JP4316280B2 - 光学ユニット及びこれを用いたバックライトユニット - Google Patents

光学ユニット及びこれを用いたバックライトユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集光、拡散、法線方向側への屈折等の諸機能を有し、特に液晶表示装置のバックライトユニットに好適な光学ユニット、及びこれを用いたバックライトユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、液晶層を背面から照らすバックライト方式が普及し、液晶層の下面側にエッジライト型(サイドライト型)、直下型等のバックライトユニットが装備されている。このエッジライト型のバックライトユニット20は、一般的には図8(a)に示すように、光源としての棒状のランプ21と、このランプ21に端部が沿うように配置される方形板状の導光板22と、この導光板22の表面側に積層される光学ユニット23とを装備している。この光学ユニット23は、複数の光学シートを重畳して備えており、透過光線に対して集光、拡散、屈折等の光学的機能を有している。この光学ユニット23に備える光学シートとしては、(1)導光板22の表面側に配設され、主に光拡散機能を有する光拡散シート24や、(2)光拡散シート24の表面側に配設され、法線方向側への屈折機能を有するプリズムシート25などが用いられている。
【0003】
このバックライトユニット20の機能を説明すると、まず、ランプ21より導光板22に入射した光線は、導光板22裏面の反射ドット又は反射シート(図示されず)及び各側面で反射され、導光板22表面から出射される。導光板22から出射した光線は光拡散シート24に入射し、拡散され、表面より出射される。その後、光拡散シート24表面から出射された光線は、プリズムシート25に入射し、表面に形成されたプリズム部25aによって略真上方向にピークを示す分布の光線として出射される。このように、ランプ21から出射された光線が、光学ユニット23によって拡散され、略真上方向にピークを示すように屈折され、さらに上方の図示していない液晶層全面を照明するものである。
【0004】
また図示していないが、上述の導光板22の導光特性や光学ユニット23に備える光学シートの光学的機能などを考慮し、光拡散シートやプリズムシートなどの光学シートがさらに多く配設される光学ユニット23もある。
【0005】
上記従来の光拡散シート24は、一般的には図8(b)に示すように、透明な合成樹脂製の基材層26と、この基材層26の表面に積層される光拡散層27とを備えている(例えば特開2000−89007公報等参照)。この光拡散層27は、一般的にはバインダー28中に樹脂ビーズ29を含有している。この樹脂ビーズ29の存在によって光拡散シート24の表面にレンズ状の微細凹凸が形成される。このレンズ状の微細凹凸や樹脂ビーズ29の界面での屈折、反射等により当該光拡散シート24の拡散、集光等の光学的機能が奏される。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−89007公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の光学ユニット23に備える光拡散シート24は、樹脂ビーズ29表面にバインダー28が覆うため、樹脂ビーズ29が十分に突出し難く、意図するレンズ状の微細凹凸の形成が困難であり、集光、拡散等の光学的機能の向上には一定の限界がある。そのため、従来の光学ユニット23は、比較的多くの光学シートが配設されており、バックライトユニット20の正面輝度の向上が困難である。
【0008】
また、光拡散シート24は、樹脂ビーズ29の粒子径、配合量及び塗工量を変化させることで集光等の光学的機能の制御が可能であるが、樹脂ビーズ29の均一分散ひいては均一塗工が凝集等により困難であるため、光学的機能の正確な制御は不可能である。
【0009】
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能が格段に高く、光学的機能を容易かつ確実に制御することができる光学ユニット及びこれを用いて正面方向の高輝度化、輝度の均一化等の品質の向上が促進されるバックライトユニットの提供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた発明は、重畳される複数の光学シートを備え、この光学シートとしてマイクロレンズシート及び光拡散シートが用いられており、このマイクロレンズシートが複数のマイクロレンズから構成されるマイクロレンズアレイを表面に備え、光拡散シートが基材層とバインダー中に光拡散剤を含有する光拡散層とを備えており、上記マイクロレンズシートにおけるマイクロレンズの高さ(H)の曲率半径(R)に対する高さ比(H/R)が5/8以上1以下で、マイクロレンズのレンズ間距離(S)の直径(D)に対する間隔比(S/D)が1/2以下で、マイクロレンズの充填率が40%以上である光学ユニットである。
【0011】
当該光学ユニットは、優れた光学的機能を奏するマイクロレンズシートを備えていることから、集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能が格段に向上する。また、当該光学ユニットは、マイクロレンズシートに加えて光拡散シートを備えていることから、光拡散機能が格段に向上し、幾何学的形状を重ねることに起因するモアレ、ギラツキ、輝度ムラ等の発生が低減され、品位が向上する。さらに、当該光学ユニットは、マイクロレンズシートのマイクロレンズの直径(D)、高さ比(H/R)、間隔比(S/D)、充填率、配設パターン等を調整することで、その光学的機能が容易かつ確実に制御される。
【0012】
上記マイクロレンズシートにおけるマイクロレンズの高さ(H)の曲率半径(R)に対する高さ比(H/R)としては5/8以上1以下、マイクロレンズのレンズ間距離(S)の直径(D)に対する間隔比(S/D)としては1/2以下、マイクロレンズの充填率としては40%以上とされており、マイクロレンズの直径(D)としては、10μm以上1000μm以下、マイクロレンズアレイを構成する素材の屈折率としては1.3以上1.8以下が好ましい。このように高さ比(H/R)、間隔比(S/D)、充填率及び素材の屈折率を上記範囲とすることで、集光等の光学的機能がさらに高められる。
