JP4313193B2 - ベルト強化層に波状単繊維を備えた自動車用タイヤ - Google Patents

ベルト強化層に波状単繊維を備えた自動車用タイヤ Download PDF

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Description

本発明は、改良されたベルト構造を備えた、自動車用タイヤに関し、特に、本発明は高性能および高速度タイヤに関する。
一般に、タイヤは、タイヤの回転軸を含む実質的にラジアル面に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを備えたカーカス構造と、前記カーカス構造の回りを周方向に延在するトレッドバンドと、カーカス構造とトレッドバンドとの間に周方向に介挿されたベルト構造とを具備する。そのベルト構造は、順に、互いに重ねられた少なくとも一対のベルトプライ、および前記一対のベルトプライの半径方向外部に強化層を具備する。前記少なくとも一対のベルトプライは、前記トレッドバンドと同じように実質的に軸方向に延在し、各ベルトプライは、タイヤの赤道面に対し斜め方向に向けられる複数のコードを有する。一方のベルトプライのコードは、半径方向に近接するもう一方のベルトプライのコードと逆方向に配置される。0゜層(0゜オーバレー)としても知られる前記強化層は、互いに且つタイヤの赤道面と実質的に平行な強化要素を有する。
0゜強化層は、タイヤ構造に導入されて、互いに半径方向に重ねられた前記少なくとも一対のベルトプライ間の剪断変形を減少させ、タイヤの一体性を保護し、タイヤ性能を改良するように、高速度でのタイヤ形状を保つ。
高性能タイヤでは、交差させたコードを備えた2つのベルトプライの半径方向外部の位置に、周方向に延在しない層(タイヤの赤道面と実質的に平行であり、タイヤの周方向への膨張を妨げる強化要素を有する)を追加すると、高速度でも走行中のタイヤ膨張を防止する。
但し、タイヤの成形中、タイヤは、成形型に対し膨張できなければならないが、周方向に延在しない0゜層の存在が前記膨張を妨げることとなる。
一般に、自動車用のタイヤでは、0゜強化要素は、合成繊維、例えばナイロン6またはナイロン6.6またはポリエステルのコードからなり、これらは、それらの弾性率や高温度におけるそれらの熱収縮特性の結果、収縮し、ゆえにその交差させた層で下層構造を圧縮させようとするが、前記層の実質的非圧縮性によってそれが妨げられる。
結果的に、加硫中、それらのコードは、大きな応力を受けても最小伸びに相当するそれらの応力/歪み線図の動作点で作用しなければならず、タイヤの走行中の強力な包囲効果(encircling effect)を提供するこの条件に「固定」される。
一部のタイヤ、特に、上記結果を提供するのに必要な合成素材の重量が過大となる特にトラック用のこれらのタイヤでは、反発効果のおかげで、加硫段階での初期伸びを可能にし、次いで十分な非膨張性に相当するプレストレス位置に固定された状態を維持する高伸長(HE)タイプの金属コードから製造されたものが使用される。
但し、従来素材を利用する上述のベルト構造には、幾つかの欠点がある。
例えば、上述のような布地タイプの0゜層を有するタイヤは、「フラットスポット」の現象として知られるものを受け、これは、自動車がタイヤ温度を上昇させるに足る長距離を走行した後、その自動車を長時間停止した結果、接地面積におけるタイヤ構造の形状の変形に存する。つまり、自動車の走行中、各回転において、タイヤの各体積要素(つまり、トレッドバンド、ベルト、カーカスプライ、およびライナの対応する部分を含む、タイヤの外部および内部表面間で半径方向に延びるタイヤ構造の各単体部分)は、同時に接地面積内に留まり、ゆえに、各要素の回転毎の平均周期的変形も同じとなる。但し、自動車が停止し、タイヤが周囲温度まで冷却すると、接地面積内に位置する体積要素は、接地面積外部の体積要素と比べてより低い膨張の条件で冷たくなり、前記事実は、タイヤの回転表面の局部的扁平化の原因となる。これは、自動車が再び移動し始める段階で、ホイール回転毎の自動車の不快な僅かな振動で運転者に示されるフラットスポットの前記現象を前記局部的扁平化が引き起こすということである。前記現象は、タイヤが加熱し、再び体積要素の全てが同変形度になると次第に消えることになる。自動車タイヤの0゜層に従来から使用されている合成繊維の粘弾性特性および形状改造のため、上記0゜層がタイヤ形状の上記変形に寄与することもある。フラットスポットの現象についてのさらなる詳細は、例えば、「Mechanics of Pneumatic Tires」米国運輸省、2章、「Tire cord and cord to rubber bonding」、Samuel K. Clark編、1982年版、p51以下に見られる。
従来タイヤの0゜層についての他の欠点は、同じ所定弾性率に対し、より多くの従来繊維、およびより高い番手(higher count)(dTex、すなわち、10,000mの繊維に相当する重量をグラムで表現される)の繊維を使用しなければならないので、従来繊維の収縮力および弾性率の低い値が0゜層の、ゆえにタイヤ全体の重量増加の要因となることから生じる。
高伸長(HE)金属コードは、高弾性率を有し、低応力での顕著な伸びを可能にするが、否応なく増加する自動車タイヤの重量への悪影響がある大規模なゴム引き化をも必要とする複雑且つ高価な製造プロセスを伴う。
ランフラットタイヤ、つまり空気が抜けた状態でもかなりの距離(例えば200km)を走行できなければならないタイヤとして知られるものの導入は、例えば、ランフラット状態でタイヤが極度に過熱するため、使用される素材の選択に益々厳しい基準が課されることになる。
前記課題は、一般に従来のタイヤに使用されるナイロンが高温に適していないため、0゜層で特に顕著となる。上記ランフラットタイヤでは、ゆえに、高温で高度寸法安定性を有する素材が0゜層に使用されなければならない。アラミド繊維やレーヨンが、この用途に適した素材であるとされている。
但し、前記素材は、それらの使用をかなり制限する他の欠点がある。特に、レーヨンは低弾性率であり、その結果、所定の要求弾性率を得るために、レーヨンを使用すると、繊維の番手が増加し、ゆえに繊維の、およびタイヤの重量が増加する。他方、アラミド繊維は、接着に関する課題がある。
最後に、上記アラミド繊維のような、「リジッド」ポリマーとして知られるものなど、従来の金属素材は、低変形において高弾性率を有する。従って、タイヤ成形段階中、0゜層内にそれらを使用すると、それらが加硫タイヤ内に不均一性を発生させるか、あるいは、極端な場合には、破損につながるので、かなり多数の課題を伴う。
