JP4313569B2 - 2つのハンドルを備えている調理器具を把持し、持ち上げ、操作し、そして注ぐための取り外し可能な装置 - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本願開示は、径方向且つ外方に向いている突起状の対向する2つのハンドルを有する調理器具を把持し、持ち上げ、操作し、そして該調理器具から注ぐための取り外し可能な装置に関する。各突起は、内側縁と該内側縁に実質的に平行な開口とを有している。
【0002】
(背景技術)
突起の開口は、棒状の取り外し可能なハンドルの2つの傾斜のある捕獲部と協力するようになっている。該ハンドルは、また、突起のリムと協力するフックを備えている。調理器具は、取り外し可能なハンドルを有するパンとして使用できる。他方の突起は機能を提供しない。
【0003】
また、調理器具は、火或いはオーブンを使用して食材を料理するための2つのハンドルを有するポットとして使用できる。2つのハンドルは金属製であるために、熱くなった調理器具を素手で把持或いは持ち上げると重度の火傷を負うことになる。調理器具内に多量の食物が含まれている場合、ハンドルに掛かるトルクが、人が掛けるトルクの最大値よりも大きくなるために、熱い調理器具を持ち上げる取り外し可能なハンドルを使用することは危険である。
【0004】
従って、火傷することなく、両手で両方の突起を把持できることは有効である。これは、断熱“オーブン”グローブを使用することで通常行われている。
【0005】
フランス公報第2416677号は、調理器具を操作する目的で、断熱性を有する容易に取り外し可能なノブを備えている突起を提案している。この突起の幅の断面は、外方に向かって広くなっている。ノブは、該突起に対応する形状の溝を備えている。この溝及びそれに関連する突起の一部は、円弧状に延びており、好ましくは水平面内にある。ノブの溝と、該溝と協力する突起の一部とは、好ましくは、鳩尾状である。この公報において、ノブを突起にロックさせるような構成はない。そして、突起を取り外し可能なハンドルに係合するように使用することはできない。
【0006】
本発明の目的は、熱い調理器具をその突起を介して把持或いは持ち上げる使用者の手を効果的に且つ安全に保護できる装置を提供することである。
【0007】
(発明の開示)
本発明は、1対の取り外し可能なシェルから成る装置を提供することによって、目的を達成する。該シェルは、突起に嵌合するのに適しており、断熱材で形成されている。各シェルは内側キャビティを提供している。該内側キャビティは、長円形オリフィスを介して横方向に開放しており、オリフィスを介して挿入されている突起を収容するのに適しており、内側ロック/ロック解除装置と係合する。該内側ロック/ロック解除装置は、内側キャビティに収容されると、突起の開口と協力するのに適した形状である。
【0008】
また、ロック/ロック解除装置はプレートから成り、該プレートは揺動軸を中心に傾動するように取り付けられている。該揺動軸は前記長円形オリフィスに平行に延びている。プレートは、対応する前記シェルの内側に形成されている隙間チャンバ内に収容されている。該隙間チャンバは、前記プレートがロック位置とロック解除位置との間で傾動できるように形成されている。プレートの一端部は、突出している捕獲部を有しており、該捕獲部は、プレートがロック位置にあるとき、対応するシェルと係合する突起の開口内に収容されるのに適している。プレートの他端部には使用者が接触でき、該他端部は、プレートをロック位置に向かって傾動させるような傾向にある弾性手段によって発生するトルクに抗して手動で他端部に圧力を掛けることによって捕獲部を後退させるために、使用者がプレートをロック解除位置に傾動できるようにしている。
【0009】
好ましくは、プレート用の隙間チャンバは前領域と後領域とから成る。該前領域はキャビティの中間部の上方で開放されており、該後領域はプレートに実質的に直交して対応するシェルに形成されている通し穴に開放されている。プレートの他端部は熱源から離れており、後領域と係合する。他端部は、オリフィスを介して制御可能であり、シェルからは突出していない。
【0010】
また、弾性手段は、プレート及びハウジングの端壁に支持されているばねから成り、該ハウジングはプレート用の隙間チャンバの前領域に開放されている。
【0011】
好ましくは、プレートがロック位置にあるとき、捕獲部は、長円形オリフィスの中間部内に配設されている。捕獲部の前面には、面取りされた面が形成されており、該面は、シェルが突起の上の所定の位置に配置されている間、捕獲部を後退させることができる。
【0012】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明における上記以外の効果及び特徴を添付の図面を用いて以下で説明する。
【0013】
図1及び図2は、ラグ(lug)2の形状を有する調理器具ハンドル、即ち、突起2の形状の調理器具ハンドルを示している。調理器具は、その周部4のみが示されている。該器具は、径方向に互いに対向する2つの突起2を有する。該2つの突起は類似している。突起2は、それぞれ、金属で形成されており、調理器具の側壁に固定されている内側縁6に実質的に平行な開口5を備えている。各突起2は、調理器具から外方に実質的に水平に延びており、内側縁6に実質的に平行する外側縁7を提供している。
【0014】
