JP6873514B2 - 遊技機 - Google Patents
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始動条件の成立を契機として抽選を行う主制御部(60a)と、前記抽選の結果に応じて前記主制御部(60a)から出力される制御信号に基づいて演出実行手段(17,18,19,90)に演出を実行させる副制御部(65a)と、前記抽選の結果に応じて遊技に関する情報を発光により表示可能な発光手段(M)とを備えた遊技機において、
電源操作手段(59a)が操作されて電源が投入された際に初期化信号を出力可能に構成された初期化信号出力手段を備え、
前記主制御部(60a)は、前記初期化信号の入力を契機として、バックアップデータをクリアする初期化処理を実行可能に構成されると共に、電源投入後に前記初期化処理の実行に伴って開始される実行可能期間に所定の操作手段(59b)が操作されたことを契機として、前記発光手段(M)の作動条件を成立可能に構成したことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、電源投入後に生じる実行可能期間において発光手段の作動条件を成立可能に構成したから、発光手段の不具合を早期に発見し得る。ここで、実行可能期間は、電源投入後、初期化処理の実行に伴って開始される期間であり、前回の電源遮断時の遊技状態が反映されることはないから、遊技に基づく発光手段の作動期間と重ならないタイミングで当該発光手段の作動条件を成立させることができる。
始動条件の成立を契機として抽選を行う主制御部(60a)と、前記抽選の結果に応じて前記主制御部(60a)から出力される制御信号に基づいて演出実行手段(17,18,19,90)に演出を実行させる副制御部(65a)と、遊技に関する動作を行う作動手段(33,41c,43)とを備え、前記作動手段(33,41c,43)の動作を前記主制御部(60a)が制御するよう構成された遊技機において、
初期化操作手段(59b)の操作状態において電源操作手段(59a)が操作されて電源が投入された場合に初期化信号を出力する初期化信号出力手段を備え、
前記主制御部(60a)は、前記初期化信号の入力を契機として、バックアップデータをクリアする初期化処理を実行可能に構成されると共に、電源投入後に前記初期化処理の実行に伴って開始される実行可能期間に前記初期化操作手段(59b)が操作されたことを契機として、前記作動手段(33,41c,43)に特定動作を実行させることを要旨とする。
この発明によれば、電源投入後に生じる実行可能期間において作動手段に特定動作を行わせることができるから、作動手段の不具合を早期に発見し得る。ここで、実行可能期間は、電源投入後、初期化処理の実行に伴って開始される期間であり、前回の電源遮断時の遊技状態が反映されることはないから、遊技に基づく作動手段の動作期間と重ならないタイミングで当該作動手段に特定動作を行わせることができる。
また、主制御部に初期化処理を実行させる場合と、作動手段に特定動作を実行させる場合とで、操作手段を兼用することができるから、遊技機の構成の複雑化や部品点数の増加を防ぎつつ、作動手段の不具合を早期に発見可能な構成を実現することができる。
前記実行可能期間に所定の操作手段(59b)が操作されることに応じて前記作動条件が成立するよう構成され、
前記副制御部(65a)は、前記作動条件の成立の有無に関わらず、電源投入後に前記演出実行手段(90)の位置または動作に関する確認用制御を行うことを要旨とする。
上記構成によれば、実行可能期間に所定の操作手段を操作することで、必要に応じて作動手段の動作確認を行うことができる。また、演出実行手段については電源投入毎に確認用制御を行うことで、前回の電源遮断時に演出実行手段が動作中であったとしても、電源投入によって演出実行手段を適正な位置まで移動させることができる。
前記主制御部(60a)は、前記実行可能期間に実行した所定の判定の判定結果が、遊技実行中に導出され得る判定結果となった場合において、前記作動条件が成立しない制御状態に移行すると共に、前記作動手段(33,41c,43)による前記特定動作の実行中であれば該特定動作を中止することを要旨とする。
上記構成によれば、遊技実行中であることを判定した場合に、作動条件が成立しても作動手段による特定動作が実行されない制御状態へと移行し、また実行中の特定動作を中止するようにした。これにより、実行可能期間に行われた遊技に基づく作動手段の動作タイミングが、該期間における作動条件の成立を契機とする特定動作の実行タイミングと重なることを防止できる。
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図3参照)を着脱可能に保持する本体枠(遊技機本体)としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられると共に、遊技盤20には、表示演出を行う演出実行手段としての演出表示装置(図柄表示部、表示手段)17が配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明板(図1では透明板を取り外した状態を示している)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠(前扉)としての前枠13が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14および下球受け皿15が一体的に組付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14および下球受け皿15も一体的に開閉するよう構成される。
前記遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板部材であって、図3に示すように、該遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール22が配設され、球発射装置から発射されたパチンコ球が案内レール22により画成された誘導路22aを通過して、該案内レール22により画成された遊技領域21を流下し得るようになっている。遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技部品が前側から取り付けられている。そして、遊技領域21を流下するパチンコ球が、後述する入賞口31,32,41や球通過ゲート28のゲート口に入球(入賞または通過)し得るよう構成されている。また遊技盤20の下部には、遊技領域21をその最下端まで流下したパチンコ球を遊技盤20の後側下方へ排出するアウト口25が開設されている。なお、誘導路22aの下端部と、後述する遊技情報表示器Mとは、図1に示すように、透明な保護板26によって前側から視認可能に覆われている。また、遊技盤20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