本願特許出願人名義のFR−1,268,335号は、天然または合成の複数本のスレッドの少なくとも1層を備え、前記少なくとも1層が、交差コード無しにトレッドバンドと2つのベルトプライとの間に配置された、タイヤに関する。前記文書によれば、前記少なくとも1層は、前記2つのベルトプライがトレッドバンドに向かって伝える変形およびスラストを吸収する機能を有する。特定の実施形態では、前記少なくとも1層は、前記2つの下層ベルトプライの金属スレッドと同じように、各層内で異なる傾きを有するスレッドを具備する一対の半径方向に重ねられた層からなる。他の実施形態では、長手方向に配置され、その面で僅かな横方向波形を備えたスレッドのシングル層が、前記2つのベルトプライの半径方向外部の位置に提供される。
米国特許第5,205,881号は、2つの重ねられた層によって形成され、半径方向外部層に赤道面と平行に向けられた波状コードの形態の強化要素を、半径方向内部層に、互いに平行で、赤道面に対して傾けられたコードを組み込むベルト構造を有するラジアルタイヤを開示する。上記ベルト構造は、他方の層のコードと交差する第2の層を持たない。
米国特許第5,332,017号は、ベルト構造が、赤道面に対し5゜〜40゜傾斜したシングルスチールワイヤを備えた2つの強化層によって、および各層の相対する部分によって、前記シングルスチールワイヤがらせん形状に予備成形される、軽量化したラジアルタイヤを開示する。0゜強化層は提供されない。
EP−043,563号は、互いに平行で、タイヤの赤道面に対し10゜〜30゜の範囲の角度で、それぞれ反対の方向に傾けられる強化要素として、ベルトプライ内へのシングルスチールワイヤの使用を開示する。
米国特許第5,225,013号は、対向外部側縁部の近くのカーカスコードの疲労破裂を減少させ、タイヤのコーナリング安定性を改良するように設計されたラジアルタイヤを開示する。この目的のため、タイヤは、赤道面に対し傾けられた強化要素を備えた少なくとも1つのベルトプライ、およびカーカスと傾斜強化要素を備えた前記少なくとも1つのベルトプライとの間に介挿された、赤道面と平行な、つまり0゜において、強化要素を備えた少なくとも1つのベルトプライを有するベルト構造を有する。0゜プライは、傾斜強化要素を備えた前記少なくとも1つのベルトプライとトレッドバンドとの間に提供されない。0゜プライの強化部分は、波形状を成すように曲げられたシングルワイヤ(スチールの)によって形成される。
米国特許第5,054,532号は、2つの交差強化層によって形成されたベルト構造を備えたラジアルタイヤを開示し、波状またはジグザグコードまたはワイヤによって形成された強化層が前記ベルト構造とカーカスプライとの間に配置される。
米国特許第5,271,445号は、トラック用ラジアルタイヤを開示し、不規則なタイヤトレッドバンド摩耗を避けるために、ベルトプライ毎に、および隣接プライに対向するように45゜に傾けられたスチールコードで強化された2つのベルトプライ、および波形の振幅と長さとの間の比が中央から周囲に向かって増加する、全体軸が赤道面と平行な波形状スチールコードで強化された2つの半径方向外部ベルトプライを具備するベルト構造が提案される。
第1の態様では、本発明は、高速度での走行中でも加硫タイヤの実質的周方向非拡張性の特性を確保すると同時に、未加硫タイヤの最適成形を可能にする半径方向の膨張を提供できる、簡単な構造且つ軽量の、ベルト構造を提供し、しかも公知技術の上記欠点も克服する。
異なる態様では、本発明は、ベルト構造に、および厄介なフラットスポットの現象を受けないか、または少なくともその現象を速やかに解消できる完成(つまり、加硫された)タイヤに関する。
他の態様では、本発明は、ベルト構造の縁部において自動車のコーナリングによって発生される力に特に耐え得るベルト構造に関する。
特に、自動車によって設定される曲線路の外輪上に位置するベルト構造の部分で、引っ張り応力の状態は、直線路に沿って走行するタイヤの状況に対し増加する。一方、前記応力状態は、前記曲線路の内輪に位置する部分で減少し、前記部分を圧縮条件で動作させることにもなる。
本願特許出願人は、そのベルト構造に、タイヤの赤道面と平行な、つまり0゜の予備成形されたシングル金属ワイヤを強化要素として具備するプライを組み入れることで、タイヤにおいて前記結果が有利に達成されることを発見した。
好ましくは、上記ベルトプライは、前記ベルト構造の半径方向外部の位置に配置される。
本発明によれば、0゜ベルト構造内に予備成形シングルワイヤを使用すると、圧縮状態で動作するシングルワイヤを、点応力(point stresses)によって破損しないようにできる。
本説明の目的のため、用語「予備成形」は公知技術の任意方法によって得られるプラスチックタイプの変形を指す。つまり、用語「予備成形」は、所与の要素(この特定の場合ではシングル金属ワイヤ)に加えられた変形作用の影響下で前記要素が受けるプラスチック変形を指すようにここでは使用され;前記変形のトレースやメモリは、前記変形作用の適用前に前記要素が保有する構造の復元力で前記変形が実質的に解消された後も、前記要素内に残る。
本説明の目的で、用語「予備成形されたシングルワイヤ」は、公知技術の任意の方法によってプラスチックのように(in a plastic way)変形されたシングルワイヤを指す。
さらに、本説明の目的で、用語「予備成形比」は、比L/Lを指し、ここでLは変形条件における1本のシングルワイヤの対向端の間の距離であり、Lは非変形条件における同じ長さのシングルワイヤの対向端の間の距離である。
好ましくは、前記予備成形比は、未加硫タイヤ内に使用するために準備された、つまりタイヤの成形および加硫の段階を受ける前のシングルワイヤに関する。
好ましくは、非変形条件におけるシングルワイヤは直線状構造を有する。
従って、特定の実施形態では、本発明は:
タイヤの回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造と;
前記カーカス構造の周りを周方向に延在するトレッドバンドと;
各プライが、タイヤの赤道面に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのものと交差する複数のコードを有し、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライと、互いに且つ上記赤道面と実質的に平行な強化要素を有する、前記少なくとも一対のベルトプライの半径方向外部の強化層とを具備する、カーカス構造とトレッドバンド間に周方向に介挿されたベルト構造と
