JP4316835B2 - 一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物 - Google Patents

一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
耐熱性(高温下に曝されても硬度等の物性が変化し難いこと)及び耐湿熱性(高温多湿下に曝されても硬度等の物性が変化し難いこと)に優れる硬化物を提供しうるポリウレタン樹脂として、ヨウ素価が110下で酸素原子の含有率が20重量%以下のポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂があり、該ポリウレタン樹脂は、食料品工場や精密部品工場のクリーンルーム、原子力発電所等でフィルタシール材として用いられている(特開2001−270927号公報)。
耐熱性及び耐湿熱性に優れたポリウレタン樹脂を電気絶縁材料、例えば、電気回路を衝撃や埃等から保護する封止剤として用いると、電気が流れることによって発生する熱が該ポリウレタン樹脂の硬化物中に閉じ込められても、あるいは水まわりで使用することによって該硬化物が高温多湿下に曝されても、電気回路を衝撃から有効に保護するために調整されている硬化物の硬度が殆ど変化せず、電気回路を衝撃から有効に保護することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしポリウレタン樹脂を絶縁材料として用いるためには、使用するポリウレタン樹脂の硬化物が、高温下あるいは高温多湿下に曝されても硬度が殆ど変化しないというだけでは不充分で、該硬化物が絶縁性をもち、かつ該絶縁性硬化物が高温下あるいは高温多湿下に曝されても硬度及び絶縁性が共に殆ど低下しないことが要求される。
また、近年、絶縁性ポリウレタン樹脂の需要の拡大に伴い、種々の場所あるいは条件下で絶縁作業を行うことが求められるようになり、絶縁材料の取り扱いが容易であることも要望されるようになってきている。
【0004】
本発明は、高温下あるいは高温多湿下に曝されても硬度は殆ど変化せずかつ絶縁性も殆ど低下しない絶縁性硬化物を与えることができ、しかも取り扱いが容易な一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題に鑑み、鋭意研究した結果、絶縁性ポリウレタン樹脂を構成するポリオールとしてヨウ素価及び酸素含有率をある一定の値以下に調整したものを用いると、得られる絶縁性ポリウレタン樹脂の硬化物は、高温下あるいは高温多湿下に曝されても硬度が殆ど変化しないばかりでなく、絶縁性も殆ど低下しないことを発見し、本発明を完成した。
【0006】
即ち本発明によれば、酸素含有率が22重量%以下及びヨウ素価が155下のポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるウレタンプレポリマーを含有し、前記ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基がブロックされてなることを特徴とする一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物が提供される。
このような一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物を電気回路の絶縁材料として使用すると、電気回路を封止している絶縁性硬化物が高温下あるいは高温多湿下に曝されても、硬度及び絶縁性が共に殆ど低下しない。しかも、イソシアネート基がブロック化剤でブロックされているので一液型であり、一液型であるから、絶縁性硬化物を形成する際に、2液型組成物のように、2液を混合する設備や手間を必要とせず、得られる絶縁性硬化物の硬さ等の物性を絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物として得た段階で決定することができ、所望の硬化物物性を簡単に得ることができる等、取り扱いが容易である。従って、例えば、複雑な電気回路のある定められた個所を絶縁することが要求される場合等、困難な要求に対しても組成物がそのまま使用できるので、作業が比較的簡単に済む。
【0007】
更に本発明によれば、電気又は電子部品の絶縁用である前記一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるポリオールの酸素含有率は22重量%以下で、ヨウ素価は155下である。ポリオールの酸素含有率が22重量%を超えると、得られる絶縁性硬化物の耐湿熱性が劣り、高温多湿状態で硬度が大きく減少し、絶縁性も低下してしまう。又、ヨウ素価が155超えると、絶縁性硬化物の耐熱性が劣り、高温下で硬くもろくなる。
ポリオールの酸素含有率は、好ましくは1〜15重量%である。酸素含有率がこの範囲であると、絶縁性硬化物の耐湿熱性が特によくなる。
又、ヨウ素価は、好ましくは1〜120ある。ヨウ素価がこの範囲であると、絶縁性硬化物の耐熱性が特によくなる。
ここで、酸素含有率(重量%)は、
【0009】
【式1】
Figure 0004316835
【0010】
で計算される。
又ヨウ素価 JIS K 3331-1995に従って測定される。
【0011】
本発明において使用されるポリオールとしては、得られる硬化物が絶縁性を示す限り、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、その他のポリオール、これらの混合物のいずれも使用できる。
【0012】