前記始動入賞装置30の上部(第1始動入賞部)には、常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口である第1始動入賞口31が設けられている。始動入賞装置30には、第1始動入賞口31に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての第1始動入賞検出センサSE1(図2参照)を備えている。第1始動入賞検出センサSE1は主制御基板60と電気的に接続されており、該第1始動入賞検出センサSE1によるパチンコ球の検出(第1の始動条件の成立)を契機として所定数(実施例では4個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、主制御基板60(主制御CPU60a)は、第1始動入賞検出センサSE1によるパチンコ球の検出を契機として、大当り遊技状態を生起させるか否かの特図当り判定(大当り判定)を行うよう構成されている。そして、演出表示装置17の表示画面17aでは、第1始動入賞検出センサSE1による検出(始動入賞)を契機として、特図当り判定の結果を示す図柄変動演出(演出用の図柄としての飾図の変動表示を含む表示演出)が行われるようになっている。
前記特別入賞装置(特別入賞部)40は、大当り抽選の結果として大当りが発生した場合に特別入賞口41を開閉する特別開閉部材(第2の作動手段)43を備えている。特別開閉部材43は、駆動手段としての特別入賞ソレノイドSL2(図2参照)に連係され、該特別入賞ソレノイドSL2を駆動することで、特別開閉部材43が特別入賞口41へのパチンコ球の入賞を阻止する閉位置(閉鎖位置)と該特別入賞口41へのパチンコ球の入賞を許容する開位置(開放位置)との間を移動するよう構成される。具体的に、特別開閉部材43は、特別入賞装置40の上面に開口する特別入賞口41の上側近傍で前後方向にスライド変位するものであり、閉位置で遊技盤20前面より前側に位置して上面がパチンコ球の転動面となり、開位置では遊技盤20前面より後側に前端が位置するよう構成されている。なお、特別入賞装置40は、特別開閉部材43により特別入賞口41を常には閉鎖する(入賞不能状態とする)よう構成され、後述する大当り遊技状態(当り遊技状態)の発生に伴って特別入賞口41を開放する(入賞可能状態とする)よう構成されている。すなわち、特別入賞装置40は、特定の遊技状態(大当り遊技状態)で開放可能な入賞装置として機能する。ここで、特別入賞装置40は、透明な前壁を通じて前方から内部構造(後述する入賞通路41a、特定入球通路41bおよび案内体41c)が確認できるよう構成されている。なお、図3では、特別入賞装置40の前壁を取り除いた状態を示している。
前記球通過ゲート28は、該球通過ゲート28のゲート口を通過(ゲート口に入球)するパチンコ球を検出するゲート通過検出センサSE5が設けられている。このゲート通過検出センサSE5は、前記主制御基板60と電気的に接続されており(図2参照)、該ゲート通過検出センサSE5から主制御基板60(主制御CPU60a)への球検出信号の入力(すなわちゲート通過検出センサSE5のパチンコ球の検出)に伴って各種情報(後述する普図当り判定用乱数)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り判定の結果に応じて前記始動入賞ソレノイドSL1が駆動制御されて始動開閉部材33が開閉動作するようになっている。
前述のように、実施例のパチンコ機10は、始動開閉部材33に第2始動入賞口32を開放する動作を行わせると共に、特別開閉部材43に特別入賞口41を開放する動作を行わせ、また案内体41cに特定入球通路41bの球入口を開放する動作を行わせるように構成されている。すなわち、始動開閉部材33、特別開閉部材43および案内体41cは、パチンコ球の流れに影響を与え得る動作(遊技に関する動作)を行う作動手段として機能している。なお、詳しくは後述するが、作動手段33,43,41cは、主制御基板60に備えられる主制御CPU(主制御部)60aの制御に基づいて、遊技に関する動作を行う他、遊技店員が目視による動作確認(正常に開放動作し得るかの確認)を行うための確認用動作(特定動作)を行うよう構成される。
図3に示すように、遊技盤20には、各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示器(発光手段)Mが配設されている。遊技情報表示器Mは、複数の表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgを備えると共に、主制御基板60の主制御CPU60aと電気的に接続され、主制御CPU60aによって表示内容(発光態様)が制御されるようになっている。各表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgは、点灯状態および消灯状態に変化可能な1個または複数個の点灯部(LED)を有しており、点灯部の点灯数、点灯色および点灯位置のうち少なくとも何れかの違いに応じて、当該表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mg毎に複数種類の遊技情報を表示可能に構成されている。またこれらの各表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgは、互いに異なる種類の遊技情報を表示するものである。遊技情報表示器Mは、遊技盤20における遊技領域21外の位置に配設されることで、前記演出表示装置17で実行されている演出に注目している遊技者にとって妨げにならないように構成されている。また、遊技情報表示器Mは、1つの表示ユニットとして演出表示装置17よりも表示領域が小さく構成されており、各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgに表示される情報(遊技情報)をまとめて確認することが容易となっている。なお、実施例の遊技情報表示器Mは、各表示部(情報表示部)Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgが個別に点灯制御可能な所定数のLED(点灯部)により構成されているが、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