を備え、
前記強化要素が予備成形比に従って予備成形され、シングル金属ワイヤが受ける予備成形収縮よりも小さいかまたはそれに匹敵する量だけ成形中に伸長されるシングル金属ワイヤを具備することを特徴とする、改良されたベルト構造を有する自動車用タイヤに関する。
好ましくは、前記予備成形比は0.90以上である。
より好ましくは、前記予備成形比は0.90〜0.98の範囲内にある。
好都合にも、異なるサイズのタイヤに同予備成形比のシングルワイヤを使用できる。但し、当業者は、必要ならタイヤサイズ毎に特定予備成形比を確立することができる。
周知のように、組立後の未加硫タイヤは成形の段階に入れられ、その段階において、前記0゜層の強化要素は、成形段階で使用される加圧流体によって生成される伸長作用を受ける。
本願特許出願人は、上述の予備成形比が、上述の強化要素が前記予備成形のため前記要素が受けた収縮よりも小さいかまたはそれに匹敵する量だけ成形中に伸長されるようなものでなければならないことを発見した。つまり、本発明により予備成形されたシングル金属ワイヤに前記成形中に与えられた伸長作用は、予備成形中の前記シングル金属ワイヤが受けた収縮よりも小さいか、またはそれ超えないものでなければならない前記予備成形シングル金属ワイヤの伸びを含み、前記収縮は差(L−L)に等しい。
従って、他の態様では、本発明は:
カーカス構造を作製し;
互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライと、互いに且つ前記タイヤの赤道面と平行なシングル金属ワイヤを有する、前記少なくとも一対のベルトプライの半径方向外部の強化層とを具備するベルト構造を前記カーカス構造の外部周方向の位置に張り付け;
前記ベルト構造の外部周方向の位置にトレッドバンドを張り付け;
前記カーカス構造に側方の対向する位置の少なくとも一対の側壁を張り付け;
このように製造されたタイヤを成形および加硫する段階を具備し、
前記シングル金属ワイヤは、それらが予備成形比に従って予備成形される条件で加えられ、前記シングル金属ワイヤは、前記シングル金属ワイヤが受けた予備成形収縮を超えない量だけ前記成形段階中に伸長されることを特徴とする、タイヤを製造する方法に関する。
好ましくは、少なくとも一対のベルトプライの半径方向外部に強化層を張り付ける前記段階は、らせん巻き動作である。
前記シングルワイヤは、成形段階中にシングルワイヤが受けた伸長作用に続いて、加硫タイヤ内に所定残留予備成形を維持できる。
本説明の目的で、用語「残留予備成形」は、予備成形が、タイヤの成形および加硫段階後の上述シングルワイヤ内に存在することを指す。つまり、残留予備成形は、完成タイヤ内の前記シングルワイヤによって保持された予備成形を指す。
さらに、本説明の目的で、用語「残留予備成形比」は、完成タイヤに関連して上述したような予備成形比を指す。
好ましくは、前記残留予備成形は、元の直線状シングルワイヤに与えられた初期予備成形よりも小さい。
従って、上述と同じように、加硫タイヤ内のシングルワイヤによって尚も保持される予備成形の量を数値化する残留予備成形比を定めることが可能である。
従って、他の実施形態では、本発明は:
タイヤの回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造と;
前記カーカス構造の周りの周方向に延在するトレッドバンドと;
各プライが、タイヤの赤道面に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのものと交差する複数のコードを有し、
互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライと、互いに且つ上記赤道面と実質的に平行な強化要素を有する、前記少なくとも一対のベルトプライの半径方向外部の強化層とを具備する、カーカス構造とトレッドバンド間に周方向に介挿されたベルト構造と
を備え、
前記強化要素が残留予備成形比を有するシングル金属ワイヤを具備することを特徴とする、改良ベルト構造を有する、自動車用タイヤに関する。
好ましくは、前記シングル金属ワイヤは、0.95以上の残留予備成形比を有する。
より好ましくは、前記シングル金属ワイヤは、0.95〜1の範囲の残留予備成形比を有する。
好ましくは、前記残留予備成形比は、0.90〜0.98の範囲の予備成形比による初期予備成形と、特に未加硫タイヤの成形中における、初期予備成形中に前記シングル金属ワイヤが受けた収縮よりも小さいかまたはせいぜいそれに匹敵する量だけの、シングルワイヤのそれに続く伸長との結果である。
上述のように、本発明によるベルト構造を組み込むタイヤは、フラットスポットの現象をかなり減少させることができる。
本願特許出願人は、前記減少が、本発明によるベルト構造のシングルワイヤが所定残留予備成形を有する場合に特に顕著となると考えている。これは、この場合では、0゜層の前記シングルワイヤの残留予備成形が、自動車が静止している期間中の接地面積下で受けた局部変形(扁平化)からタイヤをより速やかに復元させるからである。
さらに、タイヤがランフラット要求に合致するように設計される場合、本発明によるベルト構造は、前記タイヤが扁平状態で走行する間に受ける過熱に対し前記構造が高耐熱性を有するので、他の全ての条件が一定に保たれるならば、本質的に空気が抜けた状態でのタイヤの走行距離を増加させることができる。
さらに、金属タイプの強化要素を具備する本発明によるベルト構造は、前記構造の劣化状態を検査する目的のX線分析に適している。例えば、タイヤを実質的に空気が抜けた状態において長距離にわたり走行させた場合、前記X線分析によって、ベルト構造が修理不能に損傷を受けているか、または都合良くそのタイヤを安全に再使用できるかを決定できるようになる。
さらに、本発明によるベルト構造は、シングル金属ワイヤを具備するベルト層の存在が金属で覆われたタイヤの冠状部分の総面積の増加に寄与するので、改良された耐穿刺性を提供し、ゆえに、布地タイプの0゜強化層を具備する公知タイプのベルト構造と比べて、とがっていない物体の侵入に対しより大きな機械的耐久性を示し、とがっていない物体がカーカス構造に侵入でき、それによってタイヤをパンクさせる可能性が低減される。
好ましくは、前記シングル金属ワイヤはスチール製である。
