JP4313961B2 - 食品、飲料又は調味料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タマネギの風味が改善されたタマネギ抽出物、当該抽出物を含有する食品、飲料又は調味料、及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タマネギの薄皮汁は、家庭で作られて、健康目的に飲まれている。例えば、タマネギ5個分の薄皮と水1リットルを用意し、まず薄皮をよく水洗する。洗浄後5個分の薄皮を1リットルの水で煎じ、10〜15分間加熱沸騰後、弱火にする。煮出した後、ガーゼ又は茶漉しで薄皮と煮汁を分離し、煮汁を1回に約200ml前後、1日2回程飲用する。この煮汁には、血糖値や血圧を下降させるケルセチン等の成分が含有されていることが知られている。しかし、タマネギの薄皮の抽出(煎じ、煮出し)はその都度行わなければならず、品質や風味の浮動も多く、また保存性も悪い。特に、苦味や渋味があり、これが体に良いことが分かっていても、広く飲用に供されることはなかった。しかし、血糖値や血圧の降下作用などは現代人の健康に重要な作用であり、健康嗜好の高まりから、この点を改善した、品質や風味が安定し、保存性も良く、タマネギの薄皮の風味を残し、苦味や渋味を軽減させ、過度の着色を防止した飲料等の開発が望まれている。
【0003】
苦味、渋味及び過度の着色成分の除去は、一般に用いられている化学反応によるイオン交換樹脂や物理的吸着による活性炭素処理等が汎用され効果を示すが、これらの方法は、タマネギの薄皮由来の本来の香味成分も過度に除去され、着色の色彩も変化する。従って、手作りのタマネギの薄皮の煮出し汁の香味からかけ離れた品質、風味となる。その結果、素朴な手作り感を残した、本格的なタマネギの薄皮抽出液が得られず、それを生かした食品、飲料又は調味料も知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
タマネギの薄皮には、苦味及び渋味成分が含まれ、温水抽出で液部へ溶出されるものである。これ以外にもタマネギの薄皮に特有な香り成分や味成分があり、また煮出し時に着色成分がさらに増色及び増加することになる。本発明の目的は、煮出し汁すなわち抽出液全体の香味の調和を図った、増色の少ない、フレッシュ感のある、苦味や渋味が軽減された薄皮抽出物の製造方法を用いて、着色の少ない、苦味や渋味が軽減されたフレッシュ感のある、スッキリしたタマネギの薄皮の抽出物、及びこの抽出物を含有する食品、飲料または調味料を提供すること、また更に苦味及び渋味が低軽したタマネギの薄皮抽出物と茶類抽出物を組み合わせた新規な香味の食品、飲料又は調味料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明を概説すれば、本発明の第1、第2の発明はタマネギの薄皮を還元性物質の存在下で抽出して得られるタマネギの薄皮抽出物、及びこの抽出物を含有することを特徴とする食品、飲料又は調味料に関する。本発明の第1、第2の発明において、還元性物質とはアスコルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸、エリソルビン酸塩、システイン、グルタチオン等が例示される。また、抽出物は温水により抽出することができ、例えば温水の抽出温度は75℃超〜130℃、抽出時間は5分超〜5時間で抽出することができる。更に本発明の抽出物、及びこの抽出物を含有する食品、飲料又は調味料に、茶類抽出物を更に含有することもできる。
【0006】
