることにより、機種を識別できるようにしても良い。このようにすれば、演出用可動体(キャラクタ体71の右腕72)の動作確認と同時にパチンコ機10の機種を確認することが迅速かつ容易にできる。
【0098】
尚、演出用可動体は、上記のように、キャラクタ体71の右腕72に限らず、また、その設置箇所も図柄表示装置20の近傍に限らない。例えば、演出用可動体として発射装置19を振動させる振動装置を採用しても良い。ちなみに、当該振動装置に機種報知をさせる場合、発射装置19を振動させる間隔や大きさを変化させることで表現すればよい。この場合も同様に、遊技店の店員等は、振動装置による発射装置19の振動により、RAM42が初期化されたこと、パチンコ機10の機種及び正常に作動するか否かを容易、確実且つ迅速に把握することができる。
【0099】
○上記実施形態において、仕様情報に、普通図柄の変動時間、大当り時に確率変動状態になる割合、確率変動状態に移行するための大当りが連続する最高回数に関する仕様情報が含まれていても良い。さらには、1回の大当りで大入賞口が開く回数の限度(所謂ラウンド数のこと)、大入賞口が1回開いたときに入賞可能な遊技球の限度(所謂カウント数のこと)等に関する仕様情報が含まれても良い。
【0100】
○上記実施形態では、図柄表示装置20は、機種報知等を行うために可視表示部Hに所定の表示内容として図柄を表示したが、図柄以外を表示しても良い。例えば、図柄の代わりに「RAMクリアA」等の文字を表示しても良いし、また、背景の色を変化させることで機種報知等を行っても良い。さらに、仕様情報を直接可視表示部Hに表示しても良い。
【0101】
○上記実施形態では、スピーカ17は、機種報知等を行うために「RAMクリアA」等の音声出力を行ったが、出力する音声は、機種識別結果が店員等に理解させることができるならば、ブザー音等でも良い。
【0102】
○上記実施形態では、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23は、発光する順番で機種識別結果を報知した。このほか機種識別結果を報知する方法として、電飾ランプ16及び遊技盤ランプ23を多色発光可能にし、発光する色で機種識別結果等を報知してもよい。
【0103】
○上記実施形態では、各基板28,29,30はそれぞれ遊技演出実行手段に対して機種報知を行わせたが、何れか一つの遊技演出実行手段に機種報知を行わせるならば、全ての遊技演出実行手段に機種報知を行わせる必要はない。また、RAMクリア報知も同様に、何れか一つの遊技演出実行手段にRAMクリア報知を行わせれば、全ての遊技演出実行手段にRAMクリア報知を行わせる必要はない。
【0104】
○上記実施形態では、主基板27にかかる負荷を軽くするため、図柄表示装置20等の各種遊技演出実行手段の制御を各基板28,29,30と分担して行っていたが、全ての遊技演出実行手段の制御を主基板27に行わせても良い。この場合、主基板27が、報知手段に予め定めた報知態様で前記機種識別結果を報知させると共に、前記遊技演出実行手段に予め定めた作動態様による確認用作動を実行させる制御手段として構成される。
【0105】
○上記実施形態では、パチンコ機10の確認作業を遊技店の店員が行っていたが、これに限らず、パチンコ機10の工場生産時における製造者、パチンコ機10を遊技店に設置した設置者、又は検査機関が行うパチンコ機10の検査時における検査者が確認作業を行っても良い。これらの者が行ったとしても、前述したのと同様の効果を得られる。即ち、複数種類の確認作業(機種確認、作動確認、初期化確認の各作業)が容易且つ確実に事前実施されることで、RAM42を初期化すると同時に、パチンコ機10の機種及び図柄表示装置20等の遊技演出実行手段の正常に作動するか否かを容易、確実かつ迅速にすることができる。
【0106】
○上記実施形態において、遊技演出実行手段(16,17,20,23)による機種報知、RAMクリア報知及び確認用作動を強制的に終了させる指示を行う解除スイッチを設けても良い。この解除スイッチを設けることで、確認時間Tの経過前であっても、機種報知等のための制御を終了させることができる。従って、遊技店の店員などがパチンコ機10の機種や動作等の確認を終了した後、確認時間Tを経過するまでの間、パチンコ機10を無駄に動作させ続けなくても良くなり、無駄な電力の消費を抑えることが可能となる。
【0107】
○上記実施形態において、RAMクリアスイッチ36が電源投入と同時に操作されることにより、RAM42の記憶内容が初期化されるように構成されていたが、電源投入後にRAMクリアスイッチ36が操作されても、同様にRAM42の記憶内容が初期化されるように構成されていても良い。
【0108】
○上記実施形態では、初期化信号SA〜SCを区別して出力するために、ROM41に機種名に対応する機種識別情報を記憶したが、ROM41にスペック表100を記憶し、初期化信号SA〜SCを出力するたびに、仕様情報から機種名を判断し、その機種名に基づいて初期化信号SA〜SCを出力しても良い。
【0109】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)前記制御手段は初期化信号が入力された場合、前記報知手段又は前記報知手段を兼用する遊技演出実行手段に前記記憶保持手段の記憶内容が初期化されたことを報知させる。これによれば、記憶手段の記憶内容が初期化されたことを確認しつつ機種の確認及び遊技演出実行手段が正常に作動するか否かを確認できる。
【0110】
(ロ)前記遊技演出実行手段は、複数の発光手段を含んで構成されており、前記各発光手段は、前記制御手段により、一つずつ順番に点灯及び消灯する作動態様と全てが一斉に点灯及び消灯する作動態様のうち少なくとも何れか一つの作動態様をとるように制御される。これによれば、順番に点灯及び消灯する作動態様とした場合には1個ずつの発光手段の作動確認を行うことができる一方、全てが一斉に点灯及び消灯する作動態様とした場合には他の発光手段との対比により正常に作動していない発光手段を識別できる。更に、両方の作動態様をとるようにした場合には確認漏れを効果的に防止することができる。
