JP4314537B2 - 安全検出型薬液供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体製造におけるウェハ洗浄工程など、各種の製造工程中において、高純度の危険な薬液を安全に供給するための薬液供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造においては、人体に有害であったりあるいは腐食性が強いなど、危険な薬液を使用することが多く、例えばウェハ洗浄工程では、硫酸、塩酸、アンモニア、硝酸、過酸化水素水等の危険な薬液が多量に使用されている。
【0003】
ところで微細なパターンを形成する半導体製造においては汚染が大敵であり、そのため発塵源である作業者をウェハから分離する必要がある。そこで作業を自動化することが従来から進められており、前述のウェハ洗浄工程も現在では全自動化されている。そしてウェハ洗浄工程における薬液の供給についても、自動薬液供給装置を用いた自動供給が広く普及している。
【0004】
ウェハ洗浄工程における薬液供給装置には、一般にタンクローリーにより運搬して来た薬液を据置タンクに移し替え、その据置タンクから配管を通じて供給する据置タンク方式と、薬液を充填した専用の薬液容器から配管を通じて供給して、その専用薬液容器が空になれば薬液が充填されている別の専用薬液容器と取り替える専用容器方式との2種類の方式があるが、これらの2方式は薬液消費量等に応じて使い分けられている。
【0005】
また据置タンクもしくは専用容器に貯蔵される薬液をその使用箇所へ移送するための方式としては、ポンプを使用する方式と、高純度窒素ガス等のガスの圧力により圧送する方式とがある。これらのうち、ポンプを使用する方式は、据置タンクや専用容器自体は加圧しないため、これらの据置タンクや専用容器の製作コストは安くなるが、ポンプの点検保守、修理が必要となり、そのため稼働率が低くならざるを得ない。そこで一般には、窒素ガス等による圧送方式が広く普及している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような半導体製造におけるウェハ洗浄工程で使用する危険な薬液については、自動薬液供給が普及している。
【0007】
ところで一般に自動化の進展に伴って、人間が装置を直接操作する機会が少なくなったため、人間が装置の操作を通じて安全を確認することができなくなっている。しかしながらこれまでの自動化では、このような安全確認機能に代わる機能がなかったため、人間が直接操作していた時代には予想できなかったような事故や災害の発生が危惧されるようになった。
【0008】
例えば薬液供給配管から薬液が漏洩した場合、従来の自動化された薬液供給装置では、漏洩検知器が作動して、薬液供給が自動遮断されるように安全対策が施されてはいるが、漏洩検知器が正常に作動しなかったり、あるいはメンテナンス作業などにより漏洩検知器が誤って停止した状態のまま放置されていたりして、漏洩を検知できなかった場合には、薬液が漏洩し続けてしまう。
【0009】
また薬液供給中に据置タンクや専用容器(以下これらを単に薬液タンクと記す)が空になれば、薬液タンクの薬液供給配管に設けられた静電容量センサによって薬液タンク内の薬液が圧送用のガスに置き替えられたことを検知し、予備の薬液タンクに自動的に切り替わるように構成されているのが通常であるが、静電容量センサの誤動作等により、薬液タンクが空になったことを検知できない場合には、圧送用ガスが薬液供給口から多量に吹き出し、これに伴ない薬液が飛沫となって飛散し、その結果周囲の装置を腐食させたり、人体に危害を及ぼしたりするおそれがある。
【0010】
さらに、従来の自動薬液供給装置においては、薬液供給の停止は、ウェハ洗浄装置側からの要求信号に基いてバルブの開閉を制御することにより行なわれているが、薬液供給の終了を検知するためにウェハ洗浄装置側の薬液受け槽に設けられた液面レベル計が故障している場合には、薬液供給の終了が検知できず、要求信号が出力され続けることになり、そのため薬液供給を停止することができなくなる。この場合、過剰に供給されて薬液受け槽から溢れた薬液は、一般にはオーバーフロー配管を通って廃液として廃液処理設備に流入するように構成されているため、薬液漏洩等の危険なことは起こらないのが通常である。しかしながら、この場合薬液が無駄に消費されるだけでなく、廃液処理コストも必要となる等、無駄な経費がかかるに加え、予定外に多量に薬液を消費することになることから、薬液供給スケジュールに狂いが生じ、中途で操業を停止せざるを得なくなることもある。
【0011】