【0013】
上記マイクロレンズシートの表面形状におけるマイクロレンズの配設パターンとしては正三角形格子パターンが好ましい。この正三角形格子パターンは、半球状のマイクロレンズをより密に配設することができる。そのため、当該正三角形格子パターンによれば、当該マイクロレンズシートにおけるマイクロレンズの充填率が容易に高められ、集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能が格段に向上する。
【0014】
また、上記マイクロレンズシートの表面形状におけるマイクロレンズの配設パターンとしてはランダムパターンも好ましい。このようにランダムパターンによれば、当該マイクロレンズシートを他の光学部材と重ね合わせた際にモアレの発生がさらに低減される。
【0015】
上記光学シートの裏面にバインダー中にビーズが分散したスティッキング防止層を備えるとよい。このように裏面にスティッキング防止層を備えることで、光学シートと裏面側に配設される導光板、他の光学シート等とのスティッキングが防止される。
【0016】
従って、ランプから発せられる光線を分散させて表面側に導く液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能が高い当該光学ユニットを備えると、正面方向の高輝度化、輝度の均一化等の品質が高められ、さらに光学シート枚数の低減による薄型化が促進される。
【0017】
ここで、「マイクロレンズ」とは、界面が部分球面状の微小レンズを意味し、例えば半球状凸レンズ、半球状凹レンズなどが該当する。「直径(D)」とは、マイクロレンズの基底又は開口の直径を意味する。「高さ(H)」とは、マイクロレンズが凸レンズの場合にはマイクロレンズの基底面から最頂部までの垂直距離、マイクロレンズが凹レンズの場合にはマイクロレンズの開口面から最底部までの垂直距離を意味する。「レンズ間距離」とは、隣り合う一対のマイクロレンズ間の最短距離を意味する。「充填率」とは、表面投影形状における単位面積当たりのマイクロレンズの面積比を意味する。「正三角形格子パターン」とは、表面を同一形状の正三角形に区分し、その正三角形の各頂点にマイクロレンズを配設するパターンを意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態に係る光学ユニットを示す模式的断面図、図2(a)及び(b)は図1の光学ユニットに備えるマイクロレンズシートを示す模式的部分平面図及び模式的部分断面図、図3は図1の光学ユニットを備えるバックライトユニットを示す模式的断面図、図4は図1のマイクロレンズシートとは異なる形態のマイクロレンズシートを示す模式的部分断面図、図5は高さ比と正面輝度相対値との関係を示すグラフ、図6は間隔比と正面輝度相対値との関係を示すグラフ、図7はレンズ充填率と正面輝度相対値との関係を示すグラフである。
【0019】
図1の光学ユニット1は、光学シートとしてマイクロレンズシート2及び光拡散シート3を備えており、マイクロレンズシート2の表面側に光拡散シート3が重畳されている。
【0020】
マイクロレンズシート2は、図2(a)及び(b)に示すように、シート状の基材層4と、この基材層4の表面に有するマイクロレンズアレイ5とを備えている。このマイクロレンズシート2は、表面のマイクロレンズアレイ5によって優れた集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能を有する。
【0021】
基材層4は、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明の合成樹脂から形成されている。かかる基材層4に用いられる合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル、活性エネルギー線硬化型樹脂等が挙げられる。中でも、マイクロレンズアレイ5の成形性に優れる紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の活性エネルギー線硬化型樹脂や、透明性及び強度に優れるポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。また、基材層4としてポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム又はポリカーボネートフィルムを用い、その上に紫外線硬化性樹脂などでマイクロレンズ6を形成することも好ましい。
【0022】
基材層4の厚み(平均厚み)は、特には限定されないが、例えば10μm以上500μm以下、好ましくは35μm以上250μm以下、特に好ましくは50μm以上188μm以下とされる。基材層4の厚みが上記範囲未満であると、バックライトユニット等において熱に曝された際にカールが発生しやすくなってしまう、取扱いが困難になる等の不都合が発生する。逆に、基材層4の厚みが上記範囲を超えると、液晶表示装置の輝度が低下してしまうことがあり、またバックライトユニットの厚みが大きくなって液晶表示装置の薄型化の要求に反することにもなる。
【0023】
マイクロレンズアレイ5は、多数のマイクロレンズ6から構成されている。このマイクロレンズ6は、半球状(半球に近似した形状を含む)とされ、基材層4の表面に突設されている。マイクロレンズ6は、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明の合成樹脂から形成されており、具体的には上記基材層4と同様の合成樹脂が用いられている。なお、マイクロレンズ6は、上記半球状凸レンズに限定されず、半球状凹レンズのマイクロレンズも可能である。かかる半球状凹レンズのマイクロレンズも、上記マイクロレンズ6と同様に優れた光学的機能を有する。
【0024】
基材層4及びマイクロレンズ6には、上記の合成樹脂の他、例えばフィラー、可塑剤、安定化剤、劣化防止剤、分散剤等が配合されてもよい。
【0025】