ポリエステルポリオールは、脂肪酸とポリオールとの反応物であり、該脂肪酸としては、例えば、リシノール酸、オキシカプロン酸、オキシカプリン酸、オキシウンデカン酸、オキシリノール酸、オキシステアリン酸、オキシヘキサンデセン酸のヒドロキシ含有長鎖脂肪酸等が挙げられる。
脂肪酸と反応するポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール及びジエチレングリコール等のグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン及びトリエタノールアミン等の3官能ポリオール、ジグリセリン及びペンタエリスリトール等の4官能ポリオール、ソルビトール等の6官能ポリオール、シュガー等の8官能ポリオール、これらのポリオールに相当するアルキレンオキサイドと脂肪族、脂環族、芳香族アミンとの付加重合物や該アルキレンオキサイドとポリアミドポリアミンとの付加重合物、例えば、フタル酸ジヒドラジド、エチレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、水素添加メチレンジフェニルジアミン又はアニリンとのポリプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0013】
なかでも、リシノール酸グリセライド、リシノール酸と1,1,1−トリメチロールプロパンとのポリエステルポリオール等が好ましい。
【0014】
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4’−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシフェニルメタン等の2価アルコールやグリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの付加重合物等が挙げられる。
【0015】
その他のポリオールとして、主鎖が炭素−炭素よりなるポリオール、例えば、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素添加ポリブタジエンポリオール、AN(アクリロニトリル)やSM(スチレンモノマー)を前記したポリオールにグラフト重合したポリオール、ポリカーボネートポリオール、PTMG(ポリテトラメチレングリコール)、ダイマー酸・ポリオールのポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0016】
本発明において使用されるポリイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート等が使用できる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4−MDI、2,4−MDI/4,4−MDI混合物等)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ポリトリレンポリイソシアネート(粗TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)等が挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等が挙げられる。脂環式ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が挙げられる。この他に、上記ポリイソシアネートをカルボジイミドで変性したポリイソシアネート(カルボジイミド変性ポリイソシアネート)、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート、ウレタンプレポリマー(例えばポリオールと過剰のポリイソシアネートとの反応生成物であってイソシアネート基を分子末端にもつもの)等も使用できる。これらは単独あるいは混合物として使用される。
これらの中でも、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、カルボジイミド変性ポリイソシアネートが好ましい。
【0017】
本発明において絶縁性ポリウレタン樹脂とは、25±5℃、65±5%RHで測定した体積固有抵抗値(Ω・cm)が、1010Ω・cm以上の硬化物を得ることができるものをいう。さらに誘電率が6以下(1MHz)、絶縁破壊電圧が15KV/mm以上が好ましい。
絶縁性ポリウレタン樹脂は、ポリオールの酸素含有率、溶出イオン濃度あるいは溶出イオンの種類の数等を調整することによって、得られる絶縁性硬化物の体積固有抵抗値を、1010Ω・cm以上、好ましくは1011Ω・cm以上に調整して得ることができる。特に体積固有抵抗値が1011Ω・cm以上であると、硬化物の絶縁性が保持され、例えばトランス、電線、コイル、セラミックプリント基板、エポキシ・アクリレートプリント基板、光ケーブルジョイント、電線ケーブルジョイント、コンデンサ、紙フェノールプリント基板、ポリイミドプリント基板等で用いられる絶縁材料、電子部品の封止剤等として好適に使用できる。
体積固有抵抗値の測定は、JIS C 2105に従って行う。具体的には、東亜電波工業社製SE−10Eを用い、25±5℃、65±5%RHで、サンプル(厚さ:3mm)に500Vの測定電圧を印加し、60秒後の数値を測定する。
【0018】
本発明の一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物は、前記ポリオールに前記ポリイソシアネートを過剰に、好ましくはNCO/OHの当量比が1.4〜2.5で反応させて得られるウレタンプレポリマーであって、その末端イソシアネート基がブロック化剤でブロックされているものを含有する。前記ウレタンプレポリマーは通常の製造方法により製造することができる。