本発明の他の実施形態によれば、前記シングル金属ワイヤは、アルミニウムまたは合金、好ましくはアルミニウム合金から製造される。
本発明の好ましい実施形態では、前記予備成形シングルワイヤは、0.10〜0.40mmの範囲の直径を有する。
好ましい実施形態によれば、シングルワイヤの変形は1つの面にある(つまり、それらは共面である)。
他の好ましい実施形態によれば、前記変形は、正弦波に近い形状からなる。好ましくは、前記正弦波形は、3mm〜9mmの範囲の波長を有する。好ましくは、前記正弦波形は、0.3mm〜1.5mmの範囲の振幅を有する。上記範囲の波長および振幅は、好ましくは、シングルワイヤがゴム引きされる前、およびそれがタイヤに挿入される前にそれに対し直接測定される;加硫タイヤでは、前記値は、トレッドバンドを取り除くことによって露出されたシングルワイヤに対し、および必要なら、タイヤから抽出され、適当な溶剤でゴムを除去するために清掃されたシングルワイヤに対しても、拡大レンズおよび目盛り付きスケール(例えば、物差し)によって測定される。
他の実施形態によれば、前記シングルワイヤは、実質的に均等に分配される;つまり連続した隣接シングルワイヤ間の軸方向間隔は実質的に一定である。
異なる形の実施形態によれば、前記シングルワイヤの残留予備成形の値は、前記ベルト構造の縁部に向かう軸方向に増加する。
従って、他の形の実施形態では、本発明は:
タイヤの回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造と;
前記カーカス構造の周りを周方向に延在するトレッドバンドと;
各プライが、タイヤの赤道面に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのこれらと交差する複数のコードを有し、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライと、互いに且つ上記赤道面と実質的に平行な強化要素を有する、前記少なくとも一対のベルトプライの半径方向外部の強化層とを具備する、カーカス構造とトレッドバンド間に周方向に介挿されたベルト構造と
を備え、
前記強化要素が、前記強化層の縁部に向かう軸方向に増加する残留予備成形を有するシングル金属ワイヤを具備することを特徴とする、改良されたベルト構造を有する自動車用タイヤに関する。
他の形の実施形態では、本発明は:
カーカス構造を作製し;
互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライと、互いに且つ前記タイヤの赤道面と実質的に平行な予備成形シングル金属ワイヤを有する、前記少なくとも一対のベルトプライの半径方向外部の強化層とを具備するベルト構造を前記カーカス構造の外部周方向の位置に張り付け;
前記ベルト構造の外部周方向の位置にトレッドバンドを張り付け;
前記カーカス構造に側方の対向する位置に少なくとも一対の側壁を張り付け;
前記シングル金属ワイヤの初期予備成形が、前記タイヤの赤道面を横切る前記強化層の中央部分でキャンセルされ、残留予備成形が前記強化層の2つの側縁部分の前記シングル金属ワイヤ内に残されるように、前記シングル金属ワイヤが伸長される条件において、このように製造されたタイヤを成形および加硫する段階を含む、タイヤを製造する方法に関する。
本明細書の以下に記載の例によってより明白となるように、本願特許出願人は、本発明によるシングル金属強化ワイヤによって受けた予備成形が尚も可視であり、完成タイヤにおいても明白に認識可能であることをも発見した。
他の態様では、従って、本発明は:
タイヤの回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造と;
前記カーカス構造の周りを周方向に延在するトレッドバンドと;
各プライが、タイヤの赤道面に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのこれらと交差する複数のコードを有し、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライと、互いに且つ上記赤道面と実質的に平行な強化要素を有する、前記少なくとも一対のベルトプライの半径方向外部の強化層とを具備する、カーカス構造とトレッドバンド間に周方向に介挿されたベルト構造と
を備え、
前記強化要素が、その後にキャンセルされた初期予備成形のトレース(traces
of an initial preforming which has subsequently been
cancelled)を示すシングル金属ワイヤを具備することを特徴とする、改良されたベルト構造を有する、自動車用タイヤに関する。
好ましくは、前記初期予備成形は、前記タイヤを成形および加硫する段階中にキャンセルされる。
好ましくは、前記トレースは、内部歪み、特に前記シングルワイヤの結晶粒子(crystalline
grains)によって保有される残留内部歪みで表される。
他の特徴や利点は、本発明による改良されたベルト構造を有する自動車用タイヤの好ましい、但し、それに限定されない、実施形態の詳細な説明によってより明白となろう。
この説明は、案内することを目的とするだけであり、いかなる限定的な内容も含むことなく、添付の図面を参考にして以下で提供される。
図1を参照するに、参照符号1は、本発明により改良されたベルト構造を有する自動車用タイヤを一般的に示す。
タイヤ1は、周知のように、それぞれが、互いに連続的に近接し、タイヤの回転軸を含む実質的にラジアル面に配置されたコード(概略的に示す)からなる、1つまたはそれ以上のカーカスプライを有するカーカス構造2を具備する。
3で一般的に示されるベルト構造は、タイヤの赤道面p−pに対して中心となる位置の、カーカス構造2の周りの周方向に張り付けられ、トレッドバンド4はベルト構造の半径方向外部の位置に配置される。
図1では、タイヤ1のトレッドバンド4は、その外部転動面に、周知のように、複数の周方向および横方向の凹所および溝を具備するリリーフトレッドパターンを有する。但し、本発明は、それらのトレッドパターンが異なるリリーフパターンを有するか、または全くパターンのないタイヤ(スリックタイヤ)にも有利に適用できる。
ベルト構造3は、カーカス2の半径方向外部の位置に少なくとも第1のベルトプライ5、前記第1のプライ5の半径方向外部の位置に配置された第2のベルトプライ7、および前記第2のプライ7の半径方向外部の位置に強化層10を有する。例示をより明確にするために、これらのプライ5、7および強化層10は、徐々に減少する幅で表現されているが、これは限定的に解釈されるべきものではない。