マイクロレンズ6は、基材層4の表面に比較的密にかつ幾何学的に配設されている。具体的にはマイクロレンズ6は、基材層4の表面において正三角形格子パターンで配設されている。従って、マイクロレンズ6のピッチ(P)及びレンズ間距離(S)は全て一定である。この配設パターンは、マイクロレンズ6を最も密に配設することができる。なお、マイクロレンズ6の配設パターンとしては、稠密充填可能な上記正三角形格子パターンに限定されず、例えば正方形格子パターンやランダムパターンも可能である。このランダムパターンによれば、当該マイクロレンズシート2を他の光学部材と重ね合わせた際にモアレの発生が低減される。
【0026】
マイクロレンズ6の直径(D)の下限としては、10μm、特に100μm、さらに特に200μmが好ましい。一方、マイクロレンズ6の直径(D)の上限としては、1000μm、特に700μmが好ましい。マイクロレンズ6の直径(D)が10μmより小さいと、回析の影響が大きくなり、光学的性能の低下や色分解が起こり易く、品質の低下を招来する。一方、マイクロレンズ6の直径(D)が1000μmを超えると、厚さの増大や輝度ムラが生じやすく、品質の低下を招来する。また、マイクロレンズ6の直径(D)を100μm以上とすることで、単位面積当たりのマイクロレンズ6が少なくなる結果、当該マイクロレンズシート2の大面積化が容易になり、製造時の技術的かつコスト的な負担が軽減される。
【0027】
マイクロレンズ6の表面粗さ(Ra)の下限としては、0.01μmが好ましく、0.03μmが特に好ましい。一方、マイクロレンズ6の表面粗さ(Ra)の上限としては、0.1μmが好ましく、0.07μmが特に好ましい。このようにマイクロレンズ6の表面粗さ(Ra)を上記下限以上とすることで、当該マイクロレンズシート2のマイクロレンズアレイ5の成形性が比較的容易になり、製造面での技術的及びコスト的負担が軽減される。一方、マイクロレンズ6の表面粗さ(Ra)を上記上限未満とすることで、マイクロレンズ6表面での光の散乱が低減される結果、マイクロレンズ6による集光機能や法線方向側への屈折機能が高められ、かかる良好な光学的機能に起因して正面方向の高輝度化が図られる。
【0028】
マイクロレンズ6の高さ(H)の曲率半径(R)に対する高さ比(H/R)の下限としては、5/8が好ましく、3/4が特に好ましい。一方、この高さ比(H/R)の上限としては1が好ましい。このようにマイクロレンズ6の高さ比(H/R)を上記範囲とすることで、マイクロレンズ6におけるレンズ的屈折作用が効果的に奏され、当該マイクロレンズシート2の集光等の光学的機能が格段に向上される。
【0029】
マイクロレンズ6のレンズ間距離(S;P−D)の直径(D)に対する間隔比(S/D)の上限としては1/2が好ましく、1/5が特に好ましい。このようにマイクロレンズ6のレンズ間距離(S)を上記上限以下とすることで、光学的機能に寄与しない平坦部が低減され、当該マイクロレンズシート2の集光等の光学的機能が格段に向上される。
【0030】
マイクロレンズ6の充填率の下限としては40%が好ましく、60%が特に好ましい。このようにマイクロレンズ6の充填率を上記下限以上とすることで、マイクロレンズ6の占有面積を高め、当該マイクロレンズシート2の集光等の光学的機能が格段に向上される。
【0031】
マイクロレンズアレイ5を構成する素材の屈折率の下限としては1.3が好ましく、1.45が特に好ましい。一方、この素材の屈折率の上限としては1.8が好ましく、1.6が特に好ましい。この範囲の中でも、マイクロレンズアレイ5を構成する素材の屈折率としては1.5が最も好ましい。このようにマイクロレンズアレイ5を構成する素材の屈折率を上記範囲とすることで、マイクロレンズ6におけるレンズ的屈折作用が効果的に奏され、当該マイクロレンズシート2の集光等の光学的機能がさらに高められる。
【0032】
当該マイクロレンズシート2の製造方法としては、上記構造のものが形成できれば特に限定されるものではなく、種々の方法が採用される。当該マイクロレンズシート2の製造方法としては、基材層4を作成した後にマイクロレンズアレイ5を別に形成する方法と、基材層4とマイクロレンズアレイ5とを一体成形する方法とが可能であり、具体的には、
(a)マイクロレンズアレイ5表面の反転形状を有するシート型に合成樹脂を積層し、そのシート型を剥がすこと当該マイクロレンズシート2を形成する方法、
(b)マイクロレンズアレイ5表面の反転形状を有する金型に溶融樹脂を注入する射出成型法、
(c)シート化された樹脂を再加熱して前記と同様の金型と金属板との間にはさんでプレスして形状を転写する方法、
(d)マイクロレンズアレイ5表面の反転形状を周面に有するロール型と他のロールとのニップに溶融状態の樹脂を通し、上記形状を転写する押出しシート成形法、
(e)基材層に紫外線硬化型樹脂を塗布し、上記と同様の反転形状を有するシート型、金型又はロール型に押さえ付けて未硬化の紫外線硬化型樹脂に形状を転写し、紫外線をあてて紫外線硬化型樹脂を硬化させる方法、
(f)上記と同様の反転形状を有する金型又はロール型に未硬化の紫外線硬化性樹脂を充填塗布し、基材層で押さえ付けて均し、紫外線をあてて紫外線硬化型樹脂を硬化させる方法、
(g)紫外線硬化型樹脂の代わりに電子線硬化型樹脂を使用する方法
などがある。
【0033】
上記マイクロレンズアレイ5の反転形状を有する型(モールド)の製造方法としては、例えば基材上にフォトレジスト材料により斑点状の立体パターンを形成し、この立体パターンを加熱流動化により曲面化することで、マイクロレンズアレイ模型を作製し、このマイクロレンズアレイ模型の表面に電鋳法により金属層を積層し、この金属層を剥離することで製造することができる。
【0034】
上記製造方法によれば、任意形状のマイクロレンズアレイ5が容易かつ確実に形成される。そのため、マイクロレンズアレイ5を構成するマイクロレンズ6の直径(D)、高さ比(H/R)、間隔比(S/D)、充填率等が容易かつ確実に調整され、その結果当該マイクロレンズシート2の光学的機能が容易かつ確実に制御される。
【0035】
当該マイクロレンズシート2は、表面に有するマイクロレンズアレイ5によって、集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能が格段に向上され、かつ、その光学的機能が容易かつ確実に制御される。また、当該マイクロレンズシート2は、マイクロレンズ6の高さを一定に調整することで、応力集中が抑制され、重ね合わされる他部材(光拡散シート3等)への傷付けが防止される。
【0036】