上述のような液面レベル計異常による薬液オーバーフローを少なくするための方策としては、定められた時間内に液面レベル計から終了信号が出力されない場合に強制的に薬液供給を停止するタイムアウト機能が設けられてはいるが、このタイムアウト機能では、実際の薬液供給に必要な時間に比べて余裕のある時間設定を必要とすることから、オーバーフローを確実に防止することは困難であった。例えば、1台の薬液自動供給装置から10箇所に同時に薬液を供給する可能性がある場合、タイムアウト時間は、1台に供給する場合の少なくとも10倍の時間を見越すことが必要であるが、一般には、1台の薬液自動供給装置から30箇所以上に供給することも行なわれている。そればかりでなく、タイムアウト時間の設定には圧送ガスの圧力低下や濾過フィルタの目詰り等による供給流量低下を考慮して余裕を持たせる必要があり、したがってタイムアウト時間は著しく長くせざるを得ず、そのためオーバーフロー防止対策としては有効な方法とは言えないのが実情である。
【0012】
これらの従来の自動化された薬液供給装置における問題点は、従来のこの種の薬液供給装置の安全対策として、各種検知器により危険を検知して、危険が検知されない場合には安全であると想定する“危険検知型安全対策”が適用されていたことに起因する。
【0013】
すなわち、実際上は危険が発生する確率は著しく低いから、危険検知型安全対策では、危険を検知した場合でも、本来はその検知器が正常に作動していることの確認が必要であり、また危険が発生していても検知器の感度低下等により検知できないことも考えられる。したがって危険検知型安全対策の場合は、人間が装置の操作等により常時安全を確認していることが必要とされる。しかしながら、自動化された薬液供給装置では、装置の操作に人間が不要となっているため、人間が装置を操作して安全を確認することができず、そのため前述のような問題点が発生していたのである。
【0014】
そこで自動化された薬液自動供給装置においては、従来の危険検知型安全対策に代え、常時安全を自動検出し、安全が検出できなくなったときに装置を自動的に緊急停止する等により、安全を常時確認する“安全検出型安全対策”が不可欠と考えられる。辞書に、「安全とは、危険がないこと」と定義されていることからも分かるように、安全そのものを検知する検知器は存在しないが、従来の人間による安全確認が「平穏無事」の確認によりなされていたことから、現在の状況が「何時もと同じ」であることを自動的に検出できるようにすることにより、安全検出型安全対策を実現することができる。
【0015】
従来の自動化された薬液供給装置においても、精度の高い液体流量計を用いて薬液の供給流量を計測できるようにすれば、薬液供給が「何時もと同じ」であることを自動検出することは可能であるが、腐食性の高い薬液を高精度に広い流量範囲にわたって測定できる実用的な液体流量計は未だ実現しておらず、そのためこのような液体流量計を用いて「何時もと同じ」であることを検出する安全検出型安全対策は実現されていなかったのが実情である。
【0016】
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、危険検出型安全対策に代え、安全検出型安全対策を薬液自動供給装置において実現し、これにより従来の薬液自動供給装置の問題点を解決して、安定して安全に薬液を自動供給することができる薬液自動供給装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
既に述べたように半導体製造におけるウェハ洗浄工程などにおいて据置タンクや専用容器から薬液をその使用箇所へ移送する方式としては、高純度窒素ガスなどの圧送用ガスの圧力により圧送する方式が広く適用されている。そして本発明者等は、このようなガス圧送方式による薬液供給では、薬液の流量を直接計測しなくても、据置タンクや専用容器に流入させる圧送用ガスの流量と圧力とから薬液流量、薬液供給量を求めることが可能であることに着目した。すなわちこの発明は、ガス圧送方式による薬液供給を前提とし、圧送用ガスの流量および圧力から薬液流量、薬液供給量を計測することにより、安全検出型安全対策を実現するようにしている。
【0018】
具体的には、請求項1の発明は、薬液を収容した圧送用タンク内に圧送用ガス源からガス供給管路を介して圧送ガスを送り込んで、その圧送用ガスの圧力により薬液を圧送用タンクから薬液送り出し管路を介して薬液使用箇所へ供給するようにした薬液供給装置において、前記ガス供給管路に、その管路内を流れる圧送用ガスの圧力を計測するためのガス圧力検出手段および圧送用ガスの流量を計測するためのガス流量検出手段とを設け、かつ前記ガス供給管路および薬液送り出し管路にそれぞれ自動開閉弁を設けて、前記ガス圧力検出手段およびガス流量検出手段による検出データに基いて前記各自動開閉弁を制御して、薬液供給を制御するように構成した安全検出型薬液供給装置であって、前記ガス圧力検出手段およびガス流量検出手段が、ガス圧力、ガス流量を自動計測する機能を備えており、さらに、これらの検出手段により自動計測されたガス圧力計測データおよびガス流量計測データを自動記録する自動記録手段と、自動記録した各計測データからそれぞれの平均値と分散値を求める統計処理手段と、その平均値と最新の計測データとの差異の絶対値と分散値との差異が予め定めた範囲を越えたときに異常信号を発生する比較・異常信号発生手段とを有しており、前記異常信号によって薬液の供給を停止するように構成したことを特徴とするものである。
