JP4314143B2 - 強力タスラン加工糸 - Google Patents

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本発明は、強度が強く、しかも風合いのよいタスラン加工糸及びそれを使用した織物に関する。
タスラン加工糸は、嵩高加工糸として幅広く使用されているが、風合いよく、強度ある製品を得ることは困難であった。
例えば、特許文献1には、製織時のファスナー減少を抑制しつつ、織物の膨らみ感を損なわないリヨセル繊維からなるタスラン加工糸が記載されているが、この加工糸は、原糸の種類及び繊維形態に限定があり、強度及び風合い共に優れた製品を得ることは、できなかった。
次に、特許文献2は、部分的に自己伸長性を示すマルチフィラメント糸の製造方法に関するものであり、この方法で得られる製品は、部分的に自己伸長性を示すマルチフィラメント糸が繊維軸方向に断面積の分布を有するシックアンドシンのフィラメントからなることから、布帛にドライ感とソフト感の双方を満足させることが可能で、しかも適度の嵩高感を有するものとなる。しかし、この方法では、ドライ感とソフト感を共に満足させるように、使用した繊維は繊維軸方向に低配向度(太い部分)と高配向度(細い部分)が分布しているため、糸のタスラン加工条件は限定され、タスラン糸の物性(強度、伸度等)をコントロールすることは困難であった。
特開平10−140431号公報 特開平7−90743号公報
本発明は、このようなタスラン加工糸を、風合いよく、スパンライクな外観を有し、しかも強度あるものとし、カバン地や介護用ベルト、椅子張などとして、引裂強度が強く、しかも表面はソフトな風合いを有する織物となしうるようにすることを課題とする。
本発明は、タスラン加工糸を、芯糸に、単糸繊度5〜15dTのフィラメント5本以上からなる、強度が6cN/dT以上、伸度が10%以上である強力糸を使用し、鞘糸に、単糸繊度3dT以下のフィラメント10本以上からなる、強度が2cN/dT以上、伸度が40%以上であるハイマルチ糸を使用して、タスラン加工したもので、強度が5cN/dT以上、伸度が10%以上である強力タスラン加工糸とすることにより、前記課題を解決した(ただし、上記強度及び伸度はJIS L 1095付属書3により測定した値を示す)。
本発明では、このように芯糸に強力糸を使用することにより、タスラン加工糸の強度を向上し、また、鞘糸に単糸繊度の非常に小さいハイマルチ糸を使用することにより、タスラン加工性を向上すると共に、風合いをよくすることを可能としたのである。
芯糸の強度は6.5cN/dT以上であるのが好ましく、伸度は20%以上であるのが好ましい。また、本数は5〜30本、総繊度は50〜300dTであるのが好ましい。本数が少なすぎると、強度が不足し、多すぎると、生地が硬く、タスラン加工性が悪くなる傾向になる。
また、鞘糸の強度は3.0cN/dT以上であるのが好ましく、伸度は50%以上であるのが好ましい。また、本数は30〜100本、総繊度は30〜300dTであるのが好ましい。本数が少なすぎると、織物にしたときの生地が柔らかく、摩耗に弱くなり、多すぎると、生地が硬くなり、使用時に他の生地に触れると、相手生地を傷つけ易くなる傾向にある。更に、鞘糸の単糸繊度は特にソフトな製品を得るためには1.5dT以下が好ましい。かかる好ましい条件下では、強度7cN/dT以上で、伸度が20%以上というような強力タスラン加工糸を安定して提供可能となる。
本発明におけるタスラン加工条件は、特に限定されないが、芯フィード率が3〜30%鞘フィード率が5〜50%、芯鞘率(時間あたりの重量比)が1:3〜4:1であるのが好ましい。特に好ましいのは、芯フィード率が5〜20%、鞘フィード率が10〜40%である。
かかる本発明の強力タスラン加工糸を使用した織物は、引裂強度が強く、しかも表面は非常に柔軟な風合いを有するものとなるので、例えば、カバンや椅子張等に使用した場合、非常に耐久性よく使用でき、しかも直接使用者又はその衣服などに触れる表面は風合いよく、使用者やその衣服などを傷つけることがない。