光拡散シート3は、基材層7と、この基材層7の表面に積層される光拡散層8とを備えている。この基材層7の素材、厚さ等は、上記マイクロレンズシート2の基材層4と同様である。
【0037】
光拡散層8は、バインダー9と、このバインダー9中に含有する光拡散剤10とを備えている。この光拡散層8中に含有する光拡散剤10によって光拡散層8を裏側から表側に透過する光線を均一に拡散させることができる。また、光拡散剤10によって光拡散層8の表面に微細な凹凸が略均一に形成されている。このように光拡散シート3表面に形成される微細な凹凸により、光線をより良く拡散させることができる。なお、光拡散層8の厚み(光拡散剤10を除いたバインダー9部分の厚みを意味する)は特には限定されないが、例えば1μm以上30μm以下程度とされている。また、バインダー9は光線を透過させる必要があるので透明とされており、特に無色透明が好ましい。
【0038】
光拡散剤10は、光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーに大別される。無機フィラーとしては、具体的には、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、又はこれらの混合物を用いることができる。有機フィラーの具体的な材料としては、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド等を用いることができる。中でも、透明性が高いアクリル樹脂が好ましく、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が特に好ましい。
【0039】
光拡散剤10の形状は、特に限定されるものではなく、例えば球状、立方状、針状、棒状、紡錘形状、板状、鱗片状、繊維状などが挙げられ、中でも光拡散性に優れる球状のビーズが好ましい。
【0040】
光拡散剤10の平均粒子径の下限としては1μm、特に2μm、さらに特に5μmが好ましく、光拡散剤10の平均粒子径の上限としては50μm、特に20μm、さらに特に15μmが好ましい。これは、光拡散剤10の平均粒子径が上記範囲未満であると、光拡散剤10によって形成される光拡散層8表面の凹凸が小さくなり、光拡散シートとして必要な光拡散性を満たさないおそれがあり、逆に、光拡散剤10の平均粒子径が上記範囲を越えると、光拡散シート3の厚さが増大し、かつ、均一な拡散が困難になることからである。
【0041】
光拡散剤10の配合量(バインダー9の形成材料であるポリマー組成物中の基材ポリマー100部に対する固形分換算の配合量)の下限としては10部、特に20部、さらに特に50部が好ましい。一方、上記配合量の上限としては500部、特に300部、さらに特に200部が好ましい。これは、光拡散剤10の配合量が上記範囲未満であると、光拡散性が不十分となってしまい、一方、光拡散剤10の配合量が上記範囲を越えると光拡散剤10を固定する効果が低下することからである。
【0042】
バインダー9は、基材ポリマーを含むポリマー組成物を架橋硬化させることで形成される。このバインダー9によって、基材層7の表面全面に光拡散剤10が略等密度に配置固定される。なお、このバインダー9を形成するためのポリマー組成物は、その他に例えば、微小無機充填剤、硬化剤、可塑剤、分散剤、各種レベリング剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、粘性改質剤、潤滑剤、光安定化剤等が適宜配合されてもよい。
【0043】
上記基材ポリマーとしては、特に限定されるものではなく、例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂等が挙げられ、これらのポリマーを1種又は2種以上混合して使用することができる。特に、上記基材ポリマーとしては、加工性が高く、塗工等の手段で容易に光拡散層8を形成することができるポリオールが好ましい。また、バインダー9に用いられる基材ポリマーは光線を透過させる必要があるので透明とされており、特に無色透明が好ましい。
【0044】
上記ポリオールとしては、例えば水酸基含有不飽和単量体を含む単量体成分を重合して得られるポリオール、水酸基過剰の条件で得られるポリエステルポリオールなどが挙げられ、これらを単体で又は2種以上混合して使用することができる。
【0045】
この水酸基含有不飽和単量体としては、(a)例えばアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アリルアルコール、ホモアリルアルコール、ケイヒアルコール、クロトニルアルコール等の水酸基含有不飽和単量体、(b)例えばエチレングリコール、エチレンオキサイド、プロピレングリコール、プロピレンオキサイド、ブチレングリコール、ブチレンオキサイド、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルデカノエート、プラクセルFM−1(ダイセル化学工業株式会社製)等の2価アルコール又はエポキシ化合物と、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸との反応で得られる水酸基含有不飽和単量体などが挙げられる。これらの水酸基含有不飽和単量体から選択される1種又は2種以上を重合してポリオールを製造することができる。
【0046】
また、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸シクロヘキシル、スチレン、ビニルトルエン、1−メチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、酢酸アリル、アジピン酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、マレイン酸ジエチル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エチレン、プロピレン、イソプレン等から選択される1種又は2種以上のエチレン性不飽和単量体と、上記(a)及び(b)から選択される水酸基含有不飽和単量体とを重合してポリオールを製造することもできる。
【0047】