【0021】
また請求項2の発明は、薬液を収容した圧送用タンク内に圧送用ガス源からガス供給管路を介して圧送ガスを送り込んで、その圧送用ガスの圧力により薬液を圧送用タンクから薬液送り出し管路を介して薬液使用箇所へ供給するようにした薬液供給装置において、前記ガス供給管路に、その管路内を流れる圧送用ガスの圧力を計測するためのガス圧力検出手段および圧送用ガスの流量を計測するためのガス流量検出手段とを設け、かつ前記ガス供給管路および薬液送り出し管路にそれぞれ自動開閉弁を設けて、前記ガス圧力検出手段およびガス流量検出手段による検出データに基いて前記各自動開閉弁を制御して、薬液供給を制御するように構成した安全検出型薬液供給装置であって、さらに、薬液供給開始に先立って圧送用タンク内の圧力を大気圧から薬液供給圧力まで加圧する過程における最終加圧圧力とその過程における加圧用ガス流量の積算値とに基いて圧送用タンク内における薬液で満たされていない空間の容積を求める手段と、薬液供給時における加圧圧力値で加圧用ガス流量値を除した値から薬液供給流量を計算する手段と、その薬液供給流量を積算して薬液供給量を算出する手段とを有する構成とし、圧送用タンク内の前記空間の容積と薬液供給量との和が圧送用タンクの内容積に等しくなる直前に、圧送用タンクからの薬液の供給を停止させるようにしたことを特徴とするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
【0023】
【実施例】
図1にこの発明の一実施例の薬液供給装置を示す。
【0024】
図1において二つの圧送用タンク1A,1Bは、いずれも薬液を収容しておき、高純度窒素ガス等の圧送用ガスの圧力により薬液を使用箇所へ向けて圧送するためのものであり、前述の専用容器方式における専用容器に相当する。これらの圧送用タンク1A,1Bは、図示しない圧送用ガス源からの圧送用ガスが、ガス入口3から共通ガス配管5A、分岐ガス配管5B,5C、ガス配管コネクタ7A,7Bを介して送り込まれるようになっている。ここで、共通ガス配管5A、分岐ガス配管5B,5Cは、ガス供給管路6を構成している。共通ガス配管5Aには、ガス入口3から分岐ガス配管5B,5Cの分岐箇所へ向けて、圧力調整器9および圧力計10がその順に設けられている。また一方の分岐ガス配管5Bには、共通ガス配管5Aの側からガス配管コネクタ7Aへ向けて、圧送用ガスの流量を検出するためのガス流量検出手段としてのガス流量計11A、ガス用自動開閉弁13A,15A、ガスフィルタ17A、圧送用ガスの圧力を検出するためのガス圧力検出手段としてのガス圧力計19Aがその順に設けられている。そしてまた他方の分岐ガス配管5Cにも、同じく共通ガス配管5Aの側からガス配管コネクタ7Bへ向けて、ガス流量検出手段としてのガス流量計11B、ガス用自動開閉弁13B,15B、ガスフィルタ17B、ガス圧力検出手段としてのガス圧力計19Bがその順に設けられている。なおガス用自動開閉弁13A,13Bとしては、常閉型の自動開閉弁、すなわち電源OFF時を含む平常時は閉状態を保ち、弁開放指令信号によって開放される開閉弁が用いられており、一方ガス用自動開閉弁15A,15Bとしては、常開型の自動開閉弁、すなわち電源OFF時を含む平常時は開状態を保ち、弁閉止指令信号によって閉止される開閉弁が用いられている。
【0025】
さらに前記分岐配管5Bにおけるガス圧力計19Aとガス配管コネクタ7Aとの中間の位置からは、ガス放出配管21Aが分岐されており、このガス放出配管21Aは常開型の自動開閉弁23Aを介して大気圧中へ開放される大気圧開放口25Aに導かれている。一方分岐配管5Cにおけるガス圧力計19Bとガス配管コネクタ7Bとの間には、ガス放出配管21Bが接続されており、このガス放出配管21Bは常開型の自動開閉弁23Bを介して大気圧開放口25Bに導かれている。
【0026】