代表的な織物は、前述のようなタスラン加工糸を、経糸密度30本/cm以上、緯糸密度20本/cm以上で製織したもので、JIS L 1096 D法(ペンジュラム法)による引裂強度が7kgf以上である織物である。
本発明では、芯糸に強力糸を使用することにより、タスラン加工糸の強度が強くなり、カバン地等に使用する織物自身の引裂き強度も改良されるものであり、また、鞘糸に単糸繊度の細い糸からなるハイマルチ糸を使うことにより、タスラン加工性が向上し、織物にしたとき、風合いが良くなり、摩擦しても相手の生地を傷つけ難いものとなる。
本発明のより好ましい織物は、経糸密度は40本/cm以上、緯糸密度は30本/cm以上で、JIS L 1096 D法による引裂強度が8kgf以上である。
次に実施例に基づき、本発明を説明するが、実施例では、芯糸及び鞘糸にナイロン6マルチフィラメント糸を使用した。
[実施例1]
芯糸に、強度6.7cN/dT、伸度34%の強力糸(117dT/12f)を使用し、鞘糸に、強度3.8cN/dT、伸度64%のハイマルチ糸(90dT/72f)を使用して、芯鞘率1:2、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
その結果、加工性よく、強度6.3cN/dT、伸度32%の強力な糸で、しかも、表面には、柔軟なハイマルチ糸が密に存在する風合いのよいタスラン加工糸を得ることができた。
[実施例2]
芯糸に、強度7.8cN/dT、伸度35%の強力糸(117dT/12fの二本引き揃え糸)を使用し、鞘糸に、強度3.8cN/dT、伸度64%のハイマルチ糸(90dT/72f)を使用して、芯鞘率1:1、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
その結果、非常に加工性よく、強度8.7cN/dT、伸度35%の強力な糸で、しかも、表面には、柔軟なハイマルチ糸が密に存在する風合いのよいタスラン加工糸が加工性よく得られた。
[実施例3]
芯糸に、強度8.9cN/dT、伸度40%の強力糸(117dT/12fの三本引き揃え糸)を使用し、鞘糸に、強度3.8cN/dT、伸度64%のハイマルチ糸(90dT/72f)を使用して、芯鞘率2:1、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
その結果、非常に加工性よく、強度9.7cN/dT、伸度38%の強力な糸で、しかも、表面には、柔軟なハイマルチ糸が密に存在する風合いのよいタスラン加工糸が加工性よく得られた。
[実施例4]
芯糸に、強度6.0cN/dT、伸度30%の強力糸(235dT/40f)を使用し、鞘糸に、強度3.8cN/dT、伸度64%のハイマルチ糸(90dT/72f)を使用して、芯鞘率3:1、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
その結果、非常に加工性よく、強度7.0cN/dT、伸度28%の強力な糸で、しかも、表面には、柔軟なハイマルチ糸が密に存在する風合いのよいタスラン加工糸が加工性よく得られた。
[比較例1]
芯糸に、強度7.8cN/dT、伸度35%の強力糸(117dT/12fの二本引き
揃え糸)を使用し、更に、鞘糸にも、強度6.7cN/dT、伸度34%の強力糸(117dT/12f)を使用して、芯鞘率4:1、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタ
スラン加工を実施した。
この例では、非常に加工性が悪く、得られたタスラン加工糸は、強度10.3cN/dTと非常に強力な糸となったが、伸度は18%と相対的に小さく、また、風合いの悪いものであった。
[比較例2]
芯糸に、強度6.7cN/dT、伸度34%の強力糸(117dT/12f)を使用し、鞘糸に、更に強力な強度7.8cN/dT、伸度35%の強力糸(117dT/12fの二本引き揃え糸)を使用して、芯鞘率1:4、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