本発明の第3、第4の発明はタマネギの薄皮を還元性物質の存在下で抽出して得られるタマネギの薄皮抽出物、及びこの抽出物を含有することを特徴とする食品、飲料又は調味料の製造方法に関する。本発明の第3、第4の発明において、還元性物質とはアスコルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸、エリソルビン酸塩、システイン、グルタチオン等が例示される。また、抽出物は温水により抽出することができ、例えば温水の抽出温度は75℃超〜130℃、抽出時間は5分超〜5時間で抽出することができる。さらに本発明の抽出物、及びこの抽出物を含有する食品、飲料又は調味料の製造方法において、茶類抽出物を更に含有させる工程を包含することもできる。
【0007】
本発明の第5、第6の発明は、アルドースレダクターゼ阻害物質を高濃度に含有するタマネギ抽出物、及び、ケルセチン及び/又はスピラエンを高濃度に含有するタマネギ抽出物に関する。
この抽出物の態様としてはタマネギの薄皮抽出物が例示される。
本発明の第7の発明は、本発明の第5、第6の抽出物を含有、添加及び/又は希釈してなる食品、飲料又は調味料に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に使用するタマネギの薄皮は、タマネギの外皮であり、通常食用にならず薄皮として除去されるものである。本発明においてタマネギの薄皮はタマネギの産地や品種は特に限定ない。タマネギの品種としては一般に知られる薄皮の白色種、黄色種、赤色種の三種が存在する。白色種は春早く出荷され、扁平で柔らかく、比較的苦味も少ない。黄色種はイエローダンヴァーズと呼ばれるアメリカ種の中生のもので、薄皮が黄色く鱗茎は白く、肉がしまって堅く充実している。赤色種は形は大きく鱗茎及び薄皮は赤色である。本発明においてはこれらの品種のタマネギの薄皮を単独でもしくは併用して用いることができる。また、タマネギの実、すなわち鱗茎の部分が混在していてもよい。
本発明に使用するタマネギの薄皮及び/又は鱗茎の抽出前の前処理は特に限定はないが、単なる水洗、焙炒、焙煎、蒸しを通常の方法に従って行ってもよく、又これらを組み合わせてもよい。前処理における形状は特に限定はないが、粉状、フレーク状、または薄皮及び/又は鱗茎をそのままの形で使用すればよい。
本発明に用いる還元性物質は、特に限定はないが、食用に供されるものが好ましく、還元の効果や味に及ぼす影響からアスコルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸、エリソルビン酸塩、システイン、グルタチオンの群から選ばれる1つ以上を使用することが好適である。ここで、アスコルビン酸塩及びエリソルビン酸塩はナトリウム、カリウム、カルシウム等の塩であればよい。使用する還元性物質の量は、抽出に用いる液に対して0.001〜1.0%w/w、好ましくは0.005〜0.1%w/wである。
【0009】
本発明の抽出条件は、例えば抽出に用いる液及びタマネギの薄皮の合計重量に対するタマネギの薄皮の重量は、0.5〜20%w/w未満、香味の点からは1〜10%w/wである。尚、0.5〜20%w/wの範囲で抽出後、濃縮して濃度を上昇させて使用することもでき、又粉末化してもよい。更に、希釈して用いてもよい。抽出に用いる溶媒は特に限定はなく、可飲のもの、無毒であればよく、例えば、水、有機溶剤(例えばエタノール等)及び超臨界抽出としては炭酸ガス等が挙げられる。取り扱いの容易性からは水溶液が好適に使用できる。抽出に用いる水は特に限定はなく、飲用に供されるものであれば良いが、脱塩水、蒸留水が好ましい。抽出方法は特に限定はないが、温水浸漬法、温水散水法、温水循環法を好適に用いることができる。抽出温度は75℃超〜130℃、好ましくは抽出効率の上からは80〜100℃である。抽出時間は5分超〜5時間、好ましくは1〜3時間である。このときの抽出液のpHは3〜7が好適である。抽出後のpHは3〜5前後が保存と香味保持の上から好ましい。固液分離は特に限定しないが、通常の濾別、遠心分離、または籠状の金網中に入れ抽出後回収することもできる。固液分離後の精製、抽出液に可溶化している高分子成分を低温下(0〜10℃)で冷却し、これら成分を沈澱させ、濾過することにより、清澄な液を得ることができる。濾過は好ましくは1μmφのフィルターを用いて濾過すると良い。