前記圧送用タンク1A,1B内には、それぞれ薬液汲出し管27A,27Bがタンク底部まで挿入されており、これらの薬液汲出し管27A,27Bは、それぞれ薬液コネクタ29A,29Bを介して薬液送り出し配管31A,31Bに接続されている。これらの薬液送り出し配管31A,31Bは集合配管部33において集合されてから一対の分岐配管35A,35Bに分岐され、さらに再び共通配管37に集合されて、薬液供給口39に導かれており、これらの薬液送り出し配管31A,31B、集合配管部33、分岐配管35A,35B、共通配管37は、薬液タンク1A,1Bから薬液をその使用箇所へ供給するための薬液送り出し管路40を構成している。そしてこの薬液送り出し管路40内の、一方の薬液送り出し配管31Aには、それぞれ空検出器41Aおよび常閉型の薬液用自動開閉弁43Aが薬液タンク1Aの側からその順に設けられており、また他方の薬液送り出し配管31Bにも、それぞれ空検出器41Bおよび常閉型の薬液用自動開閉弁43Bが薬液タンク1Bの側からその順に設けられている。ここで、空検出器41A,41Bとしては、薬液送り出し配管31A,31B内を液体が流れている状態と気体が流れている状態とで管路横断方向のキャパシタンスが変化することなどを利用して、薬液送り出し配管31A,31B内を薬液が流れている状態から、薬液タンク1Aまたは1Bが空になって薬液送り出し配管31A,31B内を圧送用気体が流れる状態となったことを検出するように構成したものを用いることができる。
【0027】
さらに一方の分岐配管35Aには薬液用手動開閉弁45A、薬液フィルタ47A、薬液用手動開閉弁49Aがその順に設けられており、また他方の分岐配管35Bにも薬液用手動開閉弁45B、薬液フィルタ47B、薬液用手動開閉弁49Bがその順に設けられている。そしてまた共通配管37には、常閉型の薬液用自動開閉弁51が設けられている。
【0028】
前述の各ガス用自動開閉弁13A,13B,15A,15B,23A,23Bおよび各薬液用自動開閉弁43A,43B,51は、ガス圧力検出手段としてのガス圧力計10,19A,19Bおよびガス流量検出手段としてのガス流量計11A,11Bにより計測されるガス圧力、ガス流量のデータに基いて制御装置53により制御されるようになっている。
【0029】
また図1に示される実施例の薬液供給装置において、薬液を収容する圧送用タンク1A,1Bはそれぞれガス配管コネクタ7A,7Bにより分岐ガス配管5B,5Cに対して切離し可能とされるとともに、薬液コネクタ29A,29Bにより薬液送り出し配管31A,31Bに対し切離し可能となっている。
【0030】
次に図1に示される実施例の薬液供給装置の動作、作用について説明する。
【0031】
初期状態では、圧送用タンク1A,1Bは予め薬液が注入されており、またタンク内圧力は大気圧となっているものとする。そしてこの状態から、いずれか一方の圧送用タンク、例えば一方の圧送用タンク1Bを予備とし、他方の圧送用タンク1Aから薬液を供給するものとする。すなわち、予備の圧送用タンク1Bに加圧用ガスを送り込むための分岐ガス配管5Cにおける自動開閉弁13B,15Bおよびガス放出配管21Bの自動開閉弁23Bはいずれも閉止状態としておき、またその予備の圧送用タンク1Bから薬液を送り出す薬液送り出し配管31Bの自動開閉弁43Bも閉止状態として、予備の圧送用タンク1Bへのガスの流入がなくかつ予備の圧送用タンク1Bからの薬液の流出がないようにしておく。
【0032】
上述の初期状態から、供給側の圧送用タンク1Aの側の薬液送り出し配管31Aの自動開閉弁43Aおよび共通配管37の自動開閉弁51を閉止したまま、分岐ガス配管5Bにおける自動開閉弁13A,15Aを開放し、一方ガス放出配管21Aの自動開閉弁23Aを閉止すれば、ガス入口3から高純度窒素ガス等の加圧用ガスが共通ガス配管5A、分岐ガス配管5B、コネクタ7Aを通って圧送用タンク1Aに送り込まれる。ここで、圧送用タンク1Aから薬液を送り出す側の管路は自動開閉弁43A,51によって閉じられているから、圧送用タンク1Aから薬液が流出することはなく、その圧送用タンク1Aに送り込まれる圧送用ガスによって圧送用タンク1A内が加圧され、圧力調整器9によって設定される圧力(薬液供給圧力)まで圧送用タンク1A内の圧力が上昇する。この過程において、圧送用タンク1A内に送り込まれる圧送用ガスの流量はガス流量計11Aによって計測され、また同じく圧送用タンク1A内に送り込まれる圧送用ガスの圧力は圧力計19Aによって計測される。
【0033】
圧送用タンク1A内の圧力が圧力調整器9によって設定されている薬液供給圧力に達すれば、圧送用タンク1Aから薬液を送り出す側の自動開閉弁43A,51を開放する。薬液フィルタ47Aの前後の手動開閉弁45A,49Aは予め開放されているから、圧送用タンク1Aに加えられるガス圧力によりその圧送用タンク1A内の薬液が、薬液汲み出し管27A、コネクタ29A、薬液送り出し配管31A、集合配管部33、分岐配管35A、共通配管37を通って薬液供給口39に送り出され、半導体製造設備のウェハ洗浄装置などの薬液使用箇所へ供給される。なおこのような薬液送り出し中においても、圧送用タンク1Aに送り込まれる圧送用ガスの流量、圧力がそれぞれガス流量計11A、圧力計19Aによって計測される。
【0034】
また圧送用タンク1Aからの薬液の送り出しを停止するにあたっては、薬液送り出し側の自動開閉弁43A,51を閉じ、またガス送り込み側の自動開閉弁13A,15Aを閉じるとともにガス放出側の自動開閉弁23Aを開放して、圧送用タンク1A内の圧力を大気圧に解放すれば良い。