かかる水酸基含有不飽和単量体を含む単量体成分を重合して得られるポリオールの数平均分子量は1000以上500000以下であり、好ましくは5000以上100000以下である。また、その水酸基価は5以上300以下、好ましくは10以上200以下、さらに好ましくは20以上150以下である。
【0048】
水酸基過剰の条件で得られるポリエステルポリオールは、(c)例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ハイドロキノンビス(ヒドロキシエチルエーテル)、トリス(ヒドロキシエチル)イソシヌレート、キシリレングリコール等の多価アルコールと、(d)例えばマレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、トリメット酸、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸等の多塩基酸とを、プロパンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール中の水酸基数が前記多塩基酸のカルボキシル基数よりも多い条件で反応させて製造することができる。
【0049】
かかる水酸基過剰の条件で得られるポリエステルポリオールの数平均分子量は500以上300000以下であり、好ましくは2000以上100000以下である。また、その水酸基価は5以上300以下、好ましくは10以上200以下、さらに好ましくは20以上150以下である。
【0050】
当該ポリマー組成物の基材ポリマーとして用いられるポリオールとしては、上記ポリエステルポリオール、及び、上記水酸基含有不飽和単量体を含む単量体成分を重合して得られ、かつ、(メタ)アクリル単位等を有するアクリルポリオールが好ましい。かかるポリエステルポリオール又はアクリルポリオールを基材ポリマーとするバインダー9は耐候性が高く、光拡散層8の黄変等を抑制することができる。なお、このポリエステルポリオールとアクリルポリオールのいずれか一方を使用してもよく、両方を使用してもよい。
【0051】
なお、上記ポリエステルポリオール及びアクリルポリオール中の水酸基の個数は、1分子当たり2個以上であれば特に限定されないが、固形分中の水酸基価が10以下であると架橋点数が減少し、耐溶剤性、耐水性、耐熱性、表面硬度等の被膜物性が低下する傾向がある。
【0052】
上記ポリマー組成物中には微小無機充填剤を含有するとよい。このバインダー9中に微小無機充填剤を含有することで、光拡散層8ひいては光拡散シート3の耐熱性が向上する。この微小無機充填剤を構成する無機物としては、特に限定されるものではなく、無機酸化物が好ましい。この無機酸化物は、金属元素が主に酸素原子との結合を介して3次元のネットワークを構成した種々の含酸素金属化合物と定義される。また無機酸化物を構成する金属元素としては、たとえば、元素周期律表II〜VI族から選ばれる元素が好ましく、元素周期律表III〜V族から選ばれる元素がさらに好ましい。その中でも、Si、Al、Ti及びZrから選択される元素が特に好ましく、金属元素がSiであるコロイダルシリカが、耐熱性向上効果及び均一分散性の面で微小無機充填剤として最も好ましい。また微小無機充填剤の形状は、球状、針状、板状、鱗片状、破砕状等の任意の粒子形状でよく、特に限定されない。
【0053】
微小無機充填剤の平均粒子径の下限としては、5nmが好ましく、10nmが特に好ましい。一方、微小無機充填剤の平均粒子径の上限としては50nmが好ましく、25nmが特に好ましい。これは、微小無機充填剤の平均粒子径が上記範囲未満では、微小無機充填剤の表面エネルギーが高くなり、凝集等が起こりやすくなるためであり、逆に、平均粒子径が上記範囲を超えると、短波長の影響で白濁し、光拡散シート3の透明性を完全に維持することができなくなることからである。
【0054】
微小無機充填剤の基材ポリマー100部に対する配合量(無機物成分のみの配合量)の下限としては固形分換算で5部が好ましく、50部が特に好ましい。一方、微小無機充填剤の上記配合量の上限としては500部が好ましく、200部がより好ましく、100部が特に好ましい。これは、微小無機充填剤の配合量が上記範囲未満であると、光拡散シート3の耐熱性を十分に発現することができなくなってしまうおそれがあり、逆に、配合量が上記範囲を越えると、ポリマー組成物中への配合が困難になり、光拡散層8の光線透過率が低下するおそれがあることからである。
【0055】
微小無機充填剤としては、その表面に有機ポリマーが固定されたものを用いるとよい。このように有機ポリマー固定微小無機充填剤を用いることで、バインダー9中での分散性やバインダー9との親和性の向上が図られる。この有機ポリマーについては、その分子量、形状、組成、官能基の有無等に関して特に限定はなく、任意の有機ポリマーを使用することができる。また有機ポリマーの形状については、直鎖状、分枝状、架橋構造等の任意の形状のものを使用することができる。
【0056】
かかる有機ポリマーを構成する具体的な樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルおよびこれらの共重合体やアミノ基、エポキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の官能基で一部変性した樹脂等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル−スチレン系樹脂、(メタ)アクリル−ポリエステル系樹脂等の(メタ)アクリル単位を含む有機ポリマーを必須成分とするものが被膜形成能を有し好適である。他方、上記ポリマー組成物の基材ポリマーと相溶性を有する樹脂が好ましく、従ってポリマー組成物に含まれる基材ポリマーと同じ組成であるものが最も好ましい。
【0057】
なお、微小無機充填剤は、微粒子内に有機ポリマーを包含していてもよい。このことにより、微小無機充填剤のコアである無機物に適度な軟度および靱性を付与することができる。
【0058】
上記有機ポリマーにはアルコキシ基を含有するものを用いるとよく、その含有量としては有機ポリマーを固定した微小無機充填剤1g当たり0.01mmol以上50mmol以下が好ましい。かかるアルコキシ基により、バインダー9を構成するマトリックス樹脂との親和性や、バインダー9中での分散性を向上させることができる。
【0059】