例えば、得られたタマネギの薄皮の抽出液は、120℃、20秒間殺菌加熱後、濃縮、そのまま/又は水で希釈してさらに無菌濾過して容器へ充填する。この時窒素ガス充填を行ってもよく、その後90℃、1分間加熱殺菌して製品とすることができる。
【0010】
本発明の抽出物の形状としては、特に限定はないが、液状、乾燥物等の固形状、粉末状でも良い。
【0011】
本発明でいう茶類とは、飲用に供する茶類であれば限定はないが、例えば、穀物茶では麦茶、炒り米茶、そば茶等が挙げられ、葉茶では緑茶、紅茶、ほうじ茶、抹茶、ウーロン茶、バナバ茶等が挙げられる。好適には味の面から苦味の少ないバナバ茶、麦茶、炒り米茶、そば茶等が好まれる。また、茶類抽出物としては、茶類を温水で抽出したもの(煎じたもの)、そのエキス又は粉末化したもののいずれを用いても良い。
これらを、例えば、タマネギの薄皮抽出液へ適当な濃度で混合し、新しい香味の食品、飲料又は調味料とすることができる。茶濃度は通常、飲用する濃度を基準1とすると、0.05から4倍、好ましくは香味面から0.1から2倍が好ましい。
得られた、例えば、タマネギの薄皮抽出物を含有する食品、飲料又は調味料は、必要に応じ、甘味料、酸味料、香料等を添加しても良く、還元剤を追加して添加しても良い。また、例えば当該飲料にはエチルアルコール1〜10%w/wを添加し、エチルアルコール含有タマネギの薄皮抽出飲料としても良い。更に炭酸ガスを入れてエチルアルコール含有炭酸ガス入りタマネギの薄皮抽出飲料もできる。また、タマネギの薄皮抽出液は濃縮液又は粉末にして、食品や他の食料にも使用できる。
【0012】
本発明の食品、飲料又は調味料としては、例えば、タマネギの薄皮抽出物を含有すれば良く、タマネギの薄皮抽出物を含有、希釈及び/又は添加してなる食品、飲料又は調味料である。
本発明の食品、飲料又は調味料は調味料に含有されるタマネギの薄皮抽出物の量には特に限定はないが、タマネギの薄皮抽出物を0.01%w/wから90%w/w含有する食品、飲料又は調味料が例示される。
【0013】
本発明の食品、飲料又は調味料とは、例えば、タマネギの薄皮抽出物を含有すれば良く、特に限定はないが、例えば穀物加工品(小麦粉加工品、でんぷん類加工品、プレミックス加工品、麺類、マカロニ類、パン類、あん類、そば類、麩、ビーフン、はるさめ、包装餅等)、油脂加工品(可塑性油脂、てんぷら油、サラダ油、マヨネーズ類、ドレッシング等)、大豆加工品(豆腐類、味噌、納豆等)、食肉加工品(ハム、ベーコン、プレスハム、ソーセージ等)、水産製品(冷凍すり身、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、さつま揚げ、つみれ、すじ、魚肉ハム、ソーセージ、かつお節、魚卵加工品、水産缶詰、つくだ煮等)、乳製品(原料乳、クリーム、ヨーグルト、バター、チーズ、練乳、粉乳、アイスクリーム等)、野菜・果実加工品(ペースト類、ジャム類、漬け物類、果実飲料、野菜飲料、ミックス飲料等)、菓子類(チョコレート、ビスケット類、菓子パン類、ケーキ、餅菓子、米菓類、キャンディー等)、アルコール飲料(日本酒、中国酒、ワイン、ウイスキー、焼酎、ウオッカ、ブランデー、ジン、ラム酒、ビール、清涼アルコール飲料、果実酒、リキュール等)、嗜好飲料(緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、清涼飲料、乳酸飲料等)、調味料(しょうゆ、ソース、酢