遊技情報表示器Mには、前記第1始動入賞口31および第2始動入賞口32への入賞を契機として行われる特図当り判定(大当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する特図表示部(情報表示部、表示手段)Ma,Mbが設けられている(図2参照)。特図表示部Ma,Mbは、前記第1始動入賞口31への入賞(第1始動入賞検出センサSE1による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の図柄(特別図柄)の内の1つを停止表示する複数個のLED(実施例では4個)から構成された第1特図表示部Maと、第2始動入賞口32への入賞(第2始動入賞検出センサSE2による検出)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の特別図柄(以下、「特図」という)の内の1つを停止表示する複数個のLED(実施例では4個)から構成された第2特図表示部Mbとからなる。なお、第1および第2特図表示部Ma,Mbに停止表示される特図としては、大当り遊技状態が付与されることを認識し得る大当り図柄としての複数種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが、各特図表示部Ma,Mbに対応して夫々設定されている。これらの特図(複数種類の大当り図柄および1種類のはずれ図柄)は、特図表示部Ma,Mbの点灯部のうち少なくとも1個の点灯部が点灯状態となる表示に対応し、互いに点灯数、点灯位置および点灯色の少なくとも何れかが異なるように設定されている。なお、以下の説明では、第1特図表示部Maで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部Maに停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部Mbで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部Mbに停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
特図保留表示部(情報表示部、表示手段)Mc,Mdは、第1始動入賞口31および第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(具体的には、主制御基板60に備えられた主制御RAM60c)に始動保留情報(特図保留情報)として記憶する場合に、当該始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図3に示すように、前記特図保留表示部Mc,Mdは、前記第1始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を主制御RAM60cが第1始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部Mcと、第2始動入賞口32にパチンコ球が入賞した際に取得される始動入賞情報(各種乱数情報)を主制御RAM60cが第2始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部Mdとからなり、各特図保留表示部Mc,Mdの何れも複数個(実施例では各2個)のLED(点灯部)により構成されている。すなわち、第1および第2特図保留表示部Mc,Mdの表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
遊技情報表示器Mには、ゲート通過検出センサSE5のパチンコ球の検出(球通過ゲート28のゲート口へのパチンコ球の通過)を契機として変動表示を開始した後に最終的に複数種類の図柄(普通図柄)の内の1つを停止表示する複数個(実施例では2個)のLED(点灯部)から構成された普図表示部(情報表示部、表示手段)Meが設けられている(図3参照)。なお、普図表示部Meに停止表示される普通図柄(以下、「普図」という)としては、始動開放状態(普図当り)が付与されることを認識し得る当り図柄としての複数種類の普図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の普図とが設定されている。これらの普図(複数種類の当り図柄および1種類のはずれ図柄)は、普図表示部Meの点灯部のうち少なくとも1個の点灯部が点灯状態となる表示に対応し、互いに点灯数、点灯位置および点灯色の少なくとも何れかが異なるように設定されている。
普図保留表示部(情報表示部、表示手段)Mfは、球通過ゲート28をパチンコ球が通過した際に取得される作動入球情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(具体的には主制御RAM60c)に作動保留情報(普図保留情報)として記憶する場合に、当該作動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、普図保留表示部Mfは、図3に示すように、複数個(実施例では2個)のLED(点灯部)により構成された表示部であり、該普図保留表示部Mfの表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。普図保留表示部Mfで表示される作動保留記憶数は、球通過ゲート28をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、作動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで作動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。
状態表示部(情報表示部、表示手段)Mgは、パチンコ機10において遊技が行われる複数種類の遊技状態が設定されている場合に、当該遊技状態を特定可能に表示する表示部であって、複数個(実施例では2個)のLED(点灯部)により構成されている。ここで、実施例のパチンコ機10は、遊技が行われる遊技状態として後述のように確変状態および変短状態が設定されていることから、状態表示部MgのLEDが異なった点灯パターン(点灯位置、点灯数、点灯色等)で点灯することで遊技状態としての確変状態および変短状態を報知するようになっている。ここで、状態表示部Mgは、特図表示部Ma,Mbが当り図柄(大当り図柄)を表す点灯パターンで点灯したと同時またはその後に大当り遊技状態が開始される時に、当選した当り図柄に対応した大当り遊技状態の終了後の遊技状態を示すパターンで点灯するよう設定される。また、状態表示部Mgは、確変状態や変短状態が終了して特図表示部Ma,Mbにおいて次の特図変動表示が行われるまで、点灯パターンを維持するよう設定されている。