第1のベルトプライ5および第2のベルトプライ7は、互いに近接し、タイヤの赤道面p−pに対し斜めに、好ましくは10゜〜30゜の範囲の角度に向けて並んだ金属コードを具備する。さらに、第2のベルトプライ7の複数コードは、第1のベルトプライ5の複数コードに対して逆方向に傾けられる。強化層10の強化要素11は、実質的に互いに平行であり、タイヤの赤道面p−pと実質的に平行な方向に向けて並べられる。好ましくは、軸方向には、前記強化要素11は前記層10内に互いに等間隔で配置される。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記強化要素11は、例えば図2に示されたタイプの、予備成形シングルワイヤである。
より好ましくは、前記シングルワイヤは真鍮でコーティングされる。
好ましくは、前記シングルワイヤのそれぞれは、0.10〜0.40mmの範囲の直径を有する。
本発明によれば、前記強化要素11は、それらが波形状またはジグザグ構造を呈するように予備成形される。
好ましくは、前記強化要素は、それらが波形状の構造を呈するように予備成形される。このタイプの予備成形によって、強化要素の長手方向の延長に沿って曲率の不連続性が実質的に無い予備成形された強化要素を得ることができるからである。前記特性は、前記不連続性(例えば、急な角)の存在が前記強化要素の破断応力を低下させるので、特に有利となる。
上述のように、前記強化要素11は、好ましくは0.90以上の予備成形比で予備成形される。より好ましくは、前記予備成形比は、0.90〜0.98の範囲内にあると好都合である。
好ましくは、シングルワイヤの変形は共面である:つまり、変形されたシングルワイヤは1つの面にある;但し、らせんタイプの構造のような、他の構造の変形も可能である。
本発明による予備成形されたシングル金属ワイヤを得るために、任意の公知技術が採用される。例えば、米国特許第5,581,990号で示されたタイプの歯付きホイール装置、または本願特許出願人名義の、国際出願第00/39385号に記載の装置を使用することが可能である。前記装置は、それぞれが複数の対向ピンを有する一対のプーリを具備し、これらのピンは、第1のプーリのピンと第2のプーリの対応するピンとの間の間隔に通されるワイヤに軸方向変形と曲げ変形とを同時に与えるように所定長に沿って互いに貫通し合う(interpenetrate along a predetermined length)。上述の相互貫通は、ワイヤそれ自体によって回転させられる前記プーリ対の運動の結果として生成される。
本発明による0゜強化層に組み込まれたシングルワイヤは、タイヤの成形段階中に不可欠である、顕著な伸びを低応力で提供し、その段階において、上述のように、前記シングルワイヤが予備成形収縮よりも小さいか、またはせいぜいそれに匹敵する量だけ伸長され、さらに、タイヤの通常動作条件中に高弾性率をも提供する。
本発明による前記強化層10は、好ましくは3〜15本、またはより好ましくは10本の波状シングルワイヤを含むストリップをらせん状に巻くことによって製造される。
好ましくは、前記ストリップの幅は5〜30mmの範囲内である。
好ましくは、0゜層の密度は45〜150シングルワイヤ/デシメートルの範囲内である。
好ましくは、タイヤ組立段階では、上記らせん巻き中に、前記ストリップは、2〜3%の範囲内の伸長作用を受ける。
好ましい実施形態では、前記ストリップは、それぞれが0.20mmの直径を有する10本のシングルワイヤを具備し、12.7mmの幅を有し、さらに80シングルワイヤ/デシメートルの密度を有する。
好ましくは、本発明による各シングルワイヤの直径は、0.15mm〜0.30mmの範囲内にあり、かかる小径のシングルワイヤは次の利点を有する:
−それらは強化層の重量を減少させる。これは直径が限定されるからであるだけでなく、そのような選択によってシングルワイヤをコーティングするゴムの消費が少なくて済むからでもある;
−それらは十分な耐疲労性を提供する。
破断応力を可能な限り増加する必要がある場合、3,350〜(2,000*d)(ここでdはmm表示の直径)程度のMpa(メガパスカル)の破断応力を有する標準NT(通常張力)スチールの代わりに、3,750〜(2,000*d)程度のMpaの破断応力を有するHT(高張力)スチール、4,080〜(2,000*d)程度のMpaの破断応力を有するSHT(スーパー高張力)スチール、または4,400〜(2,000*d)程度のMpaの破断応力を有するUHT(ウルトラ高張力)スチールのような高炭素綱が使用される。破断応力の前記値は、特に、スチールに含まれる炭素量に依存する。
さらに、腐食に対する保護が提供されなければならない場合、上述の真鍮コーティングは、亜鉛、亜鉛マンガン(ZnMn)合金または亜鉛コバルト(ZnCo)合金に基づく、腐食防止コーティングと都合良く置き換えられる。
図3に示された実施形態では、本発明による0゜強化層は、0.15mmの直径および2つの連続隣接ワイヤの軸間に1.5mmの間隔(または距離)を有する波形状シングルワイヤ(例えば、図2に示されたタイプの)が組み込まれるかまたは埋め込まれる0.45mmの厚さのゴム引きされた布地のストリップを具備する。
好ましくは、前記間隔は、強化層の全幅にわたって実質的に一定である。但し、注目すべきは、成形段階中、前記強化層のシングルワイヤが、前記間隔の変化、ゆえに前記強化層内の前記要素の密度の変化を引き起こす伸長を受けることである。
比較のため、図4は、0.70mmの厚さを有するゴム引きされた布地に埋め込まれた、0.39mmの直径を有するナイロンコードから造られた、公知技術による0゜強化層の構造を示す。
従って、上述の図3と図4との間での比較は、前記図が同じスケールでないので定性的方法ではあるが、上述のように、本発明の利点のうちの1つである軽量化を実証する。
図5および6は、本発明の利点を例示する2つの応力/歪み線図を示す。両線図では、水平軸は変形(パーセント表示)を示し、垂直軸は応力(ニュートン表示)を示す。
より詳しく、図5は、従来素材T、特に150ツイスト/メートルを受けた1400*1dTexのナイロンコードの、およびa)NTスチールから製造されるシングルワイヤM1は、0.15mmの直径を有し、8.0mmの波長Pおよび0.9mmに等しい波の振幅Hをもった正弦波形状を1つの面に有し;b)NTスチールから製造されるシングルワイヤM2は、0.20mmの直径を有し、6.9mmの波長Pおよび0.8mmに等しい波の振幅Hをもった正弦波形状を1つの面に有する、2つのシングルワイヤM1およびM2の応力/歪み線図を示す。