【0035】
一方圧送用タンク1Aが空もしくは空に近い状態となった時、すなわち圧送用タンク1A内の薬液の残量が零もしくは零に近い状態となった時(後述するようにこの発明によればタンク内薬液残量が零もしくは零に近い量となる時点を知ることができる)には、前述の停止時と同様にして圧送用タンク1A内の圧力を大気圧まで戻した後、コネクタ7A,29Aから圧送用タンク1Aを切離し、適宜別の薬液注入済みのタンクと交換するか、あるいは適宜の箇所へ圧送用タンク1Aを移送してタンク内への薬液注入作業を行なう。またこのように一方の圧送用タンク1Aが空になったときにも続けて薬液を供給したい場合には、予備の圧送用タンク1Bに圧送用ガス圧力を加えてその圧送用タンク1Bから薬液を送り出せば良く、この場合の操作については、前記一方の圧送用タンク1Aの場合に準じて行なえば良いから、その説明は省略する。
【0036】
以上のところにおいて、ガス用自動開閉弁13A,13Bを常閉型とし、またガス用自動開閉弁15A,15B,23A,23Bを常開型とし、さらに薬液自動開閉弁43A,43B,51を常閉型としておくことによって、緊急時の薬液供給非常停止を「電源OFF安全モード」によって行なうことができる。すなわち、「半導体製造における安全対策・管理ハンドブック(原田宙幸編著、1993年、リアライズ社発行)」に示されるように「電源OFF安全モード」は、電源を遮断した場合に薬液供給が遮断されて装置が安全に停止するモードであり、この実施例の場合、緊急時に電源が遮断されれば、その電源OFFによって圧送用タンク1A,1Bに加圧用ガスを送る管路の常閉型の自動開閉弁13A,13Bが閉止される一方、常開型の自動開閉弁15A,15B,23A,23Bが開放されて、圧送用タンク1A,1Bを加圧していたガスがガス放出口25A,25Bから放出されるため、圧送用タンク1A,1B内が大気圧となり、薬液をガス圧送する作用が停止する。また同時に薬液送り出し側の常閉型の自動開閉弁43A,43B,51が全て閉止されるため、薬液の供給が停止される。このように緊急時に電源が遮断されれば、薬液供給が自動的に停止されると同時に、圧送用タンク1A,1B内の圧力が自動的に大気圧に開放されて、安全な状態で停止することになる。
【0037】
さらに、図1の実施例の装置においては、圧送用タンク1Aまたは1Bからの薬液の供給の開始にあたって、最初にタンク内に存在していた薬液の量を自動的に知得することができ、またタンクからの薬液供給中において、タンクが空もしくはそれに近い状態となる時点を検知することができる。
【0038】
すなわち、タンク1Aからの薬液供給を開始するに先立って、圧送用タンク1A内の圧力が大気圧に開放されている状態から、既に述べたようにガス供給管の自動開閉弁13A,15Aを開放しかつガス放出管路の自動開閉弁23Aを閉じ(但し薬液送り出し側の自動開閉弁43A,51は閉じた状態を保つ)て、薬液の送り出しを停止させた状態で圧送用タンク1A内の圧力を大気圧から所定の薬液供給圧力まで高める過程では、ガス圧力計19A、ガス流量計11Aによって圧送用ガスの流量fと圧力pが計測される。そしてこの過程での圧送用ガスの流量fの積算値F、すなわちタンク1A内のガス圧力が大気圧から薬液供給圧力に達するまでの流入ガス量Fと、タンク1A内が充分に加圧されて薬液供給圧力となったときの圧力P、すなわち前記計測圧力pの最終値Pと、予め求めてある圧送用タンク1Aの内容積V0 とから、圧送用タンク1A内に最初に存在していた薬液の液量Vを、次の式(1)によって求めることができる。
【0039】
V=V0 −(F/P) … (1)
このようにして、ガス流量とガス圧力の計測に基いて、圧送用タンク1A内に最初に存在していた薬液の液量を計測することができるから、誤って空のタンクからの薬液供給動作を開始してしまうような事態の発生を未然に防止することができる。さらに、次に述べるように圧延用タンク1Aから送り出される薬液の量(薬液供給量)を計測することができるため、タンクが空となる時点もしくは空に近い状態となる時点を知ることができる。
【0040】
すなわち、圧送用タンク1Aから送り出される薬液の微小時間dt当りの量dcは、その時にガス流量計11Aで計測されるガス流量fと圧力計19Aとによって計測される圧力pから、
dc=(f/p)dt … (2)
で与えられる。ここで、薬液が圧送用タンク1Aから送り出されている間の全体の薬液の量Cは、(2)式の積分値となるから、薬液供給中にガス流量fと圧力pとを計測し続けることによって、全体の薬液供給量Cを計測することができる。
【0041】