、みりん、ドレッシングタイプ調味料等)、缶詰め・瓶詰め・袋詰め食品(牛飯、釜飯、赤飯、カレー、その他の各種調理済み食品)、半乾燥又は濃縮食品(レバーペースト、その他のスプレッド、そば・うどんの汁、濃縮スープ類等)、乾燥食品(即席麺類、即席カレー、インスタントコーヒー、粉末ジュース、粉末スープ、即席味噌汁、調理済み食品、調理済み飲料、調理済みスープ等)、冷凍食品(すき焼き、茶碗蒸し、うなぎかば焼き、ハンバーグステーキ、シュウマイ、餃子、各種スティック、フルーツカクテル等)、固形食品・液体食品(スープ等)、香辛料等の農産・林産加工品、畜産加工品、水産加工品等が挙げられる。
【0014】
本発明の食品、飲料又は調味料を製造する方法は、特に限定はないが、調理、加工及び一般に用いられている食品、飲料又は調味料の製造法による製造を挙げることができ、製造された食品、飲料又は調味料に、例えば、タマネギの薄皮抽出物が含有されていれば良い。
調理及び加工においては、調理・加工前、調理・加工時、更には調理・加工後に、例えば、タマネギの薄皮抽出物を添加しても良いし、調理及び加工品やその材料を、例えばタマネギの薄皮抽出物へ添加し、タマネギの薄皮抽出物を希釈しても良い。食品、飲料又は調味料の製造においては、任意の工程で、例えばタマネギの薄皮抽出物を添加しても良いし、食品、飲料又は調味料、並びにその原料をタマネギの薄皮抽出物へ添加し、タマネギの薄皮抽出物を希釈し、食品、飲料又は調味料に含有させても良い。また、添加は1回又は数回に渡って行っても良い。従って、簡便に新規な食品、飲料又は調味料、即ち有効量のタマネギの薄皮抽出物を含有する食品、飲料又は調味料を製造することができる。いずれの工程を経た場合も、タマネギの薄皮抽出物を含有、添加及び/又は希釈してなる食品、飲料又は調味料は、本発明の食品、飲料及び調味料となる。
【0015】
本発明で提供されるタマネギの薄皮抽出物は神経成長因子産生増強活性、アルドースレダクターゼ阻害活性等の生理活性を有し、神経成長因子産生増強を要する疾患や、アルドースレダクターゼ活性に起因する疾患、例えば糖尿病合併症、白内障、末梢神経障害、網膜症、腎症等の予防や治療に有用である。従って本発明のタマネギの薄皮抽出物を含有する食品、飲料又は調味料を摂取することによりこれらの疾病が予防され、また症状が改善される。特に、糖代謝に関連した目の霞みの進展の抑制・知覚障害の改善に著効を有する。また茶類抽出物を含有した本発明の食品、飲料又は調味料は茶類の抽出物の生理活性が更に増強された食品、飲料又は調味料である。特にバナバ茶抽出物を含有する本発明の食品、飲料又は調味料は血糖値改善に有効である。
【0016】
本発明により、アルドースレダクターゼ阻害物質を高濃度に含有するタマネギ抽出物、及び、ケルセチン及び/又はスピラエンを高濃度に含有するタマネギ抽出物が提供される。
これらの抽出物は、タマネギの薄皮及び/又は鱗茎より、水性溶媒を用いた方法で、アルドースレダクターゼ阻害活性、ケルセチン含有量、スピラエン含有量を指標に、例えばタマネギの薄皮より、前記の抽出方法で抽出すればよい。タマネギ組織としてはタマネギの薄皮が好ましく、タマネギ鱗茎の約10倍濃度のケルセチン抽出物を得ることができる。タマネギの薄皮の抽出物、特に還元性物質存在下での抽出物は、極めて高いアルドースレダクターゼ阻害活性を示し、アルドースレダクターゼ阻害物質を高含有する。
得られた抽出物を使用することにより、アルドースレダクターゼ阻害活性を示す食品、飲料又は調味料を容易に製造することができる。また、ケルセチン及び/又はスピラエンを高含有する食品、飲料、又は調味料を容易に製造することができる。これらの製造方法については、アルドースレダクターゼ阻害活性、ケルセチン含有量、スピラエン含有量を指標に、前記の方法に準じて製造すればよい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0018】