図5の線図の分析は、応力が低い値では、シングルワイヤM2は、ナイロンTの変形に実質的に匹敵する変形を有するが、シングルワイヤM1の変形はより大きくなる。応力が徐々に増加する値では、シングルワイヤM1およびM2の変形は、Tの変形よりも低い;つまり、シングルワイヤの両方共にナイロンTよりもはるかに硬いことを示す。
図6は、それぞれ0.35mmの直径を有する、NTスチールから製造された3本のシングルワイヤA、B、Cが互いに比較される応力/歪み線図を示す。詳細には、シングルワイヤAは直線状軸を有し、シングルワイヤBは変形されて8.0mmの波長Pおよび1.3mmに等しい波の振幅Hをもった正弦波形状を1つの面において呈し、さらにシングルワイヤCは変形されて5.7mmの波長Pおよび1.1mmに等しい波の振幅Hをもった正弦波形状を1つの面で呈する。
前記線図の分析は、直線状シングルワイヤAが1%〜2%の変形を受けるのに非常に高い値の応力が必要であること示す。これは、前記シングルワイヤが、成形され、加硫されなければならないタイヤの0゜層を製造するのに不適当であるとする。一方、シングルワイヤBおよびCは、低応力値でも、3%〜4%に到達できる一貫した変形を示す。注目すべきは、3%〜4%を超える変形の値に対し、変形は、加えられた応力が相当に増加される限り増加することである。
本願特許出願人はまた、本発明によるベルト構造を備えたタイヤに直接、数回の試験を実施した。
実施例1
本発明による1セットのタイヤ、および1セットの比較タイヤが使用され、それらの全てのタイヤは、サイズが185/50 R 14であり、空気圧は自動車のフロントアクスルに対し2.2バール(0.22MPa)であり、リアアクスルに対し2.0バール(0.2Mpa)であった。Skoda Fabia 1.4 16Vの自動車に、本発明による4本のタイヤが最初に、次に4本の比較タイヤが装着された。これらの比較タイヤと、本発明によるタイヤの全ては実質的に同構造、および同トレッドパターンを有し、唯一のそれらの間の違いは、ベルト構造の半径方向外部の位置に強化層が在ることであった。
本発明によるタイヤは、5.3mmの波長Pおよび0.6mmに等しい波の振幅Hをもった正弦波形状を1つの面で呈するように予備成形されたHTスチールシングルワイヤと共に、0.80mmの厚さ、12.7mmの幅、80ワイヤ/デシメートルの密度、0.2mmのシングルワイヤ直径を有するストリップをベルトの冠状部上にらせん状に巻くことによって得られる強化層を有した。比較タイヤは、逆に、1,400*1dTexナイロンコード(フロスから得られたスレッドは150ツイスト/メートルが施され、ここで上記記号「*1」は、そのコードが単一スレッドから形成されたことを示す)を具備するストリップから形成された強化層を有し、前記ストリップは110コード/デシメートルの密度を有した。
走行挙動の試験は、快適性試験と共に、ドライとウエットとの両方の路面状態で実行された。
ドライおよびウエット路面状態での走行挙動の試験は、一定の特性運転操作(レーン変更、追い越し、コーン間のスラローム運転、およびカーブの入出など)を実行することによって、交通を遮断したサーキット(ニュルブルックリンクサーキット)で実行された。前記運転操作は、一定速度、および加速および減速でも実行され、テストドライバは、上記運転操作中のタイヤ挙動について数値評価を与えることによってタイヤの性能を評価した。
使用された評価スケールは、比較された装備に対して連続して試験したテストドライバにより表現された主観的評価を表した。
快適性は、路面の凸凹を吸収するタイヤ性能に対しテストドライバが経験した感覚に基づいて評価された。前記快適性試験は、RE01基準で指定された条件で実行された。
試験結果は表1に示され、ここで評価の値はパーセント表示され、1組の比較タイヤに対する値を100に固定している。
表1において、100を超える値は、比較タイヤに対し向上していることを示す。
実施例2
実施例1で説明されたものと同様に、サイズが195/65 R 15の1組のタイヤが使用され、空気圧を1.9バール(0.19Mpa)にしてVolkswagen Golf 1.6の自動車に装着された。
この場合もまた、実施例1と同様の結果が得られ、本発明によるタイヤの挙動が比較タイヤと比べて極めて良好であったことを実証するものであった。
さらに、本願特許出願人は、本発明によるシングル金属強化ワイヤが受けた予備成形が完成したタイヤ内でも尚も可視であり、明確に認識可能であることを実証した。
特に、実施例1で述べられたように本発明によるタイヤは、図7および8で示されるように、0゜強化層が表面に露出するまで、トレッドバンドを削り取って除去することで分析された。
視覚分析は、上記強化層に使用されたシングル金属ワイヤの残留予備成形の存在が、裸眼でも、認知可能であることを示した。実施例1の予備成形の正弦波タイプの場合、前記予備成形のピッチおよび振幅は、拡大レンズおよび目盛り付きスケールによって測定された。
強調すべきは、残留予備成形および成形段階中に前記シングルワイヤが受けた歪みが既知であると、とても近い数値で、元の予備成形を、つまり直線状シングルワイヤに与えられた初期予備成形を決定することが可能となることである。
さらに、上述の図7および8に示されるように、本願特許出願人は、上記シングル金属ワイヤの残留予備成形はタイヤの中央(つまり、タイヤの赤道面に近い)範囲でより低いが、それはタイヤの肩状部の範囲でより顕著である(つまり、シングルワイヤは、タイヤの中央においてより多く、およびタイヤの肩状部においてより少ない程度に伸長される)ことを発見した。
予備成形のより精密な評価は、シングルワイヤをタイヤから、相当な注意を払って、抽出することによって実行される。この目的のため、トレッドバンドが、最初に除去され、その後、シングルワイヤに張力を加えないように注意して、0゜強化層のゴム引きされたシングルワイヤが鋭利な刃によって抽出される。加硫ゴム混合体は、シングルワイヤから、例えば、12時間100℃でジクロロベンゼンの処理によって除去される。
このように抽出されたシングルワイヤは、視覚分析(例えば、上記手順による)を受けるか、または、予備成形の存在だけでなく、少なくともある場合には前記シングルワイヤが受けた予備成形のタイプをも決定するために、電子顕微鏡および/またはX線方法による局所分析を受ける。