演出表示装置17は、図2に示すように、表示制御基板66と電気的に接続され、演出制御基板65の演出制御CPU65aから出力される特図変動パターン指定コマンド等の制御信号に基づく表示制御基板66の制御によって表示内容が更新されるようになっている。演出表示装置17の表示画面17aには、演出用の図柄である飾図を変動表示可能な図柄列が複数列設定されており、前記第1始動入賞口31または第2始動入賞口32への入賞(始動条件の成立)を契機として、各図柄列の飾図が変動開始されるようになっている。そして、各図柄列に定められた有効停止位置を組み合わせた停止図柄有効ラインに停止表示(確定表示)される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。すなわち、演出表示装置17では、始動条件の成立を契機として飾図(図柄)を変動表示した後に、所定の飾図(図柄)を有効停止位置に停止表示(確定表示)するよう構成される。演出表示装置17には、主制御CPU60aが決定した特図変動パターンにより特定される変動時間に亘って図柄変動演出(飾図の変動表示)が行われ、該変動時間の終了タイミングで飾図が停止表示(確定表示)されるようになっている。ここで、第1特図表示部Maと演出表示装置17とでは、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図1と飾図とが同時に停止表示される。同様に、第2特図表示部Mbと演出表示装置17とでは、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図2と飾図とが同時に停止表示される。
パチンコ機10は、大当り遊技状態の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態(確率変動状態)を生起する機能(確率変動機能)を備えている。ここで、第1特典遊技状態は、特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が生起されていない状態に比べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率(特図当り判定が当りの判定結果となる確率)を当該第1特典遊技状態が生起されていない状態での特図当り確率(低確率)よりも高確率に設定することにより、特別入賞口41へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態(確率変動状態)を、便宜的に「確変状態」という場合もある。
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技状態の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態を生起する機能(入賞率向上機能)を備えている。ここで、第2特典遊技状態は、当該第2特典遊技状態が生起されていない状態と比べて第2始動入賞口32にパチンコ球を入賞させ易い入賞容易状態である。すなわち、第2特典遊技状態(入賞容易状態)は、当該第2特典遊技状態が生起されていない状態と比べて第2始動入賞口32へのパチンコ球の入賞契機が増加する入賞率向上状態である。なお、この第2特典遊技状態(入賞容易状態)が生起された場合には、第1始動入賞口31よりも第2始動入賞口32にパチンコ球を入賞させ易い状態となる。
次に、実施例のパチンコ機10で生起される大当り遊技状態について説明する。大当り遊技状態は、特図変動表示の結果として第1特図表示部Maまたは第2特図表示部Mbに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技状態(大当り図柄)の種類に応じて、特別入賞装置40の特別開閉部材43が開閉動作される。実施例では、特別開閉部材43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では16回または10回)実行した後に、大当り遊技状態が終了するようになっている。ここで、実施例では、大当り遊技状態として、規定ラウンド数が16回の大当り遊技状態(16R大当り)と、規定ラウンド数が10回の大当り遊技状態(10R大当り)とが設定されている。
次に、パチンコ機10が備える電源基板59、主制御基板60および演出制御基板65の基板構成等について説明する。
図2に示すように、電源基板59には、電源のON−OFFを切り替えるための電源スイッチ(電源操作手段)59aと、主制御基板60に備えられる主制御RAM60cや図示しない払出制御基板に備えられる払出制御RAMを初期化(バックアップした記憶内容を消去)するためのクリアスイッチ(初期化操作手段)59bとが設けられている。なお、電源スイッチ59aおよびクリアスイッチ59bは、電源基板59を収容する基板ケースの外側に露出するよう構成されており、該基板ケースの外側から操作可能となっている。また、電源基板59には、電源回路(図示せず)に供給される電源電圧(以下、監視電源電圧という場合もある)の電圧値が閾値電圧に降下したかを監視する電源断監視回路(図示せず)が設けられている。ここで、監視電源電圧が閾値電圧に降下するのは、例えば、電源スイッチ59aのOFF操作や停電によって機外部からの電力供給が遮断された場合(電源断時)である。更に、電源基板59には、クリアスイッチ59bに接続するクリアスイッチ回路(図示せず)が設けられている。実施例では、クリアスイッチ59bをON操作した状態で電源スイッチ59aをON操作(電源投入)したときに限り、前記クリアスイッチ回路から主制御基板60や払出制御基板(図示せず)にクリア信号(初期化信号)が出力され、該クリア信号を受けた主制御基板60の主制御CPU60aが主制御RAM60cを初期化する処理(後述する図4におけるステップS104の処理)を行うよう設定される。すなわち、電源基板59は、クリアスイッチ59bの操作状態において電源操作手段59aが操作されて電源が投入された場合にクリア信号(初期化信号)を出力する初期化信号出力手段として機能している。
図2に示すように、主制御基板60は、遊技に関する制御処理を実行する主制御CPU60aと、この主制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶する主制御ROM60bと、主制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な主制御RAM60cとを備えている。また、主制御基板60は、後述する特図当り判定および普図当り判定に用いるハードウエア乱数を発生させる乱数発生回路60dや、タイマ回路60e等を備えている。主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、特定領域通過検出センサSE4、ゲート通過検出センサSE5等の各種の検出センサと電気的に接続され、各検出センサからの検出信号を夫々入力すると共に、該検出信号の入力の有無を夫々判定するよう構成されている。また、主制御CPU60aは、前記第2始動入賞口32を開閉する始動開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイドSL1、特別入賞口41を開閉する特別開閉部材43に連繋する特別入賞ソレノイドSL2、特定入球通路41bを開閉する案内体41cに連繋する切替えソレノイドSL3等の各種の駆動手段と電気的に接続され、各駆動手段を夫々駆動制御するよう構成されている。更に、主制御CPU60aは、遊技情報表示器Mと電気的に接続され、当該遊技情報表示器Mに備えられる各表示部Ma,Mb,Mc,Md,Me,Mf,Mgの表示内容(発光態様)を夫々制御するよう構成されている。主制御RAM60cでは、遊技状態を特定可能な情報や、遊技の進行状況を特定可能な情報といった遊技に関する情報が、パチンコ機10の動作中には常用記憶エリアに記憶され、電源断時(主制御基板60への電源断信号の入力時)にはバックアップエリアに記憶されるようになっている。