実施例1
(1)市販されている黄色種のタマネギの薄皮の、タマネギ全体に対する量比、およびタマネギの薄皮の水分含有量(%w/w)(〔(乾燥前重量−乾燥後重量)/乾燥前重量〕×100)を調べた。また、洗浄後のタマネギの含水量の変化を求めた。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
Figure 0004313961
【0020】
表1より、タマネギ全重に対する薄皮の比率は0.85〜1.50%w/wで、水分は20.3〜32.7%w/wであった。
【0021】
(2)次に、タマネギの薄皮抽出物の抽出条件について検討した。まず、固液比の検討を行った。上記のサンプルBのタマネギの薄皮を用いて、薄皮を井水で2回洗浄した。固液比の検討として、タマネギの薄皮(洗浄前)/全混合物の重量比が0.1、0.5、1、5、10、20、25%w/wとなるように、脱塩水で2回洗浄したタマネギの薄皮を網の袋へ入れ、一方は還元剤としてアスコルビン酸0.02%w/wを添加し、対照は無添加とした。これらを10リットルの95℃の温水で2時間抽出し、網袋を取り除いて固液分離を行った。
0.1から20%w/wまでそれぞれ9.5、9.0、7.5、5.7、3.8、2.1リットルの抽出液が得られたが、25%w/wでは薄皮に液が吸着して固液分離後の取得液量が少なく、0.1%w/wでは極めて薄い濃度となり、0.5%w/wでは薄いがタマネギの薄皮成分が官能的にも感じられるようになった。また、10%w/wでは濃度と取得液量で効率的であった。従って、固液比は0.1〜20%w/w、好ましくは取得液量及び香味から0.5〜10%w/wであった。また、還元剤のアスコルビン酸を添加して抽出した液は対照の無添加に比べ、いずれも抽出加熱による着色がなく、苦味及び渋味に於いて軽減され、飲み易いものであった。その他の香味全体もマイルドになった。
【0022】
(3)次に抽出時間の検討を行った。同様のタマネギの薄皮を5%w/wになるよう脱塩水に混合し、それぞれ95℃で15、30、120、180、300分の抽出を行った。アスコルビン酸は0.01%w/wになるように抽出液中へ添加し、対照は無添加で行った。また、20℃、120分でも抽出を行った。タマネギの薄皮は網袋へ入れ、それぞれの抽出後、固液分離し、分離液はフィルターペーパーNo.2(東洋濾紙)を用いて濾過した後、更に0.45μmφポアサイズメンブレンフィルタ(東洋濾紙)を用いて濾過した。その液について、分析官能評価を行った。その結果を表2及び表3に示す。表2及び表3において、還元剤はアスコルビン酸であり、酸度はクエン酸換算値で示し、糖度はブリックス度で示す。また、吸光度はサンプルを10倍希釈し、1cmセルを用いて波長660nmおよび450nmにて測定した。
【0023】
【表2】
Figure 0004313961
【0024】
【表3】
Figure 0004313961
【0025】
表2及び表3から、還元剤を添加した場合は、95℃における抽出時間は5〜300分までが官能評価的には許容できる範囲であったが、苦味・渋味の面からは5〜180分が香味の面で好ましかった。還元剤無添加の場合は官能評価において良い結果は得られなかった。また、20℃の場合は、抽出が不十分であり、抽出時間が120分でも抽出成分は少なかった。また、本発明における還元剤の添加では、長時間にわたる抽出でも増色が生じず、苦味・渋味が軽減されることが分かった。さらに、過度の抽出時間(300分)でもカラメル臭も認められず、香味バランスに優れた抽出及び着色の防止された抽出が達成できた。
【0026】