これは、強調されるべきであるが、シングルワイヤの精密分析が、たとえそれが(トレッドバンドの除去後の)タイヤ上で、またはタイヤからの抽出後に、直線状タイプの構造を示すとしても、シングルワイヤが予備成形を受けたかまたは受けなかったかを決定できるようにする。前記予備成形は、プラスチック変形であり、シングルワイヤに、それが受けた処理のメモリを保持する、消えないトレースを残す。前記シングルワイヤの結晶粒子についての公知の方法および装置(X線、鋼質分析)で実行される分析は、例えば、内部歪み(微小歪み)の存在を検査し、それらの程度(前記分析によって得られたピークの形状および寸法に基づいて)を決定できるようにする。前記残留歪みは、所定予備成形装置によって実行されたシングルワイヤの予備成形の消えない印である。特に、前記結晶粒子に作用する予備成形装置がそれらを予備成形カーブの外輪で伸長させ、前記カーブの内輪で圧縮させるので、残留張力および圧縮歪みを認識することができる。
本発明によって製造されたタイヤの部分斜視図である。 本発明によるベルト構造の強化層に使用する変形されたシングルワイヤの一実施形態を示す。 本発明による強化層の概略断面図である。 公知技術による強化層の概略断面図である。 従来の素材と本発明による2本のシングルワイヤとが比較される応力/歪み線図である。 非波形状シングルワイヤと本発明による2本の波形状シングルワイヤとが比較される応力/歪み線図である。 トレッドバンドの対応する部分の除去によって露出した、予備成形されたシングルワイヤの0゜層の、上からの平面図で見た、加硫タイヤの赤道面の、中央部分を示す。 トレッドバンドの対応する部分の除去によって露出した、予備成形されたシングルワイヤの0゜層の、上からの平面図で見た、加硫タイヤの肩状部における、縁部分を示す。

Claims (19)

  1. タイヤの回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造(2)と;
    前記カーカス構造(2)の周りを周方向に延在するトレッドバンド(4)と;
    各プライ(5、7)が、前記タイヤ(1)の赤道面(p−p)に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのものと交差する複数のコード(6、8)を有し、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライ(5、7)と、互いに且つ前記赤道面(p−p)と実質的に平行な強化要素(11)を有する、前記少なくとも一対のベルトプライ(5、7)の半径方向外部の強化層(10)とを具備する、前記カーカス構造(2)と前記トレッドバンド(4)との間に周方向に介挿された、ベルト構造(3)と
    を備えた、改良ベルト構造を有する自動車用タイヤ(1)であって、
    前記強化要素(11)が、実質的に直線状のシングル金属ワイヤを具備し、前記直線状シングル金属ワイヤが、実質的に正弦波形状からなる予備成形に基づく残留変形を有し、前記予備成形に基づく残留変形が、3mm〜9mmの範囲の波長(P)かつ0.3mm〜1.5mmの範囲の振幅(H)の実質的に正弦波状の変形をタイヤ挿入前に有するシングル金属ワイヤを伸長することにより得られることを特徴とするタイヤ(1)。
  2. 前記シングル金属ワイヤは0.95〜1の範囲の残留予備成形比を有する、請求項1に記載のタイヤ(1)。
  3. 前記シングル金属ワイヤは、スチール、アルミニウムおよび合金からなる群から選択される、請求項1に記載のタイヤ(1)。
  4. 前記合金はアルミニウム合金である、請求項3に記載のタイヤ(1)。
  5. 前記シングルスチールワイヤは、真鍮、亜鉛、亜鉛マンガン合金、および亜鉛コバルト合金からなる群から選択されるコーティングを有する、請求項3に記載のタイヤ(1)。
  6. 前記シングル金属ワイヤは0.10mm〜0.40mmの範囲の直径を有する、請求項1に記載のタイヤ(1)。
  7. 前記シングルワイヤの変形は共面である、請求項1に記載のタイヤ(1)。
  8. 前記シングル金属ワイヤは、それらの間が一定の軸方向間隔で前記強化層(10)に分配される、請求項1に記載のタイヤ(1)。
  9. タイヤ(1)の回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造(2)と;
    前記カーカス構造(2)の周りを周方向に延在するトレッドバンド(4)と;
    各プライ(5、7)が、前記タイヤ(1)の赤道面(p−p)に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのものと交差する複数のコード(6、8)を有し、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライ(5、7)と、互いに且つ前記赤道面(p−p)と実質的に平行な強化要素(11)を有する、前記少なくとも一対のベルトプライ(5、7)の半径方向外部の強化層(10)とを具備する、前記カーカス構造(2)と前記トレッドバンド(4)との間に周方向に介挿された、ベルト構造(3)と
    を備えた、改良ベルト構造を有する自動車用タイヤ(1)であって、
    前記強化要素(11)が、実質的に直線状のシングル金属ワイヤを具備し、前記直線状シングル金属ワイヤが、前記強化層(10)の縁部に向かう軸方向に増加する、実質的に正弦波形状からなる予備成形に基づく残留変形を有し、前記予備成形に基づく残留変形が、3mm〜9mmの範囲の波長(P)かつ0.3mm〜1.5mmの範囲の振幅(H)の実質的に正弦波状の変形をタイヤ挿入前に有するシングル金属ワイヤを伸長することにより得られることを特徴とするタイヤ(1)。
  10. タイヤ(1)の回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造(2)と;
    前記カーカス構造(2)の周りを周方向に延在するトレッドバンド(4)と;
    各プライ(5、7)が、前記タイヤ(1)の赤道面(p−p)に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのものと交差する複数のコード(6、8)を有し、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライ(5、7)と、互いに且つ前記赤道面(p−p)と実質的に平行な強化要素(11)を有する、前記少なくとも一対のベルトプライ(5、7)の半径方向外部の強化層(10)とを具備する、前記カーカス構造(2)と前記トレッドバンド(4)との間に周方向に介挿された、ベルト構造(3)と