【0019】
ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基含有率は、1〜10重量%であることが好ましく、さらに好ましくは1〜5重量%である。該末端イソシアネート基含有率が1〜10重量%であると、柔軟で低いガラス転移温度をもつ絶縁硬化物となる傾向がある。
【0020】
ブロック化剤として、例えば、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシムなどのオキシム化合物、ε−カプロラクタム等のラクタム類、活性メチレン化合物、フェノール類、イミダゾール類、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、エチルブチルアミン、ジブチルアミン、ジフェニルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジオクチルアミン、エチルフェニルアミン、エチルシクロヘキシルアミン等を挙げることができる。これらは単独あるいは混合物として使用される。これらの中でもオキシム化合物及びラクタム類が好ましく、メチルエチルケトオキシムが特に好ましい。
【0021】
ブロック化剤の添加量は、ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基に対して通常1当量以上、2当量未満が好ましく、さらに好ましくは1.05〜1.5当量である。
ウレタンプレポリマーとブロック化剤との反応は、25〜100℃で、NCO基がなくなるまで反応させる。反応溶媒として、ソルベントナフサ、パラフィン化合物、メチルエチルケトン、トルエン、エチルベンゼン及びこれらの混合物等が使用できる。得られた組成物の粘度が高い場合は、希釈剤で希釈してもよい。
【0022】
本発明の一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物の溶媒としては、例えば、ポリオール、モノオール、炭化水素等が使用でき、また可塑剤として、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジウンデシル(DUP)、トリメリット酸トリイソデシル(TITM)、トリメリット酸トリオクチル(TOTM)、大豆油エポキシ化合物等を加えてもよい。
【0023】
本発明の一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物から絶縁性ポリウレタン樹脂の硬化物を得る時、得られる硬化物が所望の硬度を持つように硬化剤を使用するのが好ましい。該硬化剤は、硬化時に一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物に加えられるか、あるいは予め一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物に加えられてもよい。
【0024】
硬化剤として、例えば、リシノール酸グリセライド、アジピン酸ジヒドラジド(ADH)、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、芳香族、脂環族ポリオール等のポリオール化合物、ポリエチレンポリアミン、メタキシレンジアミン(MXDA)、キシレンジアミン(XDA)、イソホロンジアン(IPDA)、ヘキサメチレンジアミン(HDA)、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、テトラエチレンペンタアミン(TEPA)、ポリアミドポリアミン、ケチミン、ジエタノールアミン等のアミン化合物、他にEDAと1〜3倍当量のエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物、脂肪族、脂環族、芳香族アミンとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等とのアルキレンオキサイドの付加物、フタル酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、カーボンジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンニ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジエチレンジアミン、アジピン酸ジエチレンジアミン、フタル酸ジメタキシレンジアミン、アジピン酸ジメタキシレンジアミン等のポリアミドポリアミンが挙げられる。これらの硬化剤は混合物として使用してもよい。
【0025】
該硬化剤は、ウレタンプレポリマーのブロックイソシアネート基に対して、0.5〜2当量混合するのが好ましい。
さらに、必要に応じて、ブロックイソシアネート基の解離促進及び遊離イソシアネート基とポリオールの水酸基との反応を促進するために、活性化触媒として、有機金属(Sn、Zn)化合物、第3級アミン化合物等のアミン系化合物(併用も可能)を含有していてもよい。
【0026】
本発明の一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物は、さらに必要に応じて、難燃剤、充填剤、着色剤、プラスチック粉末、脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素、防虫剤、防カビ剤、防菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、デンプン類、セルロース類等の添加剤を含んでいてもよい。
【0027】