ここで、主制御CPU60aが行うメイン処理について、図4を参照しながら詳細に説明する。先ず、主制御CPU60aは、前記電源基板59の前記電源スイッチ59aがOFFからONに切り替えられてパチンコ機10の電源が投入された場合に、主制御CPU60aを正常動作させるために必要な初期設定処理を実行する(ステップS101)。そして、初期設定処理を終了すると、主制御CPU60aは、主制御RAM60cをアクセス許可状態に設定する(ステップS102)。
次に、主制御CPU60aが行うタイマ割込処理について、図5および図6を参照しながら詳細に説明する。タイマ割込処理では、後述する実行可能期間を設定するための制御処理(ステップS201の処理)と、遊技に関する複数種類の制御処理(ステップS202からステップS311までの各処理)と、パチンコ機10のエラー(異常)が発生したか否かの判定を行うエラー判定処理とを実行するようになっている。なお、エラー判定処理については具体的な説明を省略する。
図5に示すように、主制御CPU60aは、タイマ割込処理のステップS201において、期間設定処理を実行する。この期間設定処理では、作動手段(始動開閉部材33、特別開閉部材43および案内体41c)に動作確認用の確認用動作を行わせることが可能な実行可能期間を設定するための各処理や、作動手段(始動開閉部材33、特別開閉部材43および案内体41c)が実際に確認用動作を行う際の基準となる動作基準時間を設定するための各処理を実行する。
図5に戻り説明を続ける。主制御CPU60aは、ステップS202において、遊技の進行に関する遊技時間(変動時間等)を計測する遊技時間計測処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、遊技の進行に関する遊技時間として、特図変動パターンによって特定される特図変動時間と、特図変動表示の終了タイミングから次の特図変動表示の開始タイミングまでの待機時間である特図変動インターバル時間と、普図変動パターンによって特定される普図変動時間と、普図変動表示の終了タイミングから次の普図変動表示の開始タイミングまでの待機時間である普図変動インターバル時間と、大当り遊技状態においてオープニング演出が行われる時間であるオープニング時間と、大当り遊技状態においてエンディング演出が行われる時間であるエンディング時間と、各ラウンド遊技の最大継続時間である特電開放時間と、ラウンド遊技の終了時点から次のラウンド遊技の開始までの待機時間であるラウンドインターバル時間と、始動開放状態(普図当り)における第2始動入賞口32の開放時間である普電開放時間とを、当該遊技時間計測処理(ステップS202)において計測可能に構成されている。なお、実施例では、ラウンド遊技が付与される期間に亘って特別開閉部材43が開放されるようになっているが、ラウンド遊技が付与される期間の一部において特別開閉部材43が開放されるようにしてもよい。この場合には、当該ステップS202において、ラウンド遊技の開始タイミングからの最大継続時間を計測すると共に、この最大継続期間のうち一部を特電開放時間として計測することができる。
ステップS203において、主制御CPU60aは、当該主制御CPU60aと電気的に接続されている検出センサ(第1始動入賞検出センサSE1、第2始動入賞検出センサSE2、特別入賞検出センサSE3、特定領域通過検出センサSE4、ゲート通過検出センサSE5等)からの検出信号が入力されているか否かを判定するための検出判定処理を実行する。この検出判定処理において、主制御CPU60aは、所定の複数の入球検出センサSE1,SE2,SE3のうち何れかの検出状態(検出信号が入力されていること)を判定した場合に、検出状態に対応する入球検出センサSE1,SE2,SE3の種類に応じた賞球を払い出すことを決定する。但し、第2始動入賞検出センサSE2および特別入賞検出センサSE3については、有効期間(普電開放時間、特電開放時間)以外のタイミングで生じた検出が無効と判定され、前述した確認用動作中の入賞検出に対して賞球が払い出されないようになっている。そして、主制御CPU60aは、払い出すことを決定した賞球に応じた賞球払出指令コマンドを設定する。なお、設定された賞球払出指令コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて払出制御基板(図示せず)へ向けて出力される。
ステップS204において、主制御CPU60aは、特図の大当り図柄を決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図決定用乱数の値と、特図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての特図変動パターン振分用乱数の値と、普図の当り図柄を決定するために用いられるソフトウエア乱数としての普図決定用乱数の値と、普図変動パターンを決定するために用いられるソフトウエア乱数としての普図変動パターン決定用乱数の値とを更新する(ソフトウエア乱数更新処理を実行する)。このソフトウエア乱数更新処理では、特図決定用乱数としての「0」〜「100」の全101通りの整数値と、特図変動パターン振分用乱数としての「0」〜「250」の全251通りの整数値と、普図決定用乱数としての「0」〜「100」の全101通りの整数値と、普通図変動パターン振分用乱数としての「0」〜「250」の全251通りの整数値とを、1回の更新処理につき夫々「1」更新する。すなわち、実施例では、タイマ割込み処理が1回発生する毎に(4ms毎に)、特図決定用乱数、特図変動パターン振分用乱数、普図決定用乱数および普図変動パターン振分用乱数の各乱数の値が「1」ずつ更新される(なお、更新前の値が最大値の場合は、ランダムな値に決定される初期値へと更新する)ようになっている。
ステップS205において、主制御CPU60aは、遊技状態を切り替える遊技状態切替処理を実行する。具体的に、主制御CPU60aは、大当り遊技を開始するタイミング(特図変動表示の結果として大当り図柄(特図)を停止表示してから所定時間が経過するタイミング)で、主制御RAM60cに記憶される大当りフラグの設定値を「0」から「1」に変更し、大当り遊技を終了するタイミングで、大当りフラグの設定値を「1」から「0」に変更する。主制御CPU60aは、大当りフラグの値を「1」に変更するのに応じて大当り開始コマンドを設定する。一方、主制御CPU60aは、大当りフラグの値を「0」に変更するのに応じて大当り終了コマンドを設定する。