    を備えた、改良ベルト構造を有する自動車用タイヤ(1)であって、
    前記強化要素(11)が、実質的に直線状のシングル金属ワイヤを具備し、前記直線状シングル金属ワイヤが、当該タイヤに挿入される前に前記シングル金属ワイヤに施されその後に実質的にキャンセルされた初期予備成形のトレースを示し、前記直線状シングル金属ワイヤが、3mm〜9mmの範囲の波長(P)かつ0.3mm〜1.5mmの範囲の振幅(H)の実質的に正弦波状の変形をタイヤ挿入前に有するシングル金属ワイヤを伸長することにより得られることを特徴とするタイヤ(1)。
  11. 前記トレースは、前記シングル金属ワイヤの結晶粒子によって保有された内部歪みを具備する、請求項10に記載のタイヤ(1)。
  12. 当該タイヤに挿入される前に前記シングル金属ワイヤに施された前記初期予備成形の予備成形比(L /L の値は0.90以上である、請求項10に記載のタイヤ(1)。
  13. 当該タイヤに挿入される前に前記シングル金属ワイヤに施された前記初期予備成形(L /L の前記値は0.90〜0.98の範囲にある、請求項12に記載のタイヤ(1)。
  14. タイヤ(1)の回転軸を含むラジアル面に実質的に向けられた強化コードを有する少なくとも1つのカーカスプライを具備するカーカス構造(2)と;
    前記カーカス構造(2)の周りを周方向に延在するトレッドバンド(4)と;
    各プライ(5、7)が、前記タイヤ(1)の赤道面(p−p)に対し斜めに、各プライにおいて互いに平行に向けられ、さらに隣接プライのものと交差する複数のコード(6、8)を有し、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライ(5、7)と、互いに且つ前記赤道面(p−p)と実質的に平行な強化要素(11)を有する、前記少なくとも一対のベルトプライ(5、7)の半径方向外部の強化層(10)とを具備する、前記カーカス構造(2)と前記トレッドバンド(4)との間に周方向に介挿された、ベルト構造(3)と
    を備えた、改良ベルト構造を有する自動車用タイヤ(1)であって、
    前記強化要素(11)は、実質的に直線状のシングル金属ワイヤを具備し、前記直線状シングル金属ワイヤが、実質的に正弦波形状からなる予備成形に基づく残留変形を有し、かつ、i)予備成形収縮を規定する、3mm〜9mmの範囲の波長(P)かつ0.3mm〜1.5mmの範囲の振幅(H)の実質的に正弦波状の変形に基づいて、及びii)所定の予備成形比(L /L )に基づいて、当該タイヤに挿入される前に予備成形され、前記予備成形された強化要素(11)が、前記シングル金属ワイヤが当該タイヤに挿入される前に受けた予備成形収縮よりも小さいかまたはそれに匹敵する量だけ成形段階中に伸長されることを特徴とするタイヤ(1)。
  15. 当該タイヤに挿入される前に前記シングル金属ワイヤに施された前記予備成形比(L /L )の値は0.90以上である、請求項14に記載のタイヤ(1)。
  16. 当該タイヤに挿入される前に前記シングル金属ワイヤに施された前記予備成形比(L /L )の値は0.90〜0.98の範囲にある、請求項15に記載のタイヤ(1)。
  17. カーカス構造(2)を作製し;
    互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライ(5、7)と、互いに且つ前記タイヤ(1)の赤道面(p−p)と実質的に平行なシングル金属ワイヤ(11)を有する、前記少なくとも一対のベルトプライ(5、7)の半径方向外部の強化層(10)とを具備するベルト構造(3)を前記カーカス構造(2)の外部周方向の位置に張り付け;
    前記ベルト構造(3)の外部周方向の位置にトレッドバンド(4)を張り付け;
    前記カーカス構造(2)に側方の対向する位置に少なくとも一対の側壁を張り付け;
    このように製造されたタイヤ(1)を成形および加硫する段階を含む、タイヤ(1)を製造する方法であって、
    前記シングル金属ワイヤは、i)予備成形収縮を規定する、3mm〜9mmの範囲の波長(P)かつ0.3mm〜1.5mmの範囲の振幅(H)の実質的に正弦波状の変形に基づいて、及びii)所定の予備成形比(L /L )に基づいて、予備成形される条件で加えられ、前記シングル金属ワイヤは、前記シングル金属ワイヤが実質的に直線状となり、実質的に正弦波形状からなる予備成形に基づく残留変形を含むように、前記シングル金属ワイヤが当該タイヤに挿入される前に受けた予備成形収縮を超えない量だけ前記成形段階中に伸長されることを特徴とする方法。
  18. 前記少なくとも一対のベルトプライ(5、7)の半径方向外部に強化層(10)を張り付ける前記段階はらせん巻き動作である、請求項17に記載の方法。
  19. カーカス構造(2)を作製する段階
    ベルト構造(3)を前記カーカス構造(2)の外部周方向の位置に張り付ける段階であって、前記ベルト構造(3)が、互いに半径方向に重ねられた少なくとも一対のベルトプライ(5、7)と、前記少なくとも一対のベルトプライ(5、7)の半径方向外部の強化層(10)とを具備し、前記強化層(10)が、互いに且つ前記タイヤ(1)の赤道面(p−p)と実質的に平行であり、当該タイヤへの挿入前の初期予備成形を規定する3mm〜9mmの範囲の波長(P)かつ0.3mm〜1.5mmの範囲の振幅(H)の実質的に正弦波状の変形を有する、予備成形されたシングル金属ワイヤ(11)を有する、段階
    前記ベルト構造(3)の外部周方向の位置にトレッドバンド(4)を張り付ける段階と
    前記カーカス構造(2)に側方の対向する位置に少なくとも一対の側壁を張り付ける段階と
    前記タイヤの赤道面を横切る前記シングル金属ワイヤの初期予備成形が前記強化層(10)の中央部分でキャンセルされ、残留予備成形が前記強化層(10)の2つの側縁部分の前記シングル金属ワイヤ内に残るように、前記シングル金属ワイヤが伸長される条件において、このように製造されたタイヤ(1)を成形および加硫する段階を含み、
    前記シングル金属ワイヤが、実質的に直線状となり、実質的に正弦波形状からなる予備成形に基づく残留変形を含む、タイヤ(1)を製造する方法。
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