ここでいうアルコキシ基は、微粒子骨格を形成する金属元素に結合したRO基を示す。このRは置換されていてもよいアルキル基であり、微粒子中のRO基は同一であっても異なっていてもよい。Rの具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル等が挙げられる。微小無機充填剤を構成する金属と同一の金属アルコキシ基を用いるのが好ましく、微小無機充填剤がコロイダルシリカである場合には、シリコンを金属とするアルコキシ基を用いるのが好ましい。
【0060】
有機ポリマーを固定した微小無機充填剤中の有機ポリマーの含有率については、特に制限されるものではないが、微小無機充填剤を基準にして0.5質量%以上50質量%以下が好ましい。
【0061】
上述のように微小無機充填剤に固定する有機ポリマーとして水酸基を有するものを用い、バインダー9を構成するポリマー組成物中に水酸基と反応するような官能基を2個以上有する多官能イソシアネート化合物、メラミン化合物およびアミノプラスト樹脂から選ばれる少なくとも1種のものを含有するとよい。これにより、微小無機充填剤とバインダー9のマトリックス樹脂とが架橋構造で結合され、保存安定性、耐汚染性、可撓性、耐候性、保存安定性等が良好になり、さらに得られる被膜が光沢を有するものとなる。
【0062】
上記多官能イソシアネート化合物としては、脂肪族、脂環族、芳香族及びその他の多官能イソシアネート化合物やこれらの変性化合物を挙げることができる。多官能イソシアネート化合物の具体例としては、例えばトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、イソシアヌレート体等の3量体等;これらの多官能イソシアネート類とプロパンジオール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコールとの反応により生成される2個以上のイソシアネート基が残存する化合物;これらの多官能イソシアネート化合物をエタノール、ヘキサノール等のアルコール類、フェノール、クレゾール等のフェノール性水酸基を有する化合物、アセトオキシム、メチルエチルケトキシム等のオキシム類、ε−カプロラクタム、γ−カプロラクタム等のラクタム類等のブロック剤で封鎖したブロックド多官能イソシアネート化合物などを挙げることができる。なお、上記多官能イソシアネート化合物は1種又は2種以上混合して使用できる。中でも、被膜の黄変色を防止するために、芳香環に直接結合したイソシアネート基を有しない無黄変性多官能イソシアネート化合物が好ましい。
【0063】
上記メラミン化合物としては、例えばジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、イソブチルエーテル型メラミン、n−ブチルエーテル型メラミン、ブチル化ベンゾグアナミン等を挙げることができる。
【0064】
上記アミノプラスト樹脂としては、例えばアルキルエーテル化メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられ、これらのアミノプラスト樹脂の単体又は2種以上の混合物もしくは共縮合物を使用できる。このアルキルエーテル化メラミン樹脂とは、アミノトリアジンをメチロール化し、シクロヘキサノールまたは炭素数1〜6のアルカノールでアルキルエーテル化して得られるものであり、ブチルエーテル化メラミン樹脂、メチルエーテル化メラミン樹脂、メチルブチル混合メラミン樹脂が代表的なものである。また、硬化を促進させるためのスルホン酸系触媒、たとえば、パラトルエンスルホン酸およびそのアミン塩等を使用することができる。
【0065】
上記基材ポリマーとしてはシクロアルキル基を有するポリオールが好ましい。このように、バインダー9を構成する基材ポリマー(ポリオール)中にシクロアルキル基を導入することで、バインダー9の撥水性、耐水性等の疎水性が高くなり、高温高湿条件下での当該光拡散シート3の耐撓み性、寸法安定性等が改善される。また、光拡散層8の硬度、耐候性、肉持感、耐溶剤性等の塗膜基本性能が向上する。さらに、表面に有機ポリマーが固定された微小無機充填剤との親和性及び微小無機充填剤の均一分散性がさらに良好になる。
【0066】
上記シクロアルキル基としては特に限定されず、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基、シクロトリデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基等が挙げられる。
【0067】
上記シクロアルキル基を有するポリオールは、シクロアルキル基を有する重合性不飽和単量体を共重合することで得られる。このシクロアルキル基を有する重合性不飽和単量体とは、シクロアルキル基を分子内に少なくとも1つ有する重合性不飽和単量体である。この重合性不飽和単量体としては特に限定されず、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0068】
また、ポリマー組成物中には硬化剤としてイソシアネートを含有するとよい。このようにポリマー組成物中にイソシアネート硬化剤を含有することで、より一層強固な架橋構造となり、光拡散層8の被膜物性がさらに向上する。このイソシアネートとしては上記多官能イソシアネート化合物と同様の物質が用いられる。中でも、被膜の黄変色を防止する脂肪族系イソシアネートが好ましい。
【0069】
特に、基材ポリマーとしてポリオールを用いる場合、ポリマー組成物中に配合する硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート、イソフロンジイソシアネート及びキシレンジイソシアネートのいずれか1種もしくは2種以上混合して用いるとよい。これらの硬化剤を用いると、ポリマー組成物の硬化反応速度が大きくなるため、帯電防止剤として微小無機充填剤の分散安定性に寄与するカチオン系のものを使用しても、カチオン系帯電防止剤による硬化反応速度の低下を十分補うことができる。また、かかるポリマー組成物の硬化反応速度の向上は、バインダー中への微小無機充填剤の均一分散性に寄与する。その結果、当該光拡散シートは熱、紫外線等による撓みや黄変を格段に抑制することができる。
【0070】