2つの突起2で熱い調理器具を握り、持ち上げることを可能にするために、本発明は、断熱材で形成されている2つのシェル10を提供している。該シェルは取り外し可能である。各シェルは、各突起2の上にて嵌合するのに適している。
【0015】
各シェル10は、突起2よりも水平方向への断面及び厚さが際だって大きい。各シェル10の前側面12において、内側キャビティ11が長円形オリフィス13を介して開放している。該前側面12は、使用の際、突起2の内側縁6に向いている。突起2の上に嵌合されているシェル10で調理器具を持ち上げている使用者の手を効果的に保護するために、内側キャビティ11の寸法は、突起2が長円形オリフィス13を介して内側キャビティ11に挿入される際に、さほど大きな遊びを伴うことなく該キャビティ11の内側にて最大限延びて収容されるように設定されている。同様に、開口5は、通常の使用位置において、キャビティ11の内側に殆ど完全に収容されている。
【0016】
シェル10は2つの部品で形成されている。該2つの部品は、内側キャビティ11を画成する上壁を含んでいる実質的に中間にある水平な接合面14にて合わさっている。図5から分かるように、シェル10は、キャビティ11が形成されている下シェル10aと、上シェル10bと、を組み合わせることによって、形成される。下シェルは、固定ねじが通過するための通し穴15a、15bを提供しており、これらのねじのねじ切り部分は、上シェル10bに形成されたタッピング部分と協力する。
【0017】
シェル10は、その厚みの中に、ロック/ロック解除装置20を備えている。この装置は、実質的に、剛性プレート21から成る。該剛性プレート21は、揺動ベアリングを構成するために剛性プレート21から横方向に突出している端部22a、22bを有する横方向揺動軸22に固定されている。
【0018】
横方向揺動軸22は、2つの半円筒溝23a内に収容されている。該2つの半円筒溝は、シェル10a、10b内で互いに向かい合い、接合面14に開放されている。下シェル10aの半円筒溝23aのみが図5から確認できる。2つのシェル10a、10bが組み合わさったとき、2つの半円筒溝は、長円形オリフィス13に平行する揺動軸22のハウジングを構成する。ここで、“前方”及び“後方”を調理器具に向いている前側面12に対して定義すると、図1及び図5から分かるように、溝23aはキャビティ11の後方に配設される。
【0019】
プレート21は、その前端部にて、下方に曲がった捕獲部24を有している。該捕獲部は、その前面に面取りされた面25を提供している。捕獲部24は、シェル10が突起2上に嵌合するとき、突起2の開口5内に進入する。
【0020】
プレート21がその横方向揺動軸22を中心に揺動できるようにするために、シェル10の内側には隙間チャンバ26が設けられており、プレート21を収容する。
【0021】
隙間チャンバ26の前領域26aは上シェル10bに形成されている。この前領域26aは、キャビティ11の中間領域の上方にて、開放している。該前領域は、特に2つの壁によって画成されている。該2つの壁は揺動軸22から離れるように、且つ、互いに異なる方向に延びている。該壁のうち、一方は下シェル10aの上面であり、他方の壁27bは上シェル10bに形成されている。
【0022】
隙間チャンバの後領域26bは、下シェル10a及び上シェル10bに形成されている。該後領域は接合面14と下シェル10aに形成されている傾斜壁27aとによって画成されている。
【0023】
2つのシェル10a、10bは、対向する通し穴28a、28bを有している。通し穴28aと通し穴28bとは一直線上に設けられている。後領域26bは通し穴28a、28bに開放している。プレート21の後端部29は通し穴28a、28b内に収容されている。
【0024】
上シェル10bは、また、隙間チャンバの前領域26aに開放しているハウジング30を有している。このハウジングの端壁は、圧縮コイルばね31の一端部のベアリング面、即ち、支持面となっている。該圧縮コイルばね31の他端部は、プレート21の前部上面に支持されている。
【0025】
圧縮コイルばね31は、プレート21をロック位置に向かって付勢する。このロック位置において、捕獲部24は、突起2の開口5内に収容されている。このとき、突起自身はキャビティ11内に収容されている。後端部29は、使用者が親指を上シェル10aの上部穴28a内に挿入することによってプレート21の後端部29を押すと、装置20のロック状態を解除することができる制御部材を構成している。使用者の出す力は、圧縮コイルばね31による力に打ち勝つ程の十分な力である。最初は接合面14に平行していたプレート21は軸22と共に傾斜して傾斜壁27a、27bに当接する。次いで、捕獲部24は、隙間チャンバ26の前領域26a内に後退する。このとき、2つのシェル10の両方或いは片方に対して外方且つ半径方向へ小さな力を一度に掛けることによって、該2つのシェル10を引き戻すことができる。
【0026】
ロック位置にいるときでも熱源から最も遠い端部29は、穴28a、28bの内側に位置しているので、動作する余地の多い使用者の手にとって端部29が障害物になるようなことはない。そして、不適当な時にロック状態が解除するような危険は回避される。更に、子供がシェルを意図的に或いは不意にロック解除するような危険も回避される。
【0027】
シェル10は、反対の手順によって、所定の位置に配置される。親指によって下方に向いている力が端部29に掛かることによって、捕獲部24が隙間チャンバ26の前領域26a内に最初後退することが完全に可能となる。しかし、突起2の外側縁7を長円形オリフィス13に挿入する前にプレート21がロック位置にある場合、外側縁7は面25と協力してプレート21を傾斜させて、突起2がキャビティ11内に挿入できるようにする。