(4)抽出温度の検討は実施例1−(3)と同様にして、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100℃でそれぞれ1時間行った。アスコルビン酸は0.01%w/w添加し、対照は無添加とした。その結果、温度10℃の上昇における抽出速度は約2.5倍であり、温度が低下する程、同じ抽出物を得るのに長時間かかる事になり、微生物汚染の面からは75℃超〜100℃、抽出効率を考慮に入れると好ましくは80〜100℃であった。また、還元剤のアスコルビン酸の効果は、実施例1−(3)とほぼ同様の結果を得た。
【0027】
(5)還元剤の添加量の検討を行った。タマネギの薄皮を5%w/w、95℃の温水中で1時間抽出し、それぞれ還元剤としてアスコルビン酸ナトリウムを用いた。ここではpHの変動を避けるため、塩を用いた。評価は官能で行った。即ち、10名のパネルメンバーで、抽出液の味、香り、色調、総合について、本発明品の還元剤添加及び対照の無添加を比べ、官能評価した。官能評価は5段階(1良〜5悪)で評価し、平均値で表示した。還元剤の添加量は、0.001、0.01、0.05、0.1、0.5、1.0及び1.5%w/wで行った。その結果を表4に示す。
【0028】
【表4】
Figure 0004313961
【0029】
表4から、還元剤として用いたアスコルビン酸ナトリウムの添加量は0.001〜1.0%w/wが苦味・渋味の軽減及び味バランス共に良好であった。総合評価の評価値で2.4以下を示す範囲は、0.01〜1.0%w/wであり、この範囲でタマネギの薄皮の風味変化や着色増加もなく、苦味や渋味を除去した食品感覚のタマネギの薄皮の抽出物が得られた。
【0030】
実施例2
黄色種の凍結タマネギの薄皮(水分68.1%)13.5kgを室温にて融解し、融解時に発生したタマネギの薄皮の汁は別に保存した。別容器に95℃の脱塩水20リットルを用意し、一方タマネギの薄皮を入れた網籠(6メッシュ、2.6リットル容)を70リットル容のステンレス容器内に設置した。また、先のタマネギの薄皮の汁もこの容器へ入れた。次に、本発明品は先の95℃の脱塩水20リットルにアスコルビン酸0.01%w/wを添加し、対照は無添加とした。この脱塩水をポンプ2台で別容器と網籠入りのステンレス容器の間で循環(流速600リットル/時)させて、95℃における抽出を120分行った。抽出後、ステンレス容器内の網籠を取り上げて固液分離を行い、籠内の余分な抽出液を充分に回収し、抽出液を得た。得られた抽出液は冷却後、19.4リットルであった。この抽出液はフィルターペーパーNo.2(東洋濾紙)を用いて濾過し、濾液は120℃、20秒間加熱殺菌を行った。殺菌後の液量は16.6リットルであった。この液を濃縮装置を用いて4.2倍濃縮(最終量4.0リットル)を行った。濃縮汁は5℃、12時間静置し、滓や沈澱物及び表面油分を再度フィルターペーパーNo.2(東洋濾紙)を用いて濾過した後、無菌濾過した。即ち、低温下(5℃)で1.0μmφポアサイズメンブレンフィルタ(東洋濾紙)を用いて濾過後、更に0.45μmφポアサイズメンブレンフィルタ(東洋濾紙)を用いて濾過したものを最終品(収量3.5リットル)とした。この最終品を凍結乾燥し、粉末18.1gを得た。
各工程での成分値及び官能評価を表5に示す。なお、表5における各指標の単位は、容量:リットル、ケルセチン:g/リットル、糖度:ブリックス度で示す。また、吸光度はサンプルを10倍希釈し、1cmセルを用いて波長660nmおよび450nmにて測定した。
【0031】
【表5】
Figure 0004313961
【0032】