本発明の一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物から、好ましくは120〜170℃で10〜60分加熱することによって絶縁性硬化物が得られる。
【0028】
本発明の一液型絶縁性ポリウレタン樹脂組成物は、電気洗濯機、便座、湯沸し器、浄水器、風呂、食器洗浄機等のスイッチ部や電動工具等に使用されている電子、電気部品に含まれる電気・電子回路を水分、湿気から保護するために該回路を封止する封止剤、電気、電子機器のシーリング剤やコーティング剤、及びコンデンサー、コンバーター、トランス、電線、コイル、電装品(自動車の電子部品)の絶縁材料等として好適に使用される。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明する。ただし本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、以下に実施例、比較例で行った試験方法を記載する。
【0030】
体積固有抵抗値(Ω・cm)の測定
東亜電波工業社製SE−10Eを用い、25±5℃、65±5%RHで、サンプル(50mm×50mm、厚さ:3mm)に500Vの測定電圧を印加し、60秒後の数値を測定する。
【0031】
硬度の測定
サンプル(50mm×50mm、厚さ:3mm)を2枚重ねて(厚さ:6mm)、硬度をJIS K 6253に従って測定する。硬度計は高分子計器株式会社アスカーA型を用いる。
【0032】
実施例1
表1に示すポリオールとトリレンジイソシアネート(TDI−100、2,4−TDI100重量%)とをOH:NCO=1:1.6の割合で反応させ、得られたウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基をメチルエチルケトオキシム(MEKO)(R(アルキル基)−H:NCO=1.05:1(当量比))でブロックして、ブロックイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含む一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物を得た。
得られた組成物を硬化剤として、アジピン酸ジヒドラジド(ADH)とリシノール酸グリセライド(0.5/0.5当量)を、ブロックNCOに対してブロックNCO/R−H=1/1当量使用し、120〜170℃、10〜30分で硬化させ、サンプルを得た。
【0033】
得られたサンプルについて、下記する耐熱処理及び耐湿熱処理を行い、これらの処理前後の体積固有抵抗値、硬度及び重量を測定した。結果を表2に示す。硬度および重量については処理前の値(初期値)に対する低下率として示す。又表2中、VRは体積固有抵抗値を、WTは初期値に対する重量の減少率を、HAは初期値に対する硬さの減少率を示す。なお、使用したポリオールの物性を表3に示す。
【0034】
耐熱性処理
ヤマト科学(株)製のDN−62恒温槽中でサンプルを150℃、4時間放置する。
【0035】
耐湿熱処理
株式会社平山製作所製プレッシャークッカー PC−242HS−A中でサンプルを121℃、100%RH、2気圧の条件下で24時間放置する。
【0036】
実施例2〜及び比較例1〜
表1に示すポリオールを使用して実施例1に準じてブロックイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含む一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物を得、得られた組成物から、実施例1に準じてサンプルを得た。得られたサンプルの耐熱処理及び耐湿熱処理前後の体積固有抵抗値、硬度及び重量を測定した。結果を表2に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0004316835
【0038】
【表2】
Figure 0004316835
【0039】
【表3】
Figure 0004316835
【0040】
表2から明らかなように、酸素含有率が22重量%以下及びヨウ素価が155下のポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られた絶縁性ポリウレタン樹脂の硬化物は、121℃、100%RH2気圧の条件下24時間放置した後でも、150℃恒温槽中で24時間放置した後でも、硬度及び重量の減少率を10%以下に抑えることができ、且つ絶縁性の低下も殆どなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明一液型絶縁性ポリウレタン樹脂は、高温下あるいは高温多湿下に曝されても硬度は殆ど変化せず、絶縁性も殆ど低下しない絶縁性硬化物を与えることができ、しかも取り扱いが容易である。

Claims (2)

  1. 酸素含有率が重量%及びヨウ素価が190の1,4−ポリブタジエンポリオールと酸素含有率が2重量%及びヨウ素価が1のポリイソプレンポリオールとからなる酸素含有率が22重量%以下及びヨウ素価が155以下のポリオールと、ポリイソシアネートとを反応させて得られたウレタンプレポリマーを含有し、前記ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基がブロックされてることを特徴とする一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物
  2. 気又は電子部品の絶縁用である請求項1記載の一液型絶縁性ポリウレタン樹脂用組成物。
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