この例では、非常に加工性が悪く、得られたタスラン加工糸は、強度7.3cN/dTと強力な糸となったが、伸度は21%と相対的に小さく、また、表面に強い糸が多く存在する非常に風合いの悪い糸となった。
[比較例3]
芯糸に、強度3.8cN/dT、伸度64%のハイマルチ糸(90dT/72f)を使用し、鞘糸に、更に強力な強度7.8cN/dT、伸度35%の強力糸(117dT/12fの二本引き揃え糸)を使用して、芯鞘率1:3、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
この例では、加工性が比較的悪く、得られたタスラン加工糸は、強度6.3cN/dTで、伸度28%であったが、表面に非常に強い糸が多く存在するため、非常に風合いの悪い糸となった。
[比較例4]
芯糸に、強度3.8cN/dT、伸度64%のハイマルチ糸(90dT/72f)を使用し、鞘糸に、強度6.7cN/dT、伸度34%の強力糸(117dT/12f)を使用して、芯鞘率1:2、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
この例では、加工性が比較的悪く、得られたタスラン加工糸は、強度5.5cN/dTで、伸度26%であったが、表面に強い糸が多く存在するため、非常に風合いの悪い糸となった。
[比較例5]
芯糸及び鞘糸共に、強度3.8cN/dT、伸度64%のハイマルチ糸(90dT/72f)を使用して、芯鞘率2:1、芯フィード率8%、鞘フィード率20%でタスラン加工を実施した。
この例では、加工性は良かったが、得られたタスラン加工糸は、強度4.0cN/dTで、伸度45%と、表面の風合いは良いが、強度が非常に弱いものであった。
実施例1〜4及び比較例1〜5で得られたタスラン加工糸に関するデータを表1にまとめて示す。
Figure 0004314143
[実施例6]
次に、実施例1〜4及び比較例1〜5で得られたタスラン加工糸用いて、表2に示す密度の平織物を製造した。得られた織物の引裂強度及び摩耗試験の結果、並びに風合い等を表2に示す。なお、総合評価は、カバン、カーシート及び介護用品用ベルトなどへの利用可能性により、判断した結果である。
Figure 0004314143
実施例1〜3のタスラン加工糸を用いた織物は、いずれも引裂強度が強く、しかも風合いのよい、スパンライクな外観を有するものであり、この織物でカバンを製造したところ、非常に耐久性よく使用でき、しかも洋服などに当たっても、洋服の表面を傷つけることなく使用できる、非常に利用価値あるものとなった。特に、実施例2のタスラン加工糸を使用した織物は、強度及び風合い共に優れたものであった。
なお、実施例4のタスラン糸を使用した製品は、表面特性は良いが、若干強度に欠けるものであった。
一方、加工性に欠ける比較例1及び2で得たタスラン加工糸は、製織できなかった。また、比較例3及び4のタスラン加工糸を使用した織物は、風合いが悪く、実用性に欠けるものであった。更に、比較例5のタスラン加工糸による織物は、風合いはよいが、強度が弱く、カバンやシートなどに使用できるものではなかった。

Claims (2)

  1. 芯糸に、単糸繊度5〜15dTのフィラメント5〜30本からなる総繊度50〜300dTで、強度が6cN/dT以上、伸度が10%以上である強力糸を使用し、鞘糸に、単糸繊度3dT以下のフィラメント30〜100本からなる総繊度30〜300dTで、強度が2cN/dT以上、伸度が40%以上であるハイマルチ糸を使用して、タスラン加工したものであって、加工糸の強度が5cN/dT以上、伸度が10%以上である織物用強力タスラン加工糸。
  2. 請求項1のタスラン加工糸を、経糸密度30本/cm以上、緯糸密度20本/cm以上で製織した織物であって、JIS L 1096 D法による引裂強度が7kgf以上である織物。
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