【0028】
シェル10a、10bは、熱硬化性絶縁材を成形することによって形成される。
【0029】
シェル10は組み立てが容易である。プレート21を下シェル10a上に置き、ばね31を所定の位置に配置する。その後、組み合わさった下シェル10aとプレート21とばね31とを上シェル10bで覆い、ねじを穴15a、15bに通すことによって2つのシェル10a、10bを互いに結合させる。
【0030】
隙間チャンバ26の前領域26a及び後領域26bは、揺動軸22から離れるように広がっており、互いに異なる方向に延びている表面14、27a、27bによって画成されている。
【0031】
隙間チャンバ26は、水平接合面14と傾斜壁27aとから成り異なる方向に延びる表面によって前領域26a内に画成されている。
【0032】
同様に、隙間チャンバ26は、水平接合面14と傾斜壁27bとから成り異なる方向に延びる表面によって後領域26b内に画成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 調理器具の突起にロックされた状態にある本発明の装置のシェルを対称鉛直面で切ったときに得られる長手方向断面図
【図2】 図1のIIーII線による水平面で切ったときに得られる断面図
【図3】 ロック/ロック解除装置のプレートを対称鉛直面で切ったときに得られる長手方向断面図
【図4】 図3のプレートの平面図
【図5】 本発明の装置のシェルの分解図

Claims (8)

  1. 径方向且つ外方に向いて対向する2つの突起形状のハンドルを有する調理器具を把持し、持ち上げ、操作し、そして注ぐための取り外し可能な装置であって、前記各突起は、内側縁と、前記内側に平行する開口と、を有しており、前記装置は、前記突起に嵌合するのに適しており断熱材で形成されている1対の取り外し可能なシェルから成り、前記各シェルは、内側キャビティを提供しており、前記内側キャビティは、長円形オリフィスを介して横方向に広がって開放しており、前記オリフィスを介して挿入されている前記突起を収容するのに適しており、且つ、内側ロック/ロック解除装置と係合しており、前記ロック/ロック解除装置は、前記内側キャビティに収容されたとき、前記突起の前記開口と協力するのに適しており、
    前記内側ロック/ロック解除装置はプレートから成り、前記プレートは、前記長円形オリフィスに平行に延びている揺動軸を中心に傾動するように前記揺動軸に取り付けられており、前記プレートは、前記1対の取り外し可能なシェルの内側に形成されている隙間チャンバ内に収容されており、
    前記プレートを収容している前記隙間チャンバは前領域と後領域とから成り、前記前領域は前記内側キャビティの中間部の上方で開放されており、前記後領域は、前記プレートに直交して前記1対の取り外し可能なシェルの一方に形成されている通し穴に開放されており、前記プレートは一端部と他端部とを有しており、
    前記プレートの前記他端部は、熱源から離れており前記後領域と係合し、前記プレートの前記他端部は、前記通し穴を介して制御可能であり、前記1対の取り外し可能なシェルからは突出していないことを特徴とする装置。
  2. 前記隙間チャンバは、前記プレートがロック位置とロック解除位置との間で傾動できるように形成されており、前記プレートの一端部は、突出している捕獲部を有しており、前記捕獲部は、前記プレートが前記ロック位置にあるとき、対応する前記シェルと係合する前記突起の前記開口内に収容されるのに適しており、前記プレートの他端部には使用者が接触できるようになっており、前記他端部は、前記プレートを前記ロック位置に向かって傾動させるような傾向にある弾性手段によって発生するトルクに抗して手動で前記他端部に圧力を掛けることによって前記捕獲部を後退させるために、前記使用者が前記プレートを前記ロック解除位置に傾動できるようにすることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記揺動軸は、前記突起を収容するための前記キャビティの後方に位置していることを特徴とする請求項に記載の装置。
  4. 前記隙間チャンバの前記前領域及び前記後領域は、前記揺動軸から離れる方向に延びており、互いに異なる方向に延びている表面によって画成されていることを特徴とする請求項に記載の装置。
  5. 前記弾性手段は、前記プレート及びハウジングの端壁に支持されているばねから成り、前記ハウジングは前記プレート用の前記隙間チャンバの前記前領域に開放されている請求項乃至のいずれかに記載の装置。
  6. 前記プレートが前記ロック位置にあるとき、前記捕獲部は、前記長円形オリフィスの中間部内に配設されていることを特徴とする請求項2乃至のいずれかに記載の装置。
  7. 前記捕獲部の前面には、面取りされた面が形成されており、前記面は、前記シェルが前記突起の上の所定の位置に配置されている間、前記捕獲部を後退させることができることを特徴とする請求項2乃至のいずれかに記載の装置。
  8. 前記各シェルは、前記プレートの前記揺動軸を含んでいる接合面にて合わさる2つの部品から形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の装置。
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