ステップS206において、主制御CPU60aは、特図に関する特図入力処理を実行する。この特図入力処理において、主制御CPU60aは、前述した検出判定処理(ステップS203)において始動入賞検出センサSE1,SE2からの検出信号の入力があったと判定された場合(すなわち、始動入賞口31,32へのパチンコ球の入賞が発生した場合)に、始動入賞情報としての各種乱数値を取得すると共に主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶する。ここで、始動入賞情報として主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶される乱数の値としては、特図当り判定用乱数カウンタによりカウントされる特図当り判定用乱数(ハードウエア乱数)の値の他に、特図決定用乱数や特図変動パターン振分用乱数といったソフトウエア乱数の値がある。なお、主制御RAM60cの始動記憶領域は、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力があったと判定された場合に始動入賞情報を記憶する始動記憶領域と、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力があったと判定された場合に始動入賞情報を記憶する始動記憶領域とが個別に設定されており、各始動記憶領域において予め定めた上限数(実施例では、4個)までの始動入賞情報を、時系列に従って、対応する特図変動表示が開始されるまで始動保留情報として記憶(保留)可能となっている。このため、主制御CPU60aは、第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該第1始動入賞検出センサSE1に対応する始動記憶領域における始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな始動入賞情報を始動記憶領域に記憶すると共に、当該始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、主制御CPU60aは、第2始動入賞検出センサSE2からの検出信号の入力があったと判定された場合には、該第2始動入賞検出センサSE2に対応する始動記憶領域における始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が上限に達しているかを確認し、上限に達していない場合に限り、新たな始動入賞情報を始動記憶領域に記憶すると共に、当該始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(加算)する。また、特図入力処理(ステップS206)では、主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶される始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)の加算と共に、始動入賞口31,32への入賞の発生等を特定するための始動入賞コマンドを設定する。なお、始動入賞コマンドとしては、第1始動入賞検出センサSE1による検出に応じて出力される場合と、第2始動入賞検出センサSE2による検出に応じて出力される場合とで異なるコマンドが設定される。また、設定された始動入賞コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて演出制御CPU65aへ向けて出力される。
ステップS207において、主制御CPU60aは、主制御RAM60cに記憶した始動入賞情報に基づいて(各種乱数の値に基づいて)遊技内容を決定して特図変動表示(図柄変動演出)を開始させる特図開始処理を実行する。この特図開始処理では、特図当り遊技を生起させるか否かの特図当り判定や、特図表示部Ma,Mbに停止表示させる特図の決定や、図柄変動演出(特図変動表示)の実行時間に関する特図変動パターンの決定(特図変動時間決定処理)等が主制御CPU60aにより実行される。具体的に、特図開始処理において、主制御CPU60aは、特図変動表示の変動開始条件が成立したかを判定し、この変動開始条件が成立したと判定した場合に、主制御RAM60cの始動記憶領域に記憶されている始動入賞情報(複数ある場合は、最も早く記憶された始動入賞情報)を読み出す。そして、主制御CPU60aは、読み出した始動入賞情報が記憶された始動記憶領域における現在の記憶数(保留数)を示す数値情報を更新(減算)する。次に、主制御CPU60aは、読み出した始動入賞情報のうち特図当り判定用乱数の値が、主制御ROM60bに記憶されている特図当り判定値と一致するか否かを判定する(特図当り判定)。ここで、特図当り判定では、非確変状態の時(確変フラグの値が「0」の時)には3275/65536の確率で当りの判定結果となり、確変状態の時(確変フラグの値が「1」の時)には9300/65536の確率で当りの判定結果となるよう設定されている。そして、特図当り判定がはずれの判定結果となった場合には、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに停止表示する特図として、はずれを示す特図を決定する。一方、特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、読み出した始動入賞情報のうち特図決定用乱数の値が、主制御ROM60bに記憶されている特図決定用判定値の何れと一致するかによって、特図変動表示の結果として特図表示部Ma,Mbに大当り図柄として停止表示する特図を複数種類のうちから決定する。次に、主制御CPU60aは、特図当り判定が当りの判定結果であったか、はずれの判定結果であったかに応じて、異なる変動パターンテーブルを参照して特図変動パターンを決定する(特図変動時間決定処理)。そして、主制御CPU60aは、決定した特図(当りの種類)および決定した特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドを設定して、特図変動表示を開始するタイミングに応じて演出制御CPU65aへ向けて出力する。なお、設定された特図変動パターン指定コマンドは、前述したコマンド入出力処理(図5参照)の実行に応じて演出制御CPU65aへ向けて出力される。