さらに、ポリマー組成物中に帯電防止剤を混練するとよい。このように帯電防止剤が混練されたポリマー組成物からバインダー9を形成することで、当該光拡散シート3に帯電防止効果が発現され、ゴミを吸い寄せたり、プリズムシート等との重ね合わせが困難になる等の静電気の帯電により発生する不都合を防止することができる。また、帯電防止剤を表面にコーティングすると表面のベタツキや汚濁が生じてしまうが、このようにポリマー組成物中に混練することでかかる弊害は低減される。この帯電防止剤としては、特に限定されるものではなく、例えばアルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩等のアニオン系帯電防止剤、第四アンモニウム塩、イミダゾリン化合物等のカチオン系帯電防止剤、ポリエチレングリコール系、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸エステル、エタノールアミド類等のノニオン系帯電防止剤、ポリアクリル酸等の高分子系帯電防止剤などが用いられる。中でも、帯電防止効果が比較的大きいカチオン系帯電防止剤が好ましく、少量の添加で帯電防止効果が奏される。
【0071】
次に、当該光拡散シート3の製造方法について説明する。当該光拡散シート3の製造方法は、(a)バインダー9を構成するポリマー組成物に光拡散剤10を混合することで光拡散層用塗工液を製造する工程と、(b)この光拡散層用塗工液を基材層7の表面に塗工することで光拡散層8を積層する工程とを有する。
【0072】
当該光拡散シート3は、光拡散層8中に含有する光拡散剤10の界面での反射や屈折及び光拡散層8表面に形成される微細凹凸での屈折により、高い光拡散機能を有し、この光拡散機能に起因して法線方向側への屈折機能を有している。
【0073】
当該光学ユニット1は、マイクロレンズシート2によって集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能が飛躍的に向上し、このマイクロレンズシート2の表面側に備える光拡散シート3の優れた光拡散機能によってモアレ、ギラツキ、輝度ムラ等の発生が低減され、品位が向上する。また、当該光学ユニット1は、マイクロレンズシート2のマイクロレンズ6の直径(D)、高さ比(H/R)、間隔比(S/D)、充填率等を調整することで、光学的機能が容易かつ確実に制御される。さらに、当該光学ユニット1は、マイクロレンズシート2のマイクロレンズ6の高さ(D)を一定に調整することで、応力集中が抑制され、重畳される光拡散シート3の傷付きや重ねられる他部材への傷付けが防止される。
【0074】
図3に示すエッジライト型バックライトユニットは、導光板11と、この導光板11の対偶辺に配設される一対の線状のランプ12とを備えており、この導光板11の表面側に当該光学ユニット1が重ねて配設されている。ランプ12から発せられ、導光板11表面から出射される光線は法線方向に対して所定角度傾斜した比較的強いピークを有しているが、当該バックライトユニットは、高い集光機能、光拡散機能、法線方向側への変角機能等を有する当該光学ユニット1によりって正面輝度が格段に高められる。また、当該バックライトユニットは、マイクロレンズシート2の表面側に重畳される光拡散シートによって出射光がより均一に拡散され、輝度ムラ、ギラツキ等が防止される。従って、当該バックライトユニットによれば、従来必要であった複数枚の光学シートの低減化が図られ、バックライトユニットの薄型化、輝度向上及びコスト低減が促進される。なお、エッジライト型バックライトユニットは、4本、6本等のランプ12が装備されることもある。
【0075】
図4のマイクロレンズシート15は、基材層4と、この基材層4の表面に有するマイクロレンズアレイ5と、基材層4の裏面に積層されるスティッキング防止層16とを備えている。この基材層4及びマイクロレンズアレイ5は、上記マイクロレンズシート2と同様であるため、同一番号を付して説明を省略する。従って、当該マイクロレンズシート15も、上記マイクロレンズシート2と同様に優れた集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能を有している。
【0076】
スティッキング防止層16は、バインダー17と、このバインダー17中に分散するビーズ18とを備えている。このバインダー17は、上記光拡散層8のバインダー9と同様のポリマー組成物を架橋硬化させることで形成される。またビーズ18は、上記光拡散層8の光拡散剤10と同様のものが用いられる。なお、このスティッキング防止層16の厚み(ビーズ18を除いたバインダー17部分の厚み)は特には限定されないが、例えば1μm以上10μm以下程度とされている。
【0077】
このビーズ18の配合量は比較的少量とされ、ビーズ18は互いに離間してバインダー17中に分散し、ビーズ18の多くはその下端がバインダー17からごく少量突出している。そのため、このマイクロレンズシート15を導光板と積層すると、突出したビーズ18の下端が導光板等の表面に当接し、マイクロレンズシート15の裏面の全面が導光板等と当接することがない。これにより、マイクロレンズシート15と導光板等とのスティッキングが防止され、液晶表示装置の画面の輝度ムラが抑えられる。
【0078】
当該スティッキング防止層16の形成方法としては、例えば(a)バインダー17を構成するポリマー組成物にビーズ18を混合することでスティッキング防止層用塗工液を製造する工程と、(b)このスティッキング防止層用塗工液を基材層4の裏面に塗工することでスティッキング防止層16を積層する工程とを有する。
【0079】
次に、シミュレーションにより、当該光学シートにおいて高さ比(H/R)、間隔比(S/D)及び充填率を変化させた場合に正面輝度がどのように変化するかを示す。このシミュレーションにおける輝度の解析は、モンテカルロ法を用いたノンシーケンシャル光線追跡で行う。得られる正面輝度相対値は、各パラメーターを変化させた場合の相対的な正面輝度を示すものである。
【0080】
高さ比(H/R)と正面輝度相対値との関係を下記表1及び図5のグラフに示す。この表1及び図5のグラフは、高さ比(H/R)が5/8以上で正面輝度相対値が高くなり、高さ比(H/R)が3/4以上で特に高くなることを示している。また、高さ比(H/R)が1に近づくほど正面輝度相対値の増加量が低下している。
【0081】
【表1】