但し、一般には薬液供給期間中においては、圧送用タンク1A内に供給されるガス圧力pは、圧力調整器9の作用により一定に保たれるのが通常であり、また薬液供給期間中において圧送用タンク1Aから送り出される薬液の流量も一定の場合が多く、この場合にはガス流量計11Aを流れるガス流量fも一定となるから、薬液供給期間中の全時間をtとして、薬液供給量Cは
C=(f/p)t …(3)
によって与えられることになる。
【0042】
このようにして、薬液供給量Cを知ることができ、また既に述べたように圧送用タンク1A内に最初に存在していた薬液量Vも知ることができるから、圧送用タンク1Aが空になる時点、すなわちV−C=0となる時点あるいはそれに近付いた時点を知ることができる。したがってこれらの計測値から、圧送用タンク1Aが空もしくはそれに近い状態となった時点を判定し、その直前に薬液供給側のタンクを圧送用タンク1Aから予備の圧送用タンク1Bに切替えれば良い。そしてこのように圧送用タンク1Aが空もしくはそれに近い状態となった時点で圧送用タンク1Aからの薬液の供給を停止することによって、タンクが空の状態で薬液供給動作を継続してしまう事態が発生することを有効に防止することができる。
【0043】
なお、以上のような制御動作は、制御部53に次のような機能を持たせておくことによって実現することができる。すなわち、制御部53を、薬液供給開始に先立って圧送用タンク内の圧力を大気圧から薬液供給圧力まで加圧する過程における最終加圧圧力とその過程における加圧用ガス流量の積算値とに基いて圧送用タンク内における薬液で満たされていない空間の容積を求める手段と、薬液供給時における加圧圧力値で加圧用ガス流量値を除した値から薬液供給流量を計算する手段と、その薬液供給流量を積算して薬液供給量を算出する手段とを有する構成として、圧送用タンク内の前記空間の容積と薬液供給量との和が圧送用タンクの内容積に等しくなる直前に各自動開閉弁を制御して圧送用タンクからの薬液の供給を停止させるようにすれば良い。
【0044】
ここで、圧送用タンク1Aが空の状態で薬液供給動作を継続した場合には、薬液供給口39から圧送用ガスが多量に吹き出し、管路内に残っていた薬液が飛沫となって急激に飛散して、装置を汚染させたり、腐食させたりし、また人体にも危険となることがある。そこで従来の一般的な薬液供給装置では薬液送り出し側の管路に空検出器(図1の実施例における空検出器41A,41Bに相当する)を設置しておいて、薬液送り出し側管路内を流れる物質が液体(薬液)から気体(圧送用ガス)に変わったことをその空検出器により検出して、タンク内が空になったことを知得するようにしている。しかしながら、この場合でも空検出器が誤動作してタンク内が空になったことを検出できずに前述のような薬液の吹き出しを防止できなかったり、あるいは逆にタンク内が空になっていないにもかかわらず誤って空検出信号を出力して、薬液の供給を停止させて、生産性を阻害してしまうなどの事態が発生するおそれがあった。これに対し、この発明の実施例では、既に述べたように圧送用ガスの流量および圧力の計測値に基いてタンクが空もしはそれに近い状態となったことを知得することができるため、空検出器の誤動作による前述のような問題を回避して、薬液供給の信頼性、安全性を向上させることができる。
【0045】
なおこの発明の実施例でも薬液送り出し側の管路に空検出器41A,41Bを設けているが、このような空検出器41A,41Bによるタンク内の空検出と、前述のような圧送用ガスの流量圧力の計測値による空検出とを併用することによって、薬液供給の信頼性や安全性をより一層向上させることができる。
【0046】
なおまた、以上の説明では、圧送用タンク1Aからの薬液供給期間中における薬液供給量を、圧送用ガスの流量および圧力から計測するものとしているが場合によっては薬液送り出し側の管路に薬液流量計もしくは薬液積算流量計を設けておいて、薬液供給量を直接的に計測しても良い。但し、この場合でも薬液供給開始に先立って圧送用ガスにより圧送用タンク1A内の圧力を薬液供給圧力まで加圧する過程での圧送用ガスの圧力、流量の計測により薬液供給開始時の圧送用タンク1A内の薬液量を求めることは既に述べたと通りである。
【0047】
さらに、図1に示される実施例の装置では、圧送用ガスの流量、圧力を計測することによって、薬液供給中において薬液供給流量の時間的変化および現在までの薬液供給量を知ることができるため、現在の薬液供給の状況が、「何時もと同じ」であるか否かを判別することができる。すなわち、ウェハ洗浄装置などの薬液使用箇所において毎回使用する薬液量および単位時間当りの薬液消費量は一定していることが多いから、毎回の薬液供給流量、供給薬液量を自動記録しておけば、その統計処理によってそれぞれ平均値および分散を知ることができるから、現在進行中の薬液供給の計測データとそれらの統計データとの差異から、現在進行中の薬液供給の状況が「何時もと同じ」であるかを判定することができる。そして「何時もと同じ」でない場合には、何らかの異常が発生していると考えられ、そこでこのような場合は異常信号を発生させて、その異常信号により電源を自動的に遮断させ、装置を緊急停止させることができる。このようにすることによって、薬液供給装置の異常による薬液漏洩などの災害の発生を未然に防止することができるのである。