ステップS208において、主制御CPU60aは、遊技情報表示器M(第1および第2特図表示部Ma,Mb、普図表示部Me)での特図や普図の表示内容を制御する表示制御処理を実行する。具体的に、前記特図変動時間を計測している期間に対応して、特図変動表示中であることを示す発光態様で特図表示部Ma,Mbを点灯および消灯制御(切替制御)すると共に、前記特図変動時間の計測終了に合わせて、変動表示の結果としての特図を示す発光態様で、特図表示部Ma,Mbを点灯制御する。一方、特図変動時間を計測していない期間(大当り遊技中を含む)には、各表示部Ma,Mbの各々において、最も新しい特図変動表示の結果として停止表示した特図を示す発光態様の点灯制御を維持する。ここで、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの対応する始動記憶領域に記憶された始動入賞情報(始動保留情報)の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、特図保留表示部Mc,Mdでの保留数を示す発光態様を変更制御すると共に、変更した発光態様を次に記憶数が増減するまで維持させる。また、前記普図変動時間を計測している期間に対応して、普図変動表示中であることを示す発光態様で、普図表示部Meを点灯および消灯制御(切替制御)すると共に、前記普図変動時間の計測終了に合わせて、変動表示の結果としての普図を示す発光態様で、普図表示部Meを点灯制御する。一方、普図変動時間を計測していない期間(始動開放状態(普図当り)中を含む)には、前回の普図変動表示の結果として停止表示した普図を示す発光態様での普図表示部Meの点灯制御を継続する。ここで、主制御CPU60aは、主制御RAM60cの対応する作動記憶領域に記憶された作動入球情報(作動保留情報)の記憶数(保留数)が増減するタイミングで、普図保留表示部Mfでの保留数を示す発光態様を変更制御すると共に、変更した発光態様を次に記憶数が増減するまで維持させる。更に、主制御CPU60aは、前述した遊技状態切替処理(ステップS205)で設定された確変フラグおよび変短フラグの各値に基づいて、状態表示部Mgを現在の遊技状態(非確変状態かつ非変短状態、確変状態かつ変短状態、確変状態かつ非変短状態、非確変状態かつ変短状態の4種類)を示す発光態様とするよう制御を行う。
ステップS209において、主制御CPU60aは、始動入賞ソレノイドSL1を駆動して始動開閉部材33を開放する第1駆動処理を実行する。ここで、第1駆動処理により始動入賞ソレノイドSL1を駆動(始動開閉部材33を開放)する場合としては、普図当り判定が当りの判定結果となったことを契機として始動開放状態(普図当り)を付与する場合の他、作動手段としての始動開閉部材33に確認用動作を行わせるための操作(すなわち、実行可能期間におけるクリアスイッチ59bの操作)がなされた場合がある。
ステップS210において、主制御CPU60aは、特別入賞ソレノイドSL2を駆動して特別開閉部材43を開放する第2駆動処理を実行する。ここで、第2駆動処理により特別入賞ソレノイドSL2を駆動(特別開閉部材43を開放)する場合としては、特図当り判定が当りの判定結果となったことを契機として大当り遊技状態を付与する場合の他、作動手段としての特別開閉部材43に確認用動作を行わせるための操作(すなわち、実行可能期間におけるクリアスイッチ59bの操作)がなされた場合がある。
ステップS211において、主制御CPU60aは、切替えソレノイドSL3を駆動して案内体41cを第2姿勢に変位させる(特定入球通路41bの球入口を開放する)第3駆動処理を実行する。ここで、第3駆動処理により切替えソレノイドSL3を駆動する(案内体41cを第2姿勢に変位させる)場合としては、特図当り判定が当りの判定結果となったことを契機として付与する大当り遊技状態における所定のタイミングが到来した場合の他、作動手段としての案内体41cに確認用動作を行わせるための操作(すなわち、実行可能期間におけるクリアスイッチ59bの操作)がなされた場合がある。
図2に示すように、演出制御基板65は、演出に関する制御処理を実行する演出制御CPU65a、該演出制御CPU65aが実行する制御プログラムを記憶する演出制御ROM65b、当該演出制御CPU65aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能な演出制御RAM65c等を備えている。
次に、演出制御CPU65aが電源投入直後の期間に実行する可動演出装置90に関する確認用制御について説明する。なお、実施例において、可動演出装置90は、上下方向に移動(昇降)可能な上下一対の可動体91,92と、待機位置(非演出状態での位置)にある可動体91,92を検出する原位置センサ93と、両可動体91,92の駆動源としての演出用モータ94とを備えるものであり、演出用モータ94を正回転制御することで、両可動体91,92を待機位置(図1の状態)から近接方向へ移動させて動作位置(図3の状態)に至らせ、また、演出用モータ94を逆回転制御することで、両可動体91,92を動作位置から離間方向へ移動させることで待機位置に復帰させるように構成されている。
次に、前述した実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。ここで、実施例に係るパチンコ機10の作用に関連して、従来のパチンコ機が有する課題について併記することとする。演出用の可動体は、インパクトのある演出を実現するため、一般的にはモータ等を駆動源として複雑な動作や広範囲に及ぶ動作を行うように構成される。このため、可動体は、停電の発生等に起因してパチンコ機の電源が遮断されると、演出非実行時に位置すべき待機位置(原位置)とは異なる位置で停止したままの状態となる。このような不都合に対応して、演出制御CPUは、電源投入時に行う確認用制御において可動体を待機位置に移動させるようになっている。これに対し、主制御CPUが制御対象とする開閉部材は、駆動源であるソレノイドの通電が停止して消磁されるとバネの付勢力で閉鎖位置に復帰するものが一般的であって、停電の発生から次回の電源投入まで開放位置に維持されるといったことが基本的にない。従って、主制御CPUは、電源投入時に開閉部材の確認用制御を行うように構成されてはいない。
ここで、可変入賞部の開閉部材は、閉鎖位置および開放位置の相互に変位する単純な動作を行うだけであるが、駆動源に関する配線や開閉機構等の不具合により開閉部材が開放位置に変位し得なくなる可能性があり、不具合に対する発見・処置が遅れると遊技者に大きな不利益が生じ得る。しかしながら、遊技店内に設置されたパチンコ機について開閉部材が正常に開放し得るかを確認するには、営業時間外に店員が実際に遊技(試打)を行って検査する他なく、このような作業は手間がかかり充分に実施されることも稀であるから、遊技者による遊技に基づいて開閉部材の開放タイミングが到来するまで開閉部材の不具合が解消されず、結果的に遊技者に不利益が生じることもあった。
本発明は、前述の実施例に限定されず、以下の如く変更することも可能である。
(1) 実施例では、作動手段(始動開閉部材、特別開閉部材および案内体)に特定動作(確認用動作)を行わせることが可能な実行可能期間を、主制御部(主制御CPU)が通常動作状態に移行した時点(電源投入後における最初の実行可能期間計測処理の実行時点)から所定時間(実施例では30000ms)が経過するまでの期間として設定するようにした。