【0111】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、遊技機が遊技者による遊技に供される前段階で当該遊技機について必要とされる複数種類の確認作業を容易且つ確実に事前実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】 パチンコ遊技機の機裏側を示す背面図。
【図3】 電源基板、主制御基板、図柄制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板の接続状態を示すブロック図。
【図4】 スペック表を示す説明図。
【図5】 (a)はシリーズAの場合における可視表示部の図柄を示す説明図、(b)はシリーズBの場合における可視表示部の図柄を示す説明図、(c)はシリーズCの場合における可視表示部の図柄を示す説明図。
【図6】 主制御基板において電源投入時に実行されるメイン処理プログラムの処理の流れを示すフローチャート。
【図7】 図柄制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板が実行するサブ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャート。
【図8】 図柄制御基板、ランプ制御基板及び音声制御基板が実行するサブ処理プログラムの処理の流れを示すフローチャート。
【図9】 (a)はシリーズAの場合における可視表示部の図柄及び可動体の動作を示す説明図、(b)はシリーズBの場合における可視表示部の図柄及び可動体の動作を示す説明図、(c)はシリーズCの場合における可視表示部の図柄及び可動体の動作を示す説明図。
【符号の説明】
10…パチンコ遊技機(遊技機)、16、16R、16L…電飾ランプ(発光手段、遊技演出実行手段、報知手段)、17…スピーカ(音声出力手段、遊技演出実行手段、報知手段)、20…図柄表示装置(表示装置、遊技演出実行手段、報知手段)、23、23R、23L…遊技盤ランプ(発光手段、遊技演出実行手段、報知手段)、27…主制御基板、28…図柄制御基板、29…ランプ制御基板、30…音声制御基板、36…RAMクリアスイッチ(初期化手段)、41…ROM(記憶手段)、42…RAM(記憶保持手段)。

Claims (5)

  1. 他機種の遊技機と同一種類の遊技演出を実行可能とされ、該遊技演出に関する実行内容の少なくとも一部が機種毎に固有の仕様情報に基づき他機種の遊技機とは異なる内容にて実行される遊技機であって、
    前記仕様情報を含む各種の遊技演出に関する制御情報を記憶する記憶手段と、
    遊技機に供給される電源電圧が遮断された場合に前記制御情報を記憶保持する記憶保持手段と、
    前記記憶手段に記憶された制御情報に基づき遊技中には所定の遊技演出作動を実行する一方、復電時には前記記憶保持手段に記憶保持された制御情報に基づき前記遊技演出作動を実行する遊技演出実行手段と、
    前記仕様情報に基づき遊技機の機種を識別する機種識別手段と、
    前記機種識別手段による機種識別結果を報知可能な報知手段と、
    復電後において前記記憶保持手段の記憶内容が初期化された状態にあることを示す初期化信号が入力された場合に、前記報知手段に予め定めた報知態様で前記機種識別結果を報知させると共に、前記遊技演出実行手段に予め定めた作動態様による確認用作動を実行させる制御手段とを備え、
    前記遊技演出実行手段には、遊技演出を所定の表示態様にて実行する表示装置を含み、
    前記制御手段は、
    前記機種識別結果の報知中及び前記確認用作動の実行中、前記初期化信号以外の他の制御信号が入力された場合、当該制御信号を無効とすることによって前記制御信号に基づく制御を実行せずに、所定の確認時間の間、前記報知手段に前記機種識別結果を報知させるとともに前記表示装置を含む遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させ、
    前記確認時間の経過に伴う前記機種識別結果の報知及び前記確認用作動の終了に伴って、前記表示装置において遊技待機中に行わせる演出としてのデモンストレーション動作を開始させ、前記デモンストレーション動作の実行中、前記他の制御信号が入力された場合、入力された他の制御信号に基づいて前記遊技演出作動を前記遊技演出実行手段に実行させる遊技機。
  2. 前記記憶保持手段の記憶内容は外部から操作可能に設けられた初期化手段が操作されることにより初期化され、当該初期化手段が外部から操作された場合には、前記初期化信号が前記制御手段に入力される請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記報知手段を兼用する遊技演出実行手段を備えてなり、該遊技演出実行手段は、機種毎に異なる作動態様にて前記確認用作動を実行する請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記報知手段を兼用する遊技演出実行手段には、遊技演出を所定の表示態様にて実行する表示装置が少なくとも含まれ、該表示装置において前記機種識別結果が機種毎に予め定めた表示態様で表示される請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記報知手段による前記機種識別結果の報知及び前記遊技演出実行手段による前記確認用作動を強制的に終了させる指示を行う解除手段を備え、
    前記制御手段は、前記機種識別結果の報知中及び前記確認用作動の実行中、前記初期化信号及び前記解除手段の操作に基づく終了の指示以外の他の制御信号が入力された場合、当該制御信号を無効とすることによって前記制御信号に基づく制御を実行せずに、所定の確認時間の間、前記報知手段に前記機種識別結果を報知させるとともに前記遊技演出実行手段に前記確認用作動を実行させるようになっており、
    前記確認時間が経過する前に前記解除手段の操作に基づく終了の指示を入力した場合には当該指示の入力を契機に前記報知手段による前記機種識別結果の報知及び前記遊技演出実行手段による前記確認用作動を終了させる請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。
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