Figure 0004316280
【0082】
間隔比(S/D)と正面輝度相対値との関係を下記表2及び図6のグラフに示す。この表2及び図6のグラフは、間隔比(S/D)が1/2以下で正面輝度相対値が高くなり、間隔比(S/D)が1/5以下で特に高くなることを示している。
【0083】
【表2】
Figure 0004316280
【0084】
レンズ充填率と正面輝度相対値との関係を下記表3及び図7のグラフに示す。この表3及び図7のグラフは、レンズ充填率が40%以上で正面輝度相対値が正面輝度相対値が高くなり、レンズ充填率が60%以上でより高くなり、レンズ充填率が75%以上で特に高くなることを示している。
【0085】
【表3】
Figure 0004316280
【0086】
最後に、エッジライト型バックライトユニットにおいて、ランプ及び導光板の条件を固定し、光学ユニットの構成が(a)1枚の光拡散シートを備える場合、(b)2枚の前記光拡散シートを重畳する場合、(c)3枚の前記光拡散シートを重畳する場合、及び(d)前記光拡散シートとマイクロレンズシートとを重畳する場合(本件発明の構成)のそれぞれの正面輝度を実測した。その結果を下記表4に示す。
【0087】
【表4】
Figure 0004316280
【0088】
上記表4に示すように、本件発明の上記(d)の構成の光学ユニットが、3枚の光拡散シートを重畳する上記(c)の構成の光学ユニットよりも正面輝度が格段に向上している。従って、本件発明の光学ユニットによれば、高い正面輝度が得られ、光学シートの装備枚数の低減化が促進されることが解る。
【0089】
なお、本発明の光学ユニット及びバックライトユニットは、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば光拡散シートの表面側にマイクロレンズシートを重畳する光学ユニットも可能である。この光学ユニットは、表面側のマイクロレンズシートによって高い法線方向側への屈折機能を有している。この光学ユニットの場合、光拡散シートの基材層裏面に上記スティッキング防止層16を積層するとよい。このスティッキング防止層16によって光拡散シートと導光板とのスティッキングが防止される。
【0090】
また、本発明の光学ユニットは、光拡散シート及びマイクロレンズシートを2枚以上備えることや、他の光学シートを備えることも可能である。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光学ユニットによれば、集光、法線方向側への屈折、拡散等の光学的機能が格段に高く、その光学的機能の制御が容易かつ確実であり、光学シートの傷付きや他部材への傷付けが抑制される。また、当該光学ユニットを用いたバックライトユニットによれば、正面方向の高輝度化、輝度の均一化等の品質の向上が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る光学ユニットを示す模式的断面図である。
【図2】図2(a)及び(b)は、図1の光学ユニットに備えられる光学シートを示す部分平面図及び部分断面図である。
【図3】図3は、図1の光学ユニットを備えるバックライトユニットを示す模式的断面図である。
【図4】図4は、図2の光学シートとは異なる形態に係る光学シートを示す部分断面図である。
【図5】図5は、高さ比と正面輝度相対値との関係を示すグラフである。
【図6】図6は、間隔比と正面輝度相対値との関係を示すグラフである。
【図7】図7は、レンズ充填率と正面輝度相対値との関係を示すグラフである。
【図8】図8(a)は、従来の一般的なエッジライト型バックライトユニットを示す模式的斜視図である。図8(b)は、従来のビーズ塗工シートを示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 光学ユニット
2 マイクロレンズシート
3 光拡散シート
4 基材層
5 マイクロレンズアレイ
6 マイクロレンズ
7 基材層
8 光拡散層
9 バインダー
10 光拡散剤
11 導光板
12 ランプ
15 マイクロレンズシート
16 スティッキング防止層
17 バインダー
18 ビーズ

Claims (7)

  1. 重畳される複数の光学シートを備え、この光学シートとしてマイクロレンズシート及び光拡散シートが用いられており、
    このマイクロレンズシートが、複数のマイクロレンズから構成されるマイクロレンズアレイを表面に備え、
    光拡散シートが基材層とバインダー中に光拡散剤を含有する光拡散層とを備えており、
    上記マイクロレンズシートにおけるマイクロレンズの高さ(H)の曲率半径(R)に対する高さ比(H/R)が5/8以上1以下で、マイクロレンズのレンズ間距離(S)の直径(D)に対する間隔比(S/D)が1/2以下で、マイクロレンズの充填率が40%以上である光学ユニット。
  2. 上記マイクロレンズシートにおけるマイクロレンズの直径(D)が10μm以上1000μm以下である請求項1に記載の光学ユニット。
  3. 上記マイクロレンズシートにおけるマイクロレンズアレイを構成する素材の屈折率が1.3以上1.8以下である請求項1又は請求項2に記載の光学ユニット。
  4. 上記マイクロレンズシートの表面形状におけるマイクロレンズの配設パターンが正三角形格子パターンである請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  5. 上記マイクロレンズシートの表面形状におけるマイクロレンズの配設パターンがランダムパターンである請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  6. 上記光学シートの裏面に、バインダー中にビーズが分散したスティッキング防止層を備えている請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光学ユニット。
  7. ランプから発せられる光線を分散させて表面側に導く液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光学ユニットを備えていることを特徴とする液晶表示用のバックライトユニット。
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