ここで、実施例では、第1終了条件(時間の経過)および第2終了条件(始動入賞の発生)のうち何れかの条件が成立したことを契機として実行可能期間を終了する構成としたが、第1終了条件が成立したか否かに関係なく、第2終了条件が成立するまで実行可能期間を継続させる(第2終了条件の成立のみを契機として実行可能期間を終了させる)よう構成してもよいし、第2終了条件が成立したか否かに関係なく、第1終了条件が成立するまで実行可能期間を継続させる(第1終了条件の成立のみを契機として実行可能期間を終了させる)よう構成してもよい。
(2) 実施例では、主制御部(主制御CPU)が電源投入の直後に実行可能期間を設定するようにしたが、電源投入直後であるかに関わらず、遊技店員等の操作によって実行可能期間を設定し得るよう構成してもよい。
例えば、前枠または中枠を開放状態とすることに応じた報知期間に対応して主制御部が実行可能期間を設定するよう構成することができる。
(3) 実施例では、遊技球の流れに影響を与え得る動作(遊技に関する動作としての開放動作)を行う作動手段(始動開閉部材、特別開閉部材および案内体)に特定動作(確認用動作)を行わせ得る構成としたが、遊技に関する情報を表示する動作(遊技に関する動作)を行う作動手段(すなわち、実施例において遊技情報表示器を構成する複数の表示部のうち少なくとも何れか)に特定動作(確認用動作)を行わせ得る構成としてもよい。
(4) 実施例では、複数の作動手段(始動開閉部材、特別開閉部材および案内体)に特定動作(確認用動作)を行わせ得る構成としたが、1つの作動手段についてのみ特定動作(確認用動作)を行わせ得る構成としてもよい。
(5) 実施例では、複数の作動手段(始動開閉部材、特別開閉部材および案内体)の各特定動作(確認用動作)についての作動条件を共通とし、所定の操作手段(初期化操作手段としてのクリアスイッチ)の操作によって全ての作動手段の作動条件が一度に成立するよう構成したが、作動手段毎に異なる作動条件を設定してもよい。
この場合には例えば、複数の作動手段のうち何れかの作動条件を、実行可能期間の開始時点から所定時間(例えば1000ms)が経過したことに応じて成立するようにしたり、実行可能期間において所定の操作手段が複数回連続して操作されたことに応じて成立するようにしたり、実行可能期間において所定の操作手段が所定時間(例えば1000ms)継続して操作されていたことに応じて成立するようにしたりすることで、作動手段毎に異なる作動条件を設定することができる。
また、全ての作動手段についての作動条件を、前述した所定時間の経過や所定の操作手段の複数回の操作により成立するものとしてもよい。
(6) 実施例では、複数の作動手段(始動開閉部材、特別開閉部材および案内体)の各特定動作(確認用動作)についての確認用動作パターン(動作タイミング)を共通としたが、各作動手段が相互に異なるタイミングで動作する(対応する各ソレノイドを相互に異なるタイミングで励磁・消磁する)ようにしてもよい。
この場合には例えば、各作動手段(各ソレノイド)に対応する動作基準時間を重ならないようにずらして設定することにより、各作動手段の確認用動作を順番に目視点検することができ、不具合の見落としを防ぐことができる。
また、特別入賞装置の構成として、前方に開口する特別入賞口を開閉する扉状の特別開閉部材と、閉鎖状態の特別開閉部材の後方位置で特定入球通路の球入口を開閉する案内体とを備えた構成を採用する場合には、特別開閉部材の閉鎖状態において案内体に確認用動作を行わせたとしても、特別開閉部材の存在により案内体の目視点検がし難くなることが懸念される。このような場合には、確認用動作による特別開閉部材の開放中に案内体が確認用動作を行う期間(動作基準時間)を設定することにより、案内体による確認用動作の視認性を高めることができる。
(7) 実施例では、実行可能期間に初期化操作手段(クリアスイッチ)が操作されたことに応じて、作動手段(始動開閉部材、特別開閉部材および案内体)の各特定動作(確認用動作)についての作動条件が成立するよう構成したが、初期化操作手段(クリアスイッチ)とは別の操作手段が実行可能期間に操作されたことに応じて作動条件が成立するように構成することも可能である。
(8) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やスロットマシン(回胴式遊技機)等、各種の遊技機であってもよい。例えば、スロットマシンは、前方へ開口する箱状の筐体(遊技機本体)に、当該筐体の前方開口を塞ぐ前扉が開閉可能に備えられ、図柄が配列された複数の回転体からなる図柄表示部が機前側から視認し得るように筐体内部に配設されている。そして、遊技媒体としての規定数の遊技メダルを所定の投入口に投入した遊技開始待機状態で遊技者が所定の開始操作手段の操作を行うこと(変動開始条件が成立したこと)を契機として、回転体が回転して図柄が変動開始すると共に、変動ゲームの当否に関連した当り判定を行い、所定の停止操作手段の操作(変動停止条件の成立)または回転体が所定時間に亘って回転動作したこと(変動停止条件の成立)を契機に、当り判定に基づく図柄停止制御を実行するよう構成された遊技機である。そして、当り判定が当りの判定結果となることで、停止操作手段の操作に基づいて所定の組み合わせで図柄が停止することを条件として(特別遊技生起条件が満たされることを条件として)、多数の遊技メダルを獲得可能な特別遊技(ボーナスゲームや特定の入賞役の成立確率が向上した遊技状態等)が生起されるよう制御された遊技機である。
18 ランプ装置(演出実行手段)
19 スピーカ(演出実行手段)
59 電源基板(初期化信号出力手段)
59a 電源スイッチ(電源操作手段)
59b クリアスイッチ(所定の操作手段、初期化操作手段)
60a 主制御CPU(主制御部)
65a 演出制御CPU(演出制御部)
90 可動演出装置(演出実行手段)
M 遊技情報表示器(発光手段)
Claims (1)
- 始動条件の成立を契機として抽選を行う主制御部と、前記抽選の結果に応じて前記主制御部から出力される制御信号に基づいて演出実行手段に演出を実行させる副制御部と、前記抽選の結果に応じて遊技に関する情報を発光により表示可能な発光手段とを備えた遊技機において、
電源操作手段が操作されて電源が投入された際に初期化信号を出力可能に構成された初期化信号出力手段を備え、
前記主制御部は、前記初期化信号の入力を契機として、バックアップデータをクリアする初期化処理を実行可能に構成されると共に、電源投入後に前記初期化処理の実行に伴って開始される実行可能期間に所定の操作手段が操作されたことを契機として、前記発光手段の作動条件を成立可能に構成した
ことを特徴とする遊技機。
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-
2020
- 2020-05-25 JP JP2020090652A patent/JP6873514B2/ja active Active
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