表5より、本発明品と対照とは、容器、ケルセチン、糖度及びpHにおいて同様の数値で変化した。着色の指標となる450nm及び660nmの吸光度は、本発明品は明らかに低い値を示し、増色を抑制しており、粉末においても着色度合いが低かった。官能評価については、本発明品は対照に比べ、苦味・渋味が軽減され、タマネギの薄皮の香りも程よく、香味バランスもフレッシュ感のあるものとなった。対照は苦味・渋味が強く、薄皮の香りにややカラメル臭があり、香味バランスも不均衡で、過剰加熱によるタマネギの薄皮本来の風味の変化が著しかった。
従って、本発明のタマネギの薄皮抽出物及びその粉末は、タマネギの薄皮本来の風味が生き、苦味・渋味が軽減され、増色もなく、加熱臭のない、フレッシュ感のある品質となった。
【0033】
実施例3
黄色種及び赤色種それぞれのタマネギの薄皮10%w/wの固液比率にし、95℃で1時間抽出した液を用いて、表6のタマネギの薄皮食料の配合表に従って調製し、200ml容缶に充填し、90℃、1分間加熱殺菌を行って缶詰品とした。本発明品は還元剤であるアスコルビン酸0.01%w/w存在下で抽出したタマネギの薄皮抽出液を用い、対照は通常の還元剤無しの抽出のものを用いた。
【0034】
【表6】
Figure 0004313961
【0035】
表6の配合で得られた本発明品と対照の缶詰品の官能評価は実施例1−(5)の表4で行ったものと同様にして実施した。パネルメンバーは10名で、5段階評価(1良〜5悪)を用い、平均値を求めた。その結果を表7に示す。
【0036】
【表7】
Figure 0004313961
【0037】
表7より、黄色種及び赤色種の本発明品はそれぞれ対照に比べ、苦味・渋味が軽減されており、香味もフレッシュ感があり、色調は薄い黄褐及び赤紫色を示し、香味バランスも良好で、味は黄色種はマイルドに、赤色種は濃厚感のある飲み易い飲料となった。
【0038】
実施例4
実施例3で用いた本発明及び対照の黄色種及び赤色種それぞれのタマネギの薄皮抽出液の濃縮液を用いて、表8に示す配合表(重量部で表示)のお茶入りタマネギの薄皮抽出飲料を調製した。お茶としては、市販のバナバ茶、麦茶、ウーロン茶、そば茶を通常の方法で調製したものを用いた。
【0039】
【表8】
Figure 0004313961
【0040】
表8の配合により得られた、それぞれの飲料は200ml容缶に充填し、90℃、1分間加熱殺菌し、缶詰品を調製した。官能評価は実施例1−(5)の表4で行ったものと同様にして実施した。パネルメンバーは10名で、5段階評価(1良〜5悪)を用い、平均値を求めた。その結果を表9に示す。
【0041】
【表9】
Figure 0004313961
【0042】
表9より、本発明の黄色種及び赤色種のタマネギの薄皮抽出物の濃縮物とお茶を組み合わせた飲料は、それぞれタマネギの薄皮抽出液の香味とお茶の香味がバランス良く調和し、お茶単独では出せない新規な奥行きがあり、ボディ感も充実した新規な飲料であった。一方、対照品はタマネギの薄皮由来の苦味・渋味が全体の香味に影響して、香味バランスが悪く、お茶の良さを生かしきれていなかった。
【0043】
実施例5
黄色種のタマネギの薄皮抽出液を用いたスープを調製した。タマネギの薄皮抽出液は実施例1−(3)の10%w/wタマネギの薄皮抽出液を用い、本発明品は還元処理したもの、対照には無処理のものを用いた。表10にタマネギの薄皮抽出液入りスープの配合を示す。この配合に従って、スープを調製し、200ml缶に充填して120℃、15分間加熱殺菌を行い、缶詰品とした。官能評価は実施例1−(5)の表4で行ったものと同様にして実施した。パネルメンバーは10名で、5段階評価(1良〜5悪)を用い、平均値を求めた。その結果を表11に示す。
【0044】
【表10】
Figure 0004313961
【0045】
【表11】
Figure 0004313961
【0046】