【0048】
ここで、上述のような統計処理や制御も、実際には制御装置53によって行なうようにする。また、上述の説明では毎回の薬液供給流量、供給薬液量を自動記録しておくと述べたが、実際の統計処理にあたっては、ガス圧力計やガス流量計からのデータをそのまま使用して、前述のような制御に供することができる。
【0049】
すなわち、ガス圧力検出手段としてのガス圧力計19A,19Bが、ガス圧力を自動計測する機能を有する構成とするとともに、ガス流量検出手段としてのガス流量計11A,11Bがガス流量を自動計測する機能を有する構成とし、またこれらのガス圧力計19A,19B、ガス流量計11A,11Bもしくは制御装置53が、自動計測されたガス圧力計測データ、ガス流量計測データを自動記録する自動記録手段を備えた構成とする。さらに、制御装置53が、自動記録した各計測データからそれぞれの平均値と分散値を求める統計処理手段と、その平均値と最新の計測データ(すなわち現在進行している薬液供給中の現時点での計測データ)との差異の絶対値と分散値との差異を比較して、その差異が予め定めた範囲を越えたときに異常信号を発生する比較・異常信号発生手段とを有する構成とする。そしてその制御装置53からの異常信号により電源が制御されて電源を遮断するようにすれば良い。この実施例では既に述べたように「電源OFF安全モード」によって、電源OFF時には各自動開閉弁が原状復帰動作を行なって薬液供給が安全に停止されるように構成されており、したがって前述のような異常信号発生時にも、薬液供給を安全に停止させることになる。
【0050】
なお以上の説明では異常信号発生時に電源をOFFとすることにより各自動開閉弁を原状復帰させ薬液の供給を停止させることとしているが、場合によっては異常信号発生時にその異常信号により各自動開閉弁を直接制御して薬液の供給を停止させるように構成しても良い。
【0051】
以上説明したように、この発明の実施例によれば、薬液供給流量の時間変化、供給量等を知得することができるため、これらのデータ処理から、現時点での薬液供給状況が「何時もと同じ」であること、すなわち薬液供給が安全に実施されていることを、制御装置53によって判別することができる。すなわち、前述の“安全検出型安全対策”が実施されることになる。さらに、薬液供給流量の長期間にわたる経時変化からは、薬液フィルタ47A,47Bの目詰り状況を判別することができるなど、装置のメンテナンス情報を得ることもできる。
【0052】
一般にIC製造ラインは、同じプロセスの繰返しで構成されており、各プロセスをできるだけ同じ状況で進行させることにより製品のばらつきを少なくし、歩留り向上を図ることが必要であるが、この発明の実施例では、薬液供給状況のばらつきを把握することができるから、生産性向上に少なからず貢献することになる。
【0053】
また既に述べたように従来の自動薬液供給装置においては、薬液供給の停止は、ウェハ洗浄装置側からの要求信号、すなわちウェハ洗浄装置側の薬液受け槽に設けられた液面レベル計からの薬液供給終了要求信号に基いてバルブを制御することによって行なわれており、そのため液面レベル計の故障などの異常時には薬液受け槽がオーバーフローする問題があるが、この発明の実施例では、薬液供給装置側において薬液供給量を計測して薬液供給停止を制御することができるため、オーバーフローによる問題は生じにくい。また従来と同様にウェハ洗浄装置の薬液受け槽に設けた液面レベル計からの要求信号を用いて薬液の供給を停止するように制御する場合でも、この発明の実施例の装置では、常にそれまでの薬液供給量が把握されているから、「何時もと同じ」状態とは異なって過剰に薬液が供給された場合には、それを速やかに検出して、液面レベル計の故障を検知することができる。
【0054】
なお以上では、薬液供給口39に1台のウェハ洗浄装置が接続されている場合を想定して説明したが、薬液供給口39に複数のウェハ洗浄装置が並列的に接続されて、互いにランダムに薬液を消費する場合においても、場合の数は多くなるが、1台のウェハ洗浄装置のみに薬液を供給してなる状態、あるいは2台のウェハ洗浄装置に薬液を供給している状態等に応じて、流量は必ず離散的な値となるから、流量等のデータから何台のウェハ洗浄装置に薬液を供給しているかを判別することができ、またその台数に応じて薬液供給状況が「何時もと同じ」であるか否かを知ることができる。
【0055】
さらに、図1に示される実施例では、薬液供給開始に先立っての圧送用タンク1A,1B内の圧力が圧送用ガスによって大気圧から薬液供給圧力に達するまでの加圧過程でのガス流量とガス圧力の変化から、圧送用タンク1A,1B内の不具合、例えば内面にコーティングされている耐薬品性樹脂膜の剥離などを早期に発見することができる。すなわち圧送用タンク1A,1Bが正常である場合には、加圧過程でのガス圧力やガス流量の変化は滑らかな曲線となるのが通常であるが、樹脂膜の剥離があれば、圧力がある値に達すると突然剥離部が変位するため、ガス圧力あるいはガス流量の変化が滑らかな曲線とはならない。このように圧送用タンク1A,1Bに不具合があれば、加圧過程でのガス圧力やガス流量の微分値の変曲点が出現するから、容易に不具合が生じたことを判別することができる。
【0056】
【発明の効果】
前述の説明から明らかなように、請求項1の発明の薬液供給装置は、薬液を圧送するための圧送用タンクに送り込む圧送用ガスの圧力、流量を計測し、そのデータに基いて各自動開閉弁を制御して、薬液の供給を制御するようにしているばかりでなく、特に現在進行している薬液供給の状態が、「何時もと同じ」であるかを判別して、異常時には直ちに薬液の供給を停止することができ、したがって安全検出型安全対策を有効に実現することが可能となった。
【0059】
また請求項2の発明の薬液供給装置によれば、特に圧送用タンクが空となった場合にその後も薬液供給動作を継続してしまって薬液供給口からの薬液の飛散が生じるような事態の発生を未然に防止することが可能となった
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の薬液供給装置の概略図である。
【符号の説明】
1A,1B 圧送用タンク
3 ガス入口
6 ガス供給管路
11A,11B ガス流量検出手段としてのガス流量計
13A,13B 常閉型のガス用自動開閉弁
15A,15B,23A,23B 常開型のガス用自動開閉弁
19A,19B ガス圧力検出手段としてのガス圧力計
21A,21B ガス放出配管
39 薬液供給口
40 薬液送り出し管路
43A,43B,51 常閉型の薬液用自動開閉弁
53 制御装置

Claims (2)

  1. 薬液を収容した圧送用タンク内に圧送用ガス源からガス供給管路を介して圧送ガスを送り込んで、その圧送用ガスの圧力により薬液を圧送用タンクから薬液送り出し管路を介して薬液使用箇所へ供給するようにした薬液供給装置において、
    前記ガス供給管路に、その管路内を流れる圧送用ガスの圧力を計測するためのガス圧力検出手段および圧送用ガスの流量を計測するためのガス流量検出手段とを設け、かつ前記ガス供給管路および薬液送り出し管路にそれぞれ自動開閉弁を設けて、前記ガス圧力検出手段およびガス流量検出手段による検出データに基いて前記各自動開閉弁を制御して、薬液供給を制御するように構成した安全検出型薬液供給装置であって、
    前記ガス圧力検出手段およびガス流量検出手段が、ガス圧力、ガス流量を自動計測する機能を備えており、さらに、これらの検出手段により自動計測されたガス圧力計測データおよびガス流量計測データを自動記録する自動記録手段と、自動記録した各計測データからそれぞれの平均値と分散値を求める統計処理手段と、その平均値と最新の計測データとの差異の絶対値と分散値との差異が予め定めた範囲を越えたときに異常信号を発生する比較・異常信号発生手段とを有しており、前記異常信号によって薬液の供給を停止するように構成したことを特徴とする、安全検出型薬液供給装置。
  2. 薬液を収容した圧送用タンク内に圧送用ガス源からガス供給管路を介して圧送ガスを送り込んで、その圧送用ガスの圧力により薬液を圧送用タンクから薬液送り出し管路を介して薬液使用箇所へ供給するようにした薬液供給装置において、
    前記ガス供給管路に、その管路内を流れる圧送用ガスの圧力を計測するためのガス圧力検出手段および圧送用ガスの流量を計測するためのガス流量検出手段とを設け、かつ前記ガス供給管路および薬液送り出し管路にそれぞれ自動開閉弁を設けて、前記ガス圧力検出手段およびガス流量検出手段による検出データに基いて前記各自動開閉弁を制御して、薬液供給を制御するように構成した安全検出型薬液供給装置であって、
    さらに、薬液供給開始に先立って圧送用タンク内の圧力を大気圧から薬液供給圧力まで加圧する過程における最終加圧圧力とその過程における加圧用ガス流量の積算値とに基いて圧送用タンク内における薬液で満たされていない空間の容積を求める手段と、薬液供給時における加圧圧力値で加圧用ガス流量値を除した値から薬液供給流量を計算する手段と、その薬液供給流量を積算して薬液供給量を算出する手段とを有する構成とし、圧送用タンク内の前記空間の容積と薬液供給量との和が圧送用タンクの内容積に等しくなる直前に、圧送用タンクからの薬液の供給を停止させるようにしたことを特徴とする、安全検出型薬液供給装置。
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