表11より、黄色種の本発明品は対照に比べてスッキリした味に仕上がり、タマネギの薄皮抽出液の香味がポークエキスと良く馴染み、ポークエキス単独では味わえない、新規な味となり、全体の香味バランスを整えた。対照は苦味・渋味が微かに残り、香味バランスを崩す傾向にあった。このように、調理の面から見て、本発明品のタマネギの薄皮抽出物は、その香味の特性から調味料として優れていることが明らかとなった。
【0047】
実施例6
ふりかけとして魚粉2.4kg、食塩0.5kg、グルタミン酸ソーダ0.3kgを混合(計3.2kg)し、本発明品及び対照として実施例2で得られた黄色種のタマネギの薄皮抽出物の凍結乾燥品を上記ふりかけ1kg当たり3gを添加し、常法に従って造粒した。これらそれぞれの造粒品約3.2kgに対して海苔0.4kg及びごま1.2kgをよく混合して調製した。これらのふりかけを米飯にふりかけ、官能評価を実施例1−(5)と同様にして行った。その結果、本発明品は対照に比べ、魚粉の香味に更に深みを増し、隠し味としてスパイス的な機能を有することが明らかとなった。対照は苦味・渋味がやや口に残った。本発明品は総合して、ふりかけの品質を向上させることが分かった。
【0048】
【発明の効果】
本発明による製造方法で得られるタマネギの薄皮抽出物は、タマネギの薄皮本来の新鮮な風味を有し、苦味・渋味が軽減されており、加熱による着色も少なく、調味効果及び香辛料効果も認められ、新規な風味の食品、飲料又は調味料を提供することができる。
また本発明により、アルドースレダクターゼ阻害物質、ケルセチン、スピラエンを高濃度で含有するタマネギ抽出物が提供され、当該抽出物を使用した、健康の増強、生体の恒常性の維持に有用な機能性食品、飲料、又は調味料が提供される。

Claims (14)

  1. タマネギの薄皮を還元性物質の存在下で抽出して得られるタマネギ薄皮の抽出物。
  2. 還元性物質がアスコルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸、エリソルビン酸塩、システイン、及びグルタチオンの群から選択される1つ以上の還元性物質である請求項1に記載の抽出物。
  3. タマネギの薄皮を還元性物質の存在下で75℃超〜130℃の温水により抽出して得られる請求項1又は2に記載の抽出物。
  4. 5分超〜5時間の抽出により得られる請求項3記載の抽出物。
  5. 茶類抽出物を更に含有する請求項1〜4いずれか1項に記載の抽出物。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載のタマネギ薄皮の抽出物を含有することを特徴とする食品、飲料又は調味料。
  7. 茶類抽出物をさらに含有することを特徴とする請求項6記載の食品、飲料又は調味料。
  8. タマネギの薄皮を還元性物質の存在下で抽出する工程を包含することを特徴とするタマネギの薄皮抽出物の製造方法。
  9. 還元性物質がアスコルビン酸、アスコルビン酸塩、エリソルビン酸、エリソルビン酸塩、システイン、及びグルタチオンの群から選択される1つ以上の還元性物質である請求項8に記載の製造方法。
  10. 75℃超〜130℃の温水により抽出することを特徴とする請求項8又は9に記載の製造方法。
  11. 温水による抽出が5分超〜5時間であることを特徴とする請求項10記載の製造方法。
  12. 茶類抽出物を含有させる工程を更に包含する請求項8〜11いずれか1項に記載の製造方法。
  13. 請求項8〜12いずれか1項に記載の製造方法により得られたタマネギ薄皮の抽出物を材料に添加するもしくは材料で希釈する工程を包含することを特徴とする、タマネギの薄皮抽出物含有食品、飲料又は調味料の製造方法。
  14. 茶類抽出物を含有させる工程を更に包含する請求項13記載の食品、飲料又は調味料の製造方法。
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